JP2005021769A - ディスポーザー - Google Patents

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Koshiro Nakajima
古史郎 中島
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Abstract

【課題】構成が簡単で、取付け施工が容易であり、内蔵しているトラップの詰まりを防止し、メンテナンスが容易で配管への振動や騒音の伝達を少なくできるディスポーザーを提供する。
【解決手段】シンクSの排水口11を生ごみ投入口とし、生ごみ投入口に連通する生ごみの粉砕室3には粉砕機構31が備えられ、粉砕室3の下方に粉砕機構を駆動するモーター4と排水通路41が設けられ、排水通路の下方にトラップ5が設けられる。モーター4は上下に突出する駆動軸が設けられ、上方軸部45は粉砕機構31を駆動し、下方軸部46はトラップの封水53を撹拌する椀状体51を駆動する。トラップ5は、立上り管52と排水管6の上部を覆い下端が封水53に進入する椀状体51とから構成され、椀状体51が封水53の撹拌を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流し台のシンクの排水口に取付けられ生ごみ等を粉砕するディスポーザーに係り、特に、構成が簡単で取付けが容易であり、排水のトラップ部分での詰まりを防止できるディスポーザーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のディスポーザーとしては、特許文献1に記載のディスポーザーがある。このディスポーザーは流し台シンクの排水口に連結して使用され、上方に生ごみ投入口を備えた破砕室が設けられ、破砕室の下方に破砕室のハンマー回転盤駆動用モーターと排出通路が設けられ、排出通路の下方にトラップが設けられていることを特徴とするものである。そして、工事が容易であり、漏水等の不具合の発生する恐れのないディスポーザーを提供することを目的としている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−124201号公報(特許請求の範囲、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記構造のディスポーザーには、椀トラップが設けられているので、椀トラップの排出口と排出管とを接続する作業をすれば、従来のようにPあるいはSトラップとの別途の接続作業を必要としないので、設置作業が容易となるという多大な効果を有するものであるが、万が一、トラップ部分が詰まり排水が円滑に流れなくなるとディスポーザー全体を取外して、トラップを清掃する必要があり、その作業が煩雑となる虞があった。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、流し台の排水口に連結すれば、従来のようにPあるいはSトラップとの別途の接続作業は不要であり、設置作業が容易となると共に、トラップ部分での詰まりを防止することができ、ディスポーザー全体をシンクから取外す必要が殆んどないディスポーザーを提供することにある。また、トラップ部分まで含めた品質管理が工場で行えるディスポーザーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すべく、本発明に係るディスポーザーは、シンクの排水口を生ごみ投入口とし、生ごみ投入口に連通する生ごみの粉砕室は粉砕機構を備え、粉砕室の下方に粉砕機構を駆動するモーターと排水通路を備え、排水通路の下方に封水を貯留するトラップを備えており、前記のトラップは、排水管と連通する立上り管と該立上り管の上部を覆い下端が封水に進入する椀状体とを備えて構成され、モーターは上下に突出する駆動軸を備え、駆動軸の上方の一端で粉砕機構を駆動し、駆動軸の下方の他端で椀状体を駆動してトラップの封水を撹拌することを特徴とする。トラップは封水により排水管の開口を塞ぎ下水道管からの臭気の逆流や排水音を防ぐものである。
【0007】
