JP4582812B2 - 鞍乗型車両および無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鞍乗型車両(例えば、自動二輪車)、および、鞍乗型車両に搭載される無段変速機の変速制御装置に関する。
スクータ型の自動二輪車等の鞍乗型車両には、広くVベルト式無段変速機が使われている。このVベルト式無段変速機は、エンジン等の動力源の出力が入力されるプライマリ軸と、駆動輪への出力を取り出すセカンダリ軸とにそれぞれ配された溝幅可変の一対のプライマリシーブ及びセカンダリシーブで構成され、両シーブにVベルトを巻掛し、溝幅調節機構により各シーブの溝幅を変えることで、Vベルトの各シーブに対する巻掛け径を調節し、それにより両シーブ間での変速比を無段階的に調節するというものである。
通常、前記プライマリシーブ及びセカンダリシーブは、相互間にV溝を形成する固定フランジ及び可動フランジとから構成され、各可動フランジがプライマリ軸又はセカンダリ軸の軸線方向に移動自在に設けられている。そして、溝幅調節機構により可動フランジを移動することによって、変速比を無段階に調節できるようになっている。
従来、この種のVベルト式無段変速機として、溝幅調節のためのプライマリシーブの可動フランジの移動を電動モータで行うようにしたものがある。電動モータの移動推力により、プライマリシーブの溝幅を狭める方向(Top側)、及び溝幅を広げる方向(Low側)のいずれの方向にも可動フランジを移動することができるので、溝幅を自由に調節することができる。(例えば、特許文献1等参照)。
特許第3043061号公報 特許第2950957号公報 特開昭62−175228号公報
Vベルト式の自動無段変速機を電子制御する機構を備えたスクータ型の自動二輪車では、ライダーの操作を必要とすることなく、車速とエンジン回転数(アクセル開度)に対して予め入力されたプログラム(マップ)に基づいて変速比を自動的に変更する。このため、ライダーによる運転操作が容易であり、現在では様々な車種にこの自動無段変速機を適用することが試みられている。
一方、この種の電子制御を行う自動無段変速機を備えた自動二輪車は、運転操作が容易であるというメリットが得られる反面、アクセルを戻したときにエンジンブレーキが効きにくいため、エンジンブレーキをドライビングに有効に活かすことができなかった。また、自動無段変速機を備えた自動二輪車は、自動車等のAT車に採用されているようなライダーの意思に基づくキックダウンを実行することができず、追い越し時や登坂時等に加速がもたついてしまっていた。
これらを解消するために、運転者の意思を入力するための減速レバーを設け、減速レバーの位置に応じて無段変速機の変速比をマニュアル設定できるようにしたもの(例えば、特許文献2参照)や、変速比を強制的に変えたり、手動でシフトダウンさせたりするスイッチを設けたもの(例えば、特許文献3参照)等が知られている。これらによれば、自動無段変速機の利点を活かしながら、ライダーの意思によって任意の変速比を随意に連続的に得ることができ、エンジンブレーキのドライビングへの活用、予めのシフトダウンを可能とし、加速のもたつきを解消することができる。
しかしながら、ライダーの意思によって強制的に手動で無段変速機をシフトダウンさせた後、そのモード(ここではキックダウンモードという)からどのように通常の変速モードへ復帰させるかの技術については配慮がなされていない。すなわち、シフトダウンは、ライダーの意思に基づいて必要に応じて行うものであるが、その後のシフトアップは自動で行って欲しいという要望があるのではないかと本願発明者は考えた。つまり、キックダウンモードから通常の変速モードへ復帰をスムーズに行うことができるような、鞍乗型車両を開発できれば、ライダーの乗り心地を向上させることができると思われる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、ライダーの乗り心地を向上させた、無段変速機の変速を電子的に制御する制御装置を備えた鞍乗型車両(例えば、スクータ型の自動二輪車)を提供することにある。本発明の他の目的は、運転状況や運転者の意思に応じて、加速、減速を補助するための一時的な変速比補正モードであるキックダウンモードの設定及び解除を実行することのできる無段変速機の変速制御装置を提供することにある。
本発明に係る鞍乗型車両は、ライダーが操作するアクセル操作子に応じて出力が制御される駆動源と、その駆動源に接続された無段変速機と、その無段変速機を電子的に制御する制御装置とを備えた鞍乗型車両であり、前記制御装置は、 前記アクセル操作子とは別に設けられたライダーが操作するキックダウン操作子に応じて、通常モード時の変速比よりも変速比をLow側にシフトさせる多段キックダウンモードに移行する制御を行うとともに、前記キックダウン操作子以外の前記鞍乗型車両の状態を検出し、それに応じてキックダウン解除指令を発し、それにより、前記多段キックダウンモードを解除して前記通常モードに復帰させる制御を行うことを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記制御装置には、スロットルの開度を検出するスロットル開度センサが電気的に接続されており、前記鞍乗型車両の状態に応じて発せられる前記キックダウン解除指令は、前記スロットル開度センサから出力されるスロットル開度信号に基づいて発せられることを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記キックダウン解除指令は、所定時間の開状態のあとに所定時間の閉状態を示す前記スロットル開度信号に基づいて発せされることを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記制御装置には、前記アクセル操作子の状態を検出するアクセル位置センサが電気的に接続されており、前記鞍乗型車両の状態に応じて発せられる前記キックダウン解除指令は、前記アクセル位置センサから出力されるアクセル位置信号に基づいて発せられることを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記制御装置には、前記鞍乗型車両の車速を検出する車速センサが電気的に接続されており、前記鞍乗型車両の走行状態に応じて発せられる前記キックダウン解除指令は、前記車速が所定値以下の場合に発せられることを特徴とする。
前記制御装置は、さらに、キックダウン解除スイッチの入力によりキックダウン解除指令を発し、それによって、前記キックダウンモードを解除して前記通常モードに復帰させる制御を行ってもよい。
ある好適な実施形態において、前記キックダウン解除スイッチは、前記キックダウン解除指令を出すためのトリガーとなるキックダウン解除ボタンであり、前記キックダウン解除ボタンは、前記制御装置に電気的に接続されており、前記キックダウン解除指令は、前記ライダーが前記キックダウン解除ボタンを押すことで発せられることを特徴とする。
前記キックダウン解除ボタンは、前記ライダーの親指によって操作可能な位置に配置されていることが好ましい。
ある好適な実施形態において、前記制御装置には、前記キックダウン操作子としてのキックダウンボタンが電気的に接続されており、前記キックダウン操作は、前記ライダーが前記キックダウンボタンを押すことによって実行されることを特徴とする。
前記キックダウンボタンを更に押すことにより、前記キックダウンモードが所定時間保持するキックダウンホールドモードに移行する制御が実行されてもよい。
前記制御装置には、前記無段変速機におけるプライマリシーブの可動シーブを移動させる電動モータが電気的に接続されており、前記電動モータによる可動シーブの移動速度は、前記キックダウンモードに移行する制御の時よりも、前記通常モードに復帰させる制御の時の方が遅いことが好ましい。
ある好適な実施形態において、前記鞍乗型車両は、自動二輪車であり、前記無段変速機は、前記自動二輪車のエンジンと駆動輪との間の動力伝達経路に設けられていることを特徴とする。
