JP2005036484A - 排気ノズル装置及び換気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】建物外部での足場組み立て、足場上での高所作業、軒天井や壁への開口作業等を不要とし、簡単な作業で短時間で天井裏空間の空気の換気を行わせる排気ノズル装置および換気装置を提供する。
【解決手段】 排気ノズルは、天井裏空間に設置した送風機に第1のダクトを介して接続される。また、排気ノズルは建物の軒屋根部と軒天井との間の軒天空間に空気流れ下流側となるノズル口を臨ませて配置される。ノズル口に伸縮自在な第2ダクトの一端側を接続し、天井裏空間側から第2ダクトの伸縮を制御してその他端側を有孔ボードに当接させ、その孔に向けて直接に排気させる。
【選択図】図1
【解決手段】 排気ノズルは、天井裏空間に設置した送風機に第1のダクトを介して接続される。また、排気ノズルは建物の軒屋根部と軒天井との間の軒天空間に空気流れ下流側となるノズル口を臨ませて配置される。ノズル口に伸縮自在な第2ダクトの一端側を接続し、天井裏空間側から第2ダクトの伸縮を制御してその他端側を有孔ボードに当接させ、その孔に向けて直接に排気させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、天井裏空間の空気を外部に排気させる際の排気ノズル装置および天井裏空間の換気装置に関する。
建物の屋根と天井との中間の天井裏空間(屋根裏空間)は、夏季に屋根面からの直射日光を受けて熱気が滞留し室内冷房効率を低下させるとともに、閉鎖空間に湿気を保持して建物構造材の腐朽やカビを生じさせる。また、熱によって屋根裏構造材からホルムアルデヒド等の揮発性有機化合物(VOC)が発散し、居室の換気により屋根裏よりも居室側が負圧となり、このため、上記の揮発性有機化合物が居室側に流れ込むおそれがある。このような点から、近時、天井裏空間を換気させることが提唱されている。例えば一般居住用住宅について、切妻タイプの屋根構造の場合には棟の両端側の妻壁を利用して送風機が負圧吸引する天井裏空間の空気を排気口から排気させるようになっている。これに対し、寄せ棟タイプの屋根構造の建物の場合には、平面視で四方に下方傾斜の屋根面が設置されており、しかも、通常は建物の軒屋根部と壁とに軒天井を渡設して軒天空間を閉鎖状に形成させているから、この部分を開口させて排気口とする必要がある。従来、このような寄せ棟タイプの建物の天井裏空間の換気を行うに際しては、例えば、建物の壁と軒天井とに孔を設け、壁の貫通孔に空気ダクトを通して配置し、さらに軒天井の開口に該空気ダクトの一端側を連通させて外面側にガラリ等を設けて換気口とし、天井裏空間内の空気をこの換気口から排気させていた。この方法によれば、建物の外部に作業足場を組んで設置し高所位置で軒天井や壁に対する穴開け作業を行い、空気ダクトを換気口に接続させる作業が必要であり、作業時間がかかるとともに高所作業での落下等による人身事故の発生のおそれがあった。また、建物の壁や軒天井への開口作業が必要であり建物所有者が建物への開口を好まない場合が多く、換気装置自体の設置に支障をきたす場合もあった。これに対し、特開2001−254451号において、建物外部に足場を組むことなく取り付け可能な屋根裏換気装置が提案されている。
特開2001−254451号公報
上記の特許文献1では、軒桁92上に架設された、たる木91の間隙部分などから送風ケーシング2の前向き延長部23を外部に向けて配置させ、該送風ケーシング2に一体的に設けた送気ファン16を介して天井裏側の空気を外部に排気させるようにしたものである。しかしながら、この特許文献1の換気装置では、その取り付け場所の問題から、屋根のたる木や梁あるいは桁を介して金具等で固定する作業が必要であり、一方ではこの換気装置がファンを含む送風装置を送風ケーシングに一体的に構成しているから、装置全体が大型でかつ重量があり、よって、狭小な天井裏空間側で行う取り付け、設置作業が容易でなく、作業時間がかかり、労力を伴う上に軒天空間部分は建物の屋根全体の天井裏空間部分からすると低位に位置し、よって、この部分から送気ファン16が空気を掃引排出しても比較的に温度の低い部分の空気のみを排出して、天井裏空間の高位置のより高温の空気を排出し得ないという問題があった。
