JP2005021338A - ドラム式洗濯乾燥機 - Google Patents
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Abstract
【課題】低価格で組立性のよい熱風循環経路を備えるドラム式洗濯乾燥機を提供する。
【解決手段】ドラム式洗濯乾燥機は、洗濯物を出し入れするためのドア15と、略水平な回転軸で回転する回転ドラム31と、回転ドラム31を収容する水槽20と、水槽20の内部に熱風を送るための熱風循環経路およびヒータ30と、ドア15と水槽20との間を密閉するためのドアパッキン1とを備える。熱風循環経路は、ヒータ30を内部に収めるヒータケース28と、ドアパッキン本体の周方向から突出するように形成されたドアパッキン1の熱風導入部9とを含み、ヒータケース28は、熱風導入部9と直接接合している。
【選択図】 図1
【解決手段】ドラム式洗濯乾燥機は、洗濯物を出し入れするためのドア15と、略水平な回転軸で回転する回転ドラム31と、回転ドラム31を収容する水槽20と、水槽20の内部に熱風を送るための熱風循環経路およびヒータ30と、ドア15と水槽20との間を密閉するためのドアパッキン1とを備える。熱風循環経路は、ヒータ30を内部に収めるヒータケース28と、ドアパッキン本体の周方向から突出するように形成されたドアパッキン1の熱風導入部9とを含み、ヒータケース28は、熱風導入部9と直接接合している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドラム式洗濯乾燥機に関する。特に、熱風を水槽の内部に送るための熱風の循環経路に関する。
【0002】
【従来の技術】
国内においては、家庭用の洗濯機として、鉛直方向を回転軸としてパルセータや回転ドラムが回転する渦巻き式の洗濯機が主に使用されている。渦巻き式の洗濯機の他に、略水平な軸を回転軸にして回転ドラムが回転するドラム式洗濯機がある。ドラム式洗濯機は、特にヨーロッパにおいて広く使用されており、日本でも普及しつつある。ドラム式洗濯機では、一般的に回転ドラムを低速で回転させて洗濯物を攪拌する洗い工程またはすすぎ工程と、回転ドラムを高速で回転させて洗濯物を脱水する脱水工程が行なわれる。洗濯物の洗濯と脱水とに加えて、洗濯物を乾燥する機能を有するドラム式洗濯乾燥機がある(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
図3に、従来の技術に基づくドラム式洗濯乾燥機の斜視図を示す。外部の筐体は、外箱10、天板11および前面パネル16を備える。前面パネル16のほぼ中央には、洗濯物を出し入れするために、開閉自在のドア15が形成されている。前面パネル16の上部には、操作パネル14が形成されている。操作パネル14は、操作キー12および表示部13を含む。操作キー12は、ドラム式洗濯乾燥機に指示を与えるものであり、表示部13は洗濯状況などの情報を表示するものである。
【0004】
図4に、従来の技術に基づくドラム式洗濯乾燥機の概略断面図を示す。ドラム式洗濯乾燥機の外箱10の内部には、水槽20および回転ドラム31が配置されている。水槽20は、前側に開口部を有する有底筒状である。水槽20の内部に配置された回転ドラム31は、前側に開口部を有する有底筒状である。回転ドラム31は、壁面に小穴34が形成されており、水槽20の内部の空間と連通している。回転ドラム31は、シャフト43に支えられ、シャフト43が回転することによって、回転軸50で回転する。回転ドラム31の前方の周方向には、環状に流体バランサ33が形成されている。流体バランサ33は、回転ドラム31が回転するときの動的バランスをとるものである。水槽20は、サスペンション32に支えられている。ドラム式洗濯乾燥機の底部には、底台17が形成され、サスペンション32は底台17に取付けられている。サスペンション32は、ドラム式洗濯乾燥機を前側から見たときの左右に、それぞれ形成されている。サスペンション32は、水槽20の振動を吸収することができるように形成された弾性支持体である。回転軸50は、洗濯物の出し入れの際に回転ドラム31の内部が見やすいように、わずかな角度だけ奥側が下がるように傾斜している。
【0005】
ドラム式洗濯乾燥機には、洗濯物を乾燥するために、熱風を水槽20内部に送るための熱風循環経路が備えられている。熱風循環経路は、除湿器22、送風部23および加熱部24を含む。熱風循環経路の中を矢印61に示すように空気が流れる。除湿器入口35は、水槽20の低部の奥側に接続されている。除湿器22は鉛直方向に形成され、上部から水を注入することによって、空気を冷却するように形成されている。除湿器出口36は、送風部23に接続されている。送風部23は、送風機ケーシング25を含み、送風機ケーシング25の内部に羽根26が配置されている。羽根26はファンモータ27の回転軸に接続され、羽根26が回転することによって、熱風循環経路の内部を空気が流れるように形成されている。
【0006】
送風部23の先には空気を加熱するための加熱部24が形成されている。加熱部24は、ヒータ30、ヒータケース28およびケースカバー29を含む。ヒータケース28およびケースカバー29で囲まれる空間の内部には、ヒータ30が配置されている。ヒータケース28は、給風ダクト40に接続されている。
【0007】
