JP2005032529A - 高速伝送用コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】伝送路を有するプリント基板間を接続するコネクタに有効であってジッタを改善できる高速伝送用コネクタを提供する。
【解決手段】コネクタ100は、ドーターボード11側のプラグユニット1と、マザーボード12側のリセプタクル2が接続する。プラグ本体10は、ハウジング板3を有し、ハウジング板3に伝送路基板4が埋設される。ハウジング板3の第1辺部3Aに第1接続端子5を配列し、第2辺部3Bに第2接続端子6を配列する。伝送路基板4は第1接続端子5と第2接続端子6とを接続する差動信号パターン41を形成し、差動信号パターン41にハイパスフィルタ素子42を設ける。リセプタクル2は第2接続端子6とマザーボード12を接続するピンコンタクト21を備える。ハイパスフィルタ素子42によって、高速のディジタル波形の鈍りが矯正され、ジッタが小さくなる。
【選択図】 図1
【解決手段】コネクタ100は、ドーターボード11側のプラグユニット1と、マザーボード12側のリセプタクル2が接続する。プラグ本体10は、ハウジング板3を有し、ハウジング板3に伝送路基板4が埋設される。ハウジング板3の第1辺部3Aに第1接続端子5を配列し、第2辺部3Bに第2接続端子6を配列する。伝送路基板4は第1接続端子5と第2接続端子6とを接続する差動信号パターン41を形成し、差動信号パターン41にハイパスフィルタ素子42を設ける。リセプタクル2は第2接続端子6とマザーボード12を接続するピンコンタクト21を備える。ハイパスフィルタ素子42によって、高速のディジタル波形の鈍りが矯正され、ジッタが小さくなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速伝送用コネクタに関する。特に、高速伝送路が設けられたドーターボードとマザーボードとを接続する高速伝送用コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
このような高速伝送用コネクタ(以下、コネクタと略称する)は、互いに嵌合接続されるコネクタレセプタクルとコネクタプラグを備えている。そして、このコネクタプラグは、ハウジングと、このハウジングに予め定められた間隔をおいて配列された伝送路ブロックを有している。
【0003】
この伝送路ブロックは、一方の面に所定のパターンで伝送路パターンが形成されている。また、この伝送路ブロックの他方の面にはグランドパターンが形成される。これによって、マイクロストリップラインとすることができる。更に、この伝送路パターンにはフィルタ素子が含まれている。
【0004】
コネクタレセプタクルのハウジング内には伝送路ブロックに係合され伝送路パターンと接続するソケットコンタクトが設けられている。このようなコネクタにおいては、特性インピーダンス整合及びクロストークの低減を図るとともにノイズ対策を有効に行うことができる(例えば、特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−6823号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、低コストで高速伝送を実現させる要求が高まっており、単一線路のマイクロストリップラインに換えて、耐ノイズ性に優れており、又、低電圧で高速伝送できる差動伝送システムが利用されはじめている。
【0007】
例えば、ドーターボードとマザーボードとを電気的に接続するコネクタにあっては、グランドコンタクトを含み、対を成す差動信号用コンタクトを配置するコネクタが開発されてきている。
【0008】
一方、この低電圧差動通信を利用したコネクタにおいても、周波数の高い信号を伝送する場合に、伝送ライン上に表皮効果の作用により、信号の電圧レベルが減衰する現象が発生することがある。高速のディジタル信号を送信する場合は、受信側では本来矩形波である信号波形が、立ち上がり時間の遅れた、いわゆる鈍った波形となる現象が発生する。
【0009】
このようなディジタル信号は、High信号「1」とLow信号「0」を組み合わせて送信しており、「1」又は「0」の信号が連続する場合がある。例えば、「11110000」のような送信信号の場合のように、同じレベルが連続している部分は受信レベルで十分な値となるが、「1010」のような反転を繰り返す送信信号の場合は、過度現象により所定の信号レベルに達する前に反転に向かう現象が発生することがある。
【0010】
数GHzの高速ディジタル信号を用いる差動信号用コネクタを使用するときは、周波数が高いほど、又は、伝送距離が長いほど、表皮効果と過度現象により同じ値が連続した後の信号レベルが小さくなる。また、このときのジッタも大きくなり、いわゆる符号誤りの要因となる。
【0011】
さらには、従来のコネクタプラグは、ハウジングに所定枚数の伝送路ブロック(実質的にプリント基板)が圧入されており、ハウジングからこの伝送路ブロックを取り出すのは容易ではない。コネクタプラグの組合せが自由であり、簡易な構成の高速伝送用コネクタが求められている。
【0012】
本発明は、上述した課題を解決すべく、伝送路を有するプリント基板間を接続する高速伝送用コネクタに有効であって、プラグとリセプタクルが着脱自在であり、簡易な構成の高速伝送用コネクタを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
発明者は、上記目的を満たすため、以下のような新たな高速伝送用コネクタを発明した。
【0014】
(1) ドーターボードに設けられた伝送路の一部にプラグユニットが取り付けられ、マザーボードに設けられた伝送路の一部にリセプタクルが取り付けられ、当該プラグユニットと当該リセプタクルが結合することによって電気的に接続する高速伝送用コネクタであって、前記プラグユニット本体は、絶縁性の矩形ハウジング板と、このハウジング板に埋設されている伝送路基板と、前記ハウジング板における第1辺部に配列されており、前記ドーターボードの伝送路と接続する複数の第1接続端子と、前記第1辺部に隣接する第2辺部に配列されており、前記リセプタクルと接続する複数の第2接続端子と、を備えており、当該伝送路基板は前記第1接続端子と前記第2接続端子とを接続する複数の差動信号パターンと、当該差動信号パターンに設けられるハイパスフィルタ素子と、を更に備えており、前記リセプタクルは、前記第2接続端子と前記マザーボードに設けられた伝送路の一部とを接続するピンコンタクトを備えていることを特徴とする高速伝送用コネクタ。
【0015】
(2) 前記差動信号パターンには抵抗とコンデンサが並列に接続されているハイパスフィルタ素子が設けられていることを特徴とする(1)記載の高速伝送用コネクタ。
【0016】
(3) 抵抗素子とコンデンサ素子が並列に配置されているハイパスフィルタ回路を2回路備えている固体素子が対を成す一組の前記差動信号パターンに実装されていることを特徴とする(2)記載の高速伝送用コネクタ。
【0017】
(4) 前記第1接続端子は、前記ドーターボードに設けられた伝送路における終端に形成されるスルーホールに固定されるタブ部と、前記ハウジング板の第1辺部に圧入されるショルダー部と、当該第1辺部側における差動信号パターンの終端にはんだ付けされるテイル部と、を備えるブレードコンタクトであることを特徴とする(1)記載の高速伝送用コネクタ。
【0018】
(5) 前記第2接続端子は、前記リセプタクルに備えられているピンコンタクトを挟持する二股部と、前記ハウジング板の第2辺部に圧入されるショルダー部と、当該第2辺部側における差動信号パターンの終端にはんだ付けされるテイル部と、を備える音叉形コンタクトであることを特徴とする(1)記載の高速伝送用コネクタ。
【0019】
