JP2005023991A - 無段変速装置付き自動二輪車 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御モードの切り換えにより自動二輪車の運転者の運転の快適性を損なうことを防止することができる無段変速装置付き自動二輪車を提供する。
【解決手段】無段変速装置付き自動二輪車は、スイッチ部140を備え、スイッチ部140は、マニュアルモードとオートモードとの切り換えを可能にするA/Mスイッチ142と、CVT装置64の変速比をローレシオから低いハイレシオに変更可能にするマニュアルシフトアップスイッチ143、変速比をハイレシオからローレシオに変更可能にするマニュアルシフトダウンスイッチ144と、エコノミモードとパワーモードとの切り換え可能にするパワーモードスイッチ145とを備える。マニュアルモードからオートモードに切り換えるとき、CVT装置64の変速比の制御をマニュアルモードからオートモードのエコノミモードに切り換える。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無段変速装置の変速比の制御モードが切り換え可能な無段変速装置付き自動二輪車に関する。
【0002】
【従来の技術】
スクータ等の自動二輪車には、遠心プーリを用いたゴムベルト無段変速装置(CVT装置)、及び遠心クラッチを介してエンジンの出力が伝達されるものがある。このような従来のスクータでは、CVT装置の変速比は即座且つ大幅に変更することができず、車両の減速時にエンジンブレーキがほとんどかからないことが欠点の一つとされていた。
【0003】
これに対して、遠心プーリ式CVT装置に代えて電子制御CVTを備える自動二輪車では、上記欠点を解決することができる。この電子制御CVT装置は、その変速比が、複数の制御モード、例えば、変速比が自動制御されるオートモードと、変速比が運転者の任意操作により所定の固定変速比に選択的に設定されるマニュアルモードとにより制御される。オートモードとマニュアルモードとの切り換えは、運転者が、所定の操作を行うことにより実行される。マニュアルモードにおいて、運転者が、シフトスイッチ等を操作して予め設定されている複数の固定変速比から目標変速比を選択することにより、電子制御CVT装置の変速比は、あたかもマニュアル式有段変速装置のように制御される(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、オートモードは、複数の制御パターン、例えば、車両の加速性を重視したパワーモード、及び燃料消費効率を重視したエコノミモード等の制御モード等から成り、オートモードにおいて、電子制御CVT装置の変速比は、運転者が手動スイッチ等の操作によってパワーモードやエコノミモード等の中から適切な制御モードを選択することにより、この選択された制御モードに基づいて適切に制御される(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−341543号公報
【特許文献2】
特許第2542860号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
電子制御CVT装置の変速比をオートモードで制御している場合において、電子制御CVT装置の変速比の制御をエコノミモードから変速比が大きいパワーモードに切り換えるとエンジンブレーキの効きが強くなるが、この切り換えのときに、運転者にはエンジンブレーキが強くなるという意識が働くため、エンジンブレーキの効きが強くなり運転者の腕にかかる負担が増しても、運転者の運転の快適性を損なうことはない。
【0007】
しかしながら、電子制御CVT装置の変速比の制御をオートモードからマニュアルモードに切り換えた後に再度オートモードに切り換える場合には、運転者は、マニュアルモードに切り換える前のオートモードにおける制御の感覚を忘れており、この切り換えによってパワーモードになるとエンジンブレーキの効きが強くなり、運転者の予想以上のエンジンブレーキがかかると、運転者の腕にかかる負担が増すことになり、また、運転者がエンジンブレーキの効きが弱くなることを意図してオートモードに切り換えた場合には、切り換えによりパワーモードになるとその要求を満たさないことになり、運転者の運転の快適性を損なうことになる。
【0008】
また、電子制御CVT装置のマニュアルモードとオートモードとの切り換えを複数のスイッチにより行うように構成したのでは、制御モードの切り換え操作が複雑になり、運転者は、制御モードの切り換え操作において誤操作をすることがあった。
【0009】
本発明の目的は、制御モードの切り換えにより自動二輪車の運転者の運転の快適性を損なうことを防止することができる無段変速装置付き自動二輪車を提供することにある。
【0010】
また、本発明の目的は、制御モードの切り換え操作における運転者の誤操作を防止することができる無段変速装置付き自動二輪車を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の無段変速装置付き自動二輪車は、エンジンのクランク軸により回転駆動される無段変速装置と、該無段変速装置と駆動輪との間に配設されて前記エンジンと前記駆動輪とを接続及び切断する遠心クラッチと、前記無段変速装置の変速比を運転者の任意操作により所定の固定変速比に選択的に設定するマニュアルモード、及び前記無段変速装置の変速比を自動制御するオートモードに切換可能な変速制御装置とを備え、前記オートモードは、前記エンジンの燃料消費率の低減を重視したエコノミモード用エコノミモードマップ、及び前記エンジンの出力の増大を重視したパワーモード用パワーモードマップを含む複数の自動変速制御マップを有する無段変速装置付き自動二輪車において、前記変速制御装置は、運転者の操作に応じて前記マニュアルモードから前記オートモードに切り換える際に、前記オートモードの内前記エコノミモードを選択するように前記無段変速装置の変速比を制御することを特徴とする。
【0012】
請求項1記載の無段変速装置付き自動二輪車によれば、変速制御装置が、運転者の操作に応じてマニュアルモードからオートモードに切り換える際に、オートモードの内エコノミモードを選択するように無段変速装置の変速比を制御するので、運転者に予想以上のエンジンブレーキがかかって運転者の腕にかかる負担が増すためことを防止できると共に、運転者がこの切り換えによりエンジンブレーキの効きが弱くなることを意図としている場合には、その要求を満たすことができ、もって運転者の運転の快適性が損なわれることを防止することができる。
【0013】
請求項2記載の無段変速装置付き自動二輪車は、請求項1記載の無段変速装置付き自動二輪車において、前記変速制御装置は、前記マニュアルモードと前記オートモードとを切り換える第1のモード切換スイッチと、前記エコノミモードと前記パワーモードとを切り換える第2のモード切換スイッチと、前記マニュアルモードにおいて、前記無段変速装置の変速比を運転者の操作に応じた変速比に切り換えるシフトスイッチとを備え、前記マニュアルモードと前記オートモードとの切り換えを専ら前記第1のモード切換スイッチにより行うように構成したことを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の無段変速装置付き自動二輪車によれば、第1のモード切換スイッチが、マニュアルモードとオートモードとを切り換え、第2のモード切換スイッチが、エコノミモードとパワーモードを切り換え、シフトスイッチが、マニュアルモードにおいて、無段変速装置の変速比を運転者の操作に応じた変速比に切り換え、マニュアルモードとオートモードとの切り換えを専ら第1のモード切換スイッチにより行うように構成したので、運転者は、各スイッチの配置を覚えることにより、制御モードの切り換え操作における運転者の誤操作を防止することができる。また、運転者は、自己の思い通りに無段変速装置の変速比を操作することができダイレクト操作感を得ることができ、自動二輪車の運転に対する大きな満足感を得ることができる。
