JP2766195B2 - 原子炉内部構造物の取替工法 - Google Patents

原子炉内部構造物の取替工法

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JP2766195B2 JP6206341A JP20634194A JP2766195B2 JP 2766195 B2 JP2766195 B2 JP 2766195B2 JP 6206341 A JP6206341 A JP 6206341A JP 20634194 A JP20634194 A JP 20634194A JP 2766195 B2 JP2766195 B2 JP 2766195B2
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、沸騰水型原子力発電プ
ラントの供用期間中における原子炉圧力容器の内部構造
物の取替工法に係り、特に炉心シュラウド及びジェット
ポンプの取替えに好適な原子炉内部構造物の取替工法に
関する。
【0002】
【従来の技術】炉内構造物の取替えについては、特開昭
57−8490号公報、および特開昭57−1239号公報により公
知となっている制御棒駆動機構(CRD)ハウジングの
取替工法,特開平2−118499号広報により公知となって
いる中性子束モニタ(ICM)ハウジングの補修方法、
および特開昭63−36195 号公報により公知となっている
原子炉内部構造物の取替工法等が有る。特開昭57−8490
号公報,特開昭57−12394号公報によるCRDハウジン
グの取替工法,特開平2−118499号公報によるICMハ
ウジングの補修工法は、それぞれCRDハウジング/ス
タブチューブおよびICMハウジングの取替工法として
は有望である。
【0003】また、特開昭63−36195 号公報により公知
の原子炉内部構造物の取替工法はシュラウド,上部格子
板および炉心支持板の取替工法としては据付後の機器の
信頼性,作業者の被ばく低減の観点より極めて有望な発
明と言える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭57−8490号
公報、および特開昭57−12394号公報,特開平2−118499
号公報による従来技術は、それぞれ個々の内部構造物を
対象としているため、炉心シュラウド,上部格子板,炉
心支持板,ジェットポンプ,炉心スプレイスパージャ/
配管,差圧検出ほう酸水注入管,低圧注入配管,ICM
案内管,ICMスタビライザ等の機器については直接適
用できず、また特開昭63−36195 号公報ではジェットポ
ンプの取替えは配慮されておらず、万一、これらの機器
に損傷が発生した場合、取替工法を確立してこれらの機
器を取替えるまでに長時間を要するという問題があっ
た。
【0005】また、特開昭63−36195 号公報では新規シ
ュラウド据付を気中で遠隔操作式装置により行ったが、
ジェットポンプの据付けは遠隔操作式の装置では困難で
あり、原子炉圧力容器内に遮蔽体等を設置して作業員が
接近出来る環境を作ることが課題と言える。
【0006】また、プラントの長寿命化を考慮すると原
子炉圧力容器の内部構造物を総合的に保全する必要があ
る。
【0007】本発明の目的は、原子炉圧力容器内の炉心
シュラウド及びジェットポンプの取替作業を比較的容易
に短期間で行え、作業員の被曝低減も図れる原子炉内部
構造物の取替工法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、炉水を原子炉圧力容器内に保持した状
態で炉心シュラウド及びジェットポンプを含む炉内構造
物を取り外し、前記原子炉圧力容器の炉心領域を含む範
囲に遮蔽体を設け、前記原子炉圧力容器内の炉水を抜き
取り、その後、新しい炉内構造物の取り付け及び前記遮
蔽体の取り外しを行う炉内構造物の保全方法において、
前記遮蔽体は、ジェットポンプライザと前記原子炉圧力
