JP2005015607A - スルホン化ポリマー、そのスルホン化ポリマーを含む組成物、成形物、燃料電池用プロトン交換膜およびそのスルホン化ポリマーの製造方法 - Google Patents

スルホン化ポリマー、そのスルホン化ポリマーを含む組成物、成形物、燃料電池用プロトン交換膜およびそのスルホン化ポリマーの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005015607A
JP2005015607A JP2003181729A JP2003181729A JP2005015607A JP 2005015607 A JP2005015607 A JP 2005015607A JP 2003181729 A JP2003181729 A JP 2003181729A JP 2003181729 A JP2003181729 A JP 2003181729A JP 2005015607 A JP2005015607 A JP 2005015607A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chemical formula
sulfonated polymer
polymer
unit represented
atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003181729A
Other languages
English (en)
Inventor
Kota Kitamura
幸太 北村
Yoshimitsu Sakaguchi
佳充 坂口
Norio Yanase
典男 柳瀬
Yoshito Kojima
良人 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konishi Chemical Ind Co Ltd
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Konishi Chemical Ind Co Ltd
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konishi Chemical Ind Co Ltd, Toyobo Co Ltd filed Critical Konishi Chemical Ind Co Ltd
Priority to JP2003181729A priority Critical patent/JP2005015607A/ja
Publication of JP2005015607A publication Critical patent/JP2005015607A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Polyethers (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】優れたイオン伝導性と低い燃料透過性特性とを両立する燃料電池用部材の材質として好適に利用可能なポリマーを提供する。
【解決手段】化学式1で表される結合ユニットを含む、スルホン化ポリマー。
【化1】
Figure 2005015607

ここで、化学式1中、XはHまたは1価の陽イオンを表わす。YはO原子またはS原子を表わす。Arは2価の芳香族基を表わす。また、このスルホン化ポリマーは、化学式1で表される結合ユニットを全結合ユニット中のモル含有率に換算して12%〜100%の範囲で含むことが好ましい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規構造のスルホン化ポリマーに関する。さらに詳しくは、本発明は、特定の化学構造の結合ユニットを含む、スルホン化ポリマーに関する。
【0002】
また、本発明は、上記のスルホン化ポリマーの製造方法に関する。さらに、本発明は、上記のスルホン化ポリマーを含む樹脂組成物、樹脂成形物および燃料電池用プロトン交換膜に関する。
【0003】
【従来の技術】
高分子膜をプロトン交換膜に用いた固体高分子形燃料電池(PEFC)や直接メタノール型燃料電池(DMFC)は、可搬性があり、小型化が可能であることから、自動車、家庭用分散発電システム、携帯機器用電源への応用が進められている。現在、プロトン交換膜としては、米国デュポン社製ナフィオン(登録商標)に代表されるようなパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー膜が広く用いられている。
【0004】
しかしながらこれらの膜は100℃以上で軟化するため、運転温度が80℃以下に制限されていた。運転温度が上がると、エネルギー効率、装置の小型化、触媒活性の向上など、さまざまな利点があるため、耐熱性のプロトン交換膜が求められている。
【0005】
耐熱性プロトン交換膜として、ポリスルホンやポリエーテルケトンなどの耐熱性ポリマーを発煙硫酸などのスルホン化剤で処理して得られるスルホン化ポリマーはよく知られている(たとえば、非特許文献1参照。)。しかし、一般的にスルホン化剤によるスルホン化反応の制御は困難である。そのため、スルホン化度が多すぎたり少なかったりしたりすることや、ポリマーの分解、不均一なスルホン化などが起こりやすいという問題があった。
【0006】
そのため、スルホン酸基などの酸性基を有するモノマーから重合したポリマーをプロトン交換膜として用いることが検討されている。たとえば、イオン伝導性ポリマーとして、3,3’−ジスルホン酸ナトリウム−4,4ジクロロジフェニルスルホン、および4,4’−ジクロロジフェニルスルホンと4,4’−ビフェノールの反応で得られる共重合ポリマーを用いる技術が報告されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0007】
このポリマーを構成成分とするプロトン交換膜は、前述のスルホン化剤を用いた場合のようなスルホン酸基の不均一性が少なく、スルホン酸基導入量およびポリマー分子量の制御が容易である。しかし、燃料電池として実用化のためには未だ十分満足のいく特性を有するとは言えず、特に優れたイオン伝導性と低い燃料透過性との両立など様々な特性の改良が望まれている。
【0008】
【特許文献1】
米国特許出願公開第2002/0091225号明細書
【0009】
【非特許文献1】
エフ ルフラノ(F. Lufrano)他3名著,「スルホネイテッド ポリスルホン アズ プロマイジング メンブランズ フォー ポリマー エレクトロライト フュエル セルズ」(Sulfonated Polysulfone as Promising Membranes for Polymer Electrolyte Fuel Cells),ジャーナル オブ アプライド ポリマー サイエンス(Journal of AppLied Polymer Science),(米国),ジョン ワイリー アンド サンズ インク(John Wiley & Sons, Inc.),2000年,77号,p.1250−1257
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記の現状に基づき、本発明の課題は、優れたイオン伝導性と低い燃料透過性特性とを両立する燃料電池用部材の材質として好適に利用可能なポリマーを提供することである。
【0011】
また、本発明の別の課題は、優れたイオン伝導性と低い燃料透過性特性とを両立する燃料電池用部材の材質として好適に利用可能な樹脂組成物を提供することである。
【0012】
さらに、本発明の他の課題は、優れたイオン伝導性と低い燃料透過性特性とを両立する燃料電池用部材の材質として好適に利用可能な樹脂成形物を提供することである。
【0013】
加えて、本発明のさらに別の課題は、優れたイオン伝導性と低い燃料透過性特性とを両立する燃料電池用プロトン交換膜を提供することである。
【0014】
