JP2005033720A - 専用電話端末 - Google Patents

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俊晴 浜出
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Abstract

【課題】 特定の相手側装置へ発呼でき、初期設置コストを低廉化でき、更に、街頭に設置した場合における窃取行為を抑制できる専用電話端末を提供すること。
【解決手段】 専用電話端末1において、収容ボックス2内に封緘された携帯電話機10は、アンテナ31により受信した電波を音声信号として制御器40へ入力し、本体スピーカ5から音声として出力する。また、本体マイク7により集音された音声は、制御器40を経て携帯電話機10へ入力されてアンテナ31から電波として送信される。しかも、携帯電話機10は、押下ボタン6が押されて制御器40から発呼要求指令を受けた場合、記憶される複数の電話番号情報の中から登録番号が最小のものを読み出し、その読み出した電話番号情報に記録される電話番号へ発呼するように構成されている。よって、押下ボタン6が押下されてインターホン1から発呼する場合には、必ず特定の1つの管理者電話機へ発呼される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、タクシー車輌の無人待合所、無人店舗、無人駐車場に設置して利用することができる専用電話端末に関するものである。
近年、携帯電話機は急速な普及を遂げる一方、その普及に伴い街頭に設置されている公衆電話機は、その利用頻度が低下すると共に、その多くが撤去されている。このため、携帯電話機を保有しない者は、外出先で必要に応じて相手先に電話することが困難な状況となっており、例えば、外出先から目的地への移動に際してタクシー車輌の配車を依頼する場合などに公衆電話機を街頭で見つけ出すことが困難となっている。そこで、一部地域では、無人の待合所に有線固定電話機を設置し、その待合所へ出向いたタクシー利用者が待合所の有線固定電話機を用いて、タクシー営業所へ直接に配車を依頼する方式が利用されている。
ここで、待合所の有線固定電話機は専用回線を介してタクシー営業所に設置される有線固定電話機と一対一の関係で接続されている。よって、待合所の有線固定電話機を利用してタクシー営業所へ配車を依頼する場合には、タクシー利用者がタクシー営業所に設置される有線固定電話機の電話番号を一々ダイヤルする必要がない。しかも、待合所は、タクシー車輌の利用を希望する者が多いと思われる場所、例えば、病院、ホテル、ショッピングモール又は駅前などの公共施設に併設されるので、携帯電話機を未所持のタクシー利用者であっても公衆電話機を探し出す必要がないのである。
特開2000−341421号公報
しかしながら、上記した方式は、待合所の有線固定電話機とタクシー営業所の有線固定電話機とを専用回線で接続するものであるので、固定電話機の購入費、工事費、及び施設設置負担金がそれぞれ2回線分必要となってしまう。即ち、一般回線を利用する場合に比べて必ず初期設置コストが2倍以上となってしまうのである。しかも、待合所を複数箇所に設置する場合には、各待合所に有線固定電話機をそれぞれ設置すると共に、各待合所の有線固定電話機に対応する有線固定電話機を営業所内に個々に設置する必要があるので、一般回線を利用する場合に比べて更に初期設置コストが高額化してしまうという問題点がある。
また、利用客が待合所に不在の場合、かかる待合所は無人状態となるため、その待合所内に設置されている有線固定電話機が窃取される虞が極めて高い。更に、待合所に設置される有線固定電話機は一般電話回線に接続される固定電話機としても使用可能であるため、窃取の対象となり易いという問題点がある。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、特定の相手側装置へ発呼でき、専用回線を用いた有線固定電話方式に比べて初期設置コストを低廉化でき、更に、街頭に設置した場合における窃取行為を抑制できる専用電話端末を提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載の専用電話端末は、1の相手側装置の電話番号を記憶する記憶手段と、その記憶手段に記憶される電話番号へ発呼する発呼手段と、その発呼手段により発呼される相手側装置へ回線を通じて音声信号を送信する送話手段と、相手側装置から回線を通じて送られてくる音声信号を受信する受話手段と、その受話手段、送話手段及び発呼手段に外部機器を接続可能とするための外部端子とを有する携帯電話機を備え、その携帯電話機を被包して封緘可能に形成されるケース体と、そのケース体内に配設され前記携帯電話機の外部端子と接続可能なコネクタ部材と、そのコネクタ部材を介して前記携帯電話機の受話手段から音声信号が入力され、その音声信号を音波に変換して送波する送音手段と、その送音手段と共に前記ケース体に配設されると共に、音波を受波して音声信号へ変換し前記コネクタ部材を介して前記送話手段へ出力する受音手段と、その受音手段及び送音手段と共に前記ケース体に設けられるキー部材と、そのキー部材の押下が検出される場合に前記コネクタ部材を介して前記携帯電話機の発呼手段を起動させる起動手段を有し前記ケース体内に設けられる制御器とを備えている。
この請求項1記載の専用電話端末によれば、例えば、ケース体が屋外に設置されて使用に供される。ここで、相手側装置を使用する者であって当該専用電話端末を管理するもの(以下この欄及び次欄で「電話管理者」という。)の呼び出しのために当該専用電話端末を使用する者(以下この欄及び次欄で「電話使用者」という。)によりキー部材が押下されると、制御器は、コネクタ部材を介して、起動手段により携帯電話機の発呼手段を起動させる。この起動によって、発呼手段は携帯電話機の記憶手段に記憶される1の相手側装置の電話番号へと発呼する。この発呼を受けた相手側装置が応答すると、その相手側装置と携帯電話機との間で回線が閉結される。
この回線閉結によって、相手側装置から送られてくる音声信号は携帯電話機の受話手段により受信され、コネクタ部材を介して送音手段へ入力される。この入力された音声信号は送音手段によって音波として送波され、この音波が電話使用者の耳に伝えられる。一方、回線閉結によって、電話使用者が発した音声は、音波として受音手段により受波されて音声信号に変換される。変換後の音声信号は、コネクタ部材を介して携帯電話機の送話手段へ出力され、相手側装置へ回線を通じて送信される。これによって、相手側装置を使用する電話管理者は、電話使用者の音声を聞くことができる。
請求項2記載の専用電話端末は、請求項1記載の専用電話端末において、前記制御器は、前記携帯電話機に相手側装置から回線を通じて着呼があった場合に、その着呼を前記コネクタ部材を介して検出する着呼検出手段と、その着呼検出手段により着呼が検出される場合に、前記コネクタ部材を介して前記携帯電話機に回線の閉結を指令する閉結指令手段と、その閉結指令手段による回線の閉結中に相手側装置から前記携帯電話機の受話手段へ送信されてくる指令を前記コネクタ部材を介して検出する指令検出手段と、その指令検出手段により指令が検出される場合、前記起動手段の実行を禁止する発呼禁止手段とを備えている。
この請求項2記載の専用電話端末によれば、請求項1記載の専用電話端末と同様に作用する上、相手側装置から携帯電話機に着呼があると、その着呼がコネクタ部材を介して制御器の着呼検出手段により検出される。この検出に基づいて、制御器の閉結指令手段による指令がコネクタ部材を介して携帯電話機になされると、この指令を受けた携帯電話機では回線が閉結される。ここで、回線閉結中に相手側装置からの指令が携帯電話機の受話手段により受信され、その指令がコネクタ部材を介して制御器の指令検出手段により検出されると、発呼禁止手段により起動手段の実行が禁止される。即ち、携帯電話機の発呼手段の起動が禁止される。
請求項3記載の専用電話端末は、請求項2記載の専用電話端末において、前記制御器は、発呼元の相手側装置を認証するための電話番号を少なくとも1つ予め記憶しておく認証番号記憶手段と、前記着呼検出手段により着呼が検出される場合に、回線を通じて交換機側から相手側装置の電話番号を受信する電話番号受信手段と、その電話番号受信手段により受信される電話番号と前記認証番号記憶手段に記憶される電話番号とを比較する発信者認証手段と、その発信者認証手段による比較の結果、前記電話番号受信手段により受信される電話番号と前記認証番号記憶手段に記憶される電話番号とが不一致の場合に回線の閉結を禁止する閉結禁止手段とを備えている。
