JP2005029307A - ピッキング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】棚の背面側を通じた物品の搬送に対してフォークの作動を利用して人手を介さずに行い、棚の背面側におけるピッキング作業の作業性を向上させることができるピッキング装置の提供にある。
【解決手段】上下及び水平方向に区画される複数の棚11、26が設けられ、フォーク20を有するスタッカクレーン16が棚11の前面に沿って走行自在に備えられ、いずれかの棚26にコンベアが設けられ、コンベアにより棚26の背面側を通じて物品Wを搬送自在とするピッキング装置10であって、コンベアが無端帯を具備する無端帯コンベアであり、物品を搬送する水平搬送部36と、無端帯を上下に走行させる上下走行部37を含む無端帯走行経路が形成され、フォーク20と交差する干渉部材が上下走行部37における無端帯に設置され、フォーク20の押動を受ける該干渉部材の昇降により、コンベア上の物品Wを搬送自在とさせる。
【選択図】 図3
【解決手段】上下及び水平方向に区画される複数の棚11、26が設けられ、フォーク20を有するスタッカクレーン16が棚11の前面に沿って走行自在に備えられ、いずれかの棚26にコンベアが設けられ、コンベアにより棚26の背面側を通じて物品Wを搬送自在とするピッキング装置10であって、コンベアが無端帯を具備する無端帯コンベアであり、物品を搬送する水平搬送部36と、無端帯を上下に走行させる上下走行部37を含む無端帯走行経路が形成され、フォーク20と交差する干渉部材が上下走行部37における無端帯に設置され、フォーク20の押動を受ける該干渉部材の昇降により、コンベア上の物品Wを搬送自在とさせる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ピッキング装置に関し、特にスタッカクレーンにおけるフォークの動作により、物品を棚の背面側を通じて搬送自在とするピッキング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、スタッカクレーンを備える自動倉庫には、上下及び水平方向に区画される複数の棚が設けられ、スタッカクレーンが該棚の前面に沿って走行自在に備えられている。
こうした自動倉庫では、特定の棚の背面側を通じて物品のピッキング作業を実施するためにピッキング装置が備えられることがある。
【0003】
従来のピッキング装置としては、例えば、図13に示されるピッキング装置90が存在する(従来技術1と称する)。
このピッキング装置90は、複数の棚91と、スタッカクレーン95、フリーローラ94を有するローラコンベア93を備えている。
複数の棚91のうち、ピッキング作業を行うための特定の棚92が備えられているが、この棚92の実態は棚91にローラコンベア93が備えられたものである。
そして、棚92においてはローラコンベア93を介して棚92の背面側に物品WをパレットPとともに搬送することができるものとなっている。
【0004】
また、特定の棚92に備えられるローラコンベア93は、棚92内の物品Wが棚29の背面を通じて棚29の外に搬送されるように設置されており、多数のフリーローラ94により物品Wの搬送部が構成されている。
一方、棚91、92に対して物品Wの出し入れを図るスタッカクレーン95は、昇降自在であって、かつ、棚91、92に対して進退自在のフォーク96を具備し、複数の棚91、92の前面に沿って往復走行自在となっている。
【0005】
従って、ピッキング作業が必要なときには、特定の棚92におけるローラコンベア93に物品WをパレットPとともに載置しておき、スタッカクレーン95のフォーク96を後退させた後、フォーク96をローラコンベア93上の物品WのパレットPへ向けて前進させる。
そして、このフォーク96がパレットPを押動することにより、ローラコンベア93上の物品Wは搬送され、棚92の外へ送り出される。
このピッキング装置90によれば、このフォーク96の前進により、ローラコンベア93上の物品Wを棚92のパレットPとともに外へ送り出すことができるとしている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0006】
また、別のピッキング装置として、例えば、図14に示されるピッキング装置100が知られている(従来技術2と称する)。
このピッキング装置100は、従来技術1と同様に複数の棚101と、スタッカクレーン104を備えている。
そして、特定の棚102の背面側において棚102と隣接するように荷受台103が設置されている。
一方、スタッカクレーン104には、棚102に対して物品WをパレットPとともに出し入れするためのフォーク105が備えられているが、このフォーク105は棚102の背面側に設置されている荷受台103に対して物品Wを直接載置することが可能な進退ストロークを有している。
【0007】
従って、フォーク103を最大に前進させると、フォーク105上の物品Wが棚102の前面から背面側を通過し、物品WをパレットPとともにフォーク105から荷受台103に直接載置させることができる。
このピッキング装置100によれば、フォーク105から荷受台103への物品Wの直接の載置及び荷受台103からフォーク105への物品Wの直接の取り込みができるため、ピッキング作業が迅速に行える等としている(例えば、特許文献2を参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−160801号公報(第2−3頁、図1―図5)
【特許文献2】
特開平7−323906号公報(第3−4頁、図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術1に係るピッキング装置90は、フォーク96の押動により棚92の背面側へ物品Wを送り出すことはできるものの、棚92の背面側に送り出された物品Wをフォーク96を利用して逆に棚91の前面へ戻すことができず、物品Wの移動は部分的に人手に頼らざるを得ないという問題が存在した。
特に、ローラコンベア93上の物品Wが重量物の場合、フリーローラ94を用いたローラコンベア93であったとしても、物品を棚92の背面から棚92の中に戻すためには多大な労力を必要とした。
また、従来技術1に係るピッキング装置90は、物品Wをローラコンベア93に載置させた後にフォーク96を一旦後退させ、フォーク96の高さをパレットPの高さに合わせ、その後にフォーク96を再び前進させて、ローラコンベア93上の物品Wを押し出すものである。
つまり、物品Wをローラコンベア93に載置させてからフォーク96の進退や昇降を行う必要があり、このため、ピッキング作業に取り掛かるまでに時間が掛かるという問題があった。
さらに、このピッキング装置90は前進するフォーク96がローラコンベア93上の物品Wを押し出すことができるだけの押し出し力をフォーク96に付加しなければならないといった問題があった。
【0010】
一方、従来技術2に係るピッキング装置100は、フォーク105から荷受台103に対する物品Wの載置、あるいは荷受台103からフォーク105への物品の取り込みをフォーク105の進退及び昇降により可能としている。
しかしながら、スタッカクレーン104から荷受台103の間の距離に対応する進退ストロークを、フォーク105が有する必要があることから、フォーク105としては極めて長いものであった。
特に、フォーク105の先端付近に物品Wが載置されることから、物品Wの荷重により生じるモーメントに抗し得るフォーク105としなければならず、こうしたフォーク105は強度を確保するために巨大になるがちであるという問題があった。
フォーク105の巨大化はフォーク105自体の厚みが大きくなることを意味し、各棚101においてフォーク105の出し入れのためのスペースを必要とするため、各棚101のサイズを大きくする必要がある。
これにより、全ての棚101の収容スペースが大きくなったり、スペースが限られている場合には棚101の数が減少する等、収容効率が低下するといった不具合が生じることになる。
さらに、フォーク105が巨大化することでフォーク105の進退動作が緩慢になりがちであり、ピッキング作業に取り掛かるまでに時間が掛かるおそれがあるほか、フォーク105が揺動し易く、物品Wの姿勢が不安定になるおそれがある。
【0011】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、棚の背面側を通じた物品の搬送をフォークの作動を利用して人手を介さずに行い、棚の背面側におけるピッキング作業の作業性を向上させることができるピッキング装置の提供にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、請求項1記載の発明は、上下及び水平方向に区画される複数の棚が設けられ、棚に対して進退及び昇降自在のフォークを有するスタッカクレーンが該棚の前面に沿って走行自在に備えられ、いずれかの棚にコンベアが設けられ、該コンベアにより棚の背面側を通じて物品を搬送自在とするピッキング装置であって、前記コンベアが無端帯を具備する無端帯コンベアであり、無端帯により物品を搬送する水平搬送部と、無端帯を上下に走行させる上下走行部を含む無端帯走行経路が形成され、前記フォークと交差する干渉部材が上下走行部における無端帯に設置され、前記フォークの押動を受ける該干渉部材の昇降により、前記コンベア上の物品を搬送させることを特徴とする。
【0013】
請求項1記載の発明によれば、無端帯コンベアが備えられる棚において、スタッカクレーンの前進状態のフォークの昇降により、無端帯コンベアの無端帯に設置されている干渉部材に対してフォークが干渉するが、フォークの昇降が維持されることにより干渉部材が押動される。
そして、干渉部材の押動により無端帯が駆動されるから、無端帯コンベア上の物品が搬送されるが、水平搬送部における物品の搬送方向はフォークの上昇及び下降に応じて決定される。
従って、フォークを昇降させることにより、コンベア上の物品を棚の背面側へ搬送したり、棚の背面側から物品を棚内へ搬送させることができる。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のピッキング装置において、下降する前記フォークの押動により下降され、上昇する前記フォークとの押動により上昇される干渉部材であり、干渉部材が下降することにより水平搬送部上の物品を棚の背面側へ搬送させ、干渉部材が上昇することにより水平搬送部上の物品を棚の前面側へ搬送させることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、棚の背面側へ物品を搬送させる場合、下降するフォークの押動により無端帯の干渉部材が下降され、無端帯コンベアにおける水平搬送部上の物品が棚の背面側へ搬送される。