(6) 前記ハウジング板と概合同のグランド面を有しているグランド板であって、当該グランド板は、当該グランド板の第1辺部から突出していると共に対を成す前記第1接続端子に隣接して配置される複数の第1グランドコンタクトと、当該グランド板の第1辺部と隣接する第2辺部から突出していると共に前記ハウジング板における第2辺部を介して対を成す前記第2接続端子に対向する位置に配置されているカンチレバー式の複数の第2グランドコンタクトと、当該グランド面から立設している複数の接続ピンと、を備えており、前記伝送路基板は、対を成す一組の前記差動信号パターンの周囲に形成されている複数の第1グランドパターンと、前記差動信号パターンの配列面と反対面に形成される第2グランドパターンを接続するスルーホールを備えており、前記複数の接続ピンが前記ハウジング板を介して当該スルーホールに固定されているプラグユニット本体を有していることを特徴とする(1)記載の高速伝送用コネクタ。
【0020】
(7) 前記伝送路基板の差動信号パターンの配列面を覆う絶縁性のカバーハウジング板を有しているプラグユニットを備えることを特徴とする(6)記載の高速伝送用コネクタ。
【0021】
(8) プラグユニット本体とカバーハウジング板とを備えるプラグユニットは、前記複数の第1接続端子と前記複数の第2接続端子がそれぞれ同列となるように積層されて一体となり、当該一体となった複数のプラグユニットが前記リセプタクルに接続されることを特徴とする(7)記載の高速伝送用コネクタ。
【0022】
この発明は、「ドーターボードに設けられた伝送路の一部にプラグユニットが取り付けられ、マザーボードに設けられた伝送路の一部にリセプタクルが取り付けられ、当該プラグユニットと当該リセプタクルが結合することによって電気的に接続する高速伝送用コネクタであって、前記プラグユニット本体は、絶縁性の矩形ハウジング板と、このハウジング板に埋設されている伝送路基板と、前記ハウジング板における第1辺部に配列されており、前記ドーターボードの伝送路と接続する複数の第1接続端子と、前記第1辺部に隣接する第2辺部に配列されており、前記リセプタクルと接続する複数の第2接続端子と、を備えており、当該伝送路基板は前記第1接続端子と前記第2接続端子とを接続する複数の差動信号パターンと、当該差動信号パターンに設けられるハイパスフィルタ素子と、を更に備えており、前記リセプタクルは、前記第2接続端子と前記マザーボードに設けられた伝送路の一部とを接続するピンコンタクトを備えている」ことを特徴としてよい。
【0023】
ドーターボードに取り付けられたプラグユニットと、マザーボードに取り付けられたリセプタクルとが結合することによって、このドーターボードとこのマザーボードは直交するように配置される。
【0024】
このマザーボードには複数のドーターボードが配列されてよく、複数のドーターボードは高速伝送用コネクタによってマザーボードに接続される。例えば、一方のドーターボードから高速の差動信号が送信され、マザーボードを介して、他方のドーターボードにこの差動信号が受信される。
【0025】
伝送路基板は、概直角三角形に形成された両面プリント基板であって、ハウジング板に形成された概直角三角形の溝に埋設されている。グランド板に形成されておりハウジング板から突出している接続ピンと、ハウジング板の第1辺部と第2接続端子にそれぞれ圧入されている第1接続端子及び第2接続端子とが、伝送路基板にはんだ付けされることによって、この伝送路基板はハウジング板に保持されて一体となって、プラグユニット本体を構成している。
【0026】
ドーターボードの伝送路と接続する第1接続端子と、リセプタクルと接続する第2接続端子とを接続している差動信号パターンは、ハイパスフィルタ素子が設けられており、差動信号パターンには抵抗とコンデンサが並列に接続されているハイパスフィルタ素子が設けられている。
【0027】
好適な実施の形態においては、抵抗素子とコンデンサ素子が並列に配置されているハイパスフィルタ回路を2回路備えている固体素子が対を成す一組の差動信号パターンに実装されている。
【0028】
コネクタを中継して複数のプリント基板(例えば、複数のドーターボードとマザーボード)を接続する伝送系に数GHzのディジタル信号が流れると、特に周波数の高い成分が大きく減衰するので、このディジタル波形が鈍る。
【0029】
この場合、出力端で減衰した高周波成分のみを増幅器により増幅すれば、入力端で送信した波形形状に近い波形を復元することは可能である。しかし、こうした高周波成分の増幅には、高周波応答性に優れた増幅用ICが必要となり、伝送システムをコストアップさせる。
【0030】
一方、高速ディジタル信号の高周波成分を増幅することなく、低周波成分を出力端側にて相応に減衰しても、波形の周波数成分比率が入力端に近い信号形状を得ることができる。この作用は、コネクタに形成される差動信号パターンにイコライザ(ハイパスフィルタ素子)を設けることで安価に実現できる。
【0031】
このイコライザ(ハイパスフィルタ素子)は小型のチップ素子で実現でき、プラグユニットの小型化を可能としている。
【0032】
このように、この発明は、伝送路基板を備えているプラグユニット本体は、当該伝送路基板に差動信号パターンが形成されており、この差動信号パターンにハイパスフィルタ素子が設けられることにより、差動信号を伝送するときにディジタル送信波形が受信側においてその波形の鈍りが矯正される。
【0033】
このとき、受信電圧は若干低下するものの、ジッタが小さくなることによって、符号誤り(エラー)の発生頻度が減少するという効果がある。また、現在、一般的に使用されているプリント基板材(例えば、エポキシガラス板)では、送受信帯域幅を広くできるので、高価な低誘電率基板を使用することなく伝送システムを構築できる場合もある。
【0034】
このような好適な実施の形態のプラグユニットにおいては、「前記第1接続端子は、前記ドーターボードに設けられた伝送路における終端に形成されるスルーホールに固定されるタブ部と、前記ハウジング板の第1辺部に圧入されるショルダー部と、当該第1辺部側における差動信号パターンの終端にはんだ付けされるテイル部と、を備えるブレードコンタクトであること」ことを特徴としてよい。
【0035】
また、このような好適な実施の形態のプラグユニットにおいては、「前記第2接続端子は、前記リセプタクルに備えられているピンコンタクトを挟持する二股部と、前記ハウジング板の第2辺部に圧入されるショルダー部と、当該第2辺部側における差動信号パターンの終端にはんだ付けされるテイル部と、を備える音叉形コンタクトである」ことを特徴としてよい。
【0036】
そして、この発明は、「前記ハウジング板と概合同のグランド面を有しているグランド板であって、当該グランド板は、当該グランド板の第1辺部から突出していると共に対を成す前記第1接続端子に隣接して配置される複数の第1グランドコンタクトと、当該グランド板の第1辺部と隣接する第2辺部から突出していると共に前記ハウジング板における第2辺部を介して対を成す前記第2接続端子に対向する位置に配置されているカンチレバー式の複数の第2グランドコンタクトと、当該グランド面から立設している複数の接続ピンと、を備えており、前記伝送路基板は、対を成す一組の前記差動信号パターンの周囲に形成されている複数の第1グランドパターンと、前記差動信号パターンの配列面と反対面に形成される第2グランドパターンを接続するスルーホールを備えており、前記複数の接続ピンが前記ハウジング板を介して当該スルーホールに固定されているプラグユニット本体を有していることを」ことを特徴としてよい。
【0037】
このグランド板は、対を成す一組の前記差動信号パターンの周囲に形成されている複数の第1グランドパターンと、前記差動信号パターンの配列面と反対面に形成される第2グランドパターンとがスルーホールで接続されており、グランドラインが強化されている。そして、このグランド板は、伝送路基板の裏面を全面的に覆っており、外部のノイズをシールドできるという効果がある。
【0038】