本発明は、上記従来の課題にかんがみてなされたものであり、その1つの目的は、建物
外部での足場組み立て、足場上での高所作業、軒天井や壁への開口作業等を不要とし、
かつ、簡単な作業で短時間で天井裏空間の空気の換気を行わせるための排気ノズル装置
を提供することにある。また、本発明の他の目的は、簡単な構造で低コストであり、さらに
軽量でコンパクトにして天井裏空間内に簡単かつ短時間に取り付けすることができる排気
ノズル装置を提供することである。さらに、本発明の他の目的は、軒天空間から高い換気
効率で天井裏空間内の空気を換気させうる天井裏空間の換気装置を提供することにある。
外部での足場組み立て、足場上での高所作業、軒天井や壁への開口作業等を不要とし、
かつ、簡単な作業で短時間で天井裏空間の空気の換気を行わせるための排気ノズル装置
を提供することにある。また、本発明の他の目的は、簡単な構造で低コストであり、さらに
軽量でコンパクトにして天井裏空間内に簡単かつ短時間に取り付けすることができる排気
ノズル装置を提供することである。さらに、本発明の他の目的は、軒天空間から高い換気
効率で天井裏空間内の空気を換気させうる天井裏空間の換気装置を提供することにある。
本発明は、上記の目的を達成するために、天井裏空間Yに設置した送風機16に第1のダクト22を介して接続される空気導入口(20)を有し、建物の軒屋根部108と軒天井109との間の軒天空間Xに空気流れ下流側となるノズル口18を臨ませて配置される排気ノズル12と、排気ノズル12のノズル口18に一端側を接続されて連通し該ノズル口部分に縮長収束される状態と伸長して軒天井109の有孔ボード110の孔110aに向けて排気ノズル12から送られる空気を直接に排気させる状態とに選択的に変位可能な第2のダクト14と、を有し、第2のダクト14をノズル口18部分に縮長収束させた状態で排気ノズル12のノズル口側を天井裏空間Y側から軒天空間X側に向けて挿入配置させ、軒天空間X側に突出した第2のダクト14を伸長させてその先端側を有孔ボード110に当接させ排気ノズル12から送られる空気を有孔ボード110の孔110aに向けて直接に排気させることを特徴とする排気ノズル装置10から構成される。排気ノズル12は天井裏空間Y側から軒天空間X側に向けて挿入配置させ得る任意の外形形状の中空ケース体とするとよく、できるだけ既設の建物本体部分に開口させることのないように、垂木や梁等との空隙を利用して軒天空間側に挿入し得る形状とするとよい。第2ダクトは、挿入元すなわち天井裏空間側からの操作で縮長状態から伸長しうるように駆動あるいは操作しうる機構を設けるとよい。第2のダクトは、ビニルその他の合成樹脂、皮革、紙、布、金属その他任意素材を用いてよいが、例えば重錘等を取り付けて自重落下しうるような合成樹脂、皮革、紙、布等の可撓、柔軟性の素材を用いると有利である。なお、その場合には、ダクト内外の気密保持のための塗料等を塗着あるいは被着させるとよい。
その際、第2のダクト14は筒状もしくは蛇腹状に内部の空気流路を伸縮し得るダクトから構成するとよい。例えば上下に第2ダクトが伸縮する態様で設置する場合には別段の案内機構を設けなくとも、その上下方向の伸縮動作を円滑に行わせ得る。
また、第2のダクト14の伸長端側には自重落下用ウエイト28を設けるとよい。
さらに、第2のダクト14の伸長端側には気密性保持部材30を取り付けるとなおよい。
また、第2のダクト14のノズル口18部分への縮長収束と、伸長展開と、を自在に操作する操作手段(32)を設けるとよい。第2ダクトの伸長、縮長構成は任意に設定してよく、例えば、外部にラック・ピニオン、パンタグラフ等の機構を設け、ギヤやシリンダ等をモータ、エアシリンダ等の駆動機構を含む案内駆動機構を設け、これを介して機械的あるいは電気的に伸縮駆動させるようにしてもよい。紐や細い金属等の索条類を用いて連係し、これを牽引、解除操作して伸縮させるようにすると、軽量、低コストで製作可能であり有利である。
