JP2005019498A - 半導体装置 - Google Patents

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【課題】高密度にレイアウト可能な面積効率の高いフューズを有する半導体装置を提供する。
【解決手段】レーザーを用いて溶断されるフューズ11と、フューズ11の2つの接点を引き出すための共通線13及び引き出し線14とを有する半導体装置であって、フューズ11と共通線13及び引き出し線14とはそれぞれ異なる材料で形成されると共に、共通線13は引き出し線14を覆うように面状に形成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザーを用いて溶断されるフューズと、フューズの2つの接点を引き出すための第1及び2の配線とを有する半導体装置に関し、特に、フューズの多段積みを可能にした半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体装置の構成を図10を参照して説明する。
【0003】
従来の半導体装置では、フューズ101、各接点の引き出し線、共通線102及びスルーホール104(TH1)を用いており、図10のように魚の骨のようなレイアウト(フィッシュボーンタイプ)を用いていた。
【0004】
しかし、この構成下では、1開口103当りフューズ101を2段までしか積むことができず、更にフューズ101が必要な場合は、開口103を別にしてフューズ101を配置するしかなかったが、パッシベーション膜の開口103は幅、間隔それぞれが20um程度必要であり、面積のオーバーヘッドが大きかった。
【0005】
同一開口103に2つのフィッシュボーンタイプのフューズ101を積むことも可能ではあるが、引き出し配線を他のフューズ101の間に通す必要があり、レーザーのスポットの中に入らないようにフューズ間隔を広げなくてはならず、結局、面積が増大してしまう。
【0006】
共通線102についてもフューズ101より太い2um程度の幅を確保しているが、レーザースポットに入らないよう更にマージンをもたせており、面積増大の一因にもなっている。また、共通線102が線状であることから、切断時のレーザーによるダメージに弱く、数箇所切れてしまうとその共通線102に繋がるフューズ101が使えなくなってしまうという問題がある。
【0007】
また、フィッシュボーンタイプのフューズ101は、切断に大きなエネルギーが必要であり、その分、周囲に与える影響が大きいという問題がある。
【0008】
【特許文献1】
特開昭57−75442号公報
【0009】
【特許文献2】
特開平9−17872号公報
【0010】
【特許文献3】
特開2002−353311号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、高密度にレイアウト可能な面積効率の高いフューズを有する半導体装置を提供することにある。
【0012】
また、本発明の他の目的は、切断性が良く、耐湿性など信頼度の高いフューズを有する半導体装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明では、レーザーを用いて溶断されるフューズと、フューズの2つの接点を引き出すための第1及び2の配線とを有する半導体装置であって、上記フューズと第1及び2の配線とはそれぞれ異なる材料で形成されると共に、第1の配線は第2の配線を覆うように面状に形成されていることを特徴とする。
【0014】
ここで、前記第1及び2の配線は、同一工程で形成されるスルーホールを介してヒューズにそれぞれ接続されていることが好ましい。
【0015】
また、前記ヒューズと第1及び2の配線は、パッシベーション膜の開口部分に形成されていることが好ましい。
【0016】
前記第1の配線は第2の配線を覆うことにより、レーザーによるダメージや水分などから第2の配線を保護する。
【0017】
また、前記第1の配線を複数のフューズで共用することにより、フューズをマトリックス状に配置することが可能になる。
【0018】
例えば、前記第1の配線は、第2の配線とフューズとを接続するためのスルーホール部分のみ開口され、このスルーホール部分を除いた部分において第1の配線は第2の配線を覆う。
【0019】
好ましくは、前記フューズはアルミを主成分とする材料により形成され、第1の配線は窒化チタンもしくはポリシリコンを主成分とする材料により形成され、第2の配線はタングステンを主成分とする材料により形成されている。
【0020】
また、前記フューズはメインワード線もしくはカラム選択線と同一工程で形成され、第1の配線は容量電極の対極と同一工程で形成され、第2の配線はビット線と同一工程で形成されることが好ましい。
【0021】
例えば、前記第2の配線をゲート配線材料で形成し、第1の配線と第2の配線とをコンタクトを介して接続するようにしても良い。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
最初に、図1及び第2を参照して、本発明の第1の実施の形態による半導体装置について説明する。ここで、図1は第1の実施の形態による半導体装置の平面図を、図2はそのA−A’断面図を示す。
【0023】
本発明の第1の実施の形態の特徴は、従来のようにフューズに切断、非切断の判定を行うための電位、信号を供給する配線材料を線状にレイアウトするのではなく、面状にレイアウトすることによりフューズの他端を引き出す配線を覆ったことにある。
【0024】
具体的には、図1及び図2に示すように、基板10上に、フューズ11の両端に形成されたスルーホール12を介して、第1の配線としての共通線13と第2の配線としての引き出し線14とがフューズ11にそれぞれ接続されている。このフューズ11、スルーホール12、共通線13及び引き出し線14は、層間膜15内に形成されている。
