JP2002155154A - 架橋型摺動性樹脂成型品 - Google Patents

架橋型摺動性樹脂成型品

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JP2002155154A JP2000353768A JP2000353768A JP2002155154A JP 2002155154 A JP2002155154 A JP 2002155154A JP 2000353768 A JP2000353768 A JP 2000353768A JP 2000353768 A JP2000353768 A JP 2000353768A JP 2002155154 A JP2002155154 A JP 2002155154A
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誠 中林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジニアリングプラスチック成型品が摩擦
熱で、焼付や変形を起こさない範囲を拡大する。 【解決手段】 電離放射線の照射で、効率よく架橋でき
るタイプに、エンジニアリングプラスチックを変性し
て、これに潤滑油と担持体をブレンドして含油プラスチ
ックとすること、あるいは、超高分子量ポリエチレン等
の固体潤滑剤をブレンドして、成型後、電離放射線を照
射して、架橋型摺動性樹脂成型品を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸受けなど、摺動
時の耐摩耗が要求される樹脂成型品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】摺動時の耐摩耗が要求される軸受け用と
して、たとえば、特開昭51−92858号公報に記載
されているように、含油ポリアミド樹脂組成物などが検
討されている。
【0003】耐摩耗性に優れているエンジニアリングプ
ラスチックには、ポリブチレンテレフタレート、ポリア
ミド、ポリアセタール、ポリカーボネートなど、種々の
ものがある。しかし、軸受けなど、摺動時の耐摩耗が要
求される用途に使用しようとすると、摩擦熱のため、焼
付を起こすなどの問題がある。ところが、これら通常の
エンジニアリングプラスチックに比べて、特開昭51−
92858号公報に記載されているように、ポリアミド
に潤滑油と活性炭とをブレンドして、含油ポリアミド樹
脂組成物とした場合、摺動時の耐摩耗性が飛躍的に向上
するとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】含油ポリアミド樹脂組
成物の如くの、含油プラスチックにより、摺動時の耐摩
耗性が改良され、エンジニアリングプラスチック成型品
の適用範囲が広げられたことは確かだが、それにも限度
があり、もっと過酷な条件でも、摩擦熱で、焼付や変形
を起こさないエンジニアリングプラスチック成型品が求
められるようになってきた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、エンジニアリ
ングプラスチック成型品が摩擦熱で、焼付や変形を起こ
さない範囲を拡大することを目的とするもので、その特
徴とするところは、電離放射線の照射で、効率よく架橋
できるタイプに、エンジニアリングプラスチックを変性
して、これに潤滑油をブレンドして含油プラスチックと
すること、あるいは、超高分子量ポリエチレン等の固体
潤滑剤をブレンドして、成型後、電離放射線を照射し
て、架橋型摺動性樹脂成型品を得ることである。
【0006】
【発明の実施の形態】エンジニアリングプラスチックの
中でも、6−ナイロンやPBTは、電子線やγ線等の電
離放射線の照射で架橋することができる。しかしなが
ら、6−ナイロンやPBTは電離放射線を照射しても、
低線量では十分な架橋密度が得られない。一方、架橋密
度を高めるために高線量の照射を行うと、照射の過程で
6,6−ナイロンやPBTの崩壊も一部進行するため、
材料の機械的強度が、老化後などに大幅に低下するとい
う問題が生じる。
【0007】鋭意検討の結果、このような問題を生じな
いように、電離放射線の照射で、効率よく架橋できるタ
イプに、エンジニアリングプラスチックを変性するに
は、次の(A)、(B)または(C)の樹脂組成物とす
るのがよいことを見出した。 (A)特定の官能基との反応活性点を有するか又はこれ
を付与したエンジニアリングプラスチックと、前記官能
基と重合性官能基とを同一分子内に有する有機化合物
と、の溶融混合物を含有する樹脂組成物。 (B)特定の官能基との反応活性点を有するか又はこれ
を付与したエンジニアリングプラスチックと、前記官能
基を有するポリオレフィンと、の溶融混合物を含有する
樹脂組成物。 (C)カルボキシル基を有するポリマーと、同一分子内
に炭素−炭素二重結合とオキサゾリン基を有する化合物
を溶融混合して得られる樹脂組成物。
【0008】前記の(A)、(B)または(C)の樹脂
組成物について、以下に述べる。まず、(A)について
は、次のようなものが挙げられる。 (A−1)酸無水物基を有するスチレンの単独重合体も
しくは酸無水物基を有するスチレンの共重合体と、ビニ
ル基アリル基アクリル基メタクリル基からなる群より選
ばれる重合性官能基、及び、アミン基エポキシ基からな
る群より選ばれる官能基を同一分子内に有する有機化合
物と、の溶融混合物を含有する樹脂組成物。 (A−2)オキサゾリン基を有するスチレンの単独重合
体もしくはオキサゾリン基を有するスチレンの共重合体
と、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基か
らなる群より選ばれる重合性官能基、及び、アミン基、
カルボン酸基、ヒドロキシ基、エポキシ基、チオール基
からなる群より選ばれる官能基を同一分子内に有する有
機化合物と、の溶融混合物を含有する樹脂組成物。 (A−3)カルボキシル基を有するスチレンの単独重合
体、またはカルボキシル基を有するスチレンの共重合体
と、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基か
らなる群より選ばれる重合性官能基、及び、アミン基、
カルボン酸基、ヒドロキシ基、エポキシ基、チオール基
からなる群より選ばれる官能基を同一分子内に有する有
機化合物と、の溶融混合物を含有する樹脂組成物。 (A−4)酸無水物基を有するポリフェニレンエーテル
と、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基か
らなる群より選ばれる重合性官能基、及び、アミン基、
エポキシ基からなる群より選ばれる官能基を同一分子内
に有する有機化合物と、の溶融混合物を含有する樹脂組
成物。 (A−5)ポリブチレンテレフタレートと、ビニル基、
アリル基、アクリル基、メタクリル基からなる群より選
ばれる重合性官能基、及び、アミン基、ヒドロキシ基、
エポキシ基、カルボン酸基からなる群より選ばれる官能
基を同一分子内に有する有機化合物と、の溶融混合物を
含有する樹脂組成物。 (A−6)6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,12
−ナイロン、6T−ナイロン等のポリアミド樹脂と、ビ
ニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基からなる
