JP2005023152A - 高い滑り性をもつインキ組成物及び該インキ組成物を用いて印刷されてなるシュリンクまたはストレッチラベル - Google Patents
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Abstract
【課題】高い滑り性を持ち、装着対象物に水滴が存在した場合でも高い滑り性が損なわれないインキ組成物及び該インキ組成物を用いて印刷されてなるシュリンク又はストレッチラベルを提供することを目的とする。
【解決手段】数平均分子量50万〜500万の超高分子量ポリオレフィンパウダーで、この範囲の分子量の物質としては例外的に小粒子径である5〜50μmの粒子径のものを0.1〜20重量%含有することを特徴とするインキ組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】数平均分子量50万〜500万の超高分子量ポリオレフィンパウダーで、この範囲の分子量の物質としては例外的に小粒子径である5〜50μmの粒子径のものを0.1〜20重量%含有することを特徴とするインキ組成物。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高い滑り性を持ち、装着対象物に水滴が存在した場合でも高い滑り性が損なわれないインキ組成物及び該インキ組成物を用いて印刷されてなるシュリンク又はストレッチラベルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シュリンク又はストレッチラベル印刷に使用するインキ組成物には、滑り性を付与するために様々なワックスやシリコン等の滑性付与添加剤が加えられてきた。
【0003】
滑性付与添加剤として加えるこれらワックス等は、従来、粒子径が数μm程度であるのが一般的であり、粒子径の大きいものはほとんど用いられていなかった。
【0004】
従来、これらのワックスなどの滑性付与添加剤を含有するインキ組成物では、不良率が高くなるため近年の高速化に十分対応できなかった。特に、シュリンクラベル装着対象物においては、例えば、PETボトルやびん等に水滴が付着、或いは濡れていると、一般に乾燥時に滑り性の良いインキ組成物であっても大幅な滑性低下を引き起こし、装着不良の原因となった。また昨今のシュリンク又はストレッチラベルに関しては高い隠蔽性が要求される事も多い。この場合、インキ組成物をシュリンクフィルムやストレッチフィルムに重ね刷りしてシュリンクラベルやストレッチラベルを作成して対応することとなるが、従来ワックスを使用したインキ組成物では重ね刷りの回数を多くすると、印刷被膜が厚くなるため、ワックスが埋没等を起こして十全に機能を発揮する事ができなくなり、滑性の低下をまねく。このため、ラベル装着時の不良につながる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明はPETボトルやビン等に装着する目的のシュリンク又はストレッチラベル印刷物の滑り性を改良することにより、装着対象物であるPETボトルやびん等とシュリンク又はストレッチラベルとの装着時の引っかかりを改善することを目的とし、またシュリンク又はストレッチラベル印刷物を個別に切り分ける工程において裁断面の融着を防ぐことにより、ラベル装着工程の高速化と不良率低下に寄与することを目的とする。また、印刷されたシュリンクまたはストレッチのフィルムは一定の加工に適する幅にスリッター加工され、次に印刷面を内面にして筒状に接着剤によりシールされるが、これらのラベル化する各段階での加工工程においてブロッキングを防ぐこともできるインキ組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、インキ組成物中に5〜50μmの超高分子量ポリオレフィンパウダーを0.1〜20重量%含有させることにより、高い活性を持ち、例え装着対象物であるPETボトルやびん等に水滴が付着、或いは濡れている場合であっても、また重ね刷りした場合であってもその良好な滑り性による装着好適性を損なわず、併せて良好な耐ブロッキング性と裁断面融着防止機能を有することを見出したものである。
【0007】
本願発明の請求項1の発明はインキ組成物中に5〜50μmの粒径であり、数平均分子量50〜500万の超高分子量ポリオレフィンパウダーを0.1重量%〜20重量%含有させることを特徴とするインキ組成物であり、請求項2の発明は、請求項1のインキ組成物を用いて印刷されてなることを特徴とするシュリンク又はストレッチラベルであり、請求項3の発明は別記実施例試験方法(4)における試験条件でシュリンク又はストレッチラベル裁断時の切断面融着防止が良好であることを特徴とする請求項2記載のシュリンク又はストレッチラベルであり、請求項4の発明は別記実施例試験方法(5)における試験条件で耐ブロッキング性能が良好であることを特徴とする請求項2記載のシュリンク又はストレッチラベルである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明をさらに詳細に説明する。本発明においてはポリオレフィンパウダーを0.1〜20重量%含有させる。ポリオレフィンパウダーとしては数平均分子量50万〜500万好ましくは100万〜300万のものを用いる。粒子径としては5〜50μm、好ましくは10〜40μmであり、また比重0.80〜1.00g/cm3、硬度D60〜70(ASTM D2240)、融点110℃〜150℃、望ましくは130〜150℃のものを用いる。従来技術で本発明と同様な目的に使用されているワックスとしては、ポリエチレンワックス(以下PE)、テフロン(登録商標)ワックス(以下PTFE)、ポリプロピレンワックス(以下PP)、シリコンワックス等がある。
【0009】
これら従来技術において使用されるワックスは、例えばPEでは600〜5000程度の分子量であり、比較的分子量の大きいPTFEでの3万〜10万程度である。本発明におけるポリオレフィンパウダーのように数百万にものぼる超高分子量の物質はこれまで試験されることはなかった。尚、この分子量はポリオレフィンパウダーとしても突出したものであり、通常のポリオレフィンパウダーの分子量は2千〜25万程度である。この高分子量のため、高い硬度を持ち、これが滑り性に寄与する。
