JP2005017372A - 情報表示媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】折り曲げなどで内部の電極が破断しても情報表示の可能な情報表示媒体を提供する。
【解決手段】情報表示媒体10は電極12と電極14とを重ね合わせた形状をしており、電極12は透明である。電極12と電極14の間には光スイッチング素子40と表示素子42が設けられており、透明な電極を透過して白矢印方向から目視可能な画像を表示する。電極12と電極14にはそれぞれ端子16と端子18、および端子20と端子22が設けられ、電極12には端子16と端子18から、電極14には端子20と端子22から電圧が印加される。情報表示媒体10への折り曲げ等により、内部の電極12、14が二つに破断した場合でも、画像表示する事が可能となる。電極12、14の対角または対辺に1組の端子16、18、20、22を配設することにより、電極が破断しても全領域に表示できる
【選択図】 図1
【解決手段】情報表示媒体10は電極12と電極14とを重ね合わせた形状をしており、電極12は透明である。電極12と電極14の間には光スイッチング素子40と表示素子42が設けられており、透明な電極を透過して白矢印方向から目視可能な画像を表示する。電極12と電極14にはそれぞれ端子16と端子18、および端子20と端子22が設けられ、電極12には端子16と端子18から、電極14には端子20と端子22から電圧が印加される。情報表示媒体10への折り曲げ等により、内部の電極12、14が二つに破断した場合でも、画像表示する事が可能となる。電極12、14の対角または対辺に1組の端子16、18、20、22を配設することにより、電極が破断しても全領域に表示できる
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報表示媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報表示媒体として、紙媒体や電子ディスプレイデバイスのほかに、電子ディスプレイの長所と紙の長所を併せもった電子ペーパー、またはデジタルペーパーと呼ばれる情報表示媒体が注目されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
いわゆる電子ペーパーは通常、フレキシブル基板上にメモリ性のある表示素子を備えており、繰り返し記録できる他、表示するための記録装置装置から脱着して持ち歩くことができる。このような電子ペーパーとしては、マトリックス電極により表示素子を駆動する方式とフレキシブル基板上に形成された表示素子を電気ヘッドにより記録する方式、そして電極を用いずにシート上に形成された表示素子をサーマルヘッドで熱的に記録する方式があるが、マトリックス方式では端子が多く、記録装置との脱着における信頼性が低く、電気ヘッド書き込みやサーマルヘッドはヘッドと媒体が接触しており、ヘッドが汚れ書き込み不良を起こしたり、ヘッドの汚れにより媒体に傷がつく危険性があるなど信頼性が低い。
【0004】
これに対し、光書き込み型電子ペーパーでは電極は上下一対と少なく、また画像情報は光画像として書き込まれるため、ヘッドが直接媒体に接触することのない非接触式なので繰り返し記録において信頼性が高い。
【0005】
しかしながら、光書き込み型電子ペーパーは折り曲げられたり、機械的なストレスを繰り返し与えられたりした場合、電極が破断してしまうことがある。媒体が真中で電極の破断を生じた場合、記録装置と接続している側は記録することができるが、記録装置と接続していない側は電圧が印加されず書き込みができないことがあった。このため、たとえば工場などでは、あやまって折り曲げられ電極が破損し、必要な情報を表示しなければならないエリアが表示できないということが起こる。
【0006】
図7に示すように情報表示媒体100の電極101と電極102にそれぞれ端子103と104が設けられている場合、図8のように電極101と電極102は端子103と端子104によってのみ電圧を印加される構造である。電極間には光スイッチング素子110と表示素子111を設け、白矢印方向から目視可能な画像情報を透明な電極101を透過して表示する構造となっている。
【0007】
図9(a)のように電極101と電極102を重ねて情報表示媒体100を形成すると、折り曲げられたり、機械的なストレスを繰り返し与えられたり等の原因で情報表示媒体100が図9(b)のように破断線105で折り曲げられ、電極101及び電極102が破断して領域106と領域107とに分断された際に、領域106は端子103と端子104とに接続しているため画像情報の表示が可能だが、領域107は端子103と端子104とに接続していないため画像情報の表示が不可能となってしまう。
【0008】
