JP5450504B2 - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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JP5450504B2 JP2011101678A JP2011101678A JP5450504B2 JP 5450504 B2 JP5450504 B2 JP 5450504B2 JP 2011101678 A JP2011101678 A JP 2011101678A JP 2011101678 A JP2011101678 A JP 2011101678A JP 5450504 B2 JP5450504 B2 JP 5450504B2
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Description

本発明は、前面に扉を有するドラム式洗濯機に関する。
従来より、一般的なドラム式洗濯機は、外箱内に貯水可能な水槽を弾性支持し、水槽内
には洗濯物が収容されるドラムが前記水槽の後面に装着されたモータにより回転可能に設
けられる構成をしている。
そして図6は、従来構成の具体的な洗濯物投入口部分、およびベロー取付構造を拡大し
て示す断面図で、外郭を形成する外箱100の前面に洗濯物投入口101と、洗濯物投入
口101を開閉するための扉102が設けられており、その扉102は、ドラム式洗濯機
の前面パネル103の中央に円形状に設けられ前面パネル103と同一の樹脂材料で形成
された開口部材104に収納される構成をしている。
そして扉102の裏面側が、洗濯物投入口101の後方に設けられて水槽105まで接
続されたベロー106の起立部107に接触して閉鎖することで、扉102とベロー10
6の接触部から前記水槽105までは水密になるように構成している。
そのベロー106の取付構造は、ベロー106の一端が水槽105の前端周囲に囲繞し
て水密接続されており、その他端は、外箱100に固定された取付枠108とその前面に
設けられた挟持板109により挟持される構造をしており、前記開口部材104とベロー
106との間には外箱100内に連通する隙間Bを有している(例えば、特許文献1参照
)。
特開2005−143795号公報
しかしながら、上述したドラム式洗濯機においては、開口部材104とベロー106と
の間には外箱100内に連通する隙間Bを有している。
本発明は上記問題点を鑑みてなされたもので、外箱内への水の浸入を防止するドラム式
洗濯機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係わるドラム式洗濯機は、前面に樹脂により形成された前板を有する外箱と、この外箱の前面に形成された洗濯物投入口を開閉する扉と、この外箱の内部に弾性支持され、前面に開口部を有する水槽と、この水槽の内部に設けられ、洗濯物を収容して回転駆動するドラムとを有し、前記外箱の前記前板には、この前板とは別体であって前記扉を外周から囲う投入口枠が前方から設けられ、この投入口枠は、前記扉の外周に位置する環状の鍔部と、この鍔部の内方に扉を収容し中央に前記洗濯物投入口を形成する窪み部とを有し、前記外箱の内部で前記水槽の前方に当該水槽から離れて位置し、金属により形成されて前記外箱に固定された取付枠と、弾性材により筒状に形成されて前記水槽の前部と前記取付枠との間に取り付けられたベローとを有し、前記投入口枠は、前記取付枠に前方からねじにより固定されていることを主たる特徴とする。
本発明のドラム式洗濯機によれば、投入口枠と取付枠をねじにより固定したため、外箱
内への隙間が生ぜず、水の浸入を防止できる。
本発明の一実施例を示す洗濯物投入口部分およびベローの取付構造を拡大して示す断面図 本発明を適用したドラム式洗濯乾燥機の外観斜視図 扉が開放した状態の図2相当図 ドラム式洗濯乾燥機の全体構成を示す縦断側面図 ドラム式洗濯乾燥機の外箱背面を取り除いて内部構成を示す背面図 従来例を示す図1相当図。
以下、図面を用いて本発明のドラム式洗濯機をドラム式洗濯乾燥機に適用した一実施例
につき説明する。
図1は、具体的構成を示す洗濯物投入口部分およびベローの取付構造を拡大して示す断
面図。図2は、ドラム式洗濯乾燥機の外観斜視図。図3は、扉を開放した状態の図2相当