【0025】
本発明では、面状の共通線13によって、他方の引き出し線14の上を覆う構造を有している。この面状の共通線13が引き出し線14の上を覆うことにより、フューズ11の切断時のレーザーによる損傷や、パッシベーション膜16の開口17から進入する水分から引き出し線14を保護する。
【0026】
また、面状であることから、共通線13自身に多少の損傷を受けても、フューズ情報の読み出しには影響ない。さらに、フューズ11自体が小さいことから、切断時のレーザーのエネルギーも小さくでき、損傷も少なくなる。
【0027】
従って、後述のように、1つのパッシベーション膜16の開口17当り、何段にもフューズ11を積んで配置することができ、パッシベーション膜16の開口17を含めたフューズレイアウトの大幅な面積低減という効果が得られる。1GDRAMでは、1チップ当りのフューズ本数が2万本を越える予定であり、本発明による効果は著しい。
【0028】
また、本発明では、フューズ11と共通線13及び引き出し線14とは、それぞれ異なる材料で形成されている。例えば、フューズ11はアルミを主成分とする材料により形成され、共通線13は窒化チタンもしくはポリシリコンを主成分とする材料により形成され、引き出し線14はタングステンを主成分とする材料により形成されている。また、上記共通線13及び引き出し線14は、同一工程で形成されるスルーホール12を介してフューズ11にそれぞれ接続されている。
【0029】
(第2の実施の形態)
次に、図3、図4及び図5を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、半導体装置の一例としてDRAMを適用した場合について説明する。ここで、図3は第2の実施の形態の半導体装置の平面図を示し、図4及び図5はそのB−B’線、C−C’線にそれぞれ沿った断面図を示す。
【0030】
第2の実施の形態によるDRAMでは、基板30上に、フューズ31として第2メタル(M2)、共通線33としてメモリセル対極(PL)、引き出し線34として第1メタル(M1)を使用している。フューズ31は、第1スルーホール32(TH1)により、共通線33としてのメモリセル対極(PL)と引き出し線34として第1メタル(M1)の両方に一括で接続される。また、これらの構造はフューズ31の切断性から、パッシベーション膜36(PIQ)の開口37に形成される。
【0031】
また、フューズ31、共通線33引き出し線34及び第1スルーホール32は、層間膜35内に形成されている。
【0032】
そして、本発明に従って、共通線33は面状にレイアウトされ、複数のフューズ31で共有されている。また、共通線33は、引き出し線34とフューズ31とを接続するのに用いる第1スルーホール32の部分のみ穴が開き、引き出し線34はこの部分を除き共通線33の下に配置されている。
【0033】
上記構成おいては、引き出し配線34が共通線33によって覆われているため、レーザー照射時に切断するフューズ31に繋がる引き出し線34以外の引き出し線34は損傷を受けにくくなっている。また、共通線33自体は面状に配置されているため、レーザーにより一部を損傷しても完全に断線しオープンになることはない。このため、図5に示すように、フューズ31とフューズ31の間を他のフューズ31の引き出し線を通すことができる。
【0034】
従って、1つのパッシベーション膜36の開口37に対して、フューズ31を何段も積むことができるという効果がもたらされる。パッシベーション膜36は、20um程度の幅及び間隔が必要であるから、大幅な面積の低減が可能となる。
【0035】
また、フューズ31はメインワード線もしくはカラム選択線と同一工程で形成され、共通線33は容量電極の対極(プレート)と同一工程で形成され、引き出し線34はビット線と同一工程で形成される。
【0036】
また、隣り合うフューズ31の間には、ガードを挿入するようにしても良い。
【0037】
(第3の実施の形態)
次に、図6及び図7を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0038】
前記第2の実施の形態では、本発明の半導体装置をDRAMに適応したが、本発明はDRAM以外の半導体装置についても適用することができる。
【0039】
本発明をDRAM以外に適応した場合の半導体装置の平面図を図6に示す。また、図6のD−D’線の断面図を図7に示す。
【0040】
本第3の実施の形態では、基板60上に、第2メタル(M2)としてのフューズ61、第1メタル(M1)としての共通線63、ゲート配線(GATE)としての引き出し線64を使用している。図7に示すように、フューズ61は、共通線63と第1スルーホール62(TH1)で接続されている。他方、引き出し側は第1スルーホール62により一旦共通線63と接続され、更にコンタクト67(CNT)によりゲート配線としての引き出し線64に接続されている。勿論、引出し側のM1は共通線のM1とは、囲まれているだけで接続されていない。これらの構造はフューズ61の切断性から、パッシベーション膜65(PIQ)の開口66に形成される。
【0041】
従って、このような場合でも、引き出し線64を共通線63で覆うことが可能であるので、前記実施の形態と同様な効果が得られる。しかも、DRAMに特有のメモリセル対極(PL)を使わないので、他の製品にも適用可能である。勿論、DRAMにも適用することも可能である。
【0042】
本第3の実施の形態では、共通線63(M1),引き出し線64(M2)として、他のメタル層を用いてもよい。さらには、ゲート配線64の代わりに拡散層を用いてもよい。
【0043】
