JP2005023809A - 蒸気タービン - Google Patents

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Abstract

【課題】ディフューザのより高い静圧回復力の向上を図るとともに、組立、分解作業の迅速化を図るタービン排気室を備える蒸気タービンを提供する
【解決手段】本発明に係る蒸気タービンは、タービンケーシング20を外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、内部ケーシングの出口側にチップフローガイド26、ルートフローガイド27およびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザ29を備え、このディフューザ29の出口側に外部ケーシングと前記ベアリングコーン32とで囲われるタービン排気室34を備えた蒸気タービンにおいて、チップフローガイド26のうち、チップフローガイド上半部26aを第1チップフローガイド26aと第2チップフローガイド26aとに二分割し、分割した第1チップフローガイド26aを内部ケーシング上半部26aに固設するとともに、分割した残りの第2チップフローガイド26aをストラット33で支持する構成にしたものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気タービンに係り、特に、膨張仕事を終えたタービン排気を下方(底部)から復水器に排出させる下方(底部)排出型のタービン排気室を備えた蒸気タービンに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の火力発電所等に適用される蒸気タービンでは、性能向上の強化が見直されており、その一つにタービン排気室がある。
【0003】
このタービン排気室は、膨張仕事を終えたタービン排気を復水器に供給するものであり、この構成として図13に示すものがある。
【0004】
図13は、火力発電所等で最も多く使用されている2つのタービン段落が1つのタービンケーシングにまとめられたダブルフロー型(対向流型)と称する低圧タービンの例を示している。
【0005】
この低圧タービンは、横断中心線Hを境にタービンケーシング1を二分割構造にする外部ケーシング上半部1aおよび内部ケーシング上半部1bと、外部ケーシング下半部1aおよび内部ケーシング下半部1bとを備える、いわゆる二重タービンケーシング構造になっている。
【0006】
二重タービンケーシング構造の低圧タービンは、縦断中心線Vの頭部側に位置する蒸気入口部2に接続するクロスオーバ管等の連絡管3を備えるとともに、蒸気入口部2に交差し、横断面中心線Hに沿って延びるタービンロータ4を収容し、このタービンロータ4と内部ケーシング上半部1bおよび内部ケーシング下半部1bとの間に蒸気が左右に分流して流れるダブルフロー型式の蒸気通路5a,5bを形成している。
【0007】
ダブルフロー型式の蒸気通路5a,5bには、タービンロータ4の周方向に沿って環状列に配置するタービンノズル6aとタービン動翼7aとを組み合わせたタービン段落8aがタービンロータ4の軸長方向に向って複数段落に亘って設けられている。
【0008】
なお、複数に亘って設けられたタービン段落8aのうち、タービンノズル6aとタービン動翼7aとを組み合わせた最初の段落をタービン初段落8aと称し、タービンノズル6aとタービン動翼7aとを組み合わせた最終の段落をタービン最終段落8aと称す。
【0009】
タービン最終段落8aの出口側には、その頂部に設けたチップフローガイド9と、その根元部に設けたルートフローガイド10とで構成され、膨張仕事を終えたタービン排気11の案内通路として使用する曲面拡開状のディフューザ12と、タービンロータ4を軸支する軸受13を覆設するベアリングコーン14とが設けられている。ディフューザ12とベアリングコーン14とは、タービン最終段落8aからのタービン排気11を1箇所に集め反転させ復水器(図示せず)に案内するタービン排気室15に連通している。
【0010】
タービン排気11の案内通路として使用されるディフューザ12は、図14に示すように、タービン排気11を減速して静圧を回復させるものであり、静圧を回復させるために面積比A/A(ディフューザ12の環状出口面積Aとタービン最終段落8aの環状開口面積A1との面積比)を大きくしている。
【0011】
しかし、面積比A/Aを大きくすると、ディフューザ12は、タービン排気11の流れに剥離を発生させ、静圧の回復の妨げとなるので、ディフューザ長さLと面積比A/Aとの制約を勘案して許される最大限の範囲内で面積比を確保し、効果的な静圧の回復を図っている。
【0012】