そして、本発明のもう一つの課題は、優れたイオン伝導性と低い燃料透過性特性とを両立する燃料電池用部材の材質として好適に利用可能なポリマーの製造方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決するために、優れたイオン伝導性と低い燃料透過性特性とを両立する燃料電池用部材の材質として好適に利用可能なポリマーを求めて、さまざまな化学構造を有するポリマーを合成して鋭意実験を行った。
【0016】
その結果、本発明者は、特定の構造を有する新規なスルホン化ポリマーから構成されるプロトン交換膜が、従来のプロトン交換膜に比べて、優れたイオン伝導性と低い燃料透過性特性との両立性が向上していることを見出し、本発明の完成に至った。
【0017】
すなわち、本発明のスルホン化ポリマーは、化学式1で表される結合ユニットを含む、スルホン化ポリマーである。
【0018】
【化8】
Figure 2005015607
【0019】
ここで、化学式1中、XはHまたは1価の陽イオンを表わす。また、YはO原子またはS原子を表わす。そして、Arは2価の芳香族基を表わす。
【0020】
また、本発明のスルホン化ポリマーは、この化学式1で表される結合ユニットを全結合ユニット中のモル含有率に換算して12%〜100%の範囲で含むことが好ましい。
【0021】
さらに、本発明のスルホン化ポリマーは、この化学式1で表される結合ユニットに加えて、化学式2で表される結合ユニットと、化学式3で表される結合ユニットと、を含んでもよい。
【0022】
【化9】
Figure 2005015607
【0023】
ここで、化学式2中、XはHまたは1価の陽イオンを表わす。また、YはO原子またはS原子を表わす。そして、Arは2価の芳香族基を表わす。
【0024】
【化10】
Figure 2005015607
【0025】
ここで、化学式3中、YはO原子またはS原子を表わす。また、Arは電子吸引性基を有する2価の芳香族基を表わす。そして、Arは2価の芳香族基を表わす。
【0026】
この場合、本発明のスルホン化ポリマーは、モル比率に換算して、化学式1で表される結合ユニットをn、化学式2で表される結合ユニットをm、化学式3で表される結合ユニットをo、相当分含み、n、m、oは、n≧1、m≧0、o≧0、0.4≦n/(n+m)≦1.0、0≦o/(n+m+o)≦0.7の条件を満たす整数であることが好ましい。
【0027】
また、Ar、このAr、このArは、化学式4で表される結合ユニットであってもよい。
【0028】
【化11】
Figure 2005015607
【0029】
さらに、このArは、化学式5または化学式6で表される結合ユニットであってもよい。
【0030】
【化12】
Figure 2005015607
【0031】
【化13】
Figure 2005015607
【0032】
この場合、n、m、oは、0.7≦n/(n+m)≦1.0、0≦o/(n+m+o)≦0.4の条件を満たす整数であることがより好ましい。
【0033】
ここで、本発明の樹脂組成物は、上記のスルホン化ポリマーを含む樹脂組成物である。さらに、本発明の樹脂成形物は、上記のスルホン化ポリマーを含む樹脂成形物である。そして、本発明の燃料電池用プロトン交換膜は、上記のスルホン化ポリマーを含む燃料電池用プロトン交換膜である。
【0034】
また、本発明のスルホン化ポリマーの製造方法は、化学式7で表される化合物をモノマー成分として含むモノマー成分混合組成物を重合反応させるステップを備える、上記のスルホン化ポリマーの製造方法である。
【0035】
【化14】
Figure 2005015607
【0036】
ここで、化学式7中、XはHまたは1価の陽イオンを表わす。また、Zはハロゲン元素、またはニトロ基を表わす。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を示して本発明をより詳細に説明する。
【0038】
<スルホン化ポリマーの化学構造>
本発明のスルホン化ポリマーは、下記化学式1で表される構造を含むスルホン化ポリマーである。
【0039】
【化15】
Figure 2005015607
【0040】
ここで、化学式1中、XはHまたは1価の陽イオンを表わす。YはO原子またはS原子を表わす。Arは2価の芳香族基を表わす。
【0041】
また、本発明のスルホン化ポリマーは、この化学式1で表される結合ユニットを全結合ユニット中のモル含有率に換算して特定の範囲で含むことが好ましい。この化学式1で表される結合ユニットのモル含有率は、12%以上であることが好ましく、特に30%以上であることがより好ましい。また、このモル含有率は、当然に100%以下であり、90%以下であることが好ましい。このモル含有率が12%未満の場合には、イオン伝導性が実用に足らないまでに低下してしまったり、メタノールなどの燃料の透過が大きくなってしまう傾向がある。
【0042】
さらに、本発明のスルホン化ポリマーは、この化学式1で表される結合ユニットに加えて、化学式2で表される結合ユニットと、化学式3で表される結合ユニットと、を含んでもよい。
【0043】
【化16】
Figure 2005015607
【0044】
ここで、化学式2中、XはHまたは1価の陽イオンを表わす。また、YはO原子またはS原子を表わす。そして、Arは2価の芳香族基を表わす。
【0045】
【化17】
Figure 2005015607
【0046】
ここで、化学式3中、YはO原子またはS原子を表わす。また、Arは電子吸引性基を有する2価の芳香族基を表わす。そして、Arは2価の芳香族基を表わす。
【0047】
上記の化学式1、2および3において、XはH原子または1価の陽イオンを表すが、プロトン交換膜として用いる場合にはXはHであることが好ましい。1価の陽イオンとしては、金属イオンや、アミン化合物、第4級アンモニウム塩などが例として挙げられる。ポリマーの合成や成形加工時にはXが1価のイオンであることが好ましく、Na、K、Liなどのアルカリ金属イオンであることがさらに好ましい。YはOまたはS原子のいずれかを表すが、S原子であると耐酸化性が向上する。Ar、Ar、Arは2価の芳香族基を表し、いずれもが同じでも異なっていてもよく、いずれもが同じであることが好ましい。具体的な構造として、下記化学式8A〜8Lで表される群より選ばれる2価の芳香族基を挙げることができる。
【0048】
【化18】
Figure 2005015607
【0049】
ここで、化学式8中、Rはメチル基を、pは0〜2の整数を、それぞれ表す。化学式8において、pが1または2であるポリマーは高分子量のポリマーを得ることが困難な場合があるので、pは0が好ましい。これらの芳香族基の中でも化学式8A〜8Cで表される構造がより好ましく、以下に示す化学式9A、9B、および9Cのいずれかで表される構造がさらに好ましく、化学式9Aで表される構造が最も好ましい。
【0050】
【化19】
Figure 2005015607
【0051】
化学式19において、Arは電子吸引性基を有する2価の芳香族基を表す。電子吸引性基の例としてはスルホニル基、シアノ基、スルホキシド基、カルボニル基、ハロゲン、ニトロ基を挙げることができ、スルホニル基およびシアノ基が好ましい。具体的な構造として下記化学式10A〜10Gで表される構造を挙げることができる。
【0052】
【化20】
Figure 2005015607
【0053】
これらの中でも化学式10Aおよび10Bで表される構造が好ましく、以下に示す化学式11A、および11Bのいずれかで表される構造がより好ましく、化学式11Aで表される構造が最も好ましい。
【0054】
【化21】
Figure 2005015607
【0055】
ここで、本発明のスルホン化ポリマーが、モル比率に換算して、上記の化学式1で表される結合ユニットをn、上記の化学式2で表される結合ユニットをm、上記の化学式3で表される結合ユニットをo、相当分含む場合には、n、m、oは、n≧1、m≧0、o≧0、0.4≦n/(n+m)≦1.0、0≦o/(n+m+o)≦0.7の条件を満たす整数であることが好ましい。また、n、m、oは、0.7≦n/(n+m)≦1.0、0≦o/(n+m+o)≦0.4の条件を満たす整数であれば、さらに好ましい。
