JP2003063028A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP2003063028A
JP2003063028A JP2001259837A JP2001259837A JP2003063028A JP 2003063028 A JP2003063028 A JP 2003063028A JP 2001259837 A JP2001259837 A JP 2001259837A JP 2001259837 A JP2001259837 A JP 2001259837A JP 2003063028 A JP2003063028 A JP 2003063028A
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JP
Japan
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ink
ink cartridge
cartridge
state
amount
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Application number
JP2001259837A
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English (en)
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Shinya Kato
伸也 加藤
Masatoshi Yamada
正利 山田
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つの印字ヘッドを一度にパージする記録装
置において、インクカートリッジの適切な交換タイミン
グをユーザに対して知らせることができる記録装置を提
供すること。 【解決手段】 同時にパージされるノズルに対応する一
対のインクカートリッジのうち、一方のインクカートリ
ッジがインクエンプティである場合には、他方のインク
カートリッジがニアエンプティでも(S31;Ye
s)、エンプティとして取り扱う(S35)。また、他
方のインクカートリッジがニアエンプティに近い状態で
ある場合には(S32;Yes)、ニアエンプティとし
て取り扱う(S33)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクカートリッ
ジに貯留されるインクの有無を検出するインクジェット
プリンタ等の記録装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリンタ、ファクシミリ、複写装
置等の記録装置として用いられるインクジェットプリン
タには、インクカートリッジに貯留されるインクの有無
を光学的に検出するための光学検出器が設けられてい
る。この光学検出器は、発光素子等から光透過性の物質
でできているインクカートリッジへ向けて光を照射し、
その反射(透過)光量を受光素子で検出するのものであ
る。インクカートリッジからの反射光量は、インクの有
無により変化するので、インクカートリッジからの反射
光量を検出すれば、インクの有無を光学的に検出するこ
とができる。
【0003】このインクの有無の検出の結果、インク無
しと判断された場合には、ランプの点灯等により、ユー
ザに対してインクカートリッジの交換を促すように構成
されている。
【0004】また、インクカートリッジが交換され、新
たなインクカートリッジが印字ヘッドに取り付けられた
場合には、パージと呼ばれるインクの吸引処理が行われ
る。これは、新たなインクカートリッジからのインクを
印字ヘッドに強制的に流し込むことにより、印字ヘッド
の目詰まりを防ぐためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
プリンタの中には、装置を簡略化するために、一度に2
つの印字ヘッドに対してパージを行う方式の装置があ
り、このような装置では、次のような問題が生じてい
た。
【0006】この装置では、2つの異なるインクのイン
クカートリッジがそれぞれ取り付けられた2つの印字ヘ
ッドに、一つのパージ用のキャップを取り付け、一度に
2つの印字ヘッドに対してパージを行う。
【0007】従って、新たなインクカートリッジが取り
付けられた後に、一度に2つの印字ヘッドに対してパー
ジを行うと、当該新たなインクカートリッジに隣接する
他のインクカートリッジからもインクが吸引されること
になる。
【0008】しかしながら、当該他のインクカートリッ
ジの残量が少ない場合には、このインク吸引動作によっ
て、残りの全てのインクが吸引されてしまい、前記新た
なインクカートリッジが取り付けられた直後に、別のイ
ンクカートリッジにおいて、インク無しの状態が生じる
場合があった。
【0009】従来のプリンタにおいては、インク無しの
状態だけでなく、インク無しの状態に近い状態になった
場合には、ニアエンプティ状態であるとして、ランプ等
によりユーザへ警告が出されるように構成されている。
このようなニアエンプティ状態の警告が出されている場
合においては、上述のようなインクカートリッジ交換後
のインク無し状態が発生しても、ユーザはパージによっ
てニアエンプティの状態からエンプティの状態になった
と認識することができる。
【0010】しかし、前記他のインクカートリッジが、
ニアエンプティ状態に近い状態であった場合には、上述
のような警告が出されないため、ユーザにとっては、何
ら警告の出されていなかったインクカートリッジが、新
たなインクカートリッジの取り付け直後に急にエンプテ
ィ状態になったように感じられる。
【0011】従って、ユーザによっては、故障が発生し
たと誤解することも考えられる。また、新たなインクカ
ートリッジの取り付け直後に、再び別のインクカートリ
ッジの交換作業が必要となり、作業が繁雑なものとなっ
ていた。
【0012】また、上記パージ処理は、インクカートリ
ッジの交換時だけでなく、定期的に行われる。これは、
定期的に印字ヘッドからインクを吸引することにより、
印字ヘッドの目詰まりを防ぐ、良好な印字を行うためで
ある。
【0013】しかし、このような定期的なパージ処理
が、インク残量が少ない状態で行われると、印字ヘッド
内のインクが無くなる。更に、このインクの無い状態が
続くと、印字ヘッドが乾燥し、二度と回復しなくなる可
能性があった。
【0014】本発明は、上述した問題を解決するために
なされたものであり、2つの印字ヘッドを一度にパージ
する記録装置において、インクカートリッジの適切な交
換タイミングをユーザに対して知らせることができる記
録装置を提供することを課題としている。また、本発明
は、パージにより印字ヘッド内のインクが無くなる現象
を確実に防止することのできる記録装置を提供すること
を課題としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の記録装置
は、前記課題を解決するために、色の異なるインクを貯
留する複数のインクカートリッジと、該複数のインクカ
ートリッジが着脱自在に取り付けられ、各色のインクに
対応した吐出口を有するヘッドと、異なる色のインクに
対応する複数の吐出口から、一度にインクの吸引を行う
吐出口回復手段と、前記複数のインクカートリッジのイ
ンク残量を検出し、検出したインク残量及びインク使用
量に基づいて、記録処理不可のインク無し状態、記録処
理可で該インク無し状態に近い状態の準インク無し状
態、及び記録処理可のインク有り状態のうちの何れかの
状態を各インクカートリッジについて判断するインク残
量検出手段とを備え、前記インク残量検出手段は、前記
吐出口回復手段により一度に吸引されるインクのインク
カートリッジのうち、一のインクカートリッジが前記イ
ンク無し状態と判断される時に、他のインクカートリッ
ジが前記準インク無し状態と判断される場合には、当該
他のインクカートリッジについても前記インク無し状態
と判断することを特徴とする。
【0016】請求項1記載の記録装置によれば、インク
残量検出手段は、吐出口回復手段により一度に吸引され
るインクのインクカートリッジのうち、一のインクカー
トリッジのインク残量を検出を行う場合には、他のイン
クカートリッジのインク残量についても検出を行う。そ
して、前記一のインクカートリッジがインク無し状態と
判断される時に、前記他のインクカートリッジがインク
無し状態に近い状態である準インク無し状態と判断され
る場合には、当該他のインクカートリッジについても前
記前記インク無し状態と判断する。この判断の結果、2
つのインクカートリッジの交換がユーザに対して促され
ると、ユーザは2つのインクカートリッジを一度に交換
することになるので、交換後の吐出回復処理直後に、イ
ンク無し状態が発生することがない。
【0017】請求項2記載の記録装置は、前記課題を解
決するために、請求項1記載の記録装置において、前記
複数のインクカートリッジが、各色のインクのカートリ
ッジ毎に、前記ヘッドに対して着脱自在であることを特
徴とする。
【0018】請求項2記載の記録装置によれば、各色の
インクカートリッジが、それぞれ前記ヘッドに対して着
脱自在であるため、各インクカートリッジについて交換
が促された場合には、個別に交換が可能である。しか
し、一度に吐出回復処理が行われる一対のインクカート
リッジについては、上述のように準インク無し状態であ
ってもインク無し状態として取り扱われるので、ユーザ
に対してインクカートリッジの交換を適切に指示可能と
