JP5845516B2 - 表面コート剤 - Google Patents

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本発明は、オフセット印刷に用いられる印刷インキの受像基材に使用されるプラスチックフィルム用表面コート剤およびこれを用いて形成される積層体に関する。
従来から、紙状の外観および類似機能を有するプラスチックフィルムが合成紙として用いられている。このようなプラスチックフィルムの紙化技術として、例えば、無機充填剤を含有する熱可塑性樹脂シートまたはフィルム(以下、「シート状物」と総称する)を適当な温度に加熱した後に、一軸延伸または二軸延伸することにより該シート状物にボイドを形成させる方法等が知られている。
一般的に、一軸延伸または二軸延伸することにより該シート状物にボイドを形成させる方法では、基本的に多くの欠点が残されている。具体的には、印刷加工時に紙面に脱粉現象が発生する、あるいは印刷後の印刷インキの乾燥性が遅いという問題がある。
印刷インキの乾燥速度が遅い、合成紙表面に脱粉現象が発生する等の問題点を解決し、合成紙によりよい印刷適性を実現させるため、これまでは、合成紙表面に無機物質を分散した樹脂液を塗布させる方法が行われていた。しかし、樹脂液として通常使用されているポリエチレンイミンおよびその誘導体では、印刷インキに対して強い吸着性を示す為、印刷インキの乾燥性が非常に速くなるが、ポリエチレンイミンおよびその誘導体は親水性も強い為、塗布層の耐水性が悪化する等の問題が発生する。
さらに、耐水性が弱い等の問題点を解決する為には、樹脂液中に適当な橋架け成分を加え、塗布層内で適当な架橋結合を形成させるのが一般的である。例えば、「特許文献1」で使用した樹脂液は、第四アンモニウム塩を含有したアクリル系重合体とポリアミンポリアミドエピクロロヒドリンアダクツとポリエチレンイミンとからなり、このうちポリエチレンイミンおよびポリアミンポリアミドエピクロロヒドリンアダクツが架橋結合を形成すると、耐水性が改善され合成紙表面に強い湿潤強度を有するようになる為、印刷工程で合成紙の塗布層が印刷インキ内に混入し、印刷インキが汚染されることを防ぐことができる。しかしながらこの種の樹脂液を塗布した合成紙にも、長時間保存により経時変化が生じ、印刷インキに対する吸着力が低下するという問題点が残されている。
この種の樹脂液を塗布した合成紙のある特定の印刷適性は改善することはできるものの、依然として解決できない問題点を抱えていることが分かる。その原因はポリオレフィン樹脂が無極性である点に帰結する。合成紙は一般に、ポリオレフィン樹脂と粉末状の無機充填剤を混合して得られる為、合成紙自体は無極性である。一方、大部分の樹脂液は極性を有したポリマーからなり、無極性の合成紙との間に強い吸着力を生じることが出来ない。その結果、合成紙の印刷インキに対する吸着力および印刷インキの乾燥速度の改善を図ると、往々にして合成紙の表面強度不足という問題が同時に生じてしまう。そして、乾燥速度および湿潤強度等の表面強度が不足すれば、印刷時に塗布層が剥離して印刷インキ内に混入し、印刷の質が低下することがある。
さらに、乾燥速度および湿潤強度等の表面強度不足の問題点を解決する為には、合成基材層に反応性の官能基を導入することにより改質する方法が提案されている。例えば、「特許文献2」では、合成基材層に反応性官能基を有するポリエステルを導入することにより、合成基材層を改質し、さらに合成基材層の一面または両面にエポキシ樹脂を含有する樹脂液を塗布することにより、ポリエステルとエポキシ樹脂との間に架橋結合を形成する為、表面塗布層を合成基材層とのあいだに強い吸着力を生じる。またポリエステル含有量を調整することで極性を有効にコントロールすることにより印刷インキ吸着力が生じる。
しかしながらこの種の樹脂液を塗布した合成紙では、印刷物を屋外に掲示するなど、長期間の屋外暴露において、エポキシ結合の分解が原因による印刷物表面が黄変、剥落等の経時変化が生じ、耐候(光)性の問題点が残されている。
