JPH10138795A - トラクタ・トレーラの変速シフト位置表示装置 - Google Patents

トラクタ・トレーラの変速シフト位置表示装置

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JPH10138795A
JPH10138795A JP8296072A JP29607296A JPH10138795A JP H10138795 A JPH10138795 A JP H10138795A JP 8296072 A JP8296072 A JP 8296072A JP 29607296 A JP29607296 A JP 29607296A JP H10138795 A JPH10138795 A JP H10138795A
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JP
Japan
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shift position
tractor
driving force
speed
trailer
Prior art date
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Pending
Application number
JP8296072A
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English (en)
Inventor
Ryuta Sugawara
菅原龍太
Naohito Kajikawa
梶川直仁
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J K C TORATSUKU BRAKE SYST KK
Original Assignee
J K C TORATSUKU BRAKE SYST KK
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Publication date
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Instrument Panels (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】トレーラに高価なセンサを設けることなく、車
両総重量や路面勾配に応じて最適なシフト位置を判断す
る。 【構成】トレーラ質量演算手段16で算出されたトレー
ラ質量から、車両総重量演算手段17が算出したトラク
タ・トレーラの総重量の情報と、車輪速に基づいて車体
速度演算手段9が算出した車体速度の情報と、車体速度
変化判断手段10からの車体速度変化およびエンジン駆
動力伝達状態判断手段11からの駆動力伝達状態に基づ
いて路面勾配演算手段12が算出した路面勾配の情報
と、エンジン回転数およびガバナ角度から駆動力演算手
段14が算出したエンジン駆動力の情報と、現在のシフ
ト位置演算手段13からの現在のシフト位置の情報とに
基づいて、最適シフト位置判断手段18がトラクタ・ト
レーラの現走行時点でのより正確な最適シフト位置を決
定し、最適シフト位置表示手段7がこれを表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタとトレー
ラとがカプラを介して連結される連結車両の変速制御に
おけるシフト位置表示装置の技術分野に属し、特にトレ
ーラに特別なセンサや制御装置を設けることなく、トレ
ーラの空積時や満積時等の積載状態に応じて最適なシフ
ト位置を表示するトラクタ・トレーラの変速シフト位置
表示装置の技術分野に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トラクタにカプラを介してトレーラが連
結されるトラクタ・トレーラの連結車両の変速制御装置
においては、従来、エンジン回転数(ガバナ角度)、車
両速度、現在のギヤ位置等から最適なシフト位置を表示
して運転者に知らる変速シフト位置表示装置が提案され
ている。この変速シフト位置表示装置は、例えばエンジ
ン回転数が上がっているにもかかわらず、車両速度が上
がらない場合、あるいはガバナ角度が大きくなっている
にもかかわらず、車両速度が上がらない場合に、シフト
アップが必要と判断して現在のシフト位置に応じて最適
