JP2005037163A - 自動車用パワーメータ - Google Patents

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Katsuro Fujimoto
克郎 藤本
Jinichi Oishi
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Abstract

【課題】精度が良く使い勝手の良い自動車用パワーメータを提供すること。
【解決手段】自動車のエンジンの出力をタイヤに伝達する軸のトルクを検出するトルク検出手段1と、軸の回転数を検出する回転数検出手段4と、トルク検出手段1からの検出信号と、回転数検出手段4からの検出信号とに基づいて馬力を演算する演算手段6aと、演算手段6aで演算された馬力と、トルク検出手段1で検出されたトルクとを記憶する記憶手段8と、演算手段6aで演算された馬力を(PS)および(kW)の単位で表示する第1の表示手段11とを備えている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用パワーメータに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、乗用車やバイク等の自動車の馬力を計測するには、被験車をシャーシダイナモに乗せて、外部から負荷を加えて行うのであり、シャーシダイナモの車への搭載は不可能であった。
【0003】
また、自動車に搭載する自動車用パワーメータとして市販されているものとして、加速度センサを用いて馬力換算および表示を行うタイプのものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このタイプのものは、馬力換算の際に自動車の自重(車重)を入力したり、風力抵抗の減衰時間、スピード等のデータを入力する必要があり、また、搭乗人員の変化、風の影響、坂の影響等によって入力したデータが変化し、その結果、これらのデータに基づいて演算される馬力の指示値に大きな誤差を生じることがある。
【0005】
また、このタイプの自動車用パワーメータでは、走行抵抗を求めるには、スピードの実測値を手動で入力する必要があった。すなわち、自動車を平坦路において走行させ、ある速度(たとえば、100km/h)からクラッチを断(オートマチック車ではニュートラルレンジ)にし、一定時間経過毎にスピードメータの値をユーザーが視認して、時間毎のスピード値を手動でパワーメータに入力することにより、走行抵抗を演算して求めていた。
【0006】
また、自動車の車重は、自動車全体を台秤りに載せて計測する方法や車体フレームに歪みゲージを固定し、そのたわみ量を測定して車重を計測する方法などによって計測されていた。
【0007】
また、自動車が坂道を走行する際、坂道の傾斜角度を傾斜計を用いて計測していた。この傾斜計は、軸受を支点として指針と連結され可動する錘を用いて、錘と車体とがなす角度から坂道の傾斜角度を指針にてアナログ表示していたが、積載物の重さおよび積載位置によって車体角度が変化し、誤差を生じる原因となっていた。また、わずかな傾斜では、制約された表示計器の大きさでは十分な精度が得られなかった。
【0008】
また、自動車の走行における効率を表示する計器として燃費計があるが、この燃費計では、燃料消費量を得るために車重を検出し、走行距離との演算で燃費を求めている。しかしながら、必要な重量値の分解能を得るまでのタイムラグによって、時々刻々変化する運転状況には反応しきれないこと、また重量値を計るセンサの経年変化と零点校正を頻繁に行う必要があることなどの欠点を有する。
【0009】
よって本発明は、上述した従来の問題点に鑑み、自動車の走行中の馬力を精度良く計測できかつ使い勝手の良い自動車用パワーメータを提供することを目的としている。
【0010】
また、本発明は、計測された馬力を用いて精度良く車重を計測できる自動車用パワーメータを提供することを目的としている。
【0011】
さらに、本発明は、計測された馬力を用いて精度良く効率を計測できる自動車用パワーメータを提供することを目的としている。
【0012】
また、本発明は、計測された馬力を用いて精度良く走行抵抗を計測できる自動車用パワーメータを提供することを目的としている。
【0013】
また、本発明は、計測された馬力を用いて精度良く坂道の傾斜角度を計測できる自動車用パワーメータを提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、図1の基本構成図に示すように、自動車のエンジンの出力をタイヤに伝達する軸のトルクを検出するトルク検出手段1と、前記軸の回転数を検出する回転数検出手段4と、前記トルク検出手段1からの検出信号と、前記回転数検出手段4からの検出信号とに基づいて馬力を演算する演算手段6aと、前記演算手段6aで演算された馬力と、前記トルク検出手段1で検出されたトルクとを記憶する記憶手段8と、前記演算手段6aで演算された馬力を(PS)および(kW)の単位で表示する第1の表示手段11とを備えたことを特徴とする自動車用パワーメータに存する。
【0015】
請求項1記載の発明によれば、自動車のエンジンの出力をタイヤに伝達する軸のトルクを検出するトルク検出手段1と、軸の回転数を検出する回転数検出手段4と、トルク検出手段1からの検出信号と、回転数検出手段4からの検出信号とに基づいて馬力を演算する演算手段6aと、演算手段6aで演算された馬力と、トルク検出手段1で検出されたトルクとを記憶する記憶手段8と、演算手段6aで演算された馬力を(PS)および(kW)の単位で表示する第1の表示手段11とを備えているので、走行抵抗(搭乗人員数、風抵抗、坂道など)の変化を考慮して走行中リアルタイムで馬力を計測でき、計測された馬力は(PS)および(kW)の単位で表示され、その表示は、自動車用計器として搭乗者が認識できる。また、馬力を仏馬力(PS)と動力(kW)の2単位で認識することができ、利便性がある。
