JP2005038970A - サブマウントおよび半導体レーザ装置 - Google Patents

サブマウントおよび半導体レーザ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ハンダの表面張力を用いて半導体レーザチップがセルフアライメントに位置修正されることを可能にし、実装精度を向上させ、低コストを図ること。
【解決手段】半導体レーザチップをマウントするサブマウントにおいて、マウント上に複数の分割された下地金属層2a,2bと、複数の分割されたそれぞれの下地金属層2a,2bに、順次形成されるハンダ層4と、下地金属層2a,2bの間に形成され、ハンダ濡れ性の悪い領域3と、を有し、分割されたそれぞれの下地金属層2a,2bの間隔が、マウント対象の半導体レーザチップの出射面幅および共振器長に対して狭く設定されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CDおよびDVD兼用光ピックアップ用光源およびピックアップモジュール、レーザプリンタやデジタル複写機の複数ビーム書き込み用光源、半導体レーザと光ファイバーを同一基板上で結合する半導体レーザモジュール用サブマウント構造および製造方法を提供するサブマウントおよび半導体レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、DVDプレーヤーではDVD(Digital Video Disc)とCD(Compact Disc)との両者を互換再生できることが望まれる。そのためには、DVD再生用に波長の短い635nmあるいは650nmの赤色半導体レーザとCD再生用に780nmの近赤外半導体レーザを搭載する光ピックアップが必要とされる。また、装置の小型化のためには、2種類の半導体レーザチップを一つのパッケージの中に組み込んだ集積型光ピックアップの実現が期待されている。しかし、2つの光源を一つのパッケージに組み込んで光学系を共通化するためには、2つ半導体レーザチップの発光点間隔をできるだけ接近させる必要があり、その間隔としては100μm以下が望ましく、さらにその実装公差は±10μm程度と非常に厳しい精度が要求されている。
【0003】
しかし、一般的な半導体レーザチップは幅が300μm程度であり、その中央に発光点が形成されているので、2つの半導体レーザチップを並列に配置した場合には、発光点間隔は300μm以上となり上記のような厳しい仕様を満足することができない。
【0004】
従来、発光点間隔を狭くする方法としては、半導体レーザチップの発光点を端部に偏らせて切出した特殊な半導体レーザチップを作製し、お互いの発光点が接近するように配置する構成が提案されている。ここでは、半導体レーザチップの発光点位置を端部に偏らせることで発光点間隔を狭くする方法が提案されている。たとえば、半導体レーザチップの発光点が発光点間隔方向において端部から30μmの位置に形成され、これらチップを30μmの間隔でダイボンディングすれば、その発光点間隔は90μmと見積もられ要求仕様を満足することができる。
【0005】
さらに、光学系を共通化するためには、お互いの半導体レーザの放射角ズレと出射端面のズレが問題になる。たとえば、二つの半導体レーザの放射角ズレは±1°以内、好ましくは±0.5°以内がのぞましい。また、二つの半導体レーザの出射端面の光軸方向のズレは±5μm以内、好ましくは±2μm以内が望まれる。
【0006】
一般に、半導体レーザチップは熱伝導率が高く、熱膨張率差の小さい窒化アルミニウム、シリコンなどのサブマウント材にダイボンディングされ、さらに銅製ヒートシンクに実装して半導体レーザ装置は形成される。このとき、サブマウントに実装する半導体レーザチップはサブマウントの外形を基準に実装する工法が採用される。しかし、サブマウント外形は、ダイシングで切り出されており、チッピングと呼ばれる欠けが多数発生している。特にセラミック製の窒化アルミ基板は、そのチッピングは大きく10〜50μmの欠けが生じてしまう。このような欠けのある外形を規準に実装してしまえば、たとえば、サブマウントの幅600μmの端に10μmの欠けがあった場合でも、角度として約1°の誤差となってしまい、高精度な実装を行なうことはできない。
【0007】
