JP2005015468A - シクロプロパン化合物の有害節足動物防除用途 - Google Patents

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修 松本
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Abstract

【課題】
有害節足動物の防除に効力を有する化合物を有効成分とする有害節足動物防除剤を提供すること。
【解決手段】
式(A)
Figure 2005015468

〔式中、RはC1−C3アルキル基、C2−C3アルケニル基、ハロゲン原子、シアノ基またはC1−C3ハロアルキル基を表す。〕で示されるシクロプロパン化合物は、有害節足動物に対して優れた防除効果を有する。

【選択図】 なし



Description

本発明は、ある種のシクロプロパン化合物と該シクロプロパン化合物の有害節足動物防除用途に関する。
従来より、下記式(X)
Figure 2005015468
で示されるシクロプロパン化合物が殺虫殺ダニ剤の有効成分として知られている(特許文献1参照。)。
また、ある種のケトン誘導体が医薬、特に血球増加剤の有効成分として知られている(特許文献2参照。)。
特開昭51−19126号公報
国際公開第97/35565号パンフレット
しかしながら、上記式(X)で示されるシクロプロパン化合物では有害節足動物防除に必ずしも十分な効力を示さない場合がある。
また、前記特許文献2において、有害節足動物防除については一切記載されていない。
本発明は、有害節足動物に対して優れた防除効力を有する化合物を提供することを課題とする。
本発明者らは優れた有害節足動物に対して優れた防除効力を有する化合物を見出すべく鋭意検討した結果、下記式(A)で示されるシクロプロパン化合物が有害節足動物に対して優れた防除効力を有することを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は式(A)
Figure 2005015468
〔式中、RはC1−C3アルキル基、C2−C3アルケニル基、ハロゲン原子、シアノ基またはC1−C3ハロアルキル基を表す。〕で示されるシクロプロパン化合物(以下、本発明化合物と記す。)、及び本発明化合物を有効成分として含有することを特徴とする有害節足動物防除剤、及び本発明化合物の有効量を有害節足動物または有害節足動物の生息場所に施用することを特徴とする有害節足動物の防除方法を提供する。
本発明化合物を用いることにより、有害節足動物を防除することができる。
本発明化合物においてRで示される、
C1−C3アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基及びイソプロピル基があげられ、
C2−C3アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基及び2−プロペニル基があげられ、
ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子及び臭素原子があげられ、
C1−C3ハロアルキル基としては、例えばトリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ジフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、クロロジフルオロメチル基、ジクロロフルオロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、ジブロモフルオロメチル基及びクロロフルオロメチル基があげられる。
(製造法)
次に、本発明化合物の製造法について説明する。
本発明化合物は、例えば4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロン(以下、化合物(B)と記す。)と式(C)で示される化合物とを4−ジメチルアミノピリジン及び縮合剤の存在下で反応させることにより製造することができる。
Figure 2005015468
〔式中、Rは前記と同じ意味を表す。〕
該反応は通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ベンゾトリフルオリド等のハロゲン化炭化水素類、ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の硫黄化合物及びそれらの混合物があげられる。
反応に用いられる縮合剤としては、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(以下、DCCと記す。)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(以下、WSCと記す。)等のカルボジイミド類があげられる。
