JP2007105670A - 厨芥処理装置 - Google Patents

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勝嗣 瓜生
Masahiro Kuroishi
正宏 黒石
Takeshi Shimizu
剛 清水
Takemasu Okada
武倍 岡田
Yoshimitsu Takara
佳充 高良
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Abstract

【課題】非粉砕時に、お茶場など薄膜状厨芥を投入した場合にも、排水性の良い厨芥処理装置を提供する。
【解決手段】台所シンク排水口に取り付けられた、粉砕室側面に排水の通るバイパス管路11を有する厨芥処理装置において、バイパス管路における回転板上方の開口部の上部には、上方に突出したスリット部12を各バイパス管路毎に少なくとも1つ設け、バイパス管路の回転板上方側の開口部は、回転板外周と環状固定刃との間に生じる隙間を通過しきれない大きさの厨芥が通過できない程度の大きさに形成した。このため、配管詰まりのおそれがなく、お茶葉などの薄膜状厨芥がバイパス経路入り口をふさいだ場合にも、液位上昇に伴い、新規に塞がれたバイパス経路入り口上方に経路が発生することにより、安定した排水性が確保される。
【選択図】図5

Description

本発明は、台所の流し台シンクの排水口に連結して野菜くずや魚骨等の厨芥を粉砕する厨芥処理装置に関する発明である。
特許文献1には、貯水可能な処理槽の上部に生ゴミ投入口と、処理槽内に生ゴミを粉砕する粉砕手段と、処理槽側面にオーバーフロー排水口と該入り口にフィルターを備えたオーバーフロー排水管が接続されている。該オーバーフロー排水管は水封用トラップを介して処理槽外に連通させていることで排水性を確保し、処理槽内に供給された水がシンクの排水口から逆流しないようにした生ゴミ処理装置が開示されている。
特許文献2には、厨芥処理装置内に投入された厨芥を駆動用モーターの回転駆動により洗浄水とともに粉砕処理して、液分のみを下水管に流出させ、固形分は処理装置外に排出する厨芥処理装置が開示されている。特許文献2の厨芥処理装置は、投入された厨芥を受ける回転可能な通水板に上方と下方が貫通した微小な通水孔と回転刃を設け、処理装置内壁に通水板の上方と下方とを繋ぐ分水孔と固定刃を兼用した分水筒を設けたものが開示されている。分水孔によって、厨芥が投入されて通水孔が塞がれた場合であっても排水性を確保し、シンクの排水口からの逆流を防止している。
特開平8−281137公報 実開昭55−88852公報
しかしながら、特許文献1の厨芥処理装置では別途、オーバーフロー配管を設ける必要があるため装置が大型化してしまい構造が複雑になるという問題があった。また、オーバーフロー排水口のフィルターにゴミが付着して目詰まりを起こし、排水性が悪くなるといった問題があった。特に比重の軽いお茶葉などの薄膜状厨芥が目詰まりの要因となりやすく、水の流れ方向は基本的に処理装置内からオーバーフロー排水管に一方的になるため一旦、付着したお茶葉は取り除かれずに排水性を悪化させるという問題があった。ここで、オーバーフロー排水口にフィルターを設けない場合には未粉砕の厨芥が配管に流出することになり配管詰まりの要因となるため好ましくない。
