JP2005014189A - 円筒研削方法および円筒研削装置 - Google Patents

円筒研削方法および円筒研削装置 Download PDF

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Hiroyuki Shintani
裕之 新谷
Norio Tokunaga
範夫 徳永
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Abstract

【課題】ミニチュア小径ベアリング内輪の高速精密研削に好適な円筒研削方法および円筒研削装置を提供する。
【解決手段】主軸基準端面11aと搬送押圧部2のフローティング部材21の押圧面21bとの間に被加工物6を挟持し、被加工物外周をシュー4で保持して、砥石3により被加工物外周面を研削加工する。上記フローティング部材は小径ボール23により被加工物方向に付勢され、この付勢力で上記押圧面が対向する被加工物端面6bを押圧する。小径ボール23に対するフローティング部材21の自動調芯作用により、フローティング部材押圧面21bは対向する被加工物端面6bに倣って全押圧面で均等に被加工物端面を押圧する。この全押圧面均等押圧により、被加工物6は主軸基準端面11aとシュー4とを基準として安定保持されて回転するので、精密な研削加工が行われる。フローティング部材21は質量が小さいから、回転起動停止が瞬時に行われる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、円筒研削方法および円筒研削装置に関し、特に、ミニチュア小径ベアリングの内輪の研削に好適な円筒研削方法および円筒研削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ミニチュア小径ベアリングの内輪のような小径の被加工物の円筒研削技術として、従来、主軸の基準端面に被加工物の一端面を当接させ、外周をシューで保持して、主軸の回転動力を被加工物に伝えて被加工物回転とシューへの当接力を与えながら、砥石で研削する技術が知られている。この技術においては、主軸基準端面への被加工物当接作用は、主軸と同期回転する押圧部材を被加工物の他端面に押圧する方法や、磁石により主軸基準端面に吸着する方法が知られている。
【0003】
前者の押圧部材による方法は、例えば特許文献1、特許文献2に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
実公平6−7885号公報 (明細書第4ページ左欄第47行〜右欄第23行、第4ページ右欄第30行〜第5ページ左欄第2行および第1図参照)
【0005】
【特許文献2】
実開平1−149260号公報 (明細書第14ページ第9行〜第12行および第4図参照)
【0006】
特許文献1では、図4に示すように、主軸(当接回転部材)110の基準端面110aとピン129のフランジ状当接面129bとの間に被加工物133を挟持する。被加工物133の外周はシュー134で摺接支持され、主軸110と押圧回転部材101との回転により回転駆動されながら、砥石132で研削加工される。ピン129は、ベアリング127、128によりスリーブ126内に回転自在に保持され、被押圧部129aを押圧回転部材101で押される。これにより、フランジ状当接面129bが被加工物133を押圧して主軸基準端面110aとでこれを挟持する。
【0007】
なお、スリーブ126は、ローダアーム123の一端部に摺動自在に保持されている。また、押圧回転部材101は、主軸110と同期回転し、油圧により軸線方向に駆動される。ローダアーム123は、ピン129のボス部129cを被加工物133の中心穴133aに挿入した状態で、図示しない供給位置、排出位置と図の加工位置との間を旋回し、被加工物133を供給、排出し、加工中は、図のように、加工位置で停止している。旋回移動中、被加工物133の主軸側端面133bは、スライドプレート113に摺接していて、ピン129から落下することはない。
【0008】
