JP2005019287A - コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】両コネクタハウジングのコネクタ嵌合方向および嵌合直交方向のがたを規制することができ、既存のコネクタハウジングをそのまま利用することにより、部品コストを低く抑えることができるコネクタを提供する。
【解決手段】雄型コネクタハウジング13のインナハウジング15に、相互に合体されるインナリング38及びアウタリング42と、インナリング38を支持する防水用のスプリングパッキン31とを設け、インナリング38及びアウタリング42には相手側のリング38,42に対して相互に当接する傾斜面39a,43aをそれぞれ形成し、アウタリング42をインナハウジング15の前端面より突出させて組み付け、両コネクタハウジング13の嵌合時に、アウタリング42の前端面43cに雌型コネクタハウジング48の奥壁52aを当接させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両走行時などの振動によるがた付きを規制し、両コネクタハウジング内の雄・雌両端子の接続信頼性に優れるコネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6〜図7は従来のコネクタを示すものである(特許文献1)。
このコネクタ61は、雌端子62を収容する雄型コネクタ63と、雄端子70を収容する雌型コネクタ65とで成り、合成樹脂製の一方のコネクタハウジング64の外側のフード部64bの内面にがた規制突部67を一体に形成し、他方のコネクタハウジング68の外壁面をがた規制突部67の表面に隙間なく接触させて、両コネクタ63,65の嵌合直交方向のがたを規制したものである。
【0003】
一方のコネクタハウジング64は雄型のインナハウジング64aとその外側の矩形筒状のフード部64bとで成り、インナハウジング64a内に雌端子62が収容されている。雌端子62は合成樹脂製のフロントホルダ69で二重係止されている。インナハウジング64aの基部には防水パッキン71が装着されている。がた規制突部67は略長方形状を呈している。
【0004】
フード部64bとインナハウジング64aとの間に他方のコネクタハウジング68が挿入される。図7は嵌合直前の状態を示している。両コネクタハウジング64,68の嵌合と同時に雄・雌両端子62,70が接続され、他方のコネクタハウジング68の先端部がパッキン71に密着し、フード部64bのロックアーム72が他方のコネクタハウジング68の係合突起74に係合して、両コネクタ63,65がロックされ、それと同時に、一方のコネクタハウジング64のフード部64aと他方のコネクタハウジング68とのコネクタ嵌合直交方向のがたが規制突部67で防止され、車両走行時等の振動による雄・雌両端子62,70の摩耗の低減が図られている。
【0005】
しかしながら、上記従来のコネクタ61にあっては、コネクタ嵌合直交方向のがたは規制されるものの、コネクタ嵌合方向のがたは規制されないため、車両走行時などの振動やエンジン等の振動がコネクタ61に伝わり、雄・雌両端子62,70が擦れ合って、擦過摩耗や擦過腐食などが生ずるという問題があった。
【0006】
また、がた規制突部67は、フード部64aの内面に突設されているため、フード部64aと他方のコネクタハウジング68とはがた規制突部67を介して接触し、がたが規制されるようになっているものの、一方のコネクタハウジング64の端子収容部であるインナハウジング64aと他方のコネクタハウジング68とは接触しないため、インナハウジング64aのがたが直接的には防止されず、雄・雌端子62,70にがたが生じ、両端子62,70の摩耗が完全には解消されないという懸念があった。
【0007】
さらに、長期に渡って使用された場合に、がた規制突部67が車両走行時などの振動によって摩滅し、フード部64bと他方のコネクタハウジング68の外壁面との間に隙間を生じ、コネクタ嵌合直交方向のがたを生じかねないという懸念もあった。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−198127(第3−4頁、図4,図6)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した点に鑑み、両コネクタハウジングのコネクタ嵌合方向および嵌合直交方向のがたを規制することができ、雄・雌両端子の摩耗等を確実に防止することができることに加え、コネクタハウジングに変更を加えずに、既存のコネクタハウジングをそのまま利用することにより、部品コストを低く抑えることができるコネクタを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るコネクタは、一方のコネクタハウジングに、相互に合体される一対のがた規制部材が設けられ、該一対のがた規制部材の一方又は両方に、相手側のがた規制部材に当接する傾斜面が形成され、両コネクタハウジングの嵌合時に、開口側に位置する一方のがた規制部材の端部に他方のコネクタハウジングの壁部が当接することを特徴とする。