そこで、半導体レーザチップの出射角度を高い精度で実装する方法が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。この技術も、先に説明した発光点が偏った特殊な半導体レーザチップを採用している。この発明によれば、サブマウント表面に半導体レーザチップの出射端面よりも幅の狭いハンダ領域を高精度化が可能なホトリソグラフィー技術をもちいて形成し、半導体レーザチップをダイボンディングすることで、ハンダが溶解した際の表面張力により半導体レーザチップがセルフアライメント的にその位置がハンダ領域にならって位置修正が行われることが指摘されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−183441号公報(第5〜8頁、図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記に示されるような従来の技術にあっては、ハンダ層が半導体レーザチップ幅よりも狭いので、半導体レーザチップのアノード電極を外部に取出すことができないという不具合があった。一般的には、サブマウント表面の構成としては、その全面に半導体レーザチップ(アノード電極)の電極を取るための金属層が形成されており、一部分にハンダ層が形成されている。したがって、ハンダ溶解温度以上に加熱した場合、ハンダは金属層上に濡れ広がり、表面張力が極めて弱くなり球状は丸くなることはない。したがって、高精度の実装精度を実現するには、高価な実装装置を用いなければならず、コスト高を招来させていた。
【0010】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ハンダ自体が有する表面張力を最大限に用いることにより、半導体レーザチップがセルフアライメントに位置修正されることを可能にし、実装精度を向上させ、低コストを図ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1にかかるサブマウントにあっては、半導体レーザチップをマウントするサブマウントにおいて、マウント上に複数の分割された下地金属層と、前記複数の分割されたそれぞれの下地金属層に、順次形成されるハンダ層と、前記下地金属層の間に形成され、ハンダ濡れ性の悪い領域と、を有し、前記分割されたそれぞれの下地金属層の間隔が、マウント対象の半導体レーザチップの出射面幅および共振器長に対して狭く設定されているものである。
【0012】
この発明によれば、ハンダ層の下に、その周囲をハンダ濡れ性の悪い領域で囲んだ下地金属層を設けたことにより、溶解したハンダを、下地金属層上に半球状に孤立させて強い表面張力を維持させ、ハンダと接触した半導体レーザチップは、ハンダとの接触角が等しくなるようにチップに力が作用し、チップの位置がセルフアライメントで修正されることになる。
【0013】
また、請求項2にかかるサブマウントにあっては、前記分割されたそれぞれの下地金属層のうち、マウント対象の半導体レーザチップの前方および後方の出射端の直下位置に、それぞれ独立して配置される第1の下地金属層および第2の下地金属層と、前記第1の下地金属層と第2の下地金属層の間に、ハンダ領域から露出して形成される第3の下地金属層と、が設けられているものである。
【0014】
この発明によれば、半導体レーザチップの前方および後方に、ハンダ濡れ性の悪い領域で囲まれた下地金属層を配置し、表面張力の強いハンダ層と接触させることにより、チップに力が作用しセルフアライメントで位置が修正される。
【0015】
また、請求項3にかかるサブマウントにあっては、前記分割されたそれぞれの下地金属層のうち、マウント対象の半導体レーザチップの共振器長方向に平行に金属層を形成するものである。
【0016】
この発明によれば、下地金属を共振器長さと平行に形成することにより、ハンダと接触した半導体レーザチップには共振器長さに応じた力を加わり、チップ位置がセルフアライメントで修正される。
【0017】
また、請求項4にかかるサブマウントにあっては、前記分割されたそれぞれの下地金属層のうち、マウント対象の半導体レーザチップの共振器長方向に平行に複数の金属層を形成するものである。
【0018】
この発明によれば、共振器長に平行な下地金属を複数設けることにより、ハンダと半導体レーザチップの接触領域が長くなり、より大きな力を得られセルフアライメントで位置が修正される。
【0019】
また、請求項5にかかるサブマウントにあっては、前記ハンダ濡れ性の悪い領域は、絶縁性サブマウントの表面を露出させて形成されるものである。
【0020】
この発明によれば、絶縁性サブマウントの表面はハンダの濡れ性が悪いので、下地金属パターンから露出させればハンダとの濡れ性の悪い領域を形成することが可能になる。
【0021】
また、また、請求項6にかかるサブマウントにあっては、前記サブマウントはシリコンが用いられ、前記ハンダ濡れ性の悪い領域は酸化膜で形成されているものである。
【0022】
この発明によれば、シリコン酸化膜はハンダ濡れ性が悪いので、下地金属パターンから露出させることにより、ハンダとの濡れ性の悪い領域を確保することが可能になる。
