JPH11192697A - 画像形成装置およびカートリッジ部材 - Google Patents

画像形成装置およびカートリッジ部材

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JPH11192697A
JPH11192697A JP17850498A JP17850498A JPH11192697A JP H11192697 A JPH11192697 A JP H11192697A JP 17850498 A JP17850498 A JP 17850498A JP 17850498 A JP17850498 A JP 17850498A JP H11192697 A JPH11192697 A JP H11192697A
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carriage
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稔 坂廼辺
Masaki Takatsugi
正樹 高次
Naohisa Kinoshita
尚久 木下
Takamitsu Kawai
貴光 河合
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着色剤色の変更に伴う着色剤色の混色を防止
して、印字ヘッドを駆動する駆動手段の駆動負荷を低減
するとともに、印字ヘッドのキャリッジへの装着作業を
簡素化することができる画像形成装置およびカートリッ
ジ部材を提供すること。 【解決手段】 キャリッジ310と印字ヘッド309を
対向させつつ、プリンタ本体301上部にプリンタカー
トリッジ302を合致させることにより、押圧バネ部材
315によって下方へ押圧された印字ヘッド309がキ
ャリッジ310へ挿入される。印字ヘッド309の挿入
後、印字ヘッド309の係止溝309cおよび凹部30
9dにキャリッジ310の係止爪310aおよび凸部3
10bが填め込まれ、印字ヘッド309の各突出部30
9eがキャリッジ310の上端に当接して横架されるこ
とにより、プリンタカートリッジ302のプリンタ本体
301への装着に連動して、印字ヘッド309がキャリ
ッジ310に装着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着色剤色の変更に
伴う着色剤色の混色を防止することができるとともに、
印字ヘッドを駆動する駆動手段の駆動負荷を低減するこ
とができる画像形成装置およびカートリッジ部材に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式を用いた印刷装置で
は、インク(着色剤)が充填されたインクカートリッジ
から印字ヘッドへインクが供給され、その印字ヘッドか
ら印字用紙へインクを吐出して印刷が行われる。この印
字ヘッドへのインク供給方法については、従来より種々
の提案がなされている。例えば、特公平5−218号公
報等に記載された印刷装置のインク供給方法によれば、
インクカートリッジに充填されたインクはインク供給チ
ューブを介して、キャリッジに搭載された印字ヘッドへ
供給される。
【0003】かかる印刷装置では、インクカートリッジ
を交換する場合に、その交換前のインクがインク供給チ
ューブや印字ヘッド内に残留することがある。このた
め、ある色のインクが充填されたインクカートリッジを
その他の色のインクが充填されたインクカートリッジに
交換する場合に、インク供給チューブや印字ヘッドに残
留したインクカートリッジ交換前のインクとインクカー
トリッジ交換後のインクとが混色してしまう。例えば、
ブラック色のインクが充填されたインクカートリッジを
マゼンタ色のインクが充填されたインクカートリッジに
交換する場合、インク供給チューブや印字ヘッド内に残
留したブラック色のインクが、マゼンタ色のインクに混
ざり込んでしまうのである。
【0004】そこで、特公昭62−42792号公報等
では、印字ヘッドとインクカートリッジ(インクタン
ク)とを一体形成した印字ヘッドカートリッジを提案し
ている。かかる印字ヘッドカートリッジを使用する印刷
装置によれば、所望の色のインクがインクタンクに充填
された印字ヘッドカートリッジをキャリッジに装着する
ことにより、そのインク色で印刷を行うことができるの
である。また、印字ヘッドカートリッジを交換すれば、
印字ヘッドの交換も行われるので、インク色の異なるイ
ンク同士の混色が防止されるのである。
【0005】しかし、かかる印刷装置では、キャリッジ
には印字ヘッドカートリッジ、即ち、印字ヘッドのみな
らず、インクタンクも搭載されるので、その分、キャリ
ッジに加わる負荷重量が増加してしまう。このため、キ
ャリッジを駆動するキャリッジモータに加わる負荷(駆
動負荷)が増大するとともに、キャリッジモータの消費
電力が増加してしまう。しかも、インクタンク内のイン
クが消費されると、キャリッジに加わる負荷が変化する
ため、キャリッジモータに加わる負荷が変動してしま
う。このようにキャリッジモータに加わる負荷が変動す
ると、キャリッジの移動速度が変動して、均一かつ良好
な印刷品質を得ることができない。よって、インク消費
量の変化に応じてキャリッジの移動速度を制御する制御
手段が別途必要となり、印刷装置の製造コストが増加し
てしまう。
【0006】そこで、特開平6−234209号公報で
は、本体装置に着脱可能に形成されるとともに、インク
供給チューブを介して連結された印字ヘッドとインクタ
ンクとを有する交換ユニットを備えた印刷装置を提案し
ている。この印刷装置によれば、インクタンクは交換ユ
ニットの所定位置に固定されており、キャリッジには印
字ヘッドのみが搭載されるので、インクタンク内のイン
クが消費されても、キャリッジに加わる負荷が変化する
ことがない。このため、キャリッジモータに加わる負荷
の変動が防止され、均一かつ良好な印刷品質が得られ
る。しかも、所望の色のインクがインクタンクに充填さ
れた交換ユニットを本体装置に装着することにより、所
望のインク色で印刷を行うことができる一方、交換ユニ
ットを交換すれば、印字ヘッドの交換も行われるので、
インク色の異なるインク同士の混色を防止することもで
きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記交
換ユニットを使用する印刷装置では、交換ユニットを交
換する際に印字ヘッドを指で摘んでキャリッジに着脱す
る必要があり、交換ユニットの交換作業が煩雑であると
いう問題点があった。しかも、印字ヘッドをキャリッジ
から着脱する際に印字ヘッドを指で摘まなければなら
ず、指先が印字ヘッドのノズルに誤って触れてしまいイ
ンクで汚れてしまうという問題点があった。
【0008】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、着色剤色の変更に伴う着色剤色の
混色を防止して、印字ヘッドを駆動する駆動手段の駆動
負荷を低減するとともに、印字ヘッドのキャリッジへの
装着作業を簡素化することができる画像形成装置および
カートリッジ部材を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に請求項1に記載の画像形成装置は、着色剤を印刷用紙
に付着して印刷を行う印字ヘッドと、その印字ヘッドへ
着色剤を供給する着色剤供給手段と、前記印字ヘッドを
着脱可能に搭載して往復移動するキャリッジと、そのキ
ャリッジを駆動して往復移動させる駆動手段とを備え、
前記キャリッジおよび駆動手段が配設される装置本体
と、その装置本体に着脱可能に形成されるとともに、前
記印字ヘッドが往復移動可能に配設され、かつ、前記着
色剤供給手段が所定位置に配設されるカートリッジ部材
と、そのカートリッジ部材の前記装置本体への装着に連
動して、前記印字ヘッドを前記キャリッジに装着する印
字ヘッド装着手段とを備えている。
【0010】この請求項1に記載の画像形成装置によれ
ば、印字ヘッドは、印字ヘッド装着手段によって、カー
トリッジ部材の装置本体への装着に連動してキャリッジ
へ装着される。印字ヘッドの装着後、駆動手段を作動さ
せると、印字ヘッドを搭載したキャリッジが装置本体内
で往復移動され、着色剤供給手段によって着色剤が印字
ヘッドへ供給される。この印字ヘッドへ供給された着色
剤が印字用紙に付着されることにより印刷が行われる。
カートリッジ部材に配設された印字ヘッドは、印字ヘッ
ド装着手段によって、カートリッジ部材の装置本体への
装着に連動してキャリッジに装着される。このため、従
来の印刷装置のように交換ユニットを印刷装置へ装着し
た後、印字ヘッドを手で摘んでキャリッジへ装着する必
要がない。よって、カートリッジ部材の画像形成装置へ
の装着作業が簡素化される一方、カートリッジ部材を装
着する際にインクで手が汚れてしまうことが防止され
る。
【0011】しかも、印字ヘッドはカートリッジ部材に
往復移動可能に配設され、かつ、着色剤供給手段はカー
トリッジ部材の所定位置に配設されているので、駆動手
段によってキャリッジに搭載された印字ヘッドを往復移
動させる場合に、かかる印字ヘッドとともに着色剤供給
手段を往復移動させる必要がない。このため、着色剤供
給手段を往復移動させるために必要となる駆動力が不要
となり、駆動手段に加わる駆動負荷が低減される。
【0012】また、カートリッジ部材は装置本体に着脱
自在に形成されているので、印字ヘッドや着色剤供給手
段を交換する必要がある場合、例えば、印字ヘッドの劣
化による印字品質の低下や着色剤供給手段の劣化が生じ
た場合に、かかるカートリッジ部材を装置本体から取り
外して、同一種類の別のカートリッジ部材を装着するこ
とにより、印字ヘッドおよび着色剤供給手段が容易に交
換される。
【0013】更に、ある単色の着色剤を有するカートリ
ッジ部材と、他の単色または2以上の色の着色剤を有す
るカートリッジ部材とを必要に応じて交換することによ
り、ある単色、他の単色または2以上の色の着色剤によ
る印刷を1つの装置本体で行うことができる。特に、こ
れらのカートリッジ部材を交換する場合に、各カートリ
ッジ部材は印字ヘッドおよび着色剤供給手段をそれぞれ
備えているので、着色剤の色替えによる異なる色の着色
剤同士の混色が防止される。
【0014】請求項2に記載の画像形成装置は、請求項
1に記載の画像形成装置において、前記印字ヘッド装着
手段は、前記カートリッジ部材が前記装置本体から取り
外される場合に、前記印字ヘッドを前記カートリッジ部
材の所定位置に押止する押止部材と、前記カートリッジ
部材が前記装置本体に装着され前記印字ヘッドが前記キ
ャリッジに装着される場合に、前記押止部材による前記
印字ヘッドの押止を解除する押止解除部材とを備えてい
る。
【0015】この請求項2に記載の画像形成装置によれ
ば、請求項1に記載の画像形成装置と同様に作用する
上、着色剤供給手段および印字ヘッドが配設されたカー
トリッジ部材が装置本体から取り外されると、印字ヘッ
ドはキャリッジから取り外され、押止部材によってカー
トリッジ部材の所定位置に押止される。一方、カートリ
ッジ部材が装置本体に装着され、印字ヘッドがキャリッ
ジに装着されると、押止部材による印字ヘッドの押止が
押止解除部材によって解除され、印字ヘッドはキャリッ
ジと共に往復移動可能となる。
【0016】請求項3に記載の画像形成装置は、請求項
1または2に記載の画像形成装置において、前記カート
リッジ部材は、前記装置本体の略垂直方向に着脱可能に
形成され、前記印字ヘッド装着手段は、前記印字ヘッド
の上下方へ向けて揺動可能に延出された延在部と、その
延在部を下方へ向けて付勢する付勢部と、その付勢部お
よび延在部を前記カートリッジ部材に取着する取着部と
を有する押止部材と、その押止部材の延在部を上方へ押
し上げるため前記カートリッジ部材の着脱方向へスライ
ド可能に前記カートリッジ部材に配設されるリンク部材
と、そのリンク部材の下端に当接しつつ押し上げるため
前記装置本体から略垂直方向へ向けて立設される支持部
材とを有する押止解除部材とを備えている。
【0017】この請求項3に記載の画像形成装置によれ
ば、請求項1または2に記載の画像形成装置と同様に作
用する上、カートリッジ部材を装置本体へ向けて下方へ
移動させることにより、カートリッジ部材のリンク部材
と装置本体の支持部材とが当接し、支持部材によって、
リンク部材が押し上げられ、リンク部材がカートリッジ
部材に対して上方へスライドされる。リンク部材が上方
へスライドすると、リンク部材の上端とカートリッジ部
材に取付部を介して取着された押止部材の延在部とが当
接し、その後、カートリッジ部材を更に下方へ移動させ
ると、押止部材の付勢部により下方へ向けて付勢されて
いる押止部材の延在部がリンク部材によって印字ヘッド
の上方へ押し上げられる。かかる押止部材の延在部が印
字ヘッドの上方へ押し上げられることにより、印字ヘッ
ドの押止が解除されて、カートリッジ部材の装置本体へ
の装着が完了する。
【0018】一方、カートリッジ部材を装置本体の上方
へ移動させると、支持部材によって上方へ押し上げられ
ていたリンク部材がカートリッジ部材に対して下方へス
ライドし、そのリンク部材により印字ヘッドの上方へ押
し上げられていた押止部材の延在部が押止部材の付勢部
の付勢によって押し下げられる。その後、カートリッジ
部材を更に上方へ向けて移動させると、印字ヘッドが押
止部材の延在部によって下方へ押さえ付けられ、印字ヘ
ッドがカートリッジ部材の所定位置に押止される。印字
ヘッドの押止後、カートリッジ部材を更に上方へ移動さ
せると、カートリッジ部材のリンク部材が装置本体の支
持部材から離れて、カートリッジ部材の装置本体からの
取り外しが完了する。
【0019】請求項4に記載の画像形成装置は、請求項
3に記載の画像形成装置において、前記リンク部材は、
前記押止部材の取着部近傍の下方に配設されている。
【0020】請求項5に記載の画像形成装置は、請求項
3または4に記載の画像形成装置において、前記支持部
材は、前記キャリッジの往復移動を案内するガイドバー
等が横架されるフレーム体に形成されている。
【0021】請求項6に記載の画像形成装置は、請求項
1から5のいずれかに記載の画像形成装置において、前
記印字ヘッドまたはキャリッジの一方に配設され弾性材
料で形成された係止爪と、前記印字ヘッドまたはキャリ
ッジの他方に配設され前記係止爪が係止される係止溝と
を備えている。
【0022】この請求項6に記載の画像形成装置によれ
ば、請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置と
同様に作用する上、印字ヘッドをキャリッジへ押し込む
と、係止爪が弾性変形して係止溝に係止され、印字ヘッ
ドがキャリッジに固定されつつ装着される。一方、印字
ヘッドをキャリッジから引き抜くと、係止爪が弾性変形
して係止溝から外れ、印字ヘッドがキャリッジから取り
外される。
【0023】請求項7に記載の画像形成装置は、請求項
6に記載の画像形成装置において、前記印字ヘッドまた
はキャリッジの一方であって前記係止爪の反対側の略同
一位置に配設された第2係止爪と、前記印字ヘッドまた
はキャリッジの他方に配設され前記第2係止爪が係止さ
れる第2係止溝とを備えている。
【0024】請求項8に記載の画像形成装置は、着色剤
を印刷用紙に付着して印刷を行う印字ヘッドと、その印
字ヘッドへ着色剤を供給する着色剤供給手段と、前記印
字ヘッドを着脱可能に搭載して往復移動するキャリッジ
と、そのキャリッジを駆動して往復移動させる駆動手段
とを備え、前記キャリッジおよび駆動手段が配設される
装置本体と、その装置本体に着脱可能に形成されるとと
もに、前記印字ヘッドが往復移動可能に配設され、か
つ、前記着色剤供給手段が所定位置に配設されるカート
リッジ部材と、そのカートリッジ部材の前記装置本体か
らの取り外しに連動して、前記印字ヘッドを前記キャリ
ッジから離脱させる印字ヘッド離脱手段とを備えてい
る。
【0025】この請求項8に記載の画像形成装置によれ
ば、カートリッジ部材を装置本体へ装着して駆動手段を
作動させると、印字ヘッドを搭載したキャリッジが装置
本体内で往復移動され、着色剤供給手段によって着色剤
が印字ヘッドへ供給される。この印字ヘッドへ供給され
た着色剤が印字用紙に付着されることにより印刷が行わ
れる。カートリッジ部材に配設された印字ヘッドは、印
字ヘッド離脱手段によって、カートリッジ部材の装置本
体からの取り外しに連動してキャリッジから離脱され
る。このため、従来の印刷装置のように交換ユニットを
印刷装置から取り外した後、印字ヘッドを手で摘んでキ
ャリッジから取り外す必要がない。よって、カートリッ
ジ部材を装置本体から取り外す(離脱)作業が簡素化さ
れる一方、カートリッジ部材を装置本体から取り外す際
にインクで手が汚れてしまうことが防止される。
【0026】しかも、印字ヘッドはカートリッジ部材に
往復移動可能に配設され、かつ、着色剤供給手段はカー
トリッジ部材の所定位置に配設されているので、駆動手
段によってキャリッジに搭載された印字ヘッドを往復移
動させる場合に、かかる印字ヘッドとともに着色剤供給
手段を往復移動させる必要がない。このため、着色剤供
給手段を往復移動させるために必要となる駆動力が不要
となり、駆動手段に加わる駆動負荷が低減される。
【0027】また、カートリッジ部材は装置本体に着脱
自在に形成されているので、印字ヘッドや着色剤供給手
段を交換する必要がある場合、例えば、印字ヘッドの劣
化による印字品質の低下や着色剤供給手段の劣化が生じ
た場合に、かかるカートリッジ部材を装置本体から取り
外して、同一種類の別のカートリッジ部材を装着するこ
とにより、印字ヘッドおよび着色剤供給手段が容易に交
換される。
【0028】更に、ある単色の着色剤を有するカートリ
ッジ部材と、他の単色または2以上の色の着色剤を有す
るカートリッジ部材とを必要に応じて交換することによ
