JP2005021118A - 飲用コーヒー及びその製法 - Google Patents

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大悟 松岡
Yoshiharu Kurotobi
吉晴 黒飛
Yoshiko Fujiwara
由子 藤原
Kazuji Yoshimoto
和司 吉本
Toshinori Harada
利典 原田
Kyuichi Matsui
久一 松井
Yukio Hirose
幸雄 広瀬
Kenji Yamazaki
憲治 山崎
Fumihiro Saito
文博 斎藤
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Abstract

【目的】コク、苦味、酸味、香り、甘み等コーヒー本来の風味を向上させた上で、健康飲料としても飲用でき身体に良い影響を与えることができる飲用コーヒーの提供。
【構成】酸化還元電位が−100mV〜−800mVで、pHが6〜9の範囲で調整できる還元水を、コーヒーの抽出媒体として使用する。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲用コーヒーに関する。より詳細に述べれば、酸化還元電位が−100mV〜−800mVでpHが6〜9の範囲で調整できる還元水をコーヒーの抽出媒体、即ち、水として使用したことを特徴とする飲用コーヒーに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動販売機の普及およびモータリゼーションにより、各種の嗜好飲料、スポーツ飲料缶詰の消費が急増している。なかでも、飲用コーヒー缶詰(以下、「缶コーヒー」という)の成長率は著しく、1983年度実績で、15,000万箱(60億缶)という統計がある。
【0003】
尚、本発明において使用する用語「缶コーヒー」は、生豆の使用量が1.5グラム〜2.5グラムのコーヒー入り清涼飲料、同2.5〜5グラムのコーヒー飲料、同5グラム以上のコーヒー、及び乳固形分3%以上の乳飲料の総てを包含するものと定義する。
【0004】
このように、缶コーヒーが急成長した理由は、前記自動販売機の普及およびモータリゼーションの他に、缶コーヒーが、季節に適した飲用方法があるということもある。すなわち、夏期は冷やして、いわゆるアイスコーヒーとして、冬期は暖かくして、いわゆるホットコーヒーとして飲用できるということである。いわゆる通年商品であることである。さらに、重要な理由として、商品のバリエーションに富むことである。
【0005】
ところで、従来の缶コーヒーの開発動向は、苦味、酸味、香りを、いかにレギュラーコーヒーのそれらに近づけるかということに主眼がおかれていた。そのために、コーヒー豆の種類とブレンド、或いは焙煎法、抽出法等に傾注するものであった。抽出法にしても、超臨界抽出法、粗挽ネルドリップ法、アロマトラップ法、デュアルヂュセルドリップ法等多種多様な方法が開発されている。
【0006】
然しながら、飲用コーヒーの製造で最も重要な要素である水という観点から、缶コーヒーの開発動向を見てみると、殆どの缶コーヒーは、水道水からカルキや不純物、ミネラル等を除去するか、或いは日本薬局方に収載されている常水、蒸留水、イオン交換水を使用している。極一部の缶コーヒーが、天然水、たとえば、谷川岳の水、羊蹄山麓の水、千曲川の源流水等を使用しているに過ぎない。
【0007】
これは、缶コーヒーの開発の動向が、前述したように、苦味、酸味、香りを、いかにレギュラーコーヒーのそれらに近づけるかということにあることが原因である。
【0008】
ところで、今日、各種の健康飲料の開発が盛んであるが、人はコーヒーに対して、それが健康飲料であるという観念はもたないし、また、缶コーヒーメーカーも、コーヒーを健康飲料として標榜して販売政策をとるということはなかった。この理由は、コーヒー豆が0.5〜1.5%含有しているカフェインが、中枢神経興奮作用、強心作用、骨格筋興奮作用を有し、内臓神経支配下の血管及び脳血管を収縮し、心臓、腎臓などの血管を拡張するという一種の興奮剤だからである。
