JP2005024905A - デジタルカメラの清掃装置およびカメラシステム - Google Patents

デジタルカメラの清掃装置およびカメラシステム Download PDF

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Abstract

【課題】カメラ内の撮像素子等の清掃を容易に行うことができる清掃装置の提供。
【解決手段】清掃装置3をレンズ交換式デジタルカメラ1のレンズマウント2に装着すると、デジタルカメラ1から電力が供給されて制御装置19が起動する。清掃装置3の起動スイッチ23がオン操作されると、デジタルカメラ1がクリーニングモードか否かを判定し、クリーニングモードと判定されると送付装置20を作動させて、ノズル21を繰り出して光学ローパスフィルタ7の近傍まで延ばす。そして、ノズル21から空気を吹き出して光学ローパスフィルタ7の表面に付着しているゴミを吹き飛ばす。そして、光源22から光学ローパスフィルタ7に光を照射して撮像素子9により撮像することにより、光学ローパスフィルタ7のゴミ付着状態を検出する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CCD撮像素子等の固体撮像素子を用いたデジタルカメラの清掃装置、および、その清掃装置を備えたカメラシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラ等の撮像装置では、撮影レンズによりCCD等の撮像素子の表面に被写体像を結像し、これを撮像素子で光電変換することにより画像を生成している。デジタルカメラでは銀塩フィルムに代えて撮像素子を用いているが、光学系やシャッタ機構等は従来の銀塩フィルムカメラの機構が踏襲される場合が多い。
【0003】
ところで、撮像素子表面や、その近傍に配置されている光学ローパスフィルタの表面にゴミが付着すると、付着したゴミの影が被写体画像に写り込んでしまう。銀塩フィルムカメラにおいてゴミがフィルムに付着した場合、付着した撮影コマだけにゴミの影響が出るが、デジタルカメラでは、ゴミが撮像素子表面に付着するとどの撮影コマにもゴミが写り込むことになる。そして、ゴミの付着量が増大するにつれて、写り込みの影響も大きくなって無視できなくなる。
【0004】
そのため、従来のレンズ交換式のデジタルカメラでは、ミラーが光路外に退避しかつシャッタが開放状態となる撮影状態に維持するモード(例えば、クリーニングモードと呼ばれる)を有するものがある。カメラのユーザーは、ゴミの付着が気になりだしたならばカメラをクリーニングモードにして、光学ローパスフィルタや撮像素子の表面に付着したゴミや汚れを取り除く作業を手作業で行っていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−157087号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した清掃作業は非常な手間と熟練した技能とを必要とする。そのため、通常は、ゴミの付着が確認された場合にはユーザーがその場で清掃を行うことはなく、専門の業者、例えばカメラメーカーのサービスセンターなどに委託するのが一般的であり、非常に不便であった。
【0007】
本発明は、カメラ内の撮像素子等の清掃を容易に行うことができる清掃装置、および、その清掃装置を備えたカメラシステムを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、被写体像を撮像素子により撮像するデジタルカメラに着脱可能に装着され、カメラボディ内に設けられた部材を清掃する清掃装置であって、撮像素子の撮像面近傍に配設された光学部材および/または撮像素子の表面に付着した異物を除去する除去手段を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の清掃装置において、除去手段を、撮像素子および/または光学部材にブローガスを吹き付けるブロー装置としたものである。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の清掃装置において、レンズ交換式デジタルカメラのレンズマウントに接続する接続部材を有し、除去手段は、レンズマウントの開口部を介してカメラボディ内に挿入する方向に延在することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の清掃装置において、デジタルカメラに設けられた通信端子に接続される端子部と、端子部を介してデジタルカメラとの間で清掃に関する情報の授受を行う通信手段と、通信手段により受信した清掃情報に基づいて除去手段を制御する制御手段とを備えたものである。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の清掃装置において、撮像素子または前記光学部材の表面を撮像する異物検出用撮像装置と、撮像装置で撮像した画像に基づいて異物の付着状態を検出する検出手段と、検出手段により異物が検出されないときに清掃完了を判定する判定手段とを備えたものである。
