JP2005036804A - チェーン張力低減方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 チェーンに対する不適切な張力を減少させるための新規な方法を提供する。
【解決手段】 無端状チェーン52によって駆動連結されたドライブシャフト42およびドリブンシャフト44を有するチェーン駆動装置において、チェーン緊張力を減少させるための方法であって、ドライブシャフト42およびドリブンシャフト44間に配置される位相器46を提供する工程と、少なくとも一つのエンジン速度の範囲内で位相器46の振動速度を変化させる工程とを備え、これにより、無端状チェーン52への不適切な緊張力を減少させている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、可変カムタイミング(VCT: Variable Cam Timing)システムの分野に関する。より詳細には、本発明は、タイミング駆動装置のコンプライアンスを向上させるために、カム位相器におけるPWMソレノイドのデューティサイクル周波数を変化させ、チェーン張力を低減させるための方法に関する。
一般に、インテークバルブおよび(または)エグゾーストバルブを駆動する内燃機関用カムシャフトは、クランクシャフトに連結されている。クランクシャフトは、シャフトの端部においてスプロケット、プーリまたはギヤを駆動するタイミングチェーン、ベルトまたはギヤにより、ピストンからの駆動力を受け取る。
このようなシステムにおいて、カムシャフトおよびクランクシャフトの相対タイミングは一定であり、与えられたエンジンスピードまたは負荷条件における出力および燃費に適合するように選択されなければならない。これは本来的に妥協案である。
というのは、自動車エンジンは、常に同じ速度または荷重で回転するとは限らないからである。自動車オーナーは、異なるときに出力または燃費のいずれかを要求する。排ガス規制の要請は、問題をさらに複雑にしている。
このことが、可変カムタイミング(VCT: Variable Cam Timing)システムを構築させる原因となった。可変カムタイミングシステムにおいては、クランクシャフトに対するバルブタイミングは、カムシャフトおよびクランクシャフトの相対的回転位置を変えることによって変化し得るようになっている。
VCTのためのもっとも成功したシステムの一つは、タイミングチェーンによってクランクシャフトに連結されているカムシャフトスプロケットがカムシャフト端部に対する角度位置を変えるのを許容する「位相器」と呼ばれる装置を使用することを含んでいる。
一般に、位相器は、スプロケット(またはプーリ、ギヤ)を形成するアウターハウジングとカムシャフトに固定されたインナーロータと同軸に配置されている。ロータおよびハウジングの角度位置は、シリンダ内のピストンまたはロータのベーン、あるいはハウジングに形成されたチャンバに作用する流体圧によって変更され得る。
「位相器」の構成は、VCTシステムにおいて一般に使用されており、本明細書の実施例においても用いられているが、本発明における方法は当該分野で知られた位相器のその他の形態と協働しているということが理解されるだろう。
バターフィールドおよびスミスによる「可変カムシャフトタイミングのための差圧制御システム」という名称の米国特許第 5,172,659号は、ボーグ・ワーナーインクに譲渡されているが、ベーンを或る位置から他の位置に移動させるためのバルブの駆動によって生じるカムシャフト内の固有トルク逆転現象を使用するベーン位相器システムについて示している。
流体は、バルブを介して各ベーンの一方の側からその対向側に導かれている。バルブが開放されているとき、ロータは自由に振動でき、流体は、ベーンの一方の側から他方の側に自由に移動している。バルブの閉塞時には、流体は流れることができず、ベーンは所定位置に保持される。
トルク逆転現象がカムシャフトを所望の方向に移動させるように作用している間にバルブを開放させ、次にバルブを閉じることによって、カムシャフトの移動が許容され、次にベーンの各側に作用する流体によって所定位置に保持される。
パトリック・E・マークによる「圧電ひずみアクチュエータを採用する振動制御装置」という名称の米国特許出願20030047395号は、ギヤまたはチェーンによる振動を吸収して消失させる、エンジンまたは車両用トランスミッションカバーのための振動制御システムについて教示している。
このシステムは、トランスミッションおよびエンジンタイミングカバーの共振周波数において振動を吸収して消失させるための受動的共振制御システムを備えた圧電ひずみアクチュエータを使用している。
他の実施例は、エンジンコントローラにすでに存在していた信号、ならびに位相、振幅および周波数の制御マップに基づいたオープン・ループ・アクティブ制御システムを使用している。さらに他の実施例は、オープン制御およびクローズドループ制御を組み合わせたハイブリッドシステムを採用している。