シフト位置を表示するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の変速シフト位置表示装置では、最適シフト位置の判
断が、エンジン回転数あるいはガバナ角度と車両速度と
から単純に行われているが、一般にトレーラの使用頻度
はトラクタの使用頻度に比べて少なく、トレーラの寿命
は長い。このため、古い車種から新しい車種まで種々の
タイプのトレーラがトラクタに連結され、トラクタとト
レーラとの組合せは一定ではない。また、トレーラの積
載状態は空積状態から満積状態まで種々の状態がある。
したがって、トラクタには種々の条件のトレーラが連結
されることになるが、トレーラのこの種々の条件が最適
シフト位置の判断に大きく影響を及ぼすようになる。そ
こで、最適なシフト位置を判断するにあたっては、トレ
ーラのデータも加味することが、最適シフト位置判断を
より一層正確に行うことができ望ましい。
【0004】このようにトラクタ・トレーラの最適シフ
ト位置表示を行う場合、トラクタおよびトレーラのデー
タが必要となるが、これらのトラクタおよびトレーラの
データを知るためには、トラクタおよびトレーラに種々
のセンサや制御装置を設ける必要がある。しかし、トレ
ーラにもセンサや制御装置を設けたのでは、コストが高
くなるばかりでなく、トラクタに比べて使用頻度の少な
いトレーラにこれらを設けることは経済的にきわめて無
駄であり、しかも市場汎用性のないものとなってしま
う。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的はトレーラに高価なセンサを設
けることなく、車両総重量や路面勾配に応じて最適なシ
フト位置を判断することのできるトラクタ・トレーラの
変速シフト位置表示装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、カプラを介して互いに連結さ
れるトラクタとトレーラの走行時に最適なシフト位置を
表示するトラクタ・トレーラの変速シフト位置表示装置
において、トラクタの車輪速度から車体速度を算出する
車体速度演算手段と、この車体速度演算手段によって算
出された車体速度に基づいて車両加速度を算出する車両
加速度演算手段と、エンジン回転数とガバナ角度または
アクセル開度とに基づいてエンジン駆動力を算出する駆
動力演算手段と、この駆動力演算手段によって算出され
た前記エンジン駆動力と前記車両加速度と既知のトラク
タ質量とに基づいてトレーラ質量を算出するトレーラ質
量演算手段と、このトレーラ質量演算手段と前記トラク
タ質量とに基づいて車両総重量を算出する車両総重量演
算手段と、前記車体速度と前記エンジン駆動力と前記車
両総重量とに基づいて最適シフト位置を決定する最適シ
フト位置判断手段と、この最適シフト位置判断手段によ
って決定された最適シフト位置を表示する最適シフト位
置表示手段とを備えていることを特徴としている。
【0007】また請求項2の発明は、更に前記車体速度
の変化を判断する車体速度変化判断手段と、トラクタに
搭載されているエンジンの回転数と前記車輪速度とに基
づいてエンジン駆動力が前記トラクタの駆動軸に伝達さ
れているか否かを判断するエンジン駆動力伝達状態判断
手段と、前記エンジン駆動力が前記トラクタの駆動軸に
伝達されていないときに、前記車体速度の変化に基づい
て路面勾配を算出する路面勾配演算手段とを備え、前記
最適シフト位置判断手段は、前記車体速度と前記エンジ
ン駆動力と前記車両総重量と前記路面勾配とに基づいて
最適シフト位置を決定することを特徴としている。
【0008】更に請求項3の発明は、前記車体速度と前
記エンジン駆動力あるいは前記ガバナ角度あるいはアク
セル開度との関係から、前記最適シフト位置を決定する
ためのシフトマップが設けられており、このシフトマッ
プが前記車両総重量に応じて複数用意されていることを
特徴としている。
【0009】更に請求項4の発明は、カプラを介して互
いに連結されるトラクタとトレーラの走行時に最適なシ
フト位置を表示するトラクタ・トレーラの変速シフト位
置表示装置において、トラクタの車輪速度から車体速度
を算出する車体速度演算手段と、この車体速度演算手段
によって算出された車体速度に基づいて車両加速度を算
出する車両加速度演算手段と、前記車体速度の変化を判
断する車体速度変化判断手段と、トラクタに搭載されて
いるエンジンの回転数と前記車輪速度とに基づいてエン
ジン駆動力が前記トラクタの駆動軸に伝達されているか
否かを判断するエンジン駆動力伝達状態判断手段と、前
記エンジン駆動力が前記トラクタの駆動軸に伝達されて
