JP2005014368A - インク供給口密閉キャップ及びインクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】取り扱いが簡単でかつ保管も容易なインク供給口密閉キャップ及びそのインク供給口密閉キャップを使用したインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】第1のインクカートリッジが装着される装着部に装着可能な第1のキャップ部と、第2のインクカートリッジが装着される装着部に装着可能な第2のキャップ部とを備え、前記第1及び第2のキャップ部が、結合部により分離可能に結合され、第1及び第2のキャップ部とが分離された後再び結合可能であり、インク供給口密閉キャップを繰り返して使用ができる。
【選択図】図6
【解決手段】第1のインクカートリッジが装着される装着部に装着可能な第1のキャップ部と、第2のインクカートリッジが装着される装着部に装着可能な第2のキャップ部とを備え、前記第1及び第2のキャップ部が、結合部により分離可能に結合され、第1及び第2のキャップ部とが分離された後再び結合可能であり、インク供給口密閉キャップを繰り返して使用ができる。
【選択図】図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置のインク供給口に、インクカートリッジに代えて装着されるインク供給口密閉キャップ、及びそのインク供給口密閉キャップを用いるインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、プリンタ、ファクシミリ装置、複写機等には、インクジェットヘッドのノズルからインク滴を吐出させて記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置を利用したものが知られている。
【0003】
この種の装置には、記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復移動可能なキャリッジに、記録ヘッドを直接取付けたチップタイプのものと、記録ヘッドユニットをキャリッジに対して着脱可能に装着するタイプのものがあり、いずれのタイプのものでも、記録ヘッドにインクカートリッジを直接装着するように構成されているものが多い。
【0004】
そして、このように構成された装置においては、いずれのタイプのものでも工場からの出荷の前に、記録ヘッドのインク供給口にインクカートリッジを装着して、画像形成動作や画像品質を検査する。その検査に合格したものが製品として出荷されるのであるが、検査時に用いたインクを記録ヘッドユニット内に充填したまま製品を出荷する場合もあるし、検査時に用いたインクを除去し、記録ヘッドユニット内に特殊な保存液を充填して出荷する場合もある。
【0005】
しかしながら、いずれの場合でも検査後の装置をインク供給口が露出したまま出荷すると、輸送及び保管中のインクジェット記録装置の姿勢が反転して充填されているインクや保存液が漏出したり、長期間の保管中に乾燥をして、後に製品の利用者が画像形成を失敗してしまう虞がある。そこで、出荷時には、インク供給口を平板状の密閉部等を備えるインク供給口密閉キャップにて密閉していた(例えば、特許文献1参照)。但し、特許文献1では、マニホールドキャップとして記載されている。
【0006】
このようなインク供給口密閉キャップは黒インクカートリッジに対応するキャップ部とカラーインクカートリッジに対応するキャップ部とが一体に形成されている。従って、製造ラインにおいて記録ヘッドユニット内にインク供給口密閉キャップを装着する場合に、一回の作業にて黒インクカートリッジに対応するキャップ部とカラーインクカートリッジに対応するキャップ部とを装着することが可能であり、その結果、作業効率を上げることが可能であった。
【0007】
【特許文献1】
特開2003−54000号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般にカラー記録の可能な、即ちカラー対応のインクジェット記録装置では、記録ヘッドユニット内に黒インクカートリッジとカラーインクカートリッジとが装着されていないと実際の記録動作を実行することができなかったため、利用者は、インク供給口密閉キャップを記録ヘッドユニット内から除去した後、実際に黒インクカートリッジとカラーインクカートリッジとを記録ヘッドユニット内に装着することを余儀なくされていた。
【0009】
ところで、最近このようなカラー対応のインクジェット記録装置において、黒インクのみを使用して記録を行いたいという利用者が増えてきている。即ち、このようなインクジェット記録装置を白黒のファクシミリや白黒のプリンタとして使用したいという要望が増えているのである。
【0010】
しかしながら、記録ヘッドユニット内に黒インクカートリッジとカラーインクカートリッジとが装着されていないと実際の記録動作を実行することができないという上述のようなインクジェット記録装置の場合、黒インクで黒色記録のみを行いたい利用者であっても、カラーインクカートリッジを記録ヘッドユニットに装着せねばならない。また、カラーインクでカラー記録のみを行いたい利用者であっても、黒インクカートリッジを記録ヘッドユニットに装着せねばならない。この場合、黒インクカートリッジやカラーインクカートリッジを記録ヘッドユニットに装着しておくと、インクジェット記録装置の特性上、インクノズルの詰まりや乾燥を防ぐためメインテナンス処理が必須となる。その結果、黒インクカートリッジのみを使用しているにもかかわらず、使用していないカラーインクカートリッジ内のインクが記録以外で消費されたり、カラーインクカートリッジのみを使用しているにもかかわらず、使用していない黒インクカートリッジ内のインクが記録以外で消費されることとなり、黒インクで黒色記録のみを行いたい利用者やカラーインクでカラー記録のみを行いたい利用者にとっては他方の(使用しない)インクカートリッジも購入せねばならず酷となる。
【0011】
そこで、一方のインクカートリッジの代わりにダミーのカートリッジを装着することでインクジェット記録装置を黒インクのみ又はカラーインクのみで使用することが案出されたが、従来のような一体型のインク供給口密閉キャップをダミーのインクカートリッジとして使用することはできない。従って、利用者はさらに別のダミーカートリッジを用意しなければならず、操作が煩雑で取り扱いが非常に不便となるという問題点があった。
【0012】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、その目的は、黒インクのみを使用したいという利用者は、本物のカラーインクカートリッジを購入して装着しなくとも記録が行え、カラーインクのみを使用したいという利用者は本物の黒インクカートリッジを購入して装着しなくとも記録が行えると共に、工場の製造ラインでの検査時に、効率よく作業が行え、かつ取り扱いが簡単でかつ保管も容易なインク供給口密閉キャップ及びそのインク供給口密閉キャップを使用したインクジェット記録装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための請求項1の発明は、インクを吐出するためのノズルを備える記録ヘッドと、インクカートリッジ内のインクを前記記録ヘッドへと供給するためのインク供給口と、を備えるインクジェット記録装置に用いられ、前記インク供給口を密閉するための密閉部を有するインク供給口密閉キャップにおいて、第1のインクカートリッジ内のインクを前記記録ヘッドへと供給する第1のインク供給口を密閉するための第1のキャップ部と、第2のインクカートリッジ内のインクを前記記録ヘッドへと供給する第2のインク供給口を密閉するための第2のキャップ部と、該第1及び第2のキャップ部を分離可能に結合する結合部とからなることを特徴とする。
【0014】
この請求項1に記載のインク供給口密閉キャップによれば、第1のキャップ部と、第2のキャップ部とが結合部にて分離可能に結合されているため、製造ラインにおいては1回の作業にて第1のキャップ部と第2のキャップ部とを装着することができるので、作業効率を上げることができる。更に、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第1のインク供給口には第1のインクカートリッジからインクを供給すると共に第2のインク供給口を第2のキャップ部で密閉することにより、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第2のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。また逆に、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第2のインク供給口には第2のインクカートリッジからインクを供給すると共に第1のインク供給口を第1のキャップ部で密閉することにより、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第1のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1に記載のインク供給口密閉キャップにおいて、結合部を、分離後に再び結合可能に構成したことを特徴とする。
この請求項2に記載のインク供給口密閉キャップによれば、第1のキャップ部と第2のキャップ部とが、分離されて装着された後でも、再び結合部により組み立て可能となっているため、インク供給口密閉キャップを繰り返して使用でき、その取り扱いが簡単になる。
【0016】
請求項3の発明は、請求項2に記載のインク供給口密閉キャップにおいて、結合部を、前記各キャップ部に夫々一体形成されて互いに嵌合可能な一対の嵌合部にて構成したことを特徴とする。
この請求項3のインク供給口密閉キャップによれば、請求項2と同様の効果に加えて、結合部が各キャップ部に一体形成されているため、その形成がインク供給口密閉キャップと同時に簡単に行える、という効果が得られる。
【0017】
請求項4の発明は、請求項2に記載のインク供給口密閉キャップにおいて、結合部を、各キャップ部とは別体で構成され、各キャップ部と嵌合可能な嵌合部にて構成したことを特徴とする。
この請求項4に記載のインク供給口密閉キャップによれば、請求項2と同様の効果に加えて、結合部を各キャップ部とは別体の嵌合部で構成したためキャップ部から突出する部分がなく装着が容易となる、という効果が得られる。
【0018】
請求項5の発明は、請求項1に記載のインク供給口密閉キャップにおいて、結合部を、割ることにより各キャップ部を分離し、分離後は再結合不能に構成したことを特徴とする。
この請求項5のインク供給口密閉キャップによれば、請求項1と同様の効果が得られる。
【0019】
請求項6の発明は、請求項5に記載のインク供給口密閉キャップにおいて、結合部は、切り込み部を有し、この切り込み部を介して前記結合部を割るように構成したことを特徴とする。
この請求項6のインク供給口密閉キャップによれば、結合部の切り込み部は他の部分よりも薄く形成されているため、この切り込み部に外力を加えることにより簡単に結合部を割ることができ、各キャップ部を簡単に分離できる。
【0020】
請求項7の発明は、請求項6に記載のインク供給口密閉キャップにおいて、切り込み部を、結合部の内面側に形成したことを特徴とする。
この請求項7のインク供給口密閉キャップによれば、結合部の切り込み部に外力を加えて各キャップ部を分離するために各キャップ部を外方に向けて拡開させたとき、切り込み部に効果的に外力が働き、結合部を簡単に割ることができる。
【0021】
請求項8の発明は、請求項5〜請求項7の何れかに記載のインク供給口密閉キャップにおいて、結合部を、各キャップ部を分離するために外力を加えたとき割れ易い厚さに形成したことを特徴とする。
この請求項8のインク供給口密閉キャップによれば、結合部に外力を加えて各キャップ部を分離するときに、結合部が割れ易い厚さに形成されているため、小さな力で結合部を簡単に割ることができる。
【0022】
請求項9の発明は、請求項1〜請求項8の何れかに記載のインク供給口密閉キャップにおいて、前記結合部にて結合されている各キャップ部を装着した際に、インク供給口に設けられたシール部材に過度な押圧力を加えることのないよう、第1のキャップ部と第2のキャップ部のうち少なくとも一方には、各インク供給口と密閉部との間の距離を規制する規制部材を設けたことを特徴とする。
【0023】
この請求項9のインク供給口密閉キャップによれば、インク供給口に設けられたシール部材を過度に押圧しないため、シール部材が変形してシール効果が減少することがなく、インク供給口からのインクの漏出を確実に防止できる。
請求項10の発明は、請求項9に記載のインク供給口密閉キャップにおいて、規制部材を、第1のキャップ部の第1の下面と第2のキャップ部の第2の下面の両方に、前記シール部材をつぶさないように配置したことを特徴とする。
【0024】
この請求項10のインク供給口密閉キャップによれば、第1のキャップ部の第1の下面と第2のキャップ部の第2の下面の両方に規制部材を設けるようにしたので、各キャップを分離して使用する場合でも、規制部材が設けられた各キャップ部は夫々が単独で使用でき、使用するキャップ部が夫々インク供給口に設けられたシール部材を過度に押圧しないため、シール部材が変形してシール効果が減少することがなく、インク供給口からのインクの漏出が確実に防止できる。
【0025】
請求項11の発明は、請求項1〜請求項10の何れかに記載のインク供給口密閉キャップにおいて、結合部を少なくとも当該インク供給口密閉キャップにおける前記各インク供給口の密閉部側に配置したことを特徴とする。
この請求項11のインク供給口密閉キャップによれば、結合部をインク供給口密閉キャップにおける各インク供給口の密閉部側に配置したため、インク供給口密閉キャップの各密閉部と各インク供給口との間を正確に位置決めでき、インク供給口を確実に密閉でき、保存液等の漏出やインクの乾燥を確実に防止できる。
【0026】
請求項12の発明は、請求項1〜請求項11の何れかに記載のインク供給口密閉キャップにおいて、結合部を、インク供給口密閉キャップの密閉部側と対向する側に配置したことを特徴とする。
この請求項12のインク供給口密閉キャップによれば、結合部をインク供給口密閉キャップの密閉部側と対向する側に配置したので、結合部を形成するときにインク供給口密閉キャップの密閉部等の他の部材に邪魔されずに形成でき、その形成作業を容易に行うことができる。