トッドらによる「可変カムタイミング装置を有する内燃機関の共振制御方法」という名称の米国特許第 6,561,146号は、所定位置にロックし得るカム位相器を用いた可変カムタイミングシステムを有する内燃機関のためのタイミング駆動装置の共振制御方法について教示している。位相器のロックまたはロック解除は、タイミング駆動システムの共振特性を変化させる。
本発明は、エンジン回転数(RPM)が共振点を通過するときにロック状態とロック解除状態との間を変化させることによってタイミング駆動装置における共振の影響を最小限にするために、ロックされた位相器とロック解除された位相器との間のこれらの特性変化を用いている。
パイアリックらによる「一定のおよび可変の位相調整を有するエンジンタイミング駆動装置」という名称の米国特許第 5,327,859号は、バランスシャフトのような補機およびカムシャフトを駆動するためのエンジンタイミング駆動装置について教示している。
この装置は、補機を駆動するための一定の位相出力、およびカムシャフトを駆動するための可変位相出力を含む動力伝達部材を有している。好ましい実施例は、補機駆動装置としての一定位相出力ギヤを有するドリブンスプロケット内にプラネタリ・カム位相器を備えている。
さらに、多くの特許が、共振およびこれに関連する事項を取り扱う方法または装置について教示している。これらの特許は、典型的には、種々の衝撃軽減手段であるところのテンショナを使用している。
理解されるように、タイミング駆動装置、とくに、慣性および摩擦の小さい現在のタイミング駆動装置は、タイミング駆動装置の荷重を増大させる共振を生じさせる。このような荷重の増大は、望ましくないものである。こうした大荷重を減少させるための方法および装置が考案されている。
当該方法および装置は、テンショナの漏れを増やし、ピストンおよび穴のクリアランスを増加させることによって、テンショナを柔軟にすることを含んでいる。当該方法および装置はさらに、曲がりくねった道筋を有するベントプラグを加え、プレッシャー・リリーフを加え、テンショナピストンへのフォース・リリースを加えることを含んでいる。
タイミング駆動装置内に一つまたはそれ以上のカム位相器を導入することによって、カム位相器からの慣性の増加が、共振の発生するエンジン速度を変化させて、エンジン運転速度に影響を与える。
一般に、特定のエンジン速度の範囲内で、チェーンに作用する張力は、エンジン高速運転時における張力よりも大きい。したがって、タイミング駆動装置の共振または不適切な緊張力を取り除くために、新たに加えられた位相器を使用するのは、望ましいことである。
米国特許第5,172,659号明細書 米国特許出願20030047395号明細書 米国特許第6,561,146号明細書 米国特許第 5,327,859号明細書
本発明は、チェーンに対する不適切な張力を減少させるための新規な方法を提供しようとしている。
請求項1の発明は、無端状チェーンによって駆動連結されたドライブシャフトおよびドリブンシャフトを有するチェーン駆動装置において、チェーン緊張力を減少させるための方法であって、ドライブシャフトおよびドリブンシャフト間に配置される位相器を提供する工程と、少なくとも一つのエンジン速度の範囲内で位相器の振動速度を変化させる工程とを備え、これにより、無端状チェーンへの不適切な緊張力を減少させるようにしている。
請求項2の発明では、請求項1において、位相器が、ロータと、ハウジングと、ロータおよびハウジング間の相対的運動を制御するためのスプールバルブとから構成されている。
請求項3の発明では、請求項2において、位相器の振動速度を変化させて無端状チェーンの張力を減少させるために、スプールバルブに異なるディザー周波数を供給するための可変力ソレノイドを使用することを含んでいる。
請求項4の発明では、請求項1において、チェーン駆動装置が、カムトルク駆動(CTA)型VCTシステムで用いられている。
請求項5の発明では、請求項1において、チェーン駆動装置が、オイル圧駆動(OPA)型VCTシステムである。
請求項6の発明では、請求項1において、チェーン駆動装置が、捩じり補助(TA)型VCTシステムである。
本発明によれば、タイミング駆動装置の共振または不適切な緊張力を取り除くためのカム位相器が提供されている。タイミング駆動装置のチェーン荷重を減少させるためのカム位相器が提供されている。
VCT位相器を備えたエンジンタイミングチェーンシステムにおいて、チェーン緊張力を減衰させまたは和らげるために位相器の振動を生じさせるように位相器の漏れが増加している方法が提供されている。
VCT位相器を備えたエンジンタイミングチェーンシステムにおいて、エンジン速度の近傍で、チェーン緊張力を減衰させまたは和らげるために位相器の振動を生じさせるように位相器の漏れが増加している方法が提供されている。タイミング駆動装置の共振を低減させるために、タイミング駆動装置に関連するカム位相器が提供されている。