【0010】
本発明で使用するポリオレフィンパウダーは硬度D60〜70(ASTM D2240による)を持ち、一般にワックスとして使用されるPEのD40〜49、また高硬度として知られているPTFEのD55〜60をしのぐ。
また、PTFEの300℃付近の高融点には及ばないが、PEなどをしのぐ高い融点を持ち、これが滑性と耐ブロッキング性に好影響を与える。
本発明で使用するポリオレフィンパウダーは比重0.80〜1.00g/cm3であり、これはインキの比重に近く、長期保管時に沈降し難い。シリコンワックスやPTFEでは良好な滑り性を示すものもあるが、この比重が1.3〜2.5と高く保管時に沈降して問題となることがある。
【0011】
本発明で使用するポリオレフィンパウダーは5〜50μm、好ましくは10〜40μmの粒径を持つが、このため排水経路が確保され水の存在時に滑性低下を防ぐことができる。また重ね刷り時の性能低下を防ぐことにも好影響を与える。同様の粒径を持つ従来技術ワックスもあるが、本発明におけるポリオレフィンパウダーに比べて上に記載した様な物性に不足があるため、同様の効果は得られない。
【0012】
ワックスの添加量は、インキ組成物の全量に対して0.1〜20重量%の範囲である。この範囲内では十分な滑り性、水存在下の滑り性を持ち、シュリンク又はストレッチラベルを対象物に装着する際に十分な適性を有する。また良好な裁断面融着防止効果や耐ブロッキング性を発揮するのに十分である。
【0013】
本発明のインキ組成物は樹脂成分として、例えばアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、酪酢酸繊維素系樹脂、硝化綿、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられるが特にこれらの樹脂に限定されるものではなく、また、一種あるいは二種以上で使用されることにこだわるものではない。
【0014】
本発明のインキ組成物に用いる顔料としては、一般に溶剤系グラビアインキで使用できる無機、有機、あるいは体質顔料が使用できる。無機顔料としては、酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、紺青、群青、カーボンブラック等、有機顔料としては、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料、縮合多環顔料等を挙げることができる。体質顔料としては、炭酸カルシウム、カオリンクレー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、亜鉛華、シリカ、タルク等を挙げることができる。ただし本発明においては顔料の使用については特にこだわらず、顔料を含まないニスの形態で使用することも可能である。
【0015】
本発明のインキ組成物で使用する溶剤としては、水のほかにメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール,n−ブタノール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類、トルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類及びそれらの混合溶剤が挙げられるが、ワックスを溶解しない溶媒であれば特に限定されない。
本発明のインキ組成物は必要により、消泡剤、レベリング剤、再溶解向上剤、酸化防止剤、防腐剤等含有することができる。またアマイド系添加剤やシリコンオイル等、撥水性を持つものを含有させることで本発明の持つ水存在下での滑性向上に寄与することもできる。
【0016】
本発明にワックス以外にインキ組成物として用いられる他の成分として、上記に挙げた成分の他、OPSやPET、塩化ビニル、オレフィン系、ポリエチレン等のシュリンク又はストレッチフィルムに印刷するもので特にラベル用途に用いる物であれば用いる溶剤等との適性を考慮した上で使用することは問題ない。但し、本発明は上に記載した物質以外の使用を制限するものではない。
【0017】
本発明のシュリンク又はストレッチラベルに用いるフィルムとしては、ポリスチレン(OPS)やポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂等からなるフィルムが挙げられ、一または二以上からなる複合フィルムも用いられる。フィルムに使用する配合剤としては印刷性やシュリンク適性、また、ストレッチ性を考慮して、炭化水素系樹脂やゴム系樹脂のような滑性や耐ブロッキング性を低下させるものも使用されることもある。
【0018】
次に、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0019】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明の実施の形態を具体的に説明する。また、本実施例では以下の方法で印刷物の評価を行った。
【0020】
1)試料の作成:試料は各々のインキの適合フィルムに、各々のインキ用溶剤で稀釈した後に印刷を行った。印刷はグラビア方式で行い、印刷版は175L/inヘリオベタ版(スタイラス角度=130度)を使用し、1度印刷及び2度重ね印刷を行った。これを実施例1)〜3)及び比較例1)〜3)の試験用の試料とする。
また、実施例4)、比較例4)においては、一度刷り目には滑性付与添加剤を使用せず印刷し、2度目の重ね印刷に滑性付与添加剤を使用したインキを印刷し、これを試験用の試料とする。
【0021】
2)滑り性の評価:評価方法はJIS K7125に準じて行う。測定機器は摩擦係数測定機TR型(東洋製機株式会社)を用いた。試料印刷面に対するポリエステルシート、あるいは、試料印刷面との2通りの滑り性を評価した。
【0022】
3)水存在下での滑り性評価:評価方法は2)に準ずるが、測定の対象は試料印刷面とPETシート(水有り)の滑り性とする。ここでPETシート(水有り)とはPETシートに水を3滴々下(約0.1から0.2ml)したもののことを指す。この時の動摩擦係数の最大値を測定する。
【0023】
4)口開き性の評価:印刷面同志を合わせた状態で切断した時の切断部における印刷面同志の開口性について評価することで切断面融着防止効果を評価した。