水槽20の前側の開口部には、ドア15と水槽20との間を密閉するためにドアパッキン1が形成されている。給風ダクト40は、ドアパッキン1に接続されている。このように、熱風循環経路は、除湿器22、送風機ケーシング25、ヒータケース28、給風ダクト40およびドアパッキン1を通して水槽20の内部の空気が循環するように形成されている。
【0008】
図5に、熱風導入部の拡大断面図を示す。ドアパッキン1は、水槽20の前面の開口部に沿うように形成されたドアパッキン本体を含む。ドアパッキン本体は、ドア15を閉じたときにドア15の内壁に接触して、水槽20から洗濯機外部に水が漏れないように形成されている。ドアパッキン1の上部には、ドアパッキン本体から突出するように、熱風導入部9が形成されている。熱風導入部9は、給風ダクト40を介して、ヒータケース28と接続されている。給風ダクト40とヒータケース28との接続部分には、シール材41が挟持されている。シール材41は、給風ダクト40とヒータケース28とがねじなどで固定されることによって圧縮され、接続部の気密性を確保している。
【0009】
給風ダクト40は、ドアパッキン1のダクト接続部3の内側にはめ込まれるように配置されている。ドアパッキン1は、環状溝2を有する。環状溝2は、ゴムなどの弾性によって撓むように形成されており、水槽20の振動に応じて変形して振動が吸収されるように形成されている。
【0010】
洗濯を行なう際には、ドア15を開けて、回転ドラム31の内部に洗濯物を必要な洗剤とともに入れる。洗濯工程においては、水槽20の内部に水が充填され、回転ドラム31が低速で回転することによって、洗濯物が攪拌される。脱水工程においては、水槽20内部の水が排出され、回転ドラム31が高速で回転することによって、洗濯物に含まれる水が回転ドラム31の小穴34から水槽20に飛び出して脱水が行なわれる。
【0011】
乾燥工程においては、回転ドラム31が低速で回転するとともに、送風部23および加熱部24が駆動され、合わせて除湿器22の内部に水が注入される。回転ドラム31の内部の空気は、主に小穴34を通じて水槽20に放出され、除湿器入口35を通じて除湿器22に導かれる。循環する空気は、除湿器22で水分が除去された後に加熱部24に導かれる。加熱部24では、ヒータ30で乾燥した空気を熱風にする。この熱風が、給風ダクト40および熱風導入部9を通じて、回転ドラム31の前側の開口部から回転ドラム31の内部に放出される。乾燥した熱風によって、洗濯物の乾燥が行なわれる。乾燥中に洗濯物から蒸発した水分は、除湿器22を通る際に凝縮されて、図示しない除湿器22の下方に形成された排水口から排水される。乾燥まで終了した洗濯物は、ドア15を開けて、回転ドラム31の内部から取出される。
【0012】
【特許文献1】
特開2001−113079号公報(第3−6頁、第1図)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図5に示すように、従来の技術に基づく洗濯乾燥機では、ヒータケース28とドアパッキン1の熱風導入部9とを接続するために給風ダクト40が形成されている。給風ダクト40とヒータケース28との接続部分にはシール構造が必要であるために、組立に時間を要していた。また、部品点数が多く、高価な接続部となっていた。
【0014】
また、洗濯時、脱水時および乾燥時には、低速または高速で回転ドラム31が回転する。この回転による振動は、水槽を通じてドアパッキン1にも伝達される。この振動は、環状溝2である程度吸収される。しかし、環状溝2は、熱風導入部9の前側のみに形成され、熱風導入部9の後側には形成されていなかった。したがって、水槽20の振動が伝達して給風ダクト40などの熱風循環経路を損傷する恐れがあった。また、振動による損傷の問題以外にも、水槽20と一体的に振動するドアパッキン1が給風ダクト40に接続されていたため、水槽20の動きが束縛されて、水槽20の振動特性の悪化や振動の増大が生じるという問題があった。
【0015】
また、ドアパッキン1の熱風導入部9に給風ダクト40が挿入される構造を有している。このため、ヒータケース28から熱風導入部9まで経路の断面積が小さくなり、乾燥性能を低下させていた。
【0016】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、低価格で組立性のよい熱風循環経路を備えるドラム式洗濯乾燥機を提供することを目的とする。また、水槽の振動特性に悪影響を与えない熱風循環経路を有するドラム式洗濯乾燥機を提供することを目的とする。また、熱風循環経路の断面積を大きくして乾燥性能が向上するドラム式洗濯乾燥機を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に基づくドラム式洗濯乾燥機は、洗濯物を出し入れするためのドアと、略水平な回転軸で回転する回転ドラムと、上記回転ドラムを収容する水槽と、上記水槽の内部に熱風を送るための熱風循環経路およびヒータと、上記ドアと上記水槽との間を密閉するためのドアパッキンとを備える。上記熱風循環経路は、ヒータを内部に収めるヒータケースと、ドアパッキン本体の周方向から突出するように形成された上記ドアパッキンの熱風導入部とを含み、上記ヒータケースは、上記熱風導入部と直接接合している。この構成を採用することにより、上記ヒータケースと上記熱風導入部とを接続する給風ダクトが不要になり、容易に組立を行なうことができる。また、低価格なドラム式洗濯乾燥機を提供することができる。
