JP5536416B2 - 吊支式ドア装置 - Google Patents
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Description
しかし、薄板ばねは、上下方向を向く枢軸回りに回転するドラムに垂直に巻き付けられ、かつ索条を巻き取る巻取プーリーは、上記ドラムの枢軸の下端部に、ドアのガイドレールの端面と対向するように軸着され、索条がガイドレールの内部空間を挿通するようにされているので、必然的に、巻取装置及びこれをガイドレールに取付けるためのブラケットは、ガイドレールの上面よりも上方に突出することとなる。
このようになると、巻取装置が外部から露見されて体裁が悪くなるので、ガイドレールを支持している前面板や側面板の上下寸法を、巻取装置が隠蔽される高さまで大とする必要があり、前面板や側面板が大型化したり、それらの製造コストが増大したりする。
また、索条の端部が、ドアの上端に取付けた走行吊支装置における上下方向を向く軸の上端に取付けられているので、ドアを開閉する際の安定性にもやや欠ける。
(1)ドアにより開閉可能な開口部の上端部に、下向きコ字状断面をなすガイドレールを架設し、前記ドアの上端部に取付けた複数の走行吊支装置を、前記ガイドレールにより支持することにより、ドアを、ガイドレールにより長手方向に沿って移動しうるように吊支し、かつ前記ドアを常時開または閉方向に付勢する付勢手段を備えてなる吊支式ドア装置において、
前記付勢手段は、上下寸法が前記ガイドレールの上下寸法とほぼ等しいケース内に垂直の枢軸回りに回転するように収容され、かつ外周面に、索条が、その一端部を止着して巻回された巻取ドラムと、この巻取ドラムの内部に収容され、かつ前記索条を巻き取るように、前記巻取ドラムに回転付勢力を付与する渦巻ばねとを備える巻取装置よりなり、前記ガイドレールの長手方向の一方の開口端部内に、前記ケースの側面に突設した嵌合突部を嵌着することにより、前記巻取装置を、前記ガイドレールにおける前記ドアを開く方向または閉じる方向の端部に装着し、前記走行吊支装置は、ドアの上端部に取付けられた垂直の吊支杆と、この吊支杆の上端部に取付けられ、ガイドレール内を長手方向に移動可能なドア吊支部材と、このドア吊支部材に取付けた、ガイドレールと直交する方向を向く水平支軸の両端部に枢嵌され、ガイドレールにおける両内向水平片の上面に沿って転動する1対の吊支車輪と、前記ドア吊支部材に、ガイドレールの長手方向に離間するように上端部が固定された1対の垂直軸の下端部に枢嵌され、外周面がガイドレールの両内向水平片の対向面に摺接可能な1対のガイドローラとを備え、前記巻取ドラムより繰り出された前記索条の他端部を、前記ガイドレール内に挿通させて、前記ドアを付勢する方向の最側端部側に位置する前記ガイドローラにおける垂直軸に連結する。
また、走行吊支装置の姿勢を安定させて走行させることができ、ドアを開閉する際のぐらつきが防止されて、ドアを安定よく移動させることができる。
また、垂直軸はガイドローラよりも小径をなし、かつ索条には巻取ドラムにより引張り力が作用しているので、垂直軸にループ状部を掛止した後には、外れる恐れはない。
また、走行吊支装置に、索条の他端部を連結するための部材を取り付けたり、特別な加工を施したりする必要がないので、部品点数やコストが削減される。
また、ストッパ部材とばね板の下方には、索条が挿通しうる空間が形成されているので、索条がストッパ部材やばね板と干渉する恐れがない。
図1は、本発明の吊支式ドア装置を備えるトイレブースWを二つ並設したものの平面図、図2は、右側のトイレブースWの上部の斜視図で、左右のトイレブースWは、3枚の側板1と後壁2により仕切られ、各側板1の前端に取付けた短寸の前面板3の対向面間は大きく解放され、トイレブースWの使用者が出入り可能な前面開口部4となっている。
この巻取装置18は、ガイドレール5の上下寸法とほぼ等しい上下寸法をなし、上下の開口面にカバー19が取外し可能に止着された箱状のドラムケース20と、このドラムケース20のガイドレール5側の側面の側端部に固着された、ガイドレール5の側端部内にがたなく嵌合可能な、ドラムケース20の幅の概ね半分の大きさの中空箱状の嵌合突部21と、ドラムケース20内に、垂直軸22回りに回転自在に収容され、かつ内部に設けた公知の渦巻ばね(図示略)により、後記索条26を常時巻き取る方向に回転付勢される巻取ドラム23と、嵌合突部21の中央部内に、垂直軸24回りに回転自在に収容された溝付きのガイドプーリ25とを備えている。