群より選ばれる重合性官能基、及び、エポキシ基、カル
ボン酸基、酸無水物基からなる群より選ばれる官能基を
有する原子団を同一分子内に有する有機化合物と、の溶
融混合物を含有する樹脂組成物。
【0009】(A−1)の酸無水物基を有するスチレン
の単独重合体もしくは酸無水物基を有するスチレン共重
合体の具体例としては、無水マレイン酸とスチレンの共
重合体、無水マレイン酸とスチレンとアクリロニトリル
の共重合体等を例示でき、スチレンとアクリロニトリル
と無水マレイン酸等のモノマーをラジカル共重合するな
どの方法で得ることができる。ポリマー中の無水マレイ
ン酸の共重合比率は0.1〜10モル%が好ましく、
0.5〜5モル%がより好ましい。共重合比率が0.1
モル%未満では耐熱性を満足するための十分な架橋度が
得らぬおそれがある。一方、10モル%を越えて共重合
しても、よりよい効果が得られないばかりか、弾性率や
機械的強度等が低下し、材料価格が高くなるおそれがあ
る。また、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリ
ル基からなる群より選ばれる重合性官能基及びアミン
基、エポキシ基、ヒドロキシ基からなる群より選ばれる
官能基を有する原子団を同一分子内に有する有機化合物
としては、アミノエチルビニルエーテル、4−アミノス
チレン、4−ヒドロキシスチレン、アリルフェノール、
アリルグリシジルエーテル、アリルアミン、ジアリルア
ミン、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレ
ート、アミノエチルメタクリレートなどを例示でき、こ
の中でもグリシジルメタクリレートのようなメタクリル
基とエポキシ基を同一分子内に有する化合物が上記ポリ
マーとの溶融混合性がよいなどの点から好ましく使用で
きる。当該有機化合物の添加量は、酸無水物基を有する
スチレンの単独重合体もしくは共重合体100重量部に
対して、0.5〜20重量部が好ましく、1〜10重量
部がより好ましい。0.5重量部未満では架橋度が不十
分となり、耐熱性を満足しないおそれがある。一方、2
0重量部を越えて添加しても、よりよい効果が得られな
いばかりか、溶融混合時の加工性や成型加工性が低下す
るおそれがある。
【0010】(A−2)のオキサゾリン基を有するスチ
レンの単独重合体もしくはオキサゾリン基を有するスチ
レン共重合体には、スチレンとイソプロペニルオキサゾ
リンの共重合体、スチレンとアクリロニトリルとイソプ
ロペニルオキサゾリンの共重合体などを例示でき、スチ
レン、アクリロニトリル、イソプロペニルオキサゾリン
等のモノマーをラジカル共重合するなどの方法により合
成することができる。これらのポリマー中のイソプロペ
ニルオキサゾリンの共重合比率は0.1〜10モル%が
好ましく、0.5〜5モル%がより好ましい。共重合比
率が0.1モル%未満では十分な架橋度が得られないお
それがある。一方、10モル%を越えて共重合しても、
よりよい効果が得られないばかりか、弾性率や機械的強
度が低下し、材料価格も高くなるおそれがある。また、
ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基からな
る群より選ばれる重合性官能基及びヒドロキシ基、カル
ボン酸基、チオール基からなる群より選ばれる官能基を
有する原子団を同一分子内に有する有機化合物として
は、4−メルカプトスチレン、4−ヒドロキシスチレ
ン、アリルフェノール、アクリル酸、グリシジルアクリ
レート、2−アクリロイルオキシエチルこはく酸、2−
アクリロイルオキシエチルフタル酸、メタクリル酸、2
−メタクロイルオキシエチルこはく酸、2−メタクロイ
ルオキシエチルフタル酸などを例示でき、これらの中で
もメタクリル酸や2−メタクロイルオキシエチルフタル
酸などのメタクリル基とカルボン酸基を同一分子内に有
する化合物が好適に使用できる。当該有機化合物の添加
量はオキサゾリン基を有するスチレンの単独重合体もし
くは共重合体100重量部に対して、0.1〜20重量
部が好ましく、0.5〜10重量部がより好ましい。
0.1重量部未満では架橋度が不十分となり、耐熱性を
満足しないおそれがある。20重量部を越えて添加して
も、よりよい効果が得られないばかりか、溶融混合時の
加工性や射出成型時の加工性が低下するおそれがある。
【0011】(A−3)のカルボキシル基を有するスチ
レン系ポリマーとしては、スチレンとメタクリル酸の共
重合体、スチレンとアクリロニトリルとメタクリル酸の
共重合体、スチレンとアクリロニトリルとアクリル酸の
共重合体、スチレンとイタコン酸の共重合体等のカルボ
ン酸変性ポリスチレン系樹脂を挙げることができ、ラジ
カル重合等の既知の方法で合成し得る。そして、カルボ
キシル基を有するスチレン系ポリマーのカルボキシル基
の含有量については、不飽和カルボン酸モノマーの共重
合比を変更することで、適宜設定することが可能である
が、1〜20重量が好ましく、2〜10重量%がより好
ましい。1重量部未満では耐熱性が不十分となるおそれ
がある。20重量部を越えると、射出成型性が低下した
り、耐衝撃性が低下するなどの問題が生じるおそれがあ
る。一方、同一分子内に炭素−炭素不飽和結合とヒドロ
キシ基を有する化合物としては、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
アリルアルコール、エチレングリコールモノメタクリレ
ート、ジエチレングリコールモノメタクリレート、トリ
メチロールプロパンモノメタクリレート、トリメチロー
ルプロパンジメタクリレート、パラヒドロキシスチレ
ン、メタヒドロキシスチレン、エチル−α−ヒドロキシ
メチルメタクリレート等を例示できる。また、カルボキ
シル基を有するスチレン系ポリマーと、同一分子内に炭
素−炭素不飽和結合とヒドロキシル基を有する化合物の
比率は、スチレン系ポリマー中のカルボキシル基の比率
が1〜20重量%の場合、スチレン系ポリマー100重
量部に対し、同一分子内に炭素−炭素不飽和結合とヒド
ロキシ基を有する化合物が1〜30重量部が好ましく、
2〜20重量部がより好ましい。1重量部未満では耐熱
性が不十分となるおそれがある。30重量部を越える
と、成型加工性が低下し、価格の点でも不利になるおそ
れがある。
【0012】(A−4)の酸無水物基を有するポリフェ
ニレンエーテルは、ポリフェニレンエーテルのポリマー
末端を化学修飾して無水マレイン酸等の酸無水物基を導
入する既知の方法で合成することができる。ビニル基、
アリル基、アクリル基、メタクリル基からなる群より選
ばれる重合性官能基と、アミン基、エポキシ基、ヒドロ
キシ基からなる群より選ばれる官能基を同一分子内に有
する有機化合物としては、アミノエチルビニルエーテ
ル、4−アミノスチレン、4−ヒドロキシスチレン、ア
リルアミン、ジアリルアミン、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、アミノエチルメタクリ
レートなどを例示でき、この中でもグリシジルメタクリ
レートのようなメタクリル基とエポキシ基を同一分子内
に有する化合物が溶融混合時の加工性がよいなどの点か
ら好適に使用できる。当該有機化合物の酸無水物基を有
するポリフェニレンエーテルに対する添加量は0.1〜
20重量部が好ましく、0.5〜10重量部がより好ま
しい。0.1重量部未満では架橋度が不十分となり、耐
熱性が不足するおそれがある。20重量部を越えて添加