容器との接合部に対応する部分に切欠き部を有すると共
に、ジェットポンプ近傍の下端部の厚さがその上側より
も薄く構成されている。
【0009】好ましくは、前記遮蔽体を設ける前に前記
原子炉圧力容器の内面を除染し、その後前記原子炉圧力
容器内部の溶接部近傍の残留応力改善処理又は表面改質
処理を行い、その後前記原子炉圧力容器内面に遮蔽体を
設ける。
【0010】残留応力改善の一例としては、ノズルから
高圧水を噴射することによって発生させたキャビテーシ
ョン気泡の崩壊圧力を利用する手法がある。
【0011】また、表面改質の一例としては、耐食性に
優れた新規材料を肉盛り溶接する手法がある。
【0012】
【作用】本発明の原子炉内部構造物の取替工法によれ
ば、放射化された炉心シュラウド及びジェットポンプの
取外し作業を原子炉圧力容器内に炉水を保持した状態で
行うことにより、作業雰囲気の線量率の上昇を抑制し、
作業員の被曝低減を図ることができる。また、新規の炉
心シュラウド及びジェットポンプの取付け作業を炉水無
しの状態且つ原子炉圧力容器内に遮蔽体を設けた状態で
行うことにより、取付け作業を比較的容易に短時間で行
えると共に、作業員の被曝低減も図れる。更に、遮蔽体
がジェットポンプライザと原子炉圧力容器との接合部に
対応する部分に切欠き部を有することにより、ジェット
ポンプの溶接を伴う復旧作業を容易に行うことができ
る。特に、遮蔽体のジェットポンプ近傍の下端部の厚さ
をその上側よりも薄くしたことにより、下側ほど太くな
るジェットポンプディフューザに対して十分な作業スペ
ースを確保できるので、これもジェットポンプの復旧作
業の効率向上に寄与する。これらの改善により、取付け
後の炉心シュラウド及びジェットポンプの信頼性(溶接
部の信頼性,据付け精度に対する信頼性)の向上も図る
ことができる。
【0013】好ましくは、前記遮蔽体を設ける前に前記
原子炉圧力容器の内面を除染し、その後前記原子炉圧力
容器内部の溶接部近傍の残留応力改善処理又は表面改質
処理を行うことにより、溶接部近傍の耐食性を向上でき
る。
【0014】
【実施例】図1に、炉内構造物を切断取外し、新規製作
した夫々の炉内構造物に取替えることを特徴とした、
発明による原子炉内部構造物の取替工法の手順例を示
す。
【0015】また、図8には、原子炉圧力容器1および
炉内構造物を示す。
【0016】本手順において原子炉圧力容器(RPV)
上蓋2取外しから制御棒(CR)12,制御棒案内管
(CR/GT)13取外しまでは、通常定検作業でも行
われている。
【0017】原子炉圧力容器上蓋2、および蒸気乾燥器
5は、原子炉建屋の天井クレーン(図示省略)で取外
し、この際作業者の被ばく低減を考慮し、原子炉圧力容
器フランジ3下部まで炉水4を保持し、更にオペレーテ
ィングフロア6に居る作業者は極力少なくし、鉛毛マッ
ト等の遮蔽を設けておく。
【0018】次ステップからの気水分離器8取外しから
は、原子炉ウェル7を満水状態にし、作業者の被ばく低
減を計る。
【0019】次に、気水分離器8およびシュラウドヘッ
ド9,燃料集合体10,燃料支持金具11,制御棒1
2,制御棒案内管13を順次取外し、使用済燃料プール
14,蒸気乾燥器/気水分離器保管プール15の空きス
ペース、および専用の貯槽に保管する。
【0020】次に、炉心シュラウド16のフランジのブ
ラケット17と原子炉圧力容器1内面のブラケット18
に取付けられているガイドロッド19を遠隔操作式水中
切断装置により切断し取外す。
【0021】次に、原子炉圧力容器1に溶接および機械
的手法で取付けられている給水スパージャ20を遠隔操
作式水中切断装置により切断し取外す。
【0022】次に、炉心シュラウド16と溶接にて接続
されている炉心スプレイスパージャ/配管21、および
低圧注水配管22のベローズ(図示省略)部を遠隔操作
式水中切断装置により切断し取外す。
【0023】次に上部格子板23を炉心シュラウド16
に固定してあるクサビ,ストッパ,ボルト(夫々図示省