一方、棚の前面側へ物品を搬送させる場合、上昇するフォークの押動により無端帯の干渉部材が上昇され、無端帯コンベアにおける水平搬送部上の物品が棚の前面側へ搬送される。
従って、物品がフォークの下降により棚の背面側へ搬送されることから、例えば、フォークにより支持される物品を無端帯コンベアへ載置し、載置された物品の棚の背面側へ搬送するといった一連の行程を、フォークの下降のみにより連続的に実施することが可能である。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のピッキング装置において、前記フォークに対して転動自在の転動体が干渉部材に備えられることを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、昇降するフォークが干渉部材を押動した後、干渉部材と当接した状態にあるフォークを後退させる際、干渉部材に備えられた転動体が転動される。
従って、フォークと干渉部材との摩擦が軽減され、フォークの後退が円滑に行われるほか、フォークや干渉部材の磨耗を抑制することができる。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のピッキング装置において、無端帯コンベアの前端及び後端の少なくとも一方に物品の搬送を規制するストッパが備えられたことを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、フォークの昇降により干渉部材が押動され、無端帯コンベアの物品が棚の背面側又は前面側へ搬送される際、無端帯コンベアにおいて搬送される物品は無端帯コンベアの前端及び後端の少なくとも一方に備えられたストッパにより確実に停止される。
従って、ピッキング作業において物品が無端帯コンベアから脱落することがない。
【0017】
請求項5記載の発明は、上下及び水平方向に区画される複数の棚が設けられ、棚に対して進退及び昇降自在のフォークを有するスタッカクレーンが該棚の前面に沿って走行自在に備えられ、いずれかの棚にコンベアが設けられ、該コンベアにより棚の背面側を通じて物品を搬送自在とするピッキング装置であって、第1無端帯及び第2無端帯を具備する無端帯コンベアであり、第1無端帯による水平搬送部と、第2無端帯による上下走行部を含む無端帯走行経路が形成され、第1無端帯と第2無端帯が連動することを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、昇降するフォークが干渉部材を押動すると、無端帯コンベアにおける第2無端帯が作動されるとともに、第2無端帯と連動する第1無端帯が作動され、第1無端帯により物品が搬送される。
従って、第1無端帯と第2無端帯の移動比を異なるように設定すれば、物品の移動距離を干渉部材が昇降する距離よりも大きくすることができるから、例えば、棚の背面側において、物品を棚の外へ搬送させることも可能となる等、ピッキング作業の作業性をさらに向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係るピッキング装置10を図1〜図10に基づいて説明する。
この実施形態のピッキング装置は、図1に示されるように、複数の棚11と、ピッキング作業を行うためのピッキング用の棚26(以降、単に「ピッキング棚26」と称する)、これらの棚11、26の前面に沿って走行自在に備えられたスタッカクレーン12と、ピッキング棚26に設けられた無端帯コンベアとしてのチェーンコンベア27から基本的に構成されている。
棚11は支柱12及び横梁材13により上下方向及び水平方向に区画されたものであり、棚11には物品Wを収容する収容空間11aが形成され、収容空間11aにおいて物品WをパレットPとともに受承する受承部11bが備えられている。
後述するピッキング棚26を除き、棚11の前面のみが開口されており、次に説明するスタッカクレーン16のフォーク20により棚11の前面側を通じて物品Wの出し入れが可能となっている。
ここでは、説明の便宜上、ピッキング棚26と複数の棚11を分けて説明するが、ピッキング棚26の実態は、棚11にチェーンコンベア27が備えられることにより構成されるものである。
【0019】
この実施の形態のスタッカクレーン16は、棚11及びピッキング棚26に対する物品Wの出し入れを図るものであり、床面に敷設されている走行用レール14と天井側に設置されている走行用レール15に対して往復走行自在となっている。
スタッカクレーン16は、台車17、マスト18、キャリッジ19、フォーク20等から主に構成されている。
さらに詳述すると、図2に示されるように、台車17には一対のマスト18、18が前後に立設されており、両マスト18、18間において昇降自在のキャリジ19が備えられている。
マスト18、18の頂部は案内体21により互いに連結されており、この案内体21は走行用レール15に案内されるものとなっている。
また、台車17には、走行用レール14に対して転動する車輪22、22を前後に備えているほか、台車17を走行用レール13上において往復走行させるための走行用モータ23と、キャリッジ16を昇降させるための昇降用モータ24と、スタッカクレーン16側の機器を制御する制御盤25が備えられている。
【0020】
一方、マスト18、18に対して昇降自在のキャリッジ19は、多数の棚11に対する物品Wの出し入れを行うものであり、キャリッジ19には進退自在のフォーク20が備えられている。
この実施形態のフォーク20は3段伸縮式のフォークであり、図示はしないがキャリッジ19はフォーク20を前進又は後退させるための駆動源を備えている。
従って、例えば、フォーク20を物品Wが収容されている棚11に向けて前進させ、フォーク20により棚11の物品Wを掬い上げて支持した後、フォーク20を後退させることにより、キャリッジ19に物品Wを取り込むことができる。
そして、取り込まれた物品Wを別の棚11に収容するために、必要に応じて台車17の走行及びキャリッジ19の昇降を行った後、フォーク20の前進により収容すべき棚11へ物品Wを収容することができる。
【0021】
次に、ピッキング棚26について説明するが、この実施形態におけるピッキング棚26は、最下段に設定されている。
ピッキング棚26は、他の棚11と同様に物品Wを収容するための収容空間26aが確保されているが、収容される物品Wは後述する無端帯コンベアとしてのチェーンコンベア27により支持されるものとなっている。
また、ピッキング棚26の前面側及び背面側がいずれも開口されているが、ピッキング棚26の背面側が開口されている理由は、ピッキング作業をピッキング棚26の背面側において実施するためであり、ピッキング棚26の背面側において物品Wの出し入れを可能とすることによる。
なお、ピッキング棚26の前面側が開口されていることは他の棚11と同じ理由であり、スタッカクレーン16による物品Wの出し入れを図るためである。
【0022】
この実施形態では、ピッキング棚26において、無端帯コンベアとしてチェーンコンベア27が備えられていることを既に説明したが、このチェーンコンベア27はピッキング作業の対象の物品W、あるいはピッキング作業が完了して棚11に収容すべき物品Wを搬送するためのものである。
チェーンコンベア27の具体的構造について詳述すると、チェーンコンベアの機台28は、機台28の前端がピッキング棚26の前面に臨み、機台28の後端はピッキング棚26の背面側から突出するように設置されている。
また、機台28の前端には前部ストッパ29が、その後端には後部ストッパ30が設けられており、搬送される物品Wがチェーンコンベア27から脱落しないように図られている。
そして、機台28の幅方向の両側において、無端帯としての無端状のチェーン31が遊転自在の複数個のスプロケット32、33、34、35を介して夫々掛装されている。
なお、機台28におけるチェーン31、31の間の距離は、フォーク20がチェーン13、13の間を通過することができるように、フォーク20の幅よりも大きく設定されている。
【0023】
この実施形態では、一つのチェーン31に対し、機台28の前端に前部スプロケット32、後端に後部スプロケット33が遊転自在に備えられている。
そして、機台28の下部においてチェーン31の一部を下方へ向けて膨出させる下部スプロケット34と、下部スプロケット34により膨出されるチェーン31の走行経路を垂直とさせる補助スプロケット35、35が夫々遊転自在に備えられている。
従って、このチェーン31により形成される無端帯走行経路としてのチェーン走行経路は、図3に示されるように、機台28の上部における水平搬送部36、機台28の下部における上下走行部37及び水平搬送部36に対峙する2箇所の水平走行部38、38から構成され、チェーン走行経路全体としてみると略T字状となっている。
【0024】
水平搬送部36はチェーン31により物品Wを搬送するための走行経路であり、水平走行部38、38は水平搬送部36及び上下走行部37を接続する経路である。
一方、上下走行部37は、フォーク20の昇降によりチェーン31を走行させるための走行経路である。
この実施形態では、フォーク20の昇降をチェーン31、31の走行として伝達するために、上下走行部37において干渉部材としてのシャフト39が、両側一対のチェーン31を接続するように、図4に示されるとおり、水平に設置されている。
【0025】
なお、上下走行部37においてチェーン31の一部が前後に位置するが、この干渉部材としてのシャフト39は、このチェーン31の後端側に取り付けられる。
これは、シャフト39が下降することにより、水平搬送部36におけるチェーン31がピッキング棚26の前面側から背面側へ走行させるように、フォーク20の下降とシャフト39の下降を一致させるためである。
このシャフト39は、チェーン31に取り付けられていることから、フォーク20の押動により下部スプロケット34と補助スプロケット35、35との間で昇降可能であり、シャフト39の昇降距離が水平搬送部36における物品Wの搬送距離と一致する。
また、このシャフト39には転動体としての筒状のカラー40が備えられており、フォーク20がカラー40に当接した状態でフォーク20を後退させても、カラー40が転動することになり、フォーク20とカラー40との摩擦が軽減され、フォーク20の後退が円滑に行われるほか、フォーク20、シャフト39及びカラー40の磨耗を抑制することができる。
【0026】
次に、上記の構成のピッキング装置10の作用について説明する。
ピッキング棚26の背面側においてピッキング作業を意図する場合、スタッカクレーン16を作動させてピッキング作業の対象となる物品Wをキャリッジ19に予め取り込んでおく。
