JP2005014743A - 車両用故障部品探知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電装コントロールユニット(Electric Control Unit;以下、ECUという。)による自己診断機能が正常でない場合であっても、ネットワークに関するデータの不具合を探知することができ、また、各ECU単体による自己診断では特定不可能な不具合も探知することができ、故障箇所の解析や修理に要する工数を削減することができる車両用故障部品探知装置を提供する。
【解決手段】車両用故障部品探知装置は、ステップS6において、ECU診断コントローラにより、ステップS5にて検索されて特定されたCAN(Controller Area Network)メッセージと、ステップS2にてCANバスから検出されて抽出されたCANメッセージとの期待値照合を行い、不足するCANメッセージ若しくは余計なCANメッセージ、さらには、期待したデータ内容と異なるCANメッセージといった差分を検出する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載される各種電装部品のうち故障部品を探知する車両用故障部品探知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両の電子化及び情報化が進められており、各種電装部品間をネットワークを介して接続する車載LAN(Local Area Network)の開発が行われている。この車載LANは、複数の電装コントロールユニット(Electric Control Unit;以下、ECUという。)を、いわゆるCAN(Controller Area Network)を介して接続し、このCANを介して各ECUが各種電装部品を制御するための制御データを授受し、車両を制御するものである。また、車両においては、各ECUに対して自己診断指令を与えることによって不具合を探知し、故障部品の箇所を所定のモニタ等に提示する処理が行われている。
【0003】
ここで、この種の故障部品を探知する方法としては、例えば、特許文献1乃至特許文献3に記載されたものが知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−258196号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平10−10013号公報
【0006】
【特許文献3】
特開昭62−161037号公報
【0007】
特許文献1には、入力された制御信号に応じてセンサからの出力を取り込んで所定の演算を行い、演算結果を出力する計測部と、この計測部へ供給する制御信号及びセンサからの出力についてのデータを記録する入力データベースと、この入力データベースに記録されているデータに基づいて疑似信号を発生し、計測部に供給する疑似信号発生手段と、演算結果についてのデータを記憶する出力データベースと、疑似信号に基づいて計測部が演算処理した結果と、出力データベースに記憶されている結果とを比較する比較手段とを有し、計測部のデバッグを行う計測処理装置が開示されている。この計測処理装置によれば、入力データベースに記録されているデータに基づいて、デバッグ用の疑似信号を発生して演算処理を行うことができ、演算結果を出力データベースに記憶されている正しいデータと比較することにより、容易にデバッグを行うことができるとしている。
【0008】
また、特許文献2には、少なくとも車両制御に係わるデータを車両に搭載された電装コントロールユニットと独立して直接計測可能な計測手段と、電装コントロールユニットから読み出した当該電装コントロールユニットの内部データと計測手段によって計測した自己計測データとを、操作入力に応じて同時に表示可能なデータ表示制御手段とを備えた故障診断装置が開示されている。この故障診断装置によれば、車載の電装コントロールユニットから読み出したデータの妥当性を容易に判断可能とし、診断効率を向上することができるとしている。
【0009】
