JP2005023733A - 路面用円形カッター - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、断面円弧状回転体の取り替えと同時に切断円の変更を可能とした路面用円形カッターを提供することを目的とするものである。
【解決手段】 本発明は、切断刃を周設した断面円弧状回転刃19を回転させて路面を円形にカットする路面用カッターであって、前記断面円弧状回転刃19は、これを支持する回転軸13と、その駆動部11とを載置したフレーム10を基体2の側端部に枢支して可傾回動自在とし、前記基体の側端部にセンタリング5軸を設けるとともに、基体2の下方に車輪を設け移動可能とし、前記断面円弧状回転刃19は、回転軸13に円筒部材17と連なって挿入され、該円筒部材17との挿入位置を変えることにより所望の円切断半径に変更可能とし、前記回転軸13の先端に位置する断面円弧状回転刃19または円筒部17材が軸方向へ摺動できないように、該回転軸13の先端に固定手段を備えた如き構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、路面用円形カッターに関する。詳しくはマンホールなどの周囲の路面を切断するための路面用円形カッターにかかるものである。
従来マンホール等の周りの路面を切断する場合には、マンホールを取り囲むように直線カッターで切断するために、断面部分の外側に切断跡が残り、後埋め用のコンクリート、あるいはアスファルトの埋込み作業の仕上げが綺麗にできない問題がある。
そこでマンホールなどの周囲の路面を切断する装置として、例えば図8に示すように、基体101の前後に前輪102および後輪103を配設して軸着し、移動・旋回自在とし、前輪102の車軸を基部とする第1の可傾回動手段を設け、後輪103を支点として基体101全体を回動傾斜自在とすると共に、断面円弧状回転体104と、その回転軸と、その駆動部105とを載設したフレーム106を具備し、このフレーム106を基体101の側端部に蝶番107を介して接続し、この蝶番107を軸として可傾回動自在とすると共に、断面円弧状回転体104を昇降する第2の可傾回動手段を備え、前記基体101に切断する円の半径を位置決めする切断円心出し調整機構108を備え、切断円の大きさを調節自在とし、断面円弧状回転体104を円板状回転体に交換するのみで、路面の円・直両用切断機能を有する構成とするものがある。(特許文献1参照。)。
特開2001−295216号公報(要約書、第1図参照。)
しかしながら前記構成の路面用円形カッターでは、切断円の大きさを変更する場合には、切断円心出し調整機構によって回転半径を変更するとともに、切断加工する回転半径に応じた曲面を有する断面円弧状回転体に変更をしなければならず、回転半径の調整作業と断面円弧状回転体の取り替え作業との2段階による作業工程が必要となる問題がある。
また、前記路面用円形カッターでは、前輪は、この前輪の車軸を基部とする第1の可傾回動手段を設け、後輪は、この後輪を支点として基体全体を回動傾斜自在とする構成とすることにより円形路面切断加工の際に周方向に沿って走行できるような構成とされているが、切断円の大きさを変更する場合には、切断円心出し調整機構によって切断円の中心アンカーより断面円弧状回転体までの回転半径が変更されることになり、これに従って切断円の中心アンカーより前輪の支軸までの半径が変更され、その都度変更に伴って可傾回動手段によって前輪の角度の調整をしなければならない問題がある。
本発明は、上記の点に鑑みて創案されたものであって、断面円弧状回転体の取り替えと同時に切断円の変更を可能とした路面用円形カッターを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明に係る路面用円形カッターは、切断刃を周設した断面円弧状回転刃を回転させて路面を円形にカットする路面用カッターであって、前記断面円弧状回転刃は、これを支持する回転軸と、その駆動部とを載置したフレームを基体の側端部に枢支して可傾回動自在とし、前記基体の側端部にセンタリング軸を設けるとともに、基体の下方に車輪を設け移動可能とし、前記断面円弧状回転刃は、回転軸に円筒部材と連なって挿入され、該円筒部材との挿入位置を変えることにより所望の円切断半径に変更可能とし、前記回転軸の先端に位置する断面円弧状回転刃または円筒部材が軸方向へ摺動できないように、該回転軸の先端に固定手段を備えた如き構成としている。