してもよりよい効果が得られないばかりか、溶融混合時
の加工性や射出成型時の加工性が低下するおそれがあ
る。
【0013】(A−5)のポリブチレンテレフタレート
に添加するビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリ
ル基からなる群より選ばれる重合性官能基と、アミン
基、カルボン酸基、エポキシ基、ヒドロキシ基からなる
群より選ばれる官能基を同一分子内に有する有機化合物
としては、4−ヒドロキシスチレン、4−アミノスチレ
ン、アリルフェノール、アクリル酸、グリシジルアクリ
レート、メタクリル酸、グリシジルメタクリレート、ア
ミノエチルメタクリレート、2−アクリロイルオキシエ
チルこはく酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル
酸、2−メタクロイルオキシエチルこはく酸、2−メタ
クロイルオキシエチルフタル酸、アクリル酸、メタクリ
ル酸などを例示でき、この中でもメタクリル酸やグリシ
ジルメタクリレートのようなメタクリル基とカルボン酸
基やエポキシ基を同一分子内に有する化合物がポリブチ
レンテレフタレートととの溶融混合時の加工性がよいな
どの点から好適に使用できる。当該有機化合物の添加量
は、ポリブチレンテレフタレート100重量部に対し、
0.1〜20重量部が好ましく、0.5〜10重量部が
より好ましい。0.1重量部未満では架橋度が不十分と
なり、耐熱性が不足になるおそれがある。20重量部を
越えて添加してもよりよい効果が得られないばかりか、
溶融混合時の加工性や射出成型時の加工性が低下するお
それがある。
【0014】(A−6)の6−ナイロン、6,6−ナイ
ロン、6,12−ナイロン、6T−ナイロン等のポリア
ミド樹脂に添加するビニル基、アリル基、アクリル基、
メタクリル基からなる群より選ばれる重合性官能基と、
エポキシ基、カルボン酸基からなる群より選ばれる官能
基を同一分子内に有する有機化合物としては、アクリル
酸、グリシジルアクリレート、メタクリル酸、グリシジ
ルメタクリレート、2−アクリロイルオキシエチルこは
く酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−メ
タクロイルオキシエチルこはく酸、2−メタクロイルオ
キシエチルフタル酸などを例示でき、この中でもグリシ
ジルメタクリレートのようなメタクリル基とエポキシ基
を同一分子内に有する化合物が好ましく使用できる。当
該有機化合物の添加量は、ポリアミド樹脂100重量部
に対し、0.1〜20重量部が好ましく、0.5〜10
重量部がより好ましい。0.1重量部未満では架橋度が
不十分となり、耐熱性が不足するおそれがある。20重
量部を越えて添加してもよりよい効果が得られないばか
りか、溶融混合時の加工性が低下するおそれがある。
【0015】また、(B)については次のようなものが
挙げられる。 (B−1)ポリブチレンテレフタレートと、ポリエステ
ルと反応するモノマーをグラフトまたは共重合させたポ
リオレフィンと、の溶融混合物を含有する樹脂組成物。 (B−2)6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,12
−ナイロン、6T−ナイロン等のポリアミド樹脂と、ポ
リアミドと反応するモノマーをグラフトまたは共重合さ
せたポリオレフィンと、の溶融混合物を含有する樹脂組
成物。 (B−3)酸無水物基を有するポリフェニレンエーテル
と、ポリフェニレンエーテルの酸無水物基と反応するモ
ノマーをグラフトまたは共重合させたポリオレフィン
と、の溶融混合物を含有する樹脂組成物。
【0016】(B−1)のポリエステルと反応するモノ
マーとしては、カルボキシル基、酸無水物、エポキシ
基、オキサゾリン、カルボジイミド、イソシアネート、
水酸基、シラノール基等を含有するモノマーが挙げら
れ、特に無水マレイン酸、グリシジルメタクリレート、
アクリル酸、メタクリル酸等のモノマーが好ましい。 (B−2)のポリアミドと反応するモノマーとしては、
カルボキシル基、酸無水物、エポキシ基、オキサゾリ
ン、カルボジイミド、イソシアネート、水酸基、シラノ
ール基等を含有するモノマーが挙げられ、特に無水マレ
イン酸、グリシジルメタクリレート、アクリル酸、メタ
クリル酸などのモノマーが好ましい。 (B−3)のポリフェニレンエーテルの酸無水物基と反
応するモノマーとしては、アミン基またはエポキシ基を
有するモノマーが挙げられる。また、これらのモノマー
をグラフトまたは共重合させるポリオレフィンとして
は、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(E
VA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EE
A)、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−
ヘキセン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重
合体など、汎用として使用されるポリオレフィンであれ
ばよく、特に限定されない。
【0017】また、(C)については、次のようなもの
が挙げられる。スチレンとメタクリル酸の共重合体、ス
チレンとアクリロニトリルとメタクリル酸の共重合体、
スチレンとアクリメニトリルとアクリル酸の共重合体等
のカルボン酸変性ポリスチレン系樹脂、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリエチレンテレフタレートのようなポ
リエステル樹脂、6−ナイロン、6,6−ナイロン、
6,12−ナイロン、半芳香族ナイロン等のポリアミド
樹脂などのカルボキシル基を有するポリマーと、アクリ
ル酸、メタクリル酸、フマル酸、クロトン酸、デセン
酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の不飽和脂肪酸から
既知の方法により誘導される同一分子内に炭素−炭素不
飽和結合とオキサゾリン基を有する化合物との溶融混合
物を含有する樹脂組成物。
【0018】以上に述べた(A)、(B)または(C)
の樹脂組成物に、潤滑油をブレンドするか、または、超
高分子量ポリエチレン等の固体潤滑剤をブレンドして、
成型後、電離放射線を照射することにより、目的とする
架橋型摺動性樹脂成型品が得られる。
【0019】潤滑油としては、スピンドル油、冷凍機
油、ダイナモ油、タービン油、マシン油、シリンダー
油、ギヤ油等のパラフィン系、ナフテン系鉱油や、グリ
ース、炭化水素、エステル、ポリグリコール、ポリフェ
ニレンエーテル、シリコーン、ハロカーボン系の合成油
等が使用できる。潤滑剤をブレンドする際には、担持体
を使用することで、均一かつ大量に油を保持できる。担
持体としては、炭酸カルシウム、活性炭等、既知の粉体
が使用できる。活性炭としては、瀝青炭、泥炭、グラフ
ァイト、コークス、木材等からつくられるもので、比表
面積が500m2/g以上のものが好ましい。
【0020】固体潤滑剤としては、PTFE、二硫化モ
リブデン、シリコーンゴム、ポリエチレン等の既知の材
料が使用できる。PTFE粒子は、電離放射線の照射に
よりフィブリル化が抑制され、自己潤滑性が向上するの
で好ましい。また、超高分子量ポリエチレンは、電離放
射線の照射により、超高分子量ポリエチレン粒子自体も
架橋し、耐摩耗性が向上するので好ましい。なお、超高