一方、ディフューザ12に連通するタービン排気室15は、補強リブ16を備えた外部ケーシング上半部1a1と外部ケーシング下半部1aとで囲われて広い空間部を形成し、ディフューザ12から外部ケーシング上半部1aに流れたタービン排気11を反転させ、反転させたタービン排気11にディフューザ12から外部ケーシング下半部1aに流れたタービン排気11と合流させ、その合流タービン排気を復水器(図示せず)に供給している。
【0013】
このような構成を備える蒸気タービンにおいて、例えば、クロスオーバ管等の連絡管3から蒸気入口部2に供給された主蒸気(駆動蒸気)は、タービン段落8aで膨張仕事をした後、復水器(図示せず)に供給されている間にタービン内部損失を発生させている。
【0014】
タービン内部損失には、翼の形状に起因する翼型損失、翼列間を蒸気が通過する際に発生する二次流れ損失、膨張仕事中に発生する蒸気の湿り損失、クロスオーバ管等の連絡管3から発生する管路損失、ディフューザからタービン排気室を経て復水器に流れるタービン排気のタービン排気損失等がある。
【0015】
これらの損失の中で、タービン排気損失は、全タービン内部損失の10%〜20%と非常に大きな割合を占めている。
【0016】
タービン排気損失を少なくさせる発明には、例えば、特開平8−260904号公報(特許文献1参照)、特開平11−200814号公報(特許文献2参照)および特表2002−510769号公報(特許文献3参照)等、数多く開示されているが、未だ完成の域に達しておらず、幾つかの問題が残されている。
【0017】
タービン排気損失を如何にしてより一層少なくさせるかは、エネルギ資源の有効活用になり、ひいてはCO排出量等の環境破壊防止に寄与するだけに、現在、研究開発が進められているものの、模索中である。
【0018】
【特許文献1】
特開平8−260904号公報
【0019】
【特許文献2】
特開平11−200814号公報
【0020】
【特許文献3】
特表2002−510769号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、タービン排気損失には、リービング損失、フード損失、環状面積制限損失、ターンナップ損失等がある。
【0022】
これらの損失のうち、フード損失は、タービン排気室から復水器までの圧力損失であり、タービン排気室の型式、形状、サイズ等に大きく依存する。
【0023】
一般に、圧力損失は流速の二乗に比例すると言われているため、許される範囲で、タービン排気室のサイズを大きくして流速を低減することこそが効果が出るものの、タービン排気室のサイズにはコストや収容する建屋の大きさなどから種々の制約を受ける。
【0024】
また、フード損失は、軸流速度、すなわちタービン排気室15を通過する体積流量に依存する。
【0025】
図15は、縦軸に各タービン排気損失を表わし、横軸に軸流速度を表わした損失線図である。この損失線図において、フード損失は、ディフューザを含めたタービン排気室15の設計に依存するものであるが、圧力損失を少なくさせるためには、許される範囲内でそのサイズを大きくすることが必要とされる。
【0026】
図14は、許される範囲内でタービン排気室を大きくしたものである。この場合、チップフローガイド9は、一端面を内部ケーシング上半部1bにボルト等の固定手段17で固設する一方、その他端面とグランド部18に係合するベアリングコーン14の端面との間に隙間Xgを設け、組立時の据付誤差等による調整を図っている。
【0027】
ところが、最近のように、蒸気タービンの大容量化が求められてくると、タービン排気室15は、性能向上の観点からより一層の圧力損失の低減化が必要とされている。このため、チップフローガイド9は、破線で示す延長させた部分Yまでディフューザ長さLを長くし、静圧の回復力をより大きくさせようとすると、組立時、外部ケーシング上半部1aを外部ケーシング下半部1aに据え付けるとき、あるいは、分解時、外部ケーシング上半部1aを外部ケーシング下半部1aから離してクレーン等で吊り上げるとき、延長させた部分Yのチップフローガイド9に接触・干渉する等の問題があり、その作業に多くの労苦を要していた。
【0028】
このため、蒸気タービンには、チップフローガイド9のディフューザ長さLを長くして静圧回復力をより大きく確保させるとともに、外部ケーシング上半部1aの外部ケーシング下半部1aに対する組立・分解作業を容易に行なえるタービン排気室15の実現が求められていた。
【0029】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、ディフューザのより高い静圧回復力の向上を図るとともに、組立、分解作業の容易化との相反する機能を同時に満たすタービン排気室を備える蒸気タービンを提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設させるとともに、分割した残りの第2チップフローガイドをストラットで支持する構成にしたものである。