本発明に係る無段変速機の変速制御装置は、自動二輪車のエンジンと駆動輪との間の動力伝達経路に設けられた無段変速機の変速制御装置であり、前記自動二輪車の走行条件に応じて変速比を制御する通常モードを実現する通常モード変速機構と、手動でキックダウン指令を入力するキックダウン指令入力機構と、前記キックダウン指令の入力に応答して、前記通常モード時の変速比よりも変速比をLow側にシフトさせるキックダウンモードを実現するキックダウンモード変速機構とを備え前記キックダウンモード変速機構は、前記キックダウン指令入力機構が操作された後再度キックダウン指令が入力されると、さらに変速比Low側に変速比を変化させることによって、多段キックダウンモードを実現し、さらに、所定の条件の成立によりキックダウン解除指令を発して前記多段キックダウンモードを解除し前記通常モードに復帰させる解除機構を備えたことを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記キックダウンモード変速機構は、前記キックダウンモード実行開始時に、前記通常モード時の変速比よりも変速比を大きくした目標変速比となるように制御し、且つ、前記キックダウンモード実行中に前記目標変速比を達成したら、前記変速比を保持することを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記キックダウンモード変速機構は、前記キックダウンモード実行中に、前記通常モード時に利用するマップ指令値を設定量だけ変速比が大きくなる側にシフトした補正値に基づいて変速比を変化させることを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記キックダウン指令入力機構は、ライダー側であって前記ライダーの親指によって操作可能な位置に配置されていることを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記解除機構は、アクセル開度が所定の条件を満たしたときに前記キックダウン解除指令を発生することを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記解除機構は、エンジン回転数が所定の条件を満たしたときに前記キックダウン解除指令を発生することを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記解除機構は、キックダウン指令が入力されてから一定時間が経過したときに前記キックダウン解除指令を発生することを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記解除機構は、車両加速度が所定の条件を満たしたときに前記キックダウン解除指令を発生することを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記解除機構は、車両のブレーキ操作が行われたときに前記キックダウン解除指令を発生することを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記解除機構は、所定の条件が満たされたときに解除指令を出力する判定機構を備え、前記判定機構は、前記所定の条件として、アクセル開度、エンジン回転数、ブレーキ操作、前記キックダウン指令が入力されてからの経過時間及び車両加速度のうち少なくとも二つが所定の条件を満たしたときに前記キックダウン解除指令を出力することを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記解除機構は、ライダーの操作によりキックダウン解除指令を出力するスイッチと、所定の条件が満たされたときに解除指令を出力する判定機構とを備え、前記判定機構は、前記所定の条件として、前記スイッチから出力されるキックダウン解除指令が与えられたとき、またはアクセル開度、エンジン回転数、ブレーキ操作、キックダウン指令が入力されてからの経過時間及び車両加速度のうち少なくとも二つが所定の条件を満たしたときに前記キックダウン解除指令を出力することを特徴とする。
本発明によれば、無段変速機の変速を電子的に制御する制御装置を備えた鞍乗型車両において、制御装置が、多段キックダウンモードに移行する制御を行うとともに、鞍乗型車両の状態に応じてキックダウン解除指令を発して通常モードに復帰させる制御を行うことができるので、多段キックダウンモードから通常の変速モードへ復帰をスムーズに行うことができ、その結果、ライダーの乗り心地を向上させることができる。

また、本発明によれば、キックダウン指令の入力により変速比を通常モード時より変速比Low側にシフトするので、加速時にキックダウン指令を入力したときには、強制キックダウンとなり、加速力がアップする。また、減速時にキックダウン指令を入力したときには、Low側の変速比にシフトすることで、マニュアル変速機の場合のようなエンジンブレーキ効果が得られる。また、解除指令に応じてキックダウンモードを解除し通常モードに復帰させるので、運転者の意思に応じた的確なキックダウン効果を得ることができる。
あるいは、本発明によれば、キックダウン実行時に、通常モード時よりも所定量だけ変速比Low側にシフトした一定の変速比に強制シフトダウンして、その一定の変速比を維持するので、確かなキックダウン効果を即座に発揮することができる。また、本発明によれば、キックダウンモード実行時に、通常モード時に利用するマップ指令値よりも設定量だけ変速比Low側にシフトした変速比を実現するので、走行状況に応じた適切なキックダウン効果を得ることができる。
本発明の実施形態に係る鞍乗型車両1の構成を示す側面図である。 制御装置(ECU)120およびその周辺構成を説明するためのブロック図である。 制御装置120の制御方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る自動二輪車1の構成を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る自動二輪車用無段変速機の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る自動二輪車用無段変速機におけるキックダウンスイッチの説明図であり、(a)はキックダウンスイッチを押す前の状態、(b)は押している状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る自動二輪車用無段変速機における変速制御の内容を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る自動二輪車用無段変速機におけるキックダウン時の特性図で、(a)は加速時の特性図、(b)は減速時の特性図である。 本発明の実施形態にかかる変形例における処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 鞍乗型車両(自動二輪車)
2 後輪(駆動輪)
11 ベルト式変速機
11 無段変速機(ベルト式無段変速機)
12 プライマリシーブ
12A 固定シーブ
12B 可動シーブ
13 セカンダリシーブ
13A 固定シーブ
13B 可動シーブ
14 ベルト
15 遠心クラッチ
16 減速機構
17 シーブ位置移動装置(電動モータ)
18 シーブ位置検出装置
19 シーブ回転数センサ
20 後輪回転数センサ
21 エンジン回転数センサ
22 車速センサ
23 アクセル開度センサ
24 加速度演算器
25 キックダウンスイッチ
27 センサ
31 ハンドルバー
32 グリップ(左側グリップ)
33 スイッチボックス
46 ホールドモード
100 エンジン
102 プライマリ軸
103 セカンダリ軸
110 車載電源
112 給電ライン
113 ダイオード
114 リレー回路
115 第1スイッチライン
116 リレースイッチ
117 スイッチ制御素子
118 第2スイッチライン
119 ダイオード
120 制御装置(変速比制御装置)
