JP5404187B2 - 端壁部材及びガスタービン - Google Patents

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本発明は、流体が流れる流路と外部とを隔てる端壁部材及びこれを備えたガスタービンに関する。
ガスタービンは、圧縮機において加圧された空気が燃焼器において燃料と混合されて発生した高温の流体である燃焼ガスを、静翼及び動翼が交互に配設されたタービンの燃焼ガス流路内に導入して、動翼及びロータを回転させることにより、燃焼ガスのエネルギーを回転エネルギーとして出力するとともに、圧縮機や発電機に回転駆動力を与えている。
燃焼ガス流路においては、端壁部材を周方向及び軸方向に配列することによって端壁を構成して、軸方向に沿う燃焼ガス流路と外部とを隔てて、燃焼ガス流路に燃焼ガスを流通させている。具体的には、燃焼ガス流路内周側においては、静翼先端に取り付けられた内側シュラウドが周方向に環状に配列されるとともに、燃焼ガス流路に沿って隣り合う位置には動翼基端に取り付けられたエンドウォールが周方向に環状に配列され、内側シュラウド及びエンドウォールのそれぞれの環状体が軸方向に交互に配列することによって端壁が構成されている。また、燃焼ガス流路外周側においては、静翼基端に取り付けられた外側シュラウドが周方向に環状に配列されるとともに、燃焼ガス流路に沿って隣り合う位置には円弧状に湾曲した分割環が周方向に環状に配列され、外側シュラウド及び分割環のそれぞれの環状体が軸方向に交互に配列することによって端壁が構成されている。これらの部材は、通常鋳造により形成されており、角部分には必要に応じてラウンド処理が施されている。また、端壁部材同士の間には、軸方向に隙間が形成されており、該隙間を通して外部から燃焼ガス流路側へとシール空気を供給することにより、燃焼ガス流路側から外部へ燃焼ガスが漏れ出して外部に配置された部材や隙間の側端壁が高温になるのを防止している(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−6446号公報
しかしながら、特許文献1のガスタービンによれば、燃焼ガス流路において端壁部材近傍を流れる高温の燃焼ガスの一部は、燃焼ガスの流れと対向する端壁部材の燃焼ガス流路上流側の縁部に衝突し、端面に沿って端壁部材同士の隙間に流入してしまう。
以下、図に基づいて詳細を述べる。図10は、燃焼ガス流路F内周側の詳細を示しており、燃焼ガス流路Fに沿って端壁部材として、静翼の内側シュラウド101と、動翼のエンドウォール102とが隙間103を有して配列している。そして、燃焼ガス流路Fにおいて、内側シュラウド101及びエンドウォール102近傍を流れる高温の燃焼ガスGは、その一部が、下流側に位置し燃焼ガスGの流れと対向するエンドウォール102の上流側の縁部102aに衝突し、燃焼ガスGよりも低温のシール空気Sを送出する隙間103に流入してしまうこととなる。特に、縁部102aに、角部処理としてラウンド処理を行った場合には、ラウンド処理によって形成された断面円弧状の曲面104に燃焼ガスGが衝突し、該曲面104から内側シュラウド101と対向する端面102bに沿って隙間103へと流入してしまう。そして、このように隙間103に燃焼ガスGが流入してしまうと、隙間103の内部、すなわち燃焼ガス流路Fの外部が高温となって端壁を構成する内側シュラウド101やエンドウォール102などの端壁部材が高温となってしまう問題があった。
これは、高温の燃焼ガスを作動流体とするガスタービン以外のターボ機械でも同様であり、これらの流路でも、端壁を構成し流路に沿って隣り合う端壁部材同士の間の隙間には、流路を流れる流体が流路上流側の縁部に衝突し、隙間に流入してしまい、同様の問題が生じうる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、流路の端壁を構成し流路に沿って隣り合う端壁部材同士の間の隙間への流路を流れる流体の流入を抑えることが可能な端壁部材、及び、ガスタービンを提供するものである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明は、流路に沿って、隣り合う部材と隙間を有して配設され、前記流路と外部とを隔てる端壁部材であって、前記流路に面する端壁面と、前記流路上流側に隣り合う部材と向き合う上流側端面と、