上記構成によれば、両コネクタハウジングの嵌合時に、開口側に位置する一方のがた規制部材が、他方のコネクタハウジングの壁部に押され、コネクタ嵌合反対方向に移動し、傾斜面を有するがた規制部材に相手側のがた規制部材が乗り上げて、一対のがた規制部材がその板厚方向で(内側と外側とで)重なり合い、両コネクタハウジングは、コネクタ嵌合方向と嵌合直交方向に隙間なく密着した状態となる。また、他方のコネクタハウジングにがた規制部材に乗り上げる傾斜面を形成しなくてもよくなり、形状変更などの設計変更を加えることなく、他方のコネクタハウジングに既存のコネクタハウジングを用いることが可能となる。
【0011】
請求項2に係るコネクタは、請求項1記載のコネクタにおいて、前記一方のコネクタハウジングに、奥側に位置する他方のがた規制部材を支持する弾性部材が設けられたことを特徴とする。
上記構成によれば、両コネクタハウジングの嵌合によって、奥側に位置するがた規制部材が、コネクタ嵌合反対方向に移動して弾性部材に弾性的に支持されることで、弾性部材と、奥側に位置するがた規制部材と、開口側に位置するがた規制部材とがそれぞれ隙間なく密着する。
【0012】
請求項3に係るコネクタは、請求項2記載のコネクタにおいて、前記弾性部材が、前記一方のコネクタハウジングに装着された防水用のスプリングパッキンであることを特徴とする。
上記構成によれば、がたの規制とコネクタハウジング内の防水とを同時に行うことができる。
【0013】
請求項4に係るコネクタは、請求項1〜3の何れか1項に記載のコネクタにおいて、前記一方のがた規制部材に抜け止め用の係止部が形成されたことを特徴とする。
上記構成によれば、例えばフロントホルダのような係止部材を新たに設けなくても、一方のコネクタハウジングからがた規制部材が抜け出すことが防止される。
【0014】
請求項5に係るコネクタは、請求項1〜4の何れか1項に記載のコネクタにおいて、前記一方のコネクタハウジングの端子収容部であるインナハウジングに、前記一対のがた規制部材が設けられたことを特徴とする。
上記構成によれば、インナハウジング内で接続している雄・雌両端子のがたを直接的に規制することができる。
【0015】
請求項6に係るコネクタは、請求項1〜5の何れか1項に記載のコネクタにおいて、前記一対のがた規制部材の少なくとも一方がばね性を有することを特徴とする。
上記構成によれば、がた規制部材がコネクタ嵌合方向および嵌合直交方向に伸縮自在となり、両コネクタハウジングの射出成形後の寸法のばらつきが吸収され、両コネクタハウジングの密着性が更に向上する。
【0016】
請求項7に係るコネクタは、請求項1〜6のいずれか1項に記載のコネクタにおいて、前記がた規制部材が、複数の当接部と、該複数の当接部を周方向に連結する連結部とで構成されたことを特徴とする。
上記構成によれば、がた規制部材が弾性変形し易くなるため、コネクタハウジングにがた規制部材を組み付けやすくなるとともに、組付中における脱落等を防止することもできる。例えば、がた規制部材が環状に連結された場合は、当接部がコネクタハウジングの全周に渡って当接し、コネクタハウジングのがたが方向性なくバランスよく規制される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図5は、本発明に係るコネクタの一実施形態を示すものである。
【0018】
耐振コネクタ(コネクタ)10は、例えば自動車などの車両や電気器具などの振動を生ずる部分に適用される電気接続部品であり、車両走行時の車体振動やエンジンからの強制振動や電気器具の自励振動などに起因するコネクタハウジングのがたを規制し、両コネクタハウジング内の雄・雌両端子の接続信頼性を向上させるものである。
【0019】
本発明に係る耐振コネクタ10は、コネクタ嵌合方向及び嵌合直交方向の2方向のがたを規制することで、雄・雌両端子33,55の摩耗等を確実に防止することができ、また、コネクタハウジング48に変更を加えずに、既存のコネクタハウジング48をそのまま利用することができるものであり、雄型コネクタハウジング(一方のコネクタハウジング)13のインナハウジング15に、相互に合体されるインナリング(がた規制部材)38及びアウタリング(がた規制部材)42と、インナリング38を支持する防水用のスプリングパッキン(弾性部材)31とが設けられ、インナリング38及びアウタリング42には相手側のリング38,42に対して相互に当接する傾斜面39a,43aがそれぞれ形成され、アウタリング42がインナハウジング15の前端面より突出して組み付けられ、両コネクタハウジング13の嵌合時に、アウタリング42の前端面(端部)43cが雌型コネクタハウジング(他方のコネクタハウジング)48の奥壁(壁部)52aに当接することを第1の特徴とするものである。
