JP2005033021A - 半導体光素子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 半導体光素子100は、基板1の主面1a上に順に設けられたn型半導体層2、活性層3及びp型半導体部4を備える。p型半導体部4はリッジ部40と層状部42とを有しており、リッジ部40上にはコンタクト層5が形成されている。リッジ部40の側面4b及びコンタクト層5の側面5b上には、絶縁層6の第1の部分60が基板1の主面1aに交差する面に沿って延びている。ここで、第1の部分60の端部6aは、コンタクト層5の側面5bのエッジ5cよりも高い。よって、コンタクト層5の側面5bのエッジ5cにおいてバリアメタル層7が薄くなることはない。これにより、上部電極9に含まれる金属原子がコンタクト層5中に拡散することを防止できる。
【選択図】 図2
Description
(基板準備工程)
図3に示されるように、ウエハ1d(基板)上に有機金属気相成長法(OMVPE法)によってn型半導体膜2d、活性膜3d、p型半導体膜4d(第1の半導体膜)及びコンタクト膜5dを順に形成する。p型半導体膜4dは、所定の導電型としてp型を有する。これらの膜2d〜5dは、ウエハ1dの全体を覆うように形成される。これにより、p型半導体膜4d及びコンタクト膜5dが順に設けられたウエハ1dが準備できる。
(第2の半導体膜形成工程)
図3に示されるように、ウエハ1d上のコンタクト膜5d上に別のp型半導体膜10d(第2の半導体膜)を形成する。p型半導体膜10dは、例えばp型InPから構成され、有機金属気相成長法によって形成される。p型半導体膜10dにおけるドーパント濃度は、例えば1×1018cm-3である。p型半導体膜10dの厚さは、0.5マイクロメートルである。
(マスク形成工程)
図4に示されるように、リッジ部40(図2参照)を形成するためのストライプ状のマスク11をp型半導体膜10d上に形成する。マスク11は、SiNから構成されている。マスク11の厚さは、0.1マイクロメートルである。マスク11の形状は、一般的なフォトリソグラフィー法を用いて得ることができる。
(第2の半導体層形成工程)
マスク11を用いてp型半導体膜10dをエッチングして、コンタクト膜5d上に別のp型半導体層10(第2の半導体層)を形成する。エッチングには、反応性イオンエッチング(RIE)を用いる。このエッチング深さは0.5マイクロメートルである。
(コンタクト層及びリッジ部形成工程)
p型半導体層10を形成した後、図5に示されるように、マスク11を用いてコンタクト膜5d及びp型半導体膜4dを順にエッチングして、コンタクト層5とリッジ部40とを形成する。リッジ部40は、マスク11に対応するストライプ構造を形成する。リッジ部40の幅及びコンタクト層5の幅は、マスク11の幅と略同一の値である。エッチングには、反応性イオンエッチング(RIE)を用いる。このエッチング深さは、例えば、1.5マイクロメートルである。
(絶縁膜形成工程)
マスク11を剥離除去した後、図6に示されるように、リッジ部40、層状部42、コンタクト層5及びp型半導体層10を覆って絶縁膜6dを形成する。絶縁膜6dは、例えばSiO2膜である。絶縁膜6d上にフォトレジストを塗布し、リッジ部40上に塗布された膜厚の薄いフォトレジストを、O2雰囲気下の反応性イオンエッチング(RIE)により除去することによって、リッジ部40上の絶縁膜6dを露出させる。このようにして、レジストマスク12を形成する。
(絶縁膜エッチング形成工程)
図7に示されるように、レジストマスク12を用いてリッジ部40上に露出した絶縁膜6dを部分的にエッチングする。すなわち、セルフアライメント法によって、絶縁膜6dから開口部を有する絶縁層6が形成される。これにより、p型半導体層10が部分的に当該開口部に露出するが、コンタクト層5は露出しない。また、フォトリソグラフィー法ではなくセルフアライメント法を用いているので、アライメントずれは生じない。さらに、セルフアライメント法では製造工程が簡便であり、製造コストも低廉である。
