JP2005022356A - プリンタ、インクカートリッジチェックプログラムおよび位置補正方法 - Google Patents

プリンタ、インクカートリッジチェックプログラムおよび位置補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インクカートリッジの容量などの情報を適切に検出できるようにすること。
【解決手段】反射形の光センサでインクカートリッジ2に設けられた情報検出部81およびインク検出部82を走査し、種類検出位置および種類検出位置における反射状態に基づいてインク残量の状態およびインクカートリッジの容量が並容量か大容量かを検出する。ここで、種類検出位置および種類検出位置は、インクカートリッジ2が装着された際にインクカートリッジ2を走査して得られた反射状態の変化に基づいて、情報検出部81およびインク検出部82に対応する位置となるように補正されるため、光センサが間違った検出位置を検出してしまうといった誤検出が起こりにくい。
【選択図】図5

Description

本発明は、インクカートリッジのインク残量を検出すると共にインクカートリッジの種類を識別するインクカートリッジチェック装置、このインクカートリッジチェック装置を備えるプリンタ、および、これらにおいて利用可能なインクカートリッジチェックプログラム、位置補正方法に関する。
従来、インクカートリッジ内のインクの残量を光学的手段により検出できるように構成されたプリンタが知られている。
この種のプリンタは、例えば、発光素子から投光して、その反射光を受光素子で検出するように構成された反射形の光センサと、内側のインクの有無が変化するのに伴って光センサから入射する光の反射状態が変化する被検出部位を有するインクカートリッジとを備えていて、光センサの発光素子から被検出部位へ光を照射し、光センサの受光素子で検出される反射光の光量がインクの有無の状態に応じて変化することを利用してインクの有無を検出することができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−292893号公報
ところで、この種のプリンタを頻繁に利用する利用者からは、従来のインクカートリッジよりも大容量のインクカートリッジが要望されている。
その一方、この種のプリンタをあまり頻繁には利用しない利用者は、必ずしもインクカートリッジの大容量化を求めておらず、従来と同様の容量(以下、並容量ともいう。)のインクカートリッジでも十分であると考えている利用者も少なくない。
したがって、従来のプリンタでは、これらの相反する要望に応えることができなかった。
本発明は、上記要望に応えるために完成されたものであり、その第1の目的は、異なる容量のインクカートリッジを利用者が任意に選択して利用できるプリンタを提供することにある。さらに、本発明の第2の目的は、異なる容量のインクカートリッジを利用者が任意に選択して利用できるプリンタにおいて、例えば利用者が選択したインクカートリッジの容量などの情報を適切に検出できるようにすることにある。
まず、上述の第1の目的を達成するために、本件発明者らは、インク容量の異なる複数種のインクカートリッジ(例えば、並容量/大容量の二種類のインクカートリッジ)を用意し、利用者がこれらを任意に選択して利用できるようにすることを検討している。また、上述の第2の目的を達成するために、利用者が選択したインクカートリッジの容量などで規定される種類を、上述したインク残量検出用の検出手段を利用して検出できるようにすることを検討している。
具体的には、インク容量などの種類(例えば、並容量/大容量)に対応づけて光の反射状態が設定された第2の被検出部位を、内側のインクの有無が変化するのに伴って外部から入射する光の反射状態が変化する第1の被検出部位に並べて設け、光学的な検出を行う検出手段で第1の被検出部位を走査する際に第2の被検出部位をも走査して、第2の被検出部位からの光の反射状態に基づいて、インク容量などの情報(例えば、並容量/大容量のいずれであるのかを示す情報)を取得できるようにすることを考えている。このように構成すれば、異なる容量のインクカートリッジを利用者が任意に選択して利用でき、さらに、インクカートリッジの容量などの情報を適切に検出できるようになる。
しかしながら、第2の被検出部位を第1の被検出部位に並べて設ける場合、第2の被検出部位を設けない従来の構成と比べて、各被検出部位のために利用できる領域が狭くなってしまうため、検出手段が各被検出部位を検出する位置を精度よく設定しておかなければ、間違った被検出部位を検出するなど誤検出してしまうことがあった。また、検出手段が各被検出部位を検出する位置を精度よく設定したとしても、各被検出部位が精度よく並べられていなければ、同様に誤検出してしまうことがあった。そして、このような精度の問題は、インクカートリッジおよびプリンタのいずれの問題であるかがわかりにくいため、インクカートリッジをプリンタに装着させてから検出手段が各被検出部位を検出する位置を補正することが、誤検出を防止するために有効であることが判明した。
そこで、本発明においては、上記知見に基づいて、検出手段が誤検出してしまうことを防止するために、次のような特徴的構成を採用した。
まず、請求項1に記載のプリンタは、インクカートリッジの内部に収容されているインク残量が基準量以上か否かを判定するための第1の被検出部位とインクカートリッジの種類を識別するための第2の被検出部位とを持つインクカートリッジを装着可能な装着部と、この装着部に装着されたインクカートリッジの第1及び第2の被検出部位を利用してインクカートリッジ内のインク残量及びインクカートリッジの種類を光学的に検出可能な検出手段と、第1の被検出部位に対する検出手段の検出結果に基づいてインクカートリッジ内のインク残量を判定する判定手段と、第2の被検出部位に対する検出手段の検出結果に基づいて装着部に装着されたインクカートリッジの種類を識別する識別手段と、を備えるプリンタである。また、このプリンタは、検出手段をインクカートリッジに対して相対的に移動させる移動手段と、この移動手段が検出手段をインクカートリッジに対して相対的に移動させることにより、検出手段が、インクカートリッジの第1の被検出部位を検出可能な位置としてあらかじめ定められた第1の検出位置、および、インクカートリッジの第2の被検出部位を検出可能な位置としてあらかじめ定められた第2の検出位置にて検出した検出結果に基づいて、装着部に装着されているインクカートリッジに対する少なくとも第1の検出位置を補正する補正手段と、を備えている。
このように構成されたプリンタによれば、検出手段が第1の検出位置及び第2の検出位置にて検出した検出結果に基づき、この検出位置(第1の検出位置のみ,又は第1の検出位置と第2の検出位置の両方)を補正することができる。
このように、検出位置を補正できるため、各被検出部位として使用できる領域が第2の被検出部位を設けない従来の構成より狭くても、第1,第2の検出位置を精度よく設定したり、各被検出部位を精度よく並べることなく、検出手段が検出すべき被検出部位を間違ってしまうといった誤検出を防止できる。
さらに、このように構成されていると、検出手段が各被検出部位を検出可能な位置を精度よく設定すること、及び、各被検出部位を精度よく並べることを実現するのに要する時間や手間を削減することができるため、結果的にプリンタまたはインクカートリッジとしての製造コストを抑えることができる。
なお、上述したインクカートリッジは、第1及び第2の被検出部位を有するものである。第1の被検出部位は、インク残量が基準量以上か否かを判定するための部位であり、例えば、内側のインクの有無が変化するのに伴って、外部から入射する光の反射状態が変化するように構成された部分である。また、第2の被検出部位は、インクカートリッジの種類(例えば、収容するインクの容量や、インクの色など)を識別するための部位であり、例えば、外部から入射する光の反射状態がインクカートリッジの種類に対応づけて設定された部分である。
ここでいう「光の反射状態」は、例えば、光の反射率などのことである。より具体的な例を挙げれば、特定のインクカートリッジにおいては、第2の被検出部位に該当する箇所が第1の反射率を示す構造とし、別のインクカートリッジにおいては、第2の被検出部位に該当する箇所が第1の反射率よりも高い(または低い)第2の反射率を示す構造とすれば、これら第2の検出部位による反射光のレベル(または、光強度,光量)の違いによって種類を識別できる。なお、この例では、2種類を識別しようとしているが、3以上の種類がある場合には、3以上の異なる反射状態(反射率)を設定して、これらを識別できる構造とすればよい。
このように、光の反射率によりインクカートリッジ内のインク残量の判定及びインクカートリッジの種類の識別を行うための具体的な構成としては、例えば、請求項2に記載のような構成が考えられる。
請求項2に記載のプリンタは、検出手段が、発光素子から投光して、その反射光を受光素子で検出する反射形の光センサからなり、識別手段および判定手段が、検出手段の受光素子が受光した光量に基づいて、インクカートリッジ内のインク残量の判定及びインクカートリッジの種類の識別を行う。
このように構成されたプリンタによれば、識別手段及び判定手段は、検出手段の受光素子が受光した光量に基づいて、インクカートリッジ内のインク残量の判定及びインクカートリッジの種類の識別を行うことができる。
また、上述のように、「異なる反射状態(反射率)を設定する」ための構成は特に限定されないが、例えば、請求項3に記載のように、インクカートリッジのうち特定種類のインクカートリッジの第2の被検出部位には光の反射材を配設し、それ以外の種類のインクカートリッジの第2の被検出部位には光の反射材を配設しない、といった構成とすればよい。
このように構成すれば、識別手段は、検出手段の受光素子が反射光を受光したか否かに基づいて、インクカートリッジの種類の識別を行うことができる。
また、この構成において、第2の被検出部位に反射材が配設されていない種類のインクカートリッジは、第2の被検出部位により光が反射されることがないため、検出手段(の発光素子が発光する光)により各被検出部位を走査したとしても、受光素子が受光する光の受光量が大きな変化を示すことはない。このように、各被検出部位における光の反射状態が大きな変化を示すものと、大きな変化を示さないものとで分類できるインクカートリッジについては、この反射状態の変化を種類の識別に利用することができる。このためには、請求項4に記載のように構成すればよい。
請求項4に記載のプリンタは、識別手段が、検出手段が移動手段により少なくとも第1及び第2の検出位置を含む領域を通過するように相対移動する間に、検出手段の受光素子が受光する受光量が所定のレベル以上の変化を示すか否かによって、インクカートリッジの種類を識別する、ように構成されている。
