JP2005029921A - 酸化繊維混抄紙、及びその製造方法 - Google Patents

酸化繊維混抄紙、及びその製造方法 Download PDF

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Kenji Shimazaki
賢司 島崎
Shintaro Tanaka
慎太郎 田中
Kimisuke Ueda
公輔 植田
Munehisa Koyama
宗央 小山
Shigeki Matsumura
茂起 松村
Masanori Wada
正典 和田
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Abstract

【課題】繊維の分散性が良好で且つ難燃性に優れた酸化繊維シートを提供する。
【解決手段】繊維長2.8〜15.0mmの酸化繊維に、アラミドファイブリッドと、必要によりポリエステル繊維とが混合含有されてなる酸化繊維混抄紙(酸化繊維シート)であって、前記混抄紙中のアラミドファイブリッドの含有量が4〜30質量%、ポリエステル繊維の含有量が5〜35質量%であり、酸化繊維の交絡点にアラミドファイブリッドを被覆、及びポリエステル繊維を融着してなる酸化繊維混抄紙。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、難燃性に優れた、高強度の酸化繊維混抄紙、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸化繊維は、限界酸素指数(LOI)が50〜60と一般の有機繊維に比べ非常に高く、難燃性に優れ、乾強度などについては一般の有機繊維と同様の繊維物性を示す。
【0003】
このようなことから、酸化繊維を主とした酸化繊維シートは、耐熱用、断熱用シート及び炭素繊維シートの中間原料としての応用が期待される。この酸化繊維シートには、ペーパー状のものと不織布状のものとがある。ペーパー状の酸化繊維シートには難燃性だけでなく、各用途に応じた強度や物性の均一性が求められている。
【0004】
不織布状の酸化繊維シートに関しては、特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1には、ポリアクリロニトリル(PAN)系酸化繊維をウォータージェット方式により不織布を作製する記載、並びに、酸化繊維不織布の厚さ、強度の記載がある。
【0005】
特許文献1には不織布の原料繊維として繊維長51mmの耐炎化繊維(酸化繊維)を用いることが記載されている。しかし、この繊維長の酸化繊維を用いて得られる不織布は、強度は高いが、繊維の分散性については繊維長の短い酸化繊維を用いて湿式抄紙法により得られる酸化繊維シート(例えば、3〜20mm程度の短繊維長にカットされ、他の有機繊維と混抄された酸化繊維シート)に劣る。
【0006】
更に、繊維長51mmの酸化繊維を用いてウォータージェット方式により作製した不織布は、繊維の分散性や質量分布のムラが大きいため、実用化においては目付150g/m以上を要する。
【0007】
酸化繊維シートにおいて、酸化繊維の繊維長が短い場合、繊維の分散性は良好である。しかし、シートとして繊維に強度を発現するには繊維同士の絡みが不十分であるため、湿式抄紙においてはバインダー繊維を混抄することがある。なお、他の熱溶融繊維をバインダー繊維として混抄してシートとした後、熱処理することによりシートの強度を向上することができる。
【0008】
しかし、難燃性の低い有機繊維をバインダー繊維として用いた場合は、酸化繊維シートの難燃性が低下しLOIが23未満となる。一方、難燃性の高い有機繊維をバインダー繊維として用いた場合は、熱処理しても溶融性が低く、酸化繊維同士の結合効果が不足する。そのため、難燃性の高い有機繊維をバインダー繊維として用いた場合でも、目標とする高強度の酸化繊維シートは得られない。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−119052号公報 (段落番号[0013])