一方、特許文献2の厨芥処理装置では分水筒と処理室内壁との間の隙間に流路を設けているためコンパクトな構造となるが、分水孔が側方に開口されているため通水板の回転時に飛び散った厨芥が分水孔を塞ぎ排水性が悪くなるという問題があった。また、特許文献1と同様に水の流れ方向は分水孔から通水板下方へと一方的になるため一旦、付着した厨芥は取り除きにくいという問題があった。更に、目詰まりを起こしやすいお茶葉などの薄膜状厨芥についての検討はされていなかった。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明によれば、シンクの排水口に接続される厨芥投入口と、排出管に接続される厨芥排出口とを備えた粉砕処理室と、前記粉砕処理室内に水を供給する給水装置と、前記粉砕処理室内の前記厨芥排出口より上方に配設された回転板と、前記回転板を駆動させる駆動装置と、前記回転板の上面に取り付けられた打撃刃と、前記粉砕処理室内壁に部分的に固定され、前記打撃刃及び前記回転板外周から径方向隙間を隔てて配設された環状固定刃と、前記粉砕処理室内壁に前記環状固定刃が固定されていない隙間に形成され、前記粉砕処理室内の前記回転板上方と下方とを連通する側面が囲まれた複数のバイパス管路と、を設けた厨芥処理装置であって、前記バイパス管路における前記回転板上方側の開口部の上部には、鉛直方向上方に突出したスリット部を各バイパス管路毎に少なくとも1つ設け、前記バイパス管路の前記回転板上方側の開口部は、前記回転板外周と前記環状固定刃との間に生じる隙間を通過しきれない大きさの厨芥が通過できない程度の大きさに形成されていることにより、コンパクトで特にお茶葉などの薄膜状厨芥が目詰まりを起こさず排水性の良好な厨芥処理装置を提供できる。
また、請求項2記載の発明のよれば、シンクの排水口に接続される厨芥投入口と、排出管に接続される厨芥排出口とを備えた粉砕処理室と、前記粉砕処理室内に水を供給する給水装置と、前記粉砕処理室内の前記厨芥排出口より上方に配設された回転板と、前記回転板を駆動させる駆動装置と、前記回転板の上面に取り付けられた打撃刃と、前記粉砕処理室内壁に固定され、前記打撃刃及び前記回転板外周から径方向隙間を隔てて配設された環状固定刃と、前記環状固定刃内を貫通して形成され、前記粉砕処理室内の前記回転板上方と下方とを連通する側面が囲まれた複数のバイパス管路と、を設けた厨芥処理装置であって、前記バイパス管路における前記回転板上方の開口部の上部には、鉛直方向上方に突出したスリット部を各バイパス管路毎に少なくとも1つ設け、前記バイパス管路の前記回転板上方側の開口部は、前記回転板外周と前記環状固定刃との間に生じる隙間を通過しきれない大きさの厨芥が通過できない程度の大きさに形成されていることにより、コンパクトで特にお茶葉などの薄膜状厨芥が目詰まりを起こさず排水性の良好な厨芥処理装置を提供できる。
本発明によれば、コンパクトで特にお茶葉などの薄膜状厨芥が目詰まりを起こさず排水性の良好な厨芥処理装置を提供することが可能となる。
次に、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を説明する。
まず、図1乃至図4を参照して、本発明の実施形態による厨芥処理装置を説明する。図1は、本発明の実施形態による厨芥処理装置全体を示す断面図である。図2〜図4は本実施形態の厨芥処理装置全体を示す断面図(図1)をA〜A’断面で上方より視た断面図であり、図5は厨芥処理装置粉砕室を示す斜視図である。
図1に示すように、本発明の実施形態による厨芥処理装置1は、台所のシンクSの下部に配置された厨芥処理室2と、この厨芥処理室2の中間部に、水平方向に配置された円板状の回転板4と、厨芥処理室2の下に配置され、回転板4を回転駆動する駆動装置であるモーター6と、を有する。また、回転板4の上面には2つの打撃刃であるスイングハンマー8が取り付けられている。また、厨芥処理室2の内壁の、スイングハンマー8に対向する部分には環状固定刃10が取り付けられている。
