JP4282427B2 - 便器洗浄システム - Google Patents

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Description

本発明は便器洗浄システムに関し、より詳細には、水洗便器に取り付けて、電動によりロータンクから水洗便器に洗浄水を供給可能とした便器洗浄装置備えた便器洗浄システムに関する。
水洗便器のロータンクに関する技術開発の歴史は長く、例えば、ロータンクの表面の結露を防ぐための防露構造(例えば、特許文献1)、排水機構(例えば、特許文献2)、作動機構(例えば、特許文献3)、操作機構(例えば、特許文献4)、ハンドル装置(例えば、特許文献5)、大小洗浄水の流し分け機構(例えば、特許文献6)、ロータンク外側に設ける電磁駆動手段(例えば、特許文献7)などが開示されている。
手動及び電動のいずれにても水洗便器に洗浄水を供給可能とした便器洗浄装置として、本発明者らは、ロータンクのレバー装置を開示した(特許文献8)。このレバー装置は、モータを内蔵したスピンドル電動装置をロータンクの内部に収容可能とし、且つロータンクのレバー開口からロータンク外の突出するねじ付カラムを設けたものである。このねじ付きカラムにロータンクの外側からナットを螺合させ、スピンドル電動装置の基端部との間にロータンクの外壁を強く挟持することにより、スピンドル電動装置を固定可能とした。かかる構成により、レバー装置の取り付けが容易となり、さらにレバーとロータンクとの隙間を、旧来の手回し式のロータンクのものと変わらない程度まで抑え、見栄えを良くすることができた。
実開昭55−54485号公報 特開昭57−33641号公報 実開昭55−106283号公報 実開昭56−55085号公報 実開昭57−38875号公報 特開昭60−10026号公報 特開昭60−55136号公報 特開2001−65028号公報
すでに市場には、各種のロータンクが出回っている。これらのできるだけ多くの機種に適合でき、取り付けも容易な便器洗浄システムが実現できれば、ユーザは、ロータンクを買い換えることなく電動洗浄の恩恵に浴することができる。
しかしながら、前述した特許文献1乃至8の記載からも分かるように、これら既存のロータンクの形状、構造、サイズは、実に多種多様である。このため、これらに共通に取り付けて動作させることができる便器洗浄システムを実現するためには、技術的な高度ないくつかのブレイクスルーが必要である。
図28は、既存のロータンクの形態のいくつかを例示する模式図である。すなわち、同図(a)に表したものは、ロータンク200の正面左側に操作ハンドル100が設けられた、いわゆる「前ハンドル型」のロータンクである。また、図28(b)に表したものは、ロータンク200の向かって右側側面に操作ハンドル100が設けられた、いわゆる「右ハンドル型」のロータンクである。一方、図28(c)に表したものは、手洗い室のコーナーに配置可能な、いわゆる「隅付き型」のロータンクである。
これらの具体例からも分かるように、ロータンク200の形状とその操作ハンドル100の取り付け位置だけを見ても、各種の形式が存在する。そしてさらに、その大小の洗浄水の流し分けの機構についてみると、さらに多種多様なモードが存在する。
例えば、「大」用の洗浄水を流す際に、操作ハンドル100を右側に回転させるものと、左側に回転させるものが存在する。また、それらの回転角度も様々である。一方、「小」用の洗浄水を流す際に、「大」用の洗浄水を流す場合と同方向に操作ハンドル100を回すものと、これとは逆に回すものがある。またさらに、「小」用の洗浄水を流す際に、操作ハンドル100を回した状態で保持する「ホールド」操作を必要とするものもある。
従って、これら多種多様な既存のロータンクに共通的に適合させるためには、ロータンクに取り付ける便器洗浄装置のサイズや形状などについて大幅な工夫が必要とされるのと同時に、その動作モードの設定方法についても、既存の多様な機種に確実且つ容易に対応できる新規な便器洗浄装置を実現する必要がある。
また一方、通常の「大洗浄」や「小洗浄」の洗浄モードとは別に、少量の洗浄水を制御性よく流すことができると、高い節水効果を実現しつつ各種の便利な補助機能を付加することも可能となる。
本発明はかかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、既存の各種のロータンクに適合した動作モードの設定が容易で、且つ高い節水効果を維持しつつ各種の便利な補助機能も実現可能とした便器洗浄装置備えた便器洗浄システムを提供することにある。
一方、本発明の便器洗浄システムは、排水バルブを有するロータンクに取り付け可能な便器洗浄装置であって、モータと、前記モータの出力を減速する減速手段と、手動による回転駆動力を入力可能とした入力軸と、前記入力軸及び前記減速手段から回転駆動力を出力可能な出力軸と、前記出力軸の回転量に対応する情報を出力可能な位置検出手段と、を有し、前記位置検出手段により検知された前記情報を前記便器洗浄装置の外部に出力可能とした便器洗浄装置と、複数の洗浄モードに関する制御情報が格納され、前記位置検出手段から出力される前記情報に基づいて前記複数の洗浄モードのいずれかを設定可能とし、前記設定された洗浄モードに基づいた制御信号を前記便器洗浄装置に供給することにより洗浄動作を可能とした制御部と、を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、位置検出手段からの情報を利用することにより、既存の各種のロータンクに適合した動作モードの設定が容易な便器洗浄システムを提供することができる。
