JP2011102564A - 軸流水車のランナ - Google Patents

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Abstract

【課題】ディスチャージリングおよびランナ羽根間の隙間を利用してランナを分解することが可能な軸流水車のランナを得る。
【解決手段】ランナ羽根8の角度を調節する軸流水車のランナ5において、ランナ羽根8を、取付け部であるランナボス7側からランナ羽根8の外周部(チップ端)T側に向かう方向の任意の位置で2以上のランナ羽根パーツ8a、8b・・・に分割可能に構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、軸流水車のランナに係り、特に分解・組み立てが容易で水力損失が少ない軸流水車のランナに関する。
軸流水車は、ランナ羽根からの吐出流水が主軸と同心の円筒流路内にある水車であって、これにはカプラン水車やバルブ水車などが含まれる。
図12はバルブ水車を据え付けた水力発電所の部分断面図である。
図12において、バルブ水車発電機は筒状のケーシング1で形成した流路の中心にバルブ状のボス2を配置し、このボス2内に発電機3を収納し、この発電機3を直接または増速用歯車4を介して下流に配置した水車5のランナ6と結合するように構成されている。このランナ6はランナボス7とランナ羽根8とから構成されている。
このランナ羽根8の外周部T(以下、ランナチップ端Tという)は、間隙Gを隔ててディスチャージリング9によって同心状に包囲されている。なお、このディスチャージリング9のランナチップ端Tとの対向面は、球面状に加工されている。この部分を球面加工部10と称する。
このように構成された水力発電所において、上流よりケーシング1とバルブ2との間の円筒流路内に流入した流水は、ステー11、ガイドベーン12を通過したのち、前記水車5のランナ6に到達する。そして、このランナ6に到達した流水は、ランナ6を回転させて主軸13を介して連結された発電機3に発電させたのち、吸出し管14を通り下流もしくは下池へと放出される。
バルブ水車の運転中、ランナ6まで到達した流水の大部分は、ランナ羽根8の流水面を円周方向に流れてランナ羽根8に回転エネルギーを与えたあと、吸出し管14に排出されるが、一部分はランナ羽根8のチップ端Tおよびディスチャージリング9間の間隙Gにも流れる。この間隙Gに流れる流水は、漏れ流れといってランナ羽根8の回転に寄与しないものである。このため、漏れ流れが大きい程、水車5の水力損失は増大することになる。
バルブ水車は、流量を調整するためにランナ羽根8の角度を変えることが可能になっており、この調整角度が大きくなると球面加工部10とランナチップ端Tに形成された球面部分とが沿わなくなるために漏れ流れ損失は増大する。
この漏れ流れ損失を軽減するために図13で示すようにディスチャージリング9の球面加工部10を吸出し管14側だけではなく、流水入口側にも施すことが一般的に知られているが、球面加工部10を流水入口側にも施した場合、水車の分解作業時にランナ羽根8、ランナボス7を図上方向へ引き抜く際に、ランナ羽根8のランナチップ端Tがディスチャージリング9の球面加工部10に当たってしまい、分解することができないという欠点がある。
また、軸流水車は遠心力の影響によりランナ羽根8の外周のチップ端Tへ偏った流れ(偏流)となりやすい。これを抑制するために例えば特許文献1のように、二次流れ防止板を設けて流水を整流させることもできる。ランナ羽根8の外周側は流速が大きく、ランナ羽根の負圧面(流水から見て裏面)での圧力低下を発生させる。そのためランナ羽根8とディスチャージリング9問の間隙Gが存在するこの部位ではキャビテーションが発生しやすく、ランナ羽根8の外周のチップ端Tやディスチャージリング9が壊食されやすい。このため、キャビテーションを抑制することも性能低下をもたらす損失を低減させることとともに、ランナ羽根の延命化を図る上で重要である(例えば、特許文献2、3、4を参照)。
また、この部位は土砂磨耗の影響を受ける部位でもあり、この部分を交換可能とする形状も知られている(例えば、特許文献5を参照)。
実開平61−65279号公報 特開平3−151570号公報 特開平7−54752号公報 特開2005−315216号公報 特開平11−22617号公報
上述したように、ディスチャージリング9の上流側部位にも球面加工部10を施す場合、そのままでは分解作業時にランナを分解することができず、また、大型水車の場合、ランナ羽根8の加工も難しいという欠点がある。