さらに、特許文献3には、車載に搭載される複数の制御対象のそれぞれに対応して設定される複数のコンピュータと、これら複数のコンピュータが共通に接続設定されるデータバスと、このデータバスに接続設定され、複数のコンピュータのそれぞれからの動作状態を示すデータに基づいて、複数の制御対象の総合的な診断を行うコンピュータとを備えた総合診断装置が開示されている。この総合診断装置によれば、車載される複数のシステムの制御動作を効果的に実行することができるとともに、故障の発生状態を確実且つ容易に診断することができるとしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の故障部品を探知する技術においては、各ECUが自己診断によって不具合の検出を行うので、これらECUを接続するケーブルの接続不良等がある場合には、故障部品を特定することができず、故障箇所の解析や修理を行うのに時間を要するという問題があった。
【0011】
また、車両においては、ECUのハードウェア構成が同じであっても、その車種及びグレードによって当該ECUのROM(Read Only Memory)に格納すべき制御パラメータ等の書込みデータが異なる場合があり、このような場合には、適切な書込みデータがROMに格納されているか否かの判断を外観チェックによって行うのは極めて困難である。
【0012】
ここで、上述した従来の故障部品を探知する技術においては、各ECUが自己診断によって不具合の検出を行うので、車種やグレードによるROMのバージョンの違いを検出する必要があり、修正に時間を要するという問題があった。すなわち、ROMに適切な書込みデータが格納されていない場合であっても、ECUは、自己診断の結果、“適切”であるものと判断してしまう。そのため、車両においては、これを回避するために、ROMのバージョンを短時間で確認するフェーズを自己診断の機能として追加しなければならないという問題があった。
【0013】
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、ECUによる自己診断機能が正常でない場合であっても、ネットワークに関するデータの不具合を探知することができ、また、各ECU単体による自己診断では特定不可能な不具合も探知することができ、故障箇所の解析や修理に要する工数を削減することができる車両用故障部品探知装置を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明では、少なくとも1つ以上の電装部品制御手段と所定のネットワークを介して相互に接続された診断制御手段によって予め診断対象の車両内に伝送されるべきデータを判別しておき、特定された伝送されるべきデータと、ネットワークを介して伝送されるデータとの期待値照合を行うことで、上述の課題を解決する。
【0015】
【発明の効果】
本発明に係る車両用故障部品探知装置によれば、電装部品制御手段による自己診断機能が正常でない場合であっても、ネットワークに関するデータの不具合を探知することができ、また、電装部品制御手段単体による自己診断では特定不可能な不具合も探知することができ、故障箇所の解析や修理に要する工数を削減することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
この実施の形態は、所定の移動体の例としての車両に搭載される各種電装部品のうち故障部品を探知する車両用故障部品探知装置である。この車両用故障部品探知装置が適用される車両は、例えばいわゆるCAN(Controller Area Network)等の所定のバスからなる車両内通信ネットワークを介して相互に接続された少なくとも1つ以上の電装コントロールユニット(Electric Control Unit;以下、ECUという。)を備えるものである。そして、この車両は、これら各ECU間で各種電装部品を制御するための制御データを授受することによって制御されるものである。
【0018】
なお、車両内通信ネットワークは、バス接続型に限らず任意の構成のものを適用することができるが、以下では、説明の便宜上、CANバスによって構成されているものとする。
【0019】
[第1実施形態]
まず、第1実施形態に係る車両用故障部品探知装置について説明する。
【0020】
[車両用故障部品探知装置の全体構成]
第1実施形態に係る車両用故障部品探知装置は、図1に示すように、CANバスによって構成される車両内通信ネットワークに対して、電装部品制御手段である複数の各種ECUからなるECU群と、これらECU群を構成する各種ECUの状態を診断する診断制御手段であるECU診断コントローラ10とが接続されて構成される。すなわち、車両用故障部品探知装置は、各ECU同士がそれぞれの制御データやその他のデータを車両内通信ネットワークを介して授受可能に構成される。
【0021】