なる。
【0019】請求項3記載の記録装置は、前記課題を解
決するために、請求項1または2記載の記録装置におい
て、前記インク残量検出手段が、各インクカートリッジ
毎にインクカートリッジから消費されるインク消費量を
計数するインク消費量計数手段と、計数した各インクカ
ートリッジ毎のインク消費量を記憶する記憶手段とを備
えており、前記他のカートリッジが、該記憶手段に記憶
されたインク消費量に基づいて前記準インク無し状態に
近い状態であると判断される場合には、前記準インク無
し状態であると判断することを特徴とする。
【0020】請求項3記載の記録装置によれば、インク
残量検出手段は、インク消費量計数手段により、各イン
クカートリッジ毎にインクカートリッジから消費される
インク消費量を計数し、計数した各インクカートリッジ
毎のインク消費量を記憶手段に記憶させる。更に、イン
ク残量検出手段は、吐出口回復手段により一度に吸引さ
れるインクのインクカートリッジのうち、一のインクカ
ートリッジがインク無し状態と判断される時には、前記
記憶手段に記憶されたインク消費量に基づいて前記他の
インクカートリッジの状態を判断する。その結果、前記
他のインクカートリッジが、準インク無し状態ではない
が、準インク無し状態に近い状態であると判断される場
合には、前記他のインクカートリッジは準インク無し状
態であると判断する。従って、この状態がユーザに対し
て報知されれば、上述したインクカートリッジの交換後
の吐出回復処理によって急にインク無し状態になって
も、故障が発生したというユーザの誤認識が防止され
る。
【0021】請求項4記載の記録装置は、前記課題を解
決するために、請求項1ないし3のいずれか1記載の記
録装置において、前記インク残量検出手段が、前記吐出
口回復手段によるインクの吸引開始に際してインク残量
の検出を行うと共に、検出したインク残量と前記吐出口
回復手段によるインク吸引量とを比較して、前記インク
無し状態、準インク無し状態、及びインク有り状態の何
れかを判断する手段として構成される。また、前記吐出
口回復手段は、一度に吸引されるインクのインクカート
リッジのうち、何れかのインクカートリッジについて、
前記比較の結果として前記インク無し状態と判断される
場合には、インクの吸引を行わないことを特徴とする。
【0022】請求項4記載の記録装置によれば、インク
残量検出手段は、吐出口回復手段によるインクの吸引開
始に際して、インク残量の検出を行う。また、インク残
量検出手段は、検出したインク残量と、その時の吐出口
回復手段によるインク吸引量とを比較して、インク無し
状態、準インク無し状態、及びインク有り状態の何れか
を判断する。更に、吐出口回復手段は、一度に吸引され
るインクのインクカートリッジのうち、何れかのインク
カートリッジについて、前記比較の結果としてインク無
し状態と判断される場合には、インクの吸引を行わな
い。従って、インク残量が少ない状態での吐出回復処理
の実行が防止され、ヘッド内にインクが無くなってしま
うことが防止される。
【0023】請求項5記載の記録装置は、前記課題を解
決するために、請求項1ないし3のいずれか1記載の記
録装置において、前記インク残量検出手段が、前記吐出
口回復手段によるインクの吸引開始に際してインク残量
の検出を行う手段であり、前記吐出口回復手段は、一度
に吸引されるインクのインクカートリッジのうち、何れ
かのインクカートリッジについて、前記準インク無し状
態と判断される場合には、インクの吸引を行わないこと
を特徴とする。
【0024】請求項5記載の記録装置によれば、吐出口
回復手段は、一度に吸引されるインクのインクカートリ
ッジのうち、何れかのインクカートリッジが、それまで
のインク残量検出処理において準インク無し状態と判断
されている場合には、インクの吸引を行わない。従っ
て、インク残量が少ない状態での吐出回復処理の実行が
防止され、ヘッド内にインクが無くなってしまうことが
防止される。
【0025】請求項6記載の記録装置は、前記課題を解
決するために、請求項1ないし5のいずれか1記載の記
録装置において、前記インク残量検出手段が、各インク
カートリッジ毎のインク消費量を原画像データのドット
数に基づいて計数するドット計数手段と、計数したドッ
ト数を各インクカートリッジ毎に記憶する記憶手段とを
備え、何れかのインクカートリッジについて前記準イン
ク無し状態と判断された後は、前記記憶手段に記憶され
たドット数に基づいて、前記インク無し状態に遷移した
か否かを判断することを特徴とする。
【0026】請求項6記載の記録装置によれば、インク
残量検出手段は、ドット計数手段により、各インクカー
トリッジ毎のインク消費量を、原画像データのドット数
に基づいて正確に計数する。また、計数したドット数を
各インクカートリッジ毎に記憶手段に記憶させる。更
に、何れかのインクカートリッジが前記準インク無し状
態と判断された後においては、前記記憶手段に記憶され
たドット数に基づいて、前記インク無し状態に遷移した
か否かを判断する。従って、インクカートリッジがイン
ク無し状態に達したことが正確に判断されることにな
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について添付図面を参照しつつ説明する。なお、本実施
形態では、記録装置として、ブラック、シアン、マゼン
タ、イエローのインクをそれぞれ貯留する4つのインク
カートリッジ2を備え、カラー印刷を実行可能なカラー
インクジェットプリンタを用いて説明する。
【0028】図1は本発明の第1実施形態におけるカラ
ーインクジェットプリンタ1の本体の外観を示す斜視
図、図2は図1のカラーインクジェットプリンタ1の断
面図、図3は図1のカラーインクジェットプリンタ1に
おけるキャリッジ及びインクカートリッジ周辺の概略構
成を示す斜視図である。
【0029】図2及び図3に示すように、第1実施形態
における記録装置としてのカラーインクジェットプリン
タ1は、光学検出器としてのインクセンサ19を備え、
インクセンサ19により検出される反射光量をしきい値
と比較して、インクの有無を判断するように構成されて
いる。特に、本実施形態においては、給紙期間、即ち、
記録媒体を記録位置に新たに搬送する期間に、インク有
無の判断を行うものである。
【0030】まず、カラーインクジェットプリンタ1の
概略構成について説明する。カラーインクジェットプリ
ンタ1は、図3に示すように、シアン、マゼンタ、イエ
ロー、ブラックの4色のカラーインクがそれぞれ充填さ
れるインクカートリッジ2と、記録用紙等の記録媒体P
に印字するための印字ヘッド3を備えるヘッドユニット
4と、インクカートリッジ2及びヘッドユニット4が搭
載されるキャリッジ5と、このキャリッジ5を直線方向
に往復移動させる駆動ユニット6と、キャリッジ5の往
復移動方向に延び、印字ヘッド3と対向して配置される
プラテンローラ7と、パージ装置8と、インクセンサ1
9とを備えている。また、カラーインクジェットプリン
タ1は、図2に示すように、記録媒体送り手段としての
搬送ローラ200を備えている。
【0031】ヘッドユニット4の載置部4a上には、図
4に示すように、3つの仕切板4cが立設されており、
載置部4aの両側に形成された一対のサイドカバー4b
との間で、載置部4aは各仕切板4cを介して4つのイ
ンクカートリッジ2の装着部に区画されている。この装
着部に、図3に示すように、ブラックインク、シアンイ
ンク、マゼンタインク、イエローインクが充填された4
つのインクカートリッジ2(2a、2b、2c、2d)
が装着される。なお、ブラックインクのカートリッジ2
aが、他の3色のインクが充填されたインクカートリッ
ジ2b、2c、2dに対して大きな容積を有しているの
は、ブラックインクの使用頻度が他の色に比べて高いこ
とを考慮したものである。
【0032】また、ヘッドユニット4には、図4に示す
ように固定アーム21が備えられており、この固定アー
ム21によって、各仕切板4c間に装着されたインクカ
ートリッジ2を固定する。
【0033】また、載置部4aには、印字ヘッド3と連
通するインク供給通路22が貫通形成されており、この
インク供給通路22は、Oリング23によってシールさ
れつつインクカートリッジ2のインク供給口50と連通
されている。かかる連通によって、インクカートリッジ
2から印字ヘッド3へインクが供給される。
【0034】駆動ユニット6は、キャリッジ5の下端部
に配置されプラテンローラ7と平行に延びるキャリッジ
軸9と、キャリッジ5の上端部に配置されキャリッジ軸
9に平行に延びるガイド板10と、そのキャリッジ軸9
とガイド板10との間であって、キャリッジ軸9の両端
部に配置される2つのプーリ11及び12と、これらの
プーリ11及び12の間に掛け渡されるエンドレスベル
ト13とからなる。
【0035】そして、一方のプーリ11が、キャリッジ
モータ(CRモータ)101の駆動により正逆回転され
ると、そのプーリ11の正逆回転に伴って、エンドレス
ベルト13に接合されているキャリッジ5が、キャリッ
ジ軸9及びガイド板10に沿って、直線方向に往復移動
される。
【0036】記録媒体Pは、図1及び図2に示すよう
に、カラーインクジェットプリンタ1の後方に設けられ
た給紙トレイ201に載置され、図2に示す搬送ローラ
200によって給紙される。記録媒体Pは、図2に示す
矢印A方向に搬送され、印字ヘッド3と、プラテンロー
ラ7との間に導入される。従って、印字ヘッド3からイ
ンクが吐出されると、記録媒体P上に所定の印字がなさ