この請求項3記載の専用電話端末によれば、請求項2記載の専用電話端末と同様に作用する上、携帯電話機に着呼があると、その着呼がコネクタ部材を介して制御器の着呼検出手段により検出されると共に、回線を通じて交換機側から発呼元の相手側装置の電話番号が電話番号受信手段により受信される。受信した電話番号は、発信者認証手段により認証番号記憶手段に記憶される電話番号と比較され、比較の結果が不一致であると、閉結禁止手段により回線の閉結が禁止される。
請求項4記載の専用電話端末は、請求項1から3のいずれかに記載の専用電話端末において、前記携帯電話機に搭載され回線を通じて相手側装置へ画像情報を送信する画像送信手段と、前記ケース体の外面から露出される受光部により撮像する撮像手段とを備えており、前記制御器は、その撮像手段により撮像された画像情報を前記コネクタ部材を介して前記画像送信手段へ出力する画像出力手段を備えている。
この請求項4記載の専用電話端末によれば、請求項1から3のいずれかに記載の専用電話端末と同様に作用する上、ケース体の周辺の状況は、ケース体の外面に露出した撮像手段の受光部により受光されて撮像され、制御器の画像出力手段によりコネクタ部材を介して携帯電話機の画像送信手段へ出力され、この画像送信手段により相手側装置へ画像情報として送信される。
請求項5記載の専用電話端末は、請求項1から4のいずれかに記載の専用電話端末において、前記ケース体の外面には所定のメッセージを表示可能な表示手段が設けられており、前記制御器は、その表示手段に表示されるメッセージであって、その制御器又は携帯電話機の動作状況を説明するものを記憶するメッセージ記憶手段を備えている。
この請求項5記載の専用電話端末によれば、請求項1から4のいずれかに記載の専用電話端末と同様に作用する上、メッセージ記憶手段に記憶されるメッセージは、制御器又は携帯電話機の動作状況に応じて表示手段により表示される。
請求項6記載の専用電話端末は、請求項1から5のいずれかに記載の専用電話端末において、前記制御器は、前記ケース体の開放を検出する開放検出手段と、その開放検出手段により前記ケース体の開放が検出される場合に前記コネクタ部材を介して前記携帯電話機の発呼手段を起動させる開放通報手段とを備えている。
この請求項6記載の専用電話端末によれば、請求項1から5のいずれかに記載の専用電話端末と同様に作用する上、開放検出手段によってケース体の開放が検出されると、開放通報手段によって携帯電話機の発呼手段が起動され、その発呼手段により記憶手段に記憶される1の相手側装置の電話番号へ発呼がなされる。
請求項7記載の専用電話端末は、請求項6記載の専用電話端末において、前記ケース体に設けられ警報音を鳴動する鳴動手段を備えており、前記制御器は、前記開放検出手段により前記ケース体の開放が検出される場合に前記鳴動手段を起動するものである。
この請求項7記載の専用電話端末によれば、請求項6記載の専用電話端末と同様に作用する上、開放検出手段によりケース体の開放が検出されると、開放通報手段が実行されて携帯電話機の発呼手段によって記憶手段に記憶される特定の1の相手側装置の電話番号へ発呼がなされると共に、鳴動手段によって警報音が鳴動される。
請求項8記載の専用電話端末は、請求項1から7のいずれかに記載の専用電話端末において、外部電源から供給される交流電力を前記ケース体内へ導入する電源ケーブルを備えており、前記ケース体には、前記電源ケーブルと接続され交流電力を直流電力に変換して前記制御器及び前記コネクタ部材へ供給する主電源手段と、その主電源手段から供給される直流電力を検出する電力検出手段と、その電力検出手段により前記主電源手段の停電が検出される場合に前記制御器へ直流電力を供給する補助電源手段とが収容されており、前記携帯電話機は、前記主電源手段から前記コネクタ部材へ供給される直流電力を蓄積する蓄電手段を備えており、前記制御器は、前記電力検出手段により前記主電源手段の停電が検出される場合に前記コネクタ部材を介して前記携帯電話機の発呼手段を起動させる停電通報手段を備えている。
この請求項8記載の専用電話端末によれば、請求項1から7のいずれかに記載の専用電話端末と同様に作用する上、外部電源の電力は、電源ケーブルを介してケース体内へ導入され、主電源手段へ供給される。主電源手段では、交流電力が直流電力に変換され、この直流電力が制御器へ供給されて、制御器が駆動される。一方、主電源手段の直流電力は、コネクタ部材を介して携帯電話機へ供給されて、かかる携帯電話機の駆動に使用されると共に、その余剰分が蓄電手段へ供給されて蓄積される。
ここで、電源ケーブルからの電力供給が停止して主電源手段が停電すると、その停電が電力検出手段により検出され、補助電源手段によって制御器へ直流電力が供給されると共に、携帯電話機は蓄電手段に蓄積された直流電力により駆動される。更に、主電源手段の停電が電力検出手段により検出されると、停電通報手段によって携帯電話機の発呼手段が起動されて、その発呼手段により携帯電話機の記憶手段に記憶される1の相手側装置の電話番号へ発呼がなされ、当該相手側装置を使用する電話管理者へ通報がなされる。
請求項9記載の専用電話端末は、請求項8記載の専用電話端末において、前記携帯電話機の蓄電手段は前記補助電源手段として共用されるものである。
請求項10記載の専用電話端末は、請求項8又は9に記載の専用電話端末において、前記ケース体に設けられ警報音を鳴動する鳴動手段を備えており、前記補助電源手段は、前記電力検出手段により前記主電源手段の停電が検出される場合に前記鳴動手段へ直流電力を供給するものであり、前記制御器は、前記電力検出手段により前記主電源手段の停電が検出される場合に前記鳴動手段を起動するものである。
この請求項10記載の専用電話端末によれば、請求項8又は9に記載の専用電話端末と同様に作用する上、電力検出手段により主電源手段の停電が検出されると、補助電源手段により鳴動手段へ給電がなされ、鳴動手段により警報音が鳴動される。
請求項1記載の専用電話端末によれば、制御器は、ケース体に設けられるキー部材が電話使用者により押下されるだけで、起動手段よって携帯電話機の発呼手段を起動させて特定の1の相手側装置に対してのみ発呼することができる。即ち、2台の有線固定電話機を専用回線を介して相互に接続せずとも、特定の相手側装置のみに発呼する専用電話を実現することができるという効果がある。
しかも、本発明の専用電話端末を複数箇所に設置する場合にあっては、その複数の専用電話端末に備わった携帯電話機の記憶手段に記憶される電話番号を全て共通化することで、各専用電話端末により呼び出される相手側装置を1台のみに限定することもできる。よって、かかる場合には、専用回線を用いた有線固定電話機のように、専用電話端末の設置個数と同数の被呼側の相手側装置を設置する必要がないので、その分、設備コストを大幅に低減できるという効果がある。
また、専用電話端末に備わる携帯電話機は無線方式により通信を行うので、本発明の専用電話端末を設置する場合に有線固定電話機のような電話線工事が不要となり、その分、当該専用電話端末の設置工事を簡素化でき、更に工事コストも低減できるという効果がある。しかも、電話通信に携帯電話機を用いることで有線固定電話機のような施設設置負担金も不要となるので、その分、更に初期設備コストを低廉化できるという効果もある。
ところで、ケース体内に収容される携帯電話機は有線固定電話機と同様に窃取して転用可能なものなので、窃取の対象と成りうる。しかし、本発明で使用される携帯電話機はケース体内に被包されて封緘されるので、その外観上からは転用可能な携帯電話機が収容されていることを窺い知ることは困難である。故に、ケース体を破壊して内部から携帯電話機を窃取する行為を抑制できるという効果がある。
請求項2記載の専用電話端末によれば、請求項1記載の専用電話端末の奏する効果に加え、遠隔地にある相手側装置から携帯電話機へ発呼して且つ所定の指令を送出することによって、制御器における起動手段の実行を禁止して携帯電話機から相手側装置への発呼動作を禁止することができる。即ち、遠隔操作によって、本発明の専用電話端末に備わる携帯電話機からの発呼を禁止できるという効果がある。
よって、例えば、本発明の専用電話端末を無人店舗に設置した場合において、その無人店舗での営業を終了するときは、発呼禁止手段によって当該専用電話端末に備わる携帯電話機の発呼手段の起動を禁止して、電話使用者からの呼び出しを拒否することもできる。このようにすれば、無人店舗の営業終了後に、相手側装置を使用する電話管理者が無暗に呼び出される事態を、回避することができるのである。
請求項3記載の専用電話端末によれば、請求項1又は2に記載の専用電話端末の奏する効果に加え、携帯電話機に対して発呼してきた相手側装置の電話番号が認証番号記憶手段に記憶される電話番号と不一致の場合、回線の閉結は閉結禁止手段によって禁止される。よって、見ず知らずの発呼者の電話機から本発明の専用電話端末に着呼があった場合には、当該専用電話端末が無断で遠隔操作されることを防止できるという効果がある。
しかも、発信者認証手段は、交換機側から送られてくる電話番号に基づいて発呼側装置を認証するので、他の識別情報、例えば、パスワード等を使用する場合に発生する不正な成りすまし行為を防止できるという効果もある。
