JP2005023714A - 便器洗浄装置及び便器洗浄システム - Google Patents

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Abstract

【課題】既存の各種のロータンクに柔軟に適合可能で機械的な信頼性も高い便器洗浄装置及び便器洗浄システムを提供することを目的とする。
【解決手段】排水バルブを有するロータンクに取り付け可能な便器洗浄装置であって、手動による駆動力を入力可能とした入力軸と、モータと、前記入力軸に入力される前記手動による駆動力及び前記モータの駆動力を出力可能な第1の出力軸と、を有するモータ駆動ユニットと、前記入力軸に固定可能な角度規制部材と、を備え、前記角度規制部材を前記入力軸に固定した状態において、前記モータ駆動ユニットから突出した突出部と、前記角度規制部材の少なくとも一部と、が当接することより前記入力軸の回転範囲が規制されることを特徴とする便器洗浄装置およびシステムを提供する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、便器洗浄装置及び便器洗浄システムに関し、より詳細には、水洗便器のロータンクに取り付けて、電動によりロータンクから水洗便器に洗浄水を供給可能とした便器洗浄装置及び便器洗浄システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
水洗便器のロータンクに関する技術開発の歴史は長く、例えば、ロータンクの表面の結露を防ぐための防露構造(例えば、特許文献1)、排水機構(例えば、特許文献2)、作動機構(例えば、特許文献3)、操作機構(例えば、特許文献4)、ハンドル装置(例えば、特許文献5)、大小洗浄水の流し分け機構(例えば、特許文献6)、ロータンク外側に設ける電磁駆動手段(例えば、特許文献7)などが開示されている。
【0003】
手動及び電動のいずれにても水洗便器に洗浄水を供給可能とした便器洗浄装置として、本発明者らは、ロータンクのレバー装置を開示した(特許文献8)。このレバー装置は、モータを内蔵したスピンドル電動装置をロータンクの内部に収容可能とし、且つロータンクのレバー開口からロータンク外の突出するねじ付カラムを設けたものである。このねじ付きカラムにロータンクの外側からナットを螺合させ、スピンドル電動装置の基端部との間にロータンクの外壁を強く挟持することにより、スピンドル電動装置を固定可能とした。かかる構成により、レバー装置の取り付けが容易となり、さらにレバーとロータンクとの隙間を、旧来の手回し式のロータンクのものと変わらない程度まで抑え、見栄えを良くすることができた。
【0004】
【特許文献1】
実開昭55−54485号公報
【特許文献2】
特開昭57−33641号公報
【特許文献3】
実開昭55−106283号公報
【特許文献4】
実開昭56−55085号公報
【特許文献5】
実開昭57−38875号公報
【特許文献6】
特開昭60−10026号公報
【特許文献7】
特開昭60−55136号公報
【特許文献8】
特開2001−65028号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
すでに市場には、各種のロータンクが出回り、設置されている。これら既設のロータンクのできるだけ多くの機種に適合でき、取り付けも容易な便器洗浄装置が実現できれば、ユーザは、ロータンクを買い換えることなく電動洗浄の恩恵に浴することができる。
【0006】
しかしながら、前述した特許文献1乃至8の記載からも分かるように、これら既存のロータンクの形状、構造、サイズは、実に多種多様である。このため、これらに共通に取り付けて動作させることができる便器洗浄システムを実現するためには、技術的な高度ないくつかのブレイクスルーが必要である。
【0007】
図39は、既存のロータンクの形態のいくつかを例示する模式図である。すなわち、同図(a)に表したものは、ロータンク200の正面左側に操作ハンドル100が設けられた、いわゆる「前ハンドル型」のロータンクである。また、図39(b)に表したものは、ロータンク200の向かって右側側面に操作ハンドル100が設けられた、いわゆる「右ハンドル型」のロータンクである。一方、図39(c)に表したものは、手洗い室のコーナーに配置可能な、いわゆる「隅付き型」のロータンクである。
【0008】
これらの具体例からも分かるように、ロータンクの外形状とその操作ハンドル100の取り付け位置だけを見ても、各種の形式が存在する。そしてさらに、その大小用の洗浄水の流し分けの機構についてみると、さらに多種多様な形式が存在する。
【0009】
例えば、「大」用の洗浄水を流す際に、操作ハンドル100を時計回り(右回転方向)に回転させるものと、反時計回り(左回転方向)に回転させるものがある。また、「小」用の洗浄水を流す際に、「大」用の洗浄水を流す場合と同方向に操作ハンドル100を回すものと、これとは逆に回すものがある。またさらに、それぞれのハンドル操作の回転角度も機種によって異なる場合がある。そして、これらいずれの場合においても、操作ハンドル100の回転可能な範囲を規制するための角度規制部材機構が必要とされる。
【0010】
従って、これら多種多様な既存のロータンクに共通的に取り付け可能な便器洗浄装置を実現するためには、それらロータンクの操作ハンドル100の操作方向や回転角度の多様性に柔軟に対処できる角度規制部材機構が必要とされる。
【0011】
また一方、操作ハンドル100に過度の力がかかった時に、便器洗浄装置を保護する機構を設けることが望ましい。
【0012】
本発明はかかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、既存の各種のロータンクに柔軟に適合可能で機械的な信頼性も高い便器洗浄装置及び便器洗浄システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の便器洗浄装置は、排水バルブを有するロータンクに取り付け可能な便器洗浄装置であって、手動による駆動力を入力可能とした入力軸と、モータと、前記入力軸に入力される前記手動による駆動力及び前記モータの駆動力を出力可能な第1の出力軸と、を有するモータ駆動ユニットと、前記入力軸に固定可能な角度規制部材と、を備え、