図。図4は、ドラム式洗濯乾燥機の全体構成を示す縦断側面図。そして図5は、ドラム式
洗濯乾燥機の外箱背面を取除いて内部構成を示す背面図である。
図2、図3、図4に示すように、ドラム式洗濯乾燥機は全体として矩形箱状をしており
、その外郭を形成する外箱1の前面部1aには円形状の洗濯物投入口4を形成し、この洗
濯物投入口4には開閉可能な扉5が取り付けられている。
そして外箱1内部には、水槽6が配設されていて、この水槽6は前面に開口部を有する
ドラム状を成すもので、外箱1の底面部に左右一対のサスペンション7(図5参照)を介
して横向きに弾性支持されており、その支持形態は、前面の開口部に向かって上昇傾斜す
る形状である。
この水槽6の前部には環状をなす水槽カバー6aが設けられていて、後述するようにこ
の水槽カバー6aと洗濯物投入口4との間がベロー8によって水密に連通接続されている

水槽6の閉塞された底面を構成する後端面部6c(図4中、右側の端面部)は十分な機
械的強度を有し、その背面にモータ15が取付けられている。またその上部には、後述す
る給気口16が形成されている。そのほか、水槽6の側面最底部には排水口17が形成さ
れており、その下流には排水弁18が取付けられ、その先には排水ホース19が接続され
ている。また水槽6の上面には可撓性ホース20が接続されており、この可撓性ホース2
0は外箱1の前方上部に設けられた洗剤ケース21を介して後部の給水装置22と繋がり
、給水装置22の給水口23と繋がっている。
また水槽6の内部には、所定の間隙を有して径小のドラム30が配設されている。この
ドラム30の閉塞された底面は、強度十分の板厚とした例えば金属製のドラム支え30b
として機能するように設けられている。このドラム支え30b中心部に取付けられたドラ
ムシャフト30cは、水槽6の底部の中心部から前記モータ15に取付けられている。こ
れにより、ドラム30は、水槽6と同じ傾斜をもって水槽6に回転可能に支持される。
また前記ドラム30には、周壁部とドラム支え30bのほぼ全域に通水および通風が可
能な多数の孔31が設けられており(図4では一部のみ図示)、また胴部の内周部の数か
所にバッフル32が取付けられている。
またドラム30の前部には、ドラムカバー30aが取り付けられている。このドラムカ
バー30aは、ドラム30の開放された前面の周縁部に装着されたもので、中央部に洗濯
物出入口33を有するリング状を成しており、耐熱材で構成されている。
また上記した水槽カバー6aは、中央部に開口部を有するリング状を成して、鉄板やス
テンレス板等の金属、又はガラスや合成樹脂などの耐熱性である剛性材で構成されている

この水槽カバー6aは、その上部に排気口40を形成しており、その外部には排気口4
0を覆い、連通する排気ダクト41が設けられている。
この排気ダクト41は、水槽カバー6aを囲繞するように環状に設けられており、その
排気ダクト41の下部は、蛇腹状部を有する可撓性ダクト42を介して、水槽6の下方に
設けられた乾燥ユニット用ダクト43に接続されている。
この乾燥ユニット用ダクト43は外箱1内に前部から後方へ延びていて、その後部にフ
ァンケーシング44が設けられている。ファンケーシング44の上方に形成される吐出口
45には、蛇腹状部を有する可撓性ダクト46を介して給気ダクト47に接続されている
。給気ダクト47は、図5に示すように、モータ15を囲繞するようにして、ドラム30
の回転方向に沿ってほぼ円弧状に延びていて、その先端部が水槽6の後端面部6cの上部
において前記給気口16と接続されている。
ここで、水槽カバー6aの排気口40に接続された排気ダクト41、可撓性ダクト42
、乾燥ユニット用ダクト43、ファンケーシング44、可撓性ダクト46、そして、水槽
6の給気口16に接続された給気ダクト47により、水槽6内と連通した循環送風路48
を構成している。循環送風路48のうちファンケーシング44内には、送風機49を構成
するファン49aが配設され、ファンケーシング44の外部にファンモータ49bが配設
されている。
乾燥ユニット用ダクト43内には、ヒートポンプ機構50の蒸発器(エバポレータ)5
1と凝縮器(コンデンサ)52とが配設されている。ヒートポンプ機構50は、周知のよ