略)を遠隔操作式水中切断装置で廻り止めを取り除き、
専用の工具で夫々を取外し、上部格子板23を切断し取
外す。
【0024】次に炉心シュラウド上部胴16aと中間胴
16bを遠隔操作式水中切断装置により切断し取外す。
【0025】次に炉心支持板24を炉心シュラウド16
に固定してあるボルト(図示省略)を遠隔操作式水中切
断装置で廻り止めを取り除き専用の工具で取外し、炉心
支持板24を切断し取外す。
【0026】次にICM案内管25およびICMスタビ
ライザ26を遠隔操作式水中切断装置で切断し、専用の
工具で取外す。
【0027】次に差圧検出27およびほう酸水注入配管
28を炉心シュラウド16に支持しているサポート(図
示省略)を遠隔操作式水中切断装置で切断し、取り外
す。
【0028】次に炉心シュラウド下部胴16cをシュラ
ウドサポートシリンダ29から遠隔操作式水中切断装置
により切断し取外す。
【0029】次にジェットポンプライザ31を原子炉圧
力容器1およびジェットポンプディフューザ32から遠
隔操作式水中切断装置を用い、専用の治具で取外す。
【0030】次にジェットポンプミキサ33をジェット
ポンプディフューザ32から遠隔操作式水中切断装置を
用い、専用の治具で取外す。
【0031】次にジェットポンプディフューザ32をシ
ュラウドサポートプレート37から遠隔操作式水中切断
装置を用い、専用の治具で取外す。
【0032】以上が夫々の内部構造物を取外す手順であ
り、いずれも水中にて遠隔操作式装置を用い実施する。
【0033】続いて、原子炉圧力容器1内の除染を行い
ながら、炉水4を抜き取る。
【0034】続いて、原子炉圧力容器1内の炉心領域を
含む範囲に遮蔽体38を設ける。
【0035】遮蔽体38は分割可能な構造を持ち、原子
炉圧力容器フランジ3から図3(a)のハンガー39を介
し炉内に吊り降ろし、炉心領域を含む範囲に遮蔽した一
実施例を図3(b)に示す。
【0036】分割可能な遮蔽体38の員数は、ジェット
ポンプ30の復旧時の段取りを考慮し、ジェットポンプ
30の員数以上で遮蔽体38を均等に割り振った分割数
とする。
【0037】例えば、ジェットポンプ30の員数が10
式のプラントの場合は、12体の遮蔽体38を設定する
ことになる。
【0038】原子炉圧力容器1内の線量は、炉心シュラ
ウド16を取外した時、炉心中央部において約25mS
v/hであると予想されるが、上記に示した除染作業お
よび遮蔽体38により作業員が直接原子炉圧力容器1内
に入って復旧作業を行っても問題のない気中環境を作り
上げることができる。
【0039】続いて、前記で取外してきた内部構造物を
新規製作した物に復旧する前に、炉心シュラウド16
取付けるためのシュラウドサポートシリンダ29上面加
工、ジェットポンプディフューザ32を取付けるための
シュラウドサポートプレート37穴加工、およびICM
案内管25を取付けるためのICMハウジング40上面
加工をする。
【0040】ICMハウジング40上面加工後は、CR
Dハウジング41上面に円盤型の炉底部用遮蔽体42を
設ける。
【0041】加工作業は、図9,図10に示すように夫
々を加工するための遠隔操作式加工機をセッティングし
行う。
【0042】これにより、作業員の被ばく低減を計る。
【0043】その後、炉内構造物を新規製作した物に順
次復旧する。
【0044】まず始めに、新規ジェットポンプ30を復
旧する。
【0045】この際、図4に示すように、ジェットポン
プライザ31,ジェットポンプライザブレスアーム34
を原子炉圧力容器1内面に溶接する作業が有るため、復
旧に該当するジェットポンプ30の位置に設定してある
遮蔽体38を取外し、遮蔽効果は多少落ちるがジェット
ポンプライザ31と原子炉圧力容器1内面の接合部を切
欠いた作業性の良好な遮蔽体43に交換する。このよう
に、遮蔽体がジェットポンプライザと原子炉圧力容器と
の接合部に対応する部分に切欠き部を有することによ
り、ジェットポンプの溶接を伴う復旧作業を容易に行う
ことができる。