ハウジング板の第1辺部にあっては、対を成す第1接続端子に隣接して第1グランドコンタクトが配置されるので、対を成す第1接続端子への信号による電磁輻射ノイズを抑制する効果が期待できる。
【0039】
ハウジング板の第2辺部にあっては、対を成す第2接続端子に対向してカンチレバー式の複数の第2グランドコンタクトが配置されているので、対を成す第2接続端子への信号と他の信号とのクロストークを抑制する効果が期待できる。
【0040】
また、この発明は、「プラグユニット本体とカバーハウジング板とを備えるプラグユニットは、前記複数の第1接続端子と前記複数の第2接続端子がそれぞれ同列となるように積層されて一体となり、当該一体となった複数のプラグユニットが前記リセプタクルに接続される」ことを特徴としてよい。
【0041】
プラグユニット本体は、ハウジング板と伝送路基板とグランド板とカバーハウジング板とで実質的に構成されており、このプラグユニット本体とカバーハウジング板とを備える簡易な構成のプラグユニットは、リセプタクルに着脱自在であり、リセプタクルに嵌合されるプラグユニットは、選択個数が任意であり、従来と比較してコネクタプラグの組合せの自由度が広まった。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
【0043】
図1は、本発明による一実施の形態における高速伝送用コネクタ(以下、コネクタと略称する)におけるプラグユニット1の構成を示す斜視図である。
【0044】
図1において、プラグユニット本体(以下、プラグ本体と略称する)10は、ハウジング板3と、伝送路基板4と、第1接続端子5と、第2接続端子6とで構成されている。絶縁性のカバーハウジング板8は、プラグ本体10と着脱自在に組み合わされてプラグユニット1を構成している。
【0045】
図1の実施の形態において、ハウジング板3は、絶縁性であって外形は概矩形状となっている。概直角三角形に形成された両面プリント基板である伝送路基板4は、このハウジング板3に埋設されている。
【0046】
複数の第1接続端子5は、ハウジング板3における第1辺部3Aに配列されており、後述するドーターボード11の伝送路と接続する。第2接続端子6は、ハウジング板3における第1辺部3Aに隣接する第2辺部3Bに配列されており、後述するリセプタクル2と接続する。
【0047】
伝送路基板4は、第1接続端子5と第2接続端子6とを接続する複数の差動信号パターン41を形成している。この差動信号パターン41の経路上にはハイパスフィルタ素子42が設けられている。なお、差動信号パターン41の両終端は、はんだ接続が可能なライン端子となっている。
【0048】
薄板のカバーハウジング板8は、ハウジング板3と同外形を有しており、伝送路基板4における差動信号パターン41の配列面を覆う形でプラグ本体10に取り付けられる。カバーハウジング板8は、薄板とするため、例えば、ハイパスフィルタ素子42の逃げ穴81が形成されている。
【0049】
次に、図1を参照しつつ、プラグ本体10の構成を図2の斜視分解組立図により説明する。
【0050】
図2の実施の形態において、ハウジング板3は概直角三角形の溝30が形成されており、溝30に伝送路基板4が埋設される。ハウジング板3の第1辺部3A側における対を成す一組の差動信号パターン41A及び41Bの終端ピッチに対応して、ハウジング板3の第1辺部3Aには、複数の浅溝31Aが形成されている。そして、対を成す浅溝31Aに隣接して切り欠き溝32Aが形成されている。
【0051】
一方、ハウジング板3の第2辺部3B側における対を成す一組の差動信号パターン41A及び41Bの終端ピッチに対応して、ハウジング板3の第2辺部3Bには、複数の逆凸字状の浅溝31Bが形成されている。そして、対を成す浅溝31Bに隣接して切り欠き溝32Bが形成されている。
【0052】
図2に示されるように、第1接続端子5は、タブ部51とショルダー部52とテイル部53とを備えるブレードコンタクトになっている。タブ部51は、後述するドーターボード11に設けられた伝送路における終端に形成されるスルーホールに固定される。ショルダー部52は、ハウジング板3の第1辺部3Aに形成されている浅溝31Aに圧入される。テイル部53は、第1辺部3A側における差動信号パターン41(図1参照)の終端にはんだ付けされる。
【0053】
第2接続端子6は、二股部61とショルダー部62とテイル部63とを備える音叉形コンタクトになっている。二股部61は、後述するリセプタクル2に備えられているピンコンタクト21を挟持する。ショルダー部62は、ハウジング板3の第2辺部3Bに形成されている浅溝31Bに圧入される。テイル部63は、第2辺部3B側における差動信号パターン41(図1参照)の終端にはんだ付けされる。
【0054】
図2において、グランド板7は、ハウジング板3と概合同のグランド面70を有している。複数の第1グランドコンタクト71は、グランド面70から部分的に折り曲げられて第1辺部7Aから突出している。この第1グランドコンタクト71は、肩部が切り欠き溝32Aに挿入され、対を成す第1接続端子5に隣接して配置される。
【0055】
一方、カンチレバー式の複数の第2グランドコンタクト72は、当該グランド板7の第1辺部7Aと隣接する第2辺部7Bから突出している。第2グランドコンタクト72は、ハウジング板3における第2辺部3Bを介して対を成す第2接続端子6に対向する位置に配置されている。また、複数の接続ピン73がグランド面70から立設している。
【0056】
伝送路基板4は、対を成す一組の差動信号パターン41A及び41Bの周囲に複数の第1グランドパターン4Aが形成されている。差動信号パターン41A及び41Bの配列面と反対面には第2グランドパターン4Bが形成されている。複数のスルーホール4Cは、第1グランドパターン4Aと第2グランドパターン4Bを接続している。そして、複数の接続ピン73はハウジング板3を介してスルーホール4Cに固定される。
【0057】
図3は、プラグ本体10とカバーハウジング板8が組み合わされたプラグユニット1が10組積層された状態での斜視図である。
【0058】
図3の実施形態においては、図1で示された第1接続端子5と第2接続端子6がそれぞれ同列となるように、絶縁性のキャップハウジング91でプラグユニット1の縁部が保持されている。さらに、この10組のプラグユニット1は分解しないようにボルト92で保持されている。
【0059】
次に、本発明による一実施の形態におけるコネクタにおけるリセプタクル2の構成を図4により説明する。図4は図3に示された複数のプラグユニット1が接続されるリセプタクル2の斜視図である。
【0060】
図4の実施形態において、絶縁性のリセプタクルハウジング20は「コ」の字状に形成されており、両翼に鍔部20A及び20Bを立設する底面部20Cには、複数のピンコンタクト21が圧入されている。
【0061】
図4において、リセプタクルハウジング20の内壁側に突出したピンコンタクト21は、図1に示された第2接続端子6に接続される。一方、リセプタクルハウジング20の外壁側に突出したピンコンタクト21は、後述するマザーボード12に設けられた伝送路の一部に接続する。
【0062】
図4において、2本のピンコンタクト21は対となって底面部20Cに配列されている。第3グランドコンタクト22は、L字状に形成されたタブ22Aと、ピン部22Bと、圧入端子22Cと、で構成されている。第3グランドコンタクト22は、この対を成す一組のピンコンタクト21をタブ22Aが取り囲むように、圧入端子22Cが底面部20Cに圧入されている。なお、ピン部22Bはリセプタクルハウジング20の外壁側に突出している。
【0063】
ピンコンタクト21が第2接続端子6(図2参照)と嵌合した状態においては、タブ22Aの広幅部は、図2で示された第2グランドコンタクト72と第2辺部3Bの裏面とで挟持される。第2グランドコンタクト72は片持梁の板ばねであるカンチレバー式のコンタクトとなっており、タブ22Aの広幅部を一定の圧力で付勢している。一方、タブ22Aの狭幅部は、図2で示された切り欠き溝32Bに挿入される。