【0016】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、自動車の走行速度を検出する車速検出手段5と、タイヤサイズを示すデータを含む演算条件データを設定入力する演算条件入力手段9と、前記車速検出手段5からの検出信号に基づいて加速度を演算し、演算された該加速度と、演算された前記馬力と、前記演算条件入力手段9で設定入力された前記演算条件データとに基づいて車重を演算する前記演算手段6aと、前記演算手段6aで演算された前記加速度および車重をさらに記憶する前記記憶手段8と、前記演算手段6aで演算された前記車重を表示する第2の表示手段12とを備えたことを特徴とする請求項1記載の自動車用パワーメータに存する。
【0017】
請求項2記載の発明によれば、自動車の走行速度を検出する車速検出手段5と、タイヤサイズを示すデータを含む演算条件データを設定入力する演算条件入力手段9と、車速検出手段5からの検出信号に基づいて加速度を演算し、演算された加速度と、演算された前記馬力と、演算条件入力手段9で設定入力された演算条件データとに基づいて車重を演算する前記演算手段6aと、演算手段6aで演算された加速度および車重をさらに記憶する記憶手段8と、演算手段6aで演算された車重を表示する第2の表示手段12とを備えているので、走行抵抗(搭乗人員数、風抵抗、坂道など)の変化を考慮して走行中リアルタイムで馬力を計測できると共に、従来のように外部の台秤等を必要としないで搭乗人員の変化等を考慮した車重を認識することができ、それに応じて荷物の積載量も計測することが可能となり、運行管理が容易となる。
【0018】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の発明は、前記演算手段6aは、前記車速検出手段5からの検出信号があるとき、自動的に所定のタイミング毎に前記馬力の演算を行うと共に、前記車速検出手段5からの検出信号がないときに、車重計測指示手段9aからの指示信号に基づき前記車重の演算を行うことを特徴とする請求項2記載の自動車用パワーメータに存する。
【0019】
請求項3記載の発明によれば、演算手段6aは、車速検出手段5からの検出信号があるとき、自動的に所定のタイミング毎に前記馬力の演算を行うと共に、車速検出手段5からの検出信号がないときに、車重計測指示手段9aからの指示信号に基づき車重の演算を行うので、走行中に走行馬力を確認できると共に、停車時に車重を計測して確認することができる。
【0020】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の発明は、前記演算手段6aは、さらに、演算された前記馬力と前記車速検出手段からの検出信号とに基づいて走行効率を演算し、前記記憶手段8は、演算された前記走行効率をさらに記憶し、前記第2の表示手段12は、前記演算手段6aで演算された前記走行効率をさらに表示することを特徴とする請求項2または3記載の自動車用パワーメータに存する。
【0021】
請求項4記載の発明によれば、演算手段6aは、さらに、演算された馬力と車速検出手段からの検出信号とに基づいて走行効率を演算し、記憶手段8は、演算された走行効率をさらに記憶し、第2の表示手段12は、演算手段6aで演算された走行効率をさらに表示するので、効率良く走行しているかどうかを運転者に知らしめることができ、時々刻々の運転状況に変化にも対応し得ると共に、経済的な運転が可能となる。
【0022】
上記課題を解決するためになされた請求項5記載の発明は、前記第2の表示手段12は、前記トルク検出手段1で検出されたトルク値をさらに表示することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の自動車用パワーメータに存する。
【0023】
請求項5記載の発明によれば、第2の表示手段12は、トルク検出手段1で検出されたトルク値をさらに表示するので、たとえば、シフトレバーポジション選択の判断の際に補助することができる。
【0024】
上記課題を解決するためになされた請求項6記載の発明は、前記第2の表示手段12は、前記演算手段6aで演算された加速度値をさらに表示することを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の自動車用パワーメータに存する。
【0025】
請求項6記載の発明によれば、第2の表示手段12は、演算手段6aで演算された加速度値をさらに表示するので、安全運転の指標として、また騒音防止や経済的走行を目指す際の指標として有効である。
【0026】
上記課題を解決するためになされた請求項7記載の発明は、前記演算手段6aは、さらに、演算された前記馬力と、前記車速検出手段5からの検出信号とに基づいて走行抵抗を演算し、前記記憶手段8は、演算された前記走行抵抗を記憶することを特徴とする請求項2から6の何れか1項に記載の自動車用パワーメータに存する。
【0027】
請求項7記載の発明によれば、演算手段6aは、さらに、演算された馬力と、車速検出手段5からの検出信号とに基づいて走行抵抗を演算し、記憶手段8は、演算された走行抵抗を記憶するので、簡単な方法で走行抵抗を自動的に計測、記憶させることができる。
【0028】
上記課題を解決するためになされた請求項8記載の発明は、前記演算手段6aは、演算された前記馬力、前記車重および前記走行抵抗と、前記車速検出手段5からの検出信号とに基づいて坂道の傾斜角度を演算し、前記記憶手段8は、演算された前記坂道の傾斜角度をさらに記憶し、前記第2の表示手段12は、前記演算手段6aで演算された前記坂道の傾斜角度をさらに表示することを特徴とする請求項7記載の自動車用パワーメータに存する。
【0029】