請求項6の発明は、請求項4に記載の清掃装置において、撮像素子または光学部材を照明する光源と、撮像素子からの画像情報を通信端子および端子部を介してデジタルカメラより受信し、その画像情報に基づいて異物の付着状態を検出する検出手段と、検出手段により異物が検出されないときに清掃完了を判定する判定手段とを備えたものである。
請求項7の発明によるカメラシステムは、被写体画像を撮像素子により撮像するデジタルカメラと、請求項1〜6のいずれかに記載の清掃装置とを備えたことを特徴とする。
請求項8の発明によるカメラシステムは、被写体画像を撮像素子により撮像するデジタルカメラと、請求項1〜4のいずれかに記載の清掃装置と、撮像素子またはその撮像面近傍に配設された光学部材を照明する光源と、撮像素子からの画像情報に基づいて異物の付着状態を検出する検出手段と、検出手段により異物が検出されないときに清掃完了を判定する判定手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明による清掃装置の一実施の形態を説明する図であり、清掃装置3をデジタルカメラ1に装着した状態を示す断面図である。図1に示すデジタルカメラ1はレンズ交換可能な一眼レフ方式のデジタルカメラであって、交換レンズが装着されるレンズマウント2に清掃装置3が装着されている。清掃装置3にはレンズマウント2に接続するための接続部3aが設けられている。
【0010】
デジタルカメラ1のボディ内には、被写体光束をファインダ光学系へと導くメインミラー4aが設けられている。メインミラー4aの背面側にはサブミラー4bが設けられており、サブミラー4bは被写体光束をAFセンサ5へと導く。メインミラー4aおよびサブミラー4bは回動可能に設けられており、レリーズ動作時や後述するクリーニングモードの時には破線で示すように撮影光路から退避する。
【0011】
メインミラー4aの背面側撮影光路上には、シャッタ6、光学ローパスフィルタ7および撮像装置8が順に設けられている。撮像装置8内にはCCD等の固体撮像素子9が設けられており、その撮像面側には保護用のカバーガラス10が設けられている。ファインダ光学系には、撮像素子9と光学的に共役な位置に配設されている焦点板11と、ファインダ光束を接眼レンズ12を介してファインダー接眼窓13へと導くペンタプリズム14とが設けられている。15は測光センサである。
【0012】
清掃装置3をデジタルカメラ1のレンズマウント2に装着すると、デジタルカメラ1に設けられた端子部16と清掃装置3に設けられた端子部17とが接続状態となる。端子部16,17はデジタルカメラ1の制御装置18の通信ラインと清掃装置3の制御装置19の通信ラインとを接続するものであり、端子部16,17を介して制御装置18と制御装置19のと間でデータの授受が行われる。
【0013】
清掃装置3は送風装置20を備えており、送風装置20には図の左右方向に伸縮自在なノズル21が設けられている。送風装置20としては、例えば、ファンをモータで回転して送風するものが用いられる。ノズル21の先端部にはLED等の光源22が設けられており、ノズル21の先端からは空気が噴出される。23は清掃装置3の起動スイッチであり、24は清掃装置3の動作状態等を表示する表示部である。
【0014】
本実施の形態では、清掃装置3の電力はデジタルカメラ1から供給され、互いの電力ラインは端子部16,17を介して接続されている。なお、電力をデジタルカメラ1から供給するのではなく、清掃装置3に電源を設けてそこから供給するようにしても良い。
【0015】
図1に示した状態では、デジタルカメラ1は通常のモード(撮影モード、再生モード)になっていて、メインミラー4aおよびサブミラー4bは撮影光路上に配置されている。デジタルカメラ1をクリーニングモードに設定すると、図2に示すようにメインミラー4aおよびサブミラー4bが撮影光路外へ退避し、シャッタ6が開状態となる。図2に示す例では、清掃装置3が清掃状態にある場合を示しており、ノズル21の先端は光学ローパスフィルタ7の近傍まで延びている。ノズル21は図示上下方向および紙面垂直方向に移動することができ、その移動によってノズル21から噴出される空気を光学ローパスフィルタ7の全面に吹き付けることができる。