前記角度規制部材を前記入力軸に固定した状態において、前記モータ駆動ユニットから突出した突出部と、前記角度規制部材の少なくとも一部と、が当接することより前記入力軸の回転範囲が規制されることを特徴とする。
【0014】
上記構成によれば、モータ駆動ユニットの入力軸に固定した角度規制部材によって入力軸の可動範囲を規制することにより、モータ駆動ユニットや、その出力軸に結合される動力伝達部材に負荷を与えることなく可動範囲を確実に規制できる。また、このような角度規制部材を適宜変えることにより、広範な形式のロータンクにできる便器洗浄装置を実現できる。
【0015】
また、本発明の第2の便器洗浄装置は、排水バルブを有するロータンクに取り付け可能な便器洗浄装置であって、モータと前記モータの出力を減速する減速手段とを収容した筺体と、前記筺体から突出し、手動による駆動力を入力可能とした入力軸と、前記筺体から突出し、前記入力軸に入力される前記手動による駆動力及び前記減速手段を介した前記モータの駆動力を出力可能な第1の出力軸と、前記入力軸に固定可能な角度規制部材と、を備え、
前記角度規制部材を前記入力軸に固定した状態において、前記筺体の突出部と、前記角度規制部材の少なくとも一部とが当接することより前記入力軸の回転範囲が規制されることを特徴とする。
【0016】
上記構成においても、入力軸に固定した角度規制部材によって入力軸の可動範囲を規制することにより、モータ駆動ユニットや、その出力軸に結合される動力伝達部材に負荷を与えることなく可動範囲を確実に規制できる。また、このような角度規制部材を適宜変えることにより、広範な形式のロータンクにできる便器洗浄装置を実現できる。
【0017】
ここで、上記第1及び第2の便器洗浄装置において、前記手動による駆動力を入力するための操作ハンドルを前記角度規制部材に結合可能とすることができる。すなわち、操作ハンドルから入力する手動の駆動力を角度規制部材により確実に規制することができ、モータや減速手段などに過大な力がかかることを防ぐことができる。
【0018】
またここで、前記操作ハンドルと前記角度規制部材のいずれか一方は、凸状部を有し、前記操作ハンドルと前記角度規制部材のいずれか他方は、凹状部を有し、前記凸状部と前記凹状部とが係合するように前記操作ハンドルと前記角度規制部材とを結合可能とすることができる。
【0019】
凸状部と凹状部とが係合するように結合すると、操作ハンドルの装着が容易であり、交換も容易となる。
【0020】
またさらに、前記操作ハンドルと前記角度規制部材とを前記結合させた状態において、前記操作ハンドルに所定の値を超えるトルクを与えると、前記凸状部と前記凹状部との係合が外れ前記角度規制部材に対して前記操作ハンドルが空転可能とすれば、手動による過大なトルクに対して、「ヒューズ」として作用し、モータや減速手段などを確実に保護できる。
【0021】
またここで、前記凸状部は、前記入力軸に対して略平行なリブであり、前記凹状部は、前記入力軸に対して略平行な溝であるものとすれば、操作ハンドルの装着も容易で、過大なトルクが与えられた時に、リブが弾性的あるいは塑性的に変形して係合が外れることにより、ヒューズ動作するための下限トルクが安定する。
【0022】
また、複数の前記角度規制部材が与えられ、これら複数の角度規制部材のいずれかを選択して前記入力軸に固定することにより、前記規制される前記入力軸の回転範囲を変えることができるようにすれば、角度規制部材を適宜変えることにより、広範な形式のロータンクにできる便器洗浄装置を実現できる。つまり、角度規制部材を適宜選択して用いることにより、既存の各種のロータンクに適合させることができる。従って、ユーザは、ロータンクを新たに買い換えることなく、便器洗浄装置10及びこれを用いた便器洗浄システムを導入することができる。その結果、前述した自動洗浄を始めたとした各種の機能を有する使い勝手のよい水洗便器を低いコストで実現でき便利である。
【0023】
また、前記入力軸に入力された前記手動による駆動力及び前記モータの駆動力を出力可能な第2の出力軸をさらに備えたものとすれば、ロータンクの形式に応じて、これら第1及び第2の出力軸を適宜使い分けて、確実且つ迅速な洗浄動作を確保できる。
【0024】
また、前記第1の出力軸と前記第2の出力軸とは、異なる減速比を有するものとすれば、ロータンクの形式に応じて、排水バルブを開けるためのトルクや回転角度が異なる場合に、これら第1及び第2の出力軸を適宜使い分けて、確実且つ迅速な洗浄動作を確保できる。
【0025】
一方、本発明の便器洗浄システムは、上述のいずれかの便器洗浄装置と、前記便器洗浄装置の動作を制御する制御信号を供給する制御部と、を備えたことを特徴とする。上記構成によれば、ロータンクの機構に応じて、便器洗浄装置に過大なトルクを与えることなく操作ハンドルの回転角度が規制され、機械的な信頼性も優れた便器洗浄システムを提供できる。
【0026】
また、前記制御部が便座に設けられたものすれば、独立した制御部を手洗い室の中に設置する必要がなくなり、コンパクト且つ見栄えよく、また配線の引き回しなども不要な便器洗浄システムを実現できる。
【0027】
また、前記便座は、使用者の局部を水または温水により洗浄する局部洗浄装置も有するものとすれば、局部洗浄装置と電源部などを共有でき、同時に、局部洗浄機能も付加された高機能の自動便器システムが実現できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる便器洗浄装置の設置状態を表す概念図である。
すなわち、同図は、「右ハンドル型」のロータンク200に、本実施形態の便器便器装置10を装着した状態を表す斜視図である。
【0029】
図2及び図3は、この便器洗浄装置10の組み立て図である。
【0030】
本具体例の便器洗浄装置10は、モータ駆動ユニット12の出力軸の先端付近に玉鎖レバー84、85が装着された構造を有する。これら玉鎖レバー84、85は、モータ駆動ユニット12による自動回転が可能とされ、また一方、操作ハンドル100による手動回転も可能とされている。
【0031】
モータ駆動ユニット12は、図2に表したように、その螺合突出部20をロータンク200の開口202から突出させ、ワッシャ90及び91を介してナット92により、ロータンク200の外壁を挟持した状態で固定される。そして、図3に表したように、角度規制部材93がネジ94によりシャフト22の先端に固定され、その上から手動操作用の操作ハンドル100が圧入装着される。