したがって、チャンバ間の流体の流れを増加させるように、または4方向制御バルブまたはスプールバルブを囲繞するキャビティの各部分への流体の流れを増加させるように、スプールバルブを零位置の辺りで振動させるために、PWMソレノイドのデューティサイクル周波数または現在の制御ソレノイドドライバのディザー周波数を変化させるための方法が、用いられている。
この増加した流体の流れは、タイミング駆動システムに対する追従性(コンプライアンス)を増すとともに、共振状態を低減させる。増加した流体の流れは、タイミング駆動装置からいくらかのエネルギを取り出して、共振周波数の励起を減衰させるのに寄与する。
したがって、無端状チェーンによって駆動連結されたドライブシャフトおよびドリブンシャフトを有するチェーン駆動装置において、或る方法が提供されている。この方法は、以下の工程を有している。ドライブシャフトおよびドリブンシャフト間に配置された位相器を提供する工程。少なくとも一つのエンジン速度範囲の周りで位相器の振動速度を変化させる工程。これにより、無端状チェーンにおける不適切な緊張力が低減される。
本発明およびその目的をさらに理解するためには、図面、図面の簡単な説明、本発明の好ましい実施態様の詳細な説明および特許請求の範囲に注意が向けられるべきである。
本発明によれば、チェーンに対する不適切な張力を減少させるための新規な方法を実現できる。
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
慣性および摩擦の小さな、たとえば現在のタイミング駆動装置は、或るエンジン速度およびその近辺のエンジン速度において、共振を生じさせる。共振周波数は、エンジンシステムにおいて関連部品の質量の寄与の仕方が異なることにより、異なるエンジンシステムでは変化する。
最終的には、とくに或るエンジン速度(RPM)において、タイミング駆動システムの荷重の増加に帰着する。本発明は、共振またはタイミング駆動装置の不適切な緊張力を減少させるために、カム位相器を使用している。
図1には、カムトルク駆動(CTA: Cam Torque Actuated)型VCTシステムが示されている。CTAシステムは、ベーン1を移動させるのにエンジンバルブを開閉させる力によって引き起こされるカムシャフトのトルク逆転現象を用いている。
CTAシステムにおける制御バルブは、アドバンスチャンバ2からリタードチャンバ3への流体の流れまたはその逆方向の流体の流れを許容して、ベーン1が移動するのを許容しており、または流体の流れを停止させて、ベーン1を所定位置にロックしている。CTA位相器はまた、漏れによるオイル損失を補填するためのオイル入力13を有しているが、位相器を移動させるのにエンジンオイル圧を使用してはいない。
CTA位相器システムの運転は以下のとおりである。図1は、スプールバルブ14がアドバンス端部8およびリタード端部10の双方において流体の循環を停止させていることにより、理想的には流体の流れが何ら発生していない零位置を示している。
カムの角度関係が変化するように要求されているとき、ベーン1は移動する必要がある。スプールバルブ14と係合しているソレノイド11は、スプールバルブ14を零位置から離れる側に移動させるように指令され、これにより、CTA循環路内に流体を流させる。
CTA循環路は、理想的には、流体源13から流入する流体を用いることなく、局部的な流体のみを使用する。その一方、通常の運転中には流体がいくらか漏れるため、不足した流体は、流体源13から一方向バルブ12を通って流入した流体で補充される必要がある。この場合の流体は、エンジンオイルである。流体源13は、エンジンオイルポンプである。
CTA位相器システムには、2つのシナリオがある。第1は、アドバンスシナリオである。この場合には、零位置におけるよりも多量の流体でアドバンスチャンバ2が満たされる必要がある。言い換えれば、チャンバ2の大きさつまり容積が増加している。アドバンスシナリオは、以下のようにして実行される。
好ましくはパルス幅変調(PWM)型であるソレノイド11は、スプールバルブ14の第1のランド19がアドバンス端8における流体の流れを停止させるように、スプールバルブ14を右方に向かって押圧させる。
それと同時に、第2のランド20は、さらに右方に移動して、リタード端10を流路9と流体接続させる。カムシャフトに固有のトルク逆転現象により、リタードチャンバ3から排出した流体は、一方向バルブ6および流路4を介してアドバンスチャンバ2に流入する。
次に、第2のシナリオは、リタードシナリオであり、この場合には、リタードチャンバ3が零位置におけるよりも多量の流体で満たされる必要がある。言い換えれば、チャンバ3の大きさつまり容量が増加している。リタードシナリオは、以下のようにして実行される。