121 自己保持回路
130 メインスイッチ
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
図1は、本発明の実施形態に係る鞍乗型車両1の側面構成を示している。図2は、本実施形態の鞍乗型車両1に搭載される制御装置120およびその周辺構成を説明するためのブロック図である。
本実施形態の鞍乗型車両1は、ライダーが操作するアクセル操作子に応じて出力が制御される駆動源(エンジン)100と、そのエンジン100に接続された無段変速機11と、その無段変速機を電子的に制御する制御装置(ECU;エレクトロニック・コントロール・ユニット)120とを備えている。
図1に示した例の鞍乗型車両1は、スクータ型の自動二輪車であり、エンジン100によって発生した駆動力は、無段変速機11を介して後輪(駆動輪)2へと伝わる。自動二輪車1の場合、ライダーが操作するアクセル操作子は、ハンドルに取り付けられたアクセル又はアクセルグリップである。
本実施形態の無段変速機11は、Vベルト式の自動無段変速機が電子制御されるものであり、Vベルト式無段変速機11におけるプライマリシーブの可動シーブ(不図示)の位置は、シーブ位置移動装置(この例では、電動モータ)17によって調節される。電動モータ17によって位置調節されるプライマリシーブは、エンジン100によって回転されるプライマリ軸102(例えばクランク軸)に連接されている。
制御装置120は、まず、鞍乗型車両1に乗るライダーの意思に基づく操作により、通常モード時の変速比よりも変速比をLow側にシフトさせるキックダウンモードに移行する制御を行うことができる。換言すると、制御装置120は、アクセル操作子とは別に設けられたライダーが操作するキックダウン操作子25に応じて、キックダウンモードに移行する制御を行うことができる。
本実施形態では、制御装置120には、キックダウン操作子25として、キックダウンモードに移行するためのトリガーとなるキックダウンスイッチ(「キックダウンSW」)25が電気的に接続されており、キックダウン操作は、ライダーがキックダウンスイッチ25をオンすることによって実行することができる。キックダウンスイッチ25は、例えば、ボタン形態のキックダウンボタン(KDボタン)からなる。
そして、制御装置120は、鞍乗型車両1の状態に応じてキックダウン解除指令を発し、それにより、キックダウンモードを解除して通常モードに復帰させる制御を行うことができる。鞍乗型車両1の状態は、制御装置120に電気的に接続されたセンサ27によって得ることができる。ここで、鞍乗型車両1の状態というのは、キックダウンスイッチ25以外の状態のことであり、鞍乗型車両1の状態を得るためのセンサ27は、例えば、スロットルの開度を検出するスロットル開度センサ(TPS;スロットル・ポジション・センサ)である。
センサ27がスロットル開度センサの場合、鞍乗型車両1の状態に応じて発せられるキックダウン解除指令は、スロットル開度センサから出力されるスロットル開度信号に基づいて発せられることになる。あるいは、センサ27が鞍乗型車両1の車速を検出する車速センサの場合、鞍乗型車両1の状態(または走行状態)に応じて発せられるキックダウン解除指令は、例えば、車速が所定値以下の場合に発せられるようにすることもできる。
なお、センサ27は、アクセル操作子の状態を検出するアクセル位置センサ(APS;アクセル・ポジション・センサ)であってもよい。この場合、キックダウン解除指令は、アクセル位置センサから出力されるアクセル位置信号に基づいて発するようにすることができる。
次に、図3も加えて、制御装置120の制御方法、すなわち、通常モード(ATモード)およびキックダウンモード(KDモード、または、多段KDモード)の切り替え方法について説明する。
まず、どの状態(40)からでも、ライダーがKDボタン(25)を押すことにより、キックダウンモード(この例では、「多段KDモード」で表記)50に移行することができる。鞍乗型車両1の走行状態を得るためのセンサ27がスロットル開度センサ(TPS)の場合において、キックダウン解除指令が、所定時間の開状態のあとに所定時間の閉状態を示すスロットル開度信号(ルート「51」)に基づいて発せされるように設定しておけば、例えば追い越しの際に移行させたKDモード50を、追い越し終了後(「51」)に自動的にATモード(通常モード)60に復帰させることができる。ここでの所定時間は、適宜好ましいものを設定しておけばよい。
その他にも、例えば坂道を走行するためにKDモード50に移行させた状態を、閉→開(ルート「52」)のスロットル動作で自動的にATモード(通常モード)60に復帰させてもよいし、あるいは、所定時間一定であれば、その後、開または閉のスロットル動作で(ルート「53」)自動的にATモード(通常モード)60に復帰させるように設定しておくことも可能である。
また、鞍乗型車両1の走行状態を得るためのセンサ27が車速センサの場合において、鞍乗型車両1の速度が所定値以下であれば(ルート「62」)、自動的にATモード(通常モード)60に復帰させるように設定する方法もとれる。ここでの所定値とは、何%以下に車速が落ちた場合とか、何km/h以下に車速が落ちた場合とかにより設定することができる。
なお、それら自動的なATモード(通常モード)60への復帰と併用して、解除ボタンを押した時には、ライダーの意思によるATモード(通常モード)60への復帰方法を採用することもできる(ルート「64」)。すなわち、キックダウン解除指令を発するキックダウン解除操作子としてキックダウン解除スイッチ(例えば、キックダウン解除ボタン)を設けて通常モード60への復帰させるような制御を行うことも可能である。具体的には、キックダウン操作子(例えば、キックダウンボタン25)とキックダウン解除操作子(例えば、キックダウン解除ボタン)とを兼用して、ボタン25の初回はキックダウンモード50への移行、次いで、2回目は通常モード60への復帰との制御を行えるように構成することができる。あるいは、ボタン25の押し方の相違(例えば、長押し、又は、2回以上の連続押し)によって、キックダウン操作子とキックダウン解除操作子との機能の差をつけてもよい。なお、キックダウン操作子(例えば、キックダウンボタン25)とは別に、キックダウン解除操作子(例えば、キックダウン解除ボタン)を設けることも可能である。
加えて、KDモードでの走行を持続させたいと思う場合には、例えばKDボタンを長押しすることにより、KDホールドモード46に移行できるように制御することも可能である。KDホールドモード46からは、例えば、解除ボタンを押したり(ルート「64」)、速度が所定値以下になったり(ルート「62」)した時に、ATモード(通常モード)60への復帰できるように設定しておけばよい。
本発明の鞍乗型車両1によれば、無段変速機11の変速を電子的に制御する制御装置(ECU)120を備えた鞍乗型車両1において、制御装置120が、ライダーの意思に基づく操作(42)によってキックダウンモード(50)に移行する制御を行うとともに、鞍乗型車両1の走行状態に応じてキックダウン解除指令を発して通常モード(60)に復帰させる制御を行うことができるので、キックダウンモード(50)から通常の変速モード(60)へ復帰をスムーズに行うことができる。つまり、制御装置120によって自動的に変速モード(60)へ復帰を実行できるので、キックダウンモード(50)に移行できる鞍乗型車両1において、ライダーの乗り心地を向上させることができる。
なお、キックダウンモード(50)に移行する制御の時よりも、通常モード(60)に復帰させる制御の時の方を、電動モータ17による可動シーブの移動速度が遅くなるように設定しておくことが好ましい。これは、キックダウンモード(50)への移行はライダーの意思に基づく操作を行っているので移動速度が速くても自然と対応できるが、通常モード(60)に復帰させる時は自動であるので、なるべくライダーにゆっくり対応できるようにしてやる方が乗り心地の向上に繋がるからである。