【0015】
請求項3記載の無段変速装置付き自動二輪車は、エンジンのクランク軸により回転駆動される無段変速装置と、該無段変速装置と駆動輪との間に配設されて前記エンジンと前記駆動輪とを接続及び切断する遠心クラッチと、前記無段変速装置の変速比を運転者の任意操作により所定の固定変速比に選択的に設定するマニュアルモード、及び前記無段変速装置の変速比を自動制御するオートモードに切換可能な変速制御装置とを備え、前記オートモードは、前記エンジンの燃料消費率の低減を重視したエコノミモード用エコノミモードマップ、及び前記エンジンの出力の増大を重視したパワーモード用パワーモードマップを含む複数の自動変速制御マップを有する無段変速装置付き自動二輪車において、前記変速制御装置は、前記無段変速装置の変速比の制御モードを、運転者の操作に応じて前記マニュアルモード、前記エコノミモード、前記パワーモード、前記マニュアルモードに順次ロータリ式に切り換える切換スイッチを備えることを特徴とする。
【0016】
請求項3記載の無段変速装置付き自動二輪車によれば、変速制御装置は、切換スイッチが、無段変速装置の変速比の制御モードを、運転者の操作に応じてマニュアルモード、エコノミモード、パワーモード、マニュアルモードに順次ロータリ式に切り換えるので、スイッチの数を少なくすることができ、もって、スイッチが多すぎることによる制御モードの切り換え操作における運転者の誤操作を防止することができる。
【0017】
請求項4記載の無段変速装置付き自動二輪車は、請求項3記載の無段変速装置付き自動二輪車において、前記マニュアルモードにおいて、前記無段変速装置の変速比を運転者の操作に応じた変速比に切り換えるシフトスイッチを備え、前記制御モードの切り換えを専ら前記切換スイッチにより行うように構成したことを特徴とする。
【0018】
請求項4記載の無段変速装置付き自動二輪車によれば、シフトスイッチが、マニュアルモードにおいて、無段変速装置の変速比を運転者の操作に応じた変速比に切り換え、制御モードの切り換えを専ら切換スイッチにより行うように構成したので、請求項3による効果を確実に奏することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態に係る無段変速装置付き自動二輪車の概略構成を示す図である。
【0021】
図1において、自動二輪車10は、上側フレーム20a及び下側フレーム20bから成る車体フレーム20を有し、その前端には前輪部30が、中央下部から後部には駆動後輪部40が設けられている。
【0022】
前輪部30は、この車体フレーム20の前端に設けられたヘッドパイプ31と、このヘッドパイプ31に取り付けられたフロントフォーク32及びハンドルバー33と、フロントフォーク32に取り付けられた前輪34とから構成される。このハンドルバー33により前輪34が左右に操舵される。ハンドルバー33の左側には、図7で後述するスイッチ部(図示せず)が取り付けられている。
【0023】
エンジン・後輪部40は、車体フレーム20の中央下部に搭載されたパワーユニット41と、前部がパワーユニット41の後部に枢着された伝達ユニット42と、伝達ユニット42の後部と車体フレーム20の後端を連結するショックアブソーバ43と、伝達ユニット42の後部に取り付けられた駆動輪としての後輪44とから構成される。伝達ユニット42は、スイングアーム式の後輪懸架装置を構成する。
【0024】
車体フレーム20には、後輪44の上方において、図示しないヘルメット、荷物、工具等を収納する物品収納室51と、この物品収納室51に開閉自在に取り付けられ、物品収納室51の蓋を兼ねた運転者着座用の運転シート52とが設けられ、運転シート52の前部とパワーユニット41との間において、燃料タンク53が設けられている。また、車体フレーム20は、その回りを、例えば合成樹脂成型品である車体カバー54により覆われている。
【0025】
車体フレーム20及び車体カバー54は、運転シート52の前側において、車体の幅方向に延びる足通し空間を形成すべく下方に大きく略U字状に湾曲し、その底部両側には、運転者が足を載せるライダ用フットレストフロア55が形成され、さらに、ライダ用フットレストフロア55の後方において、同乗者が足を載せるピリオンライダ用フットレストフロア56が形成されている。また、ライダ用フットレストフロア55の中央部には、車体の前後方向に延びる突条のトンネル形状部57が形成されている。
【0026】
図2は、図1におけるパワーユニット41及び伝達ユニット42の側面図であり、図3は、図2の線III−IIIに沿う断面図である。
【0027】
図2及び図3において、パワーユニット41は、前方に且つ略水平に配置されたシリンダアセンブリ60を有するエンジン61と、湿式多板遠心クラッチ機構62と、ミッション機構63と、電子制御CVT装置64とから構成され、エンジン61の後部、遠心クラッチ機構62、及びミッション機構63はクランクケース65内に内装され、CVT装置64は変速機ケース66内に内装されている。また、クランクケース65は、複数のエンジン取付部67を介して車体フレーム20に固定されている。
【0028】
エンジン61は、いわゆる水冷式並列2気筒エンジンであり、車体の幅方向に配列されたクランクシャフト68に2つのシリンダ(図示せず)が連結されている。エンジン冷却用の冷却水を冷却するラジエータ69は、エンジン61の前側で且つ車体カバー54内において車体フレーム20に取り付けられている。
【0029】
シリンダアセンブリ60の先端に設けられたシリンダヘッド70の上部には、スロットルボディ120を介して図示しない吸気管が接続され、シリンダヘッド70の下部には、排気管71の基端部が接続されている。この排気管71は、パワーユニット41の下部を介して車体の後方に延設され、その下流端にマフラ72が取り付けられている。このマフラ72は、車体の右側に配置されている。
【0030】
クランクケース65は、例えばダイキャスト製法等によって成型され、図3に示すように、車体の前後方向軸線73と平行な割面74を有し、車体の幅方向に関して左右に分割可能である。また、クランクケース65は、車体の前後方向に関して前部クランクケース65A、中間クランクケース65B、及び後部クランクケース65Cに三分割可能である。
【0031】
前部クランクケース65Aは、その内部にクランク室75を有し、このクランク室75内には、両端が前部クランクケース65Aに軸支されたクランクシャフト68が配されている。また、左側のクランクケース65の前部には、環状の壁部76によって開口部が画定されており、この開口部はオルタネータカバー77で覆われ、内部にマグネット室が形成されている。このマグネット室内には、クランクシャフト68の左端が突出し、その突出端には、オルタネータ78が取り付けられている。
【0032】
クランクシャフト68には、クランク室75において、その左側部にプライマリドライブギヤ80が設けら、その右側部にバランサドライブギヤ86が設けられている。また、クランクシャフト68には、その右端部にスタータドリブンギヤ81及びスタータクラッチ82が設けられている。スタータドリブンギヤ81は、クランクケース65の前側上部に配置されたスタータモータ83にスタータアイドルギヤ84を介して作動連結されている。
【0033】
さらに、クランクシャフト68の上方及び下方には、夫々、バランサ装置を構成する一対のバランサシャフト85がクランクシャフト68と平行に配置されている。上側のバランサ装置において、バランサシャフト85には、クランクシャフト68のバランサドライブギヤ86に噛み合うバランサドリブンギヤ87が設けられ、これにより、クランクシャフト68と同期して回転駆動される。下側のバランサ装置は、基本的に上側のバランサ装置と同一の構造を有する。
【0034】