れる。1パスの印字は、記録媒体Pの搬送方向において
は、当該記録媒体Pの搬送方向における印字ヘッド3の
ノズル形成範囲内で、かつ、記録媒体Pの幅方向におい
ては、記録媒体Pの幅方向における最大印字範囲内で行
われる。従って、1パスの印字が行われる毎に、前記ノ
ズル形成範囲に相当する長さだけ、搬送ローラ200に
よって記録媒体Pがラインフィードされる。そして、そ
の記録媒体Pにおける印字が終了すると、記録媒体Pは
搬送ローラ200によって排紙され、図1及び図2に示
す排紙トレイに載置される。
【0037】吐出回復手段としてのパージ装置8は、プ
ラテンローラ7の側方に設けられ、ヘッドユニット4が
リセット位置にある時に、印字ヘッド3に対向するよう
に配置されている。このパージ装置8は、印字ヘッド3
の図示しない複数のノズルを覆うように当該ノズルの開
口面に対し当接するパージキャップ14と、ポンプ15
及びカム16と、インク貯留部17とを備えている。ヘ
ッドユニット4が、リセット位置にある時に、印字ヘッ
ド3のノズルをパージキャップ14で覆い、印字ヘッド
3の内部に溜まる気泡などを含んだ不良インクを、カム
16の駆動によりポンプ15によって吸引することによ
り、印字ヘッド3の回復を図るようにしている。なお、
吸引された不良インクは、インク貯留部17に貯められ
る。
【0038】本実施形態のパージキャップ14は、図1
4(a)、(b)に示すように、第1パージキャップ1
4aと第2パージキャップ14bとに分かれている。第
1パージキャップ14aは、図14(b)に示すよう
に、ブラックのインクカートリッジ2aと連通するノズ
ルと、シアンのインクカートリッジ2bと連通するノズ
ルとの両方のノズルを一度に覆うパージキャップであ
る。また、第2パージキャップ14bは、図14(b)
に示すように、イエローのインクカートリッジ2cと連
通するノズルと、マゼンタのインクカートリッジ2dと
連通するノズルとの両方のノズルを一度に覆うパージキ
ャップである。このように、2系統のノズルを一度にキ
ャップしてパージを行うことにより、装置を簡略化する
ことができる。
【0039】前記第1パージキャップ14aと第2パー
ジキャップ14bは、図14(a)に示すように、切り
換えカム210に接続されており、何れか一方のパージ
キャップが選択されるように構成されている。
【0040】また、パージ装置8におけるプラテンロー
ラ7側の位置には、パージ装置8に隣接してワイパ部材
20が配置されている。このワイパ部材20は、へら状
に形成されており、キャリッジ5の移動に伴って、印字
ヘッド3のノズル形成面を払うものである。なお、パー
ジキャップ14は、インクの乾燥を防止するため、印字
が終了するとリセット位置に戻される印字ヘッド3の複
数のノズルを覆う保護キャップの作用を兼ねているもの
である。
【0041】インクセンサ19は、インクカートリッジ
2内のインクの有無を検出するためのセンサである。駆
動ユニット6の端部付近(図3の左側)に設けられ、図
7に示すように赤外光発光素子19aと赤外光受光素子
19bとを備えている。赤外光発光素子19aの光照射
面と赤外光受光素子19bの光受光面とは、図6に示す
ようにインクカートリッジ2の略20度で傾斜する傾斜
部51aと同様な角度で、図7に示すように斜めに配置
されている。赤外光発光素子19aからインクカートリ
ッジ2に対して照射された光は、反射光として赤外光受
光素子19bにより受光される。その受光した反射光の
多少により、インクカートリッジ2内のインクの有無が
検出される。
【0042】次に、図5を参照してインクカートリッジ
2の内部構造について説明する。図5(a)は、インク
カートリッジ2の側断面図であり、図5(b)は、図5
(a)のIIIb-IIIb線における部分断面図であり、図5
(c)は、インクカートリッジ2の底部の斜視図であ
る。なお、図5(a)では、インクカートリッジ2内に
インクが貯留されていない状態を図示している。
【0043】インクカートリッジ2は、図5(a)に示
すように、略中空状の箱状体に形成されており、そのイ
ンクカートリッジ2の内部は、区画壁41、42によっ
て、大気導入室43、主インク貯留室44、副インク貯
留室45に区画されている。大気導入室43は、後述す
る主インク貯留室44内へ大気連通口47を介して大気
と連通されている。一方、大気導入室43の上方(図5
(a)の上側)は主インク貯留室44と連通されてお
り、かかる連通部から主インク貯留室44へ大気が導入
される。
【0044】主インク貯留室44は、インクを貯留して
おくために実質的に密閉された空間であり、インクを含
浸可能なフォーム(多孔質体)48が収納されている。
主インク貯留室44の下方(図5(a)の下側)には、
インク連通口49が区画壁42に貫通形成されており、
主インク貯留室44は、かかるインク連通口49を介し
て後述する副インク貯留室45と連通されている。ま
た、フォーム48は、毛管現象を利用してその内部にイ
ンクを保持可能なスポンジ、繊維材料等から構成されて
おり、圧縮状態で主インク貯留室44内に収納されてい
る。よって、例えば、インクカートリッジ2が転倒した
際、主インク貯留室44から大気導入室43へインクが
流出し、その流出したインクが大気連通口47からイン
クカートリッジ2の外へ漏出してしまうことを防止する
ことができる。
【0045】副インク貯留室45は、インクを貯留して
おくと共に、赤外光が図4に示すインクセンサ19から
照射される部位であり、インクカートリッジ2の側端部
に実質的に密閉された空間として形成されている。副イ
ンク貯留室45は、上記したインク連通口49を介して
主インク貯留室44と連通されており、その主インク貯
留室44及び副インク貯留室45に貯留されるインク
は、インクカートリッジ2の底壁46に貫通形成された
インク供給口50を介して図2に示す印字ヘッド3へ供
給される。
【0046】副インク貯留室45の側壁51には、主イ
ンク貯留室44へ向かって下降傾斜する傾斜部51aが
形成されており、その傾斜部51aの内面側(主インク
貯留室44側、図5(a)の左側)には、プリズム52
が形成されている。
【0047】プリズム52は、インクカートリッジ2内
に貯留されるインクの有無の検出のために用いられる部
材であり、透明な光透過性材料を材質として成形される
側壁51の傾斜部51aに一体的に形成されている。な
お、光透過性材料としては、例えば、アクリル樹脂、ポ
リプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ
エチレン、ポリアミド、メタクリル、メチルペンテンポ
リマー、ガラス等を使用することができる。また、上記
した透明とは、光学的に完全な透明であるという意味で
はなく、いわゆる半透明をも含む意味である。
【0048】プリズム52は、図5(b)に示すよう
に、山と谷とを交互に配設することにより形成される複
数の反射面を備えている。この複数の反射面は、傾斜部
51aの縦方向一端側(図5(a)の上側)から他端側
(図5(a)の下側)に向けて下降傾斜しつつ、インク
カートリッジ2の厚さ方向(図5(a)の紙面垂直方
向)に列設されている。そのため、インクは、そのプリ
ズム52上を流下することができるので、プリズム52
上にインクが残留してしまい、かかるプリズム52から
所望の反射光が得られなくなることを防止することがで
きる。
【0049】このように、プリズム52を傾斜部51a
の内面側(インク界面側、図5(b)の左側)へ設ける
ことによって、傾斜部51aに対峙する方向から非垂直
(本実施形態では、傾斜角略10度)に赤外光を図7
(c)に示すようにインクセンサ19から照射すること
ができるようになる。その結果、傾斜面51aの外表面
で反射するインクの有無検出とは関係のない反射光を赤
外光受光素子19bが検出してしまうことを防止するこ
とができるので、インクの有無検出に必要なプリズム5
2からの反射光を主に受光することとなり、インクの有
無検出の精度を向上させることができる。
【0050】また、インクセンサ19の赤外光発光素子
19aから傾斜部51aに向かって照射される赤外光
は、一般に、所定のビーム角(±10度前後)を有して
いる。そのため、赤外光は光束が広がってしまい、傾斜
部51aに照射される単位面積当たりの光量が低下して
しまう。そこで、傾斜部51aに複数の反射面を有する
プリズム52を傾斜部51aのほぼ全域にわたって配設
することにより、照射された赤外光を効率良く受光させ
ることができ、インクセンサ19の赤外光受光素子19
bへ十分な反射光を受光させることができる。なお、本
実施形態におけるプリズム52では、図5(b)に示す
ように、各反射面が交差する稜線部の交差角度は略90
度とされており、8面乃至は16面の反射面が形成され
ている。
【0051】副インク貯留室45の上方には、上記した
プリズム52と所定間隔を隔てつつ対峙する反射部材5
3が形成されている。この反射部材53は、副インク貯
留室45内へ透過した赤外光の光路を変更するための部
材であり、プリズム52と所定角度を有しつつ、その内
部空間に空気層を有する袋状に形成されている。
【0052】このように構成されたインクカートリッジ
2によれば、印字ヘッド3によってインクが消費される
と、消費されたインク量に応じて大気導入室43から空
気が主インク貯留室44内へ導入され、主インク貯留室
44内のインク液面が図6(a)に示すように低下す
る。更にインクが消費され、主インク貯留室44内のイ
ンクが無くなった場合には、副インク貯留室45内のイ
