JP2005026577A - 電子部品の実装方法 - Google Patents

電子部品の実装方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005026577A
JP2005026577A JP2003192266A JP2003192266A JP2005026577A JP 2005026577 A JP2005026577 A JP 2005026577A JP 2003192266 A JP2003192266 A JP 2003192266A JP 2003192266 A JP2003192266 A JP 2003192266A JP 2005026577 A JP2005026577 A JP 2005026577A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
curable resin
reactive curable
electronic component
printed wiring
wiring board
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003192266A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuhiro Sawada
龍宏 澤田
Michio Yoshino
道朗 吉野
Daisuke Sakurai
大輔 櫻井
Masayoshi Hiramoto
雅祥 平本
Motohiko Aono
元彦 青野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2003192266A priority Critical patent/JP2005026577A/ja
Publication of JP2005026577A publication Critical patent/JP2005026577A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

【課題】電子部品の実装位置を高精度に維持しながら実装時間を短縮し、またボイドの発生を十分に抑制できる信頼性の高い電子部品の実装方法を提供する。
【解決手段】プリント配線基板上の所定の導電性ランドに対応する領域に反応性硬化性樹脂を配置し(S2)、次にプリント配線基板及び反応性硬化性樹脂を予熱し(S3)、次に予熱の温度を保持しつつ、電子部品をプリント配線基板上の反応性硬化性樹脂が配置された所定の位置に圧着マウントしながら、電子部品を接続固定するために反応性硬化性樹脂を反応硬化させる(S4)。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線基板に反応性硬化性樹脂を用いて電子部品を実装する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子部品の実装方法の一例として、例えば特許文献1に開示された方法について、図11のフロー図、および図12の工程を示す断面図を参照して説明する。まず基板ローディング工程(S11)で、印刷配線基板31をローディングし、供給工程(S12)で、印刷配線基板31の電極31a上に、異方性導電接合材料32を供給する。次にマウント工程(S13)で、電子部品33のリード33aを異方性導電接合材料32を介して印刷配線基板31の所定個所に載置する。次にプリヒート工程(S14)で、異方性導電接合材料32を予熱する。プリヒート工程(S14)は、実装の信頼性に影響する異方性導電接合材料32中の気泡であるボイドを抑制するために行われる。次に熱圧着工程(S15)で、異方性導電接合材料32の温度が雰囲気温度よりも高い状態において、熱圧着ツールTにより、電子部品33のリード33aを印刷配線基板31の電極31aに押圧しつつ異方性導電接合材料32を加熱する。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−53423号公報(段落0016〜0032、図1、2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の電子部品の実装方法には、以下のような問題があった。
【0005】
1点目の問題は、電子部品のマウント後から熱圧着させるまでの工程において電子部品の配置位置がずれる「位置ズレ」が発生し易いことである。従来の電子部品の実装方法では、電子部品をマウントしてから樹脂を硬化させるまでの間にプリヒート工程が行われる。そのため、電子部品をマウントしたプリント配線基板を移動させる時、あるいは熱などの作用により変形したプリント配線基板を再度平面状態に固定する時に、電子部品の位置ズレが発生する。さらには、予熱により樹脂が流動して、マウントされた電子部品が位置ズレを生じる場合もあった。このような位置ズレは、特に薄いプリント配線基板に起こり易い現象である。また、プリント配線基板が変形した状態で熱圧着をすると、上述の実装位置ズレが発生する。反応性硬化性樹脂を用いて電子部品を実装する大半の場合、10μmレベルの実装位置精度が要求されるため、実装位置ズレは信頼性などに大きく影響を及ぼすこととなる。
【0006】
2点目の問題は、高精度な実装を維持しようとすると、長い実装時間を要することである。従来の実装方法では、プリント配線基板上の反応性硬化性樹脂上に電子部品をマウントした後に予熱を行なっている。そのため、1点目の実装位置ズレの問題を懸念すると、電子部品をマウントしてから予熱をして熱圧着するまで、電子部品が実装されたプリント配線基板を移動させることができない。その結果、実装の待ち時間が発生し、実装時間が増加するという問題があった。
【0007】
また、1つの電子部品ごとに熱圧着硬化を行うと、反応性硬化性樹脂の反応特性にもよるが、大概の場合10秒以上の長い実装時間を必要とする。また、複数の電子部品をマウントした後、それらの複数の電子部品を一括して熱圧着硬化させた場合、実装時間は短くなるが、1点目の位置ズレの問題を避けられない。
【0008】
3点目の問題は、ボイドを完全に取り除くのが困難なことである。これは、反応性硬化性樹脂と電子部品の間に水分または不純物が付着した状態で電子部品をマウントすることに起因してボイドが発生するためである。これを避けるために電子部品のマウント後に予熱を施した場合、多大な予熱時間が必要である。
【0009】
