JP2005036134A - ポリウレタンエラストマー形成性組成物、ポリウレタンエラストマー成型物およびその製造方法 - Google Patents

ポリウレタンエラストマー形成性組成物、ポリウレタンエラストマー成型物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来公知のポリウレタンエラストマー成型物よりも高温条件下(40〜80℃)における機械的特性および耐摩耗性に優れ、かつ、従来公知のポリウレタンエラストマー成型物と同等の形状復元性(低い圧縮永久歪・低い永久伸び)を有するポリウレタンエラストマー成型物を形成することのできる組成物を提供すること。
【解決手段】(A1)MDIとアジペート系ポリエステルポリオールとを反応させて得られるNCO基末端ウレタンプレポリマー100質量部と、(A2)HDIを短鎖ジオールで変性することにより得られる、実質的にウレトジオン環およびイソシアヌレート環を含まないHDI変性体2〜30質量部とが混合されてなり、NCO含量が4.0〜20.0質量%であるウレタンプレポリマー混合物からなる主剤(A)と;少なくとも1種の水酸基含有化合物を含有する硬化剤(B)とからなる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリウレタンエラストマー形成性組成物、ポリウレタンエラストマー成型物およびその製造方法に関し、更に詳しくは、二液硬化性の新規なポリウレタンエラストマー形成性組成物、このポリウレタンエラストマー形成性組成物により得られる、高温条件下における機械的特性に優れたポリウレタンエラストマー成型物、およびこのポリウレタンエラストマー成型物の製造方法に関する。
弾性が要求される産業機器の部品として、熱硬化性ポリウレタンエラストマーの成型物が好適に使用されている。
熱硬化性ポリウレタンエラストマーの成型物は、イソシアネート成分からなる主剤と、活性水素成分からなる硬化剤とを、注型機のミキシングヘッドで混合し、得られた混合液を型に注入し、この型内で当該混合液を加熱硬化(ウレタン化反応)させることにより製造することができる。
ここに、熱硬化性ポリウレタンエラストマーを形成するためのイソシアネート成分としては、ジフェニルメタンジイソジアネート(MDI)とポリオールとを反応させて得られるイソシアネート基(NCO基)末端ウレタンプレポリマーが好適に用いられ、活性水素成分としては、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)とトリメチロールプロパン(TMP)との混合物〔混合割合=75:25〜55:45(質量)〕が好適に用いられる。
然るに、上記のようにして得られる成型物は、十分な機械的強度(引張強度,引裂強度)および耐摩耗性を有するものではないことから、これを産業機器の部品として使用すると、比較的短期間で、当該部品の破断、亀裂、摩耗などによる欠損が発生し、当該部品の交換が必要となる。
上記のような問題を解決するために、本発明者らは、熱硬化性ポリウレタンエラストマーを形成するためのイソシアネート成分(主剤)として、アジペート系のポリエステルポリオールをMDIに反応させて得られるNCO基末端ウレタンプレポリマーと、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)のイソシアヌレート環含有変性体との混合物を使用することにより、機械的強度(引張強度・引裂強度)がある程度高くて耐摩耗性にも優れたポリウレタンエラストマー成型物が得られることを見出し、これについて紹介している(下記特許文献1参照)。
最近における産業機器の高速処理化などに伴い、これを構成する部品には、常温下(5〜30℃)のみでなく、高温条件下(40〜80℃)においても良好な機械的特性(引張強度・引裂強度・伸び)を発現できることが要請されている。
しかしながら、特許文献1に記載のものを含め、従来公知のポリウレタンエラストマー成型物は、高温条件下(40〜80℃)において十分な機械的特性を発現することができない。このため、当該ポリウレタンエラストマー成型物を、そのような高温条件下で使用される部品として産業機器に搭載すると、熱の影響によってきわめて短期間のうちに破断、亀裂、摩耗などによる欠損が発生して当該部品の交換が必要となるばかりでなく、当該部品に要求される性能(例えば所期の弾性)を発揮させることが不可能またはきわめて困難となる。
このように、従来公知のポリウレタンエラストマー成型物は、高温条件下で使用される産業機器の構成部品(外部より熱を付与され、または、摩擦などにより発熱する部品)として対応できなくなっているのが現状である。
高温条件下(40〜80℃)における成型物の機械的特性(引張強度、引裂強度、伸び)の向上を図るために、当該成型物の製造に供される硬化剤(1,4−BDとTMPとの混合物)において、TMP(3官能)の混合割合を小さく設定して〔例えば、1,4−BD:TMP=100:0〜80:20(質量)〕、当該成型物の架橋密度を低くすることも考えられる。