または、本発明の便器洗浄システムは、排水バルブを有するロータンクに取り付け可能な便器洗浄装置であって、モータと、前記モータの出力を減速する減速手段と、手動による回転駆動力を入力可能とした入力軸と、前記入力軸及び前記減速手段から回転駆動力を出力可能な出力軸と、前記出力軸の回転量に対応する情報を出力可能な位置検出手段と、を有し、前記位置検出手段により検知された前記情報を前記便器洗浄装置の外部に出力可能とした便器洗浄装置と、初期設定操作において前記位置検出手段から出力される前記情報に基づいて洗浄に関する制御情報を決定し、前記決定された制御情報に基づいた制御信号を前記便器洗浄装置に供給することにより洗浄動作を可能とした制御部と、を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、多様な洗浄モードに柔軟に適合でき、初期設定も容易な便器洗浄システムを提供できる。
ここで、前記制御情報は、前記出力軸の回転方向あるいは回転角度に関する情報を含むものとすることができる。
また、前記制御部は、前記洗浄動作に際して、前記位置検出手段から出力される前記情報に基づくフィードバック制御を実行するものとすれば、多様な洗浄モードを精密に再現することが容易となる。
また、前記制御部は、大洗浄と、前記大洗浄よりも少量の洗浄水を流す小洗浄と、を実行可能であり、さらに、前記位置検出手段から出力される前記情報に基づくフィードバック制御を実行することにより、前記小洗浄よりも少量の洗浄水を流す制御を実行可能であるものとすれば、「プレ洗浄」や「お掃除モード」あるいは「凍結防止モード」などの各種の便利な補助機能を高い節水効果を実現しつつ実行することができる。
また、前記制御部は、前記モータの駆動電流の時間変化に基づいて前記フィードバック制御を開始するものとすれば、玉鎖の「たるみ」による検出誤差を解消することができる。
以上詳述したように、本発明によれば、自動型の便器洗浄装置に位置検出手段を設けることより、既存の複数の洗浄モードのいずれかを確実且つ容易に選択し設定できる機能を付加することができる。その結果として、すでに市場出回っている各種のロータンクに確実且つ容易に適合させることができる便器洗浄装置を提供することができ、ユーザは、ロータンクを買い換えることなく電動洗浄の恩恵に浴することができる。
またさらに、本発明によれば、「小」用とは別に少量の洗浄水を制御性よく流すことができ、いわゆる「プレ洗浄」や「掃除モード」、あるいは「凍結防止」などの各種の便利な補助機能を高い節水効果と両立させつつ実現することもできる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる便器洗浄システムを水洗便器に取り付けた状態を例示する模式図である。すなわち、同図に表した具体例の場合、制御部500は、便座400に内蔵されている。便座400は、例えば温水によって「おしり」などの局部を洗浄可能とした温水洗浄式便座装置であってもよい。
一方、便器洗浄装置10はロータンク200に取り付けられ、制御部500と接続コード(図示せず)により接続されている。便器洗浄装置10は、モータを内蔵し、その先端に玉鎖レバー84、85が設けられている。これら玉鎖レバー84、85は、矢印AまたはBの方向に回転することにより、それぞれ玉鎖220、230を介して排水バルブ240、250を引き上げ、「大洗浄」または「小洗浄」を自動で実行可能としている。また、操作ハンドル100を手動で回転させることによっても、「大洗浄」及び「小洗浄」を実施することが可能とされている。
さて、本発明の便器洗浄装置10は、既存の各種のロータンク200に取り付けることが可能とされている。そして、便器洗浄装置10をロータンク200の取り付けてから、制御部500に対して所定の初期設定操作を実行する。後に詳述するように、これら初期設定操作や温水洗浄式便座装置の操作は、便座400に設けられた図示しないスイッチ類により実行してもよいが、便座400とは別体のリモコンユニット(操作部)510により実行可能とすることができる。
図2は、本実施形態の便器洗浄装置の要部を表す斜視図である。すなわち、この便器洗浄装置10は、螺合突出部20と、駆動部40と、を有する。螺合突出部20の先端には、シャフト22が突出している。一方、駆動部40のタンク内向面には、第1の出力軸70と第2の出力軸72とが設けられている。第1の出力軸70が出力する回転トルクと、第2の出力軸72が出力する回転トルクは、互いに異なるものすることが望ましい。これら第1及び第2の出力軸70、72を適宜使い分けることにより、既存の各種のロータンクに適合させ、その流水機構を駆動させることができる。つまり、出力軸に必要とされる回転トルクや回転角度は、ロータンクの構造によって異なる。本具体例によれば、2つの出力軸70、72を設けることにより、これら異なる要求に広範に適合させることができる。
また、駆動部40には、制御部500との間で信号などを授受するための接続用コード76が接続されている。後に詳述するように、駆動部40には、出力軸70、72の回転量を検出する位置検出手段が内蔵されている。そして、この位置検出手段からの出力信号は、この接続用コード76を介して制御部500に送出される。
ロータンクの外側に突出するシャフト22には、操作ハンドル100(図1参照)が装着される。この操作ハンドルを手動により操作した場合にも、シャフト22を介して手動回転トルクが出力軸70、72にそれぞれ伝達される。この際に、駆動部40に内蔵されるモータのコギングトルクの付加を防ぐため、モータの動作軸に所定の空転角を与えたり、またはクラッチ機構などを付加するとよい。この点については、本発明者らが先に出願した特願2002−292508号に記載した構成を採用することができる。
次に、本実施例の便器洗浄装置10の内部構造について具体例を挙げて説明する。
図3は、本実施例の便器洗浄装置の内部構造を模式的に表した概念図である。なお、同図は、動力伝達関係を説明するための概念図であり、各要素の寸法や配置関係などは、必ずしも実際の通りとは限らない。