り、ある単色、他の単色または2以上の色の着色剤によ
る印刷を1つの装置本体で行うことができる。特に、こ
れらのカートリッジ部材を交換する場合に、各カートリ
ッジ部材は印字ヘッドおよび着色剤供給手段をそれぞれ
備えているので、着色剤の色替えによる異なる色の着色
剤同士の混色が防止される。
【0029】請求項9に記載の画像形成装置は、請求項
1から8のいずれかに記載の画像形成装置において、前
記カートリッジ部材は、前記装置本体の略垂直方向に着
脱可能に形成され、そのカートリッジ部材の前記装置本
体からの取り外しに連動して、前記印字ヘッドを前記キ
ャリッジから離脱させる印字ヘッド離脱手段を備えてお
り、その印字ヘッド離脱手段は、前記印字ヘッドから外
方へ向けて突設される突起部材と、前記カートリッジ部
材に形成され前記突起部材の下端より下方に配設される
係合溝とを備えている。
【0030】この請求項9に記載の画像形成装置によれ
ば、請求項1から8のいずれかに記載の画像形成装置と
同様に作用する上、カートリッジ部材を装置本体から取
り外す場合に、カートリッジ部材を装置本体の上方へ向
けて移動させると、カートリッジ部材に形成された係合
溝は上方向へ移動される。この上方向への移動により、
カートリッジ部材に形成された係合溝が印字ヘッドに突
設された突起部材と係合される。係合溝と突起部材との
係合後、カートリッジ部材を更に上方へ移動させると、
印字ヘッドは、突起部材および係合溝を介して、カート
リッジ部材の装置本体からの取り外しに連動してキャリ
ッジから取り外されると共に、カートリッジ部材の所定
位置に掛止される。
【0031】一方、カートリッジ部材を装置本体の下方
へ向けて移動させると、まず、印字ヘッドがキャリッジ
に装着される。カートリッジ部材を更に下方へ向けて移
動させると、カートリッジ部材の係合溝が印字ヘッドの
突起部材の下端より下方位置に到り、両者の係合が解除
されて、カートリッジ部材の装置本体への装着が完了す
る。
【0032】請求項10に記載の画像形成装置は、請求
項9に記載の画像形成装置において、前記突起部材は、
その縁部分のうち前記係合溝に対向する部分に、曲面ま
たは面取りが形成されている。
【0033】請求項11に記載の画像形成装置は、請求
項9または10に記載の画像形成装置において、前記突
起部材は、前記係止溝と略等しい大きさに形成されてい
る。
【0034】請求項12に記載の画像形成装置は、請求
項1から11のいずれかに記載の画像形成装置におい
て、前記着色剤供給手段は、前記カートリッジ部材の所
定位置に配設され着色剤が充填される着色剤カートリッ
ジ部材と、その着色剤カートリッジ部材と前記印字ヘッ
ドとを連結し、前記着色剤カートリッジ部材から前記印
字ヘッドへ着色剤を移送する着色剤移送手段とを備えて
いる。
【0035】請求項13に記載の画像形成装置は、請求
項1から12のいずれかに記載の画像形成装置におい
て、前記着色剤供給手段は、着色剤が充填される着色剤
カートリッジ部材を備えており、その着色剤カートリッ
ジ部材は、前記カートリッジ部材に着脱可能に装着され
ている。
【0036】請求項14に記載のカートリッジ部材は、
画像形成装置本体に配設されるキャリッジに着脱可能に
搭載され往復移動されるとともに、着色剤を印刷用紙に
付着して印刷を行う印字ヘッドと、その印字ヘッドへ着
色剤を供給する着色剤供給手段と、その着色剤供給手段
が所定位置に配設され、かつ、前記印字ヘッドが往復移
動可能に配設されるとともに、画像形成装置本体に着脱
可能に形成されたケース体と、そのケース体に配設さ
れ、そのケース体の画像形成装置本体への装着に連動し
て、前記印字ヘッドをキャリッジに装着する印字ヘッド
装着手段とを備えている。
【0037】この請求項14に記載のカートリッジ部材
によれば、印字ヘッドは、印字ヘッド装着手段によっ
て、ケース体の画像形成装置本体への装着に連動してキ
ャリッジへ装着される。印字ヘッドの装着後、印字ヘッ
ドを搭載したキャリッジが画像形成装置本体内で往復移
動され、着色剤供給手段によって着色剤が印字ヘッドへ
供給される。この印字ヘッドへ供給された着色剤が印字
用紙に付着されることにより印刷が行われる。ケース体
に配設された印字ヘッドは、印字ヘッド装着手段によっ
て、ケース体の画像形成装置本体への装着に連動してキ
ャリッジに装着される。このため、従来の印刷装置のよ
うに交換ユニットを印刷装置へ装着した後、印字ヘッド
を手で摘んでキャリッジへ装着する必要がない。よっ
て、カートリッジ部材の画像形成装置への装着作業が簡
素化される一方、カートリッジ部材を装着する際にイン
クで手が汚れてしまうことが防止される。
【0038】しかも、印字ヘッドはケース体に往復移動
可能に配設され、かつ、着色剤供給手段はケース体の所
定位置に配設されているので、キャリッジに搭載された
印字ヘッドを往復移動させる場合に、かかる印字ヘッド
とともに着色剤供給手段を往復移動させる必要がない。
このため、着色剤供給手段を往復移動させるために必要
となる駆動力が不要となり、キャリッジに加わる駆動負
荷が低減される。
【0039】また、カートリッジ部材のケース体は画像
形成装置本体に着脱自在に形成されているので、印字ヘ
ッドや着色剤供給手段を交換する必要がある場合、例え
ば、印字ヘッドの劣化による印字品質の低下や着色剤供
給手段の劣化が生じた場合に、かかるカートリッジ部材
を画像形成装置本体から取り外して、同一種類の別のカ
ートリッジ部材を装着することにより、印字ヘッドおよ
び着色剤供給手段が容易に交換される。
【0040】更に、ある単色の着色剤を有するカートリ
ッジ部材と、他の単色または2以上の色の着色剤を有す
るカートリッジ部材とを必要に応じて交換することによ
り、ある単色、他の単色または2以上の色の着色剤によ
る印刷を1つの画像形成装置本体で行うことができる。
特に、これらのカートリッジ部材を交換する場合に、各
カートリッジ部材は印字ヘッドおよび着色剤供給手段を
それぞれ備えているので、着色剤の色替えによる異なる
色の着色剤同士の混色が防止される。
【0041】請求項15に記載のカートリッジ部材は、
請求項14に記載のカートリッジ部材において、前記印
字ヘッド装着手段は、前記ケース体が画像形成装置本体
から取り外される場合に、前記印字ヘッドを前記ケース
体の所定位置に押止する押止部材と、前記ケース体が画
像形成装置本体に装着され前記印字ヘッドがキャリッジ
に装着される場合に、前記押止部材による前記印字ヘッ
ドの押止を解除する押止解除部材とを備えている。
【0042】この請求項15に記載のカートリッジ部材
によれば、請求項14に記載のカートリッジ部材と同様
に作用する上、着色剤供給手段および印字ヘッドが配設
されたケース体が画像形成装置画像形成装置本体から取
り外されると、印字ヘッドはキャリッジから取り外さ
れ、押止部材によってケース体の所定位置に押止され
る。一方、ケース体が画像形成装置本体に装着され、印
字ヘッドがキャリッジに装着されると、押止部材による
印字ヘッドの押止が押止解除部材によって解除され、印
字ヘッドはキャリッジと共に往復移動可能となる。
【0043】請求項16に記載のカートリッジ部材は、
請求項14または15に記載のカートリッジ部材におい
て、前記ケース体は、画像形成装置本体の略垂直方向に
着脱可能に形成され、前記印字ヘッド装着手段は、前記
印字ヘッドの上下方へ向けて揺動可能に延出される延在
部と、その延在部を下方へ向けて付勢する付勢部と、そ
の付勢部および延在部を前記ケース体に取着する取着部
とを有する押止部材と、その押止部材の延在部を上方へ
押し上げるために、前記ケース体の着脱方向へスライド
可能に前記ケース体に配設されるとともに、画像形成装
置本体から略垂直方向へ向けて立設される支持部材によ
り上方へ押し上げられるリンク部材とを備えている。
【0044】この請求項16に記載のカートリッジ部材
によれば、請求項14または15に記載のカートリッジ
部材と同様に作用する上、ケース体を画像形成装置本体
へ向けて下方へ移動させることにより、ケース体のリン
ク部材と画像形成装置本体の支持部材とが当接し、支持
部材によって、リンク部材が押し上げられ、リンク部材
がケース体に対して上方へスライドされる。リンク部材
が上方へスライドすると、リンク部材の上端とケース体
に取付部を介して取着された押止部材の延在部とが当接
し、その後、ケース体を更に下方へ移動させると、押止
部材の付勢部により下方へ向けて付勢されている押止部
材の延在部がリンク部材によって印字ヘッドの上方へ押
し上げられる。かかる押止部材の延在部が印字ヘッドの
上方へ押し上げられることにより、印字ヘッドの押止が
解除されて、カートリッジ部材の画像形成装置本体への
装着が完了する。
【0045】一方、ケース体を画像形成装置本体の上方
へ移動させると、支持部材によって上方へ押し上げられ
ていたリンク部材がケース体に対して下方へスライド
し、そのリンク部材により印字ヘッドの上方へ押し上げ
られていた押止部材の延在部が押止部材の付勢部の付勢
によって押し下げられる。その後、ケース体を更に上方
へ向けて移動させると、印字ヘッドが押止部材の延在部
によって下方へ押さえ付けられ、印字ヘッドがケース体
の所定位置に押止される。印字ヘッドの押止後、ケース
体を更に上方へ移動させると、ケース体のリンク部材が
画像形成装置本体の支持部材から離れて、カートリッジ
部材の取り外しが完了する。
【0046】請求項17に記載のカートリッジ部材は、
請求項16に記載のカートリッジ部材において、前記リ
ンク部材は、前記押止部材の取着部近傍の下方に配設さ
れている。
【0047】請求項18に記載のカートリッジ部材は、
請求項14から17のいずれかに記載のカートリッジ部
材において、前記印字ヘッドまたはキャリッジの一方に
配設され弾性材料で形成された係止爪と、前記印字ヘッ
ドまたはキャリッジの他方に配設され前記係止爪が係止
される係止溝とを備えている。
【0048】この請求項18に記載のカートリッジ部材
によれば、請求項14から17のいずれかに記載のカー
トリッジ部材と同様に作用する上、印字ヘッドをキャリ
ッジへ押し込むと、係止爪が弾性変形して係止溝に係止
され、印字ヘッドがキャリッジに固定されつつ装着され
る。一方、印字ヘッドをキャリッジから引き抜くと、係
止爪が弾性変形して係止溝から外れ、印字ヘッドがキャ
リッジから取り外される。
【0049】請求項19に記載のカートリッジ部材は、
請求項18に記載のカートリッジ部材において、前記印
字ヘッドまたはキャリッジの一方であって前記係止爪の
反対側の略同一位置に配設された第2係止爪と、前記印
字ヘッドまたはキャリッジの他方に配設され前記第2係
止爪が係止される第2係止溝とを備えている。
【0050】請求項20に記載のカートリッジ部材は、
画像形成装置本体に配設されるキャリッジに着脱可能に
搭載され往復移動されるとともに、着色剤を印刷用紙に
付着して印刷を行う印字ヘッドと、その印字ヘッドへ着
色剤を供給する着色剤供給手段と、その着色剤供給手段
が所定位置に配設され、かつ、前記印字ヘッドが往復移
動可能に配設されるとともに、画像形成装置本体に着脱
可能に形成されたケース体と、そのケース体に配設さ
れ、そのケース体の画像形成装置本体からの取り外しに
連動して、前記印字ヘッドをキャリッジから離脱させる
印字ヘッド離脱手段とを備えている。
【0051】この請求項20に記載のカートリッジ部材
によれば、印字ヘッドを搭載したキャリッジが画像形成
装置本体内で往復移動され、着色剤供給手段によって着
色剤が印字ヘッドへ供給される。この印字ヘッドへ供給
された着色剤が印字用紙に付着されることにより印刷が
行われる。ケース体に配設された印字ヘッドは、印字ヘ
ッド離脱手段によって、ケース体の画像形成装置本体か
らの取り外しに連動してキャリッジから離脱される。こ
のため、従来の印刷装置のように交換ユニットを印刷装
置から取り外した後、印字ヘッドを手で摘んでキャリッ
ジから取り外す必要がない。よって、カートリッジ部材
を画像形成装置本体から取り外す(離脱)作業が簡素化
される一方、カートリッジ部材を画像形成装置本体から
取り外す際にインクで手が汚れてしまうことが防止され
る。
【0052】しかも、印字ヘッドはケース体に往復移動
可能に配設され、かつ、着色剤供給手段はケース体の所
定位置に配設されているので、キャリッジに搭載された
印字ヘッドを往復移動させる場合に、かかる印字ヘッド
とともに着色剤供給手段を往復移動させる必要がない。
このため、着色剤供給手段を往復移動させるために必要
となる駆動力が不要となり、キャリッジに加わる駆動負
荷が低減される。
【0053】また、カートリッジ部材のケース体は画像
形成装置本体に着脱自在に形成されているので、印字ヘ
ッドや着色剤供給手段を交換する必要がある場合、例え
ば、印字ヘッドの劣化による印字品質の低下や着色剤供
給手段の劣化が生じた場合に、かかるカートリッジ部材
を画像形成装置本体から取り外して、同一種類の別のカ
ートリッジ部材を装着することにより、印字ヘッドおよ
び着色剤供給手段が容易に交換される。
【0054】更に、ある単色の着色剤を有するカートリ
ッジ部材と、他の単色または2以上の色の着色剤を有す
るカートリッジ部材とを必要に応じて交換することによ
り、ある単色、他の単色または2以上の色の着色剤によ
る印刷を1つの画像形成装置本体で行うことができる。
特に、これらのカートリッジ部材を交換する場合に、各
カートリッジ部材は印字ヘッドおよび着色剤供給手段を
それぞれ備えているので、着色剤の色替えによる異なる
色の着色剤同士の混色が防止される。
【0055】請求項21に記載のカートリッジ部材は、
請求項14から20のいずれかに記載のカートリッジ部
材において、前記ケース体は、画像形成装置本体の略垂
直方向に着脱可能に形成され、そのケース体の画像形成
装置本体からの取り外しに連動して、前記印字ヘッドを
キャリッジから離脱させる印字ヘッド離脱手段を備えて
おり、その印字ヘッド離脱手段は、前記印字ヘッドから
外方へ向けて突設される突起部材と、前記ケース体に形
成され前記突起部材の下端より下方に配設される係合溝
とを備えている。
【0056】この請求項21に記載のカートリッジ部材
によれば、請求項14から20のいずれかに記載のカー
トリッジ部材と同様に作用する上、カートリッジ部材を
画像形成装置本体から取り外す場合に、ケース体を画像
形成装置本体の上方へ向けて移動させると、ケース体に
形成された係合溝は上方向へ移動される。この上方向へ
の移動により、ケース体に形成された係合溝が印字ヘッ
ドに突設された突起部材と係合される。係合溝と突起部
材との係合後、ケース体を更に上方へ移動させると、印
字ヘッドは、突起部材および係合溝を介して、ケース体
の画像形成装置本体からの取り外しに連動してキャリッ
ジから取り外されると共に、ケース体の所定位置に掛止
される。
【0057】一方、ケース体を画像形成装置本体の下方
へ向けて移動させると、まず、印字ヘッドがキャリッジ
に装着される。ケース体を更に下方へ向けて移動させる
と、ケース体の係合溝が印字ヘッドの突起部材の下端よ
り下方位置に到り、両者の係合が解除されて、カートリ
ッジ部材の画像形成装置本体への装着が完了する。
【0058】請求項22に記載のカートリッジ部材は、
請求項21に記載のカートリッジ部材において、前記突
起部材は、その縁部分のうち前記係合溝に対向する部分
に、曲面または面取りが形成されている。
【0059】請求項23に記載のカートリッジ部材は、
請求項21または22に記載のカートリッジ部材におい
て、前記突起部材は、前記係止溝と略等しい大きさに形
成されている。
【0060】請求項24に記載のカートリッジ部材は、
請求項14から23のいずれかに記載のカートリッジ部
材において、前記着色剤供給手段は、前記ケース体の所
定位置に配設され着色剤が充填される着色剤カートリッ
ジ部材と、その着色剤カートリッジ部材と前記印字ヘッ
ドとを連結し、前記着色剤カートリッジ部材から前記印
字ヘッドへ着色剤を移送する着色剤移送手段とを備えて
いる。
【0061】請求項25に記載のカートリッジ部材は、
請求項14から24のいずれかに記載のカートリッジ部
材において、前記着色剤供給手段は、着色剤が充填され
る着色剤カートリッジ部材を備えており、その着色剤カ
ートリッジ部材は、前記ケース体に着脱可能に装着され
ている。
【0062】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
および代表的な実施例について、添付図面を参照して説
明する。図1は、本発明の一実施形態の卓上インクジェ
ットプリンタ(以下、「インクジェットプリンタ」と称
す)およびプリンタカートリッジの第1類型であるイン
クジェットプリンタ1およびプリンタカートリッジ3の
概略構成を説明するための分解斜視概念図であり、図2
は、印字ヘッド21のノズル21aの部分断面概念図で
ある。
【0063】インクジェットプリンタ1は、略箱状体に
形成されたプリンタ本体2と、その上部に着脱自在(可
能)に装着され、印字ヘッド21を搭載したプリンタカ
ートリッジ3と、そのプリンタカートリッジ3に着脱可
能に装着されインクパッケージ30を収納したインクカ
ートリッジ40とを備えている。尚、図1では、プリン
タ本体2の本体フレーム12、排紙口13、ヘッド移動
溝14およびプリンタカートリッジ3のカートリッジフ
レーム26を2点鎖線で図示している。また、図1中の
矢印Xはインクカートリッジ40の装着方向を示してい
る。
【0064】プリンタ本体2の本体フレーム12には、
印刷用紙PPを搬送するためのローラ部材である搬送ロ
ーラ4が回転可能に軸支されるとともに、その搬送ロー
ラ4に平行にガイドバー17が配設されている。この搬
送ローラ4の左端部分には従動ギヤ4aが取着されてお
り、この従動ギヤ4aは、LFモータ5によって回転さ
れる駆動ギヤ5aに歯合されている。よって、LFモー