【0031】
また、本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項2に記載したように、ストラットは、ベアリングコーンから延設して第2チップフローガイドを支持する構成にしたものである。
【0032】
また、本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項3に記載したように、ストラットは、第2チップフローガイドの周方向に沿い、横断中心線を基点に角度45°以上の左右に振り分けた位置に配設させたものである。
【0033】
また、本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項4に記載したように、タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設するとともに、分割した残りの第2チップフローガイドを前記外部ケーシングのうち、外部ケーシング上半部に固設する補強リブで支持する構成にしたものである。
【0034】
また、本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項5に記載したように、タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設するとともに、分割した残りの第2チップフローガイドを前記外部ケーシングのうち、外部ケーシング上半部に固設する整流板で支持する構成にしたものである。
【0035】
また、本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項6に記載したように、タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設するとともに、分割した残りの第2チップフローガイドを前記外部ケーシングのうち、外部ケーシング上半部に固設する補強リブおよび整流板で支持する構成にしたものである。
【0036】
また、本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項7に記載したように、補強リブは、第2チップフローガイドとの間に位置決め部を備えたものである。
【0037】
また、本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項8に記載したように、タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設するとともに、分割した残りの第2チップフローガイドを前記第1チップフローガイドとの間にシール部を装着したボックス部を備えたものである。
【0038】
また、本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項9に記載したように、タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設するとともに、分割した残りの第2チップフローガイドを前記第1チップフローガイドに着脱自在に接続する着脱部材を備えたものである。
【0039】
また、本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項10に記載したように、タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設するとともに、分割した残りの第2チップフローガイドを前記第1チップフローガイドに着脱自在に組み込む嵌合部を備えたものである。
【0040】
また、本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項11に記載したように、タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設するとともに、分割した残りの第2チップフローガイドを前記第1チップフローガイドに開閉自在に装着する蝶番部を備えたものである。
【0041】
また、本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項12に記載したように、タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部の一端部を内部ケーシング上半部に固設するとともに、チップフローガイド上半部の他端部の前記タービン排気室側の縁辺にベアリングコーン干渉回避部を形成したものである。
【0042】