前部クランクケース65Aの左後部は、プライマリドライブギヤ80の後側において、後方に向かって延設されてクランク室75を平面視略L字形状に形成する。延設部65aの内部には、カウンタシャフト67がクランクシャフト68と平行に配置され、このカウンタシャフト67は前部クランクケース65Aに軸支されている。
【0035】
カウンタシャフト67には、緩衝装置、例えば公知のプライマリダンパ88を介してプライマリドリブンギヤ89が設けられ、このプライマリドリブンギヤ89がクランクシャフト68に設けられたプライマリドライブギヤ80に常時作動連結されて一次減速装置を構成し、これにより、クランクシャフト88の回転がカウンタシャフト67に伝達される。また、プライマリダンパ88は、カウンタシャフト67とプライマリドリブンギヤ89との間に配置され、カウンタシャフト67とプライマリドリブンギヤ89との間の急激な回転及びトルクの変動、即ち振動を吸収する。
【0036】
前部クランクケース65Aの延設部65a及びその後方に位置する中間クランクケース65Bの右側には、変速ケース66が配置され、その内部には、CVT装置64が配置されている。このCVT装置64は、ドライブプーリ101を備えたCVT装置64の入力軸であるドライブシャフト102と、ドリブンプーリ103を備えたCVT装置64の出力軸であるドリブンシャフト104とを有する。ドライブシャフト102は、クランクシャフト68の後方において、カウンタシャフト67と同軸的に配置され且つカウンタシャフト67に、例えばスプライン連結されており、一方、ドリブンシャフト104は、ドライブシャフト102の後方においてドライブシャフト102と平行に配置されている。ドライブプーリ101とドリブンプーリ103の間には、Vベルト105が張架され、このVベルト105を介してドリブンプーリ103からドリブンシャフト104にエンジン61の回転駆動力が伝達される。そして、ドリブンシャフト104の左端は、中間クランクケース65B内に向かって突出する。
【0037】
中間クランクケース65B及びその後方に配置される後部クランクケース65Cは、その内部にミッション室106を形成する。このミッション室106は、中間クランクケース65B内の前部ミッション室106Aと、後部クランクケース65C内の後部ミッション室106Bとから成る。また、クランクケース65の左側の中間部には環状の壁部107によって開口部が画定されており、この開口部はクラッチカバー108で覆われ、内部にクラッチ室が形成されている。このクラッチ室には、ドリブンシャフト104の左端、即ちドリブンプーリ103の出力側が突出し、その突出端には、入力側の内側クラッチシャフト109A、及び出力側の外側クラッチシャフト109Bを介して遠心クラッチ機構62が取り付けられる。
【0038】
内側クラッチシャフト109Aは、中間クランクケース65B内の前部ミッション室106Aにてドリブンシャフト104の左端に嵌合され、且つこの嵌合部の近傍において、例えばベアリングによって中間クランクケース65Bに軸支されると共に、この嵌合部近傍の外周を覆う外側クラッチシャフト109Bの嵌合部近傍には出力ギヤ120が設けられる。
【0039】
後部クランクケース65C内の後部ミッション室106Bにはミッション機構63を構成する最終減速装置の入力軸である二次出力シャフト110が設けられている。二次出力シャフト110はドリブンシャフト104と平行に配置され、ドリブンシャフト104と二次出力シャフト110は外側クラッチシャフト109Bに設けられた出力ギヤ120、この出力ギヤ120に常時噛み合った他のミッション機構63を構成する2つの減速ギヤを備えた固定比の減速ギヤトレーン111、及び他のミッション機構63を構成する二次出力シャフト110の入力ギヤ112を介して連結される。そして、CVT装置64によって変速され、さらに遠心クラッチ機構62によって断続されたエンジン61の回転駆動力が二次出力シャフト110に伝達される。
【0040】
入力ギヤ112は、減速ギヤトレーン111の最終ギヤでもあり、緩衝装置である、例えば、メカニカルダンパ113を介して二次出力シャフト58に取り付けられている。また、メカニカルダンパ113は、例えばバネ113aによって付勢されたカム機構113bを備える公知のものである。さらに、メカニカルダンパ113と入力ギヤ112とは二次出力シャフト110に同軸上に設けられる。
【0041】
二次出力シャフト110に伝達されたエンジン61の回転駆動力は伝達ユニット42内に収納された、後輪44にパワーユニット41の駆動力を伝える伝動装置である定速ギヤトレーン114を構成する複数個の伝達ギヤ115,115…を介して後輪44のアクスルシャフト116に伝達される。
【0042】
図4は、図2におけるエンジン61、遠心クラッチ機構62、及びCVT装置64の構成の概略を示す図である。
【0043】
図4において、エンジン61のスロットルボディ120は、吸気管121を介して図示しないエアクリーナボックスに接続されている。スロットルボディ120には、図示しないスロットル弁が配されており、スロットル弁にはスロットルポジション(TP)センサ122が連結されており、スロットル弁の開度に応じた電気信号を出力してエンジン制御用電子コントロールユニット(ECU)123に送信する。また、スロットル弁は、運転者の操作するスロットルケーブルによりその開度が制御される。
【0044】
スロットルボディ120において、スロットル弁とエンジン61の間かつ図示しない吸気バルブの少し上流側に各気筒毎に図示しない燃料噴射弁が設けられており、各燃料噴射弁は、図示しない燃料ポンプに接続されていると共にECU123に電気的に接続されて、ECU123からの信号により燃料噴射弁の開弁時間が制御される。
【0045】
また、スロットルボディ120において、スロットル弁と燃料噴射弁の間には、吸気圧(IAP)センサ124及び吸気温(IAT)センサ125が取り付けられており、IAPセンサ124は吸気圧を検出し、IATセンサ125は吸気温を検出し、夫々に対応する電気信号を出力してECU123に送信する。
【0046】
エンジン61には、水温(ECT)センサ126が取り付けられており、冷却水温(ECT)を検出し、対応する電気信号を出力してECU123に送信する。
【0047】
エンジン61の図示しないカムシャフト周囲又はクランクシャフト周囲には、エンジン回転数(NE)センサ127及び気筒判別(CYL)センサ128が取り付けられており、NEセンサ127は、エンジン61の各気筒の吸入行程開始時の上死点に関し所定のクランク角度毎のクランク角度位置で上死点信号を出力し、CYLセンサ128は、特定の気筒の所定クランク角度位置で気筒判別信号を出力し、これらの各信号はECU123に送信される。
【0048】
CVT装置64には、ドライブプーリ101のプーリ幅を変更することによりプーリ径を変更可能なCVTモータ129と、ドライブプーリ101のプーリ幅を検出して対応する電気信号をECU123に送信するプーリポジションセンサ130とを備えており、CVTモータ129は、ECU123からの電気信号に応じて、ドライブプーリ101のプーリ径を変更し、エンジン61の回転数と遠心クラッチ機構62の回転数との変速比を変更する。
【0049】
伝達ユニット42には、車速センサ131が取り付けられており、車速センサ131は、自動二輪車10の車速を検出し、対応する電気信号をECU123に送信する。
【0050】
ECU123は、各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路123a、中央演算処理回路(CPU)123b(変速制御装置)、CPU123bで実行される各種演算プログラム、これら演算プログラムで使用するテーブルやマップ、演算結果等を記憶する記憶装置123c、及び燃料噴射弁133やCVTモータ129に駆動信号を送信する出力回路123d等から構成される。
【0051】