特許文献1の技術では、被加工物133の両端面133b、133cの並行度が悪かったり、ピン129の軸線と主軸110の軸線が並行にセットされていなかったりすると、フランジ状当接面129bが被加工物端面133cに片当たりし、被加工物133を傾けて主軸基準端面110aから浮かし、不安定な支持状態で研削加工が行われる。その結果、被加工物133が振動する等して加工精度を劣化させる、という欠点がある。また、主軸110と押圧回転部材101とを同期回転するための構成が必要となる。
【0009】
特許文献2では、図5に示すように、主軸(当接回転部材)110の基準端面110aと押圧回転部材111の前端部3か所の弾性突起部111a、111a、111aとの間に被加工物133を挟持する。被加工物133の外周はシュー134で摺接支持され、主軸110と押圧回転部材111との回転により回転駆動されながら、砥石132で研削加工される。押圧回転部材111と弾性突起部111aとは一体で同一材料で形成され、おそらく、弾性プラスチック材料のような弾性材を用いているものと思われる。
【0010】
特許文献2の技術では、被加工物133の両端面133b、133cの並行度が悪かったり、押圧回転部材111の軸線と主軸110の軸線が並行にセットされていなかったりしても、弾性突起部111aの弾性変形により、3か所の弾性突起部111aが被加工物端面133cをかなり均等に押圧するから、被加工物133は比較的安定して支持される。しかし、押圧回転部材111の材料がプラスチック等の弾性材料であるから、研削液や研削液に混入する砥粒、削り屑等により損耗しやすいという欠点がある。また、主軸110と押圧回転部材111とを同期回転するための構成が必要となる。
【0011】
後者の磁石により吸着する方法では、研削加工中に被加工物が磁化するので、脱磁する脱磁工程を研削工程の後に追加しなければならない。また、非磁性体の被加工物には適用することができない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、被加工物を主軸基準端面とシューとに安定かつ正確に押圧しながら支持することにより精密円筒研削ができる円筒研削方法および円筒研削装置を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明では、被加工物6(符号は図1〜3参照)の外周面をシュー4で摺接支持し、上記被加工物の一端面を主軸11の基準端面11aに対向させて、上記被加工物の他端面を自動調芯構造の押圧部材21で押圧することで、上記一端面を上記基準端面に押圧密着させ、上記主軸の回転により上記被加工物を回転させながら、砥石3で上記被加工物の外周面を研削加工することにより、上記目的が達成される。
【0014】
また、この発明においては、上記自動調芯構造が、押圧部材21の軸芯後端部21aとこの軸芯後端部に接する小径ボール23で構成され、上記押圧部材の外周が空隙27を挟んでカバー25に保持されて、上記押圧部材がフローティング部材となっているようにしたり、更に、上記小径ボールが、上記押圧部材の押圧面21bを含む面付近に配置したり、上記小径ボールが、上記押圧部材とスラストワッシャ22とに挟まれていて、上記押圧部材の上記軸芯後端部および上記スラストワッシャの小径ボール当接部に、上記小径ボールを受け入れる円錐凹部21a、22bがそれぞれ形成され、上記スラストワッシャが上記小径ボールを介して上記押圧部材を被加工物側に付勢するようにしたりすると、自動調芯が円滑に作用し、同時に、小径ボール23を付勢するスラストワッシャ22等の付勢手段に伝わる回転トルクを大幅に抑制でき、主軸11による被加工物の回転が非常に円滑になる。
【0015】
上記押圧部材の質量が被加工物の質量の2倍以下であるようにすれば、押圧部材21と被加工物との慣性モーメントが小さく、回転する主軸11との接離に応じて追随性よく回転起動停止する。
【0016】
ミニチュア小径ベアリング内輪レース面の研削にこの発明を適用すれば、真円度に優れた高精度のミニチュア小径ベアリング内輪を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