反応に用いられる試剤の量は、化合物(B)1モルに対して、式(C)で示される化合物が通常0.7〜1.5モルの割合であり、縮合剤が通常1〜5モルの割合であり、4−ジメチルアミノピリジンが通常0.01〜1モルの割合である。
該反応の反応温度は通常0〜150℃の範囲であり、反応時間は通常1〜48時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を濾過し、濾液を希塩酸等の酸性水、飽和食塩水等で洗浄した後、乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、式(A)で示される本発明化合物を単離することができる。単離された式(A)で示される本発明化合物はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
本発明化合物にはシクロプロパン環上の各置換基どうしの相対配置、及び各置換基の立体配置に係る異性体が存在するが、本発明はこれらの異性体全てを包含するものであり、単一の異性体であってもよく、任意の比率での異性体混合物であってもよい。
また、式(A)で示される本発明化合物において、シクロプロパン環の1位とは、4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロン−3−イルカルボニル基の結合したシクロプロパン環上の炭素原子を表し、シクロプロパン環の2位とはRで示される基の結合したシクロプロパン環上の炭素原子を表す。
Figure 2005015468
本発明化合物の態様としては、例えば以下のシクロプロパン化合物があげられる。
式(A)において、RがC1−C3アルキル基、C2−C3アルケニル基、ハロゲン原始またはC1−C3ハロアルケニル基であるシクロプロパン化合物;
式(A)において、RがC1−C3アルキル基、C2−C3アルケニル基、ハロゲン原始またはC1−C3ハロアルケニル基であり、シクロプロパン環の1位と2位との置換基の相対配置がトランス配置であるシクロプロパン化合物;
式(A)において、シクロプロパン環の1位と2位との置換基の相対配置がトランス配置であるシクロプロパン化合物;
式(A)において、シクロプロパン環の1位と2位との置換基の相対配置がトランス配置であり、1位の立体配置がR配置であるシクロプロパン化合物;
式(A)において、RがC1−C3アルキル基であるシクロプロパン化合物;
式(A)において、RがC2−C3アルケニル基であるシクロプロパン化合物;
式(A)において、Rがハロゲン原子であるシクロプロパン化合物;
式(A)において、RがC1−C3ハロアルキル基であるシクロプロパン化合物。
次に、本発明化合物の原料化合物の製造法について、参考製造法に示す。
(参考製造法1)
式(C)で示される化合物は、式(D)で示される化合物を酸または塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。
Figure 2005015468
〔式中、Rは前記と同じ意味を表し、Qはメチル基、エチル基、プロピル基等のC1−C6アルキル基を表す。〕
該反応は溶媒の存在下または非存在下で行われる。
溶媒の存在下で行われる場合、反応に用いられる溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、メタノール、エタノール等のアルコール類、水及びこれらの混合物があげられる。
反応に用いられる酸としては、例えば塩酸、硫酸、臭化水素酸等の無機酸類、蟻酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸類があげられる。
反応に用いられる塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物があげられる。
反応に用いられる酸または塩基の量は、式(D)で示される化合物1モルに対して、通常0.1〜10モルの割合である。
該反応の反応温度は通常−20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.5〜48時間の範囲である。
反応終了後は反応混合物を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、式(C)で示される化合物を単離することができる。単離された式(C)で示される化合物は、クロマトグラフィー、蒸留等によりさらに精製することもできる。
(参考製造法2)
式(D)で示される化合物は、例えば式(E)で示される化合物と式(F)で示される化合物とを金属化合物の存在下で反応させることにより製造することができる。
Figure 2005015468
〔式中、Q及びRは前記と同じ意味を表す。〕
該反応は通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ベンゾトリフルオリド等のハロゲン化炭化水素類、ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、及びそれらの混合物があげられる。