請求項4記載の専用電話端末によれば、請求項1から3のいずれかに記載の専用電話端末の奏する効果に加え、電話管理者は、撮像手段により撮像される画像情報に基づいて、本発明の専用電話端末の設置場所の状況を確認することができる。よって、例えば、本発明の専用電話端末を、身体の不自由な者の家に設置しておけば、その者の様子を遠隔地から窺い知ることができるという効果もある。また、無人のタクシー待合所や無人店舗に本発明の専用電話端末を設置するような場合にあっては、当該専用電話端末の窃取や破壊行為を画像情報に基づいて監視することもできるという効果がある。
請求項5記載の専用電話端末によれば、請求項1から4のいずれかに記載の専用電話端末の奏する効果に加え、制御器又は携帯電話機の動作状況に応じたメッセージを表示手段により表示して、電話使用者に告知できるという効果がある。よって、例えば、請求項2記載の発呼禁止手段により起動手段の実行が禁止されているような場合にあっては、その旨を示す内容のメッセージを表示手段により表示して、当該専用電話端末が使用禁止の状態にあることを電話使用者に告知することもできる。
請求項6記載の専用電話端末によれば、請求項1から5のいずれかに記載の専用電話端末の奏する効果に加え、例えば、ケース体が無断に開放される場合は、携帯電話機から特定の相手側装置へ発呼がなされるので、ケース体の無断開放を電話管理者に通知することができるという効果がある。しかも、電話管理者は、自己が使用する相手側装置の受話器へ向けて、無断開放行為の中止を促す内容のメッセージを送話することで、かかるメッセージを携帯電話の受話手段へ送り、送音手段により音声波として出力して、無断開放行為をする者に対して当該行為の中止を喚起することができるという効果もある。
請求項7記載の専用電話端末によれば、請求項6記載の専用電話端末の奏する効果に加え、例えば、ケース体が無断開放される場合は、携帯電話機の記憶手段に記憶される1の電話番号へ発呼手段により発呼がされることに加えて、鳴動手段により警報音が鳴動されることで、ケース体内の携帯電話機を窃取しようとする者を威嚇して窃取行為を抑制することができ、その窃取行為を周囲の者に通報することができるという効果がある。
請求項8記載の専用電話端末によれば、請求項1から7のいずれかに記載の専用電話端末の奏する効果に加え、例えは、電源ケーブルの切断、或いは外部電源自体の停電などの原因によって、主電源手段が停電した場合、制御器は補助電源手段により給電が維持され、且つ、携帯電話機は自己の蓄電手段により給電が維持される。よって、停電時であっても、補助電源手段及び蓄電手段の電力が残余する間は、制御器及び携帯電話機の正常動作を確保することができるという効果がある。
また、停電時には、停電通報手段により携帯電話機から特定の相手側装置へ発呼がなされるので、特に、電源ケーブルが意図的に切断されてケース体ごと本発明の専用電話端末が窃取される様な場合には、かかる行為の発生を相手側装置を使用する電話管理者へ通知することができるという効果がある。しかも、電話管理者は、自己が使用する相手側装置の受話器へ向けて、窃取行為の中止を促す内容のメッセージを送話することで、かかるメッセージを携帯電話の受話手段へ送り、送音手段により音声波として出力して、窃取行為をする者に対して当該行為の中止を喚起することができるという効果もある。
請求項9記載の専用電話端末によれば、請求項8記載の専用電話端末の奏する効果に加え、携帯電話機の蓄電手段は補助電源手段として共用されるので、主電源手段の停電時に制御器へ電力供給するための補助電源手段を別途設ける必要がなく、制御器への給電を携帯電話機の蓄電手段からコネクタ部材を介して行うことができるという効果がある。
請求項10記載の専用電話端末によれば、請求項8又は9に記載の専用電話端末の奏する効果に加え、例えば、窃取の目的で電源ケーブルが意図的に切断される様な場合には、補助電源手段により鳴動手段へ給電がなされて、かかる鳴動手段が警報音を鳴動させるので、窃取行為を行う者を威嚇して当該行為を抑制することができ、その窃取行為の発生を周囲の者に通報することができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の専用電話端末の一実施例であるインターホン1の正面図である。図1に示すように、インターホン1は、縦長の正面視略矩形状に形成された収容ボックス2を備えており、この収容ボックス2の前面には上から順に本体カメラ3、本体液晶ディスプレイ(以下「LCD」という。)4、本体スピーカ5、押下ボタン6、及び本体マイク7が配設されている。収容ボックス2は、硬質樹脂材料で形成された中空箱状体であり、かかる内部に後述する携帯電話機10を収容可能な空間を有している(図2参照)。
本体カメラ3は、CCDセンサやCMOSセンサなどの光情報を電気信号に変換する受光素子を用いてデジタル画像を撮影する撮像素子カメラであり、この本体カメラ3によりインターホン1に対面して使用する者(以下「インターホン使用者」という。)の様子や、インターホン1の設置場所の周囲の様子がデジタル動画又は静止画として撮影される。この本体カメラ3の受光面3aには、広角範囲の撮影を可能とするために魚眼レンズが装着されている。本体LCD4は、インターホン使用者に対して当該インターホン1の動作状況を通知(告知)するための液晶表示器であり、その表示面が横長の正面視略長方形状に形成されている。
本体スピーカ5は、収容ボックス2の内部に収容される携帯電話機10(図2参照)により受信される電気的な音声信号を音波に変換して空気中へ送波する拡声器である。押下ボタン6は、インターホン1を管理する者(以下「インターホン管理者」という。)の使用に供する電話機(以下「管理者電話機」という。)を呼び出す場合に押下されるものである。本体マイク7は、インターホン使用者の声やインターホン1の設置場所の周囲の音、即ち、音波を受波して電気的な音声信号に変換する集音器である。
図2は、図1のII−II線における縦断面図である。図2に示すように、収容ボックス2は、その前面側(図2右側)に開口が設けられており、かかる開口が開閉蓋2aにより覆蓋されている。開閉蓋2aは、開閉可能に収容ボックス2に縁部に枢着されると共に、封緘用錠前2b(図1参照)により収容ボックス2を封止している。つまり、この封止によって、携帯電話機10が収容ボックス2内に被包されて封緘されている。この携帯電話機10は、収容ボックス2の内面に取付具(図示せず)を介して固定されている。
また、開閉蓋2aの内面には、上記した本体カメラ3、本体LCD4,本体スピーカ5、押下ボタン6、及び本体マイク7が取着されており、これらの部品3〜7は、それぞれ電気信号線を介して収容ボックス2内に配設される制御器40と電気的に接続されている。更に、この制御器40にはケーブル9の一端が接続されており、このケーブル9の他端には、携帯電話機10の外部端子15(図3参照)と電気的に接続されるコネクタ8が設けられている。
図3は、携帯電話機10の電気的構成を示したブロック図である。図3に示すように、携帯電話機10には、CPU11、ROM12、RAM13、EEPROM14、外部端子15、搭載バッテリ16,撮像素子カメラ17、撮像素子制御回路18、高周波回路19、音声制御回路20、音声入出力回路21、マイク22、スピーカ23、リンガ駆動回路24、リンガ25、操作パネル26、表示制御回路27、LCD28、LED29、入出力制御回路30及びアンテナ31が設けられている。
CPU11は、アンテナ31及び高周波回路19により受信される音声信号及び非音声信号、又は制御器40からの指令(信号)に従って、携帯電話機10の各部に制御信号を出力し、当該携帯電話機10の発呼動作又は着呼動作その他の動作を制御する演算装置である。ROM12は、この携帯電話機10で実行される制御プログラム12aや、各種の固定値データなどを格納した書換不能な不揮発性メモリである。また、RAM13は、携帯電話機10の各動作の実行時に各種のデータを一時的に記憶するための書き換え可能な揮発性メモリである。
EEPROM14は、書換可能な不揮発性のメモリであり、EEPROM14へ記憶されたデータは、携帯電話機10の電源オフ後も保持される。EEPROM14には、電話帳メモリ14aが設けられている。電話帳メモリ14aは、複数の電話番号情報を記憶するためのメモリである。この電話帳メモリ14aに記憶される電話番号情報の各々には、主として、登録番号、氏名名称、及び電話番号が記録されている。ここで、登録番号は、電話番号情報ごとに個別に付される識別番号であり、「0」から始まる整数値が用いられる。氏名名称とは、電話番号情報に記録される電話番号に対応する電話機の使用者の氏名又は名称である。また、電話帳メモリ14aには、複数の電話番号情報が登録番号の小さい順に記憶されている。