タ5を回転することにより、搬送ローラ4が回転され、
印刷用紙PPが搬送される。また、ガイドバー17は、
キャリッジ6がガイドバー17に沿って印刷用紙PPの
搬送方向と直交する方向に移動可能となるように、キャ
リッジ6を貫通している。尚、図1では、ガイドバー1
7の一部を省略して図示している。
【0065】キャリッジ6は、プリンタカートリッジ3
の印字ヘッド21を搭載するためのものであり、本体フ
レーム12の右端部分に搭載されたCRモータ7によっ
て回動される駆動プーリ7aと、本体フレーム12の左
端部分に設けられた従動プーリ7bとの間に掛け渡され
たベルト7cを介して、ガイドバー17および搬送ロー
ラ4の軸心に平行な方向、即ち、プリンタ本体2の長手
方向へ往復移動することができる。よって、キャリッジ
6に搭載された印字ヘッド21をプリンタ本体2の長手
方向へ往復移動させて、印刷用紙PP上に印刷(印字)
を行うことができる。尚、ベルト7cは、搬送ローラ4
およびガイドバー17の理解を容易にするため、その一
部を省略して図示している。
【0066】キャリッジ6には後述する印字ヘッド21
のみが搭載され、後述するインクカートリッジ40はカ
ートリッジフレーム26の左端部分に装着されている。
即ち、キャリッジ6を駆動させる際に、キャリッジ6に
加わる負荷が低減されている。このため、本実施形態の
第1類型のインクジェットプリンタ1では、従来のイン
クカートリッジが搭載されたキャリッジを駆動するため
の動力に比べて、キャリッジ6を駆動するための動力を
低減することができる。よって、CRモータ7に加わる
立ち上がりトルク等の負荷が低下されるとともに、CR
モータ7への起電時間(スルーアップ時間)が短縮され
るので、CRモータ7の消費電力を減少させることがで
きる。
【0067】また、キャリッジ6に加わる負荷が低減さ
れるので、CRモータ6に低トルクの小型モータを使用
することができる。よって、CRモータ6の小型化によ
り、インクジェットプリンタ1のプリンタ本体2は小型
化されるので、インクジェットプリンタ1の携帯性を向
上することができ、かかるインクジェットプリンタ1を
ノート型パーソナルコンピュータや手帳型パーソナルコ
ンピュータとともに携帯して容易に持ち運びすることが
できる。
【0068】更に、キャリッジ6には印字ヘッド21の
みが搭載されるので、キャリッジ6を駆動するための駆
動力を低減することができる。よって、CRモータ7は
キャリッジ6を高速かつ安定した状態で駆動させること
ができるのである。即ち、キャリッジ6には印字ヘッド
21のみが搭載されるので、従来のインクカートリッジ
を搭載したキャリッジのように、キャリッジ6に加わる
重量がインク(着色剤)消費に伴って変化することがな
い。よって、本実施形態の第1類型のインクジェットプ
リンタ1では、キャリッジ6の移動速度がインク消費に
より変動することがなく、キャリッジ6の移動速度の変
動を制御する制御手段が不要となる。このため、制御手
段が不要となる分、インクジェットプリンタ1全体とし
て製造コストを低減することができる。
【0069】プリンタ本体2の左端部分には、印字ヘッ
ド21のノズル21aにおける複数のノズル口21b
(図2参照)を密閉することができる吸引キャップ8
と、その吸引キャップ8により密閉されるノズル21a
のノズル口21b内のインク(着色剤)を吸引する吸引
ポンプ9とが配設されている。吸引キャップ8および吸
引ポンプ9は、インクの吐出状態を回復させる処理(パ
ージ処理)を行うためのものである。パージ処理を行う
場合には、CRモータ7により印字ヘッド21の搭載さ
れたキャリッジ6をインクジェットプリンタ1の左側へ
移動させて、印字ヘッド21の各ノズル口21bを吸引
キャップ8により密閉する。その後、吸引ポンプ9を作
動すると、ノズル口21bから気泡や乾燥固化したイン
クが吸引され、ノズル21aのノズル口21bの吐出状
態を回復することができるのである。尚、パージ処理
は、ノズル口21b内に充填されたインク液面により形
成される凹面状のメニスカスM(図2参照)が、インク
詰まり等の原因により各ノズル口21b内に形成できな
い場合に行われる。
【0070】吸引キャップ8の左側位置には、印字ヘッ
ド21のノズル21aに被せられる保護キャップ10が
配設されている。保護キャップ10は、印字ヘッド21
により印刷が行われない場合、即ち、キャリッジ6が待
機状態にある場合に、ノズル21aを被い、その内部の
インクの蒸発を防止して各ノズル口21b内のインクが
乾燥することを防止するものである。
【0071】プリンタ本体2の下部には、インクジェッ
トプリンタ1の動作内容に関する制御プログラムに従っ
てインクジェットプリンタ1を制御するCPU11a等
が搭載された制御回路基板11が配設されている。この
制御回路基板11には、接続コード16を介して、PC
カード15が接続されている。このPCカード15は、
パーソナルコンピュータ(図示せず)のPCカードスロ
ットに挿入され、パーソナルコンピュータから出力され
た印刷データ等をインクジェットプリンタ1へ入力する
ものである。尚、インクジェットプリンタ1には、PC
カードスロットに挿入されたPCカード15および接続
コード16を介して、図示しないパーソナルコンピュー
タから電力が供給される。よって、インクジェットプリ
ンタ1を使用して印刷する場合に、インクジェットプリ
ンタ1とAC電源とを接続する必要がなく、例えば、ノ
ート型パーソナルコンピュータや手帳型パーソナルコン
ピュータとともにオフィスの外や屋外でインクジェット
プリンタ1を使用することができる。
【0072】プリンタ本体2における本体フレーム12
の手前側の側壁には、印刷済みの印刷用紙PPをプリン
タ本体2から排紙するための排紙口13が設けられてい
る。また、本体フレーム12の裏側の側壁、即ち、排紙
口13が設けられた側壁に対向する側壁であって排紙口
13と対向する位置には、未使用の印刷用紙PPをプリ
ンタ本体2へ挿入するための給紙口(図示せず)が設け
られている。更に、本体フレーム12の上面には矩形状
のヘッド移動溝14が設けられており、プリンタカート
リッジ3をプリンタ本体2に取り付ける場合に、かかる
ヘッド移動溝14を介して、印字ヘッド21をキャリッ
ジ6に搭載することができる。
【0073】本体フレーム12の上面部分には、プリン
タカートリッジ3の印字ヘッド21へ画像データに基づ
く電気的信号や、印字ヘッドを駆動するための電力を供
給するコネクタ18が配設されている。このコネクタ1
8は、本体フレーム2の底部に配設された制御回路基板
11に接続されており(図示せず)、その上面には、複
数の接続孔18aが凹設されている。この各接続孔18
aは、後述するプリンタカートリッジ3に配設された取
付部材25の下面に設けられた複数の接続ピン(図示せ
ず)が挿入可能に形成されている。
【0074】以上に説明したように、LFモータ5やC
Rモータ7などの大きな重量の部品を、インクジェット
プリンタ1の下部分に配設されるプリンタ本体2に配設
することにより、インクジェットプリンタ1の重心位置
がプリンタ本体2側に位置することができる。即ち、イ
ンクジェットプリンタ1を安定した状態で設置すること
ができる。このため、キャリッジ6や搬送ローラ4など
の駆動に伴う振動により、インクジェットプリンタ1の
転倒を防止することができる一方、プリンタカートリッ
ジ3を交換する際のプリンタ本体2が転倒することが防
止される。
【0075】プリンタカートリッジ3は、プリンタ本体
2の上部に着脱可能に構成されており、印字ヘッド21
と、インク抽出部材22と、インク供給チューブ23
と、取付部材24,25と、かかる印字ヘッド21等を
収納するため箱状に形成されたカートリッジフレーム2
6とを備えている。
【0076】印字ヘッド21は、プリンタカートリッジ
3の長手方向(主操作方向)に往復移動可能に配設され
ている。即ち、印字ヘッド21は、プリンタカートリッ
ジ3における往復移動可能領域のうちの全部又は一部に
おいて、プリンタカートリッジ3に保持されている。か
かる構成は、例えば、印字ヘッド21の上面又は側面に
突起部材を設けると共に、プリンタカートリッジ3の内
壁面に、前記突起部材を保持するための保持部材を設け
ることにより達成される。ここで、この保持部材は、プ
リンタカートリッジ3における印字ヘッド21の往復移
動可能領域の一部に設けられている。尚、保持部材はプ
リンタカートリッジ3の印字ヘッド21の往復移動可能
領域の全域に亘って設けても良い。
【0077】このようなプリンタカートリッジ3の構成
により、印字ヘッド21は、プリンタカートリッジ3に
おける往復移動可能領域の一部においてプリンタカート
リッジ3に保持された状態となるので、プリンタカート
リッジ3をプリンタ本体2から取り外す際に前記保持部
材が前記突起部材を持ち上げることによって、プリンタ
カートリッジ3が印字ヘッド21を保持した状態でプリ
ンタ本体2から取り外され、また、プリンタカートリッ
ジ3をプリンタ本体2に装着する際にキャリッジ6に印
字ヘッド21が填め合わされる(装着される)ことによ
ってキャリッジ6に印字ヘッド21が装着される。
【0078】プリンタカートリッジ3のプリンタ本体2
への着脱により印字ヘッド21がキャリッジ6に確実に
着脱されるためには、CPU11a等により、印刷終了
(完了)時にキャリッジ6が常に所定位置に停止するよ
うにキャリッジ6の停止動作を制御する必要があり、特
に、前記保持部材がプリンタカートリッジ3における印
字ヘッド21の往復移動可能領域の一部に設けられてい
る場合において、プリンタカートリッジ3のプリンタ本
体2への着脱により印字ヘッド21をキャリッジ6に確
実に着脱するためには、CPU11a等により、印刷終
了時にキャリッジ6をプリンタカートリッジ3の保持部
材の略真下の位置に停止するようにキャリッジ6の停止
動作を制御する必要がある。
【0079】尚、上述した突起部材、保持部材およびプ
リンタカートリッジ3をプリンタ本体2に装着する際に
印字ヘッド21をキャリッジ6に装着する手段等が本発
明の印字ヘッド装着手段や印字ヘッド離脱手段を構成す
るが、その具体的構成を示す実施例は図10から図15
を用いて後述する。
【0080】印字ヘッド21は、ピエゾ素子(圧電素
子)で構成されたノズル21aを備えており、図2に示
すように、ノズル21aには複数のノズル口(インク吐
出口)21bが設けられている。各ノズル口21b内に
はインクパッケージ30から供給されたインクが充填さ
れている。このピエゾ素子で構成されたノズル21aに
電圧が印加されると、その電圧に比例した歪みがノズル
21aに生じ、各ノズル口21bが収縮する。この収縮
によって、各ノズル口21b内に充填されたインクが印
刷用紙PPへ吐出され印刷が行われるのである。尚、こ
のようにピエゾ素子で構成されたノズル21aを備えた
印字ヘッド21を使用した印刷方式を、本明細書では、
ピエゾ駆動方式という。
【0081】また、印字ヘッド21は、バブルジェット
方式に比べて消費電力の少ないピエゾ素子を用いた方式
であるピエゾ駆動方式を使用しているので、上述したC
Rモータ7の省電力化に加えて、インクジェットプリン
タ1の消費電力を更に少なくすることができる。よっ
て、ノート型パーソナルコンピュータや手帳型パーソナ
ルコンピュータの電源(小型の乾電池や2次電池等)か
らインクジェットプリンタ1への電力供給をPCカード
15を介して行うことが可能になるとともに、インクジ
ェットプリンタ1の電力消費を低減させることができ
る。
【0082】尚、印字ヘッド21の各ノズル口21b
は、略180dpiに相当するピッチ(間隔)で設けら
れており、印字ヘッド21の搭載されたキャリッジ6が
プリンタ本体2の長手方向へ往動または復動することに
より(図1参照)、180dpiの解像度のモノクロ印
刷を行うことが可能になっている。
【0083】ところで、各ノズル口21bの内部下方に
あるインク液面が凹面状のメニスカスMに形成されてい
ると、そのインク吐出性が維持され、鮮明な印刷結果を
得ることができる。この凹面状のメニスカスMは、各ノ
ズル口21b内に充填されるインクのインク供給圧を負
圧に維持することによって、各ノズル口21b内に形成
される。例えば、本実施形態の第1類型で使用される印
字ヘッド21では、インク供給圧が大気圧に対して略0
mmAq(水柱)以上、略−300mmAq(水柱)以
下の範囲(印字ヘッド動作圧範囲)内であれば、各ノズ
ル口21b内のインク液面が凹面状のメニスカスMを形
成することが可能である。尚、インク供給圧を負圧に維
持する方法については、後述するインクパッケージ30
とともに説明する。
【0084】図1に示すように、印字ヘッド21の上部
には、印字ヘッド21とインク供給チューブ23の一端
とを継合する取付部材24が配設されており、かかるイ
ンク供給チューブ23の他端は、取付部材25を介して
インク抽出部材22に取り付けられている。このインク
抽出部材22は、インクカートリッジ40内に収納され
たインクパッケージ30からインクを抽出するためのも
のであり、このインク抽出部材22により抽出されたイ
ンクは、インク供給チューブ23および取付部材24,
25を介して、印字ヘッド21へ供給される。
【0085】インク供給チューブ23は、その取付部材
24近傍で大きく湾曲しており、その他の部分は略直線
状になるように配設されている。このため、インク供給
チューブ23は、従来のインク供給用のチューブ等のよ
うに複数箇所で屈曲されることなく、従来のチューブ等
の長さに比べて、その長さが短く形成されている。よっ
て、印字ヘッド21へ供給されるインク流れるインク供
給チューブ23内部の流路抵抗を低減させることができ
るとともに、パージ処理により吸引されるインクのイン
ク量を低減することができる。また、インク供給チュー
ブ23の長さが短く形成されているので、その製造コス
トを低減することができる。
【0086】また、インク供給チューブ23には、印字
ヘッド21を駆動するための電力や画像データに基づく
電気的信号を供給するハーネス等(図示せず)が一体形
成されており、このハーネス等は印字ヘッド21と取付
部材25とを接続している。しかも、かかるハーネス等
が接続された取付部材25の下面には、コネクタ18の
上面に凹設された複数の接続孔18aに挿入可能に形成
された複数の接続ピン(図示せず)突設されている。こ
の取付部材25の各接続ピンは、プリンタカートリッジ
3をプリンタ本体2に装着することにより、コネクタ1
8の各接続孔18aに挿入される。その結果、印字ヘッ
ド21と制御回路基板11とが、取付部材24、インク
供給チューブ23、取付部材25、コネクタ18を介し
て接続されるので、制御回路基板11から印字ヘッド2
1へ画像データに基づく電気的信号や印字ヘッドを駆動
するための電力を供給することができるのである。
【0087】上記のように構成された印字ヘッド21、
インク抽出部材22、インク供給チューブ23および取
付部材24,25(以下、印字ヘッド21等という。)
は、溶着や接着剤等による接着によって、それぞれ継合
や取り付けがなされている。即ち、プリンタカートリッ
ジ3には、Oリング等の着脱自在なシール部材が使用さ
れていない。よって、プリンタカートリッジ3のいずれ
かの箇所に故障等の不具合が生じた場合には、かかる欠
陥を有するプリンタカートリッジ3を廃棄し、新しい同
一種類のプリンタカートリッジ3をプリンタ本体2に別
途装着することにより、故障等の不具合が解消されるの
である。このため、プリンタカートリッジ3の各部品を
個別に交換する必要がなく、インクジェットプリンタ1
の保守を容易に行うことができる。しかも、例えば、印
字ヘッド21を交換保守することが不要なので、印字ヘ
ッド21のノズル21aに手が触れてしまいインクで手
が汚れることを防止することができる。
【0088】また、印字ヘッド21等の継合部分や取付
部分は、溶着や接着剤等による接着によって継合や取り
付けされているので、その気密性を保持することができ
る。よって、印字ヘッド21等の内部への空気等の浸入
や、印字ヘッド21等の内部からのインク漏れ等を防止
することができるのである。
【0089】インク抽出部材22は、耐腐食性を有する
ステンレス鋼材等の金属材料やセラミックス材料等で構
成されており、インクパッケージ30のインク密封部3
1へ刺し込まれ、その内部に密封されたインクを抽出す
るものである。このインク抽出部材22は中空針状体に
形成されており(図3参照)、その先端には、インク密
封部31内のインクを抽出するためのインク抽出口22
aが穿設されている。このインク抽出部材22によれ
ば、インクパッケージ30の収納されたインクカートリ
ッジ40が矢印X方向へスライドされプリンタカートリ
ッジ3に装着されると(図1中2点鎖線)、インク抽出
部材22はインクカートリッジ40の通穴42(図3参
照)を介してインク密封部31へ刺し込まれ、インク抽
出口22aから中空状のインク抽出部材22の内部へイ
ンクパッケージ30内のインクを流入させることができ
る。しかも、インク抽出部材22内へ流入したインク
は、取付部材25を介してインク供給チューブ23へ流
入し、更に、取付部材24を介して印字ヘッド21へ供
給されるのである。尚、インク抽出部材22の外径d
(図3参照)については、後述するインクパッケージ3
0とともに説明する。
【0090】以上に説明したプリンタカートリッジ3
は、CRモータ7、LFモータ5およびガイドバー17
などの大きな重量の部品が搭載されたプリンタ本体2に
対して、印字ヘッド21やインク供給チューブ23等の
比較的軽量な部品を備えている。即ち、プリンタカート
リッジ3の軽量化が図られている。このため、プリンタ
カートリッジ3の交換作業をするためにプリンタカート
リッジ3を持ち上げる際に、手に負担をかけることなく
持ち運ぶことができる。また、プリンタカートリッジ3