【0023】
また、請求項7にかかるサブマウントにあっては、前記酸化膜は、酸素プラズマ処理により形成されるものである。
【0024】
この発明によれば、シリコンは酸素プラズマ処理をすることにより、低温で酸化膜を形成することが可能になり、シリコン表面に下地金属パターンを形成した後で、酸素プラズマ処理をすれば露出しているシリコン表面にハンダ濡れ性領域を形成することが可能になる。
【0025】
また、請求項8にかかるサブマウントにあっては、前記ハンダ濡れ性の悪い領域は、溝とするものである。
【0026】
この発明によれば、溝を形成することにより、ハンダ濡れ性を悪くすることが可能になり、酸化膜などと同等の作用が得られる。
【0027】
また、請求項9にかかるサブマウントにあっては、前記下地金属層は、最上層が金属で形成され、前記ハンダ層はAu−Sn共晶とするものである。
【0028】
この発明によれば、Au−Snハンダを使うことにより、半導体レーザチップとの接合強度を確保し、また下地金属に金を使えばハンダの濡れ性を確保することが可能になる。
【0029】
また、請求項10にかかる半導体レーザ装置にあっては、前記請求項1〜9のいずれか一つに記載のサブマウントを用い、当該サブマウントに複数の半導体レーザチップをマウントするものである。
【0030】
この発明によれば、実装位置のばらつき規格の厳しい複数の半導体レーザチップをダイボンディングしてなる半導体レーザ装置では、本発明のハンダ表面張力を利用したサブマウントを用いることにより、高精度な半導体レーザ装置が実現する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるサブマウントおよび半導体レーザ装置の好適な実施の形態について添付図面を参照し、詳細に説明する。なお、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
【0032】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかるサブマウントの構造を示す説明図である。図1(a)は上面図、(b)はA−A’断面図である。サブマウントとしては厚さ200μm、幅600μm、長さ900μmの窒化アルミ基板1を使用する。窒化アルミ基板1の表面には、Ti(0.1um)/Pt(0.2um)/Au(0.5um)を順次積層させてなる下地金属層が3個所に形成されている。第一下地金属層2aおよび第二下地金属層2bはマウントされる半導体レーザチップ5(図2参照)の前方および後方出射端面直下に配置され、その幅Wa,Wbは半導体レーザチップの幅WLD(図2参照)よりも狭く形成されている。
【0033】
第三下地金属層2cは、第一下地金属層2aおよび第二下地金属2b層の間に形成され、その幅はWcは半導体レーザチップ幅WLDよりも広く形成されている。各下地金属層間はサブマウント表面を露出させたハンダ濡れ性の悪い領域3として機能させる。さらにハンダ層4は第一、第二および第三下地金属層(2a,2b,2c)に跨るように形成されている。ハンダとしては溶融温度280℃のAu−Sn(20wt%)が使用され、約3μmの厚さで形成されている。
【0034】
本発明のサブマウントが半導体レーザチップをダイボンディングした場合に、セルフアライメントで位置修正を行う原理を図2および図3を用いて説明する。本サブマウントをハンダ溶解温度280℃以上に加熱すると図2(b)に示すように、第一下地金属層2aおよび第二下地金属層2b上のハンダ4a,4bは溶解し表面張力により半球状に収縮(4a,4b)する。一方、第三下地金属層2c上のハンダ層4のハンダ4cは、下地金属層上を濡れ広がる。その結果、図2(b)に示すように第一下地金属層2aおよび第二下地金属層2b上のハンダ4a,4bは高く、第三下地金属層2cのハンダ4cは低くなる。
【0035】
すなわち、第一下地金属層2aおよび第二下地金属2b周囲を濡れ性の悪い領域3で囲んでいるので、ハンダはそれ以上濡れ広がらず強い表面張力を維持でき、ハンダを半球状に変形させる。この状態で半導体レーザチップ5をハンダに接触させれば、第一下地金属層2aおよび第二下地金属層2c上のハンダとの表面張力が働き、その結果,下地金属層形状にならうようにその位置が修正されるのである(図2(c)参照)。最後にコレットで10g程度の加重で押え付けてダイボンディング(図2(d参照))を行ない、その後急冷してダイボンディング工程を終了する。
【0036】