本発明は、上記従来の問題を解決するために、電子部品の実装位置を高精度に維持しながら実装時間を短縮し、またボイドを十分に抑制できる信頼性の高い電子部品の実装方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の電子部品の実装方法においては、プリント配線基板上の所定の導電性ランドに対応する領域に反応性硬化性樹脂を配置し、次に前記プリント配線基板及び前記反応性硬化性樹脂を予熱し、前記予熱の温度を保持しつつ、電子部品を前記プリント配線基板上の所定の位置に圧着マウントしながら、前記電子部品を接続固定するために前記反応性硬化性樹脂を反応硬化させる。
【0011】
この方法によれば、以下の効果が得られる。まず、反応性硬化性樹脂の予熱を電子部品のマウント前に行なうことにより、電子部品のマウント後のプリント配線基板の搬送や、再固定を不必要とし、実装位置を高精度に維持することができる。また、マウント前の予熱により、配線基板と反応性硬化性樹脂との間の水分又は、反応性硬化性樹脂上に付着した水分子を効率よく除去できる。したがって、反応性硬化性樹脂中のボイドの発生が減少する。その結果、高信頼性・高寿命の実装を実現することができる。反応性硬化性樹脂としては、例えば熱硬化性接着剤を用いることができる。
【0012】
本発明の第2の電子部品の実装方法においては、プリント配線基板上の所定の導電性ランドに対応する領域に反応性硬化性樹脂を配置し、次に電子部品を前記プリント配線基板上の前記反応性硬化性樹脂が配置された所定の位置に圧着マウントしながら前記反応性硬化性樹脂を仮反応させ、次に複数の電子部品を一括で圧着しつつ、前記仮反応を施された前記反応性硬化性樹脂を完全に硬化させる本硬化を行う。
【0013】
この方法における反応性硬化性樹脂を仮反応させる工程によれば、以下の2つの利点が挙げられる。第1に、圧着マウントと反応性硬化性樹脂の反応を同時に行なうため、実装位置精度を高く保つことができる。第2に、反応性硬化性樹脂をゲル化することにより急激な樹脂の流動を防止し、ボイドを抑制することができる。また、本硬化に際して一括圧着を施すことにより、一度に複数の電子部品を固定することができ、その結果、従来の方法よりも実装時間を短縮でき高速実装が可能となる。
【0014】
本発明の第3の電子部品の実装方法においては、プリント配線基板上の所定の導電性ランドに対応する領域に反応性硬化性樹脂を配置し、次に前記プリント配線基板及び前記反応性硬化性樹脂を予熱し、次に前記予熱の温度を保持しつつ、電子部品を前記プリント配線基板上の前記反応性硬化性樹脂が配置された所定の位置に圧着マウントしながら、前記反応性硬化性樹脂を仮反応させ、次に複数の前記電子部品を一括で圧着しつつ、前記仮反応を施された前記反応性硬化性樹脂を完全に硬化させる本硬化を行う。
【0015】
この方法は、第1の方法と第2の方法の長所を組み合わせた実装方法である。この方法によれば、第1の実装方法よりも高速実装が可能となり、第2の実装方法よりも高信頼性な実装が可能となり、高速、高精度、高信頼性の実装を実現することができる。
【0016】
上記の方法における反応性硬化性樹脂を仮反応させる工程では、反応性硬化性樹脂の反応率を10〜90%とすることが好ましい。それにより、反応性硬化性樹脂をゲル化させて、電子部品を確実に仮固定することができ、実装位置を高精度に維持することができる。また、樹脂の反応時間、反応速度を適切に調節することにより、樹脂の急激な流動を防止することができ、ボイドを抑制することができる。
【0017】
反応性硬化性樹脂を仮反応させる工程において、反応性硬化性樹脂の反応率を60%以上とし、本硬化を行う工程では、電子部品の圧着なしに反応性硬化性樹脂を完全に硬化させるように構成することができる。それにより、仮圧着でプリント配線基板と電子部品の接合を得、その接合硬化状態を維持したまま、圧着を必要とせず反応性硬化性樹脂を完全に硬化させるため、異なる複数の電子部品を高速に実装することが可能である。また、一括圧着ヘッド無しに実装を実現することができるため、安価な設備で電子部品の高速実装を実現することができる。
【0018】
本硬化を行う工程において、反応性硬化性樹脂の反応率を90%以上とすることが好ましい。それによれば、反応性硬化性樹脂がほぼ完全に硬化しているため、電子部品とプリント配線基板の接合強度が大きく、電子部品の高信頼性・高寿命の実装を実現することができる。
【0019】
反応性硬化性樹脂を塗布する工程の前に、プリント配線基板に対してベーキングを施すことが好ましい。ベーキングは、50℃〜200℃の温度領域で施して、プリント配線基板上の水分・不純物を蒸発させることが好ましい。それにより、プリント配線基板の表面上の水分又は不純物を取り除き、結果ボイドを抑制することができ、高信頼性・高寿命の実装を実現することができる。
【0020】
予熱の工程は、専用のステージまたは炉により行うことが好ましい。それにより、従来、位置ズレを懸念することによって発生していた待ち時間を排除することができ、高速実装が可能となる。また、予熱の工程は、反応性硬化性樹脂の反応率が5%以下となる条件で行うことが好ましい。それにより、反応性硬化性樹脂を反応硬化させずに反応性硬化性樹脂上の水分又は不純物を取り除き、結果ボイドを抑制することができ、高信頼性・高寿命の実装を実現することができる。
【0021】
反応性硬化性樹脂として、硬化反応開始温度が30℃以上である接着剤を使用することが好ましい。それにより、予熱温度を30℃以上に設定することができるため、反応性硬化性樹脂を反応硬化させずに前記反応性硬化性樹脂上の水分又は不純物を取り除くことができる。結果ボイドを抑制することができ、高信頼性・高寿命の実装を実現することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して具体的に説明する。
【0023】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における電子部品の実装方法の工程を示すフローチャートである。図2〜図7は、図1のフローチャートに示す各工程により処理される電子部品の実装に係る要素を示す断面図である。
【0024】
図1の実装工程フローチャートに示すように、まず、基板ベーキング工程(S1)により、図2に示すように、導電性ランド2を有するプリント配線基板1を、高温槽(図示せず)で熱処理し、プリント配線基板1上の水分や不純物を取り除く。次に、樹脂配置工程(S2)により、図3に示すように、プリント配線基板1を樹脂配置用ステージ3に載置して、プリント配線基板1上の電子部品をマウント配置すべき部分に、反応性硬化性樹脂4を配置する。次に、プリヒート工程(S3)により、図4に示すように、専用のプリヒート用ステージ5を用いて、反応性硬化性樹脂4が塗布されたプリント配線基板1を予熱する。次に、仮反応硬化マウント工程(S4)により、図5に示すように、塗布及び予熱を施されたプリント配線基板1を仮反応硬化マウント用ステージ6上に載置し、圧着用ツール7を用いて、複数の電子部品8を圧着マウントする。同時に反応性硬化性樹脂4を仮反応硬化させる。次に、本硬化工程(S5)により、図6に示すように、プリント配線基板1を本硬化用ステージ9上に載置し、本硬化圧着用ヘッド10、および柔軟性シート11を用いて、仮反応硬化マウント工程(S4)で仮固定された複数の電子部品8を、一括して圧着し、反応性硬化性樹脂4を完全に反応硬化させる。