【0056】
n/(n+m)が0.4未満であると、特性の改善効果が小さくなるため好ましくない。n/(n+m)が0.7以上であると改善効果が得られるため好ましい。o/(n+m+o)が0.7を超えるとイオン伝導性が低下しプロトン交換膜としての使用が困難になるため好ましくない。o/(n+m+o)が0.4以下であると特に好ましいイオン伝導性を示すため好ましい。o/(n+m+o)が小さいほどイオン伝導性が大きくなるが、膨潤性が大きくなってしまうため、o/(n+m+o)は当然に0以上であるが、0より大きいことが好ましく、o/(n+m+o)が0.1以上であるとより好ましい。
【0057】
<スルホン化ポリマーの特性>
本発明のスルホン化ポリマーは後述する方法によって測定されるイオン交換容量が1.0〜3.0meq/gであることが好ましい。イオン交換容量が1.5〜2.5meq/gであるとさらに好ましい。イオン交換容量が1.0meq/g未満であると、イオン伝導性が低下してしまうため好ましくない。イオン交換容量が3.0meq/gを超えると、膨潤が著しくなったり、水溶性になったりして耐久性が悪化するため、好ましくない。
【0058】
本発明のスルホン化ポリマーは、化学式1、化学式2および化学式3で表される結合ユニットを含むスルホン化ポリマーであり、それぞれの結合ユニットはブロック重合またはランダム重合いずれの構造により結合していてもよい。
【0059】
本発明のスルホン化ポリマー分子量を、0.5g/dLのN−メチル−2−ピロリドン溶液を30℃で測定したときの対数粘度で表すと、0.3以上であることが物理特性の面から好ましく、0.7以上であることがより好ましく、1.0以上であることがさらに好ましい。0.3未満であると物理特性が著しく低下するため好ましくない。対数粘度が2.5を超えるとポリマーを溶解した溶液の粘度が著しく高くなりすぎて取扱いが困難になる恐れがある。
【0060】
<樹脂組成物>
本発明の樹脂組成物は、本発明のスルホン化ポリマーを含む樹脂組成物である。
【0061】
すなわち、本発明のスルホン化ポリマーは他の化合物を混合して樹脂組成物として用いることもできる。混合する化合物の例としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸などのヘテロポリ酸や、低分子のスルホン酸やホスホン酸、リン酸誘導体などの酸性化合物、ケイ酸化合物、ジルコニウムリン酸などの無機物などを挙げることができる。本発明の樹脂組成物中の無機物の含有量は50質量%未満あることが好ましい。この含有量が50質量%以上であると樹脂組成物の物理特性が損なわれるため好ましくない。
【0062】
さらに、本発明のスルホン化ポリマーは他のポリマーと混合した樹脂組成物として使用することもできる。これらのポリマーとしては、たとえばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン12などのポリアミド類、ポリメチルメタクリレート、ポリメタクリル酸エステル類、ポリメチルアクリレート、ポリアクリル酸エステル類などのアクリレート系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリメタクリル酸系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンやジエン系ポリマーを含む各種ポリオレフィン、ポリウレタン系樹脂、酢酸セルロース、エチルセルロースなどのセルロース系樹脂、ポリアリレート、アラミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリベンズオキサゾール、ポリベンズチアゾールなどの芳香族系ポリマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、ベンゾオキサジン樹脂などの熱硬化性樹脂など、特に制限はない。
【0063】
本発明のスルホン化ポリマーとポリベンズイミダゾールやポリビニルピリジンなどの塩基性ポリマーとの樹脂組成物は、ポリマー寸法性の向上のために好ましい組み合わせと言える。また、これらの塩基性ポリマー中に、さらにスルホン酸基を導入しておくと、本発明の樹脂組成物の加工性がより好ましいものとなる。
【0064】
これら本発明の樹脂組成物として使用する場合には、本発明のスルホン化ポリマーは、樹脂組成物全体の50質量%以上100質量%以下含まれていることが好ましい。より好ましくは70質量%以上100質量%以下である。
【0065】
本発明のスルホン化ポリマーの含有量が組成物全体の50質量%未満の場合には、この組成物を含むイオン伝導膜のスルホン酸基濃度が低くなり良好なイオン伝導性が得られない傾向にあり、また、スルホン酸基を含有するユニットが非連続相となり伝導するイオンの移動度が低下する傾向にある。
【0066】
なお、本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、たとえば酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、粘着付与剤、可塑剤、架橋剤、粘度調整剤、静電気防止剤、抗菌剤、消泡剤、分散剤、重合禁止剤、などの各種添加剤を含んでいても良い。
【0067】
本発明のスルホン化ポリマーを適当な溶媒に溶解した溶液を、本発明の樹脂組成物として用いることができる。溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジフェニルスルホン、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホンアミドなどの非プロトン性極性溶媒や、メタノール、エタノールなどのアルコール類から適切なものを選ぶことができるがこれらに限定されるものではない。これらの中でも、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミドなどに溶解することが好ましい。これらの溶媒は、可能な範囲で複数を混合して使用してもよい。溶液中の化合物濃度は0.1〜50質量%の範囲であることが好ましい。溶液中の化合物濃度が0.1質量%未満であると良好な成形物を得るのが困難となる傾向にあり、50質量%を超えると加工性が悪化する傾向にある。溶液に、上記した化合物などをさらに混合して使用してもよい。
【0068】
また、水や、水とメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類の混合物などの難溶性あるいは不溶性溶媒に分散してもよい。
【0069】
これらの本発明のスルホン化ポリマーを含む樹脂組成物中のポリマーのスルホン酸基は、酸でも陽イオンとの塩であってもよいが、スルホン酸基の安定性の面からは陽イオンとの塩であることが好ましい。塩である場合、成形後など必要に応じて酸処理することで、酸へ変換することができる。
【0070】
<樹脂成形物>
本発明の樹脂成形物は、本発明のスルホン化ポリマーを含む樹脂成形物である。すなわち、本発明のスルホン化ポリマーおよびその樹脂組成物は、押出し、紡糸、圧延またはキャストなど任意の方法で繊維やフィルムなどの成形物とすることができる。中でも適当な溶媒に溶解した溶液から成形することが好ましい。
【0071】
上記の溶液から本発明の樹脂成形物を得る方法は従来から公知の方法を用いて行うことができる。たとえば、加熱、減圧乾燥、化合物を溶解する溶媒と混和することができる化合物非溶媒への浸漬などによって、溶媒を除去し樹脂成形物を得ることができる。溶媒が有機溶媒の場合には、加熱または減圧乾燥によって溶媒を留去させることが好ましい。この際、必要に応じて他の化合物と複合された形で繊維状、フィルム状、ペレット状、プレート状、ロッド状、パイプ状、ボール状、ブロック状などの様々な形状に成形することもできる。溶解挙動が類似する化合物と組み合わせた場合には、良好な成形ができる点で好ましい。このようにして得られた樹脂成形物中のスルホン酸基は陽イオンとの塩の形のものを含んでいても良いが、必要に応じて酸処理することによりフリーのスルホン酸基に変換することもできる。