このように構成されたプリンタによれば、識別手段は、各被検出部位における光の反射状態が大きな変化を示すものと、大きな変化を示さないものとで分類できるインクカートリッジについて、反射状態が所定のレベル以上に大きな変化を示したか否かに基づき種類を識別することができる。
具体的には、反射状態が、例えば、第2の被検出部位に反射材が配設されている場合における反射状態の変化として想定されるレベル以上に大きな変化を示した場合に、第2の被検出部位に反射材が配設されている種類のインクカートリッジであると識別できる。
ところで、上述した補正手段が検出位置を補正する方法としては、例えば、第1及び第2の被検出部位の境界領域を特定し、その境界領域から第1,第2の被検出部位側に離れた位置を、第1,第2の検出位置とすることが考えられる。この場合、検出手段が検出すべき被検出部位を間違ってしまうことをより確実に防止することが期待できる。
このような方法で検出位置を補正する構成としては、第1及び第2の被検出部位における光の反射状態がそれぞれ異なっている場合であれば、例えば、請求項5に記載のような構成を考えることができる。
請求項5に記載のプリンタは、検出手段が移動手段により少なくとも第1及び第2の検出位置を含む領域を通過するように相対移動する間に、検出手段の受光素子が受光する受光量が所定のレベル以上の変化を示すとき、補正手段が、第1及び第2の検出位置の境界を新たに設定し、この設定した境界に基づいて第1及び第2の検出位置を補正する、ことを特徴とする。
このように構成されたプリンタによれば、検出手段(の発光素子が発光する光)が第1及び第2の検出位置を含む領域を走査する間に、受光素子が受光する受光量が所定以上のレベル差の変化を示した場合、第1及び第2の検出位置の境界、即ち第1及び第2の被検出領域の境界を新たに設定し、この設定した境界に基づいて第1及び第2の検出位置を補正することができるので、第1及び第2の被検出部位のうちいずれか一方又は両方の次回の検出をより正確に行うことができる。
また、この構成における補正手段による具体的な補正手順としては、例えば、請求項6に記載のように、検出手段が第1及び第2の検出位置を含む領域を通過する際の通過方向に沿った第1の方向に前記設定した境界から所定の距離だけ離れた位置を第1の検出位置とし、第1の方向と反対方向である第2の方向に前記設定した境界から所定の距離だけ離れた位置を第2の検出位置とするように補正する、といった手順が考えられる。
このように構成されたプリンタによれば、設定済みの境界から通過方向に沿った第1の方向に所定の距離だけ離れた位置が第1の検出位置となり、設定済みの境界から第1の方向と反対方向である第2の方向に所定の距離だけ離れた位置が第2の検出位置となる。そのため、設定済みの境界からの離間距離である「所定の距離」を、第1の被検出部位の幅(通過方向に沿った長さ)よりも短い距離としておくことによって、検出手段が間違いなく第1の被検出部位を検出できるようになる。また、設定済みの境界からの離間距離である「所定の距離」を、第2の被検出部位の幅よりも短い距離としておくことによって、検出手段が間違いなく第2の被検出部位を検出できるようになる。
また、請求項7に記載のプリンタは、検出手段が移動手段により少なくとも第1及び第2の検出位置を含む領域を通過するように相対移動する間に、検出手段の受光素子が受光する受光量が所定のレベル以上の変化を示さないとき、補正手段が、第1及び第2の被検出部位を新たな第1の被検出部位として第1の検出位置を補正する、ことを特徴とする。従って、第1の被検出部位をより広い領域とすることが可能となり、更にその広い領域の中で確実に検出することのできる位置として第1の検出位置を補正するので、インク残量の検出をより正確に実行することができる。
このように構成されたプリンタによれば、検出手段(の発光素子が発光する光)が第1及び第2の検出位置を含む領域を走査する間に、受光素子が受光する受光量が所定以上のレベル差の変化を示さない場合、あらかじめ第1及び第2の検出位置の境界として定められた位置を第1の検出位置とすることができる。
また、請求項8に記載のインクカートリッジチェックプログラムは、請求項1から7のいずれかに記載のプリンタの備える判定手段、識別手段および補正手段として機能させるための各種処理手順をコンピュータシステムに実行させるためのプログラムである。
このようなプログラムにより制御されるコンピュータシステムは、請求項1から7のいずれかに記載のプリンタの一部を構成することができる。
なお、このインクカートリッジチェックプログラムは、それぞれコンピュータシステムによる処理に適した命令の順番付けられた列からなるものであって、例えば、FD、CD−ROM、メモリーカードなどの記録媒体、インターネットなどの通信回線網を介して、プリンタ自身、コンピュータシステム、または、これらを利用する利用者に提供されるものである。また、これらの複写部数セットプログラムを実行するコンピュータシステムとしては、例えば、プリンタに内蔵されたコンピュータシステム、プリンタに無線または有線の通信路を介してデータ通信可能に接続されたコンピュータシステムなどを利用することができる。
また、請求項9に記載のインクカートリッジチェック装置は、請求項1から5のいずれかに記載の検出手段、判定手段、識別手段、移動手段および補正手段を備えていることを特徴とする。
このように構成されたインクカートリッジチェック装置は、請求項1から7のいずれかに記載のプリンタの一部を構成することができる。
また、請求項10に記載の位置補正方法は、インクカートリッジの内部に収容されているインク残量が基準量以上か否かを判定するための第1の被検出部位とインクカートリッジの種類を識別するための第2の被検出部位とを持つインクカートリッジを装着可能な装着部と、この装着部に装着されたインクカートリッジの第1及び第2の被検出部位を利用してインクカートリッジ内のインク残量及びインクカートリッジの種類を光学的に検出可能な検出手段と、を備え、第1の被検出部位に対する検出手段の検出結果に基づいてインクカートリッジ内のインク残量を判定すると共に、第2の被検出部位に対する検出手段の検出結果に基づいて装着部に装着されたインクカートリッジの種類を識別可能なプリンタにおいて、検出手段をインクカートリッジに対して相対的に移動させることにより、検出手段が、インクカートリッジの第1の被検出部位を検出可能な位置としてあらかじめ定められた第1の検出位置、および、インクカートリッジの第2の被検出部位を検出可能な位置としてあらかじめ定められた第2の検出位置にて検出した検出結果に基づいて、装着部に装着されているインクカートリッジに対する第1及び第2の検出位置のうちいずれか一方または両方を補正する、ことを特徴とする方法である。
この方法により第1の検出位置を補正するプリンタは、請求項1以降に記載のプリンタと同様の作用・効果を得ることができる。
また、この位置補正方法では、検出手段が、発光素子から投光して、その反射光を受光素子で検出する反射形の光センサからなる場合であれば、検出手段の受光素子が受光した光量に基づいて、インクカートリッジ内のインク残量の判定及びインクカートリッジの種類の識別を行うようにすればよい。
この方法により第1の検出位置を補正するプリンタは、請求項2以降に記載のプリンタと同様の作用・効果を得ることができる。
また、これらの位置補正方法では、インクカートリッジのうち、特定種類のインクカートリッジの第2の被検出部位には光の反射材が配設され、それ以外の種類のインクカートリッジの第2の被検出部位には光の反射材が配設されていない場合には、検出手段が移動手段により少なくとも第1及び第2の検出位置を含む領域を通過するように相対移動する間に、検出手段の受光素子が受光する受光量が所定のレベル以上の変化を示すか否かによってインクカートリッジの種類を識別するようにしてもよい。
この方法により第1の検出位置を補正するプリンタは、請求項4以降に記載のプリンタと同様の作用・効果を得ることができる。
また、これらの位置補正方法では、検出手段が移動手段により少なくとも第1及び第2の検出位置を含む領域を通過するように相対移動する間に、検出手段の受光素子が受光する受光量が所定のレベル以上の変化を示すときにおいて、第1及び第2の検出位置の境界を新たに設定し、この設定した境界に基づいて第1及び第2の検出位置を補正するようにしてもよい。
この方法により第1の検出位置を補正するプリンタは、請求項5以降に記載のプリンタと同様の作用・効果を得ることができる。
また、この位置補正方法では、設定済みの境界から、検出手段が第1及び第2の検出位置を含む領域を通過する際の通過方向に沿った第1の方向に所定の距離だけ離れた位置を第1の検出位置とし、設定済みの境界から、第1の方向と反対方向である第2の方向に所定の距離だけ離れた位置を第2の検出位置とするように補正してもよい。
この方法により第1及び第2の検出位置を補正するプリンタは、請求項6以降に記載のプリンタと同様の作用・効果を得ることができる。
また、これらの位置補正方法では、検出手段が少なくとも第1及び第2の検出位置を含む領域を通過するように相対移動する間に、検出手段の受光素子が受光する受光量が所定のレベル以上の変化を示さないとき、第1及び第2の被検出部位を新たな第1の被検出部位として第1の検出位置を補正するようにしてもよい。
この方法により第1及び第2の検出位置を補正するプリンタでは、請求項7に記載のプリンタと同様の作用・効果を得ることができる。
次に、本発明の実施形態について一例を挙げて説明する。以下に本発明の一実施形態として例示するのは、本発明の特徴的構成を備えているインクジェットプリンタである。
図1は、インクジェットプリンタの本体の概略構成を示す斜視図である。
インクジェットプリンタ1は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各インクが封入された4つのインクカートリッジ2と、インクカートリッジ2から供給されるインクを記録媒体Pに向かって噴射するインクジェット式の記録ヘッド3が設けられたヘッドユニット4とを備え、これらインクカートリッジ2およびヘッドユニット4がキャリッジ5に搭載されている。このヘッドユニット4が装着部をなすものである。
キャリッジ5は、駆動ユニット6に駆動されて、プラテンローラ7に対向する位置(以下、記録位置という。)からパージ装置8に対向する位置(以下、待機位置という。)にわたる範囲を往復移動するように構成されている。このキャリッジ5および駆動ユニット6が移動手段をなすものである。
駆動ユニット6は、ガイド軸9、ガイド板10、2つのプーリ11、12、およびタイミングベルト13などによって構成される。キャリッジ5の下端部はガイド軸9によって支持され、キャリッジ5の上端部はガイド板10によって支持され、これにより、キャリッジ5がガイド軸9およびガイド板10に沿って移動可能となっている。また、タイミングベルト13は、2つのプーリ11、12に架け渡され、このタイミングベルト13にキャリッジ5が連結されている。一方のプーリ11は、キャリッジモータ(CRモータ)101によって正逆両方向に回転駆動されるようになっていて、プーリ11が回転駆動されると、その回転に連動してタイミングベルト13が動作し、キャリッジ5がガイド軸9およびガイド板10に沿って往復移動する。