【0025】
以上の実装方法の各工程について、以下に、より詳細に説明する。
【0026】
図2に示す基板ベーキング工程(S1)では、プリント配線基板1上の水分や不純物を取り除くため、プリント配線基板1を50℃以上の高温層で熱処理する。このベーキング工程における処理の温度と時間は、ボイドや接合不良の原因となる水分や不純物を取り除くために適切な範囲に設定する。
【0027】
図3に示す樹脂配置工程(S2)では、プリント配線基板1上の電子部品をマウント配置すべき部分に、適切な量の反応性硬化性樹脂4を配置する。反応性硬化性樹脂4としては、例えば、異方性導電接合材料ACP(Anisotropic Conductive Paste)、NCP(Non Conductive Paste)、ACF(Anisotropic Conductive Film)、NCF(Non Conductive Film)などを用いることができる。この工程では、40℃以上で30秒以上の予熱を施されたプリント配線基板1に、塗布機(図示せず)を用いて、例えば異方性導電接合材料を塗布する。この時、実装すべき電子部品の個数に応じ、また接合部分での電気的接続および接合強度が十分になるように、接合材料の塗布量を適切に設定する。プリント配線基板1を固定する塗布機の樹脂配置用ステージ3は、30℃以上の温度に設定されており、プリント配線基板1上に余分な水分や不純物が付着しないように配慮される。
【0028】
図4に示すプリヒート工程(S3)では、専用のプリヒートステージ5を設けることによって、反応性硬化性樹脂4が塗布されたプリント配線基板1を常に予熱できるようになっている。また、この予熱温度と予熱時間は、使用する樹脂に応じて適切に設定可能である。ここでは、反応性硬化性樹脂4の一例として、反応硬化温度領域が60℃以下で反応率0%の材料を選択した。反応性硬化性樹脂4の反応硬化開始温度が高ければ高いほど、予熱温度をその反応開始温度を超えない範囲で高く設定した方が望ましい。これは後に詳細に説明するが、予熱温度が高いほど樹脂上の水分又は不純物を取り除く時間が短縮できるからである。また、反応性硬化性樹脂4のプリヒート工程を電子部品2のマウント前に行なうことにより、電子部品2のマウント後のプリント配線基板1の搬送や、再固定を不必要とし、実装位置を高精度に維持できる。マウント前のプリヒート工程により、配線基板1と反応性硬化性樹脂4との間の水分又は、反応性硬化性樹脂4上に付着した水分子を除去することができ、反応性硬化性樹脂4中のボイドの発生が抑制される。その結果、高信頼性・高寿命の実装を実現することができる。
【0029】
図7に、反応性硬化性樹脂4及び配線基板1の予熱時間に対する、ボイドの発生の様子を示す。ここでの予熱温度は50℃である。各図の中央に電子部品8が配置されており、その下面に設けられたバンプ12が導電性ランド2の上に接合されている。電子部品8の中の領域に、反応性硬化性樹脂4中に発生したボイド13が複数の丸い形状で示されている。図7(a)は予熱時間が60秒、(b)は180秒、(c)は300秒の場合を示す。
【0030】
図7(a)の予熱60秒の場合多数ボイド13が発生するが、(c)のように予熱300秒を施すことにより、ボイド13の発生を大幅に抑制できることが分かる。また、プリヒート工程(S3)では、反応性硬化性樹脂4上の水分や不純物を取り除ければ良いので、反応性硬化性樹脂4に熱風をあてる、赤外線を照射する、マイクロ波を照射する、レーザーを照射するなどの方法により代用することも可能である。
【0031】
図5に示す仮反応硬化マウント工程(S4)では、塗布及び予熱を施されたプリント配線基板1に複数の電子部品8を圧着マウントし、同時に反応性硬化性樹脂4を熱などの作用によって仮反応硬化させる。仮反応硬化は、例えば、熱せられた電子部品8を反応性硬化性樹脂4にマウントすることによっても実施可能である。この工程において電子部品8上の水分や不純物は熱の作用により飛ばされ、ボイドの発生も抑制でき、接合信頼性が向上する。この仮反応硬化マウント工程(S4)では、反応性硬化性樹脂4の仮反応硬化により反応性硬化性樹脂4がゲル化し、マウントされた電子部品8が仮固定される。すなわち、圧着マウントと反応性硬化性樹脂4の反応が同時に行なわれるため、実装位置を高精度に保つことができる。また、仮反応硬化マウント工程(S4)での反応性硬化性樹脂4の反応速度・時間を適切に調節することにより、反応性硬化性樹脂4の急激な流動を抑えることができ、その結果、ボイドを抑制することができる。図8に、反応性硬化性樹脂Aの熱硬化時間に対する反応率のグラフを示す。反応硬化温度は250℃である。この反応率に基づいて、実装時に電子部品8が位置ずれしない接着強度、および、実装時間・温度を考慮して、熱硬化時間を適切に設定する。
【0032】
仮反応硬化マウント工程(S4)の一例においては、プリント配線基板1を固定する仮反応硬化マウント用ステージ6の温度は30℃以上、電子部品8をピックアップ・マウントする圧着用ツール7の温度は70℃〜350℃、圧着時間は0.2秒〜2秒、圧着荷重は60g〜200gとしている。また前述のプリヒート工程(S3)において、電子部品8を圧着しながら、反応性硬化性樹脂4を、レーザー照射、赤外線照射、マイクロ波照射、熱風照射などにより仮反応硬化させることも可能である。
【0033】
図6に示す本硬化工程(S5)では、仮反応硬化マウント工程(S4)で仮固定された複数の電子部品8を一括して圧着し、反応性硬化性樹脂4を完全に反応硬化させる。また、この本硬化工程(S5)の一例においては、プリント配線基板1を固定する本硬化用ステージ9の温度は30℃以上、電子部品8を一括熱圧着する本硬化圧着用ヘッド10の温度は70℃〜350℃である。一括で圧着する電子部品8の数は1つのヘッド10で2個以上であり、実装する電子部品8の種類にも依るが、50個程度までは可能である。複数の電子部品8と本硬化圧着用ヘッド10の間には、複数の電子部品8の高さばらつきを吸収するための柔軟性シート11(例えばポリイミドやテフロンシートなど)を用いる。圧着時間は5〜30秒、圧着荷重は60g〜200g/ICとしている。このとき反応性硬化性樹脂4を完全に硬化させるために、反応性硬化性樹脂4の反応率は90%以上とすることが望ましい。樹脂の反応率が高ければ高いほど、実装接合強度が増し、それに伴い実装信頼性が高くなる。