分子量ポリエチレンとしては、分子量が200万以上の
ポリエチレンで、粒子径が20〜40μmのものが好ま
しい。
【0021】(A)、(B)または(C)の樹脂組成物
と、潤滑油および担持体とのブレンドの比率としては、
(A)、(B)または(C)の樹脂組成物100重量部
に対して、潤滑油および担持体をそれぞれ、5〜40重
量部ブレンドすることが好ましい。また、(A)、
(B)または(C)の樹脂組成物と、固体潤滑剤とのブ
レンドの比率としては、99:1〜70:30が好まし
い。
【0022】なお、本発明の配合組成物には、それぞ
れ、更に、多官能モノマーを併用することにより、耐熱
性がより一層良好な樹脂組成物を得ることができる。ま
た、本発明の配合組成物に、着色剤、滑剤、安定剤、酸
化防止剤、難燃剤、架橋促進剤等既知の配合薬品を、必
要に応じて添加することができる。また、本発明の配合
組成物は、単軸混合機、二軸混合機等の既知の混合装置
を用いて製造することが可能であり、これらの材料の成
型も既知の射出成型機を用いて行うことが可能である。
なお、成型品に対する照射は、コバルト60を線源とす
るγ線のほか、X線、α線等も利用可能であるし、加速
電子線を適用する場合には、成型品の厚みにより加速電
圧を適宜設定して照射すれば良い。
【0023】
【実施例】以下に実施例、比較例を用いて、本発明をさ
らに詳しく説明する。なお、実施例、比較例の樹脂成型
品の性能の評価は次のように実施した。 (1)耐摩耗性 プレート状のサンプルについて、相手材料の金属円筒
(内径9.6mm、外径11.6mm)として、S45
Cで、表面#200サンドペーパ仕上げのものを用い
て、スラスト摩擦試験機で、回転数:500rpm、荷
重P=150N、10分間、温度23℃の条件で、摩耗
量を測定し、摩耗量が1mg以下のものを良好とした。 (2)耐衝撃性 ASTM D790に基づいて、アイゾット衝撃強度を
測定し、アイゾット衝撃強度が40J/m以上のものを
良好とした。 (3)耐熱性 耐熱性は260℃の溶融半田浴にシート状成型体を60
秒浸積にした後、変形等の有無を目視で判定し、判定の
基準は次のようにした。 ○:形状保持 △:部分的に溶融変形 ×:浸漬した面積の50%以上が溶融変形
【0024】(実施例A−1)スチレンと無水マレイン
酸の共重合体(メルトフローレート1.5@190℃/
2160g荷重、無水マレイン酸の共重合比率5モル
%)100重量部、重合性官能基とエポキシ基を同一分
子内に併せ持つ有機化合物としてグリシジルメタクリレ
ートを5重量部、酸化防止剤(イルカ゛ノックス1010、商品名、
チバガイギー製)0.3重量部、超高分子量ポリエチレ
ンとしてミペロンXM−220(三井化学社製)10重
量部を、スーパーミキサーを用いて室温でプリブレンド
した。ついで、超高分子量ポリエチレンの代わりに、潤
滑油コスモオルバス460(コスモ石油社製)10重量
部と活性炭白鷺Aドライ(武田薬品社製)10重量部を
用いて同様にプリブレンドした。これらのプリブレンド
した材料を二軸混合機(40mmφ、L/D=42)に
投入し、バレル温度220℃、ダイ温240℃、スクリ
ュー回転数50rpmで溶融混合してストランドカット
し、スチレン系樹脂組成物のペレットを得た。このペレ
ットを射出成型機(型締め力180トン、スクリュー径
45mmφ)を用いて、バレル温度220℃、射出圧1
00kg/cm2、保圧時間15秒、金型温度60℃の条件
で、プレート状サンプル、および、JIS3号として定
められた形状の試験片に成型した。得られた試験片にコ
バルト60線源のγ線を150kGy照射して試験試料
を得て、前記の性能試験を実施した。その結果、当該試
験試料は、耐摩耗性、アイゾット衝撃強度、耐熱性のい
ずれも良好であることがわかった。また、120℃7日
老化後にも、アイゾット衝撃強度は良好に維持されるこ
とがわかった。
【0025】(比較例A−1)実施例1で用いたスチレ
ンと無水マレイン酸の共重合体100重量部、架橋促進
剤としてトリアリルイソシアヌレート10重量部、酸化
防止剤(イルカ゛ノックス1010、商品名、チバガイギー製)0.
3重量部をスーパーミキサーを用いて室温でプリブレン
ドした。プリブレンドした材料を二軸混合機(40mm
φ、L/D=42)に投入し、バレル温度220℃、ダ
イ温240℃、スクリュー回転数50rpmで溶融混合
し、ストランドカットしてスチレン系樹脂組成物のペレ
ットを得た。このペレットを射出成型機(型締力100
トン、スクリュー径45mmφ)を用いて、バレル温度
220℃、射出圧100kg/cm2、保圧時間15秒、金型
温度60℃の条件で、プレート状サンプル、および、J
IS3号として定められた形状の試験片に成型した。得
られた試験片にコバルト60線源のγ線を150kGy
照射して試験試料を得て、前記の性能試験を実施した。
その結果、摩耗量が大きく、また、当該試験試料を26
0℃の錫・鉛合金の半田浴に10秒浸漬した結果、溶融
してしまい、耐熱性も不足することがわかった。
【0026】(実施例A−2)スチレンと2−プロペニ
ルオキサゾリンの共重合体(メルトフローレート3@1
90℃/2160g荷重、2−プロペニルオキサゾリン
の共重合比率3モル%)100重量部、重合性官能基と
カルボン酸基を同一分子内に併せ持つ有機化合物とし
て、2−メタクロイルオキシエチルコハク酸、5重量
部、酸化防止剤(イルカ゛ノックス1010、商品名、チバガイギー
製)0.5重量部、超高分子量ポリエチレンとしてミペ
ロンXM−220(三井化学社製)10重量部をスーパ
ーミキサーを用いて室温でプリブレンドした。ついで、
超高分子量ポリエチレンの代わりに、潤滑油コスモオル
バス460(コスモ石油社製)10重量部と活性炭白鷺
Aドライ(武田薬品社製)10重量部を用いて同様にプ
リブレンドした。これらのプリブレンドした材料を二軸
混合機(40mmφ、L/D=42)に投入し、バレル
温度200℃、ダイ温200℃、スクリュー回転数50
rpmで溶融混合し、ストランドカットしてスチレン系
樹脂組成物のペレットを得た。このペレットを射出成型
機(型締力100トン、スクリュー径45mmφ)を用
いて、バレル温度200℃、射出圧80kg/cm2、保圧時
間10秒、金型温度50℃の条件で、プレート状サンプ
ル、および、JIS3号として定められた形状の試験片
に成型した。得られた試験片に加速電圧3MeVの電子
線を200kGy照射して試験試料を得て、前記の性能
試験を実施した。その結果、当該試験試料は、耐摩耗
性、アイゾット衝撃強度、耐熱性のいずれも良好である
ことがわかった。また、120℃7日老化後にも、アイ
ゾット衝撃強度は良好に維持されることがわかった。
【0027】(比較例A−2)実施例2で用いたスチレ
ンと2−プロペニルオキサゾリンの共重合体100重量
部、架橋促進剤としてトリアリルイソシアヌレート10
重量部、酸化防止剤(イルカ゛ノックス1010、商品名、チバガイ
ギー製)0.5重量部をスーパーミキサーを用いて室温
でプリブレンドした。プリブレンドした材料を二軸混合
機(40mmφ、L/D=42)に投入し、バレル温度
220℃、ダイ温220℃、スクリュー回転数50rp
mで溶融混合し、ストランドカットして、スチレン系樹
脂組成物のペレットを得た。このペレットを射出成型機
(型締力100トン、スクリュー径45mmφ)を用い
て、バレル温度220℃、射出圧80kg/cm2、保圧時間
10秒、金型温度60℃の条件で、プレート状サンプ