【0018】
上記発明において好ましくは、上記ヒータケースは、上記熱風導入部との接合部分である突起部を有し、上記熱風導入部は上記突起部の外側を覆うように接合している。この構成を採用することにより、上記ヒータケースと上記熱風導入部との接続部分とにおいて、シール材のような密閉を形成するための部品が不要になり、さらに容易に組立を行なうことができるとともに、低価格のドラム式洗濯乾燥機を提供することができる。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明に基づくドラム式洗濯乾燥機は、洗濯物を出し入れするためのドアと、略水平な回転軸で回転する回転ドラムと、上記回転ドラムを収容する水槽と、上記水槽の内部に熱風を送るための熱風循環経路と、上記ドアと上記水槽との間を密閉するためのドアパッキンとを備える。上記熱風循環経路は、ドアパッキン本体の周方向から突出するように形成された上記ドアパッキンの熱風導入部を含み、上記熱風導入部は、上記熱風が通過する部分を取囲むように周方向に蛇腹部を有する。この構成を採用することにより、上記水槽の振動特性が悪化することを防止することができる。また、上記水槽の振動が上記ヒータケースなどの熱風循環経路に伝達することを抑制できる。
【0020】
上記目的を達成するため、本発明に基づくドラム式洗濯乾燥機は、洗濯物を出し入れするためのドアと、略水平な回転軸で回転する回転ドラムと、上記回転ドラムを収容する水槽と、上記水槽の内部に熱風を送るための熱風循環経路と、上記ドアと上記水槽との間を密閉するためのドアパッキンとを備える。上記熱風循環経路は、ドアパッキン本体の周方向から突出するように形成された上記ドアパッキンの熱風導入部を含み、上記熱風導入部の入口の内面は、外側に広がるように形成されている。この構成を採用することにより、上記熱風循環経路の断面積を大きくすることができ、乾燥性能が向上する。
【0021】
上記発明において好ましくは、上記ドアパッキンは、EPDMゴムから形成されている。この構成を採用することにより、耐熱性や耐老化性を向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(構成)
図1および図2を参照して、本発明に基づく実施の形態におけるドラム式洗濯乾燥機について説明する。筐体の内部に水槽および回転ドラムが配置され、洗濯物を乾燥するための熱風循環経路が形成されていることは、従来の技術に基づくドラム式洗濯乾燥機と同様である。筐体内部における水槽や熱風循環経路の位置も、従来の技術に基づくドラム式洗濯機と同様である(図3および図4参照)。
【0023】
図1は、本実施の形態におけるドラム式洗濯乾燥機の熱風循環経路のうち、熱風導入部の拡大断面図である。図2は、ヒータケースとドアパッキンとの接合部分を正面から見たときの部分断面図である。循環する空気を熱するためのヒータ30は、ヒータケース28およびケースカバー29に囲まれる空間の内部に配置されている。ヒータケース28は、先端に略下向きに突出するように形成された突起部4を有する。突起部4は、中空になるように形成され、断面は略長方形である。図1において、突起部4の先端は細くなるように形成されているが、同じ肉厚であってもよい。
【0024】
ドアパッキン1は、水槽20の前側の開口に沿うように円環状に形成されているドアパッキン本体を含む。ドアパッキン1は、ドアパッキン本体の周方向から突出するように形成された熱風導入部9を有する。熱風導入部9は、中空になるように形成され、断面は略長方形である。熱風導入部9は、突起部4の先端の外側の形状に合うように内径が大きく形成された段差部5を有する。ヒータケース28は、熱風導入部9の段差部5と直接接合している。突起部4の先端の外側を覆うように段差部5が接合している。
【0025】
熱風導入部9において、熱風の流れ方向におけるほぼ中央の周方向全体には、蛇腹部8が形成されている。蛇腹部8は、ドアパッキン1の一部が外側に膨らむように形成されている。蛇腹部8は、段差部5と環状溝2との間に形成されている。図1に示す断面において、環状溝2は、熱風導入部9の洗濯機の前側となる部分のみに形成されている一方で、蛇腹部8は、熱風導入部9の周りを取囲むように形成されている。すなわち、蛇腹部8は、洗濯機の前側となる部分および後側となる部分の両方に形成されている。本実施の形態におけるドアパッキン1は弾性体であり、ゴム材料であるEPDM(エチレン・プロピレン・ジエン共重合体)で形成されている。
【0026】
(作用・効果)
回転ドラムの内部に洗濯物を投入して水槽の内部に水が充填されて、洗濯が行なわれることや、回転ドラムが高速で回転して洗濯物の脱水が行なわれることは従来の技術に基づく洗濯乾燥機と同様である。乾燥工程において、水槽下部に配置された除湿器入口から空気をとりこんで、除湿器にて除湿が行なわれた後にヒータで乾燥した空気が暖められることも実施の形態1と同様である(図4参照)。
【0027】