好ましくはパルス幅変調(PWM)型であるソレノイド11は、弾性部材21がスプールバルブ14を左方に移動させるように、スプールバルブ14に対する係合力を減少させる。スプールバルブ14の右側部分21は、リタード端10において流体の流れを停止させる。
それと同時に、第1のランド19は、さらに左方に移動して、アドバンス端8を流路9と流体接続させる。カムシャフトに固有のトルク逆転現象により、アドバンスチャンバ2から排出した流体は、一方向バルブ7および流路5を介してリタードチャンバ3に流入する。
理解されるように、CTAカム位相器については、固有のカムトルクエネルギが、位相器内のチャンバ2,3間でオイルを再循環させるための駆動力として用いられている。このように変化するカムトルクは、カムシャフトの回転時に各バルブスプリングを交互に圧縮し、次に解放することから発生している。
これが発生する周波数は、カムシャフトの回転速度(例:エンジン速度の半分の回転数)およびカム次数(例:V6,V8については「3」;I4については「4」)に依存している。
エンジン制御ユニット(ECU)のようなコントロールユニット22が、ソレノイド11に連結されており、ソレノイド11を制御している。これにより、スプールバルブ14の移動は、コントローラ22によって制御されている。コントロールユニット22は、本発明により実行される方法にしたがって制御する。
なお、ECUのみに依存しない、独立したコントローラを用いるようにしてもよい。独立コントローラは、ECUに接続されて、ECUと通信する。言い換えれば、専有情報は、独立コントローラのメモリに格納されて、ECUと協働して機能する。
図1Aには、本発明による制御方法が示されている。上側のグラフ24は、好ましくはコントロールユニット22によって制御されたPWMソレノイド周波数とエンジン回転数(rpm)との関係を示しており、下側のグラフ26は、チェーン駆動装置におけるチェーン捩じり力とエンジン回転数(RPM)との関係を示している。
図から分かるように、チェーン捩じり力は、二つの最大値、つまり二つの隆起部を領域28および30に有している。定義によって、最大値とは、当該領域におけるその他のすべての点の値が最大値より小さくなっている点の値のことである。
例示によれば、領域30においては、エンジン回転数が増加すると、チェーン捩じり力は最初増加するが、最大値に到達した後、チェーン捩じり力は、エンジン回転数が増加しても減少する。
上側のグラフ24に示すように、PWMソレノイド周波数は、第1の周波数fから第2の周波数f(<f)に減少している。このことは、位相器を柔軟にしてチェーン捩じり力を減少させる。その詳細は、以下に記述される。一例では、fが100Hzに等しく、fが50Hzに等しくなっている。
図2および図2Aには、ドライブシャフト42(例:クランクシャフト)、ドリブンシャフト44(例:カムシャフト)およびこれらの間に配置された位相器46を有するチェーン駆動装置が提供されている。ドライブシャフト42およびドリブンシャフト44によって作用する捩じり力48,50が示されている。
既知のように、無端状のチェーン52がドライブシャフト42およびドリブンシャフト44の回りに巻き掛けられている。ドライブシャフト42およびドリブンシャフト44の間には、その他の部材が設けられていてもよい。
たとえば、図示しないスプロケットを外周に有する位相器46がチェーン52に連結されている。スプロケットのような類似の部材が、チェーン52およびドライブシャフト42間に配置されていてもよい。テンショナ49およびテンショナアーム56を含むテンショナ組立体は、既知の手法でチェーン52に連結されている。
とくに図1Aには、捩じり力48,50のシナリオが示されている。捩じり力48は、チェーン組立体のカムの側によって引き起こされており、捩じり力50は、チェーン組立体のクランクの側によって引き起こされている。捩じり力48,50は、力の方向が互いに離れる側にまたは対向する側に作用しているので、位相が180度ずれている。
ソレノイド11のようなアクチュエータの制御電流と、スプールバルブ14の位置と、位相器の振動との間の関係が、図3ないし図5に示されている。
図3には、理想的な制御結果が示されている。同図(a)に示すように、制御電流Iは、時間が経過しても常時一定である。
そのため、同図(b)に示すように、制御バルブまたはスプールバルブ14は、時間が経過しても一定位置にとどまっている。これに対して、同図(c)に示すように、位相器のみが、その指示位置の周りでわずかに振動している。このわずかな振動は、位相器に固有の制御流体の漏れによるものである。
図4には、通常の位相器制御関係が示されている。同図(a)に示すように、制御信号が、相対的に短い所定の間隔で「ON」および「OFF」を繰り返している。その結果、制御電流Iは、或る範囲内で振動している。コントローラおよびアクチュエータの組合せは、破線で示される中間電流値の近辺で電流Iを蓄積して放出する。