【0064】
なお、リセプタクルハウジング20の外壁側に突出しているピン部22Bは、後述するマザーボード12に設けられたグランドパターンに接続される。
【0065】
図5は、この発明によるコネクタ100の嵌合状態を示す斜視外観図である。図5の実施形態において、複数のプラグユニット1はその縁部がキャップハウジング91で保持されており、キャップハウジング91で一体となった複数のプラグユニット1がリセプタクル2に挿入される。
【0066】
図5において、キャップハウジング91は、鍔部20A及び20Bの内壁に案内されてリセプタクル2に挿入される。そして、キャップハウジング91の前面が底面部20Cの内壁に当接して嵌合状態となる。
【0067】
図6は、本発明によるコネクタ100を利用した伝送システムの一実施の形態による図である。図6(a)はコネクタ100の正面図、図6(b)はコネクタ100の平面図、図6(c)はコネクタ100の右側面図である。
【0068】
図6において、ドーターボード11に設けられた伝送路(図示せず)の一部にプラグユニット1が取り付けられている。また、マザーボードに設けられた伝送路(図示せず)の一部にリセプタクル2が取り付けられている。
【0069】
ドーターボード11に取り付けられたプラグユニット1と、マザーボード12に取り付けられたリセプタクル2とが結合することによって、ドーターボード11とマザーボード12は電気的に接続される。そして、このドーターボード11とこのマザーボード12は直交するように配置される。
【0070】
図6において、マザーボード12には、複数のドーターボード11が配列されてよく、複数のドーターボード11はコネクタ100によってマザーボード12に接続される。例えば、一方のドーターボード11から高速の差動信号が送信され、マザーボード12を介して、他方のドーターボード11にこの差動信号が受信される。
【0071】
次に、この発明の作用を説明する。図7は、図6の部分構成図である。
【0072】
図7に示されるように、対を成す複数組の差動信号パターン41(図1参照)は隣接する2辺間を導体経路としているので、経路長がそれぞれ異なる。加えて、差動信号の配線パターンはインピーダンスに不連続点が生じるため、90度の角度で曲げられないという制約がある。
【0073】
図7の実施の形態においては、差動信号パターン41(図1参照)は少なくとも45度の角度で配線パターンが曲げられている。また、線路長の違いによるスキューの位相ずれについては、ドーターボード11に形成されている差動信号パターン11Aで線路長を補正している。なお、差動信号パターン11Aの終端に形成される複数のスルーホール11Bは、第1接続端子5に接続される。
【0074】
図8は、図1で示されたハイパスフィルタ素子42の回路図である。図8に示されるように、差動信号パターン41A及び41Bには、抵抗R1とコンデンサC1が並列に接続されるハイパスフィルタ回路がそれぞれ接続されている。
【0075】
図1で示された実施形態においては、ハイパスフィルタ素子42を微細化するために、抵抗R1とコンデンサC1はそれぞれ抵抗素子R1とコンデンサ素子C1とした。さらに、抵抗素子R1とコンデンサ素子C1が並列に配置されているハイパスフィルタ回路を2回路備える表面実装形の固体素子42とし、対を成す一組の差動信号パターン41A及び41Bへの実装を容易とした。つまり、図8に示されるように、固体素子42はバンプ端子P1〜P4を有しており、このバンプ端子P1〜P4が対を成す一組の差動信号パターン41A及び41Bに接続される。
【0076】
図8においては、対を成す一組の差動信号パターン41A及び41Bにハイパスフィルタ素子42が設けられることにより、高周波数成分が減衰したディジタル信号は、求められる遮断周波数以上の周波数の信号だけを通過させ、遮断周波数以下の低周波成分を減衰させることができる。このとき、ディジタル信号の受信電圧は若干低下するものの、相対的に高周波成分が補われ、電圧の遷移が急峻となる。そして、ジッタが小さくなることによって、符号誤り(エラー)の発生頻度が減少できる。
【0077】
図9は、アイパターン測定により差動信号におけるジッタの改善を比較した波形図である。図9(a)はハイパスフィルタ素子を未搭載の状態でのアイパターン、図9(b)はハイパスフィルタ素子を搭載した状態でのアイパターンである。なお、縦軸は振幅[mV]、横軸は時間[nsec]である。
【0078】
図9は、差動入力信号が3GHz、配線長が30インチでの観測結果である。図9(a)に示されたハイパスフィルタ素子が未搭載のとき、ジッタ「ta」は150[psec]であった。図9(b)に示されたハイパスフィルタ素子を搭載のとき、ジッタ「tb」は75[psec]であった。このように、ジッタは50%低減の効果が確認できた。
【0079】
【発明の効果】
この発明による高速伝送用コネクタは、プラグユニットとリセプタクルが接続する。プラグユニット本体は伝送路基板を有し、伝送路基板は複数の差動信号パターンが形成され、差動信号パターンにハイパスフィルタ素子が設けられる。したがって、差動信号を伝送するときにディジタル送信波形が受信側においてその波形の鈍りが矯正される。このようにジッタが減少することによって、高周波伝送において符号誤りを減少できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施の形態における高速伝送用コネクタにおけるプラグユニットの構成を示す斜視図である。
【図2】本発明におけるプラグユニット本体の構成を示す斜視分解組立図である。
【図3】本発明におけるプラグユニット本体とカバーハウジング板が組み合わされたプラグユニットが10組積層された状態での斜視図である。
【図4】本発明における複数のプラグユニットが接続されるリセプタクルの斜視図である。
【図5】本発明における高速伝送用コネクタの嵌合状態を示す斜視外観図である。
【図6】本発明における高速伝送用コネクタを利用した伝送システムの一実施の形態による図である。
【図7】本発明における図6の部分構成図である。
【図8】本発明におけるハイパスフィルタ素子の回路図である。
【図9】本発明における差動信号におけるジッタの改善を比較した波形図である。
【符号の説明】
1 プラグユニット
2 リセプタクル
3 ハウジング板
3A 第1辺部
3B 第2辺部
4 伝送路基板
4A 第1グランドパターン
4B 第2グランドパターン
4C スルーホール
5 第1接続端子
6 第2接続端子
7 グランド板
7A 第1辺部
7B 第2辺部
8 カバーハウジング板
10 プラグユニット本体(プラグ本体)
11 ドーターボード
12 マザーボード
20 リセプタクルハウジング
21 ピンコンタクト
22 第3グランドコンタクト
41 差動信号パターン
41A・41B 差動信号パターン
42 ハイパスフィルタ素子(固体素子)
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速伝送用コネクタに関する。特に、高速伝送路が設けられたドーターボードとマザーボードとを接続する高速伝送用コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
このような高速伝送用コネクタ(以下、コネクタと略称する)は、互いに嵌合接続されるコネクタレセプタクルとコネクタプラグを備えている。そして、このコネクタプラグは、ハウジングと、このハウジングに予め定められた間隔をおいて配列された伝送路ブロックを有している。
【0003】
この伝送路ブロックは、一方の面に所定のパターンで伝送路パターンが形成されている。また、この伝送路ブロックの他方の面にはグランドパターンが形成される。これによって、マイクロストリップラインとすることができる。更に、この伝送路パターンにはフィルタ素子が含まれている。
【0004】