【0034】
また、仮反応硬化マウント工程(S4)での圧着用ツール7の温度を上げるか、または圧着時間を長くして、反応性硬化性樹脂4の反応率が60%以上になるよう設定することにより、本硬化工程(S5)での圧着の必要性が無くなる。これは、反応性硬化性樹脂4の反応率が高くなると、仮反応硬化マウント工程(S4)で、プリント配線基板1と電子部品8との接合が十分取れるためである。圧着の必要が無くなれば、設備として本硬化圧着用ヘッド10を省くことができ、より安価な設備で実装が可能となる。その代わりに、本硬化用ステージ9により基板1全体を熱するように構成すればよい。
【0035】
一括で圧着する電子部品8の数は、本硬化圧着用ヘッド10の個数を増やすか、または面積を広げることにより、無制限に増加させることが可能である。また、仮反応硬化マウント工程(S4)での仮硬化反応時間、一括で圧着する電子部品8の数、初期硬化反応率(反応率10%〜90%)が時間的に速い樹脂を適切に設定・調節することによって、実装時間を大幅に短縮することができる。この実施の形態に基づく実施例では、従来の実装方法より10秒以上も実装時間を短縮することができた。
【0036】
圧着を必要とする本硬化工程(S5)で、異なる電子部品8を実装するときは、図9のように本硬化圧着用ヘッド14を、あらかじめ部分的に高さが異なるように設計しておけば、上述と同様に本硬化工程(S5)を施すことができる。
【0037】
上述の実施の形態1によれば、反応性硬化性樹脂4のプリヒート工程を電子部品8のマウント前に行なうことにより、以下の利点を得ることができる。まず、電子部品8のマウント後のプリント配線基板1の搬送や、再固定を不必要とし、実装位置を高精度に維持することができる。また、マウント前のプリヒート工程により、配線基板1と反応性硬化性樹脂4との間の水分又は、反応性硬化性樹脂4上に付着した水分子を、効率よく除去できる。したがって、反応性硬化性樹脂4中のボイドの発生が減少する。その結果、高信頼性・高寿命の実装を実現することができる。
【0038】
また、電子部品のマウント前の工程で、専用のステージまたは炉を設けて予熱を行うことにより、従来位置ズレを懸念することによって発生していた待ち時間を排除することができ、高速実装が可能となる。
【0039】
また、仮反応硬化マウント工程(S4)を施すことにより、以下の利点が得られる。まず、圧着マウントと反応性硬化性樹脂4を反応させる操作を同時に行なうため、実装位置を高精度に保つことができる。また、反応性硬化性樹脂4をゲル化することにより、急激な樹脂の流動を防止し、ボイドを抑制することができる。
【0040】
さらに、本硬化工程(S5)で一括圧着を施すことにより、一度に複数の電子部品8を固定することができる。したがって、従来の方法よりも実装時間を短縮でき、高速実装が可能となる。
【0041】
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1における電子部品の実装方法を、超薄型エレクトレットコンデンサマイクロホン(以下ECMと記す)の製造工程に適用した例である。まず、図10に示す断面図を参照して、ECMの構造について説明する。
【0042】
このECMは、導電性ケース20を有し、導電性ケース20の音孔29が形成された側に、20μm程度のスペーサ22を介して、エレクトレット材が貼り付けられた振動板フィルム23が配置されている。振動板フィルム23は、振動板リング24(リング高さ0.2mm)により支持されている。振動板リング24と導電性ケース20の間に、ベアFETチップ26が実装されたプリント配線基板25が配置されている。プリント配線基板25は、振動板リング24および導電性ケース20と、それぞれ異なる極性で電気的に導通している。プリント配線基板25と導電性ケース20とは、導電性ケース20をかしめるなどして電気的導通を保ち、音が進入しないように音響的に封じられている。また、導電性ケース20は、プリント配線基板25のみと導通を取るため、振動板フィルム23などの他の部材とは絶縁体21を介して絶縁されている。
【0043】
ベアFETチップ26は、熱などによる反応性硬化性樹脂ACP材27の硬化によって、プリント配線基板25上に接続固定されている。すなわち、ベアFETチップ26の各電極がそれに対応するプリント配線基板25上の金パターンに電気的に接続されるように、反応性硬化性樹脂ACP材料27の中に混在させた導電性粒子を介して、ベアFETチップ26の電極に設けられた金バンプ28とプリント配線基板25上の金パターンとが接続されている。
【0044】
以上のように構成された超薄型ECMについて、図10を参照してその動作を説明する。音孔29が設けられたケース20の底面と、エレクトレット材が貼り付けられた振動板フィルム23との間にスペーサ22が配置されることにより、コンデンサが形成されている。振動板フィルム23が外部からの音圧や振動に起因して振れる事によりそのギャップが変化して、コンデンサの電圧が変化する。その電圧の変化を音の信号として、プリント配線基板25に設けられた専用の端子を通じて取り出す仕組みになっている。
【0045】
また、従来よりECMは、入力インピーダンスを下げるためのインピーダンス変換素子としてFETを用いている。これは、ECMにおいてFETを用いない場合、入力インピーダンスが100万Ω以上となり、携帯電話等での使用上非常に電気的設計が困難となるためである。従来のECMに組み込まれるFETとしては、ベアFETをモールドしたパッケージFETが使用されていた。ところがパッケージFETはベアFETよりも大きく高さも高く、ECMの薄型化において大きなネックとなっていた。なぜならば、ECMの設計上、チップがその他の部材と接触しないように設計する必要があるためである。
【0046】
ベアFETは従来のパッケージFETよりもより薄く、0.1mm程度の高さである。また、実装面積も小さいため、実装パターンの自由度、実装可能チップ数増加などの利点がある。従来、ベアFETを実装する工法においては、ボイドや位置ずれによる信頼性、タクトなどの点においての課題があった。ECMのプリント配線基板上にベアチップを実装するため、まずタクト向上の目的で、1シートの集合プリント配線基板にECM100個分の個別基板を配置させ、それぞれの個別基板にベアFETを実装し、後に個別に打抜くなどする方法を用いていた。ECMのチップ実装においては、高速タクト化によるコスト効果は非常に大きい。
【0047】