以上の構成においては、センタリング軸を中心として回転軸先端までの距離は常に一定の長さを保持しており、円筒部材を回転軸に挿入した後に断面円弧状回転刃を挿入して固定することによって円切断半径が最大となり、断面円弧状回転刃を回転軸に挿入した後に円筒部材を挿入して固定することによって円切断半径が最小となる。
以上説明したように、円切断半径が変われば、断面円弧状回転刃の曲率半径も変わってくるので、断面円弧状回転刃も交換する必要が生じることとなるが、請求項1に記載の路面用円形カッターによれば、円切断半径の変更に伴い、断面円弧状回転刃を回転軸から一旦取り外すことになるために、円切断半径の変更と断面円弧状回転刃の交換とが同一作業として実施することが可能となり、作業効率の向上が図れることとなる。
また、本発明に係る路面用円形カッターは、前記基体の下面に対して、センタリング軸を中心として周方向に沿って回転できるように車輪角度が予め設定された円走行専用車輪を設けるとともに、該基体の下面の前後位置には直進専用車輪を設け、これらの円走行専用車輪および直進専用車輪を交互に使用するための変換手段を備える。
以上の構成においては、円切断半径の変更に伴い断面円弧状回転刃の交換をした場合に、
断面円弧状回転刃の位置が変わることによって円切断半径は変更されるが、センタリング軸を中心として回転軸先端までの距離は常に一定の長さを保持している。従ってセンタリング軸を中心として周方向に沿って回転できるように車輪角度が予め設定された円走行専用車輪は、センタリング軸から常に一定の距離を保持しており、円切断半径は変更に伴う車輪角度調整をする必要がなく、スムーズな回転走行が可能となる。
また、前記円走行専用車輪とは別に、基体の下面の前後位置に直進専用車輪を設け、移動する場合には変換手段によって直進専用車輪のみが地面に対して接地するように機構とし、更に路面の円切断を行う場合には円走行専用車輪のみが地面に対して接地するような機構とすることで直進および回転への変換が可能となる。
このように本発明の路面用円形カッターによれば、センタリング軸を中心として周方向に沿って回転できるように車輪角度が予め設定された円走行専用車輪を設けることによって、断面円弧状回転刃による円切断をスムーズに行うことができ、かつ円切断半径の変更をした場合においてもセンタリング軸から円走行専用車輪までの距離は常に一定であるために円切断半径の変更に伴う車輪角度の調整が不要となる効果を得ることができるものである。
以下、本発明の実施例を図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1は、本発明を適用した路面用円形カッターの一実施例を説明するための正面図、図2は図1における側面図、図3は図1における平面図である。路面用円形カッター1は、ベースとなる基体2の前後に直進専用車輪3が配設されている。この直進専用車輪3は常時は接地された状態とし、マンホール(図示せず。)まで路面用円形カッター1を移動させる場合に直線状に走行させる構成とするものである。
また、前記基体2の直進専用車輪3の近傍には円走行専用車輪4がそれぞれ一輪ずつ配設されており、この円走行専用車輪4は基体2の側端に突設されるセンタリング5を中心軸として一定半径における周方向に沿って走行できる車輪角度に設定した状態で固定されているとともに、前記直進専用車輪3が接地しているときには、地面より離れた状態とされるものである。
そこで円走行専用車輪4および直進専用車輪3を交互に使用するための変換手段として、前部側の直進専用車輪3には、上下動調整用ハンドル6が、また後部側の直進専用車輪3には、この直進専用車輪3を後方へ旋回させる回動調整用ハンドル7がそれぞれ設けられており、直進専用車輪3のみが接地している状態から上下動調整用ハンドル6によって前部側の直進専用車輪3を上方へ移動させるとともに、回動調整用ハンドル7によって後部側の直進専用車輪3が後方へ旋回することによって基体2が下方へ移動し、その結果円走行専用車輪4のみが接地することとなる。