【0024】
5)ブロッキング性の評価:印刷面同志を合わせた状態で40℃において500g重/cm2の荷重を24時間かけた後の印刷面同志のブロッキングを評価した。
【0025】
実施例1)
シュリンクOPS用インキに本発明を適用して評価する。以下の手順でシュリンクOPS用白インキを作成し、本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを添加する。
酸化チタンCR−50(石原産業株式会社)を50重量部にアクリル樹脂パラロイドB−66(ROHM&HAAS)を10重量部加えて、さらに分散剤ディスパロン#701(楠本化成株式会社)を0.5重量部加える。残量として酢酸エチルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。
これにガラスビーズ100重量部を加えてペイントシェーカーで1時間振とうする。この後、ビーズを取り除き、これをインキ用分散ベースとする。
このベースを50重量部取り出しこれにアクリル樹脂パラロイドB−66(ROHM&HAAS)を10重量部、繊維素系樹脂CAB381−0.5(イーストマンコダック社)を5重量部加える。さらに分散ワックスとしてハイフラットT−15P−2(岐阜セラック製造所株式会社)を2重量部、また本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを2重量部加え、残量として酢酸エチルとイソプロピルアルコールを4:6の比率で加えて100重量部とする。小型攪拌機で撹拌して本発明のインキを得る。このインキを前記の印刷、評価方法に沿って評価を行う。
【0026】
実施例2)
シュリンクPET用インキに本発明を適用して評価する。以下の手順でシュリンクPET用白インキを作成し、本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを添加する。
酸化チタンCR−50(前出)を60重量部に硝化綿L1/8(旭化成株式会社)を5重量部加える。さらに分散剤ディスパロン#701(前出)を0.5重量部加える。残量として酢酸エチルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。
これにガラスビーズ100重量部を加えてペイントシェーカーで1時間振とうする。この後、ビーズを取り除き、これをインキ用分散ベースとする。
このベースを50重量部取り出し、ウレタン樹脂溶液サンプレンIB807(三洋化成工業株式会社)を15重量部加える。これに本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを2重量部添加し、残量として酢酸ノルマルプロピル、メチルエチルケトン、トルエンを等量ずつ加えて100重量部とし、小型攪拌機で攪拌して本発明のインキを得る。
【0027】
実施例3)
シュリンクオレフィン系フィルム用インキに本発明を適用して評価する。以下の手順でシュリンクオレフィン系フィルム用白インキを作成し、本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを添加する。
酸化チタンCR−50(前出)を60重量部に硝化綿L1/8(前出)を5重量部加える。さらに分散剤ディスパロン#701(前出)を0.5重量部加える。残量として酢酸エチルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。
これにガラスビーズ100重量部を加えてペイントシェーカーで1時間振とうする。この後、ビーズを取り除き、これをインキ用分散ベースとする。
このベースを50重量部取り出し、ウレタン樹脂溶液サンプレンIB807(前出)を20重量部加える。また、本発明の主幹たる微粒子超高分子ポリオレフィンパウダーを2重量部加える。これに残量として酢酸エチルとIPAを2:1の比率で加えて100重量部とし、小型攪拌機で撹拌して本発明のインキを得る。
【0028】
実施例4)
ストレッチラベル用インキに本発明を適用して評価する。以下の手順でストレッチラベル用白インキを作成し、本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを添加する。
酸化チタンCR−50(石原産業株式会社)を50重量部にウレタン樹脂サンプレンIB807(三洋化成工業株式会社)15重量部加えて、さらに分散剤ディスパロン#701(前出)を0.5重量部加える。残量として酢酸エチルと酢酸ノルマルプロピルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。
これにガラスビーズ100重量部を加えてペイントシェーカーで1時間振とうする。この後、ビーズを取り除き、これをインキ用分散ベースとする。
このベースを60重量部取り出し、これにウレタン樹脂サンプレンIB807(前出)15重量部、繊維素系樹脂CAB381−0.5(前出)を3重量部加え、残量として酢酸エチルと酢酸ノルマルプロピルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。小型攪拌機で撹拌して本発明のインキを得る。このインキを前記の印刷、評価方法に沿って評価を行う。
【0029】
比較例1)
実施例1)と同様なインキであり、本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを使用せず、従来技術である滑性付与添加剤を用いたインキを試作試験して比較例1)とする。以下の手順で比較用シュリンクOPS用白インキを試作し、各種滑性付与添加剤を加える。
酸化チタンCR−50(前出)を50重量部にアクリル樹脂パラロイドB−66(前出)を10重量部加えて、さらに分散剤ディスパロン#701(前出)を0.5重量部を加える。残量として酢酸エチルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。これにガラスビーズ100重量部加えてペイントシェーカーで1時間振とうする。ガラスビーズを取り除き、これをインキ用分散ベースとする。このベースを50重量部取り出し、これにアクリル樹脂パラロイドB−66(前出)を10重量部、繊維素系樹脂CAB381−0.5(前出)を5重量部加える。さらに分散ワックスとしてハイフラットT−15P−2(前出)を2重量部加える。
