JP2005014311A - ゴムの射出成形用ノズル - Google Patents

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Abstract

【課題】部分的に過剰な昇温を抑え、昇温ムラをなくすことができ、しかも加硫時間の短縮を図ることができるゴムの射出成形用ノズルを提供する。
【解決手段】射出用流路5の一部が非円形の断面を有するオリフィス6として形成し、このオリフィス6を、その断面形状において中心部で交叉連続して、かつ該中心部から略等角度間隔で3方以上の数方向に延びるスリット6aの組み合わせによる交叉スリット形状、例えば十字形状とする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防振ゴム等のゴム製品の射出成形に使用するゴムの射出成形用ノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
例えば、自動車用の防振ゴム等のゴム製部品その他の比較的小さいゴム製品は、一般に射出成形によって製造されており、プリプラ方式の射出成形機、あるいはインラインスクリュー方式の射出成形機が主に使用される。
【0003】
これらの射出成形機は、いずれの場合も、射出用シリンダーの先端部にゴムの射出成形用のノズルが設けられている。
【0004】
通常、ゴムの射出成形用ノズルは、射出用シリンダーに対する取付部の側から先端に向って貫通する射出用流路を有し、この流路の一部に流路径を絞ることによりゴムの流速を速めるためのオリフィスが設けられている。これにより、前記シリンダーから押出された加熱状態のゴムが、前記流路を流通するとともに、前記オリフィスによる絞り効果で流速が速められて、ノズル先端より成形金型のスプルーに高速で射出され、キャビティに注入されるようになっている。
【0005】
従来より、断面形状が単純な円形のオリフィスを有するノズルが使用されているが、該オリフィスの径を絞ることにより、射出速度が上がり、ノズル内壁面との摩擦でゴムの発熱を促し、ある程度の昇温の効果が得られることは知られていた。
【0006】
しかしながら、単なる円形のオリフィスの場合には、中央部と外周部とで発熱の度合いが異なり、例えばオリフィスを通過するゴムの外周部では、オリフィス内壁面との摩擦力を受けることでゴム内のせん断応力が大きくなり、ある程度は昇温の効果は得られるものの、中央部では発熱温度がそれほど上がらず、射出されるゴム内部で温度差が生じ、例えば、ノズルのオリフィス径が2.5mm、射出ポットの調節設定温度が95℃(実温度100℃〜110℃)、フリーショットゴムの温度が130℃〜140℃(中心部付近と外周部の平均温度)の場合、前記温度差が100℃近くにもなる。
【0007】
そのため、前記のように温度差のあるゴムをそのまま成形金型のキャビティに注入すると、中央部の流側の速い部分がオリフィス部分で滞留することなく先行してキャビティに到達する。また、キャビティでは、注入されたゴムの中央部の低温ゴム部分がキャビティ空間の広い部分に溜まり、やや遅れてキャビティに到達する外周部のゴムがその周囲の成形金型の壁面近くに流れ込むことになり、前記の低温ゴム部分を包み込む状態になる。
【0008】
このような状態で、成形金型により熱伝導率の悪いゴムを外側から加熱することになるので、先行してキャビティに流入しかつ中央部に溜まることになる前記低温ゴム部分の昇温に時間を要し、その結果、加硫時間の短縮の効果を望めないものであった。
【0009】
そこで、本出願人は、前記ノズルのオリフィスの断面形状を、昇温効果の高い非円形断面にすることを提案している(下記の特許文献1)。すなわち、下記の特許文献1においては、前記オリフィスの断面形状を、一方向に長く、かつ長軸方向の両端部において、該両端に近くなるほど長軸方向と直交する方向の寸法が小さくなる扁平形状にすることを提案しており、さらに、中心部に島を有するクロス状の部材を配して、オリフィスを複数に分離形成したもの、あるいは複数の小孔を配設したものが示されている。
【0010】