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、炭素繊維シート、その中間原料としての酸化繊維シート及びその出発原料としての前駆体繊維などについて種々検討しているうちに、繊維長2〜12mmの短い炭素繊維前駆体繊維(例えばPAN系酸化繊維)を、ポバール、アラミド等の抄紙バインダーと混抄して前駆体繊維粗シートを得、次いでこの前駆体繊維粗シートを必要に応じて樹脂処理した後、圧縮処理することにより、上記酸化繊維シートが製造でき、これを炭素化することにより炭素繊維シートが製造できることを知得し、先に出願した(特願2002−186760)。
【0011】
このものは確かにある程度の物性値を示した。しかし、本発明者等にとっては酸化繊維シートでの更なる物性値の向上が求められるものであった。
【0012】
本発明者等は、繊維の分散性が良好で且つ難燃性に優れた酸化繊維シートを得るために更に検討を重ねたところ、酸化繊維の短繊維に耐熱性が高くかつ繊維間の接合点同士を互いに被覆性のあるアラミドファイブリッドを均一に混合分散し、繊維交差部を被覆せしめ、絡ませた後、熱圧縮処理することにより、目付150g/m以下でも断熱材や炭素材中間原料として使用に耐えうるだけの品質を有し、LOI及び強度の高い酸化繊維シート(酸化繊維混抄紙)を得ることができることを知得し、本発明を完成するに到った。
【0013】
従って、本発明の目的とするところは、上記問題を解決した酸化繊維紙を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、以下に記載するものである。
【0015】
〔1〕 繊維長2.8〜15.0mmの酸化繊維にアラミドファイブリッドが混合含有されてなる酸化繊維混抄紙であって、前記混抄紙中のアラミドファイブリッドの含有量が4〜30質量%である酸化繊維混抄紙。
【0016】
〔2〕 引っ張り強度が3.5N/cm以上、厚さが0.10〜0.50mm、目付が27〜150g/mである〔1〕に記載の酸化繊維混抄紙。
【0017】
〔3〕 繊維長2.8〜15.0mmの酸化繊維にアラミドファイブリッドとポリエステル繊維とが混合含有されてなる酸化繊維混抄紙であって、前記混抄紙中のアラミドファイブリッドの含有量が4〜30質量%、ポリエステル繊維の含有量が5〜35質量%である酸化繊維混抄紙。
【0018】
〔4〕 繊維長2.8〜15.0mmの酸化繊維70〜96質量%と、アラミドファイブリッド4〜30質量%とを湿式抄紙して粗混抄紙を得、次いで前記粗混抄紙を温度100〜350℃、圧力0.30〜20MPaで圧縮熱処理することを特徴とする酸化繊維混抄紙の製造方法。
【0019】
〔5〕 繊維長2.8〜15.0mmの酸化繊維35〜91質量%と、アラミドファイブリッド4〜30質量%と、ポリエステル繊維5〜35質量%とを湿式抄紙して粗混抄紙を得、次いで前記粗混抄紙を温度100〜350℃、圧力0.30〜20MPaで圧縮熱処理することを特徴とする酸化繊維混抄紙の製造方法。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0021】
本発明の酸化繊維混抄紙は、酸化繊維にアラミドファイブリッド更に必要によりポリエステル繊維が混合含有されてなる混抄紙であって、酸化繊維の交絡点にアラミドファイブリッドを被覆又はポリエステル繊維を融着してなる混抄紙である。
【0022】
このPAN系酸化繊維混抄紙を構成する各材料を製造方法と共に説明する。
【0023】
〔酸化繊維〕
酸化繊維は、例えば市販のPAN系繊維を空気中、高温で処理することにより環化反応を生じさせ、酸素結合量を増加させて不融化、難燃化させる耐炎化処理によって得られるものを用いることができる。
【0024】