【0020】
また、両リング38,42の少なくとも一方がばね性を有し、相互に当接する傾斜面39a,43aを含む複数の当接部39,43と、複数の当接部39,43を連結する連結帯(連結部)40,44とで構成されたことを第2の特徴とするものである。
【0021】
以下に、耐振コネクタ10の主要構成部分及びその作用について、主に図1に基づき、必要に応じて他の図を参照しながら詳細に説明する。
耐振コネクタ10は、雄型コネクタハウジング13に雌端子33(図4)の収容された雄型コネクタ12と、雌型コネクタハウジング48に雄端子55(図4)が保持された雌型コネクタ47とで構成されている。
【0022】
雄型コネクタ12は、雄型コネクタハウジング13と、防水用のスプリングパッキン31と、がた規制用のインナリング38及びアウタリング42と、スペーサ45と、電線付きの雌端子33とから構成されている。雄型コネクタハウジング13は、合成樹脂材料を構成材料とし、射出成形されたものであり、端子収容部としてのインナハウジング15と、その外側を覆うフード25とを有している。
【0023】
インナハウジング15は、断面略矩形状をなし、内側には仕切壁16aで区画された2極の端子収容室16と、スペーサ45に対する挿入孔20(図3)とが形成されている。端子収容室16には、基部17aと、基部17aに続く自由端部17bとからなる端子係止ランス17(図5)が形成されている。端子係止ランス17の先端側には突起17cが形成されていて、この突起17cが雌端子33の係止孔33aに係合することにより、雌端子33が係止されるようになっている。挿入孔20は、端子収容室16及び端子係止ランス17の撓み空間18に連通形成されている。この挿入孔20にスペーサ45が挿入されることで、端子係止ランス17の撓みが阻止されて、雌端子33に対する端子係止ランス17の係止が外れることが防止されるようになっている。
【0024】
インナハウジング15の後半部には、端子収容室16に連通して後方に延出する電線引き出し部21(図2)が筒状に形成されている。電線引き出し部21には、引き出される電線35に被せられた防水用のゴム栓36が挿入されている。
【0025】
図2に示すように、インナハウジング15の上側の壁部には、両コネクタハウジング13,48を係止させる係止アーム23が形成されている。係止アーム23は、シーソー状をなし、壁部に連結される基部23aにより2点支持されている(図1)。係止アーム23の先端側には垂直な係止面23bが形成されており、雌型コネクタハウジング48の係止突起54が、係止面23bに当接することで、両コネクタハウジング13,48が係止されるようになっている。
【0026】
なお、本明細書における上下、左右、前後の定義は、便宜上以下のように定めることとする。上下方向xとは、雌端子33の並ぶ方向と定め、係止アーム23の位置する側を上とする。左右方向yとは、略長円状をなすスプリングパッキン31の短径方向と定める。前後方向zは、コネクタ嵌合方向と定め、両コネクタハウジング13,48の嵌合先端側を前とし、端子55又は電線35の導出側を後としている。
【0027】
フード25は、インナハウジング15を外側から囲む外壁である。フード25の上側の壁部26には、係止アーム23を外部干渉などから保護するための保護壁26aが延長形成されている。フード23の下側の壁部27と一方の側壁28には、雌型コネクタハウジング48のガイドリブ49a,49bに対するガイド溝27a,28aがそれぞれ形成されている。ガイド溝27a,28aを互いに直交する位置に形成することにより、雌型コネクタハウジング48が上下方向xと左右方向yとに位置決めされ、両コネクタハウジング13,48の嵌合動作がスムーズに行われるようになっている。
【0028】
図3に示すように、インナハウジング15とフード25との間には、略環状の隙間29が形成されている。この隙間29には、スプリングパッキン31やインナリング38やアウタリング42が収容されるとともに、雌型コネクタハウジング48の周壁49が進入されるようになっている。アウタリング42は、インナハウジング15の前端面15aより突出した状態で組み付けられるため、両コネクタハウジング13,48の嵌合時に、アウタリング42の前端面43cが雌型コネクタハウジング48の奥壁52aに押し込まれて、インナリング38とアウタリング42とが相互に合体するようになっている。
【0029】
スプリングパッキン31(図1)は、防水用のパッキンであり、合成ゴムなどを構成材料とし、インナハウジング15の外周面に沿って設けられるものである。スプリングパッキン31の外面には、雌型コネクタハウジング48の周壁49内面に密着する二つの突起31a,31aが形成されている。スプリングパッキン31の後端面31bはインナハウジング15の奥側の壁部に当接し、前端面31cはインナリング38の後端面39cに当接するようになっている。