ンクが印字ヘッド3へ供給される。このとき、副インク
貯留室45内は減圧されるが、大気導入室43から主イ
ンク貯留室44を経由した空気がインク連通口49を介
して副インク貯留室45内へ導入され、副インク貯留室
45内の減圧が緩和されると共にインク液面が図6
(b)に示すように低下する。
【0053】よって、インクカートリッジ2は、まず、
主インク貯留室44内のインクが消費され、その主イン
ク貯留室44内のインクが全て消費された後に、副イン
ク貯留室45内のインクが消費されるように構成されて
いる。従って、インクセンサ19により副インク貯留室
45内のインクの有無を検知することにより、インクカ
ートリッジ2全体としてのインクの有無を知ることがで
きるのである。
【0054】次に、図6(a)、(b)を参照して、イ
ンク有無検出の原理を説明する。図6(a)、(b)
は、インクカートリッジ2とインクセンサ19との側面
図であり、インクカートリッジ2の一部を断面視してい
る。なお、図6(a)、(b)では、ヘッドユニット
4、インクセンサ19の取り付け部材等を省略して模式
的に図示している。
【0055】インクカートリッジ2内にインク71が十
分ある場合には、図6(a)に示すように、インクセン
サ19の赤外光発光素子19aから照射された赤外光は
(光路X)、インクカートリッジ2の材質の屈折率とイ
ンク71の屈折率とが非常に近いため、インク71を透
過しつつインクカートリッジ2内を進行する。そして、
副インク貯留室45内に配設されている反射部材53へ
到達する。反射部材53に到達した赤外光は、反射部材
53の材質の屈折率と空気72の屈折率とが異なるた
め、反射部材53内面と空気72との界面で反射する
(光路Y)。
【0056】ここで、インクカートリッジ2の傾斜部5
1aは反射部材53に対して略20度で傾斜しているの
で、反射部材53に到達した赤外光の入射角度は傾斜部
51aへの入射角度とは異なる。従って、反射部材53
によって反射される反射光(光路Y)は、入射光とは異
なる角度で反射される。よって、反射光(赤外光)はイ
ンクセンサ19の赤外光受光素子19bへは向かわず、
赤外光受光素子19bへ向かう反射光の光量は小さいも
のとなる。
【0057】これに対して、インクカートリッジ2の副
インク貯留室45内にインク71が存在しない場合に
は、図6(b)に示すように、インクセンサ19の赤外
光発光素子19aから照射された赤外光は(光路X)、
インクカートリッジ2の材質の屈折率と空気の屈折率と
が異なるため、副インク貯留室45の外壁内面と空気と
の界面で反射する(光路Y)。そのため、インクカート
リッジ2内からインクセンサ19の赤外光受光素子19
bへ向かう反射光の光量は大きなものとなる。
【0058】このように、インクカートリッジ2内から
反射する反射光(光路Y)は、インク有無に応じてその
光量が変化するので、かかる光量の差をインクセンサ1
9の赤外光受光素子19bを用いて検出することによっ
て、インクカートリッジ2内に貯留されるインク有無を
検出することができるのである。
【0059】また、傾斜部51a及び反射部材53は、
副インク貯留室45の上方に配設されているので、副イ
ンク貯留室45の上方にインク71が存在しなくなった
時点、即ちインクカートリッジ2内にインク71が全て
存在しなくなる前に、予めインクが無いことを判断でき
るのである。
【0060】また、本実施形態においては、傾斜部51
aの傾きを略20度としているが、かかる角度に限定さ
れるものではなく、略15度から略25度の範囲であれ
ば良い。即ち、略15度以上にすることにより、反射部
材53からの反射光が赤外光受光素子19bに戻るのを
抑制でき、略25度以下にすることにより、インクが傾
斜部51aへ常時貯留されるのを抑制できる。
【0061】次に、インクセンサ19を赤外光の被照射
面である図5に示すインクカートリッジ2の傾斜部51
aに対して、水平方向に略10度の角度で斜めに配置し
た理由を図7を参照して説明する。図7は、インクカー
トリッジ2とインクセンサ19とを表した上面図であ
る。なお、ヘッドユニット4に搭載された各インクカー
トリッジ2a〜2dは、矢印W方向に往復搬送される。
【0062】まず、インクセンサ19を、図7(a)に
示すように傾斜部51aに対して垂直に配設した場合に
は、赤外光発光素子19aから照射される光(光路X)
は、光透過性部材によって構成される傾斜部51aを透
過する。しかし、傾斜部51aの外側、つまり反インク
側の表面の細かな凹凸により、傾斜部51aを透過する
はずの入射光(光路X)は、隣接するインクカートリッ
ジ2cにより反射される場合がある。そして、その反射
光(光路Y)が赤外光受光素子19bにより受光される
と、インクカートリッジ2bが存在しないにも拘わら
ず、あたかもインクカートリッジ2bが存在するように
判断される恐れがあり、インクカートリッジ2bの有無
の検出ができない場合がある。
【0063】そこで、インクセンサ19を、図7(b)
に示すように傾斜部51aに対して略10度で配設した
場合には、赤外光受光素子19bが傾斜しているため、
傾斜部51aの外側、つまり反インク側の表面により反
射される光、即ち図7(a)の光路Yで示される光を受
光するのを抑制できる。従って、インクが存在する場合
には、図6において説明したように、傾斜部51aを透
過する光は受光されず、一方、インクがない場合には、
傾斜部51aの内側、即ち副インク貯留室45側と空気
との界面からの反射光(光路Y)を赤外光受光素子19
bにより受光する。よって、その光量の差により正確に
インクの有無を判断できるのである。また、インクカー
トリッジ2cがない場合であっても、赤外光受光素子1
9aから照射される光は、光路Xで示すように、隣接す
るインクカートリッジ2dには照射されないため、正確
にインクカートリッジ2cの有無を判断することができ
る。
【0064】なお、本実施形態においては、インクセン
サ19の傾斜部51aに対する傾きを略10度に設定し
たが、これはインクカートリッジ2の大きさ、各インク
カートリッジ2間の隙間の間隔、インクカートリッジ2
とインクセンサ19との間隔等の諸要因により定められ
る角度であるため、傾きを持っていれば良く、かかる角
度に限定されるものではない。
【0065】図8は、カラーインクジェットプリンタ1
の電気回路構成の概略を示すブロック図である。カラー
インクジェットプリンタ1を制御するための制御装置
は、本体側制御基板100と、キャリッジ基板120と
を備えており、本体側制御基板100には1チップ構成
のマイクロコンピュータ(CPU)91と、そのCPU
91により実行される各種の制御プログラムや固定値デ
ータを記憶したROM92と、各種のデータ等を一時的
に記憶するためのメモリであるRAM93と、書き換え
可能な不揮発性のメモリであるEEPROM94、イメ
ージメモリ95、ゲートアレイ96等が搭載されてい
る。上記CPU91と、ROM92、RAM93、EE
PROM94及びゲートアレイ96とは、アドレスバス
98及びデータバス99を介して接続されている。
【0066】CPU91は、ROM92に予め記憶され
た制御プログラムに従い、インク有無の検出やインクカ
ートリッジ装着の有無を検出するための制御を実行する
ものである。また、印字タイミング信号及びセット信号
を生成し、各信号を後述のゲートアレイ96へ転送す
る。このCPU91には、ユーザが印字の指示などを行
うための操作パネル107、キャリッジ5を動作させる
キャリッジモータ(CRモータ)101を駆動するため
のモータ駆動回路102、記録媒体Pを搬送するための
搬送ローラ200を駆動する搬送モータ(LFモータ)
103、搬送モータ(LFモータ)103を動作させる
ためのモータ駆動回路104、記録媒体(印字用紙)P
の先端を検出するペーパーセンサ105、キャリッジ5
の原点位置を検出する原点センサ106、インクセンサ
19などが接続されている。接続される各デバイスの動
作はこのCPU91により制御される。
【0067】ROM92には、制御プログラムの一部と
して、キャリブレーションデータ入力処理、インク検出
処理、パージ処理等のプログラムが記憶されている。各
プログラムの詳細については後述する。また、固定値デ
ータとして、検出した反射光レベルにおいてインク無し
を検出するためのしきい値、インクレベル(インクカー
トリッジ2内のインク残量)がニアエンプティからエン
プティとなるまでのインク吐出回数であるエンプティし
きい値等を記憶している。
【0068】EEPROM94は、キャリブレーション
データメモリ94aと、第1〜第4トータルカウンタ9
4b〜94eと、第1〜第4ニアエンプティフラグ94
f〜94iと、第1〜第4ドットカウンタ94j〜94
mを備えている。キャリブレーションデータメモリ94
aは、キャリブレーションデータ入力処理により検出さ
れた補正値、即ち、インクカートリッジ2の本来の検出
位置からの位置ずれをキャリブレーションデータとして
記憶しておくためのメモリである。
【0069】上記したように、本実施形態のカラーイン
クジェットプリンタ1は、インクカートリッジ2の被照
射面に対して、インクセンサ19が略10度の角度で傾
斜されて設置されている。しかし、センサ19の取り付
け時に生じる取り付け角度誤差により、その角度は略1
0度とならないことが多い。かかる場合には、インクセ
ンサ19とインクカートリッジ2との相対位置が本来の
位置とは異なってしまう。つまり、インクカートリッジ
2の本来の検出位置において正確にインクカートリッジ