いないときに、前記車体速度の変化に基づいて路面勾配
を算出する路面勾配演算手段と、前記エンジン回転数と
ガバナ角度とに基づいて前記エンジン駆動力を算出する
駆動力演算手段と、前記車体速度と前記エンジン駆動力
と前記路面勾配とに基づいて最適シフト位置を決定する
最適シフト位置判断手段と、この最適シフト位置判断手
段によって決定された最適シフト位置を表示する最適シ
フト位置表示手段とを備えていることを特徴としてい
る。
【0010】更に請求項5の発明は、前記車体速度と前
記エンジン駆動力あるいは前記ガバナ角度あるいはアク
セル開度との関係から、前記最適シフト位置を決定する
ためのシフトマップが設けられており、このシフトマッ
プが前記路面勾配に応じて複数用意されていることを特
徴としている。
【0011】更に請求項6の発明は、更に前記車輪速度
と前記エンジン回転数とに基づいて現在のシフト位置を
算出する現在のシフト位置演算手段を備え、前記最適シ
フト位置判断手段が、前記路面勾配が上り坂の勾配で前
記車体速度が減少したと判断したとき、算出された前記
現在のシフト位置より1段低いシフト位置を最適シフト
位置と決定し、前記路面勾配が下り坂の勾配で前記車体
速度が増大したと判断したとき、算出された前記現在の
シフト位置より1段低いシフト位置を最適シフト位置と
決定することを特徴としている。
【0012】
【作用】このような構成をした請求項1および2の発明
のトラクタ・トレーラの変速シフト位置表示装置におい
ては、トラクタから得られるエンジン回転数、ガバナ角
度またはアクセル開度、および車輪速度に基づいて、車
体速度、エンジン駆動力、車両加速度、トレーラ質量お
よび車両総重量が算出される。そして、算出された車体
速度、エンジン駆動力、車両総重量に基づいてその時点
での最適シフト位置が決定され、この最適シフト位置が
表示手段に表示されているので、空積時や満積時等のト
レーラ積載状況に応じた常に正確な最適シフト位置が運
転者に知らされる。これにより、運転手はトラクタ・ト
レーラをトレーラの積載状況に応じて最適な走行条件で
運転するようになる。
【0013】請求項2および4の発明においては、同様
にして最適シフト位置が決定され、この最適シフト位置
が表示手段に表示されているので、路面勾配に応じた常
に正確な最適シフト位置が運転者に知らされるようにな
る。これにより、運転手はトラクタ・トレーラをトレー
ラの路面勾配に応じて最適な走行条件で運転するように
なる。
【0014】更に請求項3の発明においては、最適シフ
ト位置を決定するためのシフトマップを設けているとと
もに、このシフトマップを車両総重量毎に種々設けてい
るので、車両総重量に応じた最適シフト位置が容易に決
定されるようになる。
【0015】更に請求項5の発明においては、最適シフ
ト位置を決定するためのシフトマップを設けているとと
もに、このシフトマップを路面勾配毎に種々設けている
ので、路面勾配に応じた最適シフト位置が容易に決定さ
れるようになる。
【0016】更に請求項6の発明においては、現在のシ
フト位置を算出し、路面勾配が上り坂の勾配で車体速度
が減少したと判断したとき、算出された現在のシフト位
置より1段低いシフト位置を最適シフト位置と決定し、
路面勾配が下り坂の勾配で車体速度が増大したと判断し
たとき、算出された現在のシフト位置より1段低いシフ
ト位置を最適シフト位置と決定しているので、坂路走行
時に車体速度が変化したとき、シフト位置を1段低くし
て、車体速度が一定となるように変速制御が行われる。
【0017】更に、本発明の変速シフト位置表示装置に
おいては、車体速度、車両加速度、トレーラ質量、路面
勾配および車両総重量の各情報をそれぞれ算出して求め
ているので、これらの各情報を得るための各種のセンサ
をトレーラに設ける必要がなくなり、シフト位置表示装
置がより安価に形成されるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を説明する。図1および図2は、本発明にかかる
トラクタ・トレーラの変速シフト位置表示装置の実施の
形態の一例を示す図である。
【0019】図1および図2に示すように、本例の変速
シフト位置表示装置1は、トレーラ2が連結されるトラ
クタ3に設けられており、トラクタ3の各車輪の回転速
度を検出する車輪速センサ4と、エンジンの回転数を検
出するエンジン回転数検知手段5と、ガバナの角度を検
出するガバナ角度検知手段6と、最適シフト位置を表示
する表示手段7と、車輪速センサ4からの車輪速、エン
ジン回転数検知手段5からのエンジン回転数、およびガ