次に、基体2の前後方向側部のセンタリング5側に突設される連結枢支部8は、その基端が枢支ピン9によって回動傾斜自在な状態でフレーム10が連結されるものであり、センタリング5軸と枢支ピン9の軸心とは交わるように設置されており、このフレーム10上にエンジンからなる駆動部11を、その駆動軸12の軸心が枢支ピン9の軸心と基体2の平面上において直交する状態で載置するものである。
また、駆動部11に隣接するフレーム10上には回転軸13がセンタリング5の半径方向上に、かつ前記駆動軸12と同様に、その軸心が基体2の平面上において枢支ピン9の軸心と直交する状態で設けられるものである。そして駆動軸12にプーリ14Aが装着され、このプーリ14Aと平行上となる回転軸13位置に同様のプーリ14Bを装着し、これらのプーリ14A、14B間に駆動伝達用ベルト15を巻張することにより駆動部11の駆動力によって回転軸13を駆動回転させる機構とするものである。
ここで、センタリング5軸心より最小円切断半径距離位置から最大円切断半径位置までの間に円柱状の段差部16を形成する。そしてこの段差部16へ挿通可能な内径を有する円筒部材17と、その中心部に前記段差部16へ挿通可能な貫通穴18が設けられる断面円弧状回転刃19とこれらの円筒部材17と断面円弧状回転刃19を軸方向へ摺動できないように固定するために回転軸13の先端面にネジ穴20が設けられ、円筒部材17あるいは断面円弧状回転刃19が係止される座金板21を介して固定用ボルト22が取り付けられるものである。
また、フレーム10上に載置される駆動部11、回転軸13および断面円弧状回転刃19などは、可傾調整ハンドル23によって基体2の前後方向側部のセンタリング5側に突設される連結枢支部8を支点としてフレーム10が水平位置より上方へ回動自在に調整できることによって断面円弧状回転刃19を切断作業以外は上方へ回動させた状態で保持し、切断時には断面円弧状回転刃19を路面と平行になる所定深さまで下方へ回動させた状態で保持できる機構とするものである。
次いで、駆動部11の上方には燃料タンク24が架設され、その後方に向けて手押しハンドル25が設けられ、作業者が手押しハンドル25を押して路面用円形カッター1を目的場所への移動と、路面への切断作業操作を行うものである。
そこで最大円切断半径とする場合には、図4に示すように、先ず円筒部材17を回転軸13の段差部16に挿入し、次に断面円弧状回転刃19を挿入し、固定用ボルト22によって取り付けることによりセンタリング5軸心より最大の切断半径を得ることが可能となる。
また、最小円切断半径とする場合には、図5に示すように、先ず断面円弧状回転刃19を回転軸13の段差部16に挿入し、次に円筒部材17を挿入して固定用ボルト22によって取り付けることによりセンタリング5軸心より最小の切断半径を得ることが可能となる。
なお、断面円弧状回転刃を使用することにより、切断部が断面円弧状を形成することにより垂直切断面とは異なり、切断面の接合性が極めて良く新規に施工した部分が沈下したり陥没したりなどの不都合な現象を防止することができ、美観を維持するとともに、恒久的工事として施工可能である。
さて、本実施例における路面用円形カッター1の円形切断作業については、図6および図7で示すように、例えばマンホール周囲の路面を切断する場合には、マンホールの蓋26の中心にセンターピン27を立設させ、このセンターピン27に基体2の前後方向側部のセンタリング5を挿入する。次いで円切断しようとする円形の大きさに応じた球面角度を有する断面円弧状回転刃19を用意する。
ここで、例えば最大の円切断半径とする場合には、先ず円筒部材17を回転軸13の段差部16に挿入し、次に断面円弧状回転刃19を挿入し、固定用ボルト22によって取り付け、最小の円切断半径とする場合には、先ず断面円弧状回転刃19を回転軸13の段差部16に挿入し、次に円筒部材17を挿入して固定用ボルト22によって取り付けることによりセンタリング5軸心よりの切断半径の調整が断面円弧状回転刃19の取り替えと同時に行うことが可能となる。