【0072】
<燃料電池用プロトン交換膜>
本発明の燃料電池用プロトン交換膜は、本発明のスルホン化ポリマーを含む燃料電池用プロトン交換膜である。すなわち、本発明のスルホン化ポリマーおよび樹脂組成物からイオン伝導膜を作製することもでき、得られたイオン伝導膜は、燃料電池用のプロトン交換膜として用いることができる。
【0073】
上記のイオン伝導膜を成形する手法として最も好ましいのは、溶液からのキャストであり、キャストした溶液から上記のように溶媒を除去してイオン伝導膜を得ることができる。溶媒の除去は、乾燥によることがイオン伝導膜の均一性からは好ましい。また、化合物や溶媒の分解や変質を避けるため、減圧下でできるだけ低い温度で乾燥することもできる。また、溶液の粘度が高い場合には、基板や溶液を加熱して高温でキャストすると溶液の粘度が低下して容易にキャストすることができる。
【0074】
上記の溶液をキャストする際の溶液の厚みは特に制限されないが、10〜1000μmであることが好ましい。より好ましくは50〜500μmである。溶液の厚みが10μmよりも薄いとイオン伝導膜としての形態を保てなくなる傾向にあり、1000μmよりも厚いと不均一なイオン伝導膜ができやすくなる傾向にある。
【0075】
上記の溶液のキャスト厚を制御する方法は公知の方法を用いることができる。たとえば、アプリケーター、ドクターブレードなどを用いて一定の厚みにしたり、ガラスシャーレなどを用いてキャスト面積を一定にして溶液の量や濃度で厚みを制御することができる。
【0076】
上記のキャストした溶液は、溶媒の除去速度を調整することでより均一な膜を得ることができる。たとえば、加熱する場合には最初の段階では低温にして蒸発速度を下げたりすることができる。また、水などの非溶媒に浸漬する場合には、溶液を空気中や不活性ガス中に適当な時間放置しておくなどして化合物の凝固速度を調整することができる。
【0077】
また、本発明の燃料電池用プロトン交換膜は、本発明のスルホン化ポリマーだけでなく、不織布や多孔質膜などの支持体を含んでいてもよい。
【0078】
本発明の燃料電池用プロトン交換膜は、目的に応じて任意の膜厚にすることができるが、イオン伝導性の面からはできるだけ薄いことが好ましい。具体的には5〜200μmであることが好ましく、5〜50μmであることがさらに好ましく、5〜20μmであることが最も好ましい。本発明の燃料電池用プロトン交換膜の厚みが5μmより薄いと燃料電池用プロトン交換膜の取扱が困難となり燃料電池を作製した場合に短絡等が起こる傾向にあり、200μmよりも厚いと燃料電池用プロトン交換膜の電気抵抗値が高くなり燃料電池の発電性能が低下する傾向にある。
【0079】
本発明の燃料電池用プロトン交換膜をイオン伝導膜として使用する場合、膜中のスルホン酸基は金属塩になっているものを含んでいても良いが、適当な酸処理によりフリーのスルホン酸に変換することもできる。この場合、硫酸、塩酸、等の水溶液中に加熱下あるいは加熱せずに得られた膜を浸漬処理することで行うことも効果的である。
【0080】
また、本発明の燃料電池用プロトン交換膜のイオン伝導率は1.0×10−3S/cm以上であることが好ましい。イオン伝導率が1.0×10−3S/cm以上である場合には、そのプロトン交換膜を用いた燃料電池において良好な出力が得られる傾向にあり、1.0×10−3S/cm未満である場合には燃料電池の出力低下が起こる傾向にある。
【0081】
また、上述した本発明の燃料電池用プロトン交換膜またはフィルム状成形物などを電極に設置することによって、本発明のプロトン交換膜またはフィルム状成形物などと電極との接合体を得ることができる。
【0082】
この接合体の作製方法としては、従来から公知の方法を用いて行うことができ、たとえば、電極表面に接着剤を塗布し燃料電池用プロトン交換膜と電極とを接着する方法または燃料電池用プロトン交換膜と電極とを加熱加圧する方法などがある。この中でも本発明のスルホン化ポリマーおよびその樹脂組成物を主成分とした接着剤を電極表面に塗布して接着する方法が好ましい。燃料電池用プロトン交換膜と電極との接着性が向上し、また、燃料電池用プロトン交換膜のイオン伝導性を損なうことが少なくなると考えられるためである。
【0083】
<燃料電池>
上述した燃料電池用プロトン交換膜またはフィルム状成形物と電極との接合体を用いて、燃料電池を作製することもできる。本発明の燃料電池用プロトン交換膜またはフィルム状成形物は、耐熱性、加工性、イオン伝導性に優れているため、高温での運転にも耐えることができ、作製が容易で、良好な出力を有する燃料電池を提供することができる。
【0084】
<スルホン化ポリマーの製造方法>
本発明のスルホン化ポリマーの製造方法は、化学式7で表される化合物をモノマー成分として含むモノマー成分混合組成物を重合反応させるステップを含む、上記のスルホン化ポリマーの製造方法である。
【0085】
【化22】
Figure 2005015607
【0086】
ここで、化学式7中、XはHまたは1価の陽イオンを表わす。Zはハロゲン元素またはニトロ基を表わす。
【0087】
すなわち、本発明のスルホン化ポリマーは、化学式7で表される化合物をモノマーの構成成分の一つとして芳香族求核置換反応により重合することができる。
【0088】
化学式7で表される化合物の具体例としては、3−スルホ−4,4’−ジクロロジフェニルスルホン、3−スルホ−4,4’−ジフルオロジフェニルスルホンおよびびそれらのスルホン酸基が1価カチオン種との塩になったものが挙げられる。1価カチオン種としては、ナトリウム、カリウムや他の金属種や各種アミン類などでも良く、これらに制限される訳ではない。ZはClまたはF原子であることが好ましい。
【0089】
芳香族求核置換反応において、化学式7で表される構造のモノマーと反応させるモノマーとしては、分子内に2つ以上の水酸基またはメルカプト基を有する芳香族化合物を用いる。そのような化合物の例としては、芳香族のビスフェノール類、ビスチオフェノール類が挙げられ、化学式12A〜12Lで表される構造の化合物を挙げることができる。中でも化学式12A〜12Cで表される構造が好ましい。これらの化合物は単独で用いてもよいし、2種類以上の化合物を混合して用いてもよい。
【0090】
【化23】
Figure 2005015607
【0091】
ここで、化学式12A〜12K中、YはOまたはS原子を、Rは水素原子またはメチル基を、pは0〜2の整数をそれぞれ表す。
【0092】
化学式12A〜12Kにおいて、ZがS原子であると耐酸化性が向上する。Rがメチル基の場合、反応性が低下することがあるので、Rは水素原子であることが好ましい。具体的な化合物としては4,4’−ビフェノール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4,4’−ジヒドロキシテトラフェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、1,1−ビス(4―ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ハイドロキノン、レゾルシン、4,4’−チオビスベンゼンチオール、1,3−ベンゼンジチオール、1,4−ベンゼンジチオール、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,4−ジヒドロキシナフタレン、2,5−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレンなどを挙げることができる。これらの中でも、4,4’−ビフェノール、2,6−ジヒドロキシナフタレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンがさらに好ましく、4,4’−ビフェノールが最も好ましい。
【0093】