また、本発明は、天井裏空間Yに設置した送風機16と、該送風機16から送られる空気の導入口(20)を有するとともに、建物の軒屋根部108と軒天井109との間の軒天空間Xに空気流れ下流側となるノズル口18を臨ませて配置される排気ノズル12と、送風機16と排気ノズル12とを連通接続させる空気ダクト22と、を含み、軒天井109には通気孔部(110)が設けられ、送風機16から送られる空気を軒天空間X内に排出させることにより、通気孔部(110)を介して外気と換気させることを特徴とする天井裏空間の換気装置から構成される。第2ダクトを設けていなくとも、天井裏内の高所の熱気を含む空気をある程度換気しうる。
また、本発明は、空気導入口(20)を有するとともに空気流れ下流側にノズル口18を有する排気ノズル12と、排気ノズルのノズル口18に一端側を接続されて連通し該ノズル口部分に縮長収束される状態と伸長して空気流路を延長させた状態で排気させる状態とに選択的に変位可能な伸縮ダクト14と、を有し、空気導入口(20)側からの操作により該伸縮ダクト14を伸縮駆動させる操作手段(32)が設けられたことを特徴とする排気ノズル装置から構成される。建物の天井裏や軒天空間を有する屋根構造の建物ばかりでなく、その他、劇場、ホール、会館、オフィスビルディング、学校、その他任意の適用場面において、狭小部から隣接する他の空間側に挿入させた状態で伸縮ダクトを伸長させることによりそのような狭小部や隣接空間が複雑に入り組んだり、配置されるような部分の換気について具体的にその部分の換気を実現させうる。
本発明は、天井裏空間に設置した送風機に第1のダクトを介して接続される空気導入口を有し、建物の軒屋根部と軒天井との間の軒天空間に空気流れ下流側となるノズル口を臨ませて配置される排気ノズルと、排気ノズルのノズル口に一端側を接続されて連通し該ノズル口部分に縮長収束される状態と伸長して軒天井の有孔ボードの孔に向けて排気ノズルから送られる空気を直接に排気させる状態とに選択的に変位可能な第2のダクトと、を有し、第2のダクトをノズル口部分に縮長収束させた状態で排気ノズルのノズル口側を天井裏空間側から軒天空間側に向けて挿入配置させ、軒天空間側に突出した第2のダクトを伸長させてその先端側を有孔ボードに当接させ排気ノズルから送られる空気を有孔ボードの孔に向けて直接に排気させることを特徴とする排気ノズル装置から構成することにより、建物外部での足場組み立て、足場上での高所作業、軒天井や壁への開口作業等を不要とし、かつ、天井裏内部からの簡単な作業で短時間で天井裏空間の空気の換気を行わせるための排気ノズル装置を設置させることができる。また、排気ノズルは基本的には中空ケースであるから、軽量で狭小空間でも取り扱いが簡単であり、施工作業を楽に行わせうる。さらに、装置全体の構造を簡単にでき、低コストで製造しうる。同時に、軒天空間の有孔ボードから直接に排気するから換気性能に優れる。
また、第2のダクトは筒状もしくは蛇腹状に内部の空気流路を伸縮し得るダクトから構成することにより、簡単な構造で軽量で作成でき、また、伸縮操作のための機構も簡単に設定しうる。
また、第2のダクトの伸長端側には自重落下用ウエイトが設けられた構成とすることにより、天井裏空間側から挿入した後の第2ダクトの伸縮動作を円滑に行える。
また、第2のダクトの伸長端側には気密性保持部材が取り付けられた構成とすることにより、有孔ボード上に第2ダクトの下端側を載置させるだけで気密を確保でき、施工作業を迅速に行える。
また、第2のダクトのノズル口部分への縮長収束と、伸長展開と、を自在に操作する操作手段が設けられた構成とすることにより、排気ノズル装置全体の取り付け、取り外しを自在に行える。
また、本発明は、天井裏空間に設置した送風機と、該送風機から送られる空気の導入口を有するとともに、建物の軒屋根部と軒天井との間の軒天空間に空気流れ下流側となるノズル口を臨ませて配置される排気ノズルと、送風機と排気ノズルとを連通接続させる空気ダクトと、を含み、軒天井には通気孔部が設けられ、送風機から送られる空気を軒天空間内に排出させることにより、通気孔部を介して外気と換気させることを特徴とする天井裏空間の換気装置から構成することにより、高所作業不要、躯体への開口を不要とし、天井裏空間内の最も熱気を含む空気を天井裏空間側からの安全かつ簡単な操作により短時間で