ここに、別表1の各種従来滑性付与添加剤を表の様に加えて、残量として酢酸エチルとイソプロピルアルコールを4:6の比率で加えて100重量部とする。
小型攪拌機で攪拌して、実施例1)に対する比較用のインキを得る。このインキを前記の印刷、評価方法に沿って評価を行い、実施例1)に対する比較とする。
【0030】
比較例2)
実施例2)と同様なインキであり、本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを使用せず、従来技術である滑性付与添加剤を用いたインキを作成して比較例2)とする。
以下の手順で比較用シュリンクPET用白インキを作成し、各種滑性付与添加剤を加える。酸化チタンCR−50(前出)を60重量部に硝化綿L1/8(前出)を5重量部加える。さらに分散剤ディスパロン#701(前出)を0.5重量部加える。残量として酢酸エチルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。
これにガラスビーズ100重量部を加えてペイントシェーカーで1時間振とうする。この後、ビーズを取り除き、これをインキ用分散ベースとする。
このベースを50重量部取り出し、ウレタン樹脂溶液サンプレンIB807(前出)を15重量部加える。別表2の各種従来滑性付与添加剤を加えて、残量として酢酸ノルマルプロピル、メチルエチルケトン、トルエンを等量ずつ加えて100重量部とし、小型攪拌機で撹拌して比較用インキを得る。
【0031】
比較例3)
実施例3)と同様なインキであり、本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを使用せず、従来技術である滑性付与添加剤を用いたインキを作成して比較例3)とする。以下の手順で比較用シュリンクオレフィン系フィルム用白インキを作成し、各種従来滑性付与添加剤を加える。
酸化チタンCR−50(前出)を60重量部に硝化綿L1/8(前出)を5重量部加える。さらに分散剤ディスパロン#701(前出)を0.5重量部加える。残量として酢酸エチルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。
これにガラスビーズ100重量部を加えてペイントシェーカーで1時間振とうする。この後、ビーズを取り除き、これをインキ用分散ベースとする。
このベースを50重量部取り出し、ウレタン樹脂サンプレンIB807(前出)を20重量部加える。別表3の各種従来滑性付与添加剤を加えて、残量として酢酸エチルとIPAを2:1の比率で加えて100重量部とし、小型攪拌機で撹拌して比較用インキを得る。
【0032】
比較例4)
実施例4)と同様なインキであり、本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを使用せず、従来技術である滑性付与添加剤を用いたインキを試作試験して比較例4)とする。以下の手順で比較用ストレッチ用白インキを試作し、各種滑性付与添加剤を加える。
酸化チタンCR−50(前出)を50重量部にウレタン樹脂サンプレンIB807(前出)15重量部加えて、さらに分散剤ディスパロン#701(前出)を0.5重量部加える。残量として酢酸エチルと酢酸ノルマルプロピルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。
これにガラスビーズ100重量部を加えてペイントシェーカーで1時間振とうする。この後ビーズを取り除き、これをインキ用分散ベースとする。
このベースを60重量部取り出し、これにウレタン樹脂サンプレンIB807(前出)15重量部、繊維素系樹脂CAB381−0.5(前出)を3重量部加える。ここに、別表4の各種従来滑性付与添加剤を各1重量部加えて、残量として酢酸エチルと酢酸ノルマルプロピルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100部とする。小型攪拌機で攪拌して実施例4)に対する比較用のインキを得る。このインキを前記の印刷、評価方法に沿って評価を行い、実施例4)に対する比較とする。
【0033】
【表1】比較例1)において添加した滑性付与添加剤
【0034】
【表2】比較例2)において添加した滑性付与添加剤
【0035】
【表3】比較例3)において添加した滑性付与添加剤
【0036】
【表4】比較例4)において添加した滑性付与添加剤
【0037】
【表5】〈評価〉 実施例1)−比較例1)
【0038】
尚、μs:静摩擦係数、μk:動摩擦係数であり、数値が低い方が良好となる。A)のテフロン(登録商標)ワックスにおいては、印刷中、或いは保管中に沈降が観られ、印刷が不安定となる傾向が観られた。また、残りインキでの沈降も発生した。D)のアクリルワックスは分離しやすく、E)、F)の真球シリコンワックスでも程度の差はあるものの、沈降する傾向が観られたので、インキの安定性の面からあまり好ましくない。実施例1)においては、通常の滑り性は他に比べて極めて良好で水存在下でも滑り性は静摩擦係数とほぼ等しい程度であるため、本目的に好適である。
【0039】
【表6】〈評価〉 実施例2)−比較例2)
尚、μs:静摩擦係数、μk:動摩擦係数であり、数値が低い方が良好となる。
【0040】
【表7】〈評価〉 実施例3)−比較例3)
尚、μs:静摩擦係数、μk:動摩擦係数であり、数値が低い方が良好となる。
【0041】
【表8】〈評価〉 実施例4)−比較例4)
尚、μs:静摩擦係数、μk:動摩擦係数であり、数値が低い方が良好となる。
【0042】
評価に示したとおり、実施例4)においては比較例4)のどの添加剤を使用した時よりもPETシート、印刷面同志におけるμs値、μk値、が低く良好な滑り性結果が得られた。口開き性、ブロッキング性とも良好な結果が得られた。インキ及び印刷後の残りインキにおける保管後の添加剤の安定性についても実施例4)は良好な結果が得られた。
【0043】
【発明の効果】
