JP2005034356A - 静音カーテンレール - Google Patents

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Abstract

【課題】 カーテンランナーの走行静音カーテンレールを提供する。
【解決手段】 カーテンランナー20が走行時に接触走行する、カーテンレール10の内側表面の全部を植毛面とする。これにより、カーテンランナー20が走行時に接触するカーテンレール10の走行面は植毛面によって覆われる。したがって、カーテンランナー20が転動または摺動するときに発生する振動及び音はその植毛面によって吸収される。しかも、カーテンレール10の内側表面の全部を植毛面で覆った構造にしていることによって、カーテンレール内で発生した音は、この内側表面の毛により吸音され、極めて静音カーテンレールが実現できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カーテンレールの改良、特にカーテンを開けたり閉めたりするときにカーテンレールとランナーとの間に間に発生する音を無くすか、或いは音を最小限に抑えるようにした静音カーテンレールに関するものである。
カーテンレールは、カーテンを掛け止めしたカーテンランナーが、その走行面上を転動またはスライドして走行することによって騒音を発生する。
図7及び図8は従来のカーテンレールの一例をカーテンランナーを組み込んだ状態で示すもので、図7はその縦断側面図、図8はその斜視図である。図7及び図8において、このカーテンレール50は、天井や壁面などの取付面に対して平行となるよう平面的に形成された上壁部51と、その上壁部51の幅方向両外側をそれぞれ下側に90度折り曲げることにより形成された側壁部52,52と、各側壁部52,52の幅方向外側をそれぞれ互いに対向するよう内側に90度折り曲げることにより形成された下壁部53,53と、各下壁部53,53の幅方向外側をそれぞれ下側に90度折り曲げることにより形成されたガイド壁部54とから構成されている。したがって、下壁部53,53は上壁部51に対してほぼ平行をなしていて、またガイド壁部54,54間にはカーテンランナー60が通過するための長手方向に連続したレール溝55が形成されていると共に、下壁部53,53の内面がカーテンランナー60の転動ローラ67を下方から支えて支持するための走行面53aを形成している。さらに、各側壁52,52の上壁部51側には、取付ブラケット70(図7参照)の係止片70a,70bがそれぞれ係合される長手方向に連続した凹溝56,56を形成しており、その取付ブラケット70によってカーテンレール50が天井等に取り付けられる。
カーテンランナー60は、ランナー本体61と枢軸65と転動ローラ67とで構成されている。ランナー本体61の下部には、カーテンの上部に取り付けられたフックを係止するための止め環部61aが設けられている。また、止め環部61aの直ぐ上側には、この止め環部61aに掛け止めされたフックが簡単に抜け出ないようにするための鍔部61bが一体に設けられ、上部にはランナー本体61を左右に貫通している貫通穴61c(図7参照)が形成されている。この貫通穴61cには枢軸65が取り付けられる。枢軸65は、貫通穴61cの内径寸法と略等しい外径寸法を有して、この貫通穴61cに回転可能に配置される大径部65aと、この大径部65aの幅方向両外側に、この大径部65aよりも外径寸法が小さく形成された小径部65bとを一体に有している。転動ローラ67は、中央に枢軸65の小径部65bを圧入状態で受け入れる取付穴67aが形成されている。