は軽量なので、プリンタカートリッジ3を誤って落下さ
せても怪我をする危険性がない。
【0091】次に、図3から図6を参照して、インクパ
ッケージ30と、それを収納するインクカートリッジ4
0とについて説明する。図3は、インクカートリッジ4
0の分解斜視図である。図3に示すように、インクカー
トリッジ40は、プリンタカートリッジ3に着脱可能に
構成されており(図1参照)、略中空箱状体に形成され
ている。このインクカートリッジ40のカートリッジ本
体41は、その上部がインクパッケージ30を収納する
ために開放されており、その内部にインクパッケージ3
0が収納された後に天蓋体43が覆設される。この天蓋
体43の覆設後、天蓋体43がカートリッジ本体41に
溶着されて、カートリッジ本体41に天蓋体43が取り
付けられる。尚、天蓋体43を取り付ける場合、カート
リッジ本体41と天蓋体43とを溶着することなく、両
者に取付部材等をそれぞれ配設して、天蓋体43をカー
トリッジ本体41に取り付けても良い。
【0092】カートリッジ本体41の左側面には通穴4
2が穿設されている。この通穴42は、インク抽出部材
22をインクカートリッジ40へ挿入するための穴であ
り、かかる通穴42へインク抽出部材22を挿入するこ
とにより、インクカートリッジ40に収納されたインク
パッケージ30の凹部32へインク抽出部材22を刺し
込むことができる。また、この通穴42に、NBR等で
構成されたパッキン等のシール部材を取着することによ
り、一旦装着されたインクカートリッジ40をプリンタ
カートリッジ3から取り外し、インクパッケージ30か
らインク抽出部材22を抜き外す場合に、インクカート
リッジ40内からのインク漏れを防止することができ
る。尚、このインクカートリッジ40にインクパッケー
ジ30を収納する場合、インクパッケージ30の溶着部
33,34,35を折り曲げて収納しても良く、また、
インクパッケージ30の溶着部33,34,35を切断
してカートリッジ本体41内へ収納しても良い。
【0093】また、図3に示すように、インクパッケー
ジ30は、略矩形状の袋体に形成されており、ポリエチ
レン樹脂等で構成されたフィルムシートを複数枚、例え
ば、略10枚程度積層した積層構造フィルム材で構成さ
れている。インクパッケージ30の略中央部分にはイン
ク密封部31が形成され、その内部には印刷に使用され
るインクが密封されている。このインク密封部31の左
縁部分には上面視略凹面状の凹部32が形成されてお
り、他の縁部分には溶着部33,34,35が形成され
ている。この凹部32はインク抽出部材22が刺し込ま
れる部分であり、その両端部が溶着部33,34により
支持されている。よって、かかる凹部32へインク抽出
部材22を刺し込む場合に、インク抽出部材22をイン
ク密封部31へ容易に貫入することができる。
【0094】インクパッケージ30の製造方法は、ま
ず、矩形状の積層構造フィルム材を二つ折の状態に重ね
合わせ、その重ね合わされた縁部分のうち、二つ折りに
された縁部分に相対向する一辺を溶着して溶着部35を
形成し、中空筒状体を形成する。この中空筒状体はその
相対向する両縁部分が開放されているので、そのいずれ
か一方を溶着して溶着部33を形成し、溶着部34が形
成される縁部分が開放された袋体を成形する。かかる袋
体成形後、その開放部分から袋体内へインクを注入す
る。インク注入後、溶着部33に対向する部分が溶着さ
れ、溶着部34が形成されると、凹部32がインク密封
部31の縁部分に形成されるとともに、インク密封部3
1内にインクが密封されたインクパッケージ30が上述
した袋体の一端に形成される。インクパッケージ30形
成後、溶着部34を切断して、袋体からインクパッケー
ジ30を切り離すことにより、インクパッケージ30の
製造が完了する。尚、インクを注入する際に、インク密
封部31の内圧Pを正圧に維持することにより、未使用
のインクパッケージ30のインク密封部31内への空気
等の浸入を防止することができる。
【0095】次に、印字ヘッド21へ供給されるインク
のインク供給圧を維持する方法について説明する。イン
クパッケージ30は、上述した積層構造フィルム材で形
成されているので、インク抽出部材22が刺し込まれる
と、刺し込まれたインク抽出部材22の外周面に密着す
る性質(密着性)を備えている。よって、インク密封部
31からのインク漏れやインク密封部31への空気等の
浸入を防止することができる。特に、インク抽出部材2
2によってインクの抽出(インク消費)が行われる場合
に、インク密封部31への空気等の浸入が防止されるの
で、インク密封部31内のインク消費量に相当する容積
が空気等により置換されることがない。従って、インク
密封部31の内圧Pを負圧に維持することができる。
【0096】また、インクパッケージ30を形成する積
層構造フィルム材の剛性を強化させることにより、かか
る積層構造フィルム材に形状復元性が付与されるととも
に、インクパッケージ30のインク密封部31の形状変
化が抑制される。よって、インク抽出部材22によりイ
ンク密封部31からインクが抽出される場合に、インク
密封部31が大気圧等に押し潰されることがなく、イン
ク密封部31の内圧Pを負圧に維持することができる。
その結果、インク抽出部材22により抽出されたインク
を印字ヘッド21へ供給する場合に、インクのインク供
給圧を負圧に維持することができる。
【0097】以下、図4から図6を参照して、積層構造
フィルム材の剛性を強化させる具体的な方法について説
明する。図4から図6は、いずれもインク消費量Vとイ
ンク密封部31の内圧Pとの関係を示したグラフであ
る。図4は、積層構造フィルム材の厚さwが異なるイン
クパッケージ30について比較したグラフであり、図中
の横軸51はインク密封部31に密封されたインクのイ
ンク消費量Vを示しており、縦軸52はインク密封部3
1の内圧Pを示している。
【0098】図4に示すように、各インクパッケージ3
0の積層構造フィルム材の厚さwは、曲線53(2点鎖
線)が160μmであり、曲線54(実線)が100μ
mであり、曲線55(点線)が80μmである。図4の
各曲線53〜55を比較すると、インク密封部31の内
圧Pは、インク消費量Vの増加に伴って、曲線53,5
4,55の順に急激に減少している。即ち、積層構造フ
ィルム材の厚さwが大きいほど、インク密封部31を形
成する積層構造フィルム材の剛性が大きくなるので、積
層構造フィルム材の形状復元性が顕著となり、インク密
封部31の形状変化が抑制されるからである。よって、
本実施例の第1類型では、かかる図4の結果に基づい
て、インク供給圧、即ち、インク密封部31の内圧Pを
略0mmAq以上かつ略−300mmAq以下の印字ヘ
ッド動作圧範囲内にするために、積層構造フィルム材の
厚さwを略30μm以上かつ略300μm以下に形成し
ている。
【0099】このように、本実施形態の第1類型では、
積層構造フィルム材の厚さwを略30μm以上かつ略3
00μm以下に形成しているので、インクパッケージ3
0の溶着部33,34,35を形成するための加熱(溶
着)工程において、加熱時間の過剰な増加や加熱温度の
過剰な上昇が防止される。よって、インクパッケージ3
0の製造コストを低減することもできる。また、積層構
造フィルム材の厚さを上述した範囲内で形成することに
より、インク抽出部材22をインクパッケージ30へ刺
し込む際の抵抗力を低減することができる。
【0100】図5は、インク密封部31における縦方向
長さAと横方向長さBとの比率(縦横比)hが異なるイ
ンクパッケージ30について比較したグラフであり、図
中の横軸61はインク密封部31に密封されたインクの
インク消費量Vを示しており、縦軸62はインク密封部
31の内圧Pを示している。
【0101】図5に示すように、各インクパッケージ3
0におけるインク密封部31の縦横比hは、曲線63
(2点鎖線)が「1」であり、曲線64(実線)が
「1.5」であり、曲線65(点線)が「2」である。
図5の各曲線63〜65を比較すると、インク密封部3
1の内圧Pは、インク消費量Vの増加に伴って、曲線6
3,64,65の順に急激に減少している。即ち、イン
ク密封部31の縦横比hが小さいほど、インク密封部3
1を形成する積層構造フィルム材の剛性が大きくなるの
で、積層構造フィルム材の形状復元性が顕著となり、イ
ンク密封部31の形状変化が抑制されるからである。よ
って、本実施形態の第1類型では、かかる図5の結果に
基づき、インク供給圧、即ち、インク密封部31の内圧
Pを略0mmAq以上かつ略−300mmAq以下の印
字ヘッド動作圧範囲内にするために、インク密封部31
の縦横比hを略「10」以下、即ち、インク密封部31
の縦方向長さA(横方向長さB)を横方向長さB(縦方
向長さA)の略10倍以下に形成している。
【0102】図6は、インク密封部31の縦方向長さA
又は横方向長さBのうち一方の長さが異なるインクパッ
ケージ30について比較したグラフであり、図中の横軸
71はインク密封部31に密封されたインクのインク消
費量Vを示しており、縦軸72はインク密封部31の内
圧Pを示している。
【0103】図6に示すように、各インクパッケージ3
0におけるインク密封部31の縦方向長さA(横方向長
さB)は、曲線73(2点鎖線)が50mmであり、曲
線74(実線)が70mmであり、曲線75(点線)が
100mmである。図6の各曲線73〜75を比較する
と、インク密封部31の内圧Pは、インク消費量Vの増
加に伴って、曲線73,74,75の順に急激に減少し
ている。即ち、インク密封部31の縦方向長さA(横方
向長さB)が小さいほど、インク密封部31の剛性が大
きくなるので、積層構造フィルム材の形状復元性が顕著
となり、インク密封部31の形状変化が抑制されるから
である。よって、本実施形態の第1類型では、かかる図
6の結果に基づき、インク供給圧、即ち、インク密封部
31の内圧Pを略0mmAq以上かつ略−300mmA
q以下の印字ヘッド動作圧範囲内にするために、インク
密封部31の縦方向長さA(横方向長さB)を略200
mm以下に形成している。
【0104】次に、図7を参照して、インクパッケージ
30とインク抽出部材22との密着性と、インク抽出部
材22の外径dとの関係について説明する。図7は、イ
ンク抽出部材22の外径dとインクパッケージ30に負
荷される押圧力Fとの関係を示した図である。尚、この
押圧力Fとは、外径dの異なるインク抽出部材22をイ
ンクパッケージ30へ刺し込んだ後、かかるインクパッ
ケージ30をその厚さ方向に押圧した場合に、そのイン
ク抽出部材22がインクパッケージ30から抜け出る押
圧力のことである。また、インクパッケージ30は、積
層構造フィルム材の厚さwが略100μmのものを使用
している。
【0105】図7に示すように、インク抽出部材22の
外径dが増加するとともに、インク抽出部材22がイン
クパッケージ30から抜け出る押圧力Fが低下してい
る。この結果に基づいて、インクパッケージ30へ刺し
込まれたインク抽出部材22の外周面と、インクパッケ
ージ30の積層構造フィルム材との密着性を維持するた
めに、インク抽出部材22の外径dを略5mm以下に形
成している。
【0106】このよう形成されたインクパッケージ30
およびインク抽出部材22を用いて、印字ヘッド21へ
インクを供給することによって、インク供給圧は負圧に
調整され維持される。よって、印字ヘッド21の下方周
辺にインク供給圧を負圧にするためのサブタンクやイン
ク供給用のポンプ装置等(インク供給圧調整手段)が不
要となり、インクジェットプリンタ1の部品点数が減少
されるので、かかる製造コストを低減させることができ
る。また、インク供給用のポンプ等が不要となるので、
従来の印刷装置の消費電力に比べて、インクジェットプ
リンタ1の消費電力を低減することができるのである。
【0107】次に、図1から図3を参照して、インクジ
ェットプリンタ1の組立方法について説明する。まず、
図3に示すように、インクパッケージ30の溶着部33
〜35を折り曲げるか、または、切断するかしてインク
パッケージ30をカートリッジ本体41内に収納する。
インクパッケージ30の収納後、カートリッジ本体41
上部に天蓋体43を覆設し、カートリッジ本体41と天
蓋体43とを溶着することにより、インクパッケージ3
0がインクカートリッジ40内に密封されつつ収納され
る。
【0108】このインクカートリッジ40の通穴42と
インク抽出部材22とを対向させつつ、インクカートリ
ッジ40を矢印X方向へスライドさせると、インクカー
トリッジ40の通穴42にインク抽出部材22が挿入さ
れる。インク抽出部材22の挿入後、インク抽出部材2
2は、インクカートリッジ40に収納されたインクパッ
ケージ30の凹部32から容易にインク密封部31内へ
刺し込まれる。また、このインクパッケージ30の凹部
32は、その両端部分が溶着部33,34によって支持
されているので、インク抽出部材22の刺し込みに伴う
負荷によるインク密封部31の変形を抑制することがで
きる。
【0109】更に、インクカートリッジ40を矢印X方
向へスライドさせ続けると、インクカートリッジ40は
プリンタカートリッジ3の左端部分の2点鎖線の位置
(図1中左側)へ到達して、インクカートリッジ40の
プリンタカートリッジ3への装着が完了する。インクカ
ートリッジ40の装着完了後、インクカートリッジ40
は、取付部材25の配設側(図1中左側)へと下降傾斜
した状態、即ち、図1に示すインクカートリッジ40の
左端部分からインクカートリッジ40の左端部分へと下
降傾斜した状態でプリンタカートリッジ3に装着されて
いる。よって、例えば、インクパッケージ30の製造時
にインクパッケージ30内に空気等が混入した場合、か
かる空気等は図1に示すインクカートリッジ40の左端
部分の上方に集められるので、インク抽出部材22内へ
の空気等の混入を防止することができる。また、インク
インクパッケージ30を形成する積層構造フィルム材と
インク抽出部材22の外周面とが密着するので、インク
パッケージ30内からのインク漏れやインクパッケージ
30内への空気等の浸入が防止される。
【0110】尚、プリンタカートリッジ3に装着された
インクカートリッジ40の傾斜角度は略0°から略10
°であれば良く、最も好適には略0°から略3°にする
ことが望ましい。
【0111】インクパッケージ30のインク密封部31
へ刺し込まれたインク抽出部材22は、インク抽出口2
2aを介して、その内部へとインクを抽出し、取付部材
25を介してインク供給チューブ23へインクを流入さ
せる。インク供給チューブ23へ流入したインクは、取
付部材24を介して印字ヘッド21へ供給される。ここ
で、インクパッケージ30は、その積層構造フィルム材
の剛性が強化されており、形状復元性が付与されている
ので、インクパッケージ30のインク密封部31の形状
変化が抑制されている。よって、インク密封部31から
インク抽出部材22を用いてインクが抽出される場合
に、インク密封部31が大気圧等に押し潰されることが
なく、インク密封部31の内圧Pは負圧に維持される。
従って、インク抽出部材22により抽出されたインクを
印字ヘッド21へ供給する場合に、インクのインク供給
圧が負圧に維持される。その結果、各ノズル口21b内
にメニスカスMを形成することができるので、印字ヘッ
ド21のインク吐出性が維持され、鮮明な印刷結果を得
ることができる。
【0112】次に、プリンタカートリッジ3に配設され
た印字ヘッド21をプリンタ本体2に配設されたキャリ
ッジ6に搭載させつつ、プリンタカートリッジ3をプリ
ンタ本体2に装着する。この際、後述する印字ヘッド装
着手段を介して、プリンタ本体2にプリンタカートリッ
ジ3をただ単に装着するだけで、他に何らの操作をする
ことなく、キャリッジ6に印字ヘッド21が装着され
る。プリンタカートリッジ3の装着後、インクジェット
プリンタ1のPCカード15をパーソナルコンピュータ
のPCスロットに挿入すると、インクジェットプリンタ
1とパーソナルコンピュータとが電気的に接続され、両
者間で印刷データ等が送受信されるとともに、パーソナ
ルコンピュータからインクジェットプリンタ1へ電力供
給が行われる。
【0113】インクジェットプリンタ1は、パーソナル
コンピュータから印刷データの送信を受けると、印刷用
紙PPに印刷を行う。この場合、まず、未使用の印刷用
紙PPが給紙口(図示せず)へ挿入されると、印刷用紙
PPは、搬送ローラ4によって、キャリッジ6に搭載さ
れた印字ヘッド21の下方の搬送経路を搬送される。搬
送された印刷用紙PPは、印字ヘッド21の下方の搬送
経路を通過する際に、印字ヘッド21の各ノズル口21
bから吐出されるインクによって印刷され、この印刷さ
れた印刷用紙PPは排紙口13から搬出される。
【0114】次に、図8を参照して、本実施形態の第2
類型であるインクジェットプリンタ100およびプリン
タカートリッジ103について説明する。第2類型のイ
ンクジェットプリンタ100は、上述した第1類型のイ
ンクジェットプリンタ1のプリンタカートリッジ3を変
更したものである。以下、第1類型と同一の部分には、
同一の番号を付して、その説明は省略する。尚、図8
は、インクジェットプリンタ100およびプリンタカー
トリッジ103の分解斜視図である。
【0115】インクジェットプリンタ100のプリンタ
カートリッジ103は、印字ヘッド21に隣接配置され
た印字ヘッド21と同一種類の印字ヘッド121を備え
ている。印字ヘッド121は、印字ヘッド21と同様
に、その下部にノズル21aと、そのノズル21aの下
面に略180dpiに相当するピッチで設けられた複数
のノズル口21bとを備えている。また、印字ヘッド1
21は、その各ノズル口21bの配列が印字ヘッド21
における各ノズル口21bの配列に対して、半ピッチ分
(略360dpiに相当する間隔)ずれるように設けら
れている。よって、印字ヘッド21,121の双方を使