また、本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項13に記載したように、ベアリングコーン干渉回避部は、短形状の切欠凹陥部であることを特徴とするものである。
【0043】
また、本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項14に記載したように、ベアリングコーン干渉回避部は、正弦曲線形状の切欠凹陥部であることを特徴とするものである。
【0044】
また、本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項15に記載したように、ベアリングコーン干渉回避部は、直線部分と曲線部分とを組み合わせた切欠凹陥部であることを特徴とするものである。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る蒸気タービンの実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
【0046】
図1は、本発明に係る蒸気タービンの第1実施形態を示す一部切欠上半部部分概念図である。
【0047】
本実施形態に係る蒸気タービンは、横断中心線Hを境にタービンケーシング20を二分割構造にする外部ケーシング上半部20aおよび内部ケーシング上半部20bと、外部ケーシング下半部および内部ケーシング下半部(共に図示せず)とを備える、いわゆる二重タービンケーシング構造になっている。
【0048】
二重タービンケーシング構造の蒸気タービンは、内部ケーシング上半部20bに収容され、横断中心線Hに沿って軸方向に延びるタービンロータ21を備えている。このタービンロータ21と内部ケーシング上半部20bとの間に形成する蒸気通路22には、タービンロータ21に対して環状列に配置するタービンノズル23とタービン動翼24とを組み合わせて構成するタービン最終段落25が設けられている。なお、外部ケーシング、内部ケーシング等の構成部品は、ほぼ軸対象になっているので、外部ケーシング下半部、内部ケーシング下半部等の説明は省略する。
【0049】
タービン最終段落25の出口側には、その頂部に設けた二分割構造のチップフローガイド26と、その根元部に設けた二分割構造のルートフローガイド27等とで構成され、膨張仕事を終え、蒸気通路22から排出されるタービン排気28の案内通路として使用する曲面拡開状のディフューザ29と、タービンロータ21を軸支する軸受30を覆設し、端面EWをグランド部31で支持させた二分割構造のベアリングコーン32とが設けられている。なお、二分割構造のベアリングコーン32のそれぞれは、外部ケーシング上半部20aおよび外部ケーシング下半部20aのそれぞれに溶接等で接続し、一体構造にしている。
【0050】
また、チップフローガイド26は、チップフローガイド上半部26aを第1チップフローガイド26aと第2チップフローガイド26aとに二分割し、二分割した第1チップフローガイド26aと第2チップフローガイド26aとの合わせ面JSを、単に当接させるだけの無拘束にさせている。なお、第1第1チップフローガイド26aの他端面は、内部ケーシング上半部20bにボルト等の固定手段26aで固設されている。
【0051】
一方、第1チップフローガイド26aと第2チップフローガイド26aとに二分割するチップフローガイド26、ルートフローガイド27およびベアリングコーン32等とで構成するディフューザ29には、ベアリングコーン32に固設され、第2チップフローガイド26aを支持する板状のストラット(支柱)33が設けられている。
【0052】
このストラット(支柱)33は、ベアリングコーン32の端面EWから第2チップフローガイド26aの上流側の斜め前方に向って延び、第2チップフローガイド26aを支持している。
【0053】
また、ストラット33は、図2および図3に示すように、チップフローガイド上半部26aの周方向に沿い、横断中心線Hを基点に角度θ=45°以上左右に振り分け斜線部分Pの位置に配置される。この角度θ=45°以上は、タービン排気28の旋回流等の乱れに伴って発生する振動等にも充分に抗し得るもので、実験で確認した好ましい設置位置である。なお、符号36は蒸気入口部を、また、符号26bは、チップフローガイド26のうち、チップフローガイド下半部をそれぞれ示している。
【0054】
一方、ディフューザ29の出口側には、タービン排気室34が設けられている。
【0055】
このタービン排気室34は、補強リブ35を備える外部ケーシング上半部20aと、軸受30を覆設するベアリングコーン32とで囲われた広い空間を形成し、この広い空間で、ディフューザ29から排出されたタービン排気28を反転させて下方向に位置する復水器(図示せず)に供給している。
【0056】