この構成によれば、ディスポーザーは生ごみ投入口に連通して生ごみの粉砕室が備えられ、その下方にモーターと排水通路が設けられ、排水通路の下方にトラップが設けられるため、各構成要素が上下方向に一直線上に並んで構成が簡単となり、全体を円柱状の容器状に形成できる。このため、流しのシンクの排水口から落とし込み、下方のトラップを排水管に連結するだけなので、取付け施工も容易となる。また、下端に位置するトラップの封水は、粉砕機構を駆動するモーターの下方の駆動軸によりトラップの一方の部材である椀状体で撹拌され、粉砕された生ごみの破片を掻き揚げるため、蛇口から供給される水と共に排水管に順次排水されて、トラップが詰まることを防止できる。さらに、このディスポーザーは、前記のように円柱状に形成でき、偏芯荷重が存在しないため振動や騒音を低減できる。そして、トラップ部分も工場で製造できるので、この部分を含めて品質を向上できる。
【0008】
前記トラップを構成する椀状体をモーターの駆動軸の下方で駆動して封水を撹拌すると、撹拌のための別の部材を必要としないため、部品点数を削減でき構成を簡単にできる。排水詰まり等でトラップを分解する必要が生じたとき、モーターを生ゴミ投入口側に外すことにより、椀状体を同時に外すことができ、トラップの分解、清掃作業が容易となり、メンテナンスが容易となる。
【0009】
本発明に係るディスポーザーの好ましい具体的な態様としては、前記ディスポーザーは、上方が開口し生ごみ投入口である略円柱容器状の本体ケースを備えていると共に、モーターは略円柱状をしており、排水通路は本体ケースとモーターとの間に円環状に形成されていることを特徴としている。本体ケースはシンクの排水口に係合する上端のフランジ部から下端の排出口まで一体的に形成され、上方から下方に向けて徐々に細くなるようにテーパが付けられていることが好ましい。
【0010】
この構成によれば、ディスポーザーをシンクの排水口上部から落とし込んで設置することができ、作業性が向上する。モーターと本体ケースが同一中心に配設され、モーターの外周の排水通路を排水が流れるため、粉砕機構を駆動し発熱しているモーターを冷却することができ、機能を安定させることができる。また本体ケースを一体的に形成でき、構成を簡略化することができる。
【0011】
また、本発明に係るディスポーザーの好ましい具体的な他の態様としては、前記ディスポーザーは、モーターおよび粉砕機構を備える上方本体部、トラップを備える下方トラップ部とに分割され、上方本体部と下方トラップ部とはパッキングを介して連結されることを特徴とする。この構成によれば、上方本体部と下方トラップ部とは、ゴム等の弾性体から形成されるパッキングで連結されるため、例えばモーターや粉砕機構から発生する振動を排水管に直接伝達せずに吸収するため、ディスポーザー作動時の振動や騒音の配管への伝達を低減することができる。また、トラップ部分の分解が容易となり、メンテナンスが容易に行える。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るディスポーザーの一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るディスポーザーの断面図、図2は、図1の平面図、図3は図1のA−A線断面図である。
【0013】
図1〜3において、ディスポーザーDは、本体ケース1が上方開口の略円柱容器状をしており、合成樹脂の射出成形品、あるいは金属鋳物で一体的に形成され、上方から下方に向けて直径が徐々に小さくなるようにテーパが付けられている。本体ケース1は上部が開口した排水口11であり、シンクSの排水口を兼ねると共に生ごみ投入口を兼ねており、上端は外周側に延出するフランジ部12となっており、フランジ部の下方は上下の長さが10mm程度のストレート部13で、外周面に固定ねじ部13aが形成されている。
【0014】
ストレート部の下方に小さな段差部13bが形成され、段差部に続いて中間円筒部14が形成されている。そして、中間円筒部14に下方に縮径された底部円筒部15が形成され、下端には連結ねじ部が形成された排水管部16が下方に向けて開口している。前記のフランジ部12、ストレート部13、中間円筒部14、底部円筒部15、及び排水管部16は、全て同一中心で形成され、本体ケース1は回転円筒体となっており、フランジ部12が最大径であり、下方はフランジ部より小径の円柱状部となっている。