厨芥処理室2は、上方に開口した投入口2aを備え、この投入口2aは、シンクSの底面に設けられた排水口と連通するように配置されている。また、厨芥処理室2は、概ね円筒状であり、上端の投入口2aにおいて内径が小さく、回転板4が配置されている中間部付近から下方において内径が大きくなるように形成されている。また、厨芥処理室2の底面の中心から、モーター6の出力軸6aが鉛直上方に延び、その上端には回転板4が取り付けられている。
図2及び図3に示すように、回転板4は円形の金属板であり、その中心がモーター6の出力軸6aに取り付けられて、厨芥処理室2の内部で回転駆動される。また、回転板4の周縁部には、主に洗浄水を回転板4の下に流出させるための12個の円孔4aが空けられており、通常は該円孔4aと回転板周縁と環状固定刃との間の隙間から洗浄水は回転板の下に流下させるようになっている。
さらに、図1に示すように、回転板4の上面には、2つのスイングハンマー8が回転可能に取り付けられている。各スイングハンマー8は、回転板4の中心に対して対称の位置に、回転軸8aを中心に回転可能に取り付けられている。スイングハンマー8は、概ね長方形状であり、回転軸8aに支持されている基端部で薄く、先端部の厚さが厚くなるように形成されている。また、スイングハンマー8は、その先端部が回転板4の周縁に沿うように円弧状に形成されている。スイングハンマー8は、回転板4の半径方向に向けられたとき、その先端が回転板4の周縁よりも僅かに内側に位置するように位置決めされている。ここで、スイングハンマー8は、回転板4の半径方向外方に向けられたとき、その先端が環状固定刃10の最内周面に接触しない範囲内で、僅かに内側に位置するように位置決めされている。
また、図1に示すように、厨芥処理室2の内周壁の、スイングハンマー8に対向する位置には、環状固定刃10が取り付けられている。環状固定刃10は厨芥処理室全周に渡って、内面が鉛直方向に凹凸を形成しており、複数の長方形状の金属刃(鉛直方向の凸部)が、厨芥処理室2の内壁の円周に沿って等間隔に配置されたものである。ここで、環状固定刃10の金属刃の最上端はスイングハンマー8の最上端より上方に配置されており、金属刃の最下端は回転板4上面と同じ高さ、又はそれより下方に配置されている。厨芥処理室2に投入された厨芥は、環状固定刃10の各金属刃のエッジ(図示せず)とスイングハンマー8の間に挟まれ、すり潰されるように粉砕される。厨芥は環状固定刃とスイングハンマーとのすり潰しにより、回転板外周面と環状固定刃との径方向隙間より小さく粉砕された後、該隙間を通過して回転板下方に流出する。ここで、隙間は配管詰まりの問題とならない程度に設定しておく必要があり、約3.5mm以下が好ましいため、ここでは、3.5mmとした。また、環状固定刃の上面の高さはスイングハンマーの最上端より高い位置に配置されており、環状固定刃の最下面の高さは回転板上面と同じ高さ、又は回転板上面より下方に配置されている。
また、図2に示すように、環状固定刃の外周には、環状固定刃の上面と下面を貫通し、且つ鉛直方向に形成された凹部を備えている。環状固定刃は、鉛直方向に形成された凹部を除く外周面で粉砕処理室内壁に部分的に固定されており、粉砕処理室内壁に環状固定刃が固定されていない凹部の隙間をバイパス管路としている。このように、環状固定刃外周の凹部と厨芥処理室内壁とで囲まれるバイパス管路の端部は、粉砕処理室内の回転板上方と下方とを連通しており、断面積8mm×2mmのバイパス管路が全周に渡って計30箇所設けられている。
なお、図2の別実施例として図3に示すように、環状固定刃の外周面を略平滑とし、厨芥処理室内壁の環状固定刃上面と同じ高さ、若しくは上面より上方、且つ環状固定刃下面と同じ高さ、若しくは下面より下方にそれぞれ開口を設け、それぞれの開口を貫通させ鉛直方向に形成された凹部を備えても良い。このように、厨芥処理室内壁を凹凸形状として、環状固定刃の固定されていない厨芥処理室内壁の凹部と環状固定刃の平滑面とで形成される隙間をバイパス管路とした場合においても、バイパス管路の両端部は粉砕処理室内の回転板上方と下方とを連通するようにする。