用して印刷する場合、印字ヘッド21,121の搭載さ
れたキャリッジ6をプリンタ本体2の長手方向へ往動ま
たは復動させることにより、360dpiの解像度の印
刷を行うことができる。よって、第1類型のインクジェ
ットプリンタ1と比較して、高解像度の印刷を短時間で
行うことができる。
【0116】尚、第2類型のインクジェットプリンタ1
00は、プリンタ本体2が第1類型のインクジェットプ
リンタ1と共通化されているので、プリンタカートリッ
ジ103を第1類型のプリンタカートリッジ3と交換す
ることにより、インクジェットプリンタ1として使用す
ることができる。
【0117】次に、図9を参照して、本実施形態の第3
類型のインクジェットプリンタ200およびプリンタカ
ートリッジ203について説明する。第3類型のインク
ジェットプリンタ200は、上述した第1類型のインク
ジェットプリンタ1のプリンタカートリッジ3およびイ
ンクカートリッジ40を変更したものである。以下、第
1類型と同一の部分には、同一の番号を付して、その説
明は省略する。尚、図9は、インクジェットプリンタ2
00およびプリンタカートリッジ203の分解斜視図で
ある。
【0118】インクジェットプリンタ200のプリンタ
カートリッジ203には、4個のインクカートリッジ4
0が装着されており、各インクカートリッジ40には、
図9の上から順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼ
ンタの4色のインクが密封されたインクパッケージ30
がそれぞれ収納されている。これらの4色のインクは、
印字ヘッド221,222にそれぞれ設けられた複数個
のノズル口(図示せず)から吐出され、印刷用紙PPに
フルカラー印刷が行われる。
【0119】全インクカートリッジ40のうち、最もイ
ンク消費量が多く、かつ、その交換頻度の高いブラック
のインクが密封されたインクパッケージ30の収納され
たインクカートリッジ40は、他のインクカートリッジ
40より上方に装着される。よって、ブラックのインク
を有するインクカートリッジ40の交換作業が容易に行
われ、かかるインクカートリッジ40の装着箇所を間違
えることなく交換作業を行うことができる。
【0120】このインクジェットプリンタ200は、プ
リンタ本体2が第1および第2類型のインクジェットプ
リンタ1,100と共通化されているので、プリンタカ
ートリッジ203を第1類型のプリンタカートリッジ3
または第2類型のプリンタカートリッジ103と交換す
ることにより、インクジェットプリンタ1またはインク
ジェットプリンタ100として使用することができる。
よって、第1および第2類型のプリンタカートリッジ
3,103を使用したモノクロ印刷と、第3類型のプリ
ンタカートリッジ203を使用したフルカラー印刷との
変更を各プリンタカートリッジ3,103,203をそ
れぞれ交換することにより、容易かつ確実に行うことが
できる。また、モノクロ印刷およびフルカラー印刷の変
更は、各プリンタカートリッジ3,103,203を交
換することにより行われるので、印字ヘッド21、イン
ク抽出部材22、インク供給チューブ23および取付部
材24,25の内部、即ち、インク供給流路内での異な
る色のインクの混色を防止することができる。
【0121】プリンタカートリッジ203に配設される
4本のインク供給チューブ23は図9の上下方向に並設
されているので、各インク供給チューブ23が重力方向
(図9の下方向)へ垂れ下がって屈曲することが防止さ
れている。よって、インク供給チューブ23の屈曲によ
るインク供給圧の変動やインク供給チューブ23の破損
等を防止することができる。
【0122】また、各インク抽出部材22の各取付部材
25における取付位置は、図9の前後方向の異なる位置
にそれぞれ取り付けられており、各インクカートリッジ
40の通穴42は、各インク抽出部材22の位置に対応
して穿設されている。よって、プリンタカートリッジ2
03にインクカートリッジ40を装着する場合、常に、
図9の上からブラック、イエロー、シアン、マゼンタの
順に各インクカートリッジ40を装着しなければ、各イ
ンク抽出部材22を各通穴42へ挿入することができな
い。このため、インクカートリッジ40を間違って装着
することによるインクの混色を防止することができる。
尚、各インクカートリッジ40を一体成形しても良い。
【0123】次に、図10から図15を参照しつつ、上
述の第1から第3類型で示された本実施形態の要部であ
る印字ヘッド装着手段および印字ヘッド離脱手段の実施
例をインクジェットプリンタ300を用いて説明する。
図10は、本実施例のインクジェットプリンタ300の
正面図である。このインクジェットプリンタ300は、
プリンタカートリッジ302の所定位置に配設されたイ
ンクカートリッジ311からキャリッジ310に装着さ
れた印字ヘッド309へインクを供給して、かかるイン
クを印字ヘッド309の各ノズル309aから印刷用紙
PPへ吐出して印刷を行うものである。図10に示すよ
うに、このインクジェットプリンタ300は、略箱状体
に形成された本体フレーム301aを有するプリンタ本
体301と、そのプリンタ本体301の上部に着脱自在
に形成され、略箱状体に形成されたカートリッジフレー
ム302aを有するプリンタカートリッジ302とを備
えている。また、プリンタカートリッジ302の下方で
あって、プリンタ本体301の前面には、印刷済みの印
刷用紙PPを排出するための矩形状の開口部である排紙
口303が穿設されている。
【0124】図11は、図10のXI−XI線における
インクジェットプリンタ300の内部構造を概略的に示
した側断面図であり、図中の矢印Yは印刷用紙PPの搬
送方向を図示している。図11に示すように、プリンタ
本体301の右側下方(図11右側)には、未使用の印
刷用紙PPを挿入する給紙口304が穿設されている。
この給紙口304から挿入された印刷用紙PPの搬送方
向(矢印Y方向)における下流側には、印刷用紙PPを
搬送するための搬送ローラ305と、その搬送ローラ3
05へ印刷用紙PPを押圧するための押さえローラ30
6とが配設されており、かかる両者が共働して印刷用紙
PPを押圧し挟持しつつ搬送している。
【0125】搬送ローラ305および押さえローラ30
6の下流側には、搬送ローラ305から排出された印刷
用紙PPをプリンタ本体301外へ排出するための排紙
ローラ307と、その排紙ローラ307へ印刷用紙PP
を押圧するための押さえローラ308とが配設されてい
る。また、搬送ローラ305および排紙ローラ307の
間に位置する印刷用紙PPの上方には、キャリッジ31
0に着脱自在に装着された印字ヘッド309が配設され
ている。
【0126】印字ヘッド309は、プリンタ本体301
のフレーム319に横架されたガイドバー313に沿っ
て図11の前後方向(図12の左右方向、即ち、図12
の矢印Zまたは反矢印Z方向)に往復移動可能なキャリ
ッジ310に着脱自在に装着されている。この印字ヘッ
ド309の印刷用紙PP側には、搬送ローラ305等に
挟持された印刷用紙PPへインクの吐出を行うためのノ
ズル309aが形成されている。また、印字ヘッド30
9の上端両側部には、プリンタカートリッジ302がプ
リンタ本体301から取り外された場合に、プリンタカ
ートリッジ302の所定位置に印字ヘッド309を掛止
するための矩形状の突起部材309bがそれぞれ突設さ
れている。
【0127】各突起部材309bの下方には、各突起部
材309bを保持するための保持部材314がそれぞれ
隣接して形成されており、各保持部材314は、プリン
タカートリッジ302にそれぞれ一体形成されている。
また、各保持部材314の上面には、各突起部材309
bに対向して、各突起部材309bが填め込まれる矩形
状の係合溝314aがそれぞれ凹設されている。よっ
て、プリンタカートリッジ302がプリンタ本体301
から取り外される場合に、プリンタカートリッジ302
を上方へ持ち上げ各保持部材314を上昇させることに
より、各突起部材309bが各係合溝314aにそれぞ
れ填り込み、印字ヘッド309をプリンタカートリッジ
302に掛止することができる。
【0128】このようにして、印字ヘッド309は、各
突起部材309bおよび各係止溝314aによってプリ
ンタカートリッジ302の各保持部材314に掛止され
つつ、後述する押圧バネ部材315によって押止される
ので、プリンタカートリッジ302が落下して大きな衝
撃が加わった場合にも、印字ヘッド309の位置がズレ
て、押圧バネ部材315によるに押止が不用意に解除さ
れてしまうことを防止することができる。
【0129】印字ヘッド309の上方には、4つのイン
クカートリッジ311が積層状態でプリンタカートリッ
ジ302に着脱自在に装着されており、各インクカート
リッジ311には、その上方から順にブラック、イエロ
ー、シアンおよびマゼンタの色のインクが充填されてい
る。各インクカートリッジ311には、印字ヘッド30
9へインク供給するためのインク供給チューブ312の
一端が継合されており、これらのインク供給チューブ3
12の他端は、インクカートリッジ311の下方に配設
された印字ヘッド309の上部にそれぞれ継合されてい
る。このように各インク供給チューブ312を介して、
印字ヘッド309と各インクカートリッジ311とを継
合することにより、プリンタカートリッジ302の所定
位置に配設されたインクカートリッジ311から、キャ
リッジ310に装着されて図11の前後方向(図12の
左右方向)へインクジェットプリンタ300内を往復移
動する印字ヘッド309へインクを供給することができ
る。
【0130】図12は、図11のXII−XII線にお
けるインクジェットプリンタ300の内部構成を概略的
に示した正面図であり、図中の矢印Zはキャリッジ31
0の移動方向を示している。図12に示すように、上述
した保持部材314は略平板状に形成されており、その
上面であって、印字ヘッド309の突起部材309bに
対向する部分には上述した係合溝314aが凹設されて
いる。この係合溝314aは、その深さが突起部材30
9bの厚さと略等しく形成されており、また、係合溝3
14aの長手方向幅が印字ヘッド309の突起部材30
9bの長手方向幅と略等しく形成されている。よって、
各突起部材309bが各係合溝314aにそれぞれ填め
込まれた場合に、プリンタカートリッジ302に掛止さ
れた印字ヘッド309がガタつくことを防止することが
できる。また、突起部材309bの長手方向両端部分で
あって、保持部材314の係合溝314aに対向する側
は曲面状に形成されているので、突起部材309bを係
合溝314aに填め込む場合に、かかる曲面に形成され
た突起部材309bの両端部分を介して容易に填め込む
ことができる。
【0131】また、プリンタ本体301の右側部分に配
設されたフレーム319の上部には、キャリッジ310
を図12の左右方向(矢印Zまたは反矢印Z方向)へ往
復移動させる駆動力を供給するCRモータ320が配設
されており、その下方には搬送ローラ305や排紙ロー
ラ307を回動させるLFモータ321が配設されてい
る。
【0132】図13は、図11のインクジェットプリン
タ300の左側部分を拡大した概略的な側断面図であ
る。図13に示すように、上述した印字ヘッド309の
右側面には矩形状の係止溝309cが凹設されており、
この係止溝309cの反対側、即ち、印字ヘッド309
の左側面には略台形状の凹部309dが凹設されてい
る。また、これらの係止溝309cおよび凹部309d
の上方には、印字ヘッド309の外方へ向けて、突出部
309eがそれぞれ突設されており、これらの突出部3
09eをキャリッジ310の上面にそれぞれ当接して横
架させることにより、印字ヘッド309がキャリッジ3
10から抜け落ちることを防止することができる。
【0133】キャリッジ310は、上下面が開放された
中空箱状体に形成されており、その内部に印字ヘッド3
09が挿入され装着されている。このキャリッジ310
の右側部分には、印字ヘッド309をキャリッジ310
に係止するための係止爪310aが固着されている。こ
の係止爪310aの上端部分は、略く字形に屈曲して形
成されており、印字ヘッド309の係止溝309cに填
り込んで印字ヘッド309をキャリッジ310に係止し
ている。また、係止爪310aは、バネ鋼材等の弾性材
料で構成されているので弾性変形することが可能であ
る。よって、印字ヘッド309をキャリッジ310へ着
脱する場合に、係止爪310aを印字ヘッド309の係
止溝309cに填め込んだり、または、係止爪310a
を係止溝309cから外したりすることができるのであ
る。尚、この係止爪310aを弾性変形させて、印字ヘ
ッド309をキャリッジ310に装着するためには、略
1kgfの押圧力で印字ヘッド309をキャリッジ31
0へ押し込む必要がある。
【0134】キャリッジ310の左側部分には、印字ヘ
ッド309の凹部309dに嵌合可能な略台形状の凸部
310bがキャリッジ310の内方へ向けて突設されて
おり、この凸部310bおよび係止爪310aが凹部3
09dおよび係止溝309cに填り込むことにより、印
字ヘッド309をキャリッジ310に固定することがで
きるのである。この係止爪310aの屈曲した上端部分
および凸部310bは、キャリッジ310の対向する位
置にそれぞれ設けられているので、係止溝309cに係
止爪310aが填り込むのと、ほぼ同時に、凹部309
dに凸部310bを填め込むことができる。よって、係
止爪310aまたは凸部310bのいずれか一方が係止
溝309cまたは凹部309dに先に填め込まれること
による印字ヘッド309の傾きが防止されるので、印字
ヘッド309が傾いた状態でキャリッジ310に無理に
装着されることを防止することができる。即ち、プリン
タ本体301とプリンタカートリッジ302との着脱が
繰り返して行われる場合にも、その耐久性を向上させる
ことができる。
【0135】尚、図13に示すように、プリンタカート
リッジ302がプリンタ本体301に装着された場合、
印字ヘッド309の上端に突設された突起部材309b
の下面は、プリンタカートリッジ302に配設された保
持部材314の係合溝314aの上端より上方に位置し
ている。よって、キャリッジ310に装着された印字ヘ
ッド309は、突起部材309bが保持部材314の係
合溝314aに引っかかることなく、図13の左右方向
へ往復移動して印刷用紙PPに印刷を行うことができ
る。
【0136】印字ヘッド309の左側上方であって、プ
リンタカートリッジ302の左側下方には、印字ヘッド
309の上端を押圧するための押圧バネ部材315が配
設されている。この押圧バネ部材315は、バネ鋼等の
弾性材料で構成された略く字形のコイルバネであり、そ
の略中央部分に設けられた取着部315cがプリンタカ
ートリッジ302に形成された支軸316に巻回されて
支持されている。この押圧バネ部材315は、その一端
に設けられた当接部315bがプリンタカートリッジ3
02の左内壁に当接されており、その他端に設けられた
押圧部315aが印字ヘッド309の上方に延出されて
いる。
【0137】この押圧部315aは、取着部315cを
介して支軸316に上下方向へ揺動可能に取着されると
ともに、当接部315bを介して下方へ付勢されてい
る。この印字ヘッド309の上方に延出された押圧部3
15aの先端部分は略く字形に折り曲げられており、か
かる屈曲部分が印字ヘッド309の上端に当接して印字
ヘッド309を下方へ押圧して、印字ヘッド309を押
止するのである。尚、押圧部315aの屈曲部分は、支
軸316の軸心から距離L1の位置に形成されている。
【0138】また、後述するように、印字ヘッド309
をキャリッジ310に装着するためには、印字ヘッド3
09を略1kgfの押圧力でキャリッジ310へ押し込
む必要があるため、押圧バネ部材315は、略1kgf
以上の押圧力で印字ヘッド309の上端を押圧すること
ができるように形成されている。
【0139】押圧バネ部材315の下方には、押圧バネ
部材315を上方へ押し上げるリンク部材317が配設
されている。このリンク部材317は、略棒状に形成さ
れており、プリンタカートリッジ302に形成された矩
形状のガイド部材318にスライド可能に挿設されてい
る。リンク部材317の下端には、矩形状の被押圧部3
17aが固着されており、リンク部材317の上端側に
は、リンク部材317がガイド部材から抜け落ちること
を防止するためのストッパ部317bが固着されてい
る。
【0140】このリンク部材317の被押圧部317a
の下方には、板状体のフレーム319がプリンタ本体3
01に立設されており、その上端には上方へ向けて延出
されリンク押し部319aが一体成形されている。この
リンク押し部319aは、リンク部材317を上方へ押
し上げるためのものであり、フレーム319に一体成形
されている。よって、リンク部材317を押し上げる部
材をプリンタ本体301に別途設ける必要がないので、
インクジェットプリンタ300の部品点数を減少させる
ことができる。
【0141】このリンク部材317の上端は、押圧バネ
部材315における押圧部315aの取着部315c側
(近傍)の下面に当接している。具体的には、リンク部
材317の上端は、支軸316の軸心から距離L2の位
置で、押圧バネ部材315に当接して上方へ押し上げて
いる。このリンク部材317は、距離L2に対して距離
L1が大きくなるようにプリンタカートリッジ302の
ガイド部材318に挿設されている。よって、押圧部3
15aとリンク部材317との当接位置は押圧部315
aと印字ヘッド309との当接位置に対して取着部31
5c側に位置しているので、リンク部材317の僅かな
下降により、押圧部315aを大きく下降させることが
できる。リンク部材317の上昇量(下降量)に比べ
て、押圧バネ部材315の押圧部315aの上昇量(下