(第2の半導体層除去工程)
絶縁膜6を部分的にエッチングした後、フォトレジスト12を除去し、図8に示されるように、p型半導体層10を除去する。p型半導体層10は、例えばウエットエッチングにより除去される。ウエットエッチングでは、例えばHClとH2Oとを体積比1対1の比率で混合した溶液をエッチャントとして用いる。その結果、コンタクト層5の上面5aが露出すると共に、p型半導体層10の側面の一部を覆っていた絶縁層6の端部6aはコンタクト層5の側面5bのエッジ5cよりも高くなる。
(バリアメタル膜形成工程)
p型半導体層10を除去した後、図9に示されるように、コンタクト層5及び絶縁層6上に、バリアメタル層7(図2参照)を形成するためのバリアメタル膜7dを蒸着により形成する。バリアメタル膜7dは、例えばPtから構成される。バリアメタル膜7dは、コンタクト層5の上面を覆っているが側面を覆っていない。すなわち、コンタクト層5の凸状のエッジ5cはバリアメタル膜7dによって覆われないので、エッジ5cにおいてバリアメタル膜7dが薄くなることはない。
(金属膜形成工程)
バリアメタル膜7dを形成した後、図9に示されるように、バリアメタル膜7d上に上部電極9(図2参照)を形成するための金属膜9dを蒸着により形成する。この金属膜9dは、例えばTi/Pt/Auから構成される。しかる後、ウエハ1dの裏面に下部電極8を形成するための金属膜を形成する。この金属膜は、例えばAuGeNiから構成される。
Claims (6)
- 第1導電型半導体から構成されるリッジ部と該第1導電型半導体から構成される層状部とを含んでおり、基板の主面上に設けられた第1導電型半導体部と、
前記リッジ部上に形成されたコンタクト層と、
前記基板の前記主面に交差する面に沿って延びる第1の部分と、前記層状部上に設けられた第2の部分とを有する絶縁層と、
前記コンタクト層及び前記絶縁層上に設けられたバリアメタル層と、
前記バリアメタル層上に設けられた電極と、
を備え、
前記絶縁層の前記第1の部分は、前記リッジ部の側面及び前記コンタクト層の側面上に設けられており、前記第1の部分の端部は、前記コンタクト層の前記側面の上端よりも高い半導体光素子。 - 前記バリアメタル層の厚さが100ナノメートル以下である請求項1に記載の半導体光素子。
- 前記リッジ部の幅が3マイクロメートル以下である請求項1又は2に記載の半導体光素子。
- 前記基板と前記第1導電型半導体部との間に設けられた第2導電型半導体層と、
前記第2導電型半導体層と前記第1導電型半導体部との間に設けられた活性層と、
を備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体光素子。 - 前記コンタクト層はp型半導体から構成され、
前記バリアメタル層はPtを含む金属から構成され、
前記電極はAuを含む金属から構成される、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体光素子。 - 所定の導電型を有する第1の半導体膜及びコンタクト膜が順に設けられた基板を準備する工程と、
前記コンタクト膜上に第2の半導体膜を形成する工程と、
リッジ部のためのマスクを前記第2の半導体膜上に形成する工程と、
前記マスクを用いて前記第2の半導体膜をエッチングして、前記コンタクト膜上に第2の半導体層を形成する工程と、
前記第2の半導体層を形成した後に、前記マスクを用いて前記コンタクト膜及び前記第1の半導体膜を順にエッチングして、コンタクト層と前記リッジ部とを形成する工程と、
前記リッジ部、前記コンタクト層及び前記第2の半導体層を覆って絶縁膜を形成する工程と、
前記第2の半導体層が露出するように前記絶縁膜を部分的にエッチングする工程と、
前記絶縁膜を部分的にエッチングした後に、前記第2の半導体層を除去する工程と、
前記コンタクト層上にバリアメタル膜を形成する工程と、
前記バリアメタル膜上に金属膜を形成する工程と、
を備える半導体光素子の製造方法。
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