本発明のインキ組成物によって印刷されたシュリンク又はストレッチラベル印刷物は良好な滑り性を有し、ラベル装着を高速で行うことを可能にし、また、印刷物のブロッキングの防止、および、ラベル裁断面の融着の防止の効果を発揮できる。かつ、シュリンクラベル印刷物においてはラベル装着対象物に水滴が付着している時でもラベル装着を高速で行うことができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は高い滑り性を持ち、装着対象物に水滴が存在した場合でも高い滑り性が損なわれないインキ組成物及び該インキ組成物を用いて印刷されてなるシュリンク又はストレッチラベルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シュリンク又はストレッチラベル印刷に使用するインキ組成物には、滑り性を付与するために様々なワックスやシリコン等の滑性付与添加剤が加えられてきた。
【0003】
滑性付与添加剤として加えるこれらワックス等は、従来、粒子径が数μm程度であるのが一般的であり、粒子径の大きいものはほとんど用いられていなかった。
【0004】
従来、これらのワックスなどの滑性付与添加剤を含有するインキ組成物では、不良率が高くなるため近年の高速化に十分対応できなかった。特に、シュリンクラベル装着対象物においては、例えば、PETボトルやびん等に水滴が付着、或いは濡れていると、一般に乾燥時に滑り性の良いインキ組成物であっても大幅な滑性低下を引き起こし、装着不良の原因となった。また昨今のシュリンク又はストレッチラベルに関しては高い隠蔽性が要求される事も多い。この場合、インキ組成物をシュリンクフィルムやストレッチフィルムに重ね刷りしてシュリンクラベルやストレッチラベルを作成して対応することとなるが、従来ワックスを使用したインキ組成物では重ね刷りの回数を多くすると、印刷被膜が厚くなるため、ワックスが埋没等を起こして十全に機能を発揮する事ができなくなり、滑性の低下をまねく。このため、ラベル装着時の不良につながる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明はPETボトルやビン等に装着する目的のシュリンク又はストレッチラベル印刷物の滑り性を改良することにより、装着対象物であるPETボトルやびん等とシュリンク又はストレッチラベルとの装着時の引っかかりを改善することを目的とし、またシュリンク又はストレッチラベル印刷物を個別に切り分ける工程において裁断面の融着を防ぐことにより、ラベル装着工程の高速化と不良率低下に寄与することを目的とする。また、印刷されたシュリンクまたはストレッチのフィルムは一定の加工に適する幅にスリッター加工され、次に印刷面を内面にして筒状に接着剤によりシールされるが、これらのラベル化する各段階での加工工程においてブロッキングを防ぐこともできるインキ組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、インキ組成物中に5〜50μmの超高分子量ポリオレフィンパウダーを0.1〜20重量%含有させることにより、高い活性を持ち、例え装着対象物であるPETボトルやびん等に水滴が付着、或いは濡れている場合であっても、また重ね刷りした場合であってもその良好な滑り性による装着好適性を損なわず、併せて良好な耐ブロッキング性と裁断面融着防止機能を有することを見出したものである。
【0007】
本願発明の請求項1の発明はインキ組成物中に5〜50μmの粒径であり、数平均分子量50〜500万の超高分子量ポリオレフィンパウダーを0.1重量%〜20重量%含有させることを特徴とするインキ組成物であり、請求項2の発明は、請求項1のインキ組成物を用いて印刷されてなることを特徴とするシュリンク又はストレッチラベルであり、請求項3の発明は別記実施例試験方法(4)における試験条件でシュリンク又はストレッチラベル裁断時の切断面融着防止が良好であることを特徴とする請求項2記載のシュリンク又はストレッチラベルであり、請求項4の発明は別記実施例試験方法(5)における試験条件で耐ブロッキング性能が良好であることを特徴とする請求項2記載のシュリンク又はストレッチラベルである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明をさらに詳細に説明する。本発明においてはポリオレフィンパウダーを0.1〜20重量%含有させる。ポリオレフィンパウダーとしては数平均分子量50万〜500万好ましくは100万〜300万のものを用いる。粒子径としては5〜50μm、好ましくは10〜40μmであり、また比重0.80〜1.00g/cm3、硬度D60〜70(ASTM D2240)、融点110℃〜150℃、望ましくは130〜150℃のものを用いる。従来技術で本発明と同様な目的に使用されているワックスとしては、ポリエチレンワックス(以下PE)、テフロン(登録商標)ワックス(以下PTFE)、ポリプロピレンワックス(以下PP)、シリコンワックス等がある。
【0009】
これら従来技術において使用されるワックスは、例えばPEでは600〜5000程度の分子量であり、比較的分子量の大きいPTFEでの3万〜10万程度である。本発明におけるポリオレフィンパウダーのように数百万にものぼる超高分子量の物質はこれまで試験されることはなかった。尚、この分子量はポリオレフィンパウダーとしても突出したものであり、通常のポリオレフィンパウダーの分子量は2千〜25万程度である。この高分子量のため、高い硬度を持ち、これが滑り性に寄与する。
【0010】
本発明で使用するポリオレフィンパウダーは硬度D60〜70(ASTM D2240による)を持ち、一般にワックスとして使用されるPEのD40〜49、また高硬度として知られているPTFEのD55〜60をしのぐ。
また、PTFEの300℃付近の高融点には及ばないが、PEなどをしのぐ高い融点を持ち、これが滑性と耐ブロッキング性に好影響を与える。
本発明で使用するポリオレフィンパウダーは比重0.80〜1.00g/cm3であり、これはインキの比重に近く、長期保管時に沈降し難い。シリコンワックスやPTFEでは良好な滑り性を示すものもあるが、この比重が1.3〜2.5と高く保管時に沈降して問題となることがある。
【0011】
本発明で使用するポリオレフィンパウダーは5〜50μm、好ましくは10〜40μmの粒径を持つが、このため排水経路が確保され水の存在時に滑性低下を防ぐことができる。また重ね刷り時の性能低下を防ぐことにも好影響を与える。同様の粒径を持つ従来技術ワックスもあるが、本発明におけるポリオレフィンパウダーに比べて上に記載した様な物性に不足があるため、同様の効果は得られない。
