JP2005024510A - 流量検出装置および流量制御装置 - Google Patents

流量検出装置および流量制御装置 Download PDF

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【課題】 ブロック体の整流器および流量センサを組み込むための直線状の流路の長さを短くし、全体形状の小型化を図った流量制御装置を提供する。
【解決手段】 流体の導入口および導出口を有する流路と、この流路の内部に収容されて前記流体を整流する整流器と、前記流路を通流する流体の流量を検出する流量センサとを具備し、入口部から出口部へと連通する連通孔を備えた筒型の整流器を、その出口部の周囲にて前記流路の導入口側と導出口側とを隔離して設け、またこの整流器から上流側の流路に、該流路の内面と前記整流器の外周面との間に空間部を形成し、前記整流器の側部に設けられた前記導入口から導入された流体を上記空間部を介して前記整流器の入口部に導くようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、筒状の整流器の流路方向に対して直行する向きから流体を導入する場合であっても、その全体形状のコンパクト化を図ることのできる流量検出装置および流量制御装置に関する。
例えば半導体の製造工程においては各種のガスが用いられる。この種のガスの供給量を制御するべく、一般的にはガスの供給流路(ガス配管)に流量検出装置や流量制御装置を介挿し、その流量を調節することが行われる。ちなみに流量検出装置は、基本的にはガス配管に介挿される流路を形成したブロック体と、このブロック体に組み付けられて上記流路を通流するガス(流体)の流量を検出する流量センサとを備えて構成される(例えば特許文献1を参照)。また流量制御装置は更に前記ブロック体に前記ガス(流体)の流量を調節する流量調整弁を設けた構造を有する(例えば特許文献2を参照)。
また前記ブロック体が形成した流路の流体導入口側(流路の上流側)には、流量センサの上流に位置して、通常、その流路に導入されるガス(流体)の流れの乱れを防止するための整流器が設けられる。
特開平11−132813号公報 特開2000−81914号公報
ところでこの種の流量検出装置や流量制御装置における流体導入口である配管との継手部は、例えば特許文献1,2にそれぞれ示されるように、通常、整流器および流量センサがそれぞれ組み込まれる直線状の流路を形成したブロック体の端部に、該流路と同軸に設けられている。この為、継手部を含む直線状の流路長が長くなることが否めず、ブロック体の大型化の原因となっている。
そこで整流器および流量センサを組み込んだ直線状の流路の端部に、その流路方向(流体導入口の向き)を直角に曲げるアタッチメントを取り付けることで、継手部を形成するに必要な長さの分だけ直線状の流路長を短くし、これによってブロック体の小型化を図ることが考えられる。しかしながらこのようなアタッチメントを用いたとしても、アタッチメントを含むブロック体の全体形状が大型となることが否めない。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、整流器および流量センサを組み込むための直線状の流路を形成するブロック体における直線状の流路部の長さを十分に短くし、これによって全体形状の小型化を図った流量検出装置や流量制御装置を提供することにある。
上述した目的を達成するべく本発明に係る流量検出装置は、流体の導入口および導出口を有する流路と、この流路の内部に収容されて前記流体を整流する整流器と、前記流路を通流する流体の流量を検出する流量センサとを具備した流量検出装置において、
入口部から出口部へと連通する連通孔を備えた筒型の整流器を、その出口部の周囲にて前記流路の導入口側と導出口側とを隔離して設け、またこの整流器から上流側の流路に、該流路の内面と前記整流器の外周面との間に形成された空間部を設け、この空間部を介して前記導入口から導入された流体を前記整流器の入口部に導くようにしたことを特徴としている。
即ち、本発明に係る流量検出装置は、筒状の整流器の外周面と該整流器よりも上流側の流路の内面との間に、前記整流器の側方に設けられた前記流路の導入口に連通する空間部を形成し、この空間部を介して前記導入口から導入された流体を前記整流器の入口部に導くようにしたことを特徴としている。
ちなみに前記筒形の整流器の前記流路内への組み付けは、例えば該整流器の入口部の端部とこの入口部の端部に対峙する前記流路の内面との間に所定の隙間を形成するリング状のスペーサと、このスペーサに重ね合わされて該整流器を前記流路の下流側に向けて押圧するリング状のばね体とを用いて整流器を押し付けながら組み付けるようにすれば良い。具体的には、例えば前記整流器の収納部を閉塞し、該整流器の入口部の端部に対峙して前記流路の内面を形成する蓋体にて、前記スペーサとばね体を介して前記整流器を押さえ付けながら上記収納部の開口部を閉塞するようにすれば良い。