【0030】
がた規制部材としてのインナリング38およびアウタリング42は、それぞれ樹脂成形されたものである。両リング38,42は、インナハウジング15の外周面に沿って移動自在であるが、開口側に位置するアウタリング42の内接面43eに突設された突起(係止部)43f(図2、4)により、インナハウジング15からの抜け出しが阻止されている。インナリング38は、スプリングパッキン31とアウタリング42との間に位置し、スプリングパッキン31に弾性支持されるように組み付けられている。アウタリング42は、インナリング38の外側に位置し、その先端側をインナハウジング15の先端面より突出させた状態で組み付けられている。
【0031】
インナリング38は、上向き傾斜面39aを有する当接部39が連結帯40により複数連結されて形成されている。当接部39は、上下に各一つずつ形成され、左右に各二つずつ形成されている。当接部39は、断面台形状をなし、前側の外向き傾斜面39aと、傾斜面39aに続く外接面39bと、外接面39bに交差して続く垂直な後端面39cと、両側面39d,39dと、内接面39eとからなっている。外向き傾斜面39aは、両コネクタハウジング13,48の嵌合時に、アウタリング42が乗り上げる斜面である。外接面39bは、雌型コネクタハウジング48の周壁49の内周面に倣った形状に湾曲形成されている。後端面39cは、スプリングパッキン31の前端面31cに当接する。両側面39d,39dには、連結帯40が連結されている。内接面39eは、インナハウジング15の外周面に当接する湾曲面である。
【0032】
連結帯40は、インナリング38が弾性変形できるように、当接部39より薄肉に形成されている。このため、当接部39はインナハウジング15の外周面に密着し易くなっている。また、雄型コネクタハウジング13にインナリング38を組み付けやすくなり、組付中における脱落等を防止することもできる。
【0033】
アウタリング42も、インナリング38と同様にして、傾斜面43aを有する複数の当接部43が連結帯44により連結されて形成されている。当接部43は、インナリング38の当接部39と対応する位置に形成されている。当接部43の後側には、インナリング38の外向き傾斜面39aに当接する内向き傾斜面43aが形成されている。内向き傾斜面43aに続き内接面43eが形成され、内接面43eに交差して垂直な前端面43cが形成されている。当接部の外接面43bは、湾曲形成され、雌型コネクタハウジング48の周壁49の内周面に密着した状態に当接するようになっている。
【0034】
アウタリング42は、インナリング38の傾斜面39aに乗り上がり易いように、インナリング38より弾性変形し易い軟質材料、例えば合成ゴムやエラストマ樹脂などで形成することが好ましい。このような材料で形成すると、相互に当接する両傾斜面39a,43aに傾斜角度の誤差があっても、誤差が吸収されてインナリング38とアウタリング42とが隙間なく密着する。また、径方向の寸法誤差が吸収されるとともに、雌型コネクタハウジング48の周壁49の内周面に倣って湾曲変形し、密着性が向上する。車両走行中の車体振動等に対する振動吸収性も向上する。
【0035】
このように、両コネクタハウジング13,48が嵌合し、アウタリング42の前端面43cに雌型コネクタハウジング48の奥壁52aが当接し、インナリング38とアウタリング42とが相互に合体し、両リング38,43の一部が半径方向(板厚方向)に重なり合うことで、両コネクタハウジング13,48は、コネクタ嵌合方向と嵌合直交方向に隙間なく密着した状態となる。これにより、両コネクタハウジング13,48の互いに直交する2方向のがた付きが規制され、振動による雄・雌両端子33,55の摩耗が防止されるようになっている。
【0036】
また、がた規制用の部材がインナリング38とアウタリング42とで構成されているため、雌型コネクタハウジング48に形状変更などの設計変更を加える必要がなく、雌型コネクタハウジング48の共通化による部品コストの低減を図ることも可能となる。
【0037】
雌型コネクタ47は機器直付け式のものであり、機器(図示せず)に固定する又は機器と一体のフランジ部50と、フランジ部50に続く端子固定部51と、端子固定部1に続く略矩形環状の周壁49とで雌型コネクタハウジング48が構成されている。周壁49の前側のコネクタ嵌合室52に突出した雄端子55と雌型コネクタハウジング48とで雌型コネクタ47が構成されている。
【0038】
周壁49の上側の壁部には、係止アーム23の係止面23bに当接する係止突起54が形成されている。係止突起54は、傾斜面54aと、傾斜面54aに続く垂直係止面54bを有している(図4)。垂直係止面54bが、係止アーム23の係止面23bに当接することで、両コネクタハウジング13,48が係止されるようになっている。