軒天空間にそのノズル口を臨ませて配置させる排気ノズルを用いて天井裏空間の換気を行うことができる。
軒天空間にそのノズル口を臨ませて配置させる排気ノズルを用いて天井裏空間の換気を行うことができる。
また、本発明は、空気導入口を有するとともに空気流れ下流側にノズル口を有する排気ノズルと、排気ノズルのノズル口に一端側を接続されて連通し該ノズル口部分に縮長収束される状態と伸長して空気流路を延長させた状態で排気させる状態とに選択的に変位可能な伸縮ダクトと、を有し、空気導入口側からの操作により該伸縮ダクトを伸縮駆動させる操作手段が設けられたことを特徴とする排気ノズル装置から構成されるから、狭小部から隣接する他の空間側に挿入させた状態で伸縮ダクトを伸長させることによりそのような狭小部や隣接空間が複雑に入り組んだり、配置されるような部分の換気について具体的にその部分の換気を実現させうる。
本発明の排気ノズル装置の第1の実施形態は、軒屋根部と軒天井との間に軒天空間を有するような寄せ棟タイプの建物に効果的に設置される排気ノズル装置であり、以下、説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る排気ノズル装置を天井裏空間に設置した状態を示しており、図において、外壁100の上部の梁101や束102等の構造材に支持されて垂木103および野地板104を含む屋根部105が棟部106から下がり傾斜状に架設されている。外壁100と天井板107に仕切られて室内空間Sが形成され、天井板107と屋根部105に囲まれて天井裏空間Yが形成されている。屋根部105の軒先側には軒屋根部108が形成され、軒屋根部108の下面側には軒先部から外壁に水平状に架設されて軒天井109が設けられている。そして、軒屋根部108と、軒天井109と外壁100とにより囲まれた部分が軒天空間Xとされる。軒天井109は、例えば一部に通気用小孔110aを多数形成した有孔ボード110が設置されている。なお、軒天井109は軒桁111により組み付け固定されている。
図1において、排気ノズル装置10は、排気ノズル12と、排気ノズルに一体的に接続させた第2のダクト14と、を含む。排気ノズル12は、例えば天井裏空間Y内の高所位置に設置された送風機16からの空気を受けて建物の軒屋根部108と軒天井109との間の軒天空間X側に突設させたノズル口18から空気を吹き出す空気吹き出しケースであり、特に本実施形態では、軒屋根部108と軒天井109との間の軒天空間Xに空気流れ下流側となるノズル口18を臨ませて配置させうるように屋根の1つの垂木と隣接する垂木との間の開口を利用して天井裏空間側から挿入してその先端のノズル口18を軒天空間X側に突出配置しうる形状のハードケースから構成されている。実施形態において、該排気ノズル12は図2,3,4に示すように、合成樹脂製の扁平な立体四角形状の中空ケース体からなり、天井裏空間Y側がやや拡大して空気導入口としての接続短管20が連結固定されているとともに、軒天空間Xへの挿入突出端側がノズル口18とされる。そして、接続短管20にはフレキシブルダクト22の一端が連通接続され、さらにこのフレキシブルダクト22の他端側が天井裏空間の高位置に設置した送風機6の排気側に接続されている。フレキシブルダクト22は、送風機からの空気を排気ノズル12に送気させる第1の空気ダクトであり、例えば数メートルから数十メートルの長さについて連結接続可能な可撓性を有するアルミニウム製蛇腹ダクトから構成されている。
図2ないし図4において、排気ノズル12のノズル口18側は下板24と該下板24よりも庇状に長く突出した上板26とを含み、したがって、接続短管20から導入された空気はノズル口18部分で上板6の庇状に突出した庇状突出部27の下端部まで案内されながら流れる。