なお、酸化繊維混抄紙の原料として考えられる酸化繊維については、PAN系酸化繊維以外に、ピッチ系、フェノール系、レーヨン系等の酸化繊維があるが、PAN系酸化繊維が最も高強度の酸化繊維混抄紙が得られる。
【0025】
酸化繊維の繊維長(カット長)は2.8〜15.0mmである。繊維長が2.8mm未満の場合は、得られる酸化繊維混抄紙の強度が低下するので好ましくない。繊維長が15.0mmを超える場合は、得られる酸化繊維混抄紙における繊維の分散性が低下するので好ましくない。
【0026】
なお、繊維長は、以下の測定法により求めた平均繊維長Lwwを用いている。
【0027】
測定対象繊維をピンセットでほぐした後、200mlビーカーに入れ、1.0vol%のエタノール水溶液100mlを上記ビーカーに入れ、攪拌分散させる。この分散液をスポイトで採取し、繊維をプレパラートの上に載せ、倍率200倍で顕微鏡で顕微鏡写真撮影を行う。この顕微鏡写真より検体数n=1000について繊維長を測定する。この繊維長について0.20μm刻みの分画に分け、各分画の繊維本数を求める。以上の測定値から下記式
【0028】
【数1】
ww = Σn /Σn
i : 分画番号を示す自然数(1、2、3、………)
: 分画iの繊維長(中央値)
: 分画iの繊維本数
により平均繊維長Lwwを算出する。
【0029】
尚、後述のファイブリッドの繊維長は、形状が不定形の為、最大寸法を繊維長とする。この為、繊維直径は表示できない。
【0030】
酸化繊維、及び後述のポリエステルの繊維直径は、上記の繊維長の採取方法と同じ方法で、検体をプレパラートの上に載せ、倍率2000倍で撮影した顕微鏡写真より検体数n=100の平均値を求める。
【0031】
酸化繊維の比重は1.35〜1.45が好ましい。
【0032】
酸化繊維のLOIは50〜60が好ましい。LOIが50未満の場合は、得られる酸化繊維混抄紙のLOIが低下するので好ましくない。酸化繊維のLOIが60を超える場合は、酸化繊維の強度が低く、得られる酸化繊維混抄紙の強度が低下するので好ましくない。
【0033】
酸化繊維の乾強度は1.5gf/dtex(14.7mN/dtex)以上が好ましい。乾強度が1.5gf/dtex(14.7mN/dtex)未満の場合は、得られる酸化繊維混抄紙の強度が低下するので好ましくない。
【0034】
なお、酸化繊維における乾強度は、JIS L 1015により測定される物性値である。
【0035】
酸化繊維の乾伸度は、特に限定されないが、2〜60%のものを用いることができる。
【0036】
酸化繊維直径は、特に限定されないが、7.0〜25μmのものを用いることができる。
【0037】
〔アラミドファイブリッド〕
ファイブリッドとは、微小フィブリルを有する薄葉状、鱗片状の小片又はランダムにフィブリル化した微小短繊維の総称である。例えば、特公昭35−11851号公報、特公昭37−5732号公報などに記載の、有機高分子重合体溶液を沈澱剤及び剪断力の生ずる系にて混合することにより製造されるファイブリッドや、特公昭59−603号公報に記載の光学的異方性を示す高分子重合体溶液から形成した分子配向性を有する成形物に叩解等の機械的剪断力を与えてランダムにフィブリル化させたファイブリッドが例示される。
【0038】
本発明の酸化繊維混抄紙に用いるファイブリッドとしては、特に前者の方法によるものが最適である。
【0039】
後述の条件下に酸化繊維とアラミドファイブリッドとを混抄して粗混抄紙を得、この粗混抄紙を後述の条件で圧縮熱処理して得られる酸化繊維混抄紙において、酸化繊維同士の接触点を被覆・結合する効果を、上記アラミドファイブリッドは発揮する。
【0040】
また、アラミドファイブリッドは、炭素化時の炭化収率が高く、炭素化時及び炭素化後のシートの強度保持性に優れている。
【0041】
〔ポリエステル繊維〕
ポリエステル繊維としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリブチルテレフタレート(PBT)繊維、ポリアリレート(PAT)繊維などが例示できる。
