JP2005024376A - ジェットポンプの洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】沸騰水型原子力発電プラントのジェットポンプ及び再循環系配管内面には、スケールが長期間に渡って徐々に堆積する。堆積したスケールは表面粗さを有するため、スケールの堆積により、再循環系配管及びジェットポンプ内面の圧力損失が増大する。本発明は、沸騰水型原子炉におけるジェットポンプ及び再循環系配管内面に堆積したスケールを除去する洗浄方法を提供することを課題とする。
【解決手段】原子炉容器内に設置され、インレットミキサー,ライザ管及びディフューザを含んでいるジェットポンプからインレットミキサーを取り外し、インレットミキサー,ライザ管,ディフューザ及び再循環系配管の内面に堆積したスケールを除去する。これにより、沸騰水型原子炉におけるジェットポンプ及び再循環系配管内面に堆積したスケールを除去することができる。
【選択図】 図3
【解決手段】原子炉容器内に設置され、インレットミキサー,ライザ管及びディフューザを含んでいるジェットポンプからインレットミキサーを取り外し、インレットミキサー,ライザ管,ディフューザ及び再循環系配管の内面に堆積したスケールを除去する。これにより、沸騰水型原子炉におけるジェットポンプ及び再循環系配管内面に堆積したスケールを除去することができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、沸騰水型原子力発電プラントにおけるジェットポンプ及び再循環系配管の内面に堆積したスケールの洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電プラントのジェットポンプの内面に堆積したスケールを機械的に洗浄する従来技術としては、20000psi(約140MPa(約1400気圧))以上の超高圧水を用いて管状部品の内面からスケールを除去ものや(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)、掻き取り器を用いてスケールを除去するものがある(例えば、特許文献3参照)。また、スケールを化学的に除去する技術としては、酸化剤として過マンガン酸塩、還元剤としてシュウ酸およびヒドラジンを用いて除去するものがある(例えば、特許文献4参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−55985号公報
【特許文献2】
特開平7−55986号公報
【特許文献3】
特開2000−281386号公報
【特許文献4】
特開2000−105295号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
沸騰水型原子力発電プラントのジェットポンプ及び再循環系配管の内面には、スケールが長期間に渡って徐々に堆積する。堆積したスケールは表面粗さを有するため、スケールの堆積により、再循環系配管及びジェットポンプ内面の圧力損失が増大する。炉心を流れる炉水の流量(炉心流量)は再循環ポンプの回転速度によりコントロールされるため、炉心流量を維持させるためには、再循環ポンプの回転速度を速くする必要がある。この結果、回転速度に対する再循環ポンプの性能が低下する。従って、ジェットポンプ及び再循環系配管の内面に堆積したスケールを除去することが必要となる。
【0005】
本発明の目的は、沸騰水型原子炉におけるジェットポンプ及び再循環系配管の内面に堆積したスケールを除去する洗浄方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
原子炉容器内に設置されインレットミキサー,ライザ管及びディフューザを含んでいるジェットポンプからインレットミキサーを取り外し、前記インレットミキサー内に堆積したスケールを除去する。
【0007】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
本発明の第1の実施例について、図1〜図4を用いて説明する。本実施例は、ジェットポンプ内に堆積したスケールを化学除染により除去する実施例である。図1は、沸騰水型原子炉の概略図である。沸騰水型原子炉は圧力容器1やシュラウド2を含む炉内構造物等から構成される。炉心流量は、ジェットポンプ3,再循環ポンプ4及び再循環系配管5から構成される再循環ループにより確保される。
【0008】
図2はジェットポンプ3の概略図である。ジェットポンプ3は、ライザ管6,インレットミキサー7及びディフューザ8から構成される。ライザ管6とインレットミキサー7は図示しないビームとボルト9で締結されている。インレットミキサー7とディフューザ8はスリップジョイント10により嵌合されている。従って、当該ビームとボルト9を外すことにより、インレットミキサー7の取り外し及び移動が可能となる。ここで、インレットミキサー7の取り外し及び移動には、吊孔11を用いることができる。
【0009】
図3は、インレットミキサー7内を洗浄する実施例を示す概略図である。インレットミキサー7の洗浄に際しては、インレットミキサー7をライザ管6及びディフューザ8から取り外し、架台12に設置する。インレットミキサー7内を洗浄するためには、スケール除去液を注入するために、当該洗浄領域を密封状態にすることが必要である。しかし、インレットミキサー7がライザ管6及びディフューザ8に接続されたままでは、当該領域を密閉することは困難である。そこで、本実施例では、インレットミキサーをライザ管6及びディフューザ8から取り外して開口部を露出させ、当該開口部を閉止することにより、密閉領域を形成する。ここで、インレットミキサー7は高い線量を有することから、当該洗浄作業は水中で行うことが望ましい。当該作業を水中で行う場合は、燃料貯蔵プール又は機器プール内において実施することができる。燃料貯蔵プール又は機器プール内で洗浄作業を実施することにより、原子炉容器内で洗浄する場合に比べ、洗浄作業が容易となる。尚、スケールの除去作業を水中で行う場合、スケール除去液が周囲の水の中に洩れるとその回収に多大な時問を要するが、密閉領域内で化学除染することにより、スケール除染液が周囲の水の中に漏れることを防止することができる。
【0010】
インレットミキサー7はエルボ13,ノズル14,二次インレット開口部15,スロート16,バレル17,フレアセクション18及びスリップジョイント19から構成される。架台12は台座20,支柱21,エルボ側シート部22,スリップジョイント側シート部23及び支え部24から構成される。エルボ側シート部22にはスケール除去液を注入する配管25が取り付けられており、スリップジョイント側シート部23にはスケール除去液を排出する配管26が取り付けられている。
【0011】
まず、インレットミキサー7を架台12に設置する。インレットミキサー7の架台12への設置には、まず、エルボ13をエルボ側シート部22に、フレアセクション18を支え部に保持させる。インレットミキサー7のエルボ13側の開放部は、エルボ側シート部22により閉止される。ここで、エルボ側シート部22の密封性はインレットミキサー7の自重により達成される。また、固定装置をエルボ側シート部22に設けることや、支え部24に固定機能を具備させることにより、より高い密封性を達成することが可能である。次に、昇降装置27によりスリップジョイント側シート部23を上昇させることにより、スリップジョイント19とスリップジョイント側シート部23を密着させて閉止する。配管26は可擁性を有することが望ましく、例えば、ベローズ28を用いることができる。最後に、二次インレット開口部15を外側から覆ってシールする。当該シール機構29は、例えば、観音開き機構により、二次インレット開口部15を外側から覆ってシールすることができる。また、前述したシート面やシール部にパッキンを用いることにより、密封性を向上させることができる。ここで、本実施例では、エルボ側シート部22を固定とし、スリップジョイント側シート部23を可動としたが、エルボ側シート部22を可動とし、スリップジョイント側シート部23を固定としてもよい。以上の工程により、インレットミキサー7内部に密閉領域を形成することができる。