図1および図2において、ヒータ30によって、加熱された乾燥空気は、ドアパッキンに形成された熱風導入部9を通って、噴出し部7から回転ドラム31の前側の開口部を通じて回転ドラム31の内部に放出される。ヒータケース28からドアパッキン1の熱風の噴出し部7までの熱風循環経路において、ヒータケース28は、熱風導入部9と直接接合している。従来の技術に基づくドラム式洗濯乾燥機においては、ヒータケースとドアパッキンとを連通させるための給風ダクトが必要であったが、この構成を採用することにより、給風ダクトが不要になり、コストの低減に寄与する。また、ヒータケースと給風ダクトとをシール材を介して接続するような作業が不要になり、組立作業を簡単にすることができる。
【0028】
ドアパッキン1の熱風導入部9がヒータケースの突起部の外側を覆うように接合していることによって、この接合部分の熱風循環経路の断面積を大きくすることができる。また、熱風導入部9の入口の内面は、外側に広がるように形成された段差部5を含む。この構成を採用することによって、ヒータケース28の突起部4を覆うように接合する部分を形成することができて、熱風導入部の断面積を容易に大きくすることができる。本実施の形態によれば、熱風循環経路の熱風導入部の断面積を従来の技術による洗濯乾燥機に比べて大きくすることができ、乾燥工程における熱風の風量を増やすことができる。その結果、乾燥性能を向上することができ、乾燥時間の短縮を図ることができる。本実施の形態においては、給風ダクトはなく、ドアパッキンがヒータケースに直接接合しているが、給風ダクトなどが介在する場合であっても、熱風導入部の入口の内面を外側に広がるように形成することによって、乾燥性能の向上を図ることができる。
【0029】
また、熱風導入部には、熱風が通過する部分を取囲むように、周方向に蛇腹部8が形成されている。この構成を採用することにより、蛇腹部8が水槽20の振動に応じて撓んで、環状溝2では吸収しきれなかった水槽20の振動を蛇腹部8で吸収することができ、ヒータケースなどの熱風循環経路の破損を防止することができる。また、従来の技術に基づく洗濯乾燥機では、水槽20の動きが熱風導入部に束縛されていたが、蛇腹部8を形成することによって、水槽20は、滑らかな動きで振動することができる。このため、水槽20の振動特性を向上させることができる。蛇腹部8は、図1の断面において、円弧の形状をしているが、特にこの形態に限られず、断面形状において、たとえば山型であってもよい。本実施の形態においては、蛇腹部8は1箇所のみに形成されているが、複数箇所において形成されていてもよい。また、外側に膨らむ形状が複数個連なるように形成されていてもよい。
【0030】
本実施の形態においては、ドアパッキンの材料として、EPDMゴムが使用されている。EPDMゴムを使用することによって、耐熱性、耐老化性、耐オゾン性および耐候性を向上させることができる。ドアパッキンの硬度に関しては、極力低くすることが好ましく、40°以下(JIS K 6301 5.硬さ試験による)に設定することが好ましい。また、蛇腹部の肉厚は薄くすることが好ましく、成形加工が可能である限界まで薄くすることが好ましい。たとえば、肉厚を1.5mmにすることが好ましい。ヒータケースについては、耐熱性が必要であるため、材料としてアルミニウムなどを使用することができる。または、耐熱性を有するPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂などを使用することもできる。
【0031】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、ドアパッキンとヒータケースとを直接接合することによって、組立が容易で安価なドラム式洗濯乾燥機を提供することができる。ドアパッキンの熱風導入部に蛇腹部を形成することによって、水槽の振動性能の改善を図ることができ、また、水槽の振動が熱風循環経路に伝達することを防止できる。ドアパッキンの熱風導入部に、外側に広がるように形成された段差部を形成することによって、乾燥性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実施の形態における熱風導入部の拡大断面図である。
【図2】本発明に基づく実施の形態における熱風導入部を正面から見たときの部分断面図である。
【図3】ドラム式洗濯乾燥機の斜視図である。
【図4】従来の技術に基づくドラム式洗濯乾燥機の概略断面図である。
【図5】従来の技術に基づくドラム式洗濯乾燥機の熱風導入部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ドアパッキン、2 環状溝、3 ダクト接続部、4 突起部、5 段差部、6 入口部、7 噴出し部、8 蛇腹部、9 熱風導入部、10 外箱、11天板、12 操作キー、13 表示部、14 操作パネル、15 ドア、16前面パネル、17 底台、18 制御部、20 水槽、22 除湿器、23 送風部、24 加熱部、25 送風機ケーシング、26 羽根、27 ファンモータ、28 ヒータケース、29 ケースカバー、30 ヒータ、31 回転ドラム、32 サスペンション、33 流体バランサ、34 小穴、35 除湿器入口、36 除湿器出口、40 給風ダクト、41 シール材、42 吹出し口、43 シャフト、50 回転軸、60,61 矢印。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドラム式洗濯乾燥機に関する。特に、熱風を水槽の内部に送るための熱風の循環経路に関する。
【0002】
【従来の技術】