【0046】また、切欠き遮蔽体43には、ジェットポ
ンプ30を復旧しやすいようにある程度の段付きが設け
てある。即ち、図4に示すように、切欠き遮蔽体43の
うちジェットポンプ近傍の下端部の厚さをその上側より
も薄くしている。これにより、下側ほど太くなるジェッ
トポンプディフューザ32に対しても十分な作業スペー
スを確保でき、これもジェットポンプの復旧作業の効率
向上に寄与する。
【0047】復旧方法はプラント建設時の記録を基に建
設時と同様の方法で復旧する。
【0048】以下に新規ジェットポンプ30の復旧作業
手順の概要を示す。
【0049】新規ジェットポンプ30の復旧は、まず始
めに新規ジェットポンプライザ31を専用の治具を用い
芯出しを行い、プラント建設時の記録を基に建設時と同
様の方法で復旧する。
【0050】次に、新規ジェットポンプライザブレス3
5を専用の治具を用い採寸,加工し、プラント建設時の
記録を基に建設時と同様の方法で復旧する。
【0051】次に、新規ジェットポンプディフューザー
32を専用の治具を用い芯出しを行い、プラント建設時
の記録を基に建設時と同様の方法で復旧する。
【0052】次に、新規計測配管36をプラント建設時
の記録を基に建設時と同様の方法で復旧する。
【0053】次に、新規ジェットポンプミキサー33
専用の治具を用い芯出しを行い、プラント建設時の記録
を基に建設時と同様の方法で復旧する。
【0054】以上、復旧が終了したジェットポンプ30
には、鉛毛マット等(図示省略)の仮遮蔽体を取付け雰
囲気線量の低減を実施する。
【0055】本作業はプラントの出力に応じたジェット
ポンプ30の員数分だけ繰り返す。すべてのジェットポ
ンプ30の復旧作業が終了後、新規炉心シュラウド16
を復旧する。
【0056】復旧方法は、作業員が復旧する対象箇所に
専用のゴンドラ44等のアクセス方法で接近し、炉上か
ら吊り降ろされた新規炉心シュラウド16をプラント建
設時の記録を基に建設時と同様の方法で復旧する。
【0057】図5に新規炉心シュラウド16復旧後の原
子炉圧力容器1内の状態を示す。次に新規炉心支持板
を復旧するが、復旧前に炉底部用遮蔽体42を取外
す。
【0058】復旧方法は、作業員が復旧する対象箇所に
前記専用のゴンドラ44等のアクセス方法で接近し、炉
上から吊り降ろされた新規炉心支持板24をプラント建
設時の記録を基に建設時と同様の方法で復旧する。
【0059】復旧後、新規炉心シュラウド16内に分割
型の遮蔽体45を設ける。
【0060】次に新規差圧検出27およびほう酸水注入
配管28を復旧する。
【0061】復旧方法は、炉上から吊り降ろされた新規
差圧検出27およびほう酸水注入配管28をプラント建
設時の記録を基に建設時と同様の方法で復旧する。
【0062】次に新規ICM案内管25を復旧するが、
復旧方法は、炉上から吊り降ろされた新規ICM案内管
25をプラント建設時の記録を基に建設時と同様の方法
で復旧する。
【0063】次に新規ICMスタビライザ26を復旧す
る。
【0064】復旧方法は、炉上から吊り降ろされた新規
ICMスタビライザ26をプラント建設時の記録を基に
建設時と同様の方法で復旧する。
【0065】図6に新規炉心支持板24,新規差圧検出
27,ほう酸水注入配管28,新規ICM案内管25
および新規ICMスタビライザ26復旧後の原子炉圧力
容器1内の状態を示す。
【0066】次に新規上部格子板23を復旧する。
【0067】復旧方法は、作業員が復旧する対象箇所に
前記専用のゴンドラ44等のアクセス方法で接近し、炉
上から吊り降ろされた新規上部格子板23をプラント建
設時の記録を基に建設時と同様の方法で復旧する。
【0068】次に新規炉心スプレイスパージャ/配管
を復旧する。
【0069】復旧方法は、作業員が復旧する対象箇所に
前記専用のゴンドラ44等でアクセスし、新規上部格子
23を養生の上作業エリアを設定し、炉上から吊り降
ろされた新規炉心スプレイスパージャ/配管21をプラ