バナ角度検知手段6からのガバナ角度の各情報に基づい
て現在のシフト位置を算出するとともに最適なシフト位
置を決定し、その最適シフト位置を表示手段7に表示さ
せる電子制御装置(ECU)8とを備えている。
【0020】更にECU8には、車輪速センサ4からの
車輪速に基づいて車体速度を算出する車体速度演算手段
9と、車体速度演算手段9からの車体速度に基づいて車
体速度が減少したか否かを判断する車体速度変化判断手
段10と、車輪速センサ4からの車輪速およびエンジン
回転数検知手段5からのエンジン回転数に基づいてエン
ジン駆動力が駆動輪すなわち駆動軸に伝達されている状
態を判断するエンジン駆動力伝達状態判断手段11と、
車体速度変化判断手段10からの車体速度減少の判断結
果およびエンジン駆動力伝達状態判断手段11からのエ
ンジン駆動力伝達状態の判断結果に基づいて路面勾配を
算出する路面勾配演算手段12と、車輪速センサ4から
の車輪速およびエンジン回転数検知手段5からのエンジ
ン回転数に基づいて現在のシフト位置を算出する現在の
シフト位置算出手段13と、エンジン回転数検知手段5
からのエンジン回転数およびガバナ角度検知手段6から
のガバナ角度に基づいてエンジンの駆動力を算出する駆
動力演算手段14と、車体速度演算手段9からの車体速
度に基づいて車両加速度を算出する車両加速度演算手段
15と、既知であるトラクタの質量、駆動力演算手段1
4からのエンジン駆動力および車両加速度演算手段15
からの車両加速度に基づいてトレーラ質量を算出するト
レーラ質量演算手段16と、トラクタの質量およびトレ
ーラ質量演算手段16からのトレーラ質量に基づいて車
両総重量を算出する車両総重量演算手段17と、車体速
度演算手段9からの車体速度、路面勾配演算手段12か
ら路面勾配、現在のシフト位置演算手段Kらの現在のシ
フト位置、駆動力演算手段14からのエンジン駆動力、
および車両総重量演算手段17からの車両総重量の各情
報に基づいて最適シフト位置を判断して決定し、決定し
た最適シフト位置を最適シフト位置表示手段7に表示さ
せる最適シフト位置判断手段18とを備えている。
【0021】また、最適シフト位置判断手段18により
最適シフト位置を決定するために、図3に示すような変
速シフトマップが用意されている。この変速シフトマッ
プは、横軸に車速をとり、縦軸にアクセル開度またはガ
バナ角度をとって作成されたもので、従来から自動変速
制御において用いられているシフトマップと同種のもの
である。そして、車両総重量および路面勾配等のトレー
ラの条件に応じて種々作成しておき、ECU8に予め格
納されている。
【0022】このように構成された本例の変速シフト位
置表示装置1による最適シフト位置の表示は、図4に示
すフローにしたがって行われる。すなわち、まずステッ
プS1においてエンジン回転数およびガバナ角度がそれ
ぞれエンジン回転数検知手段5およびガバナ角度検知手
段6によって検出される。更に車輪速度が検出され、こ
の車輪速はトラクタの各車輪に付設された車輪速センサ
4によって検出されたトラクタの車輪速度である。トラ
クタの車輪の中の駆動輪の車輪速度はトラクタ3の駆動
軸の回転速度でもある。次にステップS2において、車
輪速に基づいて車体速度が車体速度演算手段9によって
算出される。
【0023】次にステップS3において、それぞれ検出
されたエンジン回転数と駆動軸の回転速度との比から現
在のシフト位置を算出する。次いで、ステップS4にお
いてエンジンの駆動力がトラクタ3の駆動軸に伝達され
ているか否かが判断される。この判断は、検出されたエ
ンジン回転数と車輪速とに基づいて、エンジン駆動力伝
達状態判断手段11によって行われる。すなわち、エン
ジン回転数と車輪速との間には、エンジン駆動力が駆動
軸に伝達されているときは互いに相関関係があり、また
エンジン駆動力が駆動軸に伝達されていないときは互い
に相関関係がないことから、これらのエンジン回転数と
車輪速とにより、エンジン駆動力伝達状態が判断され
る。なお、クラッチの切断を検知するクラッチスイッチ
やミッションの状態を検知するニュートラルスイッチに
より、エンジン駆動力が駆動軸に伝達しているか否かを
判断するようにしてもよい。
【0024】ステップS4においてエンジン駆動力が駆
動軸に伝達されていないと判断されると、ステップS5
において車体速度が変化したか否かが判断される。この
車体速度変化の判断は車体速度変化判断手段10によっ
て行われ、車体速度変化判断手段10は車体速度が減少
したと判断したとき、連結車両は上り坂での登坂走行で