国内においては、家庭用の洗濯機として、鉛直方向を回転軸としてパルセータや回転ドラムが回転する渦巻き式の洗濯機が主に使用されている。渦巻き式の洗濯機の他に、略水平な軸を回転軸にして回転ドラムが回転するドラム式洗濯機がある。ドラム式洗濯機は、特にヨーロッパにおいて広く使用されており、日本でも普及しつつある。ドラム式洗濯機では、一般的に回転ドラムを低速で回転させて洗濯物を攪拌する洗い工程またはすすぎ工程と、回転ドラムを高速で回転させて洗濯物を脱水する脱水工程が行なわれる。洗濯物の洗濯と脱水とに加えて、洗濯物を乾燥する機能を有するドラム式洗濯乾燥機がある(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
図3に、従来の技術に基づくドラム式洗濯乾燥機の斜視図を示す。外部の筐体は、外箱10、天板11および前面パネル16を備える。前面パネル16のほぼ中央には、洗濯物を出し入れするために、開閉自在のドア15が形成されている。前面パネル16の上部には、操作パネル14が形成されている。操作パネル14は、操作キー12および表示部13を含む。操作キー12は、ドラム式洗濯乾燥機に指示を与えるものであり、表示部13は洗濯状況などの情報を表示するものである。
【0004】
図4に、従来の技術に基づくドラム式洗濯乾燥機の概略断面図を示す。ドラム式洗濯乾燥機の外箱10の内部には、水槽20および回転ドラム31が配置されている。水槽20は、前側に開口部を有する有底筒状である。水槽20の内部に配置された回転ドラム31は、前側に開口部を有する有底筒状である。回転ドラム31は、壁面に小穴34が形成されており、水槽20の内部の空間と連通している。回転ドラム31は、シャフト43に支えられ、シャフト43が回転することによって、回転軸50で回転する。回転ドラム31の前方の周方向には、環状に流体バランサ33が形成されている。流体バランサ33は、回転ドラム31が回転するときの動的バランスをとるものである。水槽20は、サスペンション32に支えられている。ドラム式洗濯乾燥機の底部には、底台17が形成され、サスペンション32は底台17に取付けられている。サスペンション32は、ドラム式洗濯乾燥機を前側から見たときの左右に、それぞれ形成されている。サスペンション32は、水槽20の振動を吸収することができるように形成された弾性支持体である。回転軸50は、洗濯物の出し入れの際に回転ドラム31の内部が見やすいように、わずかな角度だけ奥側が下がるように傾斜している。
【0005】
ドラム式洗濯乾燥機には、洗濯物を乾燥するために、熱風を水槽20内部に送るための熱風循環経路が備えられている。熱風循環経路は、除湿器22、送風部23および加熱部24を含む。熱風循環経路の中を矢印61に示すように空気が流れる。除湿器入口35は、水槽20の低部の奥側に接続されている。除湿器22は鉛直方向に形成され、上部から水を注入することによって、空気を冷却するように形成されている。除湿器出口36は、送風部23に接続されている。送風部23は、送風機ケーシング25を含み、送風機ケーシング25の内部に羽根26が配置されている。羽根26はファンモータ27の回転軸に接続され、羽根26が回転することによって、熱風循環経路の内部を空気が流れるように形成されている。
【0006】
送風部23の先には空気を加熱するための加熱部24が形成されている。加熱部24は、ヒータ30、ヒータケース28およびケースカバー29を含む。ヒータケース28およびケースカバー29で囲まれる空間の内部には、ヒータ30が配置されている。ヒータケース28は、給風ダクト40に接続されている。
【0007】
水槽20の前側の開口部には、ドア15と水槽20との間を密閉するためにドアパッキン1が形成されている。給風ダクト40は、ドアパッキン1に接続されている。このように、熱風循環経路は、除湿器22、送風機ケーシング25、ヒータケース28、給風ダクト40およびドアパッキン1を通して水槽20の内部の空気が循環するように形成されている。
【0008】
図5に、熱風導入部の拡大断面図を示す。ドアパッキン1は、水槽20の前面の開口部に沿うように形成されたドアパッキン本体を含む。ドアパッキン本体は、ドア15を閉じたときにドア15の内壁に接触して、水槽20から洗濯機外部に水が漏れないように形成されている。ドアパッキン1の上部には、ドアパッキン本体から突出するように、熱風導入部9が形成されている。熱風導入部9は、給風ダクト40を介して、ヒータケース28と接続されている。給風ダクト40とヒータケース28との接続部分には、シール材41が挟持されている。シール材41は、給風ダクト40とヒータケース28とがねじなどで固定されることによって圧縮され、接続部の気密性を確保している。
【0009】
給風ダクト40は、ドアパッキン1のダクト接続部3の内側にはめ込まれるように配置されている。ドアパッキン1は、環状溝2を有する。環状溝2は、ゴムなどの弾性によって撓むように形成されており、水槽20の振動に応じて変形して振動が吸収されるように形成されている。
【0010】
洗濯を行なう際には、ドア15を開けて、回転ドラム31の内部に洗濯物を必要な洗剤とともに入れる。洗濯工程においては、水槽20の内部に水が充填され、回転ドラム31が低速で回転することによって、洗濯物が攪拌される。脱水工程においては、水槽20内部の水が排出され、回転ドラム31が高速で回転することによって、洗濯物に含まれる水が回転ドラム31の小穴34から水槽20に飛び出して脱水が行なわれる。