さらに、当該分野における技術常識として、耐ブロッキング性が要求されている。
米国特許第4,420,530号 特開2000−355076
本発明は、前述した合成紙等を表面コート剤により改質する際に生じる問題点を解決し、優れた乾燥性、セット性、耐ブロッキング性、接着性および耐候性を兼ね備えたプラスチックフィルム用表面コート剤を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記した従来の課題を解決するために、鋭意検討した結果、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、塩素化ポリオレフィン樹脂(a)と、粉末状の無機充填剤(b)とを含有するプラスチックフィルム用表面コート剤であって、
表面コート剤の固形分100重量部に対し、塩素化ポリオレフィン樹脂(a)が、75〜95重量%、粉末状の無機充填剤(b)が、5〜25重量%であり、
前記粉末状の無機充填剤(b)が、平均粒子径1.5〜4.0μmである疎水化シリカであることを特徴とするプラスチックフィルム用表面コート剤に関するものである。
さらに、本発明は、前記塩素化ポリオレフィン樹脂(a)が、塩素含有率5〜50重量%であり、重量平均分子量3万〜30万であることを特徴とする上記のプラスチックフィルム用表面コート剤に関するものである。
さらに、本発明は、上記の表面コート剤を、プラスチックフイルム基材にコーティングしてなることを特徴とする積層体に関するものである。
また、本発明は、前記プラスチックフイルム基材が、結晶性ポリプロピレン樹脂を含有する組成物からなる合成紙基材であることを特徴とする上記の積層体に関するものである。
本発明により、優れた乾燥性、セット性、耐ブロッキング性、接着性および耐候性を兼ね備えたプラスチック表面コート剤を提供することが出来るようになった。
本発明の構成について説明する。本発明のプラスチックフィルム用表面コート剤は、表面コート剤の固形分100重量部に対し、75〜95重量%の塩素化ポリオレフィン樹脂(a)と、5〜25重量%の粉末状の無機充填剤(b)とを含有し、プラスチックフィルム基材の一面または両面に塗布されることを特徴とする。
塗布方法は、特に限定されず、グラビア、のこ刃、エアナイフ、ロール、圧延カレンダー、ダイ、および押出し等の公知の設備、方法によりプラスチックフィルム基材に塗布することができる。
プラスチックフィルム用表面コート剤を形成する組成物のうち樹脂は、塩素化ポリオレフィン樹脂である。具体的には、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレンがあり、特に塩素化ポリプロピレンが好ましい。塩素化ポリオレフィン樹脂の塩素含有率5〜50重量%の低塩素化度が好ましく、重量平均分子量3万〜30万が好ましい。
その他併用できる樹脂として、プラスチックフィルム基材が結晶性ポリプロピレン樹脂を含有する組成物からなる合成紙基材の場合、プラスチックフィルム基材と表面コート剤との間の粘結材の役割が必要であり、結晶性ポリプロピレン樹脂と相溶する熱可塑性樹脂の併用が有効である。そのような熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンエチルアクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレンおよびエチレン−プロピレン共重合体などが挙げられる。
塩素化ポリオレフィン樹脂の塩素含有率が5%を下回るとプラスチックフィルム基材と表面コート剤との間の付着性不良が発生する傾向が見られる。塩素含有率が50%を超える高塩素化度では、表面コート剤に含まれる溶剤との相溶性が劣化しやすく、表面コート剤をプラスチックフィルム基材にコーティングしたコート層の塗膜強度が低下する傾向が見られる。
塩素化ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量が3万を下回るとプラスチックフィルム基材と表面コート剤との間の付着性不良が発生する傾向が見られる。重量平均分子量が30万を超えると表面コート剤の粘度が上昇しプラスチックフィルム基材への塗布が困難となる傾向が見られる。