電流I自体は、わずかに上下動するシーソー状態のグラフで示されている。この電流Iのわずかな上下動は制御バルブまたはスプールバルブ14を移動させるほど十分に強くはないので、同図(b)に示すように、制御バルブまたはスプールバルブ14は、時間が経過しても一定位置にとどまっている。
これに対して、同図(c)に示すように、位相器のみが、その指示位置の周りでわずかに振動している。このわずかな振動は、位相器に固有の制御流体の漏れによるものである。位相器をタイミング駆動システムに加えることによって、タイミング駆動装置の共振特性が変化させられるということが注目される。なお、本発明は、位相器の単なる追加以上のことを教示しているが、位相器の追加はチェーン張力を減少させる。
図5には、本発明の教示内容を実行する制御関係が示されている。同図(a)に示すように、制御電流Iが、或る一定範囲内で振動している。この振動は、電流をON/OFFするスイッチによって引き起こされる。コントローラおよびアクチュエータの組合せは、破線で示される中間電流値の近辺で電流Iを蓄積して放出する。
電流I自体は、上下動幅が増加したシーソー状態のグラフで示されている。上下動幅が増加した電流Iは制御バルブまたはスプールバルブ14を移動させるほど十分に強いので、制御バルブまたはスプールバルブ14は、時間の経過とともに電流Iの後に続く。一方、位相器は、増加した幅の包絡線の範囲内で振動する。
振幅の増加した振動は、位相器を既知の方法で振動させる制御バルブの移動の結果である。位相器をタイミング駆動システムに加えることによって、タイミング駆動装置の共振特性が変化させられるということが注目される。なお、本発明は、位相器の単なる追加以上のことを教示している。
本発明は、チェーン52(図2)の張力を減少させるために、位相器が或るエンジン速度で大きく振動させられる方法について教示している。当然のことながら、これは均衡作用である。というのは、チェーン52の張力が所定値を超えたような望ましくないものであるとき、チェーン52の張力は、位相器をさらに振動させることによって和らげられる。
その一方、位相器は、一部には、チェーン52のタイミング制御のために導入されている。したがって、もしチェーン52が弛んでいれば、これはチェーン52に過剰な緊張力が作用している場合ではないので、位相器がさらに振動できるようにしてチェーン52をさらに弛ませるのは望ましくない。
このようなジレンマは、図1Aに戻ることによって検討できる。というのは、領域28,30のような或るエンジン回転数または領域においては制御スイッチの周波数が減少している一方、残りのエンジン回転数については、制御目的のために要求されるものは何でも残っているという意味において、周波数が通常状態に維持されているからである。その結果は、図5にも示されているような、減少した周波数である。
図6および図7は、本発明に適したいくつかの制御スイッチを示している。図6においては、可変力ソレノイドがパルス幅変調信号によって制御されるPWMソレノイド制御装置が示されている。制御信号60が電子スイッチ62の入力端つまりベースに入力されると、出力端の電流を所望の方法で「ON」または「OFF」にする。
この電流は、アクチュエータ64に所望の影響を与える。アクチュエータ64は、図1に示されており、コントローラ22、ソレノイド11および制御バルブ14などを含んでいてもよい。トランジスタまたはスイッチ62がオフされたときに電流をコイル内に再循環させるのに用いられるダイオードが、提供されている。このようにして、電流は、トランジスタがオフされたときにゆっくりと減少し、これにより、電流を平滑化する。
図7には、可変力ソレノイドの電流制御がリニアドライバによって制御されている電流制御装置が示されている。図6と異なり、ここでの制御信号は、パルス60のかわりに、すでにディザー信号66である。第1のアンプ68のもう一つの入力端には、電流セットポイント信号が供給されている。
第1のアンプ68の出力端は、第2のアンプ70の一方の端子に接続されている。第2のアンプ70の他端は、電流検出抵抗72の検出信号になっている。この構成により、図6と同様に、スイッチ62の出力端に同様の作用を及ぼしている。
理解されるように、制御信号60,66は、図4および図5に示された結果がそれぞれ達成されるように、予め設定することができる。
本発明を採用する実例として、パルス幅変調(PWM)周波数は、エンジン回転数が2000rpm,4000rpm,6000rpmのそれぞれにおいて、通常のf=100Hzからf=50Hzに切り換えられる。このような切換えを採用する理由は、チェーン張力の局部的な最大値の組がその近辺で発生するからである。
この局部的な最大値は、領域28または30において、図1Aに示されたものと同様である。理解されるように、チェーン張力が高いとき、チェーンを多少弛ませても、他の制御目的に関連するタイミング装置には一般に影響を与えない。