そして、ランナー本体61に対して転動ローラ67を取り付ける場合は、まずランナー本体61の貫通穴61cに枢軸65の大径部65aを挿入し、ランナー本体61の左右両側から小径部65bがそれぞれ突き出した状態に配置する。次いで、ランナー本体61の左右両側から突き出している枢軸65の両小径部65bに対して転動ローラ67を各々取り付ける。この取り付けでは、小径部65bを取付穴67a内に圧入させて転動ローラ67と枢軸65とを一体化させ、両転動ローラ67と枢軸65とが一体に回転するようにして、転動ローラ67を大径部65aと小径部65bとの段差65cで規制されるまで取り付ける。これにより、ランナー本体61を挟んだ左右両側にそれぞれ転動ローラ67が枢軸65と一体化された状態で取り付けられ、カーテンランナー60の組み立てが完了する。このように組み立てられたカーテンランナー60は、各転動ローラ67が走行面53a上に載置されるとともに、ランナー本体61の下部がレール溝55を通ってカーテンレール50の下側に突き出し、このカーテンレール50の下側に止め環部61a及び鍔部61bが配置される。なお、このカーテンランナー60は、カーテンの上部に取り付けられたフックの数に対応させて複数個設けられる。また、ランナ本体61、枢軸65、転動ローラ67の材質としては、例えばナイロン樹脂や高密度ポリエチレン樹脂、その他各種の合成樹脂が適用される。
特開2001−61642号公報
しかし、このような従来のカーテンレールにあっては、カーテンを開閉・移動する際、カーテンの開閉速度に転動ローラ67の回転速度が追いつかずに、転動ローラ67は回転しながら走行面53a上を滑って移動しているため、転動ローラ67と走行面53との間の滑りや衝突等によって音が出るという問題があった。特に、音の問題は、病院や事務所、個人住宅などでは対策が求められるケースがあるが、これといった対策ができていないのが現状である。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的はカーテンランナーの走行時にこのカーテンランナーとカーテンレールとの間で発生する音を無くすか、或いは音を最小限に抑える静音カーテンレールを提供するものである。
本発明の静音カーテンレールは、カーテンランナーが接触して走行する、カーテンレールの内側表面の全部を植毛面とした構成を有している。この構成により、カーテンランナーが走行時に接触するカーテンレールの走行面は植毛面によって覆われている。したがって、カーテンランナーが転動または摺動するときに発生する振動及び音は植毛面によって吸収される。しかも、カーテンレールの内側表面の全部が植毛面で覆われた構造になっているので、カーテンレール内で発生した音は、この内側表面の毛により吸音され、極めて静音カーテンレールが実現できる。
また、本発明の静音カーテンレールは、カーテンの上部に取り付けられたフックが掛け止めされる前記カーテンランナーの止め環部が突き出す前記カーテンレールのレール溝の両側部分に、この両側部分より連続して垂下したガイド壁を各々設けるととともに、このガイド壁の内側表面を前記植毛面とした構成を有している。この構成により、カーテンレールのレール溝内におけるカーテンランナーの移動をガイド壁部でガイドすることができる。しかも、カーテンランナーと接触するガイド壁部の内側表面は植毛面となっているので、例えカーテンランナーがガイド壁部に接触して摺動しても振動及び音は毛によって吸収される。
また、本発明の静音カーテンレールは、カーテンランナーが走行時に接触する走行面の外側両側部分に、前記走行面より遠ざかるに従って徐々に上る状態に傾斜し、前記カーテンランナーが前記走行面より外側に外れようとする動きを規制する規制用傾斜面を設けた構成を有している。この構成により、カーテンランナーの幅方向両側には、走行面から外側に向かって上る規制用傾斜面が設けられているので、カーテンランナーの走行時に、このカーテンランナーが外側へ移動しようとすると、規制用傾斜面の傾斜で外側への移動が阻止される。これによりカーテンランナーの幅方向への移動を抑え、レール溝内をスムースに移動させることができる。したがって、この構造では、レール溝の両側部分にカーテンランナーが接触することもないので、レール溝の両側部分に設けるガイド壁部も省略することが可能になる。
また、本発明の静音カーテンレールは、ロールフォーミング加工により成形された構成を有している。この構成によれば、帯状板材をロールフォーミング加工して、必要な長さのカーテンレールを連続して形成することができる。