【0042】
〔アラミドファイブリッド及びポリエステル繊維の配合〕
上述した酸化繊維70〜96質量%と、バインダー繊維としてアラミドファイブリッド4〜30質量%とを湿式抄紙して粗混抄紙にする。
【0043】
上述した酸化繊維と、バインダー繊維としてアラミドファイブリッドとを湿式抄紙するに際し、更にバインダー繊維として繊維直径3〜25μm、繊維長3〜20mmのポリエステル繊維を配合して粗混抄紙を得、この粗混抄紙を後述の条件で圧縮熱処理することにより、得られる酸化繊維混抄紙の強度は更に向上する。
【0044】
混抄紙中のポリエステル繊維の添加量は35質量%以下が好ましく、5〜35質量%が更に好ましい。ポリエステル繊維の添加量が5質量%未満の場合は、得られる酸化繊維混抄紙の強度向上効果が得られない。ポリエステル繊維の添加量が35質量%を超える場合は、得られる酸化繊維混抄紙の難燃性、LOIが低下するので好ましくない。
【0045】
一般の有機繊維紙やセルロース繊維の紙は、LOIが21以下であるが、本発明の混抄紙は、LOIが23〜55のものが得られる。LOIの程度は、混抄紙中のバインダー繊維の添加量により調整される。
【0046】
〔熱圧縮処理〕
上述した酸化繊維粗混抄紙を、必要に応じて50〜350℃の温度下、圧力0.30〜20MPa、好ましくは0.5〜20MPaにて熱圧縮処理する。熱圧縮処理時の温度、圧力は、バインダーの種類、目標とする混抄紙の厚さに応じて適宜調整することができるが、通常、上記範囲にすることが好ましい。
【0047】
熱圧縮処理時の温度が50℃未満の場合は、得られる酸化繊維混抄紙の強度向上効果が少ないので好ましくない。熱圧縮処理時の温度が350℃を超える場合は、得られる酸化繊維混抄紙の強度が低下するので好ましくない。
【0048】
熱圧縮処理時の圧力が0.30MPa未満の場合は、得られる酸化繊維混抄紙の強度向上効果がなく、厚さの低減効果が少ないので好ましくない。熱圧縮処理時の圧力が20MPaを超える場合は、熱圧縮処理時に混抄紙の構造を損傷するため、得られる酸化繊維混抄紙の強度が低下するので好ましくない。
【0049】
このようにして本発明の酸化繊維混抄紙を得ることができる。しかも、このようにして得られる本発明の酸化繊維混抄紙は、引っ張り強度が3.5N/cm以上、厚さが0.10〜0.50mm、目付が27〜150g/m、限界酸素指数が23〜55などの優れた物性を有する。
【0050】
酸化繊維混抄紙の引っ張り強度が3.5N/cmより低いと、混抄紙の後加工処理時や炭素化時のシート強度低下により切断を生じやすい。
【0051】
厚さが0.10mmより薄い場合、混抄紙や炭素化シートの強度が低くなり、切断を生じやすい。厚さが0.50mmより厚い場合、所期の厚さの製品を得ることができない。また、ハンドリング性が低下する。
【0052】
【実施例】
本発明を以下の実施例及び比較例により詳述する。
【0053】
以下の実施例及び比較例の条件により酸化繊維混抄紙を作製した。原料酸化繊維、アラミドファイブリッド、ポリエステル繊維、酸化繊維粗混抄紙、及び酸化繊維混抄紙の諸物性値を、前述の方法又は以下の方法により測定した。
【0054】
酸化繊維比重:アルキメデス法(溶媒アセトン)により測定した。
【0055】
繊維性能:乾強度、乾伸度は、JIS L 1015により測定した。
【0056】
酸化繊維粗混抄紙、酸化繊維混抄紙の厚さ:直径10mmの円盤状圧板で17.8kPaを負荷したときの厚さを測定した。
【0057】
酸化繊維粗混抄紙、酸化繊維混抄紙の目付:50mm角の混抄紙を120℃、2時間乾燥させた質量より、単位面積当たりの質量を算出した。
【0058】
酸化繊維粗混抄紙、酸化繊維混抄紙嵩密度:上記条件により測定した厚さ及び目付から算出した。
【0059】
酸化繊維粗混抄紙、酸化繊維混抄紙の引張り強度:酸化繊維粗混抄紙、又は酸化繊維混抄紙を幅20mm、長さ200mmにカットし試験片を作製し、引張り速度100mm/min、つかみ間隔100mmにて、引張り強度(N/cm)を測定した。