請求項8記載の発明によれば、演算手段6aは、演算された馬力、車重および走行抵抗と、車速検出手段5からの検出信号とに基づいて坂道の傾斜角度を演算し、記憶手段8は、演算された坂道の傾斜角度をさらに記憶し、第2の表示手段12は、演算手段6aで演算された坂道の傾斜角度をさらに表示するので、従来の傾斜計のような可動部が無く、演算により得られた数値によって演算することにより坂道の傾斜角度をわずかな傾斜でも認識することができ、表示意匠にも大きな自由度を与えることができる。
【0030】
上記課題を解決するためになされた請求項9記載の発明は、前記第1の表示手段11はアナログ表示手段であり、前記第2の表示手段12はデジタル表示手段であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の自動車用パワーメータに存する。
【0031】
請求項9記載の発明によれば、第1の表示手段11はアナログ表示手段であり、第2の表示手段12はデジタル表示手段であるので、馬力をアナログ表示すると共に、車重、走行効率、トルク値、加速度値、坂道の傾斜角度等の情報をデジタル表示するので、運転に関する各種情報を視覚および数値として認識することができ、運転者の運転の補助となったり運転を楽しむための情報提供を行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0033】
図2は、本発明の実施の形態に係る自動車用パワーメータの具体的構成例を示すブロック図である。この自動車用パワーメータは、自動車に搭載されて使用されるものであって、トルク検出手段としてのトルクセンサ1と、ローパスフィルタ2と、アナログ/デジタル(A/D)3と、回転数検出手段としての回転センサ4と、車速検出手段としての車速センサ5と、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)6と、タイムベース7と、記憶手段としてのフラッシュメモリ8と、演算条件入力手段としてのキー入力部9と、デジタル/アナログ(D/A)変換器10と、第1の表示手段としての指示計器11と、第2の表示手段としてのLCD(液晶ディスプレイ)12とから構成されている。
【0034】
トルクセンサ1と回転センサ4は、自動車のエンジンの出力をタイヤに伝達する軸、たとえば図3に示すようにエンジン21の出力軸21aに設置されている。エンジン21の駆動力は、その出力軸21aからトルクコンバータ22に伝達され、トルクコンバータ22の出力軸22aを介してディファレンシャルギヤ23に伝達され、さらに、ドライブ軸24を経由してタイヤ25に伝達される。なお、このトルクセンサ1と回転センサ4の設置場所は、自動車のエンジン21の出力をタイヤ25に伝達する軸であれば良く、エンジン21の出力軸21aに限らず、トルクコンバータ22の出力軸22aやドライブ軸24やプロペラ軸(図3では図示されていない)等のいずれの軸でも良い。
【0035】
マイコン6は、CPU6a、RAM6bおよびROM6cを有しており、CPU6aには、RAM23bおよびROM23cのほか、A/D変換器3、回転センサ4、車速センサ5、タイムベース7、フラッシュメモリ8、キー入力部9、D/A変換器10およびLCD12が接続されている。
【0036】
RAM6bは、各種データ記憶用のデータエリア及び各種処理作業に用いるワークエリアを有しており、ROM6cには、CPU6aに各種処理動作を行わせるための制御プログラムが格納されている。
【0037】
フラッシュメモリ8は、後述するテーブルデータと、各フラグ(設定完了フラグr0、馬力計測フラグr1、停車フラグr2、加速度計測フラグr3等)と、馬力計測に使用される各種データ(走行抵抗値、パルスレート値、タイヤサイズ等)と、各計測値(馬力、車重、走行効率、トルク値、加速度値、走行抵抗、坂道の傾斜角度等)を格納する。
【0038】
上述の構成において、トルクセンサ1および回転センサ4は、エンジン21の出力軸21aにおける軸トルクおよび回転数を検出する。トルクセンサ2からのアナログ検出出力は、ローパスフィルタ2でノイズが除去された後、A/D変換器3を介してマイコン6のCPU6aに入力される。回転センサ4からの検出出力は、同様にCPU6aに入力される。さらに、車速センサ5で検出される、自動車の走行中のスピードを示す検出出力も、CPU6aに入力される。
【0039】
単位時間当たりの回転数を知るために、タイムベース7があり、回転センサ4で検出される回転数と、トルクセンサ1で検出されるトルクと、タイムベース7による時間とから、CPU6aでエンジン21の馬力を(PS)の単位および(kW)の単位でそれぞれ演算し、D/A変換器10を経由して指示計器11にアナログ表示を行い、また、LCD12にデジタル表示を行う。エンジンブレーキ時には、トルクセンサ1の出力が負となり、それに伴い、指示計器11も負の値を表示する。
【0040】
次に、CPU6aが予め定めたプログラムに従って実行する馬力および車重計測処理を、図4および図5のフローチャートを参照して説明する。この処理は、自動車のイグニッションスイッチ(図示しない)のオンによりスタートする。
【0041】
まず、CPU6aは、I/O(入力/出力)ポートの設定を行い(ステップS1)、次いでセルフチェック(自己診断)を行う。このセルフチェックは、RAM6bが正常に書き込み読出しが可能かどうかを診断するものである。また、RAM6bはチェック後、その内容がリセットされる。また、トルクセンサ1、回転センサ4および車速センサ5の接続の有無もチェックされる。
【0042】
次いで、CPU6aは、セルフチェックの結果が異常なしか否かを判定し(ステップS3)、異常なしであれば(ステップS3のYES)、ステップS6に進む。
【0043】
一方、異常があれば(ステップS3のNO)、次いでCPU6aは、LCD12にエラー表示を行わせる(ステップS4)。ユーザーは、このエラー表示よりエラーの内容を確認して、エラー解除を行うことができる。次いで、CPU6aは、エラー解除を確認したか否かを判定し(ステップS5)、その答がノーならばステップS1に戻り、イエスならばステップS6に進む。