また、本発明の静音カーテンレールは、表面処理鋼板の表面に、ガラス転移温度−40〜40℃のエマルジョン樹脂からなる植毛用水性接着剤組成物から形成された植毛植え付け層が設けられ、その植毛植え付け層に短繊維からなる静電植毛層が形成された静電植毛鋼板を使用し、前記静電植毛層を前記植毛面とした構成を有している。この構成では、カーテンレールを形成している静電植毛鋼板は、表面処理鋼板の表面に特殊な植毛用水性接着剤組成物を塗布することにより、鋼板等の基板上に、基板との密着性に優れた、しかも柔軟性の高い植毛植え付け層を設け、この植毛植え付け層に短繊維からなる静電植毛層を形成している。この静電植毛鋼板では、絞り加工、折り曲げ加工等の成形加工を施す際に、その塗層に破壊、亀裂及び剥離等が生じることがなく、且つ植毛された短繊維がその成形加工時に脱落することもないという特徴があるので、簡単に所定の形状に加工することができる。
以上のように、本発明によれば、カーテンレールの内側表面を植毛面で覆った構造になっているので、カーテンレール内で発生した音は、この内側表面の毛により吸音され、極めて静かな状態で開閉移動操作を行うことができる。したがって、カーテンランナーの走行時にこのカーテンランナーとカーテンレールとの間で発生する音を最小限に抑える、或いは完全に静音化する静音カーテンレールが実現される。
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図1及び図2は本発明の第1の実施の形態に係るカーテンレールの構成をカーテンランナーを組み込んだ状態で示すもので、図1はその縦断側面図、図2はその斜視図である。図1及び図2において、カーテンレール10は金属材料、或いはプラスチックなど種々の材料を成形して成る。このカーテンレール10は、天井や壁面などの取付面に対して平行となるよう平面的に形成された上壁部11と、その上壁部11の幅方向両外側をそれぞれ下側に90度折り曲げることにより形成された側壁部12,12と、各側壁部12,12の幅方向外側をそれぞれ互いに対向するよう内側に90度折り曲げることにより形成された下壁部13,13と、各下壁部13,13の幅方向外側をそれぞれ下側に90度折り曲げることにより形成されたガイド壁部14とから構成されている。したがって、下壁部13,13は上壁部11に対してほぼ平行をなしていて、またガイド壁部14,14間にはカーテンランナー20が通過するための長手方向に連続したレール溝15が形成されていると共に、下壁部13,13の内面がカーテンランナー20の転動ローラ27を下方から支えて支持するための走行面13aを形成している。さらに、各側壁12,12の上壁部11側には、取付ブラケット30の係止片30a,30bがそれぞれ係合される長手方向に連続した凹溝16,16を形成しており、その取付ブラケット30によってカーテンレール10が天井等に取り付けられる。なお、このカーテンレール10の内側表面、すなわち上壁部11と側壁部12と下壁部13とガイド壁部14の内側表面には、植毛加工(符号3Aで示す部分)を施してある。この植毛加工3Aは、カーテンランナー20との滑りを良くし、また振動を抑え、吸音効果も持たせるために、例えばナイロン、ポリエチレン、ポリエステルなどの0.8mm前後の短繊維(パイル)を、生地となる植え付け層に植え込んである。
カーテンランナー20は、それぞれが例えばナイロン樹脂や高密度ポリエチレン樹脂、その他各種の合成樹脂材で成形された、ランナー本体21と枢軸25と転動ローラ27とで構成されている。ランナー本体21の下部には、カーテンの上部に取り付けられたフックを係止するための止め環部21aが設けられている。また、止め環部21aの直ぐ上側には、この止め環部21aに掛け止めされたフックが簡単に抜け出ないようにするための鍔部21bが一体に設けられ、上部にはランナー本体21を左右に貫通している貫通穴21c(図1参照)が形成されている。この貫通穴21cには、枢軸25が取り付けられる。枢軸25は、貫通穴21cの内径寸法と略等しい外径寸法を有して、この貫通穴21cに回転可能に配置される大径部25aと、この大径部25aの幅方向両外側に、この大径部25aよりも外径寸法が小さく形成された小径部25bを、一体に有している。転動ローラ27は、中央に枢軸25の小径部25bを圧入状態で受け入れる取付穴27aが形成されている。