2を検出できないのである。このため、出荷前に実行さ
れるキャリブレーションデータ入力処理により、本来の
検出位置と実施の検出位置とのずれを検出し、そのずれ
量が補正値として、このキャリブレーションデータメモ
リ94aに出荷前に予め書き込まれる。
【0070】インクの有無を検出する際には、このキャ
リブレーションデータメモリ94aに記憶される補正値
が参照され、この補正値に基づいて、反射光量を検出す
る検出位置(キャリッジ5のポジション)が調節され
る。これにより、たとえインクセンサ19とインクカー
トリッジ2の被照射面との位置関係が本来の位置からず
れていても、正確にインクの有無を検出することができ
る。
【0071】第1〜第4トータルカウンタ94b〜94
eは、印字ヘッド3からのインクの吐出(噴射)回数を
カウントアップするためのメモリである。インクの吐出
回数「1」毎に「1」ずつ更新される。インクカートリ
ッジ2には所定量のインクが初期に注入されているが、
そのインク量からおおよその最大吐出回数は決まってい
る。このため、インクの吐出回数をカウントすること
で、インクのおおよその消費量を知ることができるので
ある。
【0072】カラーインクジェットプリンタ1には、ブ
ラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色のインクを
それぞれ貯留するために4つのインクカートリッジ2が
備えられているので、各インクカートリッジ2に対応す
る4つのトータルカウンタ(第1〜第4トータルカウン
タ94b〜94e)が設けられており、各インク毎にカ
ウントされるインクの吐出回数が対応する第1〜第4ト
ータルカウンタ94b〜94eに書き込まれる。そし
て、この第1〜第4トータルカウンタ94b〜94eに
記憶されるカウント値は、インク検出処理において利用
される。詳しくは後述する。
【0073】なお、印字時のみならず、インクカートリ
ッジ2内の気泡を吸い出すためのパージ処理や、ノズル
の目詰まりを解決するためのフラッシング処理において
も所定量のインクがインクカートリッジ2から消費され
る。かかる処理で消費されるインクについては、印字時
の吐出回数の何カウントに相当するかがそれぞれ既知で
あるので、その相当するカウント数が、先に記憶される
カウント値に加算され、対応する第1〜第4トータルカ
ウンタ94b〜94eのカウント値は更新される。
【0074】第1〜第4ドットカウンタ94j〜94m
は、原画像データに基づいて、各印字パスにおける各色
のドット数をカウントするものであり、インクの使用量
を正確に計数するためのものである。
【0075】これらの第1〜第4ドットカウンタ94j
〜94mのカウントが行われるのは、後述するように、
各インクカートリッジ2がニアエンプティ状態になった
後(これ以後は第1〜第4トータルカウンタ94b〜9
4eに加えて第1〜第4ドットカウンタ94j〜94m
の値も同時に加算される)であり、ニアエンプティ状態
からエンプティ状態への遷移を正確に判断するために用
いられる。詳しくは後述する。
【0076】第1〜第4ニアエンプティフラグ94f〜
94iは、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各
色のインクをそれぞれ貯留するための4つのインクカー
トリッジ2に対応して各1づつ設けられ、該フラグ94
f〜94iのオンは、インクのニアエンプティを示すも
のである。ここで、ニアエンプティは、インクセンサ1
9によるインクの検出限界を示すものであり、インクセ
ンサ19によりインク無しと検出された状態を示すもの
である。
【0077】図5及び図6で説明したように、初期状態
で充填されていたインクは、主インク貯留室44から消
費され、主インク貯留室44が空になると副インク貯留
室45のインクが消費される。副インク貯留室45のイ
ンク液面が反射部材53の下部を下回ると、インクセン
サ19の赤外光発光素子19aから照射された光が、プ
リズム52によりインクセンサ19の赤外光受光素子1
9b方向(光路Y)へ反射されるようになる。これによ
りインクセンサ19の赤外光受光素子19bに検出され
る反射光量が変化(増大)する。検出された反射光量は
信号としてCPU91に入力されるので、かかる変化が
ニアエンプティとしてCPU91に認識され、対応する
ニアエンプティフラグ94f〜94iがオンされる。
【0078】なお、第1〜第4ニアエンプティフラグ9
4f〜94iがオンされた時点、即ち、インクセンサ1
9によりインク無しと検出された時点において、インク
カートリッジ2内のインクはエンプティではないので、
更にインクエンプティの状態になるまで、印字を続行す
ることができる。本実施形態では、このニアエンプティ
の状態からインクエンプティの状態になるまでのインク
使用量を、第1〜第4ドットカウンタ94j〜94mに
より正確に計測する。
【0079】なお、オンされた第1〜第4ニアエンプテ
ィフラグ94f〜94iは、対応するインクカートリッ
ジ2が、例えば交換などにより、そのインクレベルがイ
ンク有りと検出されることによりオフされる。このと
き、対応するトータルカウンタもリセットされる。
【0080】ゲートアレイ96は、CPU91から転送
される印字タイミング信号に従い、イメージメモリ95
に記憶されている画像データに基づいて、その画像デー
タを記録媒体に印字するための印字データ(駆動信号)
と、その印字データと同期する転送クロックCLKと、
ラッチ信号と、基本印字波形信号を生成するためのパラ
メータ信号と、一定周期で出力される噴射タイミング信
号JETとを出力し、それら各信号をヘッドドライバが
実装されたキャリッジ基板120側へ転送する。また、
ゲートアレイ96は、コンピュータなどの外部機器から
セントロ・インターフェース97を介して転送されてく
る画像データを、イメージメモリ95に記憶させる。そ
して、ゲートアレイ96は、ホストコンピュータなどか
らセントロ・データ受信割込信号を生成し、その信号を
CPU91へ転送する。なお、ゲートアレイ96とキャ
リッジ基板120との間で通信される各信号は、両者を
接続するハーネスケーブルを介して転送される。
【0081】インクセンサ19は、赤外光発光素子19
aと赤外光受光素子19bとを備え、赤外光発光素子1
9aからインクカートリッジ2へ赤外光を照射し(図6
の光路X)、その反射光(図6の光路Y)をフォトセン
サである赤外光受光素子19bにより検出するものであ
る。赤外光受光素子19bにより受光された反射光は、
赤外光受光素子19bによって光電変換され、受光した
反射光量に応じた電気信号として検出される。検出され
る信号は、アナログ信号であるので、赤外光受光素子1
9bに接続されるA/Dコンバータ19cによりデジタ
ル信号へと変換された後、CPU91に入力される。こ
のインクセンサ19により検出された反射光量は、イン
ク検出処理またはインクカートリッジ検出処理において
しきい値と比較される。これにより、インクの有無を知
ることができる。なお、A/Dコンバータ19cは、ア
ナログ信号を標本化、量子化、2進数化する等の段階を
経てデジタル信号へと変換する。
【0082】キャリッジ基板120は実装されたヘッド
ドライバ(駆動回路)によって印字ヘッド3を駆動する
ための基板である。印字ヘッド3とヘッドドライバと
は、厚さ50〜150μmのポリイミドフィルムに銅箔
配線パターンを形成したフレキシブル配線板により接続
されている。このヘッドドライバは、本体制御基板10
0に実装されたゲートアレイ96を介して制御され、記
録モードに合った波形の駆動パルスを各駆動素子に印加
するものである。これにより、インクが所定量吐出され
る。
【0083】操作パネル107には、図1及び図8に示
すように、LCDパネル107bが設けられており、ニ
アエンプティ時あるいはインクエンプティ時に、インク
カートリッジの交換が近づいたことあるいは交換が必要
であることを示すメッセージ等を表示する。
【0084】次に、図9及び図10に示した各フローチ
ャートを参照して、上記のように構成されたカラーイン
クジェットプリンタ1で実行される各処理を説明する。
【0085】図9は、制御プログラムの1つであるキャ
リブレーションデータ入力処理のフローチャートであ
る。このキャリブレーションデータ入力処理は、出荷前
に実行され、インクカートリッジ2の検出位置の位置ず
れを検出し、そのずれ量を補正量としてキャリブレーシ
ョンデータメモリ94aに記憶するための処理である。
【0086】かかるキャリブレーションデータ入力処理
は、カラーインクジェットプリンタ1の運転モードがそ
の調整を行うためのメンテナンスモードに設定されてい
る場合においてのみ実行可能であるので、このキャリブ
レーションデータ入力処理では、まず、メンテナンスモ
ードフラグ93aがオンされているか否かを確認し(S
1)、オンされていなければ(S1:No)、このキャ
リブレーションデータ入力処理を省略する。一方、メン
テナンスモードフラグ93aがオンされていると(S
1:Yes)、原点センサ106でキャリッジ5が原点
にあることを確認した後、CRモータ101を駆動して
キャリッジ5を原点から所定距離移動させることにより
キャリッジ5をホームポジションに移動する(S2)。
次に、赤外光発光素子19aを所定光量で点灯し(S
3)、キャリッジ5をインクセンサ19方向へ低速で移
動する(S4)。そして、所定の検出位置に達した時、
即ち、原点から所定距離だけキャリッジ5が移動した
時、インクセンサ19により反射光量の検出を開始し、