そこで本発明は、上記の課題を解決するために、ランナ羽根をボス側からランナチップ側に向かう方向の任意の位置で複数個に分割可能な構造とすることにより、ディスチャージリングおよびランナ羽根間の隙間を利用してランナを分解することが可能な軸流水車のランナを得ることを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、ランナ羽根の角度を調節する軸流水車のランナにおいて、ランナ羽根を、取付け部であるランナボス側からランナチップ端側に向かう方向の任意の位置で2以上のランナ羽根パーツに分割可能に構成したことを特徴とする。
本発明によれば、ランナ羽根をボス側からランナチップ側に向かう方向の任意位置で複数個に分割したので、ディスチャージリングとランナ羽根の隙間を利用してランナの分解を容易に行うことができる。
また、別の発明によれば、ランナ羽根の分割部にフランジを設けて偏流防止整流板として機能させたので、ランナ羽根の外周側へ偏る流れを抑制し、漏れ流れを低減することが可能である。
本発明の実施形態1による軸流水車のランナを示す図。 本発明の実施形態2による軸流水車のランナを示す図。 本発明の実施形態2および5による軸流水車のランナの拡大断面図。 本発明の実施形態2によるランナ羽根上の流水の様子を示す図。 本発明の実施形態3によるランナ羽根の一部拡大断面図。 本発明の実施形態4によるランナ羽根上の流水の様子を示す図。 本発明の実施形態6によるランナ羽根に注目して描いた図。 本発明の実施形態7によるランナ羽根上の流水の様子を示す図。 本発明の実施形態8によるランナ羽根の一部を示した図。 本発明の実施形態9による軸流水車のランナの拡大断面図。 本発明の実施形態9による軸流水車のランナのランナ羽根上の流水の様子を示す図。 従来の軸流水車をバルブ水車に適用した場合の部分的断面図。 従来の軸流水車をカプラン水車に適用した場合の部分的断面図。
以下、図面を参照して本発明に係る軸流水車のランナの実施形態について説明する。
なお、本発明に係る軸流水車は、バルブ水車に限定されるものではなく、カプラン水車等にも適用できるものである。
[実施形態1]
以下、図1を参照して実施形態1について説明する。
図1は本実施形態1による軸流水車のランナを示す図であって、特に(a)は軸流水車のランナの側面図、(b)は1枚のランナ羽根を矢視方向に見た状態の矢視図、(c)は矢視図(b)をA−A線で切断した状態の断面図である。
本実施形態1は、ランナ羽根8の流水面をランナボス7側からランナチップ端T側に向かう方向の任意の位置で2つのランナ羽根パーツに分割し、且つ、分割されたランナ羽根パーツ同士を分割位置15で埋め込みボルト等の固着手段16により接合したことを特徴としている。なお、ランナ羽根8の分割位置を分割部15とも称する。この分割部15はランナ羽根パーツの接合部でもある。
本実施形態1において、2分割されたランナ羽根パーツのうち、ランナボス7側の羽根パーツを「ボス端側羽根パーツ」8a、チップ端T側の羽根パーツを「ランナチップ端側羽根パーツ」8bと呼称する。
ボス端側羽根パーツ8aと、ランナチップ端側羽根パーツ8bとの分割部15は、水車運転中にランナ羽根の流水面に作用する圧力に十分耐え、かつ、ボス端側羽根パーツ8aの流水面と、ランナチップ端側羽根パーツ8bとの流水面が滑らかに接合されるように、図1(c)のように、互いのパーツの分割部に段差部を形成して接合している。
そして、互いのパーツの段差部が組み合わさった状態で、円周方向の複数個所に通しの埋め込みボルト16をねじ込み、ボス端側羽根パーツ8aと、ランナチップ端側羽根パーツ8bとを一体化する。
なお、固着手段として採用した埋め込みボルト16は、ボルト頭部やナットがランナ羽根の流水面から突出することはないので、分割部(接合部)15で特に水力損失が増えるということはない。
ランナ6を分解する時は、埋め込みボルト16を取り外してランナ羽根8のボス端側羽根パーツ8aと、ランナチップ端側羽根パーツ8bとを分離したあと、ランナチップ端側羽根パーツ8bのみを間隙G分だけディスチャージリング9側に移動させる。その後ランナボス7を含むランナ内周側を紙面上側から抜き取り、さらに、ランナボス7を含むランナ内周側が除去された空間部にディスチャージリング9を移動させて紙面上側から抜き取る。
以上述べたように本実施形態1によれば、ランナ羽根8をランナボス7側からランナチップ端T側に向かう方向の任意の位置で2つのランナ羽根パーツに分割する構成を採用し、ランナ羽根パーツ8とディスチャージリング9との間の間隙Gを利用してランナ羽根8を分解するようにしたので、ディスチャージリング9の上流側部位大きい球面加工部10を施した軸流水車の場合でも、容易にランナ6の組立、分解を行うことができる。
また、ディスチャージリング9には、羽根入口から出口まで球面加工部10を形成することができるので、ランナ6外周側での漏れ流れを低減することが可能となる。
[実施形態1の変形例]