該上流側端面と前記端壁面とを接続する接続面とを備え、該接続面には、該接続面に沿って前記上流側端面に向かって流れる流体を剥離させる剥離部が設けられており、前記接続面は、前記流路に沿って形成された平面内で直線状になるように形成され、前記上流側端面及び前記端壁面のそれぞれに対して傾斜しているとともに、前記剥離部が該接続面と前記上流側端面との稜線として構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、流路を流れる流体の一部が、端壁部材において、流体の流れに対向する上流側端面と端壁面とを接続する接続面に当って該接続面に沿って流れても、剥離部によって剥離させられることで、上流側端面にまで沿うように逆流して隣り合う部材との隙間に流入してしまうのを抑えることができる。
この発明は、剥離部が、前記流路に沿って形成された平面内で直線状になるように形成された接続面と上流側端面との稜線として構成されていることで、接続面に沿って流れる流体を稜線で効果的に剥離させ、該稜線から折れ曲がって延びる上流側端面に沿って流れてしまうことを抑えることができる。
また、上記の端壁部材において、前記端壁部材の端壁面は、翼が突出しており、該翼の前縁から前記接続面まで延出する部分を有することが好ましい。
この発明は、翼の端部壁(内側シュラウド、外側シュラウド、エンドウォール、分割環など)として構成され、翼の前縁から接続面まで端壁面の一部分が延出していることで、端壁面で翼前縁から接続面に向かって隙間に流入してしまう流れを効果的に抑えることができる。
また、上記の端壁部材において、前記流路はガスタービンの作動流体が流れる流路であり、前記隙間にはシール空気が流通可能であるものとしても良い。
さらに、上記の端壁部材において、前記作動流体は燃焼ガスであるものとしても良い。
また、本発明のガスタービンは、上記の端壁部材を備えることを特徴としている。
この発明は、上記端壁部材を用いることで、流体による端壁部材の高温化を防止することができるので、流体の高温化とともにガスタービンの信頼性の向上を図り、また、隙間を流通させるシール空気を最小限として効率の向上を図ることができる。
本発明の端壁部材によれば、流路の端壁を構成し流路に沿って隣り合う端壁部材同士の間の隙間への流路を流れる流体の流入を抑えることができる。
また、本発明のガスタービンによれば、上記端壁部材により効率の向上を図ることができる。
本発明の実施形態のガスタービンを示す一部を破断した側面図である。 本発明の実施形態のガスタービンにおいて内側シュラウドとエンドウォールとの接続部分の詳細を示す断面図である。 本発明の実施形態のエンドウォールにおいて接続面の詳細を示す断面図である。 CFD解析を行った内側シュラウドとエンドウォールとの接続部分の形状の詳細を示す断面図であり、(a)実施例、(b)比較例を示している。 CFD解析結果に基づく流体の流れ図であり、(a)実施例、(b)比較例を示している。 CFD解析結果に基づいて、エンドウォールを燃焼ガス流路側から内周側に向かって概略径方向視して、端壁に沿う面における冷却効率分布を表わした図であり、(a)実施例、(b)比較例を示している。 図6における線E−E上におけるタービン動翼との相対位置(周方向ピッチ)と、冷却効率との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態の第1の変形例のエンドウォールにおいて接続面の詳細を示す断面図である。 本発明の実施形態の第2の変形例のエンドウォールにおいて接続面の詳細を示す断面図である。 従来のエンドウォールにおける接続面の詳細を示す断面図である。
本発明に係る一実施形態について、図1から図7を参照して説明する。
図1に示すように、ガスタービン1は、圧縮空気を生成する圧縮機2と、圧縮機2から供給される圧縮空気に燃料を供給して燃焼ガスGを生成する燃焼器3と、タービン静翼4及びタービン動翼5が交互に配設され、燃焼器3から供給される燃焼ガスによりタービン動翼5が取り付けられたロータ6を回転させるタービン7とを備える。タービン7は、ロータ6の軸線Oと同軸上に配設された筒状のケーシング8の内部を燃焼ガス流路Fとしている。該燃焼ガス流路Fは、その外周側において、ケーシング8の内周側に設けられた筒状の外周側端壁10によってケーシング8と隔てられ、また、内周側において、ロータ6の外周側に設けられた筒状の内周側端壁11によってロータ6と隔てられており、断面ドーナツ状の軸線O方向に沿った流路となっている。そして、該燃焼ガス流路F内に、各段のタービン静翼4及びタービン動翼5がそれぞれ放射状に複数配設されている。