ル、および、JIS3号として定められた形状の試験片
に成型した。得られた試験片に加速電圧3MeVの電子
線を200kGy照射して試験試料を得て、前記の性能
試験を実施した。その結果、摩耗量が大きく、また、当
該試験試料を260℃の錫・鉛合金の半田浴に10秒浸
漬した結果、溶融してしまい、耐熱性も不足することが
わかった。
【0028】(実施例A−3)カルボキシル基を有する
ポリマーとして、スチレン・メタクリル酸共重合体を1
00重量部、同一分子内に炭素−炭素不飽和結合とカル
ボキシル基を有する化合物として、2−ヒドロキシルエ
チルメタクリレート10重量部、重合禁止剤として2,
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.3重量
部、酸化防止剤として、イルガノックス1010(チバ
ガイギー(株)社製)1重量部、超高分子量ポリエチレン
としてミペロンXM−220(三井化学社製)10重量
部を、スーパーミキサーを用いて室温でプリブレンドし
た。ついで、超高分子量ポリエチレンの代わりに、潤滑
油コスモオルバス460(コスモ石油社製)10重量部
と活性炭白鷺Aドライ(武田薬品社製)10重量部を用
いて同様にプリブレンドした。これらのプリブレンドし
た材料を2軸混合機(30mmφ、L/D=30)でバレ
ル温度265℃、スクリュー回転数50rpmで溶融混
合し、吐出ストランドを水冷し、ストランドカッターに
てペレット化した。得られたペレットを70℃の恒温槽
内に24時間投入して乾燥した後、当該ペレットを射出
成型機(型締力40トン、バレル温度260℃、保圧時
間10秒、金型温度70℃)に投入し、プレート状サン
プル、および、厚み1mmのJIS3号として定められ
た形状の試験片に成型した。当該試験片に加速電圧が2
MeVの電子線を200kGy照射し試験試料を得て、
前記の性能試験を実施した。その結果、当該試験試料
は、耐摩耗性、アイゾット衝撃強度、耐熱性のいずれも
良好であることがわかった。また、120℃7日老化後
にも、アイゾット衝撃強度は良好に維持されることがわ
かった。
【0029】(比較例A−3)実施例A−3で用いたス
チレン・メタクリル酸共重合体100重量部、多官能性
モノマーとしてトリメチロールプロパントリメタクリレ
ート10重量部をスーパーミキサーを用いて室温でプリ
ブレンドした。プリブレンドした材料を単軸押出混練装
置(30mmφ、L/D24)を用いて230℃、スク
リュー回転数50rpmで溶融混合する方法でペレット
を作成した。得られたペレットを70℃の恒温槽内に2
4時間投入して乾燥した後、当該ペレットを射出成型機
(型締力40トン、バレル温度260℃、保圧時間10
秒、金型温度70℃)に投入し、厚み1mmのJIS3
号として定められた形状の試験片に成型した。当該試験
片に加速電圧が2MeVの電子線を200kGy照射
し、試験試料を得て、前記の性能試験を実施した。その
結果、摩耗量が大きく、また、当該試験試料の耐半田性
を調べたところ、260℃×60秒の条件で溶変形して
しまい、耐熱性も不足していることがわかった。
【0030】(実施例A−4)無水マレイン酸基を有す
るポリフェニレンエーテル(導入量:1重量%)とポリ
スチレンを80/20の重量比で溶融ブレンドした変性
ポリフェニレンエーテル100重量部、重合性官能基と
エポキシ基を同一分子内に有する有機化合物としてグリ
シジルメタクリレート3重量部、酸化防止剤(イルカ゛ノックス
1010、商品名、チバガイギー製)1重量部、超高分子量
ポリエチレンとしてミペロンXM−220(三井化学社
製)10重量部を、スーパーミキサーを用いて室温でプ
リブレンドした。ついで、超高分子量ポリエチレンの代
わりに、潤滑油コスモオルバス460(コスモ石油社
製)10重量部と活性炭白鷺Aドライ(武田薬品社製)
10重量部を用いて同様にプリブレンドした。これらの
プリブレンドした材料を二軸混合機(40mmφ、L/
D=42)に投入し、バレル温度280℃、ダイ温29
0℃、スクリュー回転数50rpmで溶融混合し、スト
ランドカットしてポリフェニレンエーテル系樹脂組成物
のペレットを得た。このペレットを射出成型機(型締力
100トン、スクリュー径45mmφ)を用いて、バレ
ル温度280℃、射出圧100kg/cm2、保圧時間15
秒、金型温度80℃の条件で、プレート状サンプル、お
よび、JIS3号として定められた形状の試験片に成型
した。得られた試験片に加速電圧3MeVの電子線を2
00kGy照射して試験試料を得て、前記の性能試験を
実施した。その結果、当該試験試料は、耐摩耗性、アイ
ゾット衝撃強度、耐熱性のいずれも良好であることがわ
かった。また、120℃7日老化後にも、アイゾット衝
撃強度は良好に維持されることがわかった。
【0031】(比較例A−4)実施例A−4で用いた変
性ポリフェニレンエーテル100重量部、架橋促進剤と
してトリアリルイソシアヌレート15重量部、酸化防止
剤(イルカ゛ノックス1010、商品名、チバガイギー製)1重量部
をスーパーミキサーを用いて室温でプリブレンドした。
プリブレンドした材料を二軸混合機(40mmφ、L/
D=42)に投入し、バレル温度280℃、ダイ温29
0℃、スクリュー回転数50rpmで溶融混合し、スト
ランドカットしてポリフェニレンエーテル系樹脂組成物
のペレットを得た。このペレットを射出成型機(型締力
100トン、スクリュー径45mmφ)を用いて、バレ
ル温度290℃、射出圧100kg/cm2、保圧時間15
秒、金型温度80℃の条件で、プレート状サンプル、お
よび、JIS3号として定められた形状の試験片に成型
した。得られた試験片に加速電圧3MeVの電子線を2
00kGy照射して試験試料を得て、前記の性能試験を
実施した。その結果、摩耗量が大きく、また、当該試験
試料を260℃の錫・鉛合金の半田浴に10秒浸漬した
結果、溶融してしまい、耐熱性も良くないことがわかっ
た。
【0032】(実施例A−5)ポリブチレンテレフタレ
ート(融点224℃、比重1.31)100重量部、重
合性官能基とエポキシ基を同一分子内に有する有機化合
物としてグリシジルメタクリレート5重量部、酸化防止
剤(イルカ゛ノックス1010、商品名、チバガイギー製)0.5重
量部、超高分子量ポリエチレンとしてミペロンXM−2
20(三井化学社製)10重量部をスーパーミキサーを
用いて室温でプリブレンドした。ついで、超高分子量ポ
リエチレンの代わりに、潤滑油コスモオルバス460
(コスモ石油社製)10重量部と炭酸カルシウムカルラ
イトKT(白石カルシウム社製)10重量部を用いて同
様にプリブレンドした。これらのプリブレンドした材料
を二軸混合機(40mmφ、L/D=42)に投入し、
バレル温度260℃、ダイ温260℃、スクリュー回転
数50rpmで溶融混合し、ストランドカットして、ポ
リブチレンテレフタレート系樹脂組成物のペレットを得
た。このペレットを射出成型機(型締力100トン、ス
クリュー径45mmφ)を用いて、バレル温度260
℃、射出圧80kg/cm2、保圧時間15秒、金型温度70
℃の条件で、プレート状サンプル、および、JIS3号
として定められた形状の試験片に成型した。得られた試
験片に加速電圧3MeVの電子線を100kGy照射し
て試験試料を得て、前記の性能試験を実施した。その結
果、当該試験試料は、耐摩耗性、アイゾット衝撃強度、
耐熱性のいずれも良好であることがわかった。また、1
20℃7日老化後にも、アイゾット衝撃強度は良好に維