本実施例の便器洗浄装置10の内部には、駆動源であるモータ42と、減速手段として5段のギア43〜51が設けられている。これらは、樹脂などからなる筺体41の中に収容されている。4段目のギア49の回転トルクが第1の出力軸70に出力される。また、5段目のギア51の回転トルクが、第2の出力軸72として出力される。
モータ42として、DC24ボルトで動作するブラシ型の高速モータを用いた場合、1段目43から4段目49までの減速比は、およそ1/100程度とすることができる。また、5段目のギア50、51の減速比は、概ね1/2程度とすると各種のロータンクに適合させることが容易となる。
手動入力端となるシャフト22と、第1の出力軸70とは直結されている。そして、シャフト22には、シャフトリターンスプリング52が設けられ、中立状態に付勢される。同様に、4段目のギア46にはギアリターンスプリング53が設けられ、中立状態に付勢される。
また、操作ハンドル100を用いた手動操作の際にモータ42のコギングトルクの付加を防ぐため、4段目のギア46は、シャフト22に対して所定の空転角をもって結合されている。
図4は、4段目のギア49とシャフト22との結合断面を表す模式図である。すなわち、4段目のギア49の内心にシャフト22が配置されている。シャフト22は、前述したように操作ハンドル100及び第1の出力軸70に結合されている。そして、これらシャフト22の外面とギア49の内面には、凸部22P、49Pがそれぞれ設けられている。図4は、中立状態を表し、この状態から矢印の方向にシャフト22(すなわち操作ハンドル100)を回転させた場合、その凸部22Pがギア49の凸部49Pと当接するまでの範囲においては、ギア49とは独立に回転させることができる。つまり、この範囲においては、シャフト22は、モータ42のコギングトルクや、ギアリターンスプリング53の付加を受けることなく、回転させることができる。このようにして、操作ハンドル100による手動操作を軽快に行うことができる。
一方、モータ42により駆動させる際には、図4に表した中立状態からギア49が矢印のいずれかの方向に空転し、その凸部49Pがシャフト22の凸部22Pに当接すると、シャフト22に結合されてトルクが出力軸に伝達される。つまり、凸部49Pが凸部22Pに当接するまでの範囲が空転角として設けられている。
そして本実施形態においては、シャフト22の回転角度を検出可能とした位置検出手段12が設けられている。
図5は、位置検出手段12を拡大した模式図である。すなわち、位置検出手段12としては、例えば、可変抵抗式のポテンショメータを用いることができる。図5に表した具体例の場合、ポテンショメータ12は、シャフト22に取り付けられたプリント基板12aと、筺体41に取り付けられたポジションブラシユニット12bと、により構成されている。プリント基板12a上には、同心円状のパターンを有する印刷抵抗部が形成されている。印刷抵抗部のパターンの中心はシャフト22の回転中心と一致している。そして、ポジションブラシユニット12bは、その先端部分が印刷抵抗部に摺動的に接触し電気的に導通する。シャフト22が回転するとそれに応じてプリント基板12aが回転し、プリント基板12aに対するポジションブラシユニット12bの当接位置が変化するので、それを電気的な抵抗変化として検出し、シャフト22すなわち出力軸70、72の回転角度を検出することができる。検出信号は、図2に関して前述したように、接続用コード76を介して制御部500に送出される。
モータ42からシャフト22に至るギア43〜50のバックラッシュを考慮すると、位置検出手段12は、シャフト22または出力軸70に固定して設けたほうが、回転角度をより正確にできる点で望ましい。また、位置検出手段12は、ポテンショメータには限定されず、例えば、磁石を用いたホールセンサや、遮光パターンと発光素子及び受光素子を用いた光エンコーダなど用いることもできる。要求される検出精度、サイズ、検出回路などに応じて、これら各種のセンサのいずれかを選択して位置検出手段12として用いることができる。
また、本発明においては、位置検出手段12を設ける場所についても、各種の変形が可能である。
図6は、ギアリターンスプリング53に近接して位置検出手段12を配置した具体例を表す模式図である。すなわち、ギアリターンスプリング53のスプリング受けは、筺体41に固定される。そこで、このスプリング受けにプリント基板12a及びポジションブラシユニット12bのいずれか一方を固定し、シャフト22にはプリント基板12a及びポジションブラシユニット12bのいずれか他方を固定することにより、シャフト22(出力軸70)の回転角度を検出することができる。
図7は、シャフトリターンスプリング52に近接して位置検出手段12を配置した具体例を表す模式図である。すなわち、シャフトリターンスプリング52のスプリング受けも、筺体41に固定される。そこでやはり、このスプリング受けにプリント基板12a及びポジションブラシユニット12bのいずれか一方を固定し、シャフト22にはプリント基板12a及びポジションブラシユニット12bのいずれか他方を固定することにより、シャフト22(出力軸70)の回転角度を検出することができる。
図8は、出力軸70に位置検出手段12を配置した具体例を表す模式図である。すなわち、出力軸70にプリント基板12a及びポジションブラシユニット12bのいずれか一方を固定し、筺体41にはプリント基板12a及びポジションブラシユニット12bのいずれか他方を固定することによっても、出力軸70(シャフト22)の回転角度を検出することができる。
なお、図6乃至図8に表した具体例においても、位置検出手段12としてポテンショメータの代わりにホールセンサや光エンコーダなどを用いてもよい。また、ギアのバックラッシュが許容できる範囲であれば、位置検出手段をギア43〜48のいずれかに設けて、その減速段における回転角度(または回転数)を検出してもよい。