プラスチックフィルム用表面コート剤を形成する組成物のうち粉末状の無機充填剤(b)は、印刷インキに対する乾燥性、セット性、プラスチックフィルム用表面コート剤の耐ブロッキング性を改善する。
粉末状の無機充填剤(b)としては、たとえば炭酸カルシウム、二酸化チタン、カオリンクレー、タルク、珪藻土およびシリカなどが挙げられる。粉末状の無機充填剤(b)の種類、大きさおよび形状のいずれもが最終的に形成されるプラスチックフィルム用表面コート剤の印刷適性に影響を及ぼす。例えば、カオリンクレーは一般に炭酸カルシウムよりも印刷インキに対するセット性が強く、軽質の炭酸カルシウム(沈殿法で製造した炭酸カルシウム)は一般に重質の炭酸カルシウム(粉砕法で製造した炭酸カルシウム)よりも印刷インキに対するセット性が強い。シリカは、印刷インキに対するセット性が良好で、特に疎水化シリカは親水化シリカに比べ、油性のオフセット印刷インキに対するセット性、乾燥性が向上する。
本発明の粉末状の無機充填剤(b)は、平均粒子径1.5μm〜4.0μmである疎水化シリカである
無機充填剤(b)の平均粒子径が1.5μmを下回る場合、耐ブロッキング性が劣る傾向が見られ、平均粒子径が4.0μmを超える場合、印刷インキに対する乾燥性、セット性が劣化する傾向が見られる。なお、本発明における平均粒子径とは、体積平均粒子径のことを表し、動的光散乱法により測定できる。本発明においては、日機装社製レーザードップラー式粒度分布計「マイクロトラック」を用いて測定した。
本発明の粉末状の無機充填剤(b)の添加量は、5重量%以上、25重量%以下であることを特徴とする。無機充填剤(b)の添加量が、5重量%未満の場合には、耐ブロッキング性が劣り、25重量%を超える場合には、接着性および耐候性が低下する。
プラスチックフィルム用表面コート剤は、溶剤を含有するものと含有しないものの2形態に分けることができる。溶剤を含有する表面コート剤としては、塩素化ポリオレフィン樹脂が好適に溶解する溶剤を使用することができる。溶剤を含有する表面コート剤は、溶剤と塩素化ポリオレフィン樹脂と粉末状の無機充填剤とをバンバリーミキサーおよび一軸/二軸スクリュー押出機などの各種溶融加工方式で混合することにより得られ、圧延カレンダー、ダイ、および押出し等の方式によりプラスチックフィルム基材に塗布することができる。上記の塗布方式を用いて塗布し、オーブンによる乾燥によって乾燥させて定着することで、得ることができる。
本発明への使用に適した有機溶剤としては、一般のインキおよび塗料などに使用されている酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノールなどのアルコール系溶剤;トルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどの炭化水素系溶剤を使用することができる。
溶剤を含有しない表面コート剤は、塩素化ポリオレフィン樹脂と粉末状の無機充填剤とを三本ロールまたは高速攪拌機で攪拌することにより得られ、グラビア、のこ刃、エアナイフ、ロール等の方式によりプラスチックフィルム基材に塗布することができる。上記の塗布方式を用いて塗布し、オーブンによる乾燥によって乾燥させて定着することで、得ることができる。
本発明のプラスチックフィルム用表面コート剤が適用できるプラスチックフィルム基材は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリ乳酸などのポリエステル、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂などのポリスチレン系樹脂、ナイロン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セロハン、紙、アルミなど、もしくはこれらの複合材料からなるフィルム状もしくはシート状の基材などが挙げられる。また、これらの基材は、金属酸化物などを表面に蒸着コート処理および/またはポリビニルアルコール等のコート処理が施されていても良く、さらにコロナ処理などの表面処理が施されていてもよい。