コネクタレセプタクルのハウジング内には伝送路ブロックに係合され伝送路パターンと接続するソケットコンタクトが設けられている。このようなコネクタにおいては、特性インピーダンス整合及びクロストークの低減を図るとともにノイズ対策を有効に行うことができる(例えば、特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−6823号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、低コストで高速伝送を実現させる要求が高まっており、単一線路のマイクロストリップラインに換えて、耐ノイズ性に優れており、又、低電圧で高速伝送できる差動伝送システムが利用されはじめている。
【0007】
例えば、ドーターボードとマザーボードとを電気的に接続するコネクタにあっては、グランドコンタクトを含み、対を成す差動信号用コンタクトを配置するコネクタが開発されてきている。
【0008】
一方、この低電圧差動通信を利用したコネクタにおいても、周波数の高い信号を伝送する場合に、伝送ライン上に表皮効果の作用により、信号の電圧レベルが減衰する現象が発生することがある。高速のディジタル信号を送信する場合は、受信側では本来矩形波である信号波形が、立ち上がり時間の遅れた、いわゆる鈍った波形となる現象が発生する。
【0009】
このようなディジタル信号は、High信号「1」とLow信号「0」を組み合わせて送信しており、「1」又は「0」の信号が連続する場合がある。例えば、「11110000」のような送信信号の場合のように、同じレベルが連続している部分は受信レベルで十分な値となるが、「1010」のような反転を繰り返す送信信号の場合は、過度現象により所定の信号レベルに達する前に反転に向かう現象が発生することがある。
【0010】
数GHzの高速ディジタル信号を用いる差動信号用コネクタを使用するときは、周波数が高いほど、又は、伝送距離が長いほど、表皮効果と過度現象により同じ値が連続した後の信号レベルが小さくなる。また、このときのジッタも大きくなり、いわゆる符号誤りの要因となる。
【0011】
さらには、従来のコネクタプラグは、ハウジングに所定枚数の伝送路ブロック(実質的にプリント基板)が圧入されており、ハウジングからこの伝送路ブロックを取り出すのは容易ではない。コネクタプラグの組合せが自由であり、簡易な構成の高速伝送用コネクタが求められている。
【0012】
本発明は、上述した課題を解決すべく、伝送路を有するプリント基板間を接続する高速伝送用コネクタに有効であって、プラグとリセプタクルが着脱自在であり、簡易な構成の高速伝送用コネクタを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
発明者は、上記目的を満たすため、以下のような新たな高速伝送用コネクタを発明した。
【0014】
(1) ドーターボードに設けられた伝送路の一部にプラグユニットが取り付けられ、マザーボードに設けられた伝送路の一部にリセプタクルが取り付けられ、当該プラグユニットと当該リセプタクルが結合することによって電気的に接続する高速伝送用コネクタであって、前記プラグユニット本体は、絶縁性の矩形ハウジング板と、このハウジング板に埋設されている伝送路基板と、前記ハウジング板における第1辺部に配列されており、前記ドーターボードの伝送路と接続する複数の第1接続端子と、前記第1辺部に隣接する第2辺部に配列されており、前記リセプタクルと接続する複数の第2接続端子と、を備えており、当該伝送路基板は前記第1接続端子と前記第2接続端子とを接続する複数の差動信号パターンと、当該差動信号パターンに設けられるハイパスフィルタ素子と、を更に備えており、前記リセプタクルは、前記第2接続端子と前記マザーボードに設けられた伝送路の一部とを接続するピンコンタクトを備えていることを特徴とする高速伝送用コネクタ。
【0015】
(2) 前記差動信号パターンには抵抗とコンデンサが並列に接続されているハイパスフィルタ素子が設けられていることを特徴とする(1)記載の高速伝送用コネクタ。
【0016】
(3) 抵抗素子とコンデンサ素子が並列に配置されているハイパスフィルタ回路を2回路備えている固体素子が対を成す一組の前記差動信号パターンに実装されていることを特徴とする(2)記載の高速伝送用コネクタ。
【0017】
(4) 前記第1接続端子は、前記ドーターボードに設けられた伝送路における終端に形成されるスルーホールに固定されるタブ部と、前記ハウジング板の第1辺部に圧入されるショルダー部と、当該第1辺部側における差動信号パターンの終端にはんだ付けされるテイル部と、を備えるブレードコンタクトであることを特徴とする(1)記載の高速伝送用コネクタ。
【0018】
(5) 前記第2接続端子は、前記リセプタクルに備えられているピンコンタクトを挟持する二股部と、前記ハウジング板の第2辺部に圧入されるショルダー部と、当該第2辺部側における差動信号パターンの終端にはんだ付けされるテイル部と、を備える音叉形コンタクトであることを特徴とする(1)記載の高速伝送用コネクタ。
【0019】
(6) 前記ハウジング板と概合同のグランド面を有しているグランド板であって、当該グランド板は、当該グランド板の第1辺部から突出していると共に対を成す前記第1接続端子に隣接して配置される複数の第1グランドコンタクトと、当該グランド板の第1辺部と隣接する第2辺部から突出していると共に前記ハウジング板における第2辺部を介して対を成す前記第2接続端子に対向する位置に配置されているカンチレバー式の複数の第2グランドコンタクトと、当該グランド面から立設している複数の接続ピンと、を備えており、前記伝送路基板は、対を成す一組の前記差動信号パターンの周囲に形成されている複数の第1グランドパターンと、前記差動信号パターンの配列面と反対面に形成される第2グランドパターンを接続するスルーホールを備えており、前記複数の接続ピンが前記ハウジング板を介して当該スルーホールに固定されているプラグユニット本体を有していることを特徴とする(1)記載の高速伝送用コネクタ。
【0020】
(7) 前記伝送路基板の差動信号パターンの配列面を覆う絶縁性のカバーハウジング板を有しているプラグユニットを備えることを特徴とする(6)記載の高速伝送用コネクタ。
【0021】
(8) プラグユニット本体とカバーハウジング板とを備えるプラグユニットは、前記複数の第1接続端子と前記複数の第2接続端子がそれぞれ同列となるように積層されて一体となり、当該一体となった複数のプラグユニットが前記リセプタクルに接続されることを特徴とする(7)記載の高速伝送用コネクタ。
【0022】
この発明は、「ドーターボードに設けられた伝送路の一部にプラグユニットが取り付けられ、マザーボードに設けられた伝送路の一部にリセプタクルが取り付けられ、当該プラグユニットと当該リセプタクルが結合することによって電気的に接続する高速伝送用コネクタであって、前記プラグユニット本体は、絶縁性の矩形ハウジング板と、このハウジング板に埋設されている伝送路基板と、前記ハウジング板における第1辺部に配列されており、前記ドーターボードの伝送路と接続する複数の第1接続端子と、前記第1辺部に隣接する第2辺部に配列されており、前記リセプタクルと接続する複数の第2接続端子と、を備えており、当該伝送路基板は前記第1接続端子と前記第2接続端子とを接続する複数の差動信号パターンと、当該差動信号パターンに設けられるハイパスフィルタ素子と、を更に備えており、前記リセプタクルは、前記第2接続端子と前記マザーボードに設けられた伝送路の一部とを接続するピンコンタクトを備えている」ことを特徴としてよい。
【0023】
ドーターボードに取り付けられたプラグユニットと、マザーボードに取り付けられたリセプタクルとが結合することによって、このドーターボードとこのマザーボードは直交するように配置される。
【0024】