持されることがわかった。
【0033】(比較例A−5)ポリブチレンテレフタレ
ート100重量部、架橋促進剤としてトリアリルイソシ
アヌレート5重量部、酸化防止剤(イルカ゛ノックス1010、商品
名、チバガイギー製)0.5重量部をスーパーミキサー
を用いて室温でプリブレンドした。プリブレンドした材
料を二軸混合機(40mmφ、L/D=42)に投入
し、バレル温度260℃、ダイ温260℃、スクリュー
回転数50rpmで溶融混合し、ストランドカットして
ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物のペレットを
得た。このペレットを射出成型機(型締力100トン、
スクリュー径45mmφ)を用いて、バレル温度260
℃、射出圧80kg/cm2、保圧時間15秒、金型温度70
℃の条件で、プレート状サンプル、および、JIS3号
として定められた形状の試験片に成型した。得られた当
該試験片に加速電圧3MeVの電子線を100kGy照
射して試験試料を得て、前記の性能試験を実施した。そ
の結果、摩耗量が大きく、また、当該試験試料を260
℃の錫・鉛合金の半田浴に10秒、30秒、60秒浸漬
した結果、10秒、30秒ではやや変形し、60秒では
大きく溶融変形してしまい、耐熱性も不十分であること
がわかった。また、当該試験片に対する電子線の照射線
量を300kGyとした試験試料について260℃の錫
・鉛合金の半田浴に10秒、30秒、60秒浸漬して耐
熱性を評価した結果、10秒では変形や膨れがなかった
が、30秒ではやや変形し、60秒では溶融してしまう
ことがわかった。また、この300kGy照射した試験
試料のアイゾット衝撃強度を測定した結果、初期は優れ
た値を示したが、120℃のギヤオーブンで7日老化後
は、初期値の約半分に低下しており、300kGy照射
したものは、耐熱老化性に劣ることがわかった。
【0034】(実施例A−6)6、6−ナイロン(融点
260℃、比重1.15)100重量部、重合性官能基
とエポキシ基を同一分子内に有する有機化合物としてグ
リシジルメタクリレート5重量部、ポリテトラフルオロ
エチレン微粒子としてアルオンL−169J(旭硝子社
製)10重量部をスーパーミキサーを用いて室温でプリ
ブレンドした。ついで、ポリテトラフルオロエチレン微
粒子の代わりに、潤滑油コスモオルバス460(コスモ
石油社製)10重量部と活性炭白鷺(武田薬品社製)1
0重量部を用いて同様にプリブレンドした。これらのプ
リブレンドした材料を二軸混合機(40mmφ、L/D
=42)に投入し、バレル温度280℃、ダイ温290
℃、スクリュー回転数50rpmで溶融混合し、ストラ
ンドカットして6,6−ナイロン系の樹脂組成物のペレ
ットを得た。このペレットを射出成型機(型締力100
トン、スクリュー径45mmφ)を用いて、バレル温度
280℃、射出圧100kg/cm2、保圧時間15秒、金型
温度60℃の条件で、プレート状サンプル、および、J
IS3号として定められた形状の試験片に成型した。得
られた試験片に加速電圧3MeVの電子線を100kG
y照射して試験試料を得て、前記の性能試験を実施し
た。その結果、当該試験試料は、耐摩耗性、アイゾット
衝撃強度、耐熱性のいずれも良好であることがわかっ
た。また、120℃7日老化後にも、アイゾット衝撃強
度は良好に維持されることがわかった。
【0035】(比較例A−6)実施例6で用いた6、6
−ナイロン100重量部、架橋促進剤としてトリアリル
シアヌレート5重量部、酸化防止剤(イルカ゛ノックス1010、商
品名、チバガイギー製)0.5重量部をスーパーミキサ
ーを用いて室温でプリブレンドした。プリブレンドした
材料を二軸混合機(40mmφ、L/D=42)に投入
し、バレル温度280℃、ダイ温290℃、スクリュー
回転数50rpmで溶融混合し、ストランドカットして
ナイロン系樹脂組成物のペレットを得た。このペレット
を射出成型機(型締力100トン、スクリュー径45m
mφ)を用いて、バレル温度280℃、射出圧100kg
/cm2、保圧時間15秒、金型温度80℃の条件で、プレ
ート状サンプル、および、JIS3号として定められた
形状の試験片に成型した。得られた試験片に加速電圧3
MeVの電子線を100kGy照射して試験試料を得
て、前記の性能試験を実施した。その結果、摩耗量が大
きく、また、当該試験試料を120℃の恒温槽内で2時
間乾燥後に、260℃の錫・鉛合金の半田浴に10秒、
30秒、60秒浸漬して半田耐熱性を調べた結果、10
秒では変形や膨れがなく、良好であったが、30秒では
やや変形し、60秒では形状変化が大きく、耐熱性は不
足であった。また、当該試験片に対する電子線の照射線
量を300kGyとした試験試料について260℃の錫
・鉛合金の半田浴に10秒、30秒、60秒浸漬して耐
熱性を評価した結果、何れも変形や膨れがなく、耐熱性
に優れていることがわかった。しかしながら、300k
Gy照射した試験試料のアイゾット衝撃強度を測定した
ところ(120℃の恒温槽で2時間乾燥後)、初期値は
優れた値を示したが、120℃7日老化後は、大幅に低
下し、耐熱老化性が劣ることがわかった。
【0036】(実施例B−1)ポリブチレンテレフタレ
ート(融点224℃、比重1.31)70重量部、グリ
シジルメタクリレート−エチレン−アクリル酸エチル共
重合体30重量部、酸化防止剤イルカ゛ノックス1010、商品名、
チバガイギー製)0.5重量部、超高分子量ポリエチレ
ンとしてミペロンXM−220(三井化学社製)10重
量部をスーパーミキサーを用いて室温でプリブレンドし
た。ついで、超高分子量ポリエチレンの代わりに、潤滑
油コスモオルバス460(コスモ石油社製)10重量部
と活性炭白鷺Aドライ(武田薬品社製)10重量部を用
いて同様にプリブレンドした。これらのプリブレンドし
た材料を二軸混合機(40mmφ、L/D=42)に投
入し、バレル温度260℃、ダイ温260℃、スクリュ
ー回転数50rpmで溶融混合し、ストランドカットし
て、ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物のペレッ
トを得た。このペレットを射出成型機(型締力100ト
ン、スクリュー径45mmφ)を用いて、バレル温度2
60℃、射出圧80kg/cm2、保圧時間15秒、金型温度
70℃の条件で、プレート状サンプル、および、JIS
3号として定められた形状の試験片に成型した。得られ
た試験片に加速電圧3MeVの電子線を100kGy照
射して試験試料を得て、前記の性能試験を実施した。そ
の結果、当該試験試料は、耐摩耗性、アイゾット衝撃強
度、耐熱性のいずれも良好であることがわかった。ま
た、120℃7日老化後にも、アイゾット衝撃強度は良
好に維持されることがわかった。
【0037】(比較例B−1)ポリブチレンテレフタレ
ート70重量部、ポリエチレン30重量部、架橋促進剤
としてトリアリルイソシアヌレート5重量部、酸化防止
剤(イルカ゛ノックス1010、商品名、チバガイギー製)0.5重
量部をスーパーミキサーを用いて室温でプリブレンドし
た。プリブレンドした材料を二軸混合機(40mmφ、
L/D=42)に投入し、バレル温度260℃、ダイ温
260℃、スクリュー回転数50rpmで溶融混合し、
ストランドカットしてポリブチレンテレフタレート系樹
脂組成物のペレットを得た。このペレットを射出成型機
(型締力100トン、スクリュー径45mmφ)を用い
て、バレル温度260℃、射出圧80kg/cm2、保圧時間