ECU123において、CPU123bは、各種センサから信号に基づいて、点火時期及び燃料噴射弁138の開度を夫々変更することにより、エンジン61の出力を制御する。また、記憶手段123cは、スロットル弁133の弁開度及び車速に対応した変速比値が予め設定されている変速マップを備えており、CPU123bは、この変速マップに基づいてCVT装置64の変速比を制御する。
【0052】
記憶装置123cが備える変速マップは、図示しないマニュアルモードマップと、複数のオートモードマップとから成る。オートモードマップは、例えば、後述する図6のエコノミモードマップ及びパワーモードマップを備える。マニュアルモードマップは、マニュアルモードにおいて変速マップとして使用され、オートモードマップは、オートモードにおいて変速マップとして使用される。オートモードには、エンジン61の燃料消費率の低減を重視し通常走行を実行させるエコノミモードと、車両の加速性(エンジンの出力の増大)を重視し高出力走行を実行させるパワーモードとから成り、エコノミモードマップは、エコノミモードにおいて変速マップとして使用され、パワーモードマップは、パワーモードにおいて変速マップとして使用される。マニュアルモード及びオートモード、並びにエコノミモード及びパワーモードの何れでCVT装置64の変速比を制御するかは、図7で後述するように、運転者が所定の操作を行うことにより任意に切り換えられる。
【0053】
マニュアルモードにおいて、CPU123bは、マニュアルモードマップに予め設定されている複数の固定変速比から運転者によって選択された目標変速比にCVT装置64の変速比が一致するように、CVTモータ129を駆動してCVT装置64の変速比を変更することにより、CVT装置64の変速比を制御する(図5(a))。マニュアルモードにおいては、CVT装置64の変速比は、あたかもマニュアル式有段変速装置のように制御される。目標変速比は、図7で後述するように、運転者によって任意に切り換えられる。
【0054】
オートモードにおいて、CPU123bは、TPセンサ122、NEセンサ127、及び車速センサ131が夫々検出したスロットル弁開度、エンジン回転数、及び車速に対応する変速比の値をオートモードマップ(エコノミモードマップ又はパワーモードマップ)から検索し、CVTモータ129を駆動してCVT装置64の変速比を検索した変速比値に変更することにより、CVT装置64の変速比を制御する(図5(b),図5(c))。
【0055】
図6は、オートモードマップの一例を示す図であり、(a)はエコノミモードマップの一例であり、(b)はパワーモードマップの一例である。
【0056】
図6(a)及び図6(b)に示すように、パワーモードマップは、エンジン61の燃料消費率の低減を重視して設定されたエコノミモードマップに比べて、スロットル弁開度及び車速に対応するエンジン回転数が全体的に高く、即ち、変速比がローレシオ側に設定されており、パワーモードにおいて、エンジン61の出力の増大を重視した高出力走行を実行させることができる。
【0057】
図7は、図1におけるハンドルバー33にスイッチ部の概略構成を示す図である。
【0058】
図7において、スイッチ部140(変速制御装置)は、図7に示すように、ハンドルバー33において、その左端に取り付けられたグリップ150の内側直近に取り付けられている。スイッチ部140は、箱状のスイッチボックス141を備え、スイッチボックス141には、マニュアルモードとオートモードとの切り換えを可能にするA/Mスイッチ142(第1のモード切換スイッチ)と、マニュアルモードにおいて、CVT装置64の変速比を高いローレシオから低いハイレシオに切り換え可能にするマニュアルシフトアップスイッチ143(シフトスイッチ)と、マニュアルモードにおいて、CVT装置64の変速比を低いハイレシオから高いローレシオに切り換え可能にするマニュアルシフトダウンスイッチ144(シフトスイッチ)と、オートモードにおいてエコノミモードとパワーモードとを切り換え可能にするP/Eスイッチ145(第2のモード切換スイッチ)と、ウインカを作動可能にするウインカスイッチ146と、クラクションを作動可能にするクラクションスイッチ147と、ヘッドライトの照射方向を変更可能にするヘッドライト切換スイッチ148とを備える。A/Mスイッチ142はロッカースイッチであり、マニュアルシフトアップスイッチ143、マニュアルシフトダウンスイッチ144、及びP/Eスイッチ145はプッシュスイッチである。また、スイッチ142,143,144,145は、ECU123に電気的に接続されている。
【0059】
A/Mスイッチ142、マニュアルシフトアップスイッチ143、マニュアルシフトダウンスイッチ144、及びP/Eスイッチ145は、スイッチボックス141において、グリップ150を握っている運転者の指、例えば親指で操作することができる位置に夫々取り付けられている。
【0060】
以下に上記スイッチ142,143,144,及び145の各機能を説明する。
【0061】
CVT装置64がマニュアルモードで制御されている場合において、運転者がA/Mスイッチ142を切り換えると、マニュアルモードとオートモードとの切り換えを指示するA/Mモード切換信号がCPU123bに送信されて、CPU123bは、A/Mモード切換信号を受信すると、CVT装置64の変速比の制御をマニュアルモードからオートモードに切り換える。CVT装置64の変速比をオートモードで制御している場合において、運転者がA/Mスイッチ142を切り換えた場合も上記と同様に、CVT装置64の変速比の制御は、オートモードからマニュアルモードに切り換えられる。
【0062】
A/Mスイッチ142の切り換えにより、CVT装置64の変速比の制御がマニュアルモードからオートモードに切り換えられるとき、CPU123bはオートモードとしてエコノミモードを選択し、CVT装置64の変速比をエコノミモードによって制御する。
【0063】
CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されている場合において、運転者がマニュアルシフトアップスイッチ143を押すと、シフトアップを指示するシフトアップ信号がCPU123bに送信され、CPU123bは、シフトアップ信号を受信すると、マニュアルモードマップを検索して、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比より変速比が1段小さい、即ちハイレシオ側の直近の目標変速比をCVT装置64の変速比として選択し、この目標変速比にCVT装置64の変速比を切り換える。このようにして、運転者がマニュアルシフトアップスイッチ143を押す毎に、CVT装置64の変速比を1段小さい比にすることができ、運転者は、マニュアル式有段変速装置を備える自動二輪車を運転している感覚を得ることができる。尚、マニュアルモードマップにおいて最もハイレシオ側に設定されている目標変速比がCVT装置64の変速比として設定されている場合には、マニュアルシフトアップスイッチ143を押しても、CPU123bはCVT装置64の変速比を切り換えない。また、オートモードにおいてマニュアルシフトアップスイッチ143が押されても、シフトアップ信号はCPU123bに送信されない。
【0064】