ところで、携帯電話機10は、制御器40から発呼要求指令を受けた場合、常に、電話帳メモリ14aに記憶される複数の電話番号情報の中から登録番号が最小のものを読み出し、その読み出した電話番号情報に記録される電話番号へ発呼するように構成されている。即ち、インターホン1で呼び出すべき電話機、即ち、管理者電話機の電話番号とは、携帯電話機10の電話帳メモリ14aに記憶される電話番号情報の中で登録番号が「0」の電話番号情報のものに記録される電話番号を意味している。
外部端子15は、上記したコネクタ8が電気的に接続される接続端子であり、かかるコネクタ8を介して制御器40と接続されている。外部端子15は、携帯電話機10に各種の外部機器を接続するための端子であり、外部機器からの各種信号、又は外部電源からの電力を、入出力制御回路30を介して携帯電話機10の各部へ供給するため、複数の接続ピン(図示せず)を備えている。この外部端子15は外部電源と接続される接続ピンが搭載バッテリ16にも接続されており、この接続ピンを介して外部電源から供給される電力が搭載バッテリ16の充電に利用される。
搭載バッテリ16は、携帯電話機10に予め装着され搭載されている充電可能な蓄電池である。撮像素子カメラ17は、上記した本体カメラ3と同種のものであり、デジタル動画又は静止画を撮影するために携帯電話機10に搭載されている。撮像素子制御回路18は、撮像素子カメラ17を駆動制御すると共に、撮像素子カメラ17により撮像された画像を高周波回路19へ出力するための回路である。
高周波回路19は、CPU11により指定されたチャンネルに対応する周波数の電波の送受信処理を行う回路である。この高周波回路19によれば、具体的には、指定されたチャンネルで受信した信号のうち、呼出信号やチャンネル情報等の非音声信号をCPU11へ、音声信号を音声制御回路20へとそれぞれ振り分けて出力する一方、CPU11から出力される着信応答信号、発呼要求信号、及びダイヤルデータなどの非音声信号、並びに音声制御回路20から出力される音声信号を、それぞれ対応する高周波電気信号に変換してアンテナ31へ出力する回路である。
音声制御回路20は、CPU11の制御により、高周波回路19から入力される音声信号を音声入出力回路21へ出力する一方、その音声入出力回路21から入力される音声信号を高周波回路19へ出力する回路である。音声入出力回路21は、CPU11の制御の下に、音声制御回路20から入力される音声信号をスピーカ23へ出力する一方、マイク22から入力される音声信号を音声制御回路20へ出力する回路である。
マイク22は、受波した音声(音波)を電気的な音声信号に変換して音声入出力回路21へ出力する回路であり、携帯電話機10の受話器として機能するものである。また、スピーカ23は、上記した音声入出力回路21から入力される電気的な音声信号を音声(音波)に変換して空気中へ送波する回路であり、携帯電話機10の送話器として機能するものである。
リンガ25は、着呼時に着信音を鳴動させるための拡声器であり、リンガ駆動回路24により駆動制御されている。操作パネル26は、通話キースイッチ、音声停止キースイッチ、終話キースイッチ、及びダイヤルキースイッチの各種キースイッチが配設されるパネルであり、表示制御回路27は、LCD28及びLED29を駆動制御するための回路である。LCD28は、携帯電話機10に着呼があった場合に発呼元の電話機の電話番号等を表示可能な液晶表示器であり、LED29は、着呼時に点灯される発光素子である。
入出力制御回路30には、CPU11、ROM12、RAM13、及びEEPROM14がアドレスバス、データバス、及び制御信号線などにより相互に接続されており、更に、外部端子15、撮像素子制御回路18、高周波回路19、音声制御回路20、リンガ駆動回路24、操作パネル26、及び表示制御回路27がそれぞれ接続されている。また、アンテナ31は、受信電波を受けて対応する電気信号を高周波回路19に送り、また高周波回路19からの電気信号を電波に変換して送出する回路である。
以上説明した携帯電話機10によれば、それを単体で使用する場合、アンテナ31により受信された電波(高周波信号)は高周波回路19及び音声制御回路20により処理され音声入出力回路21を介してスピーカ23から音声として出力される。一方、インターホン1によれば、アンテナ31により受信された電波は、高周波回路19及び音声制御回路20により音声信号として入出力制御回路30、外部端子15、コネクタ8及びケーブル9を通じて制御器40へ入力され、本体スピーカ5から音声として出力される。
また、携帯電話機10によれば、それを単体で使用する場合、マイク22から入力される音声が音声入出力回路21、音声制御回路20及び高周波回路19を介してアンテナ31から電波として送信される。その一方、インターホン1によれば、音声は本体マイク7から制御器40へ入力され、更に、ケーブル9、コネクタ8、携帯電話機10の外部端子15、入出力制御回路30、音声制御回路20、高周波回路19、及びアンテナ31を介して電波として送信される。加えて、携帯電話機10が送受信する非音声信号である呼出信号やチャンネル信号等の各種信号は、外部端子15及びコネクタ8を介して携帯電話機10から制御器40へ逐次出力されている。
図4は、制御器40の電気的構成を示したブロック図である。図4に示すように、制御器40には、CPU41、ROM42、RAM43、EEPROM44、切換スイッチ47、撮像素子制御回路48、電圧センサ49、開閉スイッチ50、音声入出力回路51、音声メモリ52、ブザー駆動回路54、呼出スイッチ56、表示制御回路57、及び入出力制御回路58が設けられている。なお、制御器40には、ケーブル9に接続されるコネクタ、並びに電源回路45、補助バッテリ46及び警報ブザー55も接続されている。
CPU41は、インターホン1の各部に制御信号を出力して動作を制御する演算装置である。ROM42は、インターホン1を制御するために制御器40で実行される制御プログラム42aや、各種の固定値データなどを格納した書換不能な不揮発性メモリであり、図5から図9のフローチャートに示す各プログラムは、制御プログラム42aの一部としてROM42内に格納されている。また、RAM43は、インターホン1の各動作の実行時に各種のデータを一時的に記憶するための書き換え可能な揮発性メモリであり、発信者番号メモリ43aと、停止フラグ43bと、呼出カウンタ43cとを備えている。
発信者番号メモリ43aは、インターホン1の携帯電話機10への着呼に伴う回線閉結前に、その携帯電話機10へ送られてくる発呼元の電話機の電話番号(発信者番号)を、携帯電話機10から受け取って一時的に記憶するためのメモリである。発信者番号は、携帯電話機10への着呼に伴って着側の交換機から送信されてくるが、発呼元で発信者番号の通知と拒否している場合、着側の交換機から送信されないことがある。よって、かかる場合には、発信者番号メモリ43aの内容を「0」クリアする。従って、発信者番号メモリ43aの内容を調べて、「0」であれば、発呼元の電話機(発信者)の電話番号が着側の交換機から送信されなかったと判断できる。
停止フラグ43bは、後述する呼出処理(図7参照)の実行の許可又は禁止を決定するフラグであり、後述する着信処理(図6参照)の実行中に設定される。停止フラグ43bの初期値はオフに設定されており、かかるフラグ43bがオフの場合、呼出処理の実行が許可される。一方、停止フラグ43bがオンの場合は、呼出処理の実行は禁止される。また、呼出カウンタ43cは、交換機側から携帯電話機10へ送られてくる呼出音を計数するためのものであり、この呼出カウンタ43cの値が一定値に達すると、管理者電話機が応答しないものと判断して、実行中の呼出処理が中止される。
EEPROM44は、書換可能な不揮発性のメモリであり、EEPROM44へ記憶されたデータは、制御器40の電源オフ後も保持される。EEPROM44には、発信者識別メモリ44aと、文字メッセージメモリ44bと、電圧閾値メモリ44cとが設けられている。
発信者識別メモリ44aは、インターホン1の遠隔操作が許可される電話機の電話番号を記憶するためのメモリであり、例えば、予め5件の電話番号を登録しておくことができる。具体的には、携帯電話機10が交換機から発信者番号を受信した場合、その発信者番号が発信者識別メモリ44aに記憶されている電話番号のいずれかと一致すると、携帯電話機10により回線の閉結状態が維持される一方、不一致であれば携帯電話機10により回線が即座に切断される。
文字メッセージメモリ44bは、本体LCD4に表示される各種の文字メッセージを複数記憶するためのメモリである。電圧閾値メモリ44cは、電源回路45が停電したか否かを判断するための電圧値を記憶するためのメモリであり、電圧センサ49により検出される電圧値が電圧閾値メモリ44cの値以下となった場合に、電源回路45は停電したものと判断される。なお、本実施例では、電圧閾値メモリ44cの値としてインターホン1の各部の駆動電圧より若干低い電圧値が設定されている。