【0012】
インレットミキサー内部に密閉領域を形成した後、当該密閉領域にスケール除去液を供給する。図4は、本実施例におけるスケール除去液の循環装置の概略図である。当該循環装置は、スケール除去液30を蓄えるタンク31,循環ポンプ32,バルブ33,フィルター34及びこれらを繋ぐ配管から構成される。タンク内のスケール除去液30は、循環ポンプ32により、配管25からインレットミキサー7内に注入される。インレットミキサー内のスケールを除去したスケール除去液は、配管26からタンク31に回収される。スケール除去液30はインレットミキサー7内から除去されたスケールを含んでいるが、このスケールは放射化しているため、タンク31に戻る前にフィルター34により回収される。ここで、フィルターを2系統とすることにより、バルブ33の開閉により一方を通水させたまま他方のフィルターを交換することが可能となる。このように、インレットミキサー7内へスケール除去液30を供給し、インレットミキサー7内を通過した当該スケール除去液を回収することにより、インレットミキサー7内面(エルボ13内面,ノズル14内面,スロート16内面,バレル17内面及びフレアセクション18内面)に付着したスケールを除去することができる。
【0013】
ここで、インレットミキサー7のノズル14の出口を閉止して、当該ノズル14の出口にスケール除去液を回収する回収配管を設置し、インレットミキサー7内に注入したスケール除去液30を当該回収配管により回収することにより、エルボ13及びノズル14内面のみからスケールを除去することができる。
【0014】
また、インレットミキサー7のノズル14出口又はエルボ13側開口部を完全に閉止し、かつ、二次インレット開口部15の全体を外側から覆ってシールし、当該シール機構29に図示しない配管を設け、さらに、スリップジョイント19側開口部を図3と同様に閉止して密閉領域を形成する。当該密閉領域にシール機構29に設けた配管からスケール除去液を供給することにより、ノズル14外面,スロート16内面,バレル17内面及びフレアセクション18内面に付着したスケールを除去することができる。ノズル14外面に直接スケール除去液を供給できるため、スケール除去効果に優れる。
【0015】
(実施例2)
本発明の第2の実施例について、図5を用いて説明する。本実施例は、ライザ管6内に堆積したスケールを化学除染により除去する実施例である。図5は、インレットミキサー7を取り外した後のライザ管6及びディフューザ8を示している。ライザ管6はシート側に開口部(シート側開口部35)を有する。
【0016】
ライザ管6内に堆積したスケールを除去するに際して、まず、ライザ管内の必要個所を閉止し、密閉領域を形成する。具体的には、シート側開口部35から、径方向に膨らむ機能を有する閉止板37を挿入してライザ管6の曲り部近傍を閉止し、さらに、シート側開口部35を閉止することにより密閉領域を形成する。ライザ管8内に密閉領域を形成した後、当該領域にスケール除去液を供給し残存水と置換することにより、ライザ管6の内面からスケールを除去する。その後、当該領域に水を供給することにより、スケール除去液及びスケールを回収する。
【0017】
図6は、ライザ管6に挿入する閉止板37の概略図である。閉止板37は、下部閉止板39と上部閉止板40から構成される。下部閉止板39には、浮き輪状部材41が設けられている。導庄管42により、当該浮き輪状部材に空気圧又は水圧を導くことにより、ライザ管6内面の所定位置をシールする。上部閉止板40にはパッキン43を設ける。当該パッキンによりシート側開口部35をシールする。ここで、上部閉止板40には、スケール除去液の供給配管44が設けられている。また、下部閉止板39はすり鉢状のくぼみ45を有し、くぼみ41の近傍にはスケール除去液回収配管46が設けられている。くぼみ45は、洗浄したスケールを集める機能を有している。閉止板37を用いることにより、ライザ管6に密閉領域を形成することができ、ライザ管6内面からスケールを除去することが可能となる。
【0018】
(実施例3)
本発明の第3の実施例について、図5を用いて説明する。本実施例は、ディフューザ8内に堆積したスケールを化学除染により除去する実施例である。図5は、インレットミキサー7を取り外した後のライザ管6及びディフューザ8を示している。ディフューザ8はスリップジョイント側に開口部(スリップジョイント側開口部36)を有する。
【0019】
ディフューザ8内に堆積したスケールを除去するに際して、まず、ディフューザ8内の必要個所を閉止し、密閉領域を形成する。具体的には、スリップジョイント側開口部36から、径方向に膨らむ機能を有する閉止板38を挿入してディフューザ8の出口近傍を閉止し、さらに、スリップジョイント側開口部36を閉止することにより密閉領域を形成する。ディフューザ8内に密閉領域を形成した後、当該密閉領域にスケール除去液を供給し、残存水と置換することによりディフューザ8内面からスケールを除去する。その後、外部から水を供給することにより、スケール除去液及びスケールを回収する。ここで、ディフューザ8に挿入する閉止板38としては、実施例2でライザ管8に対して用いたものと同様の閉止板を用いることができる。
【0020】
(実施例4)
本発明の第4の実施例について、図1及び図5を用いて説明する。本実施例は、再循環ポンプ4を含む再循環系配管5の内面に堆積したスケールを除去する実施例である。再循環ポンプ4を含む再循環系配管5の内面に堆積したスケールを除去するに際して、まず、再循環ポンプ4に繋がる全てのライザ管6のシート側開口部35及び再循環系配管入口47を閉止し、密閉領域を形成する。その後、ライザ管6から、再循環系配管5にスケール除去液を供給する。そして、再循環系配管入口47から当該スケール除去液を回収することにより、再循環ポンプ4を含む再循環系配管5の内面に堆積したスケールを除去する。
【0021】
(実施例5)
本発明の第5の実施例について、図7を用いて説明する。本実施例は、インレットミキサー7内に堆積したスケールを、キャビテーション流(極端に激しい流れによって生じるキビテイ(気泡)を含む流れまたは噴流)を用いて機械的に除去する実施例である。図7は、インレットミキサー7の内面洗浄の実施例を示す概略図である。インレットミキサー7の洗浄に際しては、インレットミキサー7をライザ管6及びディフューザ8から取り外し、架台112に設置する。ここで、インレットミキサー7は高い線量を有することから、当該洗浄作業は水中で行うことが望ましい。当該洗浄作業を水中で行う場合は、燃料貯蔵プール又は機器プール内において実施することができる。インレットミキサー7を、燃料貯蔵プール又は機器プール内で化学除染することにより、インレットミキサー7,架台112及び除染器具等の取り扱いが容易となる。架台112は、ベース119,支柱120,可動支え部121及び昇降装置122から構成される。ベース119は位置決め装置123を有する。位置決め装置123は鉛直配管126を有するとともに、高圧水供給配管127に連結されている。鉛直配管126は、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124又はジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズル125を有する。
【0022】