ント建設時の記録を基に建設時と同様の方法で復旧す
る。
【0070】次に新規低圧注水配管22を復旧する。
【0071】復旧方法は、作業員が復旧する対象箇所に
前記専用のゴンドラ44等でアクセスし、新規上部格子
23を養生の上作業エリアを設定し、炉上から吊り降
ろされた新規低圧注水配管22をプラント建設時の記録
を基に建設時と同様の方法で復旧する。
【0072】次に新規給水スパージャ20を復旧する。
【0073】復旧方法は、作業員が復旧する対象箇所に
前記専用のゴンドラ44等でアクセスし、新規上部格子
23を養生の上作業エリアを設定し、炉上から吊り降
ろされた新規給水スパージャ20をプラント建設時の記
録を基に建設時と同様の方法で復旧する。
【0074】次に新規ガイドロッド19を復旧する。
【0075】復旧方法は、作業員が復旧する対象箇所に
前記専用のゴンドラ44等でアクセスし、炉上から吊り
降ろされた新規ガイドロッド19をプラント建設時の記
録を基に建設時と同様の方法で復旧する。
【0076】続いて、上記の復旧作業終了後、炉水4を
原子炉ウェル7満水にし、制御棒案内管13,制御棒1
2,燃料支持金具11,燃料集合体10,気水分離器8
およびシュラウドヘッド9を順次復旧する。
【0077】続いて、炉水4を原子炉圧力容器フランジ
3下部まで落し、蒸気乾燥器5,原子炉圧力容器上蓋2
を復旧する。
【0078】以上の作業ステップにより内部構造物の全
取替えによる原子炉圧力容器1および内部構造物の保全
が実施される。
【0079】図2に、炉内構造物を取外しスペース的に
余裕の有る状態で、原子炉圧力容器1に溶接で取付けら
れたノズル,原子炉圧力容器1とノズルブラケット4
6,CRDスタブチューブ47,ICMハウジング4
0、およびCRDスタブチューブ47とCRDハウジン
グ41との溶接熱影響部に存在する残留応力を、噴射ノ
ズル48から高圧水を噴射することによって発生させた
キャビテーション気泡49の崩壊圧力で改善した上で、
新規製作した炉内構造物に取替えることを特徴とした、
本発明による原子炉圧力容器1および炉内構造物の保全
方法の手順を示す。
【0080】本手順において炉内構造物を取外す手順
は、図1の実施例と同様である。
【0081】原子炉圧力容器1に溶接で取付けられたノ
ズル,原子炉圧力容器1とノズルブラケット46、およ
び原子炉圧力容器1とCRDスタブチューブ47,IC
Mハウジング40、およびCRDスタブチューブ47と
CRDハウジング41および原子炉圧力容器1とシュラ
ウドサポートレグ50、およびシュラウドサポートレグ
50とシュラウドサポートシリンダ29、およびシュラ
ウドサポートプレート37と原子炉圧力容器1,シュラ
ウドサポートシリンダ29との溶接熱影響部に存在する
残留応力を改善する方法の一例を図7に示す。
【0082】本方法は、炉水4雰囲気中において高圧水
噴射ノズル48から約300MPa以上の高圧水を噴射
させることにより、炉水4と噴射水流との圧力差,せん
断作用等によりキャビテーション気泡49を発生させ、
このキャビテーション気泡49が残留応力を改善する場
所の近傍、および表面で崩壊するときの衝撃圧力でピー
ニングし、残留応力を改善するものである。
【0083】本方法は、すでに特開平5−78738号公報に
て可能であるが、本発明においては、炉内構造物を取外
したことによって作業スペースが非常に広くなり、従来
非常に狭隘部であり遠隔で施工するのが困難であった再
循環水出口ノズル51,再循環水入口ノズル52,給水
用ノズル53,炉心スプレイ用ノズル54,低圧注水用
ノズル55,水位計装用ノズル56等の各ノズル、およ
び各ノズルのブラケット46に対し施工が容易に実施で
きるようになった。
【0084】各ノズル、および各ノズルブラケット46
を上記高圧水噴射による残留応力改善施工終了後、炉水
4を抜取り図1の実施例と同様に、炉心領域に対する遮
蔽体38を取付け、夫々の炉内構造物を順次復旧する。
【0085】残留応力改善の実施例を図7に示す。