【0009】
然しながら、前述したように、缶コーヒーも、苦味、酸味、香り等コーヒー本来の風味を損なわず、むしろ向上させた上で、健康飲料の一種であり、身体に良い影響を与えるということになれば、缶コーヒーの販売も拡大し、使用態様も多様になるものと推断される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従って、発明が解決しようとする課題は、飲用コーヒー、特に缶コーヒーを、コーヒーとしての苦味、酸味、香り等コーヒー本来の風味を損なわず、むしろ向上させた上で、健康飲料としても飲用でき身体に良い影響を与えることができるようにすることである。
【0011】
発明が解決しようとする別の課題は、有機電気化学或いは生物電気化学の観点から、飲用コーヒー、特に缶コーヒーの生体内に与える効果、影響を分析し、抽出媒体である水の酸化還元電位に着眼して、飲用後も生体内バランスのよい飲用コーヒーを開発することである。
【0012】
発明が解決しようとするさらに別の課題は、有機電気化学或いは生物電気化学の観点から、飲用コーヒー、特に缶コーヒーの生体内に与える効果、影響を分析し、酸化還元電位が−100mV〜−800mVでpHが6〜9の範囲で調整できる還元水をコーヒーの抽出媒体として使用して、飲用後も生体内バランスのよい飲用コーヒーを開発することである。
発明が解決しようとする別の課題、及び利点は以下逐次明らかにされるであろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前述したように、缶コーヒーを製造するに当たって、抽出媒体である水に拘った缶コーヒーは、極僅かであり、その水も主として環境庁の名水100撰に選定されているような天然水である。
【0014】
従来、有機電気化学或いは生物電気化学の観点から、飲用コーヒー、特に缶コーヒーの生体内に与える効果、影響を分析し、酸化還元電位の観点から缶コーヒーの抽出媒体としての水を検討することはなされていなかった。
【0015】
本発明者は、理論に拘泥する意図もなく、また理論に拘束されることを好むものでないが、以下、酸化還元電位と生体内の影響に関して解説する。
生体内には種々の酸化還元系が存在し、またその中の多くは相互に共役して生体内酸化還元反応に関与している。生体内酸化還元系の酸化還元電位は、反応の自由エネルギー変化および平衡定数と直接に関係しており、これらの反応の方向を予言するのに役立つものである。
【0016】
人体の臓器の殆どは酸化還元電位が低く、通常−100mV〜−400mVの範囲であり、そのpHは、3〜7の範囲である。体液の酸化還元電位が高くなると活性酸素が滞留し易く、器官に障害が出てくると云われている。とくに、腸内微生物が活発に活動して栄養成分を消化吸収する腸内は、嫌気性の還元雰囲気に維持されている必要がある。
【0017】
酸化還元電位が低い水や食品は、身体を酸化させる活性酸素や、1個又はそれ以上の不対電子を有する分子或いは原子、即ち、フリーラジカルを分離、消去する作用があって、SOD(スーパーオキシドジムスターゼ)という活性酸素消去酵素の反応を促進させると云われている。これが、酸化還元電位が低い水が生体内にとって有効な理由である。
【0018】
ところで、従来、缶コーヒーの抽出媒体に使用されている水の酸化還元電位は、+400〜+800mV、天然のミネラルウォーターや環境庁名水百撰に選定されているような湧水の酸化還元電位は+200mV〜0の範囲、pHが6.5〜8の範囲である。これらの水が、酸化還元電位において、酸化還元電位が−100mV〜−400mVの範囲の生体臓器とバランスがとれないことは明確である。
【0019】