以上述べた実施形態1では、ランナ羽根8をボス端側羽根パーツ8aと、ランナチップ端側羽根パーツ8bとに2分割する場合について述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく、3分割以上の多分割の場合にも適用できるものである。
[実施形態2]
以下、図2乃至図4を参照して実施形態2について説明する。なお、実施形態1と同一部品には同一符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図2は本実施形態2による軸流水車のランナを示す図であって、特に(a)は軸流水車のランナの側面図、(b)は1枚のランナ羽根を矢視方向に見た状態の矢視図である。図3(a)は図2(b)のB−B断面図、(b)はボス端側羽根パーツからランナチップ端側羽根パーツを分離した状態の断面図である。そして、図4はランナ羽根上の流水の様子を示す図である。
本実施形態2は、ボス端側羽根パーツ8aと、ランナチップ端側羽根パーツ8bとの分割部(接合部)15を流水の流れを阻害しないように円弧状とし、しかも、両パーツ8a、8bの分割部15には、それぞれ流水面から突出するようにフランジ部Fa、Fbを設け、この突出したフランジ部Fa、Fb同士を突き合わせて図示しない埋め込みボルト等で一体化したものである。
このフランジFa、Fbは、図4で示すように、流水面上に突出しているので、流水のランナ羽根8の外周側へ偏る流れを抑制する偏流防止整流板として機能する。なお、本実施形態2の場合、流水面上にフランジFa、Fbを突設したことによって、流水とフランジFa、Fbとの摩擦損失が新たに発生するが、この新たに発生した摩擦損失よりもフランジFa、Fbによる偏流の損失を低減する効果の方が大きいため、水力損失全体としては低減することができる。
以上述べたように、本実施形態2によれば、前述した実施形態1と同様の作用効果に加えて、分割部(接合部)15から流水面に突出して設けたフランジFa、Fbの整流作用によって、ランナ羽根8に流れる流水の偏流を抑制することができ、水力損失を低減させることができるという特徴を有する。
[実施形態3]
次に、図5を参照して実施形態3について説明する。なお、実施形態1および2と同一部品には同一符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図5(a)、(b)は本実施形態3によるランナ羽根の一部拡大断面図である。
図5(a)は、ボス端側羽根パーツ8aとランナチップ端側羽根パーツ8bとを接合するフランジFa、Fbの厚みdを、ランナ羽根8の中央部付近から前縁および後縁に向かって滑らかに漸減するように構成し、さらに、フランジFa、Fbの高さhを、ランナ羽根の中央部付近から前縁および後縁に向かって滑らかな直線状で漸減するように構成したものである。
また、図5(b)は、ボス端側羽根パーツ8aとランナチップ端側羽根パーツ8bとを接合するフランジFa、Fbの厚みを変えずに、高さhのみをランナ羽根の前縁および後縁に向かって滑らかな曲線で漸減するように構成したものである(なお、滑らかな直線で漸減するようにしてもよい。)。
本実施形態3の図5(a)、(b)のいずれの場合も、前述した実施形態2の作用効果に加えて、ランナ羽根8の前縁は水の衝突損失の低減、後縁は後流を抑制することができ、フランジFa、Fbの影響で発生する水力損失を低減することが可能である。
[実施形態4]
次に、図6を参照して実施形態4について説明する。なお、実施形態1および2と同一部品には同一符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図6は本実施形態4によるランナの羽根上の流水の様子を示す図である。
本実施形態4は、実施形態1および2の軸流水車のランナ羽根において、前縁位置のフランジFa、Fbよりも、後縁位置のフランジFa、Fbの方がランナボス7側に近くなる構造となっている。すなわち、ランナ羽根前縁におけるランナボス端からフランジFa、Fbが位置する距離L1と、ランナ羽根後縁におけるランナボス7端からフランジFa、Fbが位置する距離L2とを比べると、ランナ羽根後縁におけるランナボス7端からフランジFa、Fbまでの距離L2の方が短い構造となっている(L1>L2)。
通常、ランナ羽根8に流入した流水はランナ羽根8の遠心力の影響により、ランナ羽根面を流れるにつれてランナ羽根8外周側へ偏る流れとなる。つまりランナボス7端よりもランナチップ端Tへ流れが偏るが、本実施形態4は、フランジFa、Fbの前縁位置よりも後縁位置の方がランナボス側に近くなるように構成したので、ランナ羽根の外周側へ偏る流水を抑制し、ランナ羽根面全てで満遍なく仕事をさせることにより水車の性能向上を図ることができ、またランナ羽根外周側へ偏ったことに起因する漏れ流れも抑制することが可能となる。
[実施形態5]
次に、本発明に係る軸流水車のランナの実施形態5について説明する。