【0015】
本体ケース1は、上方が開口し生ごみの投入口を兼ねる排水口11であり、流しのシンクSに形成された排水口の段差部に防水パッキング17を挟んでフランジ部12が嵌合し、固定ナット18で防水状態に取付けられる。ストレート部13にはゴム製の蓋体2が嵌合装着され、中間円筒部14の上部には生ごみを粉砕する粉砕室3が区画され、粉砕室3は排水口11に連通している。粉砕室3には生ごみを粉砕する粉砕機構31が配置されている。粉砕室3の下方の中間円筒部14は粉砕機構31を駆動するモーター4が配置され、モーター4の外周は生ごみの破片及び排水が通過する排水通路41となっており、排水通路41の下方にはトラップ5が設けられている。
【0016】
つぎに、各部について詳細に説明する。蓋体2は外周のリング状部21と、このリング状部の内側に形成された薄肉のカバー部22とから構成され、カバー部22は中心部が低くなるように傾斜した円錐面で形成され、中心には透孔23が形成されている。そして、薄肉のカバー部22には放射状の切込みが形成され、切込みの外周端部には小径の透孔24が形成されている。したがって、カバー部22は放射状の切込みによって12枚のカバー片22aが形成され、カバー片は通常時には各切込みが接してリング状部21の内部開口を塞いでいるが、生ごみ投入時には中心部が下方に湾曲して切込みが開き、開口する構成である。生ごみ投入後はカバー片22aが上方に復帰して開口を塞ぎ、生ごみ粉砕中の破片の上方への飛散を防止する。なお、中心の透孔23及び外周の小径の透孔24は省略してもよい。
【0017】
このディスポーザーDは、本体ケース1の中間円筒部14に固定された駆動源としてのモーター4と、このモーター4から上下に突出する駆動軸の上方軸部45からの駆動力を受けて生ごみ粉砕動作を行う粉砕機構31とを備え、本体ケース1の排水口11に装着された蓋体2の内部開口から投入した野菜くず等の生ごみを粉砕し、生ごみの破片を上部の蛇口(図示せず)より給水しながら排水通路41により流下させ、ディスポーザーDのトラップ5を通して排水管6より排出するものである。
【0018】
粉砕機構31は、内歯状の固定歯32と円盤状のターンテーブル33とを備えており、このターンテーブル33の中心部が、モーター4の駆動軸の上方軸部45に固定されている。ターンテーブル33の上面には鉛直軸回りに回転可能に支持されたスイングハンマ34が設けられている。このスイングハンマ34の支持位置は、ターンテーブル33の回転によってスイングハンマ34に遠心力が作用した際に、このスイングハンマ34の外側端がターンテーブル33の外周縁付近に位置するように設定されている。スイングハンマ34は鉛直軸が挿入される支持部に対して、外周の歯部の厚さが大きく形成され、支点に対してアンバランスに支持されている。なお、スイングハンマ34は、2点鎖線で示すように、駆動軸に対して対称な位置に一対設けるようにしてもよく、さらに3個以上設けてもよい。
【0019】
一方、固定歯32は、本体ケース1の内面においてターンテーブル33に対向する位置に固定されていると共に、その内面に複数の歯32a…が形成されている。そして、本体ケース1の内部空間のうち、粉砕機構31の上側が粉砕室3として構成されると共に、粉砕機構31の下側が粉砕した生ごみを排出するための排水通路41として構成されている。
【0020】
モーター4の駆動に伴うターンテーブル33の回転によりスイングハンマ34が遠心力で旋回し、粉砕室3内においてスイングハンマ34と固定歯32との間で生ごみが粉砕され、粉砕後の生ごみは固定歯32とターンテーブル33との間の隙間から排水通路41に流下されるように構成されている。この隙間は通常1mm以下に設定され、粉砕された生ごみの排出時の大きさを決定する。また、本体ケース1の下端には排水管6が接続されており、排水通路41に流下された生ごみの破片は、トラップ5を通して水道水と共に順次排出されるように構成されている。
【0021】