本発明者は、新規な飲料コーヒー、特に缶コーヒーを開発するに当たって、人体の臓器の酸化還元電位が−100mV〜−400mVの範囲であることに着眼して、酸化還元電位がそれ以下の範囲にある水をコーヒーの抽出媒体として使用すれば、コーヒーとしての苦味、酸味、香り等コーヒー本来の風味を味わえ、カフェインのもつ覚醒作用も発揮でき、生体臓器の酸化還元電位の生体内バランスも維持でき、健康にもよいと考えた。
【0020】
酸化還元電位が生体臓器のそれと同じ程度の水は天然には存在しないので、合成する以外にはない。生体内バランスの点から考察すると、酸化還元電位だけではなく、pHも生体臓器のそれと平衡を保つことが重要である。酸化還元電位が低い水は従来から公知である。たとえば、従来から市販されている電気分解アルカリイオン水の酸化還元電位は、−150mV〜−600mVであるが、pHが10〜11の範囲にある。
【0021】
そこで、本発明者は、酸化還元電位が生体臓器のそれ、即ち、−100mV〜−400mV以下であり、pHを7近傍に調整できる水を缶コーヒーの抽出媒体として使用することを検討した。その結果、酸化還元電位が−300mV〜−800mVで、pHが、6〜9の範囲で調整できる水を製造した。
【0022】
この水は、0.1MPa乃至2.0MPaの圧力下で水素ガスを溶解させることによって製造される。
【0023】
或いは、水に高周波電源に接続された対向する一対の電極板(+/−)と、1枚のグランド電極をセットした容器に入れた水に、周波数40kHz、電圧1〜50V低電圧の高周波を流すと下記の反応が起こる。
2HO+2e→H+2OH
即ち、水素ガスが発生する。その結果、水の酸化還元電位が低下し、還元反応を示す。同時に、高周波電源側の電極の反応で、水に解離していた酸素イオンは、溶存酸素として水中に溶け込むが、一部のガス化した活性酸素で水中に溶存していた有機物なども分解される。高周波処理によって酸化還元電位はマイナスになるが、pHはあまり変化せず中性近傍にとどまる。
【0024】
従って、上記課題を解決するための手段は 酸化還元電位が−100mV〜−800mV、好ましくは−300mV〜−800mV、pHが6〜9の範囲で調整できる還元水を、飲用コーヒーの抽出媒体として使用することである。
【0025】
本発明において、水の酸化還元電位を−300mV〜−800mV、即ち、生体臓器の酸化還元電位である−100mV〜−400mVより大幅に低く設定した理由は、酸化還元電位が極度に低い場合、その酸化還元電位は不安定で、上昇しようとするので、それを見込んでの数値限定である。
【0026】
さらに、上記課題を解決するための手段は、酸化還元電位が−100mV〜−800mV、pHが6〜9の範囲で調整できる還元水を、飲用コーヒーの抽出媒体として使用することである。
【0027】
本発明において、飲用コーヒーの酸化還元電位を−100mV〜−400mVに設定した理由は、生体臓器の酸化還元電位と一致させるためである。
【0028】
本発明に従って、酸化還元電位が−100mV〜−800mVで且つpHが6〜9の範囲で調整できる還元水を飲用コーヒーの抽出媒体として使用して、缶コーヒーを製造するに際しては特段に制約を受けない。即ち、従来から缶コーヒー製造に使用している水と同じように取り扱える。
【0029】
抽出法としては、ネルドリップ、サイフォン、ペーパードリップ、パーコレーター、水出しコーヒーメーカー、コーヒーメーカー、メリオール等通常の抽出法の他に、前述した特殊な抽出法、たとえば、超臨界抽出法、粗挽ネルドリップ法、アロマトラップ法、デュアルヂュセルドリップ法の他に、エスプレッソ等多種多様な方法に制約なく利用できる。
【0030】
本発明に従って製造した飲用コーヒーには、食品衛生法等所定の法律等で認可された各種添加剤を添加することを妨げない。
【0031】
ただし、牛乳(ミルク)を入れてミルク入りと表示する場合は、牛乳等のミルク分を5%入れることが必要であり、ミルク分を50%以上入れる場合は、カフェオレと表示することができる。
