JP2005026622A - 電磁波シールド接着フィルム及び電磁波シールド板材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 開口率が高い金属メッシュを用いた電磁波シールド部材の加工に有用な電磁波シールド接着フィルム、該フィルムを使用した電磁波シールド板材およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 線径15〜30μmかつ開口率75〜95%である織物からなる金属メッシュを用い、該金属メッシュの厚みより50〜200μm厚いホットメルト接着樹脂フィルムにその少なくとも一部を埋設することにより上記課題は達成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電磁波シールド接着フィルム及びそれを用いた電磁波シールド板材ならびに該電磁波シールド板材の製造方法に関する。
電子機器が発生する不要な電磁波は他の電子機器の誤作動などの悪影響をもたらすため、できるだけ抑制することが求められている。そのために各種の電磁波シールドフィルタが知られている。電磁波シールドフィルタは、基材と電磁波遮蔽材とを積層することにより得られ、積層にホットメルト接着樹脂が使用される。そのなかでもフィラメント表面が金属化された合成繊維網状体を透明熱可塑性フィルムで基材と積層した電磁波シールドフィルタ(特許文献1参照)や、キャストアクリル樹脂基板と導電性金属化繊維製の織編物とが透明性ホットメルト接着樹脂を介して積層されてなる電磁波シールド用積層板(特許文献2参照)が知られている。
特許文献2では、ホットメルト接着樹脂の厚さが織編物の30〜100%であること、ホットメルト接着樹脂の軟化点温度が170℃以下であることが望ましいとされている。
また、加熱または加圧により流動する接着剤層を有する導電性金属付きプラスチックフィルムにおいて、マイクロリソグラフ法により導電性金属で描かれた幾何学図形を有し、その開口率が50%以上である電磁波シールド性接着フィルム(特許文献3参照)が知られている。
特開昭62−58699号公報 特開平3−69349号公報 特開平11−145676号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2に記載の電磁波シールドフィルタは、合成繊維メッシュにメッキを施して金属化し導電性を付与したものを使用している。合成繊維メッシュの線径は30μmよりも大きいので、メッシュの線が視認され、また、開口率が70%以下と小さいために暗いフィルタとなっている。特許文献3記載の電磁波シールドフィルムはマイクロリソグラフ法により描画するので線を細くすることができるが、工程が複雑である。
これらを改善するために、開口率が高い金属メッシュを使用して、接着剤フィルムと一体化したフィルムの検討を進めた。ところが、接着剤としてホットメルト接着剤を用いて金属メッシュと一体化した電磁波シールド接着フィルムを製造した場合に、開口率が高い金属メッシュでは特許文献1に見られるようなメッシュ厚みの30〜100%の厚みのものではうまく接着フィルムが製造できなかった。また、電磁波シールド接着フィルムを透明アクリル樹脂基板等に積層して電磁波シールド部材を製造した時に製造条件により、開口率が高い金属メッシュでは電磁波遮蔽効果が低下してしまうことが発生した。
したがって、本発明の目的は、上記問題を解決した開口率が高い金属メッシュを用いた電磁波シールド板材の加工に有用な電磁波シールド接着フィルム、および該フィルムを使用した電磁波シールド板材ならびにその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討したところ、開口率が高い金属メッシュとして、線径15〜30μmで且つ開口率75〜95%の織物を使用し、かつ積層するホットメルト接着樹脂の厚みを該金属メッシュの厚みに対し特定厚さとすることにより良好な電磁波シールド接着フィルムが得られ、かつ、得た電磁波シールド接着フィルムを透明樹脂シートあるいはガラス基板に積層するときの温度を特定の範囲とすることにより、良好な電磁波シールド板材が製造できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、線径15〜30μmかつ開口率75〜95%である織物からなる金属メッシュの少なくとも一部が、該金属メッシュの厚みより50〜200μm厚いホットメルト接着フィルムに埋設されてなる電磁波シールド接着フィルムである。