【0044】
ステップS6では、CPU6aは、フラッシュメモリ8に格納されている設定完了フラグr0が1にセットされているか否かを判定し、設定完了フラグr0が1になっていなければ、CPU6aは、テーブルデータを設定し(ステップS7)、次いでステップS9に進む。このテーブルデータは、馬力や車重等を計測するために必要な自動車の車種固有の条件、すなわち、自動車駆動方式(FF方式またはFR方式)、トルクセンサ1および回転センサの設置位置、車速センサ5の車速信号のパルスレートおよびタイヤ25のサイズ等の各データを含む。このテーブルデータは、自動車用パワーメータを初めて動作させるときには自動車の車種等の情報が入力されていないので、上述の各データの代表値を予めROM6cに格納しておき、最初の動作時にステップS7においてこの代表値が自動的にプリセットされるものである。
【0045】
設定完了フラグr0が1になっていれば(ステップS6のYES)、CPU6aは、後述するステップS17、S20およびS22で設定される各設定値をフラッシュメモリ8に取り込む(ステップS8)。一度設定値が取り込まれると、次回からはテーブルデータではなく、取り込まれた設定値が馬力や車重等の計測時に採用される。
【0046】
次いで、CPU6aは、キー入力部9に含まれる車重計測指示手段9aとしての車重計測指示キー(図示しない)のユーザーによるオン操作の有無により、車重計測を行うか否かを判定し(ステップS9)、その答がイエスならば、次いで、フラッシュメモリ8に格納されている停車フラグr2が1にセットされているか否かを判定する(ステップS10)。車重の計測は、後述するように停車時に行うのが望ましいので、この停車フラグr2のセット状態を確認するのである。
【0047】
停車フラグr2が1にセットされていなければ(ステップS10のNO)、次いでCPU6aは、LCD12に、停車を促す文字メッセージ(たとえば、「止まって下さい」)を表示させる。ユーザーは、LCD12に表示された文字メッセージを見ることにより、車重計測のために自動車を一旦停止させることができる。
【0048】
停車フラグr2が1にセットされていれば(ステップS10のYES)、次いでCPU6aは、LCD12の表示を消去し(ステップS12)、次いで、後述する方法に基づいて車重を(kg)の単位で計測する(ステップS13)。次いで、CPU6aは、計測された車重(単位;kg)をLCD12にデジタル表示させ(ステップS14)、次いで、ステップS9に戻る。
【0049】
一方、ステップS9の答がノーならば、次いでCPU6aは、キー入力部9に含まれる設定指示キー(図示しない)のユーザーによるオン操作の有無により、設定を行うか否かを判定し(ステップS15)、その答がイエスならばステップS16に進み、ノーならばステップS23に進む。
【0050】
ステップS16では、CPU6aは、キー入力部9に含まれる走行抵抗計測指示キー(図示しない)のユーザーによるオン操作の有無により、走行抵抗計測を行うか否かを判定し、その答がイエスならば、次いで後述する方法に基づいて走行抵抗計測を行い(ステップS17)、次いでフラッシュメモリ8に格納されている設定完了フラグr0を0から1にセットし(ステップS18)、次いでステップS9に戻る。
【0051】
ステップS16の答がノーならば、次いでCPU6aは、キー入力部9に含まれるパルスレート設定指示キー(図示しない)のユーザーによるオン操作の有無により、パルスレート設定を行うか否かを判定し(ステップS19)、その答がイエスならば、次いでパルスレート入力を行う(ステップS20)。
【0052】
このパルスレート入力は、上述した自動車の車種固有の条件の1つである、車速センサ5からの車速信号のパルスレートのデータを、キー入力部9に含まれるテンキー(図示しない)等で入力することによって、CPU6aが、入力されたパルスレートのデータをフラッシュメモリ8に格納することにより行われる。次いで、CPU6aは、フラッシュメモリ8に保存されている設定完了フラグr0を0から1に更新して保存し(ステップS18)、次いでステップS9に戻る。
【0053】
ステップS19の答がノーならば、次いでCPU6aは、キー入力部9に含まれる条件設定指示キー(図示しない)のユーザーによるオン操作の有無により、条件設定を行うか否かを判定し(ステップS21)、その答がノーならばステップS9に戻り、その答がイエスならば、次いでタイヤ25のサイズのデータ入力を行う(ステップS22)。
【0054】
このタイヤサイズ入力は、上述した自動車の車種固有の条件の1つである、タイヤ25のサイズのデータを、キー入力部9に含まれるテンキー(図示しない)等で入力することによって、CPU6aが、入力されたタイヤサイズのデータをフラッシュメモリ8に格納することにより行われる。次いで、CPU6aは、フラッシュメモリ8に保存されている設定完了フラグr0を0から1に更新して保存し(ステップS18)、次いでステップS9に戻る。
【0055】
次いでステップS15に戻って、その答がノーならば、CPU6aは、馬力計測フラグr1が1にセットされているか否かを判定する(ステップS23)。
【0056】
この馬力計測フラグr1は、図6に示す割り込み処理ルーチンによってセットされる。図6のフローチャートは、車速センサ5からの車速信号により割り込み処理がスタートし、まず、CPU6aは、メインルーチンで使用されるレジスタ(図示しない)を退避させ(ステップS41)、次いで車速センサ5の車速信号のパルス周期を測定するためのタイマ(図示しない)のタイマ値を車速信号のパルスの立ち上がりで取り込み(ステップS42)、次いでトルクセンサ1からのトルク値を取り込み(ステップS43)、次いで上述のタイマを車速信号のパルスの次の立ち上がりで起動させ(ステップS44)、次いで馬力計測フラグr1を0から1に更新してセットし(ステップS45)、次いで上述のレジスタ復帰を行わせ(ステップS46)、次いで処理を終了する。
【0057】