【0018】
図1は、この発明の一実施形態を示す部分縦断面図、図2は、図1のII−II矢視図、図3は、図1の要部拡大断面図である。
【0019】
図1〜図3において、1は主軸部、2は搬送押圧部、3は砥石、4はシュー、5はローダアームである。
【0020】
[主軸部の構成]
上記主軸部1には、回転自在の主軸11と、この主軸11の後部に直結された主軸モータ12とが備えられている。主軸11の前端面には、主軸軸線と直交する基準端面11a(図3参照)が形成されている。この基準端面11a部分には、耐摩耗性材料のバッキングプレートを取り付けたり、表面に耐摩耗処理を施したりすることが好ましい。
【0021】
[搬送押圧部の構成]
上記搬送押圧部2は、この実施の形態では、上記ローダアーム5の先端部に固定されている。この搬送押圧部2には、押圧部材21、スラストワッシャ22、小径ボール23、スリーブ24、カバー25およびバネ26を備えている。
【0022】
上記小径ボール23は、押圧部材21とスラストワッシャ22とに挟まれている。上記スリーブ24は、スラストワッシャ22を内挿して摺動案内するようになっている。カバー25は、スリーブ24の前端部に固定され、押圧部材21の外周を空隙27を挟んで囲んでいる。上記バネ26は、スラストワッシャ後端部22aとスリーブ24の穴底部24aとの間に弾装されスラストワッシャ22を前方に付勢している。
【0023】
上記押圧部材21の中心穴底部(軸芯後端部)には、円錐凹部21aが形成され、この円錐凹部21aが上記小径ボール23を受け入れ、これに当接する。また、上記スラストワッシャ22の前端部中心の小径ボール当接部にも、円錐凹部22bが形成され、この円錐凹部22bが上記小径ボール23を受け入れ、これに当接する。すなわち、押圧部材21は、その円錐凹部21aで小径ボール23に接し、カバー25とは空隙27で隔てられていて、カバー25内で小径ボール23を中心に自由に首振りできる自動調芯構造のフローティング部材になっている。
【0024】
押圧部材21の外周には、前方に押圧面21bを備えた前部フランジ21cと、後部フランジ21dとが備えられている。上記後部フランジ21dは、カバー25の内径段部25aと係合可能となっていて、押圧部材21の搬送押圧部2からの脱落を防止している。
【0025】
上記円錐凹部21aは、この実施の形態では、上記押圧面21bを含む面と交差させてあるので、小径ボール23は、押圧部材21の押圧面21bを含む面付近に配置されている。この配置は、自動調芯動作を非常にスムーズにする。
【0026】
21eは、前部フランジ21cから前方に突出した被加工物支持杆部である。この被加工物支持杆部21eは被加工物6の穴6d内に挿入され、後に説明するように、被加工物6をその供給位置L、排出位置U、加工位置M間に移動するとき、この挿入状態により、押圧部材21が被加工物6を保持することになる。
【0027】
上記搬送押圧部2のスリーブ24後端には、配管継ぎ手28が取り付けられていて、この配管継ぎ手28経由で、図示省略の空圧源からエアがシリンダ室29に導入され、スラストワッシャ22を前方に付勢するようになっている。すなわち、スラストワッシャ22は、上記バネ26により常時付勢されており、それに加えて、エアがシリンダ室29に導入されたときは、エア圧+バネ力で強力に付勢される。これらの付勢力により、スラストワッシャ22は、小径ボール23を介して押圧部材21を被加工物6側に付勢する。
【0028】
この実施の形態では、直径が12mmの被加工物を対象としているが、被加工物がより小さい場合は、バネ26を用いないで空圧だけで付勢したり、バネ力だけで付勢して、自動調芯構造の軸線方向負荷を軽減することもできる。
【0029】
[砥石、シューと主軸部、搬送押圧部]
上記砥石3とシュー4とは、図2に示すように、被加工物(この実施の形態では、ミニチュア小径ベアリングの内輪)6の外周に配設されている。すなわち、フロントシュー4aとリアシュー4bとが被加工物6の外周を摺接支持し、砥石3は、被加工物6の半径方向から切り込んで被加工物6の外周面(内輪のレース面6c)を研削加工するようになっている。