なお、図4に示すように、環状固定刃外周を略平滑とし、環状固定刃外周全体を厨芥処理室内壁に固定させ、環状固定刃内を貫通してバイパス管路を形成しても良い。このように環状固定刃の上面と下面を貫通してバイパス管路が環状固定刃で囲まれて形成される場合においても、バイパス管路の両端部は粉砕処理室内の回転板上方と下方とを連通するようにする。
上記いずれのバイパス管路を設けた場合においても、図5に示すように、バイパス管路11の直上には、上面と下面が貫通され、鉛直方向上方に立ち上がった凹状のスリット部12が設けられている。ここでバイパス管路11と凹部は鉛直方向に連結している。なお、ここでは凹部(スリット部)の幅を2mm、奥行きを5mm、高さを40mmとした。なお、スリット部最下端の高さは、スイングハンマー最上端高さより、高い位置に配置されている。尚、鉛直方向のスリットは、バイパス管路における上方開口部をお茶葉などの薄膜状厨芥が塞がないように厨芥の侵入を防止できるような構造であれば良く、凹部の代わりに棒状部材を鉛直方向上方に立ち上がるように複数、立設させてスリットを形成させても良い。
次に、本発明の実施形態による厨芥処理装置1の作用を説明する。まず、使用者は、粉砕すべき厨芥を、投入口2aを介して厨芥処理室2内に投入する。投入された厨芥は、厨芥処理室2内に配置された回転板4上に落下する。次いで、使用者は、水道水をディスポーザに供給開始した後、シンクSの排水口S1の蓋を閉め、厨芥処理装置1の作動スイッチ(図示せず)を操作する。水道水が厨芥処理室2内に流入する。また、モーター6が作動されると、その出力軸6aに取り付けられた回転板4が回転され、回転板4上の厨芥は遠心力によって、回転板4の周縁部に移動する。なお、本実施形態においては、回転板4は、毎分約2000回転の回転数で回転駆動される。好ましくは、回転板4の回転数は、毎分1500乃至3000回転にする。
遠心力により回転板4の周縁部に移動した厨芥は、スイングハンマー8と固定刃10の間に挟まれ、すり潰されるように粉砕される。また、スイングハンマー8は、その先端部が大きく形成されているため、回転板4の回転による遠心力によって、半径方向に向くように力を受ける。この力は、スイングハンマー8の先端と固定刃10の間の距離を狭くするように働き、スイングハンマー8と固定刃10の間の厨芥は効果的に粉砕される。スイングハンマー8及び固定刃10によって粉砕された厨芥は、回転板4の周縁と厨芥処理室2の内壁の間を通って、回転板4の下に落下する。
この際、バイパス管路の回転板上方側の開口部は、回転板外周と環状固定刃との間に生じる隙間を通過しきれない大きさの厨芥が通過できない程度の大きさに形成されているため、粉砕途中の厨芥がバイパス経路を通じ、回転板下部へ移動し、厨芥排出口より排出することはなく、配管への堆積など配管閉塞の原因となることを防止している。つまり、回転板外周と環状固定刃内周との間の隙間は、その隙間を通過する程度に粉砕厨芥であれば配管閉塞の恐れが極めて少なくなるように設計されている。したがって、この隙間より大きな厨芥が厨芥排出口から排出されると配管閉塞の恐れが出るため、バイパス管に流入できる厨芥はこれ以下となるようにしている。
さらに、本実施例においては、鉛直方向上方に形成されたスリット部の水平方向の間隔が、前記環状固定刃と前記回転板との間に形成される径方向隙間以下に形成されているため、粉砕途中の粉砕厨芥がバイパス経路を通じ、回転板下部へ移動し、厨芥排出口より排出することはなく、配管への堆積など配管閉塞の原因となることを防止している。