【0011】
乾燥工程においては、回転ドラム31が低速で回転するとともに、送風部23および加熱部24が駆動され、合わせて除湿器22の内部に水が注入される。回転ドラム31の内部の空気は、主に小穴34を通じて水槽20に放出され、除湿器入口35を通じて除湿器22に導かれる。循環する空気は、除湿器22で水分が除去された後に加熱部24に導かれる。加熱部24では、ヒータ30で乾燥した空気を熱風にする。この熱風が、給風ダクト40および熱風導入部9を通じて、回転ドラム31の前側の開口部から回転ドラム31の内部に放出される。乾燥した熱風によって、洗濯物の乾燥が行なわれる。乾燥中に洗濯物から蒸発した水分は、除湿器22を通る際に凝縮されて、図示しない除湿器22の下方に形成された排水口から排水される。乾燥まで終了した洗濯物は、ドア15を開けて、回転ドラム31の内部から取出される。
【0012】
【特許文献1】
特開2001−113079号公報(第3−6頁、第1図)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図5に示すように、従来の技術に基づく洗濯乾燥機では、ヒータケース28とドアパッキン1の熱風導入部9とを接続するために給風ダクト40が形成されている。給風ダクト40とヒータケース28との接続部分にはシール構造が必要であるために、組立に時間を要していた。また、部品点数が多く、高価な接続部となっていた。
【0014】
また、洗濯時、脱水時および乾燥時には、低速または高速で回転ドラム31が回転する。この回転による振動は、水槽を通じてドアパッキン1にも伝達される。この振動は、環状溝2である程度吸収される。しかし、環状溝2は、熱風導入部9の前側のみに形成され、熱風導入部9の後側には形成されていなかった。したがって、水槽20の振動が伝達して給風ダクト40などの熱風循環経路を損傷する恐れがあった。また、振動による損傷の問題以外にも、水槽20と一体的に振動するドアパッキン1が給風ダクト40に接続されていたため、水槽20の動きが束縛されて、水槽20の振動特性の悪化や振動の増大が生じるという問題があった。
【0015】
また、ドアパッキン1の熱風導入部9に給風ダクト40が挿入される構造を有している。このため、ヒータケース28から熱風導入部9まで経路の断面積が小さくなり、乾燥性能を低下させていた。
【0016】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、低価格で組立性のよい熱風循環経路を備えるドラム式洗濯乾燥機を提供することを目的とする。また、水槽の振動特性に悪影響を与えない熱風循環経路を有するドラム式洗濯乾燥機を提供することを目的とする。また、熱風循環経路の断面積を大きくして乾燥性能が向上するドラム式洗濯乾燥機を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に基づくドラム式洗濯乾燥機は、洗濯物を出し入れするためのドアと、略水平な回転軸で回転する回転ドラムと、上記回転ドラムを収容する水槽と、上記水槽の内部に熱風を送るための熱風循環経路およびヒータと、上記ドアと上記水槽との間を密閉するためのドアパッキンとを備える。上記熱風循環経路は、ヒータを内部に収めるヒータケースと、ドアパッキン本体の周方向から突出するように形成された上記ドアパッキンの熱風導入部とを含み、上記ヒータケースは、上記熱風導入部と直接接合している。この構成を採用することにより、上記ヒータケースと上記熱風導入部とを接続する給風ダクトが不要になり、容易に組立を行なうことができる。また、低価格なドラム式洗濯乾燥機を提供することができる。
【0018】
上記発明において好ましくは、上記ヒータケースは、上記熱風導入部との接合部分である突起部を有し、上記熱風導入部は上記突起部の外側を覆うように接合している。この構成を採用することにより、上記ヒータケースと上記熱風導入部との接続部分とにおいて、シール材のような密閉を形成するための部品が不要になり、さらに容易に組立を行なうことができるとともに、低価格のドラム式洗濯乾燥機を提供することができる。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明に基づくドラム式洗濯乾燥機は、洗濯物を出し入れするためのドアと、略水平な回転軸で回転する回転ドラムと、上記回転ドラムを収容する水槽と、上記水槽の内部に熱風を送るための熱風循環経路と、上記ドアと上記水槽との間を密閉するためのドアパッキンとを備える。上記熱風循環経路は、ドアパッキン本体の周方向から突出するように形成された上記ドアパッキンの熱風導入部を含み、上記熱風導入部は、上記熱風が通過する部分を取囲むように周方向に蛇腹部を有する。この構成を採用することにより、上記水槽の振動特性が悪化することを防止することができる。また、上記水槽の振動が上記ヒータケースなどの熱風循環経路に伝達することを抑制できる。
【0020】
上記目的を達成するため、本発明に基づくドラム式洗濯乾燥機は、洗濯物を出し入れするためのドアと、略水平な回転軸で回転する回転ドラムと、上記回転ドラムを収容する水槽と、上記水槽の内部に熱風を送るための熱風循環経路と、上記ドアと上記水槽との間を密閉するためのドアパッキンとを備える。上記熱風循環経路は、ドアパッキン本体の周方向から突出するように形成された上記ドアパッキンの熱風導入部を含み、上記熱風導入部の入口の内面は、外側に広がるように形成されている。この構成を採用することにより、上記熱風循環経路の断面積を大きくすることができ、乾燥性能が向上する。