【0030】
被加工物6は、その軸線方向には、次のようにして主軸部1と搬送押圧部2との間に支持される。
【0031】
被加工物6の一端面6aを回転する主軸11の基準端面11aに対向させて、被加工物6の他端面6bを上記の自動調芯構造の押圧部材21の押圧面21bで押圧することにより、上記一端面6aを基準端面11aに、図3のように、押圧密着させ、主軸11の回転により被加工物6を回転させながら、主軸11と押圧部材21との間で被加工物6を支持する。
【0032】
シュー4a、4bの各先端は、シューが半径方向に支持する被加工物6の軸線が、周知のように、主軸11の軸線と僅かずれるように配置してある。この配置により、被加工物6が主軸11により回転駆動されると、被加工物6はシュー4a、4bの各先端に押し付けられながら回転する。
【0033】
押圧部材21の軸線は、シューの先端位置で決定される被加工物6の軸線と一致させてあり、押圧部材21の押圧面21bが被加工物6の端面6bを押圧しているときは、押圧部材21は被加工物6と一体となって回転する。自動調芯構造となっている円錐凹部21a、22bと小径ボール23は、上記の被加工物6の軸線と一致させてあるから、いずれかの円錐凹部21a、22bと小径ボール23とは、互いに滑ってピボット軸受のように作用し、押圧部材21が回転するときも、スラストワッシャ22は回転しない。
【0034】
なお、押圧部材21の軸線は、被加工物6の軸線と多少ずれていても、格別の支障はない。押圧部材21の軸線を主軸11の軸線と一致させた研削実験でも、押圧部材21の軸線と被加工物6の軸線とを一致させた場合と比べて、ボール等の磨耗、研削加工された被加工物の真円度に大きな差異は認められなかった。
【0035】
このようになっているので、主軸11は、基準端面11aから回転動力を伝えて、被加工物6と押圧部材21とを回転することになる。そこで、もし、押圧部材21の質量が被加工物6の質量に比べてあまりに大きいと、被加工物6の端面6bと押圧部材21の押圧面21bとが滑ったり、(被加工物6+押圧部材21)の慣性が大きくなって、被加工物6の起動停止の応答が遅くなる。この応答性劣化は、生産性低下の原因になり、また、起動停止時の主軸基準端面11aと被加工物端面6aとの摩損を招く。実験により確かめたところ、押圧部材21の質量が、被加工物6の質量の2倍以下であると、被加工物6の起動停止が速やかに行われ、応答性がよかった。
【0036】
上記小径ボール23は、この実施の形態では、硬球を用い、その表面は、摩損防止のためにダイヤモンドコーティングが施されている。また、両円錐凹部21a、22bの表面は精密に仕上げてある。
【0037】
被加工物6の両端面6a、6bが完全に並行であれば、このようにして、押圧部材21の押圧により、被加工物6の一端面6aが主軸11の基準端面11aに密着し、被加工物6は、シュー4と基準端面11aとにより安定して支持されて精密に研削加工される。しかし、被加工物6の両端面6a、6bは完全には並行でない場合があり、もし、押圧部材21に自動調芯構造が備わっていないと、押圧部材21の押圧面21bが被加工物6の他端面6b全面を押圧せず、端面6b上の1か所で押圧して、被加工物6を傾け、主軸11の基準端面11aから部分的に浮き上がらせる傾向が現れ、被加工物6を振動させる等して精密な研削加工が行われなくなる。
【0038】
この発明においては、自動調芯構造を備えているから、被加工物両端面6a、6bの並行度が多少悪くても、押圧部材21の押圧面21bが被加工物6の端面6bに倣って傾斜し、端面6b全面を均等に押圧し、この均等押圧により、被加工物6は安定して支持されて精密に研削加工される。
【0039】
[被加工物の供給、排出]
次に、被加工物6の供給部、排出部について説明する。
【0040】
先端に搬送押圧部2を固定したローダアーム5は、図2に示すように、その軸5a回りに旋回可能で、搬送押圧部2を被加工物供給位置L、排出位置U、加工位置M間に移動させる。ローダアーム軸5aは、その軸線方向に所要距離往復可能で、ローダアーム5を、図1に示すように、前進位置Fと後退位置Rとの間で往復させることができる。