また、スイングハンマー最上端より、バイパス管路の回転板上方側の開口端部および、スリット部の最下端は高い位置に配置されているため、回転板の回転によって生じる遠心力によって厨芥が半径方向外方に飛び散りバイパス管路、具体的にはスリット部に押し込められることがなくバイパス管路を塞ぐことがない。
次に、ディスポーザを作動させない状態において、茶葉等の薄膜状厨芥が含まれた排水が投入された場合について述べる。まず、回転板4の周縁と固定刃10の内壁の間に茶葉等の薄膜状厨芥が詰まると共に、回転板4の周縁部に設けられた円孔4aに茶葉等の薄膜状厨芥がつまり、排水が阻害され、粉砕室2内回転板4上に排水が溜まり、粉砕室内の水位が上昇する。水位が環状固定刃上端に達した時点で、スリット部12に水位が達し、排水はバイパス管路11を通過して、回転板下へと流下する。このため、茶葉等の薄膜状厨芥が含まれた排水が投入された場合においても排水性が保たれる効果を有する。本排水性保持効果により、水位が上昇し、シンク排水口より、シンクボール内に排水があふれ出ることを防止でき、シンクより排水が台所床などへあふれ出ることを防止する。
さらに、茶葉等の薄膜状厨芥が含まれた排水が投入された場合、水位の上昇に伴って、水はスリット部を抜けてバイパス管路から回転板下方に流下しようとするが、鉛直方向に形成された凹状のスリットの下端部まで水位が上昇してくると茶葉等の薄膜状厨芥がスリットの一部に張り付きバイパス管路への水の流入を塞ごうとする。茶葉等の薄膜状厨芥によってスリットの一部が塞がれた流路分、水位は上昇するが、凹状のスリット部は鉛直方向に長く形成されているため塞がれたスリット面より上方のスリット部から水は流入し、バイパス管路へ導かれる。凹状のスリット部を鉛直方向上方に形成しているため、茶葉等の薄膜状厨芥によって完全にスリット部が塞がれることないため、バイパス管路の回転板上方側の端部(バイパス管路の入り口)は常に塞がれることがない。このため、多量茶葉等の薄膜状厨芥が含まれた排水が投入された場合においても排水性が保たれる効果を有する。
上述のように、茶葉等の薄膜状厨芥がスリット部を一部塞いだ後、排水がバイパス管路11を通過して、回転板下へと流下し、粉砕室内水位がさがった場合、
本発明においては、茶葉等の薄膜状厨芥を一旦捕捉する部位が縦方向スリット状に構成されているため、重力もしくは水流により容易に下方へ移動し、容易に付着物が取り除かれる。
また、バイパス管路は入り口部断面積に比べ、出口部断面積の方を大きくしても良い、このように発明された本構成によれば、バイパス管路入り口部より出口側の方が広くなるため、バイパス管路への厨芥の詰まりが防止可能である。
さらに別の実施例として、回転板の下面に、厨芥処理室内の洗浄水及び厨芥を攪拌するための2つの羽根(図示せず)を取り付け、排出管は円形をした厨芥処理室断面に対し、おおむね接線方向に形成するようにした。各羽根は、概ね長方形板状であり、回転板の中心に対して対称の位置に、回転板から鉛直下方に延びるように取り付けられている。また、各羽根は、回転板の半径方向に対して所定の角度傾斜するように向けられている。さらに、回転板上面の打撃刃と、回転板下面の羽根は、回転板の円周上で90゜ずつ間隔を空けて交互に配置されている。