図2ないし図4において、第2のダクト(伸縮ダクト)14は、ノズル口18に一端を接続され屋根の1つの垂木と隣接する垂木との間の開口を利用して天井裏空間Y側から軒天空間X側に排気ノズル12を挿入させるときにはノズル口18側に縮長収縮し、ノズル口18を軒天空間X側に突出させた後に伸長展開させて軒天井109の有孔ボード110から直接に天井裏空間の空気を排気させるノズル口伸縮手段であり、本実施形態において、上下に伸縮自在な角形蛇腹状ダクトが用いられている。この蛇腹状ダクトのダクト本体部としての蛇腹部15は、軽量で可撓性を有する素材から形成され、例えば、合成樹脂、紙、皮、金属その他の任意素材が選択される。この際、合成樹脂や紙等の柔軟な素材については種々の繊維素材等を製作段階で埋め込んで合成すると強度を保持しうる。また、ピアノ線、ワイヤ等を補強、あるいは保形用として用いると良い。この第2のダクト14は、蛇腹状に伸縮することで内部の空気流路を自在に伸縮させる。
本実施形態において、さらに、この第2のダクト14の伸長端側にはウエイト28が取り付けられている。本実施形態において、ウエイト28は細長鉄板を四角枠状に曲げ形成し、この四角枠に第2のダクト14の他端側を接続させている。したがって、図3状態からこの第2ダクト14の収束方向の拘束を解除すると自重によりその下端側が落下伸長し、有孔ボード110の複数の通気用小孔110aを取り囲んで閉鎖する状態となる。
さらに、この第2ダクト14の伸長端側には気密性保持部材30が取り付けられている。
気密性保持部材は、有孔ボード110上に配置する第2ダクトの伸長端側の縁部分での内外の気密を保持するものであり、実施形態において、四角枠状ウエイト28の下端部に四角枠状に沿ってスポンジ部材が貼設されている。この実施形態では、気密性保持部材30は、ウエイト28の下部においてウエイトの重量で圧縮されつつ有孔ボード上の第2ダクトの内外を気密状に遮断するとともに、ウエイトにより第2ダクト14の伸長端側が落下して下部の有孔ボード上で止められるときに衝撃を吸収して施工時の軒天井の損傷等を防止するものである。
気密性保持部材は、有孔ボード110上に配置する第2ダクトの伸長端側の縁部分での内外の気密を保持するものであり、実施形態において、四角枠状ウエイト28の下端部に四角枠状に沿ってスポンジ部材が貼設されている。この実施形態では、気密性保持部材30は、ウエイト28の下部においてウエイトの重量で圧縮されつつ有孔ボード上の第2ダクトの内外を気密状に遮断するとともに、ウエイトにより第2ダクト14の伸長端側が落下して下部の有孔ボード上で止められるときに衝撃を吸収して施工時の軒天井の損傷等を防止するものである。
さらに、排気ノズル装置10には、第2のダクト14のノズル口18部分への縮長収束と、伸長展開と、を天井裏空間側から操作する操作紐32が設けられている。操作紐32は、第2のダクト14のノズル口18部分への縮長収束と、そこからの伸長展開と、を天井裏空間側から自在に操作する操作手段であり、実施形態において、上板26の庇状突出部27の平面視矩形隅部位置の4箇所に通係孔34が穿孔され、これらの通係孔34を通係して4本の紐32が設置されている。それぞれの紐32の下端側は第2ダクト14の伸長端側の例えばウエイト28付近でそれぞれ矩形隅部位置に固定されるとともに、他端側は排気ノズル12の空気導入口側に引き出されている。これらの4本の紐32を引くとウエイト28部分から持ち上げて上昇させ、ついには第2ダクト14を図3の縮長状態に収束させるとともに、その状態から紐32の牽引力を解除するとウエイト28が自重で落下し、第2ダクト14の下端側から有孔ボード110(通気孔部)の孔110aを介して直接に空気を排気させる。第2のダクト14のノズル口18部分への縮長収束と、伸長展開と、を天井裏空間側から操作する操作手段としては、これらの紐による第2ダクト14の伸長端側の牽引、解除操作の例に限らない。紐はワイヤ、チェーン、テグスその他の部材でも良いし、通係孔34を穿孔することなく、第2ダクト14の外部側にガイドを設けて、これを介して紐その他の索条類を操作するようにしてもよい。なお、図中、36は軒樋である。