インクカートリッジ2によって反射される反射光レベル
(反射光量)を、赤外光受光素子19bで受光し、A/
Dコンバータ19cを介してCPU91に取り込む(S
5)。この反射光レベルの検出は、本来のインクカート
リッジ2の検出位置だけでなく、キャリッジ5の幅より
も広い範囲にわたって実行され、反射光レベルが、図1
1(a)、(b)に示すように、アナログデータで検出
される。なお、上述したように、赤外光受光素子19b
で受光される反射光レベルの差は、インクの有無だけで
なく、インクカートリッジ2の有無によっても生じる。
但し、インクカートリッジ2の有無によって生じる反射
光レベルの差は、図11(a)に示すようにインクの有
無によって生じる反射光レベルの差よりも小さい。そこ
で、本実施形態では、図11(a)に示すように、イン
クの有無の検出においては、第1のしきい値を用い、イ
ンクカートリッジ2の有無の検出においては、第2のし
きい値を用いている。
【0087】そして、本来得られるべき理論上のインク
カートリッジ無しレベルからインクカートリッジ有りレ
ベルへの変化位置(理論値)と、図9に示すステップS
6の処理で検出されたその変化位置(実際値)とのず
れ、即ち、本来の検出位置と実際の検出位置とのずれを
キャリッジの移動距離αとして算出し、そのずれを補正
値としてキャリブレーションデータメモリ94aに記憶
する(S7)。ここで、本来の検出位置(理論値)は、
キャリッジ5の原点からの移動距離として記憶されてい
る。よって、実際の検出位置は、その理論値の移動距離
±αであり、この±αの距離が補正値となる。
【0088】このキャリブレーションデータ入力処理で
キャリブレーションデータメモリ94aに記憶された補
正値は、インク検出処理及びインクカートリッジ検出処
理の中で実行されるキャリブレーション処理において用
いられる。これにより、インクカートリッジ2からの反
射光を検出する際の検出位置を補正し、反射光レベルを
正確に検出することができるのである。
【0089】また、本実施形態においては、キャリッジ
5が一定速度で移動する期間に、実際の検出位置及び理
論上の検出位置を通過するように予め設定されている。
キャリッジ5は、図12に示すように、ホームポジショ
ンからの移動開始後、加速移動、一定速度移動、及び減
速移動を行う。この時の加速度及び一定速度の値は予め
定められているため、キャリッジ5が一定速度期間で移
動しているか否かは、ホームポジションからの移動距離
によって知ることができる。そこで、本実施形態では、
実際の検出位置及び理論上の検出位置を、一定速度期間
内の通過位置となるように設定している。
【0090】このように設定した結果、インクカートリ
ッジ2に対する光の照射位置を常に一定に保つことがで
き、反射光レベルをより一層正確に検出することができ
る。
【0091】なお、本実施形態では、ステップS6の処
理で基準のインクカートリッジ2において、実際の検出
位置と理論上の検出位置とを比較したが、この基準のイ
ンクカートリッジ2は、キャリッジ5に搭載された4つ
のインクカートリッジ2の先頭インクカートリッジ2、
即ち、最初に検出位置に達するインクカートリッジ2と
している。
【0092】図9は、インクの検出、即ち、インクカー
トリッジ2内のインク71の有無の検出を実行するイン
ク検出処理のフローチャートである。インク検出処理
は、新たな記録媒体Pを用紙トレイ201から印字ヘッ
ド3とプラテンローラ7の間に供給する期間、即ち、給
紙期間に実行される処理である。
【0093】図13に示すように、印字処理が開始され
ると、用紙トレイ201に載置されていた記録媒体P
は、搬送ローラ200によって給紙され、印字ヘッド3
とプラテンローラ7との間まで搬送される。従来のプリ
ンタにおいては、この給紙のためのラインフィード期間
には、キャリッジの移動動作を行っていなかった。しか
し、本実施形態のカラーインクジェットプリンタ1にお
いては、この給紙期間において、インク検出処理を実行
するために、キャリッジ5をホームポジションから上述
した検出位置へと移動させる。そして、以下に説明する
インク検出処理を実行する。従って、従来ではキャリッ
ジ5の停止期間であった給紙期間を利用して、インク検
出処理が行われるので、従来のようにインク検出処理の
ためだけに印字動作を待機させる必要がなくなり、カラ
ーインクジェットプリンタ1の処理速度を向上させつ
つ、確実にインク有無検出を行うことができる。
【0094】本実施形態においては、この給紙期間のイ
ンク検出処理において、インクカートリッジ2内に少な
くとも記録媒体Pの1枚分の印字が可能な量のインクが
残っていると判断した場合には、そのインク検出処理時
にはインク無しの警告を行わず、記録媒体Pの1枚分の
印字を完了させる。そして、印字完了後にインク無しの
警告を行う。このように構成することにより、インクカ
ートリッジ2内のインクを有効に使用することができる
と共に、ユーザに対して適切にインク無しの警告を行う
ことができる。
【0095】以下、インク検出処理の具体例を図10の
フローチャートを参照して説明する。なお、図10に示
すインク検出処理は、印字開始直後の給紙期間、及び毎
ページの給紙期間において実行されるものである。
【0096】このインク検出処理では、まず、インクカ
ートリッジ2の第1〜第4ニアエンプティフラグ94f
〜94iがオンされているか否かを確認する(S1
3)。確認の結果、第1〜第4ニアエンプティプラグ9
4f〜94iがオフであれば(S13:No)、そのオ
フされている(フラグオフの)第1〜第4ニアエンプテ
ィフラグ94f〜94iに対応するインクカートリッジ
2のカウント値のうち、そのカウント値が所定数d以上
のものがあるか否かを確認する(S14)。このインク
検出処理は、インクの吐出回数が所定数dを経る毎にイ
ンクセンサ19によるインクの有無の検出を実行する。
【0097】ここで、そのカウント値が所定数d以上で
あれば(S14:Yes)、インクセンサ19でインク
の有無(インク無し)を検出するべく、上記補正値を考
慮した所定検出位置における反射光レベル(反射光量)
の取り込みを行うキャリブレーション処理(センサ読込
み処理)を実行する(S15)。このキャリブレーショ
ン処理(S15)の実行後は、取り込んだ反射光レベル
が第1しきい値以上であるか否かを判断する(S1
6)。この第1しきい値は、インク有りとインク無しと
を識別するための反射光レベルである。
【0098】そして、ステップS16の処理で判断した
結果、取り込んだ反射光レベルが第1しきい値以上であ
れば(S16:Yes)、副インク貯留室45のインク
液面が反射部材53の下部を下回っており、インクレベ
ル(インクカートリッジ2内のインク残量)がニアエン
プティとなっていることを示している(インク無しと検
出される)。このため、該当するインクカートリッジ2
の第1〜第4ニアエンプティフラグ94b〜94iをオ
ンする等のニアエンプティ処理を実行し(S17)、更
に該当するカウント値(対応する第1〜第4ドットカウ
ンタ94j〜94mに記憶されるカウント値)を0にす
る(S18)。その後、他の各処理を実行して(S1
9)、このインク検出処理を終了する。なお、ニアエン
プティ処理の詳細については後述する。
【0099】一方、ステップS13の処理で確認した結
果、インクカートリッジ2の第1〜第4ニアエンプティ
フラグ94f〜94iがオンであれば(S13:Ye
s)、そのオンされている(フラグオンの)第1〜第4
ニアエンプティフラグ94f〜94iに対応するインク
カートリッジ2の第1〜第4ドットカウンタ94j〜9
4mのカウント値が、エンプティしきい値以上か否かを
確認する(S20)。フラグオンの第1〜第4ニアエン
プティフラグ94f〜94iに対応するインクカートリ
ッジ2のインクレベルは、インクセンサ19によるイン
クの検出限界を超えているので、ニアエンプティ以降の
インクの吐出回数をドットカウンタにより正確にカウン
トすることによりインクエンプティを精度良く検出する
のである。
【0100】ここで、確認したカウント値がエンプティ
しきい値未満であれば(S20:No)、印字を実行で
きるインク残量が未だ残っているので、その処理をS1
9の処理に移行して各処理(S19)を実行後、このイ
ンク検出処理を終了する。また、S20の処理で確認し
た結果、オンされた第1〜第4ニアエンプティフラグ9
4f〜94iに対応するインクカートリッジ2の第1〜
第4ドットカウンタ94j〜94mのカウント値が、エ
ンプティしきい値以上であれば(S20:Yes)、イ
ンクエンプティの表示などを行うインクエンプティ処理
を実行する(S21)。このインクエンプティ処理の詳
細については後述する。
【0101】なお、ステップS20の判断の結果、記録
媒体Pの一枚分の印字可能な量であると判断した場合に
は、直ちにインクエンプティの表示などを行うのではな
く、印字終了後に表示などを行う。S21の処理の実行
後は、その処理をS19の処理へ移行して、印字できな
かったデータを一時的に記憶するなどの各処理(S1
9)を実行後、このインク検出処理を終了する。
【0102】また、S14の処理で確認した後、カウン
ト値が所定数d以上であるものがなければ(S14:N
o)、その処理をS19の処理に移行して各処理(S1
9)を実行後、このインク検出処理を終了する。
【0103】更に、S16の処理で確認した後、取り込
んだ反射光レベルが第1しきい値未満であれば(S1
6:No)、インクレベルはニアエンプティではないの