そして、ランナー本体21に対して転動ローラ27を取り付ける場合は、まずランナー本体21の貫通穴21cに枢軸25の大径部25aを挿入し、ランナー本体21の左右両側から小径部25bがそれぞれ突き出した状態に配置する。次いで、ランナー本体21の左右両側から突き出している枢軸25の両小径部25bに対して転動ローラ27を各々取り付ける。この取り付けでは、小径部25bを取付穴27a内に圧入させて転動ローラ27と枢軸25とを一体化させ、両転動ローラ27と枢軸25とが一体に回転するようにして、転動ローラ27を大径部25aと小径部25bとの段差25cで規制されるまで取り付ける。これにより、ランナー本体21を挟んだ左右両側にそれぞれ転動ローラ27が枢軸25と一体化された状態で取り付けられ、カーテンランナー20の組み立てが完了する。このように組み立てられたカーテンランナー20は、各転動ローラ27が走行面13a上に載置されるとともに、ランナー本体21の下部がレール溝15を通ってカーテンレール10の下側に突き出し、駆動ローラ27の部分がカーテンレール10の走行面13a上に載置されるとともに、ランナー本体21の下部(止め環部21a及び鍔部21bを有した部分)がレール溝15を通ってカーテンレール10の下側に突き出した状態にして、カーテンレール10の一端側より、このカーテンレール10内に挿入配置される。図1及び図2は、この状態を示している。また、このカーテンランナー20は、カーテンの上部に取り付けられたフックの数に対応させて、各カーテンレール10に対して複数個設けられる。
したがって、このように構成された第1の実施の形態のカーテンレール10では、次のような効果が期待できる。
・カーテンを開閉・移動する際、カーテンの開閉速度に転動ローラ27の回転速度が追いつかずに、転動ローラ27が回転しながら走行面13a上を滑って移動しても、その走行面13aを含めた内側全体に植毛加工3Aが施してあるので、その毛により摩擦音が抑えられるとともに制振される。
・カーテンレール10の内側表面であるガイド壁14の表面にも植毛が施してあるので、例えカーテンランナー20が幅方向(左右方向)に振動してガイド壁部14に触れて擦れても、その毛により摩擦音が抑えられるとともに制振される。
・カーテンレール10の内側表面の全体を植毛面としているので、この植毛面が吸音材の代わりとなり、カーテンレール10内で発生した音は内側全体の植毛面によって吸収され、結果的に静音カーテンレール10を得ることができる。
なお、カーテンレール10の形成は、ロールフォーミング加工の手法を用いて行うことが可能である。ロールフォーミング加工を行う場合は、カーテンレール10の内側表面となる片側面に植毛が施されているロール状に巻かれた鋼板(以下、これを「植毛鋼板」という)を用意する。この場合、植毛鋼板は、カーテンレール10を平たく伸ばした時の幅寸法に等しいものが用意される。そして、植毛面が内側になるようにして、この植毛鋼板を図示せぬロール成形装置内に通すと、図1及び図2に示した形状をしたロールフォーミング加工されたカーテンレール10を得ることができる。
また、植毛鋼板としては、特開平13−47558号に提案される植毛鋼板を使用すると、その植毛鋼板は、鋼板等の基板との密着性に優れた、しかも柔軟性の高い植毛植え付け層を有することができ、得られた植毛鋼板製品に絞り加工、折り曲げ加工等の成形加工を施す際に、その塗層に破壊、亀裂及び剥離等が生じることがなく、かつ植毛された短繊維がその成形加工時に脱落することもないという、特有の効果が得られるものである。
この植毛鋼板の構造を図3及び図4を使用して説明すると、図3はその静電植毛鋼板の縦断側面図で、図4はその部分拡大断面図である。図3及び図4において、この植毛鋼板は、基材となる表面処理鋼板1と、この表面処理鋼板1の面上に接着剤組成物、例えばガラス転移温度−40〜40℃のエマルジョン樹脂からなる植毛用水性接着剤組成物を塗装して成る静電植毛植え付け層2と、静電植毛操作により静電植毛植え付け層2に植え付けられた短繊維3とで構成されている。ここでの、植毛植え付け層2は、表面処理鋼板1等の基板との接着強度に優れ、かつその柔軟性が高いので、植毛された基板を成形加工(プレス、フォーミング等)する際に、その植え付け層に破壊、亀裂又は脱離が生じないものである。又、植毛された短繊維がその加工時に脱落することがないという優れた植毛接着性を有する。