【0039】
周壁49の内側には、コネクタ嵌合室52を存し、雄型コネクタハウジング13のインナハウジング15が嵌入されるようになっている(図4)。コネクタ嵌合室52の奥壁52aは、インナハウジング15の前端面15aより突出するアウタリング42の前端面43cに当接するようになっている。
【0040】
以下に、耐振コネクタ10の組立及び嵌合方法を順に説明する。
先ず、図2に示すように、雄型コネクタハウジング13のインナハウジング15の外周面にスプリングパッキン31とインナリング38とアウタリング42とを奧から順に組み付ける。スプリングパッキン31は雄型コネクタハウジング13の樹脂成形時に二色成形等により固着させてもよい。インナリング38及びアウタリング42は、インナハウジング15の外周面に沿ってスライド気味に組み付ける。
【0041】
次いで、電線付きの雌端子33が収容されたインナハウジング15の前端側からスペーサ45(図3,5)を組み付ける。スペーサ45は、水平な壁部45aと、垂直な壁部45bとからなり、T字状をなしている。スペーサ45を組み付けると、水平な壁部45aが端子係止ランス17の撓み空間18に進入し、端子係止ランス17の撓みが阻止され、雌端子33の抜けが確実に防止されるようになっている。垂直な壁部45bには、係止孔45cが形成されていて、挿入孔20内の壁部に突設された突起に係合し、スペーサ45が抜け止めされている。
【0042】
図4,5に示すように、両コネクタハウジング13,48を嵌合させると、雄型コネクタハウジング13のインナハウジング15が雌型コネクタハウジング48のコネクタ嵌合室52に嵌入されるとともに、雌型コネクタハウジング48の周壁49がインナハウジング15とフード25との間の略環状の隙間29に進入する。そして、コネクタ嵌合室52の奥壁52aがアウタリング42の前端面43cに当接し、アウタリング42がコネクタ嵌合方向に押し込まれ、インナリング38の外向き傾斜面39aに乗り上げて両リング38,42が合体するとともに、雄・雌両端子33,55が端子接続する。両コネクタハウジング13,48は、雄型コネクタハウジング13の係止アーム23に、雌型コネクタハウジング48の係止突起54が係合することで、係止状態が維持される。
【0043】
両コネクタハウジング13,48の係止状態において、スプリングパッキン31にはインナリング15が弾性的に支持され、インナリング38にはアウタリング42の先端側が乗り上げて半径方向に重なり、アウタリング42の前端面43cにはコネクタ嵌合室52の奥壁52aが当接することにより、両コネクタハウジング13,48のコネクタ嵌合方向および嵌合直交方向の隙間が無くなり、振動による両コネクタハウジング13,48の互いに直交する2方向のがたが規制され、雄・雌両端子33,55の摩耗が防止される。スプリングパッキン31やアウタリング42に弾性変形し易い軟質材料を用いることで、両コネクタハウジング13,48の密着性や振動吸収性や防水性が向上し、雄・雌両端子33,55の摩耗や腐食が効果的に防止される。
【0044】
なお、本実施形態においては、雌型コネクタ47として機器直付けコネクタを用いたが、これに限らず通常のワイヤハーネスのコネクタを用いることも可能である。また、インナリング38に上向き傾斜面39aを形成し、アウタリング42に内向き傾斜面43aを形成したが、これとは反対に、インナリング38に内向き傾斜面を形成し、アウタリング42に上向き傾斜面を形成してもよい。
【0045】
また、がた規制部材をリング状に形成することに制約するものではなく、種々の形状に形成することができる。また、スプリングパッキン31を設けずに、インナリング38を軟質材料で形成し、防水機能をもたせることもできる。インナリング38及びアウタリング42は、雄型コネクタハウジング13のインナハウジング15に組み付けられるようになっているが、雌型コネクタハウジング48の内側に設けてよい。インナリング38及びアウタリング42の両方に、相互に当接する傾斜面39a,43aが形成されているが、いずれか一方に傾斜面を形成してもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、一対のがた規制部材が、コネクタ嵌合方向に押し込まれるとともに、その板厚方向で重なり合うから、両コネクタハウジングは、コネクタ嵌合方向と嵌合直交方向に隙間なく密着した状態となる。したがって、両コネクタハウジングの互いに直交する2方向のがた付きが規制され、振動による雄・雌両端子の摩耗が防止される。また、他方のコネクタハウジングに既存のコネクタハウジングを用いることが可能となり、コネクタハウジングの共通化による部品コストの低減を図ることができる。