以下に、上述のECMを製造する工程における、プリント配線基板にベアFETチップを実装する方法について説明する。この方法は、実施の形態1の場合と同様であり、図1〜9を参照して説明する。なお、実施の形態1においては、1はプリント配線基板と称して説明したが、この実装方法の説明においては、集合プリント配線基板と称して説明する。
【0048】
図1の実装工程フローチャートに示すように、まず、基板ベーキング工程(S1)により、集合プリント配線基板を高温槽で熱処理して、集合プリント配線基板上の水分や不純物を取り除く。次に樹脂配置工程(S2)により、集合プリント配線基板上における電子部品をマウント配置すべき部分に、反応性硬化性樹脂を配置する。次に、プリヒート工程(S3)により、専用のプリヒート用ステージを用いて、反応性硬化性樹脂が塗布された集合プリント配線基板を予熱する。次に、仮反応硬化マウント工程(S4)により、塗布及び予熱を施された集合プリント配線基板に、複数の電子部品を圧着マウントし、同時に反応性硬化性樹脂を仮反応硬化させる。次に、本硬化工程(S5)により、仮反応硬化マウント工程(S4)で仮固定された複数の電子部品を、一括して圧着し、反応性硬化性樹脂を完全に反応硬化させる。
【0049】
以上の実装方法の各工程について、以下に、より詳細に説明する。
【0050】
基板ベーキング工程(S1)では、図2に示すように、集合プリント配線基板1を50℃以上の高温層で熱処理し、集合プリント配線基板1上の水分や不純物を取り除く。このベーキング工程における処理の温度と時間は、ボイドや接合不良の原因となる水分や不純物を取り除くために適切な範囲に設定する。
【0051】
樹脂配置工程(S2)では、図3に示すように、集合プリント配線基板1上の電子部品をマウント配置すべき部分に、適切な量の反応性硬化性樹脂4を配置する。反応性硬化性樹脂4としては、例えば、異方性導電接合材料ACP、NCP、ACF、NCFなどを用いることができる。この工程では、40℃以上で30秒以上の予熱を施された集合プリント配線基板1に、塗布機(図示せず)を用いて、例えば異方性導電接合材料を塗布する。この時、実装すべき電子部品の個数に応じ、また接合部分での電気的接続および接合強度が十分になるように、接合材料の塗布量を適切に設定する。集合プリント配線基板1を固定する塗布機の樹脂配置用ステージ3は、30℃以上の温度に設定されており、集合プリント配線基板1上に余分な水分や不純物が付着しないように配慮される。
【0052】
プリヒート工程(S3)では、図4に示すように、専用のプリヒートステージ5を設けることによって、反応性硬化性樹脂4が塗布された集合プリント配線基板1を予熱する。この予熱温度と予熱時間は、使用する樹脂に応じて適切に設定可能である。ここでは、反応性硬化性樹脂4の一例として、反応硬化温度領域が60℃以下で反応率0%の材料を選択する。反応性硬化性樹脂4の反応硬化開始温度が高ければ高いほど、予熱温度をその反応開始温度を超えない範囲で高く設定した方が望ましい。これは後に詳細に説明するが、予熱温度が高いほど樹脂上の水分又は不純物を取り除く時間が短縮できるからである。また、反応性硬化性樹脂4のプリヒート工程を電子部品2のマウント前に行なうことにより、電子部品2のマウント後の集合プリント配線基板1の搬送や、再固定を不必要とし、実装位置を高精度に維持できる。マウント前のプリヒート工程により、配線基板1と反応性硬化性樹脂4との間の水分又は、反応性硬化性樹脂4上に付着した水分子を除去することができ、反応性硬化性樹脂4中のボイドの発生が抑制される。その結果、高信頼性・高寿命の実装を実現することができる。
【0053】
図7に、反応性硬化性樹脂4及び配線基板1の予熱時間に対する、ボイドの発生の様子を示す。ここでの予熱温度は50℃である。各図の中央に電子部品8が配置されており、その下面に設けられたバンプ12が導電性ランド2の上に接合されている。電子部品8の中の領域に、反応性硬化性樹脂4中に発生したボイド13が複数の丸い形状で示されている。図7(a)は予熱時間が60秒、(b)は180秒、(c)は300秒の場合を示す。
【0054】
図7(a)の予熱60秒の場合多数ボイド13が発生するが、(c)のように予熱300秒を施すことにより、ボイド13の発生を大幅に抑制できることが分かる。また、プリヒート工程(S3)では、反応性硬化性樹脂4上の水分や不純物を取り除ければ良いので、反応性硬化性樹脂4に熱風をあてる、赤外線を照射する、マイクロ波を照射する、レーザーを照射するなどの方法により代用することも可能である。
【0055】
仮反応硬化マウント工程(S4)では、図5に示すように、塗布及び予熱を施された集合プリント配線基板1に複数の電子部品8を圧着マウントし、同時に反応性硬化性樹脂4を熱などの作用によって仮反応硬化させる。仮反応硬化は、例えば、熱せられた電子部品8を反応性硬化性樹脂4にマウントすることによっても実施可能である。この工程において電子部品8上の水分や不純物は熱の作用により飛ばされ、ボイドの発生も抑制でき、接合信頼性が向上する。この仮反応硬化マウント工程(S4)では、反応性硬化性樹脂4の仮反応硬化により反応性硬化性樹脂4がゲル化し、マウントされた電子部品8が仮固定される。すなわち、圧着マウントと反応性硬化性樹脂4の反応が同時に行なわれるため、実装位置を高精度に保つことができる。また、仮反応硬化マウント工程(S4)での反応性硬化性樹脂4の反応速度・時間を適切に調節することにより、反応性硬化性樹脂4の急激な流動を抑えることができ、その結果、ボイドを抑制することができる。図8に、反応性硬化性樹脂Aの熱硬化時間に対する反応率のグラフを示す。反応硬化温度は250℃である。この反応率に基づいて、実装時に電子部品8が位置ずれしない接着強度、および、実装時間・温度を考慮して、熱硬化時間を適切に設定する。
【0056】
仮反応硬化マウント工程(S4)の一例においては、集合プリント配線基板1を固定する仮反応硬化マウント用ステージ6の温度は30℃以上、電子部品8をピックアップ・マウントする圧着用ツール7の温度は70℃〜350℃、圧着時間は0.2秒〜2秒、圧着荷重は60g〜200gとしている。また前述のプリヒート工程(S3)において、電子部品8を圧着しながら、反応性硬化性樹脂4を、レーザー照射、赤外線照射、マイクロ波照射、熱風照射などにより仮反応硬化させることも可能である。
【0057】