或いは前記筒形の整流器の前記整流器収納部への組み付けを、該整流器の入口部の端部とこの入口部の端部に対峙する前記流路の内面との間に所定の隙間を形成すると共に、該整流器を前記流路の下流側に向けて押圧する波板状のコイルばねを用いて整流器を押し付けながら組み付けるようにすれば良い。具体的には、例えば前記整流器の収納部を閉塞し、該整流器の入口部の端部に対峙して前記流路の内面を形成する蓋体にて、前記コイルばねを介して前記整流器を押さえ付けながら上記収納部の開口部を閉塞するようにすれば良い。
また本発明に係る流体制御装置は、上述した構造の流量検出装置における前記流路の流体導出口側に流量調整弁を設けたことを特徴としている。
本発明によれば、整流器の側方から流体を導入する場合であっても、上記整流器および流量センサがそれぞれ組み込まれる直線状の流路長を短くすることができるので、流量検出装置や流量制御装置の全体形状を効果的にコンパクト化することができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
以下、図面を参照して本発明に係る流量制御装置について説明する。
尚、流量検出装置については、実質的には以下に説明する流量制御装置から流量調節弁機構を除いたものとして実現すれば良いので、ここでは流量制御装置を例に、本発明に係る流量検出装置および流量制御装置の特徴的な流路構造について説明する。
図1はこの実施形態に係る流量制御装置の概略構成を示す分解斜視図で、図2(a)〜(c)はそれぞれその要部断面構造を示す図である。この流量制御装置は、所定の流路を形成したブロック体10と、このブロック体10に形成された流路11の上流側(流体流入側)に組み付けられる円筒状の整流器12と、上記流路11の略中間位置に組み付けられる流量センサ13と、前記流路の下流側(流体流出口側)に組み付けられる流量調整弁機構14とを備える。
尚、流量センサ13としては、例えば特開平4−230808号公報に開示された熱式の気体流速センサ(質量流量センサ)を用いる。ちなみに流路断面積が不変であれば流速と流量とは比例関係にあるので、上記流速センサをそのまま流量センサとして用いることができる。或いは特開平6−341880号公報に示されるようなセンサ管方式の流量センサを用いることもできる。また流量調整弁機構14は、図2に示すようにソレノイド14aと、このソレノイド14aによって進退駆動される流量調整弁14bとを備えたものからなる。
上記ブロック体10は略直方体形状を有し、その長手方向の一端部から中心部に向けて直線状の第1の流路11aを形成している。そしてこの第1の流路11aの開口端側に整流器12を同軸に装着した後、その開口端を蓋体15にて閉塞する構造となっている。尚、この円筒状の整流器12が組み込まれる部位(整流器収納部)は、図2(a),(c)にそれぞれ示すように該整流器12の外径よりも大きい内径を有する穴部からなり、整流器12の外周との間に所定の空間Aを形成するものとなっている。
また第1の流路11aに連なる流体制御装置の流体導入口16は、図2(a)に示すように前記空間との連通部(流路)を形成して前記ブロック体10の下面(第1の面)10a側に向けて開口されている。そしてこの流体導入口16から導入される流体は、一旦、前記円筒状の整流器12の外周面に形成された空間Aに導入された後、この空間Aから該整流器12と前記蓋体15との間に形成される後述する所定の隙間を介して整流器12の内部へと導かれる。そして上記流体はこの整流器12を介して整流された後、第1の流路11a内へと導かれるようになっている。この整流器12周りの流路構造については、後に詳述する。
一方、前記ブロック体10の前面(第2の面)10bには、前記第1の流路11aに連なる透孔10cが形成されている。この透孔10cは、第1の流路11aに位置付けて流量センサ13を取り付けるためのものであって、予め流量センサ13を装着したセンサブラケット13aが図2(c)に示すように前記ブロック体10の外側から上記透孔10cを気密に閉塞して組み付けられるようになっている。このようにして第1の流路11aに組み付けられた流量センサ13によって、前述した整流器12により整流された流体の流量が計測される。
これに対して前記ブロック体10の上面(第3の面)10dには、流量センサ13の下流側に位置して前述した流量調整弁機構14が取り付けられるようになっている。即ち、前記ブロック体10には、前述したようにその長手方向に形成された第1の流路11aの端部から該ブロック体10の上面10dに向けて略直角に折り曲げた第2の流路11bが形成されており、この第2の流路11bの端部はブロック体10の上面10dに開口されている。
またこの第2の流路11bの側部には、該第2の流路11bとその軸心位置をブロック体10の背面側(第2の面側)にずらして、且つ該第2の流路11bと平行に第3の流路11cが形成されている。特にこの第3の流路11cは、ブロック体10の上面(第3の面)10dからその下面(第1の面)10aに向けて該ブロック体10を貫通して設けられている。そしてブロック体10の下面(第1の面)10aに開口された第3の流路11cの端部は、流量制御装置の流体導出口17として設定されている。