以下、図4から図6を参照しながら、さらに本発明の実施形態の構成、特に、自動二輪車用無段変速機の変速制御装置について説明する。
図4は、本実施形態の自動二輪車1の側面構成を示している。この例では、ハンドルバー31の左側グリップにスイッチボックス33を設けており、このスイッチボックス33にキックダウンスイッチ25(図2参照)を設けている。詳細は後述する(図6参照)。図5は、自動二輪車1の動力伝達経路に装備されているVベルト式無段変速機の変速制御系の構成図である。
図4および図5に示すように、本実施形態の自動二輪車1は、エンジン100から動力を伝達する伝達機構の一つとしてVベルト式無段変速機11を備えている。
このVベルト式無段変速機11は、エンジン100によって回転されるプライマリ軸102(例えばクランク軸)にプライマリシーブ12を連接する共に、遠心クラッチ15や減速機構16を介して後輪2(駆動輪)に動力を出力するセカンダリ軸103にセカンダリシーブ13を連接し、これらプライマリシーブ12とセカンダリシーブ13間にVベルト14が架け渡された構成となっている。
プライマリシーブ12及びセカンダリシーブ13は、それぞれ固定シーブ12A、13Aと可動シーブ12B、13Bを有し、固定シーブ12Aと可動シーブ12B間及び固定シーブ13Aと可動シーブ13B間にVベルト14が巻回されるV溝が形成されている。エンジン100の駆動力は、プライマリシーブ12によってVベルト14の回転力に変換され、そしてVベルト14の回転力がセカンダリシーブ13を介して後輪2に伝達される。
本実施形態のVベルト式変速機11では、プライマリシーブ12の可動シーブ12Bを電気的に軸方向に移動させてV溝の幅を調節することにより、Vベルト14の各プーリ12、13に対する巻回径が変化し、これにより両プーリ12、13間で変速比が無段階的に調節される。
無段変速機11には、プライマリシーブ12の可動シーブ12Bの位置を調節するためのシーブ位置移動装置(電動モータを主にして構成されている)17と、可動シーブ12Bの位置を検出するためのシーブ位置検出装置(実際の変速比を検出する機構に相当)18が設けられている。本実施形態では、シーブ位置検出装置18により検出されたシーブ位置を基にシーブ位置移動装置17を介して可動シーブ12Bを稼働させてプライマリシーブ12に巻回されるVベルト14の巻回径が変化する。
本実施形態では、自動二輪車1の車両速度を検出する検出装置として、遠心クラッチ15の上流でセカンダリシーブ13の回転を検出するセカンダリ(2nd)シーブ回転数センサ19と、遠心クラッチ15の下流であって後輪2の近傍には、後輪2の回転数を直接検出する回転数センサ20とが設けられている。これらのシーブ回転数センサ19と後輪回転数センサ20は、それぞれ車速に比例した回転数信号を検出する。なお、これらのセンサは、何れか一方のみが設けられるようにされた構成であってもよい。
本実施形態の自動二輪車1には、制御系の中心的な要素として、無段変速機11の変速比を制御するための変速比制御装置(制御装置)120が設けられている。
この変速比制御装置120は、マイクロコンピュータを主要素として構成されており、シーブ回転数センサ19または後輪回転数センサ20から出力される回転数信号、スロットル開度センサ(図示せず)から出力されるスロットル開度信号、シーブ位置検出装置18から出力されるシーブ位置信号、車両全般の電源系のON/OFFを司るメインスイッチ130のメインスイッチ信号等が入力される。
変速比制御装置120は、上述した各種信号を基にエンジン100や無段変速機11の全般の制御を行うものである。具体的には、スロットル開度信号、セカンダリシーブ回転数、駆動輪回転数信号、シーブ位置信号等を基に車速や加速度を演算しつつ目標変速比を求める。そして、変速比制御装置120は、目標変速比となるようにシーブ位置移動装置17を駆動してプライマリシーブ12の可動シーブ12Bの位置を制御する、いわゆる通常変速制御を実行することにより、自動二輪車1の実際の変速比を制御している。
ここで通常変速制御とは、車両の走行条件(車速やスロットル開度など)に応じた変速比を、予め登録されているマップ(MAP)から算出して、その変速比を実現するための変速指令を無段変速機11に与えて、最終的にその変速比を実現させる制御である。通常変速制御では、車速やスロットル開度が大きくなるほど変速比を小さくし(Top側に制御)、車速やスロットル開度が小さくなるほど変速比を大きく(Low側に制御)することにより、スムーズな加速や減速を実現するように構成されている。
本実施形態の変速比制御装置120は、車載電源110から給電ライン112を介して電力の供給を受けている。この給電ライン112上には、自己保持機能を持つリレー回路114が設けられている。
リレー回路114は、車載電源110から変速比制御装置120への電力供給を制御するリレースイッチ116と、このリレースイッチ116のON/OFFを制御するスイッチ制御素子117とを備えている。リレー回路114においては、メインスイッチ130がONされることにより、スイッチ起動電圧が第1スイッチライン115を介してスイッチ制御素子117に印加される。
スイッチ制御素子117は、第1スイッチライン115からスイッチ起動電圧が印加されると、リレースイッチ116を開状態から閉状態にし、給電ライン112を閉じる。これにより、電力が車載電源110から変速比制御装置120に供給されて変速比制御装置120が駆動可能な状態となる。変速比制御装置120が駆動可能な状態では、無段変速機11,具体的にはシーブ位置移動装置17は稼働しており、可動シーブ12Bの位置を制御することにより変速比制御を実現可能である。
また、本実施形態のリレー回路114には、メインスイッチ130がOFFされた後も所定の条件となるまでは、スイッチ制御素子117にスイッチ起動電圧を供給してリレースイッチ116を閉状態に保つための第2スイッチライン118が接続されている。
この第2スイッチライン118は、変速比制御装置120に設けられた自己保持回路121に接続されている。自己保持回路121は、例えばコンデンサやダイオード等から構成されており、第1スイッチライン115とは別系統の第2スイッチライン118を介してスイッチ制御素子117に対して電圧を印加可能に構成されている。
なお、第2スイッチライン118には、自己保持回路121への電流の逆流やスイッチ130のON/OFF時等に第2スイッチライン118を介して自己保持回路121に過電流が流れるのを防止するためのダイオード119が設けられている。同様に、第1スイッチライン115には、メインスイッチ130OFF時に第2スイッチライン118から変速比制御装置に電流が流れて、変速比制御装置120がメインスイッチ信号がONとなったと誤判断しないようにするためのダイオード113が設けられている。
本実施形態では、変速比制御装置120の自己保持回路121は、車載電源110から給電ライン112を介して電圧供給が開始されると第2スイッチライン118を介してスイッチ制御素子117に電圧を供給するように構成されている。すなわち、本実施形態では、スイッチ130を介した第1スイッチライン115と自己保持回路121を介した第2スイッチライン118の二系統のラインからスイッチ制御素子117に電圧を供給可能である。スイッチ制御素子117は、第1スイッチライン115及び第2スイッチライン118の何れか一方から電圧が供給されていれば、リレースイッチ116を開状態から閉状態に切り替えてその状態を保ち、そして双方からの電圧供給が為されない場合にのみ、リレースイッチ116は、閉状態から開状態に切り替わって、給電ライン112を介した変速比制御装置120への電力供給が遮断されるように構成されている。
さらに、本実施形態では、変速比制御装置120の自己保持回路121は、メインスイッチ130がOFFされた時点で無段変速機11の変速比がLowでないまたは車速が0でないときには、第2スイッチライン118を介してスイッチ制御素子117に電圧を供給し続ける。