また、巻取ドラム23より繰り出される後記する索条27を、ガイドプーリ25を介して配索することにより、巻取ドラム23の位置が偏倚していても、ガイドレール5の幅方向の中央部を挿通して、ほぼ直線的に垂直軸14に掛止することができる。
さらに、ドラムケース20も外方に偏倚し、トイレブースWの中央部側に突出しないので、体裁がよくなる。
図3及び図4に示すように、巻取ドラム23より繰り出された索条27は、ガイドプーリ25の外方の溝付き外周面を介して、他端部のループ状部27aが、最後部であるドア7を開く方向側の側端部に装着した走行吊支装置8における後部側のガイドローラ15の垂直軸14に、ガイドレール5の下端部内において索条27がほぼ水平となるようにして掛止されている。
閉位置において施錠装置を解除すると、巻取ドラム23により索条27が巻き取られる際の引張り方向の付勢力により、ドア7は、図1の右側のトイレブースの位置及び図3、図4に示す解放位置まで自動的に引き戻される。
ドア7が後限位置まで移動すると、走行吊支装置8のドア吊支部材10の後面が、ストッパ部材28の前面に当接し、これを若干弾性変形させることにより、ドア7は、緩衝作用を伴って停止させられる。
また、トイレブースのドア以外に、各種の引戸等にも適用することができる。
2 後壁
3 前面板
4 前面開口部
5 ガイドレール
5a内向水平片
5b外側片
5c目隠し片
6 支持ブラケット
7 ドア
8 走行吊支装置
9 吊支杆
9a雄ねじ部
10 ドア吊支部材
10a底片
11 水平支軸
12 吊支車輪
13 ナット
14 垂直軸
15 ガイドローラ
16 めねじ孔
17 ナット
18 巻取装置
19 カバー
20 ドラムケース
21 嵌合突部
22 垂直軸(枢軸)
23 巻取ドラム
24 垂直軸
25 ガイドプーリ
26 固定ねじ
27 索条
27aループ状部
28 ストッパ部材
28a貫通孔
29 板ばね
29aばね片
30 固定ねじ
W トイレブース
Claims (3)
- ドアにより開閉可能な開口部の上端部に、下向きコ字状断面をなすガイドレールを架設し、前記ドアの上端部に取付けた複数の走行吊支装置を、前記ガイドレールにより支持することにより、ドアを、ガイドレールにより長手方向に沿って移動しうるように吊支し、かつ前記ドアを常時開または閉方向に付勢する付勢手段を備えてなる吊支式ドア装置において、
前記付勢手段は、上下寸法が前記ガイドレールの上下寸法とほぼ等しいケース内に垂直の枢軸回りに回転するように収容され、かつ外周面に、索条が、その一端部を止着して巻回された巻取ドラムと、この巻取ドラムの内部に収容され、かつ前記索条を巻き取るように、前記巻取ドラムに回転付勢力を付与する渦巻ばねとを備える巻取装置よりなり、前記ガイドレールの長手方向の一方の開口端部内に、前記ケースの側面に突設した嵌合突部を嵌着することにより、前記巻取装置を、前記ガイドレールにおける前記ドアを開く方向または閉じる方向の端部に装着し、前記走行吊支装置は、ドアの上端部に取付けられた垂直の吊支杆と、この吊支杆の上端部に取付けられ、ガイドレール内を長手方向に移動可能なドア吊支部材と、このドア吊支部材に取付けた、ガイドレールと直交する方向を向く水平支軸の両端部に枢嵌され、ガイドレールにおける両内向水平片の上面に沿って転動する1対の吊支車輪と、前記ドア吊支部材に、ガイドレールの長手方向に離間するように上端部が固定された1対の垂直軸の下端部に枢嵌され、外周面がガイドレールの両内向水平片の対向面に摺接可能な1対のガイドローラとを備え、前記巻取ドラムより繰り出された前記索条の他端部を、前記ガイドレール内に挿通させて、前記ドアを付勢する方向の最側端部側に位置する前記ガイドローラにおける垂直軸に連結したことを特徴とする吊支式ドア装置。 - 索条の他端部に、ガイドローラの外径より大としたループ状部を形成し、このループ状部を、ガイドローラに下方より挿通して、ガイドローラよりも小径の垂直軸に掛止してなる請求項1記載の吊支式ドア装置。
- 巻取装置を装着した側のガイドレールの側端部内に、走行吊支装置を停止させるストッパ部材と、ガイドレールに沿って転動する吊支車輪の上面に接触することにより、上向きに弾性変形し、それによる下向き反発力により、吊支車輪に制動力を付与するようにした板ばねとを、この板ばねが前記ストッパ部材の前方に位置するように、かつそれらの下方に、索条を挿通しうる空間が形成されるようにして設けてなる請求項1または2に記載の吊支式ドア装置。
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