また、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されている場合において、運転者がマニュアルシフトダウンスイッチ144を押すと、シフトダウンを指示するシフトダウン信号がCPU123bに送信され、CPU123bは、シフトダウン信号を受信すると、マニュアルモードマップを検索して、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比より変速比が1段大きい、即ちローレシオ側の直近の目標変速比をCVT装置64の変速比として選択し、この目標変速比にCVT装置64の変速比を切り換える。このようにして、運転者がマニュアルシフトダウンスイッチ144を押す毎に、CVT装置64の変速比を1段大きい比にすることができ、運転者は、マニュアル式有段変速装置を備える自動二輪車を運転している感覚を得ることができる。尚、マニュアルモードマップにおいて最もローレシオ側に設定されている目標変速比がCVT装置64の変速比として設定されている場合には、マニュアルシフトダウンスイッチ144を押しても、CPU123bはCVT装置64の変速比を切り換えない。また、オートモードにおいて、マニュアルシフトダウンスイッチ144が押されても、シフトダウン信号はCPU123bに送信されない。
【0065】
CVT装置64の変速比がオートモードのエコノミモードで制御されている場合において、運転者がP/Eスイッチ145を押すと、エコノミモードとパワーモードとの切り換えを指示するP/Eモード切換信号がCPU123bに送信され、CPU123bは、P/Eモード切換信号を受信すると、CVT装置64の変速比の制御をエコノミモードからパワーモードに切り換える。また、これと同様に、CVT装置64の変速比をオートモードのパワーモードで制御している場合において、運転者がP/Eスイッチ145を押すと、CPU123bは、CVT装置64の変速比の制御をパワーモードからエコノミモードに切り換える。
【0066】
マニュアルモードとオートモードとの切り換えは、専らA/Mスイッチ142により行われ、マニュアルシフトアップスイッチ143、マニュアルシフトダウンスイッチ144、及びP/E切換スイッチ145は、マニュアルモードとオートモードとの切り換えに用いられない。
【0067】
スイッチ部140は、図7に示すように、スイッチボックス141において、マニュアルモードとオートモードとの切換操作、シフトアップ操作、シフトダウン操作、及びエコノミモードとパワーモードとの切換操作のうち走行中に使用頻度の高い操作、例えばシフトアップ操作及びシフトダウン操作に対応するマニュアルシフトアップスイッチ143及びマニュアルシフトダウンスイッチ144が、運転者の手のグリップ150の握り位置をずらさないで操作可能な位置に配設されており、使用頻度の低い操作、例えばマニュアルモードとオートモードとの切換操作及びエコノミモードとパワーモードとの切換操作に対応するA/Mスイッチ142及びP/Eスイッチ145が、使用頻度の高いマニュアルシフトアップスイッチ143及びマニュアルシフトダウンスイッチ144より離れた位置に配設されている。
【0068】
図8は、CVT装置64の変速比の制御モードを切り換えるCVT装置制御切換処理のフローチャートである。
【0069】
本CVT装置制御切換処理は、CPU123bが、A/Mスイッチ142、マニュアルシフトアップスイッチ143、マニュアルシフトダウンスイッチ144、又はP/Eスイッチ145から夫々送信された、A/Mモード切換信号、シフトアップ信号、シフトダウン信号、又はP/Eモード切換信号を受信したときに実行される。
【0070】
CPU123bが、A/Mモード切換信号、シフトアップ信号、シフトダウン信号、又はP/Eモード切換信号を受信すると、受信した信号がA/Mモード切換信号か否かを判別し(ステップS11)、受信信号がA/Mモード切換信号であるときは、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されているか否かを判別し(ステップS12)、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されているときは、CVT装置64の変速比の制御をマニュアルモードからオートモードのエコノミモードに切り換えて(ステップS13)、本処理を終了する。一方、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されていないときは(ステップS12でNO)、CVT装置64の変速比がエコノミモードで制御されているか否かを判別する(ステップS14)。
【0071】
ステップS14の判別の結果、CVT装置64の変速比がエコノミモードで制御されているときは、CVT装置64の変速比の制御をエコノミモードからマニュアルモードに切り換えて(ステップS15)、本処理を終了する。一方、CVT装置64の変速比がエコノミモードで制御されていないときは(ステップS14でNO)、CVT装置64の変速比はパワーモードで制御されているので、CVT装置64の変速比の制御をパワーモードからマニュアルモードに切り換えて(ステップS16)、本処理を終了する。
【0072】
一方、ステップS11の判別の結果、受信信号がA/Mモード切換信号でないときは、受信信号がシフトアップ信号か否かを判別し(ステップS17)、受信信号がシフトアップ信号であるときは、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されているか否かを判別し(ステップS18)、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されていないときは、本処理を終了する。一方、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されているときは(ステップS18でYES)、マニュアルモードマップを検索して、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりハイレシオ側の目標変速比がマニュアルモードマップに設定されているか否かを判別する(ステップS19)。
【0073】
ステップS19の判別の結果、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりハイレシオ側の目標変速比がマニュアルモードマップに設定されていないときは、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりハイレシオ側に変速比をシフトアップすることができないので、本処理を終了する。一方、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりハイレシオ側の目標変速比がマニュアルモードマップに設定されているときは(ステップS19でYES)、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりハイレシオ側で直近の目標変速比をCVT装置64の変速比として設定し、変速比をシフトアップして(ステップS20)、本処理を終了する。
【0074】
一方、ステップS17の判別の結果、受信信号がシフトアップ信号でないときは、受信信号がシフトダウン信号か否かを判別し(ステップS21)、受信信号がシフトダウン信号であるときは、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されているか否かを判別し(ステップS22)、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されていないときは、本処理を終了する。一方、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されているときは(ステップS22でYES)、マニュアルモードマップを検索して、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりローレシオ側の目標変速比がマニュアルモードマップに設定されているか否かを判別する(ステップS23)。
【0075】