本発明のプラスチックフィルム用表面コート剤は、本発明の目的を妨げない範囲で、必要に応じて塩素化ポリオレフィン樹脂以外の樹脂、体質顔料、顔料分散剤、レベリング剤、消泡剤、ワックス、可塑剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、芳香剤、難燃剤などの添加剤類を使用することができる。
本発明のプラスチックフィルム用表面コート剤をコーティングしてなる積層体には、オフセットインキ、新聞インキ、凸版インキ、グラビアインキ、フレキソインキ、インクジェットインキなどの印刷インキを適用できるが、好ましくは、毎葉インキ、オフセット輪転インキなどのオフセットインキである。
以下に、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、本発明において、特に断らない限り、「部」は、「重量部」を表し、「%」は、「重量%」を表す。
[実施例1]
塩素化ポリオレフィン樹脂(a1)「スーパークロンS−2510S(商品名)」(日本製紙ケミカル(株)製、重量平均分子量3万〜4万、塩素含有量28〜30重量%、固形分100重量%)95重量部、粉末状の無機充填剤(b1)「サイロホービック350(商品名)」(富士シリシア化学(株)製、平均粒子径1.8μm)5重量部を均一になるように攪拌混合した後、プラスチックフィルム用表面コート剤(c1)を得た。これらのプラスチックフィルム用表面コート剤を、二軸延伸ポリプロピレンフイルム基材「パイレンフィルム−OT P2161(商品名)」(東洋紡(株)製、厚さ60μm)のコロナ処理面にコーティングして積層体(L1)を得た。
[実施例2〜6および比較例1〜3]
実施例1と同様に、表1に示す配合組成で、混合物を均一になるように攪拌混合した後、プラスチックフィルム用表面コート剤(c2)〜(c9)を得た。これらのプラスチックフィルム用表面コート剤を二軸延伸ポリプロピレンフイルム基材「パイレンフィルム−OT P2161(商品名)」(東洋紡(株)製、厚さ60μm)のコロナ処理面にコーティングして積層体(L2)〜(L9)を得た。
[比較例4]
二軸延伸ポリプロピレンフイルム基材「パイレンフィルム−OT P2161(商品名)」(東洋紡(株)製、厚さ60μm)のコロナ処理面において、表面コート剤をコーティングせずにそのまま使用した。積層体(L10)。
なお、実施例、比較例で用いたその他の原料、プラスチックフィルム基材は
1)塩素化ポリオレフィン樹脂(a2):「スーパークロン924S(商品名)」(日本製紙ケミカル(株)製、重量平均分子量10万、塩素含有量33〜35重量%、固形分30重量%)
2)塩素化ポリオレフィン樹脂(a3):「スーパークロン803MW(商品名)」(日本製紙ケミカル(株)製、重量平均分子量20万〜25万、塩素含有量28〜30重量%、固形分20重量%)である。
実施例2〜5、比較例1〜3においてプラスチックフィルム基材としては「パイレンフィルム−OT P2161(商品名)」(東洋紡(株)製、厚さ60μm)、コロナ処理面に印刷。また、実施例6は一般オフセット対応合成紙「スーパーユポFRR70(商品名)」(ユポ・コーポレーション製、厚さ70μm)を使用した。
<評価>
実施例1〜6及び比較例1〜3で得られた表面コート剤(c1)〜(c9)、及び積層体(L1)〜(L9)について、(1)印刷インキの乾燥性試験、(2)印刷インキのセット試験、(3)表面コート剤の耐ブロッキング性試験、(4)表面コート剤のテープ接着試験、(5)表面コート剤の耐候性試験 を行った。なお、比較例4は、表面コート剤をコーティングしていないため、(1)印刷インキの乾燥性試験、(2)印刷インキのセット試験のみを行った。評価方法および評価基準を以下に示す。
(1)印刷インキの乾燥性(JIS L 0849に準拠)