このような構成を備える蒸気タービンは、クロスオーバ管等の連絡管37から蒸気入口部36に供給される主蒸気(タービン駆動蒸気)をタービン段落で膨張仕事をさせ、タービン最終段落25で膨張仕事を終えたタービン排気28をディフューザ29を介して外部ケーシング上半部20a等で囲われたタービン排気室34と外部ケーシング下半部20a等で囲われたタービン排気室34とに供給され、外部ケーシング上半部20a等で囲われたタービン排気室34に供給されたタービン排気28を反転させ、反転させたタービン排気28を外部ケーシング下半部20a等で囲われたタービン排気室34に供給されたタービン排気と合流させ、その合流タービン排気を復水器に供給している。
【0057】
その際、蒸気タービンは、チップフローガイド26aのうち、チップフローガイド上半部26aを第1チップフローガイド26aと第2チップフローガイド26aとに二分割し、二分割した第1チップフローガイド26aの一端面を内部ケーシング上半部26b1にボルト等の固定手段26a3で固設する一方、二分割した残りの第2チップフローガイド26aをストラット33で支持させ、第2チップフローガイド26aを第1チップフローガイド26aとの合わせ面JSから下流側に向って距離Xgに延設し、ディフューザ長さLを従来に較べてより一層長くする構成にしたので、より一層高い静圧の回復力を確保することができ、タービン排気28にストラット33から与えられる整流効果とともに、安定した流れを与えてタービン排気損失をより一層少なくさせることができる。
【0058】
また、本実施形態は、ディフューザ29を構成するチップフローガイド上半部26aを第1チップフローガイド26aと第2チップフローガイド26aとに二分割し、二分割したチップフローガイド上半部26aのうち、第2チップフローガイド26aをベアリングコーン32に固設するストラット33で支持させたので、外部ケーシング上半部20aと一緒に第2チップフローガイド26aを移動させることができ、組立、分解作業の迅速化を図ることができる。
【0059】
なお、本実施形態は、チップフローガイド上半部26aの端部qをベアリングコーン32の端面EWから下流側に向って距離Xgに延設させるために、チップフローガイド上半部26aをストラット33で支持させたが、この例に限らず、例えば、図4に示すように、外部ケーシング上半部20aに設けた補強リブ35を延設し、延設した補強リブ35を利用して二分割した第2チップフローガイド26aを接続させ、この第2チップフローガイド26aの端部qを図示のように延設し、ディフューザ長さLを長くしてもよい。この場合、補強リブ35と二分割した第2チップフローガイド26aとは、位置決め部38で据付調整した後、接続部39で互いが固設される。なお、二分割した他方の第1チップフローガイド26aは、内部ケーシング上半部20bにボルト等の固定手段26aで固設される。
【0060】
また、別の例として、例えば、図5に示すように、整流板40単独または整流板40と補強リブ35との組み合わせのうち、少なくともいずれか一方でチップフローガイド上半部26aのうち、第2チップフローガイド26aを支持させてもよい。
【0061】
従来、蒸気タービンは、ディフューザ29から出るタービン排気のうち、チップフローガイド上半部26a側から出たタービン排気28が外部ケーシング上半部20aに向う際、内部ケーシング上半部20bの入口側に向うタービン排気28の流れを防止し、良好に反転させて下方(外部ケーシング下半部側)に向わせるために、外部ケーシング上半部20aに整流板40を設けることがある。
【0062】
本例は、この点に着目したもので、ディフューザ長さLを長くしたチップフローガイド上半部26aのうち、第2チップフローガイド26aを整流板40単独または整流板40と補強リブ35との組み合わせのうち、少なくともいずれか一方で支持させたものである。
【0063】
したがって、本例でも、外部ケーシング上半部20a1と一緒に第2チップフローガイド26aを移動させることができるので、ディフューザ長さLを長くしても、その組立、分解作業を容易に行うことができる。
【0064】
図6は、本発明に係る蒸気タービンの第4実施形態を示す部分概念図である。
【0065】
本実施形態に係る蒸気タービンは、チップフローガイド上半部26aを第1チップフローガイド26aと第2チップフローガイド26aとに二分割することに伴って形成され微細な隙間Lに、第1チップフローガイド26aの端部と第2チップフローガイド26aの端部とでボックス部41aを形成し、このボックス部41aに弾性部材等のシール部41を装着し、タービン排気28の逆流によるディフューザ29への流入を防止したものである。
【0066】