【0021】
上記発明において好ましくは、上記ドアパッキンは、EPDMゴムから形成されている。この構成を採用することにより、耐熱性や耐老化性を向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(構成)
図1および図2を参照して、本発明に基づく実施の形態におけるドラム式洗濯乾燥機について説明する。筐体の内部に水槽および回転ドラムが配置され、洗濯物を乾燥するための熱風循環経路が形成されていることは、従来の技術に基づくドラム式洗濯乾燥機と同様である。筐体内部における水槽や熱風循環経路の位置も、従来の技術に基づくドラム式洗濯機と同様である(図3および図4参照)。
【0023】
図1は、本実施の形態におけるドラム式洗濯乾燥機の熱風循環経路のうち、熱風導入部の拡大断面図である。図2は、ヒータケースとドアパッキンとの接合部分を正面から見たときの部分断面図である。循環する空気を熱するためのヒータ30は、ヒータケース28およびケースカバー29に囲まれる空間の内部に配置されている。ヒータケース28は、先端に略下向きに突出するように形成された突起部4を有する。突起部4は、中空になるように形成され、断面は略長方形である。図1において、突起部4の先端は細くなるように形成されているが、同じ肉厚であってもよい。
【0024】
ドアパッキン1は、水槽20の前側の開口に沿うように円環状に形成されているドアパッキン本体を含む。ドアパッキン1は、ドアパッキン本体の周方向から突出するように形成された熱風導入部9を有する。熱風導入部9は、中空になるように形成され、断面は略長方形である。熱風導入部9は、突起部4の先端の外側の形状に合うように内径が大きく形成された段差部5を有する。ヒータケース28は、熱風導入部9の段差部5と直接接合している。突起部4の先端の外側を覆うように段差部5が接合している。
【0025】
熱風導入部9において、熱風の流れ方向におけるほぼ中央の周方向全体には、蛇腹部8が形成されている。蛇腹部8は、ドアパッキン1の一部が外側に膨らむように形成されている。蛇腹部8は、段差部5と環状溝2との間に形成されている。図1に示す断面において、環状溝2は、熱風導入部9の洗濯機の前側となる部分のみに形成されている一方で、蛇腹部8は、熱風導入部9の周りを取囲むように形成されている。すなわち、蛇腹部8は、洗濯機の前側となる部分および後側となる部分の両方に形成されている。本実施の形態におけるドアパッキン1は弾性体であり、ゴム材料であるEPDM(エチレン・プロピレン・ジエン共重合体)で形成されている。
【0026】
(作用・効果)
回転ドラムの内部に洗濯物を投入して水槽の内部に水が充填されて、洗濯が行なわれることや、回転ドラムが高速で回転して洗濯物の脱水が行なわれることは従来の技術に基づく洗濯乾燥機と同様である。乾燥工程において、水槽下部に配置された除湿器入口から空気をとりこんで、除湿器にて除湿が行なわれた後にヒータで乾燥した空気が暖められることも実施の形態1と同様である(図4参照)。
【0027】
図1および図2において、ヒータ30によって、加熱された乾燥空気は、ドアパッキンに形成された熱風導入部9を通って、噴出し部7から回転ドラム31の前側の開口部を通じて回転ドラム31の内部に放出される。ヒータケース28からドアパッキン1の熱風の噴出し部7までの熱風循環経路において、ヒータケース28は、熱風導入部9と直接接合している。従来の技術に基づくドラム式洗濯乾燥機においては、ヒータケースとドアパッキンとを連通させるための給風ダクトが必要であったが、この構成を採用することにより、給風ダクトが不要になり、コストの低減に寄与する。また、ヒータケースと給風ダクトとをシール材を介して接続するような作業が不要になり、組立作業を簡単にすることができる。
【0028】
ドアパッキン1の熱風導入部9がヒータケースの突起部の外側を覆うように接合していることによって、この接合部分の熱風循環経路の断面積を大きくすることができる。また、熱風導入部9の入口の内面は、外側に広がるように形成された段差部5を含む。この構成を採用することによって、ヒータケース28の突起部4を覆うように接合する部分を形成することができて、熱風導入部の断面積を容易に大きくすることができる。本実施の形態によれば、熱風循環経路の熱風導入部の断面積を従来の技術による洗濯乾燥機に比べて大きくすることができ、乾燥工程における熱風の風量を増やすことができる。その結果、乾燥性能を向上することができ、乾燥時間の短縮を図ることができる。本実施の形態においては、給風ダクトはなく、ドアパッキンがヒータケースに直接接合しているが、給風ダクトなどが介在する場合であっても、熱風導入部の入口の内面を外側に広がるように形成することによって、乾燥性能の向上を図ることができる。
【0029】