しかしながら、そのようにして形成されたポリウレタンエラストマー成型物は、産業機器の構成部品に要求される形状復元性(低い圧縮永久歪・低い永久伸び)を具備することができず、そのような成型物を構成部品として搭載するためには、産業機器の設計変更が必要となり、現実的ではない。
特開2002−356536号公報
本発明は以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の第1の目的は、従来公知のポリウレタンエラストマー成型物よりも高温条件下(40〜80℃)における機械的特性および耐摩耗性に優れ、かつ、従来公知のポリウレタンエラストマー成型物と同等の形状復元性(低い圧縮永久歪・低い永久伸び)を有する成型物を構成するポリウレタンエラストマーを形成することのできる組成物を提供することにある。
本発明の第2の目的は、従来公知のポリウレタンエラストマー成型物よりも高温条件下(40〜80℃)における機械的特性および耐摩耗性に優れ、かつ、従来公知のポリウレタンエラストマー成型物と同等の形状復元性(低い圧縮永久歪・低い永久伸び)を有するポリウレタンエラストマー成型物を提供することにある。
本発明の第3の目的は、上記のような優れた特性を有する成型物を製造することのできるポリウレタンエラストマー成型物の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、MDIとアジペート系ポリエステルポリオールとを反応させて得られるNCO基末端ウレタンプレポリマーと、HDIを短鎖ジオールで変性する(HDIをプレポリマー化する)ことにより得られるHDI変性体とを特定の割合で混合してウレタンプレポリマー混合物を調製し、当該ウレタンプレポリマー混合物中に特定の割合で存在しているNCO基と、水酸基含有化合物の有する当該水酸基とをウレタン化反応させることにより、従来公知のものと同等の形状復元性(低い圧縮永久歪・低い永久伸び)を有するものでありながら、機械的強度(特に高温条件下における機械的強度)および耐摩耗性とが、格段に向上されたポリウレタンエラストマー成型物が得られることを見出し、かかる知見に基いて本発明を完成するに至った。
請求項1に係るポリウレタンエラストマー形成性組成物は、(A1)MDIとアジペート系ポリエステルポリオールとを反応させて得られるNCO基末端ウレタンプレポリマー(以下、「特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)」という。)100質量部と、(A2)HDIを短鎖ジオールで変性することにより得られる、実質的にウレトジオン環およびイソシアヌレート環を含まないHDI変性体(以下、「特定のHDI変性体(A2)」という。)2〜30質量部とが混合されてなり、NCO含量が4.0〜20.0質量%であるウレタンプレポリマー混合物からなる主剤(A)と;少なくとも1種の水酸基含有化合物を含有する硬化剤(B)とからなることを特徴とする。
請求項2に係るポリウレタンエラストマー形成性組成物は、硬化剤(B)を構成する水酸基含有化合物として、数平均分子量300以下のジオール(B1)と、数平均分子量500以下のトリオール(B2)とを含有することを特徴とする。
請求項3に係るポリウレタンエラストマー形成性組成物は、硬化剤(B)を構成する水酸基含有化合物として、数平均分子量300以下のジオール(B1)と、数平均分子量500以下のトリオール(B2)と、アジペート系ポリエステルポリオール(B3)とを含有することを特徴とする。
請求項4に係るポリウレタンエラストマー成型物は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載のポリウレタンエラストマー形成性組成物を型内で熱硬化させて得られることを特徴とする。
請求項5に係る製造方法は、主剤(A)と硬化剤(B)とを混合して請求項1乃至請求項3の何れかに記載のポリウレタンエラストマー形成性組成物を調製する工程と、得られた組成物を型内に注入する工程と、当該組成物を型内で加熱することにより硬化させる工程を含むことを特徴とする。
本発明の組成物によれば、これを構成する主剤(A)と硬化剤(B)とを混合して硬化させることにより、従来公知のポリウレタンエラストマー成型物よりも、高温条件下(40〜80℃)における機械的特性および耐摩耗性に優れ、かつ、従来公知のポリウレタンエラストマー成型物と同等以上の形状復元性(低い圧縮永久歪・低い永久伸び)を有する成型物を構成するポリウレタンエラストマーを形成することができる。
本発明の成型物は、従来公知のポリウレタンエラストマー成型物よりも高温条件下(40〜80℃)における機械的特性および耐摩耗性に優れ、かつ、従来公知のポリウレタンエラストマー成型物と同等以上の形状復元性(低い圧縮永久歪・低い永久伸び)を有するものである。
本発明の製造方法によれば、従来公知のポリウレタンエラストマー成型物よりも、高温条件下(40〜80℃)における機械的特性および耐摩耗性に優れ、かつ、従来公知のポリウレタンエラストマー成型物と同等以上の形状復元性(低い圧縮永久歪・低い永久伸び)を有する成型物を確実に製造することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<ポリウレタンエラストマー形成性組成物>