反応に用いられる金属化合物としては、例えば酢酸ロジウム二量体、ピバリン酸ロジウム二量体等のロジウム化合物、トリフルオロメタンスルホン酸銅等の銅化合物、酢酸パラジウム等のパラジウム化合物があげられる。
反応に用いられる試剤の量は、式(E)で示される化合物1モルに対して、式(F)で示される化合物が通常1〜5モルの割合であり、金属化合物の量は通常0.01〜1モルの割合である。
該反応の反応温度は通常−100℃〜100℃の範囲であり、反応時間は通常1〜48時間の割合である。
反応終了後は、反応混合物を濾過して得られた濾液を希塩酸等の酸性水、飽和食塩水等で洗浄し、乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、式(D)で示される化合物を単離することができる。単離された式(D)で示される化合物はクロマトグラフィー、蒸留等によりさらに精製することもできる。
式(D)で示される化合物のうち、Rがフッ素原子である化合物は、例えば特開平5−194323号公報に記載の方法により製造することができる。
式(D)で示される化合物のうち、Rが塩素原子である化合物は、例えばBulletin of the chemical society of Japan,52,1944(1979)に記載の方法により製造することができる。
式(D)で示される化合物のうち、Rがシアノ基である化合物は、例えばBulletin of the chemical society of Japan,49,724(1976)に記載の方法により製造することができる。
式(D)で示される化合物のうち、Rがトリフルオロメチル基である化合物は、例えばJ.Chem.Soc.Perkin Trans. II 1907(1984)に記載の方法により製造することができる。
(参考製造法3)
式(D)で示される化合物のうち、Rがビニル基である式(G)で示される化合物は、たとえば式(H)で示される化合物から製造することができる。
Figure 2005015468
〔式中、Qは前記と同じ意味を表す。〕
該反応は通常溶媒の存在下、塩基の存在下で反応させることにより行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ベンゾトリフルオリド等のハロゲン化炭化水素類、ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の硫黄化合物及びそれらの混合物があげられる。
反応に用いられる塩基としては、例えば水素化ナトリウム、水素化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド、トリエチルアミン等の第三級アミン類があげられる。
反応に用いられる塩基の量は、式(H)で示される化合物1モルに対して、通常1〜5モルの割合である。
該反応の反応温度は通常0〜150℃の範囲であり、反応時間は通常1〜48時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を水に注加し、希塩酸等の酸性水を加えて有機溶媒で抽出した後、得られた有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、式(G)で示される化合物を単離することができる。単離された式(G)で示される化合物はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
本発明化合物が防除効力を示す有害節足動物としては例えば、以下に示すものがあげられる。
半翅目害虫:ヒメトビウンカ、トビイロウンカ、セジロウンカ等のウンカ類、ツマグロヨコバイ、タイワンツマグロヨコバイ、イナズマヨコバイ等のヨコバイ類、アブラムシ類、カメムシ類、コナジラミ類、カイガラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類;
鱗翅目害虫:ニカメイガ、コブノメイガ、ノシメコクガ、ノシメマダラメイガ、イッテンコクガ、スジコナマダラメイガ等のメイガ類、ハスモンヨトウ、アワヨトウ、ヨトウガ等のヤガ類、モンシロチョウ等のシロチョウ類、コカクモンハマキ等のハマキガ類、シンクイガ類、ハモグリガ類、ドクガ類、
コナガ等のスガ類、イチモンジセセリ等のセセリチョウ類、イガ、コイガ等のヒロズコガ類、ウワバ類、カブラヤガ、タマナヤガ等のアグロティス属害虫(Agrotis spp.)、ヘリコベルパ属害虫(Helicoverpa spp.)、ヘリオティス属害虫(Heliothis spp.);
双翅目害虫:アカイエカ、コガタアカイエカ等のイエカ類、ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ等のヤブカ類、シナハマダラカ等のハマダラカ類、ユスリカ類、イエバエ、オオイエバエ、ヒメイエバエ等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、タネバエ、タマネギバエ等のハナバエ類、ミバエ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、アブ類、ブユ類、サシバエ類、ノミバエ類、ヌカカ類;