【0032】
図1に表したように、ロータンク200の中に水平方向に突出させたスペーサ82から鉛直下方に伸びる玉鎖レバー84、85の先端には、玉鎖220、230の一端がそれぞれ固定されている。これら玉鎖220、230の他端は、上側の排水バルブ240と、下側の排水バルブ250にそれぞれ接続され、これらを引き上げることにより、洗浄水が便器300に流される。
【0033】
本具体例のロータンク200は、図4に表した如く、操作レバー100を時計回り(CW)に回して「大洗浄」、反時計回り(CCW)に回して「小洗浄」を実施する排水構造を有する。これら排水操作は、前述の如く操作レバー100により手動で実施することもでき、また、接続ケーブル76を介してモータ駆動ユニット12に信号を供給することにより、自動的に実施することもできる。手動、自動のいずれの操作の場合にも、「大洗浄」の時には、中立状態から時計回りに約110度ほど回転させ、「小洗浄」の時には、中立状態から反時計回りに約80度ほど回転させる必要がある。
【0034】
これらいずれの動作においても、シャフト22の回転動作をこれらの角度範囲に制限する角度規制機構が必要とされる。またさらに、操作レバー100に過度の力がかかった場合に、モータ駆動ユニット12などの破損を防ぐための保護機構も必要とされる。
【0035】
本発明においては、図3に表した角度規制部材93によって、これら規制機構と保護機構が実現されている。
【0036】
図5は、ロータンク200への取り付け部を拡大した組み立て図である。同図から分かるように、角度規制部材93は、ねじ94(図3参照)によってモータ駆動ユニット12のシャフト22に固定される。そして、その上から操作ハンドル100が圧入され装着される。
図6は、モータ駆動ユニット12をそのシャフト22の側から眺めた斜視図である。
また、図7は、モータ駆動ユニット12をシャフト22の側から見た正面図である。
【0037】
これらの図に表したように、モータ駆動ユニット12の螺合突出部20の先端には、突起状のストッパ24が設けられている。
【0038】
図8は、角度規制部材93と操作ハンドル100の斜視組み立て図である。
角度規制部材93の内側には、ストッパ24に対する可動範囲を規制する「当たり面」93A、93Bが設けられている。すなわち、角度規制部材93は、ストッパ24に対して当たり面93Aが当接する角度から93Bが当接する角度までの間においてのみ回転できる。
【0039】
図9は、角度規制部材93とストッパ24との配置関係を表すために、操作ハンドル100と角度規制部材93を一部切断して表した斜視図である。
また、図10は、これをシャフト22の側から眺めた一部切断正面図である。
【0040】
これらの図は、操作ハンドル100の中立状態を表している。ストッパ24は、角度規制部材93に設けられたふたつの当たり面93A、93Bの間に配置されている。操作ハンドル100を手動回転させ、または、モータ駆動ユニットのシャフト22が自動回転すると、角度規制部材93が回転し、当たり面93A、93Bのいずれかと、ストッパ24とが当接して停止する。
【0041】
本具体例の場合、図9及び図10に表した中立状態において、当たり面93Aとストッパ24との間には、角度にして110度の可動範囲が設けられている。
一方、当たり面93Bとストッパ24との間には、角度にして80度の可動範囲が設けられている。これら可動範囲は、図4に関して前述したように、それぞれ「大洗浄」、「小洗浄」の操作角度に対応して設定されている。つまり、「大洗浄」のために、操作ハンドル100(角度規制部材93)を時計回りに手動回転させ、または、モータ駆動ユニット12に内蔵されたモータによりシャフト22が時計回りに自動回転した場合、中立状態から110度だけ回転すると、角度規制部材93の当たり面93Aとストッパ24とが当接して停止する。
【0042】
同様に、「小洗浄」のために、操作ハンドル100を反時計回りに手動回転させ、または、モータ駆動ユニット12に内蔵されたモータによりシャフト22が反時計回りに自動回転した場合、中立状態から80度だけ回転すると、角度規制部材93の当たり面93Bとストッパ24とが当接して停止する。
【0043】
このように、角度規制部材93に当たり面を形成し、一方、モータ駆動ユニット12にストッパを形成することにより、シャフト22の回転範囲を確実に規制することができる。
【0044】
またさらに、本発明によれば、このような角度規制部材93を適宜交換することにより、広範な機種のロータンクに適合させることができる。つまり、既存のロータンクにおいては、「大洗浄」と「小洗浄」の際の操作ハンドルの回転角度が機種毎に異なる場合がある。また、「大洗浄」のみが設けられ、操作ハンドルを一方向のみに操作する機種も存在する。
本発明によれば、角度規制部材93を適宜使い分けることにより、操作ハンドルの可動範囲や、操作方向を任意に規制できる。従って、角度規制部材93を適宜使い分けることにより、既設の多様なロータンクに適合できる便器洗浄装置を実現できる。
【0045】
本発明者は、シャフト22に負荷されるトルクを解析し、これら角度規制部材93及びストッパ24の耐久強度を評価した。その結果、モータ駆動ユニット12の外囲器を樹脂により形成し、その一部をストッパ24として突出形成させ、また、角度規制部材93も樹脂により形成した場合、計算及び実測により得られた破壊強度は、いずれも6N・m以上であり実用上、十分な耐久強度を有することが確認された。
【0046】
次に、本発明において設けられている保護機構について説明する。すなわち、本発明の便器洗浄装置10においては、操作ハンドル100に過度のトルクが与えられた場合には、操作ハンドル100と角度規制部材93との結合が外れることによりモータ駆動ユニット12などが保護されるメカニズムが組み込まれている。
【0047】
図11は、操作ハンドル100の内側を眺めた斜視図である。
【0048】
また、図12乃至図14は、それぞれ異なる角度から眺めた操作ハンドル100と角度規制部材93との組み立て図である。
【0049】