【0016】
《動作説明》
図3は清掃装置3の清掃動作を説明するフローチャートであり、制御装置19で実行される処理の一例を示したものである。清掃装置3をデジタルカメラ1のレンズマウント2に装着すると、端子部16,17を介してデジタルカメラ1から電力が供給されて制御装置19が起動し、図3に示す処理が開始される。
【0017】
ステップS1ではデジタルカメラ1のモードがクリーニングモードか否かを判定し、クリーニングモードと判定されるとステップS2へ進み、クリーニングモードでないと判定されると再びステップS1の処理を実行する。ステップS2では、清掃装置3の起動スイッチ23がオンされたか否かを判定し、オンでない場合には再びステップS2を実行し、起動スイッチ23が操作されてオンと判定されるとステップS3へ進む。すなわち、デジタルカメラ1がクリーニングモードになってない場合には、清掃装置3の起動スイッチ23をオンしても、清掃装置3が清掃動作を開始しないような制御が行われる。
【0018】
ステップS3では、送風装置20のノズル21を繰り出して図2のように延ばす。その後、ステップS4において光学ローパスフィルタ7の表面に対してエアーブロー処理を行う。ノズル21の空気吹き出しの領域が光学ローパスフィルタ7の面積とほぼ同程度であれば、ノズル21の位置を固定したままで光学ローパスフィルタ7の表面全体に空気を吹き付けることができる。また、吹き出し領域が比較的小さい場合には、ノズル21の位置を光学ローパスフィルタ7に対して上下左右に移動して、空気を光学ローパスフィルタ7の表面全体に吹き付けるようにすれば良い。この空気の吹き付けによって、光学ローパスフィルタ7の表面に付着しているゴミを吹き飛ばすようにしている。
【0019】
ステップS5では、ノズル先端に設けられた光源22を点灯するとともに、デジタルカメラ1に対して撮像・検出・判定処理の実行を指示する。デジタルカメラ1側では、後述するような撮像・検出・判定処理を実行し、清掃完了(OK)か清掃未完了(NG)かを判定結果として清掃装置3へ送り返す。清掃装置3側では、ステップS6においてデジタルカメラ1から送信される判定結果を受信したか否かを判定し、判定結果を受信したならばステップS7へ進む。ステップS7では受信した判定結果が清掃完了(OK)であるか清掃未完了(NG)であるかを判定し、清掃完了と判定されるとステップS8へ進み、清掃未完了と判定されるとステップS11へ進む。
【0020】
まず、ステップS7で清掃未完了と判定されてステップS11へ進んだ場合について説明する。ステップS11では清掃未完了(NG)と判定された回数が5回以上か否かを判定し、5回以上と判定されるとステップS12へ進んで表示部24(図1参照)に清掃が完了していないことを表す表示を行い、一連の清掃処理を終了する。この場合、清掃装置3では除去できないゴミが付着しているので、未完了表示をすることによって専門の業者による清掃を促す。ステップS11で清掃未完了回数が5回よりも少ないと判定されると、ステップS4へ戻り再度エアーブロー処理を行う。
【0021】
一方、ステップS7で受信した判定結果が清掃完了であると判定されてステップS8へ進んだ場合には、ステップS8において、図2のように延ばされていたノズル21を元の状態(図1の状態)に戻す。ノズル21が送風装置20に収納されたならばステップS9に進み、通信ラインを介してデジタルカメラ1のクリーニングモードの解除を指示する。クリーニングモードの解除によってシャッタ6は閉状態になり、メインミラー4aおよびサブミラー4bは元の位置に、すなわち、図1に示すように撮影光路中に戻される。次いで、ステップS10で表示装置24に清掃終了の表示を行い、一連の清掃処理を終了する。
【0022】
《カメラ1の動作説明》
図4はデジタルカメラ1におけるクリーニングモード処理の動作を示すフローチャートであり、デジタルカメラ1がクリーニングモードに設定されると図4の処理がスタートする。ステップS20では、撮像素子9を停止状態にする。ステップS21では、清掃装置3から撮像・検出・判定処理の指示信号を受信したか否かを判定する。指示信号を受信するまではNOと判定されてステップS21の処理が繰り返され、指示信号を受信するとYESと判定されてステップS22へ進む。
【0023】
ステップS21からステップS22に進んだ場合には、停止状態になっている撮像素子9を起動し、続くステップS23において撮像を行う。この撮像の時、ノズル21の先端に設けられた光源22により光学ローパスフィルタ7は照明されているため、光学ローパスフィルタ7の表面に付着したゴミの影が撮像素子9によって撮像される。そして、ゴミの存在する領域の受光量はゴミの無いところの受光量よりも小さくなる。