このマザーボードには複数のドーターボードが配列されてよく、複数のドーターボードは高速伝送用コネクタによってマザーボードに接続される。例えば、一方のドーターボードから高速の差動信号が送信され、マザーボードを介して、他方のドーターボードにこの差動信号が受信される。
【0025】
伝送路基板は、概直角三角形に形成された両面プリント基板であって、ハウジング板に形成された概直角三角形の溝に埋設されている。グランド板に形成されておりハウジング板から突出している接続ピンと、ハウジング板の第1辺部と第2接続端子にそれぞれ圧入されている第1接続端子及び第2接続端子とが、伝送路基板にはんだ付けされることによって、この伝送路基板はハウジング板に保持されて一体となって、プラグユニット本体を構成している。
【0026】
ドーターボードの伝送路と接続する第1接続端子と、リセプタクルと接続する第2接続端子とを接続している差動信号パターンは、ハイパスフィルタ素子が設けられており、差動信号パターンには抵抗とコンデンサが並列に接続されているハイパスフィルタ素子が設けられている。
【0027】
好適な実施の形態においては、抵抗素子とコンデンサ素子が並列に配置されているハイパスフィルタ回路を2回路備えている固体素子が対を成す一組の差動信号パターンに実装されている。
【0028】
コネクタを中継して複数のプリント基板(例えば、複数のドーターボードとマザーボード)を接続する伝送系に数GHzのディジタル信号が流れると、特に周波数の高い成分が大きく減衰するので、このディジタル波形が鈍る。
【0029】
この場合、出力端で減衰した高周波成分のみを増幅器により増幅すれば、入力端で送信した波形形状に近い波形を復元することは可能である。しかし、こうした高周波成分の増幅には、高周波応答性に優れた増幅用ICが必要となり、伝送システムをコストアップさせる。
【0030】
一方、高速ディジタル信号の高周波成分を増幅することなく、低周波成分を出力端側にて相応に減衰しても、波形の周波数成分比率が入力端に近い信号形状を得ることができる。この作用は、コネクタに形成される差動信号パターンにイコライザ(ハイパスフィルタ素子)を設けることで安価に実現できる。
【0031】
このイコライザ(ハイパスフィルタ素子)は小型のチップ素子で実現でき、プラグユニットの小型化を可能としている。
【0032】
このように、この発明は、伝送路基板を備えているプラグユニット本体は、当該伝送路基板に差動信号パターンが形成されており、この差動信号パターンにハイパスフィルタ素子が設けられることにより、差動信号を伝送するときにディジタル送信波形が受信側においてその波形の鈍りが矯正される。
【0033】
このとき、受信電圧は若干低下するものの、ジッタが小さくなることによって、符号誤り(エラー)の発生頻度が減少するという効果がある。また、現在、一般的に使用されているプリント基板材(例えば、エポキシガラス板)では、送受信帯域幅を広くできるので、高価な低誘電率基板を使用することなく伝送システムを構築できる場合もある。
【0034】
このような好適な実施の形態のプラグユニットにおいては、「前記第1接続端子は、前記ドーターボードに設けられた伝送路における終端に形成されるスルーホールに固定されるタブ部と、前記ハウジング板の第1辺部に圧入されるショルダー部と、当該第1辺部側における差動信号パターンの終端にはんだ付けされるテイル部と、を備えるブレードコンタクトであること」ことを特徴としてよい。
【0035】
また、このような好適な実施の形態のプラグユニットにおいては、「前記第2接続端子は、前記リセプタクルに備えられているピンコンタクトを挟持する二股部と、前記ハウジング板の第2辺部に圧入されるショルダー部と、当該第2辺部側における差動信号パターンの終端にはんだ付けされるテイル部と、を備える音叉形コンタクトである」ことを特徴としてよい。
【0036】
そして、この発明は、「前記ハウジング板と概合同のグランド面を有しているグランド板であって、当該グランド板は、当該グランド板の第1辺部から突出していると共に対を成す前記第1接続端子に隣接して配置される複数の第1グランドコンタクトと、当該グランド板の第1辺部と隣接する第2辺部から突出していると共に前記ハウジング板における第2辺部を介して対を成す前記第2接続端子に対向する位置に配置されているカンチレバー式の複数の第2グランドコンタクトと、当該グランド面から立設している複数の接続ピンと、を備えており、前記伝送路基板は、対を成す一組の前記差動信号パターンの周囲に形成されている複数の第1グランドパターンと、前記差動信号パターンの配列面と反対面に形成される第2グランドパターンを接続するスルーホールを備えており、前記複数の接続ピンが前記ハウジング板を介して当該スルーホールに固定されているプラグユニット本体を有していることを」ことを特徴としてよい。
【0037】
このグランド板は、対を成す一組の前記差動信号パターンの周囲に形成されている複数の第1グランドパターンと、前記差動信号パターンの配列面と反対面に形成される第2グランドパターンとがスルーホールで接続されており、グランドラインが強化されている。そして、このグランド板は、伝送路基板の裏面を全面的に覆っており、外部のノイズをシールドできるという効果がある。
【0038】
ハウジング板の第1辺部にあっては、対を成す第1接続端子に隣接して第1グランドコンタクトが配置されるので、対を成す第1接続端子への信号による電磁輻射ノイズを抑制する効果が期待できる。
【0039】
ハウジング板の第2辺部にあっては、対を成す第2接続端子に対向してカンチレバー式の複数の第2グランドコンタクトが配置されているので、対を成す第2接続端子への信号と他の信号とのクロストークを抑制する効果が期待できる。
【0040】
また、この発明は、「プラグユニット本体とカバーハウジング板とを備えるプラグユニットは、前記複数の第1接続端子と前記複数の第2接続端子がそれぞれ同列となるように積層されて一体となり、当該一体となった複数のプラグユニットが前記リセプタクルに接続される」ことを特徴としてよい。
【0041】
プラグユニット本体は、ハウジング板と伝送路基板とグランド板とカバーハウジング板とで実質的に構成されており、このプラグユニット本体とカバーハウジング板とを備える簡易な構成のプラグユニットは、リセプタクルに着脱自在であり、リセプタクルに嵌合されるプラグユニットは、選択個数が任意であり、従来と比較してコネクタプラグの組合せの自由度が広まった。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
【0043】
図1は、本発明による一実施の形態における高速伝送用コネクタ(以下、コネクタと略称する)におけるプラグユニット1の構成を示す斜視図である。
【0044】
図1において、プラグユニット本体(以下、プラグ本体と略称する)10は、ハウジング板3と、伝送路基板4と、第1接続端子5と、第2接続端子6とで構成されている。絶縁性のカバーハウジング板8は、プラグ本体10と着脱自在に組み合わされてプラグユニット1を構成している。
【0045】
図1の実施の形態において、ハウジング板3は、絶縁性であって外形は概矩形状となっている。概直角三角形に形成された両面プリント基板である伝送路基板4は、このハウジング板3に埋設されている。
【0046】
複数の第1接続端子5は、ハウジング板3における第1辺部3Aに配列されており、後述するドーターボード11の伝送路と接続する。第2接続端子6は、ハウジング板3における第1辺部3Aに隣接する第2辺部3Bに配列されており、後述するリセプタクル2と接続する。
【0047】
伝送路基板4は、第1接続端子5と第2接続端子6とを接続する複数の差動信号パターン41を形成している。この差動信号パターン41の経路上にはハイパスフィルタ素子42が設けられている。なお、差動信号パターン41の両終端は、はんだ接続が可能なライン端子となっている。
【0048】