プラテンローラ7は、記録媒体Pが搬送される経路を挟んで記録ヘッド3と対向する位置に配置されている。記録媒体Pは、インクジェットプリンタ1の側方あるいは下方に設けられた図示しない給紙カセットから給紙され、記録ヘッド3とプラテンローラ7との間に導入されて、記録ヘッド3から噴射されるインクにより所定の画像形成がなされ、その後インクジェットプリンタ1外へ排出される。
パージ装置8は、プラテンローラ7の側方に設けられている。このパージ装置8は、記録ヘッド3の複数のノズル(図示せず)を覆うように記録ヘッド3のノズル開口面に当接するパージキャップ14と、ポンプ15およびカム16と、インク回収部17を備えており、ヘッドユニット4が待機位置へ移動したときに、記録ヘッド3のノズルをパージキャップ14で覆い、記録ヘッド3の内部に溜まる気泡などを含んだ不良インクを、カム16に駆動されるポンプ15によって吸引することにより、記録ヘッド3の回復を図るようにしている。なお、吸引された不良インクは、インク回収部17に回収される。
パージ装置8におけるプラテンローラ7側の位置には、パージ装置8に隣接してワイパ部材20が配設されている。このワイパ部材20は、へら状に形成されており、キャリッジ5の移動に伴って、記録ヘッド3のノズル面を拭うものである。キャップ18は、インクの乾燥を防止するため、印字が終了すると待機位置に戻される記録ヘッド3の複数のノズルを覆うものである。
また、このインクジェットプリンタ1は、インク残量が僅か(ニアエンプティ)になったこと、およびインクカートリッジ2が並容量/大容量のいずれであるかを検出するために、光センサ19を備えている。
この光センサ19は、発光素子19aと受光素子19bとを備えた反射形フォトインタラプタ(フォトリフレクタ)で(図3参照)、インクカートリッジ2の被照射面(傾斜部51a)からのノイズ信号(不要な反射光)を低減するべく、インクカートリッジ2の被照射面に対して斜めに光が入射するように配設されている。インクカートリッジ2の被照射面には、後から詳述する情報検出部81およびインク検出部82が設けられていて、キャリッジ5の移動に伴って光センサ19とインクカートリッジ2の被照射面とが相対的に移動する際に、光センサ19で情報検出部81およびインク検出部82を走査し、これら各部からの光の反射状態に基づいて、インクカートリッジ2内部のインク残量の検出およびインクカートリッジ2のインク容量(並容量/大容量)の識別などを行う。この光センサ19が検出手段をなすものであり、情報検出部81が第2の被検出部位をなすものであり、インク検出部82が第1の被検出部位をなすものである。
次に、図2を参照してインクカートリッジ2の内部構造につき説明する。図2は、インクカートリッジ2の側断面図であり、インクカートリッジ2内にインクが貯留されていない状態を図示している。
インクカートリッジ2は、略中空状の箱状体に形成されており、そのインクカートリッジ2の内部は、区画壁41、42によって、大気導入室43、主インク貯留室44、副インク貯留室45に区画されている。大気導入室43は、主インク貯留室44内へ大気を導入するための空間であり、インクカートリッジ2の底壁46に貫通形成された大気連通口47を介して大気と連通されている。一方、大気導入室43の上方は主インク貯留室44と連通されており、かかる連通部から主インク貯留室44へ大気が導入される。
主インク貯留室44は、インクを貯留しておくために実質的に密閉された空間であり、インクを含浸可能なフォーム(多孔質体)48が収納されている。主インク貯留室44の下方には、インク連通口49が区画壁42に貫通形成されており、主インク貯留室44は、かかるインク連通口49を介して副インク貯留室45と連通されている。また、フォーム48は、毛管現象を利用してその内部にインクを保持可能なスポンジ、繊維材料等から構成されており、圧縮状態で主インク貯留室44内に収納されている。よって、例えばインクカートリッジ2が転倒した際、主インク貯留室44から大気導入室43へインクが流失し、その流失したインクが大気連通口47からインクカートリッジ2の外へ漏出してしまうことを防止することができる。
副インク貯留室45は、インクを貯留しておくと共に光センサ19から光が照射される傾斜部51aを備える部位であり、インクカートリッジ2の側端部に実質的に密閉された空間として形成されている。副インク貯留室45は、上記したインク連通口49を介して主インク貯留室44と連通されており、その主インク貯留室44および副インク貯留室45に貯留されるインクは、インクカートリッジ2の底壁46に貫通形成されたインク供給口50を介して記録ヘッド3へ供給される。
副インク貯留室45の側壁51には、主インク貯留室44へ向かって下降傾斜する傾斜部51aが形成されており、その傾斜部51aの内面側(主インク貯留室44側)には、プリズム52が形成されている。プリズム52は、インクカートリッジ2内に貯留されるインク残量の検出、インクカートリッジ2のインク容量(大容量/並容量)の検出のために用いられるもので、透明な光透過性材料を材質として形成される側壁51の傾斜部51aに一体的に形成されている。副インク貯留室45の上方には、上記したプリズム52と所定間隔を隔てつつ対峙する反射部材53が形成されている。この反射部材53は、副インク貯留室45内へ透過した光の光路を変更するための部材であり、プリズム52と所定角度を有しつつその内部空間に空気層を有する袋状に形成されている。
このように構成されたインクカートリッジ2によれば、記録ヘッド3によってインクが消費されると、消費されたインク量に応じて大気導入室43から空気が主インク貯留室44内へ導入され、主インク貯留室44内のインク液面が低下する。さらにインクが消費され、主インク貯留室44内のインクが無くなった場合には、副インク貯留室45内のインクが記録ヘッド3へ供給される。このとき、副インク貯留室45内は減圧されるが、大気導入室43から主インク貯留室44を経由した空気が副インク貯留室45内へ導入され、副インク貯留室45内の減圧が緩和されると共にインク液面が低下する。
よって、インクカートリッジ2は、まず、主インク貯留室44内のインクが消費され、その主インク貯留室44内のインクがすべて消費された後に、副インク貯留室45内のインクが消費されるように構成されている。従って、光センサ19により副インク貯留室45内のインク残量を検知することにより、インクカートリッジ2全体としてのインク残量を知ることができるのである。
次に、図3(a)、(b)において、インク残量検出の原理を説明する。図3(a)、(b)はインクカートリッジ2と光センサ19との側面図であり、インクカートリッジ2の一部を断面視している。
インクカートリッジ2内にインク71が十分ある場合は、図3(a)に示すように、光センサ19の発光素子19aから照射された光は(光路X)、インクカートリッジ2の材質の屈折率とインク71の屈折率とが非常に近いため、インク71を透過しつつインクカートリッジ2内を進行する。そして、副インク貯留室45内に配設されている反射部材53へ到達する。反射部材53へ到達した光は、反射部材53の材質の屈折率と反射部材53内の空気72の屈折率とが異なるため、反射部材53内面と空気72との界面で反射する(光路Y)。
これに対して、インクカートリッジ2の副インク貯留室45内のインク71がわずかしか存在しない場合即ち、プリズム52の位置よりもインク71の液面が下がった場合には、図3(b)に示すように、光センサ19の発光素子19aから照射された光は(光路X)、インクカートリッジ2の材質の屈折率と副インク貯留室45内の空気72の屈折率とが異なるため、副インク貯留室45の外壁内面と空気72との界面即ち、プリズム52で反射する(光路Y)。そのため、インクカートリッジ2内から光センサ19の受光素子19bへ向かう反射光の光量はインクカートリッジ2内にインク71が十分ある場合に比べて大きなものとなる。
このように、インクカートリッジ2内から反射する反射光(光路Y)はインク71の残量に応じその光量が変化するので、かかる光量の差を光センサ19の受光素子19bを用いて検出することにより、インクカートリッジ2内に貯留されるインク71の残量を検出することができるのである。
また、傾斜部51aおよび反射部材53は、副インク貯留室45の上方に配設されているので、副インク貯留室45の上方にインク71が存在しなくなった時点、即ちインクカートリッジ2内にインク71がすべて存在しなくなる前に、予めインク71がほとんど無いこと(ニアエンプティ)を判断できるのである。また、上述した通り、インク71の液面がプリズム52の位置よりも下がると光センサ19の受光素子19bは大量の反射光を受光することになるので、そのときのインク残量が後述する基準量(即ち、ニアエンプティ)となる。
ところで、このインクジェットプリンタ1に装着可能なインクカートリッジ2としては、未使用状態において封入されているインク量が異なる2種類が用意されている。以下の説明では、インク容量が従来品と同等のインクカートリッジ2を並容量カートリッジ2A、インク容量が並容量カートリッジ2Aよりも増量されているインクカートリッジ2を大容量カートリッジ2Bと称する。
並容量カートリッジ2Aと大容量カートリッジ2Bは、キャリッジ5上の同一箇所に装着されるため、その外形の大きさや形状は全く同一に形成されているが、内部に封入されているインクの量が異なる点と、インクカートリッジ2の側壁51に形成された傾斜部51aに反射シール80を貼り付けてあるか否かという点で相違する。
図4は並容量カートリッジ2Aを示す斜視図、図5は大容量カートリッジ2Bを示す斜視図である。大容量カートリッジ2Bの場合、上述の傾斜部51aに、アルミ箔からなる銀色の反射シール80が貼り付けられている。一方、並容量カートリッジ2Aの場合は、反射シール80が貼り付けられていない。このような反射シール80を設けてあるか否かにより、傾斜部51aの図5中右半面を光センサ19で走査したときに検知される反射光の光量が変わるため、この傾斜部51aの図5中右半面を、インク容量(並容量/大容量)を光学的に識別するための情報検出部81として利用できる。また、上記傾斜部51aの図5中左半面においては、上述のプリズム52が露出しているので、この傾斜部51aの図5中左半面を、インクカートリッジ内のインク量が基準量以上か否かを光学的に検出可能なインク残量検出部82として利用できる。