また、本発明は、さらに少なくとも片面に透明樹脂フィルムが積層されてなる電磁波シールド接着フィルムである。なお、これら電磁波シールド接着フィルムのホットメルト接着樹脂は、80℃で動的粘弾性特性の10Hzにおける粘度係数が1×104Pa・s以上となるものが好ましい。
さらに、本発明は、これら電磁波シールド接着フィルムを樹脂基板あるいはガラス基板と積層一体化した電磁波シールド板材であり、該電磁波シールド板材の製造における積層をホットメルト接着樹脂の動的粘弾性特性の10Hzにおける粘度係数が2×103Pa・s以上となる温度で行なう電磁波シールド板材の製造方法である。
本発明の電磁波シールド接着フィルムを構成するホットメルト接着フィルムとしては、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレンビニルアルコール系樹脂からなる市販のホットメルト接着フィルムが挙げられる。その厚みは金属メッシュの厚みより50〜200μm厚くする。ホットメルト接着樹脂の厚みが(金属メッシュの厚み+50μm)より小さいと熱圧着で基材に積層したときにシールド効果が低下するので好ましく、(金属メッシュの厚み+200μm)より厚いと熱圧着で金属メッシュとホットメルト接着フィルムを一体化するときにホットメルト接着フィルムが流動して接着部より、はみ出すので好ましくない。
ホットメルト接着フィルムは常温では接着性をもたないので、取り扱いが容易である。したがって、基材に対する金属メッシュの格子線方向の位置あわせ、サイジングも容易であり、その後、熱プレスなどにより容易に基材に積層できるので好ましい。
接着温度はホットメルト接着樹脂の種類や基板の種類によるが、90〜140℃が好ましい。かつこの接着温度におけるホットメルト接着樹脂の動的粘弾性測定による10Hzの粘度係数が2×103Pa・s以上であることが好ましい。これより小さいと、基材に積層後に金属線による電磁波のシールド効果が低下するので好ましくない。
なお、基材と積層するときに上記動的粘弾性特性を有するホットメルト接着樹脂を用いた電磁波シールド接着フィルムであると良好な結果が得られるが、さらに好ましくは、80℃における動的粘弾性測定による10Hzの粘度係数が1×104Pa・s以上であるホットメルト接着樹脂を用いることで高温時の電磁波シールド効果が持続するので好ましい。
本発明の電磁波シールド接着フィルムを構成する金属メッシュは、線径15〜30μmの金属線からなる織物である。織物とは、一方向に多数本の糸(経糸)を配列し、それらの糸に対して垂直方向から多数本の糸(よこ糸)を組み合わせることにより、二方向の糸の位置関係が糸単独で保持される自己形状保持性のある構造体のことである。例えば、経糸とよこ糸を上下に交互に通すことにより、形状が保持される平織がある。織物は糸方向に均一に力が加えられても互いの糸の位置関係は変わらず、開口部の形状は変形しないが、編み物は開口部の形状が変化するので好ましくない。金属線からなる織物は、糸の代わりに金属線を用いることによって得られる。
金属線の中でも、タングステン線は、線製造時にカーボンが表面に付着しているため黒く、黒化処理をせずにそのまま使用しても金属線の反射が抑えられるので好ましい。金属線は、線径が15μmよりも小さくなるとメッシュでの電磁波シールド効果が小さくなり、30μmより大きいと線状物が視認されやすくなるので好ましくない。本発明においては、タングステンを20質量%以上含有する合金からなる線もタングステン線という。
金属メッシュの面方向から見た場合の開口率は75〜95%である。75%より小さいと、例えば、ディスプレイ装置の手前に透視性の電磁波シールド材として使用した場合、表示画面が暗くなるので好ましくない。95%より大きいと電磁波シールド効果が小さくなるので好ましくない。開口率とは、金属メッシュの面方向から見た場合に光が透過する部分の割合であって、単位面積あたりの透光部の割合を意味する。金属メッシュの厚みは、28〜60μmであることが好ましい。
本発明の電磁波シールド接着フィルムは図1に示すように、金属メッシュ1はホットメルト接着フィルム2に埋設されていることが好ましい。金属メッシュ1が埋設されていることにより、メッシュの形状が安定し、取り扱い性が向上する。金属メッシュ1が完全に埋設している必要はないが、形状を保持できる程度に一部が埋設していることが望ましく、ホットメルト接着フィルムの表面に付着しただけで埋設していない場合、金属メッシュとホットメルト接着フィルムが剥離するので好ましくない。