しかしながら、特許文献1に開示された特殊な扁平形状をなすオリフィスは、断面における長軸方向両端部付近のゴムが中央部に比して過剰に昇温することになり、そのため昇温ムラが生じるおそれがあり、昇温効果の制御が難しく、結果的に加硫時間の短縮の効果が充分に得られないものである。また、中心部に島をなすクロス状の部材を設けて複数に分離したものや、複数の小孔を設けたものについても、過剰な昇温を抑えるのが難しく、昇温ムラが生じ易いものである。
【0011】
本発明は、上記に鑑みてなしたものであり、部分的に過剰な昇温を抑え、昇温ムラをなくすことができ、しかも加硫時間の短縮を図ることができるゴムの射出成形用ノズルを提供するものである。
【0012】
【特許文献1】
特許第3079476号公報 (図3〜図9)
【0013】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明は、射出用流路の一部が非円形の断面を有するオリフィスとして形成されてなるゴムの射出成形用ノズルであって、前記オリフィスが、その断面形状において、中心部で交叉連続して、該中心部から略等角度間隔で3方以上の数方向に延びるスリットの組み合わせによる交叉スリット形状をなしていることを特徴とする。
【0014】
このゴムの射出成形用ノズルを使用して、ゴム製品を射出成形した場合、成形材料のゴムが前記射出用流路のオリフィスを通過する際、前記の交叉スリット形状のオリフィスのために、同じ断面積を持つ断面円形のもの、さらには扁平形状をなすものに比して、この部分を通過するゴムの接触面積が増すとともに、該オリフィスを通過するゴムがその中央部においてもスリット外周部と略同程度の間隙の部分を流れることになる。
【0015】
そのため、ゴム自体の内部発熱の効果が高められ、オリフィスを通過するゴム全体としての内部発熱による温度上昇が効果的に、かつ外周部と中央部とで略均一に昇温することになり、昇温ムラが抑えられる。その結果、加硫時間を短縮することができる。
【0016】
また、前記オリフィスが、その断面形状において4方に延びるスリットにより十字状をなしていると、前記の昇温効果をさらに良好に発揮でき、しかもゴムの射出時間を速くできて、加硫時間の短縮効果を高めることができる。
【0017】
特に、前記オリフィスの各スリットが、該オリフィスの断面形状における中心部側ほどスリット幅が狭く形成されていると、該オリフィスを通過するゴムの中央部での昇温の効果が大きくなる一方、外周部での過剰な昇温を抑えることができ、該オリフィスを通過するゴムの昇温の効果がさらに均一化することになって、昇温ムラが生じ難くなる。またそのため、ゴムの発熱を利用した昇温効果を充分に発揮でき、しかもその昇温効果の制御が容易になり、また射出速度を速めることができ、加硫時間の短縮の効果を高めることができる。
【0018】
前記オリフィスの断面積が、前記射出用流路における前記オリフィスより下流側流路の断面積の35〜70%であるのが実施上好ましい。すなわち、オリフィスの断面積が前記範囲より小さくなると、射出時間が長くなり、また前記断面積が前記範囲より大きくなると、昇温の効果が充分に得られなくなる。
【0019】
例えば、前記射出用流路における前記オリフィスより下流側流路の内径が5.5mm〜6.5mmであるものにおいて、前記オリフィスの断面積が9mm以上、20mm以下であるのが好ましい。これにより、前記オリフィスより下流側流路の断面積に対する前記オリフィスの断面積の割合が、前記範囲に確保できて、オリフィス効果を良好に発揮でき、昇温ムラを生じさせずに効果的に昇温できることになる。
【0020】
前記オリフィスの断面において、前記各スリットが交叉する中心部における内接円径が2.3mm以下であり、各スリットの中心部の幅が1.6mm以下であるのが好ましく、前記の断面積を確保できて、昇温効果、昇温ムラ抑制の効果および加硫時間の減少の効果を良好に発揮できるものとなる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0022】
図1〜図3は、本発明にかかるゴム射出成形用ノズルの一つの実施例を示している。
【0023】
この実施例の射出成形用ノズル1は、従来のノズルと同様に、射出成形機30の射出用シリンダー31の先端部に取付けて使用するものであり、先端部1aは成形金型40の充填用口部41に対して嵌合自在な円錐台形状をなし、後端部は前記射出用シリンダー31に対する螺合手段2aを外周に有する取付部2として形成されている。このノズル1は、その内部に、前記取付部2の側を入口3として先端に向って貫通する射出用流路5を有している。この射出用流路5には、その両端部の入口3と先端の出口4との間、例えば図のように流路途中に、流路径を絞って成形材料であるゴムの流速を速めるためのオリフィス6が設けられている。