本発明のポリウレタンエラストマー形成性組成物は、熱硬化性のポリウレタンエラストマー(成型物)を形成するために使用される注型用組成物であって、主剤(A)と、硬化剤(B)とからなる二液硬化性の組成物である。
<主剤(A)>
本発明の組成物を構成する主剤(A)は、特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)と、特定のHDI変性体(A2)とが混合されたウレタンプレポリマー混合物からなる。
このウレタンプレポリマー混合物中には、特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)を得るために使用したMDIが含有されていてもよい。
(1)特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1):
ウレタンプレポリマー混合物を構成する特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)は、MDIとアジペート系ポリエステルポリオールとの反応生成物である。
特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)を得るために使用するアジペート系ポリステルポリオールとしては、短鎖のジオールとアジピン酸とを重縮合させることにより得られるポリエステルポリオールを挙げることができる。
ここに、アジピン酸との重縮合反応に供される短鎖のジオールとしては、エチレングリコール(EG)、1,2−プロピレングリコール(1,2−PG)、1,3−プロピレングリコール(1,3−PG)、1,3−ブタンジオール(1,3−BD)、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)、ネオペンチルグリコール(NPG)、1,6−ヘキサメチレングリコール(1,6−HG)などを例示することができ、これらの化合物は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
アジペート系ポリエステルポリオールの数平均分子量としては、500〜4,000であることが好ましく、更に好ましくは1,000〜3,000とされる。
特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)は、MDIとアジペ−ト系ポリエステルポリオールとを、前者の有するNCO基の後者の有する水酸基に対するモル比(NCO基/水酸基)が1.6〜10となる割合で仕込み、この系を、温度50〜100℃で1〜5時間反応させることにより調製することができる。
特定のNCO末端ウレタンプレポリマー(A1)の数平均分子量としては、420〜2, 000であることが好ましい。
また、特定のNCO末端ウレタンプレポリマー(A1)のNCO含量は4.2〜20.0質量%であることが好ましい。
(2)特定のHDI変性体(A2):
ウレタンプレポリマー混合物を構成する特定のHDI変性体(A2)は、HDIを短鎖ジオールで変性する(HDIをプレポリマー化する)ことにより得られる、実質的にウレトジオン環およびイソシアヌレート環を含まない変性体(NCO基末端ウレタンプレポリマー)である。
特定のHDI変性体(A2)は、ウレトジオン化触媒およびイソシアヌレート化触媒の不存在下において、過剰量のHDIと短鎖ジオールとを、温度70〜150℃で1〜10時間反応させることによって調製することができる。なお、反応生成物中に残留する未反応のHDIは、蒸留や抽出などにより除去されていることが好ましい。
HDIとの反応に供される好適な短鎖ジオールとしては、炭素数1〜15のジオールを挙げることができる。そして、この短鎖ジオールの数平均分子量は300以下であることが好ましく、更に好ましくは250以下とされる。
かかる短鎖ジオールの具体例としては、エタンジオール、プロパンジオール(各種異性体を含む)、ブタンジオール(各種異性体を含む)、ペンタンジオール(各種異性体を含む)、ヘキサンジオール(各種異性体を含む)、ヘプタンジオール(各種異性体を含む)、オクタンジオール(各種異性体を含む)、ノナンジオール(各種異性体を含む)、デカンジオール(各種異性体を含む)、ジエチレングリコール、水素添加ビスフェノールAなどを挙げることができる。これらのうち、炭素数2〜6の脂肪族ジオールが特に好ましい。
短鎖ジオールに代えて、長鎖のジオール(例えば、炭素数が16以上で、数平均分子量が300を超えるようなジオール)によりHDIを変性すると、最終的に得られるポリウレタンエラストマー成型物が、室温下及び高温条件下の何れにおいても十分な機械的特性(特に引張特性)を有するものとならない(後述する比較例5参照)。
特定のHDI変性体(A2)には、ウレトジオン環およびイソシアヌレート環が実質的に含まれていない。このような特定のHDI変性体(A2)を使用することにより、ウレトジオン環および/またはイソシアヌレート環を含むHDI変性体を使用する場合と比較して、最終的に得られるポリウレタンエラストマー成型物の高温条件下における機械的特性(特に引張特性)が格段に向上する。