ここで、外周側端壁10及び内周側端壁11は、それぞれ複数の円弧状に湾曲した端壁部材20が周方向に環状に配列して環状体を構成し、該環状体が軸線O方向に複数配列することで、それぞれ構成されている。より詳しくは、図1及び図2に示すように、内周側端壁11において、端壁部材20は、タービン静翼4の内周側となる先端に取り付けられた内側シュラウド21と、タービン動翼5の内周側となる基端に取り付けられたエンドウォール22とによって構成されている。すなわち、各段のタービン静翼4が放射状に配設することで、各タービン静翼4の先端に取り付けられた内側シュラウド21が環状に接続されて環状体を構成している。また、各段のタービン動翼5が放射状に配設されることで、各タービン動翼5の基端に取り付けられたエンドウォール22が環状に接続されて環状体を構成している。そして、これら内側シュラウド21の環状体と、エンドウォール22の環状体とが軸線O方向に交互に配設されることで、筒状の内周側端壁11が構成されている。また、燃焼ガス流路F(軸線O)に沿って隣り合う内側シュラウド21と、エンドウォール22とは、互いの間に隙間23が設けられ、圧縮機22から抽気された圧縮空気がシール空気Sとして、内周側から隙間23を流通して燃焼ガス流路Fに流入していることで、燃焼ガス流路Fに主流として流れる流体である燃焼ガスGが、ロータ6が位置する内周側に漏れ出すことを防止している。
同様に、図1に示すように、外周側端壁10において、端壁部材20は、タービン静翼4の外周側となる基端に取り付けられた外側シュラウド24と、タービン動翼5の先端の外周側に対向して配置された分割環25とによって構成されている。すなわち、各タービン静翼4の基端に取り付けられた外側シュラウド24が環状に接続されて環状体を構成し、また、タービン動翼5の外周側に対向する分割環25が、複数環状に接続されて環状体を構成し、これらが軸線O方向に交互に配設されることで、筒状の外周側端壁10が構成されている。また、燃焼ガス流路F(軸線O)に沿って隣り合う外側シュラウド24と、分割環25とは、互いの間に隙間が設けられ、圧縮機2から抽気された圧縮空気がシール空気として外周側から隙間を流通して燃焼ガス流路Fに流入していることで、燃焼ガス流路Fに流れる流体である燃焼ガスGがケーシング8が位置する外周側に漏れ出すことを防止している。
次に、図2及び図3を参照して、エンドウォール22と、該エンドウォール22の燃焼ガス流路Fの上流側に隣り合う内側シュラウド21との接続部分の詳細について説明する。図2及び図3に示すように、エンドウォール22と、内側シュラウド21との間には、前述のシール空気Sを流通させるための隙間23が形成されている。エンドウォール22は、燃焼ガス流路Fに面しタービン動翼5が突出して設けられた端壁面26と、燃焼ガス流路Fの上流側に隣り合う部材である内側シュラウド23と向き合う上流側端面27と、端壁面26と上流側端面27とを接続する接続面28と、上流側端面27から突出するアーム部29とを有する。アーム部29は、内側シュラウド21の径方向内周側となる位置で、燃焼ガス流路F上流側へと突出している。そして、互いに対向する内側シュラウド21の内周面とエンドウォール22のアーム部29との間には、ハニカムシール31が設けられている。このため、燃焼ガスGは、ハニカムシール31によって該ハニカムシール31よりも内周側が燃焼ガス流路F側よりも高圧になっているとともに、ハニカムシール31とアーム部29との間を通って隙間23に漏れ出すシール空気Sが隙間23を通って燃焼ガス流路Fに流入することにより、隙間23自体への流入が規制されている。
また、端壁面26は、全体として、軸線Oに直交する平面内で円弧状に、かつ軸線Oを含む平面内で直線状に形成、すなわち円筒外周面の一部を構成するように形成されているとともにタービン動翼5の基端において曲面状を呈してフィレット26aを構成し、タービン動翼5と接続されている。また、端壁面26は、その平面部分がタービン動翼5の前縁5aよりも燃焼ガス流路F上流側に張り出すように設けられていて、接続面28を介して上流側端面27に接続されている。ここで、接続面28は、本実施形態では、軸線Oに直交する平面内で円弧状に、かつ軸線Oを含む平面(端壁面26及び上流側端面27に直交する平面)内で直線状に形成、すなわち円錐外周面の一部を構成するように形成されている。そして、接続面28は、端壁面26及び上流側端面27とのそれぞれとの間で稜線28a、28bが形成されていて、上流側端面27との間の稜線28bによって接続面28に沿って上流側端面27に向かって流れるガスなどの流体を剥離させる剥離部30が構成されている。