【0027】
請求項13の発明は、請求項1〜請求項12の何れかに記載のインク供給口密閉キャップにおいて、ポリプロピレンにより形成したことを特徴とする。
この請求項13のインク供給口密閉キャップによれば、ポリプロピレンは厚みが薄いときには、その粘性により曲がりが大きく割れないものであるが、所定の厚みがあるときは割れ易い性質を有するため、外力に対して割れ易い厚みを設定して形成することにより、簡単に割ることができるようになり、延いては各キャップ部の分離を容易に行うことができるようになる。
【0028】
請求項14のインクジェット記録装置は、第1及び第2のインク供給口のうち何れか一方のみが、請求項1〜請求項13の何れかに記載の第1のキャップ部又は第2のキャップ部により密閉されたまま記録動作が行われることを特徴とする。
【0029】
この請求項14のインクジェット記録装置によれば、請求項1〜請求項13の何れかの第1のキャップ部又は第2のキャップ部を装着したままで使用するため、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第1のインク供給口には第1のインクカートリッジからインクを供給すると共に第2のインク供給口を第2のキャップ部で密閉することにより、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第2のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。また逆に、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第2のインク供給口には第2のインクカートリッジからインクを供給すると共に第1のインク供給口を第1のキャップ部で密閉することにより、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第1のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。
【0030】
請求項15の発明は、請求項14に記載のインクジェット記録装置において、前記第1のインクカートリッジと第2のインクカートリッジを装着部に固定するための固定手段を備え、前記第1のキャップ部及び第2のキャップ部は、この固定手段により前記装着部に固定される形状を備えていることを特徴とする。
【0031】
この請求項15のインクジェット記録装置によれば、請求項14と同様の効果に加え、前記第1のキャップ部又は第2のキャップ部は、第1のインクカートリッジと第2のインクカートリッジを固定する固定手段により装着部に固定されているため、第1のキャップ部又は第2のキャップ部は確実にインク供給口を密閉できる。
【0032】
請求項16の発明は、請求項15記載のインクジェット記録装置において、前記第1のキャップ部及び第2のキャップ部からなるインク供給口密閉キャップが前記固定手段により前記装着部に固定されて出荷されることを特徴とする。
この請求項16のインクジェット記録装置によれば、前記第1のキャップ部及び第2のキャップ部からなるインク供給口密閉キャップが前記固定手段により前記装着部に固定されて出荷されるため、輸送及び保管中のインクジェット記録装置の姿勢が反転して充填されているインクや保存液が漏出することを確実に防止できる。
【0033】
請求項17の発明は、インクを吐出するためのノズルを備える記録ヘッドと、インクを収容した第1及び第2のインクカートリッジを装着可能であり、各インクカートリッジ内のインクを前記記録ヘッドへと供給するための複数のインク供給口を有する装着部とを備えるインクジェット記録装置に用いられるインク供給口密閉部材であって、前記第1及び第2のインクカートリッジに代えて前記装着部に装着されるときに前記各インク供給口を密閉するための密閉部を備えるインク供給口密閉キャップにおいて、前記第1のインクカートリッジの装着部に装着可能な第1のキャップ部と、前記第2のインクカートリッジの装着部に装着可能な第2のキャップ部と、該第1及び第2のキャップ部を分離可能に結合する結合部とからなることを特徴とする。
【0034】
この請求項17のインク供給口密閉キャップによれば、第1のキャップ部と、第2のキャップ部とが結合部にて分離可能に結合されているため、製造ラインにおいては1回の作業にて第1のキャップ部と第2のキャップ部とを装着することができるので、作業効率を上げることができる。更に、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第1のインク供給口には第1のインクカートリッジからインクを供給すると共に第2のインク供給口を第2のキャップ部で密閉することにより、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第2のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。また逆に、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第2のインク供給口には第2のインクカートリッジからインクを供給すると共に第1のインク供給口を第1のキャップ部で密閉することにより、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第1のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1は、プリンタ機能とファクシミリ機能を有するインクジェット記録装置の概略右側面図である。
【0036】
図1において、インクジェット記録装置1の本体ケースは、インクジェット式の記録部2を収納し、画像を形成するための用紙Pを供給するための給紙トレイ3を後側(図1中、右側)の上方に傾斜状に備えた合成樹脂製のメイン下ケース1aと、該メイン下ケース1aの上部を覆う合成樹脂製の上ケース1bとからなる。
【0037】
上ケース1bの上面の後寄り部位には原稿載置部4が配置され、原稿載置部4は上ケース1bに対して回動できるように構成されており、インク交換等はここから行う。原稿載置部4の前寄り部位には、原稿読取部としての原稿読取ユニット5が装着され、該原稿読取ユニット5の上側は操作パネル部6にて覆われている。
【0038】
操作パネル部6の表面には、各種ファンクションキーやテンキー等の操作キー部6aと、前記操作キー部6aでの入力値や、各種の指令用の文字(キャラクタ)が表示できる液晶パネル等の表示部6bとを備えている。原稿載置部4には、搬送される原稿の左右両側縁を案内するための左右一対の原稿ガイド体8、8が同期して左右移動可能に装着されている。
【0039】
なお、メイン下ケース1aの下面は金属板等からなる底カバー板7にて塞がれ、メイン下ケース1aの内部空間には、図示しないが、制御基板、電源基板、電話回線を介して他の電話装置やファクシミリデータの送受信を可能にするためのNCU(ネットワークコントロールユニット)基板等の制御部9が配置されている。
【0040】
記録部2におけるキャリッジ10はその下部後端が、左右長手の縦長のフレーム12(図2参照)の下部の表面側に装架された丸軸状のガイド軸11に、摺動可能かつ回動可能に載置されている。
前記ガイド軸11と平行に、図示しないタイミングベルトが設けられ、このタイミングベルトは、フレーム12の一側寄りに配置された図示しない従動プーリと正逆回転可能なステッピングモータ等の駆動モータ(不図示)の出力軸に固定された駆動プーリ(不図示)とに巻掛けられ、タイミングベルトの一箇所を前記キャリッジ10に連結することにより、当該キャリッジ10はガイド軸11と平行に往復移動可能となる。なお、前記給紙トレイ3に積層された用紙Pは、メイン下ケース1aの後部内に配置された従来から周知の構造の給紙機構としての給紙ローラ21と分離パッドあるいは摩擦分離板等からなる分離手段とによって1枚ずつ分離され、分離された用紙Pは、レジストローラ22の箇所にて一旦用紙Pの先端の位置を整えて、記録ヘッドユニット15の下方とプラテン25との間に給送され、搬送下流側の上下対の搬送ローラ23、24にて挟持搬送される途中で、画像形成指令に応じてインク滴を用紙Pの上面に吐出して画像を形成し、その後、排紙トレイ26の箇所に排出されるよう構成されている。
【0041】
また、記録領域から外れてキャリッジ10の移動端近傍、例えば図2に示すプラテン25の右側には、メインテナンス部27を有する。このメインテナンス部27には、記録ヘッドユニット15のノズル部15a(図3(a)参照)の表面に付着したインク滴を払拭するためのノズル払拭装置と、該記録ヘッドユニット15のインクの不吐出もしくは吐出不良を回復させるためのパージ装置(ノズル吸引装置)28とが配置され、このパージ装置(ノズル吸引装置)28では、記録ヘッドユニット15のノズル部15aを吸引キャップ28aにて覆い、図示しないラインフィードモータにより駆動される吸引ポンプが発生させる負圧により記録ヘッドユニット15内の不良インクを吸引して記録不良から回復させたりするものである。
【0042】
なお、図2において、プラテン25の左端には、記録ヘッドユニット15の各ノズル部15aからインクを試験的に吐出させてインク詰まりを無くするようにするフラッシング部29を備えている。
他方、キャリッジ10の背面板の内面上部寄り部位には、正規のインクカートリッジ16又は後述するインク供給口密閉キャップ51が、キャリッジ10ひいては記録ヘッドユニット15のインクカートリッジ収納部に装着されているか否かを検知する検知センサ、例えばリミットスイッチが設けられている。キャリッジ10の上端側にて上下回動可能な固定手段たる押さえレバー17が正規のインクカートリッジ16又はインク供給口密閉キャップ51を押圧して、前記ロック部に前記係止面が係合したロック状態のとき、回動可能な感知レバーが押さえレバー17の基端部にて押圧され、第1センサの感知部を押して所定の信号を出力する。
【0043】
しかし、押さえレバー17の自由端側が上向きで、ロック状態ではないときには、インクカートリッジ16又はインク供給口密閉キャップ51無しと判断されてOFF信号を出す。
次に、記録部2の構成につき説明すると、キャリッジ10には、図3(a)に示すカラーインクジェット式のカートリッジタイプの記録ヘッドユニット15が下向きに着脱可能に装着されている。カラー記録を実行するための記録ヘッドユニット15は、黒、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のインクを吐出するための4つのノズル部15aを下面側に有し、この記録ヘッドユニット15に対して供給するインクが収納された各色毎のインクカートリッジ16は記録ヘッドユニット15の上面側に着脱可能に装着できる。キャリッジ10の上端側にて上下回動可能な押さえレバー17にて各インクカートリッジ16を下向きに押さえ固定できる構成である。
【0044】
また、記録ヘッドユニット15は、図3(a)に示すように、底板15bの下面側にノズル部15aが設けられ、底板15bと左右両側板15c、15cと背面板15dと背の低い前板15eとで囲まれた内部は、インクカートリッジ16を収納するためのインクカートリッジ収納部D2となっている。
【0045】
そして、このインクカートリッジ収納部D2には、図3(b)に示すように黒、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のインクカートリッジ16の下面に設けられている、図示しないインク吐出口に合致する4つのインク供給口41が底板15bの上面に上向きに開口しており、また、インク供給口41には夫々インク漏れ阻止用の弾性リング42(シール部材)が装着されている。4つのインク供給口41は、夫々各色のインクを貯留するためのマニホールドに連通されている。
【0046】
さらに、インクカートリッジ収納部D2には、各色のインクカートリッジ16を区画して配置できるようにする仕切り板15fが立設されている。
図4及び図5を参照して、前記インクカートリッジ16に代えて記録ヘッドユニット15の上面を覆い、かつマニホールドに連通するインク供給口41を密閉するためのインク供給口密閉キャップ51の構成につき説明する。
【0047】
なお、図4は、インク供給口密閉キャップの斜視図、図5(a)はインク供給口密閉キャップの側面図、図5(b)はインク供給口密閉キャップの下面図、図5(c)は、図5(b)のインク供給口密閉キャップの下面図を図5(b)中、下側からみた結合部61の部分拡大図、図5(d)は、結合部61を切り込み部62で割った部分拡大図である。
【0048】
インク供給口密閉キャップ51は、第1のキャップ部51aと、第2のキャップ部51bとからなり、カラー印刷用(4色)の記録ヘッドユニット15に対応させ、前記4つのインク供給口41を一挙に密閉できる合成樹脂製例えばポリプロピレンからなる乳白色等の半透明の成形物である。
【0049】
即ち、インク供給口密閉キャップ51は、キャリッジ10における背面板に向かって開放された後ろ向き箱体52からなり、その下板52a(図5(b)参照)には、前記4つのインク供給口41に対応する略円盤状の密閉部53が下面に突出形成されている。
【0050】
また、箱体52の下板52a及び左右両側板52b、52bから後ろ向きに突出する左右一対の足片54と下板52a及び左右両側板52b、52bの上下中途部から後向きに突出する左右一対のアーム55の各先端は、インク供給口密閉キャップ51を記録ヘッドユニット15に装着したとき、その背面板15dに各々当接することで安定して、倒れることなく位置決めがなされるように構成されている。
【0051】
また、本実施の形態のインクジェット記録装置1は通常は黒インクとカラーインク(イエロー、マゼンタ、シアン)の4つのインクカートリッジ16で記録が行われるように設計されているが、なかには、黒インクのみで記録を所望する利用者やカラーインクのみで記録を所望する利用者がいる。そこで黒インクのみで記録を所望する利用者には、正規の黒インクカートリッジと第2のキャップ部51bとを記録ヘッドユニット15のインクカートリッジ収納部D2に装着して記録ができるように構成し、カラーインクのみで記録を所望する利用者には、正規の3つのカラーインクカートリッジと第1のキャップ部51aとを記録ヘッドユニット15のインクカートリッジ収納部D2に装着して記録ができるように構成している。しかし、現実的に黒インクのみで記録を所望する利用者とカラーインクのみで記録を所望する利用者とでどちらの利用者が多いかと考えた場合に、黒インクのみでの記録を所望する利用者が多い。即ち正規の黒インクカートリッジと第2のキャップ部51bとを使用する利用者が多いと判断したため、アーム55は左右両側板52b以外に第2のキャップ部51bのもう一方の側板52eにも設けられている。第2のキャップ部51bが2つのアーム55を持つことにより、第2のキャップ部51bのみがインクカートリッジ収納部D2に装着されたときでも、第2のキャップ部51bの2つのアーム55の各先端が記録ヘッドユニット15の背面板15dに各々当接することで、インク供給口密閉キャップ51を記録ヘッドユニット15に装着したときと同様に安定し、倒れることなく位置決めがなされるように構成されている。