そこで、ステップS23において、馬力計測フラグr1が1にセットされていなければステップS9に戻り、セットされていればステップS24に進む。
【0058】
ステップS24では、CPU6aは、後述する方法に基づいて馬力を(PS)の単位および(kW)の単位で計測する。次いで、CPU6aは、停車カウンタのカウント値(停車時間を表す)が所定時間を超過したか否かを判定する(ステップS25)。その答がイエスならば、次いでCPU6aは、フラッシュメモリ8に格納されている停車フラグr2を0から1に更新し(ステップS26)、次いでステップS28に進む。一方、その答がノーならば、次いでCPU6aは、フラッシュメモリ8に格納されている停車フラグr2を1から0に更新し(ステップS27)、次いでステップS28に進む。
【0059】
ステップS28では、CPU6aは、ステップS24で演算された馬力指示計器11のアナログ表示値を、ステップS24で演算された馬力(単位;PSおよびkW)を指示計器11にアナログ表示させる。次いで、CPU6aは、フラッシュメモリ8に保存されている馬力計測フラグr1を1から0に更新して保存し(ステップS29)、次いで、ステップS9に戻る。
【0060】
次に、上述のステップ24で行われる馬力演算とステップS13で行われる車重計測の具体的な方法について詳述する。
【0061】
馬力と車重は、軸トルクと回転数から求められ、以下にその理論式を示す。すなわち、軸トルク=T(kgf・m)、回転数=R(rpm)および車重W(kgf)として表した場合、計測時に回転軸から長さ1mの腕を出し、その先端に加わる力F(kgf)は、次式で表される。
F=T(kgf・m)/1(m)=T(kgf)・・・(1)
【0062】
その先端の単位秒当たりの移動距離L(m)は次式で表される。
Figure 2005037163
【0063】
仕事率P(kgf・m/s)は次式で表される。
Figure 2005037163
1Pは、1kgfの物を1秒間に1m移動させる仕事率である。
【0064】
仏馬力Pf(PS)は次式で表される。
Figure 2005037163
1Pfは、75kgfの物を1秒間に1m移動させる仕事率である。
【0065】
動力Pw(kW(キロワット))は次式で表される。
Figure 2005037163
【0066】
車重W(kgf)については、質量=力/加速度から、次式で表される。すなわち、
W=駆動力/加速度・・・(6)
【0067】
そこで、ステップ24の馬力演算において、CPU6aは、上述の理論式に基づいて馬力の演算を、回転センサ4からの回転検出信号がCPU6aに入力される毎に行う。回転センサ4からの回転検出信号のパルス周期および回転検出信号に対応するトルク値は、n回の平均値を求めて演算する。
【0068】
すなわち、図7に示すように、回転センサ4からの回転検出信号のパルスがn個入力されたときに、CPU6aは、n+1回目の回転検出信号の入力時に次式(7)および(8)にて平均パルス周期と平均トルク値を求める。
平均パルス周期t={t1+t2+・・・+t(n)+t(n+1)−t0)}/n・・・(7)
ここで、t0,t1,t2,・・・t(n),t(n+1)は、それぞれ、回転センサ4の回転検出信号パルスP0,P1,P2,・・・P(n),P(n+1)に対応するパルス周期である。
平均トルクT={T1+T2+・・・+T(n)+T(n+1)−T0}/n・・・(8)
ここで、T0,T1,T2,・・・,T(n),T(n+1)は、それぞれ、回転センサ4の回転検出信号パルスP0,P1,P2,・・・P(n),P(n+1)に対応してトルクセンサ1で検出されるトルク値である。
【0069】
CPU6aは、上述のようにして求められた平均パルス周期tとタイムベース7からの時間に基づいて、エンジン21の出力軸21aの軸回転数R(rpm)を算出する。
回転数R=K*(1/平均パルス周期t)・・・(9)
ここで、Kは定数である。
【0070】
また、CPU6aは、上述のようにして求められた平均トルク値Tをエンジン21の出力軸21aにおける軸トルク値として使用し、この軸トルク値Tと軸回転数Rの値を上述の式(4)および(5)に代入することにより、エンジン21の馬力をPf(PS)およびPw(kW)として演算する。演算された馬力Pf(PS)およびPw(kW)は指示計器11でアナログ表示されると共に、LCD12でデジタル表示される。
【0071】
なお、上述のようにして求められる軸トルク値は、LCD12にデジタル表示することができる。このように、軸トルク値を表示した場合は、この自動車用パワーメータは、自動車用トルク計としても機能することとなる。
【0072】
図8は、指示計器11の計器盤の一例を示し、馬力の単位PSの目盛り11aとそれに対応するkWの目盛り11bが設けられ、CPU6aで演算された馬力のアナログ値に対応する目盛り位置が指針11cにより指示される。なお、図8の計器盤には、目盛り線に加えて計測値を示す文字も存在するが、図面上ほとんど省略されており、0(ゼロ)のみが示されている。また、この計器盤では、トルクが負となる馬力の領域を、0(ゼロ)以下の斜線領域11dで表している。
このような計器盤の表示により、ユーザーは、計測された馬力をPSとkWの単位で同時に把握することができ、利便性がある。
【0073】
次に、ステップS13の車重計測において、CPU6aは、上述の理論式に基づいて車重Wの計測を行う。この車重Wは、平坦路で停車時から風の影響の少ない速度範囲で加速した時の馬力と加速度およびタイヤ半径から求められる。すなわち、車重Wは上述の式(6)で求められ、式(6)における駆動力Fは、次式で求められる。
駆動力F=馬力/タイヤ接地半径・・・(10)
ここで、タイヤ接地半径は、タイヤ25の接地半径である。なお、このタイヤ25の接地半径として、上述のステップS22で入力されるタイヤサイズのデータが用いられる。
【0074】