すなわち、センサ19が並容量カートリッジ2Aまたは大容量カートリッジ2Bに対して相対的に移動し、情報検出部81に対応する検出位置に位置するときには、センサ19は情報検出部81を利用することによりインクカートリッジの種類を光学的に識別可能となる。また、センサ19が並容量カートリッジ2Aまたは大容量カートリッジ2Bに対して相対的に移動し、インク残量検出部82に対応する検出位置に位置するときには、センサ19がインク残量検出部82を利用することによりインクカートリッジ内のインク量が基準以上か否かを光学的に検出可能となる。
本実施形態において、並容量カートリッジ2Aの場合は、内部に十分なインクが貯留されていれば、上述した通り、光センサ19の発光素子19aから出射された光は、インク71を透過しつつ並容量カートリッジ2A内を進行し、反射部材53により光の光路が変更されるため、受光素子19bに向かって反射される反射光の光量は小さいものとなる。一方、大容量カートリッジ2Bの場合、内部に十分なインクが貯留されていても、反射シール80が存在するので、光センサ19の発光素子19aから出射された光は、反射シール80によって反射され、受光素子19bに向かって反射される反射光の光量は、反射シール80を設けていない並容量のインクカートリッジ2Aよりも極めて大きくなる。したがって、反射シール80の有無により反射率が異なっている情報検出部81からの反射光を検出することで、その反射光の光量の差によって、並容量カートリッジ2Aと大容量カートリッジ2Bとの識別を行うことができるのである。
なお、並容量カートリッジ2A内のインク残量が基準量(ニアエンプティ)以下の場合には、上述した通り、光センサ19の発光素子19aから出射された光はプリズム52で反射され受光素子19bは大量に光を受光することとなる。従って、光センサ19が大容量カートリッジ2Bの情報検出部81を検出した結果と、貯留されているインク残量が基準量以下となった並容量カートリッジ2Aの情報検出部81を検出した結果とは差がないことになるが、本実施形態の場合、後述するようにインク残量が基準量以下の場合は、インクカートリッジの識別は行わないので、この点は何ら問題がない。インク残量が基準量以下の場合にもインクカートリッジの識別を行いたい場合は、並容量カートリッジ2Aの情報検出部81に、光を吸収する部材(例えば黒色シール)と光を反射する部材(例えば銀色シール)とを組み合わせたものを貼り付けてもよい。
次に、図6は、インクジェットプリンタ1の電気回路構成の概略を示すブロック図である。
インクジェットプリンタ1を制御するための制御装置90は、本体側基板に搭載されており、制御装置90には、1チップ構成のマイクロコンピュータ(CPU)91と、そのCPU91により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM92と、各種のデータ等を一時的に記憶するための記憶手段であるRAM93と、書換え可能な不揮発性のメモリであるEEPROM94、イメージメモリ95、ゲートアレイ96等を有する。EEPROM94は、第1のダウンカウンタ94a、第2のダウンカウンタ94b、FLAG1記憶領域94c、FLAG2記憶領域94d、FLAG3記憶領域94eを備えている。
CPU91は、ROM92に予め記憶された制御プログラムに従い、インク有無の検出をするための制御を実行するものである。また画像形成タイミング信号およびリセット信号を生成し、各信号をゲートアレイ96へ転送する。このCPU91には、使用者が画像形成の指示を行うための操作パネル107、キャリッジ5を動作させるCRモータ101を駆動するためのCRモータ駆動回路102、記録媒体Pを搬送する搬送モータ103(LFモータ103)を駆動するためのLFモータ駆動回路104、記録媒体Pの先端を検出するペーパセンサ105、キャリッジ5の原点位置を検出する原点センサ106、光センサ19等が接続されている。接続される各デバイスの動作はこのCPU91により制御される。上記したCPU91と、ROM92,RAM93、EEPROM94およびゲートアレイ96とは、アドレスパス98およびデータパス99を介して接続されている。
次にダウンカウンタについて説明する。
まず、第1のダウンカウンタ94aのみからなる場合を説明する。
第1のダウンカウンタ94aは、前記EEPROM94内に設けられ、記録ヘッド3からのインクの噴射回数をカウントするためのメモリであり、例えばインクの噴射回数「1」毎に「1」ずつ減算される。
並容量カートリッジ2A、大容量カートリッジ2Bにはそれぞれ所定量のインク71が初期に充填されているが、その充填されたインク量からおおよその最大噴射回数は決まっている。このため、インクカートリッジの交換が行われたときは、上述した通り、光センサ19によりインクカートリッジの種類の識別が行われるので、インクカートリッジの種類の識別後に装着されたインクカートリッジに対応する最大噴射回数が第1のダウンカウンタ94aに記憶されるのである。そして、インクの噴射が実行されると、第1のダウンカウンタ94aはインクの噴射回数をダウンカウントし、そのカウント値に基づくおおよその消費量が駆動回路110を介して表示器111に表示される。その結果、使用者はおおよそのインク残量を知ることができる。
そして、第1のインク残量検出手段によりインクカートリッジ内のインク量が基準量よりも少なくなったと判定される(ニアエンプティ検出)と、表示器111のインク残量表示をニアエンプティへと変更し、第1のダウンカウンタ94aに基準量の噴射回数即ち、ニアエンプティ用最大噴射回数をセットする。即ち、ニアエンプティ検出は第1のダウンカウンタ94aの基準量噴射回数セットのトリガーとなる。
上述したように、初期状態で充填されていたインクは主インク貯留室44から消費され、主インク貯留室44が空になると副インク貯留室45のインクが消費される。副インク貯留室45のインク液面がプリズム52の下部を下回ると、図3(b)に示すように、光センサ19の発光素子19aから照射された光が、プリズム52により光センサ19の受光素子19b方向(光路Y)へ反射されるようになる。これにより光センサ19の受光素子19bに検出される反射光量が大きく変化(増大)する。検出された反射光量は信号としてCPU91に入力されるので、かかる変化がニアエンプティとしてCPU91に認識され、対応するニアエンプティフラグFLAG1がオンされる。即ち、EEPROM94のFLAG1記憶領域94cに1が記憶される。
なお、ニアエンプティフラグFLAG1がオンされた(インク量が基準値より少ないと検出された)時点において、並容量カートリッジ2A、大容量カートリッジ2B内のインクは空(エンプティ)ではないので、さらに、インクエンプティの状態(インク噴射回数がエンプティしきい値に達する)まで画像形成を続行することができる。従って、第1のダウンカウンタ94aのセット後には、ニアエンプティ状態からのダウンカウントに変わり、0になったら本当にインク無となるので、「カートリッジ交換」を表示する。
次に、図7〜図16に示した各フローチャートを参照して、CPUで実行される各処理を説明する。
図7におけるフローは、インクジェットプリンタ1の電源がON状態で、インクカートリッジ交換ボタンが押下されかつ蓋の開閉を検出した時、つまり、インクカートリッジが交換された時に開始される。このインクカートリッジ走査処理においては、CRモータ駆動回路によりCRモータ101を駆動し、キャリッジ5を、インクカートリッジ2のインク検出部82が光センサ19の発光素子19aの発光方向に対向するまで移動させる(移動を開始させる)。このフローチャートでは後述のように光量データをそれぞれ7回ずつ取得して記憶しているが、7回以上または以下としても良いことは言うまでもない。なお、CRモータ101には、図示されないエンコーダが備えられており、CPU91は、このエンコーダからの出力信号に基づいて、光センサ19の位置を特定している。
本実施形態においては、情報検出部81およびインク検出部82内の7点(図8(a)参照)による反射光を光センサ19により検出するために、まずRAM93内のx記憶領域に1を記憶する(S110)。
次に、キャリッジ5が予め定められている第x回目の走査検出位置まで移動するまで待機し(S120:NO)、第x回目の走査検出位置まで移動したら(S120:YES)、その時点で光センサ19の発光素子19aからインクカートリッジ2(の情報検出部81およびインク検出部82)に向けて光を照射し、そのとき受光素子19bにより受光されたインクカートリッジ2からの反射光の光量を示す電圧値V0(本実施形態においては光量が多くなるほど電圧値が低くなる)である光量データをEEPROM94内に記憶する(S130)。なお、この処理において、光量データは、光量を示す電圧値V0とともに、第x回目の走査検出位置を示す座標値P(本実施形態においては、図8(a)における左右方向を座標軸とし、右から左に向かうほど大きくなる値)を特定可能な状態で記憶される。
このようにして、第x回目の光量データを取得して記憶したら、n記憶領域に記憶されているxに1を加算する(S140)。
次に、x=8になったか否かを判定し(S150)、x=8でなければ(S150:NO)、S120へと戻って第x回目の光量データを取得する。
一方、x=8であれば(S150:YES)、本インクカートリッジ走査処理を終了する。こうして、第1〜7回目までの光量データで示される光量(光強度)および電圧値V0それぞれを縦軸にとり、光センサ19のインクカートリッジ2に対する相対的な移動距離を横軸にとったグラフを図8(b),(c)に示す。
このインクカートリッジ走査処理が終了したら、図9のフローで示される検出位置補正処理が開始される。この検出位置補正処理では、まず、RAM93内のy記憶領域に1を記憶し、A,B記憶領域に0を記憶する(S210)。
次に、EEPROM94内に記憶されている光量データのうち、第y回目の光量データで示される電圧値V0をチェックする(S220)。
この第y回目の光量データで示される電圧値V0が所定の上限値Vhより大きいかどうかをチェックする(S230)。この上限値Vhは、上述のインクカートリッジ走査処理で光センサ19の発光素子19aにて照射した光がインクカートリッジ2で反射しなかった場合に、受光素子19bにより受光されると想定される反射光の光量を示す電圧値よりも、所定の電圧値だけ小さい値として予め定められた値である。
このS230で、第y回目の光量データで示される電圧値V0が所定の上限値Vhより大きければ(S230:YES)、第y回目の光量データで特定される座標値PをRAM93内のA記憶領域に記憶する(S240)。
一方、第y回目の光量データで示される電圧値V0が所定の上限値Vhより大きくなければ(S230:NO)、第y回目の光量データで示される電圧値V0が所定の下限値Vlより小さいかどうかをチェックする(S250)。この下限値Vlは、上述のインクカートリッジ走査処理で光センサ19の発光素子19aにて照射した光がインクカートリッジ2で反射した場合に、受光素子19bにより受光されると想定される反射光の光量を示す電圧値よりも、所定の電圧値だけ大きい値として予め定められた値である。