【0052】
しかしながら、カラーインクのみで記録を所望する利用者が絶対にいないと否定することはできないので、図示はしないが第1のキャップ部51aのもう一方の側板52fにアーム55を設けるようにしても良い。このように構成すれば、第1のキャップ部51aのみがインクカートリッジ収納部D2に装着されたときでも、第1のキャップ部51aの2つのアーム55の各先端が記録ヘッドユニット15の背面板15dに各々当接することで、インク供給口密閉キャップ51を記録ヘッドユニット15に装着したときと同様に安定し、倒れることなく位置決めがなされる。
【0053】
前記左右両側板52b、52bの外側には箱体52の天板52cから下向きに延びる弾性片56、56を有し、その各下端に係合爪57、57を備え、記録ヘッドユニット15における左右両側15c、15cに穿設された係止孔101(図3(a)参照)に弾性的に係合するように構成されている。箱体52の前板52dの内面には、縦長のプリズム状の光反射部58が一体的に形成されている。前記箱体52の天板52cは前記押さえレバー17における押圧ブロックが当接する箇所となる。
【0054】
また、インク供給口密閉キャップ51の第1のキャップ部51aの下面51cと、第2のキャップ部51bの下面51dの夫々四隅には、規制部材たる突起59が夫々形成され、以って各キャップ部51a、51bの下面51c、51dには、突起59が夫々4個ずつ形成されている。
【0055】
インク供給口密閉キャップ51が押さえレバー17によって下方に押さえられ、前記記録ヘッドユニット15aのインク供給口41をシールする弾性リング42(シール部材)に対して、各キャップ部51a、51bの密閉部53が過度に押圧することで弾性リング42(シール部材)が変形してシール効果を消失しないように、各突起59はインクカートリッジ収納部D2の底板15bに当接して、インク供給口41と密閉部53との間の距離を規制するためのものである。
【0056】
また、この突起59は、第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bの下面51cと下面51dの四隅に夫々1個ずつ合計4個ずつ形成されているため、各キャップ部51a、51bを分離して夫々を単独で使用する場合にも、突起59がインクカートリッジ収納部D2の底板15bに確実に当接して、インク供給口41と密閉部53との間の距離を規制できる。
【0057】
前記インク供給口密閉キャップ51のインク供給口41側(記録ヘッドユニット15のノズル部15a側)であるインク供給口密閉キャップ51の箱体52の下板52aには、結合部61が一体形成されており、この結合部61は第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bとを結合しており、その材質はインク供給口密閉キャップ51と同じくポリプロピレンからなる。また、この結合部61は、その一方の面である内面側に全体が肉薄となる切り込み部62を形成し、結合部61に力を加えた場合に、この結合部61が切り込み部62から簡単に割れ、第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bとが分離されるように構成している。
【0058】
この場合、切り込み部62は所定の角度α、例えば45度の角度で結合部61に形成されているため、切り込み部62に外力が効果的に働き、結合部61は簡単に割ることができるものである。
このとき、切り込み部62は第2のキャップ部51b側近傍に形成され、かつ第1のキャップ部51a側に向けて45度の角度で切り込まれているため、結合部61に外力を加えて結合部61を割ったとき、図5(d)に示すように、結合部片は多くが第1のキャップ部51a側に残存することになる。従って、第1のキャップ部51aに代えて黒インクカートリッジを装着し、カラーインクカートリッジの装着部に第2のキャップ部51bを装着して黒色印刷を行う場合に、第2のキャップ部51bからは結合部61を割ったときに生ずる結合部片が突出せず、結合部片に邪魔されずに黒インクカートリッジが装着できるものである。
【0059】
また、切り込み部62は結合部61の内面側に形成されているため、切り込み部62に外力を加えて各キャップ部51a,51bを外方に向けて拡開させたとき切り込み部62の厚みが薄くなった部分に効果的に外力が働くことになり、結合部61を簡単に割ることができるものである。
【0060】
また、ポリプロピレンはその性質上、薄くなりすぎると外力を加えた場合にその粘性により曲がってしまい割ることは困難であるが、所定の厚さ例えば、1.5〜2.5mm程度の厚さがある場合には簡単に割ることができるものである。
この場合、切り込み部62の深さも1.5〜2.5mm程度が望ましい。本実施の形態では、結合部61全体の厚さを3〜5mmとし、切り込み部62の深さを1.5〜2.5mmとしている。即ち、結合部61の半分程度の深さを持つ切り込み部62を設けることが望ましい。
【0061】
インクカートリッジ16を装着した状態で、工場での画像形成動作や画像品質等所定検査が終了した後、インクカートリッジ16に代えて前記インク供給口密閉キャップ51を装着したインクジェット記録装置を出荷するが、例えば利用者においてインクジェット記録装置を黒インクでの記録専用のファクシミリ装置として使用する場合、利用者又はサービスマンは前記インク供給口密閉キャップ51を取り外した後に、前記結合部61特に切り込み部62に力を加えることにより、結合部61を割って第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bとに分割し、その後例えば第1のキャップ部51aの代わりに黒色のインクカートリッジを装着し、分離後の第2のキャップ部51bは再び装着して黒インクのみの画像形成を行うことができる。また逆に、利用者がカラーインクのみを使用してカラー印刷を行いたい場合には、第2のキャップ部51bの代わりにカラーインクカートリッジを装着し、黒インクカートリッジの装着部には第1のキャップ部51aを装着することで対応が可能となる。
【0062】
このように、インク供給口密閉キャップ51を第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bとに分離できる結合部61をインク供給口密閉キャップ51に設けているので、利用者が黒インクのみでの記録を希望している場合には、第2のキャップ部51bを使用することにより、利用者等は使用しないカラーインクカートリッジをわざわざ購入して装着する必要がない。そのため、黒インクのみを使用したいという利用者等の要望に適切に対応ができるのである。また、カラーインクのみを使用したい利用者等は、第1のキャップ部51aを使用することにより、使用しない黒インクカートリッジをわざわざ購入して装着する必要がないので、この場合にも利用者等の要望に適切に対応ができるのである。
【0063】
利用者が本当の黒インクカートリッジと第2のキャップ部51bとを用いて黒色記録を行う黒色記録モードの場合には、黒インクを吐出するためのノズルはパージ動作やフラッシング動作の対象となり、パージ動作の場合には、黒インクのノズル部を吸引キャップ28aにて覆い、吸引ポンプが発生させる負圧により記録ヘッドユニット15内の不良インクを吸引して記録不良から回復させ、フラッシング動作の場合には、記録ヘッドユニット15のノズル部からインクを強制的に吐出させてインク詰まりを無くすようにするが、第2のキャップ部51bが装着されているカラーインクのノズル部はパージ及びフラッシングが不要であるためカラーインクのノズル部に対する各動作は行われない。
【0064】
また逆に、利用者が本当のカラーインクカートリッジと第1のキャップ部51aとを用いてカラー記録を行うカラー記録モードの場合には、カラーインクを吐出するためのノズルはパージ動作やフラッシング動作の対象となり、上述と同様に、パージ動作の場合には、カラーインクのノズル部を吸引キャップ28aにて覆い、吸引ポンプが発生させる負圧により記録ヘッドユニット15内の不良インクを吸引して記録不良から回復させ、フラッシング動作の場合には、記録ヘッドユニット15のノズル部からインクを強制的に吐出させてインク詰まりを無くすようにするが、第1のキャップ部51aが装着されている黒インクのノズル部はパージ及びフラッシングが不要であるため黒インクのノズル部に対する各動作は行われない。
【0065】
本実施の形態においては、結合部61がインク供給口密閉キャップ51を記録ヘッドユニット15に装着する際に、そのインク供給口41側に設けられているため、インク供給口密閉キャップ51の密閉部53がインク供給口41に対して正確に位置決めされて装着でき、保存液の漏出の防止、保存液の乾燥防止が確実に行えるものである。
【0066】
また、記録ヘッドユニット15のインク供給口41をシールする弾性リング42(シール部材)に対して、各キャップ部51a、51bの密閉部53が、突起59により所定の距離を保持するため、弾性リング42が変形してシール効果を消失してしまうことがない。また、この突起59は、各キャップ部51a、51bの下面の一方又は両方に形成されているため、各キャップ部51a、51bを分離して使用するときでも、夫々の突起59が、弾性リング42をつぶさないように保持するので、弾性リング42が変形してシール効果を消失してしまうことがない。
【0067】
図6は、結合部61の形成位置をインク供給口密閉キャップ51の密閉部53と対向する側例えば上面に形成した例である。
インク供給口密閉キャップ51は、各キャップ部51a、51bを有し、各キャップ部51a、51bを結合する結合部61は、インク供給口密閉キャップ51の前記密閉部53側と対向する側(図6中、上面)に配置されている。結合部61は、その内面側に切り込み部62を形成しており、この切り込み部62に外力を加えることにより結合部61を割ることができる。この場合、切り込み部62は、上述と同じく所定の角度、例えば45度の角度で結合部61に形成されているため、切り込み部62に外力が効果的に働き、結合部61は簡単に割ることができるものである。
【0068】
このとき、上述したように、切り込み部62は第2のキャップ部51b側近傍に形成され、かつ第1のキャップ51a側に向けて45度の角度で切り込まれているため、結合部61に外力を加えて結合部61を割ったとき、図5(d)に示すように、結合部片は多くが第1のキャップ部51a側に残存する。従って、第1のキャップ部51aに代えて黒インクカートリッジを装着し、カラーインクカートリッジの装着部に第2のキャップ部51bを装着して黒色印刷を行う場合に、第2のキャップ部51bからは結合部61を割ったときに生ずる結合部片がなく、結合部片に邪魔されずに黒インクカートリッジが装着できるものである。
【0069】
本実施の形態では、黒インクのみでの記録を所望する利用者が多いと判断したため、結合部片が第1のキャップ部51a側に残存するように切り込み部62を形成したが、カラーインクのみでの記録を所望する利用者のために、結合部片が第2のキャップ部51b側に残存するように切り込み部62を形成してもよい。また、インク供給口密閉キャップ51を割った後、何れのキャップ部51a、51bを使用しても良いように、結合部片が第1のキャップ部51a側と第2のキャップ部51b側とに均等に残存するように切り込み部62を結合部61の略中央に逆V字型に形成してもよい。
【0070】
さらに、結合部61は、記録ヘッドユニット15のインク供給口41側及びインク供給口密閉キャップ51の密閉部53と対向する側(天板52c側)の両方に設けても良い。このように構成することで、強固に安定したインク供給口密閉キャップ51を提供することができる。
【0071】
次に、インク供給口密閉キャップ51の結合部61の変形例を説明する。
図7(a)、(b)において、インク供給口密閉キャップ51の第1のキャップ部51aには凸部72が形成され、第2のキャップ部51bには凹部73が形成されている。図7(b)では凸部72と凹部73とが識別しやすいように凸部72の大きさが凹部73より小さく記載されているが、実際には凸部72の大きさは凹部73よりも僅かに大きく形成されている。従って、凸部72を凹部73に向け押圧した場合、凸部72は凹部73の内部壁面をスライドして凹部73内に収納され、以って両者が強固に結合される。以って第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bとを分離可能に結合する嵌合部71が形成されている。これらの凸部72、凹部73を嵌合させることによって第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bとを結合でき、各キャップ部51a、51bの分離は、嵌合されている凸部72と凹部73とを引き離すことで実現できるものである。さらに、第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bを再度結合するときは、再び凸部72凹部73に嵌合させればよく、各キャップ部51a、51bの分離、結合が繰り返して行えるものである。
【0072】
このように、各キャップ部51a、51bが、各キャップ部51a、51bに夫々一体形成されて互いに嵌合される凸部72と凹部73とで繰り返し分離、結合が行えるので、各キャップ部51a、51bが分離されて装着部に装着されて使用された後でも、再び結合可能となっているため、その取り扱いや保存が簡単になる。
【0073】