次に、上下動調整用ハンドル6および回動調整用ハンドル7によって前部側の直進専用車輪3を上方へ移動させるとともに後部側の直進専用車輪3を後方へ旋回させ、直進専用車輪3のみが接地している状態から基体2を下方へ移動させて、円走行専用車輪4のみが接地する状態に変換する。この円走行専用車輪4はセンタリング5を中心軸として一定半径における周方向に沿って走行できる車輪角度に予め設定固定されており、作業者が手押しハンドル25を押すことにより最小限度の力で周方向への移動がスムーズに行うことが可能となる。
そこで、可傾調整ハンドル23の操作によって断面円弧状回転刃19を上方位置から路面と平行になる所定深さまで下げて路面Aに切り込み所定の深さを保持しながら作業者が手押しハンドル25を押して所定の円形上を一周し切断加工操作を終了する。
なお、この路面用円形カッターは、直線切断加工の際には、断面円弧状回転刃を直線切断用の切断刃を周設した円板状回転体に交換し、上下動調整用ハンドルおよび回動調整用ハンドルによって前部側の直進専用車輪を下方へ移動させるとともに後部側の直進専用車輪を前方へ旋回させ、直進専用車輪のみが接地するように基体を上方へ移動させ、工事を開始するまでは、前記円板状回転体を上方に保持し、所定の切断加工位置で前記円板状回転体を下げて路面の切断加工操作を行うことができる、所謂円形・直線切断兼用の路面用円形カッターである。
また、本実施例では円筒部材を1つ使用することにつき詳述してきたが、断面円弧状回転刃による円切断半径を2以上調整する必要がある場合には、円筒部材を複数としてもよい。
本発明を適用した路面用円形カッターの一実施例を説明するための正面図である。 図1における側面図である。 図1における平面図である。 本発明を適用した路面用円形カッターの円断面半径を最大とした場合の断面円弧状回転刃の取り付け状態を示す説明図である。 本発明を適用した路面用円形カッターの円断面半径を最小とした場合の断面円弧状回転刃の取り付け状態を示す説明図である。 本発明を適用した路面用円形カッターの切断加工状態を示す側面説明図である。 図6における平面説明図である。 従来の路面用円形カッターの一例を示す説明図である。
符号の説明
1 路面用円形カッター
2 基体
3 直進専用車輪
4 円走行専用車輪
5 センタリング
6 上下動調整用ハンドル
7 回動調整用ハンドル
8 連結枢支部
9 枢支ピン
10 フレーム
11 駆動部
12 駆動軸
13 回転軸
14A、14B プーリ
15 駆動伝達用ベルト
16 段差部
17 円筒部材
18 貫通穴
19 断面円弧状回転刃
20 ネジ穴
21 座金板
22 固定用ボルト
23 可傾調整ハンドル
24 燃料タンク
25 手押しハンドル
26 マンホール蓋
27 センターピン

Claims (3)

  1. 切断刃を周設した断面円弧状回転刃を回転させて路面を円形にカットする路面用カッターであって、
    前記断面円弧状回転刃は、これを支持する回転軸と、その駆動部とを載置したフレームを基体の側端部に枢支して可傾回動自在とし、
    前記基体の側端部にセンタリング軸を設けるとともに、基体の下方に車輪を設け移動可能とし、
    前記断面円弧状回転刃は、回転軸に円筒部材と連なって挿入され、該円筒部材との挿入位置を変えることにより所望の円切断半径に変更可能とし、
    前記回転軸の先端に位置する断面円弧状回転刃または円筒部材が軸方向へ摺動できないように、該回転軸の先端に固定手段を備えた如き構成とした
    ことを特徴とする路面用円形カッター。
  2. 前記基体の下面に対して、センタリング軸を中心として周方向に沿って回転できるように車輪角度が予め設定された円走行専用車輪を設けるとともに、該基体の下面の前後位置には直進専用車輪を設け、これらの円走行専用車輪および直進専用車輪を交互に使用するための変換手段を備えた
    請求項1記載の路面用円形カッター。
  3. 前記円走行専用車輪は、前記基体の前後に、一輪ずつ設ける
    請求項2記載の路面用円形カッター。
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