これらの図面から分かるように、本発明の操作ハンドル100の内壁面には、ひとつあるいは複数のリブ100Aが設けられている。一方、角度規制部材93の外周には、これに対応して複数の溝93Gが設けられている。操作ハンドル100は、これらリブ100Aが角度規制部材93の溝93Gに係合するように装着される。通常の手動操作に必要なトルクに対しては、これらリブ100Aは溝93Gから外れることはなく、操作ハンドル100と角度規制部材93との結合関係は維持される。
【0050】
しかし、過度のトルクが操作ハンドル100に与えられ、前述の如く角度規制部材の当たり面93A、93Bのいずれかとストッパ24とが当接した時には、このトルクがリブ100Aと溝93Gとの結合部に集中し、リブ100Aが弾性的にあるいは塑性的に変形しあるいは破壊されて溝93Gから外れる。すると、操作ハンドル100は空転し、過剰なトルクがシャフト22に伝達されるのを阻止する。すなわち、リブ100Aと溝93Gとの結合が、機械的な「ヒューズ」として作用し、過大トルクに対して結合が外れるようにされている。
【0051】
例えば、操作ハンドル100の内側の材料をABS樹脂とし、リブ100Aの厚みを1ミリメータ、ハンドル内壁面からの突出高さを0.8ミリメータとし、これにほぼ係合するように、角度規制部材93に溝93Gを設けた場合、操作ハンドル100に5N・m以上の回転トルクを与えると、上述した角度規制部材機構が働いた時点でリブ100Aが折れて溝93Gから外れ、トルクが解放された。このような保護機構を設けることにより、過度のトルクが角度規制部材93を介してシャフト22に伝達され、モータ駆動ユニット12などが破壊することを確実に阻止でき、機械的な信頼性が大幅に向上する。
【0052】
なお、図11乃至図14においては、操作ハンドル100の内壁面にリブ100Aを設け、角度規制部材93の外周面に溝93Gを設けた具体例を表したが、本発明はこれに限定されない。例えば、これとは逆に、操作ハンドル100の内壁面に溝を設け、角度規制部材93の外周面にリブを設けてこれらが係合して両者が結合するようにしてもよい。
【0053】
または、操作ハンドル100と角度規制部材93のそれぞれに、リブと溝とをそれぞれ設け、これらが互いに係合するように、操作ハンドル100と角度規制部材93とを結合させてもよい。
【0054】
またさらに、ストライプ状のリブ及び溝の代わりに、例えば、ドット状の凸状部およびそれに対応する凹状部をそれぞれ操作ハンドル100と角度規制部材93の対向面に設け、これらが係合して結合するようにしてもよい。
【0055】
その他、過大なトルクが与えられた時に係合が外れる機構として当業者が適宜選択し適用できる機構を用いた全ての構成は本発明の範囲に包含される。
【0056】
図15は、本発明にかかる便器洗浄装置の入力部を拡大した一部断面模式図である。すなわち、同図は、本実施形態の便器洗浄装置を、ロータンク200に取り付けた状態を表す。この図から分かるように、ワッシャ90、91の厚みに分布を与え、ロータンク200の壁面に対して便器洗浄装置10が傾斜して取り付けられるようにしてもよい。すなわち、通常のロータンクは陶製であり、その製造工程における「型抜き」などを考慮すると、ロータンク200は上方開口に向けて開口が拡開するような形状である場合が多い。つまり、ロータンク200の壁面は、その底面に対して垂直ではなく、傾斜している場合が多い。
【0057】
このような場合に、図15に例示したような傾斜状のワッシャ90、91を用いると、便器洗浄装置10の作動軸を例えば略水平に取り付けることも容易となる。その結果として、例えば、ロータンク200の上に設けられる手洗い鉢の底面と便器洗浄装置10とが干渉することを防ぐことなどができる。
【0058】
図16は、主要な構成要素の配置関係を例示した概念図である。
便器洗浄装置10は、手動による駆動力を入力するシャフト22と、回転動作を出力する出力軸70を有する。これらシャフト22と出力軸70とは機械的に結合されている。そしてさらに、自動操作の駆動源となるモータ42及びその駆動力を適宜減速する減速手段41が設けられている。
【0059】
減速手段41は、複数のギアを有し、モータ42の出力を適宜減速して出力軸70に伝達する。出力軸70は、入力シャフト22とは反対の方向に突出している。なお、後に詳述するように、出力軸70とは別に第2の出力軸を設け、減速手段41からの出力を取り出し可能としてもよい。
【0060】
以上説明した構成において、角度規制部材93は、入力側のシャフト22と操作ハンドル100との間に設けられている。つまり、モータ駆動ユニットの入力端に角度規制部材93が設けられている。このようにすれば、操作ハンドル100に過度のトルクを負荷しても、角度規制部材93によりトルクが受け止められ、また、必要に応じて保護機構が動作して、操作ハンドル100が空転する。このため、シャフト22やそれに結合された出力軸70、あるいは減速手段41やモータ42などに過度のトルクがかかる心配がない。つまり、モータ駆動ユニット12に内蔵された各構成要素や、その出力側に設けられた玉鎖レバーなどの動力伝達部を、過度の応力から確実に保護することができる。
【0061】
また、前述の如く、角度規制部材93や、モータ駆動ユニット12の外囲器の一部であるストッパ24は、いずれも樹脂により形成することができ、実用上、十分な機械強度が得られる点でも有利である。
【0062】
図17乃至図19は、便器一体形のロータンクに小型のモータ駆動ユニット12を取り付けた具体例を表す。すなわち、図17は、その取り付け部の一部透視斜視図、図18はその正面図、図19はその側面図である。なお、本具体例においては、モータ駆動ユニット12は、ロータンクのタンクカバーに取り付けられるが、これらの図においては、便宜上タンクカバーを省略して表した。
【0063】
本具体例のロータンクの場合、「大洗浄」と「小洗浄」の区別はなく、いずれの場合も、操作ハンドル100を反時計回り(CCW)に操作して洗浄水を流す。すなわち、モータ駆動ユニット12の出力軸には、レバー110が取り付けられれている。このレバー110は、ロータンクの排水アーム112と当接し、これを押し上げながら矢印A(図19)の方向に回転する。すると、図示しない排水バルブが開かれて、洗浄水が便器に流される。
【0064】
図20は、その便器洗浄装置の入力軸側の組み立て図である。
同図からも分かるように、本具体例においても、モータ駆動ユニット12の螺合突出部の先端には、手動入力のためのシャフト22が設けられ、また、突起状のストッパ24が設けられている。