図3は、上述にマウント過程の様子をより詳細に説明する図である。図3(a)に示すようにサブマウント外形、つまり下地金属パターンに対して半導体レーザチップ5が傾いて配置されたと仮定する。これを矢印方向から観察した様子が図3(b)で、下地金属層位置に対して左側に半導体レーザチップ5が偏って配置されている。このような状態では半導体レーザチップ5とハンダ層4との接触角θは右側の接触角θ2が大きく、左側の接触角θ1は小さい。そのため、半導体レーザチップには、接触角が等しくなるような力Fが加わり、図3(c)に示すように接触角が等しくなった状態で安定する。つまり、半導体レーザチップが傾いてハンダと接触してもセルフアライメントで下地金属パターンにならうように位置を修正することができる。
【0037】
このように、本発明のサブマウントでは、従来技術ではハンダが下地金属を濡れ広がり、弱い表面張力した得られなかったのに対して、下地金属層を分離して形成することでハンダの濡れ広がりを制限し、強い表面張力を確保すことを可能にしている。
【0038】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2にかかるサブマウントの構成を示す説明図である。前述した実施の形態1では、分離した下地金属の上に同様に分離してハンダを形成していることを特徴としている。このように、ハンダ層も下地金属膜と同様に分離して形成しても実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0039】
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3にかかるサブマウントの構成を示す説明図であり、図5(a)は平面図、(b)から(d)はその断面図である。図5(a)に示すように、サブマウントの表面には、中央に半導体レーザチップ幅WLDよりも狭い幅Wdで、かつレーザ共振器に平行に分離形成された下地金属層2dが配置され、その両脇には電極用の下地金属層2e,fが形成されている。ハンダ層4は中央の下地金属層上に形成されている。
【0040】
本サブマウントをハンダ溶融温度以上に加熱すると、図5(b)に示すようににハンダ層4が強い表面張力により半球状に盛り上がる。そこに半導体レーザチップ5を接触させれば、図5(c)に示すようにハンダ層4と半導体レーザチップ5は接触し、接触角が等しくなるように力が作用する。最後に半導体レーザチップ5を加圧し、所定時間後急冷してダイボンディング工程を終了する(図5(d)参照)。
【0041】
本構造では、半導体レーザチップの共振器長で力が作用するため、より大きな力作用し位置修正の効果が高い。
【0042】
図5では、ハンダ層を下地金属層上に分離して形成しているが、両脇の下地金属層に跨って形成しても同様の効果が期待できる。すなわち、下地金属層周囲にハンダ濡れ性の悪い領域があるので、ハンダ溶解温度以上になると溶解したハンダは中央の下地金属層側に引き寄せられて半球状になり、図5(b)のように孤立させることができる。
【0043】
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4にかかるサブマウントの構成を示す説明図であり、図6(a)は平面図、(b)から(d)は断面図である。この実施の形態4では、前述した実施の形態3の中央部に半導体レーザチップ共振器長に平行に2個の下地金属層を形成し、ハンダ層4も各下地金属側上に分離して形成している。このように、半導体レーザチップ5直下の下地金属層を2個に分割して形成することで、ハンダ層4との接触領域が実施の形態3の2倍となり、半導体レーザチップ5に作用する表面張力の力が大きくなり、より一層位置修正の効果が得られる。なお、中央部に下地金属層は2個に限らず、さらに増やすことにより、より大きな効果が期待できることは明らかである。
【0044】
(実施の形態5)
図7は、本発明の実施の形態5にかかるサブマウントの構成を示す説明図であり、図7(a)は平面図、(b)から(d)は断面図である。この実施の形態5では、前述した実施の形態3の中央部に半導体レーザチップ5の共振器長に平行に2個の下地金属層2dを形成し、ハンダ層4は二つの下地金属層2dを跨いで形成されている。この構造でも、図6のサブマウントと同様の効果が期待できることは明らかである。図7のサブマウントをハンダ溶解温度以上に加熱することにより、ハンダ濡れ性の悪い領域上のハンダは近傍の下地金属層側に引き寄せられ、図7(b)に示すようにに中央部の二つの下地金属層上に半球状に孤立させることができる。その後、半導体レーザチップを接触させれば図7(c)に示すように、ハンダとチップは接触し、その接触角が等しくなるように力が作用する。その後、適正加重で加圧して、所定時間後急冷してダイボンディング工程を終了する(図7(d)参照)。
【0045】