(3)ウレタンプレポリマー混合物の調製方法:
ウレタンプレポリマー混合物は、特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)100質量部に対して、特定のHDI変性体(A2)を2〜30質量部の割合で混合することにより調製される。
特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー100質量部に対する特定のHDI変性体の混合割合が2質量部未満であると、最終的に得られるポリウレタンエラストマー成型物に対し、高温条件下での機械的特性の向上効果および耐摩耗性の向上効果を十分に付与することができない。他方、この混合割合が30質量を超えると、最終的に得られるポリウレタンエラストマー成型物の硬度および機械的強度が著しく低下する(後述する比較例4参照)。
なお、MDIと特定のHDI変性体(A2)とを混合し、この混合物中にアジペート系ポリエステルポリオールを添加し、特定のHDI変性体(A2)の存在下に、MDIとアジペート系ポリエステルポリオールとを反応(特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)の生成反応)させることによって、ウレタンプレポリマー混合物を調製することもできる。
(4)ウレタンプレポリマー混合物のNCO含量:
ウレタンプレポリマー混合物のNCO含量は4.0〜20.0質量%とされ、好ましくは6.0〜18.0質量%とされる。
NCO含量が4.0質量%未満であるウレタンプレポリマー混合物は、粘度が過大となり、これを含有するエラストマー形成用組成物(硬化剤との混合液)の注型時において、当該組成物の流動性が著しく低下して脱泡不良および成型不良を招来する。他方、NCO含量が20.0質量%を超えるウレタンプレポリマー混合物は、保存時および使用時において性状安定性が著しく低下して成型不良を招来する。ウレタンプレポリマー混合物のNCO含量4.0〜20.0質量%であることにより、産業機器の構成部品として好適な成型物を得ることができる。
<硬化剤(B)>
本発明の組成物を構成する硬化剤(B)は、少なくとも1種の水酸基含有化合物を含有してなる。
硬化剤(B)には、数平均分子量が300以下のジオール(B1)と、数平均分子量が500以下のトリオール(B2)とが水酸基含有化合物として用いられていることが好ましい。
硬化剤(B)を構成する数平均分子量が300以下のジオール(B1)としては、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、1,2−プロピレングリコール(1,2−PG)、1,3−プロピレングリコール(1,3−PG)、1,3−ブタンジオール(1,3−BD)、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)、ネオペンチルクリコール(NPG)、1,6−ヘキサメチレングリコール(1,6−HG)、水素添加ビスフェノールAなどを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、1,4−BDが特に好ましい。
硬化剤(B)を構成する数平均分子量が500以下のトリオール(B2)としては、グリセリン、トリメチロールプロパン(TMP)、ヘキサントリオールなどを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、TMPが特に好ましい。
更に、セミワンショット処方として、前記ジオール(B1)および前記トリオール(B2)とともに、長鎖のポリオールを用いて硬化剤(B)を構成してもよい。
硬化剤(B)を構成する長鎖のポリオールとしては、特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)の合成に供するものとして既述したアジペート系ポリエステルポリオールが好ましい。
硬化剤(B)において、前記ジオール(B1)と前記トリオール(B2)との質量比率は、通常75/25〜55/45とされる。
また、前記ジオール(B1)および前記トリオール(B2)の総量と、長鎖のポリオールとの質量比率は、通常100/0〜5/95とされる。
<ポリウレタンエラストマー成型物および製造方法>
本発明のポリウレタンエラストマー成型物は、前記主剤(A)と、前記硬化剤(B)との混合液である本発明の組成物を型内で熱硬化させることにより得られる。
本発明の製造方法は、前記主剤(A)と前記硬化剤(B)とを混合して本発明の組成物を調製する工程と、得られた組成物を型に注入する工程と、当該組成物を型内で加熱することにより硬化させる工程とを含む。
以下、本発明の製造方法の具体的な工程について説明する。
(1)混合工程:
この工程では、主剤(A)と硬化剤(B)とを均一に混合して、本発明の組成物を調製し、これを脱気処理して、混合時に巻き込まれた空気(気泡)を除去する。
主剤(A)と硬化剤(B)との混合割合としては、NCO基/水酸基のモル比が1.0〜1.3となる割合であることが好ましい。