一方、図21は、角度規制部材93と操作ハンドル100の斜視組み立て図である。すなわち、角度規制部材93には、当たり面93A、93Bが設けられ、ストッパ24の範囲を規制する。また、操作ハンドル100の内壁面にはリブ100Aが設けられ、角度規制部材93の外周面に設けられた溝93Gに係合して結合されるように形成されている。
【0065】
図22は、角度規制部材93とストッパ24との配置関係を表すために操作ハンドル100及び角度規制部材93を一部切断して表した斜視図である。
また、図23は、これをシャフト22の側から眺めた一部切断正面図である。
【0066】
これらの図は、操作ハンドル100の中立状態を表している。ストッパ24は、中立状態において角度規制部材93の当たり面93Aに当接している。つまり、操作ハンドル100(角度規制部材93)は、反時計回り(CCW)のみに回転操作可能とされている。その回転範囲は、本具体例の場合、約93度とされているが、当たり面93Bの形成位置を変えることにより、任意に設定できる。
【0067】
なお、本具体例においても、操作ハンドル100の内壁面には、図10乃至図12に関して前述したように複数のリブ100Aが設けられ、角度規制部材の溝93Gに嵌入された状態で結合されている。そして、過度のトルクが負荷された時には、これらリブ100Aが溝93Gから外れて操作ハンドル100が空転することにより、機械的な「ヒューズ」として作用し、モータ駆動ユニット12などを過大なトルクから確実に保護することができる。
【0068】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の便器洗浄装置10に設けられた角度規制部材機構及びメカニカル・ヒューズ機構について説明した。
以下、実施例を参照しつつ、本発明の便器洗浄装置10を構成する各要素についてさらに詳細に説明する。
【0069】
まず、便器洗浄装置10のモータ駆動ユニットの内部構造について具体例を挙げて説明する。
図24は、モータ駆動ユニットの内部構造を模式的に例示した概念図である。なお、同図は、動力伝達関係を説明するための概念図であり、各要素の寸法や配置関係などは、必ずしも実際の通りではない。
モータ駆動ユニット12の内部には、駆動源であるモータ42と、減速手段41として5段のギア43〜47が設けられている。4段目のギア46の回転トルクが第1の出力軸70に出力される。また、5段目のギア47の回転トルクが、第2の出力軸72として出力される。モータ42として、DC24ボルトで動作するブラシ型の高速モータを用いた場合、1段目から4段目までの減速比は、およそ1/100程度とすることができる。また、5段目のギアの減速比は、概ね1/2程度とすると各種のロータンクに適合させることが容易となる。
【0070】
このように、第1及び第2の出力軸70、72を設け、そのいずれかを適宜使い分けることにより、多様な形式のロータンクに柔軟に適合させることができる。
【0071】
また、シャフト22には、シャフトリターンスプリング52が設けられ、中立状態に付勢される。同様に、4段目のギア46にはギアリターンスプリング53が設けられ、中立状態に付勢される。
【0072】
また、操作ハンドル100を用いた手動操作の際にモータ42のコギングトルクなどの付加を防ぐため、4段目のギア46は、シャフト22に対して所定の空転角をもって結合されている。
【0073】
図25は、4段目のギア46とシャフト22との結合断面を表す模式図である。すなわち、4段目のギア46の内心にシャフト22が配置されている。シャフト22は、操作ハンドル100及び第1の出力軸70に結合されている。そして、これらシャフト22の外面とギア46の内面には、凸部22P、46Pがそれぞれ設けられている。図25は、中立状態を表し、この状態から矢印の方向にシャフト22(すなわち操作ハンドル100)を回転させた場合、その凸部22Pがギア46の凸部46Pと当接するまでの範囲においては、ギア46から独立に回転させることができる。つまり、この範囲においては、シャフト22は、モータ42のコギングトルクや、ギアリターンスプリング53の付加を受けることなく、回転させることができる。このようにして、操作ハンドル100による手動操作を軽快に行うことができる。
【0074】
一方、モータ42により駆動させる際には、図25に表した中立状態からギア46が矢印の方向に空転し、その凸部46Pがシャフト22の凸部22Pに当接すると、シャフト22に結合されてトルクが出力軸に伝達される。つまり、凸部46Pが凸部22Pに当接するまでの範囲が空転角として設けられている。
【0075】
そして、これらいずれの動作においても、シャフト22に固定された角度規制部材93がシャフト22の回転角度を所定の範囲に規制する。
【0076】
次に、モータ駆動ユニット12の出力軸に結合される動力伝達部について具体例を挙げて説明する。
【0077】
図26は、モータ駆動ユニット12の第1の出力軸70にバルブ駆動用部品を取り付ける組み立て図である。
すなわち、同図に表したバルブ駆動用部品は、図1乃至図4に関して前述したロータンクに取り付けるものである。まず、モータ駆動ユニット12の第1の出力軸70にシャフト80を装着する。そして、シャフト80にスペーサ82に挿入してピン83により固定し、その先端付近に玉鎖レバー84、85をそれぞれピン86により装着する。この時、スペーサ82に設けられたシャフト80の挿入穴は、略十字状の開口形状を有する。従って、便器洗浄装置10をその出力軸70の回りに90°毎に回転させても、スペーサ82の取り付け角度は、不変である。
【0078】
しかる後に、図2及び図3に例示したように、モータ駆動ユニット12をロータンクに取り付ける。そして、図27に表したように、ロータンク200の中に水平方向に突出させたスペーサから鉛直下方に伸びる玉鎖レバー84、85の先端には、玉鎖220、230の一端をそれぞれ固定する。これら玉鎖220、230の他端には、図1に表したように、上側の排水バルブ240と、下側の排水バルブ250がそれぞれ接続され、これらを引き上げることにより、洗浄水が便器300に流される。
【0079】