そして、変速比制御装置120は、第2スイッチライン118からスイッチ制御素子117に電圧が供給され給電ライン112から電力が供給されている間に、メインスイッチ130がOFFされた後も、車速が0になるまで車速とスロットル開度に基づいた通常変速制御を行う。そして、変速比制御装置120は、車速が0になった段階で自己保持回路121に電源カット指令を出力する。そして、自己保持回路121は、変速比制御装置120から電源カット指令が入力されると、第2スイッチライン118を介したスイッチ制御素子117への電圧供給を中断し、これによりリレースイッチ116が閉状態から開状態に移り、車載電源110から変速比制御装置120への電源供給が遮断されるように構成されている。
また、本実施形態の自動二輪車1には、キックダウンスイッチ25が設けられている。キックダウンスイッチ25は、図4および図6に示すように、ハンドルバー31の左側グリップ32のスイッチボックス33に他の各種スイッチと共に装備されており、ライダーの左手の親指でボタン操作が可能なようにライダー側であってライダーの手前側に設けられている。なお、図6に示すように、左手の親指でボタン操作を容易にする上では、例えばハンドルバー31又はグリップ32の中心線以下の高さの位置にキックダウンスイッチ25は配置されていることが好ましい。
このキックダウンスイッチ25は、手動でキックダウン指令を入力するキックダウン指令入力機構及びキックダウンモード解除機構に相当し、例えば、押しているとき(第1位置に操作しているときに相当)キックダウンモードに入る指令を変速比制御装置120に出力し、離すと(第2位置に操作しているときに相当)キックダウンモードを解除して通常モードに復帰する指令(解除指令)を変速比制御装置120に出力する。
以下の説明では、このキックダウンスイッチ25が操作されていない状態で、予め登録されているマップに応じて変速比を制御する通常変速制御を実行するモードを「通常モード」といい、この機能が通常モード変速機構に相当する。また、変速比制御装置120は、通常モード変速を行う機能の他に、キックダウン指令の入力に応答して、通常モード変速の代わりに、通常モード時の変速比よりも一時的に変速比Low側にシフトした変速比を実現させる機能を有している。このモードを「キックダウンモード」といい、この機能がキックダウンモード変速機構に相当する。すなわち、本実施形態の変速比制御装置120は、この通常モード変速機構と、キックダウンモード変速機構を実現する回路である。
次に、図7のフローチャートを参照しながら、変速比制御装置120の変速制御フローを説明する。
図7に示す変速制御ルーチンでは、まずスタータースイッチ(不図示)がライダーにより操作され、エンジン始動信号が入力されてエンジンが始動すると(ステップS101)、変速比制御装置120は、通常モードにおいて、車速センサ22から出力される車速信号、エンジン回転数センサ21から出力されるエンジン回転数信号、アクセル開度センサ23から出力されるアクセル開度、及び加速度演算器24から出力される加速度信号を基に、予め登録されているマップに応じて変速比を制御する変速指令を生成し、シーブ位置移動装置17に出力する。シーブ位置移動装置17は、この変速指令に応じて可動シーブ12Bの位置を移動させ、マップに応じた変速比制御を実行する(ステップS102)。
次にステップS103では、キックダウンスイッチ25が操作されてキックダウン指令が入力されているか否かを判断する。ここで、キックダウンスイッチ25が操作されてキックダウン指令が入力されていなければ、ステップS102に戻り、通常モードにおける変速比制御を継続する。
一方、キックダウンスイッチ25が押されているときは、キックダウンモードに移行して、以下のステップS104〜S108に示す変速比制御に移行する。
まず、ステップS104では、変速比制御装置120は、現時点の車両の車速、エンジン回転数、アクセル開度などを基に変速比Low側の目標変速比を求め、目標変速比となるようなシーブ移動量を算出する。この目標変速比は、現時点での変速比から一定量変化した固定のものであってもよいし、各時点における車速、エンジン回転数、アクセル開度に応じて漸次変化していくものであってもよい。なお、目標変速比となった場合に、エンジン回転数がレブリミット(エンジン回転数の上限)を超えるような場合には、レブリミットの上限を超えないように目標変速比に補正を加える。目標変速比が決定されると、現時点での変速比が目標変速比であるかどうかを確認し(ステップS105)、現時点での変速比が目標変速比でなければ、可動シーブ12Bを目標位置に向かって移動させ(ステップS106)、一方現時点での変速比が目標変速比であれば、可動シーブ12Bの位置をその位置で保持する(ステップS107)。
次に、変速比制御装置120は解除指令が入力されたかどうかを確認する(ステップS108)。解除指令が入力されれば、ステップS102に戻り、キックダウンモードから通常モードに移行して再度通常モードにおけるマップ制御を実行する。一方、解除指令が無ければ、再度ステップS104に戻り、現時点の車両の車速、エンジン回転数、アクセル開度などに応じた目標変速比を算出して、キックダウンモードにおける制御を続行する。
以上のように、本実施形態では、キックダウンスイッチ25の操作に応じて、変速比を通常モード時よりも変速比Low側に強制シフトするので、加速時にキックダウンスイッチ25を操作したときには、強制キックダウンとなって、加速力のアップを図ることができ、また減速時にキックダウンスイッチ25を操作したときには、変速比Low側に強制シフトすることで、AT変速機の場合のようなエンジンブレーキ効果を得ることができる。
また、本実施形態では、キックダウンスイッチ25を離すことで発生する解除指令によって、キックダウンモードから通常モードに復帰させるので、運転者の意思に応じた的確なキックダウン効果を得ることができる。例えば、前方の車両に追い抜きをかける場合に、キックダウンスイッチ25を押してキックダウンモードで加速し、目標の車両を追い抜いてから指を離して通常モードに復帰させる、というような使い方をすることができ、指1本の操作で簡単且つ明確にモードの切り替えを行うことができて、運転者の意思を容易に反映させることができる。また、同じキックダウンスイッチ25により、キックダウンモードの設定と解除を行えるようにしているので、操作が簡単であり、装備も簡素に済ませられるというメリットもある。
また、キックダウンスイッチ25の構成としては、例えば、キックダウンスイッチを押しているとき(第1位置に操作したとき)にキックダウンモードの設定を行い、離したとき(第2位置に操作したとき)に解除を行うように構成しておくことにより、前方の車両に追い抜きをかける場合に、キックダウンスイッチ25を押してキックダウンモードで加速し、目標の車両を追い抜いてからキックダウンスイッチ25から指を離して通常モードに復帰させることができる。その場合、指1本の操作で簡単且つ明確にモードの切り替えを行うことができるので、運転者の意思を容易に反映させることができる。
また本実施形態によれば、キックダウンスイッチを1回押したときにキックダウンモードの設定を行い、もう1回押したときに解除を行うように構成(つまりボタン1回押しでON、2回押しでOFFとなるように構成)しておくことにより、前方の車両に追い抜きをかける場合に、キックダウンスイッチ25をまず押してキックダウンモードで加速し、目標の車両を追い抜いたところでもう1回キックダウンスイッチ25を押して通常モードに復帰させることができる。その場合、指1本の操作で簡単且つ明確にモードの切り替えを行うことができるので、運転者の意思を容易に反映させることができる。しかも、1回のボタン押しによりキックダウンモードを自己保持する(Low側の変速比に固定)ので、峠道などを走行する場合のように、長い時間加速を続ける場合に特に操作性がよい。