図8は、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124を示す概略図である。当該ノズルは、キャビテーション流発生ノズル137,キャビテーション流に対して当該ノズル137の前方に角度を有する衝突板138、及び回転軸139から構成される(図8(a))。衝突板138は円周状に配置され、かつ、互いに連結することにより、強度が確保される(図8(b))。図8(c)は、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124を上方から見た図である。図中の矢印で示したように、キャビテーション流発生ノズル137から噴射されたキャビテーション流は衝突板に衝突し、側面方向(ジェットポンプ内面の被洗浄面)に噴射されるため、ジェットポンプの被洗浄面に堆積したスケールを除去することができる。さらに、キャビテーション流発生ノズル137から噴射されたキャビテーション流により、円周状に配置した衝突板138が回転軸139回りに回転するため、被洗浄面の洗浄ムラを防止することができる。尚、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124は、ライザ管6やディフューザ8の内面洗浄に対しても適用可能である。
【0023】
図9は、ジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズル125の概略図である。当該ノズル125は、キャビテーション流発生ノズル137,円盤状衝突板140及び回転機構141から構成される。キャビテーション流発生ノズル137から鉛直に噴射したキャビテーション流は、当該キャビテーション流に対向させて設けられた円盤状衝突板140に衝突することにより、ジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズル125の回りに噴射される。この噴射されたキャビテーション流により、ジェットポンプノズル14内に堆積したスケールが洗浄される。円盤状衝突板140は複数の支柱142を有しており、さらに回転機構141と連結されている。ここで、支柱142の側面が円盤状衝突板140の半径方向に対して角度を有することにより、円盤状衝突板140に噴射されるキャビテーション流の力を回転力に変換することが可能となる。また、円盤状衝突板140の衝突面に、放射渦巻き状の溝または突起143を設けることによっても、円盤状衝突板140を回転させることができる。円盤状衝突板140を回転させることにより、支柱142に隠れる部位をなくすことができ、その結果、洗浄ムラを防止することが可能となる。ここで、複数のジェットポンプノズル14を洗浄する場合、ジェットポンプノズル14の数と等しいか又はその公約数に等しい数のキャビテーション流発生ノズル137をジェットポンプノズル14の位置に設ける。キャビテーション流発生ノズル137を互いに傘リンク機構で連結し、位置決めの調整を可能とすることにより、同時に複数のジェットポンプノズル14を洗浄することが可能となる。さらに、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124に用いるキャビテーション流発生ノズル137の配置を予めジェットポンプノズル14の配置と同じにして、インレットミキサー7の内面を洗浄した後に、円盤状衝突板140に交換可能な機構を設けることにより、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124をジェットポンプノズル14の内面洗浄に転用することができる。
【0024】
高圧水を利用する場合、高圧水を導く配管が必要となる。当該配管は軸方向の力には強いが、横方向の力には撓みやすい。そこで、当該配管の軸方向にキャビテーション流を発生させることにより軸方向に反力を作用させ、さらに、当該キャビテーション流発生ノズルの前方にキャビテーション流に対して角度を有する複数の衝突板を設け、対向流を創生することにより、横方向の反力は互に打ち消し合うこととなる。また、キャビテーション流発生ノズルの前方にキャビテーション流に対向する衝突板を設けることによっても、反力は軸方向にのみ作用させることができる。なお、正確にはキャビテーション流の脈動によって横方向の振動が生じるが、その反力は十分に小さい。
【0025】
インレットミキサー7の洗浄に際しては、まず、インレットミキサー7を架台112に据え付ける。具体的には、エルボ13の開口部を昇降装置122に設置するとともにフレアセクション18の胴部を可動支え部121に設置することにより、インレットミキサー7を架台112に据え付ける。インレットミキサー7の取り扱いには吊孔11を用いることができる。インレットミキサー7を架台112へ設置する際には、インレットミキサー7のスリップジョイント10を、ジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズル125先端の上方に位置させる。さらに、位置決め装置123を用いて、鉛直配管126の位置決めを行う。本実施例におけるスケール除去液の循環装置は、後述する実施例6と同様であるので省略する(図5参照)。
【0026】
次に、高圧水供給配管127から高圧水を供給して、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124からキャビテーション流を噴射(「噴霧」を含む)する。キャビテーションを噴射する際には、昇降装置122により、インレットミキサー7を所定の速度で降下させる。これにより、フレアセクション18及びバレル17内面のスケールを除去することができる。さらに、ジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズル125をジェットポンプノズル14に挿入して、キャビテーション流を噴射する。キャビテーションを噴射する際には、昇降装置122により、インレットミキサー7を所定の速度で降下させる。これにより、ジェットポンプノズル14内面のスケールを除去することができる。また、図示しないキャビテーション流発生ノズルをエルボ13の開口部から挿入することにより、エルボ13内面からスケールを除去することができる。尚、除去したスケールはベース119の上面に堆積するため、適宜、吸引することにより回収することができる。
【0027】
(実施例6)
本発明の第6の実施例について、図10を用いて説明する。本実施例は、インレットミキサー7内に堆積したスケールをキャビテーション流により機械的に除去する実施例である。尚、実施例5とは、インレットミキサー7の上下を逆さにして架台128に設置する点が異なる。図10は、インレットミキサー7の内面洗浄の実施例を示す概略図である。インレットミキサー7の洗浄に際して、インレットミキサー7をライザ管6及びディフューザ8から取り外し、上下を逆さにして架台128に設置する。ここで、インレットミキサー7は高い線量を有することから、当該洗浄作業は水中で行うことが望ましい。当該洗浄作業を水中で行う場合は、燃料貯蔵プール又は機器プール内において実施することができる。インレットミキサー7を、燃料貯蔵プール又は機器プール内で除染することにより、インレットミキサー7,架台128及び除染器具等の取り扱いが容易となる。架台128は、ベース129,支柱130,支え部131及び台座132から構成される。また、鉛直配管126は、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124又はジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズル125を有する。また、鉛直配管126は3軸方向への可動性を有する。
【0028】
まず、インレットミキサー7を架台112に据え付ける。具体的には、エルボ13を台座132に設置するとともにフレアセクション18の胴部を支え部131に設置することにより、インレットミキサー7を架台128に据え付ける。
【0029】
図11は、本実施例におけるスケール除去液の循環装置の概略図を示している。当該系統は、水タンク133,高圧ポンプ134,鉛直配管126,フィルター135及びバルブ136から構成される。高圧ポンプの仕様は50〜100MPa(約500〜1000気圧)であり、キャビテーション流を用いることにより、前述した従来技術に比べて約半分の圧力にすることが可能となる。ここで、洗浄したスケールは放射化していることから回収する必要がある。洗浄したスケールはエルボ13の曲り部及びベース129の上面に堆積するため、適宜、吸引することによりスケールを回収することができる。本実施例では、エルボ13の曲り部からスケールを吸引して、フィルター135により回収する。また、フィルター135を2系統とすることにより、バルブ136を利用して、一方を通水させたまま、他方のフィルターを交換することが可能となる。