【0047】
請求項2記載の発明によれば、奥側に位置するがた規制部材が、弾性部材に弾性的に支持されることで、弾性部材と、奥側に位置するがた規制部材と、開口側に位置するがた規制部材とがそれぞれ隙間なく密着する。したがって、コネクタ嵌合方向の両コネクタハウジングのがたを規制することができるとともに、振動吸収性が向上する。
【0048】
請求項3記載の発明によれば、弾性部材がスプリングパッキンであるから、がたの規制とコネクタハウジング内の防水とを同時に行うことができる。
【0049】
請求項4記載の発明によれば、開口側に位置するがた規制部材に抜け止め用の係止部が設けられているから、例えばフロントホルダのような係止部材を新たに設けなくても、一方のコネクタハウジングからがた規制部材が抜け出すことが防止される。したがって、部品点数を少なくすることができ、部品コストを低減することができる。
【0050】
請求項5記載の発明によれば、インナハウジングに、一対のがた規制部材が設けられているから、インナハウジング内で接続している雄・雌両端子のがたを直接的に規制することができ、請求項1記載の効果が助長される。
【0051】
請求項6記載の発明によれば、がた規制部材がコネクタ嵌合方向および嵌合直交方向に伸縮自在となり、両コネクタハウジングの射出成形後の寸法のばらつきなどが吸収され、両コネクタハウジングの密着性が更に向上する。また、コネクタハウジングに対するがた規制部材の組付性も高まる。
【0052】
請求項7記載の発明によれば、連結部により複数の当接部が連結されることで、がた規制部材が弾性変形し易くなり、コネクタハウジングにがた規制部材を組み付けやすくなるとともに、組付中における脱落等を防止することもできる。したがって、請求項6記載の効果と同様に、がた規制部材の組付作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコネクタの一実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示すコネクタの一方のコネクタハウジングの組立図である。
【図3】図2に示す一方のコネクタハウジングの斜視図である。
【図4】図1に示す両方のコネクタハウジングを嵌合させた状態の断面図である。
【図5】図1に示すコネクタに挿入された雄・雌両端子の接続状態を示す断面図である。
【図6】従来のコネクタの一形態を示す嵌合状態の断面図である。
【図7】同じく従来のコネクタを示す嵌合直前の状態の縦断面図である。
【符号の説明】
10 耐振コネクタ(コネクタ)
13 雄型コネクタハウジング(一方のコネクタハウジング)
15 インナハウジング
31 スプリングパッキン(弾性部材)
38 インナリング(他方のがた規制部材)
39,43 当接部
39a 外向き傾斜面
40,44 連結帯(連結部)
42 アウタリング(一方のがた規制部材)
43a 内向き傾斜面
43c 前端面(端部)
43f 突起(係止部)
48 雌型コネクタハウジング(他方のコネクタハウジング)
52a 奥壁(壁部)

Claims (7)

  1. 一方のコネクタハウジングに、相互に合体される一対のがた規制部材が設けられ、該一対のがた規制部材の一方又は両方に、相手側のがた規制部材に当接する傾斜面が形成され、両コネクタハウジングの嵌合時に、開口側に位置する一方のがた規制部材の端部に他方のコネクタハウジングの壁部が当接することを特徴とするコネクタ。
  2. 前記一方のコネクタハウジングに、奥側に位置する他方のがた規制部材を支持する弾性部材が設けられたことを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  3. 前記弾性部材が、前記一方のコネクタハウジングに装着された防水用のスプリングパッキンであることを特徴とする請求項2記載のコネクタ。
  4. 前記一方のがた規制部材に抜け止め用の係止部が形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタ。
  5. 前記一方のコネクタハウジングの端子収容部であるインナハウジングに、前記一対のがた規制部材が設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコネクタ。
  6. 前記一対のがた規制部材の少なくとも一方が、ばね性を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のコネクタ。
  7. 前記がた規制部材が、複数の当接部と、該複数の当接部を連結する連結部とで構成されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のコネクタ。
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