このS250で第y回目の光量データで示される電圧値V0が所定の下限値Vlより小さくない場合(S250:NO)、または、S240の後、y記憶領域に記憶されているyに1を加算する(S260)。
次に、y=8になったか否かを判定し(S270)、x=8でなければ(S270:NO)、S220へと戻って第y回目の光量データで示される電圧値V0をチェックする。
また、上述したS250で第y回目の光量データで示される電圧値V0が所定の下限値Vlより小さい場合(S250:YES)、第y回目の光量データで特定される座標値PをRAM93内のB記憶領域に記憶する(S280)。
次に、A記憶領域に記憶されている値が0より大きい、つまり、A記憶領域に座標値Pが記録されているかどうかをチェックする(S290)。
このS290でA記憶領域に記憶されている値が0より大きくない場合(S290:NO)、正常なインクカートリッジの交換をやり直す旨を促すためのメッセージを表示器111のLCDに表示した後(S300)、本検出位置補正処理を終了する。
上述したように、インクカートリッジ2を光センサ19で走査した場合、光センサ19は、インク検出部82を経て情報検出部81に相当する位置に至る。本検出位置補正処理は、インクカートリッジ2が交換されたことを前提として行われるべき処理であるため、インクカートリッジ2が正常に交換されていれば、インクカートリッジ2を光センサ19で走査した際、インク検出部82での反射光が受光素子19bで受光されることはない。
ところが、インクカートリッジ2を交換し忘れたり、十分にインクが残っていないインクカートリッジ2に交換してしまった場合、このインクカートリッジ2におけるインク検出部82での反射光は受光素子19bにて受光されてしまう。この場合、EEPROM94内に記憶される光量データは、全てが下限値Vlより小さな電圧値を示すデータとなってしまい、上述のS230からS240へ移行することはないため、A記憶領域には初期値である0が記憶されたままとなる。つまり、上述したS290では、A記憶領域に記憶されている値をチェックすることにより、インクカートリッジ2を交換し忘れたり、十分にインクがないインクカートリッジ2に交換してしまった場合のようにインクカートリッジの交換が正常に行われたかどうかをチェックしていることになる。
また、上述したS300でA記憶領域に記憶されている値が0より大きい場合(S300:YES)、カートリッジ識別フラグFLAG3=0とする(S310)。即ち、交換により新たに装着されたインクカートリッジ2が大容量カートリッジ2Bであるとして、EEPROM94内のFLAG3記憶領域94e内に0を記憶する。
次に、インクカートリッジ2における情報検出部81とインク検出部82との境界位置を算出する(S320)。ここでは、A記憶領域に記憶された座標値Pa、および、B記憶領域に記憶された座標値Pbの中間の座標値Pc(=(Pa+Pb)/2)に相当する位置を境界位置として算出する。
そして、S320で算出された境界位置に基づき、後述する処理で利用するために予め定められたパラメータであって、情報検出部81での反射光を受光するための位置として利用される種類検出位置k1〜k3と、インク検出部82での反射光を受光するための位置として利用される残量検出位置r1〜r3とを補正する(S330)。ここでは、図8(d)に示すように、境界位置から右方向に所定距離k0だけ離れた位置を第2の種類検出位置k2とし、このk2から右方向に所定距離k0の半分だけ離れた位置を第3の種類検出位置k3とし、k2から左方向に所定距離k0の半分だけ離れた位置を第1の種類検出位置k1とする。なお、上述の所定距離k0は、情報検出部81の幅(左右方向の長さ)の半分に相当する値であり、境界位置から右方向に所定距離k0離れた位置は、情報検出部81の中心位置となる。これにより、種類検出位置k1〜k3は、間違いなく情報検出部81での反射光を受光できる位置となる。
また、境界位置から左方向に所定距離r0だけ離れた位置を第2の残量検出位置r2とし、このr2から左方向に所定距離r0の半分だけ離れた位置を第3の残量検出位置r3とし、r2から右方向に所定距離r0の半分だけ離れた位置を第1の残量検出位置r1とする。なお、上述の所定距離r0は、インク検出部82の幅(左右方向の長さ)の半分に相当する値であり、境界位置から左方向に所定距離r0離れた位置は、インク検出部82の中心位置となる。これにより、残量検出位置r1〜r3は、間違いなくインク検出部82での反射光を受光できる位置となる。
このS330が補正手段をなすものであり、種類検出位置k1〜k3が第2の検出位置をなすものであり、残量検出位置r1〜r3が第1の検出位置をなすものである。
こうして、S330を終えた後、本検出位置補正処理を終了する。
また、上述のS210からS270を繰り返した後、S270でy=8となったら(S270:YES)、カートリッジ識別フラグFLAG3=1とする(S340)。即ち、交換により新たに装着されたインクカートリッジ2が並容量カートリッジ2Aであるとして、EEPROM94内のFLAG3記憶領域94e内に1を記憶する。
このS270でy=8となる状態は、EEPROM94内に記憶されている光量データが、全て下限値Vlより大きな電圧値V0を示すデータとなってしまい、上述のS250からS280へ移行しなかったために、B記憶領域に初期値である0が記憶されたままとなっている状態である。このように、全てが下限値Vlより大きな電圧値V0を示すデータとなるには、インクカートリッジ2を光センサ19にて走査した場合に、情報検出部81およびインク検出部82での反射光が受光素子19bにて受光されていない必要がある。
これは、情報検出部81に対応する領域を走査する間も、発光素子19aにて照射された光を反射しないようになっていることを示しており、このインクカートリッジ2が、情報検出部81が設けられていない並容量カートリッジ2Aということになる。つまり、上述したS270では、B記憶領域に記憶されている値をチェックすることにより、インクカートリッジ2が並容量カートリッジ2Aであるかどうかをチェックしていることになる。
こうして、s340の処理を終えた後、本検出位置補正処理を終了する。
また、図10におけるフローは、インクジェットプリンタ1の電源がON状態で毎回の給紙毎に開始される。まず、ニアエンプティフラグFLAG1=0か否か、即ちEEPROM94のFLAG1記憶領域94c内に0が記憶されているか否かを判定する(S3)。このタイミングでニアエンプティフラグFLAG1=0か否かを判定するのは、既にFLAG1=1、即ちニアエンプティの状態になっていれば(S3:NO)、インクカートリッジ識別データおよびインク残量データを取得して記憶する(S4)ことなく後述するS12のニアエンプティ用表示処理へと進むことができるからである。換言すれば、インクカートリッジ内のインクがニアエンプティの状態になっていることが判っていれば、敢えて時間の掛かるS4を実行するまでもなくS12のニアエンプティ用表示処理へと進めばよいのである。
一方、ニアエンプティフラグFLAG1=0、即ち、インクカートリッジ内にインクが十分にあれば(S3:YES)、S4へと進む。
S4では、光センサ19を用いて、インク残量データおよびカートリッジ識別データを取得する処理が実行される。具体的には、図11に示すフローチャートに従ってこの処理は実行される。このフローチャートではインク残量データおよびカートリッジ識別データをそれぞれ3回ずつ取得して記憶しているが、3回以上の奇数回数であれば5回でも7回でも良いことは言うまでもない。また、処理を簡単にするためにインク残量データおよびカートリッジ識別データをそれぞれ1回ずつ取得して記憶するように構成しても良い。
このインク残量データおよびカートリッジ識別データ取得処理においては、まずCRモータ駆動回路によりCRモータ101を駆動して、インクカートリッジのインク検出部82が光センサ19の発光素子19aの発光方向に対向するようにキャリッジ5を移動させる。本実施形態においては、インク検出部82内の3点においてインク残量データを取得してEEPROM94内に記憶するので、第n回目のインク残量データを取得するために、まずRAM93内のn記憶領域に1を記憶する(S15)。そして、予め定められている第n回目の残量検出位置rm(図8(d)参照)までキャリッジ5を移動させ、その時点で光センサ19の発光素子19aから装着されたインクカートリッジのインク検出部82(プリズム52)に向けて光を照射する。そのとき受光素子19bがインク検出部82からの反射光を受光するとともにその反射光の光量を電圧値へと変換し、更にA/Dコンバータ19cにより、その電圧値を所定のしきい値である所定の電圧値と比較することで1又は0に変換する。そして、この1又は0のインク残量データをEEPROM94内に記憶する(S16)。上述した通り、インクが十分にある場合にはインク検出部82からの反射光量が少ないので受光素子19bの出力電圧値はHighとなる。本実施形態では、所定のしきい値である所定の電圧値は受光素子19bの出力電圧値Highより低く設定されているので、EEPROM94内にはインク残量データとして1が記憶される。一方、インクがニアエンプティ状態になっている場合にはインク検出部82からの反射光量が多いので受光素子19bからの出力電圧値はLowとなる。本実施形態では、所定のしきい値である所定の電圧値は受光素子19bからの出力電圧値Lowより高く設定されているので、EEPROM94内にはインク残量データとして0が記憶される。このようにして第1回目のインク残量データを取得して記憶したら、n記憶領域に記憶されているnに1を加算する(S17)。次に、n=4になったか否かを判定し(S18)、n=4でなければ(S18:NO)、即ちまだインク検出部82内の3点においてインク残量データを取得して記憶していない場合には、S16へと戻って第n回目のインク残量データを取得する。一方、n=4であれば(S18:YES)、インク検出部82内の3点においてインク残量データを取得してEEPROM94内に記憶したことになるので、S19へと進む。