ECU群を構成する各種ECUとしては、その種類や個数を限定するものではないが、例えば、エンジンを制御するためのエンジン制御ユニット(ECM)1、車両速度を制御するためのスピードメータ2、トランスミッションを制御するためのトランスミッション制御ユニット(ATCU)3、図示しないサスペンション制御ユニット等が挙げられる。また、ECUとしては、いわゆる車間距離制御(Adaptive Cruise Control;ACC)を行うためのACCユニット4、ブレーキを制御するためのブレーキ制御ユニット5、スロットルを制御するための駆動力マネージャユニット6、変速機を制御するための変速機制御ユニット7等を備えることもできる。
【0022】
車両用故障部品探知装置においては、例えば、エンジン回転数、車両速度、アクセル開度等を示すこれら各ECUに対応する制御データが、車両内通信ネットワークを介して、各ECU1〜7間で一定の周期で授受されるとともに、各ECU1〜7とECU診断コントローラ10との間でも授受される。
【0023】
具体的には、車両用故障部品探知装置においては、いわゆるCANメッセージと称されるフォーマットからなるデータフレームに、制御データをはじめとする各種データが格納され、このCANメッセージが、車両内通信ネットワークを介して、各ECU間、及び各ECUとECU診断コントローラ10との間で授受される。このCANメッセージには、制御データの他、自己診断結果を示すデータといったその他のデータも格納され、これらのデータは、当該CANメッセージにおける最大8バイトからなるデータフィールドに格納される。
【0024】
車両用故障部品探知装置においては、このようなCANメッセージを用いてデータの授受を行うが、搭載される電装部品が故障した場合等、不具合が発生した場合には、制御データの内容が通常のものとは異なる内容となったり、期待したタイミングでデータが授受されなかったりする可能性が高くなる。
【0025】
[ECU診断コントローラの構成]
このような車両用故障部品探知装置は、ECU診断コントローラ10をCANバスに接続することによって故障部品の探知を行う。
【0026】
ECU診断コントローラ10は、その機能的な構成を図2に示すように、データ検出部21と、車両情報入力部22と、データ検索部23と、期待値照合部24と、故障部品検出部25と、保存部26と、出力部27とを有する。これらの各部21〜27は、例えば、内部バスにて接続されることで相互に情報の授受が可能となっている。
【0027】
データ検出部21は、CANバスを介して伝送される各種制御データやその他のデータを格納したCANメッセージを検出する。データ検出部21は、検出して抽出したCANメッセージを期待値照合部24に供給する。
【0028】
車両情報入力部22は、診断の対象となる車両の車種やグレード等の車両に関する情報からなる車両情報を入力するユーザ・インターフェースである。車両情報入力部22は、入力した車両情報をデータ検索部23に供給する。
【0029】
データ検索部23は、車両情報入力部22を介して入力された車両情報に基づいて、予め登録された電装部品のデータベースから診断対象の車両に搭載されるべき電装部品を検索する。また、データ検索部23は、検索して特定した電装部品に基づいて、予め登録されたCANメッセージのデータベースから、診断対象の車両内に伝送されるべきCANメッセージを検索する。データ検索部23は、検索して特定したCANメッセージを期待値照合部24に供給する。
【0030】
期待値照合部24は、データ検索部23によって検索されて特定されたCANメッセージと、データ検出部21によってCANバスから検出されて抽出されたCANメッセージとの期待値照合を行い、不足するCANメッセージ若しくは余計なCANメッセージ、さらには、期待したデータ内容と異なるCANメッセージといった差分を検出する。また、この期待値照合は、データの内容のみならず、予め設定された一定周期のデータ伝送タイミングに対する誤差であっても良い。期待値照合部24は、差分の発生を検出した場合には、当該差分の発生時から所定期間について、その通信状況を保存部26に供給して保存させるとともに、当該通信状況を出力部27に供給する。また、期待値照合部24は、検出した差分を故障部品検出部25に供給する。
【0031】
故障部品検出部25は、期待値照合部24によって検出された差分に基づいて、故障部品の検出を行う。故障部品検出部25は、検出した故障部品を示す情報を出力部27に供給する。
【0032】
保存部26は、例えばハードディスク等の所定の記憶装置からなり、期待値照合部24から供給される通信状況を保存する。
【0033】