このとき、破断箇所すなわち破断線105が端子103と端子104に近接しているほど画像表示可能な領域106は狭くなり、場合によっては略全面が画像表示不可能となる。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−180888号公報(図1、第3頁〜第5頁)
【0010】
【発明が解決すべき課題】
本発明は上記事実を考慮し、折り曲げなどで内部の電極が破断しても情報表示の可能な情報表示媒体を提供することを目的とする。
【0011】
【発明を解決する手段】
請求項1に記載の情報表示媒体は、フレキシブル基板上に少なくとも一方を透明電極とする一対の電極間に、透明電極側に配置された表示素子と他方の電極側に配置された光スイッチング素子の少なくとも2種類の素子を直列に積層すると共に、一対の電極と外部装置を接続するための端子を有する情報表示媒体であって、一対の電極それぞれが複数の端子を備え、書き込み時には光スイッチング素子部に光画像を照射すると共に前記複数の端子に同時に電気的な書き込みパルスを印加することにより画像表示を行うことを特徴とする。
【0012】
上記構成の発明では、一対の電極それぞれが複数の端子を備えていることにより、電極の一方あるいは両方が中途で破断しても、破断線で分割された電極の両方に端子が存在すれば続けて画像表示を行なうことができる。
【0013】
請求項2に記載の情報表示媒体は、前記複数の端子がそれぞれ前記フレキシブル基板の対角もしくは対辺に少なくとも一組は配置されていることを特徴とする。
【0014】
上記構成の発明では、端子が情報表示媒体の対角もしくは対辺に存在することで、電極の一方あるいは両方が中途で破断しても、破断線が複数ある端子の間を通る可能性が高くなるため、続けて画像表示を行なえる可能性を高くできる。
【0015】
請求項3に記載の情報表示媒体は前記外部装置への装着時に前記情報表示媒体の短絡状態を検出する検出手段と、前記複数の端子への電圧印加を制御する制御手段とを備え、前記検出手段が短絡を検出した場合は書き込み電圧印加時に該当端子への電圧印加を行なわないことを特徴とする。
【0016】
上記構成の発明では、電極の一方あるいは両方が中途で破断し、かつ端子の一方が短絡していた場合に、該当端子への電圧印加を行なわないことで、使用可能な領域すなわち短絡していない端子側の領域にのみ電圧を印加することにより、情報表示媒体の短絡していない端子側の領域に画像表示を行なえる。
【0017】
請求項4に記載の情報表示媒体は前記端子間の短絡状態を検出する検出手段と、使用者に前記情報表示媒体の故障状態を報知する警告手段とを備えたことを特徴とする。
【0018】
上記構成の発明では、電極が破断、あるいは破断寸前などの故障状態を検出し、使用者に報知することで情報表示媒体に深刻な故障が発生する前に情報表示媒体の交換を使用者に促すことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1には本願発明の第1実施例に係る情報表示媒体が示されている。
【0020】
図1に示す情報表示媒体10は所謂光書き込み型電子ペーパーである。情報表示媒体10は電極12と電極14とを重ね合わせた形状をしており、電極12は透明である。電極12と電極14の間には光スイッチング素子40と表示素子42が設けられており、透明な電極を透過して白矢印方向から目視可能な画像を表示する。
【0021】
電極12と電極14にはそれぞれ端子16と端子18、および端子20と端子22が設けられ、電極12には端子16と端子18から、電極14には端子20と端子22から電圧が印加される構造となる。
【0022】
この情報表示媒体10の表示素子42にはコレステリック液晶素子、強誘電液晶素子、電気泳動素子、電界回転素子、エレクトロクロミック素子、あるいはこれらをカプセル化した素子などが適用可能である。光書き込みの場合、光スイッチング素子40はa−Si素子、有機光導電素子などが適用可能である。
【0023】
また有機光導電素子には、電荷発生材と電荷輸送材を混合して単層化した構成と、電荷発生層と電荷輸送層を順次積層したOPC二層構造、電荷発生層/電荷輸送層/電荷発生層を順次積層し、交流駆動を可能にしたDualCGL構造のOPC三層構造などが適応可能である。電荷発生層に使われる電荷発生材としてはフタロシアニン系、ジブロモアントアントロン、ビスアゾ等が用いられる(特許2000−180888参照)。電荷輸送材としてはベンジジン系、ヒドラゾン系、トリフェニルアミン系が用いられる。
【0024】
光書き込み型情報表示媒体では、光スイッチング素子側あるいは読み出し側と反対側の電極には通常は透明電極が用いられるが、書き込み用光画像を表示素子側から入力する場合は金属電極など非透明電極が用いられることもある。これらの層以外に遮光層や保護層など形態に応じて種々の機能膜を備えていても問題はない。