【0024】
ステップS24では、ステップS23で得られた撮像データに基づいてゴミ検出の処理を行う。図5(a)は撮像素子9で撮像された画像を示す図であり、31a,31bはゴミの影の撮像画像である。図5(b)は、図5(a)のライン32に沿った画素からの出力信号sを模式的に示したものであり、横軸は画素位置を表している。
【0025】
ゴミ検出方法としては、例えば、画素P1および画素P2を含む近傍m画素の平均値s1,s2を求め、これらの平均値s1,s2と全体の平均値s0とを比較する。そして、比s1/s0,s2/s0が所定値k(ただし、0<k<1)以下となるものの個数Nを求める。図5(b)の場合は、(s1/s0)>(s2/s0)であって、ゴミの大きさが大きいほど比の値が小さくなる。所定値kはゴミの大きさを表すパラメータであり、個数Nとは所定値kに対応する大きさ以上のゴミの個数を表している。
【0026】
ステップS25は、ゴミの付着量が許容量よりも少なくなったか否かの判定を行う。例えば、上述したステップS24のように所定大きさ以上のゴミの個数Nを算出するような場合には、個数Nが許容個数n以下か否かを判定する。また、これ以外にも種々の判定方法があり、ゴミの大きさの指標である比s1/s0の大きさに応じて、許容個数nを変えても良い。
【0027】
例えば、k1>k2>k3なるk1,k2,k3に対して、k2<(s1/s0)≦k1となるゴミの個数N1、k3<(s1/s0)≦k2となるゴミの個数N2および(s1/s0)≦k3となるゴミの個数N3を、ステップS24で求めておく。そして、ステップS25では、n1>n2>n3なる許容個数n1,n2,n3に対して、N1≦n1、N2≦n2およびN3≦n3の3つの条件が満足されたならば清掃完了と判定し、いずれかが満足されない場合には清掃未完了と判定する。
【0028】
ステップS26では、ステップS25の判定結果である清掃完了(OK)または清掃未完了(NG)のいずれかを、判定結果として清掃装置3に送信する。ステップS27では、清掃装置3からのクリーニングモード解除信号を受信したか否かを判定する。ステップS27において受信した(YES)と判定されるとクリーニングモードの処理を終了し、受信していない(NO)と判定されるとステップS20へ戻って撮像素子9を停止状態にする。
【0029】
なお、上述した清掃処理動作では判定処理をデジタルカメラ1側で行ったが、判定処理を清掃装置3側で行うようにしても良い。また、図3のステップS9を省略しても良い。この場合、清掃装置3側からデジタルカメラ1のクリーニングモード解除を行わずに、清掃終了後、使用者がデジタルカメラ1を操作してクリーニングモードを解除するようにする。
【0030】
ところで、レンズマウント2から光学ローパスフィルタ7までの距離はデジタルカメラ1の機種毎に異なる。そこで、デジタルカメラ1側にこれらのデータを予め記憶させておき、清掃装置3がレンズマウント2に装着されたならば、それらのデータを通信ラインを介してデジタルカメラ1から清掃装置3の制御装置19に送信するようにする。そして、それらのデータに基づいてノズル21を所定長さだけ繰り出すようにすれば、ノズル先端位置がデジタルカメラ1の機種毎に最適な位置に配置される。
【0031】
他の方法としては、デジタルカメラ1の機種毎に長さの異なるノズルを用意しておき、機種に合わせてノズルを交換するようにしても良い。この場合のノズルの長さは光学ローパスフィルタ7の表面近傍に達するような長さとなっているので、デジタルカメラ1をクリーニングモードにしてから清掃装置3をレンズマウント2に取り付けるようにする。
【0032】
また、ノズル21の光学ローパスフィルタ7に対向する面にブラシ等を付加して、空気を吹き付けるとともに、ノズル21を光学ローパスフィルタ7に対して上下左右に動かしてブラシで光学ローパスフィルタ7の表面を掃くようにしても良い。この場合、エアーブローで吹き飛ばせないようなゴミであってもブラシで掃き落とすことが可能となる。
【0033】
[変形例1]
上述した例では、デジタルカメラ1の撮像素子9を用いて光学ローパスフィルタ7に付着したゴミの影を撮像するようにしたが、図6に示すようにノズル先端部に撮像素子40を設けて、その撮像素子40により光学ローパスフィルタ7の表面に付着したゴミを撮像するようにしても良い。光源22は光を斜め上方に照射するようにする。このような斜め照射を行うことによって、光学ローパスフィルタ7上に形成されるゴミの影がより大きくなり、ゴミ検出がし易くなる。
【0034】