制御バルブであるスプールバルブ14の制御電流Iは、一定範囲の最適制御のためには、通常0.5Aに留まるように設定される。スプール位置は、2mmの位置に予め設定されている。位相器の振動は、固有の1度の範囲内に留まっている。これは、過剰な位相器の振動が発生しない通常のシナリオである。
その一方、チェーン緊張力が最大値の辺りまで上昇したとき、本発明は、50Hzの低周波数を導入して、1.8mmおよび2.2mmの包絡線の範囲内でスプールバルブ14を移動つまり振動させる。この移動は、位相器を1度ではなく約2度振動させる。これは、チェーン張力を減少させるのに十分である。
図8および図9は、本発明に関連する実験データである。図8には、VCTおよび標準的なスプールバルブ制御を備えたタイミング駆動装置が示されている。局部的な最大値が5000rpm近辺で発生していることに注目してほしい。図9には、本発明によるところの増加したスプールバルブ移動およびVCTを備えたタイミング駆動装置が示されている。5000rpm近辺でチェーン張力が減少していることに注目してほしい。
本発明は、タイミング駆動装置に対して慣性を付加するとともにコンプライアンスを付加し、タイミング駆動装置の共振チェーン荷重を減少させるカム位相器を用いている。本発明は、位相器の振動が増加するように位相器に漏れを加えることによって、これを実行するための方法について教示している。本発明は、或るエンジン速度においてのみ位相器の振動を選択的に増加させることによって、エンジン低速回転域で減少するチェーン張力の問題を解決している。
TAおよびOPA型VCTシステムにおいては、スプールバルブが前後方向に振動するのを許容することは、一方のチャンバを開放して少しの間排出させるともに閉塞し、次に他方のチャンバを開放して排出させるとともに閉塞する。このことは、位相器からの流体の排出を効果的に増加させ、チェーン張力が減少するようにタイミング駆動システムにコンプライアンスを付加する。
CTAシステムにおいては、スプールバルブが前後方向に振動するのを許容することは、一方のチャンバから他方のチャンバにオイルが流入して元のチャンバに戻るのを許容する。このことは、位相器の振動を増加させ、タイミング駆動装置にコンプライアンスを付加して共振状態を減少させるのに寄与する。
したがって、チャンバ間の流体の流れを増加させるようにスプールバルブを零位置近辺で振動させるために、PWMソレノイドのデューティサイクル周波数、または電流制御ソレノイドドライバディザー周波数を変化させる方法が用いられている。
この増加した流体の流れは、タイミングドライブシステムにより大きなコンプライアンスを与え、共振状態を減少させる。この増加した流体の流れは、タイミング駆動装置からいくらかのエネルギを取り去って、共振周波数の励起を減衰させるのに寄与する。
振動を増加させるための2つの方法(つまりオープンループ法およびクローズドループ法)がある。オープンループ法は、マップ化されたデューティサイクル周波数を有しており、これを、設定されたエンジン速度条件で設定周波数に変化させることを含んでいる。クローズドループ法は、カム位相器の振動を測定して、デューティサイクル周波数を調整して、カムシャフトの振動量を制御することを含んでいる。
我々は、CTAカム位相器を備えたエンジンで試験を行った。その結果、PWM制御ソレノイドのデューティサイクル周波数を変化させることによって、カム位相器の振動を増加させることができることが示された。
共振期間中に位相器の漏れを効果的に増加させることによって、チェーン張力の14%の減少が示された。
以下の事項は、本発明に関連する用語および概念である。
上記流体が作動流体であるということが注目されるべきである。作動流体は、ベーン位相器内でベーンを移動させる流体のことである。典型的には、作動流体はエンジンオイルを含んでいるが、これとは別個の作動流体である。
本発明のVCTシステムは、カムトルク駆動(CTA)VCTシステムである。VCTシステムは、ベーンを移動させるのにエンジンバルブを開閉させる力によって生じるカムシャフト内のトルク逆転現象を使用している。CTAシステム内の制御バルブは、アドバンスチャンバからリタードチャンバへの流体の流れを許容しており、これにより、ベーンの移動を許容しまたは流体の流れを停止させて、ベーンを所定位置にロックしている。
CTA位相器はまた、漏れによるオイル損失を補填するためにオイル導入口を有しているが、位相器を移動させるのにエンジンオイル圧を使用してはいない。ベーンは、チャンバ内に収容されるとともに、作動流体が作用する半径方向の部材である。ベーン位相器は、チャンバ内で移動するベーンによって駆動される位相器である。
エンジンには、一つまたはそれ以上のカムシャフトがある。カムシャフトは、ベルト、チェーン、ギヤまたは他のカムシャフトにより駆動される。カムシャフト上には、バルブを押圧するローブが設けられている。