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態では、引き出し線に対しさらに複数の層を重ねて信頼度高めることができる。そのための構成を、第4の実施の形態として図8及び図9に示す。
【0044】
ここで、図8は第4の実施の形態の半導体装置の平面図を示し、図9はそのE−E’線に沿った断面図を示す。
【0045】
本第4の実施の形態は、PL68をフューズ61(M2)と共通線63(M1)との間に入れた点以外は、上記第3の実施の形態と同じなので、その構成の説明は省略する。本第4の実施の形態では、引き出し線64に対するレーザー照射による損傷を更に低減でき、本発明の目的が達成されることは勿論、共通線63も損傷を低減可能であり、より一層の信頼度が向上する。
【0046】
上記実施の形態において、ゲート配線(GATE)、共通線(M1)、フューズ(M2)、PLは他の層に変更してもよい。また、共通線をPLとし、引出し線にM1、GATEの両方を使用することにより引き出せる配線の本数を増やしフューズの段数を更に増やすことも可能である。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、高密度にレイアウト可能な面積効率の高いフューズを有する半導体装置を提供することができる。その理由は、本発明では、フューズをパッシベーション膜の1開口当り多段(2段以上)に積むことが可能となったからである。
【0048】
また、本発明によれば、切断性が良く、耐湿性など信頼度の高いフューズを有する半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による半導体装置の平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態による半導体装置の図1のA−A’断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態による半導体装置の平面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態による半導体装置の図3のB−B’断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態による半導体装置の図3のC−C’断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態による半導体装置の平面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態による半導体装置の図6のD−D’断面図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態による半導体装置の平面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態による半導体装置の図8のE−E’断面図である。
【図10】従来の半導体装置の平面図である。
【符号の説明】
10 基板
11 フューズ
12 スルーホール
13 共通線
14 引き出し線
15 層間膜
16 パッシベーション膜
17 開口

Claims (9)

  1. レーザーを用いて溶断されるフューズと、フューズの2つの接点を引き出すための第1及び2の配線とを有する半導体装置であって、
    上記フューズと第1及び2の配線とはそれぞれ異なる材料で形成されると共に、第1の配線は第2の配線を覆うように面状に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1及び2の配線は、同一工程で形成されるスルーホールを介してフューズにそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記フューズと第1及び2の配線は、パッシベーション膜の開口部分に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記第1の配線は第2の配線を覆うことにより、レーザーによるダメージや水分などから第2の配線を保護することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  5. 前記第1の配線を複数のフューズで共用することにより、フューズをマトリックス状に配置したことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  6. 前記第1の配線は、第2の配線とフューズとを接続するためのスルーホール部分のみ開口され、このスルーホール部分を除いた部分において第1の配線は第2の配線を覆うことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  7. 前記フューズはアルミを主成分とする材料により形成され、第1の配線は窒化チタンもしくはポリシリコンを主成分とする材料により形成され、第2の配線はタングステンを主成分とする材料により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  8. 前記フューズはメインワード線もしくはカラム選択線と同一工程で形成され、第1の配線は容量電極の対極と同一工程で形成され、第2の配線はビット線と同一工程で形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  9. 前記第2の配線はゲート配線材料で形成されており、第1の配線と第2の配線とはコンタクトを介して接続されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
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