【0032】
本発明の飲用コーヒーは、ネルドリップ、サイフォン、ペーパードリップ、パーコレーター、水出しコーヒーメーカー、コーヒーメーカー、メリオール等で小規模で抽出し、抽出直後に飲用に供することができる。また、大規模な抽出方法で製造した後、必要に応じて瞬間加熱殺菌して瓶、缶、プラスチック、ラミネート容器等密封容器に充填するか、或いは密封容器に充填した後レトルト殺菌を行う。本発明の飲用コーヒーを、缶に充填して、自動販売機用の、いわゆる缶コーヒーとする場合は、回転サイクルが短いので、敢えて殺菌処理をする必要はない。
【0033】
また、本発明の飲用コーヒーは、酸化還元電位が−100mV〜−800mVで、pHが6〜9の範囲で調整できる還元水にコーヒー粉末を入れて密封状態でコーヒーを抽出し、所定時間冷蔵した後、所定温度に加熱、濾過することによっても製造できる。
【0034】
【発明の好ましい実施の形態】
以下、発明の好ましい実施の形態を実施例及び比較例により具体的に説明する。
【0035】
【実施例1】
[還元水の製造]
水温20℃の水道水20Lに殺菌処理を施し、殺菌処理を施した原料水に脱塩素処理を施して塩素分を除去し、さらに精密濾過処理を施して異味、異臭、不純物を除去した。この水を測定した結果、pHが7.02、溶存酸素量が8.5mg/Lであった。この水に、白金電極を使用し、電圧1〜50Vで40kHzの周波数の高周波電流を2時間流して、pHが7.11、酸化還元電位が−300mV、溶存酸素量が8.2mg/Lの還元水を製造した。
【0036】
[還元水の検査]
このようにして製造した還元水を、所定の方法で検査した結果、昭和34年厚生省告示第370号に規定される食品、添加物等の規格基準の第1食品D各条清涼飲料水に適格していた。
【0037】
[還元水の飲用検査]
飲用テストを行うため、5才代から70才代の各世代から、それぞれ男女5名ずつを無差別抽出したモニターに、このようにして製造した還元水を飲用してもらった。その結果、全員から日常飲用している水道水より美味しいとの評価を得た。
【0038】
[飲用コーヒーの製造]
キリマンジャロ5gをミディアムローストで焙煎し中挽した。還元水100ccを沸騰させて、通常のペーパードリップ法でコーヒーを抽出した。
【0039】
【比較例1】
比較のため、水温20℃の水道水20Lに殺菌処理を施し、殺菌処理を施した原料水に脱塩素処理を施して塩素分を除去し、さらに精密濾過処理を施して異味、異臭、不純物を除去した酸化還元電位が+400mVの水を抽出媒体として使用したこと以外は、実施例1と同じ手順を繰り返した。
【0040】
[飲用コーヒーのテースティング]
日常過度の喫煙をしないこと、化粧品を落とすこと、正常な味覚を有していることを条件に、コーヒー鑑定士ではない20代〜70代の各世代男女各5名計70名を無差別に選択してテイスターになってもらった。このテイスターに実施例1及び比較例1で製造したコーヒーを事前の説明をせずに、飲用してもらって、それぞれのコク、苦味、酸味、香り、甘みを判定してもらった。その結果を、平均値をとって表1に示す。尚、各表において、
+++++はexcellent、++++はgood、+++はaverage、++はno good、及び+はbadを表す。
【0041】
Figure 2005021118
【0042】
次いで、コーヒー鑑定士10名に試飲してもらった結果、実施例1の方は、キリマンジャロ特有の酸味がマイルドになり、よりFruity(フルーティー)な味になったが、比較例1の方は通常の味であったとの専門的な評価を得た。
【0043】
【実施例2】
[還元水の製造]
実施例1と同じ手順及び装置を使用し、通電時間を長くして酸化還元電位が−400mV、溶存酸素量が6.4mg/Lの還元水を製造した。還元水の検査、飲用テストは実施例1と同じ手順で行った。