また、熱風導入部には、熱風が通過する部分を取囲むように、周方向に蛇腹部8が形成されている。この構成を採用することにより、蛇腹部8が水槽20の振動に応じて撓んで、環状溝2では吸収しきれなかった水槽20の振動を蛇腹部8で吸収することができ、ヒータケースなどの熱風循環経路の破損を防止することができる。また、従来の技術に基づく洗濯乾燥機では、水槽20の動きが熱風導入部に束縛されていたが、蛇腹部8を形成することによって、水槽20は、滑らかな動きで振動することができる。このため、水槽20の振動特性を向上させることができる。蛇腹部8は、図1の断面において、円弧の形状をしているが、特にこの形態に限られず、断面形状において、たとえば山型であってもよい。本実施の形態においては、蛇腹部8は1箇所のみに形成されているが、複数箇所において形成されていてもよい。また、外側に膨らむ形状が複数個連なるように形成されていてもよい。
【0030】
本実施の形態においては、ドアパッキンの材料として、EPDMゴムが使用されている。EPDMゴムを使用することによって、耐熱性、耐老化性、耐オゾン性および耐候性を向上させることができる。ドアパッキンの硬度に関しては、極力低くすることが好ましく、40°以下(JIS K 6301 5.硬さ試験による)に設定することが好ましい。また、蛇腹部の肉厚は薄くすることが好ましく、成形加工が可能である限界まで薄くすることが好ましい。たとえば、肉厚を1.5mmにすることが好ましい。ヒータケースについては、耐熱性が必要であるため、材料としてアルミニウムなどを使用することができる。または、耐熱性を有するPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂などを使用することもできる。
【0031】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、ドアパッキンとヒータケースとを直接接合することによって、組立が容易で安価なドラム式洗濯乾燥機を提供することができる。ドアパッキンの熱風導入部に蛇腹部を形成することによって、水槽の振動性能の改善を図ることができ、また、水槽の振動が熱風循環経路に伝達することを防止できる。ドアパッキンの熱風導入部に、外側に広がるように形成された段差部を形成することによって、乾燥性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実施の形態における熱風導入部の拡大断面図である。
【図2】本発明に基づく実施の形態における熱風導入部を正面から見たときの部分断面図である。
【図3】ドラム式洗濯乾燥機の斜視図である。
【図4】従来の技術に基づくドラム式洗濯乾燥機の概略断面図である。
【図5】従来の技術に基づくドラム式洗濯乾燥機の熱風導入部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ドアパッキン、2 環状溝、3 ダクト接続部、4 突起部、5 段差部、6 入口部、7 噴出し部、8 蛇腹部、9 熱風導入部、10 外箱、11天板、12 操作キー、13 表示部、14 操作パネル、15 ドア、16前面パネル、17 底台、18 制御部、20 水槽、22 除湿器、23 送風部、24 加熱部、25 送風機ケーシング、26 羽根、27 ファンモータ、28 ヒータケース、29 ケースカバー、30 ヒータ、31 回転ドラム、32 サスペンション、33 流体バランサ、34 小穴、35 除湿器入口、36 除湿器出口、40 給風ダクト、41 シール材、42 吹出し口、43 シャフト、50 回転軸、60,61 矢印。
Claims (5)
- 洗濯物を出し入れするためのドアと、
略水平な回転軸で回転する回転ドラムと、
前記回転ドラムを収容する水槽と、
前記水槽の内部に熱風を送るための熱風循環経路およびヒータと、
前記ドアと前記水槽との間を密閉するためのドアパッキンと
を備え、前記熱風循環経路は、
ヒータを内部に収めるヒータケースと、
ドアパッキン本体の周方向から突出するように形成された前記ドアパッキンの熱風導入部と
を含み、
前記ヒータケースは、前記熱風導入部と直接接合している、ドラム式洗濯乾燥機。 - 前記ヒータケースは、前記熱風導入部との接合部分である突起部を有し、前記熱風導入部は前記突起部の外側を覆うように接合している、請求項1に記載のドラム式洗濯乾燥機。
- 洗濯物を出し入れするためのドアと、
略水平な回転軸で回転する回転ドラムと、
前記回転ドラムを収容する水槽と、
前記水槽の内部に熱風を送るための熱風循環経路と、
前記ドアと前記水槽との間を密閉するためのドアパッキンと
を備え、
前記熱風循環経路は、ドアパッキン本体の周方向から突出するように形成された前記ドアパッキンの熱風導入部を含み、
前記熱風導入部は、前記熱風が通過する部分を取囲むように周方向に蛇腹部を有する、ドラム式洗濯乾燥機。 - 洗濯物を出し入れするためのドアと、
略水平な回転軸で回転する回転ドラムと、
前記回転ドラムを収容する水槽と、
前記水槽の内部に熱風を送るための熱風循環経路と、
前記ドアと前記水槽との間を密閉するためのドアパッキンと
を備え、前記熱風循環経路は、ドアパッキン本体の周方向から突出するように形成された熱風導入部を含み、
前記熱風導入部の入口の内面は、外側に広がるように形成されている、ドラム式乾燥洗濯機。 - 前記ドアパッキンは、EPDMゴムから形成されている、請求項1から4のいずれかに記載のドラム式洗濯乾燥機。
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-
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