また、図7(a)、(b)においては、凸部72と凹部73を嵌め込み式のもので説明したが、これに代えて図7(c)で示すように、凸部74の先端に例えば縦方向に延設された突起を形成し、この突起を有する凸部74を例えば凹部75に設けたスライド孔をスライドさせて凹部75の内部壁面に係合させてもよいことは勿論である。この図7(c)でも凸部74と凹部75とが識別しやすいように、凸部74を凹部75より小さく記載したが、実際には凸部74の大きさは凹部75よりも僅かに大きく形成されている。
【0074】
また、この変形例でも、凸部72、74は第1のキャップ部51aに形成されており、凹部73、75が第2のキャップ部51bに形成されているが、上述した通り、凸部と凹部の配置関係が逆であっても良い。即ち、凸部72、74が第2のキャップ部51bに形成され、凹部73、75が第1のキャップ部51aに形成されていても良い。
【0075】
図8は、結合部の他の変形例で、図8中、81は第1の第1のキャップ部51aに形成された溝で、82は第2のキャップ部51bに形成された溝である。なお、溝81、82は、縦方向(図8中、上下方向)の幅が同一となるよう形成されている。図8(b)では結合板83と溝81、82とが識別しやすいように結合板83の大きさが溝81、82より小さく記載されているが、実際には結合板83の大きさは溝81、82よりも僅かに大きく形成されており、結合板83を溝81、82に向けてスライドした場合、結合板83は溝81、82の内部壁面をスライドして溝81、82内に収納され、以って結合板83と溝81、82とが強固に結合され、以って第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bとを分離可能に結合させるものである。
【0076】
このように構成することによっても、各キャップ部51a、51bは、各キャップ部51a、51bとは別体で構成され、各キャップ部51a、51bと嵌合可能な嵌合部により、再び結合可能となっており、インク供給口密閉キャップ51を繰り返して使用でき、その取り扱いが簡単になり、また各キャップ部とは別体の嵌合部であるためキャップ部から突出する部分がなく保管が容易である。
【0077】
また、図8(a)、(b)においては、溝81と溝82に結合板83を嵌合させる構成であるが、これに代えて図8(c)で示すように、結合板86の先端部に突起を形成すると共に溝84,85の内部奥面に結合板86の先端部に対応する形状の凹部を形成して、この凹部に結合板86の先端部を係合させる構成としてもよいことは勿論である。この図8(c)でも結合板86と溝84,85とが識別しやすいように、結合板86を溝84、85より小さく記載したが、実際には結合板86の大きさは溝84、85よりも僅かに大きく形成されている。
【0078】
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を逸脱しない範囲において種々の態様で実施し得ることは勿論である。
【0079】
【発明の効果】
請求項1に記載のインク供給口密閉キャップによれば、第1のキャップ部と、第2のキャップ部とが結合部にて分離可能に結合されているため、製造ラインにおいては1回の作業にて第1のキャップ部と第2のキャップ部とを装着することができるので、作業効率を上げることができる。更に、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第1のインク供給口には第1のインクカートリッジからインクを供給すると共に第2のインク供給口を第2のキャップ部で密閉することにより、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第2のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。また逆に、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第2のインク供給口には第2のインクカートリッジからインクを供給すると共に第1のインク供給口を第1のキャップ部で密閉することにより、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第1のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。
【0080】
請求項2に記載のインク供給口密閉キャップによれば、第1のキャップ部と第2のキャップ部とが分離されて装着部に装着された後でも、再び結合部により組み立て可能となっているため、インク供給口密閉キャップを繰り返して使用でき、その取り扱いが簡単になる。
【0081】
請求項3のインク供給口密閉キャップによれば、請求項2と同様の効果に加えて、結合部が各キャップ部に一体形成されているため、その形成がインク供給口密閉キャップと同時に簡単に行える、という効果が得られる。
請求項4に記載のインク供給口密閉キャップによれば、請求項2と同様の効果に加えて、結合部を各キャップ部とは別体の嵌合部で構成したためキャップ部から突出する部分がなく装着が容易となる、という効果が得られる。
【0082】
請求項5のインク供給口密閉キャップによれば、請求項1と同様の効果が得られる。
請求項6のインク供給口密閉キャップによれば、切り込み部に外力を加えることにより簡単に結合部を割ることができ、各キャップ部を簡単に分離できる。
【0083】
請求項7のインク供給口密閉キャップによれば、結合部の切り込み部に外力を加えて各キャップ部を分離するために、各キャップ部を外方に向けて拡開させたとき切り込み部に効果的に外力が働き、結合部を簡単に割ることができる。
請求項8のインク供給口密閉キャップによれば、結合部に外力を加えて各キャップ部を分離するときに、結合部が割れ易い厚さに形成されているため、小さな力で結合部を簡単に割ることができる。
【0084】
請求項9のインク供給口密閉キャップによれば、インク供給口に設けられたシール部材を過度に押圧しないため、シール部材が変形してシール効果が減少することがなく、インク供給口からのインクの漏出を確実に防止できる。
請求項10のインク供給口密閉キャップによれば、第1のキャップ部の第1の下面と第2のキャップ部の第2の下面の両方に規制部材を設けるようにしたので、各キャップを分離して使用する場合でも、規制部材が設けられた各キャップ部は夫々が単独で使用でき、使用するキャップ部が夫々インク供給口に設けられたシール部材を過度に押圧しないため、シール部材が変形してシール効果が減少することがなく、インク供給口からのインクの漏出が確実に防止できる。
【0085】
請求項11のインク供給口密閉キャップによれば、結合部をインク供給口密閉キャップにおける各インク供給口の密閉部側に配置したため、インク供給口密閉キャップの各密閉部と各インク供給口との間を正確に位置決めでき、インク供給口を確実に密閉でき、保存液等の漏出やインクの乾燥を確実に防止できる。
【0086】
請求項12のインク供給口密閉キャップによれば、結合部をインク供給口密閉キャップの密閉部側と対向する側に配置したので、結合部を形成するときにインク供給口密閉キャップの密閉部等の他の部材に邪魔されずに形成でき、その形成作業を容易に行うことができる。
【0087】
請求項13のインク供給口密閉キャップによれば、ポリプロピレンは厚みが薄いときには、その粘性により曲がりが大きく割れないものであるが、所定の厚みがあるときは割れ易い性質を有するため、外力に対して割れ易い厚みを設定して形成することにより、簡単に割ることができるようになり、延いては各キャップ部の分離を容易に行うことができるようになる。
【0088】
請求項14のインクジェット記録装置によれば、請求項1〜請求項13の何れかの第1のキャップ部又は第2のキャップ部を装着したままで使用するため、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第1のインク供給口には第1のインクカートリッジからインクを供給すると共に第2のインク供給口を第2のキャップ部で密閉することにより、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第2のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。また逆に、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第2のインク供給口には第2のインクカートリッジからインクを供給すると共に第1のインク供給口を第1のキャップ部で密閉することにより、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第1のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。
【0089】
請求項15のインクジェット記録装置によれば、請求項14と同様の効果に加え、前記第1のキャップ部又は第2のキャップ部は、第1のインクカートリッジと第2のインクカートリッジを固定する固定手段により装着部に固定されているため、第1のキャップ部又は第2のキャップ部は確実にインク供給口を密閉できる。
【0090】
この請求項16のインクジェット記録装置によれば、前記第1のキャップ部及び第2のキャップ部からなるインク供給口密閉キャップが前記固定手段により前記装着部に固定されて出荷されるため、輸送及び保管中のインクジェット記録装置の姿勢が反転して充填されているインクや保存液が漏出することを確実に防止できる。
【0091】
請求項17のインク供給口密閉キャップによれば、第1のキャップ部と、第2のキャップ部とが結合部にて分離可能に結合されているため、製造ラインにおいては1回の作業にて第1のキャップ部と第2のキャップ部とを装着することができるので、作業効率を上げることができる。更に、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第1のインク供給口には第1のインクカートリッジからインクを供給すると共に第2のインク供給口を第2のキャップ部で密閉することにより、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第2のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。また逆に、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第2のインク供給口には第2のインクカートリッジからインクを供給すると共に第1のインク供給口を第1のキャップ部で密閉することにより、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第1のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置の概略側断面図である。
【図2】フレームに対するキャリッジの左右移動状態を示す概略正面図である。
【図3】(a)記録ヘッドユニットの斜視図、(b)記録ヘッドユニットの上面図である。
【図4】インク供給口密閉キャップの斜視図である。
【図5】(a)はインク供給口密閉キャップの側面図、(b)はインク供給口密閉キャップの下面図、(c)は結合部の部分拡大図、(d)は結合部を切り込み部で割った部分拡大図である。
【図6】インク供給口密閉キャップの変形例の斜視図である。
【図7】(a)結合部の変形例の斜視図、(b)結合部の部分拡大図、(c)結合部の変形例である。
【図8】(a)結合部の変形例の斜視図、(b)結合部の部分拡大図、(c)結合部の変形例である。
【符号の説明】
1…インクジェット記録装置、2…記録部、10…キャリッジ、15…記録ヘッドユニット、15a…ノズル部、16…インクカートリッジ、17…押さえレバー(固定手段)、27…メインテナンス部、28…パージ装置(ノズル吸引装置)、29…フラッシング部、マニホールド、41…インク供給口、42…弾性リング(シール部材)、51…インク供給口密閉キャップ、51a…第1のキャップ部、51b…第2のキャップ部、53…密閉部、54…足片、55…アーム、56…弾性片、57…係合爪、58…光反射部、59…突起(規制部材)、61…結合部、62…切り込み部、71…嵌合部、72、74…凸部、73、75…凹部、81、82、84、85…溝、83、86…結合板。
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置のインク供給口に、インクカートリッジに代えて装着されるインク供給口密閉キャップ、及びそのインク供給口密閉キャップを用いるインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、プリンタ、ファクシミリ装置、複写機等には、インクジェットヘッドのノズルからインク滴を吐出させて記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置を利用したものが知られている。
【0003】
この種の装置には、記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復移動可能なキャリッジに、記録ヘッドを直接取付けたチップタイプのものと、記録ヘッドユニットをキャリッジに対して着脱可能に装着するタイプのものがあり、いずれのタイプのものでも、記録ヘッドにインクカートリッジを直接装着するように構成されているものが多い。
【0004】
そして、このように構成された装置においては、いずれのタイプのものでも工場からの出荷の前に、記録ヘッドのインク供給口にインクカートリッジを装着して、画像形成動作や画像品質を検査する。その検査に合格したものが製品として出荷されるのであるが、検査時に用いたインクを記録ヘッドユニット内に充填したまま製品を出荷する場合もあるし、検査時に用いたインクを除去し、記録ヘッドユニット内に特殊な保存液を充填して出荷する場合もある。
【0005】
しかしながら、いずれの場合でも検査後の装置をインク供給口が露出したまま出荷すると、輸送及び保管中のインクジェット記録装置の姿勢が反転して充填されているインクや保存液が漏出したり、長期間の保管中に乾燥をして、後に製品の利用者が画像形成を失敗してしまう虞がある。そこで、出荷時には、インク供給口を平板状の密閉部等を備えるインク供給口密閉キャップにて密閉していた(例えば、特許文献1参照)。但し、特許文献1では、マニホールドキャップとして記載されている。
【0006】