ここで、玉鎖レバー85は、スペーサ82に対して所定の空転角を有する。つまり、図1中の挿入図に表したように、出力軸70が矢印Aの方向に回転した場合には、玉鎖レバー84及び85は、いずれも回転して玉鎖220、230を引き上げ、上側の排水バルブ240と下側の排水バルブ250をいずれも開く。これにより、「大」用の洗浄水が便器に流れる。
【0080】
一方、図1中の挿入図において、出力軸70が矢印Bの方向に所定角度だけ回転した場合、玉鎖レバー84はこれに連動して回転するが、玉鎖レバー85は空転して鉛直下方を向いたままとなる。その結果、玉鎖220のみが引き上げられ、上側の排水バルブ240のみが開く。これにより、「小」用の洗浄水が便器に流れる。
【0081】
次に、「前ハンドル型」のロータンクに本発明の便器洗浄装置を装着した実施例について説明する。
図28は、「前ハンドル型」のロータンクに、本実施例の便器洗浄装置を取り付けた状態を表す斜視図である。また、図29は、このロータンク200の内部を上方から眺めた模式図である。
また、図30は、第2の出力軸72にバルブ駆動用部品を取り付ける組み立て図であり、図31及び図32は、この便器洗浄装置をロータンク200に取り付ける組み立て図である。
【0082】
すなわち、「前ハンドル型」の場合、図30に表したように、ストロークの長い玉鎖レバー87をネジ88により固定する。その後、図31に表したように、螺合突出部20をロータンク200の開口202から突出させて固定し、さらに図32に表したように、回転角度を規制するための角度規制部材93をシャフト22に固定し、その上に手動操作用の操作ハンドル100を圧入装着する。そして、図33に表したように、玉鎖レバー87に玉鎖220を固定する。
【0083】
「前ハンドル型」のロータンクの場合、図28中の挿入図に表したように、辺器洗浄装置10の第2の出力軸72の回転動作により、ストロークの長い玉鎖レバー87が矢印Aの方向に回転し、その先端付近に固定された玉鎖220を引き上げて、排水バルブ240が開く。本具体例のほうが、図1に表したものよりも玉鎖の引き上げに必要な回転トルクが高いが、第1の出力軸70よりも高い減速比を有する第2の出力軸72からの出力を用いることにより、確実且つ迅速に排水動作をさせることができる。
【0084】
そして、本発明によれば、モータ駆動ユニット12のシャフト22の可動範囲に適合する角度規制部材93を適宜選択して用いることにより、シャフト22の可動範囲を確実に規制することができる。さらに、操作ハンドル100の内壁面に設けられたリブ100Aと角度規制部材93の外周壁に設けられた溝93Gとを係合させることにより、機械的な「ヒューズ」として作用させ、操作ハンドル100に過度のトルクがかかった場合に、この係合が外れることによって、モータ駆動ユニット12などを確実に保護することができる。
【0085】
次に、本発明の便器洗浄装置を用いた便器洗浄システムについて説明する。
図34は、本発明の便器洗浄システムを表すブロック図である。
すなわち、本発明の便器洗浄システムにおいては、便器洗浄装置10は、制御部500に接続されている。そして、この制御部500は、操作部510と駆動部520とを有する。操作部510は、例えば、便器の洗浄を開始させるためのスイッチなどを有し、使用者の意志を入力可能とした部分である。一方、駆動部520は、モータ駆動ユニット12に内蔵されたモータ42に対して駆動信号を供給しその動作を制御する部分である。
【0086】
操作部510と駆動部520とは、図34(a)に表したように、有線により接続することができる。この場合、操作部510と駆動部520とが、別体として形成され、配線により接続されていてもよく、または、これら操作部510と駆動部520とが一体的に設けられていてもよい。いずれの場合でも、これら操作部510や駆動部520は、例えば、手洗い室の中において、ロータンク200の周囲や、便器の周囲などに、適宜配置することができる。
【0087】
また、図34(b)に表したように、無線により操作部510から駆動部520に操作信号を送出してもよい。なお、この場合の信号搬送媒体としては、赤外線などの光、電波、音など、各種のものを用いることが可能である。
【0088】
以下に具体例として説明するように、例えば、これら操作部520及び駆動部520のいずれかに人体検知センサ(人感センサ)を設けることにより、いわゆる「自動洗浄」も可能となる。
【0089】
以下、本発明の便器洗浄システムの望ましい実施の形態として、制御部500を便座に設けた具体例について説明する。
【0090】
図35は、便座から便器洗浄装置の制御を実施する便器洗浄システムを例示する模式図である。
また、図36及び図37は、便器洗浄装置10と便座400との接続を例示する模式図である。
【0091】
すなわち、便器300の上に設けられた便座400の背面に接続口402が設けられている。そして、ロータンク200の中に収容された便器洗浄装置10に接続された接続コード76は、ロータンク200の背面に設けられた空気抜き穴290から引き出され、その先端の接続プラグ78が便座400の接続口402に接続される。
【0092】
便座400には、図示しない操作部510と駆動部520とが内蔵され、例えば、DC24ボルトの駆動信号を適宜供給することより、便器洗浄装置10の動作を適宜制御することができる。つまり、使用者は、ロータンク200に設けられた操作ハンドル100を操作することなく、便座400に設けられた手元スイッチ(操作部510)を操作することによって洗浄水を便器300に流すことができ、便利である。
【0093】
また、便座400(制御部500)に人感センサ410を設け、例えば、使用者が近づいた時、または便座400に着座した時に、予備洗浄水を流すように便器洗浄装置10を動作させることができる。つまり、便器300が使用される前に、予備洗浄水を流してその内面を濡らした状態とすることにより、汚物などの付着を抑制することができ清潔である。
【0094】
また一方、人感センサ410により、使用者が離れた時、または便座400から立ち上がった時に、自動的に洗浄水を便器300に流すように便器洗浄装置10を動作させることもできる。このようにすれば、いわゆる「自動洗浄」が可能であり、お年寄りや身体障害者あるいは子供などに対しても使い勝手のよい便器洗浄システムが実現できる。
【0095】