本発明によれば、このように便器洗浄装置10に位置検出手段12を設け、シャフト22(出力軸70)の回転量を検出して制御部500に出力可能とすることにより、便器洗浄装置10の初期設定を確実且つ容易に実行することができ、さらに、種々の便利な補助機能を付与することができる。
図9は、本実施形態における便器洗浄装置10と制御部500との接続を表すブロック図である。すなわち、制御部は、CPU(central processing unit)を備え、位置検出手段12からの検出情報を入力し、また、モータ42に対して駆動信号を与える。
図10は、位置検出手段12を用いることにより便器洗浄装置10の初期設定を実行可能とした具体例を表すブロック図である。
すなわち、本具体例においては、制御部500は、操作部510と、駆動部520と、を有する。操作部510には、スイッチなどが設けられ、使用者の意志を入力可能とした部分である。操作部510と駆動部520とは、有線方式に結合されていてもよく、または図1に例示した如く、赤外線や無線などにより結合可能とされていてもよい。
駆動部520には、CPU501と、駆動信号供給部520Aと位置判定部520Bと洗浄モード決定部520Cと、が設けられている。駆動信号供給部520Aは、CPU501からの指令に基づき、あるいは位置判定部520Bからの情報に基づいて、所定の駆動信号を便器洗浄装置10のモータ42に供給する部分である。位置判定部520Bは、便器洗浄装置10の位置検出手段12からの検出情報を入手し、シャフト22(あるいは出力軸70、72)の回転角度を判定する部分である。洗浄モード決定部520Cは、便器洗浄装置10が取り付けられたロータンクの形式に応じて、最適な洗浄モードを選択し設定する部分である。
図11は、市場に出回っている各種のロータンクの洗浄モードの典型的なものをまとめた一覧表である。
すなわち、同図には、代表的な6種類の洗浄モードを表した。同図において、「CW」は、操作ハンドル100を向かって右回転(時計回り)に回転させ、「CCW」は、操作ハンドル100を向かって左回転(反時計回り)に回転させることを表す。また、「CWH」は、操作ハンドル100を右回転させ回転ストローク端で所定の時間だけ保持する(ホールドモード)ことを表す。同様に、「CCWH」は、操作ハンドル100を左回転させ回転ストローク端で所定の時間だけ保持(ホールド)することを表す。
従って、例えば「洗浄モード1」の場合、「大」の洗浄水を流すためには、便器洗浄装置10の出力軸(図2の挿入図参照)をCW(時計回り)に回転させる制御信号(例えば、DC24ボルト)を1秒間供給する。また、「小」の洗浄水を流すためには、便器洗浄装置10の出力軸を反時計回り(CCW)に回転させる制御信号を1秒間供給する。このため、便器洗浄装置10に内蔵するモータとして、DCブラシモータなどを用いた場合、モータに供給する制御信号(例えば、DC24ボルト)の極性を、「大」と「小」に応じて適宜変える必要がある。
また、例えば「洗浄モード5」における「小洗浄」の場合、便器洗浄装置10の出力軸を反時計回りに回転させる信号を4秒間供給する。これは、いわゆる「ホールドモード」であり、ロータンク200の小洗浄水用の排水バルブを約4秒間、開けた状態に保持させる動作に対応する。つまり、便器洗浄装置10のモータに対して供給する制御信号の長さも、洗浄モードに応じて適宜変える必要がある。
なお、このホールド動作の場合、4秒間の間、連続的な制御信号(例えば、DC24ボルト)を供給してもよいが、モータの発熱を防ぐためには、PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅制御)により制御することが望ましい。つまり、排水バルブを開状態に保持しうるデューティ範囲で、パルス状の制御信号を便器洗浄装置10に供給することより、モータの発熱を抑制しつつホールド動作を実行させることができる。つまり、モータに供給する制御信号のパルス波形も、洗浄モードに応じて適宜変えることが望ましい。
以上説明したように、市場に出回っているロータンクの洗浄モードは多種多様である。これに対して、本発明によれば、例えば、これら複数の洗浄モードを便器洗浄システムの洗浄モード決定部520Cに予め記憶させ、所定の初期設定操作により、それらのうちの最適なものを選択し設定することができる。
図12は、洗浄モード決定部520Cに複数の洗浄モードに対応するデータが記憶されている状態を表す概念図である。すなわち、ROM(Read Only Memory)などの記憶装置を用いることにより、洗浄モード決定部520Cに、複数の洗浄モードに対応するデータを記憶させておくことができる。そして、以下に説明する初期設定操作により、これらのうちから最適な洗浄モードに対応するデータを選択し、CPU501に読み出して実行させることが可能である。
例えば、「洗浄モード2」の形式のロータンク200に、本発明の便器洗浄装置10を取り付けた場合、使用者または設定者は、所定の初期設定操作を実行する。すると、「洗浄モード2」が自動的に選択され設定される。
図13は、本発明における初期設定操作を表すフローチャートである。以下、図1も併せて参照しつつ、本具体例の初期設定操作について説明する。
まず、ステップS32において、設定モードに切り替える。例えば、図1に例示したリモコンユニット510の「止」ボタンを5秒間押し続けると、便座装置400に設けられた制御部500から「ピッ!」という音が鳴り、設定モードに切り替えるようにすることができる。