【0012】
ワックスの添加量は、インキ組成物の全量に対して0.1〜20重量%の範囲である。この範囲内では十分な滑り性、水存在下の滑り性を持ち、シュリンク又はストレッチラベルを対象物に装着する際に十分な適性を有する。また良好な裁断面融着防止効果や耐ブロッキング性を発揮するのに十分である。
【0013】
本発明のインキ組成物は樹脂成分として、例えばアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、酪酢酸繊維素系樹脂、硝化綿、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられるが特にこれらの樹脂に限定されるものではなく、また、一種あるいは二種以上で使用されることにこだわるものではない。
【0014】
本発明のインキ組成物に用いる顔料としては、一般に溶剤系グラビアインキで使用できる無機、有機、あるいは体質顔料が使用できる。無機顔料としては、酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、紺青、群青、カーボンブラック等、有機顔料としては、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料、縮合多環顔料等を挙げることができる。体質顔料としては、炭酸カルシウム、カオリンクレー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、亜鉛華、シリカ、タルク等を挙げることができる。ただし本発明においては顔料の使用については特にこだわらず、顔料を含まないニスの形態で使用することも可能である。
【0015】
本発明のインキ組成物で使用する溶剤としては、水のほかにメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール,n−ブタノール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類、トルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類及びそれらの混合溶剤が挙げられるが、ワックスを溶解しない溶媒であれば特に限定されない。
本発明のインキ組成物は必要により、消泡剤、レベリング剤、再溶解向上剤、酸化防止剤、防腐剤等含有することができる。またアマイド系添加剤やシリコンオイル等、撥水性を持つものを含有させることで本発明の持つ水存在下での滑性向上に寄与することもできる。
【0016】
本発明にワックス以外にインキ組成物として用いられる他の成分として、上記に挙げた成分の他、OPSやPET、塩化ビニル、オレフィン系、ポリエチレン等のシュリンク又はストレッチフィルムに印刷するもので特にラベル用途に用いる物であれば用いる溶剤等との適性を考慮した上で使用することは問題ない。但し、本発明は上に記載した物質以外の使用を制限するものではない。
【0017】
本発明のシュリンク又はストレッチラベルに用いるフィルムとしては、ポリスチレン(OPS)やポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂等からなるフィルムが挙げられ、一または二以上からなる複合フィルムも用いられる。フィルムに使用する配合剤としては印刷性やシュリンク適性、また、ストレッチ性を考慮して、炭化水素系樹脂やゴム系樹脂のような滑性や耐ブロッキング性を低下させるものも使用されることもある。
【0018】
次に、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0019】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明の実施の形態を具体的に説明する。また、本実施例では以下の方法で印刷物の評価を行った。
【0020】
1)試料の作成:試料は各々のインキの適合フィルムに、各々のインキ用溶剤で稀釈した後に印刷を行った。印刷はグラビア方式で行い、印刷版は175L/inヘリオベタ版(スタイラス角度=130度)を使用し、1度印刷及び2度重ね印刷を行った。これを実施例1)〜3)及び比較例1)〜3)の試験用の試料とする。
また、実施例4)、比較例4)においては、一度刷り目には滑性付与添加剤を使用せず印刷し、2度目の重ね印刷に滑性付与添加剤を使用したインキを印刷し、これを試験用の試料とする。
【0021】
2)滑り性の評価:評価方法はJIS K7125に準じて行う。測定機器は摩擦係数測定機TR型(東洋製機株式会社)を用いた。試料印刷面に対するポリエステルシート、あるいは、試料印刷面との2通りの滑り性を評価した。
【0022】
3)水存在下での滑り性評価:評価方法は2)に準ずるが、測定の対象は試料印刷面とPETシート(水有り)の滑り性とする。ここでPETシート(水有り)とはPETシートに水を3滴々下(約0.1から0.2ml)したもののことを指す。この時の動摩擦係数の最大値を測定する。
【0023】
4)口開き性の評価:印刷面同志を合わせた状態で切断した時の切断部における印刷面同志の開口性について評価することで切断面融着防止効果を評価した。
【0024】
5)ブロッキング性の評価:印刷面同志を合わせた状態で40℃において500g重/cm2の荷重を24時間かけた後の印刷面同志のブロッキングを評価した。
【0025】
実施例1)
シュリンクOPS用インキに本発明を適用して評価する。以下の手順でシュリンクOPS用白インキを作成し、本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを添加する。
酸化チタンCR−50(石原産業株式会社)を50重量部にアクリル樹脂パラロイドB−66(ROHM&HAAS)を10重量部加えて、さらに分散剤ディスパロン#701(楠本化成株式会社)を0.5重量部加える。残量として酢酸エチルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。
これにガラスビーズ100重量部を加えてペイントシェーカーで1時間振とうする。この後、ビーズを取り除き、これをインキ用分散ベースとする。