薄板のカバーハウジング板8は、ハウジング板3と同外形を有しており、伝送路基板4における差動信号パターン41の配列面を覆う形でプラグ本体10に取り付けられる。カバーハウジング板8は、薄板とするため、例えば、ハイパスフィルタ素子42の逃げ穴81が形成されている。
【0049】
次に、図1を参照しつつ、プラグ本体10の構成を図2の斜視分解組立図により説明する。
【0050】
図2の実施の形態において、ハウジング板3は概直角三角形の溝30が形成されており、溝30に伝送路基板4が埋設される。ハウジング板3の第1辺部3A側における対を成す一組の差動信号パターン41A及び41Bの終端ピッチに対応して、ハウジング板3の第1辺部3Aには、複数の浅溝31Aが形成されている。そして、対を成す浅溝31Aに隣接して切り欠き溝32Aが形成されている。
【0051】
一方、ハウジング板3の第2辺部3B側における対を成す一組の差動信号パターン41A及び41Bの終端ピッチに対応して、ハウジング板3の第2辺部3Bには、複数の逆凸字状の浅溝31Bが形成されている。そして、対を成す浅溝31Bに隣接して切り欠き溝32Bが形成されている。
【0052】
図2に示されるように、第1接続端子5は、タブ部51とショルダー部52とテイル部53とを備えるブレードコンタクトになっている。タブ部51は、後述するドーターボード11に設けられた伝送路における終端に形成されるスルーホールに固定される。ショルダー部52は、ハウジング板3の第1辺部3Aに形成されている浅溝31Aに圧入される。テイル部53は、第1辺部3A側における差動信号パターン41(図1参照)の終端にはんだ付けされる。
【0053】
第2接続端子6は、二股部61とショルダー部62とテイル部63とを備える音叉形コンタクトになっている。二股部61は、後述するリセプタクル2に備えられているピンコンタクト21を挟持する。ショルダー部62は、ハウジング板3の第2辺部3Bに形成されている浅溝31Bに圧入される。テイル部63は、第2辺部3B側における差動信号パターン41(図1参照)の終端にはんだ付けされる。
【0054】
図2において、グランド板7は、ハウジング板3と概合同のグランド面70を有している。複数の第1グランドコンタクト71は、グランド面70から部分的に折り曲げられて第1辺部7Aから突出している。この第1グランドコンタクト71は、肩部が切り欠き溝32Aに挿入され、対を成す第1接続端子5に隣接して配置される。
【0055】
一方、カンチレバー式の複数の第2グランドコンタクト72は、当該グランド板7の第1辺部7Aと隣接する第2辺部7Bから突出している。第2グランドコンタクト72は、ハウジング板3における第2辺部3Bを介して対を成す第2接続端子6に対向する位置に配置されている。また、複数の接続ピン73がグランド面70から立設している。
【0056】
伝送路基板4は、対を成す一組の差動信号パターン41A及び41Bの周囲に複数の第1グランドパターン4Aが形成されている。差動信号パターン41A及び41Bの配列面と反対面には第2グランドパターン4Bが形成されている。複数のスルーホール4Cは、第1グランドパターン4Aと第2グランドパターン4Bを接続している。そして、複数の接続ピン73はハウジング板3を介してスルーホール4Cに固定される。
【0057】
図3は、プラグ本体10とカバーハウジング板8が組み合わされたプラグユニット1が10組積層された状態での斜視図である。
【0058】
図3の実施形態においては、図1で示された第1接続端子5と第2接続端子6がそれぞれ同列となるように、絶縁性のキャップハウジング91でプラグユニット1の縁部が保持されている。さらに、この10組のプラグユニット1は分解しないようにボルト92で保持されている。
【0059】
次に、本発明による一実施の形態におけるコネクタにおけるリセプタクル2の構成を図4により説明する。図4は図3に示された複数のプラグユニット1が接続されるリセプタクル2の斜視図である。
【0060】
図4の実施形態において、絶縁性のリセプタクルハウジング20は「コ」の字状に形成されており、両翼に鍔部20A及び20Bを立設する底面部20Cには、複数のピンコンタクト21が圧入されている。
【0061】
図4において、リセプタクルハウジング20の内壁側に突出したピンコンタクト21は、図1に示された第2接続端子6に接続される。一方、リセプタクルハウジング20の外壁側に突出したピンコンタクト21は、後述するマザーボード12に設けられた伝送路の一部に接続する。
【0062】
図4において、2本のピンコンタクト21は対となって底面部20Cに配列されている。第3グランドコンタクト22は、L字状に形成されたタブ22Aと、ピン部22Bと、圧入端子22Cと、で構成されている。第3グランドコンタクト22は、この対を成す一組のピンコンタクト21をタブ22Aが取り囲むように、圧入端子22Cが底面部20Cに圧入されている。なお、ピン部22Bはリセプタクルハウジング20の外壁側に突出している。
【0063】
ピンコンタクト21が第2接続端子6(図2参照)と嵌合した状態においては、タブ22Aの広幅部は、図2で示された第2グランドコンタクト72と第2辺部3Bの裏面とで挟持される。第2グランドコンタクト72は片持梁の板ばねであるカンチレバー式のコンタクトとなっており、タブ22Aの広幅部を一定の圧力で付勢している。一方、タブ22Aの狭幅部は、図2で示された切り欠き溝32Bに挿入される。
【0064】
なお、リセプタクルハウジング20の外壁側に突出しているピン部22Bは、後述するマザーボード12に設けられたグランドパターンに接続される。
【0065】
図5は、この発明によるコネクタ100の嵌合状態を示す斜視外観図である。図5の実施形態において、複数のプラグユニット1はその縁部がキャップハウジング91で保持されており、キャップハウジング91で一体となった複数のプラグユニット1がリセプタクル2に挿入される。
【0066】
図5において、キャップハウジング91は、鍔部20A及び20Bの内壁に案内されてリセプタクル2に挿入される。そして、キャップハウジング91の前面が底面部20Cの内壁に当接して嵌合状態となる。
【0067】
図6は、本発明によるコネクタ100を利用した伝送システムの一実施の形態による図である。図6(a)はコネクタ100の正面図、図6(b)はコネクタ100の平面図、図6(c)はコネクタ100の右側面図である。
【0068】
図6において、ドーターボード11に設けられた伝送路(図示せず)の一部にプラグユニット1が取り付けられている。また、マザーボードに設けられた伝送路(図示せず)の一部にリセプタクル2が取り付けられている。
【0069】
ドーターボード11に取り付けられたプラグユニット1と、マザーボード12に取り付けられたリセプタクル2とが結合することによって、ドーターボード11とマザーボード12は電気的に接続される。そして、このドーターボード11とこのマザーボード12は直交するように配置される。
【0070】
図6において、マザーボード12には、複数のドーターボード11が配列されてよく、複数のドーターボード11はコネクタ100によってマザーボード12に接続される。例えば、一方のドーターボード11から高速の差動信号が送信され、マザーボード12を介して、他方のドーターボード11にこの差動信号が受信される。
【0071】
次に、この発明の作用を説明する。図7は、図6の部分構成図である。
【0072】
図7に示されるように、対を成す複数組の差動信号パターン41(図1参照)は隣接する2辺間を導体経路としているので、経路長がそれぞれ異なる。加えて、差動信号の配線パターンはインピーダンスに不連続点が生じるため、90度の角度で曲げられないという制約がある。
【0073】
図7の実施の形態においては、差動信号パターン41(図1参照)は少なくとも45度の角度で配線パターンが曲げられている。また、線路長の違いによるスキューの位相ずれについては、ドーターボード11に形成されている差動信号パターン11Aで線路長を補正している。なお、差動信号パターン11Aの終端に形成される複数のスルーホール11Bは、第1接続端子5に接続される。