次に、ステップS34において、使用者(設定者)は、操作ハンドル100を「大洗浄」の側に回し、回転ストローク端において数秒間、保持する。すると、便器洗浄装置10に設けられた位置検出手段12がシャフト22(出力軸70、72)の回転方向と回転角度を検出し、位置判定部520Bに検出結果を送信する。位置判定部520Bが位置情報を受け取ると、制御部500において、再び「ピッ!」と鳴るようにすると、使用者にとって分かりやすい。
次に、ステップS36において、操作ハンドル100を「小洗浄」の側に回し、回転ストローク端で数秒間、保持する。すると、便器洗浄装置10に設けられた位置検出手段12がシャフト22(出力軸70、72)の回転方向と回転角度を検出し、位置判定部520Bに検出結果を送信する。この場合にも、位置判定部520Bが位置情報を受け取ると、制御部500において、再び「ピッ!」と鳴るようにすると、使用者にとって分かりやすい。
この後、使用者が操作ハンドル100を中立位置に戻し、例えば、リモコンユニット510の「止」ボタンを5秒間押し続けると、設定モードが終了する。
以上説明した初期設定操作により、位置検出手段12から位置判定部520Bに対して、「大洗浄」と「小洗浄」におけるシャフト22の回転方向と回転角度の情報がそれぞれ与えられる。これら情報は、CPU501において判断され、これらの情報に基づいて、洗浄モード決定部520Cに格納されている複数の洗浄モードのデータのうちから最適なものが選択され、設定される。このようにして、便器洗浄装置10が取り付けられたロータンクの形式に適合した洗浄モードで、自動洗浄が可能となる。
図14は、「ホールドモード」が含まれる場合の初期設定操作を表すフローチャートである。同図については、図13に関して前述したものと同様のステップには同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
すなわち、ホールドモードを入力する場合には、ステップS36において操作ハンドル100を「小洗浄」の側に回し、その位置情報を入力して「ピッ!」と鳴った後に、ステップS37において、使用者はさらにそのまま数秒間、操作ハンドル100を回転ストローク端に保持する。すると、位置判定部520Bが「ホールドモード」であることを判別し、例えば、制御部500において、「ピピッ!!」と鳴る。しかる後に、使用者は、操作ハンドル100を中立位置に戻し、例えば、リモコンユニット510の「止」ボタンを5秒間押し続けることにより、設定モードを終了することができる。
以上説明したように、本具体例によれば、便器洗浄システムの洗浄モード決定部520Cに複数の洗浄モードを格納しておく。そして、初期設定操作において、「大洗浄」と「小洗浄」におけるシャフト22の回転方向と回転角度、さらにホールドモードの有無を位置検出手段12により検出して、洗浄モード決定部520Cに記憶されている複数の洗浄モードのいずれかを適宜選択し設定可能とすることにより、確実且つ容易に初期設定を実行でき、既存の各種の形式のロータンクに対して柔軟に適合させることができる。
一方、本発明においては、初期設定操作において位置検出手段12から得られた位置情報を記憶し、そのデータに基づいて洗浄を実施することも可能である。例えば、図13あるいは図14に関して前述したような初期設定操作により、「大洗浄」と「小洗浄」のそれぞれについて、シャフト22の回転方向、回転角度、及びホールドモードの有無についての情報を位置検出手段12から位置判定部520Bを介して、洗浄モード決定部520Cに記憶させることができる。
図15は、このように初期設定操作により得られたデータを洗浄モード決定部520Cに記憶させた状態を表す概念図である。このようにして、自動洗浄に必要な動作パラメータを記憶させた後には、操作部510からの「大洗浄」または「小洗浄」の指示に基づいて、洗浄モード決定部520Cに記憶された動作パラメータを読み出して、モータ42を駆動することにより、ロータンクの形式に適合した自動洗浄が可能となる。この際に、記憶した動作パラメータに適合する波形(または電流値)の駆動電流を演算してモータ42に供給してもよいし、または、位置検出手段12からの検出結果を適宜読み出し、記憶したデータと比較しながらモータ42をフィードバック制御することも可能である。
本具体例の場合には、図12に表したように予め洗浄モードに対応するデータを洗浄モード決定部520Cに記憶させておく必要がなく、また、これら予め記憶されているデータに限定されずにあらゆる形式のロータンクに柔軟に適合させることができる点で有利である。
次に、本発明の便器洗浄装置10によって実現可能な補助機能について説明する。
図16は、本発明の具体例にかかる便器洗浄システムの要部を表すブロック図である。同図については、図1乃至図15に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本具体例においては、位置検出手段12から得られた位置情報が位置判別部520Bに与えられ、CPUは、この情報に基づいてモータ42をフィードバック制御する。その結果として、「小洗浄」よりも少量の洗浄水を制御性よく流すことが可能となる。
図17は、本具体例の動作を説明するための模式図である。すなわち、同図(a)は、ロータンク内において、排水バルブ240が閉じている状態を表す。この状態においては、玉鎖220に引き上げ力は作用しておらず、排水バルブ240は排水フランジ242を封止している。この時、所定の水量を超えた場合には、オーバーフロー管244から便器に水が放出される。
図17(b)は、「小洗浄」の状態を表す。すなわち、玉鎖220が引き上げられ、排水バルブ240が開いて洗浄水が排水フランジ242から便器に流される。この状態で洗浄水が流されると、便器において、いわゆる「サイフォン効果」が生じ、便器に貯留している水が配水管に排出される。ただし、この時の排水バルブ240の開度は、「大洗浄」の場合よりも小さい。