【0025】
ここでいう端子とは、媒体の電極と装置を電気的に接触するための部位であり、通常は電極上に導電ペーストを介して金属箔などで機械的に補強されているが、電極材料と同一であってもよい。
【0026】
図2に示すように端子18と端子22、端子16と端子20は電極12と電極14を重ね合わせたときに隣接する位置に設けられている。また、同一の電極から引き出された端子16と18、端子20と22はそれぞれ、少なくとも対辺に設けられている必要があり、望ましくは対角に設けられているべきである。
【0027】
これは図3に示すように、破断線13によって電極12(あるいは電極12と電極14)が領域24と領域26に分割されてしまった場合を考えると、例えば図3(a)のように端子22と18/端子20と16が対辺に設けられている場合は破断線13が図面上で横方向でなければ画像表示が不可能になる場合が考えられる。すなわち破断線13が破線のような方向であった場合、分断された領域の一方、あるいは両方が画像表示不可能となる。
【0028】
これに対して図3(b)のように端子22と18/端子20と16が対角に設けられている場合、破断線13Aのように折れた場合と破断線13Bのように折れた場合のどちらでも、すなわち情報表示媒体10が縦横どちらに二つ折りになっても、領域24と領域26にそれぞれ端子が含まれるため、書き込みが可能となる。
【0029】
図4には本願発明の第2実施例に係る情報表示媒体が示されている。
【0030】
図4に示すようにさらに端子を増やして行けば、破断線13がどのような位置、どのような角度であっても分断された領域はどちらも画像表示可能となる可能性が高くなる。このようにコストと機械的制約の許す限り端子の数は多い方が望ましい。
【0031】
また、ひとつの電極に対して端子が1つしかないと全ての電流がその端子を流れるため、端子が破断しやすくなる。これを避けるためには、コンタクトを常に良好に保つか、発生するジュール熱などに耐性のある構造、材料を採用しなければならない。本発明のように端子が2個以上あれば、1個の端子を流れる電流が分割されるため、端子1個にかかる負荷は軽減されるので、端子の信頼性が向上する効果も期待でき、さらに端子の破断によるリスクの分散を図ることもできる。
【0032】
図5には本願発明の第3実施例に係る情報表示媒体が示されている。
【0033】
図5に示すように、情報表示媒体10は電極ごとに複数の端子16、18、20、22を備え、対になった端子ごとに短絡検出手段50を介して駆動電圧印加手段に接続されている。短絡検出手段50は端子に印加される電圧をON/OFFする制御手段も兼ねており、例えば端子18と端子22の間に短絡が検出された場合、端子18と22に印加される駆動電圧をカットする機能を備えている。
【0034】
これにより、破断線13のように電極が破断し、かつ分断された領域24に短絡が検出された場合には領域24を使用して画像表示することは装置全体が故障する危険をもたらす。
【0035】
そこで端子18と22には電圧を印加せず、端子16と20にのみ電圧を印加し、領域26だけで画像表示を行なうことで装置全体の故障を回避しながら領域26を画像表示に使用することができるので、情報表示媒体10の交換を行なうまでの間であっても応急的に使用することができ、装置全体が使用不可能となることがない。
【0036】
図6には本願発明の第4実施例に係る情報表示媒体が示されている。
【0037】
図6に示すように、情報表示媒体10は電極ごとに複数の端子16、18、20、22を備え、対になった端子全てが短絡状態検出手段52および駆動電圧印加手段に接続されている。
【0038】
これにより、例えば以下のように短絡を検出し、その結果によって情報表示媒体10の状態を検出し、前述の第3実施例のように動作を切替えるか、あるいは情報表示媒体10上や別個に設けた表示手段(図示せず)等によって、使用者に対する警告表示を行なう等の対応をとることができる。
【0039】
すなわち、図1で示したような端子配置において
端子18/16間の短絡検出を(a)、
端子22/20間の短絡検出を(b)、
端子18/22間の短絡検出を(c)、
端子16/20間の短絡検出を(d)、
端子18/20間の短絡検出を(e)、
端子22/16間の短絡検出を(f)とすると、
(a)および(b)で導通が確認できなければ電極12、14は破断しており、前記表示手段によって使用者に電極の破断箇所を告知する。(c)および(d)が短絡している場合は装置全体の故障を回避するために短絡している方の領域への電圧印加をOFFとし、また(e)および(f)が短絡している場合は書込み自体が不可となる。
【0040】