モーター4は本体ケース1の中間円筒部14に支持部材42により固定され、前記のように駆動軸の上方軸部45により粉砕機構31が駆動される。支持部材42はアルミニウム等の鋳物で形成され、外周リング部と内周リング部を4本の連結片で連結しており、各連結片間の4個の空間は貫通して排水通路41を構成する開口42aとなっている。このため、排水通路41はモーター4の外周に円環状に形成され、生ごみの破片を含む排水はモーター4の外周部を流れるように構成されている。支持部材42は外周リング部が本体ケース1にねじ止め等により固定されている。
【0022】
駆動軸の上方軸部45はオイルシール等(図示せず)により水密状態となっていると共に、軸受部がカバー体47で覆われており、粉砕室3に給水される水がモーター4内に浸入するのを防止している。モーター4のリード線4aは排水通路41を横切って本体ケース1を貫通して外部に露出している。駆動軸の下方軸部46にはトラップ5を構成する椀状体51が連結されている。下方軸部46も同様にオイルシール等(図示せず)により水密状態となっている。
【0023】
トラップ5は椀トラップであり、本体ケース1に底面から上方に向けて同一中心で延出形成され排水管6と連通する立上り管52と、本体ケース1の下端の底部円筒部15との間に封水53が貯留され、この封水53に椀状体51の下部が進入して構成される。そして下端の排水管部16を防水パッキングを挟んで連結ねじで排水管6に連結する。この構成により、排水管6に連通する空間と本体ケース1内の空間とが封水53により遮断され、下水道管からの臭気が本体ケース1内に逆流し、シンクSの排水口11から発散することを防止できる。椀状体51は下方に開口する円柱容器状をしており、トラップ5の封水53を撹拌する撹拌部材として機能する。椀状体51は立上り管52の外径より大きい円周壁面51aを有している。なお、封水を撹拌する部分としては円周壁面51aに限られるものでなく、円周壁面51aに突起やリブを形成しもよく、封水53を撹拌できれば形状は問わない。
【0024】
前記の如く構成された本実施形態のディスポーザーDの動作について以下に説明する。流しのシンクSの排水口の下方には、同一中心の状態で排水管6が突出するように配置しておく。この状態で、シンクSの排水口からディスポーザーDを、上部のフランジ部12の下面に防水パッキング17を対接させて排水口に嵌合して落とし込むと、下端のトラップ5の排水管部16と排水管6は当接又は嵌合するため、パッキングを挟んで防水状態に連結する。また、フランジ部12を固定ナット18で防水状態に固定する。このように、ディスポーザーDの取付け施工は極めて容易に行え、従来のようにPトラップ等を連結して配管する作業が不要となる。
【0025】
本体ケース1の排水口11から蓋体2のカバー片22a押し広げて生ごみを投入し、水道の蛇口を開けて水を流しながらモーター4を駆動すると上方軸部45で粉砕機構31が駆動され、粉砕機構31のターンテーブル33上に落とされた生ごみは遠心力で外方へ弾き飛ばされ、固定歯32にぶつかって砕かれる。また遠心力で旋回するスイングハンマ34と固定歯32とに挟まれて潰される。生ごみの破片は粉砕機構31で弾かれるが、排水口11を覆う蓋体2により外部へ飛び出すことが防止される。
【0026】
このようにして粉砕された生ごみの破片は、固定歯32とターンテーブル33の隙間を給水された水と共に流下し、開口42a及び排水通路41を通ってトラップ5に至る。トラップ5の封水53に生ごみの破片が混入して沈殿するが、封水53はモーター4の下方軸部46で回転駆動される椀状体51で撹拌され、蛇口から流される水と共に破片はトラップ5に滞ることなく排水管6に排出される。このため、トラップ5部分が粉砕された生ごみの破片で詰まることを防止できる。また、モーター4の周囲の排水通路41を水が流れるため、粉砕で加熱されたモーター4を冷却することができるため、粉砕機構31を安定して駆動することができる。
【0027】
また、本実施形態のディスポーザーは、全体として円柱形状をしており、従来のディスポーザーのように本体部分の側部にトラップが位置して偏芯荷重が存在するものに対して、モーターの回転軸の回転中心に対して偏芯荷重が殆んど存在しないため、回転状態が安定して振動や騒音の発生を少なくすることができる。さらに、本体部分からの突出部分がないため、設置スペースも最小限とすることができる。