図17(c)は、本発明において実現される微量流水の状態を表す。すなわち、玉鎖220を引き上げて排水バルブ240を開くが、その開度は「小洗浄」の場合よりも小さく、便器に流される洗浄水の量は、「小洗浄」の場合よりも微量である。そして、この場合、便器のボウル面を濡らすことは可能であるが、「サイフォン効果」は生じない。
本発明によれば、位置検出手段12からの情報に基づいてモータ42を制御することにより、このように排水バルブ240を「小洗浄」の場合よりもさらに小さな開度で開くことができる。このように微量の洗浄水を流すことができると、以下に説明する種々の便利な補助機能において、高い節水効果が得られる。
まず、第1に、いわゆる「プレ洗浄」において節水効果が得られる。すなわち、使用者が「小」あるいは「大」の使用をする前に、便器に洗浄水を流してボウル面を濡らしておくと、排泄物や汚れの付着を効果的に防ぐことができる。これが「プレ洗浄」である。
図18は、「プレ洗浄」を自動的に実施可能とした便器洗浄システムを表すブロック図である。すなわち、制御部500に、人感センサ522及び着座センサ524が設けられている。この場合、これらセンサ522、524のいずれもが使用者を検知していない状態から、少なくともいずれかが使用者を検知した状態に遷移したら、図17(c)に表した如く、排水バルブ240を僅かに開けて「プレ洗浄」を実施する。そして、本発明によれば、位置検出手段12からの情報に基づいてモータ42をフィードバック制御することにより、排水バルブ240をわずかな開度で制御性よく開くことができる。その結果として、ボウル面を濡らすに必要十分な量の洗浄水のみを流して「プレ洗浄」を実施でき、高い節水効果が得られる。なお、図19に表した如く、操作部510に、プレ洗浄スイッチ512を設け、使用者の手動操作によって「プレ洗浄」を実施可能としてもよい。
第2に、便器の使用時の「音消し」の際にも、高い節水効果が得られる。すなわち、使用者は、「小」などの使用時に、音が周囲に漏れるのを嫌って洗浄水を流す場合がある。 図20は、「音消し」を実施可能とした便器洗浄システムを表すブロック図である。すなわち、操作部510に、音消しスイッチ513が設けられ、使用者の手動操作によって、図17(c)に表した如く、排水バルブ240を僅かに開けて「音消し」を実施する。そして、本発明によれば、位置検出手段12からの情報に基づいてモータ42をフィードバック制御することにより、排水バルブ240をわずかな開度で制御性よく開くことができる。その結果として、高い節水効果を得ながら「音消し」を実施することが可能となる。
第3に、いわゆる「お掃除モード」の際にも、高い節水効果が得られる。すなわち、便器をブラシなどにより掃除する際に、前もってボウル面を濡らしておくと汚れが取れやすくなり、掃除が楽になる。
図21は、「お掃除モード」を実施可能とした便器洗浄システムを表すブロック図である。すなわち、操作部510に、お掃除モードスイッチ514が設けられ、使用者の手動操作によって、図17(c)に表した如く、排水バルブ240を僅かに開けて「音消し」を実施する。この場合も、位置検出手段12からの情報に基づいてモータ42をフィードバック制御することにより、排水バルブ240をわずかな開度で制御性よく開くことができる。その結果として、ボウル面を濡らすに必要十分な洗浄水のみを流すことができ、高い節水効果が得られる。
第4に、寒冷地などにおける「凍結防止モード」の際にも、高い節水効果が得られる。すなわち、便器やロータンク内に貯留されている洗浄水の凍結を防止するためには、少量の洗浄水を流し続けることが効果的である。この際にも、本発明によれば、高い節水効果が得られる。
図22は、「凍結防止モード」を実施可能とした便器洗浄システムを表すブロック図である。すなわち、制御部500に、室温センサ526が設けられている。このセンサ526による検出温度が所定の下限を下回った場合に、図17(c)に表した如く、排水バルブ240を僅かに開けて「凍結防止モード」を実施する。
図23は、「凍結防止モード」を実施可能としたもう一つの具体例を表すブロック図である。すなわち、本具体例の場合には、制御部500に、タイマ528が設けられている。そして、室温が低下する夜間などの時間帯に、図17(c)に表した如く、排水バルブ240を僅かに開けて「凍結防止モード」を実施する。
これらいずれの場合も、位置検出手段12からの情報に基づいてモータ42をフィードバック制御することにより、排水バルブ240をわずかな開度で制御性よく開くことができる。その結果として、貯留水の凍結を防止するのに必要十分な洗浄水のみを流すことができ、高い節水効果が得られる。
さて以上、図16乃至図23を参照しつつ説明したように、少量の洗浄水を流すに際しては、玉鎖の「たるみ」が問題となる場合がある。すなわち、図1に例示した如く、玉鎖(220、230)は、玉鎖レバー(84、85)に取り付けられてモータにより引き上げられる。しかし、玉鎖を玉鎖レバーに取り付ける際には、ある程度の「たるみ」が生じ、この「たるみ」の量は、施工現場によって一定ではなく異なる場合がある。
図24は、玉鎖の「たるみ」を説明するための模式図である。
すなわち、同図(a)に表した状態は、便器洗浄装置10が動作せず、操作ハンドル100が中立の状態である。この時には、玉鎖220にある量の「たるみ」がある。
次に、便器洗浄装置10のモータが駆動し玉鎖レバーが回転を始めると、玉鎖220は引き上げられ、図24(b)に表したように、「たるみ」がとれて張られた状態となる。 さらに玉鎖レバーが回転すると、同図(c)に表したように排水バルブ240が開きはじめ、便器洗浄装置10または操作ハンドル100に設けられたストッパにより停止されて同図(d)の如く停止する。