さらに、この植毛鋼板における静電植毛操作において、静電植毛植え付け層2は、図4に拡大図示してあるように、有機短繊維3の根元3aが静電植毛植え付け層2の途中で止まった状態で植毛され、この有機短繊維3が静電植毛植え付け層2を突き抜けて基材である表面処理鋼板1の表面1aに接触することがないように静電植毛装置の電圧を制御するか、または接着剤組成物の粘度を調整してある。なぜなら、植毛された有機短繊維3の根元3aが静電植毛植え付け層2を突き抜けて表面処理鋼板1の表面1aに接触すると、加工時や使用時に静電植毛植え付け層2が表面処理鋼板1から剥離し易くなるという問題が生じるからである。上記のように有機短繊維3を植え付けた後、乾燥機中で温度150−200℃で3分間強制乾燥して静電植毛鋼板の製品を得る。
したがって、この植毛鋼板を母材として、ロールフォーミング加工してカーテンレール10を成形した場合には、その成形時に植毛面、すなわちカーテンレール10の内側表面に破壊、亀裂又は脱離が生じて植毛された短繊維がその加工時に脱落することもなく、品質の良いカーテンレールが得られるものである。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態におけるカーテンレールについて図5及び図6を参照して説明する。なお、図5はカーテンランナーを組み込んだ状態で示すカーテンレールの縦断側面図、図6はその斜視図である。また、図5及び図6において、図1及び図2に示した部材と対応しているものは、同じ符号を付して説明する。この実施の形態においても、カーテンレール10は金属材料、或いはプラスチックなど種々の材料を成形して成る。
図5及び図6において、カーテンレール10は、天井や壁面などの取付面に対して平行となるよう平面的に形成された上壁部11と、その上壁部11の幅方向両外側をそれぞれ下側に90度折り曲げることにより形成された側壁部12,12と、各側壁部12,12の幅方向外側をそれぞれ互いに対向するよう内側に折り曲げて形成された下壁部13,13とから構成されている。また、下壁部13,13には、上壁部11に対してほぼ平行をなし、カーテンランナー20の転動ローラ27を下方から支えて支持するための走行面13aとなる部分と、その走行面13aより遠ざかる、すなわち側壁部12に近づくに従って徐々に上る状態にして傾斜している規制用傾斜面13bとなる部分を連続して設けている。その規制用傾斜面13bは、走行面13aを走行する転動ローラ27が走行面13aより規制用傾斜面13a側に移動して外れようとするときに、その傾斜された部分が壁となってその移動を阻止し、転動ローラ27が常に走行面13a上を走行するように規制する。また、走行面13a,13a間にはカーテンランナー20が通過するための長手方向に連続したレール溝15が形成されている。なお、このカーテンレール10の内側表面、すなわち上壁部11と側壁部12と下壁部13の内側表面には、植毛加工を施してある。この植毛加工は、第1の実施の形態で説明したカーテンレール10と場合と同様に、カーテンランナー20との滑りを良くし、また振動を抑え、吸音効果も持たせるために、例えばナイロン、ポリエチレン、ポリエステルなどの0.8mm前後の繊維(パイル)を、生地となる植え付け層に植え込んである。
カーテンランナー20は、それぞれが例えばナイロン樹脂や高密度ポリエチレン樹脂、その他各種の合成樹脂材で成形された、ランナー本体21と枢軸25と転動ローラ27とで構成されており、また左右の転動ローラ27,27間の最大外側幅W1(図5参照)は、走行面13a,13bの最大外側幅と略等しく形成されている。