うに、圧縮機(コンプレッサ)53と、凝縮器52と、図示しないキャピラリチューブ(
絞り)と、蒸発器51を順にパイプによりサイクル状に接続して冷凍サイクルを構成する
もので、圧縮機53を駆動することに伴い、冷媒がそれらを順に通って循環するようにな
っている。このとき、凝縮器52においては、冷媒が熱を放出して液化するようになって
おり、この凝縮器52は循環空気の加熱手段として機能する。また、蒸発器51において
は、冷媒が蒸発する際に周囲の熱を奪うことにより周囲を冷却するようになっており、こ
の蒸発器51は循環空気の冷却手段として機能する。そしてこの場合、送風機49や凝縮
器52および蒸発器51等のヒートポンプ機構50により乾燥機能手段を構成するもので
、これらは外箱1内において水槽6の下方に配設されており、従って、外箱1内の下部に
配置されている。また乾燥ユニット用ダクト43に比して高さ方向に大きい圧縮機53は
、外箱1の前面1aに向かって上昇傾斜する水槽6の下方前方に配置されている。
ここで外箱1の前面部1aおよびベロー8の取付手段を含む具体的構成を説明する。
まず、前述したように外箱1の前面部1aに開閉可能な扉5が取り付けられている。こ
の前面部1aは、前板としての前面パネル2と、電源等のスイッチが配置された操作パネ
ル3とから構成されていて、それぞれ、安価なポリプロピレンで形成されている。
その前面部1aの中央には、図1、図3に示すように前記扉5を収納する円形状で中央
が窪んだ形状の投入口枠60が設けられている。この投入口枠60は前面パネル2とは異
なる材質で形成されているものであって、ポリプロピレンより剛性が高く、線膨張率の小
さい例えばABS樹脂で形成されており、前面パネル2と面一となる環形状の鍔部61と
、鍔部61の内方に、円形状をして中央に洗濯物投入口4が形成されている窪み部62と
を一体に成形して構成される。またこの投入口枠60は、前面パネル2と異なる色で彩色
されている。
そしてこの前面パネル2には扉5の閉鎖状態を解除するオープンボタン65(図2、3
参照)が備えてあり、プッシュすることにより扉5が開放されるようになっている。
また扉5は、図4に示すように、洗濯物投入口4の形状に合わせた円形の形状を有して
おり、その周端部が前記窪み部62に配置されることで、前述した鍔部61の内周側で投
入口枠60に収納されて、扉5の閉鎖時には扉5の前面が前面パネル2と略面一になるよ
うに構成されている。
そしてこの扉5の左側端部に取り付けられたヒンジ63により手前に回動することによ
って、洗濯物投入口4を開閉するようになっている。また、この扉5の右側端部には閉鎖
状態保持用のフック64が設けられている。
更に、扉5の中央部は洗濯物投入口4と同程度の大きさの透視部である透視窓66が設
けられている。この透視窓66は、図4に示すように例えば扉5の前面に前面ガラス67
と、扉5の後面に前面ガラス67に平行に設けられた後面ガラス68とによる2重構造を
なして構成されている。また前面ガラス67の周縁には環状に前面パネル2と異なる色で
あって、前述した鍔部61の色と同色に彩色されている。
一方、シール部材としてのベロー8は、図1、4に示すように例えば水槽6からの振動
を低減する弾性材で、耐薬品性にも優れたエチレン・プロピレン系の合成ゴム(略称EP
DM)で筒状に形成されており、その後方の取付後部8aが前記水槽カバー6aの前端部
に囲繞して、この取付後部8aを環状のベローリング9にて取り付けられている。この取
付後部8aの前方は蛇腹部状に形成されていて水槽6からの振動を吸収するように形成さ
れている。
対してベロー8の前方は、洗濯物投入口4付近で内周方に延出されたリング状の起立部
8bが形成されていて、扉5の裏面たる後面ガラス68が起立部8bに接触することで扉
5と水槽6を水密にする構成をしている。そしてこの起立部8bから外周方向に延出部8
cが延びて形成されている。
またこのベロー8の延出部8cの後方であって、水槽カバー6aの前方には外箱1に固
定される取付枠69が設けられている。この取付枠69は、鉄板やステンレス板等の金属
などの耐熱性である剛性材で形成されており、前述した扉5のヒンジ63(図3参照)の
一端が取り付けられている。
そしてベロー8は、延出部8cが、これら前述した投入口枠60の窪み部62と前記取