しかし、このように玉鎖220に不定量の「たるみ」がある場合、位置検出手段12によってシャフト22の回転角度だけを検出したのでは排水バルブ240の開き角度を正確に検出できないこととなる。
これに対して、本発明によれば、モータ42の駆動電流の変化に基づいて、玉鎖220の「たるみ」を検出することができる。
図25は、モータの駆動電流の時間変化を表すグラフ図である。
すなわち、まずモータ42が駆動を開始すると、ラッシュ的に立ち上がりの駆動電流が流れる。そして、図4に関して前述したように所定の角度だけ空転し、その後、玉鎖220を引き上げ始めるが、図24(a)に例示した如く玉鎖220に「たるみ」が残っている間は、負荷が小さいために駆動電流が小さい状態が維持される。この状態を、図25において「(a)」と表した。
モータ42がさらに回転すると、図24(b)に表したように玉鎖220の「たるみ」がなくなり、排水バルブ240にかかる水圧が負荷として生ずるようになる。その結果として、図25に(b)として表したように、駆動電流が立ち上がる。
モータ42がさらに回転すると、図24(c)に表したように排水バルブ240が開きはじめ、洗浄水が流出するとともに、排水バルブ240に浮力が作用するために、モータ42に負荷が急落する。その結果として、図25に「(c)」と表したように、駆動電流が低下する。
そして、図24(d)に表したように、モータ42の回転がストッパにより停止されると、負荷は最大となり、図25に「(d)」として表したように、駆動電源によりリミットされる最大電流が流れる。
そこで、本発明においては、モータ42の駆動電流を監視し、図25に「(b)」で表したように、玉鎖220の「たるみ」がなくなって駆動電流が上昇を始めた時点から位置検出手段12による検知を開始する。
図26は、このようにモータの駆動電流により位置検出手段12の検知のタイミングを決定する手法を説明するためのグラフ図である。すなわち、同図に表したように、モータ42の駆動を開始し、ラッシュ的な電流の後に駆動電流が低下し、再び上昇を開始した段階で、所定のタイミングSに、位置検出手段12によるシャフト22の回転角度の検出を開始する。この開始のタイミングSは、例えば、同図に表したように駆動電流がXミリアンペア以上となった時点とすることができる。この時点では、玉鎖220の「たるみ」はなくなっているので、この時点を始点として計測したシャフト22の回転角度は、「たるみ」に依存せず、排水バルブ240の開き角度と対応させることができる。
タイミングSを始点として計測した位置検出手段12からの情報に基づいて、所定のフィードバック制御によりモータ42を駆動し、排水バルブ240の開き角度を所定の範囲に制御して、少量の洗浄水を制御性良く流すことができる。フィードバック制御の方法としては、例えば、モータ42に供給する電流量を変化させても良く、オン・オフ制御してもよい。
図27は、本発明により実現される便器洗浄システムの動作の一例を表す模式図である。 すなわち、同図(a)に表したように使用者800がトイレに入室すると、制御部500に設けられた人体検知センサが検知し、図18に関して前述したように、「プレ洗浄」が自動的に実施される。
次に、図27(b)に表したように、使用者800が便座に腰掛け、用を足す時、図20に関して前述したように、「音消しスイッチ」を操作することにより、少量の洗浄水が流れ、音消しの効果が得られる。この後、温水洗浄便座を動作させて「おしり」などを温水により洗浄してもよい。
そして、図27(c)に表したように、使用者800が立ち上がると、着座センサが検知し、便器洗浄装置10を駆動させて所定の洗浄水が自動的に流れる。または、使用者800がリモコンユニットなどの操作部510を操作することにより、「大」または「小」の洗浄水を流してもよい。
以上説明したように、本発明によれば、既存の各種のロータンクに取り付けて、確実且つ容易な初期設定により、自動洗浄が可能な便器洗浄システムを実現できる。特に、本発明によれば、位置検出手段を設けることにより広範な洗浄モードに適合できるので、ユーザは、既設のロータンクを買い換えることなく、自動洗浄の恩恵に浴することができる。さらに、「プレ洗浄」をはじめとする各種の便利な補助機能を実施するに際して、高い節水効果を得ることもできる。
以上具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
すなわち、本発明の便器洗浄システムを構成する要素について当業者が設計変更を加えたものであっても、本発明の要旨を備えたものであれば、本発明の範囲に包含される。
すなわち、位置検出手段12の具体的な構造や配置、その検出信号の処理方法やフィードバック制御の方法などについては、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の要旨を備える限り、本発明の範囲に包含される。
また、便器洗浄装置10の外形状、サイズ、内蔵するモータの種類、減速手段が有するギアの数やそれらの減速比、あるいはこれらの配置関係などについては、当業者が適宜設計変更を加えたものも本発明の範囲に包含される。
その他、本発明の実施の形態として上述した便器洗浄システムを基にして、当業者が適宜設計変更して実施しうるすべての便器洗浄システムも同様に本発明の範囲に属する。