以上のような構成により本発明では, 媒体への折り曲げ等により、内部の電極が二つに破断してしまった場合でも、画像表示する事が可能である。電極の対角または対辺に1組の端子を配設することにより、電極が破断しても全領域に表示できる可能性が高まる。また、導通を検出し、かつ、短絡側端子への電圧印加をOFFとすることにより、記録可能な領域の電極に書き込みパルスを印加し、表示することが可能になる。さらに、破断および破断しそうな状態を検出し、警告することにより媒体に著しい劣化が発生する前に媒体の交換を使用者に促すことができる。
また、書き込み時に流れる電流がひとつの端子に集中することなく、複数の端子に分散されるため端子あるいは端子周辺の電極の信頼性も確保できる。
【0041】
尚、この他の情報表示媒体の形態であって、例えば電極を形成したシートの上に表示層を形成し、これを電気ヘッドで書き込む記録方式へも適用可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、折り曲げなどで内部の電極が破断しても情報表示の可能な情報表示媒体とすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態に係る情報表示媒体を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1形態に係る情報表示媒体を示す平面図である。
【図3】本発明の第1形態に係る情報表示媒体を示す平面図である。
【図4】本発明の第2形態に係る情報表示媒体を示す平面図である。
【図5】本発明の第3形態に係る情報表示媒体を示すブロック図である。
【図6】本発明の第4形態に係る情報表示媒体を示すブロック図である。
【図7】従来の情報表示媒体を示す斜視図である。
【図8】従来の情報表示媒体を示す平面図である。
【図9】従来の情報表示媒体を示す平面図である。
【符号の説明】
10 情報表示媒体
12 電極
13 破断線
14 電極
16 端子
18 端子
20 端子
22 端子
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報表示媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報表示媒体として、紙媒体や電子ディスプレイデバイスのほかに、電子ディスプレイの長所と紙の長所を併せもった電子ペーパー、またはデジタルペーパーと呼ばれる情報表示媒体が注目されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
いわゆる電子ペーパーは通常、フレキシブル基板上にメモリ性のある表示素子を備えており、繰り返し記録できる他、表示するための記録装置装置から脱着して持ち歩くことができる。このような電子ペーパーとしては、マトリックス電極により表示素子を駆動する方式とフレキシブル基板上に形成された表示素子を電気ヘッドにより記録する方式、そして電極を用いずにシート上に形成された表示素子をサーマルヘッドで熱的に記録する方式があるが、マトリックス方式では端子が多く、記録装置との脱着における信頼性が低く、電気ヘッド書き込みやサーマルヘッドはヘッドと媒体が接触しており、ヘッドが汚れ書き込み不良を起こしたり、ヘッドの汚れにより媒体に傷がつく危険性があるなど信頼性が低い。
【0004】
これに対し、光書き込み型電子ペーパーでは電極は上下一対と少なく、また画像情報は光画像として書き込まれるため、ヘッドが直接媒体に接触することのない非接触式なので繰り返し記録において信頼性が高い。
【0005】
しかしながら、光書き込み型電子ペーパーは折り曲げられたり、機械的なストレスを繰り返し与えられたりした場合、電極が破断してしまうことがある。媒体が真中で電極の破断を生じた場合、記録装置と接続している側は記録することができるが、記録装置と接続していない側は電圧が印加されず書き込みができないことがあった。このため、たとえば工場などでは、あやまって折り曲げられ電極が破損し、必要な情報を表示しなければならないエリアが表示できないということが起こる。
【0006】
図7に示すように情報表示媒体100の電極101と電極102にそれぞれ端子103と104が設けられている場合、図8のように電極101と電極102は端子103と端子104によってのみ電圧を印加される構造である。電極間には光スイッチング素子110と表示素子111を設け、白矢印方向から目視可能な画像情報を透明な電極101を透過して表示する構造となっている。
【0007】
図9(a)のように電極101と電極102を重ねて情報表示媒体100を形成すると、折り曲げられたり、機械的なストレスを繰り返し与えられたり等の原因で情報表示媒体100が図9(b)のように破断線105で折り曲げられ、電極101及び電極102が破断して領域106と領域107とに分断された際に、領域106は端子103と端子104とに接続しているため画像情報の表示が可能だが、領域107は端子103と端子104とに接続していないため画像情報の表示が不可能となってしまう。