電源回路45は、電源ケーブル53を介して商用交流電源70から供給される交流電力を、携帯電話機10及び制御器40の駆動に適した直流電力に変換するための回路である。この電源回路45により変換された直流電力は、入出力制御回路58を介して、制御器40の各部へ駆動電力として供給されると共に、ケーブル9及びコネクタ8を介して携帯電話機10へも供給され、当該携帯電話機10の各部の駆動電力としても利用される。また、電源回路45から出力される直流電力は、制御器40の補助バッテリ46へ直接供給され充電に利用される一方、ケーブル9、コネクタ8及び外部端子15を介して携帯電話機10の搭載バッテリ16の充電にも利用される。
補助バッテリ46は、電源回路45が停電した場合に制御器40の各部へ駆動用の直流電力を供給するためのものであり、充電可能な蓄電池である。切換スイッチ47は、補助バッテリ46と入出力制御回路58との電気的経路を開閉するための接点を有するスイッチング素子であり、このスイッチ47の開閉により補助バッテリ46と入出力制御回路58とを接続又は切断することができる。なお、切換スイッチ47に使用されるスイッチング素子は、有接点方式または無接点方式の何れであっても良い。
ここで、切換スイッチ47は、初期状態において、その接点が開放されており、CPU41が電圧センサ49を介して電源回路45の停電を検出すると、その接点が閉結される。この閉結により、補助バッテリ46から入出力制御回路58を介して制御器40及び携帯電話機10の各部へ給電が行われる。一方、一旦接点が閉結された切換スイッチ47は、電圧センサ49により電源回路45の復旧が検出された場合に、その接点が開放される。この開放によって、補助バッテリ46と入出力制御回路58とが電気的に切断され、当該バッテリ46による給電が停止されるのである。
撮像素子制御回路48は、本体カメラ3を駆動制御すると共に、本体カメラ3により撮像された画像を入出力制御回路58、ケーブル9、及びコネクタ8、並びに携帯電話機10の外部端子15及び入出力制御回路30を介して、高周波回路19へ出力するための回路である。また、電圧センサ49は、電源回路45の出力電圧を検出するためのセンサであり、この検出値が電圧閾値メモリ44cに記憶される電圧閾値以下となると、CPU41により電源回路45が停電したものと判断される。
開閉スイッチ50は、収容ボックス2の開閉蓋2aの開放を検出するセンサであり、開閉蓋2aが閉鎖状態でオフされ、開閉蓋2aが開放状態でオンされる。CPU41は、開閉スイッチ50のオン又はオフを逐次検出することにより、開閉蓋2aの開閉を監視している。音声入出力回路51は、本体スピーカ5及び本体マイク7と入出力制御回路58との間に介在する回路である。この音声入出力回路51によれば、CPU41の制御によって、携帯電話機10の音声制御回路20から入力される音声信号、即ち、インターホン1と回線を介して接続される電話機から送られてくる音声信号を本体スピーカ5へ出力する一方、本体マイク7から入力された音声信号を携帯電話機10の音声制御回路20へ出力する。
音声メモリ52は、携帯電話機10の音声制御回路20を通じて相手側の電話機へ送出される各種の音声メッセージや、相手側の電話機から送られてきた入来メッセージを記憶するためのメモリであり、安価な大容量メモリであるダイナミックRAM(DRAM)により構成されている。警報ブザー55は、収容ボックス2の開閉蓋2aの不正開放や、電源回路45の停電時などの非常時に警報ブザー音を鳴動させるものであり、ブザー駆動回路54により駆動制御されている。
呼出スイッチ56は、上記した押下ボタン6と入出力制御回路58との間に介在しており、その押下ボタン6が押下される場合にオンされるスイッチング素子である。この呼出スイッチ56の状態は、CPU41によって逐次監視されており、CPU41は、呼出スイッチ56がオンされる場合に、押下ボタン6の押下されたものと判断する。この呼出スイッチ56は、初期状態においてオフに設定されている。なお、呼出スイッチ56は、CPU41の制御信号に基づいて強制的にオフすることも可能である。
表示制御回路57は、本体LCD4と入出力制御回路58との間に介在する回路であり、本体LCD4における表示動作を制御するための回路である。入出力制御回路58は、CPU41、ROM42、RAM43、及びEEPROM44とアドレスバス、データバス、及び制御信号線などにより相互に接続されており、更に、ケーブル9を介してコネクタ8とも接続されている。
コネクタ8は、携帯電話機10の外部端子15と接続可能に形成されており、携帯電話機10と制御器40との間で各種信号の送受信を行うためのインターフェイスである。更に、入出力制御回路58には、電源回路45、切換スイッチ47、撮像素子制御回路48、電圧センサ49、開閉スイッチ50、音声入出力回路51、音声メモリ52、ブザー駆動回路54、呼出スイッチ56、及び表示制御回路57も接続されている。
次に、図5から図9のフローチャートを参照して、上記のように構成されたインターホン1の動作について説明する。なお、図5から図9のフローチャートに示す各プログラムは、制御器40のCPU41によって実行されるものである。
図5は、メイン処理を示したフローチャートである。インターホン1は、電源ケーブル53が商用交流電源70に接続されて電源投入がなされると、メイン処理を実行する。図5に示すように、メイン処理では、まず、制御器40のRAM43を初期化し(S1)、呼出スイッチ56をオフして初期化する(S2)。そして、本体LCD4を起動し(S3)、その本体LCD4に「呼出し時には下のボタンを押して下さい」と表示する(S4)。この表示によって、インターホン1の使用時には押下ボタン6を押すように、インターホン使用者の注意を喚起している。
S4の表示後は、携帯電話機10に外部の電話機から着呼があったか否かを判断し(S5)、着呼があれば(S5:Yes)、着信処理(図6参照)を実行する(S6)。一方、着呼がなければ(S5:No)、着呼処理をスキップして処理をS7へ移行する。着信処理の後(S6)、又は携帯電話機10に着呼がない場合は(S5:No)、停止フラグ43bの状態を判断し(S7)、判断の結果、停止フラグ43bがオフであれば(S7:No)、インターホン使用者によるインターホン1の使用が許可されている。そこで、かかる場合はインターホン使用者により押下ボタン6が押下されたか否かを判断すべく、呼出スイッチ56の状態を判断する(S8)。
判断の結果、呼出スイッチ56がオンであれば(S8:Yes)、管理者電話機を呼び出すべく、呼出処理(図7参照)を実行する(S9)。また、呼出スイッチ56がオフであれば(S8:No)、押下ボタン6はインターホン使用者により押下されていないので、呼出処理(S9)をスキップして、処理をS11へ移行する。この移行によって、他の処理を実行すると(S11)、処理を再びS5へ移行して、S5からS10までの処理を繰り返し実行する。この繰り返しによって、インターホン1は、外部の電話機から着呼があるまで、又はインターホン使用者による押下ボタン6の押下があるまで、常時待機するのである。
一方、上記したS7の判断において、停止フラグ43bがオンである場合には(S7:Yes)、インターホン使用者によるインターホン1の使用が禁止されている。即ち、呼出処理(図7参照)の実行が禁止されているので、本体LCD4に「現在使用できません」と表示して(S10)、処理をS11へ移行するのである。
図6は、着信処理を示したフローチャートである。着信処理は、外部の電話機からインターホン1(携帯電話機10)に着呼した場合に制御器40において実行される処理である。図6に示すように、着信処理では、メイン処理で携帯電話機10に着呼があると(S5:Yes)、回線が閉結される以前に、まず、交換機側から送信される発呼元の電話機の発信者番号を、携帯電話機10が受信したか否かを判断する(S21)。判断の結果、携帯電話機10が発信者番号を受信した場合には(S21:Yes)、その発信者番号を発信者番号メモリ43aへ書き込む(S22)。
一方、発呼元の電話機が電話番号の通知を拒否している場合には、交換機側から発信者番号は送信されないので、発信者番号を受信することができない。よって、かかる場合には(S21:No)発信者番号メモリ43aの内容を「0」クリアして(S23)、発信者番号を受信することができなかったことを記憶する。
発信者番号メモリ43aへの電話番号の書込後(S22)、又は、発信者番号メモリ43aの「0」クリア後(S23)、携帯電話機10に回線の閉結を指令する(S24)。この指令は、制御信号としてケーブル9、コネクタ8、及び外部端子15等を介して携帯電話機10へ入力され、この指令を受けた携帯電話機10によって発呼元の電話機との間で回線が閉結される。回線の閉結後は(S24)、発呼元の電話機を認証するために、発信者番号メモリ43aに記憶される電話番号と発信者識別メモリ44aに記憶される電話番号とを比較する(S25)。