その後に、スタッカクレーン16を作動させ、キャリッジ19をピッキング棚26の前面に臨ませ、フォーク20をピッキング棚26の収容空間26aに向けて前進させ、図5に示されるように物品Wをチェーンコンベア27の直上に移動させる。
そして、キャリッジ19を下降させることにより、物品Wとともにフォーク20が下降されるが、フォーク20はチェーン31、31の間を下降することになり、フォーク20がチェーン31の水平搬送部36より低い位置に達した時点で、物品Wが水平搬送部36に受承される。
【0027】
さらにフォーク20を下降させると、シャフト39が備えるカラー40にフォーク20の先端付近が当接するが、図6に示されるように、フォーク20の下降が維持されることによりシャフト39がフォーク20に押動されて下降する。
シャフト39が下降することによりチェーン31が作動されるが、水平搬送部36におけるチェーンはピッキング棚26の前面側から背面側へ向かう作動となる。
チェーン31の作動により水平搬送部36の物品Wがピッキング棚26の背面側へ向けて搬送され、シャフト39が下部スプロケット34付近に達した時点では、物品Wの一部がピッキング棚26より飛び出した状態となる。
【0028】
物品Wの一部がピッキング棚26より飛び出した状態となった後、フォーク20を後退させる。
このとき、カラー40とフォーク20は当接した状態であるが、カラー40が転動体として転動することから大きな抵抗もなく円滑にフォーク20が後退される。
図7に示されるように、フォーク20が後退されると、物品Wに対するピッキング作業がピッキング棚26の背面側において適宜実施される。
なお、チェーンコンベア27の機台28に備えられているストッパ29、30により、物品Wの搬送時やピッキング作業時において、物品Wがチェーンコンベア27から脱落することはない。
【0029】
次に、ピッキング作業が完了し、ピッキング済みの物品Wをピッキング棚26から別の棚11へ収容する場合について、図8〜図10に基き説明する。
ピッキング作業が完了した時点では、物品Wの一部がピッキング棚26より飛び出した状態となっているほか、チェーン走行経路の上下走行部37ではシャフト39が下部スプロケット34付近に位置している。
まず、図8に示されるように、スタッカクレーン16を作動させ、フォーク20をシャフト39の下方へ向けて前進させる。
【0030】
次に、前進状態にあるフォーク20を上昇させるが、フォーク20を上昇させるとシャフト39のカラー40にフォーク20の先端付近が当接するが、フォーク20の上昇が維持されることにより、シャフト39はフォーク20に押動されて上昇する。
シャフト39が上昇することによりチェーン31が作動されるが、水平搬送部36におけるチェーン31はピッキング棚26の背面側から前面側へ向かう作動となる。
チェーン31の作動により水平搬送部36の物品Wがピッキング棚26の前面側へ向けて搬送され、シャフト39が補助スプロケット35付近に達した時点では、図9に示されるように、物品Wがピッキング棚26に収容された状態となる。
【0031】
そして、フォーク20を後退させるが、フォーク20を後退させるとき、カラー40とフォーク20は当接した状態であるが、転動体としてのカラー40が転動することから大きな抵抗もなく円滑にフォーク20が後退される。
フォーク20が後退された後、フォーク20の位置がシャフト39よりも高くなるようにキャリジ19を僅かに上昇させる。
【0032】
次に、再びフォーク20を前進させ、前進させたフォーク20を物品Wとシャフト39との間に位置させる。
そして、フォーク20を上昇させるが、フォーク20はシャフト39の上方に位置することから、シャフト39に干渉しない。
フォーク20が水平搬送部36よりも高くなった時点で、図10に示されるように、水平搬送部36の物品Wはフォーク20により支持される。
物品Wがフォーク20により支持された時点でフォーク20を後退させ、フォーク20の後退によりこの物品Wがキャリッジ19に取り込まれる。
次いで、スタッカクレーン16を作動させ、必要に応じてキャリッジ19の昇降や台車17の走行を行い、フォーク20を前進させて収容先の棚11に物品Wを収容する。
【0033】
このように、この実施形態のピッキング装置10では、スタッカクレーン16のフォーク20の昇降を利用することにより、チェーンコンベア27を作動させ、チェーンコンベア27による物品Wの搬送が行われる。
【0034】
この実施形態に係るピッキング装置10によれば以下の効果を奏する。
(1)フォーク20を昇降させることにより、チェーンコンベア27上の物品Wをピッキング棚26の背面側へ搬送したり、ピッキング棚26の背面側から物品Wをピッキング棚26内へ搬送させることができ、ピッキング作業を行う際に人手を介して物品Wを搬送させる必要がない。
(2)物品Wがフォーク20の下降によりピッキング棚26の背面側へ搬送されることから、フォーク20により支持される物品Wをチェーンコンベア27へ載置し、載置された物品Wのピッキング棚26の背面側へ搬送するといった一連の行程を、フォーク20の一回の下降により実施することが可能であり、ピッキング作業に取り掛かる迄の時間が比較的短く済む。
(3)チェーンコンベア27の作動はフォーク20の昇降を利用することから、チェーンコンベア27に駆動源を備える必要がなく、ピッキング装置10として構造が簡単に済み、また製作コストを抑制することができる。
(4)チェーンコンベア27の物品Wがピッキング棚26の背面側又は前面側へ搬送される際、物品Wはチェーンコンベア27の前端及び後端に備えられたストッパ29、30により確実に停止されるから、ピッキング作業において物品Wがチェーンコンベアから脱落することがない。
(5)シャフト39が備えるカラー40と当接した状態にあるフォーク20を後退させる際、フォーク20の後退によりカラー40が転動されるから、フォーク20、シャフト39及びカラー40との摩擦が軽減され、フォークの後退が円滑に行われるほか、フォーク20、シャフト39、カラー40の磨耗を抑制することができる。
(6)スタッカクレーン16のフォーク20は、棚11に対する物品Wの出し入れができる構造であれば干渉部材の押動も可能であるから、例えば、既存の棚11にチェーンコンベア27を設けるだけでピッキング装置が実現でき、既存の設備からの改造や転用も容易である。
【0035】
次に、第1の実施形態の変更例に係るピッキング装置50について、図11に基づいて説明する。
変更例に係るピッキング装置50では、上述したピッキング棚26におけるチェーンコンベア27のチェーン走行経路と異なるものとなっている。
従って、ここでは、説明の便宜上、先の説明で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、先の説明を援用する。
【0036】
図11に示されるピッキング装置50は、上述のピッキング装置10と同様に、棚11、ピッキング棚26及びスタッカクレーン16を備えている。
ところで、先述のピッキング装置10におけるチェーンコンベア27は、チェーン走行経路がT字状としたが、この変更例に係るピッキング装置50では、倒立L字状である。
この変更例に係るチェーンコンベア51は、機台52、チェーン53、複数種のスプロケット54、55、56及び補助スプロケット57を備えている。
このチェーンコンベア51は機台52の幅方向の両側においてチェーン53を夫々備え、チェーンコンベア51の機台52の前端に遊転自在の前部スプロケット54が備えられ、機台52の後端に後部スプロケット55が備えられている。
このチェーンコンベア51の場合、前部スプロケット54の下方に下部スプロケット56が備えられ、下部スプロケット56から後部スプロケット55に至るチェーン53の向きを上下方向へ変換する補助スプロケット57が備えられている。
【0037】
これらのスプロケット54〜57にはチェーン53が掛装されており、チェーン走行経路は水平搬送部60、上下走行部61、水平走行部62から構成されている。
なお、このチェーンコンベア51では、先に説明したピッキング装置10と同様に、機台52の前端には前部ストッパ58が備えられ、その後端には後部ストッパ59が備えられている。
また、上下走行部61には干渉部材であるシャフト63が備えられ、このシャフト63にはカラー64が転動部材として転動自在に備えられている。
このように構成されたピッキング装置50では、先に説明したピッキング装置とほぼ同じ作用により、フォーク20が昇降され、チェーンコンベア51上の物品Wの搬送を行うことができるものとなっている。
このピッキング装置50によれば、先のピッキング装置10と比較してチェーン走行経路がより簡単となり、スプロケットの数を削減することができる等、製作コストをさらに削減することができる。
【0038】
(第2の実施形態)
次に、図12に示される第2の実施形態に係るピッキング装置70について説明する。
ここでは、説明の便宜上、先の実施形態の説明で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、先の説明を援用する。
ところで、先の実施形態では、干渉部材であるシャフト39、63の昇降距離が物品Wの搬送距離に相当したが、ピッキング棚26における物品Wをピッキング棚26の背面から十分に突出させるようとする場合、収容空間26aの条件等により、チェーン走行経路の上下走行部37、61を寸法的に十分に確保できないことがある。
そこで、この実施形態のピッキング装置70では、フォーク20の昇降距離よりも長くなるような物品Wの搬送距離を得るようにしている。
具体的には、図12に示されるように、第1無端帯としての第1チェーンと、第2無端帯としての第2チェーンとの組み合わせにより、物品の搬送距離を長くするようにしている。
【0039】
この実施形態のピッキング装置70は、棚11、ピッキング棚26、スタッカクレーン16及びチェーンコンベア71を備えているが、ここでは、特徴部分であるチェーンコンベア71について詳述する。
この実施形態のチェーンコンベア71の機台72は、ピッキング棚26の背面から十分に離れた位置にあり、先の実施形態のチェーンコンベア27、51の機台28、52よりも長いものとなっている。
チェーンコンベア71の機台72の幅方向の両側において、機台72の前端に前部スプロケット73、後端に後部スプロケット74が遊転自在に備えられ、これらのスプロケット73、74に第1無端帯としての第1チェーン75が掛装され、この第1チェーン75により、物品Wを搬送させるための水平搬送部76が形成されている。
【0040】
一方、後部スプロケット74と同軸となるように、後部スプロケット74と径が異なる別の後部小径スプロケット77が、後部スプロケット74と一体的に回転するように備えられている。