本実施形態に係る蒸気タービンは、ディフューザ29から出るタービン排気の静圧回復力をより一層高めるため、ディフューザ長さLをより長くし、長くしたディフューザ29を構成するチップフローガイド上半部26aを第1チップフローガイド26aと第2チップフローガイド26aとに二分割し、二分割した第1チップフローガイド26aの一端面を固定手段26aで内部ケーシング上半部26bに固設し、二分割した残りの第2チップフローガイド26aをストラット33で支持すると、第1チップフローガイド26aと第2チップフローガイド26aとの間に微細な隙間Lができる。
【0067】
この場合、ディフューザ29の入口側における静圧Pとディフューザの出口側における静圧Pとは、P<Pの関係になっているから、タービン排気28は第2チップフローガイド26aの出口の外側から隙間Lに向って逆流し、この隙間Lからディフューザ29内に流入することが考えられる。
【0068】
しかも、隙間Lが半径方向に向っていると、ディフューザ29に流入するタービン排気の流れは、チップフローガイド上半部26aの内壁面の流れを引き剥し、逆流させ、境界層をより一層発達させる要因になる。
【0069】
本実施形態は、この点を考慮したもので、チップフローガイド上半部26aを、第1チップフローガイド26aと第2チップフローガイド26aとに二分割し、二分割した第1チップフローガイド26aの端面と第2チップフローガイド26aの端面とのうち、いずれか一方にボックス部41aを形成し、ボックス部41aにシール部41を装着し、第1チップフローガイド26aの端面と、第2チップフローガイド26aの端面との間に形成される隙間Lに逆流するタービン排気28の流入を防止したものである。
【0070】
したがって、本実施形態によれば、チップフローガイド上半部26aの内壁面側を流れるタービン排気28の剥離を抑制でき、これに伴って静圧回復力をより一層向上させることができる。
【0071】
図7は、本発明に係る蒸気タービンの第5実施形態を示す部分概念図である。
【0072】
本実施形態に係る蒸気タービンは、チップフローガイド上半部26aを第1チップフローガイド26aと第2チップフローガイド26aとに二分割し、二分割した第1チップフローガイド26aと第2チップフローガイド26aの全長を長くし、タービン排気28の静圧をより一層多く回復させる場合、外部ケーシング上半部(図示せず)を据付・分解移動させる際、二分割した第2チップフローガイド26aに衝突・干渉が起こることを防止したもので、内部ケーシング上半部20bに固定手段26a3で固設した第1チップフローガイド26aに第2チップフローガイド26a2を着脱自在に取り付けることのできる、例えば、ボルト等の着脱部材41bを備えたものである。
【0073】
このように、本実施形態は、チップフローガイド上半部26aを第1チップフローガイド26aと第2チップフローガイド26aとに二分割し、二分割した第1チップフローガイド26a1に第2チップフローガイド26aを着脱自在に取り付けられる着脱部材41bを備え、第2チップフローガイド26bの取付・取外しを容易にする構成にしたので、外部ケーシング上半部の据付、開放を容易に行わせることができる。
【0074】
なお、第2チップフローガイド26aは、外部ケーシング上半部の据付後、着脱部材41bを介して第1チップフローガイド26aに取り付けられる。また、外部ケーシング上半部の分解の際、第2チップフローガイド26aは、先に取り外される。
【0075】
また、本実施形態は、第2チップフローガイド26aが第1チップフローガイド26aに容易に取付・取外しが行えるように、着脱部材41bを設けたが、この例に限らず、例えば、図8に示すように、第1チップフローガイド26aおよび第2チップフローガイド26aに凸部42、凹部43を形成する嵌合部44にしてもよく、さらに、例えば、図9に示すように、蝶番部45を設けてもよい。
【0076】
図10は、本発明に係る蒸気タービンの第8実施形態を示す部分概念図である。
【0077】
本実施形態に係る蒸気タービンは、ディフューザ29を構成する曲面拡開状のチップフローガイド26の横断中心線Hoで分割したチップフローガイド上半部26aとチップフローガイド下半部26bとのうち、チップフローガイド上半部26aのタービン排気28の出口側で、横断中心線Hoと交差する側の縁辺46にベアリングコーン干渉回避部47を形成し、チップフローガイド26の組立、分解の際、ベアリングコーン32との衝突、干渉を防止させたものである。
【0078】
このベアリングコーン干渉回避部47は、チップフローガイド上半部26aの軸方向長さXsに対し、距離Xsnまで切り込んだ短形状の切欠凹陥部48になっている。
【0079】