比較の結果、発信者番号メモリ43aの内容と一致する電話番号が発信者識別メモリ44aに記憶されていれば(S26:Yes)、発呼元の電話機(発信者)については、このインターホン1との通話及び遠隔操作が許可されているので、本体カメラ3及び本体マイク7を起動する(S27)。この起動によって、本体カメラ3により撮影された画像、及び本体マイク7により集音された音声は、制御器40から携帯電話機10へ送られて、この携帯電話機10により発呼元の電話機へと送信される。よって、インターホン管理者は、遠隔地にてインターホン1の設置場所の周囲の様子を監視することができる。
一方、S25の比較の結果、発信者番号メモリ43aの内容と一致する電話番号が発信者識別メモリ44aに記憶されていなければ(S26:No)、発呼元の電話機については、このインターホン1との通話及び遠隔操作が禁止されているので、携帯電話機10に対して、発呼元の電話機との回線を切断する指令(制御信号)を送出(出力)する(S38)。この指令を受けた携帯電話機10では、閉結中の回線を強制的に切断する。これによって、無許可の外部の電話機による不正なアクセスを拒絶でき、当該インターホン1に対する不正な通話及び遠隔操作を防止できる。
ところで、本体カメラ3及び本体マイク7の起動後は(S27)、発呼元の電話機から回線が切断されて終話音を交換機側から受信する迄の間(S34:No)、又は押下ボタン6が押下されて呼出スイッチ56がオンされる迄の間(S35:No)、発呼元の電話機から送出されてくるプッシュ音を携帯電話機10が回線を通じて受信したか否かを監視する(S28)。この監視の結果、発呼元の電話機からのプッシュ音を携帯電話機10が受信すれば(S28:Yes)、そのプッシュ音に対応するダイヤル番号の値を判断する(S29)。
この判断の結果、プッシュ音に対応するダイヤル番号の値が「0」であれば(S29:「0」)、発呼元の電話機からインターホン1の使用中止が指示されているので、停止フラグ43bをオンする(S30)。停止フラグ43bをオンした後は(S30)、この処理を受けて呼出処理(図7参照)の実行を禁止した旨を発呼元の電話機へ通知するため、その旨の音声メッセージを、音声メモリ52から読み出して携帯電話機10へ送出し、携帯電話機10を通じて発呼元の電話機へ送信する(S31)。
一方、発呼元の電話機から送出されてくるプッシュ音に対応するダイヤル番号の値が「1」の場合は(S29:「1」)、発呼元の電話機からインターホン1の使用許可が指示されているので、停止フラグ43bをオフする(S32)。停止フラグ43bをオフした後は(S32)、この処理を受けて呼出処理(図7参照)の実行を許可した旨を発呼元の電話機へ通知するため、その旨の音声メッセージを、音声メモリ52から読み出して携帯電話機10へ送出し、携帯電話機10を通じて発呼元の電話機へ送信する(S33)。
S31、S33の処理後、又はプッシュ音が受信されない場合は(S28:No)、携帯電話機10が終話音を受信したか否かを判断し(S34)、発呼元の電話機から回線が切断されて終話音を交換機側から受信していれば(S34:Yes)、発呼元の電話機との間の通話状態は終了したものと判断して、携帯電話機10に回線の開放を指令する(S36)。この指令は制御信号として携帯電話機10へ出力され、かかる指令を受けると、携帯電話機10では回線を開放する処理が実行される。回線開放の指令後は(S36)、本体カメラ3及び本体マイク7の稼動を停止して(S37)、発信者番号メモリ43aの内容を0クリアして(S39)、この着信処理を終了する。
一方、携帯電話機10において終話音が受信されずとも呼出スイッチ56がオンされ(S34:No,S35:Yes)、停止フラグ43bがオフのままであれば、図7に示す呼出処理(図5のS9)を実行すべく、発信者番号メモリ43aの内容を0クリアして(S39)、この着信処理を終了する。
図7は、呼出処理を示したフローチャートである。呼出処理は、押下ボタン6の押下を契機に管理者電話機へ発呼してインターホン管理者を呼び出すために制御器40で実行される処理であり、押下ボタン6が押下されて呼出スイッチ56がオンされた場合(図5のS8:Yes)に実行される。図7に示すように、呼出処理では、まず、携帯電話機10において回線が閉結中か否かを判断する(S41)。この判断の結果、携帯電話機10において回線が閉結中であると判断される場合(S41:Yes)がある。
例えば、上記した図6に示す着信処理(S6)の実行中に、押下ボタン6が押下され呼出スイッチ56がオンされた場合(図6のS35及び図5のS8:Yes)、既に携帯電話機10と他の電話機との間では回線が閉結中であるので(41:Yes)、かかる場合は、S42からS46の処理をスキップして、処理をS47へ移行する。一方、S41の判断の結果、回線が開放状態であれば(S41:No)、本体LCD4に「呼出し中」の文字を表示して(S42)、発呼要求指令を携帯電話機10へ出力する(S43)。
発呼要求指令を受信した携帯電話機10では、この受信を契機として、回線へ発呼要求信号を送信した後、電話帳メモリ14aに記憶される電話番号情報の中から、登録番号の値が最小のもの、即ち、登録番号として「0」が記録されている電話番号情報を読み出し、当該電話番号情報に記録される電話番号へ発呼するのである。つまり、携帯電話機10の電話帳メモリ14aは、そのメモリ14a内に記憶される複数の電話番号情報の内で、登録番号が「0」の電話番号情報に管理者電話機の電話番号を、予め記録しているのである。よって、押下ボタン6が押下されてインターホン1から発呼する場合には、必ず特定の1つの管理者電話機へ発呼することができるのである。
S43の処理後、制御器40では携帯電話機10を介して回線の状態を監視する(S44〜S46)。具体的には、まず、携帯電話機10により回線が閉結されるか、又は回線から呼出音若しくは話中音を受信するまで待機する(S44,S45,S46:No)。その後、呼出音又は話中音を受信する以前に回線が閉結されれば(S44:Yes)、インターホン1からの発呼に対して管理者電話機が応答しているので、この呼出処理の実行以前から携帯電話機10と他の電話機(管理者電話機を含む)との間で回線が閉結中であった場合(41:Yes)と同様に、処理をS47へ移行する。
携帯電話機10と他の電話機(管理者電話機を含む)との間で回線が閉結中の場合は(S41:Yes又はS44:Yes)、携帯電話機10と回線閉結中の電話機へ、インターホン使用者の撮影画像及び音声を撮影及び集音するため、本体カメラ3及び本体マイク7が稼動中か否かを判断する(S47,S49)。判断の結果、本体カメラ3又は本体マイク7が停止中であれば(S47,S49:No)、本体カメラ3又は本体マイク7を起動する(S48,S50)。これによって、インターホン使用者の画像及び音声を撮影及び集音することが可能となる。
一方、着信処理(S6)のS27の処理によって、本体カメラ3又は本体マイク7が予め稼働中であれば(S47,S49:Yes)、S48及びS50の処理をスキップする。また更に、本体カメラ3及び本体マイク7の稼動と共に本体スピーカ5も起動し(S51)、本体LCD4に「通話中」の文字を表示する(S52)。よって、携帯電話機10と回線接続中の電話機の使用者の音声を、本体スピーカ5により拡声してインターホン使用者へ伝達することができるのである。
なお、インターホン1が着信を許可する電話機は発信者識別メモリ44aに記憶される電話番号の数(例えば5機)だけ存在するが、インターホン1が発呼先とする電話機は特定の1つの管理者電話機にのみ限定されている。よって、上記した図6に示す着信処理(S6)の実行中に押下ボタン6が押下され呼出スイッチ56がオンされた場合(図6のS35及び図5のS8:Yes)、携帯電話機10と回線接続中の電話機は必ずしも管理者電話機であるとは限らないが、本実施例では、たとえ管理者電話機以外の電話機と回線接続中であってもS47からS51の処理を実行して、当該電話機の使用者とインターホン使用者とが通話できるようにしている。
S47からS52の処理の実行後は、インターホン1による通話が終話して、接続先の電話機から回線が切断されて、携帯電話機10において終話音が受信されるまで待機し(S53:No)、携帯電話機10において終話音が受信されると(S53:Yes)、携帯電話機10へ回線を切断する指令を送出し(S54)、呼出スイッチ56をオフして初期化して(S55)、本体カメラ3、本体スピーカ5及び本体マイク7を停止する(S56)。この後は、本体LCD4に「呼出し時には下のボタンを押して下さい」と再表示して(S57)、この呼出処理を終了する。なお、S54による切断指令を受信した携帯電話機10では、この受信を契機として、回線を切断する切断信号を回線へ送出し、次の着呼動作又は発呼動作まで待機状態となる。