【0041】
被加工物供給位置Lには、供給シュート7があって、この供給シュート7内には未加工の被加工物6、6が1列に収納されている。被加工物排出位置Uには、図示省略の排出シュートが配設されている。加工位置Mは、既に説明した主軸部1、砥石3、シュー4が配置された位置である。
【0042】
8は、被加工物供給位置Lから加工位置Mにかけて、上記主軸基準端面11aとほぼ同一面に配置された被加工物6の案内板である。
【0043】
[研削サイクルの動作説明]
以上の構成において、被加工物の供給、研削加工、排出の研削サイクル動作を説明する。
【0044】
(1)供給シュートから搬送押圧部への被加工物受け渡し
ローダアーム5が、被加工物供給位置Lで後退位置Rから前進位置Fへ移動すると、押圧部材21の被加工物支持杆部21eが、供給シュート7最下端の被加工物6Uの穴6d内に挿入される。ローダアーム5は、前進位置Fのままローダアーム軸5a回りに旋回して加工位置Mまで至る。この間、被加工物6の前端面6aは案内板8に接しており、被加工物支持杆部21eから外れて落下することはない。
【0045】
(2)搬送押圧部に受け渡された被加工物の研削加工
加工位置Mに達すると、被加工物支持杆部21eに保持された被加工物6は、主軸基準端面11aと対向し、シュー4a、4bに支持される位置に配置される。
【0046】
ここで、搬送押圧部2のシリンダ室29にエアが供給され、このエア圧とバネ26のバネ力とにより、押圧部材21が被加工物6を押圧して、被加工物端面6aが主軸基準端面11aに密着される。押圧部材21はその自動調芯構造により、押圧面21bが被加工物端面6bに正確に倣って、被加工物端面6aと主軸基準端面11aとの密着は保証される。この状態で、主軸11の回転動力が被加工物6、押圧部材21に確実に伝達され、被加工物6と押圧部材21とは一体になって回転を開始し、被加工物6外周をシュー4a、4bに押し付けながら、安定して回転を続ける。
【0047】
砥石3が、この安定回転中の被加工物6に切り込み、その外周面6cを精密に研削加工する。
【0048】
(3)搬送押圧部の加工済み被加工物の排出
ローダアーム5が逆に旋回して、研削加工を終了した被加工物6は、案内板8に沿って被加工物排出位置Uまで搬送される。被加工物排出位置Uでは排出シュートの入口の爪が被加工物6を受け入れられる位置に移動してきて、ローダアーム5が後退位置Rに移動するのに伴い、被加工物6が被加工物支持杆部21eから外れて排出シュートに移され、加工済み品として排出される。
【0049】
排出が終わると、ローダアーム5が更に逆に旋回して、空になった押圧部材21が被加工物供給位置Lに至り、上記(1)の動作に移行して、サイクルが繰り返される。
【0050】
この発明では、小さい押圧部材に細密な加工を施して自動調芯構造を組み込み、研削加工実験を行った結果、主軸基準端面と被加工物端面との密着性を格段に向上し、非常に精密な、特に真円度のよい研削加工が実現できることを確認できた。しかも、自動調芯構造の押圧力付勢側には回転が伝わらず、被加工物と小さい押圧部材だけが回転するから、回転部分の慣性モーメントが小さくて回転起動停止時間が短く、研削サイクルタイムが短縮されることも確認できた。
【0051】
この発明は、ミニチュア小径ベアリングの内輪レース面の研削加工のような、高度の真円度を要求される小径小サイズの被加工物の研削加工に特に有用である。また、磁力で被加工物を吸着するものではないから、非磁性体、弱磁性体の材料の被加工物にも容易に適用できる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明では、被加工物の外周面をシューで摺接支持し、上記被加工物の一端面を主軸の基準端面に対向させて、上記被加工物の他端面を自動調芯構造の押圧部材で押圧することにより、上記一端面を上記基準端面に押圧密着させ、上記主軸の回転により上記被加工物を回転させながら、砥石で上記被加工物の外周面を研削加工するようにした。自動調芯作用により押圧部材が被加工物端面に倣って全押圧面で均等に被加工物端面を押圧するから、被加工物は主軸基準端面とシューとを基準として安定保持されて回転し、真円度のよい精密な研削加工が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示す部分縦断面図。