ステップS23の判別の結果、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりローレシオ側の目標変速比がマニュアルモードマップに設定されていないときは、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりローレシオ側に変速比をシフトダウンすることができないので、本処理を終了する。一方、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりローレシオ側の目標変速比がマニュアルモードマップに設定されているときは(ステップS23でYES)、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりローレシオ側で直近の目標変速比をCVT装置64の変速比として設定し、変速比をシフトダウンして(ステップS24)、本処理を終了する。
【0076】
一方、ステップS21の判別の結果、受信信号がシフトダウン信号でないときは、受信信号はP/Eモード切換信号であるので、CVT装置64の変速比がエコノミモードで制御されているか否かを判別し(ステップS25)、CVT装置64の変速比がエコノミモードで制御されているときは、CVT装置64の変速比の制御をエコノミモードからパワーモードに切り換えて(ステップS26)、本処理を終了する。一方、CVT装置64の変速比がエコノミモードで制御されていないときは(ステップS25でNO)、CVT装置64の変速比がパワーモードで制御されているか否かを判別する(ステップS27)。
【0077】
ステップS27の判別の結果、CVT装置64の変速比がパワーモードで制御されているときは、CVT装置64の変速比の制御をパワーモードからエコノミモードに切り換えて(ステップS28)、本処理を終了する。一方、CVT装置64の変速比がパワーモードで制御されていないときは(ステップS27でNO)、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されているので、本処理を終了する。
【0078】
上述のように、図8のCVT装置制御切換処理によれば、CVT装置64の変速比をマニュアルモードで制御している場合において、運転者がA/Mスイッチ142を切り換えると(ステップS11でYES,ステップS12でYES)、CVT装置64の変速比の制御がマニュアルモードからオートモードのエコノミモードに切り換えられるので(ステップS13)、CVT装置64の変速比の制御をオートモードのパワーモードからマニュアルモードに切り換えた後に再度パワーモードに切り換えられることがなく、マニュアルモードからパワーモードに切り換えられることによってエンジンブレーキの効きが強くなることを防止でき、運転者が、マニュアルモードに切り換える前のオートモードにおける制御の感覚を忘れており、運転者に予想以上のエンジンブレーキがかかり、運転者の腕にかかる負担が増すため運転者の運転の快適性が損なわれることを防止できる。また、運転者がこの切り換えによりエンジンブレーキの効きが弱くなることを意図としている場合には、その要求を満たすことができ、運転者の運転の快適性が損なわれることを防止することができる。
【0079】
図7のスイッチ部140の構成によれば、マニュアルモードとオートモードとの切換操作、シフトアップ操作、シフトダウン操作、及びエコノミモードとパワーモードとの切換操作の夫々に対応した数の、A/Mスイッチ142、マニュアルシフトアップスイッチ143、マニュアルシフトダウンスイッチ144、及びP/Eスイッチ145を備えており、マニュアルモードとオートモードとの切り換えは専らA/Mスイッチ142により行われ、マニュアルシフトアップスイッチ143、マニュアルシフトダウンスイッチ144、及びP/E切換スイッチ145は、マニュアルモードとオートモードとの切り換えに用いられないので、運転者は、各スイッチ142〜145の配置を覚えることにより、CVT装置64の変速比の制御モード切換操作における運転者の誤操作を防止することができる。また、自己の思い通りにCVT装置64の変速比を操作することができダイレクト操作感を得ることができ、自動二輪車の運転に対する大きな満足感を得ることができる。
【0080】
また、スイッチ部140の構成によれば、上記各切換操作に対応するスイッチの数が少ないため、A/Mスイッチ142、マニュアルシフトアップスイッチ143、マニュアルシフトダウンスイッチ144、及びP/Eスイッチ145が、スイッチボックス141において、グリップ150を握っている運転者の左手、例えばその親指で操作することができる位置に夫々取り付けることができるので、運転者は、グリップ150から左手を離すことなくA/Mスイッチ142、マニュアルシフトアップスイッチ143、マニュアルシフトダウンスイッチ144、及びP/Eスイッチ145を操作して、CVT装置64の変速比の制御を任意に切り換えることができ、運転者のCVT装置64の変速比の切換操作の操作性を向上させることができる。
【0081】
更に、スイッチ部140の構成によれば、スイッチボックス141において、使用頻度の高いマニュアルシフトアップスイッチ143及びマニュアルシフトダウンスイッチ144が、運転者の手のグリップ150の握り位置をずらさないで操作可能な位置に配設され、使用頻度の低いA/Mスイッチ142及びP/Eスイッチ145が、使用頻度の高いマニュアルシフトアップスイッチ143及びマニュアルシフトダウンスイッチ144より離れた位置に配設されており、マニュアルモードとオートモードとの切換操作、シフトアップ操作、シフトダウン操作、及びエコノミモードとパワーモードとの切換操作の使用頻度に応じて、A/Mスイッチ142、マニュアルシフトアップスイッチ143、マニュアルシフトダウンスイッチ144、及びP/Eスイッチ145が適切な位置に配設されているので、運転者のCVT装置64の変速比の切換操作の操作性を向上させることができる。
【0082】
図7のスイッチ部140は、CVT装置64の変速比の制御モード数が比較的少ないタイプのスイッチ部として適している。
【0083】
図9は、図7のスイッチ部140の変形例の概略構成を示す図である。
【0084】
図9において、図7のスイッチ部140の変形例としてのスイッチ部160(変速制御装置)は、その構成が図7のスイッチ部140と基本的に同じであり、スイッチ部140に対して、A/Mスイッチ142を備えない点、及び、P/Eスイッチ145ではなくモード切換スイッチを備える点のみが異なる。スイッチ部130と同じ構成部材には同一の符号を付して重複した説明を省略し、以下に異なる部分のみ説明する。
【0085】
スイッチ部160は、図9に示すように、スイッチボックス141において、図7におけるP/Eスイッチ145の位置に、CVT装置64の変速比の制御モードを、後述するように運転者の操作に応じてマニュアルモード、エコノミモード、パワーモード、マニュアルモードに順次ロータリ式に切り換え可能にするモード切換スイッチ161(切換スイッチ)を備える。モード切換スイッチ161は、プッシュスイッチであり、CPU123bに電気的に接続されている。
【0086】
以下にモード切換スイッチ161の機能を説明する。
【0087】
CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されている場合において、運転者がモード切換スイッチ161を押すと、CVT装置64の変速比の制御モードの変更を指示するモード切換信号がCPU123bに送信されて、CPU123bは、モード切換信号を受信すると、CVT装置64の変速比の制御をマニュアルモードからオートモードのエコノミモードに切り換える。
【0088】
CVT装置64の変速比がエコノミモードで制御されている場合において、運転者がモード切換スイッチ161を押すと、上記と同様に、モード切換信号がCPU123bに送信されて、CPU123bは、モード切換信号受信すると、CVT装置64の変速比の制御をエコノミモードからパワーモードに切り換える。
【0089】
CVT装置64の変速比がパワーモードで制御されている場合において、運転者がモード切換スイッチ161を押すと、上記と同様に、モード切換信号がCPU123bに送信されて、CPU123bは、モード切換信号受信すると、CVT装置64の変速比の制御をパワーモードからマニュアルモードに切り換える。