一方、S43の処理後の監視中に(S44〜S46)、呼出音が受信されれば(S45:Yes)、呼出カウンタ43cの値に「1」を加算して(S58)、呼出カウンタ43cの値を確認する(S59)。この確認の結果、呼出カウンタ43cの値が20未満であれば(S59:No)、携帯電話機10と接続中の回線の監視に復帰し(S44〜S46:No)、呼出音を受信し続ける場合には、S45からS59までの処理を繰り返す。その後、呼出カウンタ43cの値が20以上となったら(S59:Yes)、呼出カウンタ43cの値を「0」クリアし(S60)、携帯電話機10と接続中の回線の監視(S44〜S46)を終了する。この後は、本体LCD4に「しばらくしてからもう一度ボタンを押して下さい」と表示し(S61)、この表示を10秒間保持し(S62:No)、10秒間が経過すると(S62:Yes)、回線を切断するため、S54からS57の処理を実行して、この呼出処理を終了するのである。
また一方で、S43の処理後の監視中に(S44〜S46)、話中音が受信されれば(S46:Yes)、管理者電話機は通話中であるので、処理をS61へ移行して、本体LCD4に「しばらくしてからもう一度ボタンを押して下さい」と表示し(S61)、この表示を10秒間保持し(S62:No)、10秒間が経過すると(S62:Yes)、回線を切断するため、S54からS57の処理を実行して、この呼出処理を終了するのである。
図8は、開放通報処理を示したフローチャートである。開放通報処理は、所定の間隔(例えば1秒間隔)で定期的に実行される割込処理であって、収容ボックス2の開閉蓋2aが不正に開放される場合に制御器40で実行されるものである。図8に示すように、開放通報処理では、まず、開閉スイッチ50の状態を確認し(S71)、開閉スイッチ50がオフであれば(S71:No)、開閉蓋2aが閉鎖されたままと判断され、この開放通報処理を終了する。
一方、開閉スイッチ50がオンであれば(S71:Yes)、開閉蓋2aが開放されているものと判断して、インターホン1の設置場所の撮影画像及び音声を撮影及び集音して管理者電話機へ送信するため、まず、本体カメラ3及び本体マイク7が稼動中か否かを判断する(S72,S74)。
これらの判断の結果、本体カメラ3又は本体マイク7が停止中であれば(S72,S74:No)、本体カメラ3又は本体マイク7を起動する(S73,S75)。これによって、インターホン使用者の画像及び音声を撮影及び集音することが可能となる。一方、図6のS27の処理、図7のS48若しくはS50の処理、又は後述する図9のS94若しくはS96の処理によって、本体カメラ3又は本体マイク7が予め稼働中であれば(S72,S74:Yes)、S73及びS75の処理をスキップする。
本体カメラ3及び本体マイク7の稼動後は、又はそれらの稼動の確認後は、携帯電話機10において回線が閉結中か否かを判断し(S76)、回線が開放状態であれば(S76:No)、発呼要求指令を携帯電話機10へ出力する(S77)。一方、S76の判断で、携帯電話機10において回線が閉結中であると判断される場合がある。例えば、図6のS24の処理、図7のS43の処理、又は後述する図9のS98の処理によって、他の電話機(管理者電話機を含む。)と携帯電話機10とが回線接続中であると判断されれば(S76:Yes)、S77及びS78の処理をスキップして処理をS79へ移行する。
なお、S77の処理による発呼要求指令を受信した携帯電話機10では、この受信を契機として、回線へ発呼要求信号を送信した後、上記した電話帳メモリ14aに記憶される管理者電話機の電話番号へ発呼する。この発呼後は、管理者電話機が応答して回線が閉結されるまで待機し(S78:No)、回線が閉結されると(S78:Yes)、警報ブザー55及び本体スピーカ5が鳴動又は稼動中か否かを判断する(S79,S81)。
S79又はS81の判断の結果、警報ブザー55又は本体スピーカ5が停止中であれば(S79,S81:No)、警報ブザー55又は本体スピーカ5を鳴動又は起動して(S80,S82)、この開放通報処理を終了する。一方、警報ブザー55が図9のS101の処理によって、本体スピーカ5が図7のS51の処理又は図9のS103の処理によって、予め稼働中であれば(S79,S81:Yes)、それぞれS80及びS82の処理をスキップして、この開放通報処理を終了する。
この結果、警報ブザー55のブザー音により周囲に開放蓋2aの不正開放行為を通報でき、本体スピーカ5から携帯電話機10と回線接続状態にある電話機から音声により警告を発することができる。
図9は、停電通報処理を示したフローチャートである。停電通報処理は、所定の間隔(例えば1秒間隔)で定期的に実行される割込処理であって、特に、電源ケーブル53の不正な切断により電源回路45が停電する場合場合に制御器40で実行されるものである。図9に示すように、停電通報処理では、まず、電圧センサ49により検出される電圧値が電圧閾値メモリ44cに記憶される値以下か否かを確認し(S91)、電圧センサ49の検出値が電圧閾値メモリ44cの値を超えていれば(S91:No)、電源ケーブル53の切断による電力低下がなく、正常な電力供給がなされているものと判断して、この停電通報処理を終了する。
一方、電圧センサ49により検出される電圧値が電圧閾値メモリ44cに記憶される値以下であれば(S91:Yes)、電源ケーブル53が不正に切断され電力が低下しているものと判断し、まず、切換スイッチ47をオンして(S92)、補助バッテリ46を入出力制御回路58に接続して、電力供給を再開する。次に、インターホン1の周囲に不審者が存在するか否かを確認する目的及び、不審者が存在する場合には警告するために、S93からS103までの処理を実行する。これによって、警報ブザー55のブザー音により周囲に電源ケーブル53の不正な切断行為を通報でき、本体スピーカ5によって携帯電話機10と回線接続状態にある電話機からの音声を発生させて、不審者に警告を発することができる。
なお、S93からS103までの各処理については、図8に示すS72からS82までの各処理が対応するので、その説明を省略する。また、S93からS103までの処理の実行にあたって、本体カメラ3又は本体マイク7は図6のS27の処理、図7のS48若しくはS50の処理、又は図8のS73若しくはS75の処理によって、警報ブザー55は図8のS80の処理によって、本体スピーカ5は図7のS51の処理又は図8のS82の処理によって、予め稼動中である場合があるものとする。更に、携帯電話機10における回線は図6のS24の処理、図7のS43の処理、又は図8のS77の処理によって、既に接続中である場合があるものとする。
以上説明した本実施例において、請求項1記載の携帯電話機の記憶手段に電話番号が記憶される1の相手側装置とは管理者電話機が、その記憶手段に記憶される1の相手側装置の電話番号とは電話帳メモリ14aに記憶される電話番号情報のうちで登録番号が「0」のものが、起動手段としては図5のS8の処理のYesの分岐及び図7のS43の処理が該当する。
請求項2記載の着呼検出手段としては図5のS5の処理が、閉結指令手段としては図5のS5のYesの分岐及び図6のS24の処理が、指令検出手段としては図6のS28の処理が、発呼禁止手段としては図6のS28のYes及びS29の「0」の分岐、並びにS30の処理及び図5のS7のYesの分岐が、それぞれ該当する。請求項3記載の電話番号受信手段としては図6のS21の処理が、発信者認証手段としては図6のS25の処理が、閉結禁止手段としては図6のS26のNoの分岐及びS38の処理が、それぞれ該当する。
請求項6記載の開放検出手段の一部としては図8のS71の処理が、開放通報手段としては図8のS71のYesの分岐及びS77の処理が、それぞれ該当する。請求項7記載の制御器としては図8のS71のYesの分岐、S79のNoの分岐及びS80の処理が、それぞれ該当する。請求項8記載の補助電源手段の一部としては図9のS91のYesの分岐及びS92の処理が、停電通報手段としてはS91のYesの分岐及びS98の処理が、それぞれ該当する。請求項10記載の補助電源手段の一部としては図9のS91のYesの分岐及びS92の処理が、制御器としては図9のS91のYesの分岐、S100のNoの分岐及びS101の処理が、それぞれ該当する。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、本実施例では、インターホン1に補助バッテリ46を搭載し、電源回路45が停電した場合に切換スイッチ47をオンして、補助バッテリ46により制御器40の各部へ電力供給をするように構成したが、電源回路45の停電時における電源手段は、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、制御器40から補助バッテリ46及び切換スイッチ47を撤去して、電源回路45の停電時には、コネクタ8及び外部端子15を介して、携帯電話機10の搭載バッテリ16から制御器40へ電力供給するように構成しても良い。即ち、かかる場合には、請求項9記載の補助電源手段の一部として携帯電話機10の搭載バッテリ16が該当することとなる。