本実施形態においては、情報検出部81でも3点においてカートリッジ識別データを取得してEEPROM94内に記憶しているので、第m回目のカートリッジ識別データを取得するために、まずRAM93内のm記憶領域に1を記憶する(S19)。そして、予め定められている第m回目の種類検出位置km(図8(d)参照)までキャリッジ5を移動させ、その時点で光センサ19の発光素子19aから装着されたインクカートリッジの情報検出部81(反射シール80又はプリズム52)に向けて光を照射する。そのとき受光素子19bが情報検出部81からの反射光を受光するとともにその反射光の光量を電圧値へと変換し、更にA/Dコンバータ19cにより、その電圧値を所定のしきい値である所定の電圧値と比較することで1又は0に変換する。そして、この1又は0のカートリッジ識別データをEEPROM94内に記憶する(S20)。上述した通り、反射シール80が情報検出部81に貼付されておらず、且つインクが十分ある場合には情報検出部81からの反射光量が少ないので受光素子19bの出力電圧値はHighとなる。従って、この場合にはEEPROM94内にはカートリッジ識別データとして1が記憶される。一方、反射シール80が情報検出部81に貼付されているか、又は反射シール80が情報検出部81に貼付されておらず、且つインクがニアエンプティ状態になっている場合には情報検出部81からの反射光量が多いので受光素子19bからの出力電圧値はLowとなる。従って、この場合にはEEPROM94内にはカートリッジ識別データとして0が記憶される。このようにして、第1回目のカートリッジ識別データを取得して記憶したら、m記憶領域に記憶されているmに1を加算する(S21)。次に、m=4になったか否かを判定し(S22)、m=4でなければ(S22:NO)、即ちまだ情報検出部81内の3点においてカートリッジ識別データを取得して記憶していない場合には、S20へと戻って第m回目のカートリッジ識別データを取得する。一方、m=4であれば(S22:YES)、情報検出部81内の3点においてカートリッジ識別データを取得してEEPROM94内に記憶したことになるので、この処理を終了してS5へと進む。
S5では、現在装着されているインクカートリッジがニアエンプティ状態になっているか否かを判定するインクニアエンプティ判定処理が実行される。具体的には、図12に示すフローチャートに従ってこの処理は実行される。
このインクニアエンプティ判定処理においては、S4のインク残量データおよびカートリッジ識別データ取得処理においてEEPROM94内に記憶された6つのデータのうち、3つのインク残量データを読み出し、これら3つのインク残量データが全て1か否かを判断する(S23)。全てのインク残量データが1であれば(S23:YES)、ニアエンプティフラグFLAG1=0とする(S24)。即ち、インクカートリッジ内のインク残量がニアエンプティ状態ではなく十分ある状態であるとして、EEPROM94内のFLAG1記憶領域94c内に0を記憶し、このインクニアエンプティ判定処理を終了する。
全てのインク残量データが1でなければ(S23:NO)、2つのインク残量
データが1か否かを判断する(S25)。即ち奇数個のインク残量データを取得して記憶しているので、多数決にて判断するのである。2つのインク残量データが1であれば(S25:YES)、例えば(1,1,0)であればS24へと進むのである。しかしながら、2つのインク残量データが1でなければ(S25:NO)、例えば(1,0,0)であればニアエンプティフラグFLAG1=1とする(S26)。即ち、インクカートリッジ内のインク残量がニアエンプティ状態であるとして、EEPROM94内のFLAG1記憶領域94c内に1を記憶し、このインクニアエンプティ判定処理を終了する。このインクニアエンプティ判定処理および後述のS6が判定手段をなすものである。
S5のインクニアエンプティ判定処理が終了すると、S6へ進む。S6では、S3と同様に、ニアエンプティフラグFLAG1=0か否か、即ちEEPROM94のFLAG1記憶領域94c内に0が記憶されているか否かを判定する。このタイミングでニアエンプティフラグFLAG1=0か否かを判定するのは、S5でインクニアエンプティ判定処理を行っているので、最新の判定結果の認識のためである。ニアエンプティフラグFLAG1=1、即ちニアエンプティの状態になっていれば(S6:NO)、S12のニアエンプティ用表示処理へと進む。S6でニアエンプティフラグFLAG1=1、即ちニアエンプティの状態になるのはS4の判定でニアエンプティフラグFLAG1=0のとき、即ち直前までニアエンプティ状態ではないと判定されているときだけなので、この場合、第1のダウンカウンタ94a内のカウント値(データ)を基準量噴射回数、即ちニアエンプティ用最大噴射回数に設定する。
また、S3とS6において、それぞれFLAG1=0でない場合、即ちインクカートリッジ内のインク残量がニアエンプティの状態になっているときは必ずS12のニアエンプティ用表示処理へ進むため、後述するS8のカートリッジ種類の識別処理は行われない。換言すれば、インクカートリッジ内のインク残量がニアエンプティの状態になっているときに未使用状態でのインク収容量が大容量であったか並容量であったかを識別しても意味がないのである。
一方、FLAG1=0、即ちインクカートリッジ内にインクが十分にあれば(S6:YES)、S7へと進む。
S7では、カートリッジ交換フラグFLAG2の値が何か、即ちEEPROM94のFLAG2記憶領域94d内に0、1、2のうち何れの値が記憶されているかが判定される。具体的には、カートリッジ交換フラグFLAG2=0のときは、インクカートリッジの交換があったことを示すものである。カートリッジ交換フラグFLAG2=1のときは、インクカートリッジの交換が無く、現在装着されているインクカートリッジが大容量カートリッジ2Bであることを示すものである。カートリッジ交換フラグFLAG2=2のときは、インクカートリッジの交換が無く、現在装着されているインクカートリッジが並容量カートリッジ2Aであることを示すものである。
インクカートリッジの交換があった場合には(S7:FLAG2=0)、S8へと進んで、現在装着されているインクカートリッジの種類が大容量カートリッジ2Bなのか並容量カートリッジ2Aなのかを識別するカートリッジ種類の識別処理が実行される。具体的には、図13に示すフローチャートに従ってこの処理は実行される。
このカートリッジ種類の識別処理においては、S4のインク残量データおよびカートリッジ識別データ取得処理においてEEPROM94内に記憶された6つのデータのうち、3つのインクカートリッジ識別データを読み出し、これら3つのインクカートリッジ識別データが全て0か否かを判断する(S27)。全てのインクカートリッジ識別データが0であれば(S27:YES)、カートリッジ識別フラグFLAG3=0とする(S28)。即ち、交換により新たに装着されたインクカートリッジが大容量カートリッジ2Bであるとして、EEPROM94内のFLAG3記憶領域94e内に0を記憶し、このカートリッジ種類の識別処理を終了する。
一方、全てのインクカートリッジ識別データが0でなければ(S27:NO)、2つのインクカートリッジ識別データが0か否かを判断する(S29)。即ち奇数個のインクカートリッジ識別データを取得して記憶しているので、多数決にて判断するのである。2つのインクカートリッジ識別データが0であれば(S29:YES)、例えば(0,0,1)であればS28へと進むのである。しかしながら、2つのインクカートリッジ識別データが0でなければ(S29:NO)、例えば(1,1,0)であればカートリッジ識別フラグFLAG3=1とする(S30)。即ち、交換により新たに装着されたインクカートリッジが並容量カートリッジ2Aであるとして、EEPROM94内のFLAG3記憶領域94e内に1を記憶し、このカートリッジ種類の識別処理を終了する。このカートリッジ種類の識別処理および後述のS9が識別手段をなすものである。
S8のカートリッジ種類の識別処理が終了すると、S9へ進む。S9では、カートリッジ識別フラグFLAG3=0か否か、即ちEEPROM94内のFLAG3記憶領域94e内に0が記憶されているか否かを判定する。このタイミングでFLAG3=0か否かを判定するのは、S8でカートリッジ種類の識別処理を行っているので、その識別結果を認識してFLAG2を設定するためである。FLAG3=0、即ち交換により新たに装着されたインクカートリッジが大容量カートリッジ2Bであれば(S9:YES)、カートリッジ交換フラグFLAG2=1とする(S10)。即ちEEPROM94のFLAG2記憶領域94d内に1を記憶するのである。そして、S11の大容量カートリッジ用表示処理へと進むのである。
一方、FLAG3=1、即ち交換により新たに装着されたインクカートリッジが並容量カートリッジ2Aであれば(S9:NO)、カートリッジ交換フラグFLAG2=2とする(S13)。即ちEEPROM94のFLAG2記憶領域94d内に2を記憶するのである。そしてS14の並容量カートリッジ用表示処理へと進むのである。
また、S7において、インクカートリッジの交換が無く、現在大容量カートリッジ2Bが装着されている場合は(S7:FLAG2=1)、カートリッジ種類の識別処理(S8)からS10までを実行する必要がないのでそのままS11の大容量カートリッジ用表示処理へと進むのである。
また、S7において、インクカートリッジの交換が無く、現在並容量カートリッジ2Aが装着されている場合は(S7:FLAG2=2)、カートリッジ種類の識別処理(S8)からS13までを実行する必要がないのでそのままS14の並容量カートリッジ用表示処理へと進むのである。
次に、図14を参照してS11の大容量カートリッジ用表示処理を説明する。図14は、図10に示すインクジェットプリンタ1の動作の中で、交換により新たに装着されたインクカートリッジが大容量カートリッジ2Bであるか、又は交換は行われなかったものの現在装着されているインクカートリッジが大容量カートリッジ2Bであると識別された場合に、表示器111のLCD表示を大容量カートリッジ用表示とする処理のフローチャートである。
交換により新たに装着されたインクカートリッジが大容量カートリッジ2Bであるか、又は交換は行われなかったものの現在装着されているインクカートリッジが大容量カートリッジ2Bであると識別された場合に、第1のダウンカウンタ94aからそのカウント値(データ)を取得する(S31)。上述した通り、インクカートリッジが新しい大容量カートリッジ2Bと交換されたときに第1のダウンカウンタ94aには最大噴射数が設定され、インクがノズルから噴射される度にダウンカウントされる。従って、現在の第1のダウンカウンタ94aからカウント値(データ)を取得すれば、インクカートリッジ内に収容されているインク量がわかるので、取得したカウント値(データ)に基づいてCPU91が表示器111のLCDに表示するためのデータを演算して算出し(S32)、LCD表示を変更する(S33)。例えば、最大噴射数を10万とし、現在のカウント値を3万とすると、インク残量が未使用状態のインク量の30%程度であることになる。従って、図14のS33に記載した図においては、インクカートリッジ内に収容されているインク量がニアエンプティではないものの、インク残量が30%程度であることを示している。また、EEPROM94内のFLAG2記憶領域には1が記憶されているので、表示器111のLCDには「LG(ラージ)」と表示することで、使用者に対して大容量カートリッジ2Bが装着されていることを示している。そして、交換により大容量カートリッジ2Bが新たに装着されたときには、第1のダウンカウンタ94aに最大噴射数が設定されるので、表示器111のLCDにはインク残量100%の状態が表示されることは言うまでもない。そしてS33にてLCD表示を変更し終えたら、図10に示すインクジェットプリンタ1の動作を終了する。