出力部27は、期待値照合部24から供給される通信状況や故障部品検出部25によって検出された故障部品を示す情報を、外部のモニタといった図示しない所定のユーザ・インターフェースに出力する。
【0034】
[車両用故障部品探知装置の動作]
このようなECU診断コントローラ10を備える車両用故障部品探知装置は、図3に示すような一連の処理を経ることにより、故障部品の探知を行う。
【0035】
まず、車両用故障部品探知装置は、同図に示すように、ステップS1において、ECU診断コントローラ10を図示しない所定のコネクタを介してCANバスに接続し、ステップS2において、CANバスを介して伝送されるCANメッセージに格納された各種制御データやその他のデータの検出を、ECU診断コントローラ10におけるデータ検出部21によって行える状態に移行する。
【0036】
続いて、車両用故障部品探知装置は、ステップS3において、ECU診断コントローラ10における車両情報入力部22を介して上述した車両情報を入力する。なお、車両用故障部品探知装置は、このステップS3における車両情報の入力処理を、ステップS1におけるECU診断コントローラ10のCANバスへの接続処理の前段階で行うようにしてもよい。
【0037】
そして、車両用故障部品探知装置は、ステップS4において、ECU診断コントローラ10におけるデータ検索部23により、ステップS3にてECU診断コントローラ10に入力された車両情報に基づいて、予め登録された電装部品のデータベースから、診断対象の車両に搭載されるべき電装部品を検索する。
【0038】
さらに、車両用故障部品探知装置は、ステップS5において、ECU診断コントローラ10におけるデータ検索部23により、ステップS4にて検索されて特定された電装部品に基づいて、予め登録されたCANメッセージのデータベースから、診断対象の車両内に伝送されるべきCANメッセージを検索する。なお、伝送されるべきCANメッセージとは、制御データやその他のデータにおける少なくとも内容自体の他、その間隔、その値を許容する上限値及び下限値といったレンジ等で規定してもよい。また、車両用故障部品探知装置は、他の方法として、正常動作が確認済みの基準車両を設定し、この基準車両内に実際に伝送されるCANメッセージを、診断対象の車両内に伝送されるCANメッセージとしてもよい。
【0039】
続いて、車両用故障部品探知装置は、ステップS6において、ECU診断コントローラ10における期待値照合部24により、ステップS5にて検索されて特定されたCANメッセージと、ステップS2にてCANバスから検出されて抽出されたCANメッセージとの期待値照合を行い、不足するCANメッセージ若しくは余計なCANメッセージ、さらには、期待したデータ内容と異なるCANメッセージといった差分を検出する。
【0040】
そして、車両用故障部品探知装置は、ステップS7において、差分の発生を検出したか否かを判定する。ここで、車両用故障部品探知装置は、差分の発生を検出していない場合には、差分の発生を検出するまでステップS6の処理を繰り返し行う一方で、差分の発生を検出した場合には、ステップS8において、当該差分の発生時から所定期間について、その通信状況をECU診断コントローラ10における保存部26に保存する。この際、車両用故障部品探知装置は、当該通信状況をECU診断コントローラ10における出力部27を介して外部のモニタといった図示しない所定のユーザ・インターフェースに出力して表示等をさせるようにしてもよい。
【0041】
また、車両用故障部品探知装置は、ステップS8における処理と並行若しくは前後して、ステップS9における故障部品の検出処理を行う。すなわち、車両用故障部品探知装置は、ステップS9において、ECU診断コントローラ10における故障部品検出部25により、ステップS6にて検出された差分に基づいて、故障部品の検出を行う。
【0042】
そして、車両用故障部品探知装置は、ステップS10において、ステップS9にて検出された故障部品を示す情報をECU診断コントローラ10における出力部27を介して外部のモニタといった図示しない所定のユーザ・インターフェースに出力することにより、診断結果として表示等をさせ、一連の処理を終了する。なお、車両用故障部品探知装置は、故障部品の情報とともに、当該故障部品の不具合状況といった付随的な情報をあわせて表示させるようにしてもよい。
【0043】
車両用故障部品探知装置は、このような一連の処理を経ることにより、故障部品の探知を行い、故障部品に関する情報を提示することができる。