また、式(6)における加速度は、自動車を停車状態から加速して行き、速度0km/hからt1秒後のスピードv1とt2秒後のスピードv2の差をt2−t1で除した値で求められる。発車のタイミングは最初の回転信号で判断する。すなわち、
加速度=(v2−v1)/(t2−t1)={(L2/t2)−(L1/t1)}/(t2−t1)・・・(11)
ここで、v1:t1秒間に移動した距離L1をt1で除した値(距離L1は回転信号パルス数で求める)、v2:t2秒間に移動した距離L2をt2で除した値(距離L2は回転信号パルス数で求める)である。
【0075】
車重の演算方法においては、一定の時間間隔で加速度を計測し、設定した距離を走行した後の平均値を求める。この一定の時間間隔および設定した距離については、実験的に求めることとする。このようにして式(10)および(11)で求められた駆動力と加速度の各値を上述の式(6)に代入することにより、車重が求められる。
【0076】
なお、車重の計測時、走行抵抗Rの影響を考慮する場合には、駆動力Fは、次式に基づいて算出した値を使用することができる。
駆動力F=(馬力/タイヤ接地半径)−R・・・(12)
【0077】
また、上述のようにして求められる加速度値は、LCD12にデジタル表示することができる。このように、加速度値を表示した場合は、この自動車用パワーメータは、自動車用加速度計としても機能することとなる。
【0078】
次に、CPU6aが予め定めたプログラムに従って実行する加速度計測の処理を、図9のフローチャートを参照して説明する。この処理は、たとえば、自動車のイグニッションスイッチのオンによりスタートする。
【0079】
まず、CPU6aは、がフラッシュメモリ8に格納されている加速度計測フラグr3が1にセットされているか否かを判定し(ステップS51)、加速度計測フラグr3が1になっていれば、次いで、CPU6aは、車速センサ5の車速信号のパルス周期を測定するためのタイマ(図示しない)のタイマカウント値を車速に変換する(ステップS52)。このタイマは、車速センサ5の車速信号のパルスの立ち上がりでスタートし、次の立ち上がりでリセットして再スタートすることにより、パルス周期をカウント値で表す。
【0080】
次いで、CPU6aは、フラッシュメモリ8に格納されている前回計測されたタイマ値および車速値を取り出し(ステップS53)、次いで、これらの値と、今回計測されたタイマ値および車速値とに基づいて上述の式(11)により加速度を算出する(ステップS54)。
【0081】
次いで、CPU6aは、今回計測されたタイマ値および車速値をフラッシュメモリ8に格納し(ステップS55)、次いで、算出された加速度値をLCD12にデジタル表示する(ステップS56)。次いで、CPU6aは、加速度計測フラグr3を1から0に更新して保存し(ステップS57)、次いで、ステップS51に戻る。
【0082】
なお、上述の加速度計測フラグr3は、図10に示す割り込み処理ルーチンによってセットされる。図10のフローチャートは、車速センサ5からの車速信号により割り込み処理がスタートし、まず、CPU6aは、割り込み処理スタートによる車速信号のパルスの立ち上がりでスタートした車速センサ5の車速信号のパルス周期を測定するためのタイマ(図示しない)のタイマ値を、次の車速信号の立ち上がりでフラッシュメモリ8に取り込み(格納し)(ステップS61)、次いでタイマをリセットし(ステップS62)、次いでタイマを再起動(再スタート)し(ステップS63)、次いで、加速度計測フラグr3を0から1に更新してセットし(ステップS64)、次いで処理を終了する。
【0083】
図11は、加速度計測のタイミングを説明する図であり、車速センサ5の車速信号のパルス周期毎に加速度の演算が行われることを示している。たとえば、周期Aにおいて前回の加速度の演算が行われ、周期Aに続く周期Bにおいて今回の加速度の演算が行われる。
【0084】
以上説明したように、自動車の馬力(パワー)は、Pw(kW)=軸トルクT(kg・m)×軸回転数(rpm)/716×0.7355から、軸トルクと軸回転数により求められる。この軸トルクと軸回転数の検出箇所は、同一ギヤートレーンのどこからでも検出可能であるが、ギヤー伝達効率、トルクコンバータ等によるロス分の影響を受けにくいタイヤに近い所で検出した方がより精度が良い。また、トルクと回転数の検出位置が異なる場合には、その間のギヤー比および伝達効率を演算式に含める必要がある。
【0085】
このように、本発明による自動車用パワーメータは、走行抵抗(搭乗人員、風抵抗、坂道等)の変化を含む馬力計測ができ、その表示は自動車計器として搭乗者が認識できる。また、本発明による自動車用パワーメータは、自動車走行時の走行馬力をメータ表示する計器であり、自動車のパワーを視覚および数値として認識できるものである。また、自動車のパワー向上、劣化についても数値としてとらえられる等、操縦者が楽しめる機能を提供するものである。
【0086】
上述のように演算された馬力および車重を用いて走行抵抗、坂道の傾斜角度および走行効率を演算することができ、まず、走行抵抗Rの計測方法について説明する。走行抵抗Rは、自動車を平坦路にてある一定のスピードで走行している状態からクラッチを断(オートマチックはニュートラルレンジ)とし、断時点から所定のタイミング毎に計測された車速と走行距離とから算出される。
【0087】
すなわち、図12(A)および(B)に示すように、断時点から時間t1経過後の車速をV1、走行距離をL1とし、さらに時間t2経過後の車速をV2、走行距離をL2と仮定すると、車速の差をΔV(=V1−V2)、走行距離の差をL(=L2−L1)、時間の差をt(=t2−t1)とした場合、仕事率Pは次式で求められる。
P=W*L/t・・・(13)
【0088】
また、走行抵抗Rは次式で求められる。
=P/ΔV=(W*L)/(t*ΔV)・・・(14)
【0089】
各タイミング毎に得られた走行抵抗値は、車速に対する以下に示す相関式に置換され、図12(C)のグラフに表される。