次に、図15を参照してS14の並容量カートリッジ用表示処理を説明する。図15は、図10に示すインクジェットプリンタ1の動作の中で、交換により新たに装着されたインクカートリッジが並容量カートリッジ2Aであるか、又は交換は行われなかったものの現在装着されているインクカートリッジが並容量カートリッジ2Aであると識別された場合に、表示器111のLCD表示を並容量カートリッジ用表示とする処理のフローチャートである。
交換により新たに装着されたインクカートリッジが並容量カートリッジ2Aであるか、又は交換は行われなかったものの現在装着されているインクカートリッジが並容量カートリッジ2Aであると識別された場合に、第1のダウンカウンタ94aからそのカウント値(データ)を取得する(S34)。上述した通り、インクカートリッジが新しい並容量カートリッジ2Aと交換されたときに第1のダウンカウンタ94aには最大噴射数が設定され、インクがノズルから噴射される度にダウンカウントされる。従って、現在の第1のダウンカウンタ94aからカウント値(データ)を取得すれば、インクカートリッジ内に収容されているインク量がわかるので、取得したカウント値(データ)に基づいてCPU91が表示器111のLCDに表示するためのデータを演算して算出し(S35)、LCD表示を変更する(S36)。例えば、最大噴射数を8万とし、現在のカウント値を2万4千とすると、インク残量が未使用状態のインク量の30%程度であることになる。従って、図15のS36に記載した図においては、インクカートリッジ内に収容されているインク量がニアエンプティではないものの、インク残量が30%程度であることを示している。また、EEPROM94内のFLAG2記憶領域には2が記憶されているので、表示器111のLCDには「NM(ノーマル)」と表示することで、使用者に対して並容量カートリッジ2Aが装着されていることを示している。そして、交換により並容量カートリッジ2Aが新たに装着されたときには、第1のダウンカウンタ94aに最大噴射数が設定されるので、表示器111のLCDにはインク残量100%の状態が表示されることは言うまでもない。そしてS36にてLCD表示を変更し終えたら、図10に示すインクジェットプリンタ1の動作を終了する。
次に、図16を参照してS12のインクニアエンプティ用表示処理を説明する。図16は、図10に示すインクジェットプリンタ1の動作の中で、S3又はS6においてニアエンプティフラグFLAG1=0と判断された場合に、表示器111のLCD表示をインクニアエンプティ用表示とする処理のフローチャートである。
S3又はS6においてニアエンプティフラグFLAG1=0と判断された場合、まず表示器111のLCD表示をニアエンプティ表示に変更する(S37)。具体的には、表示器111のLCD表示を10%程度の表示にする。更に、EEPROM94内のFLAG1記憶領域には1が記憶されているので、表示器111のLCDに「NE(ニアエンプティ)」と表示することで、使用者に対してインクカートリッジ内のインク残量がニアエンプティであることを示している。そして、第1のダウンカウンタ94aからそのカウント値(データ)を取得する(S38)。上述した通り、インクカートリッジが初めてニアエンプティと判断されたとき(S6:NO)、第1のダウンカウンタ94aにはニアエンプティ用最大噴射数が設定され、インクがノズルから噴射される度にダウンカウントされる。従って、現在の第1のダウンカウンタ94aからカウント値(データ)を取得すれば、インクカートリッジ内に収容されているインク量がわかるのである。次に、第1のダウンカウンタ94aから取得したカウント値が所定のしきい値、例えば1000より小さいか否かを判断する(S39)。第1のダウンカウンタ94aから取得したカウント値が所定のしきい値より小さければ(S39:YES)、表示器111のLCD表示をインクカートリッジの交換を要求する表示にして(S40)、このフローを終了する。一方、第1のダウンカウンタ94aから取得したカウント値が所定のしきい値以上であれば(S39:NO)、そのままこのフローを終了する。
以上の説明においては、インク残量を検出する手段が1つのダウンカウンタ94aのみからなる場合につき説明したが、これに代えて、インク残量を検出する手段が2つのダウンカウンタ即ち、第1のダウンカウンタ94aと第2のダウンカウンタ94bとからなる変形例につき説明する。
インクカートリッジを交換した場合、装着されたインクカートリッジの種別に応じて第1のダウンカウンタ94aに最大噴射回数をセットする。一方、第2のダウンカウンタ94bには、基準量噴射回数をセットする。インクが噴射されるたびに第1のダウンカウンタ94aの値のみをデクリメントしていく(第2のダウンカウンタ94bはそのまま何もしない)。その第1のダウンカウンタ94aの値に基づいて表示器111に表示されるインク残量表示が変更されることとなる。そして、第1のインク残量検出手段によりインクのニアエンプティが検出されたとき、第2のダウンカウンタ94bもダウンカウントを開始する。表示器111のインク残量表示は第1のダウンカウンタ94aのカウント値に応じてインク残量表示は変更され続ける。即ち、ニアエンプティ検出は第2のダウンカウンタ94bのダウンカウンタのカウント開始のトリガーとなる。第2のダウンカウンタ94bの存在意義は、電源のON/OFFが行われたときに、実際にニアエンプティか否かを確認するために使用される。即ち、基準量噴射回数よりもカウント値が少なければニアエンプティ状態であることが判り、基準量噴射回数とカウント値が等しければまだニアエンプティとなっていないことが判る。
また、本実施形態においては、インクカートリッジのプリズム52の半面に全体が反射する部分からなる反射シール80を貼付して並容量/大容量の2種を識別できるように構成したが、これに代えて、反射部分と非反射部分とが交互に形成されたシール(例えば、バーコード状のもの)を貼付することにより、光センサ19により検出されるデータを2ビット、3ビット、4ビット…という複数ビットとすることもできる。この場合、2種類よりも多い例えば4種類、8種類、16種類…のインクカートリッジを識別することが可能であり、並容量/大容量といった情報の他に、数種類の容量や、容量以外のインクカートリッジに関する情報を識別することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、図7のインクカートリッジ走査処理にて検出した検出結果に基づいて、種類検出位置(r1〜r3)および種類検出位置(k1〜k3)を図9の検出位置補正処理において補正することができる。このように、各検出位置を補正することができるため、インク検出部82として使用できる領域が情報検出部81を設けない従来の構成より狭くても、光センサ19が情報検出部81およびインク検出部82を検出する位置を精度よく設定したり、また、情報検出部81およびインク検出部82が精度よく配設することなく、光センサ19が間違った検出位置を検出してしまうといった誤検出を防止できる。
さらに、このように構成されていると、光センサ19が各検出部81,82を検出可能な位置を精度よく設定すること、及び、各検出部81,82を精度よく並べることを実現するのに要する時間や手間を削減することができるため、インクジェットプリンタ1またはインクカートリッジ2としての製造コストを抑えることができる。
また、図10におけるS9では、FLAG3の値によってインクカートリッジ2の種類を識別することができる(FLAG3=1→並容量カートリッジ2A,FLAG3=0→大容量カートリッジ2B)。このFLAG3には、図9の検出位置補正処理で光センサ19の受光素子19bが受光した光量(を示す電圧値)に基づいて決められた値「0または1」が記憶されるものであるため(S310,S340)、図10においては、光センサ19の受光素子19bが受光した光量に基づいてインクカートリッジ2の種類を識別しているといえる。
また、図10におけるS6では、FLAG1の値によってインクニアエンプティか否かを判定することができる(FLAG1=0→インク残量基準量以上,FLAG1=1→インクニアエンプティ)。このFLAG1には、図12のインクニアエンプティ判定処理で光センサ19の受光素子19bが受光した光量(を示す電圧値)に基づいて決められた値「0または1」が記憶されるものであるため(S24,S26)、図10においては、光センサ19の受光素子19bが受光した光量に基づいてインクニアエンプティか否かを判定しているといえる。
また、図9のS270においては、y=8となった場合にはFLAG3=1とされ、図10におけるS9においてインクカートリッジ2が並容量カートリッジ2Aであると識別できる。上述したように、y=8となる状況は、光センサ19が情報検出部81およびインク検出部82を走査する間に発光素子19aにて照射された光が反射されていない状況であり、情報検出部81およびインク検出部82における光りの反射状態が大きく変化していないことを示している(光量を示す電圧値V0が上限値Vhから下限値Vlへと変化しない)。そのため、図9においては、情報検出部81およびインク検出部82において光の反射状態が大きく変化したか否かに基づいて、並容量カートリッジ2A(反射状態が大きな変化を示さない)であるか、大容量カートリッジ2B(反射状態が大きな変化を示す)であるかを識別しているといえる。
また、図9におけるS320では、図7のインクカートリッジ走査処理において光センサ19が情報検出部81及びインク検出部82を走査する間に受光素子19bが受光する受光量が大きく変化(光量を示す電圧値V0が上限値Vhから下限値Vlへと変化)したときの光センサ19の位置(つまり、発光素子19aが投光した光が反射した位置)を、情報検出部81及びインク検出部82の境界領域として特定することができる。
また、図9におけるS330では、境界位置から情報検出部81側に離れた位置を種類検出位置k1〜k3とし、境界位置からインク検出部82側に離れた位置を残量検出位置r1〜r3とする補正を行うため、光センサ19が検出すべき検出部を間違ってしまうことをより確実に防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
例えば、上述の実施形態においては、光センサ19はインクジェットプリンタ1の内部に固定配置され、キャリッジ5が移動することにより、キャリッジ5に装着されたインクカートリッジ2が光センサ19によって走査されるようになっていたが、インクカートリッジ2側を固定して光センサ19側を動作させても、同様にニアエンプティや並容量/大容量の識別を行うことができる。