さらに、詳述すると、ランナー本体21の下部には、カーテンの上部に取り付けられたフックを係止するための止め環部21aが設けられている。また、止め環部21aの直ぐ上側には、この止め環部21aに掛け止めされたフックが簡単に抜け出ないようにするための鍔部21bが一体に設けられ、上部にはランナー本体21を左右に貫通している貫通穴21cが形成されている。この貫通穴21cには枢軸25が取り付けられる。また、レール溝15内に位置して取り付けられる部分の幅W3(図5参照)はレール溝15の幅W2(図5参照)よりも十分小さく、カーテンランナー20がカーテンレール10内でレール溝幅W2方向に多少振動しても、ランナー本体21の側面が下壁部13,13の内面に接触することがないように形成されている。枢軸25は、貫通穴21cの内径寸法と略等しい外径寸法を有して、この貫通穴21cに回転可能に配置される大径部25aと、この大径部25aの幅方向両外側に、この大径部25aよりも外径寸法が小さく形成された小径部25bを、一体に有している。転動ローラ27は、中央に枢軸25の小径部25bを圧入状態で受け入れる取付穴27aが形成されている。
そして、カーテンランナー20も、第1の実施の形態で説明したのと同様にして組み立てられる。すなわち、ランナー本体21に対して転動ローラ27を取り付ける場合は、まずランナー本体21の貫通穴21cに枢軸25の大径部25aを挿入し、ランナー本体21の左右両側から小径部25bがそれぞれ突き出した状態に配置する。次いで、ランナー本体21の左右両側から突き出している枢軸25の両小径部25bに対して転動ローラ27を各々取り付ける。この取り付けでは、小径部25bを取付穴27a内に圧入させて転動ローラ27と枢軸25とを一体化させ、両転動ローラ27と枢軸25とが一体に回転するようにして、転動ローラ27を大径部25aと小径部25bとの段差25cで規制されるまで取り付ける。これにより、ランナー本体21を挟んだ左右両側にそれぞれ転動ローラ27が枢軸25と一体化された状態で取り付けられ、これによりカーテンランナー20の組み立てが完了する。
このように組み立てられたカーテンランナー20は、各転動ローラ27が走行面13a上に載置されるとともに、ランナー本体21の下部がレール溝15を通ってカーテンレール10の下側に突き出し、駆動ローラ27の部分がカーテンレール10の走行面13a上に載置されるとともに、ランナー本体21の下部(・止め環部21a及び鍔部21bを有した部分)がレール溝15を通ってカーテンレール10の下側に突き出した状態にして、カーテンレール10の一端側より、このカーテンレール10内に挿入配置される。図5及び図6は、この状態を示している。また、このカーテンランナー20は、カーテンの上部に取り付けられたフックの数に対応させて、各カーテンレール10に対して複数個設けられる。
したがって、このように構成された第2の実施の形態のカーテンレール10では、次のような効果が期待できる。
・カーテンを開閉・移動する際、カーテンの開閉速度に転動ローラ27の回転速度が追いつかずに、転動ローラ27が回転しながら走行面13a上を滑って移動しても、その走行面13aを含めた内側全体に植毛加工が施してあるので、その毛により摩擦音が抑えられるとともに制振される。
・走行面13aの外側に、側壁部12に近づくに従って徐々に上る状態にして傾斜している規制用傾斜面13bとなる部分を走行面13aと連続して設けている。この規制用傾斜面13bは、走行面13a上を走行する転動ローラ27が走行面13aより規制用傾斜面13a側に移動して外れようとするときに、その傾斜された部分が壁となってその移動を阻止し、転動ローラ27が常に走行面13a上を走行するように規制するので、第1の実施の形態で使用していたような、ガイド壁部14を無くして製造の簡略化を図ることができる。
・ランナー本体21のレール溝15内に位置して取り付けられる部分の幅W3をレール溝15の幅W2よりも十分小さく形成しているので、カーテンランナー20がカーテンレール10内でレール溝幅W2方向に多少振動しても、ランナー本体21の側面が下壁部13,13の内面に接触することもなく、これによっても、第1の実施の形態で使用していたような、ガイド壁部14を無くして製造の簡略化を図ることができる。