すなわち、燃焼ガス流路Fを主流として流れる燃焼ガスGにおいて、内周側端壁11近傍を流通するものの一部が、エンドウォール22の燃焼ガス流路Fの上流側となる接続面28が形成された縁部に衝突することとなる。そして、該接続面28が形成されていることで、その一部の燃焼ガスG1は、端壁面26側へと流れ、燃焼ガス流路Fに沿って再び流れることとなる。また、他の燃焼ガスG2は、接続面28に沿って上流側端面27に向かって流れることとなる。ここで、接続面28において上流側端面27との間には、剥離部30として稜線28bが形成されていることで、接続面28に沿った他の燃焼ガスG2を、稜線28bで剥離させて上流側端面27に沿って流れないようにすることができる。
次に、本発明の隔離部材20を構成するエンドウォール22に係る実施例と、従来技術に係る比較例について、CFD解析を行った結果について説明する。
図4は、CFD解析を行う対象としたエンドウォールと内側シュラウドとの接続部分の詳細を示しており、(a)が実施例を、(b)が比較例を、それぞれ示している。図4(a)に示すように本発明に係る実施例のエンドウォール22は、上流側端面27と、端壁面26とのなす角が90度に設定されており、その間に設けられた接続面28の上流側端面27とのなす角θが40度に設定されており、上流側端面27との稜線28bから端壁面26までの接続面28の半径方向に沿う高さH28は、4mmに設定されている。また、エンドウォール22と内側シュラウド21との間の隙間23の軸線O方向に沿う幅W1が12mmに、内側シュラウド21から端壁面26と接続面28との稜線28aまでの軸線O方向に沿う距離W2が17mmに、内側シュラウド21からタービン動翼5の前縁5aまでの軸線O方向に沿う距離W3が19mmに設定されている。
一方、図4(b)に示すように、従来技術に係る比較例のエンドウォール22´では、上流側端面27と端壁面26とを接続する接続面28´が断面円弧状の曲面で形成されており、その曲率半径R28´は、4mmに設定されている。なお、エンドウォール22´と内側シュラウド21´との間の隙間23´の軸線O方向に沿う幅W1´は、実施例の軸線O方向に沿う幅W1と同じ設定となっている。また、内側シュラウド21´から、接続面28´と端壁面26とが接続される位置までの軸線O方向に沿う距離W2´は、実施例の軸線O方向に沿う幅W2と同じ設定となっている。また、内側シュラウド21´からタービン動翼5の前縁5aまでの軸線O方向に沿う距離W3´は、実施例の軸線O方向に沿う幅W3と同じ設定となっている。
次に、CFD解析結果について図5から図7を参照して説明する。ここで、図5は、周方向に配列するタービン動翼5同士の中間位置における断面でのCFD解析結果に基づく流体の流れ図であり、(a)が実施例を、(b)が比較例をそれぞれ示している。図5(b)に示すように、比較例では、内周側端壁近傍を流れる燃焼ガスGの一部がエンドウォール22´の接続面28´に衝突し、その一部の燃焼ガスG2が断面円弧状の接続面28´に沿って上流側端面27に向かって流れ、さらに上流側端面27に沿って内周側へと隙間23´の内部に深くまで流入していることがわかる(C部)。そして、隙間23´内部では、内周側から外周側の燃焼ガス流路Fに向かって流れるシール空気Sと、流入した燃焼ガスGとが混合された渦が形成される(D部)こととなる。このため、隙間23´の内部は、流入した燃焼ガスG2によって高温となり、比較的低温で供給されることによりシール機能とともに期待されるシール空気Sによる冷却が効果的に行われなくなってしまう。すなわち、シール空気Sによって上流側端面27を覆うことができず、高温の燃焼ガスG2に曝された上流側端面27が高温になってしまう。