また、主剤(A)および硬化剤(B)とともに、必要に応じて、ウレタン化触媒および添加剤を混合してもよい。
ここに、ウレタン化触媒としては、特に限定されるものではなく、従来公知の金属系触媒(例えばジブチルチンジラウレート)、アミン系触媒(例えばトリエチレンジアミン)などを挙げることができる。
また、添加剤としては、酸化防止剤、脱泡剤、紫外線吸収剤、反応調節剤などを挙げることができる。
混合方法としては、注型機のミキシングヘッドによる混合方法を挙げることができる。(2)注型工程:
この工程では、主剤(A)と、硬化剤(B)との混合液(本発明の組成物)を型に注入する。
混合液が注入される型は、40〜150℃程度に予熱されていることが好ましい。
(3)硬化工程:
この工程では、型内に注入された混合液(本発明の組成物)をで加熱することにより、ウレタン化反応を行って硬化させる。
反応条件としては、温度40〜150℃で2〜60分間とされる。
(4)脱型工程:
この工程では、硬化により得られた成型物(本発明の成型物)を型から取り出す。
このようにして得られる成型物(本発明のポリウレタンエラストマー成型物)は、後述する実施例の結果からも明らかにように、従来公知の成型物よりも、高温条件下における引張強度、引裂強度および伸びが高くて優れた機械的特性を有するとともに、優れた耐摩耗性および形状復元性(低い圧縮永久歪)を有している。
また、この成型物の硬度は、JIS−A型硬さ計による測定値で45〜98°とされ、この値は、産業機器の部品として広く使用されている成型物の硬度と同等である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、以下において、「部」および「%」は、それぞれ、「質量部」および「質量%」を意味するものとする。また、以下の実施例および比較例では、アジペート系ポリエステルポリオールとして、次に示すものを使用した。
(1)『PEA−2000』:
エチレングリコールとアジピン酸とを重縮合して得られる数平均分子量=2,000のポリエステルジオール。
(2)『PBA−2000』:
1,4−BDとアジピン酸とを重縮合して得られる数平均分子量=2,000のポリエステルジオール。
(3)『PHA−2000』:
1,6−HGとアジピン酸とを重縮合して得られる数平均分子量=2,000のポリエステルジオール。
〔合成例1(特定のHDI変性体(A2)の合成)〕
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)880部と、1,3−ブタンジオール(1,3−BD)120部とを仕込み、窒素雰囲気下、この系を110℃で3時間にわたり反応させた。
次いで、得られた反応溶液から、薄膜蒸留(150℃.0.7kPa)によって未反応のHDIを除去することにより、NCO含量が19.7%である特定のHDI変性体(A2)を得た。
<実施例1>
下記表1に示す処方に従って、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)29.8部と、ポリエステルジオール『PEA−2000』70.1部とを混合し、この系を75℃で3時間にわたり加熱して反応させることにより、特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)を調製した。この反応生成物〔特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)〕に、合成例1で得られた特定のHDI変性体(A2)5.0部をブレンドすることにより、ウレタンプレポリマー混合物からなる主剤(A)を調製した。
ここに、特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)のNCO含量は7.0%、ウレタンプレポリマー混合物からなる主剤(A)のNCO含量は7.6%であった。
他方、下記表1に示す処方に従って、1,4−BD60.0部と、TMP40.0部と、トリエチレンジアミン(触媒)0.20部とを混合することにより、水酸基価が1245KOHmg/gである硬化剤(B)と触媒の混合物を調製した。
次いで、下記表1に示す処方(配合比)に従って、主剤(A)、及び硬化剤(B)と触媒の混合物を2液混合ウレタン注型機により混合することにより、本発明のポリウレタンエラストマー形成性組成物を調製し、この組成物を、130℃に予熱されている2mm厚の平板シート形成用の金型に注入し、130℃で1時間にわたり加熱硬化させることにより、本発明のポリウレタンエラストマー成型物を製造し、この成型物を金型から取り出した。
<実施例2>
下記表1に示す処方に従って、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)29.2部と、ポリエステルジオール『PBA−2000』70.8部とを混合し、この系を75℃で3時間にわたり加熱して反応させることにより、特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)を調製した。この反応生成物に、合成例1で得られた特定のHDI変性体(A2)10.0部をブレンドすることにより、ウレタンプレポリマー混合物からなる主剤(A)を調製した。