付枠69に挟持され、そして投入口枠60の前方からねじで延出部8cに形成されるねじ
孔8dに挿通し、さらに取付枠69のねじ孔69aに締め付けることで固定され、もって
取付枠69と投入口枠60との間には隙間が無く水が入らない密閉した構成としている。
次に上記構成の作用を説明する。
まず、本来の洗濯乾燥機能としては、周知のように、洗い、すすぎ、脱水、乾燥行程を
実行するものである。
洗濯を行う場合には、扉5を開いて洗濯物(図示せず)を投入口枠60の洗濯物投入口
4を介して、洗濯物出入口33からドラム30内に投入して収容する。そして洗剤ケース
21内に洗剤を収容し、操作パネル3の操作ボタンにおいて、例えば標準コースが選択さ
れた場合には、図示しない制御装置が有する制御プログラムに基づき、洗い、すすぎ、脱
水、乾燥の各行程が自動的に行なわれる。
洗い行程では、まず排水弁18を閉じ、給水装置22から水が洗剤ケース21及び可撓
性ホース20を介して水槽6内に供給されて貯留される。このとき、洗剤ケース21内に
収容された洗剤も水と共に水槽6内に供給される。そして、モータ15が駆動されて、ド
ラム30が低速で正逆両方向に回転されることにより、ドラム30内の洗濯物が洗われる
。この際、洗濯物と洗濯水をバッフル32が順次かき上げ、洗濯物及び洗濯水の撹拌を促
進する。
洗い行程が終了すると、排水弁18を開放して水槽6内の水を排出した後、中間脱水を
行なう。中間脱水は、モータ15によりドラム30を一方向に高速回転させることによっ
て洗濯物に含まれた水を遠心力により孔31から排出させて行われる。この中間脱水が終
了するとつづいてすすぎ行程が行われる。すすぎ行程は、給水時に洗剤を使用しないとこ
ろ以外は洗い行程と同様に行なわれる。すすぎ行程が終了すると、最終脱水行程が行なわ
れる。最終脱水行程は、中間脱水行程と同様に、水槽6内の水を排出した後、モータ15
によりドラム30を一方向に高速回転させることによって行われる。
この最終脱水行程が終了すると、次に乾燥行程が行なわれる。この乾燥行程では、モー
タ15によりドラム30を低速で正逆両方向に回転させると共に、送風機49、及びヒー
トポンプ機構50の圧縮機53を駆動させる。このうち、送風機49を駆動すると、ファ
ン49aの送風作用により、図4の実線の矢印Aで示すように、乾燥ユニット用ダクト4
3内の空気がファンケーシング44側に吸引されると共に、吐出口45から可撓性ダクト
46を介して給気ダクト47側へ吐出される。
給気ダクト47へ吐出された空気は、給気口16から水槽6内へ供給される。水槽6内
へ供給された空気の多くは、ドラム30の孔31を通してドラム30内に供給される。
ドラム30内及び水槽6内の空気は、水槽6の開口部に向かって流れ、扉5の後面ガラ
ス68やベロー8にぶつかり、水槽6前部の排気口40から排気ダクト41側へ排出され
る。排気ダクト41側へ排出された空気は、下方の可撓性ダクト42を通り、乾燥ユニッ
ト用ダクト43に戻されるようにして循環される。
また、圧縮機53が駆動されると、圧縮機53から高温高圧の冷媒が凝縮器52に流れ
、ここで放熱して液化する。このとき、乾燥ユニット用ダクト43の凝縮器52を通る空
気がその凝縮器52により加熱される。また、液化した冷媒は、キャピラリチューブを通
過して減圧された後、蒸発器51に流れ、ここで周囲の熱を奪って気化する。このとき、
乾燥ユニット用ダクト43の蒸発器51を通る空気がその蒸発器51により冷却される。
蒸発器51で気化した冷媒は圧縮機53に戻り、再び圧縮されて高温高圧の冷媒となって
吐出される。
このようにして、凝縮器52により加熱された温風が、ドラム30内に供給されること
により、ドラム30内の洗濯物を加熱すると共に、洗濯物の水分を奪い、洗濯物を乾燥さ
せる。そして、水分を奪った空気が、乾燥ユニット用ダクト43の蒸発器51を通る過程
で冷却されて、その空気に含まれる水分が凝縮して除湿される。除湿された空気が、再び
凝縮器52を通る過程で加熱されて温風化され、温風がドラム30内に供給されるという
ように循環する。このように水槽6内の空気が循環送風路48を通して循環されることに
伴い、ドラム30内の洗濯物が乾燥される。
以上により、洗濯、乾燥運転が終了する。
上記した実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