【0008】
このとき、破断箇所すなわち破断線105が端子103と端子104に近接しているほど画像表示可能な領域106は狭くなり、場合によっては略全面が画像表示不可能となる。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−180888号公報(図1、第3頁〜第5頁)
【0010】
【発明が解決すべき課題】
本発明は上記事実を考慮し、折り曲げなどで内部の電極が破断しても情報表示の可能な情報表示媒体を提供することを目的とする。
【0011】
【発明を解決する手段】
請求項1に記載の情報表示媒体は、フレキシブル基板上に少なくとも一方を透明電極とする一対の電極間に、透明電極側に配置された表示素子と他方の電極側に配置された光スイッチング素子の少なくとも2種類の素子を直列に積層すると共に、一対の電極と外部装置を接続するための端子を有する情報表示媒体であって、一対の電極それぞれが複数の端子を備え、書き込み時には光スイッチング素子部に光画像を照射すると共に前記複数の端子に同時に電気的な書き込みパルスを印加することにより画像表示を行うことを特徴とする。
【0012】
上記構成の発明では、一対の電極それぞれが複数の端子を備えていることにより、電極の一方あるいは両方が中途で破断しても、破断線で分割された電極の両方に端子が存在すれば続けて画像表示を行なうことができる。
【0013】
請求項2に記載の情報表示媒体は、前記複数の端子がそれぞれ前記フレキシブル基板の対角もしくは対辺に少なくとも一組は配置されていることを特徴とする。
【0014】
上記構成の発明では、端子が情報表示媒体の対角もしくは対辺に存在することで、電極の一方あるいは両方が中途で破断しても、破断線が複数ある端子の間を通る可能性が高くなるため、続けて画像表示を行なえる可能性を高くできる。
【0015】
請求項3に記載の情報表示媒体は前記外部装置への装着時に前記情報表示媒体の短絡状態を検出する検出手段と、前記複数の端子への電圧印加を制御する制御手段とを備え、前記検出手段が短絡を検出した場合は書き込み電圧印加時に該当端子への電圧印加を行なわないことを特徴とする。
【0016】
上記構成の発明では、電極の一方あるいは両方が中途で破断し、かつ端子の一方が短絡していた場合に、該当端子への電圧印加を行なわないことで、使用可能な領域すなわち短絡していない端子側の領域にのみ電圧を印加することにより、情報表示媒体の短絡していない端子側の領域に画像表示を行なえる。
【0017】
請求項4に記載の情報表示媒体は前記端子間の短絡状態を検出する検出手段と、使用者に前記情報表示媒体の故障状態を報知する警告手段とを備えたことを特徴とする。
【0018】
上記構成の発明では、電極が破断、あるいは破断寸前などの故障状態を検出し、使用者に報知することで情報表示媒体に深刻な故障が発生する前に情報表示媒体の交換を使用者に促すことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1には本願発明の第1実施例に係る情報表示媒体が示されている。
【0020】
図1に示す情報表示媒体10は所謂光書き込み型電子ペーパーである。情報表示媒体10は電極12と電極14とを重ね合わせた形状をしており、電極12は透明である。電極12と電極14の間には光スイッチング素子40と表示素子42が設けられており、透明な電極を透過して白矢印方向から目視可能な画像を表示する。
【0021】
電極12と電極14にはそれぞれ端子16と端子18、および端子20と端子22が設けられ、電極12には端子16と端子18から、電極14には端子20と端子22から電圧が印加される構造となる。
【0022】
この情報表示媒体10の表示素子42にはコレステリック液晶素子、強誘電液晶素子、電気泳動素子、電界回転素子、エレクトロクロミック素子、あるいはこれらをカプセル化した素子などが適用可能である。光書き込みの場合、光スイッチング素子40はa−Si素子、有機光導電素子などが適用可能である。
【0023】
また有機光導電素子には、電荷発生材と電荷輸送材を混合して単層化した構成と、電荷発生層と電荷輸送層を順次積層したOPC二層構造、電荷発生層/電荷輸送層/電荷発生層を順次積層し、交流駆動を可能にしたDualCGL構造のOPC三層構造などが適応可能である。電荷発生層に使われる電荷発生材としてはフタロシアニン系、ジブロモアントアントロン、ビスアゾ等が用いられる(特許2000−180888参照)。電荷輸送材としてはベンジジン系、ヒドラゾン系、トリフェニルアミン系が用いられる。
【0024】