なお、上記実施形態では、キックダウンモード実行中に、変速比Low側に変速比を変化させる場合を示したが、キックダウンモード中に、通常モード時に利用するマップ指令値を設定量だけ変速比Low側にシフトした補正値に基づいて変速比を変化させてもよい。このように構成することにより、キックダウンモード実行中であるにも拘わらず、走行状況に応じた適切なキックダウン効果を得ることができる。
また、キックダウンモードにおいては、加速時と減速時とで、変速比の変化のパターンに差をつけるようにしてもよい。
図8はキックダウン時の変速比と車速の関係を示している。(a)は加速時に実行するのに適した変速補正(キックダウンによる変速比の補正)、(b)は減速時に実行するのに適した変速補正(キックダウンによる変速比の補正)の例を示している。
加速時には、図8(a)に示すように、キックダウン指令の発生に応じて変速比をLow側に一定量だけ移行させて保持し、加速が達成されて、キックダウン指令が解除される共に、通常モードに復帰させることが好ましい。このように変化させることにより、キックダウンモードにおけるアクセルレスポンスが、AT車におけるキックダウン動作や、マニュアル車においてシフトダウンによる加速を実現する場合と同等となり、違和感なくキックダウンスイッチ25を操作することができる。
また、減速時には、図8(b)に補正2として示すように、キックダウン指令の発生に応じて変速比をLow側に一定量だけ移行させて保持し、減速が達成されて、キックダウン指令が解除される共に通常モードに復帰させる変速制御を行ってもよいし、その他に、補正1として示すように、キックダウン指令の発生に応じて、通常モード時に利用するマップ指令値(補正なしとして示すもの)を設定量だけ変速比Low側にシフトした補正値に基づいて変速比を変化させていき、その後、減速が達成されてキックダウン指令が解除される共に通常モードに復帰させる変速制御を行ってもよい。
減速時においては、補正1の場合は、補正2の場合よりも変速時のショックが小さくなると考えられる。この補正1と補正2のいずれのパターンを用いて変速比を変化させるかについては、自動二輪車の乗り味を大きく変化させる要因となるため、例えば車種毎にライダーの趣向を考慮して設定してやればよい。
加速時及び減速時のいずれのキックダウン制御においても、通常モードの変速比から変速比Low側の変速比(キックダウン変速比)への移行及び低速側の変速比(キックダウン変速比)から通常モードの変速比への移行は、ある程度急に行ってもよいが、なるべく連続的になだらかに行うのが変速ショックを感じさせない点では好ましい。
また、上記実施形態では、キックダウンスイッチ25を押しているときにキックダウン指令を発生し、離すと解除指令を発生する場合を例に示したが、キックダウンスイッチ25を1回押すとキックダウン指令を発生し、離した状態では解除指令を発生せずに、もう1回押すことにより解除指令を発生するように構成することもできる。即ち、キックダウンスイッチ25を押すごとにキックダウン指令とキックダウン解除指令を交互に発生するように構成することも可能である。
このようにした場合、次のような場面を想定することができる。前方の車両に追い抜きをかける場合に、キックダウンスイッチ25をまず押して、キックダウンモードでアクセル全開で加速し、目標の車両を追い抜いたところで、もう1回キックダウンスイッチ25を押して通常モードに復帰させる、という使い方をすることができる。その場合、指1本の操作で簡単且つ明確にモードの切り替えを行うことができるので、簡単な操作で運転者の意思を容易に反映させることができる。しかも、1回のボタン押しによりキックダウンモードを自己保持する(変速比Low側の変速比に変化させる)ので、峠道などを走行する場合のように、カーブが多い状態で長い時間加速を続ける場合には、キックダウンスイッチ25に集中することなくキックダウンモードを保つことができるため、自動二輪車1の操作性が向上する。
また、キックダウン指令を発生するスイッチと解除指令を発生するスイッチを別に設けて、最新のスイッチ操作による指令が古いスイッチ操作による指令に優先するようにしてもよい。具体的な使用方法としては、前方の車両に追い抜きをかける場合に、設定側のスイッチをまず操作してキックダウンモードで加速し、目標の車両を追い抜いたところで解除側のスイッチを操作して通常モードに復帰させる、という使い方をすることができる。
このように、別のスイッチでキックダウンモードの設定と解除を行うように無段変速機を構成することにより、モードの切り替え操作の間違えを少なくできる。なお、両スイッチを1本の指で操作できる位置に設ければ、指1本の操作で簡単且つ明確にモードの切り替えを行うことができるので、運転者の意思を容易に反映させることができる。また、キックダウンモード設定側のスイッチを解除側のスイッチと独立して設けるので、例えば、ボタンスイッチの2段押しの構成を採ることで、1段押しで達成したキックダウン量を、更に2段押しで増加させるという制御も実現することが可能である。
(キックダウンモード解除に関する変形例)
また、解除指令を発生するための手段は、別にキックダウンスイッチに限られるものではなく、変速比制御装置120に、所定の条件の成立により解除指令を発してキックダウンモードを解除し通常モードに復帰させる判定機構を設けてもよい。以下、その他の例について説明する。
第1の例としては、アクセル開度が所定の条件を満たしたときに解除指令を発生する手段を取り入れることが考えられる。こうすれば、アクセル開度に応じてキックダウンモードの解除が自動的に行われるので、特別な解除操作が不要で、キックダウンモードに設定した後は、ライダーはアクセル操作に集中することができる。
この場合の解除の条件の例としては、
(a)アクセル開度が一定量を下回ったときに解除
(b)アクセル開度がキックダウンモード設定時の開度に戻ったときに解除
(c)アクセル開度が所定時間一定範囲内にあるときに解除
等を挙げることができる。
例えば(a)を採用した構成において、前方の車両に追い抜きをかける場合、まず、キックダウンモードを設定してアクセル全開で加速を開始し、追い抜いたところでアクセルを戻すだけで、キックダウンモードから通常モードに戻すことができる。従って、運転者の加速したい瞬間の意思を反映した走行を行うことが可能となる。
第2の例としては、エンジン回転数が所定の条件を満たしたときに解除指令を発生する手段を取り入れることが考えられる。この例では、例えば、エンジン回転数が一定量を超えた場合にキックダウンモードが自動解除されるように設定しておくことができる。そうすると、キックダウンモードでアクセルを全開し加速を開始したものの、エンジン回転数がリミットになった場合に、加速不能と判断して、通常モードに復帰させることができる。従って、キックダウンモードでの無駄な走行を減らせる。
第3の例としては、キックダウン指令が入力されてから一定時間が経過したときに解除指令を発生する手段を取り入れることが考えられる。この例では、キックダウンモードに設定した後、一定時間経過した段階で自動的に通常モードに戻すので、例えば、下り坂から峠道への走行において、キックダウンモードの設定によりエンジンブレーキを効かせた後の通常モードへの戻し忘れを防止することができる。
第4の例としては、車両加速度が所定の条件を満たしたときに解除指令を発生する手段を取り入れることが考えられる。この例では、例えば、車両加速度が一定量を下回る場合に、キックダウンモードが自動解除されるように設定しておくことができる。そうすると、運転者の加速意思を反映した車両の実際の状態に応じて、通常モードへの復帰を自動で行うことができる。従って、ライダーの不注意による通常モードへの戻し忘れを防止することができる。
第5の例としては、車両のブレーキ操作が行われたときに解除指令を発生する手段を取り入れることが考えられる。この例では、キックダウンモード設定により加速していても、その後ブレーキ操作が行われたときにキックダウンモードが自動解除されるようになっているので、運転者の明確な意思表示を反映してキックダウンモードを解除することができる。
