JP2003165052A - 穴研磨装置 - Google Patents

穴研磨装置

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JP2003165052A
JP2003165052A JP2001361869A JP2001361869A JP2003165052A JP 2003165052 A JP2003165052 A JP 2003165052A JP 2001361869 A JP2001361869 A JP 2001361869A JP 2001361869 A JP2001361869 A JP 2001361869A JP 2003165052 A JP2003165052 A JP 2003165052A
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polishing tool
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Kozo Fujita
幸三 藤田
Takanori Inoue
隆典 井上
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ワーク下穴径のばらつきや研磨工具の摩耗が
あっても、速やかに研磨開始位置を検出し研磨動作へ移
行することのできる穴研磨装置を提供する。 【解決手段】 下穴を有するワークWを保持する保持手
段1と、前記下穴の軸心と自らの軸心が略同一線上に存
在するように配置される研磨工具5と、前記ワークWと
前記研磨工具5の少なくとも一方を前記軸心を中心とし
て回転させる回転手段と、前記ワークWと前記研磨工具
5の少なくとも一方を前記軸心に沿って移動させる駆動
手段とを備えた穴研磨装置において、前記ワークWと前
記研磨工具5の干渉を検知する接触検知手段S3を備え
て、前記触検知手段S3の出力に基いて研磨動作へ移行
するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はワークの内面を研磨
する穴研磨装置に関し、特に小径穴の内面研磨に好適な
穴研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】穴内面を研削する加工方法としては、穴
内径より径の小さい円筒状の砥石を挿入して研削する内
面研削加工が一般的である。この方法では、研削しよう
とする穴内径が小さいほどワークと砥石の相対速度を得
るために砥石をより高回転しなければならない一方で、
穴内径が小さいほど砥石径も細くなるため砥石軸の剛性
が低下する結果、穴の仕上げ精度が悪化してしまう。穴
内面をより高精度研削する加工方法としてホーニング加
工があるが、複数個の砥石を一定圧力で穴内面に押付け
る機構を有するため、やはり小径穴には適応が困難であ
る。
【0003】小径穴の内面を高精度に仕上げる従来技術
として図2に示す方法がある。図2に示される研磨工具
は仕上げたい穴内径に略一致する径の円柱部と仕上げ前
の穴に挿入するためのテーパ部から構成される。この研
磨工具は自らの軸心周りに回転し、研磨工具テーパ部端
から挿入したワークを研磨工具テーパ部に研磨材を塗布
しながら繰返し突き当てワーク内径を研磨し、ワークが
円柱部まで挿入されたら加工終了となる。なお、電着な
どの手段によって砥粒を固定した研磨工具を使用するこ
ともある。
【0004】図2に示される加工方法を、例えば光通信
に用いられるコネクタ部品であるスリーブに適応し、か
つ自動化を目指した従来技術の例として、特許2520
069号に見られるものを図3に基いて詳述すると以下
の通りである。
【0005】ガイドレールに移動自在に組み付けられた
スライダと、このスライダをガイドレールに沿って直進
運動させる駆動機構と、スライダ上にガイドレールの長
手方向に沿って設けられ、モータによって回転される研
磨用工具と、この研磨用工具の軸心の延長上に設けら
れ、所定の内径を有するスリーブに研磨する前の中心孔
が穿設されたワークを保持するチャックと、チャックに
保持されたワークに掛かる研磨時の負荷を検出する負荷
センサと、スライダの移動位置を検出する位置センサと
を有し、この位置センサからの検出出力に基いて上記駆
動機構によるスライダの移動が制御されるとともに、上
記負荷センサからの検出出力に基づいて上記研磨用工具
によるワークの研磨速度が制御される構成としてある。
【0006】上述した構成によれば、位置センサによっ
てスライダのスタート位置、研磨開始位置および研磨終
了位置を検出させることにより、駆動機構によって直進
運動されるスライダの移動位置をこの位置センサからの
検出出力に基づいて制御される。また負荷センサからの
検出出力をフィードバックして研磨用工具によるワーク
の研磨速度を制御することにより、常に適正な負荷によ
りワークが研磨される。従って、従来手作業でスリーブ
の製作を行っていた場合と比べ、格段に生産効率が高め
られるとともに、製作されるスリーブの精度を向上でき
るという効果がある。
【0007】次に、従来技術で研磨に移行するまでの動
作について詳述する。まず、ワークホルダ29のコレッ
トチャック31内にワークWが供給される。つぎに、左