で、S17の処理をスキップして、その処理をS18の
処理に移行する。
【0104】本実施形態におけるニアエンプティ処理
(S17)の詳細を図17のフローチャートに基づいて
説明する。本実施形態においては、一のインクカートリ
ッジのニアエンプティが検出された場合には、当該一の
インクカートリッジと対になる他のインクカートリッジ
についてもインク残量の確認を行う(S32)。ここ
で、「対になる他のカートリッジ」とは、図14に示す
第1パージキャップ14aまたは第2パージキャップ1
4bによって一度にパージされるインクカートリッジの
ことを言う。
【0105】ステップS32では第1〜第4トータルカ
ウンタ94b〜94eのカウント値に基づいて、前記他
のインクカートリッジがニアエンプティに近い状態であ
るか否かを判断する(S32)。判断の結果、ニアエン
プティに近い状態である場合には(S32;Yes)、
このインクカートリッジをニアエンプティとして取り扱
うために、例えば、LCDパネルに前記他のインクカー
トリッジがニアエンプティであることを警告する(S3
3)。更に、前記一のカートリッジがニアエンプティで
あることをLCDパネルに表示する(S36)。このよ
うに構成することにより、ユーザは、前記一のインクカ
ートリッジがニアエンプティであり、それと隣接する前
記他のインクカートリッジもニアエンプティであること
を知ることができる。その結果、一のインクカートリッ
ジがニアエンプティになったとき、一のインクカートリ
ッジ交換直後のパージによって、他のインクカートリッ
ジがニアエンプティにもなっていない状態から急にイン
クエンプティになることを防ぐことができる。また、ニ
アエンプティフラグをオンにしておくことにより、後述
するパージ前インク検出処理においてパージ中止処理が
行われることになり、インク残量の少ないインクカート
リッジに対するパージの実行を防止することができる。
【0106】すなわち、従来の装置では、ニアエンプテ
ィに近い状態のインクカートリッジについては、ユーザ
に対する警告が表示されなかったので、ユーザは前記一
のインクカートリッジがインクエンプティになったと
き、一のインクカートリッジのみを交換していた。その
結果、交換後のカートリッジと、ニアエンプティに近い
状態の前記他のインクカートリッジが一度にパージさ
れ、前記他のインクカートリッジが直ちにインクエンプ
ティになってしまうことがあった。
【0107】しかし、本実施形態によれば、このような
不具合を解消することができる。また、LCDパネルに
前記他のインクカートリッジがニアエンプティであるこ
とを警告しておけば、たとえユーザが隣接する2つのイ
ンクカートリッジを同時に交換しなくても、交換しなか
ったインクカートリッジがニアエンプティであることを
あらかじめ認識することができる。従って、一のインク
カートリッジ交換直後のパージによって、インクエンプ
ティの状態が発生したとしても、故障が発生したと誤認
識することはない。
【0108】また、ステップS32の判断の結果、前記
他のインクカートリッジがニアエンプティに近い状態で
はない場合には(S32;No)、操作パネル107の
LCDパネル107bに前記一のインクカートリッジが
ニアエンプティであることを示す表示を行い(S3
4)、処理を終了する。この場合には、一のインクカー
トリッジの交換直後のパージによって、隣接する2つの
インクカートリッジに対応するノズルが一度にパージさ
れても、他のインクカートリッジがインクエンプティ状
態になることはない。
【0109】本実施形態におけるインクエンプティ処理
の詳細を図15のフローチャートに基づいて説明する。
本実施形態においては、一のインクカートリッジのイン
クエンプティが検出された場合には、当該一のインクカ
ートリッジと対になる他のインクカートリッジについて
ニアエンプティがオンであるかの確認を行う(S3
1)。
【0110】ステップS31の判断の結果、前記他のイ
ンクカートリッジがニアエンプティであると判断される
場合には(S31;Yes)、前記他のインクカートリ
ッジをインクエンプティとして取り扱うために、操作パ
ネル107のLCDパネル107bに前記他のインクカ
ートリッジがインク無しであることを示す表示を行う
(S35)。更に、操作パネル107のLCDパネル1
07bに前記一のインクカートリッジがインク無しであ
ることを示す表示を行う(S34)。
【0111】このように、インクエンプティとなったイ
ンクカートリッジに隣接する他のインクカートリッジ
が、ニアエンプティである場合には、この他のインクカ
ートリッジについてもインクエンプティとして取り扱う
ので、隣接する2つのインクカートリッジを確実に同時
交換させることができる。その結果、一のインクカート
リッジ交換直後のパージによって、他のインクカートリ
ッジがインクエンプティの状態となり、他のインクカー
トリッジ交換直後のパージによって、再び一のインクカ
ートリッジについてもパージが行われるということを防
ぐことができる。
【0112】一方、ステップS31の判断の結果、前記
他のインクカートリッジがニアエンプティでない場合に
は(S31;No)、操作パネル107のLCDパネル
107bに前記一のインクカートリッジがインク無しで
あることを示す表示を行い(S34)、処理を終了す
る。この場合には一のインクカートリッジ交換直後のパ
ージによって、隣接する2つのインクカートリッジに対
応するノズルが一度にパージされても、他のインクカー
トリッジが突然インクエンプティ状態になることはな
い。
【0113】なお、詳しい説明は省略するが、本実施形
態では、インク検出処理と同様な手法により、インクカ
ートリッジの検出処理を行っている。このインクカート
リッジの検出処理により、インクカートリッジ2の交換
(着脱)が行われたと判断した場合には、そのインクカ
ートリッジ2に対応する第1〜第4カウンタ94b〜9
4eのカウント値は0に設定され、インク吐出回数のカ
ウントアップが開始される。但し、交換されたインクカ
ートリッジ2は、例えば使用済み部品の装着や製造ばら
つきなどにより、そのインク充填量にばらつきがある。
また、各カラーインクジェットプリンタ1の印字ヘッド
3からのインク吐出量のばらつきなどを考慮すると、ニ
アエンプティに至るまでの、カウント値は必ずしも同一
とはならない。このため、初期状態から、インクエンプ
ティまでを連続してカウントアップしてしまうと、ある
しきい値(所定のカウント値)をもってインクエンプテ
ィを判断することが困難となり、また、所定のカウント
値で検出されるインクエンプティが不正確になりがちで
ある。しかし、ニアエンプティが検出された時点では、
インクカートリッジ2内のインク残量はほぼ同じと考え
られるので、このインク残量を消費するのに必要なイン
クの吐出回数(カウント値)も同じとなると考えられ
る。よって、かかる吐出回数付近の所定数をエンプティ
しきい値とし、ニアエンプティ状態が検出(ニアエンプ
ティフラグオン)された時点を0カウントとして、エン
プティしきい値までをカウントアップすれば、正確にイ
ンクエンプティを検出することができる。
【0114】次に、図16に基づいて、パージ前インク
検出処理について説明する。本実施形態は、インク交換
時だけでなく、定期的にパージ処理(インク交換時より
もインク消費量は少ない)を行っているが、そのパージ
処理の直前にも図16に示すようなインク検出処理を行
っている。
【0115】まず、第1〜第4ニアエンプティフラグ9
4f〜94iのうち、パージ処理の対象となるインクカ
ートリッジにおいて、オンになっているフラグがあるか
否かを判断する(S41)。その結果、一つでもオンに
なっている場合には、第1〜第4ドットカウンタ94j
〜94mのカウント値に基づいて当該インクカートリッ
ジのインク残量を推定し、その推定したインク残量とパ
ージ量とを比較する(S42)。
【0116】その結果、パージを実行すればエンプティ
になると判断される場合には(S43;Yes)、LC
Dパネルにエンプティである旨を表示して(S44)、
パージの中止処理を行う(S45)。この中止処理の例
としては、中止フラグをオンにすることが挙げられる。
その結果、このパージ前インク検出処理の終了後におい
ては、中止フラグが参照されて、パージは実行されない
ことになる。従って、インク残量の少ないインクカート
リッジに対してパージが実行されることがないので、印
字ヘッド内のインクが無くなってしまうことを確実に防
止することができる。
【0117】ステップS41の判断の結果、パージ処理
の対象となるインクカートリッジについて、ニアエンプ
ティフラグがいずれもオンでない場合(S41;N
o)、あるいはステップS43の判断の結果、パージを
実行してもエンプティにはならないと判断される場合に
は(S43;No)、そのまま処理を終了する。従っ
て、パージが実行されることになる。
【0118】以上のように、インク残量の少ないインク
カートリッジに対してパージが実行されることがないの
で、印字ヘッド内のインクが無くなってしまうことを確
実に防止することができる。また、図16には示してい
ないが、インクエンプティ状態のインクカートリッジに
対してパージが行われないことは勿論である。その結
果、印字ヘッドからインクが完全に抜き取られて回復不
可能となる事態を防止することができる。
【0119】なお、以上に説明した実施形態では、給紙
のためのラインフィード期間において、キャリッジ5を
移動させてインク検出処理を行うように構成したが、印
字中のラインフィード期間にインク検出処理を行うよう