このベースを50重量部取り出しこれにアクリル樹脂パラロイドB−66(ROHM&HAAS)を10重量部、繊維素系樹脂CAB381−0.5(イーストマンコダック社)を5重量部加える。さらに分散ワックスとしてハイフラットT−15P−2(岐阜セラック製造所株式会社)を2重量部、また本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを2重量部加え、残量として酢酸エチルとイソプロピルアルコールを4:6の比率で加えて100重量部とする。小型攪拌機で撹拌して本発明のインキを得る。このインキを前記の印刷、評価方法に沿って評価を行う。
【0026】
実施例2)
シュリンクPET用インキに本発明を適用して評価する。以下の手順でシュリンクPET用白インキを作成し、本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを添加する。
酸化チタンCR−50(前出)を60重量部に硝化綿L1/8(旭化成株式会社)を5重量部加える。さらに分散剤ディスパロン#701(前出)を0.5重量部加える。残量として酢酸エチルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。
これにガラスビーズ100重量部を加えてペイントシェーカーで1時間振とうする。この後、ビーズを取り除き、これをインキ用分散ベースとする。
このベースを50重量部取り出し、ウレタン樹脂溶液サンプレンIB807(三洋化成工業株式会社)を15重量部加える。これに本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを2重量部添加し、残量として酢酸ノルマルプロピル、メチルエチルケトン、トルエンを等量ずつ加えて100重量部とし、小型攪拌機で攪拌して本発明のインキを得る。
【0027】
実施例3)
シュリンクオレフィン系フィルム用インキに本発明を適用して評価する。以下の手順でシュリンクオレフィン系フィルム用白インキを作成し、本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを添加する。
酸化チタンCR−50(前出)を60重量部に硝化綿L1/8(前出)を5重量部加える。さらに分散剤ディスパロン#701(前出)を0.5重量部加える。残量として酢酸エチルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。
これにガラスビーズ100重量部を加えてペイントシェーカーで1時間振とうする。この後、ビーズを取り除き、これをインキ用分散ベースとする。
このベースを50重量部取り出し、ウレタン樹脂溶液サンプレンIB807(前出)を20重量部加える。また、本発明の主幹たる微粒子超高分子ポリオレフィンパウダーを2重量部加える。これに残量として酢酸エチルとIPAを2:1の比率で加えて100重量部とし、小型攪拌機で撹拌して本発明のインキを得る。
【0028】
実施例4)
ストレッチラベル用インキに本発明を適用して評価する。以下の手順でストレッチラベル用白インキを作成し、本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを添加する。
酸化チタンCR−50(石原産業株式会社)を50重量部にウレタン樹脂サンプレンIB807(三洋化成工業株式会社)15重量部加えて、さらに分散剤ディスパロン#701(前出)を0.5重量部加える。残量として酢酸エチルと酢酸ノルマルプロピルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。
これにガラスビーズ100重量部を加えてペイントシェーカーで1時間振とうする。この後、ビーズを取り除き、これをインキ用分散ベースとする。
このベースを60重量部取り出し、これにウレタン樹脂サンプレンIB807(前出)15重量部、繊維素系樹脂CAB381−0.5(前出)を3重量部加え、残量として酢酸エチルと酢酸ノルマルプロピルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。小型攪拌機で撹拌して本発明のインキを得る。このインキを前記の印刷、評価方法に沿って評価を行う。
【0029】
比較例1)
実施例1)と同様なインキであり、本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを使用せず、従来技術である滑性付与添加剤を用いたインキを試作試験して比較例1)とする。以下の手順で比較用シュリンクOPS用白インキを試作し、各種滑性付与添加剤を加える。
酸化チタンCR−50(前出)を50重量部にアクリル樹脂パラロイドB−66(前出)を10重量部加えて、さらに分散剤ディスパロン#701(前出)を0.5重量部を加える。残量として酢酸エチルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。これにガラスビーズ100重量部加えてペイントシェーカーで1時間振とうする。ガラスビーズを取り除き、これをインキ用分散ベースとする。このベースを50重量部取り出し、これにアクリル樹脂パラロイドB−66(前出)を10重量部、繊維素系樹脂CAB381−0.5(前出)を5重量部加える。さらに分散ワックスとしてハイフラットT−15P−2(前出)を2重量部加える。
ここに、別表1の各種従来滑性付与添加剤を表の様に加えて、残量として酢酸エチルとイソプロピルアルコールを4:6の比率で加えて100重量部とする。
小型攪拌機で攪拌して、実施例1)に対する比較用のインキを得る。このインキを前記の印刷、評価方法に沿って評価を行い、実施例1)に対する比較とする。
【0030】
比較例2)
実施例2)と同様なインキであり、本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを使用せず、従来技術である滑性付与添加剤を用いたインキを作成して比較例2)とする。
以下の手順で比較用シュリンクPET用白インキを作成し、各種滑性付与添加剤を加える。酸化チタンCR−50(前出)を60重量部に硝化綿L1/8(前出)を5重量部加える。さらに分散剤ディスパロン#701(前出)を0.5重量部加える。残量として酢酸エチルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。