【0030】
次に、鉛直配管126から高圧水を供給して、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124又はジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズル125から、キャビテーション流を噴射する。キャビテーション流を噴射する際には、インレットミキサー7内面又はジェットポンプノズル14内面上方から、鉛直配管126を所定の速度で降下させる。これにより、フレアセクション18及びバレル17内面のスケールを除去することができる。また、図示しないキャビテーション流発生ノズルをエルボ13の開口部から挿入することにより、エルボ13内面からスケールを除去することができる。
【0031】
(実施例7)
本発明の第7の実施例について説明する。本実施例は、ライザ管6やディフューザ8内に堆積したスケールを、キャビテーション流を用いて機械的に除去する実施例である。ライザ管6又はディフューザ8内に堆積したスケールの除去には、前述のインレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124を用いる。インレットミキサー7をライザ管6及びディフューザ8から取り外すことによって露出するライザ管6のシート側開口部やディフューザ8のスリップジョイント側開口部から、キャビテーション流発生ノズルを挿入する。次に、キャビテーション流をライザ管6の内面やディフューザ8の内面に噴射し、ライザ管6やディフューザ8内に堆積したスケールを除去する。尚、ライザ管6のシート側開口部やディフューザ8のスリップジョイント側開口部から閉止板を挿入し、フィルターに連結されたスケール吸引配管を挿入することにより、スケールを回収することができる。
【0032】
実施例1〜4において、インレットミキサー7をライザ管6及びディフューザ8から取り外して、インレットミキサー7,ライザ管6,ディフューザ8及び再循環系配管5を化学除染することにより、インレットミキサー7,ライザ管6,ディフューザ8及び再循環系配管5を適切に除染することが可能となる。
【0033】
実施例1〜4において、スケール除去液として、酸化剤(過マンガン酸または過マンガン酸塩)および還元剤(シュウ酸又はシュウ酸とヒドラジンの混合液)を用いることにより、インレットミキサー7,ライザ管6,ディフューザ8及び再循環系配管5の素材であるオーステナイト系ステンレス鋼の素地を侵食することなく、堆積したスケールのみを除去することができる。さらに、スケール除去に使用したシュウ酸又はシュウ酸及びヒドラジンの混合液は、過酸化水素と触媒を用いることにより、二酸化炭素,窒素及び水に分解して処理することができる。
【0034】
実施例5〜7において、インレットミキサー7をライザ管6及びディフューザ8から取り外して、インレットミキサー7,ライザ管6及びディフューザ8をキャビテーション流により機械除染することにより、インレットミキサー7,ライザ管6及びディフューザ8を適切に除染することが可能となる。
【0035】
実施例5〜7において、スケールの除去にウォータジェットピーニングに用いられているキャビテーション流を利用することにより、洗浄性能を維持したままで高圧水の圧力を低下させることができる。従って、反力を小さくすることができるため、装置の操作性を向上させることが可能となる。
【0036】
上記各実施例において、ライザ管6及びディフューザ8から取り外したインレットミキサー7を、燃料貯蔵プール又は機器プール内で洗浄することにより、原子炉容器内で洗浄する場合に比べ、洗浄作業が容易となる。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、沸騰水型原子炉におけるジェットポンプ及び再循環系配管内面に堆積したスケールを除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】沸騰水型原子炉の概略図。
【図2】ジェットポンプの概略図。
【図3】インレットミキサー内を洗浄する実施例を示す概略図。
【図4】スケール除去液の循環装置の概略図。
【図5】インレットミキサーを取り外した後のライザ管及びディフューザを示す図。
【図6】ライザ管6に挿入する閉止板の概略図。
【図7】インレットミキサーの内面洗浄の実施例を示す概略図。
【図8】インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズルを示す概略図。
【図9】ジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズルの概略図。
【図10】インレットミキサーの内面洗浄の実施例を示す概略図。
【図11】スケール除去液の循環装置の概略図。
【符号の説明】
1…圧力容器、3…ジェットポンプ、4…再循環ポンプ、5…再循環系配管、6…ライザ管、7…インレットミキサー、8…ディフューザ、13…エルボ、14…ノズル、15…二次インレット開口部、16…スロート、17…バレル、18…フレアセクション、19…スリップジョイント、124…インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル、125…ジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズル。
【発明の属する技術分野】
本発明は、沸騰水型原子力発電プラントにおけるジェットポンプ及び再循環系配管の内面に堆積したスケールの洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電プラントのジェットポンプの内面に堆積したスケールを機械的に洗浄する従来技術としては、20000psi(約140MPa(約1400気圧))以上の超高圧水を用いて管状部品の内面からスケールを除去ものや(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)、掻き取り器を用いてスケールを除去するものがある(例えば、特許文献3参照)。また、スケールを化学的に除去する技術としては、酸化剤として過マンガン酸塩、還元剤としてシュウ酸およびヒドラジンを用いて除去するものがある(例えば、特許文献4参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−55985号公報
【特許文献2】
特開平7−55986号公報
【特許文献3】
特開2000−281386号公報
【特許文献4】
特開2000−105295号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
沸騰水型原子力発電プラントのジェットポンプ及び再循環系配管の内面には、スケールが長期間に渡って徐々に堆積する。堆積したスケールは表面粗さを有するため、スケールの堆積により、再循環系配管及びジェットポンプ内面の圧力損失が増大する。炉心を流れる炉水の流量(炉心流量)は再循環ポンプの回転速度によりコントロールされるため、炉心流量を維持させるためには、再循環ポンプの回転速度を速くする必要がある。この結果、回転速度に対する再循環ポンプの性能が低下する。従って、ジェットポンプ及び再循環系配管の内面に堆積したスケールを除去することが必要となる。
【0005】
本発明の目的は、沸騰水型原子炉におけるジェットポンプ及び再循環系配管の内面に堆積したスケールを除去する洗浄方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