あり、また車体速度が増加したと判断したとき、連結車
両は下り坂での降坂走行であることを検知する。車体速
度が変化しないと判断されると、ステップS4の処理に
移行し、エンジン駆動力が駆動軸に伝達されていない
間、ステップS4ないしステップS5の処理を繰り返
す。
【0025】ステップS5において、車体速度が変化し
たと判断されると、ステップS6において路面勾配αが
算出される。路面勾配演算手段12はエンジン駆動力駆
動軸に伝達されていない状態での車体速度の変化(車両
加減速度)を求めた後、図5に示すように路面勾配αを
次の数式1
【0026】
【数1】
【0027】から求める。次いで、再びステップS4の
処理に移行し、エンジン駆動力Fmが駆動軸に伝達され
ていない間、ステップS4ないしステップS5の処理を
繰り返す。
【0028】ステップS4において、エンジン駆動力F
mが駆動軸に伝達されていると判断されると、ステップ
S7において車両加速度演算手段15によって車両加速
度aが算出される。この車両加速度aは、エンジン駆動
力Fmが駆動軸に伝達されている状態での加速度、すな
わちエンジン駆動力Fmによってトラクタ・トレーラに
加えられる加速度である。次に、ステップS8において
エンジン駆動力Fmが算出される。このエンジン駆動力
mは駆動力演算手段14によって、エンジン回転数お
よびガバナ角度に基づいてそのエンジンに関して予め作
成されているエンジントルクマップにより算出される。
なお、エンジン駆動力Fmはガバナ角に代えてアクセル
開度を用いて算出するようにすることもできる。
【0029】次に、ステップS9においてトレーラの質
量(Ma)が算出される。図6に示すように、トレーラ
質量演算手段16は、既知量であるトラクタ質量(M
z)、求めたエンジン駆動力Fmおよび求めた車両加速
度aに基づいて、トレーラ質量(Ma)を次の数式2
【0030】
【数2】
【0031】から求める。次いで、ステップS10にお
いてトラクタ・トレーラの総重量が算出される。トラク
タ・トレーラの総重量は、トレーラ質量(Ma)および
トラクタ質量(Mz)に基づいて車両総重量演算手段7
によって算出される。このトラクタ・トレーラの総重量
の値はトレーラ2の積み荷重量を含むものである。
【0032】次に、ステップS11において最適シフト
位置が決定される。この最適シフト位置は、最適シフト
位置判断手段18によって、予め用意された図3に示す
ような種々のシフトマップのなかから、トラクタ・トレ
ーラの総重量および路面勾配αに基づいて最も適合する
シフトマップが選定され、この選定されたシフトマップ
を用いて、現在のエンジン駆動力すなわちエンジン回転
数あるいはガバナ角度に基づいて最適なシフト位置が判
断されて決定される。最後に、ステップS12において
決定された最適なシフト位置が最低シフト位置表示手段
7によって表示される。
【0033】このように本例のトラクタ・トレーラの変
速シフト位置表示装置によれば、トラクタ3から得られ
るエンジン回転数、ガバナ角度あるいはアクセル開度、
および車輪速度に基づいて、車体速度、エンジン駆動
力、車両加速度、トレーラ質量車両総重量、および路面
勾配を算出し、算出した車体速度、エンジン駆動力、車
両総重量、および路面勾配に基づいてその時点での最適
シフト位置を決定し、この最適シフト位置を表示手段に
表示しているので、空積時や満積時等のトレーラ積載状
況に応じた常に正確な最適シフト位置を運転者に知らせ
ることができる。これにより、運転手はトラクタ・トレ
ーラをトレーラの積載状況や路面勾配に応じて最適な走
行条件で運転することができるので、燃費を低減でき、
省エネルギに大きく寄与することができる。またエンジ
ン空吹かしを防止できるとともに、スムーズな走行が可
能となる。
【0034】また、最適シフト位置を判断し、決定する
ためのシフトマップを、車両総重量毎、路面勾配毎、あ
るいは車両総重量および路面勾配の組合せ毎に種々設け
ているので、最適シフト位置の決定が容易になるばかり
でなく、より正確な最適シフト位置を決定することがで
きる。
【0035】しかも、車体速度、車両加速度a、トレー
ラ質量Ma、路面勾配αおよび車両総重量をそれぞれ算
出して求めているので、これらの値を得るための各種の
センサがトレーラに不要となり、最適シフト位置表示装
置をより安価に形成することができる。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の発明のトラクタ・トレーラの変速シフト位置表示装