また、変速比制御装置120は、上記したアクセル開度、エンジン回転数、経過時間、車両加速度、ブレーキ操作の有無等の所定の条件及びキックダウンスイッチ25の操作のうち少なくとも二つ以上が満たされたときに解除指令を発するように制御してもよい。
また、変速比制御装置120は、キックダウンスイッチ25の操作によらず、上記したアクセル開度、エンジン回転数、経過時間、車両加速度、ブレーキ操作の有無等の所定の条件の操作のうち少なくとも二つ以上が満たされたときに解除指令を発するように制御してもよい。この場合、上記条件の二つ以上が満たされない場合であっても、キックダウンスイッチ25が操作されると、キックダウンスイッチ25からの解除指令を優先して、通常モードに切り替えるような制御を行ってもよい。
このように、アクセル開度、エンジン回転数、経過時間、車両加速度、ブレーキ操作の有無等の所定の条件の操作のうち少なくとも二つ以上が満たされたときに解除指令を発するように制御した場合には、自動二輪車1の状況を総合的に判断することにより、詳細な判定を行った上で自動二輪車1の加速・減速の目的を達成させることができる。また、キックダウンスイッチ25による解除のための手動入力があった場合には、この手動入力を優先させてキックダウンモードを解除することにより、ライダーの意思を明確に反映させることができる。
(キックダウンモードの変形例)
本実施形態の自動二輪車1の変速比制御装置120では、キックダウンモードの変形例として、自動二輪車1の加速力または減速力をさらに向上させるために、キックダウンを2回実行させるように構成することも可能である。これは、例えば、キックダウンモード設定側のスイッチを解除側のスイッチと独立して設け、ボタンスイッチの2段押しの構成を採ることで、1段押しで達成したキックダウン量を、更に2段押しで増加させるという制御も行うものである。
具体的には、キックダウンスイッチ25が一度押されて、通常モードからキックダウンモードに移行した後、再度ライダーがキックダウンスイッチ25を押し、キックダウン指令が変速比制御装置120に入力されると、変速比制御装置120は、さらにシーブ位置移動装置17を駆動して、プライマリシーブ12の可動シーブ12Bの位置を移動させ、さらに変速比Low側に変速比を変化させるように制御する。すなわち、本変形例では、キックダウンモードにおけるキックダウン中にさらなるキックダウンを行ってLow側に変化した変速比をさらにLow側に変速させる制御である。
このキックダウンモードにおけるさらなるキックダウンは、例えば峠道等の下り坂で、エンジンブレーキを効かせるためにキックダウンモードに移行したが、コーナーがライダーの予想以上にきつく、コーナーへの進入速度が思った以上に速くなってしまったためさらに強いエンジンブレーキを効かせたくなるような場合に適用可能である。
このキックダウンモード中における2度目のキックダウン時の変速比の変化においては、通常モードからキックダウンモードへの1度目のキックダウン時に移動する可動シーブ12Bの移動量と同等であってもよいし、1度目のキックダウン時よりも可動シーブ12Bの移動量を少なくするようにしてもよい。
また、2度のキックダウンを行った後のキックダウンモード解除は、2度目のキックダウン時の状態から1度目のキックダウン時の状態に戻ってキックダウンモードを継続するように制御してもよいし、キックダウンモードから一気に通常モードに戻って制御を実行するように制御してもよい。なお、キックダウンモードから一気に通常モードに戻る制御を行うと、急激にエンジンブレーキが効かなくなったり、伝達トルクが細ったりする場合もあるので、ライダーの操作によってキックダウンスイッチ25が操作された場合のみキックダウンモードから一気に通常モードに戻るようにするのが好ましい。
図9は、本変形例における処理の流れを示すフローチャートである。
以下、図9を参照しながら、本変形例における処理の流れを具体的に説明する。
まず、通常モードにおいて、ライダーの操作によりキックダウンスイッチ25が押されると、キックダウンスイッチ25から変速比制御装置120にキックダウン指令が入力され、変速比制御装置120は、このキックダウン指令に応じて、キックダウンモードに移行する(ステップS111)。
キックダウンモードに入ると、変速比制御装置120は、現在の変速比よりもLow側の目標変速比とするためのシーブ変動量を算出する(ステップS112)。このとき、目標変速比となったときのエンジン回転数がレブリミット(エンジン回転数の上限)を上回ってしまうかどうかを予め計算によって判断する(ステップS113)。そして、レブリミットを超えるような場合には、ステップS114に移行し、レブリミットを超えないような目標変速比となるようにシーブ変動量を補正して、ステップS115に移行する。一方、ステップS113において、レブリミットを超えなければ、ステップS114をスキップしてステップS115に移行する。
ステップS115では、変速比制御装置120は、実際にシーブ位置移動装置17に可動シーブ12BをステップS112またはステップS114で求めたシーブ移動量に基づいて移動させる。これにより、プライマリシーブ12に対するVベルト14の巻回径が変化し、Low側に変速比が変更される。
その後、再度ライダーによりキックダウンスイッチ25が操作されたかどうかをステップS11で判断する。ステップS11の判断の結果、再度キックダウンスイッチ25が操作されていた場合には、ステップS112に戻り、さらにLow側に変速比を変化させるためのシーブ位置を求めシーブ移動量を算出して、ステップS113〜ステップS115の動作を繰り返す。
次に、変速比制御装置120は解除指令が入力されたかどうかを確認する(ステップS117)。解除指令が入力されれば、ステップS118に移行し、キックダウンモードから通常モードに移行して再度通常モードにおけるマップ制御を実行する。一方、解除指令が無ければ、再度ステップ目標変速比に応じたキックダウンモードにおける制御を続行する。
以上説明したように、本実施形態の変形例では、Low側に変速比を変化させるキックダウンモードにおいて、キックダウンスイッチ25が操作された場合には、さらにLow側に変速比を変化させるように構成したので、キックダウンモードにおいて、加速力や減速力が不十分であるとライダーが感じた場合であっても、さらに加速力や減速量をボタン操作一つで向上させることができる。したがって、峠道等高度な変速動作を求められるような場合であっても、容易に変速動作を行わせ、スムーズなライディングを行うことができる。
なお、図1に示した自動二輪車1は、スクータ型の自動二輪車であるが、これに限らず、無段変速機の変速を電子的に制御する制御装置を備えた自動二輪車であれば適用することができる。なお、本願明細書における「自動二輪車」とは、モーターサイクルの意味であり、原動機付自転車(モーターバイク)、スクータを含み、具体的には、車体を傾動させて旋回可能な車両のことをいう。したがって、前輪および後輪の少なくとも一方を2輪以上にして、タイヤの数のカウントで三輪車・四輪車(またはそれ以上)としても、それは「自動二輪車」に含まれ得る。また、自動二輪車に限らず、本発明の効果を利用できる他の車両にも適用でき、例えば、自動二輪車以外に、四輪バギー(ATV:All Terrain Vehicle(全地形型車両))や、スノーモービルを含む、いわゆる鞍乗型車両に適用することができる。なお、四輪バギー等の場合には、アクセル操作子は、アクセルグリップの形態の他に、レバー形態のものもあり得る。加えて、駆動源100として内燃機関のエンジンを用いたが、駆動源100としてモータを用いた鞍乗型車両にすることも可能である。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。
本発明によれば、ライダーの乗り心地を向上させた、無段変速機の変速を電子的に制御する制御装置を備えた鞍乗型車両を提供することができる。

Claims (23)

  1. ライダーが操作するアクセル操作子に応じて出力が制御される駆動源と、その駆動源に接続された無段変速機と、その無段変速機を電子的に制御する制御装置とを備えた鞍乗型車両であって、