・カーテンレール10の内側表面の全体を植毛面としているので、この植毛面が吸音材の代わりとなり、カーテンレール10内で発生した音は内側全体の植毛面によって吸収され、結果的に静音カーテンレール10を得ることができる。
また、この第2の実施の形態においても、カーテンレール10の形成を第1の実施の形態の場合と同様にして、ロールフォーミング加工の手法を用いて行うことが可能であり、さらに植毛鋼板も第1の実施の形態で説明した植毛鋼板を用いてロールフォーミング加工をすると、カーテンレールの成形時に、カーテンレール10の内側表面に破壊、亀裂又は脱離が生じて植毛された短繊維がその加工時に脱落するというようなことを無くし、品質の良いカーテンレールを得ることができる。
なお本発明の実施の形態1および実施の形態2において、カーテンレール10は金属材料、或いはプラスチックなど種々の材料を成形して成ると説明したが、本発明は金属製カーテンレールにおいて効果が顕著である。
本発明の第1の実施の形態のカーテンレールの構成をカーテンランナーを組み込んだ状態で示す縦断側面図である。 第1の実施の形態に係るカーテンレールの構成をカーテンランナーを組み込んだ状態で示す斜視図である。 本発明の実施の形態におけるカーテンレールで使用される植毛鋼板製品の一例を示す縦断側面図である。 図3に示された植毛鋼板製品の植毛状態を説明する部分拡大断面図である。 本発明の第2の実施の形態のカーテンレールの構成をカーテンランナーを組み込んだ状態で示す縦断側面図である。 第2の実施の形態に係るカーテンレールの構成をカーテンランナーを組み込んだ状態で示す斜視図である。 従来におけるカーテンレールの構成をカーテンランナーを組み込んだ状態で示す縦断側面図である。 従来におけるカーテンレールの構成をカーテンランナーを組み込んだ状態で示す斜視図である。
符号の説明
10 カーテンレール
11 上壁部
12 側壁部
13 下壁部
13a 走行面
13b 規制用傾斜面
14 ガイド壁部
15 レール溝
20 カーテンランナー
21 ランナー本体
21a 止め環部
27 転動ローラ

Claims (5)

  1. カーテンランナーが走行時に接触する、カーテンレールの内側表面の全部を植毛面としたことを特徴とする静音カーテンレール。
  2. カーテンの上部に取り付けられたフックが掛け止めされる前記カーテンランナーの止め環部が突き出す前記カーテンレールのレール溝の両側部分に、この両側部分より連続して垂下したガイド壁を各々設けるとともに、このガイド壁の内側表面を前記植毛面としたことを特徴とする請求項1に記載の静音カーテンレール。
  3. 前記カーテンランナーが走行時に接触する走行面の外側両側部分に、前記走行面より遠ざかるに従って徐々に上る状態に傾斜し、前記カーテンランナーが前記走行面より外側に外れようとする動きを規制する規制用傾斜面を設けたことを特徴とする請求項1に記載の静音カーテンレール。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカーテンレールが、ロールフォーミング加工により成形されたことを特徴とする静音カーテンレール。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のカーテンレールが、表面処理鋼板の表面に、ガラス転移温度−40〜40℃のエマルジョン樹脂からなる植毛用水性接着剤組成物から形成された植毛植え付け層が設けられ、その植毛植え付け層に短繊維からなる静電植毛層が形成された静電植毛鋼板を使用し、前記静電植毛層を前記植毛面としたことを特徴とする静音カーテンレール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008259568A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Hidaka Seisakusho:Kk カーテンレールのジョイント
CN110613293A (zh) * 2018-06-20 2019-12-27 立川窗饰工业株式会社 窗帘转轮以及窗帘导轨装置

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