置によれば、算出された車体速度、エンジン駆動力、車
両総重量に基づいてその時点での最適シフト位置を決定
し、この最適シフト位置を表示手段に表示しているの
で、空積時や満積時等のトレーラ積載状況に応じた常に
正確な最適シフト位置を運転者に知らせることができ
る。これにより、運転手はトラクタ・トレーラをトレー
ラの積載状況に応じて最適な走行条件で運転することが
できる。したがって、燃費を低減でき、省エネルギに大
きく寄与することができ、しかもエンジン空吹かしを防
止できるとともに、スムーズな走行が可能となる。
【0037】請求項2および4の発明によれば、算出さ
れた車体速度、エンジン駆動力、路面勾配に基づいてそ
の時点での最適シフト位置そ決定し、この最適シフト位
置を表示手段に表示しているので、路面勾配に応じた常
に正確な最適シフト位置を運転者に知らせることができ
る。これにより、運転手はトラクタ・トレーラを路面勾
配に応じて最適な走行条件で運転することができる。し
たがって、燃費を低減でき、省エネルギに大きく寄与す
ることができ、しかもエンジン空吹かしを防止できると
ともに、スムーズな走行が可能となる。
【0038】更に、請求項3の発明によれば、最適シフ
ト位置を決定するためのシフトマップを設けているとと
もに、このシフトマップを車両総重量毎に種々設けてい
るので、車両総重量に応じた最適シフト位置を容易に決
定することができる。
【0039】更に請求項5の発明によれば、最適シフト
位置を決定するためのシフトマップを設けているととも
に、このシフトマップを路面勾配毎に種々設けているの
で、路面勾配に応じた最適シフト位置を容易に決定する
ことができる。
【0040】更に請求項6の発明によれば、現在のシフ
ト位置を算出し、路面勾配が上り坂の勾配で車体速度が
減少したと判断したとき、算出された現在のシフト位置
より1段低いシフト位置を最適シフト位置と決定し、路
面勾配が下り坂の勾配で車体速度が増大したと判断した
とき、算出された現在のシフト位置より1段低いシフト
位置を最適シフト位置と決定しているので、坂路走行時
に車体速度が変化したとき、シフト位置を1段低くし
て、車体速度が一定となるように変速制御を行うことが
できる。
【0041】更に、本発明の変速シフト位置表示装置に
よれば、車体速度、車両加速度、トレーラ質量、路面勾
配および車両総重量の各情報をそれぞれ算出して求めて
いるので、これらの各情報を得るための各種のセンサを
トレーラに設ける必要はなく、シフト位置表示装置をよ
り安価に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるトラクタ・トレーラの変速シ
フト位置表示装置の実施の形態の一例を示す図である。
【図2】 図1に示す例の変速シフト位置表示装置の制
御部のブロック図である。
【図3】 最適シフト位置を決定するためのシフトマッ
プの一例を示すであ
【図4】 最適シフト位置を決定するためのフローを示
す図である。
【図5】 路面勾配の算出について説明する図である。
【図6】 トレーラ質量の算出について説明する図であ
る。
【符号の説明】
1…変速シフト位置表示装置、2…トレーラ、3…トラ
クタ、4…車輪速センサ、5…エンジン回転数検知手
段、6…ガバナ角度検知手段、7…最適シフト位置表示
手段、8…電子制御装置(ECU)、9…車体速度演算
手段、10…車体速度変化判断手段、11…エンジン駆
動力伝達状態判断手段、12…路面勾配演算手段、13
…現在のシフト位置算出手段、14…駆動力演算手段、
15…車両加速度演算手段、16…トレーラ質量演算手
段、17…車両総重量演算手段、18…最適シフト位置
判断手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16H 59:48 59:52 59:66

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カプラを介して互いに連結されるトラク
    タとトレーラの走行時に最適なシフト位置を表示するト
    ラクタ・トレーラの変速シフト位置表示装置において、 トラクタの車輪速度から車体速度を算出する車体速度演
    算手段と、この車体速度演算手段によって算出された車
    体速度に基づいて車両加速度を算出する車両加速度演算
    手段と、エンジン回転数とガバナ角度またはアクセル開
    度とに基づいてエンジン駆動力を算出する駆動力演算手
    段と、この駆動力演算手段によって算出された前記エン