【0086】上記高圧水噴射によるウォータージェット
を用いた残留応力改善施工は、残留応力改善装置本体5
7,制御装置58,ケーブル59,供給ホース60,高
圧ホース61,高圧ポンプ62から構成される残留応力
改善装置63を原子炉圧力容器1内に下降させて高圧ジ
ェツト水を噴射するウォータージェットを利用し、残留
応力改善を行う。
【0087】以上の作業ステップにより炉内構造物の全
取替え、および原子炉圧力容器18と各ノズル,ノズル
ブラケット46,CRDスタブチューブ47,ICMハ
ウジング40、およびCRDスタブチューブ47とCR
Dハウジング41との溶接熱影響部に存在する残留応力
の改善による原子炉圧力容器1の炉内構造物の保全が実
施される。
【0088】また、表面改質の一実施例を図示は省略す
るが以下に示す。
【0089】予め成分調整を行った合金粉末を一定の厚
さで対象部に塗布し、乾燥した後にレーザ照射を行い、
対象部表面に耐食性の良い新規材料を形成し、表面改質
を行う。
【0090】これにより、原子炉圧力容器1の炉内構造
物の保全が実施される。
【0091】
【発明の効果】本発明によれば、放射化された炉心シュ
ラウド及びジェットポンプの取外し作業を原子炉圧力容
器内に炉水を保持した状態で行うことにより、作業員の
被曝低減を図ることができる。また、新規の炉心シュラ
ウド及びジェットポンプの取付け作業を炉水無しの状態
且つ遮蔽体を設けた状態で行うことにより、取付け作業
を比較的容易に短時間で行えると共に、作業員の被曝
減も図れる。更に、遮蔽体がジェットポンプライザと原
子炉圧力容器との接合部に対応する部分に切欠き部を有
することにより、ジェットポンプの溶接を伴う復旧作業
を容易に行うことができる。特に、遮蔽体のジェットポ
ンプ近傍の下端部の厚さをその上側よりも薄くしたこと
により、下側ほど太くなるジェットポンプディフューザ
に対して十分な作業スペースを確保できるので、これも
ジェットポンプの復旧作業の効率向上に寄与する。
【0092】好ましくは、前記遮蔽体を設ける前に前記
原子炉圧力容器の内面を除染し、その後原子炉圧力容器
内部の溶接部近傍の残留応力改善処理又は表面改質処理
を行うことにより、溶接部近傍の耐食性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による原子炉内部構造の取替工
法の作業手順図である。
【図2】本発明の他の実施例による原子炉内部構造の取
替工法の作業手順図である。
【図3】本発明における原子炉圧力容器および炉内構造
物の一例を示す図であり、(a)図はハンガ−部の上面
図、(b)図は原子炉圧力容器の縦断面図である。
【図4】本発明における分割構造式遮蔽体の原子炉圧力
容器内の適用を示した斜視図である。
【図5】本発明におけるジェットポンプ復旧作業状況を
示した原子炉圧力容器の縦断面図である。
【図6】本発明における炉心シュラウド復旧後の状況を
示した原子炉圧力容器の縦断面図である。
【図7】本発明におけるICMスタビライザ復旧後の状
況を示した原子炉圧力容器とその周辺の縦断面図であ
る。
【図8】本発明における残留応力改善の対象と成る原子
炉圧力容器の縦断面図である。
【図9】本発明におけるシュラウドサポートシリンダ上
面加工状況を示した原子炉圧力容器下部の縦断面図であ
る。
【図10】本発明におけるシュラウドサポートプレート
穴加工状況を示した原子炉圧力容器下部の縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器、2…原子炉圧力容器上蓋、3…原
子炉圧力容器フランジ、4…炉水、5…蒸気乾燥器、6
…オペレーティングフロア、7…原子炉ウェル、8…気
水分離器、9…シュラウドヘッド、10…燃料集合体、
11…燃料支持金具、12…制御棒、13…制御棒案内
管、14…使用済燃料プール、15…蒸気乾燥器/気水
分離器保管プール、16…炉心シュラウド、16a…シ
ュラウド上部胴、16b…シュラウド中間胴、16c…