また、前部スプロケット73のやや後方には中央スプロケット78が遊転自在に備えられ、この中央スプロケット78の下方には、さらに下部スプロケット79が備えられ、後部小径スプロケット77、中央スプロケット78、下部スプロケット79には第2無端帯としての第2チェーン80が掛装されている。
また、中央スプロケット78の近傍には、補助スプロケット81が遊転自在に設けられており、中央スプロケット78から下部スプロケット79を通じて補助スプロケット81へ向かう第2チェーン80が上下に走行できるものとなっている。
このように、第2チェーン80により、第1チェーン75の水平搬送部76と独立する上下走行部82が形成されており、この上下走行部82には干渉部材であるシャフト83が取り付けられており、このシャフト83には先の実施形態と同様にカラー84が備えられている。
また、機台72に前部ストッパ85及び後部ストッパ86が備えられ、物品Wのチェーンコンベア71からの脱落防止を図っている。
【0041】
従って、この実施形態におけるチェーンコンベア71では、第1チェーン75による水平搬送部76と、第2チェーン80による上下走行部82とからなる無端帯走行経路としてのチェーン走行経路が構成されることになる。
なお、この実施形態では後部スプロケット74の径と後部小径スプロケット77の径は2:1であることから、第2チェーン80の走行距離に対して第1チェーン75の走行距離は2倍となる。
【0042】
次に、この実施形態のピッキング装置70の作用について説明する。
まず、ピッキング作業を行う場合、先の実施形態と同様にピッキング作業の対象となる物品Wをキャリッジ19に取り込んでおいた後、キャリッジ19をピッキング棚26の前面に臨ませる。
次いで、フォーク20をピッキング棚26の収容空間26aに向けて前進させ、物品Wをチェーンコンベア71の直上に移動させる。
そして、キャリッジ19を下降させることにより、フォーク20及び物品Wが下降されるが、フォーク20は第1チェーン75の間を下降することになり、フォーク20が第1チェーン75の水平搬送部76より低い位置に達した時点で、物品Wが第1チェーン75の水平搬送部76に受承される。
【0043】
さらにフォーク20を下降させると第2チェーン80の上下走行部82に設けられたシャフト83のカラー84にフォーク20の先端付近が当接するが、フォーク20の下降が維持されることによりシャフト83がフォーク20に押動されて下降する。
シャフト83が下降することにより第2チェーン80が作動されるが、第2チェーン80の作動に連動して作動される。
このとき、ピッキング棚26の前面側から背面側へ向かう第1チェーン75の作動となるが、作動される第1チェーン75の走行距離は、下降する第2チェーン80の走行距離の2倍となる。
このため、第1チェーン75の水平搬送部76の物品Wはピッキング棚26の背面側へ向けて搬送され、第2チェーン80のシャフト83が下部スプロケット79付近に達した時点では、物品Wが先の実施形態の場合よりもピッキング棚26より飛び出した状態となる。
【0044】
物品Wがピッキング棚26より飛び出した状態となった後にフォーク20を後退させ、フォーク20が後退された後、物品Wに対するピッキング作業をピッキング棚26の背面側において実施される。
なお、先の実施形態と同様に、フォーク20の後退時においては、カラー84が転動体として転動することから大きな抵抗もなく円滑にフォーク20が後退され、また、機台72に備えられている前部ストッパ85及び後部ストッパ86により、物品Wの搬送時やピッキング作業時において物品Wがチェーンコンベア71から脱落することはない。
【0045】
次に、ピッキング作業が完了し、ピッキング済みの物品Wをピッキング棚26から別の棚11へ収容する場合について説明する。
ピッキング作業が完了した時点では、物品Wの一部がピッキング棚26より飛び出した状態となっているほか、上下走行部82ではシャフト83が下部スプロケット79付近に位置している。
まず、スタッカクレーン16を作動させ、フォーク20をシャフト83の下方へ向けて前進させる。
【0046】
次に、前進状態にあるフォーク20を上昇させるが、フォーク20を上昇させるとシャフト83のカラー84にフォーク20の先端付近が当接するが、フォーク20の上昇が維持されることによりシャフト83がフォーク20に押動されて上昇する。
シャフト83が上昇することにより第2チェーン80が作動されるが、第2チェーン80の作動は、第1チェーン75をピッキング棚26の背面側から前面側へ向かわせることになる。
第2チェーン80の作動による第1無端チェーン75の作動により、水平搬送部76の物品Wがピッキング棚26の前面側へ向けて搬送され、シャフト83が補助スプロケット81付近に達した時点では、物品Wがピッキング棚26に収容された状態となる。
【0047】
そして、物品Wがピッキング棚26に収容された時点でフォーク20を後退させ、フォーク20が後退された後にフォーク20の位置がシャフト83より高くなるようにキャリジ19を僅かに上昇させる。
次に、再びフォーク20を前進させ、前進させたフォーク20を物品Wとシャフト83との間に位置させ、次いで、再びフォーク20を前進させ、前進させたフォーク20を物品Wとシャフト83との間に位置させる。
そして、フォーク20を上昇させるが、シャフト83に干渉することなく、フォーク20が水平搬送部76よりも高くなった時点で、第1チェーン75の水平搬送部76の物品Wはフォーク20により支持される。
物品Wがフォーク20により支持された時点でフォーク20を後退させ、フォーク20の後退により物品Wがキャリッジ19に取り込まれる。
次いで、スタッカクレーン16を作動させ、必要に応じてキャリッジ19の昇降や台車17の走行を行い、収容先の棚11にこの物品Wを収容する。
【0048】
上記のピッキング装置によれば以下の効果を奏する。
(1)第1チェーン75と第2チェーン80が連動し、しかも、第1チェーン75の走行距離を第2チェーン80の走行距離よりも長く設定することができるので、ピッキング棚26から物品Wを十分に突出させることができ、ピッキング作業の作業性がさらに向上する。
(2)後部スプロケット74と後部小径スプロケット77の径の比率に応じて物品Wの搬送距離を設定することができるから、ピッキング作業の位置設定に対する自由度が高く、ピッキング作業の実情に合ったピッキング位置を設定することができる。
【0049】
なお、本発明は、上記した第1、第2の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 第1、第2の実施形態では、干渉部材としてのシャフトが機台の両側のチェーンを接続するように備えられたが、例えば、フォークと干渉して押動される干渉部材を一方のチェーンにのみ設けてもよく、この場合、機台の両側における後部スプロケットを共通の軸により接続し、干渉部材の昇降による一方のチェーンの作動を、他方のチェーンに伝達するようにすればよい。また、機台の両側のチェーンに夫々個別に干渉部材を設けてもよい。
○ 第1、第2の実施形態では、チェーンコンベアの機台の前端及び後端にストッパを夫々設けたが、必要がなければストッパを設けなくてもよく、また、機台の前端又は後端の一方にのみストッパを設けてもよい。
○ 第1、第2の実施形態では、ピッキング棚を最下段の1箇所としたが、必要に応じて2箇所や3箇所等、複数のピッキング棚を設けてもよく、ピッキング棚を設ける位置も自由である。
○ 第1、第2の実施形態では、スタッカクレーンのフォークを3段式としたが、フォークの形式や種類を限定するものではない。少なくとも、ピッキング棚に対して進退自在であり、かつ、干渉部材を押動させることができるフォークであればよい。
○ 第1の実施形態では、無端帯として無端状のチェーンを採用したが、チェーンに替えて、平形ベルトや丸形ベルト、Vベルト等の無端状のベルトを採用してもよく、ベルトを採用する場合、物品が重量物でない場合には好適である。なお、こうしたベルトを採用する場合、ベルトの滑りを防止するために溝付きベルトにすることが好ましい。
○ 第2実施形態では、第1無端帯及び第2無端帯としてチェーンを採用したが、チェーンに替えて平形ベルトや丸形ベルト、Vベルト等の無端状のベルトを採用してもよく、また、例えば、第1無端帯をベルト、第2無端帯を無端状のチェーンとしてよい。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、棚の背面側を通じた物品の搬送に対してフォークの作動を利用して人手を介さずに行い、棚の背面側におけるピッキング作業の作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るピッキング装置の概要を示す側面図である。
【図2】第1の実施形態に係るピッキング装置の概要を示す正面図である。
【図3】第1の実施形態に係るピッキング装置の要部を示す側面図である。
【図4】第1の実施形態に係るチェーン走行経路を示す概略斜視図である。
【図5】第1の実施形態に係るピッキング装置の作用説明図である。
【図6】第1の実施形態に係るピッキング装置の作用説明図である。
【図7】第1の実施形態に係るピッキング装置の作用説明図である。
【図8】第1の実施形態に係るピッキング装置の作用説明図である。
【図9】第1の実施形態に係るピッキング装置の作用説明図である。
【図10】第1の実施形態に係るピッキング装置の作用説明図である。
【図11】第1の実施形態の変更例に係るピッキング装置を示す側面図である。
【図12】第2の実施形態に係るピッキング装置を示す概要図である。
【図13】従来のピッキング装置の概要を示す側面図である。
【図14】別の従来のピッキング装置の概要を示す側面図である。
【符号の説明】
10、50、70 ピッキング装置
11 棚
16 スタッカクレーン
20 フォーク
26 ピッキング棚
27、51、70 チェーンコンベア
31、53 チェーン
36、60、76 水平搬送部
37、61 上下走行部
39、63、83 シャフト
40、64、84 カラー
75 第1チェーン
80 第2チェーン
P パレット
W 物品
【発明の属する技術分野】
この発明は、ピッキング装置に関し、特にスタッカクレーンにおけるフォークの動作により、物品を棚の背面側を通じて搬送自在とするピッキング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、スタッカクレーンを備える自動倉庫には、上下及び水平方向に区画される複数の棚が設けられ、スタッカクレーンが該棚の前面に沿って走行自在に備えられている。