【0074】
図8は、図1で示されたハイパスフィルタ素子42の回路図である。図8に示されるように、差動信号パターン41A及び41Bには、抵抗R1とコンデンサC1が並列に接続されるハイパスフィルタ回路がそれぞれ接続されている。
【0075】
図1で示された実施形態においては、ハイパスフィルタ素子42を微細化するために、抵抗R1とコンデンサC1はそれぞれ抵抗素子R1とコンデンサ素子C1とした。さらに、抵抗素子R1とコンデンサ素子C1が並列に配置されているハイパスフィルタ回路を2回路備える表面実装形の固体素子42とし、対を成す一組の差動信号パターン41A及び41Bへの実装を容易とした。つまり、図8に示されるように、固体素子42はバンプ端子P1〜P4を有しており、このバンプ端子P1〜P4が対を成す一組の差動信号パターン41A及び41Bに接続される。
【0076】
図8においては、対を成す一組の差動信号パターン41A及び41Bにハイパスフィルタ素子42が設けられることにより、高周波数成分が減衰したディジタル信号は、求められる遮断周波数以上の周波数の信号だけを通過させ、遮断周波数以下の低周波成分を減衰させることができる。このとき、ディジタル信号の受信電圧は若干低下するものの、相対的に高周波成分が補われ、電圧の遷移が急峻となる。そして、ジッタが小さくなることによって、符号誤り(エラー)の発生頻度が減少できる。
【0077】
図9は、アイパターン測定により差動信号におけるジッタの改善を比較した波形図である。図9(a)はハイパスフィルタ素子を未搭載の状態でのアイパターン、図9(b)はハイパスフィルタ素子を搭載した状態でのアイパターンである。なお、縦軸は振幅[mV]、横軸は時間[nsec]である。
【0078】
図9は、差動入力信号が3GHz、配線長が30インチでの観測結果である。図9(a)に示されたハイパスフィルタ素子が未搭載のとき、ジッタ「ta」は150[psec]であった。図9(b)に示されたハイパスフィルタ素子を搭載のとき、ジッタ「tb」は75[psec]であった。このように、ジッタは50%低減の効果が確認できた。
【0079】
【発明の効果】
この発明による高速伝送用コネクタは、プラグユニットとリセプタクルが接続する。プラグユニット本体は伝送路基板を有し、伝送路基板は複数の差動信号パターンが形成され、差動信号パターンにハイパスフィルタ素子が設けられる。したがって、差動信号を伝送するときにディジタル送信波形が受信側においてその波形の鈍りが矯正される。このようにジッタが減少することによって、高周波伝送において符号誤りを減少できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施の形態における高速伝送用コネクタにおけるプラグユニットの構成を示す斜視図である。
【図2】本発明におけるプラグユニット本体の構成を示す斜視分解組立図である。
【図3】本発明におけるプラグユニット本体とカバーハウジング板が組み合わされたプラグユニットが10組積層された状態での斜視図である。
【図4】本発明における複数のプラグユニットが接続されるリセプタクルの斜視図である。
【図5】本発明における高速伝送用コネクタの嵌合状態を示す斜視外観図である。
【図6】本発明における高速伝送用コネクタを利用した伝送システムの一実施の形態による図である。
【図7】本発明における図6の部分構成図である。
【図8】本発明におけるハイパスフィルタ素子の回路図である。
【図9】本発明における差動信号におけるジッタの改善を比較した波形図である。
【符号の説明】
1 プラグユニット
2 リセプタクル
3 ハウジング板
3A 第1辺部
3B 第2辺部
4 伝送路基板
4A 第1グランドパターン
4B 第2グランドパターン
4C スルーホール
5 第1接続端子
6 第2接続端子
7 グランド板
7A 第1辺部
7B 第2辺部
8 カバーハウジング板
10 プラグユニット本体(プラグ本体)
11 ドーターボード
12 マザーボード
20 リセプタクルハウジング
21 ピンコンタクト
22 第3グランドコンタクト
41 差動信号パターン
41A・41B 差動信号パターン
42 ハイパスフィルタ素子(固体素子)
Claims (8)
- ドーターボードに設けられた伝送路の一部にプラグユニットが取り付けられ、マザーボードに設けられた伝送路の一部にリセプタクルが取り付けられ、当該プラグユニットと当該リセプタクルが結合することによって電気的に接続する高速伝送用コネクタであって、
前記プラグユニット本体は、絶縁性の矩形ハウジング板と、このハウジング板に埋設されている伝送路基板と、前記ハウジング板における第1辺部に配列されており、前記ドーターボードの伝送路と接続する複数の第1接続端子と、前記第1辺部に隣接する第2辺部に配列されており、前記リセプタクルと接続する複数の第2接続端子と、を備えており、
当該伝送路基板は前記第1接続端子と前記第2接続端子とを接続する複数の差動信号パターンと、当該差動信号パターンに設けられるハイパスフィルタ素子と、を更に備えており、
前記リセプタクルは、前記第2接続端子と前記マザーボードに設けられた伝送路の一部とを接続するピンコンタクトを備えていることを特徴とする高速伝送用コネクタ。 - 前記差動信号パターンには抵抗とコンデンサが並列に接続されているハイパスフィルタ素子が設けられていることを特徴とする請求項1記載の高速伝送用コネクタ。
- 抵抗素子とコンデンサ素子が並列に配置されているハイパスフィルタ回路を2回路備えている固体素子が対を成す一組の前記差動信号パターンに実装されていることを特徴とする請求項2記載の高速伝送用コネクタ。
- 前記第1接続端子は、前記ドーターボードに設けられた伝送路における終端に形成されるスルーホールに固定されるタブ部と、前記ハウジング板の第1辺部に圧入されるショルダー部と、当該第1辺部側における差動信号パターンの終端にはんだ付けされるテイル部と、を備えるブレードコンタクトであることを特徴とする請求項1記載の高速伝送用コネクタ。
- 前記第2接続端子は、前記リセプタクルに備えられているピンコンタクトを挟持する二股部と、前記ハウジング板の第2辺部に圧入されるショルダー部と、当該第2辺部側における差動信号パターンの終端にはんだ付けされるテイル部と、を備える音叉形コンタクトであることを特徴とする請求項1記載の高速伝送用コネクタ。
- 前記ハウジング板と概合同のグランド面を有しているグランド板であって、
当該グランド板は、当該グランド板の第1辺部から突出していると共に対を成す前記第1接続端子に隣接して配置される複数の第1グランドコンタクトと、
当該グランド板の第1辺部と隣接する第2辺部から突出していると共に前記ハウジング板における第2辺部を介して対を成す前記第2接続端子に対向する位置に配置されているカンチレバー式の複数の第2グランドコンタクトと、
当該グランド面から立設している複数の接続ピンと、を備えており、
前記伝送路基板は、対を成す前記差動信号パターンの周囲に形成されている複数の第1グランドパターンと、前記差動信号パターンの配列面と反対面に形成される第2グランドパターンを接続するスルーホールを備えており、
前記複数の接続ピンが前記ハウジング板を介して当該スルーホールに固定されているプラグユニット本体を有していることを特徴とする請求項1記載の高速伝送用コネクタ。 - 前記伝送路基板の差動信号パターンの配列面を覆う絶縁性のカバーハウジング板を有しているプラグユニットを備えることを特徴とする請求項6記載の高速伝送用コネクタ。
- プラグユニット本体とカバーハウジング板とを備えるプラグユニットは、前記複数の第1接続端子と前記複数の第2接続端子がそれぞれ同列となるように積層されて一体となり、当該一体となった複数のプラグユニットが前記リセプタクルに接続されることを特徴とする請求項7記載の高速伝送用コネクタ。
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