このようなインク供給口密閉キャップは黒インクカートリッジに対応するキャップ部とカラーインクカートリッジに対応するキャップ部とが一体に形成されている。従って、製造ラインにおいて記録ヘッドユニット内にインク供給口密閉キャップを装着する場合に、一回の作業にて黒インクカートリッジに対応するキャップ部とカラーインクカートリッジに対応するキャップ部とを装着することが可能であり、その結果、作業効率を上げることが可能であった。
【0007】
【特許文献1】
特開2003−54000号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般にカラー記録の可能な、即ちカラー対応のインクジェット記録装置では、記録ヘッドユニット内に黒インクカートリッジとカラーインクカートリッジとが装着されていないと実際の記録動作を実行することができなかったため、利用者は、インク供給口密閉キャップを記録ヘッドユニット内から除去した後、実際に黒インクカートリッジとカラーインクカートリッジとを記録ヘッドユニット内に装着することを余儀なくされていた。
【0009】
ところで、最近このようなカラー対応のインクジェット記録装置において、黒インクのみを使用して記録を行いたいという利用者が増えてきている。即ち、このようなインクジェット記録装置を白黒のファクシミリや白黒のプリンタとして使用したいという要望が増えているのである。
【0010】
しかしながら、記録ヘッドユニット内に黒インクカートリッジとカラーインクカートリッジとが装着されていないと実際の記録動作を実行することができないという上述のようなインクジェット記録装置の場合、黒インクで黒色記録のみを行いたい利用者であっても、カラーインクカートリッジを記録ヘッドユニットに装着せねばならない。また、カラーインクでカラー記録のみを行いたい利用者であっても、黒インクカートリッジを記録ヘッドユニットに装着せねばならない。この場合、黒インクカートリッジやカラーインクカートリッジを記録ヘッドユニットに装着しておくと、インクジェット記録装置の特性上、インクノズルの詰まりや乾燥を防ぐためメインテナンス処理が必須となる。その結果、黒インクカートリッジのみを使用しているにもかかわらず、使用していないカラーインクカートリッジ内のインクが記録以外で消費されたり、カラーインクカートリッジのみを使用しているにもかかわらず、使用していない黒インクカートリッジ内のインクが記録以外で消費されることとなり、黒インクで黒色記録のみを行いたい利用者やカラーインクでカラー記録のみを行いたい利用者にとっては他方の(使用しない)インクカートリッジも購入せねばならず酷となる。
【0011】
そこで、一方のインクカートリッジの代わりにダミーのカートリッジを装着することでインクジェット記録装置を黒インクのみ又はカラーインクのみで使用することが案出されたが、従来のような一体型のインク供給口密閉キャップをダミーのインクカートリッジとして使用することはできない。従って、利用者はさらに別のダミーカートリッジを用意しなければならず、操作が煩雑で取り扱いが非常に不便となるという問題点があった。
【0012】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、その目的は、黒インクのみを使用したいという利用者は、本物のカラーインクカートリッジを購入して装着しなくとも記録が行え、カラーインクのみを使用したいという利用者は本物の黒インクカートリッジを購入して装着しなくとも記録が行えると共に、工場の製造ラインでの検査時に、効率よく作業が行え、かつ取り扱いが簡単でかつ保管も容易なインク供給口密閉キャップ及びそのインク供給口密閉キャップを使用したインクジェット記録装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための請求項1の発明は、インクを吐出するためのノズルを備える記録ヘッドと、インクカートリッジ内のインクを前記記録ヘッドへと供給するためのインク供給口と、を備えるインクジェット記録装置に用いられ、前記インク供給口を密閉するための密閉部を有するインク供給口密閉キャップにおいて、第1のインクカートリッジ内のインクを前記記録ヘッドへと供給する第1のインク供給口を密閉するための第1のキャップ部と、第2のインクカートリッジ内のインクを前記記録ヘッドへと供給する第2のインク供給口を密閉するための第2のキャップ部と、該第1及び第2のキャップ部を分離可能に結合する結合部とからなることを特徴とする。
【0014】
この請求項1に記載のインク供給口密閉キャップによれば、第1のキャップ部と、第2のキャップ部とが結合部にて分離可能に結合されているため、製造ラインにおいては1回の作業にて第1のキャップ部と第2のキャップ部とを装着することができるので、作業効率を上げることができる。更に、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第1のインク供給口には第1のインクカートリッジからインクを供給すると共に第2のインク供給口を第2のキャップ部で密閉することにより、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第2のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。また逆に、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第2のインク供給口には第2のインクカートリッジからインクを供給すると共に第1のインク供給口を第1のキャップ部で密閉することにより、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第1のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1に記載のインク供給口密閉キャップにおいて、結合部を、分離後に再び結合可能に構成したことを特徴とする。
この請求項2に記載のインク供給口密閉キャップによれば、第1のキャップ部と第2のキャップ部とが、分離されて装着された後でも、再び結合部により組み立て可能となっているため、インク供給口密閉キャップを繰り返して使用でき、その取り扱いが簡単になる。
【0016】
請求項3の発明は、請求項2に記載のインク供給口密閉キャップにおいて、結合部を、前記各キャップ部に夫々一体形成されて互いに嵌合可能な一対の嵌合部にて構成したことを特徴とする。
この請求項3のインク供給口密閉キャップによれば、請求項2と同様の効果に加えて、結合部が各キャップ部に一体形成されているため、その形成がインク供給口密閉キャップと同時に簡単に行える、という効果が得られる。
【0017】
請求項4の発明は、請求項2に記載のインク供給口密閉キャップにおいて、結合部を、各キャップ部とは別体で構成され、各キャップ部と嵌合可能な嵌合部にて構成したことを特徴とする。
この請求項4に記載のインク供給口密閉キャップによれば、請求項2と同様の効果に加えて、結合部を各キャップ部とは別体の嵌合部で構成したためキャップ部から突出する部分がなく装着が容易となる、という効果が得られる。
【0018】
請求項5の発明は、請求項1に記載のインク供給口密閉キャップにおいて、結合部を、割ることにより各キャップ部を分離し、分離後は再結合不能に構成したことを特徴とする。
この請求項5のインク供給口密閉キャップによれば、請求項1と同様の効果が得られる。
【0019】
請求項6の発明は、請求項5に記載のインク供給口密閉キャップにおいて、結合部は、切り込み部を有し、この切り込み部を介して前記結合部を割るように構成したことを特徴とする。
この請求項6のインク供給口密閉キャップによれば、結合部の切り込み部は他の部分よりも薄く形成されているため、この切り込み部に外力を加えることにより簡単に結合部を割ることができ、各キャップ部を簡単に分離できる。
【0020】
請求項7の発明は、請求項6に記載のインク供給口密閉キャップにおいて、切り込み部を、結合部の内面側に形成したことを特徴とする。
この請求項7のインク供給口密閉キャップによれば、結合部の切り込み部に外力を加えて各キャップ部を分離するために各キャップ部を外方に向けて拡開させたとき、切り込み部に効果的に外力が働き、結合部を簡単に割ることができる。
【0021】
請求項8の発明は、請求項5〜請求項7の何れかに記載のインク供給口密閉キャップにおいて、結合部を、各キャップ部を分離するために外力を加えたとき割れ易い厚さに形成したことを特徴とする。
この請求項8のインク供給口密閉キャップによれば、結合部に外力を加えて各キャップ部を分離するときに、結合部が割れ易い厚さに形成されているため、小さな力で結合部を簡単に割ることができる。
【0022】
請求項9の発明は、請求項1〜請求項8の何れかに記載のインク供給口密閉キャップにおいて、前記結合部にて結合されている各キャップ部を装着した際に、インク供給口に設けられたシール部材に過度な押圧力を加えることのないよう、第1のキャップ部と第2のキャップ部のうち少なくとも一方には、各インク供給口と密閉部との間の距離を規制する規制部材を設けたことを特徴とする。
【0023】
この請求項9のインク供給口密閉キャップによれば、インク供給口に設けられたシール部材を過度に押圧しないため、シール部材が変形してシール効果が減少することがなく、インク供給口からのインクの漏出を確実に防止できる。
請求項10の発明は、請求項9に記載のインク供給口密閉キャップにおいて、規制部材を、第1のキャップ部の第1の下面と第2のキャップ部の第2の下面の両方に、前記シール部材をつぶさないように配置したことを特徴とする。
【0024】
この請求項10のインク供給口密閉キャップによれば、第1のキャップ部の第1の下面と第2のキャップ部の第2の下面の両方に規制部材を設けるようにしたので、各キャップを分離して使用する場合でも、規制部材が設けられた各キャップ部は夫々が単独で使用でき、使用するキャップ部が夫々インク供給口に設けられたシール部材を過度に押圧しないため、シール部材が変形してシール効果が減少することがなく、インク供給口からのインクの漏出が確実に防止できる。
【0025】
請求項11の発明は、請求項1〜請求項10の何れかに記載のインク供給口密閉キャップにおいて、結合部を少なくとも当該インク供給口密閉キャップにおける前記各インク供給口の密閉部側に配置したことを特徴とする。
この請求項11のインク供給口密閉キャップによれば、結合部をインク供給口密閉キャップにおける各インク供給口の密閉部側に配置したため、インク供給口密閉キャップの各密閉部と各インク供給口との間を正確に位置決めでき、インク供給口を確実に密閉でき、保存液等の漏出やインクの乾燥を確実に防止できる。
【0026】
請求項12の発明は、請求項1〜請求項11の何れかに記載のインク供給口密閉キャップにおいて、結合部を、インク供給口密閉キャップの密閉部側と対向する側に配置したことを特徴とする。
この請求項12のインク供給口密閉キャップによれば、結合部をインク供給口密閉キャップの密閉部側と対向する側に配置したので、結合部を形成するときにインク供給口密閉キャップの密閉部等の他の部材に邪魔されずに形成でき、その形成作業を容易に行うことができる。
【0027】
請求項13の発明は、請求項1〜請求項12の何れかに記載のインク供給口密閉キャップにおいて、ポリプロピレンにより形成したことを特徴とする。
この請求項13のインク供給口密閉キャップによれば、ポリプロピレンは厚みが薄いときには、その粘性により曲がりが大きく割れないものであるが、所定の厚みがあるときは割れ易い性質を有するため、外力に対して割れ易い厚みを設定して形成することにより、簡単に割ることができるようになり、延いては各キャップ部の分離を容易に行うことができるようになる。
【0028】
請求項14のインクジェット記録装置は、第1及び第2のインク供給口のうち何れか一方のみが、請求項1〜請求項13の何れかに記載の第1のキャップ部又は第2のキャップ部により密閉されたまま記録動作が行われることを特徴とする。
【0029】
この請求項14のインクジェット記録装置によれば、請求項1〜請求項13の何れかの第1のキャップ部又は第2のキャップ部を装着したままで使用するため、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第1のインク供給口には第1のインクカートリッジからインクを供給すると共に第2のインク供給口を第2のキャップ部で密閉することにより、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第2のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。また逆に、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第2のインク供給口には第2のインクカートリッジからインクを供給すると共に第1のインク供給口を第1のキャップ部で密閉することにより、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第1のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。
【0030】
請求項15の発明は、請求項14に記載のインクジェット記録装置において、前記第1のインクカートリッジと第2のインクカートリッジを装着部に固定するための固定手段を備え、前記第1のキャップ部及び第2のキャップ部は、この固定手段により前記装着部に固定される形状を備えていることを特徴とする。
【0031】
この請求項15のインクジェット記録装置によれば、請求項14と同様の効果に加え、前記第1のキャップ部又は第2のキャップ部は、第1のインクカートリッジと第2のインクカートリッジを固定する固定手段により装着部に固定されているため、第1のキャップ部又は第2のキャップ部は確実にインク供給口を密閉できる。
【0032】
請求項16の発明は、請求項15記載のインクジェット記録装置において、前記第1のキャップ部及び第2のキャップ部からなるインク供給口密閉キャップが前記固定手段により前記装着部に固定されて出荷されることを特徴とする。
この請求項16のインクジェット記録装置によれば、前記第1のキャップ部及び第2のキャップ部からなるインク供給口密閉キャップが前記固定手段により前記装着部に固定されて出荷されるため、輸送及び保管中のインクジェット記録装置の姿勢が反転して充填されているインクや保存液が漏出することを確実に防止できる。
【0033】