上記の排気ノズル装置10の取り付け施工に際しては、操作紐32をすべて引き込んでノズル口18部分に第2ダクト14を縮長収束させた状態(図3参照)で、作業者は天井裏空間に位置して屋根の1つの垂木と隣接する垂木との間の開口からその先端のノズル口18を軒天空間X側に突出させるように挿入する。そして、ノズル口18が軒天空間Xに突出したことを確認した後に、操作紐32を緩めるとウエイト28の自重で第2ダクト14の下端側が降下してその蛇腹状ダクトを伸長展開させる。そして、ウエイト28が有孔ボード上で停止するときに、ウエイト28が下部のスポンジ(30)を圧縮し、気密を保持させる。これによって、天井裏の高所位置の夏季に熱気を多く含む空気が送風機16を介して送られ、排気ノズル12を経由して送気される空気は第2ダクト14を介して有孔ボード110の通起用小孔110aから直接に外部に排気される。したがって、換気上のロスが少なくなり、しかも、作業も簡単で短時間で施工が完了する。なお、施工後に装置の取り外しが必要な場合には、再び操作紐32の端部を引き込んで上記と逆の手順を操作することにより、建物自体に全く加工を加えずに排気ノズルの取り付け、取り外し施工を行える。
なお、上記の第1の実施形態では、ノズル口18の先端を伸縮させる手段としての第2ダクト14を設けた例を示しているが、第2実施形態として、この第2ダクト14を取り付けずに天井裏の送風機16から送られる空気を軒天空間Xに単に排出させる構成としても良い。すなわち、この場合、天井裏空間Yに設置した送風機16と、該送風機から送られる空気の導入口(20)を有するとともに、建物の軒屋根部108と軒天井109との間の軒天空間Xに空気流れ下流側となるノズル口18を臨ませて配置される排気ノズル12と、送風機16と排気ノズル12とを連通接続させる空気ダクト22と、を含み、軒天井109には通気孔部110が設けられ、送風機16から送られる空気を軒天空間X内に排出させることにより、通気孔部110を介して外気と換気させる構成としてもよい(図示省略)。この場合についても相当程度の換気を行えることが確認されている。
さらに、第3実施形態について、上記のような建物の軒屋根部、軒天井、軒天空間等の設置箇所に限定されることなく、それに類似する環境の任意の場所に本排気ノズル装置を適用するようにしてもよい。この場合の排気ノズル装置は、図示は省略するが、空気導入口(20)を有するとともに空気流れ下流側にノズル口18を有する排気ノズル12と、排気ノズルのノズル口に一端側を接続されて連通し該ノズル口部分に縮長収束される状態と伸長して空気流路を延長させた状態で排気させる状態とに選択的に変位可能な伸縮ダクト14と、を有し、空気導入口側からの操作により該伸縮ダクト14を伸縮駆動させる操作手段が設けられた構成である。これによって、狭小部から隣接する他の空間側に挿入させた状態で伸縮ダクトを伸長させることによりそのような狭小部や隣接空間が複雑に入り組んだり、配置されるような部分の換気について具体的にその部分の換気を実現させうる。
例えば、実験により下記表1のような試験例を得た。閉鎖室内空間に2機の送風ファンを設置し、これにダクト接続してノズル口を有孔ボードの上方に位置するように設定した実施形態の排気ノズル装置を配置させ、室内にスモークを発生させた後に、それぞれ、(1)第2ダクトを伸長させて有孔ボードの小孔から直接に排気させた場合と、(2)第2ダクトを縮長させて排気させる場合と、(3)送風ファンを駆動しないで自然換気を行わせる場合のそれぞれについて換気状態を検証した。
第2ダクト伸長の場合に最も換気効率が高いとともに、第2ダクト縮長の場合にも自然換気の場合に比較して換気時間は4分の1程度で済むことがわかる。
一般住宅の寄せ棟タイプ屋根構造をもつ建物のように、屋根の下面側に軒天井等を有して換気ノズルの設置場所が得にくい建物、あるいは軒天空間のように換気したい空間の途中に他の閉鎖あるいは開放空間があり、これを経由して排気が必要な場合の建物、さらには、これらに類する構造の建物の空間の換気を行うための排気ノズル装置あるいは換気装置として適用可能である。
10 排気ノズル装置
12 排気ノズル
14 第2のダクト
16 送風機
18 ノズル口
22 第1のダクト
28 ウエイト
30 気密性保持部材
32 操作紐
100 外壁
103 垂木
108 軒屋根部
109 軒天井
110 有孔ボード
110a 通気用小孔
S 室内空間
Y 天井裏空間
X 軒天空間
12 排気ノズル