ハンダ濡れ性の悪い領域3としては、絶縁性サブマウント、たとえば窒化アルミなどの表面を露出させる、あるいはシリコンをサブマウントとした場合には表面に付けた酸化膜あるいは絶縁膜を露出させる方法、またシリコン表面に下地金属側を形成した後、酸素プラズマ処理により薄い酸化膜を形成する方法などを適用することができる。
【0046】
(実施の形態6)
図8は、本発明の実施の形態6にかかるサブマウントの構成を示す説明図である。ここでは、ハンダ濡れ性を悪くする方法として、下地金属層間にエッチングにより溝6を形成したサブマウント構造を提案する。この溝6を形成することにより、ハンダの濡れ広がりは制限されるので、下地金属層にハンダを半球状に孤立させて、強い表面張力を維持することができる。
【0047】
(実施の形態7)
図9は、本発明の実施の形態7にかかるサブマウントの構成を示す説明図であり、(a)はサブマウント平面図、(b)半導体レーザチップをダイボンディング後のサブマウント平面図である。この実施の形態9では、本発明によるサブマウントの持つセルフアライメントを用いた高精度の位置決め効果を用いて、高精度な実装が要求される2波長用半導体レーザ装置を実現するためのサブマウント構造を示している。
【0048】
すなわち、図9に示すように、下地金属層は二つの半導体レーザチップ5に対応して2組(2a,2b,2c)配置され、それぞれ電気的に絶縁されている。そして、一つのサブマウント上に二つの半導体レーザチップ5をマウントする構成とする。
【0049】
このような構造のサブマウントを用いることにより、2つの半導体レーザチップ5の光ビーム出射方向を高精度に合わせることが、高価な実装装置装置を用いなくともセルフアライメントで高精度に実装することが可能になる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかるサブマウント(請求項1)によれば、ハンダの表面張力を利用した半導体レーザチップのセルフアライメントにおいて、溶解したハンダが分離した下地金属により濡れ広がるのを制限することにより、強い表面張力を維持させることを可能にしたので、従来よりもハンダと接触した半導体レーザチップに作用する力を増大させ、よりセルフアライメントによる位置修正を容易にすることができる。その結果、本発明のサブマウントにダイボンディングした半導体レーザ装置の実装精度を向上させることができる。また、高価な実装装置を用いることなしに、高精度な半導体レーザチップ実装が可能になるので、半導体レーザ装置の低コスト化が実現する。
【0051】
また、本発明にかかるサブマウント(請求項2)によれば、半導体レーザチップの前方および後方に、ハンダ濡れ性の悪い領域で囲まれた下地金属層を配置し、表面張力の強いハンダ層と接触させることにより、チップに力が作用しセルフアライメントで位置が修正されるので、半導体レーザチップの実装精度を専用装置を必要とせずに経済的に向上させることができる。
【0052】
また、本発明にかかるサブマウント(請求項3)によれば、下地金属を共振器長さと平行に形成することにより、ハンダと接触した半導体レーザチップには共振器長さに応じた力を加わり、チップ位置がセルフアライメントで修正されるので、半導体レーザチップの実装精度を、実装装置といった専用装置を必要とせずに経済的に向上させることができる。
【0053】
また、本発明にかかるサブマウント(請求項4)によれば、共振器長に平行な下地金属を複数設けることにより、ハンダと半導体レーザチップの接触領域が長くなり、より大きな力を得られセルフアライメントで位置が修正されるので、実装装置といった専用装置を使用せずに半導体レーザチップの実装精度を向上させ、かつ経済性が向上する。
【0054】
また、本発明にかかるサブマウント(請求項5)によれば、絶縁性サブマウントの表面はハンダの濡れ性が悪いので、下地金属パターンから露出させることにより、ハンダとの濡れ性の悪い領域を簡単に形成することができる。
【0055】
また、本発明にかかるサブマウント(請求項6)によれば、シリコン酸化膜はハンダ濡れ性が悪いので、下地金属パターンから露出させることにより、ハンダとの濡れ性の悪い領域を容易に確保することができる。
【0056】
また、本発明にかかるサブマウント(請求項7)によれば、シリコンは酸素プラズマ処理をすることにより、低温で酸化膜を形成することが可能になり、シリコン表面に下地金属パターンを形成した後で、酸素プラズマ処理をすれば露出しているシリコン表面にハンダ濡れ性領域を容易に形成することができる。
【0057】
また、本発明にかかるサブマウント(請求項8)によれば、下地金属層間にエッチングなどによって溝を形成することにより、ハンダ濡れ性を悪くすることが可能になり、酸化膜などと同等の作用を得ることができる。
【0058】