このように、本実施形態はチップフローガイド上半部26aのタービン排気28の出口側で、横断中心線Hoと交差する側の縁辺46にベアリングコーン干渉回避部47を形成し、チップフローガイド26の組立、分解の際、ベアリングコーン32との衝突、干渉を防止させる構成にしたので、チップフローガイド26またはベアリングコーン32と一体結合の外部ケーシング上半部の組立、分解の際、作業者の労力をより一層軽減させることができる。
【0080】
なお、本実施形態は、チップフローガイド上半部26aのタービン排気28の出口側で、横断中心線Hoと交差する側の縁辺46に切込み距離Xsnのベアリングコーン干渉回避部47を設けたが、この例に限らず、例えば図11に示すように、ベアリングコーン干渉回避部47を切込み距離Xsnの正弦曲線形状の切欠凹陥部48に形成してもよく、また、図12に示すように、ベアリングコーン干渉回避部47を切込み距離Xsnの直線部分SLと曲線部分CLとを組み合わせた切欠凹陥部48にしてもよい。
【0081】
【発明の効果】
以上の説明のとおり、本発明に係る蒸気タービンは、タービン最終段落の出口側に設けたタービン排気室のディフューザを構成するルートフローガイド、ベアリングコーン、チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、二分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設し、二分割した残りの第2チップフローガイドをベアリングコーンに固設させたストラットで支持させ、ディフューザ長さをより一層長くさせる構成にしたので、タービン排気の静圧回復力をより一層向上させてタービン排気損失を少なくさせることができる。
【0082】
また、本実施形態は、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、二分割した第1チップフローガイドに残りの第2チップフローガイドを着脱させる際、構造簡易な着脱手段を備えたので、第2チップフローガイドの組立分解を容易に行うことができ、作業者の労力を軽減させることができる。
【0083】
また、本実施形態は、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、二分割した第2チップフローガイドにベアリングコーン干渉回避部を形成したので、ベアリングコーンを一体結合の外部ケーシング上半部を据付け、分割するとき、その作業を容易に行うことができ、作業者の労力を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蒸気タービンの第1実施形態を示す一部切欠上半部部分概念図。
【図2】図1のA−A矢視方向から見た切断断面図。
【図3】図2のB−B矢視方向から切断した平面図。
【図4】本発明に係る蒸気タービンの第2実施形態を示す一部切欠上半部部分概念図。
【図5】本発明に係る蒸気タービンの第3実施形態を示す一部切欠上半部部分概念図。
【図6】本発明に係る蒸気タービンの第4実施形態を示す部分概念図。
【図7】本発明に係る蒸気タービンの第5実施形態を示す部分概念図。
【図8】本発明に係る蒸気タービンの第6実施形態を示す部分概念図。
【図9】本発明に係る蒸気タービンの第7実施形態を示す部分概念図。
【図10】本発明に係る蒸気タービンの第8実施形態を示す概念図。
【図11】本発明に係る蒸気タービンの第9実施形態を示す概念図。
【図12】本発明に係る蒸気タービンの第10実施形態を示す概念図。
【図13】従来の蒸気タービンのうち、低圧タービンを示す縦断面図。
【図14】従来のタービン排気室を示す一部切欠上半部部分概念図。
【図15】タービン排気損失中、その内訳を表わしたタービン排気の損失線図。
【符号の説明】
1 タービンケーシング
1a 外部ケーシング上半部
1a 外部ケーシング下半部
1b 内部ケーシング上半部
1b 内部ケーシング下半部
2 蒸気入口部
3 連絡管
4 タービンロータ
5a,5b 蒸気通路
6a,6a,6a タービンノズル
7a,7a,7a タービン動翼
8a タービン段落
8a タービン初段落
8a タービン最終段落
9 チップフローガイド
10 ルートフローガイド
11 タービン排気
12 ディフューザ
13 軸受
14 ベアリングコーン
15 タービン排気室
16 補強リブ
17 固定手段
18 グランド部
20 タービンケーシング
20a 外部ケーシング上半部
20a 外部ケーシング下半部
20b 内部ケーシング上半部
21 タービンロータ
22 蒸気通路
23 タービンノズル
24 タービン動翼
25 タービン最終段落
26 チップフローガイド
26a チップフローガイド上半部
26a 第1チップフローガイド
26a 第2チップフローガイド
26a 固定手段
26b チップフローガイド下半部
27 ルートフローガイド
28 タービン排気
29 ディフューザ