【0028】
つぎに、本発明の他の実施形態を図4,5に基づき詳細に説明する。図4は本発明に係るディスポーザーの他の実施形態の断面図、図5は図4のディスポーザーで使用するパッキングの取付け前の断面図である。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、ディスポーザーは、本体ケースがモーターおよび粉砕機構を備える上方本体部と、トラップを備える下方トラップ部とに分割され、上方本体部と下方トラップ部とはパッキングを介して連結されることを特徴とする。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0029】
図4,5において、本体ケース1は、上方本体部1Aと下方トラップ部1Bとに分割されて、2部品構成となっている。上方本体部1Aは、前記の実施形態と同様に排水口11、フランジ部12、ストレート部13、段差部13b、中間円筒部14が形成され、下端は開口している。そして、中間円筒部14には粉砕機構31を駆動するモーター4が配置されており、モーター4の外周は生ごみの破片及び排水が通過する排水通路41となっている。上方本体部1Aの中間円筒部14の上下の略中央には、後述するパッキング7の突き当て部14aが全周に形成されている。
【0030】
また、下方トラップ部1Bは、底部円筒部15Aが中間円筒部14の外周側に重複するような高さまで延出しており、排水管部16、トラップ5の立上り管52とが一体的に同一中心で形成されている。下方トラップ部1Bの底部円筒部15Aの上端には、後述するパッキング7を引掛ける引掛かり部15aが外周側に突出して全周に形成されている。そして、底部円筒部15Aと立上り管52との間に封水53が貯留され、この封水53にモーター4の駆動軸下端の下方軸部46に固定された椀状体51が進入する構成である。
【0031】
この実施形態では、上方本体部1Aと下方トラップ部1Bとはパッキング7を介して連結されることを特徴としている。パッキング7は、例えば合成ゴム等の弾性体で形成され、上方本体部1Aと下方トラップ部1Bとを防水状態に連結している。従って、流しで洗い流した水や、粉砕された生ゴミ等は、水と共にこの連結部分から本体ケース1の外部に流出することはない。すなわち、上方本体部1Aの中間円筒部14の外周側に下方トラップ部1Bの底部円筒部15Aが位置しており、パッキング7は中間円筒部の外側に嵌合されているため、防水状態が安定している。
【0032】
パッキング7は、中間円筒部14と底部円筒部15Aとの間に位置するように基本的には筒状に形成され、図5に示すように、円筒壁部71と、この円筒壁部の上端より内側に湾曲する折返し部72と、円筒壁部71の上部から外側に湾曲して底部円筒部15Aの上端を覆うカバー部73と、円筒壁部71より内周側に突出して中間円筒部14の外周面に接触する複数の内周リブ74と、円筒壁部71より外周側に突出して底部円筒部15Aに接触する外周リブ75と、外周リブと交互に位置して底部円筒部15Aの内周面に弾接する外周弾接リブ76、及び円筒壁部71の下端より延出して中間円筒部14に弾接する内周弾接リブ77とを備えている。そして、外周リブ75と内周リブ74とは交互に形成されている。
【0033】
この実施形態のディスポーザーDをシンクSに固定するときは、先ず、排水管6の上部に本体ケース1の下部トラップ部1Bを防水状態に固定し、下部トラップ部1Bの上端にパッキング7を装着する。このとき、底部円筒部15Aの上端を一番上の外周弾接リブ76とカバー部73とで引掛かり部15aを挟むようにパッキング7を下方に押込むと、パッキング7は底部円筒部の上端部に防水状態に嵌合し脱落も防止される。そして、外周リブ75が底部円筒部15Aの内周面に接触し、二番目の外周弾接リブが底部円筒部内周面に弾接する。
【0034】