試料上に、印刷インキ(TK NEX 藍 MZ(商品名)、東洋インキ(株)製)0.25mlをRIテスター(テスター産業(株)製)の全面ロールで展色した後、硫酸紙を重ね合わせ、朝陽会式乾燥試験器(C型)にセットし0.1rpmの条件で乾燥時間を比較した。
(2)印刷インキのセット試験
試料上に、印刷インキ(TK NEX 藍 MZ(商品名)、東洋インキ(株)製)0.25mlをRIテスター(テスター産業(株)製)の全面ロールで展色した後、展色物を切り、それを別のアート紙に重ね合わせた。これらの試料について、自動セット試験機(テスター産業(株)製)のロールを用いて(ロール圧1MPa)印刷インキがアート紙に付着しなくなるまでの時間(分)を測定した。
(3)表面コート剤の耐ブロッキング性試験
試料上に、プラスチックフィルム基材を重ね合わせた。これらの試料について、ブロッキングテスター(テスター産業(株)製)を用いて(湿度80%、温度40℃)荷重10kg/cmで24時間加えた後、剥離抵抗および裏移りの程度により下記のように5段階で判定した。
5 剥離抵抗なく変化なし
4 若干の抵抗はあるが、変化なし
3 抵抗があり、若干裏移りしている
2 かなり密着し、裏移りしている
1 完全に密着している
実用レベルは上記判定3以上である。
(4)表面コート剤のテープ接着試験
試料上に、セロハンテープ(ニチバン製、巾12mm)を貼り付け親指で5回強く擦る。セロハンテープを徐々に引き離し途中から急激に引離してインキ皮膜の剥離程度により下記のように5段階で判定した。
5 急激に引離しても剥離しないもの
4 急激に引離して
3 抵抗があり、若干裏移りしている
2 かなり密着し、裏移りしている
1 完全に密着している
実用レベルは上記判定3以上である。
(5)表面コート剤の耐候性試験(クラックの評価)
下記条件にて促進耐候性試験を行った。
試験機:QUV/Spray 耐候試験機(Q-Panel Lab Products社製)
ランプ:UVB-313
試験サイクル;照射65℃8時間、シャワー:5分間、結露:50℃ 3時間55分
試験時間:100時間
促進耐候性試験後の試料について、クラックの有無を目視評価した。
○:クラックなし、△:微小クラック有り、×:クラック有り
Figure 0005845516
表1に示すように塩素化ポリオレフィン樹脂と、粉末状の無機充填剤を有するプラスチックフィルム用表面コート剤を用いた実施例1〜5の乾燥性、セット性が良好であり、耐ブロッキング性試験、テープ接着試験および耐候性試験も良好であった。また、合成紙をプラスチックフイルム基材とした実施例6においても同様であった。一方、比較例1〜3の乾燥性、セット性、耐ブロッキング性試験、テープ接着試験および耐候性試験のいずれかが不良であり、全てが良好となるものは得られなかった。比較例4においては表面コート剤をコーテイングしていないため乾燥性、セット性何れも極めて不良であった。

Claims (4)

  1. 塩素化ポリオレフィン樹脂(a)と、粉末状の無機充填剤(b)とを含有するプラスチックフィルム用表面コート剤であって、
    表面コート剤の固形分100重量部に対し、塩素化ポリオレフィン樹脂(a)が、75〜95重量%、粉末状の無機充填剤(b)が、5〜25重量%であり、
    前記粉末状の無機充填剤(b)が、平均粒子径1.5〜4.0μmである疎水化シリカであることを特徴とするプラスチックフィルム用表面コート剤。
  2. 前記塩素化ポリオレフィン樹脂(a)が、塩素含有率5〜50重量%であり、重量平均分子量3万〜30万であることを特徴とする請求項1記載のプラスチックフィルム用表面コート剤。
  3. 請求項1または2記載の表面コート剤を、プラスチックフイルム基材にコーティングしてなることを特徴とする積層体。
  4. 前記プラスチックフイルム基材が、結晶性ポリプロピレン樹脂を含有する組成物からなる合成紙基材であることを特徴とする請求項記載の積層体。
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