鞘翅目害虫:ウェスタンコーンルートワーム、サザンコーンルートワーム等のコーンルートワーム類、ドウガネブイブイ、ヒメコガネ等のコガネムシ類、コクゾウムシ、イネミズゾウムシ等のゾウムシ類、ヒメマルカツオブシムシ、ヒメカツオブシムシ等のカツオブシムシ類、チャイロコメノゴミムシダマシ、コクヌストモドキ等のゴミムシダマシ類、イネドロオイムシ、キスジノミハムシ、ウリハムシ等のハムシ類、シバンムシ類、ニジュウヤホシテントウ等のテントウムシ類、ヒラタキクイムシ類、ナガシンクイムシ類、カミキリムシ類、アオバアリガタハネカクシ等のハネカクシ類;
網翅目害虫:チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、トビイロゴキブリ、コバネゴキブリ等;
総翅目害虫:ミナミキイロアザミウマ、ミカンキイロアザミウマ、ハナアザミウマ等のアザミウマ類;
膜翅目害虫:アリ類、スズメバチ類、アシナガバチ類、アリガタバチ類、ハバチ類;
直翅目害虫:ケラ類、バッタ類;
隠翅目害虫:イヌノミ、ネコノミ、ヒトノミ等;
シラミ目害虫:コロモジラミ、アタマジラミ、ケジラミ等;
等翅目害虫:ヤマトシロアリ、イエシロアリ等;
ダニ類:ニセナミハダニ、ナミハダニ、カンザワハダニ、ミカンハダニ、リンゴハダニ等のハダニ類、オウシマダニ、フタトゲチマダニ等のマダニ類、ケナガコナダニ、ムギコナダニ等のコナダニ類、コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ等のヒョウヒダニ類、チリニクダニ、イエニクダニ、サナアシニクダニ等のニクダニ類、クワガタツメダニ、フトツメダニ等のツメダニ類、ホコリダニ類、マルニクダニ類、イエササラダニ類等;
等脚類:ワラジムシ、ホソワラジムシ等のワラジムシ類、オカダンゴムシ等のダンゴムシ類。
本発明の有害節足動物防除剤は本発明化合物そのものであってもよいが、通常は、さらに固体担体、液体担体、ガス状担体及び/または餌(毒餌基材)等を混合し、又は基材(多孔セラミック板、不織布、紙、殺虫線香基材等)に含浸し、必要により界面活性剤、その他の製剤用補助剤を添加して、油剤、乳剤、水和剤、フロアブル剤、粒剤、粉剤、エアゾール、煙霧剤、加熱蒸散剤、燻煙剤、毒餌、マイクロカプセル剤、ULV剤、スポットオン製剤、ポアオン製剤、シャンプー製剤、シート製剤、樹脂製剤等に製剤化されていている。
これらの製剤は本発明化合物を通常0.01〜95重量%含有する。
製剤化の際に用いられる固体担体としては、例えば粘土類(カオリンクレー、珪藻土、合成含水酸化珪素、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白土等)、タルク、セラミック、化学肥料(硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、尿素等)、その他の無機鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、酸化カルシウム、水和シリカ等)等の微粉末及び粒状物があげられる。
液体担体としては、例えば水、アルコール類(メタノール、エタノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロへキサン、灯油、軽油等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、エーテル類(ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン等)、酸アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等)、有機硫黄化合物(ジメチルスルホキシド等)及び植物油(大豆油、綿実油等)があげられる。
ガス状担体としては、例えばフルオロカーボン、ブタンガス、LPG(液化石油ガス)、ジメチルエーテル及び炭酸ガスがあげられる。
界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルアリールエーテル類及びそのポリオキシエチレン化物、ポリエチレングリコールエーテル類、多価アルコールエステル類及び糖アルコール誘導体があげられる。
その他の製剤用補助剤としては、固着剤、分散剤及び安定剤等、具体的には例えばカゼイン、ゼラチン、多糖類(澱粉、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、合成水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等)、PAP(酸性リン酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールと3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールとの混合物)、植物油、鉱物油、脂肪酸及び脂肪酸エステルがあげられる。