【0044】
ケニヤ5gをフレンチローストで焙煎し中挽した。還元水100ccを沸騰させて、通常のペーパードリップ法でコーヒーを抽出した。
【0045】
【比較例2】
比較のため、水温20℃の水道水20Lに殺菌処理を施し、殺菌処理を施した原料水に脱塩素処理を施して塩素分を除去し、さらに精密濾過処理を施して異味、異臭、不純物を除去した酸化還元電位が+400mVの水を抽出媒体として使用したこと以外は、実施例2と同じ手順を繰り返した。
【0046】
[飲用コーヒーのテースティング]
実施例1と同じ手法で飲用テストを行って、得た結果を表2に示す。
【0047】
Figure 2005021118
【0048】
次いで、コーヒー鑑定士10名に試飲してもらった結果、実施例2の方は、フレンチローストしたケニヤ特有の苦味がマイルドになり、よりFruity(フルーティー)な味になったが、比較例2の方は通常の味であったとの専門的な評価を得た。
【0049】
【実施例3】
[還元水の製造]
実施例1と同じ手順及び装置を使用し、通電時間を長くして酸化還元電位が−500mV、溶存酸素量が6.1mg/Lの還元水を製造した。還元水の検査、飲用テストは実施例1と同じ手順で行った。
【0050】
25杯分製造の水だしコーヒメーカーに、還元水を2500cc入れた。フレンチローストで焙煎し中挽したモカ75gで24時間掛けて水だし抽出した。
【0051】
【比較例3】
比較のため、水温20℃の水道水20Lに殺菌処理を施し、殺菌処理を施した原料水に脱塩素処理を施して塩素分を除去し、さらに精密濾過処理を施して異味、異臭、不純物を除去した酸化還元電位が+400mVの水を抽出媒体として使用したこと以外は、実施例3と同じ手順を繰り返した。
【0052】
[飲用コーヒーのテースティング]
実施例1と同じ手法で飲用テストを行って、得た結果を表3に示す。
【0053】
Figure 2005021118
【0054】
次いで、コーヒー鑑定士10名に試飲してもらった結果、実施例3の方は、フレンチローストしたモカ特有の香味が一層増幅し、味もよりFruity(フルーティー)な味になったが、比較例3の方はコク、香りが実施例3より劣っていたとの専門的な評価を得た。
【0055】
【実施例4】
[還元水の製造]
実施例1と同じ手順及び装置を使用し、通電時間を長くして酸化還元電位が−600mV、溶存酸素量が5.9mg/Lの還元水を製造した。還元水の検査、飲用テストは実施例1と同じ手順で行った。
【0056】
キリマンジャロ2.5gとモカ2.5gをそれぞれフレンチローストで焙煎し中挽してブレンドした。還元水100ccを沸騰させて、通常のペーパードリップ法でコーヒーを抽出した。
【0057】
【比較例4】
比較のため、水温20℃の水道水20Lに殺菌処理を施し、殺菌処理を施した原料水に脱塩素処理を施して塩素分を除去し、さらに精密濾過処理を施して異味、異臭、不純物を除去した酸化還元電位が+400mVの水を抽出媒体として使用したこと以外は、実施例4と同じ手順を繰り返した。
【0058】
[飲用コーヒーのテースティング]
実施例1と同じ手法で飲用テストを行って、得た結果を表4に示す。
【0059】
Figure 2005021118
Figure 2005021118
【0060】
次いで、コーヒー鑑定士10名に試飲してもらった結果、実施例4の方は、フレンチローストしたモカ特有の香味がFruity(フルーティー)になり、キリマンジャロの酸味がマイルドになったが、比較例4の方は通常の味であったとの専門的な評価を得た。
【0061】
【実施例5】
[還元水の製造]
実施例1と同じ手順及び装置を使用し、通電時間を長くして酸化還元電位が−400mV、溶存酸素量が6.4mg/Lの還元水を製造した。還元水の検査、飲用テストは実施例1と同じ手順で行った。
【0062】