こうした自動倉庫では、特定の棚の背面側を通じて物品のピッキング作業を実施するためにピッキング装置が備えられることがある。
【0003】
従来のピッキング装置としては、例えば、図13に示されるピッキング装置90が存在する(従来技術1と称する)。
このピッキング装置90は、複数の棚91と、スタッカクレーン95、フリーローラ94を有するローラコンベア93を備えている。
複数の棚91のうち、ピッキング作業を行うための特定の棚92が備えられているが、この棚92の実態は棚91にローラコンベア93が備えられたものである。
そして、棚92においてはローラコンベア93を介して棚92の背面側に物品WをパレットPとともに搬送することができるものとなっている。
【0004】
また、特定の棚92に備えられるローラコンベア93は、棚92内の物品Wが棚29の背面を通じて棚29の外に搬送されるように設置されており、多数のフリーローラ94により物品Wの搬送部が構成されている。
一方、棚91、92に対して物品Wの出し入れを図るスタッカクレーン95は、昇降自在であって、かつ、棚91、92に対して進退自在のフォーク96を具備し、複数の棚91、92の前面に沿って往復走行自在となっている。
【0005】
従って、ピッキング作業が必要なときには、特定の棚92におけるローラコンベア93に物品WをパレットPとともに載置しておき、スタッカクレーン95のフォーク96を後退させた後、フォーク96をローラコンベア93上の物品WのパレットPへ向けて前進させる。
そして、このフォーク96がパレットPを押動することにより、ローラコンベア93上の物品Wは搬送され、棚92の外へ送り出される。
このピッキング装置90によれば、このフォーク96の前進により、ローラコンベア93上の物品Wを棚92のパレットPとともに外へ送り出すことができるとしている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0006】
また、別のピッキング装置として、例えば、図14に示されるピッキング装置100が知られている(従来技術2と称する)。
このピッキング装置100は、従来技術1と同様に複数の棚101と、スタッカクレーン104を備えている。
そして、特定の棚102の背面側において棚102と隣接するように荷受台103が設置されている。
一方、スタッカクレーン104には、棚102に対して物品WをパレットPとともに出し入れするためのフォーク105が備えられているが、このフォーク105は棚102の背面側に設置されている荷受台103に対して物品Wを直接載置することが可能な進退ストロークを有している。
【0007】
従って、フォーク103を最大に前進させると、フォーク105上の物品Wが棚102の前面から背面側を通過し、物品WをパレットPとともにフォーク105から荷受台103に直接載置させることができる。
このピッキング装置100によれば、フォーク105から荷受台103への物品Wの直接の載置及び荷受台103からフォーク105への物品Wの直接の取り込みができるため、ピッキング作業が迅速に行える等としている(例えば、特許文献2を参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−160801号公報(第2−3頁、図1―図5)
【特許文献2】
特開平7−323906号公報(第3−4頁、図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術1に係るピッキング装置90は、フォーク96の押動により棚92の背面側へ物品Wを送り出すことはできるものの、棚92の背面側に送り出された物品Wをフォーク96を利用して逆に棚91の前面へ戻すことができず、物品Wの移動は部分的に人手に頼らざるを得ないという問題が存在した。
特に、ローラコンベア93上の物品Wが重量物の場合、フリーローラ94を用いたローラコンベア93であったとしても、物品を棚92の背面から棚92の中に戻すためには多大な労力を必要とした。
また、従来技術1に係るピッキング装置90は、物品Wをローラコンベア93に載置させた後にフォーク96を一旦後退させ、フォーク96の高さをパレットPの高さに合わせ、その後にフォーク96を再び前進させて、ローラコンベア93上の物品Wを押し出すものである。
つまり、物品Wをローラコンベア93に載置させてからフォーク96の進退や昇降を行う必要があり、このため、ピッキング作業に取り掛かるまでに時間が掛かるという問題があった。
さらに、このピッキング装置90は前進するフォーク96がローラコンベア93上の物品Wを押し出すことができるだけの押し出し力をフォーク96に付加しなければならないといった問題があった。
【0010】
一方、従来技術2に係るピッキング装置100は、フォーク105から荷受台103に対する物品Wの載置、あるいは荷受台103からフォーク105への物品の取り込みをフォーク105の進退及び昇降により可能としている。
しかしながら、スタッカクレーン104から荷受台103の間の距離に対応する進退ストロークを、フォーク105が有する必要があることから、フォーク105としては極めて長いものであった。
特に、フォーク105の先端付近に物品Wが載置されることから、物品Wの荷重により生じるモーメントに抗し得るフォーク105としなければならず、こうしたフォーク105は強度を確保するために巨大になるがちであるという問題があった。
フォーク105の巨大化はフォーク105自体の厚みが大きくなることを意味し、各棚101においてフォーク105の出し入れのためのスペースを必要とするため、各棚101のサイズを大きくする必要がある。
これにより、全ての棚101の収容スペースが大きくなったり、スペースが限られている場合には棚101の数が減少する等、収容効率が低下するといった不具合が生じることになる。
さらに、フォーク105が巨大化することでフォーク105の進退動作が緩慢になりがちであり、ピッキング作業に取り掛かるまでに時間が掛かるおそれがあるほか、フォーク105が揺動し易く、物品Wの姿勢が不安定になるおそれがある。
【0011】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、棚の背面側を通じた物品の搬送をフォークの作動を利用して人手を介さずに行い、棚の背面側におけるピッキング作業の作業性を向上させることができるピッキング装置の提供にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、請求項1記載の発明は、上下及び水平方向に区画される複数の棚が設けられ、棚に対して進退及び昇降自在のフォークを有するスタッカクレーンが該棚の前面に沿って走行自在に備えられ、いずれかの棚にコンベアが設けられ、該コンベアにより棚の背面側を通じて物品を搬送自在とするピッキング装置であって、前記コンベアが無端帯を具備する無端帯コンベアであり、無端帯により物品を搬送する水平搬送部と、無端帯を上下に走行させる上下走行部を含む無端帯走行経路が形成され、前記フォークと交差する干渉部材が上下走行部における無端帯に設置され、前記フォークの押動を受ける該干渉部材の昇降により、前記コンベア上の物品を搬送させることを特徴とする。
【0013】
請求項1記載の発明によれば、無端帯コンベアが備えられる棚において、スタッカクレーンの前進状態のフォークの昇降により、無端帯コンベアの無端帯に設置されている干渉部材に対してフォークが干渉するが、フォークの昇降が維持されることにより干渉部材が押動される。
そして、干渉部材の押動により無端帯が駆動されるから、無端帯コンベア上の物品が搬送されるが、水平搬送部における物品の搬送方向はフォークの上昇及び下降に応じて決定される。
従って、フォークを昇降させることにより、コンベア上の物品を棚の背面側へ搬送したり、棚の背面側から物品を棚内へ搬送させることができる。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のピッキング装置において、下降する前記フォークの押動により下降され、上昇する前記フォークとの押動により上昇される干渉部材であり、干渉部材が下降することにより水平搬送部上の物品を棚の背面側へ搬送させ、干渉部材が上昇することにより水平搬送部上の物品を棚の前面側へ搬送させることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、棚の背面側へ物品を搬送させる場合、下降するフォークの押動により無端帯の干渉部材が下降され、無端帯コンベアにおける水平搬送部上の物品が棚の背面側へ搬送される。
一方、棚の前面側へ物品を搬送させる場合、上昇するフォークの押動により無端帯の干渉部材が上昇され、無端帯コンベアにおける水平搬送部上の物品が棚の前面側へ搬送される。
従って、物品がフォークの下降により棚の背面側へ搬送されることから、例えば、フォークにより支持される物品を無端帯コンベアへ載置し、載置された物品の棚の背面側へ搬送するといった一連の行程を、フォークの下降のみにより連続的に実施することが可能である。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のピッキング装置において、前記フォークに対して転動自在の転動体が干渉部材に備えられることを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、昇降するフォークが干渉部材を押動した後、干渉部材と当接した状態にあるフォークを後退させる際、干渉部材に備えられた転動体が転動される。
従って、フォークと干渉部材との摩擦が軽減され、フォークの後退が円滑に行われるほか、フォークや干渉部材の磨耗を抑制することができる。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のピッキング装置において、無端帯コンベアの前端及び後端の少なくとも一方に物品の搬送を規制するストッパが備えられたことを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、フォークの昇降により干渉部材が押動され、無端帯コンベアの物品が棚の背面側又は前面側へ搬送される際、無端帯コンベアにおいて搬送される物品は無端帯コンベアの前端及び後端の少なくとも一方に備えられたストッパにより確実に停止される。
従って、ピッキング作業において物品が無端帯コンベアから脱落することがない。
【0017】