多数本のカムシャフトを有するエンジンにおいては、大抵の場合、エグゾーストバルブ用に1本のシャフトが設けられ、インテークバルブ用に一本のシャフトが設けられている。V型エンジンは、通常、各バンクに1本ずつ2本のカムシャフトを有しているか、または各バンクにインテークバルブ用およびエグゾーストバルブ用の4本のカムシャフトを有している。
チャンバは、ベーンが回転する空間領域として定義されている。チャンバは、クランクシャフトに対してバルブを先に開放させるアドバンスチャンバと、クランクシャフトに対してバルブを後で開放させるリタードチャンバとに分割されている。チェックバルブは、ただ一つの方向のみの流体の流れを許容するバルブとして定義されている。
クローズドループは、一つの特性を他の特性に反応させて変化させるとともに、その変化が正しくなされたかどうかチェックして、所望の結果が得られるように作用を調整する制御システムとして定義されている。たとえば、ECUからの命令に反応して位相器位置を変化させるバルブを移動させ、実際の位相器位置をチェックして、バルブを再度正規の位置に移動させる。
制御バルブは、位相器への流体の流れを制御するバルブである。制御バルブは、CTAシステムの位相器の内部に設けられている。制御バルブは、油圧またはソレノイドによって駆動される。クランクシャフトは、ピストンからの動力により、トランスミッションおよびカムシャフトを駆動する。
スプールバルブは、スプール型の制御バルブとして定義されている。典型的には、スプールは穴内に配置されて、一方の通路を他方の通路に連絡している。スプールは、大抵の場合、位相器のロータの中心軸に配置されている。
差圧制御システム(DPCS: differential pressure control system)は、スプールの各端部への作動流体圧を使用して、スプールバルブを移動させるシステムである。スプールの一端は他端よりも大きくなっており、一端に作用する流体は通常は油圧制御のパルス幅変調(PWM: pulse width modulated)バルブによって制御され、全供給圧はスプールの他端に供給されており、これにより、差圧が生じている。
バルブ制御ユニット(VCU: valve control unit)は、VCTシステムを制御するための制御回路である。典型的には、VCUは、ECUからの命令に反応して作動する。
ドリブンシャフトは、VCT内において動力を受ける任意のシャフトであり、大抵の場合、カムシャフトである。ドライブシャフトは、VCT内において動力を供給する任意のシャフトであり、大抵の場合はクランクシャフトであるが、一方のカムシャフトに対する他方の駆動カムシャフトの場合もある。
ECUは、車載コンピュータであるエンジン制御ユニットである。エンジンオイルは、エンジンを潤滑するのに使用されるオイルであり、制御バルブを介して位相器を駆動するのに油圧を作用させている。
ハウジングは、チャンバを備えた位相器の外側部分として定義されている。ハウジングの外側部分は、タイミングベルト用のプーリ、タイミングチェーン用のスプロケットまたはタイミングギヤ用のギヤである。作動流体は、ブレーキオイルやパワーステアリングオイルと同様に、液圧シリンダに使用される任意のオイルである。
作動流体は、必ずしもエンジンオイルと同じでなくてもよい。ロックピンは、位相器を所定位置にロックするように配置されている。ロックピンは、エンジン始動時や停止時のように、油圧が低すぎて位相器を保持できない場合に通常用いられる。
OPA型のVCTシステムは、ベーンを移動させるのにエンジンオイル圧をベーンの一方の側または他方の側に作用させる一般的な位相器を使用している。
オープンループは、作用を確認するフィードバックを行うことなく、一つの特性を他方の特性に反応して変化させる(たとえば、ECUからの命令信号に反応してバルブを移動させる)制御システム内で用いられている。
位相は、カムシャフトおよびクランクシャフト間(または、位相器が他方のカムによって駆動される場合にはカムシャフト間)の相対的角度位置として定義されている。位相器は、カムに据え付けられる全体の部分として定義されている。
位相器は、典型的には、ロータおよびハウジング、さらにはスプールバルブおよびチェックバルブから構成されている。ピストン位相器は、内燃機関のシリンダ内のピストンによって駆動される位相器である。ロータは、カムシャフトに装着された、位相器の内側部分である。
PWMは、電圧または流体圧のオン・オフパルスのタイミングを変化させることによって、変化する力または圧力を提供している。ソレノイドは、機械的アームを移動させるのにコイル内を流れる電流を使用する電気式アクチュエータである。
可変力ソレノイド(VFS: variable force solenoid)は、通常は供給電流のPWMによってその駆動力が変化し得るソレノイドである。VFSは、オン・オフソレノイドに対向している。