=f(V)・・・(15)
このようにして走行抵抗値Rは、自動的に計測され、フラッシュメモリ8に格納される。
【0090】
次に、坂道の傾斜角度θの計測方法について説明する。坂道の傾斜角度θは、自動車を坂道にてある一定のスピードで走行している状態における馬力P、車速V、車重Wおよび走行抵抗Rに基づき、次式で算出される。
θ=sin−1〔{(P/V)/R}/W〕・・・(16)
このようにして坂道の傾斜角度θは、自動的に計測され、フラッシュメモリ8に格納されると共に、その値がLCD12にデジタル表示される。なお、下り坂の場合は、馬力がエンジンブレーキによる負の値を示すので、坂道の傾斜角度θも負の値で表示されることになる。
【0091】
この坂道の傾斜角度θの計測方法によれば、従来の傾斜計のような可動部が無く、パワーメータによって得られる各数値によって演算されることから、わずかな傾斜でも認識が可能であり、表示意匠にも大きな自由度を与えることとなる。
【0092】
次に、効率の計測方法について説明する。自動車の走行時の走行効率ηは、車速センサ5からの車速信号で検出される速度と、計測された馬力とに基づき、所定のタイミング毎に次式で算出される。
η=速度/馬力・・・(17)
このようにして自動車の走行効率ηは、自動的に計測され、フラッシュメモリ8に格納されると共に、その値がLCD12にデジタル表示される。
【0093】
図13は、馬力Pに対する走行効率ηの特性を示すグラフである。なお、式(17)の分母は馬力であるが、自動車の加速中からエンジンブレーキまでの間に馬力ゼロとなる時点が存在するため、演算結果が無限大となってしまう。また、馬力の値は負の値も含まれるので、馬力のゼロ付近の正の値から負の値の領域(図12の斜線領域)は、不感帯として走行効率ηの演算を行わないこととする。
【0094】
このように、自動車の走行中所定のタイミングで走行効率ηが計測され、表示されるので、時々刻々の運転状況の変化にも対応し得る経済的な運転が可能となる。
【0095】
以上説明したように、計測された馬力および車重を用いて、走行抵抗、坂道の傾斜角度および効率を精度良く計測して、表示することができる。
【0096】
以上の通り、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
【0097】
たとえば、馬力をLCD12でデジタル表示しても良い。またLCD12において、車重、トルク値、加速度値、走行効率、坂道の傾斜角度の表示は同時に行っても良いし、または、2つ以上の組み合わせで切り替え表示したり、1つずつ切り替え表示したりしても良い。
【0098】
また、トルクセンサ1の設置位置は、自動車の種類により以下に述べるように変更可能である。
(乗用車)
最近でこそ馬力が問題とならなくなってきてはいるが、いざ自動車を購入しようとする段階では、比較する車種の馬力にも大きな関心を示すことになるため、トルクコンバータ、ミッションなどの駆動系ロスが含まれないネット値に近いエンジン内部またはその近くの駆動系にトルクセンサを設置すべきと考える。また、最近ニーズが高まってきている希薄燃焼エンジンでは、燃焼制御を目的としたトルクセンサをエンジン内部に設けることも考えられる。このトルクセンサ信号を馬力計に用いることができれば、新たな必然性が生じることとなる。たとえば、エンジン第5ジャーナル軸を磁化させて応力トルクによるねじれを計測することによりトルク値を検出することもできる。
(トラック)
重い荷物を積んで走るトラックでは、適切なギヤーシフトをアシストする馬力計に新たなニーズが生じるのではないかと考える。また、原理的には馬力計の応用として重量計測が可能であるため、過積載防止の手段ともなり得る。そこで、トラックはFR車が多いので、プロペラ軸にトルクセンサを設置する。
【0099】
また本発明は、自動車用として乗用車、トラック、バス、バイク等に適用可能であるが、自動車に限らず船舶等にも適用可能である。
【0100】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、走行抵抗(搭乗人員数、風抵抗、坂道など)の変化を考慮して走行中リアルタイムで馬力を計測でき、計測された馬力は(PS)および(kW)の単位で表示され、その表示は、自動車用計器として搭乗者が認識できる。また、馬力を仏馬力(PS)と動力(kW)の2単位で認識することができ、利便性がある。
【0101】
請求項2記載の発明によれば、走行抵抗(搭乗人員数、風抵抗、坂道など)の変化を考慮して走行中リアルタイムで馬力を計測できると共に、従来のように外部の台秤等を必要としないで搭乗人員の変化等を考慮した車重を認識することができ、それに応じて荷物の積載量も計測することが可能となり、運行管理が容易となる。
【0102】
請求項3記載の発明によれば、走行中に走行馬力を確認できると共に、停車時に車重を計測して確認することができる。
【0103】
請求項4記載の発明によれば、効率良く走行しているかどうかを運転者に知らしめることができ、時々刻々の運転状況に変化にも対応し得ると共に、経済的な運転が可能となる。
【0104】
請求項5記載の発明によれば、シフトレバーポジション選択の判断の際に補助することができる。
【0105】
請求項6記載の発明によれば、安全運転の指標として、また騒音防止や経済的走行を目指す際の指標として有効である。
【0106】
請求項7記載の発明によれば、簡単な方法で走行抵抗を自動的に計測、記憶させることができる。
【0107】
請求項8記載の発明によれば、従来の傾斜計のような可動部が無く、演算により得られた数値によって演算することにより坂道の傾斜角度をわずかな傾斜でも認識することができ、表示意匠にも大きな自由度を与えることができる。
【0108】