またさらに、このような便座に、いわゆる局部洗浄装置を組み合わせることもできる。すなわち、便座400に腰掛けた使用者の局部を水(温水)により洗浄する装置を組み込むことより、さらに高機能で使い勝手に優れた便器洗浄システムが実現される。この場合、例えば局部洗浄の終了に対応して洗浄水を流すように便器洗浄装置10を動作させることもできる。
【0096】
また、本発明の便器洗浄システムにおいては、リモートコントロールにより操作することもできる。
図38は、このような用途に用いることができるリモートコントロール装置を例示する模式図である。このリモートコントロール装置(操作部510)は、例えば、図37に表した便座400に内蔵された駆動部520に操作信号を適宜送信し、便器洗浄装置10を動作させることができる。また、便座400に組み込まれた局部洗浄装置の動作も併せて制御可能としてもよい。さらにまた、このリモートコントロール装置(操作部510)に人感センサを組み込んで、前述の如く予備洗浄水を流したり、自動洗浄を実行させることもできる。
【0097】
このようなリモートコントロール装置(操作部510)を手洗い室の壁面などに適宜設けておけば、使用者は、手元で各種の操作を実行でき、非常に使い勝手のよい便器洗浄システムが実現できる。
【0098】
そして、本発明によれば、モータ駆動ユニット12のシャフトに固定した角度規制部材によって、シャフトの可動範囲を規制することにより、モータ駆動ユニット12や、その出力側に設けられる動力伝達部材に負荷を与えることなく可動範囲を確実に規制できる。
【0099】
また、操作ハンドルに設けられたリブと角度規制部材に設けられた溝とを結合させて固定することにより、過度のトルクに対して結合が外れる「ヒューズ」として作用させることができる。その結果として、過負荷による動作不良や故障を防いで、便器洗浄装置の信頼性を大幅に向上させることができる。
【0100】
またさらに、本発明によれば、このような角度規制部材を適宜変えることにより、広範な形式のロータンクにできる便器洗浄装置を実現できる。つまり、角度規制部材を適宜選択して用いることにより、既存の各種のロータンクに適合させることができる。従って、ユーザは、ロータンクを新たに買い換えることなく、便器洗浄装置10及びこれを用いた便器洗浄システムを導入することができる。
その結果、前述した自動洗浄を始めたとした各種の機能を有する使い勝手のよい水洗便器を低いコストで実現でき便利である。
【0101】
以上具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
すなわち、本発明の便器洗浄装置及び便器洗浄システムを構成する要素について当業者が設計変更を加えたものであっても、本発明の要旨を備えたものであれば、本発明の範囲に包含される。
【0102】
例えば、角度規制部材93、ストッパ24、操作ハンドル100などの構造、形状、サイズなどについて当業者が適宜設計変更を加えたものも本発明の範囲に包含される。
【0103】
同様に、モータ駆動ユニット12の外形状、サイズ、内蔵するモータ42の種類、減速手段が有するギアの数やそれらの減速比、あるいはこれらの配置関係などについては、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の要旨を含む限り本発明の範囲に包含される。
また、便器洗浄システムを構成する制御部500、操作部510及び駆動部520の形状や構造あるいはそれらの配置関係についても、当業者が適宜設計変更を加えたものも本発明の範囲に包含される。
【0104】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、モータ駆動ユニットの手動入力のシャフトに角度規制部材を設け、この角度規制部材に当たり面を形成し、一方、モータ駆動ユニットにストッパを形成して当たり面と当接するようにすることにより、モータ駆動ユニットに過大なトルクがかからないようにしつつシャフトの回転範囲を確実に規制することができる。
【0105】
またさらに、本発明によれば、このような角度規制部材を適宜使い分けることにより、既設の多様なロータンクに適合できる便器洗浄装置を実現できる。
【0106】
また、本発明によれば、操作ハンドルと角度規制部材との結合が、機械的な「ヒューズ」として作用し、過大トルクに対して結合が外れるようにされている。
このような保護機構を設けることにより、過度のトルクが角度規制部材93を介してシャフト22に伝達され、モータ駆動ユニット12などが破壊することを確実に阻止でき、機械的な信頼性が大幅に向上する。
【0107】
すなわち、本発明によれば、ユーザは、ロータンクを買い換えることなく、高い信頼性を有する電動洗浄の恩恵に浴することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる便器洗浄装置の設置状態を表す概念図である。
【図2】図1の便器洗浄装置10の組み立て図である。
【図3】図1の便器洗浄装置10の組み立て図である。
【図4】操作レバー100を時計回り(CW)に回して「大洗浄」、反時計回り(CCW)に回して「小洗浄」を実施することを表す模式図である。
【図5】ロータンク200への取り付け部を拡大した組み立て図である。
【図6】モータ駆動ユニット12をそのシャフト22の側から眺めた斜視図である。
【図7】モータ駆動ユニット12をシャフト22の側から見た正面図である。
【図8】角度規制部材93と操作ハンドル100の斜視組み立て図である。
【図9】角度規制部材93とストッパ24との配置関係を表すために、操作ハンドル100と角度規制部材93を一部切断して表した斜視図である。
【図10】図9の状態をシャフト22の側から眺めた一部切断正面図である。
【図11】操作ハンドル100の内側を眺めた斜視図である。
【図12】操作ハンドル100と角度規制部材93との組み立て図である。
【図13】操作ハンドル100と角度規制部材93との組み立て図である。
【図14】操作ハンドル100と角度規制部材93との組み立て図である。
【図15】本発明にかかる便器洗浄装置の入力部を拡大した一部断面模式図である。
【図16】便器洗浄装置の主要な構成要素の配置関係を例示した概念図である。
【図17】便器一体形のロータンクに小型のモータ駆動ユニット12を取り付けた状態の一部透視斜視図である。
【図18】便器一体形のロータンクに小型のモータ駆動ユニット12を取り付けた状態の一部透視正面図である。