原子炉容器内に設置されインレットミキサー,ライザ管及びディフューザを含んでいるジェットポンプからインレットミキサーを取り外し、前記インレットミキサー内に堆積したスケールを除去する。
【0007】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
本発明の第1の実施例について、図1〜図4を用いて説明する。本実施例は、ジェットポンプ内に堆積したスケールを化学除染により除去する実施例である。図1は、沸騰水型原子炉の概略図である。沸騰水型原子炉は圧力容器1やシュラウド2を含む炉内構造物等から構成される。炉心流量は、ジェットポンプ3,再循環ポンプ4及び再循環系配管5から構成される再循環ループにより確保される。
【0008】
図2はジェットポンプ3の概略図である。ジェットポンプ3は、ライザ管6,インレットミキサー7及びディフューザ8から構成される。ライザ管6とインレットミキサー7は図示しないビームとボルト9で締結されている。インレットミキサー7とディフューザ8はスリップジョイント10により嵌合されている。従って、当該ビームとボルト9を外すことにより、インレットミキサー7の取り外し及び移動が可能となる。ここで、インレットミキサー7の取り外し及び移動には、吊孔11を用いることができる。
【0009】
図3は、インレットミキサー7内を洗浄する実施例を示す概略図である。インレットミキサー7の洗浄に際しては、インレットミキサー7をライザ管6及びディフューザ8から取り外し、架台12に設置する。インレットミキサー7内を洗浄するためには、スケール除去液を注入するために、当該洗浄領域を密封状態にすることが必要である。しかし、インレットミキサー7がライザ管6及びディフューザ8に接続されたままでは、当該領域を密閉することは困難である。そこで、本実施例では、インレットミキサーをライザ管6及びディフューザ8から取り外して開口部を露出させ、当該開口部を閉止することにより、密閉領域を形成する。ここで、インレットミキサー7は高い線量を有することから、当該洗浄作業は水中で行うことが望ましい。当該作業を水中で行う場合は、燃料貯蔵プール又は機器プール内において実施することができる。燃料貯蔵プール又は機器プール内で洗浄作業を実施することにより、原子炉容器内で洗浄する場合に比べ、洗浄作業が容易となる。尚、スケールの除去作業を水中で行う場合、スケール除去液が周囲の水の中に洩れるとその回収に多大な時問を要するが、密閉領域内で化学除染することにより、スケール除染液が周囲の水の中に漏れることを防止することができる。
【0010】
インレットミキサー7はエルボ13,ノズル14,二次インレット開口部15,スロート16,バレル17,フレアセクション18及びスリップジョイント19から構成される。架台12は台座20,支柱21,エルボ側シート部22,スリップジョイント側シート部23及び支え部24から構成される。エルボ側シート部22にはスケール除去液を注入する配管25が取り付けられており、スリップジョイント側シート部23にはスケール除去液を排出する配管26が取り付けられている。
【0011】
まず、インレットミキサー7を架台12に設置する。インレットミキサー7の架台12への設置には、まず、エルボ13をエルボ側シート部22に、フレアセクション18を支え部に保持させる。インレットミキサー7のエルボ13側の開放部は、エルボ側シート部22により閉止される。ここで、エルボ側シート部22の密封性はインレットミキサー7の自重により達成される。また、固定装置をエルボ側シート部22に設けることや、支え部24に固定機能を具備させることにより、より高い密封性を達成することが可能である。次に、昇降装置27によりスリップジョイント側シート部23を上昇させることにより、スリップジョイント19とスリップジョイント側シート部23を密着させて閉止する。配管26は可擁性を有することが望ましく、例えば、ベローズ28を用いることができる。最後に、二次インレット開口部15を外側から覆ってシールする。当該シール機構29は、例えば、観音開き機構により、二次インレット開口部15を外側から覆ってシールすることができる。また、前述したシート面やシール部にパッキンを用いることにより、密封性を向上させることができる。ここで、本実施例では、エルボ側シート部22を固定とし、スリップジョイント側シート部23を可動としたが、エルボ側シート部22を可動とし、スリップジョイント側シート部23を固定としてもよい。以上の工程により、インレットミキサー7内部に密閉領域を形成することができる。
【0012】
インレットミキサー内部に密閉領域を形成した後、当該密閉領域にスケール除去液を供給する。図4は、本実施例におけるスケール除去液の循環装置の概略図である。当該循環装置は、スケール除去液30を蓄えるタンク31,循環ポンプ32,バルブ33,フィルター34及びこれらを繋ぐ配管から構成される。タンク内のスケール除去液30は、循環ポンプ32により、配管25からインレットミキサー7内に注入される。インレットミキサー内のスケールを除去したスケール除去液は、配管26からタンク31に回収される。スケール除去液30はインレットミキサー7内から除去されたスケールを含んでいるが、このスケールは放射化しているため、タンク31に戻る前にフィルター34により回収される。ここで、フィルターを2系統とすることにより、バルブ33の開閉により一方を通水させたまま他方のフィルターを交換することが可能となる。このように、インレットミキサー7内へスケール除去液30を供給し、インレットミキサー7内を通過した当該スケール除去液を回収することにより、インレットミキサー7内面(エルボ13内面,ノズル14内面,スロート16内面,バレル17内面及びフレアセクション18内面)に付着したスケールを除去することができる。
【0013】
ここで、インレットミキサー7のノズル14の出口を閉止して、当該ノズル14の出口にスケール除去液を回収する回収配管を設置し、インレットミキサー7内に注入したスケール除去液30を当該回収配管により回収することにより、エルボ13及びノズル14内面のみからスケールを除去することができる。
【0014】
また、インレットミキサー7のノズル14出口又はエルボ13側開口部を完全に閉止し、かつ、二次インレット開口部15の全体を外側から覆ってシールし、当該シール機構29に図示しない配管を設け、さらに、スリップジョイント19側開口部を図3と同様に閉止して密閉領域を形成する。当該密閉領域にシール機構29に設けた配管からスケール除去液を供給することにより、ノズル14外面,スロート16内面,バレル17内面及びフレアセクション18内面に付着したスケールを除去することができる。ノズル14外面に直接スケール除去液を供給できるため、スケール除去効果に優れる。
【0015】
(実施例2)
本発明の第2の実施例について、図5を用いて説明する。本実施例は、ライザ管6内に堆積したスケールを化学除染により除去する実施例である。図5は、インレットミキサー7を取り外した後のライザ管6及びディフューザ8を示している。ライザ管6はシート側に開口部(シート側開口部35)を有する。
【0016】
ライザ管6内に堆積したスケールを除去するに際して、まず、ライザ管内の必要個所を閉止し、密閉領域を形成する。具体的には、シート側開口部35から、径方向に膨らむ機能を有する閉止板37を挿入してライザ管6の曲り部近傍を閉止し、さらに、シート側開口部35を閉止することにより密閉領域を形成する。ライザ管8内に密閉領域を形成した後、当該領域にスケール除去液を供給し残存水と置換することにより、ライザ管6の内面からスケールを除去する。その後、当該領域に水を供給することにより、スケール除去液及びスケールを回収する。
【0017】