請求項5記載の発明は、上下及び水平方向に区画される複数の棚が設けられ、棚に対して進退及び昇降自在のフォークを有するスタッカクレーンが該棚の前面に沿って走行自在に備えられ、いずれかの棚にコンベアが設けられ、該コンベアにより棚の背面側を通じて物品を搬送自在とするピッキング装置であって、第1無端帯及び第2無端帯を具備する無端帯コンベアであり、第1無端帯による水平搬送部と、第2無端帯による上下走行部を含む無端帯走行経路が形成され、第1無端帯と第2無端帯が連動することを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、昇降するフォークが干渉部材を押動すると、無端帯コンベアにおける第2無端帯が作動されるとともに、第2無端帯と連動する第1無端帯が作動され、第1無端帯により物品が搬送される。
従って、第1無端帯と第2無端帯の移動比を異なるように設定すれば、物品の移動距離を干渉部材が昇降する距離よりも大きくすることができるから、例えば、棚の背面側において、物品を棚の外へ搬送させることも可能となる等、ピッキング作業の作業性をさらに向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係るピッキング装置10を図1〜図10に基づいて説明する。
この実施形態のピッキング装置は、図1に示されるように、複数の棚11と、ピッキング作業を行うためのピッキング用の棚26(以降、単に「ピッキング棚26」と称する)、これらの棚11、26の前面に沿って走行自在に備えられたスタッカクレーン12と、ピッキング棚26に設けられた無端帯コンベアとしてのチェーンコンベア27から基本的に構成されている。
棚11は支柱12及び横梁材13により上下方向及び水平方向に区画されたものであり、棚11には物品Wを収容する収容空間11aが形成され、収容空間11aにおいて物品WをパレットPとともに受承する受承部11bが備えられている。
後述するピッキング棚26を除き、棚11の前面のみが開口されており、次に説明するスタッカクレーン16のフォーク20により棚11の前面側を通じて物品Wの出し入れが可能となっている。
ここでは、説明の便宜上、ピッキング棚26と複数の棚11を分けて説明するが、ピッキング棚26の実態は、棚11にチェーンコンベア27が備えられることにより構成されるものである。
【0019】
この実施の形態のスタッカクレーン16は、棚11及びピッキング棚26に対する物品Wの出し入れを図るものであり、床面に敷設されている走行用レール14と天井側に設置されている走行用レール15に対して往復走行自在となっている。
スタッカクレーン16は、台車17、マスト18、キャリッジ19、フォーク20等から主に構成されている。
さらに詳述すると、図2に示されるように、台車17には一対のマスト18、18が前後に立設されており、両マスト18、18間において昇降自在のキャリジ19が備えられている。
マスト18、18の頂部は案内体21により互いに連結されており、この案内体21は走行用レール15に案内されるものとなっている。
また、台車17には、走行用レール14に対して転動する車輪22、22を前後に備えているほか、台車17を走行用レール13上において往復走行させるための走行用モータ23と、キャリッジ16を昇降させるための昇降用モータ24と、スタッカクレーン16側の機器を制御する制御盤25が備えられている。
【0020】
一方、マスト18、18に対して昇降自在のキャリッジ19は、多数の棚11に対する物品Wの出し入れを行うものであり、キャリッジ19には進退自在のフォーク20が備えられている。
この実施形態のフォーク20は3段伸縮式のフォークであり、図示はしないがキャリッジ19はフォーク20を前進又は後退させるための駆動源を備えている。
従って、例えば、フォーク20を物品Wが収容されている棚11に向けて前進させ、フォーク20により棚11の物品Wを掬い上げて支持した後、フォーク20を後退させることにより、キャリッジ19に物品Wを取り込むことができる。
そして、取り込まれた物品Wを別の棚11に収容するために、必要に応じて台車17の走行及びキャリッジ19の昇降を行った後、フォーク20の前進により収容すべき棚11へ物品Wを収容することができる。
【0021】
次に、ピッキング棚26について説明するが、この実施形態におけるピッキング棚26は、最下段に設定されている。
ピッキング棚26は、他の棚11と同様に物品Wを収容するための収容空間26aが確保されているが、収容される物品Wは後述する無端帯コンベアとしてのチェーンコンベア27により支持されるものとなっている。
また、ピッキング棚26の前面側及び背面側がいずれも開口されているが、ピッキング棚26の背面側が開口されている理由は、ピッキング作業をピッキング棚26の背面側において実施するためであり、ピッキング棚26の背面側において物品Wの出し入れを可能とすることによる。
なお、ピッキング棚26の前面側が開口されていることは他の棚11と同じ理由であり、スタッカクレーン16による物品Wの出し入れを図るためである。
【0022】
この実施形態では、ピッキング棚26において、無端帯コンベアとしてチェーンコンベア27が備えられていることを既に説明したが、このチェーンコンベア27はピッキング作業の対象の物品W、あるいはピッキング作業が完了して棚11に収容すべき物品Wを搬送するためのものである。
チェーンコンベア27の具体的構造について詳述すると、チェーンコンベアの機台28は、機台28の前端がピッキング棚26の前面に臨み、機台28の後端はピッキング棚26の背面側から突出するように設置されている。
また、機台28の前端には前部ストッパ29が、その後端には後部ストッパ30が設けられており、搬送される物品Wがチェーンコンベア27から脱落しないように図られている。
そして、機台28の幅方向の両側において、無端帯としての無端状のチェーン31が遊転自在の複数個のスプロケット32、33、34、35を介して夫々掛装されている。
なお、機台28におけるチェーン31、31の間の距離は、フォーク20がチェーン13、13の間を通過することができるように、フォーク20の幅よりも大きく設定されている。
【0023】
この実施形態では、一つのチェーン31に対し、機台28の前端に前部スプロケット32、後端に後部スプロケット33が遊転自在に備えられている。
そして、機台28の下部においてチェーン31の一部を下方へ向けて膨出させる下部スプロケット34と、下部スプロケット34により膨出されるチェーン31の走行経路を垂直とさせる補助スプロケット35、35が夫々遊転自在に備えられている。
従って、このチェーン31により形成される無端帯走行経路としてのチェーン走行経路は、図3に示されるように、機台28の上部における水平搬送部36、機台28の下部における上下走行部37及び水平搬送部36に対峙する2箇所の水平走行部38、38から構成され、チェーン走行経路全体としてみると略T字状となっている。
【0024】
水平搬送部36はチェーン31により物品Wを搬送するための走行経路であり、水平走行部38、38は水平搬送部36及び上下走行部37を接続する経路である。
一方、上下走行部37は、フォーク20の昇降によりチェーン31を走行させるための走行経路である。
この実施形態では、フォーク20の昇降をチェーン31、31の走行として伝達するために、上下走行部37において干渉部材としてのシャフト39が、両側一対のチェーン31を接続するように、図4に示されるとおり、水平に設置されている。
【0025】
なお、上下走行部37においてチェーン31の一部が前後に位置するが、この干渉部材としてのシャフト39は、このチェーン31の後端側に取り付けられる。
これは、シャフト39が下降することにより、水平搬送部36におけるチェーン31がピッキング棚26の前面側から背面側へ走行させるように、フォーク20の下降とシャフト39の下降を一致させるためである。
このシャフト39は、チェーン31に取り付けられていることから、フォーク20の押動により下部スプロケット34と補助スプロケット35、35との間で昇降可能であり、シャフト39の昇降距離が水平搬送部36における物品Wの搬送距離と一致する。
また、このシャフト39には転動体としての筒状のカラー40が備えられており、フォーク20がカラー40に当接した状態でフォーク20を後退させても、カラー40が転動することになり、フォーク20とカラー40との摩擦が軽減され、フォーク20の後退が円滑に行われるほか、フォーク20、シャフト39及びカラー40の磨耗を抑制することができる。
【0026】
次に、上記の構成のピッキング装置10の作用について説明する。
ピッキング棚26の背面側においてピッキング作業を意図する場合、スタッカクレーン16を作動させてピッキング作業の対象となる物品Wをキャリッジ19に予め取り込んでおく。
その後に、スタッカクレーン16を作動させ、キャリッジ19をピッキング棚26の前面に臨ませ、フォーク20をピッキング棚26の収容空間26aに向けて前進させ、図5に示されるように物品Wをチェーンコンベア27の直上に移動させる。
そして、キャリッジ19を下降させることにより、物品Wとともにフォーク20が下降されるが、フォーク20はチェーン31、31の間を下降することになり、フォーク20がチェーン31の水平搬送部36より低い位置に達した時点で、物品Wが水平搬送部36に受承される。
【0027】
さらにフォーク20を下降させると、シャフト39が備えるカラー40にフォーク20の先端付近が当接するが、図6に示されるように、フォーク20の下降が維持されることによりシャフト39がフォーク20に押動されて下降する。
シャフト39が下降することによりチェーン31が作動されるが、水平搬送部36におけるチェーンはピッキング棚26の前面側から背面側へ向かう作動となる。
チェーン31の作動により水平搬送部36の物品Wがピッキング棚26の背面側へ向けて搬送され、シャフト39が下部スプロケット34付近に達した時点では、物品Wの一部がピッキング棚26より飛び出した状態となる。
【0028】
物品Wの一部がピッキング棚26より飛び出した状態となった後、フォーク20を後退させる。
このとき、カラー40とフォーク20は当接した状態であるが、カラー40が転動体として転動することから大きな抵抗もなく円滑にフォーク20が後退される。
図7に示されるように、フォーク20が後退されると、物品Wに対するピッキング作業がピッキング棚26の背面側において適宜実施される。
なお、チェーンコンベア27の機台28に備えられているストッパ29、30により、物品Wの搬送時やピッキング作業時において、物品Wがチェーンコンベア27から脱落することはない。
【0029】
次に、ピッキング作業が完了し、ピッキング済みの物品Wをピッキング棚26から別の棚11へ収容する場合について、図8〜図10に基き説明する。
ピッキング作業が完了した時点では、物品Wの一部がピッキング棚26より飛び出した状態となっているほか、チェーン走行経路の上下走行部37ではシャフト39が下部スプロケット34付近に位置している。
まず、図8に示されるように、スタッカクレーン16を作動させ、フォーク20をシャフト39の下方へ向けて前進させる。