【図19】便器一体形のロータンクに小型のモータ駆動ユニット12を取り付けた状態の一部透視側面図である。
【図20】便器洗浄装置の入力軸側の組み立て図である。
【図21】角度規制部材93と操作ハンドル100の斜視組み立て図である。
【図22】角度規制部材93とストッパ24との配置関係を表すために操作ハンドル100及び角度規制部材93を一部切断して表した斜視図である。
【図23】図22の状態をシャフト22の側から眺めた一部切断正面図である。
【図24】モータ駆動ユニットの内部構造を模式的に例示した概念図である。
【図25】4段目のギア46とシャフト22との結合断面を表す模式図である。
【図26】モータ駆動ユニット12の第1の出力軸70にバルブ駆動用部品を取り付ける組み立て図である。
【図27】玉鎖レバー84、85の先端に玉鎖220、230の一端をそれぞれ固定する様子を表す模式図である。
【図28】「前ハンドル型」のロータンクに、本実施例の便器洗浄装置を取り付けた状態を表す斜視図である。
【図29】ロータンク200の内部を上方から眺めた模式図である。
【図30】第2の出力軸72にバルブ駆動用部品を取り付ける組み立て図である。
【図31】本発明の便器洗浄装置をロータンク200に取り付ける組み立て図である。
【図32】本発明の便器洗浄装置をロータンク200に取り付ける組み立て図である。
【図33】玉鎖レバー87に玉鎖220を固定する様子を表す模式図である。
【図34】本発明の便器洗浄システムを表すブロック図である。
【図35】便座から便器洗浄装置の制御を実施する便器洗浄システムを例示する模式図である。
【図36】便器洗浄装置10と便座400との接続を例示する模式図である。
【図37】便器洗浄装置10と便座400との接続を例示する模式図である。
【図38】リモートコントロール装置を例示する模式図である。
【図39】既存のロータンクの形態のいくつかを例示する模式図である。
【符号の説明】
10 便器洗浄装置
20 螺合突出部
22 シャフト
24 ストッパ
40 駆動部
42 モータ
42A 駆動軸
70 第1の出力軸
72 第2の出力軸
76 接続コード
80 シャフト
81 ネジ
82 スペーサ
83、86ピン
84、85、87 玉鎖レバー
93 角度規制部材
93A、93B 当たり面
93G 溝
94 ネジ
100 操作ハンドル
100A リブ
200 ロータンク
202 開口
220 玉鎖
240、250 排水バルブ
300 便器
400 便座
410 人感センサ
500 制御部
510 リモートコントロール装置(操作部)
520 駆動部

Claims (12)

  1. 排水バルブを有するロータンクに取り付け可能な便器洗浄装置であって、
    手動による駆動力を入力可能とした入力軸と、
    モータと、
    前記入力軸に入力される前記手動による駆動力及び前記モータの駆動力を出力可能な第1の出力軸と、を有するモータ駆動ユニットと、
    前記入力軸に固定可能な角度規制部材と、を備え、
    前記角度規制部材を前記入力軸に固定した状態において、前記モータ駆動ユニットから突出した突出部と、前記角度規制部材の少なくとも一部と、が当接することより前記入力軸の回転範囲が規制されることを特徴とする便器洗浄装置。
  2. 排水バルブを有するロータンクに取り付け可能な便器洗浄装置であって、
    モータと前記モータの出力を減速する減速手段とを収容した筺体と、
    前記筺体から突出し、手動による駆動力を入力可能とした入力軸と、
    前記筺体から突出し、前記入力軸に入力される前記手動による駆動力及び前記減速手段を介した前記モータの駆動力を出力可能な第1の出力軸と、
    前記入力軸に固定可能な角度規制部材と、を備え、
    前記角度規制部材を前記入力軸に固定した状態において、前記筺体の突出部と、前記角度規制部材の少なくとも一部とが当接することより前記入力軸の回転範囲が規制されることを特徴とする便器洗浄装置。
  3. 前記手動による駆動力を入力するための操作ハンドルを前記角度規制部材に結合可能としたことを特徴とする請求項1または2に記載の便器洗浄装置。
  4. 前記操作ハンドルと前記角度規制部材のいずれか一方は、凸状部を有し、
    前記操作ハンドルと前記角度規制部材のいずれか他方は、凹状部を有し、
    前記凸状部と前記凹状部とが係合するように前記操作ハンドルと前記角度規制部材とを結合可能としたことを特徴とする請求項3記載の便器洗浄装置。
  5. 前記操作ハンドルと前記角度規制部材とを前記結合させた状態において、前記操作ハンドルに所定の値を超えるトルクを与えると、前記凸状部と前記凹状部との係合が外れ前記角度規制部材に対して前記操作ハンドルが空転可能とされたことを特徴とする請求項4記載の便器洗浄装置。
  6. 前記凸状部は、前記入力軸に対して略平行なリブであり、
    前記凹状部は、前記入力軸に対して略平行な溝であることを特徴とする請求項4または5に記載の便器洗浄装置。
  7. 複数の前記角度規制部材が与えられ、これら複数の角度規制部材のいずれかを選択して前記入力軸に固定することにより、前記規制される前記入力軸の回転範囲を変えることができることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の便器洗浄装置。
  8. 前記入力軸に入力された前記手動による駆動力及び前記モータの駆動力を出力可能な第2の出力軸をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の便器洗浄装置。
  9. 前記第1の出力軸と前記第2の出力軸とは、異なる減速比を有することを特徴とする請求項8記載の便器洗浄装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つに記載の便器洗浄装置と、
    前記便器洗浄装置の動作を制御する制御信号を供給する制御部と、を備えたことを特徴とする便器洗浄システム。
  11. 前記制御部が便座に設けられたことを特徴とする請求項10記載の便器洗浄システム。
  12. 前記便座は、使用者の局部を水または温水により洗浄する局部洗浄装置も有することを特徴とする請求項11記載の便器洗浄システム。
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