    ジン駆動力と前記車両加速度と既知のトラクタ質量とに
    基づいてトレーラ質量を算出するトレーラ質量演算手段
    と、このトレーラ質量演算手段と前記トラクタ質量とに
    基づいて車両総重量を算出する車両総重量演算手段と、
    前記車体速度と前記エンジン駆動力と前記車両総重量と
    に基づいて最適シフト位置を決定する最適シフト位置判
    断手段と、この最適シフト位置判断手段によって決定さ
    れた最適シフト位置を表示する最適シフト位置表示手段
    とを備えていることを特徴とするトラクタ・トレーラの
    変速シフト位置表示装置。
  2. 【請求項2】 更に前記車体速度の変化を判断する車体
    速度変化判断手段と、トラクタに搭載されているエンジ
    ンの回転数と前記車輪速度とに基づいてエンジン駆動力
    が前記トラクタの駆動軸に伝達されているか否かを判断
    するエンジン駆動力伝達状態判断手段と、前記エンジン
    駆動力が前記トラクタの駆動軸に伝達されていないとき
    に、前記車体速度の変化に基づいて路面勾配を算出する
    路面勾配演算手段とを備え、前記最適シフト位置判断手
    段は、前記車体速度と前記エンジン駆動力と前記車両総
    重量と前記路面勾配とに基づいて最適シフト位置を決定
    することを特徴とする請求項1記載のトラクタ・トレー
    ラの変速シフト位置表示装置。
  3. 【請求項3】 前記車体速度と前記エンジン駆動力ある
    いは前記ガバナ角度あるいはアクセル開度との関係か
    ら、前記最適シフト位置を決定するためのシフトマップ
    が設けられており、このシフトマップは前記車両総重量
    に応じて複数用意されていることを特徴とする請求項1
    または2記載のトラクタ・トレーラの変速シフト位置表
    示装置。
  4. 【請求項4】 カプラを介して互いに連結されるトラク
    タとトレーラの走行時に最適なシフト位置を表示するト
    ラクタ・トレーラの変速シフト位置表示装置において、 トラクタの車輪速度から車体速度を算出する車体速度演
    算手段と、この車体速度演算手段によって算出された車
    体速度に基づいて車両加速度を算出する車両加速度演算
    手段と、前記車体速度の変化を判断する車体速度変化判
    断手段と、トラクタに搭載されているエンジンの回転数
    と前記車輪速度とに基づいてエンジン駆動力が前記トラ
    クタの駆動軸に伝達されているか否かを判断するエンジ
    ン駆動力伝達状態判断手段と、前記エンジン駆動力が前
    記トラクタの駆動軸に伝達されていないときに、前記車
    体速度の変化に基づいて路面勾配を算出する路面勾配演
    算手段と、前記エンジン回転数とガバナ角度とに基づい
    て前記エンジン駆動力を算出する駆動力演算手段と、前
    記車体速度と前記エンジン駆動力と前記路面勾配とに基
    づいて最適シフト位置を決定する最適シフト位置判断手
    段と、この最適シフト位置判断手段によって決定された
    最適シフト位置を表示する最適シフト位置表示手段とを
    備えていることを特徴とするトラクタ・トレーラの変速
    シフト位置表示装置。
  5. 【請求項5】 前記車体速度と前記エンジン駆動力ある
    いは前記ガバナ角度あるいはアクセル開度との関係か
    ら、前記最適シフト位置を決定するためのシフトマップ
    が設けられており、このシフトマップは前記路面勾配に
    応じて複数用意されていることを特徴とする請求項2ま
    たは4記載のトラクタ・トレーラの変速シフト位置表示
    装置。
  6. 【請求項6】 更に前記車輪速度と前記エンジン回転数
    とに基づいて現在のシフト位置を算出する現在のシフト
    位置演算手段を備え、前記最適シフト位置判断手段は、
    前記路面勾配が上り坂の勾配で前記車体速度が減少した
    と判断したとき、算出された前記現在のシフト位置より
    1段低いシフト位置を最適シフト位置と決定し、前記路
    面勾配が下り坂の勾配で前記車体速度が増大したと判断
    したとき、算出された前記現在のシフト位置より1段低
    いシフト位置を最適シフト位置と決定することを特徴と
    する請求項2、4、または5記載のトラクタ・トレーラ
    の変速シフト位置表示装置。
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