【0044】
[第1実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、第1実施形態に係る車両用故障部品探知装置は、ECU診断コントローラ10によって予め診断対象の車両内に伝送されるべきデータを判別しておき、特定された伝送されるべきデータと、車両内通信ネットワークを介して伝送されるデータとの期待値照合を行うことにより、ECU1〜7による自己診断機能が正常でない場合であっても、ネットワークに関するデータの不具合を探知することができ、また、ECU単体による自己診断では特定不可能な不具合も探知することができ、故障箇所の解析や修理に要する工数を削減することができる。
【0045】
また、この車両用故障部品探知装置によれば、診断の対象となる車両に関する車両情報を入力し、当該車両情報に基づいて、伝送されるべきデータと通信されれているCANメッセージとの期待値照合をするので、異なる車種やグレードに対応して故障部品の探知をすることができる。
【0046】
更に、この車両用故障部品探知装置によれば、車両情報のみならず、予め設定された一定周期のデータ伝送タイミングに対する誤差に基づいて期待値照合を行うので、各ECUの通信機能の故障をも探知して、故障部品を探知することができる。
【0047】
更にまた、この車両用故障部品探知装置によれば、期待値照合の結果、差分を検出した後に各ECUの通信状況を記憶して利用可能とさせることができ、後の故障個所の解析や修理に要する工数を更に削減することができる。
【0048】
[第2実施形態]
つぎに、第2実施形態に係る車両用故障部品探知装置について説明する。なお、この第2実施形態の説明では、第1実施形態と同様の部分については同一の符号及び同一のステップ番号を付することによってその詳細な説明を省略するものとする。
【0049】
この第2実施形態に係る車両用故障部品探知装置は、各種ECUにおけるいわゆるROM(Read Only Memory)等のバージョン違いに対応するために、図3に示したステップS6における期待値照合処理の後段に、各種ECUにおけるROM等のメモリに格納されるデータの再書込みを行う処理を設けたものである。
【0050】
[ECU診断コントローラの構成]
ECU診断コントローラ10は、図4に示すように、上述したデータ検出部21、車両情報入力部22、データ検索部23、期待値照合部24、故障部品検出部25、保存部26、及び出力部27に加えて、ECU再書込み部28を有する点で、第1実施形態に係るものとは異なる。
【0051】
ECU再書込み部28は、書込みデータ検索部28aと、書込み指示部28bとに大別される。
【0052】
書込みデータ検索部28aは、期待値照合部24による期待値照合の結果、ECUにおけるメモリに格納されるべきデータのバージョン違いが検出された場合に、予め登録されたECU書込みデータから、対応するECUに対して書き込まれるべきデータを検索する。書込みデータ検索部28aは、検索して特定したECU書込みデータを書込み指示部28bに供給する。
【0053】
書込み指示部28bは、CANバスを介して、書込みデータ検索部28aによって検索されて特定されたECU書込みデータを対応するECUに対して再書込みする旨の指示を出す。この書込み支持部28bによって出された指示は、CANバスを介して対応するECUに与えられる。
【0054】
[車両用故障部品探知装置の動作]
このようなECU診断コントローラ10を備える車両用故障部品探知装置は、図5に示すような一連の処理を経ることにより、故障部品の探知を行う。
【0055】
すなわち、車両用故障部品探知装置は、同図に示すように、先に図3に示したステップS1乃至ステップS6における処理を行った後、ステップS11において、期待値照合の結果、各種ECUにおけるメモリに格納されるべきデータのバージョン違いを検出したか否かを判定する。ここで、車両用故障部品探知装置は、バージョン違いを検出していない場合には、ステップS7へと処理を移行する一方で、バージョン違いを検出した場合には、ステップS12において、ECU診断コントローラ10における書込みデータ検索部28aにより、予め登録されたECU書込みデータから、対応するECUに対して書き込まれるべきデータを検索する。
【0056】
そして、車両用故障部品探知装置は、ステップS13において、ECU診断コントローラ10における書込み支持部28bにより、ステップS12にて検索されて特定されたECU書込みデータを、CANバスを介して対応するECUに対して再書込みする旨の指示を出し、当該ECUの不具合を解消する。