降量)を大きくすることができる。従って、リンク部材
317を押圧バネ部材315に対して僅かに上下移動さ
せることにより、押圧バネ部材315の押圧部315a
を大きく上下移動(揺動)させることができるのであ
る。
【0142】例えば、第4実施例のインクジェットプリ
ンタ1では、距離L2が距離L1の略1/3となるよう
に、プリンタカートリッジ302のガイド部材318に
挿設されている。よって、リンク部材317上端によっ
て押圧バネ部材315が略3mm押し上げられた場合に
は、押圧バネ部材315の押圧部315aを略3倍の略
9mm上方へ押し上げることができる。従って、印字ヘ
ッド309がキャリッジ310に装着され矢印Zまたは
反矢印Z方向へ往復移動して印刷を行う場合に、押圧バ
ネ部材315が印字ヘッド309に当接して、印字ヘッ
ド309の移動を阻害することを防止することができ
る。
【0143】次に、図14を参照して、プリンタカート
リッジ302のプリンタ本体301からの取り外し動作
について説明する。図14は、印字ヘッド309がキャ
リッジ310に装着され、かつ、印字ヘッド309が押
圧バネ部材315により押止された状態を示したインク
ジェットプリンタ300の側断面図である。図14に示
すように、プリンタ本体301からプリンタカートリッ
ジ302を取り外す場合、まず、プリンタカートリッジ
302を持ち上げてインクジェットプリンタ300の上
方へ僅かに移動させる。即ち、図13に示すプリンタカ
ートリッジ302を図14に示すプリンタカートリッジ
302の位置へ持ち上げて移動させる。
【0144】プリンタカートリッジ302が上方へ僅か
に移動すると、かかるプリンタカートリッジ302と共
に保持部材314が上方へ移動して、保持部材314の
係合溝314aに印字ヘッド309の突起部材309b
が填め込まれる。これと同時に、プリンタカートリッジ
302の僅かな上昇によってリンク部材317が相対的
に僅かに下降されるので、リンク部材317を介して上
方に押し上げられていた押圧バネ部材315の押圧部3
15aが下降して印字ヘッド309の上端に当接して、
印字ヘッド309の上端が下方へ向けて押圧(押さえ付
け)される。
【0145】この場合、押圧部315aとリンク部材3
17との当接位置は、押圧部315aと印字ヘッド30
9との当接位置に対して、取着部315c側に位置して
いるので、リンク部材317の僅かな下降により、押圧
部315aを大きく下降させることができる。よって、
プリンタカートリッジ302を僅かに持ち上げるだけ
で、押圧バネ部材315によって印字ヘッド309が即
座に押圧されるので、プリンタカートリッジ302を取
り外す際に、印字ヘッド309が移動してしまうことを
防止することができる。
【0146】その後、更に、プリンタカートリッジ30
2を上方へ持ち上げると、保持部材314により掛止さ
れると共に押圧バネ部材315により押止された印字ヘ
ッド309は、プリンタカートリッジ302と共に持ち
上げられる。印字ヘッド309が持ち上げられると、キ
ャリッジ310の係止爪310aが弾性変形して印字ヘ
ッド309の係止溝309cから外れるとともに、キャ
リッジ310の凸部310bが印字ヘッド309の凹部
309dから外れ、プリンタカートリッジ302のプリ
ンタ本体301からの取り外しに連動して、印字ヘッド
309がキャリッジ310から取り外される。
【0147】このように、印字ヘッド309がキャリッ
ジ310から取り外され、プリンタカートリッジ302
がプリンタ本体301から取り外されると、リンク部材
317の被押圧部317aがフレーム319のリンク押
し部319aから離れる。被押圧部317aがリンク押
し部319aの上端から離れると、ガイド部材318を
介してリンク部材317が下方へスライドしてリンク部
材317の上端が押圧バネ部材315から離れて、押圧
バネ部材315による印字ヘッド309の押圧が完了
し、印字ヘッド309がプリンタカートリッジ302の
左側部分に押止される。
【0148】次に、図14および図15を参照して、プ
リンタカートリッジ302のプリンタ本体301への装
着動作について説明する。図15は、図13におけるイ
ンクジェットプリンタ300の部分的な分解断面図であ
る。プリンタカートリッジ302の装着動作は、上述し
たプリンタカートリッジ302の取り外し動作の逆手順
で行われる。即ち、図15に示すように、キャリッジ3
10と印字ヘッド309を対向させつつ、プリンタ本体
301上部にプリンタカートリッジ302を合致させ
る。
【0149】プリンタカートリッジ302が合致される
と、押圧バネ部材315によって下方へ押圧された印字
ヘッド309がキャリッジ310へ挿入されて、印字ヘ
ッド309の係止溝309cおよび凹部309dにキャ
リッジ310の係止爪310aおよび凸部310bが填
め込まれ、印字ヘッド309の各突出部309eがキャ
リッジ310の上端に当接して横架されることにより、
プリンタカートリッジ302のプリンタ本体301への
装着に連動して、印字ヘッド309がキャリッジ310
に装着される(図14参照)。
【0150】このように、印字ヘッド309をキャリッ
ジ310へ挿入する場合、略1kgfの押圧力で印字ヘ
ッド309を押し込む必要があるが、印字ヘッド309
は押圧バネ部材315によって略1kgf以上の押圧力
で下方へ押圧されているので、印字ヘッド309のキャ
リッジ310への挿入は容易に行うことができる。
【0151】図14に示すように、印字ヘッド309が
キャリッジ310へ装着されるのと、同時に、プリンタ
本体301の左側部分に配設されたフレーム319のリ
ンク押し部319aとリンク部材317の被押圧部31
7aとが当接され、リンク部材317がガイド部材31
8を介して上方へ押し上げられる。リンク部材317が
上方へ押し上げられると、リンク部材317の上端が押
圧バネ部材315に当接して、リンク部材317による
押圧バネ部材315の押圧部315aの上方への押し上
げが開始される。
【0152】その後、更に、プリンタカートリッジ30
2をプリンタ本体301へ押し込み、プリンタカートリ
ッジ302を僅かに下降させると、プリンタ本体301
のフレーム319のリンク押し部319aを介して、リ
ンク部材317が僅かに押し上げられ、かかるリンク部
材317の上端により押圧バネ部材315の押圧部31
5aが印字ヘッド309の上方へ押し上げられる。この
場合、押圧部315aとリンク部材317との当接位置
は、押圧部315aと印字ヘッド309との当接位置に
対して、取着部315c側に位置しているので、リンク
部材317の僅かな上昇により、押圧部315aを大き
く上昇させることができる。即ち、リンク部材317の
上昇量に比べて、押圧部315aの上昇量を大きくする
ことができるので、プリンタカートリッジ302をプリ
ンタ本体301へ僅かに押し込み下降させることによ
り、押圧バネ部材315の押圧部315aを印字ヘッド
309の上方へ確実に押し上げることができる。尚、本
実施例では、リンク部材317がリンク押し部319a
を介して略3mm上昇すると、押圧バネ部材315の押
圧部315aは略9mm上方へ押し上げられる。
【0153】このようにプリンタカートリッジ302が
更に下降し、リンク部材317により押圧バネ部材31
5の押圧部315aが印字ヘッド309の上方へ押し上
げられ、プリンタカートリッジ302の各保持部材31
4が下降すると、印字ヘッド309の突起部材309b
が保持部材314の係合溝314aに対して相対的に上
昇して、突起部材309bが係合溝314aから外れ
る。突起部材309bが係合溝314aから外れると、
押圧バネ部材315による印字ヘッド309の押止が解
除され、プリンタカートリッジ302のプリンタ本体3
01への装着が完了する。
【0154】このようにプリンタカートリッジ302の
装着されたインクジェットプリンタ300によれば、未
使用の印刷用紙PPが給紙口304へ挿入されると、印
刷用紙PPは、LFモータ321により回動される搬送
ローラ305および押さえローラ306によって、印字
ヘッド309の下方へ搬送される。搬送された印刷用紙
PPは、印字ヘッド309の下方を通過する際に、CR
モータ320により駆動されるキャリッジ310に搭載
された印字ヘッド309のノズル309aから吐出され
るインクによって印刷され、印刷済みの印刷用紙PP
は、LFモータ321により回動される排紙ローラ30
7および押さえローラ308によって、排紙口303か
ら排紙される。尚、各インクカートリッジ311に充填
されたインクは各インク供給チューブ312を介して印
字ヘッド309へ供給され、印字ヘッド309のノズル
309aから吐出される。
【0155】上記のように構成された第4実施例のイン
クジェットプリンタ300によれば、キャリッジ310
と共にインクジェットプリンタ300内を往復移動可能
な印字ヘッド309は、プリンタカートリッジ302が
プリンタ本体301から取り外される場合に、突起部材
309bおよび係合溝314aによってプリンタカート
リッジ302の所定位置に掛止されるとともに、押圧バ
ネ部材315によってプリンタカートリッジの所定位置
に押止される。よって、プリンタ本体301から取り外
されたプリンタカートリッジ302を持ち運んだりする
場合、そのプリンタカートリッジ302内で印字ヘッド
309が移動することを防止することができる。しか
も、上述したように、プリンタカートリッジ302のプ
リンタ本体301への着脱に連動して、印字ヘッド30
9をキャリッジ310へ着脱することができる。
【0156】また、このようにして、印字ヘッド309
はプリンタカートリッジ302の所定位置に掛止される
と共に押止されているので、プリンタカートリッジ30
2をプリンタ本体301に装着して印字ヘッド309を
キャリッジ310に装着する場合に、前もって、操作者
が印字ヘッド309を手で持って所定の位置に移動する
必要がなく、インクによる手の汚れを防止することがで
きる。
【0157】更に、プリンタカートリッジ302がプリ
ンタ本体301に装着され印字ヘッド309がキャリッ
ジ310に装着された場合に、リンク部材およびフレー
ム319のリンク押し部319aによって印字ヘッド3
09の押圧バネ部材315による押圧が解除される。よ
って、押圧バネ部材315によって妨害されることな
く、キャリッジ310に搭載された印字ヘッド309を
インクジェットプリンタ300内で往復移動させること
ができる。
【0158】以上、実施形態および好ましい実施例に基
づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態お
よび実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣
旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であるこ
とは容易に推察できるものである。
【0159】例えば、本実施形態では、インクパッケー
ジ30の全体を積層構造フィルム材で形成し、その凹部
32へインク抽出部材22を刺し込んでインクを抽出し
た。しかし、かかるインク抽出方法は、必ずしもこれに
限られるものではなく、インクパッケージを使用せず
に、インクカートリッジの内部にインクを直接密封して
も良い。この場合、インクカートリッジの一部に積層構
造フィルム材を溶着することにより、インク抽出部材を
刺し込む部分を形成し、その積層構造フィルム材にイン
ク抽出部材を刺し込んで、インクカートリッジ内のイン
クを抽出しても良い。尚、この場合、インクカートリッ
ジは、印刷に使用されるインクとの相性の良い材質、例
えば、ポリオキシメチレン(POM)系樹脂等で形成す
ると良い。
【0160】また、本実施形態における第3類型では、
各取付部材25における各インク抽出部材22の取付位
置は図9の前後方向の異なる位置にそれぞれ取り付けら
れ、各インクカートリッジ40の通穴42は各インク抽
出部材22に対応してそれぞれ穿設されていた。しか
し、かかる各取付部材25における各インク抽出部材2
2の取付位置や各インクカートリッジ40の通穴42の
穿設位置は、必ずしもこれに限られるものではない。例
えば、各インク抽出部材は、図9の前後方向の略同一位
置、即ち、図9の上下方向に一列になるように各取付部
材に取り付けても良い。この場合、各インクカートリッ
ジに穿設される通穴は、それぞれ略同一位置となり、各
インクカートリッジのカートリッジ本体を共通化するこ
とができるので、プリンタカートリッジ203全体とし
て部品の種類を減少することができる。
【0161】また、例えば、本実施形態における第3類
型では、複数個のインクカートリッジ40を使用した
が、かかるインクカートリッジは、必ずしもこれに限ら
れるものではなく、複数のインクカートリッジを一体成
形しても良い。この場合、インクカートリッジ内に収納
されたインクパッケージのうち隣接するインクパッケー
ジ同士間に仕切り部材を設けることにより、インクパッ
ケ同士の接触が防止される。よって、隣接するインクパ
ッケージ同士の接触による各インク密封部における内圧
変動が防止することができるのである。
【0162】また、本実施例では、リンク部材317を
上方へ押し上げるため、フレーム319の上端にリンク
押し部319aを形成した。しかし、リンク部材317
を上方へ押し上げる方法は、必ずしもこれに限られるも
のではなく、例えば、リンク部材を押し上げる部材をプ
リンタ本体に別途設けても良い。即ち、プリンタカート
リッジがプリンタ本体に装着された場合に、リンク部材
によって、押圧バネ部材を印字ヘッドの上方へ押し上げ
ることができれば良いのである。
【0163】
【発明の効果】請求項1に記載の画像形成装置によれ
ば、印字ヘッドは印字ヘッド装着手段によってカートリ
ッジ部材の装置本体への装着に連動してキャリッジに装
着されるので、従来の印刷装置のように交換ユニットを
印刷装置へ装着した後、印字ヘッドを手で摘んでキャリ
ッジへ装着する必要がなく、カートリッジ部材の装着作
業を簡素化することができるという効果がある。しか
も、印字ヘッドをキャリッジへ装着する際に印字ヘッド
を摘む必要がないので、インクで手が汚れてしまうこと
を防止することができるのである。
【0164】また、印字ヘッドはカートリッジ部材に往
復移動可能に配設され、かつ、着色剤供給手段はカート
リッジ部材の所定位置に配設されているので、駆動手段
は印字ヘッドとともに着色剤供給手段を往復移動させる
必要がない。よって、着色剤供給手段を往復移動させる
ために必要となる駆動力が不要となるので、その分、駆
動手段に加わる駆動負荷を低減して、駆動手段の消費電
力等を低減することができるという効果がある。
【0165】更に、カートリッジ部材は装置本体に着脱
自在に形成されているので、同一種類の別のカートリッ
ジ部材と容易に交換することができる。よって、印字ヘ
ッドの劣化による印字品質の低下や着色剤供給手段の劣
化が生じた場合に、印字ヘッドや着色剤供給手段の交換
作業を容易に行うことができるという効果がある。特
に、一のカートリッジ部材と、他のカートリッジ部材と
を必要に応じて交換する場合に、各カートリッジ部材は
印字ヘッドおよび着色剤供給手段をそれぞれ備えている
ので、着色剤の色替えによる異なる色の着色剤同士の混
色を防止することができるという効果がある。
【0166】請求項2に記載の画像形成装置によれば、
請求項1に記載の画像形成装置の奏する効果に加え、カ
ートリッジ部材に往復移動可能に配設された印字ヘッド
は、カートリッジ部材が装置本体から取り外される場合
に、押止部材によってカートリッジ部材の所定位置に押
止される。よって、装置本体から取り外されたカートリ
ッジ部材を持ち運んだりする場合、そのカートリッジ部
材内で印字ヘッドが移動してしまうことを防止すること
ができるという効果がある。また、印字ヘッドは押止部
材によってカートリッジ部材の所定位置に押止されるの
で、カートリッジ部材を装置本体に装着して印字ヘッド
をキャリッジに装着する場合に、前もって、操作者が印
字ヘッドを手で摘んで所定の位置へ移動する必要がな
く、インクによる手の汚れを防止することができるとい
う効果がある。
【0167】更に、カートリッジ部材が装置本体に装着
され印字ヘッドがキャリッジに装着された場合に、押止
解除部材によって、印字ヘッドの押止部材による押止が
解除される。よって、押止部材により妨害されることな
く、キャリッジに搭載された印字ヘッドを画像形成装置
内で往復移動させることができるという効果がある。
【0168】請求項3に記載の画像形成装置によれば、
請求項1または2に記載の画像形成装置の奏する効果に
加え、カートリッジ部材を装置本体に装着すると、支持
部材およびリンク部材によって、押止部材の付勢部によ
り下方へ付勢された延在部は上方へ向けて押し上げら
れ、押止部材による印字ヘッドの押止が解除される。よ
って、押止部材に妨害されることなく、キャリッジに搭
載された印字ヘッドを画像形成装置内で往復移動させる
ことができるという効果がある。
【0169】一方、カートリッジ部材を装置本体の上方
へ向けて移動させることにより、リンク部材および支持
部材による押止部材の延在部の押し上げが解除されて、
延在部が付勢部により下方へ付勢され、印字ヘッドがカ
ートリッジ部材の下方へ向けて押し付けるられる。よっ
て、カートリッジ部材に往復移動可能に配設された印字
ヘッドをカートリッジ部材の所定位置に押止することが
できるという効果がある。
【0170】請求項4に記載の画像形成装置によれば、
請求項3に記載の画像形成装置の奏する効果に加え、押
止部材の延在部は、押止部材の取着部近傍に当接するリ
ンク部材によって上方へ押し上げられる。よって、押止
部材の取着部近傍における延在部の上方への移動量に対
して、延在部の先端側の上方への移動量を大きくするこ