ここに、特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)のNCO含量は6.8%、ウレタンプレポリマー混合物からなる主剤(A)のNCO含量は8.0%であった。
他方、下記表1に示す処方に従って、1,4−BD65.0部と、TMP35.0部と、トリエチレンジアミン(触媒)0.20部とを混合することにより、水酸基価が1245KOHmg/gである硬化剤(B)と触媒の混合物を調製した。
次いで、下記表1に示す処方(配合比)に従って、主剤(A)、及び硬化剤(B)と触媒の混合物を2液混合ウレタン注型機により混合することにより、本発明のポリウレタンエラストマー形成性組成物を調製し、この組成物を、130℃に予熱されている2mm厚の平板シート形成用の金型に注入し、130℃で1時間にわたり加熱硬化させることにより、本発明のポリウレタンエラストマー成型物を製造し、この成型物を金型から取り出した。
<実施例3>
下記表1に示す処方に従って、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)50.9部と、ポリエステルジオール『PEA−2000』32.7部と、ポリエステルジオール『PHA−2000』16.4部とを混合し、この系を75℃で3時間にわたり加熱して反応させることにより、特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)を調製した。この反応生成物に、合成例1で得られた特定のHDI変性体(A2)25.0部をブレンドすることにより、ウレタンプレポリマー混合物からなる主剤(A)を調製した。
ここに、特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)のNCO含量は15.0%、ウレタンプレポリマー混合物からなる主剤(A)のNCO含量は15.9%であった。
他方、下記表1に示す処方に従って、1,4−BD7.5部と、TMP5.0部と、ポリエステルジオール『PEA−2000』87.5部と、トリエチレンジアミン(触媒)0.02部とを混合することにより、水酸基価が205KOHmg/gである硬化剤(B)と触媒の混合物を調製した。
次いで、下記表1に示す処方(配合比)に従って、主剤(A)、及び硬化剤(B)と触媒の混合物を2液混合ウレタン注型機により混合することにより、本発明のポリウレタンエラストマー形成性組成物を調製し、この組成物を、130℃に予熱されている2mm厚の平板シート形成用の金型に注入し、130℃で1時間にわたり加熱硬化させることにより、本発明のポリウレタンエラストマー成型物を製造し、この成型物を金型から取り出した。
<比較例1>
下記表1に示す処方に従って、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)31.4部と、ポリエステルジオール『PEA−2000』68.6部とを混合し、この系を75℃で3時間にわたり加熱して反応させることにより、NCO含量が7.6%である特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)を調製し、これを主剤とした。
他方、下記表1に示す処方に従って、1,4−BD60.0部と、TMP40.0部と、トリエチレンジアミン(触媒)0.20部とを混合することにより、水酸基価が1245KOHmg/gである硬化剤と触媒の混合物を調製した。
次いで、下記表1に示す処方(配合比)に従って、主剤、及び硬化剤と触媒の混合物を2液混合ウレタン注型機により混合することにより、比較用のポリウレタンエラストマー形成性組成物を調製し、この組成物を、130℃に予熱されている2mm厚の平板シート形成用の金型に注入し、130℃で1時間にわたり加熱硬化させることにより、比較用のポリウレタンエラストマー成型物を製造し、この成型物を金型から取り出した。
<比較例2>
下記表1に示す処方に従って、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)32.1部と、ポリエステルジオール『PBA−2000』68.9部とを混合し、この系を75℃で3時間にわたり加熱して反応させることにより、NCO含量が7.9%である特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)を調製し、これを主剤とした。
他方、下記表1に示す処方に従って、1,4−BD95.0部と、TMP5.0部と、トリエチレンジアミン(触媒)0.20部とを混合することにより、水酸基価が1245KOHmg/gである硬化剤と触媒の混合物を調製した。
次いで、下記表1に示す処方(配合比)に従って、主剤、及び硬化剤と触媒の混合物を2液混合ウレタン注型機により混合することにより、比較用のポリウレタンエラストマー形成性組成物を調製し、この組成物を、130℃に予熱されている2mm厚の平板シート形成用の金型に注入し、130℃で1時間にわたり加熱硬化させることにより、比較用のポリウレタンエラストマー成型物を製造し、この成型物を金型から取り出した。