15秒、金型温度70℃の条件で、プレート状サンプ
ル、および、JIS3号として定められた形状の試験片
に成型した。得られた試験片に加速電圧3MeVの電子
線を100kGy照射して試験試料を得て、前記の性能
試験を実施した。その結果、摩耗量が大きく、また、当
該試験試料を260℃の錫・鉛合金の半田浴に10秒、
30秒、60秒浸漬した結果、10秒、30秒ではやや
変形し、60秒では大きく溶融変形してしまい、耐熱性
も不十分であることがわかった。また、当該試験片に対
する電子線の照射線量を300kGyとした試験試料に
ついて260℃の錫・鉛合金の半田浴に10秒、30
秒、60秒浸漬して耐熱性を評価した結果、10秒では
変形や膨れがなかったが、30秒ではやや変形し、60
秒では溶融してしまうことがわかった。また、この30
0kGy照射した試験試料の場合、初期のアシゾット衝
撃強度は優れていたが、120℃のギヤオーブンで7日
老化後のアイゾット衝撃強度は、初期値の約半分に低下
しており、耐熱老化性に劣ることがわかった。
【0038】(実施例B−2)6、6−ナイロン(融点
260℃、比重1.15)70重量部、グリシジルメタ
クリレート−エチレン−アクリル酸エチル共重合体30
重量部、超高分子量ポリエチレンとしてミペロンXM−
220(三井化学社製)10重量部をスーパーミキサー
を用いて室温でプリブレンドした。ついで、超高分子量
ポリエチレンの代わりに、潤滑油コスモオルバス460
(コスモ石油社製)10重量部と活性炭白鷺Aドライ
(武田薬品社製)10重量部を用いて同様にプリブレン
ドした。これらのプリブレンドした材料を二軸混合機
(40mmφ、L/D=42)に投入し、バレル温度2
80℃、ダイ温290℃、スクリュー回転数50rpm
で溶融混合し、ストランドカットして6,6−ナイロン
系の樹脂組成物のペレットを得た。このペレットを射出
成型機(型締力100トン、スクリュー径45mmφ)
を用いて、バレル温度280℃、射出圧100kg/cm2
保圧時間15秒、金型温度60℃の条件で、プレート状
サンプル、および、JIS3号として定められた形状の
試験片に成型した。得られた試験片に加速電圧3MeV
の電子線を100kGy照射して試験試料を得て、前記
の性能試験を実施した。その結果、当該試験試料は、耐
摩耗性、アイゾット衝撃強度、耐熱性のいずれも良好で
あることがわかった。また、120℃7日老化後にも、
アイゾット衝撃強度は良好に維持されることがわかっ
た。
【0039】(比較例B−2)6、6−ナイロン70重
量部、ポリエチレン30重量部、架橋促進剤としてトリ
アリルシアヌレート5重量部をスーパーミキサーを用い
て室温でプリブレンドした。プリブレンドした材料を二
軸混合機(40mmφ、L/D=42)に投入し、バレ
ル温度280℃、ダイ温290℃、スクリュー回転数5
0rpmで溶融混合し、ストランドカットしてナイロン
系樹脂組成物のペレットを得た。このペレットを射出成
型機(型締力100トン、スクリュー径45mmφ)を
用いて、バレル温度280℃、射出圧100kg/cm2、保
圧時間15秒、金型温度80℃の条件で、プレート状サ
ンプル、および、JIS3号として定められた形状の試
験片に成型した。得られた試験片に加速電圧3MeVの
電子線を100kGy照射して試験試料を得て、前記の
性能試験を実施した。その結果、摩耗量が大きく、ま
た、当該試験試料を120℃の恒温槽内で2時間乾燥後
に260℃の錫・鉛合金の半田浴に10秒、30秒、6
0秒浸漬して半田耐熱性を調べた結果、10秒では変形
や膨れがなく、良好であったが、30秒ではやや変形
し、60秒では形状変化が大きく、耐熱性は不足であっ
た。また、電子線の照射線量を300kGyとした試験
試料について、260℃の錫・鉛合金の半田浴に10
秒、30秒、60秒浸漬して耐熱性を評価した結果、何
れも変形や膨れがなく、耐熱性に優れていることがわか
った。しかしながら、電子線の照射線量を300kGy
とした試験試料の場合、初期のアイゾット衝撃強度は良
好であったが、120℃7日老化後は、アイゾット衝撃
強度が大幅に低下し、耐熱老化性に劣ることがわかっ
た。
【0040】(実施例B−3)無水マレイン酸基を有す
るポリフェニレンエーテル(導入量:1重量%)とポリ
スチレンを80/20の重量比で溶融ブレンドした変性
ポリフェニレンエーテル70重量部、グリシジルメタク
リレート−エチレン−アクリル酸エチル共重合体30重
量部、酸化防止剤(イルカ゛ノックス1010、商品名、チバガイギ
ー製)1重量部、超高分子量ポリエチレンとしてミペロ
ンXM−220(三井化学社製)10重量部をスーパー
ミキサーを用いて室温でプリブレンドした。ついで、超
高分子量ポリエチレンの代わりに、潤滑油コスモオルバ
ス460(コスモ石油社製)10重量部と活性炭白鷺A
ドライ(武田薬品社製)10重量部を用いて同様にプリ
ブレンドした。これらのプリブレンドした材料を二軸混
合機(40mmφ、L/D=42)に投入し、バレル温
度280℃、ダイ温290℃、スクリュー回転数50r
pmで溶融混合し、ストランドカットしてポリフェニレ
ンエーテル系樹脂組成物のペレットを得た。このペレッ
トを射出成型機(型締力100トン、スクリュー径45
mmφ)を用いて、バレル温度280℃、射出圧100
kg/cm2、保圧時間15秒、金型温度80℃の条件で、プ
レート状サンプル、および、JIS3号として定められ
た形状の試験片に成型した。得られた試験片に加速電圧
3MeVの電子線を200kGy照射して試験試料を得
て、前記の性能試験を実施した。その結果、当該試験試
料は、耐摩耗性、アイゾット衝撃強度、耐熱性のいずれ
も良好であることがわかった。また、120℃7日老化
後にも、アイゾット衝撃強度は良好に維持されることが
わかった。
【0041】(比較例B−3)実施例B−3で用いた変
性ポリフェニレンエーテル70重量部、ポリエチレン3
0重量部、架橋促進剤としてトリアリルイソシアヌレー
ト15重量部、酸化防止剤(イルカ゛ノックス1010、商品名、チ
バガイギー製)1重量部をスーパーミキサーを用いて室
温でプリブレンドした。プリブレンドした材料を二軸混
合機(40mmφ、L/D=42)に投入し、バレル温
度280℃、ダイ温290℃、スクリュー回転数50r
pmで溶融混合し、ストランドカットしてポリフェニレ
ンエーテル系樹脂組成物のペレットを得た。このペレッ
トを射出成型機(型締力100トン、スクリュー径45
mmφ)を用いて、バレル温度290℃、射出圧100
kg/cm2、保圧時間15秒、金型温度80℃の条件で、プ
レート状サンプル、および、JIS3号として定められ
た形状の試験片に成型した。得られた試験片に加速電圧
3MeVの電子線を200kGy照射して試験試料を得
て、前記の性能試験を実施した。その結果、摩耗量が大
きく、また、260℃の錫・鉛合金の半田浴に10秒浸
漬した結果、溶融してしまい耐熱性もよくないことがわ
かった。
【0042】(実施例C)カルボキシル基を有するポリ
マーとして、スチレンとメタクリル酸の共重合体を使用
し、同一分子内に炭素−炭素不飽和結合とオキサゾリン
基を有する化合物としてクロトン酸とエタノールアミン
から前記の方法で合成したクロトン酸のオキサゾリン誘
導体を使用し、これらに加えて、カルボキシル基を有す
るポリマー100重量部に対して、重合禁止剤として
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを0.