とができる。よって、リンク部材の略垂直方向への僅か
なスライドで、押止部材の延在部を印字ヘッドの上方へ
確実に押し上げることができるという効果がある。
【0171】請求項5に記載の画像形成装置によれば、
請求項3または4に記載の画像形成装置の奏する効果に
加え、装置本体に立設された支持部材は、フレーム体に
形成されている。よって、支持部材を別途設ける必要が
なく、画像形成装置の部品点数を減少させることができ
るという効果がある。
【0172】請求項6に記載の画像形成装置によれば、
請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置の奏す
る効果に加え、係止爪および係止溝によって、カートリ
ッジ部材に往復移動可能に配設された印字ヘッドを装置
本体に配設されたキャリッジへ固定することができると
いう効果がある。また、印字ヘッドをキャリッジに押し
込んで係止爪を係止溝に係止させる場合、押止部材の付
勢部により下方へ向けて付勢された押止部材の延在部に
よって、印字ヘッドは下方へ向けて押さえ付けられてい
るので、係止爪を容易に弾性変形させて係止溝に係止さ
せることができるという効果がある。
【0173】請求項7に記載の画像形成装置によれば、
請求項6に記載の画像形成装置の奏する効果に加え、第
2係止爪は、印字ヘッドまたはキャリッジの一方に配設
された係止爪の反対側の略同一位置に配設され、印字ヘ
ッドまたはキャリッジの他方に配設された第2係止溝に
係止されるので、係止爪および係止溝が係止されるの
と、略同時に、第2係止溝により第2係止爪を係止する
ことができる。よって、係止爪または第2係止爪のいず
れか一方が係止溝または第2係止溝によって先に係止さ
れることによる印字ヘッドの傾きを防止することができ
る。従って、印字ヘッドがキャリッジに装着される場合
に、印字ヘッドが傾いた状態でキャリッジへ無理に装着
されることを防止することができるという効果がある。
即ち、装置本体とカートリッジ部材との装着が繰り返し
行われる場合にも、その耐久性を向上させることができ
るという効果がある。
【0174】請求項8に記載の画像形成装置によれば、
印字ヘッドは印字ヘッド離脱手段によってカートリッジ
部材の装置本体からの取り外しに連動してキャリッジか
ら離脱されるので、従来の印刷装置のように交換ユニッ
トを印刷装置本体から取り外した後、印字ヘッドを摘ん
でキャリッジから取り外す必要がなく、カートリッジ部
材の取り外し作業を簡素化することができるという効果
がある。しかも、印字ヘッドをキャリッジから取り外す
際に印字ヘッドを手で摘む必要がないので、インクで手
が汚れてしまうことを防止することができるのである。
【0175】また、印字ヘッドはカートリッジ部材に往
復移動可能に配設され、かつ、着色剤供給手段はカート
リッジ部材の所定位置に配設されているので、駆動手段
は印字ヘッドとともに着色剤供給手段を往復移動させる
必要がない。よって、着色剤供給手段を往復移動させる
ために必要となる駆動力が不要となるので、その分、駆
動手段に加わる駆動負荷を低減して、駆動手段の消費電
力等を低減することができるという効果がある。
【0176】更に、カートリッジ部材は装置本体に着脱
自在に形成されているので、同一種類の別のカートリッ
ジ部材と容易に交換することができる。よって、印字ヘ
ッドの劣化による印字品質の低下や着色剤供給手段の劣
化が生じた場合に、印字ヘッドや着色剤供給手段の交換
作業を容易に行うことができるという効果がある。特
に、一のカートリッジ部材と、他のカートリッジ部材と
を必要に応じて交換する場合に、各カートリッジ部材は
印字ヘッドおよび着色剤供給手段をそれぞれ備えている
ので、着色剤の色替えによる異なる色の着色剤同士の混
色を防止することができるという効果がある。
【0177】請求項9に記載の画像形成装置によれば、
請求項1から8のいずれかに記載の画像形成装置の奏す
る効果に加え、カーリッジ部材を装置本体の上方へ向け
て移動させることにより、印字ヘッドに突設された突起
部材とカートリッジ部材に形成された係合溝とを係合す
ることができる。しかも、カートリッジ部材を更に上方
へ移動させることにより、印字ヘッドの突起部材がカー
トリッジ部材の係合溝に掛止され、印字ヘッドがカート
リッジ部材とともに持ち上げられるので、例えば、従来
の印刷装置のように交換ユニットを印刷装置本体から取
り外した後、印字ヘッドを摘んでキャリッジから取り外
す必要がなく、カートリッジ部材の取り外し作業を簡素
化することができるという効果がある。しかも、印字ヘ
ッドをキャリッジから取り外す際に印字ヘッドを手で摘
む必要がないので、インクで手が汚れてしまうことを防
止することができるのである。また、印字ヘッドに突設
された突起部材とカートリッジ部材に形成された係合溝
とを係合させて、印字ヘッドをカートリッジ部材の係合
溝に掛止することにより、カートリッジ部材に往復移動
可能に配設された印字ヘッドをカートリッジ部材の所定
位置に駐止することができるという効果がある。
【0178】一方、カートリッジ部材を装置本体に装着
すると、係合溝は印字ヘッドの突起部材の下端より下方
に配設されて、両者の係合は解除される。よって、係合
溝によって妨害されることなく、キャリッジに搭載され
た印字ヘッドを画像形成装置内で往復移動させることが
できるという効果がある。
【0179】請求項10に記載の画像形成装置によれ
ば、請求項9に記載の画像形成装置の奏する効果に加
え、突起部材の縁部分のうち係合溝に対向する部分に
は、曲面または面取りが形成されているので、かかる曲
面または面取りを介して、印字ヘッドの突起部材をカー
トリッジ部材の係合溝へ容易に填め込むことができると
いう効果がある。
【0180】請求項11に記載の画像形成装置によれ
ば、請求項9または10に記載の画像形成装置の奏する
効果に加え、印字ヘッドの突起部材はカートリッジ部材
の係合溝と略等しい大きさに形成されているので、突起
部材を係合溝にガタつかせることなく填め込むことがで
きるという効果がある。
【0181】請求項12に記載の画像形成装置によれ
ば、請求項1から11のいずれかに記載の画像形成装置
の奏する効果に加え、着色剤は、カートリッジ部材の所
定位置に配設された着色剤カートリッジ部材に充填さ
れ、その着色剤カートリッジ部材から着色剤移送手段を
介して、駆動手段により往復移動されるキャリッジに搭
載される印字ヘッドへ移送される。よって、駆動手段は
印字ヘッドとともに着色剤カートリッジ部材を往復移動
させる必要がなく、駆動手段に加わる駆動負荷が低減さ
れるので、駆動手段の消費電力などを低減することがで
きるという効果がある。
【0182】請求項13に記載の画像形成装置によれ
ば、請求項1から12のいずれかに記載の画像形成装置
の奏する効果に加え、着色剤カートリッジ部材はカート
リッジ部材に着脱自在に装着されているので、印字ヘッ
ドが正常に機能する場合に、着色剤カートリッジ部材の
みを交換することができる。よって、例えば、着色剤カ
ートリッジ部材内の着色剤がなくなった場合に、使用済
みの着色剤カートリッジ部材をカートリッジ部材から取
り外して、未使用の着色剤カートリッジ部材に交換する
ことができるので、カートリッジ部材の全体を交換する
場合に比べて、交換コストを低減することができるとい
う効果がある。
【0183】請求項14に記載のカートリッジ部材によ
れば、印字ヘッドは印字ヘッド装着手段によってケース
体の画像形成装置本体への装着に連動してキャリッジに
装着されるので、従来の印刷装置のように交換ユニット
を印刷装置へ装着した後、印字ヘッドを手で摘んでキャ
リッジへ装着する必要がなく、カートリッジ部材の装着
作業を簡素化することができるという効果がある。しか
も、印字ヘッドをキャリッジへ装着する際に印字ヘッド
を摘む必要がないので、インクで手が汚れてしまうこと
を防止することができるのである。
【0184】また、印字ヘッドはケース体に往復移動可
能に配設され、かつ、着色剤供給手段はケース体の所定
位置に配設されているので、キャリッジは印字ヘッドと
ともに着色剤供給手段を往復移動させる必要がない。よ
って、着色剤供給手段を往復移動させるために必要とな
る駆動力が不要となるので、その分、キャリッジに加わ
る駆動負荷を低減して、画像形成装置の消費電力等を低
減することができるという効果がある。
【0185】更に、カートリッジ部材のケース体は、画
像形成装置本体に着脱自在に形成されているので、同一
種類の別のカートリッジ部材と容易に交換することがで
きる。よって、印字ヘッドの劣化による印字品質の低下
や着色剤供給手段の劣化が生じた場合に、印字ヘッドや
着色剤供給手段の交換作業を容易に行うことができると
いう効果がある。特に、一のカートリッジ部材と、他の
カートリッジ部材とを必要に応じて交換する場合に、各
カートリッジ部材は印字ヘッドおよび着色剤供給手段を
それぞれ備えているので、着色剤の色替えによる異なる
色の着色剤同士の混色を防止することができるという効
果がある。
【0186】また、着色剤供給手段がケース体の所定位
置に配設されているので、キャリッジに加わる負荷が着
色剤の消費に伴って変動しない。よって、印字ヘッドが
搭載された印字ヘッドの往復移動速度の変動が防止され
るので、均一かつ良好な印字品質を得ることができると
いう効果がある。また、着色剤の消費量の変化に応じて
印字ヘッドの移動速度を制御する制御手段が不要となる
ので、画像形成装置本体の製造コストを低減することが
できるという効果がある。
【0187】請求項15に記載のカートリッジ部材によ
れば、請求項14に記載のカートリッジ部材の奏する効
果に加え、ケース体に往復移動可能に配設された印字ヘ
ッドは、ケース体が画像形成装置本体から取り外される
場合に、押止部材によってケース体の所定位置に押止さ
れる。よって、画像形成装置本体から取り外されたカー
トリッジ部材を持ち運んだりする場合、そのケース体内
で印字ヘッドが移動してしまうことを防止することがで
きるという効果がある。また、印字ヘッドは押止部材に
よってケース体の所定位置に押止されるので、ケース体
を画像形成装置本体に装着して印字ヘッドをキャリッジ
に装着する場合に、前もって、操作者が印字ヘッドを手
で摘んで所定の位置へ移動する必要がなく、インクによ
る手の汚れを防止することができるという効果がある。
【0188】更に、ケース体が画像形成装置本体に装着
され印字ヘッドがキャリッジに装着された場合に、押止
解除部材によって、印字ヘッドの押止部材による押止が
解除される。よって、カートリッジ部材が画像形成装置
本体に装着される場合に、キャリッジに搭載された印字
ヘッドを押止部材により妨害されることなく、画像形成
装置内で往復移動させることができるという効果があ
る。
【0189】請求項16に記載の画像形成装置によれ
ば、請求項14または15に記載のカートリッジ部材の
奏する効果に加え、ケース体を画像形成装置本体に装着
すると、支持部材およびリンク部材によって、押止部材
の付勢部により下方へ付勢された延在部は上方へ向けて
押し上げられ、押止部材による印字ヘッドの押止が解除
される。よって、押止部材に妨害されることなく、キャ
リッジに搭載された印字ヘッドを画像形成装置内で往復
移動させることができるという効果がある。
【0190】一方、ケース体を画像形成装置本体の上方
へ向けて移動させることにより、リンク部材および支持
部材による押止部材の延在部の押し上げが解除されて、
延在部が付勢部により下方へ付勢され、印字ヘッドがケ
ース体の下方へ向けて押し付けるられる。よって、ケー
ス体に往復移動可能に配設された印字ヘッドをケース体
の所定位置に押止することができるという効果がある。
【0191】請求項17に記載のカートリッジ部材によ
れば、請求項16に記載のカートリッジ部材の奏する効
果に加え、押止部材の延在部は、押止部材の取着部近傍
に当接するリンク部材によって上方へ押し上げられる。
よって、押止部材の取着部近傍における延在部の上方へ
の移動量に対して、延在部の先端側の上方への移動量を
大きくすることができる。よって、リンク部材の略垂直
方向への僅かなスライドで、押止部材の延在部を印字ヘ
ッドの上方へ確実に押し上げることができるという効果
がある。
【0192】請求項18に記載のカートリッジ部材によ
れば、請求項14から17のいずれかに記載のカートリ
ッジ部材の奏する効果に加え、係止爪および係止溝によ
って、ケース体に往復移動可能に配設された印字ヘッド
を画像形成装置本体に配設されたキャリッジへ固定する
ことができるという効果がある。また、印字ヘッドをキ
ャリッジに押し込んで係止爪を係止溝に係止させる場
合、押止部材の付勢部により下方へ向けて付勢された押
止部材の延在部によって、印字ヘッドは下方へ向けて押
さえ付けられているので、係止爪を容易に弾性変形させ
て係止溝に係止させることができるという効果がある。
【0193】請求項19に記載のカートリッジ部材によ
れば、請求項18に記載のカートリッジ部材の奏する効
果に加え、第2係止爪は、印字ヘッドまたはキャリッジ
の一方に配設された係止爪の反対側の略同一位置に配設
され、印字ヘッドまたはキャリッジの他方に配設された
第2係止溝に係止されるので、係止爪および係止溝が係
止されるのと、略同時に、第2係止溝により第2係止爪
を係止することができる。よって、係止爪または第2係
止爪のいずれか一方が係止溝または第2係止溝によって
先に係止されることによる印字ヘッドの傾きを防止する
ことができる。従って、印字ヘッドがキャリッジに装着
される場合に、印字ヘッドが傾いた状態でキャリッジへ
無理に装着されることを防止することができるという効
果がある。即ち、カートリッジ部材と画像形成装置本体
との装着が繰り返し行われる場合にも、その耐久性を向
上させることができるという効果がある。
【0194】請求項20に記載のカートリッジ部材によ
れば、印字ヘッドは印字ヘッド離脱手段によってケース
体の画像形成装置本体からの取り外しに連動してキャリ
ッジから離脱されるので、従来の印刷装置のように交換
ユニットを印刷画像形成装置本体から取り外した後、印
字ヘッドを摘んでキャリッジから取り外す必要がなく、
カートリッジ部材の取り外し作業を簡素化することがで
きるという効果がある。しかも、印字ヘッドをキャリッ
ジから取り外す際に印字ヘッドを手で摘む必要がないの
で、インクで手が汚れてしまうことを防止することがで
きるのである。
【0195】また、印字ヘッドはケース体に往復移動可
能に配設され、かつ、着色剤供給手段はケース体の所定
位置に配設されているので、キャリッジは印字ヘッドと
ともに着色剤供給手段を往復移動させる必要がない。よ
って、着色剤供給手段を往復移動させるために必要とな
る駆動力が不要となるので、その分、キャリッジに加わ
る駆動負荷を低減して、画像形成装置の消費電力等を低
減することができるという効果がある。
【0196】更に、カートリッジ部材のケース体は、画
像形成装置本体に着脱自在に形成されているので、同一
種類の別のカートリッジ部材と容易に交換することがで
きる。よって、印字ヘッドの劣化による印字品質の低下
や着色剤供給手段の劣化が生じた場合に、印字ヘッドや
着色剤供給手段の交換作業を容易に行うことができると
いう効果がある。特に、一のカートリッジ部材と、他の
カートリッジ部材とを必要に応じて交換する場合に、各
カートリッジ部材は印字ヘッドおよび着色剤供給手段を
それぞれ備えているので、着色剤の色替えによる異なる
色の着色剤同士の混色を防止することができるという効
果がある。
【0197】また、着色剤供給手段がケース体の所定位
置に配設されているので、キャリッジに加わる負荷が着
色剤の消費に伴って変動しない。よって、印字ヘッドが
搭載されたキャリッジの往復移動速度の変動が防止され
るので、均一かつ良好な印字品質を得ることができると
いう効果がある。また、着色剤の消費量の変化に応じて
印字ヘッドの移動速度を制御する制御手段が不要となる
ので、画像形成装置本体の製造コストを低減することが
できるという効果がある。
【0198】請求項21に記載のカートリッジ部材によ
れば、請求項14から20のいずれかに記載のカートリ
ッジ部材の奏する効果に加え、ケース体を画像形成装置
本体の上方へ向けて移動させることにより、印字ヘッド
に突設された突起部材とケース体に形成された係合溝と
を係合することができる。しかも、ケース体を更に上方
へ移動させることにより、印字ヘッドの突起部材がケー
ス体の係合溝に掛止され、印字ヘッドがケース体ととも
に持ち上げられるので、例えば、従来の印刷装置のよう
に交換ユニットを印刷画像形成装置本体から取り外した
後、印字ヘッドを摘んでキャリッジから取り外す必要が
なく、カートリッジ部材の取り外し作業を簡素化するこ
とができるという効果がある。
【0199】しかも、印字ヘッドをキャリッジから取り
外す際に印字ヘッドを手で摘む必要がないので、インク
で手が汚れてしまうことを防止することができるのであ
る。また、印字ヘッドに突設された突起部材とケース体
に形成された係合溝とを係合させて、印字ヘッドをケー
ス体の係合溝に掛止することにより、ケース体に往復移
動可能に配設された印字ヘッドをケース体の所定位置に
駐止することができるという効果がある。
【0200】一方、カートリッジ部材のケース体を画像
形成装置本体に装着すると、係合溝は印字ヘッドの突起
部材の下端より下方に配設されて、両者の係合は解除さ
れる。よって、係合溝によって妨害されることなく、キ
ャリッジに搭載された印字ヘッドを画像形成装置内で往
復移動させることができるという効果がある。
【0201】請求項22に記載のカートリッジ部材によ
れば、請求項21に記載のカートリッジ部材の奏する効
果に加え、突起部材の縁部分のうち係合溝に対向する部
分には、曲面または面取りが形成されているので、かか
る曲面または面取りを介して、印字ヘッドの突起部材を
ケース体の係合溝へ容易に填め込むことができるという