また、本発明にかかるサブマウント(請求項9)によれば、ハンダ層にAu−Snハンダを使うので、半導体レーザチップとの接合強度を確保することができると共に、下地金属の最上層に金を使うことによりハンダの濡れ性を確保することができる。
【0059】
また、本発明にかかる半導体レーザ装置(請求項10)によれば、実装位置精度のばらつき規格の厳しい複数の半導体レーザチップをダイボンディングしてなる半導体レーザ装置で、本発明によるハンダ表面張力を利用したサブマウントを用いることにより、高精度でチップが実装された半導体レーザ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるサブマウントの構造を示す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかるサブマウントにおけるダイボンディング時のセルフアライメントによる位置調整の様子を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかるサブマウントにおけるダイボンディング時のセルフアライメントによる位置調整後の状態を示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態2にかかるサブマウントの構成を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態3にかかるサブマウントの構成を示す説明図である。
【図6】本発明の実施の形態4にかかるサブマウントの構成を示す説明図である。
【図7】本発明の実施の形態5にかかるサブマウントの構成を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態6にかかるサブマウントの構成を示す説明図である。
【図9】本発明の実施の形態7にかかるサブマウントの構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 サブマウント基板
2a 第一下地金属層
2b 第二下地金属層
2c 第三下地金属層
3 濡れにくい領域
4 ハンダ層
5 半導体レーザチップ
6 溝

Claims (10)

  1. 半導体レーザチップをマウントするサブマウントにおいて、
    マウント上に複数の分割された下地金属層と、
    前記複数の分割されたそれぞれの下地金属層に、順次形成されるハンダ層と、
    前記下地金属層の間に形成され、ハンダ濡れ性の悪い領域と、
    を有し、
    前記分割されたそれぞれの下地金属層の間隔が、マウント対象の半導体レーザチップの出射面幅および共振器長に対して狭く設定されていることを特徴とするサブマウント。
  2. 前記分割されたそれぞれの下地金属層のうち、
    マウント対象の半導体レーザチップの前方および後方の出射端の直下位置に、それぞれ独立して配置される第1の下地金属層および第2の下地金属層と、
    前記第1の下地金属層と第2の下地金属層の間に、ハンダ領域から露出して形成される第3の下地金属層と、
    が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のサブマウント。
  3. 前記分割されたそれぞれの下地金属層のうち、マウント対象の半導体レーザチップの共振器長方向に平行に金属層を形成することを特徴とする請求項1に記載のサブマウント。
  4. 前記分割されたそれぞれの下地金属層のうち、マウント対象の半導体レーザチップの共振器長方向に平行に複数の金属層を形成することを特徴とする請求項1に記載のサブマウント。
  5. 前記ハンダ濡れ性の悪い領域は、絶縁性サブマウントの表面を露出させて形成されることを特徴とする請求項1に記載のサブマウント。
  6. 前記サブマウントはシリコンが用いられ、前記ハンダ濡れ性の悪い領域は酸化膜で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のサブマウント。
  7. 前記酸化膜は、酸素プラズマ処理により形成されることを特徴とする請求項1に記載のサブマウント。
  8. 前記ハンダ濡れ性の悪い領域は、溝であることを特徴とする請求項1に記載のサブマウント。
  9. 前記下地金属層は、最上層が金属で形成され、前記ハンダ層はAu−Sn共晶であることを特徴とする請求項1に記載のサブマウント。
  10. 前記請求項1〜9のいずれか一つに記載のサブマウントを用い、当該サブマウントに複数の半導体レーザチップをマウントすることを特徴とする半導体レーザ装置。
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