毒餌の基材としては、例えば穀物粉、植物油、糖、セルロース等の餌成分、ジブチルヒドロキシトルエン、ノルジヒドログアイアレチン酸等の酸化防止剤、デヒドロ酢酸等の保存料、トウガラシ粉末等の子供やペットによる誤食防止剤、チーズ香料、タマネギ香料、ピーナッツオイル等の害虫誘引性香料があげられる。
本発明の有害節足動物防除剤を農林害虫の防除に用いる場合、その施用量は通常、1へクタールあたり本発明化合物の量で1〜10000gである。乳剤、水和剤、フロアブル剤等は通常本発明化合物の濃度が10〜10000ppmとなるように水で希釈して施用し、粒剤、粉剤等は通常そのまま施用する。これらの製剤は有害節足動物に直接施用しても、有害節足動物から保護すべき作物等の植物に施用してもよく、また、これらの製剤を土壌に施用することにより、土壌に生息する有害節足動物を防除することもできる。
本発明の有害節足動物防除剤を防疫用として用いる場合には、乳剤、水和剤、フロアブル剤等は通常本発明化合物の濃度が0.01〜10000ppmになるように水で希釈して有害節足動物又は有害節足動物の生息場所等に施用し、油剤、エアゾール、燻煙剤、毒餌等についてはそのまま有害節足動物又は有害節足動物の生息場所等に施用する。この場合の施用量は、面上に施用する場合は処理面積1m2あたりの本発明化合物の量で通常10〜2000mg、空間に処理する場合は適用空間1m3あたりの本発明化合物の量で通常1〜1000mgである。また、加熱蒸散剤等は有害節足動物又は有害節足動物の生息場所等で加熱して有効成分を揮散させることにより施用する。この場合の施用量は、適用空間1m3あたりの本発明化合物の量で通常1〜1000mgである。
本発明の有害節足動物防除方法は、通常本発明化合物の有効量を含有する本発明の有害節足動物防除剤を有害節足動物又は有害節足動物の生息場所に施用することにより行われる。
本発明の有害節足動物防除剤は、他の殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、除草剤、植物生長調節剤、共力剤、肥料、土壌改良剤、動物用飼料等と共に用いることもできる。
かかる殺虫剤、殺ダニ剤及び殺線虫剤としては、例えばフェニトロチオン、フェンチオン、ダイアジノン、クロルピリホス、アセフェ−ト、メチダチオン、ジスルホトン、DDVP、スルプロホス、シアノホス、ジオキサベンゾホス、ジメトエート、フェントエート、マラチオン、トリクロルホン、アジンホスメチル、モノクロトホス、エチオン等の有機リン系化合物、
BPMC、ベンフラカルブ、プロポキスル、カルボスルファン、カルバリル、メソミル、エチオフェンカルブ、アルジカルブ、オキサミル、フェノチオカルブ等のカーバメート系化合物、
エトフェンプロックス、フェンバレレート、エスフェンバレレート、フェンプロパトリン、シペルメトリン、ペルメトリン、シハロトリン、デルタメトリン、シクロプロトリン、フルバリネート、ビフェンスリン、トラロメトリン、シラフルオフェン、d−フェノトリン、d−アレトリン、シフェノトリン、d−レスメトリン、アクリナスリン、シフルトリン、テフルトリン、トランスフルスリン、テトラメトリン、アレトリン、プラレトリン、エンペントリン、イミプロスリン、d−フラメトリン等のピレスロイド化合物、
ブプロフェジン等のチアジアジン誘導体、ニトロイミダゾリジン誘導体、カルタップ、チオシクラム、ベンスルタップ等のネライストキシン誘導体、アセタミプリド、チアメトキサム、チアクロプリド等のネオニコチノイド化合物、エンドスルファン、γ−BHC、DDT等の塩素化炭化水素化合物、クロルフルアズロン、テフルベンズロン、フルフェノクスロン等のベンゾイルフェニルウレア系化合物、アミトラズ、クロルジメホルム等のホルムアミジン誘導体、ジアフェンチウロン等チオ尿素誘導体、フェニルピラゾール系化合物、メトキサジアゾン、ブロモプロピレ−ト、テトラジホン、キノメテオネート、プロパルギット、フェンブタティン オキシド、ヘキシチアゾクス、クロフェンテジン、ピリダベン、フェンピロキシメート、デブフェンピラド、ポリナクチンコンプレックス[テトラナクチン、ジナクチン、トリナクチン]、ピリミジフェン、ミルベメクテン、アバメクチン、イバーメクチン、アザジラクチン[AZAD]等があげられる。
次に、本発明を製造例、製剤例および試験例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
まず、本発明化合物の製造例を示す。
製造例1