一方、実施例では、接続面28に沿って上流側端面27に向かって流れる燃焼ガスG2は、剥離部30において剥離して、上流側端面27に沿って流れず、内側シュラウド21に向かう流れとなる(A部)。このため、接続面28に沿って流れる燃焼ガスG2は、隙間23に流入せず、隙間23よりも燃焼ガス流路F側で隙間23から燃焼ガス流路Fに向かって流入するシール空気Sと混合されて、再び燃焼ガス流路Fを主流として流れる燃焼ガスGと合流することとなる(B部)。このため、隙間23は、比較的低温のシール空気Sによって満たされるとともに効果的に冷却され、また、シール空気Sの流通により燃焼ガスGが流入して高温となってしまうことを防止することができる。よって、上流側端面27はシール空気Sによって覆われるので、燃焼ガスG2によって曝されることなく高温になることを防止することができる。また、従来は上流側端面27まで施す必要があった遮熱コーティングが、本発明を適用することにより不要となるため耐久性を低下させることなく製造コストの削減を図ることができる。
図6は、エンドウォールを燃焼ガス流路F側から内周側に向かって概略径方向視した図であり、(a)が実施例について、(b)が比較例について上記CFD解析によって得られた冷却効率の分布を示している。図7は、図6において周方向におけるタービン動翼との相対位置(周方向ピッチ)と、冷却効率との関係を示しており、実線Pが実施例について、破線Qが比較例について、それぞれ隙間23、23´における周方向に沿う線E−E(図6参照)上での冷却効率分布を示している。図7において、タービン動翼5との相対位置が0%(100%)とは、周方向の位置が前縁5aと一致する位置であり、50%とは、周方向の位置がタービン動翼5同士の中間位置と一致する位置である。図6(b)及び図7の破線Qに示すように、比較例では、前縁5aから約25%背側にずれた位置で最大値を示し、ある程度の冷却効率を示しているが、全体として冷却効率が低く、特にタービン動翼5の前縁5a近傍での冷却効率の低下が顕著である。一方、実施例では、前縁5aから10%から50%背側にずれた位置で比較例の最大値より高い値を示すとともに、前縁5a近傍でも高い冷却効率を示している。すなわち、実施例においては、周方向のいずれの位置においても、剥離部30による燃焼ガスG2の剥離効果により、隙間23への燃焼ガスG2の漏れ込みが防止され、これによりシール空気Sにより効率良く冷却が行われていることが分かる。
以上のように、本実施形態のような剥離部30を有するエンドウォール22によれば、剥離部30によって接続面28に沿って流れる燃焼ガスG2を剥離させることにより、上流側端面27にまで沿うようにして隣り合う内側シュラウド21との隙間23に流入してしまうのを抑えることができる。このため、燃焼ガスGが隙間23に流入することで高温となってしまうのを防止し、シール空気Sにより効率的に冷却を行うことが可能であり、それ故にシール空気Sの流量を最小限として、圧縮機2で生成された圧縮空気を最大限燃焼用の空気として利用し、また、燃焼ガス流路Fを主流として流れる燃焼ガスGのさらなる高温化を図ることができるので、タービン効率の向上を図ることができる。
また、上記のように剥離部30が、円錐外周面として形成された接続面28と上流側端面27との稜線28bとして、断面視して折れ点を形成していることで、接続面28に沿って流れる燃焼ガスG1を稜線28bで効果的に剥離させ、該稜線28bから折れ曲がって延びる上流側端面27に沿って流れてしまうことを抑えることができる。端壁部材20であるエンドウォール22は、タービン動翼5の端部壁として構成され、タービン動翼5の前縁5aと接続面28との間に端壁面26の一部分が延出し、特に軸線Oを含む平面内で直線状となる面が形成されていることで、端壁面26でタービン動翼5の前縁5aから接続面28に向かって隙間23に流入してしまう流れを効果的に抑えることができる。
なお、エンドウォール22において、剥離部を有する接続面としては、上記実施形態に限られるものではない。図8及び図9は、その変形例を示している。図8に示すように、第1の変形例のエンドウォール40では、接続面28と端壁面26及び上流側端面27との稜線部分28c、28dにラウンド処理が施されている。ここで、稜線部分28c、28dに形成されるラウンド処理の曲率半径R1は、接続面28の高さに対して十分に小さいものである。例えば、接続面28の高さH28(図4参照)が4mmであるのに対して、稜線部分28c、28dの曲率半径Rは、1mm程度である。このため、このような稜線部分28dにおいても剥離部30として接続面28に沿って上流側端面27に向かって流れる燃焼ガスG2を剥離させることができるとともに、エンドウォール40を鋳造する場合の鋳造性を向上させることができる。