請求項17の発明は、インクを吐出するためのノズルを備える記録ヘッドと、インクを収容した第1及び第2のインクカートリッジを装着可能であり、各インクカートリッジ内のインクを前記記録ヘッドへと供給するための複数のインク供給口を有する装着部とを備えるインクジェット記録装置に用いられるインク供給口密閉部材であって、前記第1及び第2のインクカートリッジに代えて前記装着部に装着されるときに前記各インク供給口を密閉するための密閉部を備えるインク供給口密閉キャップにおいて、前記第1のインクカートリッジの装着部に装着可能な第1のキャップ部と、前記第2のインクカートリッジの装着部に装着可能な第2のキャップ部と、該第1及び第2のキャップ部を分離可能に結合する結合部とからなることを特徴とする。
【0034】
この請求項17のインク供給口密閉キャップによれば、第1のキャップ部と、第2のキャップ部とが結合部にて分離可能に結合されているため、製造ラインにおいては1回の作業にて第1のキャップ部と第2のキャップ部とを装着することができるので、作業効率を上げることができる。更に、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第1のインク供給口には第1のインクカートリッジからインクを供給すると共に第2のインク供給口を第2のキャップ部で密閉することにより、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第2のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。また逆に、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第2のインク供給口には第2のインクカートリッジからインクを供給すると共に第1のインク供給口を第1のキャップ部で密閉することにより、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第1のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1は、プリンタ機能とファクシミリ機能を有するインクジェット記録装置の概略右側面図である。
【0036】
図1において、インクジェット記録装置1の本体ケースは、インクジェット式の記録部2を収納し、画像を形成するための用紙Pを供給するための給紙トレイ3を後側(図1中、右側)の上方に傾斜状に備えた合成樹脂製のメイン下ケース1aと、該メイン下ケース1aの上部を覆う合成樹脂製の上ケース1bとからなる。
【0037】
上ケース1bの上面の後寄り部位には原稿載置部4が配置され、原稿載置部4は上ケース1bに対して回動できるように構成されており、インク交換等はここから行う。原稿載置部4の前寄り部位には、原稿読取部としての原稿読取ユニット5が装着され、該原稿読取ユニット5の上側は操作パネル部6にて覆われている。
【0038】
操作パネル部6の表面には、各種ファンクションキーやテンキー等の操作キー部6aと、前記操作キー部6aでの入力値や、各種の指令用の文字(キャラクタ)が表示できる液晶パネル等の表示部6bとを備えている。原稿載置部4には、搬送される原稿の左右両側縁を案内するための左右一対の原稿ガイド体8、8が同期して左右移動可能に装着されている。
【0039】
なお、メイン下ケース1aの下面は金属板等からなる底カバー板7にて塞がれ、メイン下ケース1aの内部空間には、図示しないが、制御基板、電源基板、電話回線を介して他の電話装置やファクシミリデータの送受信を可能にするためのNCU(ネットワークコントロールユニット)基板等の制御部9が配置されている。
【0040】
記録部2におけるキャリッジ10はその下部後端が、左右長手の縦長のフレーム12(図2参照)の下部の表面側に装架された丸軸状のガイド軸11に、摺動可能かつ回動可能に載置されている。
前記ガイド軸11と平行に、図示しないタイミングベルトが設けられ、このタイミングベルトは、フレーム12の一側寄りに配置された図示しない従動プーリと正逆回転可能なステッピングモータ等の駆動モータ(不図示)の出力軸に固定された駆動プーリ(不図示)とに巻掛けられ、タイミングベルトの一箇所を前記キャリッジ10に連結することにより、当該キャリッジ10はガイド軸11と平行に往復移動可能となる。なお、前記給紙トレイ3に積層された用紙Pは、メイン下ケース1aの後部内に配置された従来から周知の構造の給紙機構としての給紙ローラ21と分離パッドあるいは摩擦分離板等からなる分離手段とによって1枚ずつ分離され、分離された用紙Pは、レジストローラ22の箇所にて一旦用紙Pの先端の位置を整えて、記録ヘッドユニット15の下方とプラテン25との間に給送され、搬送下流側の上下対の搬送ローラ23、24にて挟持搬送される途中で、画像形成指令に応じてインク滴を用紙Pの上面に吐出して画像を形成し、その後、排紙トレイ26の箇所に排出されるよう構成されている。
【0041】
また、記録領域から外れてキャリッジ10の移動端近傍、例えば図2に示すプラテン25の右側には、メインテナンス部27を有する。このメインテナンス部27には、記録ヘッドユニット15のノズル部15a(図3(a)参照)の表面に付着したインク滴を払拭するためのノズル払拭装置と、該記録ヘッドユニット15のインクの不吐出もしくは吐出不良を回復させるためのパージ装置(ノズル吸引装置)28とが配置され、このパージ装置(ノズル吸引装置)28では、記録ヘッドユニット15のノズル部15aを吸引キャップ28aにて覆い、図示しないラインフィードモータにより駆動される吸引ポンプが発生させる負圧により記録ヘッドユニット15内の不良インクを吸引して記録不良から回復させたりするものである。
【0042】
なお、図2において、プラテン25の左端には、記録ヘッドユニット15の各ノズル部15aからインクを試験的に吐出させてインク詰まりを無くするようにするフラッシング部29を備えている。
他方、キャリッジ10の背面板の内面上部寄り部位には、正規のインクカートリッジ16又は後述するインク供給口密閉キャップ51が、キャリッジ10ひいては記録ヘッドユニット15のインクカートリッジ収納部に装着されているか否かを検知する検知センサ、例えばリミットスイッチが設けられている。キャリッジ10の上端側にて上下回動可能な固定手段たる押さえレバー17が正規のインクカートリッジ16又はインク供給口密閉キャップ51を押圧して、前記ロック部に前記係止面が係合したロック状態のとき、回動可能な感知レバーが押さえレバー17の基端部にて押圧され、第1センサの感知部を押して所定の信号を出力する。
【0043】
しかし、押さえレバー17の自由端側が上向きで、ロック状態ではないときには、インクカートリッジ16又はインク供給口密閉キャップ51無しと判断されてOFF信号を出す。
次に、記録部2の構成につき説明すると、キャリッジ10には、図3(a)に示すカラーインクジェット式のカートリッジタイプの記録ヘッドユニット15が下向きに着脱可能に装着されている。カラー記録を実行するための記録ヘッドユニット15は、黒、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のインクを吐出するための4つのノズル部15aを下面側に有し、この記録ヘッドユニット15に対して供給するインクが収納された各色毎のインクカートリッジ16は記録ヘッドユニット15の上面側に着脱可能に装着できる。キャリッジ10の上端側にて上下回動可能な押さえレバー17にて各インクカートリッジ16を下向きに押さえ固定できる構成である。
【0044】
また、記録ヘッドユニット15は、図3(a)に示すように、底板15bの下面側にノズル部15aが設けられ、底板15bと左右両側板15c、15cと背面板15dと背の低い前板15eとで囲まれた内部は、インクカートリッジ16を収納するためのインクカートリッジ収納部D2となっている。
【0045】
そして、このインクカートリッジ収納部D2には、図3(b)に示すように黒、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のインクカートリッジ16の下面に設けられている、図示しないインク吐出口に合致する4つのインク供給口41が底板15bの上面に上向きに開口しており、また、インク供給口41には夫々インク漏れ阻止用の弾性リング42(シール部材)が装着されている。4つのインク供給口41は、夫々各色のインクを貯留するためのマニホールドに連通されている。
【0046】
さらに、インクカートリッジ収納部D2には、各色のインクカートリッジ16を区画して配置できるようにする仕切り板15fが立設されている。
図4及び図5を参照して、前記インクカートリッジ16に代えて記録ヘッドユニット15の上面を覆い、かつマニホールドに連通するインク供給口41を密閉するためのインク供給口密閉キャップ51の構成につき説明する。
【0047】
なお、図4は、インク供給口密閉キャップの斜視図、図5(a)はインク供給口密閉キャップの側面図、図5(b)はインク供給口密閉キャップの下面図、図5(c)は、図5(b)のインク供給口密閉キャップの下面図を図5(b)中、下側からみた結合部61の部分拡大図、図5(d)は、結合部61を切り込み部62で割った部分拡大図である。
【0048】
インク供給口密閉キャップ51は、第1のキャップ部51aと、第2のキャップ部51bとからなり、カラー印刷用(4色)の記録ヘッドユニット15に対応させ、前記4つのインク供給口41を一挙に密閉できる合成樹脂製例えばポリプロピレンからなる乳白色等の半透明の成形物である。
【0049】
即ち、インク供給口密閉キャップ51は、キャリッジ10における背面板に向かって開放された後ろ向き箱体52からなり、その下板52a(図5(b)参照)には、前記4つのインク供給口41に対応する略円盤状の密閉部53が下面に突出形成されている。
【0050】
また、箱体52の下板52a及び左右両側板52b、52bから後ろ向きに突出する左右一対の足片54と下板52a及び左右両側板52b、52bの上下中途部から後向きに突出する左右一対のアーム55の各先端は、インク供給口密閉キャップ51を記録ヘッドユニット15に装着したとき、その背面板15dに各々当接することで安定して、倒れることなく位置決めがなされるように構成されている。
【0051】
また、本実施の形態のインクジェット記録装置1は通常は黒インクとカラーインク(イエロー、マゼンタ、シアン)の4つのインクカートリッジ16で記録が行われるように設計されているが、なかには、黒インクのみで記録を所望する利用者やカラーインクのみで記録を所望する利用者がいる。そこで黒インクのみで記録を所望する利用者には、正規の黒インクカートリッジと第2のキャップ部51bとを記録ヘッドユニット15のインクカートリッジ収納部D2に装着して記録ができるように構成し、カラーインクのみで記録を所望する利用者には、正規の3つのカラーインクカートリッジと第1のキャップ部51aとを記録ヘッドユニット15のインクカートリッジ収納部D2に装着して記録ができるように構成している。しかし、現実的に黒インクのみで記録を所望する利用者とカラーインクのみで記録を所望する利用者とでどちらの利用者が多いかと考えた場合に、黒インクのみでの記録を所望する利用者が多い。即ち正規の黒インクカートリッジと第2のキャップ部51bとを使用する利用者が多いと判断したため、アーム55は左右両側板52b以外に第2のキャップ部51bのもう一方の側板52eにも設けられている。第2のキャップ部51bが2つのアーム55を持つことにより、第2のキャップ部51bのみがインクカートリッジ収納部D2に装着されたときでも、第2のキャップ部51bの2つのアーム55の各先端が記録ヘッドユニット15の背面板15dに各々当接することで、インク供給口密閉キャップ51を記録ヘッドユニット15に装着したときと同様に安定し、倒れることなく位置決めがなされるように構成されている。
【0052】
しかしながら、カラーインクのみで記録を所望する利用者が絶対にいないと否定することはできないので、図示はしないが第1のキャップ部51aのもう一方の側板52fにアーム55を設けるようにしても良い。このように構成すれば、第1のキャップ部51aのみがインクカートリッジ収納部D2に装着されたときでも、第1のキャップ部51aの2つのアーム55の各先端が記録ヘッドユニット15の背面板15dに各々当接することで、インク供給口密閉キャップ51を記録ヘッドユニット15に装着したときと同様に安定し、倒れることなく位置決めがなされる。
【0053】
前記左右両側板52b、52bの外側には箱体52の天板52cから下向きに延びる弾性片56、56を有し、その各下端に係合爪57、57を備え、記録ヘッドユニット15における左右両側15c、15cに穿設された係止孔101(図3(a)参照)に弾性的に係合するように構成されている。箱体52の前板52dの内面には、縦長のプリズム状の光反射部58が一体的に形成されている。前記箱体52の天板52cは前記押さえレバー17における押圧ブロックが当接する箇所となる。
【0054】
また、インク供給口密閉キャップ51の第1のキャップ部51aの下面51cと、第2のキャップ部51bの下面51dの夫々四隅には、規制部材たる突起59が夫々形成され、以って各キャップ部51a、51bの下面51c、51dには、突起59が夫々4個ずつ形成されている。
【0055】
インク供給口密閉キャップ51が押さえレバー17によって下方に押さえられ、前記記録ヘッドユニット15aのインク供給口41をシールする弾性リング42(シール部材)に対して、各キャップ部51a、51bの密閉部53が過度に押圧することで弾性リング42(シール部材)が変形してシール効果を消失しないように、各突起59はインクカートリッジ収納部D2の底板15bに当接して、インク供給口41と密閉部53との間の距離を規制するためのものである。
【0056】
また、この突起59は、第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bの下面51cと下面51dの四隅に夫々1個ずつ合計4個ずつ形成されているため、各キャップ部51a、51bを分離して夫々を単独で使用する場合にも、突起59がインクカートリッジ収納部D2の底板15bに確実に当接して、インク供給口41と密閉部53との間の距離を規制できる。
【0057】