【0024】
前記射出用流路5のうち、前記オリフィス6より上流側(入口側)の流路5aおよびオリフィスより下流側(出口側)の流路5bは、いずれも断面円形であり、下流側の流路5bの流路径は、上流側の流路5aの流路径のほぼ1/2〜1/3程度に設定されている。
【0025】
前記オリフィス6は、上流側流路5aおよび下流側流路5bとの間にそれぞれ段面を介して連続させることも可能であるが、通常、図1のように前記オリフィス6から漸次拡径して上流側流路5aおよび下流側流路5bに連続するテーパ部7aおよび7bがそれぞれ設けられている。上流側の前記テーパ部7aの開き角度は30°〜60°、加硫側の前記テーパ部7bの開き角度は30°〜90°が一般的であるが、もちろん前記以外の角度に設定することもできる。
【0026】
そして、本発明のノズル1の場合、前記の射出用流路5のオリフィス6は、その断面形状において、中心部で交叉連続して、該中心部から略等角度間隔で3方以上の複数方向に延びるスリット6aの組み合わせによる交叉スリット形状をなしている。例えば、図3に拡大して示すように、中心部から四方に延びるスリット6aにより十字状なすように形成されている。
【0027】
前記のオリフィス6を構成するスリット6aによる断面における交叉スリット形状としては、図3あるいは図4のように、周方向に隣接する二つのスリット6a,6aが直角に交叉する断面十字状をなすものには限らず、例えば図5のように、中心部から周方向に略120°間隔で3方向に延びるスリット6aによる三叉形状をなすもの、あるいは図6のように、中心部から周方向に略60°間隔で6方向に延びるスリット6aによる交叉形状をなすもの等、種々の交叉形状による実施が可能である。前記スリット6aの断面における深さは、通常、該スリットの外接円径d1が、前記オリフィス6より加硫側流路5bの口径より僅かに、例えば0.5mm程度小さくなるように設定されるが、場合によっては、図7のように、断面において十字状をなす縦横のスリット6a,6aの深さを変化させることもできる。
【0028】
なお、前記のスリット6aの数や角度方向は任意に設定できるが、昇温効果の均一化あるいは隣接するスリット6a,6a間の凸部分の強度や製作の容易性等の点から、図のように周方向に略等角度間隔の3〜6方向に延びるスリット6aを有するもの、中でも十字状をなすものが好ましい。
【0029】
前記各スリット6aの形状については、図3のように、オリフィス6における各スリット6aの幅が、断面における中心部から外周端側に向かって同幅で、かつ外周側端で丸みを付したもののほか、図4のように、スリット6aの中心部側ほど幅が狭く形成されているもの、さらには外周端側でその外接円に沿った円弧状をなすように形成されているものとすることができる。これにより、該オリフィス6を通過するゴムの中央部での昇温の効果が大きくなる一方、外周部での過剰な昇温を抑えることができ、実施上より好ましいものとなる。
【0030】
すなわち、前記オリフィス6から上流側流路5aおよび下流側流路5bとの連続部分にテーパ部7aおよび7bが設けられている場合、前記スリット6aの外周端側ほど流れ方向に長くなる。そのためゴムの摩擦抵抗が中心部の側より大きくなり、内部発熱の効果が高められ、過剰に昇温するおそれがあるが、前記のようにスリット6aの幅が中心部の側ほど狭く、つまりは外周端側ほど広く形成されていると、前記過剰な昇温を抑えることができ、実施上さらに好ましいものとなる。図5および図6さらには図7の実施例の場合にも、前記のスリット形状とすることにより、同様の効果を発揮できる。
【0031】
いずれの実施例の場合にも、前記オリフィス6の断面積は、前記射出用流路5における前記オリフィス6より下流側流路5bの断面積によっても異なるが、通常、前記流路5bの断面積の35〜70%の範囲にあるように設定される。
【0032】