14 第2のダクト
16 送風機
18 ノズル口
22 第1のダクト
28 ウエイト
30 気密性保持部材
32 操作紐
100 外壁
103 垂木
108 軒屋根部
109 軒天井
110 有孔ボード
110a 通気用小孔
S 室内空間
Y 天井裏空間
X 軒天空間
Claims (7)
- 天井裏空間に設置した送風機に第1のダクトを介して接続される空気導入口を有し、建物の軒屋根部と軒天井との間の軒天空間に空気流れ下流側となるノズル口を臨ませて配置される排気ノズルと、
排気ノズルのノズル口に一端側を接続されて連通し該ノズル口部分に縮長収束される状態と伸長して軒天井の有孔ボードの孔に向けて排気ノズルから送られる空気を直接に排気させる状態とに選択的に変位可能な第2のダクトと、を有し、
第2のダクトをノズル口部分に縮長収束させた状態で排気ノズルのノズル口側を天井裏空間側から軒天空間側に向けて挿入配置させ、軒天空間側に突出した第2のダクトを伸長させてその先端側を有孔ボードに当接させ排気ノズルから送られる空気を有孔ボードの孔に向けて直接に排気させることを特徴とする排気ノズル装置。 - 第2のダクトは筒状もしくは蛇腹状に内部の空気流路を伸縮し得るダクトからなる請求項1記載の排気ノズル装置。
- 第2のダクトの伸長端側には自重落下用ウエイトが設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の排気ノズル装置。
- 第2のダクトの伸長端側には気密性保持部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の排気ノズル装置。
- 第2のダクトのノズル口部分への縮長収束と、伸長展開と、を自在に操作する操作手段が設けられている請求項1ないし4のいずれかに記載の排気ノズル装置。
- 天井裏空間に設置した送風機と、
該送風機から送られる空気の導入口を有するとともに、建物の軒屋根部と軒天井との間の軒天空間に空気流れ下流側となるノズル口を臨ませて配置される排気ノズルと、
送風機と排気ノズルとを連通接続させる空気ダクトと、を含み、
軒天井には通気孔部が設けられ、
送風機から送られる空気を軒天空間内に排出させることにより、通気孔部を介して外気と換気させることを特徴とする天井裏空間の換気装置。 - 空気導入口を有するとともに空気流れ下流側にノズル口を有する排気ノズルと、
排気ノズルのノズル口に一端側を接続されて連通し該ノズル口部分に縮長収束される状態と伸長して空気流路を延長させた状態で排気させる状態とに選択的に変位可能な伸縮ダクトと、を有し、
空気導入口側からの操作により該伸縮ダクトを伸縮駆動させる操作手段が設けられたことを特徴とする排気ノズル装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003274000A JP2005036484A (ja) | 2003-07-14 | 2003-07-14 | 排気ノズル装置及び換気装置 |
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JP2003274000A JP2005036484A (ja) | 2003-07-14 | 2003-07-14 | 排気ノズル装置及び換気装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015152223A (ja) * | 2014-02-14 | 2015-08-24 | トヨタホーム株式会社 | 空調設備の設置構造 |
KR102070293B1 (ko) * | 2019-02-01 | 2020-03-02 | 조은아 | 온도검출을 통한 음식물 자동쿨링장치 |
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2003
- 2003-07-14 JP JP2003274000A patent/JP2005036484A/ja active Pending
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