光書き込み型情報表示媒体では、光スイッチング素子側あるいは読み出し側と反対側の電極には通常は透明電極が用いられるが、書き込み用光画像を表示素子側から入力する場合は金属電極など非透明電極が用いられることもある。これらの層以外に遮光層や保護層など形態に応じて種々の機能膜を備えていても問題はない。
【0025】
ここでいう端子とは、媒体の電極と装置を電気的に接触するための部位であり、通常は電極上に導電ペーストを介して金属箔などで機械的に補強されているが、電極材料と同一であってもよい。
【0026】
図2に示すように端子18と端子22、端子16と端子20は電極12と電極14を重ね合わせたときに隣接する位置に設けられている。また、同一の電極から引き出された端子16と18、端子20と22はそれぞれ、少なくとも対辺に設けられている必要があり、望ましくは対角に設けられているべきである。
【0027】
これは図3に示すように、破断線13によって電極12(あるいは電極12と電極14)が領域24と領域26に分割されてしまった場合を考えると、例えば図3(a)のように端子22と18/端子20と16が対辺に設けられている場合は破断線13が図面上で横方向でなければ画像表示が不可能になる場合が考えられる。すなわち破断線13が破線のような方向であった場合、分断された領域の一方、あるいは両方が画像表示不可能となる。
【0028】
これに対して図3(b)のように端子22と18/端子20と16が対角に設けられている場合、破断線13Aのように折れた場合と破断線13Bのように折れた場合のどちらでも、すなわち情報表示媒体10が縦横どちらに二つ折りになっても、領域24と領域26にそれぞれ端子が含まれるため、書き込みが可能となる。
【0029】
図4には本願発明の第2実施例に係る情報表示媒体が示されている。
【0030】
図4に示すようにさらに端子を増やして行けば、破断線13がどのような位置、どのような角度であっても分断された領域はどちらも画像表示可能となる可能性が高くなる。このようにコストと機械的制約の許す限り端子の数は多い方が望ましい。
【0031】
また、ひとつの電極に対して端子が1つしかないと全ての電流がその端子を流れるため、端子が破断しやすくなる。これを避けるためには、コンタクトを常に良好に保つか、発生するジュール熱などに耐性のある構造、材料を採用しなければならない。本発明のように端子が2個以上あれば、1個の端子を流れる電流が分割されるため、端子1個にかかる負荷は軽減されるので、端子の信頼性が向上する効果も期待でき、さらに端子の破断によるリスクの分散を図ることもできる。
【0032】
図5には本願発明の第3実施例に係る情報表示媒体が示されている。
【0033】
図5に示すように、情報表示媒体10は電極ごとに複数の端子16、18、20、22を備え、対になった端子ごとに短絡検出手段50を介して駆動電圧印加手段に接続されている。短絡検出手段50は端子に印加される電圧をON/OFFする制御手段も兼ねており、例えば端子18と端子22の間に短絡が検出された場合、端子18と22に印加される駆動電圧をカットする機能を備えている。
【0034】
これにより、破断線13のように電極が破断し、かつ分断された領域24に短絡が検出された場合には領域24を使用して画像表示することは装置全体が故障する危険をもたらす。
【0035】
そこで端子18と22には電圧を印加せず、端子16と20にのみ電圧を印加し、領域26だけで画像表示を行なうことで装置全体の故障を回避しながら領域26を画像表示に使用することができるので、情報表示媒体10の交換を行なうまでの間であっても応急的に使用することができ、装置全体が使用不可能となることがない。
【0036】
図6には本願発明の第4実施例に係る情報表示媒体が示されている。
【0037】
図6に示すように、情報表示媒体10は電極ごとに複数の端子16、18、20、22を備え、対になった端子全てが短絡状態検出手段52および駆動電圧印加手段に接続されている。
【0038】
これにより、例えば以下のように短絡を検出し、その結果によって情報表示媒体10の状態を検出し、前述の第3実施例のように動作を切替えるか、あるいは情報表示媒体10上や別個に設けた表示手段(図示せず)等によって、使用者に対する警告表示を行なう等の対応をとることができる。
【0039】
すなわち、図1で示したような端子配置において
端子18/16間の短絡検出を(a)、
端子22/20間の短絡検出を(b)、
端子18/22間の短絡検出を(c)、
端子16/20間の短絡検出を(d)、
端子18/20間の短絡検出を(e)、
端子22/16間の短絡検出を(f)とすると、
(a)および(b)で導通が確認できなければ電極12、14は破断しており、前記表示手段によって使用者に電極の破断箇所を告知する。(c)および(d)が短絡している場合は装置全体の故障を回避するために短絡している方の領域への電圧印加をOFFとし、また(e)および(f)が短絡している場合は書込み自体が不可となる。