また、図11のカートリッジ識別データ取得処理については、図17に示すように、FLAG3=0つまりインクカートリッジが大容量カートリッジ2Bであれば(S400:YES)、S15以降の処理を実行する一方、FLAG3=1つまりインクカートリッジが並容量カートリッジ2Aであれば(S400:NO)、以下に示すような処理を行うように構成するとよい。
まずRAM93内のq記憶領域に1を記憶する(S410)。そして、予め定められている第q回目の残量検出位置までキャリッジ5を移動させ、その時点で光センサ19の発光素子19aから装着されたインクカートリッジのインク検出部82(プリズム52)に向けて光を照射する。そのとき受光素子19bがインク検出部82からの反射光を受光するとともにその反射光の光量を電圧値へと変換し、更にA/Dコンバータ19cにより、その電圧値を所定のしきい値である所定の電圧値と比較することで1又は0に変換する。そして、この1又は0のインク残量データをEEPROM94内に記憶する(S420)。なお、「第q回目の残量検出位置」とは、インクカートリッジが並容量カートリッジ2Aである場合の検出位置であって、本実施形態においては、図18に示すように、第1の被検出部位たるインク検出部82と第2の被検出部位たる情報検出部81との両方の領域を新たに第1の被検出部位たるインク検出部82とし、この新しいインク検出部82全幅にわたる領域の略中央部分に均等に配置された第1回目〜第3回目の残量検出位置(q1〜q3)が新たに設定される。これらの第1回目〜第3回目の残量検出位置は、座標値Pcに基づいて予め設定されているインク残量検出用の3点の位置を補正すればよい。即ち、中央の点の位置と座標値Pcとの位置の差に基づいて両側2点の位置を補正するのである。このようにして第1回目のインク残量データを取得して記憶したら、q記憶領域に記憶されているqに1を加算する(S430)。次に、q=4になったか否かを判定し(S440)、q=4でなければ(S440:NO)、即ちまだ情報検出部81内の3点においてインク残量データを取得して記憶していない場合には、S420へと戻って第q回目のインク残量データを取得する。一方、q=4であれば(S440:YES)、情報検出部81内の3点においてインク残量データを取得してEEPROM94内に記憶したことになるので、カートリッジ識別データ取得処理を終了する。このように新たに残量検出位置をより広いインク検出部82の略中央部分に設定することで、インク残量の検出をより正確に実行することができる。
インクジェットプリンタの斜視図 インクカートリッジの側断面図 インクカートリッジとセンサとの側面図 並容量カートリッジの斜視図 大容量カートリッジの斜視図 インクジェットプリンタの電気回路構成の概略を示すブロック図 インクカートリッジ走査処理のフローチャート インクカートリッジを走査したときの光センサの受光量および出力電圧、補正後の検出位置を示すグラフ 検出位置補正処理のフローチャート インクジェットプリンタの全体処理のフローチャート インク残量データ&カートリッジ識別データ取得処理のフローチャート インクニアエンプティ判定処理のフローチャート 制御プログラムの1つであるカートリッジ識別処理のフローチャート 図10の全体処理中で実行される大容量カートリッジ用表示処理のフローチャート 図10の全体処理中で実行される並容量カートリッジ用表示処理のフローチャートを示した図 図10の全体処理中で実行されるインクニアエンプティ用表示処理のフローチャートを示した図 別の実施形態におけるインク残量データ&カートリッジ識別データ取得処理のフローチャート 別の実施形態における第1回目〜第3回目の残量検出位置を示す図
符号の説明
1…インクジェットプリンタ、2…インクカートリッジ、3…記録ヘッド、4…ヘッドユニット、5…キャリッジ、6…駆動ユニット、7…プラテンローラ、8…パージ装置、9…ガイド軸、10…ガイド板、11,12…プーリ、13…タイミングベルト、14…パージキャップ、15…ポンプ、16…カム、17…インク回収部、18…キャップ、19…光センサ、19a…発光素子、19b…受光素子、19c…A/Dコンバータ、20…ワイパ部材、41,42…区画壁、43…大気導入室、44…主インク貯留室、45…副インク貯留室、46…底壁、47…大気連通口、48…フォーム、49…インク連通口、50…インク供給口、51…側壁、51a…傾斜部、52…プリズム、53…反射部材、80…反射シール、81…情報検出部、82…インク検出部、90…制御装置、91…CPU、92…ROM、93…RAM、94…EEPROM、95…イメージメモリ、96…ゲートアレイ、98…アドレスパス、99…データパス、101…CRモータ、102…CRモータ駆動回路、103…LFモータ、104…LFモータ駆動回路、105…ペーパセンサ、106…原点センサ、107…操作パネル、110…駆動回路、111…表示器。

Claims (10)

  1. インクカートリッジの内部に収容されているインク残量が基準量以上か否かを判定するための第1の被検出部位とインクカートリッジの種類を識別するための第2の被検出部位とを持つインクカートリッジを装着可能な装着部と、
    該装着部に装着されたインクカートリッジの前記第1及び第2の被検出部位を利用してインクカートリッジ内のインク残量及びインクカートリッジの種類を光学的に検出可能な検出手段と、
    前記第1の被検出部位に対する前記検出手段の検出結果に基づいて前記インクカートリッジ内のインク残量を判定する判定手段と、
    前記第2の被検出部位に対する前記検出手段の検出結果に基づいて前記装着部に装着されたインクカートリッジの種類を識別する識別手段と、を備えるプリンタにおいて、
    前記検出手段を前記インクカートリッジに対して相対的に移動させる移動手段と、
    該移動手段が前記検出手段を前記インクカートリッジに対して相対的に移動させることにより、前記検出手段が、前記インクカートリッジの第1の被検出部位を検出可能な位置としてあらかじめ定められた第1の検出位置、および、前記インクカートリッジの第2の被検出部位を検出可能な位置としてあらかじめ定められた第2の検出位置にて検出した検出結果に基づいて、装着部に装着されているインクカートリッジに対する少なくとも第1の検出位置を補正する補正手段と、を備えた
    ことを特徴とするプリンタ。
  2. 前記検出手段は、発光素子から投光して、その反射光を受光素子で検出する反射形の光センサからなり、
    前記識別手段および判定手段は、前記検出手段の受光素子が受光した光量に基づいて、インクカートリッジ内のインク残量の判定及びインクカートリッジの種類の識別を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
  3. 前記インクカートリッジのうち、特定種類のインクカートリッジの第2の被検出部位には光の反射材が配設され、それ以外の種類のインクカートリッジの第2の被検出部位には光の反射材が配設されていない
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプリンタ。
  4. 前記識別手段は、前記検出手段が前記移動手段により少なくとも前記第1及び第2の検出位置を含む領域を通過するように相対移動する間に、前記検出手段の受光素子が受光する受光量が所定のレベル以上の変化を示すか否かによって、インクカートリッジの種類を識別する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のプリンタ。
  5. 前記検出手段が前記移動手段により少なくとも前記第1及び第2の検出位置を含む領域を通過するように相対移動する間に、前記検出手段の受光素子が受光する受光量が所定のレベル以上の変化を示すとき、前記補正手段は、前記第1及び第2の検出位置の境界を新たに設定し、該設定した境界に基づいて前記第1及び第2の検出位置を補正する
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のプリンタ。
  6. 前記補正手段は、前記検出手段が前記第1及び第2の検出位置を含む領域を通過する際の通過方向に沿った第1の方向に前記設定した境界から所定の距離だけ離れた位置を前記第1の検出位置とし、前記第1の方向と反対方向である第2の方向に前記設定した境界から所定の距離だけ離れた位置を前記第2の検出位置とするように補正する
    ことを特徴とする請求項5に記載のプリンタ。
  7. 前記検出手段が前記移動手段により少なくとも前記第1及び第2の検出位置を含む領域を通過するように相対移動する間に、前記検出手段の受光素子が受光する受光量が所定のレベル以上の変化を示さないとき、前記補正手段は、第1及び第2の被検出部位を新たな第1の被検出部位として前記第1の検出位置を補正する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のプリンタ。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のプリンタの備える判定手段、識別手段および補正手段として機能させるための各種処理手順をコンピュータシステムに実行させるためのインクカートリッジチェックプログラム。
  9. 請求項1から7のいずれかに記載の検出手段、判定手段、識別手段、移動手段および補正手段を備えている
    ことを特徴とするインクカートリッジチェック装置。
  10. インクカートリッジの内部に収容されているインク残量が基準量以上か否かを判定するための第1の被検出部位とインクカートリッジの種類を識別するための第2の被検出部位とを持つインクカートリッジを装着可能な装着部と、該装着部に装着されたインクカートリッジの前記第1及び第2の被検出部位を利用してインクカートリッジ内のインク残量及びインクカートリッジの種類を光学的に検出可能な検出手段と、を備え、
    前記第1の被検出部位に対する前記検出手段の検出結果に基づいて前記インクカートリッジ内のインク残量を判定すると共に、前記第2の被検出部位に対する前記検出手段の検出結果に基づいて前記装着部に装着されたインクカートリッジの種類を識別可能なプリンタにおいて、
    前記検出手段を前記インクカートリッジに対して相対的に移動させることにより、前記検出手段が、前記インクカートリッジの第1の被検出部位を検出可能な位置としてあらかじめ定められた第1の検出位置、および、前記インクカートリッジの第2の被検出部位を検出可能な位置としてあらかじめ定められた第2の検出位置にて検出した検出結果に基づいて、装着部に装着されているインクカートリッジに対する第1及び第2の検出位置のうちいずれか一方または両方を補正する
    ことを特徴とする位置補正方法。
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