トルエン50mlに4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロン1.26gを懸濁し、4−ジメチルアミノピリジン0.24g、トランス−2−メチルシクロプロパンカルボン酸1.10g及びWSC2.11gを加え、室温で3時間、さらに100℃で10時間攪拌した。その後、室温付近まで放冷した反応混合物を濾過して、濾液を1%塩酸で2回、飽和食塩水で1回順次洗浄した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(トランス−2−メチルシクロプロパンカルボニル)−2−ピロン(以下、本発明化合物(1)と記す。)0.50gを得た。
本発明化合物(1)
Figure 2005015468
1H−NMR(396MHz,CDCl3/TMS):δ(ppm)5.90(s,1H),3.38−3.32(m,1H),2.26(s,3H),1.75−1.63(m,1H),1.56−1.49(m,1H),1.22(d,J=5.9Hz,3H),1.06−0.99(m,1H)
製造例2
トルエン50mlに4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロン1.26gを懸濁し、4−ジメチルアミノピリジン0.24g、トランス−2−フルオロシクロプロパンカルボン酸1.14g及びWSC2.11gを加え、室温で3時間、さらに100℃で3時間攪拌した。その後、室温付近まで放冷した反応混合物を濾過して、濾液を1%塩酸で2回、飽和食塩水で1回順次洗浄した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(トランス−2−フルオロシクロプロパンカルボニル)−2−ピロン(以下、本発明化合物(2)と記す。)0.33gを得た。
本発明化合物(2)
Figure 2005015468
1H−NMR(396MHz,CDCl3/TMS):δ(ppm)5.94(s,1H),5.03−4.81(m,1H),4.16−4.04(m,1H),2.29(s,3H),1.78−1.66(m,1H),1.65−1.56(m,1H)
製造例3
トルエン50mlに4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロン3.78gを懸濁し、4−ジメチルアミノピリジン0.24g、2−ビニルシクロプロパンカルボン酸(シス/トランス=1/2.5)2.80g及びWSC5.75gを加え、室温で3時間、さらに100℃で10時間攪拌した。その後、室温付近まで放冷した反応混合物を濾過して、濾液を1%塩酸で2回、飽和食塩水で1回順次洗浄した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(2−ビニルシクロプロパンカルボニル)−2−ピロン(シス/トランス=1/2.5)(以下、本発明化合物(3)と記す。)0.64gを得た。
本発明化合物(3)
Figure 2005015468
1H−NMR(396MHz,CDCl3/TMS):δ(ppm)5.91(s,1H),5.72(ddd,J=17.2,10.2,9.5Hz,2/7H),5.53(ddd,J=17.0,10.2,9.9Hz,5/7H),5.24(d,J=17.2Hz,2/7H),5.21(d,J=17.0Hz,5/7H),5.03(d,J=10.2Hz,1H),3.86−3.77(m,2/7H),3.72−3.65(m,5/7H),2.44−2.24(m,1H),2.26(s,3H),1.75−1.66(m,1H),1.42−1.35(m,2/7H),1.33−1.22(m,5/7H)

製造例4
トルエン12mlに4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロン0.75gを懸濁し、4−ジメチルアミノピリジン0.15g、2−トリフルオロメチルシクロプロパンカルボン酸(トランス)0.92g及びDCC1.23gを加え、室温で3時間、さらに100℃で5時間攪拌した。その後、室温付近まで放冷した反応混合物を濾過して、残渣をトルエン10mlで2回洗浄した。得られた濾液を減圧下濃縮して得られる粗油状物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(2−トリフルオロメチルシクロプロパンカルボニル)−2−ピロン(トランス)(以下、本発明化合物(4)と記す。)0.18gを得た。
本発明化合物(4)
Figure 2005015468
1H−NMR(396MHz,CDCl3/TMS):δ(ppm)5.96(s,1H),4.00(m,1H),2.42(m,1H),2.30(s,3H),1.48(m,2H)

以下、製造例4と同様の方法により、本発明化合物(5)〜(7)を製造した。
本発明化合物(5)
Figure 2005015468
1H−NMR(396MHz,CDCl3/TMS):δ(ppm)5.94(s,1H),4.01(m,1H),2.31(s,3H),2.28(m,1H),1.76(m,1H),1.60(m,1H)
本発明化合物(6)
Figure 2005015468
1H−NMR(396MHz,CDCl3/TMS):δ(ppm)5.98(s,1H),4.23(m,1H),2.31(s,3H),2.23(m,1H),1.68(m,2H)