本発明の実施の形態にかかる便器洗浄システムを水洗便器に取り付けた状態を例示する模式図である。 本発明の実施形態の便器洗浄装置の要部を表す斜視図である。 本発明の実施例の便器洗浄装置の内部構造を模式的に表した概念図である。 4段目のギア49とシャフト22との結合断面を表す模式図である。 位置検出手段12を拡大した模式図である。 ギアリターンスプリング53に近接して位置検出手段12を配置した具体例を表す模式図である。 シャフトリターンスプリング52に近接して位置検出手段12を配置した具体例を表す模式図である。 出力軸70に位置検出手段12を配置した具体例を表す模式図である。 本発明の実施形態における便器洗浄装置10と制御部500との接続を表すブロック図である。 位置検出手段12を用いることにより便器洗浄装置10の初期設定を実行可能とした具体例を表すブロック図である。 市場に出回っている各種のロータンクの洗浄モードの典型的なものをまとめた一覧表である。 洗浄モード決定部520Cに複数の洗浄モードに対応するデータが記憶されている状態を表す概念図である。 本発明における初期設定操作を表すフローチャートである。 「ホールドモード」が含まれる場合の初期設定操作を表すフローチャートである。 初期設定操作により得られたデータを洗浄モード決定部520Cに記憶させた状態を表す概念図である。 本発明の具体例にかかる便器洗浄システムの要部を表すブロック図である。 本発明の具体例の動作を説明するための模式図である。 「プレ洗浄」を自動的に実施可能とした便器洗浄システムを表すブロック図である。 操作部510に、プレ洗浄スイッチ512を設け、使用者の手動操作によって「プレ洗浄」を実施可能とした具体例を表すブロック図である。 「音消し」を実施可能とした便器洗浄システムを表すブロック図である。 「お掃除モード」を実施可能とした便器洗浄システムを表すブロック図である。 「凍結防止モード」を実施可能とした便器洗浄システムを表すブロック図である。 「凍結防止モード」を実施可能としたもう一つの具体例を表すブロック図である。 玉鎖の「たるみ」を説明するための模式図である。 モータの駆動電流の時間変化を表すグラフ図である。 モータの駆動電流により位置検出手段12の検知のタイミングを決定する手法を説明するためのグラフ図である。 本発明により実現される便器洗浄システムの動作の一例を表す模式図である。 既存のロータンクの形態のいくつかを例示する模式図である。
符号の説明
10 便器洗浄装置
12 位置検出手段
12a プリント基板
12b ポジションブラシユニット
20 螺合突出部
22 シャフト
22P 凸部
40 駆動部
41 筺体
42 モータ
43〜51 ギア
49P 凸部
52 シャフトリターンスプリング
53 ギアリターンスプリング
70、72 出力軸
76 接続用コード
82 スペーサ
84、85 玉鎖レバー
100 操作ハンドル
200 ロータンク
220、230 玉鎖
240、250 排水バルブ
242 排水フランジ
244 オーバーフロー管
400 便座装置
500 制御部
510 操作部(リモコンユニット)
512 プレ洗浄スイッチ
513 音消しスイッチ
514 お掃除モードスイッチ
520 駆動部
520A 駆動信号供給部
520B 位置判別部
520B 位置判定部
520C 洗浄モード決定部
522 人感センサ
524 着座センサ
526 室温センサ
528 タイマ
800 使用者

Claims (7)

  1. 排水バルブを有するロータンクに取り付け可能な便器洗浄装置であって、
    モータと、
    前記モータの出力を減速する減速手段と、
    手動による回転駆動力を入力可能とした入力軸と、
    前記入力軸及び前記減速手段から回転駆動力を出力可能な出力軸と、
    前記出力軸の回転量に対応する情報を出力可能な位置検出手段と、
    有し、前記位置検出手段により検知された前記情報を前記便器洗浄装置の外部に出力可能とした便器洗浄装置と、
    複数の洗浄モードに関する制御情報が格納され、前記位置検出手段から出力される前記情報に基づいて前記複数の洗浄モードのいずれかを設定可能とし、前記設定された洗浄モードに基づいた制御信号を前記便器洗浄装置に供給することにより洗浄動作を可能とした制御部と、
    を備えたことを特徴とする便器洗浄システム。
  2. 排水バルブを有するロータンクに取り付け可能な便器洗浄装置であって、
    モータと、
    前記モータの出力を減速する減速手段と、
    手動による回転駆動力を入力可能とした入力軸と、
    前記入力軸及び前記減速手段から回転駆動力を出力可能な出力軸と、
    前記出力軸の回転量に対応する情報を出力可能な位置検出手段と、
    有し、前記位置検出手段により検知された前記情報を前記便器洗浄装置の外部に出力可能とした便器洗浄装置と、
    初期設定操作において前記位置検出手段から出力される前記情報に基づいて洗浄に関する制御情報を決定し、前記決定された制御情報に基づいた制御信号を前記便器洗浄装置に供給することにより洗浄動作を可能とした制御部と、
    を備えたことを特徴とする便器洗浄システム。
  3. 前記制御情報は、前記出力軸の回転方向に関する情報を含むことを特徴とする請求項記載の便器洗浄システム。
  4. 前記制御情報は、前記出力軸の回転角度に関する情報を含むことを特徴とする請求項またはに記載の便器洗浄システム。
  5. 前記制御部は、前記洗浄動作に際して、前記位置検出手段から出力される前記情報に基づくフィードバック制御を実行することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の便器洗浄システム。
  6. 前記制御部は、大洗浄と、前記大洗浄よりも少量の洗浄水を流す小洗浄と、を実行可能であり、さらに、前記位置検出手段から出力される前記情報に基づくフィードバック制御を実行することにより、前記小洗浄よりも少量の洗浄水を流す制御を実行可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の便器洗浄システム。
  7. 前記制御部は、前記モータの駆動電流の時間変化に基づいて前記フィードバック制御を開始することを特徴とする請求項記載の便器洗浄システム。
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