このような構成で、排出管から水が排出しにくいように水の回転方向を形成させるため、回転板を逆回転させ、厨芥処理室の下部に流下した厨芥および水は2枚の羽根によって回転・攪拌されることで水の回転力が増し、更に排出管から水が排出されにくくなる。なお、羽根は、回転板の半径方向に対して傾斜するように向けられているので、羽根を半径方向に配置した場合よりも回転効果が高くなる。ここで、回転板の逆回転時には、排出管は水の回転方向とは逆向きの接線方向を向いているため、厨芥および水は排出管を通って排出されにくいため、厨芥および水の水位は上昇する。このように水位が上昇すること、および遠心力により回転板下方の水が外周側に押しつけられることから、排水処理室外周部に設けられたバイパス管路の回転板下方側の端部から回転板上方側の端部への水の流れが発生する。このような流れが発生することで、万が一、バイパス管路途上に微小な厨芥が堆積して詰まりが発生し、排水性が悪くなった場合であっても逆洗浄効果により、バイパス管路内の詰まりを除去できる。つまり、バイパス管路途上に詰まった厨芥は、水位上昇とともに生じる水の回転による、遠心力と上昇力により回転板上方のバイパス管路の端部から排出される。
上記のような構成で、粉砕運転時に適宜、逆回転を交えるように運転させることでバイパス管路からの排水性を更に確保できる。
本発明の実施例を示すディスポーザ縦断面図である。 本発明の実施例1を示すディスポーザ横断面図である。 本発明の実施例2を示すディスポーザ横断面図である。 本発明の実施例3を示すディスポーザ横断面図である。 本発明の実施例を示すディスポーザ内部斜視図である。
符号の説明
S…台所シンク
1…厨芥処理装置
2…厨芥処理室
2a…投入口
4…回転板
4a…円孔
6…モーター
6a…出力軸
7…ケーシング
8…スイングハンマー
10…環状固定刃
11…バイパス管路
12…スリット部

Claims (2)

  1. シンクの排水口に接続される厨芥投入口と、排出管に接続される厨芥排出口とを備えた粉砕処理室と、前記粉砕処理室内に水を供給する給水装置と、前記粉砕処理室内の前記厨芥排出口より上方に配設された回転板と、前記回転板を駆動させる駆動装置と、前記回転板の上面に取り付けられた打撃刃と、前記粉砕処理室内壁に部分的に固定され、前記打撃刃及び前記回転板外周から径方向隙間を隔てて配設された環状固定刃と、前記粉砕処理室内壁に前記環状固定刃が固定されていない隙間に形成され、前記粉砕処理室内の前記回転板上方と下方とを連通する側面が囲まれた複数のバイパス管路と、を設けた厨芥処理装置であって、前記バイパス管路における前記回転板上方側の開口部の上部には、鉛直方向上方に突出したスリット部を各バイパス管路毎に少なくとも1つ設け、前記バイパス管路の前記回転板上方側の開口部は、前記回転板外周と前記環状固定刃との間に生じる隙間を通過しきれない大きさの厨芥が通過できない程度の大きさに形成されていることを特徴とする厨芥処理装置。
  2. シンクの排水口に接続される厨芥投入口と、排出管に接続される厨芥排出口とを備えた粉砕処理室と、前記粉砕処理室内に水を供給する給水装置と、前記粉砕処理室内の前記厨芥排出口より上方に配設された回転板と、前記回転板を駆動させる駆動装置と、前記回転板の上面に取り付けられた打撃刃と、前記粉砕処理室内壁に固定され、前記打撃刃及び前記回転板外周から径方向隙間を隔てて配設された環状固定刃と、前記環状固定刃内を貫通して形成され、前記粉砕処理室内の前記回転板上方と下方とを連通する側面が囲まれた複数のバイパス管路と、を設けた厨芥処理装置であって、前記バイパス管路における前記回転板上方の開口部の上部には、鉛直方向上方に突出したスリット部を各バイパス管路毎に少なくとも1つ設け、前記バイパス管路の前記回転板上方側の開口部は、前記回転板外周と前記環状固定刃との間に生じる隙間を通過しきれない大きさの厨芥が通過できない程度の大きさに形成されていることを特徴とする厨芥処理装置。

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