スプロケットは、エンジンタイミングチェーンのようなチェーンとともに使用される部材である。タイミングとは、ピストンが或る限定位置(通常は上死点(TDC))に達する時間と他の事象が起こる時間との間の関係として定義される。たとえば、VCTまたはVVTシステムにおいては、タイミングは通常、バルブが開くまたは閉じるときに関係している。点火タイミングは、点火プラグが点火するときに関係している。
トーション・アシスト(TA)位相器またはトルク・アシスト位相器は、OPA位相器の変形例であって、オイル供給ラインにチェックバルブを付加しており(つまり、単一のチェックバルブの実施態様)、または各チャンバへの供給ラインにチェックバルブを付加している(つまり、二つのチェックバルブの実施態様)。
チェックバルブは、トルク逆転による油圧パルスが油圧システム内に伝搬するのを阻止するとともに、ベーンがトルク逆転により後退するのを停止させる。TAシステムにおいては、前方へのトルク効果によるベーンの動きが許容されている。このため、トーション・アシストという表現が用いられている。ベーンの動きのグラフは、階段状である。
VCTシステムは、位相器、制御バルブ、制御バルブアクチュエータおよび制御回路を有している。可変カムタイミング(VCT)は、エンジンのインテークバルブおよび(または)エグゾーストバルブを駆動する一つまたはそれ以上のカムシャフト間の角度関係(位相)を制御しまたは変化させるための方法であって物ではない。角度関係はまた、クランクシャフトがピストンに連結されているところのカムおよびクランクシャフト間の位相関係を含んでいる。
可変バルブタイミング(VVT: variable valve timing)は、バルブタイミングを変化させる任意の方法である。VVTはVCTに関連している。VVTは、カムの形状を変えることによって、あるいは、カムに対するカムローブの関係、カムまたはバルブに対するバルブアクチュエータの関係を変えることによって、達成される。
またVVTは、電気式または液圧式アクチュエータを使用してバルブを個々に制御することによって、達成される。言い換えれば、すべてのVCTはVVTであるが、VVTがすべてVCTであるというわけではない。
本発明が関連する分野の当業者は、上述の教示内容を考慮するとき、本発明の精神および本質的な特徴部分から外れることなく、本発明の原理を採用する種々の変形例やその他の実施態様を構築し得る。上述の実施態様はあらゆる点で単なる例示としてのみみなされるべきものであり、限定的なものではない。
したがって、本発明が個々の実施態様に関連して説明されてきたものの、構造、順序、材料その他の変更は、本発明の範囲内においてではあるが、当該技術分野の当業者にとって明らかであろう。
本発明のCTA位相器を示している。 本発明による制御方法を示している。 位相器がその間に配置されたドライブシャフトおよびドリブンシャフトを有するチェーン駆動装置を示している。 逆向きのねじり力を有するドライブシャフトおよびドリブンシャフトを示している。 本発明における第1の関係を示している。 本発明における第2の関係を示している。 本発明における第3の関係を示している。 本発明による第1の制御装置を示している。 本発明による第2の制御装置を示している。 本発明を採用しない場合の試験結果を示している。 本発明を採用した場合の試験結果を示している。
符号の説明
14: スプールバルブ
42: ドライブシャフト
44: ドリブンシャフト
46: 位相器
52: チェーン

Claims (6)

  1. 無端状チェーンによって駆動連結されたドライブシャフトおよびドリブンシャフトを有するチェーン駆動装置において、チェーン緊張力を減少させるための方法であって、
    ドライブシャフトおよびドリブンシャフト間に配置される位相器を提供する工程と、
    少なくとも一つのエンジン速度の範囲内で位相器の振動速度を変化させる工程とを備え、
    これにより、無端状チェーンへの不適切な緊張力を減少させるようにしている、
    ことを特徴とする方法。
  2. 請求項1において、
    位相器が、ロータと、ハウジングと、ロータおよびハウジング間の相対的運動を制御するためのスプールバルブとから構成されている、
    ことを特徴とする方法。
  3. 請求項2において、
    位相器の振動速度を変化させて無端状チェーンの張力を減少させるために、スプールバルブに異なるディザー周波数を供給するための可変力ソレノイドを使用することを含んでいる、
    ことを特徴とする方法。
  4. 請求項1において、
    チェーン駆動装置が、カムトルク駆動(CTA)型VCTシステムで用いられている、
    ことを特徴とする方法。
  5. 請求項1において、
    チェーン駆動装置が、オイル圧駆動(OPA)型VCTシステムである、
    ことを特徴とする方法。
  6. 請求項1において、
    チェーン駆動装置が、捩じり補助(TA)型VCTシステムである、
    ことを特徴とする方法。
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