本発明のスルホン化ポリマーは、上記のモノマー以外にも下記化学式13で表される構造のモノマーを共重合してもよい。
【0094】
【化24】
Figure 2005015607
【0095】
式中、Zはハロゲン元素、またはニトロ基を表す。
化学式13で表される構造で表されるモノマーの例としては、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸ナトリウム塩、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸カリウム塩、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸ナトリウム塩、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸カリウム塩などを挙げることができる。
【0096】
化学式7で表される構造のモノマーと化学式13で表される構造のモノマーのモル比は、化学式7で表される構造のモノマーのモル数をn’で、化学式13で表される構造のモノマーのモル数をm’で、それぞれ表すと、0.4≦n/(n’+m’)≦1.0を満たすことが好ましく、0.7≦n’/(n’+m’)≦1.0を満たすことがさらに好ましい。m’の割合が大きくするとイオン交換容量を大きくできるが、m’が大きくなり過ぎると、ポリマーの膨潤が大きくなりすぎたり水溶性になったりして好ましくない。上記のイオン交換容量の好ましい範囲に入るようにn’、m’の値を適宜調整することが好ましい。ZはClまたはF原子であることが好ましい。
【0097】
また、上記のモノマーに加えて、分子内に電子吸引性基を有するポリハロゲン化合物を用いることができる。電子吸引性基の例としてはスルホニル基、シアノ基、スルホキシド基、カルボニル基、ハロゲン、ニトロ基を挙げることができ、スルホニル基およびシアノ基が好ましい。具体的な構造として下記化学式14A〜14Gで表される構造を挙げることができる。ZはClまたはF原子であることが好ましい。
【0098】
【化25】
Figure 2005015607
【0099】
化学式14A〜14Gにおいて、Zはハロゲン元素、またはニトロ基を表す。これらの中でも化学式14Aおよび14Bで表される構造が好ましい。具体的な化合物の例として、2,6−ジクロロベンゾニトリル、2,5−ジクロロベンゾニトリル、2,4−ジクロロベンゾニトリル、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、2,5−ジフルオロベンゾニトリル、2,4−ジフルオロベンゾニトリル、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ジフルオロベンゾフェノン、2,6−ジクロロトリフルオロメチルベンゼン、2,5−ジクロロトリフルオロメチルベンゼン、2,4−ジクロロトリフルオロメチルベンゼン、2,6−ジフルオロトリフルオロメチルベンゼン、4,4’−ジクロロー3,3’−ジニトロージフェニルスルホン、4,4’−ジフルオロー3,3’−ジニトロージフェニルスルホン、デカフルオロビフェニル、2,6−ジクロロニトロベンゼン、2,5−ジクロロニトロベンゼン、2,4−ジクロロニトロベンゼン、2,6−ジフルオロニトロベンゼンベンゼンなどが挙げられる。これらの中でも2,6−ジクロロベンゾニトリル、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホンが好ましく、2,6−ジクロロベンゾニトリル、2,6−ジフルオロベンゾニトリルがさらに好ましい。
【0100】
化学式7で表される構造のモノマー、化学式13で表される構造のモノマー、電子吸引性基を有するポリハロゲン芳香族化合物であるモノマーのモル比は、化学式7で表される構造のモノマーのモル数をn’で、化学式13で表される構造のモノマーのモル数をm’、電子吸引性基を有するポリハロゲン芳香族化合物であるモノマーのモル数をo’で、それぞれ表すと、0≦o’/(n’+m’+o’)≦0.7を満たすことが好ましく、0≦o’/(n’+m’+o’)≦0.4を満たすことがさらに好ましい。
【0101】
o’/(n’+m’+o’)が0.7を超えると、イオン伝導性が低下するため好ましくない。o’を大きくすることで、ポリマーの水による膨潤性を小さくしたり、水溶性を低下させたりすることができる。o’は小さいほうがイオン伝導性の面からは好ましいが、o’/(n’+m’+o’)が0の場合、ポリマーの膨潤性が大きくなったり、水溶性になる場合があるので、0.1≦o’/(n’+m’+o’)≦0.4の範囲にあることがより好ましい。
【0102】
本発明のスルホン化ポリマーを芳香族求核置換反応により重合する場合、化学式7および13で表される構造のモノマーおよび電子吸引性基を有するポリハロゲン芳香族化合物であるモノマーを含む活性化ジフルオロ芳香族化合物および/またはジクロロ芳香族化合物と、芳香族ビスフェノール類またはビスチオフェノール類を塩基性化合物の存在下で反応させることで重合体を得ることができる。
【0103】
上記の重合反応は、0〜350℃の温度範囲で行うことができるが、50〜250℃の温度であることが好ましい。0℃より低い場合には、十分に反応が進まない傾向にあり、350℃より高い場合には、ポリマーの分解も起こり始める傾向がある。
【0104】
上記の重合反応は、無溶媒下で行うこともできるが、溶媒中で行うことが好ましい。使用できる溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジフェニルスルホン、スルホランなどを挙げることができるが、これらに限定されることはなく、芳香族求核置換反応において安定な溶媒として使用できるものであればよい。これらの有機溶媒は、単独でも2種以上の混合物として使用しても良い。
【0105】
上記の塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどがあげられるが、芳香族ジオール類を活性なフェノキシド構造にしうるものであれば、これらに限定されず使用することができる。
【0106】
ここで、上記の芳香族求核置換反応においては、副生物として水が生成する場合がある。この際は、重合溶媒とは関係なく、トルエンなどを反応系に共存させて共沸物として水を系外に除去することもできる。水を系外に除去する方法としては、モレキュラーシーブなどの吸水材を使用することもできる。
【0107】
芳香族求核置換反応を溶媒中で行う場合、得られるポリマー濃度として5〜50質量%となるようにモノマーを仕込むことが好ましい。5質量%よりも少ない場合は、重合度が上がりにくい傾向がある。一方、50質量%よりも多い場合には、反応系の粘性が高くなりすぎ、反応物の後処理が困難になる傾向がある。重合反応終了後は、反応溶液より蒸発によって溶媒を除去し、必要に応じて残留物を洗浄することによって、所望のポリマーが得られる。また、反応溶液を、ポリマーの溶解度が低い溶媒中に加えることによって、ポリマーを固体として沈殿させ、沈殿物の濾取によりポリマーを得ることもできる。
【0108】
ポリマーの重合度は、化学式7で表される構造のモノマー、化学式13で表される構造のモノマー、および電子吸引性基を有するポリハロゲン芳香族化合物であるモノマーのモル数の合計と、芳香族ビスフェノール類またはビスチオフェノール類であるモノマーのモル数の合計の比によって、制御することができる。両者の比が1に近づくほどポリマーの重合度が大きくなる。また、上記のモノマー以外に、モノヒドロキシ化合物、モノチオフェノール化合物、モノハロゲン化合物などの末端停止剤となる一官能性モノマーを加えて、その量によって重合度を制御することもできる。また、反応時間の長短によって重合度を制御することもできる。
【0109】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0110】
<測定方法>
各種測定は次のように行った。
【0111】
(i)溶液粘度の測定