また、当然のことながら、制御器40の発信者識別メモリ44aに電話番号が記憶されている電話機からインターホン1を呼び出して、携帯電話機10の電話帳メモリ14aに記憶されている管理者電話機の電話番号を、遠隔操作により書き換えることも可能である。即ち、インターホン管理者は、必要に応じて、インターホン1の発呼先となる管理者電話機の電話番号を変更することもできる。
また、本実施例では、電源回路45の停電を検出するために電圧センサ49により電源回路45の出力電圧値の検出をしたが、電源回路45の停電を検出するための手段は必ずしもこれに限定されるものではなく、電源回路45の出力電力を検出可能なものであれば、電流センサやその他の機器を用いても良い。
本発明の一実施例であるインターホンの正面図である。 図1のII−II線における縦断面図である。 携帯電話機の電気的構成を示したブロック図である。 制御器の電気的構成を示したブロック図である。 メイン処理を示したフローチャートである。 着信処理を示したフローチャートである。 呼出処理を示したフローチャートである。 開放通報処理を示したフローチャートである。 停電通報処理を示したフローチャートである。
符号の説明
1 インターホン(専用電話端末)
2 収容ボックス(ケース体の一部)
2a 開閉蓋(ケース体の一部)
3 本体カメラ(撮像手段)
3a 受光面(受光部)
4 本体LCD(表示手段)
5 本体スピーカ(送音手段の一部)
6 押下ボタン(キー部材)
7 本体マイク(受音手段の一部)
8 コネクタ(コネクタ部材の一部)
9 ケーブル(コネクタ部材の一部)
10 携帯電話機
14a 電話帳メモリ(記憶手段)
15 外部端子
16 搭載バッテリ(蓄電手段)
18 撮像素子制御回路(画像送信手段の一部)
19 高周波回路(発呼手段の一部、送話手段の一部、受話手段の一部、画像送信手段の一部)
20 音声制御回路(送話手段の一部、受話手段の一部)
31 アンテナ(発呼手段の一部、送話手段の一部、受話手段の一部、画像送信手段の一部)
40 制御器
44a 発信者識別メモリ(認証番号記憶手段)
44b 文字メッセージメモリ(メッセージ記憶手段)
45 電源回路(主電源手段)
46 補助バッテリ(補助電源手段の一部)
47 切換スイッチ(補助電源手段の一部)
48 撮像制御回路(画像出力手段)
49 電圧センサ(電力検出手段)
50 開閉スイッチ(開放検出手段の一部)
51 音声入出力回路(送音手段の一部、受音手段の一部)
53 電源ケーブル
55 警報ブザー(鳴動手段)
70 商用交流電源(外部電源)

Claims (10)

  1. 1の相手側装置の電話番号を記憶する記憶手段と、その記憶手段に記憶される電話番号へ発呼する発呼手段と、その発呼手段により発呼される相手側装置へ回線を通じて音声信号を送信する送話手段と、相手側装置から回線を通じて送られてくる音声信号を受信する受話手段と、その受話手段、送話手段及び発呼手段に外部機器を接続可能とするための外部端子とを有する携帯電話機を備えている専用電話端末において、
    その携帯電話機を被包して封緘可能に形成されるケース体と、
    そのケース体内に配設され前記携帯電話機の外部端子と接続可能なコネクタ部材と、
    そのコネクタ部材を介して前記携帯電話機の受話手段から音声信号が入力され、その音声信号を音波に変換して送波する送音手段と、
    その送音手段と共に前記ケース体に配設されると共に、音波を受波して音声信号へ変換し前記コネクタ部材を介して前記送話手段へ出力する受音手段と、
    その受音手段及び送音手段と共に前記ケース体に設けられるキー部材と、
    そのキー部材の押下が検出される場合に前記コネクタ部材を介して前記携帯電話機の発呼手段を起動させる起動手段を有し前記ケース体内に設けられる制御器とを備えていることを特徴とする専用電話端末。
  2. 前記制御器は、
    前記携帯電話機に相手側装置から回線を通じて着呼があった場合に、その着呼を前記コネクタ部材を介して検出する着呼検出手段と、
    その着呼検出手段により着呼が検出される場合に、前記コネクタ部材を介して前記携帯電話機に回線の閉結を指令する閉結指令手段と、
    その閉結指令手段による回線の閉結中に相手側装置から前記携帯電話機の受話手段へ送信されてくる指令を前記コネクタ部材を介して検出する指令検出手段と、
    その指令検出手段により指令が検出される場合、前記起動手段の実行を禁止する発呼禁止手段とを備えていることを特徴とする請求項1記載の専用電話端末。
  3. 前記制御器は、
    発呼元の相手側装置を認証するための電話番号を少なくとも1つ予め記憶しておく認証番号記憶手段と、
    前記着呼検出手段により着呼が検出される場合に、回線を通じて交換機側から相手側装置の電話番号を受信する電話番号受信手段と、
    その電話番号受信手段により受信される電話番号と前記認証番号記憶手段に記憶される電話番号とを比較する発信者認証手段と、
    その発信者認証手段による比較の結果、前記電話番号受信手段により受信される電話番号と前記認証番号記憶手段に記憶される電話番号とが不一致の場合に回線の閉結を禁止する閉結禁止手段とを備えていることを特徴とする請求項2記載の専用電話端末。
  4. 前記携帯電話機に搭載され回線を通じて相手側装置へ画像情報を送信する画像送信手段と、
    前記ケース体の外面から露出される受光部により撮像する撮像手段とを備えており、
    前記制御器は、その撮像手段により撮像された画像情報を前記コネクタ部材を介して前記画像送信手段へ出力する画像出力手段を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の専用電話端末。
  5. 前記ケース体の外面には所定のメッセージを表示可能な表示手段が設けられており、
    前記制御器は、その表示手段に表示されるメッセージであって、その制御器又は携帯電話機の動作状況を説明するものを記憶するメッセージ記憶手段を備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の専用電話端末。
  6. 前記制御器は、
    前記ケース体の開放を検出する開放検出手段と、
    その開放検出手段により前記ケース体の開放が検出される場合に前記コネクタ部材を介して前記携帯電話機の発呼手段を起動させる開放通報手段とを備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の専用電話端末。
  7. 前記ケース体に設けられ警報音を鳴動する鳴動手段を備えており、
    前記制御器は、前記開放検出手段により前記ケース体の開放が検出される場合に前記鳴動手段を起動するものであることを特徴とする請求項6記載の専用電話端末。
  8. 外部電源から供給される交流電力を前記ケース体内へ導入する電源ケーブルを備えており、
    前記ケース体には、
    前記電源ケーブルと接続され交流電力を直流電力に変換して前記制御器及び前記コネクタ部材へ供給する主電源手段と、
    その主電源手段から供給される直流電力を検出する電力検出手段と、
    その電力検出手段により前記主電源手段の停電が検出される場合に前記制御器へ直流電力を供給する補助電源手段とが収容されており、
    前記携帯電話機は、前記主電源手段から前記コネクタ部材へ供給される直流電力を蓄積する蓄電手段を備えており、
    前記制御器は、前記電力検出手段により前記主電源手段の停電が検出される場合に前記コネクタ部材を介して前記携帯電話機の発呼手段を起動させる停電通報手段を備えていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の専用電話端末。
  9. 前記携帯電話機の蓄電手段は前記補助電源手段として共用されるものであることを特徴とする請求項8記載の専用電話端末。
  10. 前記ケース体に設けられ警報音を鳴動する鳴動手段を備えており、
    前記補助電源手段は、前記電力検出手段により前記主電源手段の停電が検出される場合に前記鳴動手段へ直流電力を供給するものであり、
    前記制御器は、前記電力検出手段により前記主電源手段の停電が検出される場合に前記鳴動手段を起動するものであることを特徴とする請求項8又は9に記載の専用電話端末。
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