具体例として、図3〜図6の実施例において、前記射出用流路5における前記オリフィス6より下流側流路5bの前記内径が5.5〜6.5mmの範囲にある場合、前記オリフィス6の断面積が9mm以上、20mm以下に設定される。これにより、前記オリフィス6の断面積の割合を前記範囲に良好に確保できて、オリフィス効果を良好に発揮でき、昇温ムラを生じさせずに効果的に昇温できることになる。
【0033】
さらに、前記オリフィス6の断面において、前記各スリット6aが交叉する中心部での各スリット間の凸部分に対する内接円径d2は2.3mm以下、好ましくは2.3〜1.0mmで、かつ各スリット6aの中心部の幅wは1.6mm以下、好ましくは1.6〜0.8mmとする。これにより、昇温効果、昇温ムラ低減の効果および加硫時間の減少の効果を良好に発揮できるものとなる。このような効果の点から、特に好ましくは、前記中心部の内接円径d2は約2.0mmであり、各スリット6aの中心部の幅wは約1.4mmである。
【0034】
なお、前記オリフィス6の位置は、ノズル1内の射出用流路5の入口3から出口4までのどの位置にあってもよく、例えば出口4を構成するように設けておくことも可能であるが、実施上は出口4から10〜70mmの範囲に設けておくのがよく、より好ましくは15〜30mmの範囲である。また、ノズル長は最内周部の長さ(L)が2mm前後のものが好適である。
【0035】
上記した各実施例のゴムの射出成形用ノズル1は、従来と同様に、射出成形機において、射出用シリンダー31の先端に取付けて使用される。
【0036】
例えば、図1〜図3の実施例のノズル1を用いた射出成形において、加熱状態で射出用シリンダー31から押出された成形材料の未加硫ゴムは、ノズル1内の射出用流路5を流通するとともに、該流路5の途中に設けられているオリフィス6を通過することで、該オリフィス6の絞り効果で流速が速められて、先端の出口4から成形金型40のスプルー41内に高速で射出され、ランナーを通じて成形金型40のキャビティに充填される。この際、射出されるゴムは、前記オリフィス6を通過することで、ゴム内部にせん断応力が生じてゴム自体が内部から発熱し、ゴム自体の温度が上昇する。
【0037】
特に、前記オリフィス6はその断面形状が、中心部から3方以上の数方向に延びるスリット6aの組み合わせによる交叉スリット形状をなしているために、これらのスリット6aを通過するゴムと該スリット6aによるオリフィス内壁面との接触面積が、同じ断面積を持つ断面円形のもの、さらには扁平形状をなすものに比して増大し、ゴムに作用する摩擦力が大きくなるとともに、ゴム内部に生じるせん断応力も大きくなる。特には、このせん断応力は、スリット6aが交叉連続する中心部においても同様に大きくなる。
【0038】
そのため、オリフィス6内におけるゴムは中心部においても、ゴム自体の内部発熱の効果が高められ、その結果、ゴム全体の温度が効果的に上昇し、中央部と周辺部との温度差が小さくなり、昇温ムラが抑えられる。特に、前記オリフィス6が、その断面形状において4方に延びるスリット6aにより十字状をなしている場合、さらには図4等のように、オリフィス6の断面形状における中心部側ほどスリット幅が狭く形成されている場合、前記の効果はさらに顕著になる。
【0039】
従って、ゴムの発熱を利用した昇温効果を存分に発揮でき、その発熱効果の制御が容易になり、また射出速度を速めても昇温ムラが生じず、その結果として、射出時間を短縮できるとともに、加硫時間の短縮を図ることができる。
【0040】
上記した本発明の射出成形用ノズル1による効果は、下記の射出成形試験における加硫時間の比較により明らかである。
【0041】
下記の[表1]は、ゴム製品のサンプルとしての成形品を射出成形した結果を示し、金型温度155℃、ポット温調95℃、スクリュー温調95℃として、全て同じゴム材料を使用して射出成形を行なった。
【0042】
成形品は、50mm×70mm×50mmの角ブロックであり、成形後に2分割して、切断面の低温ゴム部分によるムラの状態を確認し、その結果を下記[表1]に示している。
【0043】
[表1]において、実施例1と実施例2は、いずれもオリフィス6の断面形状が図1〜図3の実施例の十字状をなすもので、スリット6aの外接円径d1が6.0mm、内接円径d2が2.0mm、スリットの中心部の幅wが1.4mm、オリフィス長が最内周部で2mmのものであり、そのうち、実施例2は射出速度を途中で変化させた場合を示している。射出速度比の数値は、射出スクリューの最大能力を100とした場合の比率(%)を表している。比較例1は、オリフィスが円形の場合を、比較例2は、オリフィスが公知文献1に開示の扁平形状をなすもの、すなわち長軸方向両端部に向かって幅が狭くなった扁平形状をなす場合を示している。