これにガラスビーズ100重量部を加えてペイントシェーカーで1時間振とうする。この後、ビーズを取り除き、これをインキ用分散ベースとする。
このベースを50重量部取り出し、ウレタン樹脂溶液サンプレンIB807(前出)を15重量部加える。別表2の各種従来滑性付与添加剤を加えて、残量として酢酸ノルマルプロピル、メチルエチルケトン、トルエンを等量ずつ加えて100重量部とし、小型攪拌機で撹拌して比較用インキを得る。
【0031】
比較例3)
実施例3)と同様なインキであり、本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを使用せず、従来技術である滑性付与添加剤を用いたインキを作成して比較例3)とする。以下の手順で比較用シュリンクオレフィン系フィルム用白インキを作成し、各種従来滑性付与添加剤を加える。
酸化チタンCR−50(前出)を60重量部に硝化綿L1/8(前出)を5重量部加える。さらに分散剤ディスパロン#701(前出)を0.5重量部加える。残量として酢酸エチルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。
これにガラスビーズ100重量部を加えてペイントシェーカーで1時間振とうする。この後、ビーズを取り除き、これをインキ用分散ベースとする。
このベースを50重量部取り出し、ウレタン樹脂サンプレンIB807(前出)を20重量部加える。別表3の各種従来滑性付与添加剤を加えて、残量として酢酸エチルとIPAを2:1の比率で加えて100重量部とし、小型攪拌機で撹拌して比較用インキを得る。
【0032】
比較例4)
実施例4)と同様なインキであり、本発明の主幹たる微粒子超高分子量ポリオレフィンパウダーを使用せず、従来技術である滑性付与添加剤を用いたインキを試作試験して比較例4)とする。以下の手順で比較用ストレッチ用白インキを試作し、各種滑性付与添加剤を加える。
酸化チタンCR−50(前出)を50重量部にウレタン樹脂サンプレンIB807(前出)15重量部加えて、さらに分散剤ディスパロン#701(前出)を0.5重量部加える。残量として酢酸エチルと酢酸ノルマルプロピルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100重量部とする。
これにガラスビーズ100重量部を加えてペイントシェーカーで1時間振とうする。この後ビーズを取り除き、これをインキ用分散ベースとする。
このベースを60重量部取り出し、これにウレタン樹脂サンプレンIB807(前出)15重量部、繊維素系樹脂CAB381−0.5(前出)を3重量部加える。ここに、別表4の各種従来滑性付与添加剤を各1重量部加えて、残量として酢酸エチルと酢酸ノルマルプロピルとイソプロピルアルコールを等量ずつ加えて100部とする。小型攪拌機で攪拌して実施例4)に対する比較用のインキを得る。このインキを前記の印刷、評価方法に沿って評価を行い、実施例4)に対する比較とする。
【0033】
【表1】比較例1)において添加した滑性付与添加剤
【0034】
【表2】比較例2)において添加した滑性付与添加剤
【0035】
【表3】比較例3)において添加した滑性付与添加剤
【0036】
【表4】比較例4)において添加した滑性付与添加剤
【0037】
【表5】〈評価〉 実施例1)−比較例1)
【0038】
尚、μs:静摩擦係数、μk:動摩擦係数であり、数値が低い方が良好となる。A)のテフロン(登録商標)ワックスにおいては、印刷中、或いは保管中に沈降が観られ、印刷が不安定となる傾向が観られた。また、残りインキでの沈降も発生した。D)のアクリルワックスは分離しやすく、E)、F)の真球シリコンワックスでも程度の差はあるものの、沈降する傾向が観られたので、インキの安定性の面からあまり好ましくない。実施例1)においては、通常の滑り性は他に比べて極めて良好で水存在下でも滑り性は静摩擦係数とほぼ等しい程度であるため、本目的に好適である。
【0039】
【表6】〈評価〉 実施例2)−比較例2)
尚、μs:静摩擦係数、μk:動摩擦係数であり、数値が低い方が良好となる。
【0040】
【表7】〈評価〉 実施例3)−比較例3)
尚、μs:静摩擦係数、μk:動摩擦係数であり、数値が低い方が良好となる。
【0041】
【表8】〈評価〉 実施例4)−比較例4)
尚、μs:静摩擦係数、μk:動摩擦係数であり、数値が低い方が良好となる。
【0042】
評価に示したとおり、実施例4)においては比較例4)のどの添加剤を使用した時よりもPETシート、印刷面同志におけるμs値、μk値、が低く良好な滑り性結果が得られた。口開き性、ブロッキング性とも良好な結果が得られた。インキ及び印刷後の残りインキにおける保管後の添加剤の安定性についても実施例4)は良好な結果が得られた。
【0043】
【発明の効果】
本発明のインキ組成物によって印刷されたシュリンク又はストレッチラベル印刷物は良好な滑り性を有し、ラベル装着を高速で行うことを可能にし、また、印刷物のブロッキングの防止、および、ラベル裁断面の融着の防止の効果を発揮できる。かつ、シュリンクラベル印刷物においてはラベル装着対象物に水滴が付着している時でもラベル装着を高速で行うことができる。
Claims (5)
- 数平均分子量50万〜500万の超高分子量ポリオレフィンパウダーで、この範囲の分子量の物質としては例外的に小粒子径である5〜50μmの粒子径のものを0.1〜20重量%含有することを特徴とするインキ組成物。
- 請求項1のインキ組成物を用いて印刷されていることを特徴とするシュリンク又はストレッチラベル。
- 実施例試験方法(4)における試験条件で、シュリンク又はストレッチラベル裁断時の切断面融着防止効果が良好であることを特徴とする請求項2記載のシュリンク又はストレッチラベル。
- 実施例試験方法(5)における試験条件で耐ブロッキング性能が良好であることを特徴とする請求項2記載のシュリンク又はストレッチラベル。
- 請求項1のインキ組成物は特に溶剤系のインキにこだわるものではなく、水系や紫外線硬化型あるいは電子線硬化型インキ等の一般にフィルム印刷に用いられるインキについては印刷の形式には関係なくすべて含まれる。
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