本実施形態4特有の図は省略したので、前述した実施形態2の図2乃至4を参照して説明する。
本実施形態5は、ランナ羽根8の分割部15に設けたフランジFa、Fbをランナ羽根8の片面にのみに設けることを特徴とするものである。
本実施形態5は、機械的強度上、ランナ羽根8の両面でフランジFa、Fbによる接合を必要としない場合、ランナ羽根8の片面にのみフランジFa、Fbを設けて接合することにより、前述した実施形態2におけるランナ羽根8の両面分で発生するフランジによる水力損失を、ランナ羽根8の片面のみに低減することができるばかりでなく、片面のみでもランナ外周側へ偏る流れを抑制することで水車性能の向上を図ることができる。
[実施形態6]
次に、図7を参照して実施形態6について説明する。なお、実施形態1および2と同一部品には同一符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図7は、本実施形態6によるランナ羽根に注目して描いた図である。
本実施形態6は、ランナ羽根8が全閉するとき、ランナ羽根8の圧力面および負圧面に突設したフランジFa、Fbが、ランナ羽根8の全閉に支障が生じないようにしたもので、図7で示すように、圧力面および負圧面の双方に対してフランジFa、Fbの前縁側に位置する部分、および後縁側に位置する部分を削除したことを特徴とする。破線で示したフランジが削除した部分である。
本実施形態6によれば、フランジFa、Fbによりランナ羽根角度の最小値が制限されている水車に対してランナ羽根全閉まで角度を調整することができ、小出力での運転が可能となる。
[実施形態7]
次に、図8を参照して実施形態7について説明する。なお、既に述べた実施形態と同一部品には同一符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図8は、本実施形態7のランナ羽根上の流水の様子を示す図である。
本実施形態7は、図8のようにフランジFa、Fbをランナ羽根の入口端近傍もしくは出口端近傍を除いた部分に突設し、入口端近傍もしくは出口端近傍のフランジFa、Fbを削除するように構成したものである。
本実施形態7によれば、フランジFa、Fbの長さを、既に述べた実施形態2あるいは4の場合よりも短くすることにより、フランジFa、Fbを設けたことで発生する摩擦損失を抑制することができる。
また、羽根入口端にフランジFa、Fbを設けない場合は特に、僅かな水流の流れ角度と羽根入口角度不一致により発生する入口キャビテーションをフランジFa、Fbの影響で発生することの無いようにすることができる。
従って、本実施形態7によれば、フランジFa、Fbによるキャビテーションの影響を考えないで済む分割型ランナを提供することが可能となる。
[実施形態8]
次に、図9を参照して実施形態8について説明する。なお、実施形態1および2と同一部品には同一符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図9は本実施形態8のランナ羽根上の流水の様子を示す図であり、(a)、(b)とも上からランナ羽根の負圧面(裏と表示)、ランナ羽根の圧力面(表と表示)をそれぞれ示す。
本実施形態8は、図9(a)の場合、圧力面(表)については入口端(前縁)から出口端(後縁)までの全領域にかけてフランジFa、Fbを形成するが、負圧面(裏)については入口端(前縁)から中央付近までフランジFa、Fbを形成する。
図9(b)の場合、圧力面(表)については入口端(前縁)から中央付近までフランジFa、Fbを形成するが、負圧面(裏)については入口端(前縁)から出口端(後縁)までの全領域にかけてフランジFa、Fbを形成する。
本実施形態8によれば、ランナ羽根入口端から出口端にかけて強度を保つ必要がある時に適用でき、かつフランジFa、Fbによる摩擦損失を極力抑制することが可能となると共にランナ羽根外周側へ偏る流れを抑制することが可能となる。
[実施形態9]
次に、図10および図11を参照して実施形態9について説明する。なお、実施形態1および2と同一部品には同一符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図10は本実施形態9による軸流水車の拡大断面図であり、(a)はランナの組立後の状態を示す断面図、(b)はランナの分解中(あるいは組立途中)の状態を示す図、図11は本実施形態9による軸流水車のランナ羽根上の流水の様子を示す図である。
本実施形態9は、ランナ羽根8の流水面をランナ羽根8の取付け部であるランナボス7側からランナチップ端T側に向かう方向の任意の位置で、ボス端側羽根パーツ8a、中間ランナ羽根パーツ8cおよびランナチップ端側羽根パーツ8bに3分割し、且つ、分割部15、15にそれぞれフランジFa、Fbを突設し、対向するフランジFa、Fb同士を図示しない埋め込みボルト等の固着手段で接合したことを特徴としている。