ポリマー粉末を0.5g/dlの濃度でN−メチル−2−ピロリドンに溶解し、30℃の恒温槽中でウベローデ型粘度計を用いて粘度測定を行い、対数粘度(ln[ta/tb])/cで評価した(taは試料溶液の落下秒数、tbは溶媒のみの落下秒数、cはポリマー濃度を表す)。
【0112】
(ii)イオン交換容量の測定
乾燥したサンプル100mgを、0.01NのNaOH水溶液50mlに浸漬し、25℃で一晩攪拌した。その後、0.05NのHCl水溶液で中和滴定した。中和滴定には、平沼産業(株)製、電位差滴定装置COMTITE−980を用いた。イオン交換当量は下記式で計算して求めた。
イオン交換容量[meq/g]=(10−滴定量[ml])/2
(iii)イオン伝導性の測定
自作測定用プローブ(ポリテトラフルオロエチレン製)上で短冊状膜試料の表面に白金線(直径:0.2mm)を押しあて、80℃95%RHの恒温・恒湿オーブン(株式会社ナガノ科学機械製作所、LH−20−01)中に試料を保持し、白金線間のインピーダンスをSOLARTRON社1250FREQUENCY RESPONSE ANALYSERにより測定した。極間距離を変化させて測定し、極間距離とC−Cプロットから見積もられる抵抗測定値をプロットした勾配から以下の式により膜と白金線間の接触抵抗をキャンセルした導電率を算出した。
導電率[S/cm]=1/膜幅[cm]x膜厚[cm]x抵抗極間勾配[Ω/cm]
(iv)メタノール透過性の測定
二つのガラス水槽を、サンプルを隔膜として連結し、片方の水槽に5Mのメタノール水溶液、もう片方に蒸留水をそれぞれ入れ、蒸留水を入れた側のメタノール濃度を適当な時間ごとに定量した。メタノールの定量はガスクロマトグラフィー法で行い、あらかじめ所定の濃度のメタノール溶液を注入したときのピーク面積から作成した検量線を用いてメタノール濃度を算出した。得られたメタノール濃度を経過時間に対してプロットしたときの傾きから、以下の式によりメタノール透過速度を求めた。
【0113】
メタノール透過速度(mmol・m−2・sec−1)=プロットの傾き(mmol/sec)÷サンプル面積(m
<モノマーの合成例1>
4,4’−ジクロルジフェニルスルホン359g(1.25モル)を23%発煙硫酸720gの中に投入し、100℃で4時間保温しスルホン化反応を行った。反応物を1.4kgの水に投入し、未反応4,4’−ジクロルジフェニルスルホンを溶剤抽出で除去した後、常法に従い塩析、再結晶処理を行い、精製結晶220gを得た。この精製結晶の組成は、3−スルホン酸ナトリウム−4,4−ジクロロジフェニルスルホン(略号:MS−DCDPS)75%、3,3’−ジスルホン酸ナトリウム−4,4’−ジクロロジフェニルスルホン(略号:S−DCDPS)25%であった。
【0114】
<実施例1>
合成例1で重合したモノマー4.105g(MS−DCDPS 7.910mmol、S−DCDPS 2.090mmolを含む)、4,4’−ビフェノール1.862g(10.000mol)、炭酸カルシウム1.589g(11.5mmol)を200ml四つ口フラスコに計り取り、窒素を流した。
【0115】
N−メチル−2−ピロリドン(略号:NMP)18mlおよびトルエン15mlを、窒素導入管、攪拌翼、ディーンスタークトラップ、温度計を取り付けた200ml枝付きフラスコに入れ、オイルバス中で攪拌しつつ窒素気流下で加熱した。トルエンとの共沸による脱水を140℃で行なった後、トルエンを全て留去した。
【0116】
その後、200℃に昇温し、15時間加熱した。続いて、室温まで冷却した溶液を1000mlの純水に注ぎポリマーを再沈させた。得られたポリマーは50℃で減圧乾燥した。
【0117】
得られたポリマーの1H−NMRスペクトルを図1に示す。NMRスペクトルから予測されるポリマーの構造を化学式15として示す。
【0118】
【化26】
Figure 2005015607
【0119】
図1中のa〜jは、化学式15のポリマー構造におけるa〜jに由来するシグナルであることを表わす。
【0120】
得られたポリマーの対数粘度は1.1dL/gを示した。得られたポリマー0.8gを、3.2gのジメチルアセトアミドに溶解した溶液を、300μmの厚みでガラス板上にキャストし、70℃で3日間減圧乾燥した。
【0121】
次いで、ガラス板から膜を剥離した後、膜を25℃の1mol/L硫酸に1時間浸漬してスルホン酸基を酸型に変換し、さらに酸が検出できなくなるまで水で洗浄し、膜を風乾してプロトン交換膜を得た。
【0122】
<実施例2>
合成例1で重合したモノマーの量を3.089gに変更し、さらに4,4’−ジクロロジフェニルスルホン(略号:DCDPS)0.718g(2.500mmol)を加えた他は実施例1と同様にしてポリマーを重合した。
【0123】
得られたポリマーの1H−NMRスペクトルを図2に示す。NMRスペクトルから予測されるポリマーの構造を化学式16として示す。
【0124】
【化27】
Figure 2005015607
【0125】
図2中のa〜lは、化学式16のポリマー構造におけるa〜lに由来するシグナルであることを表わす。
【0126】
得られたポリマーから実施例1と同様の方法によってプロトン交換膜を得た。
<実施例3>
DCDPSの代わりに2,6−ジクロロベンゾニトリル(略号:DCBN)0.430g(2.500mmol)を用いた他は実施例2と同様にしてポリマーを重合した。
【0127】
得られたポリマーの1H−NMRスペクトルを図3に示す。NMRスペクトルから予測されるポリマーの構造を化学式17として示す。
【0128】
【化28】
Figure 2005015607
【0129】
図3中のa〜mは、化学式17のポリマー構造におけるa〜mに由来するシグナルであることを表わす。
【0130】
得られたポリマーから実施例1と同様の方法によってプロトン交換膜を得た。
<実施例4〜10>
各モノマーのモル比を表1のように変えた以外は実施例3と同様にしてポリマーを得た。得られたポリマーから実施例1と同様の方法によってプロトン交換膜を得た。
【0131】
実施例4および5で得られたポリマーの1H−NMRスペクトルをそれぞれ図4および図5に示す。NMRスペクトルから予測されるポリマーの構造を化学式17として示す。ここで、実施例6〜8および10により得られたポリマーの構造も化学式17と同様であった。
【0132】
【化29】
Figure 2005015607
【0133】
図4および図5中のa〜mは、化学式17のポリマー構造におけるa〜mに由来するシグナルであることを表わす。
【0134】
また、実施例9により得られたポリマーの構造は化学式16として示す。
【0135】
【化30】
Figure 2005015607
【0136】
図2中のa〜lは、化学式16のポリマー構造におけるa〜lに由来するシグナルであることを表わす。
【0137】
<比較例1>
合成例1で得られたモノマーの代わりに、S−DCDPS2.211g(4.500mmol)、DCDPS1.579g(5.500mmol)を用いた他は、実施例1と同様にしてポリマーを重合した。得られたポリマーから実施例1と同様の方法によってプロトン交換膜を得た。
【0138】
<比較例2>
合成例1で得られたモノマーの代わりに、S−DCDPS1.765g(4.0500mmol)、DCBN1.032g(6.000mmol)を用いた他は、実施例1と同様にしてポリマーを重合した。得られたポリマーから実施例1と同様の方法によってプロトン交換膜を得た。
【0139】
<比較例3>
市販のプロトン交換膜であるナフィオン(商品名)111膜を評価した。
【0140】
実施例および比較例のプロトン交換膜に用いるポリマーの製造に用いたモノマーの組成、得られたポリマーの対数粘度およびプロトン交換膜の測定結果を表1および表2に示す。
【0141】
【表1】
Figure 2005015607
【0142】
【表2】
Figure 2005015607
【0143】
表1および表2において、略号はそれぞれ、
MS−DCDPS:3−スルホン酸ナトリウム−4,4−ジクロロジフェニルスルホン