このような第2の流路11bの開口部(流体出口部)と第3の流路11cの開口部(流体入口部)とを並べて設けたブロック体10の上面(第3の面)10dに、これらの開口部を連通させる流路を形成し、且つその流路の開口面積を調整する流量調整弁14bを設けた流量調整弁機構14が取り付けられる。特にこの例においては、上記流量調整弁14bは第3の流路11cの開口部(流体入口部)を閉塞するように設けられており、ソレノイド14aによってその弁開度が調整されるようになっている。そして前述した第1の流路11aから第2の流路11bを介して流量調整弁機構14に導かれた流体は、流量調整弁14bを介して流量調整された後、第3の流路11cを介して流体導出口17から導出されるようになっている。尚、上述した説明において上面・下面等の用語を用いたが、その向きは図を説明する上での便宜上のものであり、流量検出装置や流量制御装置を実際に使用する際の重力方向に対する取り付け姿勢には直接関係しない。
ここで前述した整流器12が設けられる部位の流路構造について詳しく説明すると、前述した第1の流路11aは図3にその断面構造を示すように前記ブロック体10の長手方向の一端部から中心部に向けて開口された直線状の穴として形成されている。特に第1の流路11aの開口端側は、前述した円筒状の整流器12の収納部として該整流器12の外径よりも大きな内径をなす大径の穴部(整流器収納部)として形成されている。そしてこの整流器12の収納部をなす大径の穴部の壁面からブロック体10の底面10aに向けて流路をなす貫通孔が形成され、その端部が配管(図示せず)を連結するための流体導入口16として設定されている。
このような整流器収納部に収納される円筒状の整流器12は、例えば図4に示すように所定の長さ(厚み)を有する複数の円筒状のスペーサ12aと、整流体としての複数枚の金網12bとを交互に積層一体化したもので、その内部に流体を通流して、その流れの乱れをなくす役割を担う。尚、整流体として金網以外にハニカム構造体や多孔質体等を用いることも可能である。また整流対象とする流体としては、空気、窒素、アルゴン、炭酸等の気体のみならず、水やアルコール等の液体であっても良い。
そしてこの整流器12の前記整流器収納部への組み付けは、例えば図5(a)に示すようにその一面に複数の突起17aを備えた前記整流器12と同径のリング状のスペーサ17と、このスペーサ17と同径のリング状のばね部材18とを用いて行われる。具体的には図3に示すように大径の穴部をなす整流器収納部に整流器12を同軸に嵌め込み、整流器12の端部にばね部材18とスペーサ17とを順に介してその上から蓋体15を被せ、この蓋体15をブロック体10の端部に固定することにより上記整流器12の組み付けが行われる。
このような組み付けによりにより整流器12は、ばね部材18による弾性力を受けて前述した第1の流路11aの周壁端部に押し付けられて該第1の流路11aと一体な直線状の流路を形成して固定される。そして整流器12の外周面と整流器収納部の内壁面との間には、該整流器12と第1の流路11aとの連結部において該第1の流路11aとは隔離された空間Aが形成される。またこのようにして整流器収納部に組み付けられた整流器12の蓋体15側に位置する他端側(流体流入口側)には、上記蓋体15との間に前述したスペーサ17が設けられており、このスペーサ17が備える突起17aによって整流器12の他端側(流体流入口側)と蓋体15との間に所定の隙間が形成されている。この隙間を介して前記空間Aが整流器12の他端側(流体流入口側)に連通されている。この結果、流体導入口16から導入された流体は、上述した整流器12の外周の空間Aから蓋体15との間の隙間を介して該整流器12の他端側(流体流入口側)に導かれ、整流器12の内部を通って前述した流量センサ12が組み込まれた第1の流路11aへと導かれるようになっている。
尚、上述したスペーサ17とばね部材18とに代えて、図5(b)に示すような波板状のコイルばね19を用いて整流器12を整流器収納部に組み付けるようにしても良い。この波板状のコイルばね19は、板厚方向に波打った所定の厚みのばね板を、その板幅方向に所定ターン数に亘って螺旋状に巻回した構造を有し、軸方向に圧縮されて撓んだ場合であっても、互いに重なり合うばね板間に隙間を形成する機能を備えたものである。このような波板状のコイルばね19を用いれば、整流器12の端部と蓋体15との間に介在させるだけで整流器12を第1の量路11a側に押し付けると共に、蓋体15との間に隙間を形成することができるので、整流器12の組み付け作業の容易化と、組み付け部品点数の削減を図ることができる。