本硬化工程(S5)では、図6に示すように、仮反応硬化マウント工程(S4)で仮固定された複数の電子部品8を一括して圧着し、反応性硬化性樹脂4を完全に反応硬化させる。また、この本硬化工程(S5)の一例においては、集合プリント配線基板1を固定する本硬化用ステージ9の温度は30℃以上、電子部品8を一括熱圧着する本硬化圧着用ヘッド10の温度は70℃〜350℃である。一括で圧着する電子部品8の数は1つのヘッド10で2個以上であり、実装する電子部品8の種類にも依るが、50個程度までは可能である。複数の電子部品8と本硬化圧着用ヘッド10の間には、複数の電子部品8の高さばらつきを吸収するための柔軟性シート11(例えばポリイミドやテフロンシートなど)を用いる。圧着時間は5〜30秒、圧着荷重は60g〜200g/ICとしている。このとき反応性硬化性樹脂4を完全に硬化させるために、反応性硬化性樹脂4の反応率は90%以上とすることが望ましい。樹脂の反応率が高ければ高いほど、実装接合強度が増し、それに伴い実装信頼性が高くなる。
【0058】
また、仮反応硬化マウント工程(S4)での圧着用ツール7の温度を上げるか、または圧着時間を長くして、反応性硬化性樹脂4の反応率が60%以上になるよう設定することにより、本硬化工程(S5)での圧着の必要性が無くなる。これは、反応性硬化性樹脂4の反応率が高くなると、仮反応硬化マウント工程(S4)で、集合プリント配線基板1と電子部品8との接合が十分取れるためである。圧着の必要が無くなれば、設備として本硬化圧着用ヘッド10を省くことができ、より安価な設備で実装が可能となる。その代わりに、本硬化用ステージ9により基板1全体を熱するように構成すればよい。
【0059】
一括で圧着する電子部品8の数は、本硬化圧着用ヘッド10の個数を増やすか、または面積を広げることにより、無制限に増加させることが可能である。また、仮反応硬化マウント工程(S4)での仮硬化反応時間、一括で圧着する電子部品8の数、初期硬化反応率(反応率10%〜90%)が時間的に速い樹脂を適切に設定・調節することによって、実装時間を大幅に短縮することができる。この実施の形態に基づく実施例では、従来の実装方法より10秒以上も実装時間を短縮することができた。
【0060】
圧着を必要とする本硬化工程(S5)で、異なる電子部品8を実装するときは、図9のように本硬化圧着用ヘッド14を、あらかじめ部分的に高さが異なるように設計しておけば、上述と同様に本硬化工程(S5)を施すことができる。
【0061】
以上のような工程を実施して得られた集合プリント配線基板(ECM用基板100個分)を打抜いて、各個片のプリント配線基板に分離し、図10に示したECMに組み込んだ。その結果、ベアFET実装によるFET高さを抑制することができ、高さ0.8mmという超薄型のエレクトレットコンデンサマイクロホンを実現することができた。
【0062】
また、従来技術と比較して、ボイドの発生を大幅に抑制し、実装位置信頼性の高いベアFET実装を実現して、高信頼性のエレクトレットコンデンサマイクロホンを作製することができた。
【0063】
尚、ECMはその構造上、図10に示したように、FETまたはチップ部品が実装されたプリント配線基板25が、導電性ケース20のカシメなどにより固定され、音を通さないように封じられた構造を有する。そのため、実装されたプリント配線基板25には、カシメなどによって生じる応力によってチップ実装接続個所に大きな負担が掛かる。そのため、ECMにおいてはチップ実装における高い信頼性が要求される。本実施の形態によれば、ボイドによる接合強度の低下や実装位置ズレによる信頼性低下の要因を効率よく取り除くことができ、高信頼性を維持したエレクトレットコンデンサマイクロホンを実現することができる。
【0064】
上述の実施の形態2によれば、反応性硬化性樹脂4のプリヒート工程を電子部品8のマウント前に行なうことにより、以下の利点を得ることができる。まず、電子部品8のマウント後の集合プリント配線基板1の搬送や、再固定を不必要とし、実装位置を高精度に維持することができる。また、マウント前のプリヒート工程により、集合プリント配線基板1と反応性硬化性樹脂4との間の水分又は、反応性硬化性樹脂4上に付着した水分子を、効率よく除去できる。したがって、反応性硬化性樹脂4中のボイドの発生が減少する。その結果、高信頼性・高寿命の実装を実現することができる。
【0065】
また、電子部品のマウント前の工程で、専用のステージまたは炉を設けて予熱を行うことにより、従来位置ズレを懸念することによって発生していた待ち時間を排除することができ、高速実装が可能となる。
【0066】
また、仮反応硬化マウント工程(S4)を施すことにより、以下の利点が得られる。まず、圧着マウントと反応性硬化性樹脂4を反応させる操作を同時に行なうため、実装位置を高精度に保つことができる。また、反応性硬化性樹脂4をゲル化することにより、急激な樹脂の流動を防止し、ボイドを抑制することができる。
【0067】
さらに、本硬化工程(S5)で一括圧着を施すことにより、一度に複数の電子部品8を固定することができる。したがって、従来の方法よりも実装時間を短縮でき、高速実装が可能となる。
【0068】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、反応性硬化性樹脂のプリヒート工程を電子部品のマウント前に行なうことにより、電子部品のマウント後のプリント配線基板の搬送や、再固定を不必要とし、実装位置を高精度に維持することができる。また、マウント前のプリヒート工程により、配線基板と反応性硬化性樹脂との間の水分又は、反応性硬化性樹脂上に付着した水分子を効率よく除去することができる。したがって、反応性硬化性樹脂中のボイドの発生が減少する。その結果、高信頼性・高寿命の実装を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における電子部品の実装方法を示すフローチャート
【図2】同実装方法におけるベーキング工程を示す断面図
【図3】同実装方法における樹脂配置工程を示す断面図
【図4】同実装方法におけるプリヒート工程を示す断面図
【図5】同実装方法における仮反応硬化マウント工程を示す断面図
【図6】同実装方法における本硬化工程を示す断面図
【図7】同実装方法における動作説明のために、予熱時間に対するボイドの様子を示すX線透過図を模した平面図
【図8】同実装方法における動作説明のために、反応性硬化性樹脂の熱硬化時間に対する反応率を示すグラフ
【図9】同実装方法における、複数の異なる電子部品の実装の場合を示す本硬化工程の断面図
【図10】本発明の実施の形態2におけるエレクトレットコンデンサマイクロホンの構造を示す断面図
【図11】従来例の電子部品の実装方法の工程を示すフローチャート
【図12】図11に示した実装方法の工程を示す断面図
【符号の説明】
1 プリント配線基板
2 導電性ランド
3 樹脂配置用ステージ
4 反応性硬化性樹脂
5 プリヒート用ステージ
6 仮反応硬化マウント用ステージ
7 圧着用ツール
8 電子部品
9 本硬化用ステージ
10、14 本硬化圧着用ヘッド
11 柔軟性シート
12 バンプ
13 ボイド
20 導電性ケース
21 絶縁体