1重量部、酸化防止剤として、イルガノックス1010
(チバガイギー(株)社製)を1重量部、超高分子量ポリ
エチレンとしてミペロンXM−220(三井化学社製)
10重量部をスパーミキサーを用いてプリブレンドし
た。ついで、超高分子量ポリエチレンの代わりに、潤滑
油コスモオルバス460(コスモ石油社製)10重量部
と活性炭白鷺Aドライ(武田薬品社製)10重量部を用
いて同様にプリブレンドした。これらのプリブレンドし
た材料を2軸混合機(30mmφ、L/D=30)で22
0〜260℃、スクリュー回転数10〜100rpmの
範囲で溶融混合し、吐出ストランドを水冷し、ストラン
ドカッターにてペレット化した。得られたペレットを7
0℃の恒温槽内に24時間投入して乾燥した後、溶融流
動性をメルトインデクサーで測定した。また、ペレット
を射出成型機(型締力40トン、バレル温度260℃、
保圧時間10秒、金型温度60℃)を用いて、プレート
状サンプル、および、JIS3号として定められた形状
の試験片に成型した。得られた試験片に、加速電圧が2
MeVの電子線を照射して試験試料を得て、前記の性能
試験を実施した。その結果、当該試験試料は、耐摩耗
性、アイゾット衝撃強度、耐熱性のいずれも良好である
ことがわかった。また、120℃7日老化後にも、アイ
ゾット衝撃強度は良好に維持されることがわかった。
【0043】(比較例C)カルボキシル基を有するポリ
マーとして実施例Cで用いたスチレンとメタクリル酸の
共重合体を単独で、プレート状サンプル、および、JI
S3号として定められた形状の試験片に成型した。得ら
れた試験片に電子線を照射して試験試料を得て、前記の
性能試験を実施した。その結果、摩耗量が大きく、ま
た、260℃×60秒の浸漬で溶融変形し、耐熱性も劣
っていることがわかった。
【0044】
【発明の効果】以上に述べた通り、(A)、(B)また
は(C)の樹脂組成物に、潤滑油と担持体をブレンドす
るか、または、超高分子量ポリエチレン等の固体潤滑剤
をブレンドして、成型後、電離放射線を照射することに
より、耐摩耗性、アイゾット衝撃強度、耐熱性のいずれ
も良好な架橋型摺動性樹脂成型品が得られ、エンジニア
リングプラスチック成型品の用途を大幅に拡大すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 291/00 C08F 291/00 C08L 23/00 C08L 23/00 101/00 101/00 C10M 145/14 C10M 145/14 145/16 145/16 145/22 145/22 145/24 145/24 149/02 149/02 149/08 149/08 149/10 149/10 149/18 149/18 169/04 169/04 //(C08L 101/00 (C08L 101/00 91:00) 91:00) C10N 30:06 C10N 30:06 30:08 30:08 40:02 40:02 50:08 50:08 50:10 50:10 70:00 70:00 Fターム(参考) 4F073 AA05 AA07 BA19 BA23 BA27 BA29 BB01 CA41 4H104 AA19A BB31A CA02A CB08C CB09C CB13C CB14C CD02A CE01C CE04C CE05C CE13C CJ03A DA02A EB02 FA06 JA01 LA03 LA04 PA01 QA11 QA21 RA03 4J002 BB05X BB06X BC12W BN03X BN05X BN06X CF07W CH07W CL01W CL03W EH076 EU026 4J011 PA56 PA65 PA69 PA88 PA90 PA96 PB30 PC02 PC08 QA03 QA06 QA07 QA09 QA35 RA06 RA07 RA08 RA10 RA11 RA12 UA03 UA04 WA07 4J026 AA20 BA25 BA34 DB36 FA09 GA06 GA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電離放射線の照射で、効率よく架橋でき
    るタイプに、エンジニアリングプラスチックを変性し
    て、これに潤滑油をブレンドして含油プラスチックと
    し、成型後、電離放射線を照射することを特徴とする架
    橋型摺動性樹脂成型品。
  2. 【請求項2】 電離放射線の照射で、効率よく架橋でき
    るタイプに、エンジニアリングプラスチックを変性し
    て、これに、固体潤滑剤をブレンドして、成型後、電離
    放射線を照射することを特徴とする架橋型摺動性樹脂成
    型品。
  3. 【請求項3】 電離放射線の照射で、効率よく架橋でき
    るタイプに変性したエンジニアリングプラスチックが、
    特定の官能基との反応活性点を有するか又はこれを付与
    したエンジニアリングプラスチックと、前記官能基と重
    合性官能基とを同一分子内に有する有機化合物と、の溶
    融混合物を含有する樹脂組成物であることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の架橋型摺動性樹脂成型
    品。
  4. 【請求項4】 電離放射線の照射で、効率よく架橋でき
    るタイプに変性したエンジニアリングプラスチックが、
    特定の官能基との反応活性点を有するか又はこれを付与
    したエンジニアリングプラスチックと、前記官能基を有
    するポリオレフィンと、の溶融混合物を含有する樹脂組
    成物であることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の架橋型摺動性樹脂成型品。
  5. 【請求項5】 電離放射線の照射で、効率よく架橋でき
    るタイプに変性したエンジニアリングプラスチックが、
    カルボキシル基を有するポリマーと、同一分子内に炭素
    −炭素二重結合とオキサゾリン基を有する化合物を溶融
    混合して得られる樹脂組成物であることを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載の架橋型摺動性樹脂成型
    品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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