【0057】
車両用故障部品探知装置は、このような一連の処理を経ることにより、ECUが適切な書込みデータを格納していない場合であっても、当該ECUの不具合を解消し、故障部品の探知を行うことができる。
【0058】
なお、車両用故障部品探知装置は、この一連のECU書込みデータの再書込み動作を、第1実施形態に係る車両用故障部品探知装置におけるECU診断コントローラ10内で並列的に行うようにしてもよく、時分割的に行うようにしてもよい。
【0059】
[第2実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、第2実施形態に係る車両用故障部品探知装置は、ECU診断コントローラ10によって予めECUに格納されるべきECU書込みデータを保持しておき、期待値照合の結果、ECUに格納されているデータが適切なものでない場合には、保持されているECU書込みデータを対応するECUに対して書き込むことにより、ECUの自己診断の機能を追加することなく、いわゆるROMのバージョン違いを自律的に検出して修正することができ、故障箇所の解析や修理に要する工数を削減することができる。
【0060】
なお、上述の実施形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1実施形態に係る車両用故障部品探知装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した第1実施形態に係る車両用故障部品探知装置が備えるECU診断コントローラの構成を説明するブロック図である。
【図3】本発明を適用した第1実施形態に係る車両用故障部品探知装置における一連の処理を説明するフローチャートである。
【図4】本発明を適用した第2実施形態に係る車両用故障部品探知装置が備えるECU診断コントローラの構成を説明するブロック図である。
【図5】本発明を適用した第2実施形態に係る車両用故障部品探知装置における一連の処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン制御ユニット
2 スピードメータ
3 トランスミッション制御ユニット
4 ACCユニット
5 ブレーキ制御ユニット
6 駆動力マネージャユニット
7 変速機制御ユニット
10 ECU診断コントローラ
21 データ検出部
22 車両情報入力部
23 データ検索部
24 期待値照合部
25 故障部品検出部
26 保存部
27 出力部
28 ECU再書込み部
28a 書込みデータ検索部
28b 書込み指示部

Claims (5)

  1. 車両に搭載される各種電装部品を制御する少なくとも1つ以上の電装部品制御手段とネットワークを介して接続され、各電装部品制御手段のうち故障部品を探知する車両用故障部品探知装置であって、
    前記電装部品制御手段と前記ネットワークを介して相互に接続され、予め診断対象の車両内に伝送されるべきデータを特定し、当該特定された前記伝送されるべきデータと、前記ネットワークを介して伝送されるデータとの期待値照合を行って、各電装部品制御手段のうち故障部品を探知する診断制御手段を備えることを特徴とする車両用故障部品探知装置。
  2. 前記診断制御手段は、診断の対象となる車両に関する車両情報を入力し、当該車両情報に基づいて、前記伝送されるべきデータとして、前記各電装部品制御手段間にて通信されるデータを特定することを特徴とする請求項1に記載の車両用故障部品探知装置。
  3. 前記診断制御手段は、予め設定された一定周期のデータ伝送タイミングに対する誤差に基づいて期待値照合を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用故障部品探知装置。
  4. 前記診断制御手段は、前記期待値照合の結果、各電装部品制御手段のうち故障部品を探知した場合に、各電装部品制御手段間にて伝送されるデータを記憶することを特徴とする請求項1に記載の車両用故障部品探知装置。
  5. 前記診断制御手段は、予め前記電装部品制御手段に格納されるべきデータを保持しており、前記期待値照合の結果、前記電装部品制御手段に格納されているデータが適切なものでない場合には、保持されている前記格納されるべきデータを前記電装部品制御手段に対して書き込むことを特徴とする請求項1に記載の車両用故障部品探知装置。
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