    前記制御装置は、
    前記アクセル操作子とは別に設けられたライダーが操作するキックダウン操作子に応じて、通常モード時の変速比よりも変速比をLow側にシフトさせる多段キックダウンモードに移行する制御を行うとともに、
    前記キックダウン操作子以外の前記鞍乗型車両の状態を検出し、それに応じてキックダウン解除指令を発し、それにより、前記多段キックダウンモードを解除して前記通常モードに復帰させる制御を行うことを特徴とする、鞍乗型車両。
  2. 前記制御装置には、スロットルの開度を検出するスロットル開度センサが電気的に接続されており、
    前記鞍乗型車両の状態に応じて発せられる前記キックダウン解除指令は、前記スロットル開度センサから出力されるスロットル開度信号に基づいて発せられることを特徴とする、請求項1に記載の鞍乗型車両。
  3. 前記キックダウン解除指令は、所定時間の開状態のあとに所定時間の閉状態を示す前記スロットル開度信号に基づいて発せられることを特徴とする、請求項2に記載の鞍乗型車両。
  4. 前記制御装置には、前記アクセル操作子の状態を検出するアクセル位置センサが電気的に接続されており、
    前記鞍乗型車両の状態に応じて発せられる前記キックダウン解除指令は、前記アクセル位置センサから出力されるアクセル位置信号に基づいて発せられることを特徴とする、請求項1に記載の鞍乗型車両。
  5. 前記制御装置には、前記鞍乗型車両の車速を検出する車速センサが電気的に接続されており、
    前記鞍乗型車両の走行状態に応じて発せられる前記キックダウン解除指令は、前記車速が所定値以下の場合に発せられることを特徴とする、請求項1に記載の鞍乗型車両。
  6. 前記制御装置は、さらに、キックダウン解除スイッチの入力によりキックダウン解除指令を発し、それによって、前記多段キックダウンモードを解除して前記通常モードに復帰させる制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載の鞍乗型車両。
  7. 前記キックダウン解除スイッチは、前記キックダウン解除指令を出すためのトリガーとなるキックダウン解除ボタンであり、
    前記キックダウン解除ボタンは、前記制御装置に電気的に接続されており、
    前記キックダウン解除指令は、前記ライダーが前記キックダウン解除ボタンを押すことで発せられることを特徴とする、請求項6に記載の鞍乗型車両。
  8. 前記キックダウン解除ボタンは、前記ライダーの親指によって操作可能な位置に配置されていることを特徴とする、請求項7に記載の鞍乗型車両。
  9. 前記制御装置には、前記キックダウン操作子としてのキックダウンボタンが電気的に接続されており、
    キックダウン操作は、前記ライダーが前記キックダウンボタンを押すことによって実行されることを特徴とする、請求項1から8の何れか一つに記載の鞍乗型車両。
  10. 前記キックダウンボタンを更に押すことにより、前記多段キックダウンモードが所定時間保持するキックダウンホールドモードに移行する制御が実行されることを特徴とする、請求項9に記載の鞍乗型車両。
  11. 前記制御装置には、前記無段変速機におけるプライマリシーブの可動シーブを移動させる電動モータが電気的に接続されており、
    前記電動モータによる可動シーブの移動速度は、前記多段キックダウンモードに移行する制御の時よりも、前記通常モードに復帰させる制御の時の方が遅いことを特徴とする、請求項1から10の何れか一つに記載の鞍乗型車両。
  12. 前記鞍乗型車両は、自動二輪車であり、
    前記無段変速機は、前記自動二輪車のエンジンと駆動輪との間の動力伝達経路に設けられていることを特徴とする、請求項1から11の何れかに記載の鞍乗型車両。
  13. 自動二輪車のエンジンと駆動輪との間の動力伝達経路に設けられた無段変速機の変速制御装置であって、
    前記自動二輪車の走行条件に応じて変速比を制御する通常モードを実現する通常モード変速機構と、
    手動でキックダウン指令を入力するキックダウン指令入力機構と、
    前記キックダウン指令の入力に応答して、前記通常モード時の変速比よりも変速比をLow側にシフトさせるキックダウンモードを実現するキックダウンモード変速機構と
    を備え
    前記キックダウンモード変速機構は、前記キックダウン指令入力機構が操作された後再度キックダウン指令が入力されると、さらに変速比Low側に変速比を変化させることによって、多段キックダウンモードを実現し、
    さらに、所定の条件の成立によりキックダウン解除指令を発して前記多段キックダウンモードを解除し前記通常モードに復帰させる解除機構を備えたことを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  14. 前記キックダウン変速手段は、前記キックダウンモード実行開始時に、前記通常モード時の変速比よりもLow側にシフトした目標変速比となるように制御し、且つ、前記キックダウンモード実行中に前記目標変速比を達成したら、前記変速比を保持することを特徴とする請求項13に記載の無段変速機の変速制御装置。
  15. 前記キックダウンモード変速機構は、前記キックダウンモード実行中に、前記通常モード時に利用するマップ指令値を設定量だけ変速比Low側にシフトした補正値に基づいて変速比を変化させることを特徴とする請求項13に記載の無段変速機の変速制御装置。
  16. 前記キックダウン指令入力機構は、ライダー側であって前記ライダーの親指によって操作可能な位置に配置されていることを特徴とする請求項13から15の何れか一項に記載の無段変速機の変速制御装置。
  17. 前記解除機構は、アクセル開度が所定の条件を満たしたときに前記キックダウン解除指令を発生することを特徴とする請求項13から1の何れか一項に記載の無段変速機の変速制御装置。
  18. 前記解除機構は、エンジン回転数が所定の条件を満たしたときに前記キックダウン解除指令を発生することを特徴とする請求項13から1の何れか一項に記載の無段変速機の変速制御装置。
  19. 前記解除機構は、キックダウン指令が入力されてから一定時間が経過したときに前記キックダウン解除指令を発生することを特徴とする請求項13から1の何れか一項に記載の無段変速機の変速制御装置。
  20. 前記解除機構は、車両加速度が所定の条件を満たしたときに前記キックダウン解除指令を発生することを特徴とする請求項13から1の何れか一項に記載の無段変速機の変速制御装置。
  21. 前記解除機構は、車両のブレーキ操作が行われたときに前記キックダウン解除指令を発生することを特徴とする請求項13から1の何れか一項に記載の無段変速機の変速制御装置。
  22. 前記解除機構は、所定の条件が満たされたときに解除指令を出力する判定機構を備え、
    前記判定機構は、前記所定の条件として、アクセル開度、エンジン回転数、ブレーキ操作、前記キックダウン指令が入力されてからの経過時間及び車両加速度のうち少なくとも二つが所定の条件を満たしたときに前記キックダウン解除指令を出力することを特徴とする請求項13から1の何れか一項に記載の無段変速機の変速制御装置。
  23. 前記解除機構は、
    ライダーの操作によりキックダウン解除指令を出力するスイッチと、
    所定の条件が満たされたときに解除指令を出力する判定機構と
    を備え、
    前記判定機構は、前記所定の条件として、前記スイッチから出力されるキックダウン解除指令が与えられたとき、またはアクセル開度、エンジン回転数、ブレーキ操作、キックダウン指令が入力されてからの経過時間及び車両加速度のうち少なくとも二つが所定の条件を満たしたときに前記キックダウン解除指令を出力することを特徴とする請求項13から1の何れか一項に記載の無段変速機の変速制御装置。
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