本発明化合物(7)
Figure 2005015468
1H−NMR(396MHz,CDCl3/TMS):δ(ppm)5.95(s,1H),5.72(t,J=42Hz,1H),3.83(m,1H),2.23(s,3H),2.19(m,1H),1.46(m,1H),1.38(m,1H)

製造例5
本発明化合物(4)0.15gをCHIRALPAK(登録商標) AD(移動相:ヘキサン/エタノール/トリフルオロ酢酸=90/10/0.1)で精製、分取し、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−((1R)−トランス−2−トリフルオロメチルシクロプロパンカルボニル)−2−ピロン(以下、本発明化合物(8)と記す。)54mgを得た。
本発明化合物8
Figure 2005015468
〔α〕24 D:−34.0°(C=0.52、CHCl3)
次に、本発明化合物の中間体について参考製造例を示す。
参考製造例1
テトラヒドロフラン250mlにジイソプロピルアミン8.10gを溶解した溶液に、氷冷下でノルマルブチルリチウム(2.64モル/l、ヘキサン溶液)30mlを加え、そのまま30分間攪拌した。ドライアイス−アセトン浴中で該混合物に酢酸tert−ブチル8.71gを加え、そのまま1時間攪拌した。その後、該混合液にトランス−1,4−ジブロモ−2−ブテン16.04gを加えて室温付近まで徐々に昇温した。反応混合物を1%塩酸に注加し、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をクロマトグラフィーに付し、トランス−6−ブロモ−4−ヘキセン酸 tert−ブチル13.55gを得た。
トランス−6−ブロモ−4−ヘキセン酸 tert−ブチル
Figure 2005015468
1H−NMR(396MHz,CDCl3/TMS):δ(ppm)5.82−5.67(m,2H),3.93(d,J=6.5Hz,2H),2.40−2.26(m,4H),1.44(s,9H)
参考製造例2
テトラヒドロフラン20mlにトランス−6−ブロモ−4−ヘキセン酸 tert−ブチル1.25g溶解した溶液に、ドライアイス−アセトン浴中でカリウムtert−ブトキシド1.12gを加え、そのまま5時間攪拌した。その後、室温付近まで徐々に昇温した反応混合物を1%塩酸に注加し、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、2−ビニルシクロプロパンカルボン酸 tert−ブチル(シス/トランス=1/2.5)0.60gを得た。
2−ビニルシクロプロパンカルボン酸 tert−ブチル
Figure 2005015468
1H−NMR(396MHz,CDCl3/TMS):δ(ppm)5.76(ddd,J=17.2,10.2,8.6Hz,2/7H),5.39(ddd,J=17.1,10.3,9.8Hz,5/7H),5.22(d,J=17.2Hz,2/7H),5.15(d,J=17.1Hz,5/7H),5.03(d,J=10.2Hz,1H),4.97(d,J=10.3Hz,1H),1.98−1.90(m,2/7H),1.90−1.78(m,5/7H),1.58−1.52(m,5/7H),1.44(s,9H),1.33−1.25(m,1H),1.24−1.10(m,4/7H),0.93−0.85(m,5/7H)
参考製造例3
2−ビニルシクロプロパンカルボン酸 tert−ブチル(シス/トランス=1/2.5)2.00g、ジクロロメタン10mlの溶液に氷冷下でトリフルオロ酢酸5mlを加えた。反応混合物を徐々に室温付近まで昇温し、そのまま一晩攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、2−ビニルシクロプロパンカルボン酸(シス/トランス=1/2.5)1.20gを得た。
2−ビニルシクロプロパンカルボン酸
Figure 2005015468
1H−NMR(396MHz,CDCl3/TMS):δ(ppm)10.0(brs,1H),5.78(ddd,J=17.2,10.4,9.2Hz,2/7H),5.40(ddd,J=17.0,10.2,8.2Hz,5/7H),5.29(d,J=17.2Hz,2/7H),5.20(d,J=17.0Hz,5/7H),5.11(d,J=10.4Hz,2/7H),5.04(d,J=10.2Hz,5/7H),2.17−2.02(m,1H),1.99−1.92(m,2/7H),1.70−1.64(m,5/7H),1.50−1.44(m,5/7H),1.36−1.30(m,4/7H),1.14−1.08(m,5/7H)
次に製剤例を示す。なお、部は重量部を表す。
製剤例1
本発明化合物(1)〜(8)の各々10部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩50部を含むホワイトカーボン35部、および水55部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕することにより、各々の製剤を得る。