30 軸受
31 グランド部
32 ベアリングコーン
33 ストラット
34 タービン排気室
35 補強リブ
36 蒸気入口部
37 連絡管
38 位置決め部
39 接続部
40 整流板
41 シール部
41a ボックス部
41b 着脱部材
42 凸部
43 凹部
44 嵌合部
45 蝶番部
46 縁辺
47 ベアリングコーン干渉回避部
48 切欠凹陥部

Claims (15)

  1. タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設するとともに、分割した残りの第2チップフローガイドをストラットで支持する構成にしたことを特徴とする蒸気タービン。
  2. ストラットは、ベアリングコーンから延設して第2チップフローガイドを支持する構成にしたことを特徴とする請求項1記載の蒸気タービン。
  3. ストラットは、第2チップフローガイドの周方向に沿い、横断中心線を基点に角度45°以上の左右に振り分けた位置に配設させたことを特徴とする請求項1記載の蒸気タービン。
  4. タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設するとともに、分割した残りの第2チップフローガイドを前記外部ケーシングのうち、外部ケーシング上半部に固設する補強リブで支持する構成にしたことを特徴とする蒸気タービン。
  5. タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設するとともに、分割した残りの第2チップフローガイドを前記外部ケーシングのうち、外部ケーシング上半部に固設する整流板で支持する構成にしたことを特徴とする蒸気タービン。
  6. タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設するとともに、分割した残りの第2チップフローガイドを前記外部ケーシングのうち、外部ケーシング上半部に固設する補強リブおよび整流板で支持する構成にしたことを特徴とする蒸気タービン。
  7. 補強リブは、第2チップフローガイドとの間に位置決め部を備えたことを特徴とする請求項4または6記載の蒸気タービン。
  8. タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設するとともに、分割した残りの第2チップフローガイドを前記第1チップフローガイドとの間にシール部を装着したボックス部を備えたことを特徴とする蒸気タービン。
  9. タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設するとともに、分割した残りの第2チップフローガイドを前記第1チップフローガイドに着脱自在に接続する着脱部材を備えたことを特徴とする蒸気タービン。
  10. タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設するとともに、分割した残りの第2チップフローガイドを前記第1チップフローガイドに着脱自在に組み込む嵌合部を備えたことを特徴とする蒸気タービン。
  11. タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部を第1チップフローガイドと第2チップフローガイドとに二分割し、分割した第1チップフローガイドを内部ケーシング上半部に固設するとともに、分割した残りの第2チップフローガイドを前記第1チップフローガイドに開閉自在に装着する蝶番部を備えたことを特徴とする蒸気タービン。
  12. タービンケーシングを外部ケーシングと内部ケーシングとの二重構造に形成し、前記内部ケーシングの出口側にチップフローガイド、ルートフローガイドおよびベアリングコーンのうち、少なくとも二つ以上で構成するディフューザを備え、このディフューザの出口側に前記外部ケーシングと前記ベアリングコーンとで囲われるタービン排気室を備えた蒸気タービンにおいて、前記チップフローガイドのうち、チップフローガイド上半部の一端部を内部ケーシング上半部に固設するとともに、チップフローガイド上半部の他端部の前記タービン排気室側の縁辺にベアリングコーン干渉回避部を形成したことを特徴とする蒸気タービン。
  13. ベアリングコーン干渉回避部は、短形状の切欠凹陥部であることを特徴とする請求項12記載の蒸気タービン。
  14. ベアリングコーン干渉回避部は、正弦曲線形状の切欠凹陥部であることを特徴とする請求項12記載の蒸気タービン。
  15. ベアリングコーン干渉回避部は、直線部分と曲線部分とを組み合わせた切欠凹陥部であることを特徴とする請求項12記載の蒸気タービン。
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