<比較例3>
下記表1に示す処方に従って、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)58.9部と、ポリエステルジオール『PEA−2000』27.4部と、ポリエステルジオール『PHA−2000』13.7部とを混合し、この系を75℃で3時間にわたり加熱して反応させることにより、NCO含量が18.0%である特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)を調製し、これを主剤とした。
他方、下記表1に示す処方に従って、1,4−BD8.1部と、TMP4.4部と、ポリエステルジオール『PBA−2000』58.3部と、ポリエステルジオール『PHA−2000』29.2部と、トリエチレンジアミン(触媒)0.02部とを混合することにより、水酸基価が205KOHmg/gである硬化剤と触媒の混合物を調製した。
次いで、下記表1に示す処方(配合比)に従って、主剤、及び硬化剤と触媒の混合物を2液混合ウレタン注型機により混合することにより、比較用のポリウレタンエラストマー形成性組成物を調製し、この組成物を、130℃に予熱されている2mm厚の平板シート形成用の金型に注入し、130℃で1時間にわたり加熱硬化させることにより、比較用のポリウレタンエラストマー成型物を製造し、この成型物を金型から取り出した。
<比較例4>
下記表1に示す処方に従って、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)41.6部と、ポリエステルジオール『PEA−2000』58.4部とを混合し、この系を75℃で3時間にわたり加熱して反応させることにより、特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)を調製した。この反応生成物に、合成例1で得られた特定のHDI変性体(A2)50.0部をブレンドすることにより、ウレタンプレポリマー混合物からなる主剤を調製した。
ここに、特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)のNCO含量は11.5%、ウレタンプレポリマー混合物からなる主剤のNCO含量は14.2%であった。
他方、下記表1に示す処方に従って、1,4−BD7.5部と、TMP5.0部と、ポリエステルジオール『PEA−2000』87.5部と、トリエチレンジアミン(触媒)0.02部とを混合することにより、水酸基価が205KOHmg/gである硬化剤と触媒の混合物を調製した。
次いで、下記表1に示す処方(配合比)に従って、主剤、及び硬化剤と触媒の混合物を2液混合ウレタン注型機により混合することにより、比較用のポリウレタンエラストマー形成性組成物を調製し、この組成物を、130℃に予熱されている2mm厚の平板シート形成用の金型に注入し、130℃で1時間にわたり加熱硬化させることにより、比較用のポリウレタンエラストマー成型物を製造し、この成型物を金型から取り出した。
Figure 2005036134
<比較例5>
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)600部と、数平均分子量400の二官能のポリプロピレングリコール(長鎖ジオール)400部とを仕込み、窒素雰囲気下、この系を110℃で3時間にわたり反応させた。
次いで、得られた反応溶液から、薄膜蒸留(150℃.0.7kPa)によって未反応のHDIを除去することにより、NCO含量が11.4%であるHDI変性体を得た。
下記表2に示す処方に従って、特定のHDI変性体(A2)に代えて、上記により得られたHDI変性体(長鎖ジオールによるHDI変性体)10.0部を使用(特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)にブレンド)したこと以外は実施例1と同様にして、ウレタンプレポリマー混合物からなる主剤を調製し、この主剤を使用してポリウレタンエラストマー形成性組成物を調製し、この組成物を使用してポリウレタンエラストマー成型物を製造した。
<比較例6>
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)300部と、カプリン酸カリウム(イソシアヌレート化触媒)0.05部と、フェノール(助触媒)0.3部とを仕込み、窒素雰囲気下、この系を60℃で4.5時間にわたりイソシアヌレート化反応させた。この後にリン酸(反応停止剤)0.042部を添加し、60℃で1時間にわたって停止反応を行った。
次いで、得られた反応溶液から、薄膜蒸留(150℃.0.7kPa)によって未反応のHDIを除去することにより、NCO含量が22.0%であるHDIのイソシアヌレート環含有変性体(以下、「イソシアヌレート環含有変性体(i)」という。)を得た。
下記表2に示す処方に従って、特定のHDI変性体(A2)に代えて、上記により得られたイソシアヌレート環含有変性体(i)5.0部を使用(特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)にブレンド)したこと以外は実施例1と同様にして、ウレタンプレポリマー混合物からなる主剤を調製し、この主剤を使用してポリウレタンエラストマー形成性組成物を調製し、この組成物を使用してポリウレタンエラストマー成型物を製造した。