製剤例2
本発明化合物(1)〜(8)の各々50部、リグニンスルホン酸カルシウム3部、ラウリル硫酸ナトリウム2部および合成含水酸化珪素45部をよく粉砕混合することにより、各々の水和剤を得る。
製剤例3
本発明化合物(1)〜(8)の各々2部、カオリンクレー88部およびタルク10部をよく粉砕混合することにより、各々の粉剤を得る。
製剤例4
本発明化合物(1)〜(8)の各々20部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル14部、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム6部およびキシレン60部をよく混合することにより、各々の乳剤を得る。
製剤例5
本発明化合物(1)〜(8)の各々2部、合成含水酸化珪素1部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、ベントナイト30部およびカオリンクレー65部をよく粉砕混合し、水を加えてよく練り合せた後、造粒乾燥することにより、各々の粒剤を得る。
製剤例6
本発明化合物(1)〜(8)の各々20部とソルビタントリオレエート1.5部とを、ポリビニルアルコール2部を含む水溶液28.5部と混合し、サンドグラインダーで微粉砕(粒径3μ以下)した後、この中に、キサンタンガム0.05部およびアルミニウムマグネシウムシリケート0.1部を含む水溶液40部を加え、さらにプロピレングリコ−ル10部を加えて攪拌混合し各々の20%フロアブル剤を得る。
製剤例7
本発明化合物(1)〜(8)の各々0.1部をキシレン5部およびトリクロロエタン5部に溶解し、これを脱臭灯油89.9部に混合して各々の0.1%油剤を得る。
製剤例8
本発明化合物(1)〜(8)の各々0.1部、テトラメスリン0.2部、d−フェノスリン0.1部、トリクロロエタン10部および脱臭灯油59.6部を混合溶解し、エアゾール容器に充填し、バルブ部分を取り付けた後、該バルブ部分を通じて噴射剤(液化石油ガス)30部を加圧充填して各々の油性エアゾールを得る。
製剤例9
本発明化合物(1)〜(8)の各々0.2部、d−アレスリン0.2部、d−フェノスリン0.2部、キシレン5部、脱臭灯油3.4部および乳化剤{アトモス300(アトラスケミカル社登録商標名)}1部を混合溶解したものと、純水50部とをエアゾ−ル容器に充填し、バルブ部分を取り付け、該バルブ部分を通じて噴射剤(液化石油ガス)40部を加圧充填して各々の水性エアゾ−ルを得る。
本発明化合物が有害節足動物に防除効力を有することを試験例により示す。
なお、本発明化合物との比較のため、特開昭51−19126号公報に記載の3−シクロプロパンカルボニル−4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロン(以下、対照化合物(X)と記す。)
Figure 2005015468
を同様に供試した。
試験例
直径5.5cmのポリエチレンカップの底に直径5.5cmの濾紙を置き、そこに製剤例1に準じて得られた供試化合物の製剤の水希釈液(有効成分濃度500ppm)0.7mlおよびショ糖30mgを入れた。さらにそのポリエチレンカップにチャバネゴキブリ(Blattella germanica)雄成虫2頭を放し、蓋をして放置した。一日後、チャバネゴキブリの生死を調査して死虫率を求めた。
その結果、対照化合物(X)が死虫率0%であったのに対して、本発明化合物(1)〜(8)では各々死虫率100%であった。


Claims (6)

  1. 式(A)
    Figure 2005015468
    〔式中、RはC1−C3アルキル基、C2−C3アルケニル基、ハロゲン原子、シアノ基またはC1−C3ハロアルキル基を表す。〕で示されるシクロプロパン化合物。
  2. 式(A)において、RがC1−C3アルキル基、C2−C3アルケニル基、ハロゲン原子またはC1−C3ハロアルキル基である請求項1記載のシクロプロパン化合物。
  3. 式(A)において、シクロプロパン環の1位と2位との置換基の相対配置がトランス配置である請求項1または2記載のシクロプロパン化合物。
  4. 式(A)において、シクロプロパン環の1位と2位との置換基の相対配置がトランス配置であり、シクロプロパン環の1位の立体配置がR配置である請求項1記載のシクロプロパン化合物。
  5. 請求項1〜4いずれか一項記載のシクロプロパン化合物を有効成分して含有することを特徴とする有害節足動物防除剤。
  6. 請求項1〜4いずれか一項記載のシクロプロパン化合物の有効量を有害節足動物または有害節足動物の生息場所に施用することを特徴とする有害節足動物の防除方法。



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