前記インク供給口密閉キャップ51のインク供給口41側(記録ヘッドユニット15のノズル部15a側)であるインク供給口密閉キャップ51の箱体52の下板52aには、結合部61が一体形成されており、この結合部61は第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bとを結合しており、その材質はインク供給口密閉キャップ51と同じくポリプロピレンからなる。また、この結合部61は、その一方の面である内面側に全体が肉薄となる切り込み部62を形成し、結合部61に力を加えた場合に、この結合部61が切り込み部62から簡単に割れ、第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bとが分離されるように構成している。
【0058】
この場合、切り込み部62は所定の角度α、例えば45度の角度で結合部61に形成されているため、切り込み部62に外力が効果的に働き、結合部61は簡単に割ることができるものである。
このとき、切り込み部62は第2のキャップ部51b側近傍に形成され、かつ第1のキャップ部51a側に向けて45度の角度で切り込まれているため、結合部61に外力を加えて結合部61を割ったとき、図5(d)に示すように、結合部片は多くが第1のキャップ部51a側に残存することになる。従って、第1のキャップ部51aに代えて黒インクカートリッジを装着し、カラーインクカートリッジの装着部に第2のキャップ部51bを装着して黒色印刷を行う場合に、第2のキャップ部51bからは結合部61を割ったときに生ずる結合部片が突出せず、結合部片に邪魔されずに黒インクカートリッジが装着できるものである。
【0059】
また、切り込み部62は結合部61の内面側に形成されているため、切り込み部62に外力を加えて各キャップ部51a,51bを外方に向けて拡開させたとき切り込み部62の厚みが薄くなった部分に効果的に外力が働くことになり、結合部61を簡単に割ることができるものである。
【0060】
また、ポリプロピレンはその性質上、薄くなりすぎると外力を加えた場合にその粘性により曲がってしまい割ることは困難であるが、所定の厚さ例えば、1.5〜2.5mm程度の厚さがある場合には簡単に割ることができるものである。
この場合、切り込み部62の深さも1.5〜2.5mm程度が望ましい。本実施の形態では、結合部61全体の厚さを3〜5mmとし、切り込み部62の深さを1.5〜2.5mmとしている。即ち、結合部61の半分程度の深さを持つ切り込み部62を設けることが望ましい。
【0061】
インクカートリッジ16を装着した状態で、工場での画像形成動作や画像品質等所定検査が終了した後、インクカートリッジ16に代えて前記インク供給口密閉キャップ51を装着したインクジェット記録装置を出荷するが、例えば利用者においてインクジェット記録装置を黒インクでの記録専用のファクシミリ装置として使用する場合、利用者又はサービスマンは前記インク供給口密閉キャップ51を取り外した後に、前記結合部61特に切り込み部62に力を加えることにより、結合部61を割って第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bとに分割し、その後例えば第1のキャップ部51aの代わりに黒色のインクカートリッジを装着し、分離後の第2のキャップ部51bは再び装着して黒インクのみの画像形成を行うことができる。また逆に、利用者がカラーインクのみを使用してカラー印刷を行いたい場合には、第2のキャップ部51bの代わりにカラーインクカートリッジを装着し、黒インクカートリッジの装着部には第1のキャップ部51aを装着することで対応が可能となる。
【0062】
このように、インク供給口密閉キャップ51を第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bとに分離できる結合部61をインク供給口密閉キャップ51に設けているので、利用者が黒インクのみでの記録を希望している場合には、第2のキャップ部51bを使用することにより、利用者等は使用しないカラーインクカートリッジをわざわざ購入して装着する必要がない。そのため、黒インクのみを使用したいという利用者等の要望に適切に対応ができるのである。また、カラーインクのみを使用したい利用者等は、第1のキャップ部51aを使用することにより、使用しない黒インクカートリッジをわざわざ購入して装着する必要がないので、この場合にも利用者等の要望に適切に対応ができるのである。
【0063】
利用者が本当の黒インクカートリッジと第2のキャップ部51bとを用いて黒色記録を行う黒色記録モードの場合には、黒インクを吐出するためのノズルはパージ動作やフラッシング動作の対象となり、パージ動作の場合には、黒インクのノズル部を吸引キャップ28aにて覆い、吸引ポンプが発生させる負圧により記録ヘッドユニット15内の不良インクを吸引して記録不良から回復させ、フラッシング動作の場合には、記録ヘッドユニット15のノズル部からインクを強制的に吐出させてインク詰まりを無くすようにするが、第2のキャップ部51bが装着されているカラーインクのノズル部はパージ及びフラッシングが不要であるためカラーインクのノズル部に対する各動作は行われない。
【0064】
また逆に、利用者が本当のカラーインクカートリッジと第1のキャップ部51aとを用いてカラー記録を行うカラー記録モードの場合には、カラーインクを吐出するためのノズルはパージ動作やフラッシング動作の対象となり、上述と同様に、パージ動作の場合には、カラーインクのノズル部を吸引キャップ28aにて覆い、吸引ポンプが発生させる負圧により記録ヘッドユニット15内の不良インクを吸引して記録不良から回復させ、フラッシング動作の場合には、記録ヘッドユニット15のノズル部からインクを強制的に吐出させてインク詰まりを無くすようにするが、第1のキャップ部51aが装着されている黒インクのノズル部はパージ及びフラッシングが不要であるため黒インクのノズル部に対する各動作は行われない。
【0065】
本実施の形態においては、結合部61がインク供給口密閉キャップ51を記録ヘッドユニット15に装着する際に、そのインク供給口41側に設けられているため、インク供給口密閉キャップ51の密閉部53がインク供給口41に対して正確に位置決めされて装着でき、保存液の漏出の防止、保存液の乾燥防止が確実に行えるものである。
【0066】
また、記録ヘッドユニット15のインク供給口41をシールする弾性リング42(シール部材)に対して、各キャップ部51a、51bの密閉部53が、突起59により所定の距離を保持するため、弾性リング42が変形してシール効果を消失してしまうことがない。また、この突起59は、各キャップ部51a、51bの下面の一方又は両方に形成されているため、各キャップ部51a、51bを分離して使用するときでも、夫々の突起59が、弾性リング42をつぶさないように保持するので、弾性リング42が変形してシール効果を消失してしまうことがない。
【0067】
図6は、結合部61の形成位置をインク供給口密閉キャップ51の密閉部53と対向する側例えば上面に形成した例である。
インク供給口密閉キャップ51は、各キャップ部51a、51bを有し、各キャップ部51a、51bを結合する結合部61は、インク供給口密閉キャップ51の前記密閉部53側と対向する側(図6中、上面)に配置されている。結合部61は、その内面側に切り込み部62を形成しており、この切り込み部62に外力を加えることにより結合部61を割ることができる。この場合、切り込み部62は、上述と同じく所定の角度、例えば45度の角度で結合部61に形成されているため、切り込み部62に外力が効果的に働き、結合部61は簡単に割ることができるものである。
【0068】
このとき、上述したように、切り込み部62は第2のキャップ部51b側近傍に形成され、かつ第1のキャップ51a側に向けて45度の角度で切り込まれているため、結合部61に外力を加えて結合部61を割ったとき、図5(d)に示すように、結合部片は多くが第1のキャップ部51a側に残存する。従って、第1のキャップ部51aに代えて黒インクカートリッジを装着し、カラーインクカートリッジの装着部に第2のキャップ部51bを装着して黒色印刷を行う場合に、第2のキャップ部51bからは結合部61を割ったときに生ずる結合部片がなく、結合部片に邪魔されずに黒インクカートリッジが装着できるものである。
【0069】
本実施の形態では、黒インクのみでの記録を所望する利用者が多いと判断したため、結合部片が第1のキャップ部51a側に残存するように切り込み部62を形成したが、カラーインクのみでの記録を所望する利用者のために、結合部片が第2のキャップ部51b側に残存するように切り込み部62を形成してもよい。また、インク供給口密閉キャップ51を割った後、何れのキャップ部51a、51bを使用しても良いように、結合部片が第1のキャップ部51a側と第2のキャップ部51b側とに均等に残存するように切り込み部62を結合部61の略中央に逆V字型に形成してもよい。
【0070】
さらに、結合部61は、記録ヘッドユニット15のインク供給口41側及びインク供給口密閉キャップ51の密閉部53と対向する側(天板52c側)の両方に設けても良い。このように構成することで、強固に安定したインク供給口密閉キャップ51を提供することができる。
【0071】
次に、インク供給口密閉キャップ51の結合部61の変形例を説明する。
図7(a)、(b)において、インク供給口密閉キャップ51の第1のキャップ部51aには凸部72が形成され、第2のキャップ部51bには凹部73が形成されている。図7(b)では凸部72と凹部73とが識別しやすいように凸部72の大きさが凹部73より小さく記載されているが、実際には凸部72の大きさは凹部73よりも僅かに大きく形成されている。従って、凸部72を凹部73に向け押圧した場合、凸部72は凹部73の内部壁面をスライドして凹部73内に収納され、以って両者が強固に結合される。以って第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bとを分離可能に結合する嵌合部71が形成されている。これらの凸部72、凹部73を嵌合させることによって第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bとを結合でき、各キャップ部51a、51bの分離は、嵌合されている凸部72と凹部73とを引き離すことで実現できるものである。さらに、第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bを再度結合するときは、再び凸部72凹部73に嵌合させればよく、各キャップ部51a、51bの分離、結合が繰り返して行えるものである。
【0072】
このように、各キャップ部51a、51bが、各キャップ部51a、51bに夫々一体形成されて互いに嵌合される凸部72と凹部73とで繰り返し分離、結合が行えるので、各キャップ部51a、51bが分離されて装着部に装着されて使用された後でも、再び結合可能となっているため、その取り扱いや保存が簡単になる。
【0073】
また、図7(a)、(b)においては、凸部72と凹部73を嵌め込み式のもので説明したが、これに代えて図7(c)で示すように、凸部74の先端に例えば縦方向に延設された突起を形成し、この突起を有する凸部74を例えば凹部75に設けたスライド孔をスライドさせて凹部75の内部壁面に係合させてもよいことは勿論である。この図7(c)でも凸部74と凹部75とが識別しやすいように、凸部74を凹部75より小さく記載したが、実際には凸部74の大きさは凹部75よりも僅かに大きく形成されている。
【0074】
また、この変形例でも、凸部72、74は第1のキャップ部51aに形成されており、凹部73、75が第2のキャップ部51bに形成されているが、上述した通り、凸部と凹部の配置関係が逆であっても良い。即ち、凸部72、74が第2のキャップ部51bに形成され、凹部73、75が第1のキャップ部51aに形成されていても良い。
【0075】
図8は、結合部の他の変形例で、図8中、81は第1の第1のキャップ部51aに形成された溝で、82は第2のキャップ部51bに形成された溝である。なお、溝81、82は、縦方向(図8中、上下方向)の幅が同一となるよう形成されている。図8(b)では結合板83と溝81、82とが識別しやすいように結合板83の大きさが溝81、82より小さく記載されているが、実際には結合板83の大きさは溝81、82よりも僅かに大きく形成されており、結合板83を溝81、82に向けてスライドした場合、結合板83は溝81、82の内部壁面をスライドして溝81、82内に収納され、以って結合板83と溝81、82とが強固に結合され、以って第1のキャップ部51aと第2のキャップ部51bとを分離可能に結合させるものである。
【0076】
このように構成することによっても、各キャップ部51a、51bは、各キャップ部51a、51bとは別体で構成され、各キャップ部51a、51bと嵌合可能な嵌合部により、再び結合可能となっており、インク供給口密閉キャップ51を繰り返して使用でき、その取り扱いが簡単になり、また各キャップ部とは別体の嵌合部であるためキャップ部から突出する部分がなく保管が容易である。
【0077】
また、図8(a)、(b)においては、溝81と溝82に結合板83を嵌合させる構成であるが、これに代えて図8(c)で示すように、結合板86の先端部に突起を形成すると共に溝84,85の内部奥面に結合板86の先端部に対応する形状の凹部を形成して、この凹部に結合板86の先端部を係合させる構成としてもよいことは勿論である。この図8(c)でも結合板86と溝84,85とが識別しやすいように、結合板86を溝84、85より小さく記載したが、実際には結合板86の大きさは溝84、85よりも僅かに大きく形成されている。
【0078】
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を逸脱しない範囲において種々の態様で実施し得ることは勿論である。
【0079】
【発明の効果】
請求項1に記載のインク供給口密閉キャップによれば、第1のキャップ部と、第2のキャップ部とが結合部にて分離可能に結合されているため、製造ラインにおいては1回の作業にて第1のキャップ部と第2のキャップ部とを装着することができるので、作業効率を上げることができる。更に、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第1のインク供給口には第1のインクカートリッジからインクを供給すると共に第2のインク供給口を第2のキャップ部で密閉することにより、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第2のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。また逆に、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第2のインク供給口には第2のインクカートリッジからインクを供給すると共に第1のインク供給口を第1のキャップ部で密閉することにより、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第1のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。