図6は、ライザ管6に挿入する閉止板37の概略図である。閉止板37は、下部閉止板39と上部閉止板40から構成される。下部閉止板39には、浮き輪状部材41が設けられている。導庄管42により、当該浮き輪状部材に空気圧又は水圧を導くことにより、ライザ管6内面の所定位置をシールする。上部閉止板40にはパッキン43を設ける。当該パッキンによりシート側開口部35をシールする。ここで、上部閉止板40には、スケール除去液の供給配管44が設けられている。また、下部閉止板39はすり鉢状のくぼみ45を有し、くぼみ41の近傍にはスケール除去液回収配管46が設けられている。くぼみ45は、洗浄したスケールを集める機能を有している。閉止板37を用いることにより、ライザ管6に密閉領域を形成することができ、ライザ管6内面からスケールを除去することが可能となる。
【0018】
(実施例3)
本発明の第3の実施例について、図5を用いて説明する。本実施例は、ディフューザ8内に堆積したスケールを化学除染により除去する実施例である。図5は、インレットミキサー7を取り外した後のライザ管6及びディフューザ8を示している。ディフューザ8はスリップジョイント側に開口部(スリップジョイント側開口部36)を有する。
【0019】
ディフューザ8内に堆積したスケールを除去するに際して、まず、ディフューザ8内の必要個所を閉止し、密閉領域を形成する。具体的には、スリップジョイント側開口部36から、径方向に膨らむ機能を有する閉止板38を挿入してディフューザ8の出口近傍を閉止し、さらに、スリップジョイント側開口部36を閉止することにより密閉領域を形成する。ディフューザ8内に密閉領域を形成した後、当該密閉領域にスケール除去液を供給し、残存水と置換することによりディフューザ8内面からスケールを除去する。その後、外部から水を供給することにより、スケール除去液及びスケールを回収する。ここで、ディフューザ8に挿入する閉止板38としては、実施例2でライザ管8に対して用いたものと同様の閉止板を用いることができる。
【0020】
(実施例4)
本発明の第4の実施例について、図1及び図5を用いて説明する。本実施例は、再循環ポンプ4を含む再循環系配管5の内面に堆積したスケールを除去する実施例である。再循環ポンプ4を含む再循環系配管5の内面に堆積したスケールを除去するに際して、まず、再循環ポンプ4に繋がる全てのライザ管6のシート側開口部35及び再循環系配管入口47を閉止し、密閉領域を形成する。その後、ライザ管6から、再循環系配管5にスケール除去液を供給する。そして、再循環系配管入口47から当該スケール除去液を回収することにより、再循環ポンプ4を含む再循環系配管5の内面に堆積したスケールを除去する。
【0021】
(実施例5)
本発明の第5の実施例について、図7を用いて説明する。本実施例は、インレットミキサー7内に堆積したスケールを、キャビテーション流(極端に激しい流れによって生じるキビテイ(気泡)を含む流れまたは噴流)を用いて機械的に除去する実施例である。図7は、インレットミキサー7の内面洗浄の実施例を示す概略図である。インレットミキサー7の洗浄に際しては、インレットミキサー7をライザ管6及びディフューザ8から取り外し、架台112に設置する。ここで、インレットミキサー7は高い線量を有することから、当該洗浄作業は水中で行うことが望ましい。当該洗浄作業を水中で行う場合は、燃料貯蔵プール又は機器プール内において実施することができる。インレットミキサー7を、燃料貯蔵プール又は機器プール内で化学除染することにより、インレットミキサー7,架台112及び除染器具等の取り扱いが容易となる。架台112は、ベース119,支柱120,可動支え部121及び昇降装置122から構成される。ベース119は位置決め装置123を有する。位置決め装置123は鉛直配管126を有するとともに、高圧水供給配管127に連結されている。鉛直配管126は、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124又はジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズル125を有する。
【0022】
図8は、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124を示す概略図である。当該ノズルは、キャビテーション流発生ノズル137,キャビテーション流に対して当該ノズル137の前方に角度を有する衝突板138、及び回転軸139から構成される(図8(a))。衝突板138は円周状に配置され、かつ、互いに連結することにより、強度が確保される(図8(b))。図8(c)は、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124を上方から見た図である。図中の矢印で示したように、キャビテーション流発生ノズル137から噴射されたキャビテーション流は衝突板に衝突し、側面方向(ジェットポンプ内面の被洗浄面)に噴射されるため、ジェットポンプの被洗浄面に堆積したスケールを除去することができる。さらに、キャビテーション流発生ノズル137から噴射されたキャビテーション流により、円周状に配置した衝突板138が回転軸139回りに回転するため、被洗浄面の洗浄ムラを防止することができる。尚、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124は、ライザ管6やディフューザ8の内面洗浄に対しても適用可能である。
【0023】
図9は、ジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズル125の概略図である。当該ノズル125は、キャビテーション流発生ノズル137,円盤状衝突板140及び回転機構141から構成される。キャビテーション流発生ノズル137から鉛直に噴射したキャビテーション流は、当該キャビテーション流に対向させて設けられた円盤状衝突板140に衝突することにより、ジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズル125の回りに噴射される。この噴射されたキャビテーション流により、ジェットポンプノズル14内に堆積したスケールが洗浄される。円盤状衝突板140は複数の支柱142を有しており、さらに回転機構141と連結されている。ここで、支柱142の側面が円盤状衝突板140の半径方向に対して角度を有することにより、円盤状衝突板140に噴射されるキャビテーション流の力を回転力に変換することが可能となる。また、円盤状衝突板140の衝突面に、放射渦巻き状の溝または突起143を設けることによっても、円盤状衝突板140を回転させることができる。円盤状衝突板140を回転させることにより、支柱142に隠れる部位をなくすことができ、その結果、洗浄ムラを防止することが可能となる。ここで、複数のジェットポンプノズル14を洗浄する場合、ジェットポンプノズル14の数と等しいか又はその公約数に等しい数のキャビテーション流発生ノズル137をジェットポンプノズル14の位置に設ける。キャビテーション流発生ノズル137を互いに傘リンク機構で連結し、位置決めの調整を可能とすることにより、同時に複数のジェットポンプノズル14を洗浄することが可能となる。さらに、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124に用いるキャビテーション流発生ノズル137の配置を予めジェットポンプノズル14の配置と同じにして、インレットミキサー7の内面を洗浄した後に、円盤状衝突板140に交換可能な機構を設けることにより、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124をジェットポンプノズル14の内面洗浄に転用することができる。
【0024】
高圧水を利用する場合、高圧水を導く配管が必要となる。当該配管は軸方向の力には強いが、横方向の力には撓みやすい。そこで、当該配管の軸方向にキャビテーション流を発生させることにより軸方向に反力を作用させ、さらに、当該キャビテーション流発生ノズルの前方にキャビテーション流に対して角度を有する複数の衝突板を設け、対向流を創生することにより、横方向の反力は互に打ち消し合うこととなる。また、キャビテーション流発生ノズルの前方にキャビテーション流に対向する衝突板を設けることによっても、反力は軸方向にのみ作用させることができる。なお、正確にはキャビテーション流の脈動によって横方向の振動が生じるが、その反力は十分に小さい。