このように下部トラップ部1Bにパッキング7を装着してから、流しのシンクSの排水口11からディスポーザーDの上方本体部1Aを挿入して落とし込む。そして、上方本体部1Aの下端をパッキング7の折返し部72の内周に押込むと、折返し部72が上方本体部の中間円筒部14の外周面に弾接し、下方の外周弾接リブ77も外周面に弾接する。また、内周リブ74は中間円筒部14の外周面に接触する。そして、上方本体部1Aの突き当て部14aがパッキング7の折返し部72と密着する。本実施形態では、外周リブ75と内周リブ74との肉厚は、底部円筒部15Aと中間円筒部14との隙間と一致しているため、パッキング7の装着状態が安定している。
【0035】
この構成によれば、前記の実施形態と同様の効果を奏すると共に、生ゴミの粉砕時にモーター4から発生する振動や騒音がパッキング7により減衰されるため、排水管6への振動や騒音が伝達されるのを防止でき、作動音を低減することができる。このため、例えば集合住宅の場合は隣家への振動や騒音の伝達を低減でき、快適な居住空間を確保できる。
【0036】
なお、パッキングの内周リブ、外周リブ、内周弾接リブ、及び外周弾接リブの個数は、前記の実施形態に限られるものでなく、適宜設定できる。また、撹拌部材として、下方に開口するコップ状の撹拌部材だけでなく、例えばスリットや溝を有する形状でもよく、回転により封水内を移動するだけで十分に撹拌でき、トラップでの詰まりを防止できる。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、本発明のディスポーザーは、一体型の本体ケース内に上方より生ごみの投入口、粉砕機構を有する粉砕室、モーター及び排水通路、トラップが順次備えられるため、構成が簡単となり、流しへの取付け施工が容易となる。また、下方のトラップの封水は粉砕機構を駆動するモーターにより撹拌され、粉砕された生ごみの破片が滞ってトラップが詰まることを防止することができ、ディスポーザーを長期間に亘って安定して使用できる。さらに、本体ケースを上下に分割してパッキングで連結すると、メンテナンスが容易で粉砕時に発生する配管への振動や騒音の伝達を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディスポーザーの一実施形態の断面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】図1のA−A線断面図。
【図4】本発明に係るディスポーザーの他の実施形態の断面図。
【図5】図4で使用するパッキングの断面図。
【符号の説明】
D ディスポーザー、 S シンク、
1 本体ケース、
1A 上方本体部、 1B 下部トラップ部、
11 排水口、 3 粉砕室、
31 粉砕機構、 4 モーター、
41 排水通路、 45 上方軸部、
46 下方軸部、 5 トラップ、
51 椀状体(撹拌部材)、
52 立上り管、 53 封水、
6 排水管、 7 パッキング

Claims (3)

  1. シンクの排水口を生ごみ投入口とし、該生ごみ投入口に連通する生ごみの粉砕室は粉砕機構を備え、該粉砕室の下方に前記粉砕機構を駆動するモーターと排水通路を備え、該排水通路の下方に封水を貯留するトラップを備えたディスポーザーであって、
    前記トラップは、排水管と連通する立上り管と該立上り管の上部を覆い下端が前記封水に進入する椀状体とを備えて構成され、
    前記モーターは、駆動軸を備え、該駆動軸の一端で前記粉砕機構を駆動し、前記駆動軸の他端で前記椀状体を駆動して前記トラップの封水を撹拌することを特徴とするディスポーザー。
  2. 前記ディスポーザーは、上方が開口し生ごみ投入口である略円柱容器状の本体ケースを備えていると共に、前記モーターは略円柱状をしており、前記排水通路は前記本体ケースと前記モーターの外周との間に円環状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のディスポーザー。
  3. 前記ディスポーザーは、前記モーターおよび粉砕機構を備える上方本体部、前記トラップを備える下方トラップ部とに分割され、前記上方本体部と下方トラップ部とはパッキングを介して連結されることを特徴とする請求項1又は2に記載のディスポーザー。
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