【0044】
【表1】
Figure 2005014311
【0045】
上記したように、オリフィスが円形のものよりなる比較例1の場合、加硫時間9分でも、成形品の内部に比較的大きな低温ゴム部分による加硫ムラが生じ、加硫不足による不良品となった。
【0046】
これに対し、実施例1の場合は、加硫時間が6分では比較的大きな低温ゴム部分による加硫ムラが生じるものの、加硫時間8分になると、加硫ムラは比較的小さくなり、扁平形状の比較例2と比較しても遜色がなく、良品として許容できるものになった。また、実施例2の場合は、射出途中で射出速度を70%にまで上げたもので、射出時間を大幅に減少させたものであるが、加硫時間8分では、低温ゴム部分による加硫ムラは殆ど目立たず、また加硫時間が6分でも、前記加硫ムラは比較的小さなものとなった。
【0047】
したがって、本発明のように、オリフィスが十字状等の交叉スリット形状をなすものが、オリフィスを通過することによる昇温の効果を均一化でき、昇温ムラを生じさせず、加硫時間を短縮できること、特に射出速度を途中で上げた場合には、加硫ムラの抑制の効果が高められることが判明した。
【0048】
【発明の効果】
上記したように本発明の射出成形用ノズルによれば、成形金型内に射出されるゴムの内部発熱による温度上昇効果を高めることができるとともに、部分的に過剰な昇温を抑え、ゴム内部の発熱による温度差を小さくして、昇温ムラをなくすことができ、しかも加硫時間の大幅な短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゴムの射出成形用ノズルの1実施例を示す断面図である。
【図2】同上のノズルの出口側からみた正面図である。
【図3】同上のノズルのオリフィスの断面形状を示す拡大図である。
【図4】オリフィスの断面形状の他の例を示す拡大図である。
【図5】オリフィスの断面形状のさらに他の例を示す拡大図である。
【図6】オリフィスの断面形状のさらに他の例を示す拡大図である。
【図7】オリフィスの断面形状のさらに他の例を示す拡大図である。
【符号の説明】
1 射出成形用ノズル
1a 先端
2 取付部
2a 螺合手段
3 入口
4 出口
5 射出用流路
5a 上流側流路
5b 下流側流路
6 オリフィス
6a スリット
7a,7b テーパ部
d1 外接円径
d2 内接円径
w スリット中心部の幅

Claims (6)

  1. 射出用流路の一部が非円形の断面を有するオリフィスとして形成されてなるゴムの射出成形用ノズルであって、
    前記オリフィスが、その断面形状において、中心部で交叉連続して、該中心部から略等角度間隔で3方以上の数方向に延びるスリットの組み合わせによる交叉スリット形状をなしていることを特徴とするゴムの射出成形用ノズル。
  2. 前記オリフィスが、その断面形状において4方に延びるスリットにより十字状をなしている請求項1に記載のゴムの射出成形用ノズル。
  3. 前記オリフィスの各スリットが、該オリフィスの断面形状における中心部側ほどスリット幅が狭く形成されてなる請求項1または2に記載のゴムの射出成形用ノズル。
  4. 前記オリフィスの断面積が、前記射出用流路における前記オリフィスより下流側流路の断面積の35〜70%である請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴムの射出成形用ノズル。
  5. 前記射出用流路における前記オリフィスより下流側流路の内径が5.5mm〜6.5mmであるものにおいて、前記オリフィスの断面積が9mm以上、20mm以下である請求項4に記載のゴムの射出成形用ノズル。
  6. 前記オリフィスの断面において、前記各スリットが交叉する中心部における内接円径が2.3mm以下であり、各スリットの中心部の幅が1.6mm以下である請求項4または5に記載のゴムの射出成形用ノズル。
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