22 スペーサ
23 振動板フィルム
24 振動板リング
25 プリント配線基板
26 ベアFETチップ
27 反応性硬化性樹脂ACP材
28 金バンプ
29 音孔
31 印刷配線基板
31a 電極
32 異方性導電接合材料
33 電子部品
33a リード
T 熱圧着ツール

Claims (11)

  1. プリント配線基板上の所定の導電性ランドに対応する領域に反応性硬化性樹脂を配置し、次に前記プリント配線基板及び前記反応性硬化性樹脂を予熱し、次に前記予熱の温度を保持しつつ、電子部品を前記プリント配線基板上の前記反応性硬化性樹脂が配置された所定の位置に圧着マウントしながら、前記電子部品を接続固定するために前記反応性硬化性樹脂を反応硬化させる電子部品の実装方法。
  2. プリント配線基板上の所定の導電性ランドに対応する領域に反応性硬化性樹脂を配置し、次に電子部品を前記プリント配線基板上の前記反応性硬化性樹脂が配置された所定の位置に圧着マウントしながら前記反応性硬化性樹脂を仮反応させ、次に複数の電子部品を一括で圧着しつつ、前記仮反応を施された前記反応性硬化性樹脂を完全に硬化させる本硬化を行う電子部品の実装方法。
  3. プリント配線基板上の所定の導電性ランドに対応する領域に反応性硬化性樹脂を配置し、次に前記プリント配線基板及び前記反応性硬化性樹脂を予熱し、次に前記予熱の温度を保持しつつ、電子部品を前記プリント配線基板上の前記反応性硬化性樹脂が配置された所定の位置に圧着マウントしながら、前記反応性硬化性樹脂を仮反応させ、次に複数の前記電子部品を一括で圧着しつつ、前記仮反応を施された前記反応性硬化性樹脂を完全に硬化させる本硬化を行う電子部品の実装方法。
  4. 前記反応性硬化性樹脂を仮反応させる工程において、前記反応性硬化性樹脂の反応率を10〜90%とする請求項2または3に記載の電子部品の実装方法。
  5. 前記反応性硬化性樹脂を仮反応させる工程において、前記反応性硬化性樹脂の反応率を60%以上とし、前記本硬化を行う工程では、前記電子部品の圧着なしに前記反応性硬化性樹脂を完全に硬化させる請求項2〜4のいずれか1項に記載の電子部品の実装方法。
  6. 前記本硬化を行う工程において、前記反応性硬化性樹脂の反応率を90%以上とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の電子部品の実装方法。
  7. 前記反応性硬化性樹脂を塗布する工程の前に、前記プリント配線基板に対してベーキングを施す請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子部品の実装方法。
  8. 前記ベーキングを50℃〜200℃の温度領域で施して、前記プリント配線基板上の水分・不純物を蒸発させる請求項7に記載の電子部品の実装方法。
  9. 前記予熱の工程を、専用のステージまたは炉により行う請求項1および3〜8のいずれか1項に記載の電子部品の実装方法。
  10. 前記予熱の工程を、前記反応性硬化性樹脂の反応率が5%以下となる条件で行う請求項1および3〜9のいずれか1項に記載の電子部品の実装方法。
  11. 前記反応性硬化性樹脂として、硬化反応開始温度が30℃以上である接着剤を使用する請求項1〜10のいずれか1項に記載の電子部品の実装方法。
JP2003192266A 2003-07-04 2003-07-04 電子部品の実装方法 Pending JP2005026577A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003192266A JP2005026577A (ja) 2003-07-04 2003-07-04 電子部品の実装方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003192266A JP2005026577A (ja) 2003-07-04 2003-07-04 電子部品の実装方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005026577A true JP2005026577A (ja) 2005-01-27

Family

ID=34189615

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003192266A Pending JP2005026577A (ja) 2003-07-04 2003-07-04 電子部品の実装方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005026577A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006098294A1 (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 電子部品の実装方法、電子部品を実装した回路基板及びその回路基板を搭載した電子機器
WO2010050209A1 (ja) * 2008-10-31 2010-05-06 東レ株式会社 電子部品と可撓性フィルム基板の接合方法および接合装置
JP2014229241A (ja) * 2013-05-27 2014-12-08 デクセリアルズ株式会社 タッチパネル、及びタッチパネルの製造方法
KR20150034645A (ko) 2013-09-26 2015-04-03 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 접속 필름, 접속 구조체, 접속 구조체의 제조 방법, 접속 방법
KR20160118238A (ko) 2014-02-07 2016-10-11 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 얼라인먼트 방법, 전자 부품의 접속 방법, 접속체의 제조 방법, 접속체, 이방성 도전 필름
KR20170069962A (ko) 2014-10-16 2017-06-21 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 접속체의 제조 방법, 전자 부품의 접속 방법, 접속체
KR20170077181A (ko) 2014-12-10 2017-07-05 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 접속체의 검사 방법, 접속체, 도전성 입자 및 이방성 도전 접착제