変形例1の場合、撮像された画像の処理、ゴミ検出処理および判定処理を上述したようにデジタルカメラ1側で行っても良いし、図6のように制御装置19内に画像処理部41を設けて、この画像処理部41によって画像処理から判定処理までを行っても良い。図7は、そのような場合のフローチャートの一例を示したものである。図7に示すフローチャートは、図3に示したフローチャートのステップS5,ステップS6およびステップS7を、それぞれステップS105,ステップS106およびステップS107で置き換えたものである。以下では、処理の異なるステップについて説明する。
【0035】
図7においてステップS4のエアーブロー処理が終了したならば、ステップS105で撮像素子40による撮像処理を行う。この撮像処理では、まず、ノズル先端に設けられた光源22を点灯し、ノズル21を光学ローパスフィルタ7に対して上下左右に移動することにより、光学ローパスフィルタ7の表面全体を撮像する。
【0036】
ステップS106では、ステップS105で得られた撮像データに基づいてゴミ検出を行う。ゴミ検出はデジタルカメラ1の撮像素子9で撮像する場合と同様な方法で行うことができ、ここでは説明を省略する。ステップS107では、清掃が完了したか否かの判定を行う。すなわち、図4のステップS24における判定処理と同様の処理を行い、その判定結果が清掃完了(OK)であるか、清掃未完了(NG)であるかを判定する。ステップS107において清掃完了と判定されるとステップS8へ進み、清掃未完了と判定されるとステップS11へ進む。その後の処理手順は、図3のフローチャートと同様である。
【0037】
[変形例2]
図8は、本実施の形態の変形例2を示す図である。図8に示すデジタルカメラ1では端子部16は底面部に端子部16が設けられていて、ボディ内には空気吹き付け用のノズル51と、光学ローパスフィルタ7に向けて光を照射する光源52とが設けられている。清掃装置50をデジタルカメラ1の底面部に装着すると、清掃装置3に設けられた送風装置53の空気吹出口53aがカメラ底面部の接続部54に接続されるとともに、端子部17が端子部16と接続される。接続部54とノズル51とは、カメラ底面部に形成された通路55によって連通されている。なお、破線で示すようなノズル60を更に設けて、光学ローパスフィルタ7の裏面とカバーガラス10との間に空気を吹き出すようにしても良い。
【0038】
カメラ底面部に清掃装置3を装着してデジタルカメラ1をクリーニングモードに設定すると、デジタルカメラ1から電力が供給されて制御装置19が起動する。変形例2においても、ゴミの撮像はデジタルカメラ1の撮像素子9を用いて行う。その他の清掃動作については上述した実施の形態と同様であり、説明を省略する。変形例2の清掃装置50の場合にはレンズ交換式のカメラに限らず、レンズ一体型のデジタルカメラにも適用することができる。
【0039】
上述したように、本実施の形態の清掃装置は次のような作用効果を有している。
(1)デジタルカメラのレンズマウントやカメラ底面部に清掃装置を装着するだけで、従来手作業で行っていた光学ローパスフィルタの清掃を、自動的行うことができる。そのため、清掃に不慣れなユーザであっても容易に清掃を行うことができる。
(2)清掃が完了したか否かを、撮像情報に基づいて清掃装置またはデジタルカメラに設けられた制御装置により行っているので、どのようなユーザーであっても清掃を確実に行うことができる。
【0040】
なお、上述した実施の形態では、光学ローパスフィルタ7の表面に空気を吹き付けたり、表面をブラシで掃いたりして付着したゴミを除去したが、不織布等で光学ローパスフィルタ7の表面を拭うような構成としても良い。また、上述した送風装置20では、ファン等で空気を送風してノズル21から空気を吹き出すようにしている。しかし、送風装置20の構成としてはこれに限らず、例えば、容器に充填された圧縮ガスをノズル21から吹き出させるようにしても良いし、手動ポンプを用いてノズル21から空気を吹き出させるようにしても良い。手動ポンプを送風装置20として使用する場合には、エアーブロー処理毎にポンプ作動回数を表示装置24に表示するようにし、ユーザーは表示された回数だけポンプを作動させれば良い。
【0041】
また、上述した実施の形態では、光学ローパスフィルタ7やカバーガラス10を清掃する例を用いて説明したが、撮像素子9の表面が露出してゴミが付着するような構成の場合には、撮像素子9の表面に空気を吹き付ける構成とすれば良い。
【0042】