【0090】
マニュアルモードとエコノミモードとパワーモードとの切り換えは、専らモード切換スイッチ161により行われ、マニュアルシフトアップスイッチ143、及びマニュアルシフトダウンスイッチ144は、マニュアルモードとエコノミモードとパワーモードとの切り換えに用いられない。
【0091】
図10は、図8のCVT装置制御切換処理のフローチャートの変形例である。
【0092】
本CVT装置制御切換処理は、CPU123bが、モード切換スイッチ161、マニュアルシフトアップスイッチ143、マニュアルシフトダウンスイッチ144夫々から送信された、モード切換信号、シフトアップ信号、又はシフトダウン信号を受信したときに実行される。
【0093】
CPU123bが、モード切換信号、シフトアップ信号、又はシフトダウン信号を受信すると、受信した信号がモード切換信号か否かを判別し(ステップS41)、受信信号がモード切換信号であるときは、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されているか否かを判別し(ステップS42)、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されているときは、CVT装置64の変速比の制御をマニュアルモードからオートモードのエコノミモードに切り換えて(ステップS43)、本処理を終了する。一方、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されていないときは(ステップS42でNO)、CVT装置64の変速比がエコノミモードで制御されているか否かを判別する(ステップS44)。
【0094】
ステップS44の判別の結果、CVT装置64の変速比がエコノミモードで制御されているときは、CVT装置64の変速比の制御をエコノミモードからパワーモードに切り換えて(ステップS45)、本処理を終了する。一方、CVT装置64の変速比がエコノミモードで制御されていないときは(ステップS44でNO)、CVT装置64の変速比はパワーモードで制御されているので、CVT装置64の変速比の制御をパワーモードからマニュアルモードに切り換えて(ステップS46)、本処理を終了する。
【0095】
一方、ステップS41の判別の結果、受信信号がモード切換信号でないときは、受信信号がシフトアップ信号か否かを判別し(ステップS47)、受信信号がシフトアップ信号であるときは、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されているか否かを判別し(ステップS48)、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されていないときは、本処理を終了する。一方、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されているときは(ステップS48でYES)、マニュアルモードマップを検索して、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりハイレシオ側の目標変速比がマニュアルモードマップに設定されているか否かを判別する(ステップS49)。
【0096】
ステップS49の判別の結果、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりハイレシオ側の目標変速比がマニュアルモードマップに設定されていないときは、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりハイレシオ側に変速比をシフトアップすることができないので、本処理を終了する。一方、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりハイレシオ側の目標変速比がマニュアルモードマップに設定されているときは(ステップS49でYES)、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりハイレシオ側で直近の目標変速比をCVT装置64の変速比として設定し、変速比をシフトアップして(ステップS50)、本処理を終了する。
【0097】
一方、ステップS47の判別の結果、受信信号がシフトアップ信号でないときは、受信信号がシフトダウン信号であるので、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されているか否かを判別し(ステップS51)、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されていないときは、本処理を終了する。一方、CVT装置64の変速比がマニュアルモードで制御されているときは(ステップS51でYES)、マニュアルモードマップを検索して、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりローレシオ側の目標変速比がマニュアルモードマップに設定されているか否かを判別する(ステップS52)。
【0098】
ステップS52の判別の結果、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりローレシオ側の目標変速比がマニュアルモードマップに設定されていないときは、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりローレシオ側に変速比をシフトダウンすることができないので、本処理を終了する。一方、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりローレシオ側の目標変速比がマニュアルモードマップに設定されているときは(ステップS52でYES)、CVT装置64の変速比として設定されている目標変速比よりローレシオ側で直近の目標変速比をCVT装置64の変速比として設定し、変速比をシフトダウンして(ステップS53)、本処理を終了する。
【0099】
上述のように、図10のCVT装置制御切換処理によれば、CPU123bは、モード切換信号を受信すると(ステップS41でYES)、CVT装置64の変速比の制御をマニュアルモードからエコノミモードに(ステップS43)、エコノミモードからパワーモードに(ステップS44)、パワーモードからマニュアルモードに(ステップS46)夫々切り換えるので、運転者は、モード切換スイッチ161を操作するだけでCVT装置64変速比の制御モードを切り換えることができ、スイッチが多すぎることによるCVT装置64の変速比の制御モード切換操作における運転者の誤操作を防止することができる。
【0100】
また、本CVT装置制御切換処理によれば、CVT装置64をマニュアルモードで制御している場合において、運転者がモード切換スイッチ161を切り換えると(ステップS42でYES)、CVT装置64の変速比の制御がマニュアルモードからオートモードのエコノミモードに切り換えられるので(ステップS43)、図8のCVT装置制御切換処理と同様に、運転者の運転の快適性が損なわれることを防止すとことができる。
【0101】
更に、本CVT装置制御切換処理によれば、各切換操作を行うためのスイッチの数を少なくでき、運転者がスイッチ161,143,144の配置を覚えるまでに時間がかからないので、運転者がスイッチ操作に容易に慣れることができる。
【0102】
図9のスイッチ部160の構成によれば、マニュアルモードとエコノミモードとパワーモードとの切り換えは、専らモード切換スイッチ161により行われ、マニュアルシフトアップスイッチ143、及びマニュアルシフトダウンスイッチ144は、マニュアルモードとエコノミモードとパワーモードとの切り換えに用いられないので、CVT装置64の変速比の制御モード切換操作における運転者の誤操作を確実に防止することができる。