S−DCDPS:3,3’−ジスルホン酸ナトリウム−4,4’−ジクロロジフェニルスルホン
DCBN:2,6−ジクロロベンゾニトリル
DCDPS:4,4’−ジクロロジフェニルスルホン
BP:4,4’−ビフェノールを表わす。
【0144】
表1および表2の結果より、本発明のスルホン化ポリマーは燃料電池用プロトン交換膜として優れたイオン伝導性と耐メタノール透過性を両立し得ることを示した。
【0145】
通常のスルホン化ポリマーを用いた燃料電池用プロトン交換膜は、イオン交換容量を大きくするとイオン伝導性は向上するが、同時にメタノール透過性が大きくなり、両者は相反する関係にあった。
【0146】
ところが、本発明のスルホン化ポリマーからなる燃料電池用プロトン交換膜は、従来の公知の燃料電池用プロトン交換膜と同等のイオン伝導率を示しながらメタノール透過性を大きく改善できることが分かった。また、従来の公知の燃料電池用プロトン交換膜と同等のメタノール透過性を示しながらイオン伝導性を大きく改善できるなど、優れた性質を示すことも分かった。
【0147】
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0148】
【発明の効果】
上記の結果より、本発明のスルホン化ポリマーを用いて作製したイオン交換膜はイオン伝導性とメタノール透過性の両立性に優れる。そのため、本発明のスルホン化ポリマーおよびその組成物、成形物は、固体高分子形燃料電池のプロトン交換膜などに好適に利用することができる。
【0149】
すなわち、本発明のスルホン化ポリマーは、優れたイオン伝導性と低い燃料透過性特性とを両立する燃料電池用部材の材質として好適に利用可能なスルホン化ポリマーである。
【0150】
また、本発明の樹脂組成物は、優れたイオン伝導性と低い燃料透過性特性とを両立する燃料電池用部材の材質として好適に利用可能な樹脂組成物である。
【0151】
さらに、本発明の樹脂成形物は、優れたイオン伝導性と低い燃料透過性特性とを両立する燃料電池用部材の材質として好適に利用可能な樹脂成形物である。
【0152】
加えて、本発明の燃料電池用プロトン交換膜は、優れたイオン伝導性と低い燃料透過性特性とを両立する燃料電池用プロトン交換膜である。
【0153】
そして、本発明のスルホン化ポリマーの製造方法は、優れたイオン伝導性と低い燃料透過性特性とを両立する燃料電池用部材の材質として好適に利用可能なスルホン化ポリマーの製造方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で得られたポリマーを重DMSO中40℃で測定した1H−NMRスペクトルを示す図である。
【図2】本発明の実施例2で得られたポリマーを重DMSO中40℃で測定した1H−NMRスペクトルを示す図である。
【図3】本発明の実施例3で得られたポリマーを重DMSO中40℃で測定した1H−NMRスペクトルを示す図である。
【図4】本発明の実施例4で得られたポリマーを重DMSO中40℃で測定した1H−NMRスペクトルを示す図である。
【図5】本発明の実施例5で得られたポリマーを重DMSO中40℃で測定した1H−NMRスペクトルを示す図である。

Claims (11)

  1. 化学式1で表される結合ユニットを含む、スルホン化ポリマー。
    Figure 2005015607
    (化学式1中、XはHまたは1価の陽イオンを表わす。YはO原子またはS原子を表わす。Arは2価の芳香族基を表わす。)
  2. 前記化学式1で表される結合ユニットを全結合ユニット中のモル含有率に換算して12%〜100%の範囲で含む、請求項1に記載のスルホン化ポリマー。
  3. 前記化学式1で表される結合ユニットに加えて、化学式2で表される結合ユニットと、化学式3で表される結合ユニットと、を含む、スルホン化ポリマー。
    Figure 2005015607
    (化学式2中、XはHまたは1価の陽イオンを表わす。YはO原子またはS原子を表わす。Arは2価の芳香族基を表わす。)
    Figure 2005015607
    (化学式3中、YはO原子またはS原子を表わす。Arは電子吸引性基を有する2価の芳香族基を表わす。Arは2価の芳香族基を表わす。)
  4. モル比率に換算して、前記化学式1で表される結合ユニットをn、前記化学式2で表される結合ユニットをm、前記化学式3で表される結合ユニットをo、相当分含み、前記n、前記m、前記oは、n≧1、m≧0、o≧0、0.4≦n/(n+m)≦1.0、0≦o/(n+m+o)≦0.7の条件を満たす整数である、請求項3に記載のスルホン化ポリマー。
  5. 前記Ar、前記Ar、前記Arは、化学式4で表される結合ユニットである、請求項3に記載のスルホン化ポリマー。
    Figure 2005015607
  6. 前記Arは、化学式5または化学式6で表される結合ユニットである、請求項3に記載のスルホン化ポリマー。
    Figure 2005015607
    Figure 2005015607
  7. 前記n、前記m、前記oは、0.7≦n/(n+m)≦1.0、0≦o/(n+m+o)≦0.4の条件を満たす整数である、請求項4に記載のスルホン化ポリマー。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のスルホン化ポリマーを含む樹脂組成物。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載のスルホン化ポリマーを含む樹脂成形物。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載のスルホン化ポリマーを含む燃料電池用プロトン交換膜。
  11. 化学式7で表される化合物をモノマー成分として含むモノマー成分混合組成物を重合反応させるステップを含む、請求項1〜7のいずれかに記載のスルホン化ポリマーの製造方法。
    Figure 2005015607
    (化学式7中、XはHまたは1価の陽イオンを表わす。Zはハロゲン元素、またはニトロ基を表わす。)
JP2003181729A 2003-06-25 2003-06-25 スルホン化ポリマー、そのスルホン化ポリマーを含む組成物、成形物、燃料電池用プロトン交換膜およびそのスルホン化ポリマーの製造方法 Withdrawn JP2005015607A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003181729A JP2005015607A (ja) 2003-06-25 2003-06-25 スルホン化ポリマー、そのスルホン化ポリマーを含む組成物、成形物、燃料電池用プロトン交換膜およびそのスルホン化ポリマーの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003181729A JP2005015607A (ja) 2003-06-25 2003-06-25 スルホン化ポリマー、そのスルホン化ポリマーを含む組成物、成形物、燃料電池用プロトン交換膜およびそのスルホン化ポリマーの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005015607A true JP2005015607A (ja) 2005-01-20

Family

ID=34182336

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003181729A Withdrawn JP2005015607A (ja) 2003-06-25 2003-06-25 スルホン化ポリマー、そのスルホン化ポリマーを含む組成物、成形物、燃料電池用プロトン交換膜およびそのスルホン化ポリマーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005015607A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005206807A (ja) * 2003-12-25 2005-08-04 Sumitomo Chemical Co Ltd 高分子電解質およびその用途