以上説明した実施の形態と特許請求の範囲の要素との対応において、光学ローパスフィルタ7およびカバーガラス10は光学部材を、送風装置20は除去手段を、制御装置19は通信手段,請求項5,6の判定手段および検出手段を、撮像素子40は異物検出用撮像装置を、制御装置18は請求項8の検出手段および判定手段をそれぞれ構成する。また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、清掃装置により撮像素子や光学部材の表面に付着した異物が自動的に除去されるため、従来の手作業による清掃作業のように熟練した技能を必要とせず、容易にかつ確実に清掃作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による清掃装置の一実施の形態を示す図である。
【図2】清掃装置3が清掃状態にある場合を示す図である。
【図3】清掃動作を説明するフローチャートである。
【図4】デジタルカメラ1におけるクリーニングモード処理の動作を示すフローチャートである。
【図5】ゴミ検出方法を説明する図であり、(a)は撮像素子9で撮像された画像を示し、(b)は、(a)のライン32に沿った画素からの出力信号sを模式的に示したものである。
【図6】変形例1の構成を示す図である。
【図7】変形例1における清掃動作を示すフローチャートである。
【図8】変形例2の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
2 レンズマウント
3,50 清掃装置
3a 接続部
4a メインミラー
4b サブミラー
6 シャッタ
7 光学ローパスフィルタ
8 撮像装置
9,40 撮像素子
10 カバーガラス
16,17 端子部
18,19 制御装置
20,53 送風装置
21,51,60 ノズル
22,52 光源
24 表示部

Claims (8)

  1. 被写体像を撮像素子により撮像するデジタルカメラに着脱可能に装着され、カメラボディ内に設けられた部材を清掃する清掃装置であって、
    前記撮像素子の撮像面近傍に配設された光学部材および/または前記撮像素子の表面に付着した異物を除去する除去手段を備えたことを特徴とする清掃装置。
  2. 請求項1に記載の清掃装置において、
    前記除去手段は、前記撮像素子および/または前記光学部材にブローガスを吹き付けるブロー装置であることを特徴とする清掃装置。
  3. 請求項1または2に記載の清掃装置において、
    レンズ交換式デジタルカメラのレンズマウントに接続する接続部材を有し、前記除去手段は、前記レンズマウントの開口部を介してカメラボディ内に挿入する方向に延在することを特徴とする清掃装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の清掃装置において、
    前記デジタルカメラに設けられた通信端子に接続される端子部と、
    前記端子部を介して前記デジタルカメラとの間で清掃に関する情報の授受を行う通信手段と、
    前記通信手段により受信した清掃情報に基づいて前記除去手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする清掃装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の清掃装置において、
    前記撮像素子または前記光学部材の表面を撮像する異物検出用撮像装置と、
    前記撮像装置で撮像した画像に基づいて異物の付着状態を検出する検出手段と、
    前記検出手段により異物が検出されないときに清掃完了を判定する判定手段とを備えたことを特徴とする清掃装置。
  6. 請求項4に記載の清掃装置において、
    前記撮像素子または前記光学部材を照明する光源と、
    前記撮像素子からの画像情報を前記通信端子および前記端子部を介して前記デジタルカメラより受信し、その画像情報に基づいて異物の付着状態を検出する検出手段と、
    前記検出手段により異物が検出されないときに清掃完了を判定する判定手段とを備えたことを特徴とする清掃装置。
  7. 被写体画像を撮像素子により撮像するデジタルカメラと、
    請求項1〜6のいずれかに記載の清掃装置とを備えたことを特徴とするカメラシステム。
  8. 被写体画像を撮像素子により撮像するデジタルカメラと、
    請求項1〜4のいずれかに記載の清掃装置と、
    前記撮像素子またはその撮像面近傍に配設された光学部材を照明する光源と、
    前記撮像素子からの画像情報に基づいて異物の付着状態を検出する検出手段と、
    前記検出手段により異物が検出されないときに清掃完了を判定する判定手段とを備えたことを特徴とするカメラシステム。
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