【0040】
以上のような構成により本発明では, 媒体への折り曲げ等により、内部の電極が二つに破断してしまった場合でも、画像表示する事が可能である。電極の対角または対辺に1組の端子を配設することにより、電極が破断しても全領域に表示できる可能性が高まる。また、導通を検出し、かつ、短絡側端子への電圧印加をOFFとすることにより、記録可能な領域の電極に書き込みパルスを印加し、表示することが可能になる。さらに、破断および破断しそうな状態を検出し、警告することにより媒体に著しい劣化が発生する前に媒体の交換を使用者に促すことができる。
また、書き込み時に流れる電流がひとつの端子に集中することなく、複数の端子に分散されるため端子あるいは端子周辺の電極の信頼性も確保できる。
【0041】
尚、この他の情報表示媒体の形態であって、例えば電極を形成したシートの上に表示層を形成し、これを電気ヘッドで書き込む記録方式へも適用可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、折り曲げなどで内部の電極が破断しても情報表示の可能な情報表示媒体とすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態に係る情報表示媒体を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1形態に係る情報表示媒体を示す平面図である。
【図3】本発明の第1形態に係る情報表示媒体を示す平面図である。
【図4】本発明の第2形態に係る情報表示媒体を示す平面図である。
【図5】本発明の第3形態に係る情報表示媒体を示すブロック図である。
【図6】本発明の第4形態に係る情報表示媒体を示すブロック図である。
【図7】従来の情報表示媒体を示す斜視図である。
【図8】従来の情報表示媒体を示す平面図である。
【図9】従来の情報表示媒体を示す平面図である。
【符号の説明】
10 情報表示媒体
12 電極
13 破断線
14 電極
16 端子
18 端子
20 端子
22 端子
Claims (4)
- フレキシブル基板上に少なくとも一方を透明電極とする一対の電極間に、透明電極側に配置された表示素子と他方の電極側に配置された光スイッチング素子の少なくとも2種類の素子を直列に積層すると共に、一対の電極と外部装置を接続するための端子を有する情報表示媒体であって、
一対の電極それぞれが複数の端子を備え、書き込み時には光スイッチング素子部に光画像を照射すると共に前記複数の端子に同時に電気的な書き込みパルスを印加することにより画像表示を行うことを特徴とする情報表示媒体。 - 前記複数の端子がそれぞれ前記フレキシブル基板の対角もしくは対辺に少なくとも一組は配置されていることを特徴とする請求項1に記載の情報表示媒体。
- 前記外部装置への装着時に前記情報表示媒体の短絡状態を検出する検出手段と、前記複数の端子への電圧印加を制御する制御手段とを備え、前記検出手段が短絡を検出した場合は書き込み電圧印加時に該当端子への電圧印加を行なわないことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報表示媒体。
- 前記端子間の短絡状態を検出する検出手段と、使用者に前記情報表示媒体の故障状態を報知する警告手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の情報表示媒体。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003178301A JP2005017372A (ja) | 2003-06-23 | 2003-06-23 | 情報表示媒体 |
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JP2003178301A JP2005017372A (ja) | 2003-06-23 | 2003-06-23 | 情報表示媒体 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006227249A (ja) * | 2005-02-17 | 2006-08-31 | Seiko Epson Corp | 電気泳動装置とその駆動方法、及び電子機器 |
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-
2003
- 2003-06-23 JP JP2003178301A patent/JP2005017372A/ja active Pending
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