JP2005029273A - 薬袋の振分け装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】印字した薬袋を様々な使用目的に基づいて自動的にふり分ける振分け装置を提供する。
【解決手段】搬送路5、6、7を縦方向の搬出用コンベヤ8に連結し、その搬出用コンベヤ8の端部に下端の支持点を中心に揺動する振分け板12を備えた振分け手段を収納ケース9内に設ける。各搬送路5、6、7の端部に薬袋を待機させるローラ18と、待機を検出する検出器19、20、21を設ける。印字された薬袋が各搬送路上で待機すると、その薬袋の印字情報が患者名順か優先順位、再発行かの情報に基づいて振分け板12の振分け方向を切換える。
【選択図】図1

Description

この発明は、錠剤や散薬、分包袋等を収納する薬袋を患者名や優先順位などの条件に基づいて振分けるための振分け装置に関する。
この種の薬袋は、通常、印字装置においてその表面に患者名や用法、注意事項等の情報を印字された後収納ケースに一旦収納され、その後薬袋の内部に錠剤や分包袋等が投入される手順がとられているが、従来、印字された薬袋はそのまま同一の収納ケースに収納されているために、錠剤等の投入に当たって作業者が手作業により患者名別に薬袋をふり分ける必要があった。
特に、複数の印字装置により印字した薬袋を同じ収納ケースに収納した場合、多数種類の薬袋が混在し合うことになるため、薬袋のふり分けに著しい時間が必要になる不具合があった。
また、薬局などの調剤作業においては、薬の調剤に対して患者別に優先順位を設けたり、印字内容の変更やプリントミス等により薬袋を再発行する場合が多く生じるが、このような場合、従来の方法では薬袋の混合を防ぐため他の薬袋の製袋や印字を中断して対象となる薬袋だけを製袋・印字する必要があり、作業能率を低下させる不具合があった。
そこで、この発明は、患者名別や優先順位、或いは再発行などの様々な条件に基づいて、複数の薬袋を並行処理して薬袋を高効率に自動的に振り分けることができ、かつ装置の小型化、コンパクト化を可能にする振分け装置を提供することを目的とする。
この発明は、上記の課題を解決するため、薬袋印字情報が印字された薬袋を整列状に送る縦方向の1つの搬送路と、その薬袋を縦方向又は傾斜方向に受入れて振分ける振分け手段とを備え、振分け手段は下端を中心に回転自在な振分け板から成り、搬送路手前に設けた検出器による薬袋の検出信号と患者名順又は優先順位、再発行の信号とにより振分け板を振動させて薬袋を振分けるようにして成る薬袋の振分け装置としたのである。
上記の構成としたこの発明の薬袋振分け装置では、薬袋印字情報が印字された薬袋が搬送路へ送り込まれ、その際、搬送路からの薬袋が搬送路で重ならないように薬袋の搬送が行なわれる。
上記搬送路は縦方向に設けられており、薬袋が搬送路へ送り込まれると薬袋の自重で下方へ送るのではなく強制的に送り出す。このような搬送路は、患者名順又は優先順位、再発行の条件によって最初に搬送路に送り込まれた順序通りではない場合があり、確実に振分け手段へ薬袋を送り出すためである。
上記のように搬送される薬袋については、予め分っている薬袋情報によりその薬袋がどの患者のものであるかが判断されており、その薬袋情報に従って振分け板が作動させられ、患者名別に応じて振分け板が方向を切替えられ、薬袋は所望の方向へ振分けられる。薬袋の優先順位付けや再発行を行なう場合は、順位や再発行の情報により上記と同じ方法で薬袋を振分ける。このため、患者名順の薬袋と優先順位、再発行の薬袋が異なる方向へ振分けられる。又、搬送路を縦方向に設け、振分け手段を縦方向又は傾斜方向に薬袋を受入れるように設けることにより、搬送路が水平斜め方向であっても、搬送路と振分け手段を設けるスペースは極めて小さいもので済み、装置のコンパクト化が図られる。
以上のように、この発明は、薬袋を1つの搬送路へ検出器の信号により重ならないように送り、この搬出コンベヤで送り出されるその薬袋について予め分っている印字情報による患者名順又は優先順位、再発行の信号により振分け板の振り分け方向を制御して薬袋を振分けするようにしたので、患者名別や優先順位等の様々な条件に応じて薬袋を自動的に振分けることができ、振分け作業の大幅な効率化を図れ、かつ搬送路を縦方向に設け、振分け手段が薬袋を縦方向又は傾斜方向に受入れるようにしたから振分け装置をシンプルでコンパクト化し、小さなスペースに収納できるという効果がある。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1(a)は、従来の薬袋の製袋・印字装置に、この発明の振分け装置を連結した実施例を示している。なお、この実施例の振分け装置は、薬袋に印字をした後それぞれの薬袋を所望の方向へ振分けてその薬袋にその後必要な薬剤を手作業で封入するのに用いられることが前提である。この例では、1台の製袋装置1で製袋した薬袋Tを3台の印字装置2、3、4に分配し、その表面にそれぞれ患者名や用法等の情報を印字する。
この印字された薬袋Tは、次に各印字装置2、3、4と連結した複数の搬送路5、6、7を介して図示のように縦方向に設けられた搬出用コンベヤ8に送られ、その搬出用コンベヤ8の端部に設置した収納ケース9内に投入される。この収納ケース9の内側には、図2に示すように、そのケース内部を2つの収納部10、11に仕切る振分け板12をその下端部に設けた回転支持部を中心に揺動可能に取り付けた振分け手段が薬袋Tを縦方向又は傾斜方向に受入れるように設けられている。この振分け板12は、中央部がリンク13を介してカム円板14に連結され、このカム円板14にこのカム円板を回転させる駆動モータM15が連結されている。