本発明の電磁波シールド接着フィルムは、図2に示すように、少なくとも片面を透明樹脂フィルム3と積層一体化することができる。その透明樹脂フィルムは着色されたフィルムであってもよい。着色の方法としては、色素をフィルムに分散する方法、色素を含む樹脂をフィルムにコーティングする方法がある。また、一般の反射防止フィルム、ノングレアフィルム、防汚フィルム等を用い、電磁波シールドフィルムを基板に貼り合わせるときに透明樹脂フィルム3を表層とすることによって、これらの機能も一度に付与することができる。
なお、本発明における「透明」とは、樹脂部分の厚みを100μmとした際の樹脂部分の全光線透過率が60%以上であり、ヘイズ値が10%以下のことを言う。100μmよりも厚い樹脂部分の全光線透過率が60%以上であり、ヘイズ値が10%以下の場合、当然、その樹脂は透明樹脂となる。全光線透過率とヘイズ値とは、JIS K 7105に準じて測定する。
本発明の電磁波シールド接着フィルム(少なくとも片面に透明樹脂フィルムを積層一体化したものを含む)は、図4、図5に示すように、ガラス基板等の他の基板7に積層一体化することができる。
ガラス基板は、特に限定されるものではないが、熱または化学強化されている方が強度的に好ましい。
露出した電磁波シールド接着フィルムと粘着させる基板としては、ガラス製、樹脂製の基板が挙げられる。樹脂製の基板としては、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、トリアセテート等からなる基板が挙げられる。基板の形状としては、平板、アーチ状の板等が挙げられる。本発明の電磁波シールド接着フィルムを基板に積層することによって、電磁波シールド性を有し、且つ、剛性を有する積層体を得ることができる。
本発明の電磁波シールド接着フィルムの製造方法としては、図3に示すように、それぞれ別個に供給される片面保護フィルムつきのホットメルト接着フィルム2と保護フィルム4の間に金属メッシュ1を供給して、2本の熱ロール(5,5)間を通過させて、金属メッシュ1とホットメルト接着フィルム2を一体化する。このとき、保護フィルムつきのホットメルト接着フィルム2の保護フィルム側を熱ロール5に沿わせるようにする。保護フィルムがあるので、ホットメルト接着フィルム2は熱ロール5に接着しない。一体化したフィルムはロール通過後空冷して巻き取りロール6に巻き取る。保護フィルム4には、ホットメルト接着フィルム2から容易に剥がれるものが使用される。保護フィルムは離型処理された紙であってもよい。
また、少なくとも片面に透明樹脂フィルム層を有する電磁波シールド接着フィルムは、上記の方法において、保護フィルム4の代わりに透明樹脂フィルム3を供給することにより得られる。
これらの製造方法では、ホットメルト接着フィルム2は一体化時には粘性流体であるために、金属メッシュ1まわりに気泡が残らないので好ましい。
熱ロール5としては金属ロール、ゴムロールなどが使用できる。ロール径は特に限定されるものではないが、直径50〜200mmのものが好ましい。熱ロール5は温度を均一に調節できることが望ましい。
フィルムの搬送速度は0.2〜1.5m/minであることが好ましい。搬送速度が低すぎると生産性が低く、搬送速度が大きすぎると、ホットメルト接着フィルムが溶融せず、メッシュと一体化できないので好ましくない。
電磁波シールド接着フィルムの基板への貼り合わせには、熱プレス法、熱ロールラミ法が用いられる。熱プレス法においては、真空下で行う方が、気泡が基材とホットメルト接着フィルム間に残らないので外観上好ましい。なお、貼り合わせは該ホットメルト接着樹脂の動的粘弾性測定による10Hzの粘性係数が2×103Pa・s以上となる温度で行なう。
ホットメルト接着フィルムが厚すぎると、電磁波フィルム製造時にホットメルト接着フィルムが流出して熱ロールに付着するので好ましくない。なお、ホットメルト接着フィルムの厚みとしては、金属メッシュの厚みより50〜200μm大きいことが好ましい。
得られた電磁波シールド接着フィルムは切断してもよく、切断しなくてもよい。切断しないでロールに巻き取ると、電磁波シールド接着フィルムの輸送性が良くなるので好ましい。
本発明の電磁波シールド接着フィルムは、金属線織物の安定性を増し、高開口率であり、ホットメルト接着部材と一体化されているため、加熱プレスにより容易に板材に積層することができるので、明るさを要求される電磁波シールド板の部材の用途に適している。
実施例によりさらに詳しく説明する。
本実施例比較例では下記1)〜4)の材料及び原料を使用し、下記評価1)〜評価4)の評価を行なった。
1)金属メッシュ
線径18μmのタングステン線を平織りした織物からなるタングステン線メッシュを用いた。メッシュ厚さは35μmであり、ピッチは240μm、開口率は85.5%であった。