請求項9記載の発明によれば、馬力をアナログ表示すると共に、車重、走行効率、トルク値、加速度値、坂道の傾斜角度等の情報をデジタル表示するので、運転に関する各種情報を視覚および数値として認識することができ、運転者の運転の補助となったり運転を楽しむための情報提供を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用パワーメータの基本構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る自動車用パワーメータの具体的構成例を示すブロック図である。
【図3】図2におけるトルクセンサと回転センサの設置例を示す図である。
【図4】図2のブロック図におけるCPUが予め定めたプログラムに従って実行する馬力および車重計測処理を示すフローチャートである。
【図5】図2のブロック図におけるCPUが予め定めたプログラムに従って実行する馬力および車重計測処理を示すフローチャートである。
【図6】図3のフローチャートにおける割り込み処理を示すフローチャートである。
【図7】馬力の演算方法を説明する図である。
【図8】図1のブロック図における指示計器の計器板の一例を示す図である。
【図9】図2のブロック図におけるCPUが予め定めたプログラムに従って実行する加速度計測処理を示すフローチャートである。
【図10】図9のフローチャートにおける割り込み処理を示すフローチャートである。
【図11】加速度の演算タイミングを説明する図である。
【図12】(A)、(B)および(C)は、それぞれ、走行抵抗計測を説明するための時間対車速特性、時間対走行距離特性および車速対走行抵抗特性を示すグラフである。
【図13】走行効率計測を説明するためのパワー対走行効率特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 トルクセンサ(トルク検出手段)
2 ローパスフィルタ
3 A/D変換器
4 回転センサ(回転数検出手段)
5 車速センサ(車速検出手段)
6 マイクロコンピュータ
6a CPU(演算手段)
6b RAM
6c ROM
7 タイムベース
8 フラッシュメモリ(記憶手段)
9 キー入力部(演算条件入力手段)
9a 車重計測指示手段
10 D/A変換器
11 指示計器(第1の表示手段;アナログ表示手段)
12 LCD(第2の表示手段;デジタル表示手段)

Claims (9)

  1. 自動車のエンジンの出力をタイヤに伝達する軸のトルクを検出するトルク検出手段と、
    前記軸の回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記トルク検出手段からの検出信号と、前記回転数検出手段からの検出信号とに基づいて馬力を演算する演算手段と、
    前記演算手段で演算された馬力と、前記トルク検出手段で検出されたトルクとを記憶する記憶手段と、
    前記演算手段で演算された馬力を(PS)および(kW)の単位で表示する第1の表示手段とを備えたことを特徴とする自動車用パワーメータ。
  2. 自動車の走行速度を検出する車速検出手段5と、
    タイヤサイズを示すデータを含む演算条件データを設定入力する演算条件入力手段と、
    前記車速検出手段からの検出信号に基づいて加速度を演算し、演算された該加速度と、演算された前記馬力と、前記演算条件入力手段で設定入力された前記演算条件データとに基づいて車重を演算する前記演算手段と、
    前記演算手段で演算された前記加速度および車重をさらに記憶する前記記憶手段と、
    前記演算手段で演算された前記車重を表示する第2の表示手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の自動車用パワーメータ。
  3. 前記演算手段は、前記車速検出手段からの検出信号があるとき、自動的に所定のタイミング毎に前記馬力の演算を行うと共に、前記車速検出手段からの検出信号がないときに、車重計測指示手段からの指示信号に基づき前記車重の演算を行うことを特徴とする請求項2記載の自動車用パワーメータ。
  4. 前記演算手段は、さらに、演算された前記馬力と前記車速検出手段からの検出信号とに基づいて走行効率を演算し、
    前記記憶手段は、演算された前記走行効率をさらに記憶し、
    前記第2の表示手段は、前記演算手段で演算された前記走行効率をさらに表示することを特徴とする請求項2または3記載の自動車用パワーメータ。
  5. 前記第2の表示手段は、前記トルク検出手段で検出されたトルク値をさらに表示することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の自動車用パワーメータ。
  6. 前記第2の表示手段は、前記演算手段で演算された加速度値をさらに表示することを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の自動車用パワーメータ。
  7. 前記演算手段は、さらに、演算された前記馬力と、前記車速検出手段からの検出信号とに基づいて走行抵抗を演算し、
    前記記憶手段は、演算された前記走行抵抗を記憶することを特徴とする請求項2から6の何れか1項に記載の自動車用パワーメータ。
  8. 前記演算手段は、演算された前記馬力、前記車重および前記走行抵抗と、前記車速検出手段からの検出信号とに基づいて坂道の傾斜角度を演算し、
    前記記憶手段は、演算された前記坂道の傾斜角度をさらに記憶し、
    前記第2の表示手段は、前記演算手段で演算された前記坂道の傾斜角度をさらに表示することを特徴とする請求項7記載の自動車用パワーメータ。
  9. 前記第1の表示手段はアナログ表示手段であり、前記第2の表示手段はデジタル表示手段であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の自動車用パワーメータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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