効果がある。
【0202】請求項23に記載のカートリッジ部材によ
れば、請求項21または22に記載のカートリッジ部材
の奏する効果に加え、印字ヘッドの突起部材はケース体
の係合溝と略等しい大きさに形成されているので、突起
部材を係合溝にガタつかせることなく填め込むことがで
きるという効果がある。
【0203】請求項24に記載のカートリッジ部材によ
れば、請求項14から23のいずれかに記載のカートリ
ッジ部材の奏する効果に加え、着色剤は、ケース体の所
定位置に配設された着色剤カートリッジ部材に充填さ
れ、その着色剤カートリッジ部材から着色剤移送手段を
介して、画像形成装置内を往復移動するキャリッジに搭
載された印字ヘッドへ移送される。よって、キャリッジ
は印字ヘッドとともに着色剤カートリッジ部材を往復移
動させる必要がなく、キャリッジに加わる駆動負荷が低
減されるので、その分、画像形成装置の消費電力等を低
減することができるという効果がある。
【0204】請求項25に記載のカートリッジ部材によ
れば、請求項14から24のいずれかに記載のカートリ
ッジ部材の奏する効果に加え、着色剤カートリッジ部材
はケース体に着脱自在に装着されているので、印字ヘッ
ドが正常に機能する場合に、着色剤カートリッジ部材の
みを交換することができる。よって、例えば、着色剤カ
ートリッジ部材内の着色剤がなくなった場合に、使用済
みの着色剤カートリッジ部材をケース体から取り外し
て、未使用の着色剤カートリッジ部材に交換することが
できるので、カートリッジ部材の全体を交換する場合に
比べて、交換コストを低減することができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の第1類型であるインクジ
ェットプリンタおよびプリンタカートリッジの概略構成
を説明するための分解斜視概念図である。
【図2】印字ヘッドのノズルの部分断面概念図である。
【図3】インクカートリッジの分解斜視図である。
【図4】積層構造フィルム材の厚さが異なるインクパッ
ケージについて比較したグラフである。
【図5】インク密封部における縦方向長さと横方向長さ
との比率(縦横比)が異なるインクパッケージについて
比較したグラフである。
【図6】インク密封部の縦方向長さ又は横方向長さのう
ち一方の長さが異なるインクパッケージについて比較し
たグラフである。
【図7】インク抽出部材の外径とインクパッケージに負
荷される押圧力との関係を示した図である。
【図8】本実施形態の第2類型におけるインクジェット
プリンタおよびプリンタカートリッジの分解斜視図であ
る。
【図9】本実施形態の第3類型におけるインクジェット
プリンタおよびプリンタカートリッジの分解斜視図であ
る。
【図10】本発明の一実施例であるインクジェットプリ
ンタの正面図である。
【図11】図10のXI−XI線におけるインクジェッ
トプリンタの内部構造を概略的に示した側断面図であ
る。
【図12】図11のXII−XII線におけるインクジ
ェットプリンタの内部構成を概略的に示した正面図であ
る。
【図13】本実施例におけるインクジェットプリンタの
左側部分を拡大した概略的な側断面図である。
【図14】本実施例における印字ヘッドがキャリッジに
装着され、かつ、印字ヘッドが押圧バネ部材により押圧
された状態を示したインクジェットプリンタの側断面図
である。
【図15】本実施例におけるインクジェットプリンタの
部分的な分解断面図である。
【符号の説明】
1,100,200,300 インクジェットプリンタ
(画像形成装置) 2,301 プリンタ本体(装置本
体、画像形成装置本体) 3,103,203,302 プリンタカートリッジ
(カートリッジ部材) 6,310 キャリッジ 7,320 CRモータ(駆動手段の
一部) 7a 駆動プーリ(駆動手段の
一部) 7b 従動プーリ(駆動手段の
一部) 7c ベルト(駆動手段の一
部) 17,313 ガイドバー(駆動手段の
一部) 21,121 印字ヘッド 221,222,309 印字ヘッド 21a,309a ノズル 21b ノズル口 22 インク抽出部材(着色剤
移送手段の一部、着色剤供給手段の一部) 23,312 インク供給チューブ(着
色剤移送手段の一部、着色剤供給手段の一部) 24,25 取付部材(着色剤移送手
段の一部、着色剤供給手段の一部) 26,302a カートリッジフレーム
(ケース体、カートリッジ部材の一部) 30 インクパッケージ(着色
剤カートリッジ部材の一部、着色剤供給手段の一部) 40,311 インクカートリッジ(着
色剤カートリッジ部材の一部、着色剤供給手段の一部) 309b 突起部材(印字ヘッド離
脱手段の一部) 309c 係止溝 309d 凹部(第2係止溝) 309e 突出部 310a 係止爪 310b 凸部(第2係止爪) 314 保持部材 314a 係合溝(印字ヘッド離脱
手段の一部) 315 押圧バネ部材(押止部
材、印字ヘッド装着手段の一部) 315a 押圧部(押止部材の延在
部) 315b 当接部(押止部材の付勢
部) 315c 取着部(押止部材の取着
部) 317 リンク部材(押止解除部
材の一部、印字ヘッド装着手段の一部) 318 ガイド部材(押止解除部
材の一部、印字ヘッド装着手段の一部) 319 フレーム(フレーム体) 319a リンク押し部(支持部
材) A 縦方向長さ B 横方向長さ d 外径 h 縦横比 M メニスカス PP 印刷用紙 w 厚さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河合 貴光 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤を印刷用紙に付着して印刷を行う
    印字ヘッドと、その印字ヘッドへ着色剤を供給する着色
    剤供給手段と、前記印字ヘッドを着脱可能に搭載して往
    復移動するキャリッジと、そのキャリッジを駆動して往
    復移動させる駆動手段とを備えた画像形成装置におい
    て、 前記キャリッジおよび駆動手段が配設される装置本体
    と、 その装置本体に着脱可能に形成されるとともに、前記印
    字ヘッドが往復移動可能に配設され、かつ、前記着色剤
    供給手段が所定位置に配設されるカートリッジ部材と、 そのカートリッジ部材の前記装置本体への装着に連動し
    て、前記印字ヘッドを前記キャリッジに装着する印字ヘ
    ッド装着手段とを備えていることを特徴とする画像形成
    装置。
  2. 【請求項2】 前記印字ヘッド装着手段は、前記カート
    リッジ部材が前記装置本体から取り外される場合に、前
    記印字ヘッドを前記カートリッジ部材の所定位置に押止
    する押止部材と、 前記カートリッジ部材が前記装置本体に装着され前記印
    字ヘッドが前記キャリッジに装着される場合に、前記押
    止部材による前記印字ヘッドの押止を解除する押止解除
    部材とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の
    画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記カートリッジ部材は、前記装置本体
    の略垂直方向に着脱可能に形成され、 前記印字ヘッド装着手段は、前記印字ヘッドの上下方へ
    向けて揺動可能に延出された延在部と、その延在部を下
    方へ向けて付勢する付勢部と、その付勢部および延在部
    を前記カートリッジ部材に取着する取着部とを有する押
    止部材と、 その押止部材の延在部を上方へ押し上げるため前記カー
    トリッジ部材の着脱方向へスライド可能に前記カートリ
    ッジ部材に配設されるリンク部材と、そのリンク部材の
    下端に当接しつつ押し上げるため前記装置本体から略垂
    直方向へ向けて立設される支持部材とを有する押止解除
    部材とを備えていることを特徴とする請求項1または2
    に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記リンク部材は、前記押止部材の取着
    部近傍の下方に配設されていることを特徴とする請求項
    3に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記支持部材は、前記キャリッジの往復
    移動を案内するガイドバー等が横架されるフレーム体に
    形成されていることを特徴とする請求項3または4に記
    載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記印字ヘッドまたはキャリッジの一方
    に配設され弾性材料で形成された係止爪と、前記印字ヘ
    ッドまたはキャリッジの他方に配設され前記係止爪が係
    止される係止溝とを備えていることを特徴とする請求項
    1から5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記印字ヘッドまたはキャリッジの一方
    であって前記係止爪の反対側の略同一位置に配設された
    第2係止爪と、前記印字ヘッドまたはキャリッジの他方
    に配設され前記第2係止爪が係止される第2係止溝とを
    備えていることを特徴とする請求項6に記載の画像形成
    装置。
  8. 【請求項8】 着色剤を印刷用紙に付着して印刷を行う
    印字ヘッドと、その印字ヘッドへ着色剤を供給する着色
    剤供給手段と、前記印字ヘッドを着脱可能に搭載して往
    復移動するキャリッジと、そのキャリッジを駆動して往
    復移動させる駆動手段とを備えた画像形成装置におい
    て、 前記キャリッジおよび駆動手段が配設される装置本体
    と、 その装置本体に着脱可能に形成されるとともに、前記印
    字ヘッドが往復移動可能に配設され、かつ、前記着色剤
    供給手段が所定位置に配設されるカートリッジ部材と、 そのカートリッジ部材の前記装置本体からの取り外しに
    連動して、前記印字ヘッドを前記キャリッジから離脱さ
    せる印字ヘッド離脱手段とを備えていることを特徴とす
    る画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記カートリッジ部材は、前記装置本体
    の略垂直方向に着脱可能に形成され、そのカートリッジ
    部材の前記装置本体からの取り外しに連動して、前記印
    字ヘッドを前記キャリッジから離脱させる印字ヘッド離
    脱手段を備えており、 その印字ヘッド離脱手段は、前記印字ヘッドから外方へ
    向けて突設される突起部材と、前記カートリッジ部材に
    形成され前記突起部材の下端より下方に配設される係合
    溝とを備えていることを特徴とする請求項1から8のい
    ずれかに記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記突起部材は、その縁部分のうち前
    記係合溝に対向する部分に、曲面または面取りが形成さ
    れていることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装
    置。
  11. 【請求項11】 前記突起部材は、前記係止溝と略等し
    い大きさに形成されていることを特徴とする請求項9ま
    たは10に記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記着色剤供給手段は、前記カートリ
    ッジ部材の所定位置に配設され着色剤が充填される着色
    剤カートリッジ部材と、その着色剤カートリッジ部材と
    前記印字ヘッドとを連結し、前記着色剤カートリッジ部
    材から前記印字ヘッドへ着色剤を移送する着色剤移送手
    段とを備えていることを特徴とする請求項1から11の
    いずれかに記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記着色剤供給手段は、着色剤が充填
    される着色剤カートリッジ部材を備えており、 その着色剤カートリッジ部材は、前記カートリッジ部材
    に着脱可能に装着されていることを特徴とする請求項1
    から12のいずれかに記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 画像形成装置本体に配設されるキャリ
    ッジに着脱可能に搭載され往復移動されるとともに、着
    色剤を印刷用紙に付着して印刷を行う印字ヘッドと、 その印字ヘッドへ着色剤を供給する着色剤供給手段と、 その着色剤供給手段が所定位置に配設され、かつ、前記
    印字ヘッドが往復移動可能に配設されるとともに、画像
    形成装置本体に着脱可能に形成されたケース体と、 そのケース体に配設され、そのケース体の画像形成装置
    本体への装着に連動して、前記印字ヘッドをキャリッジ
    に装着する印字ヘッド装着手段とを備えていることを特
    徴とするカートリッジ部材。
  15. 【請求項15】 前記印字ヘッド装着手段は、前記ケー
    ス体が画像形成装置本体から取り外される場合に、前記
    印字ヘッドを前記ケース体の所定位置に押止する押止部
    材と、 前記ケース体が画像形成装置本体に装着され前記印字ヘ
    ッドがキャリッジに装着される場合に、前記押止部材に
    よる前記印字ヘッドの押止を解除する押止解除部材とを
    備えていることを特徴とする請求項14に記載のカート
    リッジ部材。
  16. 【請求項16】 前記ケース体は、画像形成装置本体の
    略垂直方向に着脱可能に形成され、 前記印字ヘッド装着手段は、前記印字ヘッドの上下方へ
    向けて揺動可能に延出される延在部と、その延在部を下
    方へ向けて付勢する付勢部と、その付勢部および延在部
    を前記ケース体に取着する取着部とを有する押止部材
    と、 その押止部材の延在部を上方へ押し上げるために、前記
    ケース体の着脱方向へスライド可能に前記ケース体に配
    設されるとともに、画像形成装置本体から略垂直方向へ
    向けて立設される支持部材により上方へ押し上げられる
    リンク部材とを備えていることを特徴とする請求項14
    または15に記載のカートリッジ部材。
  17. 【請求項17】 前記リンク部材は、前記押止部材の取
    着部近傍の下方に配設されていることを特徴とする請求
    項16に記載のカートリッジ部材。
  18. 【請求項18】 前記印字ヘッドまたはキャリッジの一
    方に配設され弾性材料で形成された係止爪と、前記印字
    ヘッドまたはキャリッジの他方に配設され前記係止爪が
    係止される係止溝とを備えていることを特徴とする請求
    項14から17のいずれかに記載のカートリッジ部材。
  19. 【請求項19】 前記印字ヘッドまたはキャリッジの一
    方であって前記係止爪の反対側の略同一位置に配設され
    た第2係止爪と、前記印字ヘッドまたはキャリッジの他
    方に配設され前記第2係止爪が係止される第2係止溝と
    を備えていることを特徴とする請求項18に記載のカー
    トリッジ部材。
  20. 【請求項20】 画像形成装置本体に配設されるキャリ
    ッジに着脱可能に搭載され往復移動されるとともに、着
    色剤を印刷用紙に付着して印刷を行う印字ヘッドと、 その印字ヘッドへ着色剤を供給する着色剤供給手段と、 その着色剤供給手段が所定位置に配設され、かつ、前記
    印字ヘッドが往復移動可能に配設されるとともに、画像
    形成装置本体に着脱可能に形成されたケース体と、 そのケース体に配設され、そのケース体の画像形成装置
    本体からの取り外しに連動して、前記印字ヘッドをキャ
    リッジから離脱させる印字ヘッド離脱手段とを備えてい
    ることを特徴とするカートリッジ部材。
  21. 【請求項21】 前記ケース体は、画像形成装置本体の
    略垂直方向に着脱可能に形成され、そのケース体の画像
    形成装置本体からの取り外しに連動して、前記印字ヘッ
    ドをキャリッジから離脱させる印字ヘッド離脱手段を備
    えており、 その印字ヘッド離脱手段は、前記印字ヘッドから外方へ
    向けて突設される突起部材と、前記ケース体に形成され
    前記突起部材の下端より下方に配設される係合溝とを備
    えていることを特徴とする請求項14から20のいずれ
    かに記載のカートリッジ部材。
  22. 【請求項22】 前記突起部材は、その縁部分のうち前
    記係合溝に対向する部分に、曲面または面取りが形成さ
    れていることを特徴とする請求項21に記載のカートリ
    ッジ部材。
  23. 【請求項23】 前記突起部材は、前記係止溝と略等し
    い大きさに形成されていることを特徴とする請求項21
    または22に記載のカートリッジ部材。
  24. 【請求項24】 前記着色剤供給手段は、前記ケース体
    の所定位置に配設され着色剤が充填される着色剤カート
    リッジ部材と、その着色剤カートリッジ部材と前記印字
    ヘッドとを連結し、前記着色剤カートリッジ部材から前
    記印字ヘッドへ着色剤を移送する着色剤移送手段とを備
    えていることを特徴とする請求項14から23のいずれ
    かに記載のカートリッジ部材。
  25. 【請求項25】 前記着色剤供給手段は、着色剤が充填
    される着色剤カートリッジ部材を備えており、 その着色剤カートリッジ部材は、前記ケース体に着脱可
    能に装着されていることを特徴とする請求項14から2
    4のいずれかに記載のカートリッジ部材。
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