2)ホットメルト接着フィルム
片面に保護フィルムの付いた下記の2種のウレタン系ホットメルト接着フィルムをそれぞれ必要厚さにしたものを用いた。なお、ホットメルト接着樹脂の動的粘弾性測定(後記参照)による10Hzの粘性係数を表1に示す。
・フィルムA:日本マタイ株式会社製、商品名;エルファンUH−203
・フィルムB:ダイセル化学株式会社製、商品名;サーモライト6501
Figure 2005026622
3)透明樹脂フィルム
透明樹脂フィルムとして、厚さ125μm、全光線透過率91%およびヘイズ0.7%であるPETフィルム(東洋紡(株)製、商品名;PETフィルムA4100)を用いた。
4)基板
基板として、メタクリル樹脂板(三菱レイヨン(株)製、商品名;アクリライト L)を用いた。
評価1)ホットメルト接着樹脂の動的粘弾性測定
測定装置(Rheometrics社製、商品名;DYNAMIC ANALYZER RDAII)にて、保護フィルムを除いたホットメルト接着フィルム適当枚数を重ね合わせ、加熱溶融させて適切な厚さとしたものを、0.1%歪で温度を可変して測定して、周波数10Hzにおける動的粘性係数η*を得た。
評価2)電磁波シールド効果測定(アドバンテスト法)
実施例比較例で作成した電磁波シールド板材から150mm×150mmの大きさにサンプルを切り出し、測定器として(株)アドバンテスト製のTR17301(商品名)を用いて、インピーダンスが377Ω以下の電磁波のシールド効果である磁界シールド効果を測定した。
磁界シールド効果の好ましい範囲は、用途やシールドすべき電磁波の大きさにより異なるが、15dB以上さらに好ましくは20dB以上である。
評価3)60℃耐久性評価
評価2)の測定で、電磁波シールド効果が維持されているサンプルについて、60℃の炉に120時間入れた後、取り出して冷却した後電磁波シールド効果を評価2)と同様にして測定した。
評価4)80℃耐久性評価
評価2)の測定で、電磁波シールド効果が維持されているサンプルについて、80℃の炉に120時間入れた後、取り出して冷却した後電磁波シールド効果を評価2)と同様に測定した。
実施例1(電磁波シールド接着フィルムの製造)
図3に記載のように、片面保護フィルム付ホットメルト接着フィルム2(フィルムA、保護フィルムは紙製)と保護フィルム4(PET樹脂製の厚み38μm)とを2本の熱ロール(5、5)の間に連続的に供給しながら、2つのフィルムの間にタングステン線からなる織物1を供給した。なお片面保護フィルム付ホットメルト接着フィルム2の保護フィルム側をロールに沿わせるようにした。ホットメルト接着フィルム2の厚さは100μmである。熱ロールの温度は120℃とした。両フィルムを0.4m/minの速度で2本の熱ロール(5、5)の間を通過させ、空冷して巻き取りロール6で巻き取った。フィルムは金属メッシュ部分がホットメルト接着フィルムに埋設されていて、織物の目がくずれず安定性が良かった。
実施例2(片面透明樹脂フィルム付電磁波シールド接着フィルムの製造)
実施例1の保護フィルムの代わりに、上記透明樹脂フィルム3を用いて、実施例1と同様に電磁波シールド接着フィルムを製造した。なお、ホットメルト接着フィルムの厚さは100μmである。フィルムは金属メッシュがホットメルト接着フィルムに埋設されていて、織物の目がくずれず安定性が良かった。
実施例3
実施例1で得られた電磁波シールド接着フィルムの保護フィルムを剥がし、上記メタクリル樹脂板を厚さ1.5mmかつ大きさ300mm×300mmに切り出したもの2枚の間に挟み、真空下で熱プレスした。熱プレス温度は110℃、プレス圧力は0.1MPaであった。なお、熱プレス温度でのホットメルト接着樹脂の粘性係数は6.2×103Pa・sであった。得られた電磁波シールド板材の磁界シールド効果は、22dBであった。
以下、電磁波シールド板材の60℃および80℃の耐久性を評価した。60℃の耐久性評価で磁界シールド効果は22dBであり、効果は維持されていた。また、80℃での耐久性評価で磁界シールド効果は16dBで電磁波シールド効果は若干低下していたが十分使用に耐えるものであった。
実施例4
実施例2で得られた電磁波シールド接着フィルムの保護フィルムを剥がし、上記メタクリル樹脂板を厚さ3.0mmかつ大きさ300mm×300mmに切り出したもの上にホットメルト接着フィルムがメタクリル樹脂板側になるようにセットして、真空下で熱プレスした。熱プレス温度は110℃、プレス圧力は0.1MPaであった。なお、熱プレス温度でのホットメルト接着樹脂の粘性係数は6.2×103Pa・sであった。得られた電磁波シールド板材の磁界シールド効果は22dBであった。また、60℃の耐久性評価での磁界シールド効果は22dBであり、効果は維持されていた。さらに、80℃での耐久性評価では磁界シールド効果は16dBと若干シールド効果は低下していたが、十分使用に耐えるものであった。