【0025】
インレットミキサー7の洗浄に際しては、まず、インレットミキサー7を架台112に据え付ける。具体的には、エルボ13の開口部を昇降装置122に設置するとともにフレアセクション18の胴部を可動支え部121に設置することにより、インレットミキサー7を架台112に据え付ける。インレットミキサー7の取り扱いには吊孔11を用いることができる。インレットミキサー7を架台112へ設置する際には、インレットミキサー7のスリップジョイント10を、ジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズル125先端の上方に位置させる。さらに、位置決め装置123を用いて、鉛直配管126の位置決めを行う。本実施例におけるスケール除去液の循環装置は、後述する実施例6と同様であるので省略する(図5参照)。
【0026】
次に、高圧水供給配管127から高圧水を供給して、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124からキャビテーション流を噴射(「噴霧」を含む)する。キャビテーションを噴射する際には、昇降装置122により、インレットミキサー7を所定の速度で降下させる。これにより、フレアセクション18及びバレル17内面のスケールを除去することができる。さらに、ジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズル125をジェットポンプノズル14に挿入して、キャビテーション流を噴射する。キャビテーションを噴射する際には、昇降装置122により、インレットミキサー7を所定の速度で降下させる。これにより、ジェットポンプノズル14内面のスケールを除去することができる。また、図示しないキャビテーション流発生ノズルをエルボ13の開口部から挿入することにより、エルボ13内面からスケールを除去することができる。尚、除去したスケールはベース119の上面に堆積するため、適宜、吸引することにより回収することができる。
【0027】
(実施例6)
本発明の第6の実施例について、図10を用いて説明する。本実施例は、インレットミキサー7内に堆積したスケールをキャビテーション流により機械的に除去する実施例である。尚、実施例5とは、インレットミキサー7の上下を逆さにして架台128に設置する点が異なる。図10は、インレットミキサー7の内面洗浄の実施例を示す概略図である。インレットミキサー7の洗浄に際して、インレットミキサー7をライザ管6及びディフューザ8から取り外し、上下を逆さにして架台128に設置する。ここで、インレットミキサー7は高い線量を有することから、当該洗浄作業は水中で行うことが望ましい。当該洗浄作業を水中で行う場合は、燃料貯蔵プール又は機器プール内において実施することができる。インレットミキサー7を、燃料貯蔵プール又は機器プール内で除染することにより、インレットミキサー7,架台128及び除染器具等の取り扱いが容易となる。架台128は、ベース129,支柱130,支え部131及び台座132から構成される。また、鉛直配管126は、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124又はジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズル125を有する。また、鉛直配管126は3軸方向への可動性を有する。
【0028】
まず、インレットミキサー7を架台112に据え付ける。具体的には、エルボ13を台座132に設置するとともにフレアセクション18の胴部を支え部131に設置することにより、インレットミキサー7を架台128に据え付ける。
【0029】
図11は、本実施例におけるスケール除去液の循環装置の概略図を示している。当該系統は、水タンク133,高圧ポンプ134,鉛直配管126,フィルター135及びバルブ136から構成される。高圧ポンプの仕様は50〜100MPa(約500〜1000気圧)であり、キャビテーション流を用いることにより、前述した従来技術に比べて約半分の圧力にすることが可能となる。ここで、洗浄したスケールは放射化していることから回収する必要がある。洗浄したスケールはエルボ13の曲り部及びベース129の上面に堆積するため、適宜、吸引することによりスケールを回収することができる。本実施例では、エルボ13の曲り部からスケールを吸引して、フィルター135により回収する。また、フィルター135を2系統とすることにより、バルブ136を利用して、一方を通水させたまま、他方のフィルターを交換することが可能となる。
【0030】
次に、鉛直配管126から高圧水を供給して、インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124又はジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズル125から、キャビテーション流を噴射する。キャビテーション流を噴射する際には、インレットミキサー7内面又はジェットポンプノズル14内面上方から、鉛直配管126を所定の速度で降下させる。これにより、フレアセクション18及びバレル17内面のスケールを除去することができる。また、図示しないキャビテーション流発生ノズルをエルボ13の開口部から挿入することにより、エルボ13内面からスケールを除去することができる。
【0031】
(実施例7)
本発明の第7の実施例について説明する。本実施例は、ライザ管6やディフューザ8内に堆積したスケールを、キャビテーション流を用いて機械的に除去する実施例である。ライザ管6又はディフューザ8内に堆積したスケールの除去には、前述のインレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル124を用いる。インレットミキサー7をライザ管6及びディフューザ8から取り外すことによって露出するライザ管6のシート側開口部やディフューザ8のスリップジョイント側開口部から、キャビテーション流発生ノズルを挿入する。次に、キャビテーション流をライザ管6の内面やディフューザ8の内面に噴射し、ライザ管6やディフューザ8内に堆積したスケールを除去する。尚、ライザ管6のシート側開口部やディフューザ8のスリップジョイント側開口部から閉止板を挿入し、フィルターに連結されたスケール吸引配管を挿入することにより、スケールを回収することができる。
【0032】
実施例1〜4において、インレットミキサー7をライザ管6及びディフューザ8から取り外して、インレットミキサー7,ライザ管6,ディフューザ8及び再循環系配管5を化学除染することにより、インレットミキサー7,ライザ管6,ディフューザ8及び再循環系配管5を適切に除染することが可能となる。
【0033】
実施例1〜4において、スケール除去液として、酸化剤(過マンガン酸または過マンガン酸塩)および還元剤(シュウ酸又はシュウ酸とヒドラジンの混合液)を用いることにより、インレットミキサー7,ライザ管6,ディフューザ8及び再循環系配管5の素材であるオーステナイト系ステンレス鋼の素地を侵食することなく、堆積したスケールのみを除去することができる。さらに、スケール除去に使用したシュウ酸又はシュウ酸及びヒドラジンの混合液は、過酸化水素と触媒を用いることにより、二酸化炭素,窒素及び水に分解して処理することができる。
【0034】
実施例5〜7において、インレットミキサー7をライザ管6及びディフューザ8から取り外して、インレットミキサー7,ライザ管6及びディフューザ8をキャビテーション流により機械除染することにより、インレットミキサー7,ライザ管6及びディフューザ8を適切に除染することが可能となる。
【0035】