【0060】
LOI:窒素と酸素の組成比を自由に変更可能な直径100mmのガラス管内に、測定試験サンプルを配置し、燃焼が生じ始める酸素濃度をLOI(限界酸素指数)とした。
【0061】
繊維分散性:繊維分散性の評価は、酸化繊維混抄紙の質量分布のムラとして評価し、具体的には23℃50RH%の条件下で、25cm×25cmの混抄紙から任意に15mm×15mmの大きさの小片を切り取り、その質量をグラム単位で小数点4桁まで測定し、測定した10点の変動係数で評価した。繊維分散性の評価として、変動係数2.0%以下を○(分散性が良い)とし、変動係数4.5%以上を×(分散性が悪い)とし、その間を△とした。
【0062】
なお、変動係数は下式により算出した。
【0063】
【数2】
変動係数(%) = σn−1 / μ × 100
ここで、σn−1は測定値の標準偏差、μは測定値の算術平均である。
【0064】
実施例1〜5及び比較例1〜7
表1〜3に示す条件下に、PAN系酸化繊維、バインダー1としてアラミドファイブリッド、更に必要によりバインダー2としてPET繊維を均一に混合し、湿式抄紙し、PAN系酸化繊維粗混抄紙を得た。更に、この粗混抄紙を表1〜3に示す温度、圧力の条件下に圧縮処理することにより、PAN系酸化繊維混抄紙を得た。得られた酸化繊維混抄紙の諸物性を表1〜4に示した。
【0065】
表2〜4における比較例1〜10については、×で示す箇所が本発明の構成から逸脱している。
【0066】
【表1】
Figure 2005029921
【0067】
【表2】
Figure 2005029921
【0068】
【表3】
Figure 2005029921
【0069】
【表4】
Figure 2005029921
【0070】
【発明の効果】
本発明の酸化繊維混抄紙は、繊維の分散性が良好で且つ難燃性に優れ、耐熱用、断熱用シート及び炭素繊維シートの中間原料として優れた特性を示す。
【0071】
本発明の酸化繊維混抄紙の製造方法によれば、酸化繊維とアラミドファイブリッドとを湿式抄紙することによりシート化しているので、酸化繊維の短繊維に耐熱性が高く且つ繊維間の接合点同士を互いに被覆性のあるアラミドファイブリッドを均一に混合分散し、繊維交差部を被服せしめ、絡ませた後、熱圧縮処理しているので、上記の繊維の分散性が良好で且つ難燃性に優れた酸化繊維混抄紙を安定して得ることができる。

Claims (5)

  1. 繊維長2.8〜15.0mmの酸化繊維にアラミドファイブリッドが混合含有されてなる酸化繊維混抄紙であって、前記混抄紙中のアラミドファイブリッドの含有量が4〜30質量%である酸化繊維混抄紙。
  2. 引っ張り強度が3.5N/cm以上、厚さが0.10〜0.50mm、目付が27〜150g/mである請求項1に記載の酸化繊維混抄紙。
  3. 繊維長2.8〜15.0mmの酸化繊維にアラミドファイブリッドとポリエステル繊維とが混合含有されてなる酸化繊維混抄紙であって、前記混抄紙中のアラミドファイブリッドの含有量が4〜30質量%、ポリエステル繊維の含有量が5〜35質量%である酸化繊維混抄紙。
  4. 繊維長2.8〜15.0mmの酸化繊維70〜96質量%と、アラミドファイブリッド4〜30質量%とを湿式抄紙して粗混抄紙を得、次いで前記粗混抄紙を温度100〜350℃、圧力0.30〜20MPaで圧縮熱処理することを特徴とする酸化繊維混抄紙の製造方法。
  5. 繊維長2.8〜15.0mmの酸化繊維35〜91質量%と、アラミドファイブリッド4〜30質量%と、ポリエステル繊維5〜35質量%とを湿式抄紙して粗混抄紙を得、次いで前記粗混抄紙を温度100〜350℃、圧力0.30〜20MPaで圧縮熱処理することを特徴とする酸化繊維混抄紙の製造方法。
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