【図2】図1のII−II矢視図。
【図3】図1の要部拡大断面図。
【図4】従来の円筒研削装置を示す部分拡大断面図。
【図5】従来の円筒研削装置を示す部分拡大断面図。
【符号の説明】
1 主軸部
2 搬送押圧部
3 砥石
4 シュー
4a フロントシュー
4b リアシュー
5 ローダアーム
5a ローダアーム軸
6 被加工物
6a 一端面
6b 他端面
6c 内輪のレース面
6d 穴
7 供給シュート
8 案内板
11 主軸
11a 基準端面
12 主軸モータ
21 押圧部材(フローティング部材)
21a 円錐凹部
21b 押圧面
21c 前部フランジ
21d 後部フランジ
21e 被加工物支持杆部
22 スラストワッシャ
22a スラストワッシャ後端部
22b 円錐凹部
23 小径ボール
24 スリーブ
24a 穴底部
25 カバー
25a 内径段部
26 バネ
27 空隙
28 配管継ぎ手
29 シリンダ室
F 前進位置
L 被加工物供給位置
M 加工位置
R 後退位置
U 被加工物排出位置

Claims (11)

  1. 被加工物の外周面をシューで摺接支持し、上記被加工物の一端面を主軸の基準端面に対向させて、上記被加工物の他端面を自動調芯構造の押圧部材で押圧することにより、上記一端面を上記基準端面に押圧密着させ、上記主軸の回転により上記被加工物を回転させながら、砥石で上記被加工物の外周面を研削加工することを特徴とする円筒研削方法。
  2. 被加工物の一端面に対向する基準端面を備え、回転する主軸と、
    上記被加工物の外周面を摺接支持するシューと、
    上記被加工物の他端面を押圧面で押圧して上記一端面を上記基準端面に押圧密着させる自動調芯構造の押圧部材と、
    上記被加工物の外周面を研削加工する砥石と、を具備することを特徴とする円筒研削装置。
  3. 上記自動調芯構造が、小径ボールとこの小径ボールに接する円錐凹部とで構成されている請求項2記載の円筒研削装置。
  4. 上記自動調芯構造が、押圧部材の軸芯後端部とこの軸芯後端部に接する小径ボールで構成され、
    上記押圧部材の外周が空隙を挟んでカバーに保持されて、上記押圧部材がフローティング部材となっている請求項2記載の円筒研削装置。
  5. 上記軸芯後端部が、上記押圧部材の中心穴底部に配置されていて、該軸芯後端部に上記小径ボールに接する円錐凹部が形成されている請求項4記載の円筒研削装置。
  6. 上記押圧部材には、上記押圧面を備えた前部フランジを外周前側に、後部フランジを外周後側に、被加工物支持杆部を上記前部フランジから前方に突出して、それぞれ配設されている請求項4記載の円筒研削装置。
  7. 上記カバーの前側に内径段部が形成されていて、上記後部フランジが、上記内径段部と係合可能となっている請求項6記載の円筒研削装置。
  8. 上記小径ボールが、上記押圧部材の上記押圧面を含む面付近に配置されている請求項3ないし7のいずれかに記載の円筒研削装置。
  9. 上記小径ボールが、上記押圧部材とスラストワッシャとに挟まれていて、
    上記押圧部材の上記軸芯後端部および上記スラストワッシャの小径ボール当接部に、上記小径ボールを受け入れる円錐凹部がそれぞれ形成され、
    上記スラストワッシャが上記小径ボールを介して上記押圧部材を被加工物側に付勢するようになっている請求項4、6または7に記載の円筒研削装置。
  10. 上記押圧部材の質量が被加工物の質量の2倍以下である請求項2ないし9のいずれかに記載の円筒研削装置。
  11. 被加工物がミニチュア小径ベアリング内輪であって、砥石が上記内輪のレース面を研削加工する請求項2ないし10のいずれかに記載の円筒研削装置。
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