JP2006232974A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Toyobo Co Ltd ポリアリーレンエーテル系ポリマーまたはポリアリーレンスルフィド系ポリマーの製造方法
JP2006236757A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Toyobo Co Ltd 膜電極接合体用高分子電解質膜、その製造方法、膜電極接合体および燃料電池
JP2006291046A (ja) * 2005-04-11 2006-10-26 Univ Of Tokyo 燃料電池用炭化水素系ポリマー
WO2007046239A1 (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Kaneka Corporation 燃料電池用電解質組成物、及びにそれを用いた燃料電池用膜-電極接合体、並びに燃料電池
JP2008533225A (ja) * 2005-03-07 2008-08-21 マツクス−プランク−ゲゼルシャフト ツール フエルデルング デル ヴイツセンシャフテン エー フアウ 加水分解的および熱酸化的に安定なポリマーとしてのスルホン化ポリ(アリーレン)
JP2016044242A (ja) * 2014-08-22 2016-04-04 公益財団法人神奈川科学技術アカデミー プロトン伝導性材料、電解質膜及び固体高分子形燃料電池
CN112786935A (zh) * 2019-11-01 2021-05-11 现代自动车株式会社 耐久性和质子传导性优异的膜电极组件及其制造方法
CN114540876A (zh) * 2022-04-12 2022-05-27 河南工业大学 用于析氧反应的磺化聚苯并咪唑基电催化剂及其制备方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005206807A (ja) * 2003-12-25 2005-08-04 Sumitomo Chemical Co Ltd 高分子電解質およびその用途
JP2006232974A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Toyobo Co Ltd ポリアリーレンエーテル系ポリマーまたはポリアリーレンスルフィド系ポリマーの製造方法
JP2006236757A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Toyobo Co Ltd 膜電極接合体用高分子電解質膜、その製造方法、膜電極接合体および燃料電池
JP2008533225A (ja) * 2005-03-07 2008-08-21 マツクス−プランク−ゲゼルシャフト ツール フエルデルング デル ヴイツセンシャフテン エー フアウ 加水分解的および熱酸化的に安定なポリマーとしてのスルホン化ポリ(アリーレン)
JP2006291046A (ja) * 2005-04-11 2006-10-26 Univ Of Tokyo 燃料電池用炭化水素系ポリマー
WO2007046239A1 (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Kaneka Corporation 燃料電池用電解質組成物、及びにそれを用いた燃料電池用膜-電極接合体、並びに燃料電池
JP2016044242A (ja) * 2014-08-22 2016-04-04 公益財団法人神奈川科学技術アカデミー プロトン伝導性材料、電解質膜及び固体高分子形燃料電池
CN112786935A (zh) * 2019-11-01 2021-05-11 现代自动车株式会社 耐久性和质子传导性优异的膜电极组件及其制造方法
CN114540876A (zh) * 2022-04-12 2022-05-27 河南工业大学 用于析氧反应的磺化聚苯并咪唑基电催化剂及其制备方法
CN114540876B (zh) * 2022-04-12 2023-08-11 河南工业大学 用于析氧反应的磺化聚苯并咪唑基电催化剂及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5760312B2 (ja) 新規スルホン酸基含有セグメント化ブロック共重合体ポリマー及びその用途、新規ブロック共重合体ポリマーの製造方法
JP3928611B2 (ja) ポリアリーレンエーテル系化合物、それを含有する組成物、およびそれらの製造方法
WO2011016444A1 (ja) 新規スルホン酸基含有セグメント化ブロック共重合体ポリマー及びその用途
JP2006206779A (ja) スルホン酸基含有ポリマー、そのポリマーを含むポリマー組成物、そのポリマーを用いたイオン交換樹脂およびイオン交換膜、そのイオン交換膜を用いて得られる膜/電極接合体および燃料電池、並びにそのポリマーの製造方法
JP4428181B2 (ja) ニトリル型疎水性ブロックを有するスルホン化ポリマーおよび固体高分子電解質
JP2003217343A (ja) 熱架橋性高分子固体電解質、高分子固体電解質膜及びその製造方法
JP4807007B2 (ja) 高分子電解質組成物およびその用途
TW200416257A (en) Block copolymer and application thereof
EP1630187A1 (en) Sulfonic group-containing polyarylene block copolymer, process for production thereof, solid polymer electrolyte and proton conductive membrane
JP2005015607A (ja) スルホン化ポリマー、そのスルホン化ポリマーを含む組成物、成形物、燃料電池用プロトン交換膜およびそのスルホン化ポリマーの製造方法
JP4940549B2 (ja) 新規スルホン酸基含有セグメント化ブロック共重合ポリマーおよびその用途
KR20100022534A (ko) 고분자 적층막, 그 제조 방법 및 그 용도
JP3852108B2 (ja) ポリアリーレン系重合体およびプロトン伝導膜
JP2003272695A (ja) アルコキシスルホン酸基含有ポリアリーレンエーテル、及びそれを含有する組成物、及びそれらを用いたことを特徴とするイオン伝導膜、接着剤、複合体、燃料電池およびそれらの製造方法。
JP2006176665A (ja) 新規スルホン酸基含有セグメント化ブロック共重合ポリマーおよびその用途
JP4590824B2 (ja) スルホン化芳香族ポリエーテル系化合物、その複合体、およびそれらの製造方法。
JP2010031226A (ja) ポリアリーレン系共重合体および固体高分子電解質
JP5109366B2 (ja) 芳香族化合物、ポリアリーレン系共重合体およびその用途
JP2004311301A (ja) プロトン伝導性材料、プロトン伝導性膜および架橋物
JP2006206809A (ja) スルホン酸基含有ポリマー、該ポリマーを含むポリマー組成物、該ポリマーを用いたイオン交換樹脂およびイオン交換膜、該イオン交換膜を用いて得られる膜/電極接合体ならびに燃料電池
JP2010202866A (ja) スルホン化ポリマー及びそれを用いたプロトン伝導膜
JP2012241090A (ja) 新規イオン性基含有ポリマー及びその用途
JP5950323B2 (ja) 高分子電解質、およびその利用
JP2007063533A (ja) スルホン酸基含有ポリマーとその用途および製造方法
JP5470674B2 (ja) 高分子電解質膜、高分子電解質膜/電極接合体、燃料電池、燃料電池の運転方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060905