【0103】
また、スイッチ部160の構成によれば、スイッチの数が少なくなり、グリップ150近傍にコンパクトにスイッチ161,143,144を配設することができ、運転者が、グリップ150を握っている左手、例えばその親指で、その手をグリップ150から離すことなく、モード切換スイッチ161、マニュアルシフトアップスイッチ143、及びマニュアルシフトダウンスイッチ144を操作できるように、スイッチボックス141におけるモード切換スイッチ161、マニュアルシフトアップスイッチ143、及びマニュアルシフトダウンスイッチ144のレイアウトを容易に行うことができる。
【0104】
スイッチ部160は、CVT装置64の変速比をロータリ式に切り換えるので、CVT装置64の変速比の制御モード数が比較的少ないタイプのスイッチ部として適している。
【0105】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1記載の無段変速装置付き自動二輪車によれば、変速制御装置が、運転者の操作に応じてマニュアルモードからオートモードに切り換える際に、オートモードの内エコノミモードを選択するように無段変速装置の変速比を制御するので、運転者に予想以上のエンジンブレーキがかかって運転者の腕にかかる負担が増すためことを防止できると共に、運転者がこの切り換えによりエンジンブレーキの効きが弱くなることを意図としている場合には、その要求を満たすことができ、もって運転者の運転の快適性が損なわれることを防止することができる。
【0106】
請求項2記載の無段変速装置付き自動二輪車によれば、第1のモード切換スイッチが、マニュアルモードとオートモードとを切り換え、第2のモード切換スイッチが、エコノミモードとパワーモードを切り換え、シフトスイッチが、マニュアルモードにおいて、無段変速装置の変速比を運転者の操作に応じた変速比に切り換え、マニュアルモードとオートモードとの切り換えを専ら第1のモード切換スイッチにより行うように構成したので、運転者は、各スイッチの配置を覚えることにより、制御モードの切り換え操作における運転者の誤操作を防止することができる。また、運転者は、自己の思い通りに無段変速装置の変速比を操作することができダイレクト操作感を得ることができ、自動二輪車の運転に対する大きな満足感を得ることができる。
【0107】
請求項3記載の無段変速装置付き自動二輪車によれば、変速制御装置は、切換スイッチが、無段変速装置の変速比の制御モードを、運転者の操作に応じてマニュアルモード、エコノミモード、パワーモード、マニュアルモードに順次ロータリ式に切り換えるので、スイッチの数を少なくすることができ、もって、スイッチが多すぎることによる制御モードの切り換え操作における運転者の誤操作を防止することができる。
【0108】
請求項4記載の無段変速装置付き自動二輪車によれば、シフトスイッチが、マニュアルモードにおいて、無段変速装置の変速比を運転者の操作に応じた変速比に切り換え、制御モードの切り換えを専ら切換スイッチにより行うように構成したので、請求項3による効果を確実に奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る無段変速装置付き自動二輪車の概略構成を示す図である。
【図2】図1におけるパワーユニット及び伝達ユニットの側面図である。
【図3】図2の線III−IIIに沿う断面図である。
【図4】図2におけるエンジン、遠心クラッチ機構、及びCVT装置の構成の概略を示す図である。
【図5】図4におけるCVT装置の変速比の制御を説明するための図であり、(a)はマニュアルモードによってCVT装置が制御されている場合の自動二輪車の車速とエンジン回転数の関係を示す図であり、(b)はオートモード(エコノミモード)によってCVT装置が制御されている場合の自動二輪車の車速とエンジン回転数の関係を示す図であり、(c)はオーマチックモード(マニュアルモード)によってCVT装置が制御されている場合の自動二輪車の車速とエンジン回転数の関係を示す図である。
【図6】図4における記憶装置123cに記憶されたオートモードマップの一例を示す図であり、(a)はエコノミモードマップの一例であり、(b)はパワーモードマップの一例である。
【図7】図1におけるハンドルバーに取り付けられたスイッチ部の概略構成を示す図である。
【図8】CVT装置の変速比の制御モードを切り換えるCVT装置制御切換処理のフローチャートである。
【図9】図7のスイッチ部の変形例の概略構成を示す図である。
【図10】図8のCVT装置制御切換処理のフローチャートの変形例である。
【符号の説明】
10 自動二輪車
40 駆動後輪部
42 伝達ユニット
61 エンジン
62 遠心クラッチ機構
64 CVT装置
140,160 スイッチ部
142 A/Mスイッチ
143 マニュアルシフトアップスイッチ
144 マニュアルシフトダウンスイッチ
145 P/Eスイッチ
161 モード切換スイッチ

Claims (4)

  1. エンジンのクランク軸により回転駆動される無段変速装置と、該無段変速装置と駆動輪との間に配設されて前記エンジンと前記駆動輪とを接続及び切断する遠心クラッチと、前記無段変速装置の変速比を運転者の任意操作により所定の固定変速比に選択的に設定するマニュアルモード、及び前記無段変速装置の変速比を自動制御するオートモードに切換可能な変速制御装置とを備え、前記オートモードは、前記エンジンの燃料消費率の低減を重視したエコノミモード用エコノミモードマップ、及び前記エンジンの出力の増大を重視したパワーモード用パワーモードマップを含む複数の自動変速制御マップを有する無段変速装置付き自動二輪車において、
    前記変速制御装置は、運転者の操作に応じて前記マニュアルモードから前記オートモードに切り換える際に、前記オートモードの内前記エコノミモードを選択するように前記無段変速装置の変速比を制御することを特徴とする無段変速装置付き自動二輪車。
  2. 前記変速制御装置は、前記マニュアルモードと前記オートモードとを切り換える第1のモード切換スイッチと、前記エコノミモードと前記パワーモードとを切り換える第2のモード切換スイッチと、前記マニュアルモードにおいて、前記無段変速装置の変速比を運転者の操作に応じた変速比に切り換えるシフトスイッチとを備え、前記マニュアルモードと前記オートモードとの切り換えを専ら前記第1のモード切換スイッチにより行うように構成したことを特徴とする請求項1記載の無段変速装置付き自動二輪車。
  3. エンジンのクランク軸により回転駆動される無段変速装置と、該無段変速装置と駆動輪との間に配設されて前記エンジンと前記駆動輪とを接続及び切断する遠心クラッチと、前記無段変速装置の変速比を運転者の任意操作により所定の固定変速比に選択的に設定するマニュアルモード、及び前記無段変速装置の変速比を自動制御するオートモードに切換可能な変速制御装置とを備え、前記オートモードは、前記エンジンの燃料消費率の低減を重視したエコノミモード用エコノミモードマップ、及び前記エンジンの出力の増大を重視したパワーモード用パワーモードマップを含む複数の自動変速制御マップを有する無段変速装置付き自動二輪車において、
    前記変速制御装置は、前記無段変速装置の変速比の制御モードを、運転者の操作に応じて前記マニュアルモード、前記エコノミモード、前記パワーモード、前記マニュアルモードに順次ロータリ式に切り換える切換スイッチを備えることを特徴とする無段変速装置付き自動二輪車。
  4. 前記マニュアルモードにおいて、前記無段変速装置の変速比を運転者の操作に応じた変速比に切り換えるシフトスイッチを備え、前記制御モードの切り換えを専ら前記切換スイッチにより行うように構成したことを特徴とする請求項3記載の無段変速装置付き自動二輪車。
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