<比較例7>
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)880部と、1,3−ブタンジオール(1,3−BD)120部と、カプリン酸カリウム(イソシアヌレート化触媒)0.05部と、フェノール(助触媒)0.02部とを仕込み、窒素雰囲気下、この系を60℃で4.5時間にわたりイソシアヌレート化反応させた。この後にリン酸(反応停止剤)0.042部を添加し、60℃で1時間にわたって停止反応を行った。
次いで、得られた反応溶液から、薄膜蒸留(150℃.0.7kPa)によって未反応のHDIを除去することにより、NCO含量が18.3%であるHDIのイソシアヌレート環含有変性体(以下、「イソシアヌレート環含有変性体(ii)」という。)を得た。
下記表2に示す処方に従って、特定のHDI変性体(A2)に代えて、上記により得られたイソシアヌレート環含有変性体(ii)8.0部を使用(特定のNCO基末端ウレタンプレポリマー(A1)にブレンド)したこと以外は実施例1と同様にして、ウレタンプレポリマー混合物からなる主剤を調製し、この主剤を使用してポリウレタンエラストマー形成性組成物を調製し、この組成物を使用してポリウレタンエラストマー成型物を製造した。
Figure 2005036134
<成型物の評価>
実施例1〜3および比較例1〜7により得られたポリウレタンエラストマー成型物の各々について、硬度(JIS−A型硬さ計による)、引張強度、伸び、引裂強度および圧縮永久歪をJIS K 7312に準拠して測定した。ここに、硬度試験、引張試験(引張強度および伸び測定)並びに引裂試験は、温度23℃および温度60℃のそれぞれの恒温環境下で実施した。また、圧縮永久歪試験における圧縮条件は、温度70℃、圧縮率25%、圧縮時間22時間とした。
更に、ポリウレタンエラストマー成型物の各々について、フリクトロン摩擦摩耗試験機(株式会社オリエンテック製)により、試験片の摩耗質量を測定して耐摩耗性を評価した。ここに、測定条件としては、試験片温度=約60℃、荷重=2.0kgf、滑り速度=0.5m/sec、摩耗時間=60分間、測定(環境)温度=23℃とした。
これらの結果を下記表3に示す。
Figure 2005036134
本発明に係る成型物は、弾性(柔軟性)が要求される種々の産業機器の構成部品として好適に使用することができ、本発明に係る成型物を使用することにより、当該部品の耐久性を格段に向上させることができる。
本発明に係る成型物は、従来公知の成型物では対応することのできなかった、高温条件下で使用される構成部品として産業機器に搭載させることができ、高速化処理を行う産業機器(高温条件下で弾性部品を使用することが必要とされる産業機器)に対し新たな性能を付与することができ、産業機器の高速処理化に寄与することができる。

Claims (5)

  1. 下記の主剤(A)と、少なくとも1種の水酸基含有化合物を含有する硬化剤(B)とからなる二液硬化性のポリウレタンエラストマー形成性組成物。
    <主剤(A)>
    (A1)ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)とアジペート系ポリエステルポリオールとを反応させて得られるイソアネート基末端ウレタンプレポリマー100質量部と、
    (A2)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を短鎖ジオールで変性することにより得られる、実質的にウレトジオン環およびイソシアヌレート環を含まないHDI変性体2〜30質量部とが混合されてなり、
    NCO含量が4.0〜20.0質量%であるウレタンプレポリマー混合物。
  2. 前記硬化剤(B)を構成する水酸基含有化合物として、数平均分子量300以下のジオール(B1)と、数平均分子量500以下のトリオール(B2)とを含有する請求項1に記載のポリウレタンエラストマー形成性組成物。
  3. 前記硬化剤(B)を構成する水酸基含有化合物として、数平均分子量300以下のジオール(B1)と、数平均分子量500以下のトリオール(B2)と、アジペート系ポリエステルポリオール(B3)とを含有する請求項1に記載のポリウレタンエラストマー形成性組成物。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載のポリウレタンエラストマー形成性組成物を型内で熱硬化させて得られるポリウレタンエラストマー成型物。
  5. 前記主剤(A)と前記硬化剤(B)とを混合して請求項1乃至請求項3の何れかに記載のポリウレタンエラストマー形成性組成物を調製する工程と、得られた組成物を型内に注入する工程と、当該組成物を型内で加熱することにより硬化させる工程を含むポリウレタンエラストマー成型物の製造方法。
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