にしても良い。
【0120】また、1パス分のラインフィードの他に
も、印字原稿に応じて複数パス分のラインフィードが行
われるので、この期間にインク検出処理を行うようにし
ても良い。更に、ラインフィードする量に応じて、イン
ク検出処理を実行するか否かを判断するようにしても良
い。例えば、ラインフィードの量が、複数パス分である
場合にのみインク検出処理を行う。このように構成する
ことにより、余分なキャリッジ移動を防ぎ、余分な振動
の発生等を抑えることができる。
【0121】また、印字終了後には、記録媒体Pの排出
動作が行われるが、この排紙期間にインク検出処理を行
うようにしても良い。このように構成すれば、次の記録
媒体Pが給紙される前に、インクの有無が検出されるの
で、従来のように、記録媒体Pがセットされた状態でイ
ンク無しの表示されることがなく、そのセットされた記
録媒体Pを排出する手間を省くことができる。
【0122】また、上記各実施形態においては、記録装
置としてカラーインクジェットプリンタ1を用いたが、
本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、イン
クジェット方式の複写機やファクシミリ装置などにも適
用することができる。また、カラーインクジェットプリ
ンタ1には4つのインクカートリッジ2が装着された
が、2以上の所定数のインクカートリッジ2を装着され
るように構成しても良い。
【0123】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
一度にパージされる一対のインクカートリッジのうち、
一方のインクカートリッジがインクエンプティであり、
他方のインクカートリッジがニアエンプティである場合
には、双方ともにインクエンプティとして取り扱うの
で、インクカートリッジ交換後のパージにおいて、イン
クエンプティを発生させることがない。
【0124】また、インクカートリッジにインク残量が
少ない場合には、パージを行わないように構成したの
で、印字ヘッドからインクが無くなってしまう状態を防
ぎ、印字ヘッドが乾燥して回復不可となる事態を確実に
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるカラーインクジェ
ットプリンタの外観を示す斜視図である。
【図2】図1のカラーインクジェットプリンタの断面図
である。
【図3】図1のカラーインクジェットプリンタにおける
インクカートリッジ及びキャリッジ周辺の概略構成を示
す斜視図である。
【図4】図1のカラーインクジェットプリンタにおい
て、インクカートリッジがヘッドユニットに装着された
状態を示す側面図である。
【図5】(a)は図4のインクカートリッジの側断面図
であり、(b)は(a)のIIIb-IIIb線における部分断
面図であり、(c)は図4のインクカートリッジ2の底
部の斜視図である。
【図6】(a)、(b)は図4のインクカートリッジと
インクセンサとの鉛直方向の位置関係を模式的に示す図
である。
【図7】図4のインクカートリッジとインクセンサとの
水平方向の位置関係を模式的に示す図である。
【図8】図1のカラーインクジェットプリンタの電気回
路構成の概略を示すブロック図である。
【図9】図1のカラーインクジェットプリンタにおける
キャリブレーションデータ入力処理のフローチャートで
ある。
【図10】図1のカラーインクジェットプリンタにおけ
るインク検出処理のフローチャートである。
【図11】(a)、(b)は図1のカラーインクジェッ
トプリンタにおけるインクカートリッジの反射光レベル
の変化を模式的に示す図である。
【図12】図1のカラーインクジェットプリンタのキャ
リッジの速度変化を示す図である。
【図13】図1のカラーインクジェットプリンタにおけ
るインク検出処理タイミングを説明するためのタイミン
グチャートである。
【図14】(a)は図1のカラーインクジェットプリン
タにおけるパージ機構の概略構成を示す図、(b)は印
字ヘッド及びノズルとパージキャップとの関係を示す図
である。
【図15】図1のカラーインクジェットプリンタにおけ
るインクエンプティ処理のフローチャートである。
【図16】図1のカラーインクジェットプリンタにおけ
るパージ前インク検出処理のフローチャートである。
【図17】図1のカラーインクジェットプリンタにおけ
るニアエンプティ処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 カラーインクジェットプリンタ 2 インクカートリッジ 3 ヘッド 5 キャリッジ 8 パージ装置 14 パージキャップ 14a 第1パージキャップ 14b 第2パージキャップ 19 インクセンサ 91 CPU

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色の異なるインクを貯留する複数のイン
    クカートリッジと、 該複数のインクカートリッジが着脱自在に取り付けら
    れ、各色のインクに対応した吐出口を有するヘッドと、 異なる色のインクに対応する複数の吐出口から、一度に
    インクの吸引を行う吐出口回復手段と、 前記複数のインクカートリッジのインク残量を検出し、
    検出したインク残量及びインク使用量に基づいて、記録
    処理不可のインク無し状態、記録処理可で該インク無し
    状態に近い状態の準インク無し状態、及び記録処理可の
    インク有り状態のうちの何れかの状態を各インクカート
    リッジについて判断するインク残量検出手段とを備え、 前記インク残量検出手段は、前記吐出口回復手段により
    一度に吸引されるインクのインクカートリッジのうち、
    一のインクカートリッジが前記インク無し状態と判断さ
    れる時に、他のインクカートリッジが前記準インク無し
    状態と判断される場合には、当該他のインクカートリッ
    ジについても前記インク無し状態と判断する、 ことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記複数のインクカートリッジは、各色
    のインクのカートリッジ毎に、前記ヘッドに対して着脱
    自在であることを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記インク残量検出手段は、各インクカ
    ートリッジ毎にインクカートリッジから消費されるイン
    ク消費量を計数するインク消費量計数手段と、計数した
    各インクカートリッジ毎のインク消費量を記憶する記憶
    手段とを備えており、前記他のカートリッジが、該記憶
    手段に記憶されたインク消費量に基づいて前記準インク
    無し状態に近い状態であると判断される場合には、前記
    準インク無し状態であると判断することを特徴とする請
    求項1または2記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記インク残量検出手段は、前記吐出口
    回復手段によるインクの吸引開始に際してインク残量の
    検出を行うと共に、検出したインク残量と前記吐出口回
    復手段によるインク吸引量とを比較して、前記インク無
    し状態、準インク無し状態、及びインク有り状態の何れ
    かを判断する手段であり、 前記吐出口回復手段は、一度に吸引されるインクのイン
    クカートリッジのうち、何れかのインクカートリッジに
    ついて、前記比較の結果として前記インク無し状態と判
    断される場合には、インクの吸引を行わない、 ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載の
    記録装置。
  5. 【請求項5】 前記インク残量検出手段は、前記吐出口
    回復手段によるインクの吸引開始に際してインク残量の
    検出を行う手段であり、 前記吐出口回復手段は、一度に吸引されるインクのイン
    クカートリッジのうち、何れかのインクカートリッジに
    ついて、前記準インク無し状態と判断される場合には、
    インクの吸引を行わない、 ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載の
    記録装置。
  6. 【請求項6】 前記インク残量検出手段は、各インクカ
    ートリッジ毎のインク消費量を原画像データのドット数
    に基づいて計数するドット計数手段と、計数したドット
    数を各インクカートリッジ毎に記憶する記憶手段とを備
    え、何れかのインクカートリッジについて前記準インク
    無し状態と判断された後は、前記記憶手段に記憶された
    ドット数に基づいて、前記インク無し状態に遷移したか
    否かを判断することを特徴とする請求項1ないし4記載
    の記録装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7963626B2 (en) 2007-06-07 2011-06-21 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid-droplet ejecting apparatus
WO2019187342A1 (ja) * 2018-03-30 2019-10-03 ブラザー工業株式会社 液体消費装置

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