【0030】
次に、前進状態にあるフォーク20を上昇させるが、フォーク20を上昇させるとシャフト39のカラー40にフォーク20の先端付近が当接するが、フォーク20の上昇が維持されることにより、シャフト39はフォーク20に押動されて上昇する。
シャフト39が上昇することによりチェーン31が作動されるが、水平搬送部36におけるチェーン31はピッキング棚26の背面側から前面側へ向かう作動となる。
チェーン31の作動により水平搬送部36の物品Wがピッキング棚26の前面側へ向けて搬送され、シャフト39が補助スプロケット35付近に達した時点では、図9に示されるように、物品Wがピッキング棚26に収容された状態となる。
【0031】
そして、フォーク20を後退させるが、フォーク20を後退させるとき、カラー40とフォーク20は当接した状態であるが、転動体としてのカラー40が転動することから大きな抵抗もなく円滑にフォーク20が後退される。
フォーク20が後退された後、フォーク20の位置がシャフト39よりも高くなるようにキャリジ19を僅かに上昇させる。
【0032】
次に、再びフォーク20を前進させ、前進させたフォーク20を物品Wとシャフト39との間に位置させる。
そして、フォーク20を上昇させるが、フォーク20はシャフト39の上方に位置することから、シャフト39に干渉しない。
フォーク20が水平搬送部36よりも高くなった時点で、図10に示されるように、水平搬送部36の物品Wはフォーク20により支持される。
物品Wがフォーク20により支持された時点でフォーク20を後退させ、フォーク20の後退によりこの物品Wがキャリッジ19に取り込まれる。
次いで、スタッカクレーン16を作動させ、必要に応じてキャリッジ19の昇降や台車17の走行を行い、フォーク20を前進させて収容先の棚11に物品Wを収容する。
【0033】
このように、この実施形態のピッキング装置10では、スタッカクレーン16のフォーク20の昇降を利用することにより、チェーンコンベア27を作動させ、チェーンコンベア27による物品Wの搬送が行われる。
【0034】
この実施形態に係るピッキング装置10によれば以下の効果を奏する。
(1)フォーク20を昇降させることにより、チェーンコンベア27上の物品Wをピッキング棚26の背面側へ搬送したり、ピッキング棚26の背面側から物品Wをピッキング棚26内へ搬送させることができ、ピッキング作業を行う際に人手を介して物品Wを搬送させる必要がない。
(2)物品Wがフォーク20の下降によりピッキング棚26の背面側へ搬送されることから、フォーク20により支持される物品Wをチェーンコンベア27へ載置し、載置された物品Wのピッキング棚26の背面側へ搬送するといった一連の行程を、フォーク20の一回の下降により実施することが可能であり、ピッキング作業に取り掛かる迄の時間が比較的短く済む。
(3)チェーンコンベア27の作動はフォーク20の昇降を利用することから、チェーンコンベア27に駆動源を備える必要がなく、ピッキング装置10として構造が簡単に済み、また製作コストを抑制することができる。
(4)チェーンコンベア27の物品Wがピッキング棚26の背面側又は前面側へ搬送される際、物品Wはチェーンコンベア27の前端及び後端に備えられたストッパ29、30により確実に停止されるから、ピッキング作業において物品Wがチェーンコンベアから脱落することがない。
(5)シャフト39が備えるカラー40と当接した状態にあるフォーク20を後退させる際、フォーク20の後退によりカラー40が転動されるから、フォーク20、シャフト39及びカラー40との摩擦が軽減され、フォークの後退が円滑に行われるほか、フォーク20、シャフト39、カラー40の磨耗を抑制することができる。
(6)スタッカクレーン16のフォーク20は、棚11に対する物品Wの出し入れができる構造であれば干渉部材の押動も可能であるから、例えば、既存の棚11にチェーンコンベア27を設けるだけでピッキング装置が実現でき、既存の設備からの改造や転用も容易である。
【0035】
次に、第1の実施形態の変更例に係るピッキング装置50について、図11に基づいて説明する。
変更例に係るピッキング装置50では、上述したピッキング棚26におけるチェーンコンベア27のチェーン走行経路と異なるものとなっている。
従って、ここでは、説明の便宜上、先の説明で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、先の説明を援用する。
【0036】
図11に示されるピッキング装置50は、上述のピッキング装置10と同様に、棚11、ピッキング棚26及びスタッカクレーン16を備えている。
ところで、先述のピッキング装置10におけるチェーンコンベア27は、チェーン走行経路がT字状としたが、この変更例に係るピッキング装置50では、倒立L字状である。
この変更例に係るチェーンコンベア51は、機台52、チェーン53、複数種のスプロケット54、55、56及び補助スプロケット57を備えている。
このチェーンコンベア51は機台52の幅方向の両側においてチェーン53を夫々備え、チェーンコンベア51の機台52の前端に遊転自在の前部スプロケット54が備えられ、機台52の後端に後部スプロケット55が備えられている。
このチェーンコンベア51の場合、前部スプロケット54の下方に下部スプロケット56が備えられ、下部スプロケット56から後部スプロケット55に至るチェーン53の向きを上下方向へ変換する補助スプロケット57が備えられている。
【0037】
これらのスプロケット54〜57にはチェーン53が掛装されており、チェーン走行経路は水平搬送部60、上下走行部61、水平走行部62から構成されている。
なお、このチェーンコンベア51では、先に説明したピッキング装置10と同様に、機台52の前端には前部ストッパ58が備えられ、その後端には後部ストッパ59が備えられている。
また、上下走行部61には干渉部材であるシャフト63が備えられ、このシャフト63にはカラー64が転動部材として転動自在に備えられている。
このように構成されたピッキング装置50では、先に説明したピッキング装置とほぼ同じ作用により、フォーク20が昇降され、チェーンコンベア51上の物品Wの搬送を行うことができるものとなっている。
このピッキング装置50によれば、先のピッキング装置10と比較してチェーン走行経路がより簡単となり、スプロケットの数を削減することができる等、製作コストをさらに削減することができる。
【0038】
(第2の実施形態)
次に、図12に示される第2の実施形態に係るピッキング装置70について説明する。
ここでは、説明の便宜上、先の実施形態の説明で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、先の説明を援用する。
ところで、先の実施形態では、干渉部材であるシャフト39、63の昇降距離が物品Wの搬送距離に相当したが、ピッキング棚26における物品Wをピッキング棚26の背面から十分に突出させるようとする場合、収容空間26aの条件等により、チェーン走行経路の上下走行部37、61を寸法的に十分に確保できないことがある。
そこで、この実施形態のピッキング装置70では、フォーク20の昇降距離よりも長くなるような物品Wの搬送距離を得るようにしている。
具体的には、図12に示されるように、第1無端帯としての第1チェーンと、第2無端帯としての第2チェーンとの組み合わせにより、物品の搬送距離を長くするようにしている。
【0039】
この実施形態のピッキング装置70は、棚11、ピッキング棚26、スタッカクレーン16及びチェーンコンベア71を備えているが、ここでは、特徴部分であるチェーンコンベア71について詳述する。
この実施形態のチェーンコンベア71の機台72は、ピッキング棚26の背面から十分に離れた位置にあり、先の実施形態のチェーンコンベア27、51の機台28、52よりも長いものとなっている。
チェーンコンベア71の機台72の幅方向の両側において、機台72の前端に前部スプロケット73、後端に後部スプロケット74が遊転自在に備えられ、これらのスプロケット73、74に第1無端帯としての第1チェーン75が掛装され、この第1チェーン75により、物品Wを搬送させるための水平搬送部76が形成されている。
【0040】
一方、後部スプロケット74と同軸となるように、後部スプロケット74と径が異なる別の後部小径スプロケット77が、後部スプロケット74と一体的に回転するように備えられている。
また、前部スプロケット73のやや後方には中央スプロケット78が遊転自在に備えられ、この中央スプロケット78の下方には、さらに下部スプロケット79が備えられ、後部小径スプロケット77、中央スプロケット78、下部スプロケット79には第2無端帯としての第2チェーン80が掛装されている。
また、中央スプロケット78の近傍には、補助スプロケット81が遊転自在に設けられており、中央スプロケット78から下部スプロケット79を通じて補助スプロケット81へ向かう第2チェーン80が上下に走行できるものとなっている。
このように、第2チェーン80により、第1チェーン75の水平搬送部76と独立する上下走行部82が形成されており、この上下走行部82には干渉部材であるシャフト83が取り付けられており、このシャフト83には先の実施形態と同様にカラー84が備えられている。
また、機台72に前部ストッパ85及び後部ストッパ86が備えられ、物品Wのチェーンコンベア71からの脱落防止を図っている。
【0041】
従って、この実施形態におけるチェーンコンベア71では、第1チェーン75による水平搬送部76と、第2チェーン80による上下走行部82とからなる無端帯走行経路としてのチェーン走行経路が構成されることになる。
なお、この実施形態では後部スプロケット74の径と後部小径スプロケット77の径は2:1であることから、第2チェーン80の走行距離に対して第1チェーン75の走行距離は2倍となる。
【0042】
次に、この実施形態のピッキング装置70の作用について説明する。
まず、ピッキング作業を行う場合、先の実施形態と同様にピッキング作業の対象となる物品Wをキャリッジ19に取り込んでおいた後、キャリッジ19をピッキング棚26の前面に臨ませる。
次いで、フォーク20をピッキング棚26の収容空間26aに向けて前進させ、物品Wをチェーンコンベア71の直上に移動させる。
そして、キャリッジ19を下降させることにより、フォーク20及び物品Wが下降されるが、フォーク20は第1チェーン75の間を下降することになり、フォーク20が第1チェーン75の水平搬送部76より低い位置に達した時点で、物品Wが第1チェーン75の水平搬送部76に受承される。
【0043】