かくして上述した如く構成された流量制御装置によれば、整流器12および流量センサ13がそれぞれ組み付けられる直線状の流路に対して、その流体導入口16を直角方向に設ける場合であっても、整流器12の外周に形成された空間Aを介して整流器12に流体を導入することができるので、上記直線状の流路長を短くすることができる。換言すれば整流器12の外周に形成された空間Aを介して整流器12に流体を導入するので、流体導入口16を整流器12の端部よりも内側に設けることができるので、整流器12および流量センサ13がそれぞれ組み付けられる直線状の流路長を短くすることができる。しかも蓋体15としては整流器収納部の開口端部を閉塞する機能を備えるだけでよいので、その厚みを十分に薄くすることができ、従って蓋体15を含むブロック体10の上記直線状の流路方向の長さを十分に短くすることができる。この結果、流量制御装置の全体形状を効果的にコンパクト化することが可能となる。
また前述したように流量センサ13と流量調整弁機構14とを、ブロック体10の異なる面に取り付けることにより上記流量センサ13と流量調整弁機構14と接近させて配置し、これによって前記ブロック体15における上述した直線状の流路方向の長さを短くしているので、これと相俟って流量制御装置の全体形状を更にコンパクト化することができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えばブロック体10に流路を形成することに代えて、管体を用いて流路を形成しても良いことは言うまでもない。またダイヤフラム型の熱式流量センサに代えて、特開昭6−341880号公報に開示されるようなセンサ管方式の流量センサを用いることも可能である。この場合、整流器は整流機能よりも、むしろ差圧を発生される機能を担うことになる。即ち、図6に例示するように整流器12の上流と下流とを繋ぐようにセンシング用の管路20(流量センサ13)を設け、整流器12の上流と下流との間に生じる差圧により上記管路20内を流体が通流するようにして、その流量を計測するようにすれば良い。
またここではスペーサ17や波板状のコイルばね19を用いて整流器12の端部と蓋体15との間に隙間を形成したが、筒状の整流器15の端部に隙間を形成する切欠き等を設けておくことも有用である。また実施形態においては、筒状の整流器12の外周壁を利用して該整流器12の外周に空間Aを形成したが、所定の穴部をなす整流器収納部の外側に該整流器収納部を囲むような円筒溝状の空間を形成しておくようにしても良い。要は整流器12の外周に設けた所定の空間Aを介して該整流器12の周面方向から導入された流体を整流器12の流体入口側に導くようにすれば良く、その形状・構造に付いては種々変形可能である。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の一実施形態に係る流量制御装置の要部概略構成を示す分解斜視図。 図1に示す流量制御装置の構造を説明するための断面図。 図1に示す流量制御装置における整流器の組み付け構造を示す図。 整流器の構造例を示す図。 整流器の組み付けに用いるスペーサ、ばね部材、および波板状のコイルばねをそれぞれ示す図。 本発明の別の実施形態に係る流量検出装置の概略構成図。
符号の説明
10 ブロック体
11 第1の流路
12 整流器
13 流量センサ
14 流量制御弁機構
15 蓋体
16 流体導入口
17 スペーサ
18 ばね部材
19 波板状のコイルばね
A 空間

Claims (4)

  1. 流体の導入口および導出口を有する流路と、この流路の内部に収容されて前記流体を整流する整流器と、前記流路を通流する流体の流量を検出する流量センサとを具備した流量検出装置において、
    前記整流器は、その入口部から出口部へと連通する連通孔を備えた筒型のものからなり、その出口部の周囲にて前記流路の導入口と導出口とを隔離して設けられ、
    前記流路は、その内面と前記整流器の外周面との間に形成された空間部を有しており、この空間部は前記導入口から導入された流体を前記整流器の入口部に導くものであることを特徴とする流量検出装置。
  2. 前記筒形の整流器は、該整流器における入口部の端部とこの入口部の端部に対峙する前記流路の内面との間に所定の隙間を形成するリング状のスペーサと、このスペーサに重ね合わされて該整流器を前記流路の下流側に向けて押圧するリング状のばね体とを介して前記流路内に組み付けられるものである請求項1に記載の流量検出装置。
  3. 前記筒形の整流器は、該整流器における入口部の端部とこの入口部の端部に対峙する前記流路の内面との間に所定の隙間を形成すると共に、該整流器を前記流路の下流側に向けて押圧する波板状のコイルばねを介して前記流路内に組み付けられるものである請求項1に記載の流量検出装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の流量検出装置における前記流路の導出口側に流量調整弁を備えたことを特徴とする流量制御装置。
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