まず、ドラム式洗濯機の前面の洗濯物投入口4の外側であって扉5の外周に、前面パネ
ル2に比べ剛性の高い材料で形成した投入口枠60を環状に設けたため、洗濯時に洗濯物
を水槽6内に洗濯物投入口4を介して出し入れする際に、洗濯物(特に衣類にジッパーな
ど固いもの)が洗濯物投入口4の周囲に位置する鍔部61や窪み部62に衝突接触した場
合でも傷がつきにくく、割れも発生しにくい為、その割れから外箱1内に水が浸入して、
内部の電装品やヒートポンプ機構50に水がかかり故障することを確実に防止できる。
またドラム式洗濯機全体を剛性の材料で形成するのに比べ、衣類が接触衝突しやすい洗
濯物投入口4の周囲に鍔部61や窪み部62を有する投入口枠60を設け、その投入口枠
60を剛性材料(例えばABS樹脂)とした為、必要な箇所だけを剛性にすることができ
、製造コストが安くなる。
また扉5の前面ガラス67の周縁に施した色と、その外周囲に位置する投入口枠60(
或は、少なくとも鍔部61)とを同色とし、且つ前面パネル2とは異なる色に彩色したこ
とにより、使用者に扉5が大きく見えるような視覚的効果を与えることができ、もって洗
濯物投入口4も広く、洗濯物を取り出しやすいというイメージを抱かせることができる。
なお、前面ガラス67の周縁に彩色がされておらず、当該透明なガラス自体が前面パネル
2と異色である場合は、鍔部61はガラスと同色に彩色されていても同様な効果がある。
また例えば投入口枠60の材料にステンレス等の金属を使用しても良い。この場合使用
者には高級感を感じさせることができる。
そして、鍔部61と窪み部62を一体に成形してなる投入口枠60を前面パネル2に比
べて剛性の材料にて形成したため、洗濯物を水槽内に洗濯物投入口を介して出し入れする
際に、扉の外周に位置する鍔部から洗濯物投入口にかかる幅広い面積で洗濯物を受け入れ
ることができ、洗濯物投入口4の周囲を洗濯物が衝突したときの傷、割れから保護するこ
とができる。
また従来のドラム式洗濯機では、図6にて開示したように開口部材104とベロー10
6の間に隙間Bを有しており、外箱1の外部からその隙間Bを通って、外箱1の内部に水
が浸入してしまい、外箱1の内部に設置してある要素部品などに水がかかり故障する恐れ
があった。特に本実施例に記載されているようなヒートポンプ式の洗濯乾燥機においては
、ヒートポンプ機構50は外箱1内の底部に設置されている為、内部に侵入した水がかか
り故障の原因になるなどの問題も有していた。
しかしながら、本実施例では、ベロー8に延出部8cを形成し、その延出部8cを投入
口枠60の窪み部62と外箱1に固着された取付枠69とにより挟持して固定したため、
取付枠69と投入口枠60の窪み部62との間に隙間が形成されず、密着させることがで
きるため、扉5と投入口枠60の隙間に入った水などが、ベロー8と窪み部62との間か
ら外箱1内に侵入することを防止できる。
特に圧縮機53は、防水を特に要する要素部品である為、通常水がかからない扉5から
離れた外箱1内の後方位置に設けなくてはならないが、その容積の大きい要素部品である
(通常、凝縮器52等に比して高さ方向に大きい)ことからヒートポンプ機構50配置構
造が制限され、外箱1の容積が増えてしまう問題があったが、このような窪み部62と外
箱1に固着された取付枠69とにより挟持して固定した水密構造としたため圧縮機53を
外箱1の前面1aに向かって上昇傾斜する水槽6の下方前方に配置させることができ、水
槽6の下側の空間を効率的に使用することができるため、もってヒートポンプ機構50の
効率的な配置が可能であり、外箱1の容積を小さくすることができる。またこの場合、洗
濯物投入口4の外側に、前面パネル2に比べ剛性の高い材料で形成した投入口枠60を環
状に設けて投入口枠60の割れから水の浸入を防止する構成によっても、圧縮機53を水
槽6の下方前方に配置でき、もって外箱1の容積を小さくすることができる。
さらに従来のドラム式洗濯機(図6参照)では、開口部材104の後方にベロー106
を固定する挟持板109を設け、ベロー106を取付枠108との間で挟持しているが、
本実施例の構成では、窪み部62と取付枠69とをベロー8を介して直接固定した為、部
品が少なくすみ、製造コストが安くできるとともに、組み立ての工程を短縮できる。