実施例5
実施例2において、ホットメルト接着フィルムとしてフィルムBを用い、実施例2にならい、電磁波シールド接着フィルムを作成した。そして実施例4にならい、熱プレス温度95℃、プレス圧力0.1MPaでアクリル板に積層した。なお、熱プレス温度でのホットメルト接着樹脂の粘性係数は2.8×103Pa・sであった。得られた電磁波シールド板材の磁界シールド効果は22dBであった。また、60℃での耐久性評価で磁界シールド効果は22dBであり、効果は維持されていた。しかし、80℃での耐久性評価では磁界シールド効果が4dBと効果は大きく低下していた。このものは使用時の温度が60℃以下にすることより十分使用に耐えるものである。
比較例1
実施例2において、ホットメルト接着フィルムとして、厚さ250μmのフィルムAを用い、実施例2と同様に電磁波シールド接着フィルムを製造しようとしたが、ホットメルト接着フィルムが流動してフィルムからはみ出し、ロールに付着し、連続して電磁波シールド接着フィルムを製造することができなかった。
比較例2
実施例5において、熱プレス温度を110℃とし、実施例5と同様にして電磁波シールド板材を製造した。なお、熱プレス温度でのホットメルト接着樹脂の粘性係数は9.0×102Pa・sであった。得られた電磁波シールド板材の磁界シールド効果は3dBと使用に耐えないものであった。
比較例3
実施例4において、熱プレス温度を140℃とし、実施例4と同様にして電磁波シールド板材を製造した。なお、熱プレス温度でのホットメルト接着樹脂の粘性係数は1.8×103Pa・sであった。得られた電磁波シールド板材の磁界シールド効果は2dBと使用に耐えないものであった。
比較例4
実施例2において、ホットメルト接着フィルムとして、厚さ50μmのフィルムAを用い、実施例2と同様の条件で電磁波シールドフィルムを作成し、以下、実施例4と同様の条件で、電磁波シールド板材を製造した。得られた電磁波シールド板材の磁界シールド効果は13dBであり、実施例2のものに比べ、電磁波シールド効果がやや小さかった。
以上の実施例比較例の評価結果を表2に示す。
Figure 2005026622
本発明により、高開口率でホットメルト接着機能付電磁波シールドフィルムが得られる。この電磁波シールドフィルムを基材に熱圧着で貼り付けることによって電磁波シールドフィルタを得ることができる。
本発明の電磁波シールドフィルムの一例を示す模式図である。 本発明の電磁波シールドフィルムの一例を示す模式図である。 本発明の電磁波シールドフィルムの製造方法を示す模式図である。 本発明の電磁波シールド板材の一例を示す模式図である。 本発明の電磁波シールド板材の一例を示す模式図である。
符号の説明
1 金属メッシュ
2 ホットメルト接着フィルム
3 透明樹脂フィルム
4 保護フィルム
5 熱ロール
6 巻き取りロール
7 基板

Claims (6)

  1. 線径15〜30μmかつ開口率75〜95%である織物からなる金属メッシュの少なくとも一部が、該金属メッシュの厚みより50〜200μm厚いホットメルト接着フィルムに埋設されてなる電磁波シールド接着フィルム。
  2. さらに少なくとも片面に透明樹脂フィルムが積層一体化されてなる請求項1に記載の電磁波シールド接着フィルム。
  3. ホットメルト接着樹脂が、80℃における動的粘弾性特性の10Hzにおける粘度係数が1×104Pa・s以上であるものである請求項1または2に記載の電磁波シールド接着フィルム。
  4. 樹脂基板と請求項1〜3のいずれかに記載の電磁波シールド接着フィルムとを積層一体化してなる電磁波シールド板材。
  5. ガラス基板と請求項1〜3のいずれかに記載の電磁波シールド接着フィルムとを積層一体化した電磁波シールド板材。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載の電磁波シールド接着フィルムと樹脂基板あるいはガラス基板との積層一体化を、ホットメルト接着樹脂の動的粘弾性特性の10Hzにおける粘度係数が2×103Pa・s以上となる温度で行なう電磁波シールド板材の製造方法。
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