【0080】
請求項2に記載のインク供給口密閉キャップによれば、第1のキャップ部と第2のキャップ部とが分離されて装着部に装着された後でも、再び結合部により組み立て可能となっているため、インク供給口密閉キャップを繰り返して使用でき、その取り扱いが簡単になる。
【0081】
請求項3のインク供給口密閉キャップによれば、請求項2と同様の効果に加えて、結合部が各キャップ部に一体形成されているため、その形成がインク供給口密閉キャップと同時に簡単に行える、という効果が得られる。
請求項4に記載のインク供給口密閉キャップによれば、請求項2と同様の効果に加えて、結合部を各キャップ部とは別体の嵌合部で構成したためキャップ部から突出する部分がなく装着が容易となる、という効果が得られる。
【0082】
請求項5のインク供給口密閉キャップによれば、請求項1と同様の効果が得られる。
請求項6のインク供給口密閉キャップによれば、切り込み部に外力を加えることにより簡単に結合部を割ることができ、各キャップ部を簡単に分離できる。
【0083】
請求項7のインク供給口密閉キャップによれば、結合部の切り込み部に外力を加えて各キャップ部を分離するために、各キャップ部を外方に向けて拡開させたとき切り込み部に効果的に外力が働き、結合部を簡単に割ることができる。
請求項8のインク供給口密閉キャップによれば、結合部に外力を加えて各キャップ部を分離するときに、結合部が割れ易い厚さに形成されているため、小さな力で結合部を簡単に割ることができる。
【0084】
請求項9のインク供給口密閉キャップによれば、インク供給口に設けられたシール部材を過度に押圧しないため、シール部材が変形してシール効果が減少することがなく、インク供給口からのインクの漏出を確実に防止できる。
請求項10のインク供給口密閉キャップによれば、第1のキャップ部の第1の下面と第2のキャップ部の第2の下面の両方に規制部材を設けるようにしたので、各キャップを分離して使用する場合でも、規制部材が設けられた各キャップ部は夫々が単独で使用でき、使用するキャップ部が夫々インク供給口に設けられたシール部材を過度に押圧しないため、シール部材が変形してシール効果が減少することがなく、インク供給口からのインクの漏出が確実に防止できる。
【0085】
請求項11のインク供給口密閉キャップによれば、結合部をインク供給口密閉キャップにおける各インク供給口の密閉部側に配置したため、インク供給口密閉キャップの各密閉部と各インク供給口との間を正確に位置決めでき、インク供給口を確実に密閉でき、保存液等の漏出やインクの乾燥を確実に防止できる。
【0086】
請求項12のインク供給口密閉キャップによれば、結合部をインク供給口密閉キャップの密閉部側と対向する側に配置したので、結合部を形成するときにインク供給口密閉キャップの密閉部等の他の部材に邪魔されずに形成でき、その形成作業を容易に行うことができる。
【0087】
請求項13のインク供給口密閉キャップによれば、ポリプロピレンは厚みが薄いときには、その粘性により曲がりが大きく割れないものであるが、所定の厚みがあるときは割れ易い性質を有するため、外力に対して割れ易い厚みを設定して形成することにより、簡単に割ることができるようになり、延いては各キャップ部の分離を容易に行うことができるようになる。
【0088】
請求項14のインクジェット記録装置によれば、請求項1〜請求項13の何れかの第1のキャップ部又は第2のキャップ部を装着したままで使用するため、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第1のインク供給口には第1のインクカートリッジからインクを供給すると共に第2のインク供給口を第2のキャップ部で密閉することにより、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第2のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。また逆に、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第2のインク供給口には第2のインクカートリッジからインクを供給すると共に第1のインク供給口を第1のキャップ部で密閉することにより、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第1のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。
【0089】
請求項15のインクジェット記録装置によれば、請求項14と同様の効果に加え、前記第1のキャップ部又は第2のキャップ部は、第1のインクカートリッジと第2のインクカートリッジを固定する固定手段により装着部に固定されているため、第1のキャップ部又は第2のキャップ部は確実にインク供給口を密閉できる。
【0090】
この請求項16のインクジェット記録装置によれば、前記第1のキャップ部及び第2のキャップ部からなるインク供給口密閉キャップが前記固定手段により前記装着部に固定されて出荷されるため、輸送及び保管中のインクジェット記録装置の姿勢が反転して充填されているインクや保存液が漏出することを確実に防止できる。
【0091】
請求項17のインク供給口密閉キャップによれば、第1のキャップ部と、第2のキャップ部とが結合部にて分離可能に結合されているため、製造ラインにおいては1回の作業にて第1のキャップ部と第2のキャップ部とを装着することができるので、作業効率を上げることができる。更に、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第1のインク供給口には第1のインクカートリッジからインクを供給すると共に第2のインク供給口を第2のキャップ部で密閉することにより、第1のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第2のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。また逆に、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録を行いたい利用者にとっては、第2のインク供給口には第2のインクカートリッジからインクを供給すると共に第1のインク供給口を第1のキャップ部で密閉することにより、第2のインクカートリッジ内のインクのみで記録ができ、本物の第1のインクカートリッジを購入して装着しなくても記録が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置の概略側断面図である。
【図2】フレームに対するキャリッジの左右移動状態を示す概略正面図である。
【図3】(a)記録ヘッドユニットの斜視図、(b)記録ヘッドユニットの上面図である。
【図4】インク供給口密閉キャップの斜視図である。
【図5】(a)はインク供給口密閉キャップの側面図、(b)はインク供給口密閉キャップの下面図、(c)は結合部の部分拡大図、(d)は結合部を切り込み部で割った部分拡大図である。
【図6】インク供給口密閉キャップの変形例の斜視図である。
【図7】(a)結合部の変形例の斜視図、(b)結合部の部分拡大図、(c)結合部の変形例である。
【図8】(a)結合部の変形例の斜視図、(b)結合部の部分拡大図、(c)結合部の変形例である。
【符号の説明】
1…インクジェット記録装置、2…記録部、10…キャリッジ、15…記録ヘッドユニット、15a…ノズル部、16…インクカートリッジ、17…押さえレバー(固定手段)、27…メインテナンス部、28…パージ装置(ノズル吸引装置)、29…フラッシング部、マニホールド、41…インク供給口、42…弾性リング(シール部材)、51…インク供給口密閉キャップ、51a…第1のキャップ部、51b…第2のキャップ部、53…密閉部、54…足片、55…アーム、56…弾性片、57…係合爪、58…光反射部、59…突起(規制部材)、61…結合部、62…切り込み部、71…嵌合部、72、74…凸部、73、75…凹部、81、82、84、85…溝、83、86…結合板。
Claims (17)
- インクを吐出するためのノズルを備える記録ヘッドと、インクカートリッジ内のインクを前記記録ヘッドへと供給するためのインク供給口と、を備えるインクジェット記録装置に用いられ、前記インク供給口を密閉するための密閉部を有するインク供給口密閉キャップにおいて、
第1のインクカートリッジ内のインクを前記記録ヘッドへと供給する第1のインク供給口を密閉するための第1のキャップ部と、
第2のインクカートリッジ内のインクを前記記録ヘッドへと供給する第2のインク供給口を密閉するための第2のキャップ部と、
該第1及び第2のキャップ部を分離可能に結合する結合部と、
からなることを特徴とするインク供給口密閉キャップ。 - 前記結合部は、分離後に再び結合可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインク供給口密閉キャップ。
- 前記結合部は、前記各キャップ部に夫々一体形成されて互いに嵌合可能な一対の嵌合部からなることを特徴とする請求項2に記載のインク供給口密閉キャップ。
- 前記結合部は、前記各キャップ部とは別体で構成され、前記各キャップ部と嵌合可能な嵌合部を有することを特徴とする請求項2に記載のインク供給口密閉キャップ。
- 前記結合部は、割ることにより前記各キャップ部を分離し、分離後は再結合不能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインク供給口密閉キャップ。
- 前記結合部は、切り込み部を有し、この切り込み部を介して前記結合部を割ることを特徴とする請求項5に記載のインク供給口密閉キャップ。
- 前記切り込み部は、前記結合部の内面側に形成されていることを特徴とする請求項6に記載のインク供給口密閉キャップ。
- 前記結合部は、各キャップ部を分離するために外力を加えたとき割れ易い厚さに形成されていることを特徴とする請求項5〜請求項7の何れかに記載のインク供給口密閉キャップ。
- 前記結合部にて結合されている各キャップ部を装着した際に、前記インクジェット記録装置のインク供給口に設けられているインク漏れ阻止用のシール部材に過度な押圧力を加えることのないよう、前記第1のキャップ部と第2のキャップ部のうち少なくとも一方には、前記各インク供給口と前記密閉部との間の距離を規制する規制部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項8の何れかに記載のインク供給口密閉キャップ。
- 前記規制部材は、前記第1のキャップ部の第1の下面と第2のキャップ部の第2の下面の両方に、前記シール部材をつぶさないように配置されていることを特徴とする請求項9に記載のインク供給口密閉キャップ。
- 前記結合部は、少なくとも当該インク供給口密閉キャップにおける前記各インク供給口の密閉部側に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項10の何れかに記載のインク供給口密閉キャップ。
- 前記結合部は、前記インク供給口密閉キャップの前記密閉部側と対向する側に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項11の何れかに記載のインク供給口密閉キャップ。
- 当該インク供給口密閉キャップはポリプロピレンにより形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項12の何れかに記載のインク供給口密閉キャップ。
- インクを吐出するためのノズルを備える記録ヘッドと、インクカートリッジ内のインクを前記記録ヘッドへと供給するインク供給口と、を備えるインクジェット記録装置において、
前記第1及び第2のインク供給口のうち何れか一方のみが、請求項1〜請求項13の何れかに記載の第1のキャップ部又は第2のキャップ部により密閉されたまま記録動作が行われることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記第1のインクカートリッジと第2のインクカートリッジを装着するための装着部と、
この装着部に前記第1のインクカートリッジと第2のインクカートリッジを固定するための固定手段とを備え、
前記第1のキャップ部及び第2のキャップ部は、この固定手段により前記装着部に固定される形状を備えていることを特徴とする請求項14に記載のインクジェット記録装置。 - 前記第1のキャップ部及び第2のキャップ部からなるインク供給口密閉キャップが、前記固定手段により前記装着部に固定されて出荷されることを特徴とする請求項15に記載のインクジェット記録装置。
- インクを吐出するためのノズルを備える記録ヘッドと、インクを収容した第1及び第2のインクカートリッジを装着可能であり、各インクカートリッジ内のインクを前記記録ヘッドへと供給するための複数のインク供給口を有する装着部とを備えるインクジェット記録装置に用いられるインク供給口密閉部材であって、前記第1及び第2のインクカートリッジに代えて前記装着部に装着されるときに前記各インク供給口を密閉するための密閉部を備えるインク供給口密閉キャップにおいて、
前記第1のインクカートリッジの装着部に装着可能な第1のキャップ部と、
前記第2のインクカートリッジの装着部に装着可能な第2のキャップ部と、
該第1及び第2のキャップ部を分離可能に結合する結合部と、
からなることを特徴とするインク供給口密閉キャップ。
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061024 |
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A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061222 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090127 |