また、図9に示すように、第2の変形例のエンドウォール41では、端壁面26と上流側端面27とを接続する接続面42が、断面視して、上流側端面27側で曲率半径R2が最小となり、端壁面26側で曲率半径R2が最大となる楕円弧状の曲面に形成されている。このようなエンドウォール41の接続面42においても、曲率半径R2が小さくなる上流側端面27との接続部分42aが、剥離部43として、接続面42に沿って上流側端面27に向かって流れる燃焼ガスG2を剥離させることができる。
また、上記実施形態及びその変形例では、内周側端壁11を構成する端壁部材20の内の一つであるエンドウォール22の燃焼ガス流路F上流側の縁部に剥離部30、43を有する接続面が形成されているものとして説明したが、これに限るものではない。内側端壁11を構成する端壁部材20の他の一つである内側シュラウド21でも同様であり、また、外側端壁10を構成する端壁部材20である外側シュラウド24及び分割環25においても同様である。いずれの端壁部材20においても、燃焼ガス流路F上流側に隣り合う部材と向き合う上流側端面と、該上流側端面と端壁面とを接続する接続面とを備え、該接続面に、該接続面に沿って前記上流側端面に向かって流れるガスを剥離させる剥離部が設けられることにより、隙間に接続面に沿う燃焼ガスの流れが隙間に流入することを抑えて、隙間を流通するシール空気により効果的に冷却を行うことができる。
また、上記実施形態及びその変形例では、いずれも、剥離部は、接続面と上流側端面との境界部分に設けられるものとしたが、これに限られるものではなく、接続面の中間位置に設けられるものとしても良い。
また、上記実施形態及びその変形例では、端壁部材20として、ガスタービン1のタービン7において燃焼ガス流路Fと外部とを隔てるものを例に挙げたがこれに限るものではなく、蒸気タービンや圧縮機などの流路において、外部と隔てる端壁部材に適用することが可能である。
1 ガスタービン
5 タービン動翼(動翼)
5a 前縁
20 端壁部材
21 内側シュラウド(端壁部材)
22、40、41 エンドウォール(端壁部材)
23 隙間
24 外側シュラウド(端壁部材)
25 分割環(端壁部材)
26 端壁面
27 上流側端面
28、42 接続面
28b 稜線
28d 稜線部分
30、43 剥離部
F 燃焼ガス流路
G、G1、G2 燃焼ガス
S シール空気

Claims (5)

  1. 流路に沿って、隣り合う部材と隙間を有して配設され、前記流路と外部とを隔てる端壁部材であって、
    前記流路に面する端壁面と、
    前記流路上流側に隣り合う部材と向き合う上流側端面と、
    該上流側端面と前記端壁面とを接続する接続面とを備え、
    該接続面には、該接続面に沿って前記上流側端面に向かって流れる流体を剥離させる剥離部が設けられており、
    前記接続面は、前記流路に沿って形成された平面内で直線状になるように形成され、前記上流側端面及び前記端壁面のそれぞれに対して傾斜しているとともに、前記剥離部が該接続面と前記上流側端面との稜線として構成されていることを特徴とする端壁部材。
  2. 請求項に記載の端壁部材において、
    前記端壁部材の端壁面は、翼が突出しており、該翼の前縁から前記接続面まで延出する部分を有することを特徴とする端壁部材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の端壁部材において、
    前記流路はガスタービンの作動流体が流れる流路であり、
    前記隙間にはシール空気が流通可能であることを特徴とする端壁部材。
  4. 請求項に記載の端壁部材において、
    前記作動流体は燃焼ガスであることを特徴とする端壁部材。
  5. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の端壁部材を備えることを特徴とするガスタービン。
JP2009130378A 2009-05-29 2009-05-29 端壁部材及びガスタービン Active JP5404187B2 (ja)

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