また本実施例では、延出部8cを投入口枠60の窪み部62と固着された取付枠69と
により挟持して、窪み部62の前方からねじで延出部8cに形成されるねじ孔8dに挿通
した状態で取付枠69のねじ孔69aにねじ止め固定したため、外箱1内への隙間が生ぜ
ず、従って確実に水の浸入を防止できる。
また窪み部62有する投入口枠60を前面パネル2に比べて線膨張率が小さい材料、例
えばABSで形成した為、ヒートポンプ式の洗濯乾燥機のようにドラム30内に熱風を送
風する場合、特に本実施例のように熱風が水槽6の背面から水槽6の開口部に向かって流
れてベロー8に直接あたる場合でも、投入口枠60は、膨張せず変形を抑えることができ
る為、窪み部62と取付枠69とをベロー8を介して直接固定しても、窪み部62と取付
枠69との隙間から水が浸入することを防止することができる。
また上記窪み部62が有する投入口枠60を、前面パネル2に比べて剛性の強い材料で
形成したため、強度が強くなり、上述したように窪み部62と取付枠69とをベロー8を
介して直接固定しても、より安定してベロー8を水密に固定することができ、従来例のよ
うな挟持板109を設ける必要がなく、部品が少なくすみ、製造コストが安くできるとと
もに、組み立ての工程を短縮できる。
なお、本実施例では、投入口枠60の材料としてABS樹脂を使用したが、POM樹脂
、またポリプロピレン樹脂をタルク配合やガラス繊維配合してフィラー強化した材料を使
用しても良い。
なお、本実施例では、窪み部62と鍔部61とを一体に成形することにより投入口枠6
0を形成したが、別体にて形成しても良い。
その他、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、実施に際して本発明の要旨を
逸脱しない範囲で種々変更して実施できるものである。
図中、1は外箱、1aは前面部、2は前面パネル、3は操作パネル、4は洗濯物投入口、
5は扉、6は水槽、6aは水槽カバー、6bは開口部、6cは後端面部、7はサスペンシ
ョン、8はベロー、8aは取付後部、8bは起立部、8cは延出部、8dはねじ孔、9は
ベローリング、15はモータ、16は給気口、17は排水口、18は排水弁、19は排水
ホース、20は可撓性ホース、21は洗剤ケース、22は給水装置、23は給水口、30
はドラム、30aはドラムカバー、30bはドラム支え、30cはドラムシャフト、31
は孔、32はバッフル、33は洗濯物出入口、40は排気口、41は排気ダクト、42は
可撓性ダクト、43は乾燥ユニット用ダクト、44はファンケーシング、45は吐出口、
46は可撓性ダクト、47は給気ダクト、48は循環送風路、49は送風機、49aはフ
ァン、49bはファンモータ、50はヒートポンプ機構、51は蒸発器、52は凝縮器、
53は圧縮機、60は投入口枠、61は鍔部、62は窪み部、63はヒンジ、64はフッ
ク、65はオープンボタン、66は透視窓、67は前面ガラス、68は後面ガラス、69
は取付枠、69aはねじ孔、100は外箱、101は洗濯物投入口、102は扉、103
は前面パネル、104は開口部材、105は水槽、106はベロー、107は起立部、1
08は取付枠、109は挟持板、を示す。

Claims (1)

  1. 前面に樹脂により形成された前板を有する外箱と、
    この外箱の前面に形成された洗濯物投入口を開閉する扉と、
    この外箱の内部に弾性支持され、前面に開口部を有する水槽と、
    この水槽の内部に設けられ、洗濯物を収容して回転駆動するドラムとを有し、
    前記外箱の前記前板には、この前板とは別体であって前記扉を外周から囲う投入口枠が前方から設けられ、
    この投入口枠は、前記扉の外周に位置する環状の鍔部と、この鍔部の内方に扉を収容し中央に前記洗濯物投入口を形成する窪み部とを有し、
    前記外箱の内部で前記水槽の前方に当該水槽から離れて位置し、金属により形成されて前記外箱に固定された取付枠と、
    弾性材により筒状に形成されて前記水槽の前部と前記取付枠との間に取り付けられたベローとを有し、
    前記投入口枠は、前記取付枠に前方からねじにより固定されていることを特徴とするドラム式洗濯機。
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