実施例5〜7において、スケールの除去にウォータジェットピーニングに用いられているキャビテーション流を利用することにより、洗浄性能を維持したままで高圧水の圧力を低下させることができる。従って、反力を小さくすることができるため、装置の操作性を向上させることが可能となる。
【0036】
上記各実施例において、ライザ管6及びディフューザ8から取り外したインレットミキサー7を、燃料貯蔵プール又は機器プール内で洗浄することにより、原子炉容器内で洗浄する場合に比べ、洗浄作業が容易となる。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、沸騰水型原子炉におけるジェットポンプ及び再循環系配管内面に堆積したスケールを除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】沸騰水型原子炉の概略図。
【図2】ジェットポンプの概略図。
【図3】インレットミキサー内を洗浄する実施例を示す概略図。
【図4】スケール除去液の循環装置の概略図。
【図5】インレットミキサーを取り外した後のライザ管及びディフューザを示す図。
【図6】ライザ管6に挿入する閉止板の概略図。
【図7】インレットミキサーの内面洗浄の実施例を示す概略図。
【図8】インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズルを示す概略図。
【図9】ジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズルの概略図。
【図10】インレットミキサーの内面洗浄の実施例を示す概略図。
【図11】スケール除去液の循環装置の概略図。
【符号の説明】
1…圧力容器、3…ジェットポンプ、4…再循環ポンプ、5…再循環系配管、6…ライザ管、7…インレットミキサー、8…ディフューザ、13…エルボ、14…ノズル、15…二次インレット開口部、16…スロート、17…バレル、18…フレアセクション、19…スリップジョイント、124…インレットミキサー内面用キャビテーション流発生ノズル、125…ジェットポンプノズル内面用キャビテーション流発生ノズル。
Claims (13)
- 原子炉容器内に設置され、インレットミキサー,ライザ管及びディフューザを含んでいるジェットポンプからインレットミキサーを取り外し、
前記インレットミキサーのエルボ側開口部及びスプリットジョイント側開口部を閉止し且つ前記インレットミキサーの二次インレット開口部をシールすることにより、前記インレットミキサー内に密閉領域を形成し、
前記密閉領域にスケール除去液を供給し、
前記スケール除去液を前記密閉領域から回収することにより、前記インレットミキサー内のスケールを除去することを特徴とするジェットポンプの洗浄方法。 - 原子炉容器内に設置され、インレットミキサー,ライザ管及びディフューザを含んでいるジェットポンプからインレットミキサーを取り外し、
ライザ管の曲がり部近傍及びシート側開口部を閉止することにより、前記ライザ管内に密閉領域を形成し、
前記密閉領域にスケール除去液を供給し、
前記スケール除去液を前記密閉領域から回収することにより、前記ライザ管内のスケールを除去することを特徴とするジェットポンプの洗浄方法。 - 原子炉容器内に設置され、インレットミキサー,ライザ管及びディフューザを含んでいるジェットポンプからインレットミキサーを取り外し、
ディフューザの出口近傍及びスリップジョイント側開口部を閉止することにより、前記ディフューザ内に密閉領域を形成し、
前記密閉領域にスケール除去液を供給し、
前記スケール除去液を前記密閉領域から回収することにより、前記ディフューザ内のスケールを除去することを特徴とするジェットポンプの洗浄方法。 - 請求項1乃至3の何れかにおいて、前記密閉領域を形成するために閉止部材を用い、前記閉止部材は前記スケール除去液を前記密閉領域内に供給する供給配管と前記スケール除去液を前記密閉領域から回収する回収配管とを有することを特徴とするジェットポンプの洗浄方法。
- 原子炉容器内に設置され、インレットミキサー,ライザ管及びディフューザを含んでいるジェットポンプからインレットミキサーを取り外し、
ライザ管のシート側開口部及び再循環系配管入口を閉止することにより、前記再循環系配管内に密閉領域を形成し、
前記密閉領域にスケール除去液を供給し、
前記スケール除去液を前記密閉領域から回収することにより、前記再循環系配管内のスケールを除去することを特徴とするジェットポンプの洗浄方法。 - 原子炉容器内に設置され、インレットミキサー,ライザ管及びディフューザを含んでいるジェットポンプからインレットミキサーを取り外し、
前記インレットミキサーのエルボ側開口部又はスプリットジョイント側開口部からキャビテーション流発生ノズルを挿入し、
前記キャビテーション流ノズルからキャビテーション流を前記インレットミキサー内面に噴射することにより、前記インレットミキサー内のスケールを除去することを特徴とするジェットポンプの洗浄方法。 - 原子炉容器内に設置され、インレットミキサー,ライザ管及びディフューザを含んでいるジェットポンプからインレットミキサーを取り外し、
ライザ管のシート側開口部からキャビテーション流発生ノズルを挿入し、
前記キャビテーション流ノズルからキャビテーション流を前記ライザ管内面に噴射することにより、前記ライザ管内のスケールを除去することを特徴とするジェットポンプの洗浄方法。 - 原子炉容器内に設置され、インレットミキサー,ライザ管及びディフューザを含んでいるジェットポンプからインレットミキサーを取り外し、
ディフューザのスリップジョイント開口部からキャビテーション流発生ノズルを挿入し、
前記キャビテーション流ノズルからキャビテーション流を前記ディフューザ内面に噴射することにより、前記ディフューザ内のスケールを除去することを特徴とするジェットポンプの洗浄方法。 - 原子炉容器内に設置され、インレットミキサー,ライザ管及びディフューザを含んでいるジェットポンプからインレットミキサーを取り外し、
前記インレットミキサーを燃料貯蔵プールに移動し、
前記燃料貯蔵プールにおいて、前記インレットミキサー内のスケールを除去することを特徴とするジェットポンプの洗浄方法。 - 原子炉容器内に設置され、インレットミキサー,ライザ管及びディフューザを含んでいるジェットポンプからインレットミキサーを取り外し、
前記インレットミキサーを機器プールに移動し、
前記機器プールにおいて、前記インレットミキサー内のスケールを除去することを特徴とするジェットポンプの洗浄方法。 - 請求項9又は10において、前記スケールの除去は、スケール除去液又はキャビテーション流を用いて行うことを特徴とするジェットポンプの洗浄方法。
- 請求項1又は6において、前記インレットミキサー内のスケールの除去作業は、燃料プール又は機器プール内で行うことを特徴とするジェットポンプの洗浄方法。
- 請求項1乃至12の何れかにおいて、スケールの除去作業は水中で行うことを特徴とするジェットポンプの洗浄方法。
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---|---|---|---|
JP2003189947A JP2005024376A (ja) | 2003-07-02 | 2003-07-02 | ジェットポンプの洗浄方法 |
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JP2012013555A (ja) * | 2010-07-01 | 2012-01-19 | Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd | 原子力プラントの化学除染方法 |
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2003
- 2003-07-02 JP JP2003189947A patent/JP2005024376A/ja active Pending
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