また、カム円板14の周縁には、180度の対向位置に一対の切欠溝16、16が形成され、その各切欠溝16、16を検出するための近接スイッチ17、17が駆動モータ15の端面に取付けられている。この構造では、切欠溝16、16と近接スイッチ17、17が一致する範囲でカム円板14を回動させると、振分け板12が、図2において実線位置と鎖線位置との間を揺動し、搬出用コンベヤ8から排出される薬袋を各収納部10、11に振分けて収納する。
また、各搬送路5、6、7の排出側ローラ18の外側と、搬出用コンベヤ8の排出側端部には、それぞれ薬袋の存在を検出する検出器19、20、21、22が設けられており、これら各検出器19、20、21、22の信号は、図1(b)に示すようにマイクロコンピュータ等の制御装置(CPU)23に出力される。
一方、制御装置23は、各搬送路に設けた検出器19、20、21が薬袋を検出すると、その薬袋を一旦排出側ローラ18に噛み込んだ状態で待機させ、搬出用コンベヤ8の検出器22がオフの条件(搬出用コンベヤ8上に薬袋が存在しない状態)において、薬袋を搬出用コンベヤ8に送り出すようになっている。
また、制御装置23には、オンラインでデータメモリ24が接続し、そのデータメモリに、各薬袋の表面に印字する患者名や用法等の印字情報が収納されており、制御装置23は、製袋装置1で製袋された薬袋が各印字装置2、3、4に分配されると、データメモリ24から各印字装置に対して薬袋に印字する情報を出力し、印字装置の動きを制御するようになっている。
さらに、制御装置23は、振分け板12の駆動モータ15の駆動回路25と接続し、後述するように駆動モータ15の作動を制御するようになっており、また、外部入力器26が接続して、制御モードや印字装置の制御に必要な各種のデータを外部から制御装置23に直接入力できるように構成されている。
この実施形態は上記のように構成されており、次にその作用を説明する。薬袋の振分けを行なうには、先ず、制御装置23に対して、患者名別の振分けか、或いは優先順位や再発行に基づく振分けかの振分けの種類を決める制御モードを、外部入力器26を介して指令する。
この場合、患者名別の振分けの場合は、その制御モードを指定するだけで、データメモリ24の情報に基づいて振分けが行なわれるが、優先順位や再発行に基づく振分けの場合は、制御モードと共に、優先される患者名や、優先順位、又は再発行する患者名等のデータを制御装置23に指令する。
このように制御モードを指定した後、製袋装置1から各印字装置2、3、4に薬袋が分配されると、制御装置23からそれぞれの印字装置2、3、4に対して印字情報が出力され、薬袋の印字が行なわれる。
印字された薬袋が、次に各搬送路5、6、7に送られ、排出側ローラ18の位置で待機すると、各検知器19、20、21から信号が制御装置23に出力される。この状態で、制御装置23においては、各々の印字装置に分配された薬袋にどのような印字情報が印字されているか特定できているので、待機位置にある薬袋とその印字情報とを判別することができる。
このため、その印字情報と制御モードの内容に基づいて駆動モータ15を駆動し、振分け板12を揺動させて薬袋を所定の収納部10、11に収納する。なお、この場合、各検出器19、20、21のうち2つ又は3つの検出器から同時に薬袋の待機状態が出力された場合は、各薬袋に優先順位があるときはその順位通りに、また優先順位がないときは制御装置23に入力された印字情報の古い順に薬袋を搬出用コンベヤ8に送り出し、収納ケース9に振分ける。
このように制御装置23によって搬出用コンベヤ8で強制的に搬送される薬袋と印字情報が正確に特定され、それに基づいて振分け板12の動きが制御されるため、薬袋を様々な条件に応じて確実に振分けて収納することができる。又、搬送コンベヤ8を縦方向に、振分け手段は薬袋を縦方向又は傾斜方向に受入れるように設けたから、搬送路5、6、7が斜め横方向に設けられていても、その端部に極めてコンパクトに小さなスペース内で設置できる。
なお、上記の実施形態では、薬袋の振分け方向を2方向としたが、3方向以上に振分けるようにしてもよい。また、薬袋と同時に処方せんを印字装置と搬送路に流し、薬袋と同様に振分けるようにしてもよい。
(a)は実施例の全体構造図、(b)はその制御構造を示すブロック図 同上の要部の拡大図 振分け板とその駆動部を示す斜視図
符号の説明
2、3、4 印字装置
5、6、7 搬送路
8 搬出用コンベヤ
9 収納ケース
12 振分け板
14 カム円板
15 駆動モータ
19、20、21、22 検出器
23 制御装置
24 データメモリ

Claims (3)

  1. 薬袋印字情報が印字された薬袋を送る縦方向の1つの搬送路と、その薬袋を縦方向又は傾斜方向に受入れて振分ける振分け手段とを備え、振分け手段は下端を中心に回転自在な振分け板から成り、搬送路手前に設けた検出器による薬袋の検出信号と患者名順又は優先順位、再発行の信号とにより振分け板を振動させて薬袋を振分けるようにして成る薬袋の振分け装置。
  2. 前記振分け手段を収納ケース内に設け、振分け板によって形成される複数の収納部に薬袋を振分けて収納するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の薬袋の振分け装置。
  3. 前記縦方向の搬送路の出口に送り検出器を設け、その検出信号により薬袋の重なりを防止するようにしたことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の薬袋の振分け装置。
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