KR20180040692A (ko) 2015-10-09 2018-04-20 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 퓨즈 소자
JP2018110106A (ja) * 2016-12-28 2018-07-12 株式会社タムラ製作所 異方性導電ペーストおよび電子基板の製造方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006098294A1 (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 電子部品の実装方法、電子部品を実装した回路基板及びその回路基板を搭載した電子機器
WO2010050209A1 (ja) * 2008-10-31 2010-05-06 東レ株式会社 電子部品と可撓性フィルム基板の接合方法および接合装置
JP2014229241A (ja) * 2013-05-27 2014-12-08 デクセリアルズ株式会社 タッチパネル、及びタッチパネルの製造方法
KR20150034645A (ko) 2013-09-26 2015-04-03 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 접속 필름, 접속 구조체, 접속 구조체의 제조 방법, 접속 방법
TWI672543B (zh) * 2014-02-07 2019-09-21 日商迪睿合股份有限公司 對準方法、電子零件之連接方法、連接體之製造方法、連接體、異向性導電膜
KR20160118238A (ko) 2014-02-07 2016-10-11 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 얼라인먼트 방법, 전자 부품의 접속 방법, 접속체의 제조 방법, 접속체, 이방성 도전 필름
US11049842B2 (en) 2014-02-07 2021-06-29 Dexerials Corporation Alignment method, method for connecting electronic component, method for manufacturing connection body, connection body and anisotropic conductive film
KR20220158082A (ko) 2014-02-07 2022-11-29 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 얼라인먼트 방법, 전자 부품의 접속 방법, 접속체의 제조 방법, 접속체, 이방성 도전 필름
KR20170069962A (ko) 2014-10-16 2017-06-21 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 접속체의 제조 방법, 전자 부품의 접속 방법, 접속체
KR20170077181A (ko) 2014-12-10 2017-07-05 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 접속체의 검사 방법, 접속체, 도전성 입자 및 이방성 도전 접착제
KR20180040692A (ko) 2015-10-09 2018-04-20 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 퓨즈 소자
US10727019B2 (en) 2015-10-09 2020-07-28 Dexerials Corporation Fuse device
JP2018110106A (ja) * 2016-12-28 2018-07-12 株式会社タムラ製作所 異方性導電ペーストおよび電子基板の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100384314B1 (ko) 회로기판에의 전자부품 실장방법 및 장치
KR20060035736A (ko) 전기 부품의 실장 방법 및 실장 장치
KR19990036235A (ko) 반도체 소자의 실장 방법
KR19990082715A (ko) 반도체장치
JP2000113919A (ja) 電気的接続装置と電気的接続方法
KR100581246B1 (ko) 반도체 장치의 실장 방법
JP2005026577A (ja) 電子部品の実装方法
KR20030091830A (ko) 집적 회로의 접속 방법 및 그 조립체
JP2004128056A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP3026204B1 (ja) ベアチップ実装方法
KR20040014166A (ko) 회로장치의 연결 방법 및 이 회로장치의 어셈블리
JP3509642B2 (ja) 半導体装置の実装方法および実装構造
JP2002299809A (ja) 電子部品の実装方法および実装装置
JP3572254B2 (ja) 回路基板
JP3419398B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2004247621A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2002016104A (ja) 半導体装置の実装方法および半導体装置実装体の製造方法
TWI838384B (zh) 用於將電子構件連接到安裝基板的方法及裝置
JP2002170850A (ja) 電子部品実装構造体とその製造方法
JPH0888248A (ja) フェイスダウンボンディング方法及びそれに用いる接続材料
JP2000174066A (ja) 半導体装置の実装方法
JP2822987B2 (ja) 電子回路パッケージ組立体およびその製造方法
JP2002319650A (ja) フリップチップ実装体及び半導体チップの実装方法
JPH11150155A (ja) 半導体装置の製造方法および当該方法に用いる回路基板保持具
JPH04246839A (ja) Ic実装方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20060630

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090106

A521 Written amendment

Effective date: 20090305

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090616