本実施形態9では、フランジFa、Fbによる偏流防止整流板の列が2列形成される。
ランナ6を分解する時は、まず、ボス端側羽根パーツ8aおよび中間ランナ羽根パーツ8c間の固着手段を取り外して、ボス端側羽根パーツ8aおよび中間ランナ羽根パーツ8cを分離する。そして、中間ランナ羽根パーツ8cおよびランナチップ端側羽根パーツ8bを間隙G分だけディスチャージリング9側に移動させ、その後ランナボス7を含むランナ内周側を紙面上側から抜き取る。
次に、中間ランナ羽根パーツ8cおよびランナチップ端側羽根パーツ8b間の固着手段を取り外して、中間ランナ羽根パーツ8cおよびランナチップ端側羽根パーツ8bを分離したのち、中間ランナ羽根パーツ8cをランナボス7を含むランナ内周側が除去された空間部側に移動して紙面上側から抜き取る。
最後に、ランナチップ端側羽根パーツ8bをランナボス7を含むランナ内周側が除去された空間部側に移動して紙面上側から抜き取る。
以上述べたように、本実施形態9によれば、ランナ羽根8をパーツ8a、8bおよび8cに3分割したことでランナ6の分解、組立が容易になり、かつ、図11のように2つの分割部15、15にフランジFa、Fbによる偏流防止整流板が2列平行して突設するので、偏流防止整流板を1列しか設けていない実施形態2乃至7の場合に比べてランナ羽根外周側への偏流抑制効果を高めることが可能である。
また、フランジが持つ強度が充分である場合は、ランナ羽根の両面にフランジFa、Fbを突設する必要はなく、例えば、一方の接合部15にはランナ羽根8の片面のみにフランジを突設し、他方の接合部15にはランナ羽根8の両面にフランジを突設するようにしてもよい。このような場合には、余分な摩擦損失を抑制することができる。
1…ケーシング、2…バルブ、3…発電機、4…増速歯車、5…水車、6…ランナ、7…ランナボス、8…ランナ羽根、8a…ボス端側羽根パーツ、8b…ランナチップ端側羽根パーツ、8c…中間ランナ羽根パーツ、9…ディスチャージリング、10…球面加工部、11…ステー、12…ガイドベーン、13…主軸、14…吸出し管、15、15、15…分割部(接合部)、16…埋め込みボルト、Fa、Fb…フランジ、G…間隙、T…ランナチップ端。

Claims (10)

  1. ランナ羽根の角度を調節する軸流水車のランナにおいて、ランナ羽根を、取付け部であるランナボス側からランナチップ端側に向かう方向の任意の位置で2以上のランナ羽根パーツに分割可能に構成したことを特徴とする軸流水車のランナ。
  2. 前記ランナ羽根は、ランナ羽根パーツの分割部にフランジを設け、当該フランジを流水面から突設させて、偏流防止整流板として機能させることを特徴とする請求項1に記載の軸流水車のランナ。
  3. 前記フランジの先端部に、流水の衝突により生じる損失を低減する衝突損失低減部を設けたことを特徴とする請求項2に記載の軸流水車のランナ。
  4. 前記ランナ羽根の前縁部のフランジ位置よりもランナ羽根の後縁部のフランジ位置をランナボス側に近づけたことを特徴とする請求項2または3に記載の軸流水車のランナ。
  5. 前記フランジをランナ羽根の片面にのみ設けたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の軸流水車のランナ。
  6. 前記フランジは、前記ランナ羽根が全閉状態で、任意のランナ羽根の出口側表面と、このランナ羽根に隣接するランナ羽根入口側裏面とが重なり合う範囲以外の部位に設けたことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の軸流水車のランナ。
  7. 前記フランジは、ランナ羽根の入口端または出口端以外の部位に設けたことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の軸流水車のランナ。
  8. ランナ羽根表面の入口端から出口端にかけて、かつ、ランナ羽根裏面の入口端から中央付近にかけてフランジを形成したことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の軸流水車のランナ。
  9. ランナ羽根表面の入口端から中央付近にかけて、かつ、ランナ羽根裏面の入口端から出口端にかけてフランジを形成したことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の軸流水車のランナ。
  10. ランナ羽根を、3以上のランナ羽根パーツに分割可能に構成したとき、ランナ羽根の表面と裏面とで前記フランジの列数が異なることを特徴とする請求項2に記載の軸流水車のランナ。
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