ガラスフラスコに還元水100ccを入れ、ケニヤ5gをフレンチローストで焙煎し中挽した粉末を入れて栓をして密封状態にして、冷蔵庫で24時間冷却して、コーヒーを抽出した後、取り出して、60℃で加熱、濾過して飲用に供せる状態にした。
【0063】
【比較例5】
比較のため、水温20℃の水道水20Lに殺菌処理を施し、殺菌処理を施した原料水に脱塩素処理を施して塩素分を除去し、さらに精密濾過処理を施して異味、異臭、不純物を除去した酸化還元電位が+400mVの水を抽出媒体として使用したこと以外は、実施例5と同じ手順を繰り返した。
【0064】
[飲用コーヒーのテースティング]
実施例1と同じ手法で飲用テストを行って、得た結果を表5に示す。
【0065】
Figure 2005021118
【0066】
次いで、コーヒー鑑定士10名に試飲してもらった結果、実施例5の方は、フレンチローストしたケニヤ特有の苦味がマイルドになり、よりFruity(フルーティー)な味になったが、比較例5の方は通常の味であったとの専門的な評価を得た。
【0067】
【実施例6】
本発明で、コーヒーの抽出媒体として従来の通常の水に換えて、酸化還元電位が−100mV〜−800mVの還元水を使用することによる生物電気化学的試験を行った。この試験を定量的に行うことは困難であるので、酸化還元電位が−100mV〜−800mVの還元水と、従来のコーヒー抽出用水である酸化還元電位が+400mVの水を使用し、それ以外は全く同じ条件で飲用コーヒーを製造し、それを、健康な成人男性の同一人物が同じ時間で抵抗なく何杯飲用できるかということで試験を行った。その結果、酸化還元電位が−100mV〜−800mVの還元水で抽出した本発明のコーヒーは、通常のコーヒーカップで、10時間で10杯の飲用が可能であった。一方、従来のコーヒー抽出用水である酸化還元電位が+400mVの水で抽出したコーヒーは、5杯の飲用が限度であった。
この試験を、テイスターを変えて20人で同じ試験を行ったが、同じような結果を得た。
【0068】
これは、本発明で使用する水の酸化還元電位の−100mV〜−800mVが、生体臓器の酸化還元電位である−100mV〜−400mVと、生体内で適合性(adaptability)、或いは親和性(affinity)、若しくは平衡(equilibrium)を取りやすく、そのため、いわゆる臓器になじむからではないかと推断される。ただし、これは試験結果による現象面から蓋然性を判断したに過ぎず、科学的に正確な評価は、今後の生物電気化学、或いは生化学等による考察を待たなければならない。
【0069】
【発明の効果】
請求項1の発明により、コク、苦味、酸味、香り、甘み等コーヒー本来の風味を損なわず、むしろ向上させた上で、健康飲料としても飲用でき身体に良い影響を与えることができる飲用コーヒーが提供される。
【0070】
請求項2の発明により、コク、苦味、酸味、香り、甘み等コーヒー本来の風味を損なわず、むしろ向上させた上で、生体臓器の酸化還元電位と同じ酸化還元電位を有し、健康飲料としても飲用でき身体に良い影響を与えることができる飲用コーヒーが提供される。
【0071】
請求項3の発明により、コーヒーが有するFruity或いはFloralな味が増幅される。

Claims (3)

  1. 酸化還元電位が−100mV〜−800mVで、pHが6〜9の範囲で調整できる還元水を、コーヒーの抽出媒体として使用したことを特徴とする飲用コーヒー。
  2. 還元水が、酸化還元電位が、生体臓器の酸化還元電位と同じ範囲の−100mV〜−400mVで、pHが6〜9の範囲で調整できる請求項1に記載の飲用コーヒー。
  3. 酸化還元電位が−100mV〜−800mVで、pHが6〜9の範囲で調整できる還元水にコーヒー粉末を入れて密封状態でコーヒーを抽出し、所定時間冷蔵した後、所定温度に加熱、濾過することを特徴とする飲用コーヒーを製造する方法。
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