シュラウド下部胴、17,18…ブラケット、19…ガ
イドロッド、20……給水スパージャ、21…炉心スプ
レイスパージャ/配管、22…低圧注水配管、23…上
部格子板、24…炉心支持板、25…ICM案内管、2
6…ICMスタビライザ、27…差圧検出、28…ほう
酸水注入配管、29…シュラウドサポートシリンダ、3
0…ジェットポンプ、31…ジェットポンプライザ、3
2…ジェットポンプディフューザ、33…ジェットポン
プミキサ、34…ジェットポンプライザブレスアーム、
35…ジェットポンプライザブレス、36…計測配管、
37…シュラウドサポートプレート、38,45…遮蔽
体、39…ハンガー、40…ICMハウジング、41…
CRDハウジング、42…炉底部用遮蔽体、43…切欠
き遮蔽体、44…ゴンドラ、46…ノズルブラケット、
47…CRDスタブチューブ、48…噴射ノズル、49
…キャビテーション気泡、50…シュラウドサポートレ
グ、51…再循環水出口ノズル、52…再循環水入口ノ
ズル、53…給水用ノズル、54…炉心スプレイ用ノズ
ル、55…低圧注水用ノズル、56…水位計装用ノズ
ル、57…残留応力改善装置本体、58…制御装置、5
9…ケーブル、60…供給ホース、61…高圧ホース、
62…高圧ポンプ、63…残留応力改善装置、64…サ
ポートシリンダ上面加工機、65…ビーム、66…サポ
ートプレート穴加工機、67…レール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千葉 昇 茨城県日立市会瀬町2丁目13番1号 日 立機装株式会社内 (72)発明者 古川 秀康 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 高田 浩 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (56)参考文献 特開 昭63−36195(JP,A) 特開 昭54−64295(JP,A) 特開 昭60−207091(JP,A) 特開 平5−78738(JP,A) 特開 平5−80187(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G21C 19/00 - 19/26 G21C 13/00 - 13/024 G21C 5/00 - 5/22 G21C 9/00 - 9/06 G21F 9/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉水を原子炉圧力容器内に保持した状態で
    炉心シュラウド及びジェットポンプを含む炉内構造物を
    取り外し、前記原子炉圧力容器の炉心領域を含む範囲に
    遮蔽体を設け、前記原子炉圧力容器内の炉水を抜き取
    り、その後、新しい炉内構造物の取り付け及び前記遮蔽
    体の取り外しを行う炉内構造物の保全方法において、 前記遮蔽体は、ジェットポンプライザと前記原子炉圧力
    容器との接合部に対応する部分に切欠き部を有すると共
    に、ジェットポンプ近傍の下端部の厚さがその上側より
    も薄く構成されている ことを特徴とする原子炉内部構造
    物の取替工法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記遮蔽体を設ける前
    に、前記原子炉圧力容器の内面を除染することを特徴と
    する原子炉内部構造物の取替工法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記原子炉圧力容器内
    面の除染後に前記原子炉圧力容器内部の溶接部近傍の残
    留応力改善処理又は表面改質処理を行い、その後前記原
    子炉圧力容器内面に遮蔽体を設けることを特徴とする原
    子炉内部構造物の取替工法。
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