さらにフォーク20を下降させると第2チェーン80の上下走行部82に設けられたシャフト83のカラー84にフォーク20の先端付近が当接するが、フォーク20の下降が維持されることによりシャフト83がフォーク20に押動されて下降する。
シャフト83が下降することにより第2チェーン80が作動されるが、第2チェーン80の作動に連動して作動される。
このとき、ピッキング棚26の前面側から背面側へ向かう第1チェーン75の作動となるが、作動される第1チェーン75の走行距離は、下降する第2チェーン80の走行距離の2倍となる。
このため、第1チェーン75の水平搬送部76の物品Wはピッキング棚26の背面側へ向けて搬送され、第2チェーン80のシャフト83が下部スプロケット79付近に達した時点では、物品Wが先の実施形態の場合よりもピッキング棚26より飛び出した状態となる。
【0044】
物品Wがピッキング棚26より飛び出した状態となった後にフォーク20を後退させ、フォーク20が後退された後、物品Wに対するピッキング作業をピッキング棚26の背面側において実施される。
なお、先の実施形態と同様に、フォーク20の後退時においては、カラー84が転動体として転動することから大きな抵抗もなく円滑にフォーク20が後退され、また、機台72に備えられている前部ストッパ85及び後部ストッパ86により、物品Wの搬送時やピッキング作業時において物品Wがチェーンコンベア71から脱落することはない。
【0045】
次に、ピッキング作業が完了し、ピッキング済みの物品Wをピッキング棚26から別の棚11へ収容する場合について説明する。
ピッキング作業が完了した時点では、物品Wの一部がピッキング棚26より飛び出した状態となっているほか、上下走行部82ではシャフト83が下部スプロケット79付近に位置している。
まず、スタッカクレーン16を作動させ、フォーク20をシャフト83の下方へ向けて前進させる。
【0046】
次に、前進状態にあるフォーク20を上昇させるが、フォーク20を上昇させるとシャフト83のカラー84にフォーク20の先端付近が当接するが、フォーク20の上昇が維持されることによりシャフト83がフォーク20に押動されて上昇する。
シャフト83が上昇することにより第2チェーン80が作動されるが、第2チェーン80の作動は、第1チェーン75をピッキング棚26の背面側から前面側へ向かわせることになる。
第2チェーン80の作動による第1無端チェーン75の作動により、水平搬送部76の物品Wがピッキング棚26の前面側へ向けて搬送され、シャフト83が補助スプロケット81付近に達した時点では、物品Wがピッキング棚26に収容された状態となる。
【0047】
そして、物品Wがピッキング棚26に収容された時点でフォーク20を後退させ、フォーク20が後退された後にフォーク20の位置がシャフト83より高くなるようにキャリジ19を僅かに上昇させる。
次に、再びフォーク20を前進させ、前進させたフォーク20を物品Wとシャフト83との間に位置させ、次いで、再びフォーク20を前進させ、前進させたフォーク20を物品Wとシャフト83との間に位置させる。
そして、フォーク20を上昇させるが、シャフト83に干渉することなく、フォーク20が水平搬送部76よりも高くなった時点で、第1チェーン75の水平搬送部76の物品Wはフォーク20により支持される。
物品Wがフォーク20により支持された時点でフォーク20を後退させ、フォーク20の後退により物品Wがキャリッジ19に取り込まれる。
次いで、スタッカクレーン16を作動させ、必要に応じてキャリッジ19の昇降や台車17の走行を行い、収容先の棚11にこの物品Wを収容する。
【0048】
上記のピッキング装置によれば以下の効果を奏する。
(1)第1チェーン75と第2チェーン80が連動し、しかも、第1チェーン75の走行距離を第2チェーン80の走行距離よりも長く設定することができるので、ピッキング棚26から物品Wを十分に突出させることができ、ピッキング作業の作業性がさらに向上する。
(2)後部スプロケット74と後部小径スプロケット77の径の比率に応じて物品Wの搬送距離を設定することができるから、ピッキング作業の位置設定に対する自由度が高く、ピッキング作業の実情に合ったピッキング位置を設定することができる。
【0049】
なお、本発明は、上記した第1、第2の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 第1、第2の実施形態では、干渉部材としてのシャフトが機台の両側のチェーンを接続するように備えられたが、例えば、フォークと干渉して押動される干渉部材を一方のチェーンにのみ設けてもよく、この場合、機台の両側における後部スプロケットを共通の軸により接続し、干渉部材の昇降による一方のチェーンの作動を、他方のチェーンに伝達するようにすればよい。また、機台の両側のチェーンに夫々個別に干渉部材を設けてもよい。
○ 第1、第2の実施形態では、チェーンコンベアの機台の前端及び後端にストッパを夫々設けたが、必要がなければストッパを設けなくてもよく、また、機台の前端又は後端の一方にのみストッパを設けてもよい。
○ 第1、第2の実施形態では、ピッキング棚を最下段の1箇所としたが、必要に応じて2箇所や3箇所等、複数のピッキング棚を設けてもよく、ピッキング棚を設ける位置も自由である。
○ 第1、第2の実施形態では、スタッカクレーンのフォークを3段式としたが、フォークの形式や種類を限定するものではない。少なくとも、ピッキング棚に対して進退自在であり、かつ、干渉部材を押動させることができるフォークであればよい。
○ 第1の実施形態では、無端帯として無端状のチェーンを採用したが、チェーンに替えて、平形ベルトや丸形ベルト、Vベルト等の無端状のベルトを採用してもよく、ベルトを採用する場合、物品が重量物でない場合には好適である。なお、こうしたベルトを採用する場合、ベルトの滑りを防止するために溝付きベルトにすることが好ましい。
○ 第2実施形態では、第1無端帯及び第2無端帯としてチェーンを採用したが、チェーンに替えて平形ベルトや丸形ベルト、Vベルト等の無端状のベルトを採用してもよく、また、例えば、第1無端帯をベルト、第2無端帯を無端状のチェーンとしてよい。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、棚の背面側を通じた物品の搬送に対してフォークの作動を利用して人手を介さずに行い、棚の背面側におけるピッキング作業の作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るピッキング装置の概要を示す側面図である。
【図2】第1の実施形態に係るピッキング装置の概要を示す正面図である。
【図3】第1の実施形態に係るピッキング装置の要部を示す側面図である。
【図4】第1の実施形態に係るチェーン走行経路を示す概略斜視図である。
【図5】第1の実施形態に係るピッキング装置の作用説明図である。
【図6】第1の実施形態に係るピッキング装置の作用説明図である。
【図7】第1の実施形態に係るピッキング装置の作用説明図である。
【図8】第1の実施形態に係るピッキング装置の作用説明図である。
【図9】第1の実施形態に係るピッキング装置の作用説明図である。
【図10】第1の実施形態に係るピッキング装置の作用説明図である。
【図11】第1の実施形態の変更例に係るピッキング装置を示す側面図である。
【図12】第2の実施形態に係るピッキング装置を示す概要図である。
【図13】従来のピッキング装置の概要を示す側面図である。
【図14】別の従来のピッキング装置の概要を示す側面図である。
【符号の説明】
10、50、70 ピッキング装置
11 棚
16 スタッカクレーン
20 フォーク
26 ピッキング棚
27、51、70 チェーンコンベア
31、53 チェーン
36、60、76 水平搬送部
37、61 上下走行部
39、63、83 シャフト
40、64、84 カラー
75 第1チェーン
80 第2チェーン
P パレット
W 物品
Claims (5)
- 上下及び水平方向に区画される複数の棚が設けられ、棚に対して進退及び昇降自在のフォークを有するスタッカクレーンが該棚の前面に沿って走行自在に備えられ、いずれかの棚にコンベアが設けられ、該コンベアにより棚の背面側を通じて物品を搬送自在とするピッキング装置であって、
前記コンベアが無端帯を具備する無端帯コンベアであり、
無端帯により物品を搬送する水平搬送部と、無端帯を上下に走行させる上下走行部を含む無端帯走行経路が形成され、
前記フォークと交差する干渉部材が上下走行部における無端帯に設置され、
前記フォークの押動を受ける該干渉部材の昇降により、前記コンベア上の物品を搬送させることを特徴とするピッキング装置。 - 下降する前記フォークの押動により下降され、上昇する前記フォークとの押動により上昇される干渉部材であり、
干渉部材が下降することにより水平搬送部上の物品を棚の背面側へ搬送させ、
干渉部材が上昇することにより水平搬送部上の物品を棚の前面側へ搬送させることを特徴とする請求項1記載のピッキング装置。 - 前記フォークに対して転動自在の転動体が干渉部材に備えられることを特徴とする請求項1又は2記載のピッキング装置。
- 無端帯コンベアの前端及び後端に物品の搬送を規制するストッパが備えられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のピッキング装置。
- 上下及び水平方向に区画される複数の棚が設けられ、棚に対して進退及び昇降自在のフォークを有するスタッカクレーンが該棚の前面に沿って走行自在に備えられ、いずれかの棚にコンベアが設けられ、該コンベアにより棚の背面側を通じて物品を搬送自在とするピッキング装置であって、
第1無端帯及び第2無端帯を具備する無端帯コンベアであり、第1無端帯による水平搬送部と、第2無端帯による上下走行部を含む無端帯走行経路が形成され、第1無端帯と第2無端帯が連動することを特徴とするピッキング装置。
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JP2018002326A (ja) * | 2016-06-27 | 2018-01-11 | 村田機械株式会社 | ピッキングシステム及びピッキングシステムの制御方法 |
CN114408590A (zh) * | 2021-12-10 | 2022-04-29 | 太仓北新建材有限公司 | 一种石膏板自动送板装置 |
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2003
- 2003-07-09 JP JP2003194270A patent/JP2005029307A/ja active Pending
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