端の近接スイッチ24により研磨ブロック2がスタート
位置にあることが検出されると、サーボモータ3が駆動
され、研磨用工具20が速度Voで前進してコレットチ
ャック31に挟まれたワークWの中心孔内に入る。つぎ
に、中央の近接スイッチ25が研磨ブロック2を検出
し、加工開始位置に到達したことが確認されると、スピ
ンドルモータ17が駆動され、研磨用工具20が所定の
速度で回転される。研磨用工具20の回転と同時に、ワ
ークWの研磨部分に研磨材であるスラリーが注入され
る。通常このスラリーには、ダイヤモンド粒子を油に混
ぜたものが使用される。つぎに、研磨用工具20によっ
て研磨を開始するために、通常の研磨時の速度V1で研
磨用工具20が前進されるようにサーボモータ3の回転
速度が切り替えられ、研磨動作へと移行する。
【0008】次に、従来技術での研磨初期の動作につい
て詳述する。研磨ブロック2が加工終了位置に到達した
か否かの確認が行なわれながら、研磨用工具20が速度
V1で前進されて、ワークWの研磨が続けられる。この
間、ロードセル32によってコレットチャック31に挟
まれたワークWに掛かる負荷(トルク)が検出され、検
出されたトルクが低トルク側の設定値Loを超えた場合
は、ワークWに掛かる負荷を軽くするために研磨用工具
20の前進速度をV1からV2の低速側に切り替えられ
る。これにより研磨用工具20は、低速度V2で前進さ
れ、加工終了位置に到達したか否かの検出が行なわれな
がら、ワークWの研磨が続けられる。ロードセル32に
よってワークWに大きなトルクが掛かったことが検出さ
れ、この検出トルクが高トルク側の設定値Hiを超えた
場合は、サーボモータ3の回転が反転され、研磨用工具
20が所定のタイマー量だけ後退される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の特許25200
69号に見られる発明では、中央の近接スイッチ25が
研磨ブロック2を検出し加工開始位置に到達したことを
確認して研磨動作に移行しているが、近接スイッチ25
は基台に固定されているため、確認される研磨開始位置
は、毎回同じ位置である。
【0010】しかし、本当の加工開始位置はワークと研
磨工具が干渉を開始する位置であり、ワーク下穴径のば
らつきに応じて干渉を開始する位置もばらつく。ワーク
と研磨工具が干渉を開始する位置以上に研磨工具を挿入
した場合、ワークに研磨工具が圧入された状態すなわち
固着を生じ、更にはワークや研磨工具の破損を生じる。
従って従来技術ではワーク下穴径のばらつきを加味し
て、ワークと研磨工具が干渉を開始する位置よりかなり
手前を加工開始位置として検知するように近接スイッチ
を配置せざるを得ない。
【0011】さらに、多数のワークを研磨するうちに研
磨工具は図7に示すように摩耗するため、ワークと研磨
工具が干渉を開始する位置は徐々に移動する。従って従
来技術では、近接スイッチによって検知された加工開始
位置から実際にワークと研磨工具が干渉を開始する位置
までの距離が徐々に長くなる。
【0012】従来技術では、ワークに掛かるトルクを検
出して研磨工具の送り速度を制御しているので、ワーク
と研磨工具の干渉開始、トルクの発生、トルクの検知、
送り速度の制御に至るまでの遅れを生じる。研磨工具の
送り速度V1を早くすると、この遅れのために、送り速
度制御に至る前にワークと研磨工具の固着を生じるた
め、送り速度V1を早くできない。
【0013】また、未加工のワーク内面と研磨工具が接
触を始める時、すなわち研磨初期は、図4に示すように
ワーク下穴の角と研磨工具テーパ部が接するため接触面
積が狭い。さらにワークが光ファイバのコネクタ構成部
品であるセラミック製スリーブの場合、未加工のワーク
内面は微小な凹凸がある焼成面なので接触面積はより狭
いものとなる。接触面積が狭いとワークと研磨工具を押
しつける力がわずかであっても接触面圧が非常に高くな
り容易に固着を生じてしまうため、研磨初期の研磨工具
の送り速度をより低くせざるを得ない。
【0014】従って、従来技術では近接スイッチによっ
て検知された加工開始位置から、実際にワークと研磨工
具が干渉を開始する位置まで研磨工具を低速で送らざる
を得ず、研磨を開始するまでの時間が長くなってしまう
問題が有った。また、近接スイッチによって検知された
加工開始位置からスピンドルモータを回転させるためエ
ネルギーの無駄も生じる問題が有った。
【0015】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、本発明の目的は、ワーク下穴内径のバラツキ
や研磨工具の摩耗進行が有っても、ワークと研磨工具の
固着を生じることなく短時間で研磨を開始でき、研磨を
開始するまでに無駄なエネルギーを消費することが無
く、安全かつ確実に研磨を開始できる穴研磨装置を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1は、下穴を有するワークを保持す
る保持手段と、前記下穴の軸心と自らの軸心が略同一線
上に存在するように配置される研磨工具と、前記ワーク
と前記研磨工具の少なくとも一方を前記軸心を中心とし
て回転させる回転手段と、前記ワークと前記研磨工具の
少なくとも一方を前記軸心に沿って移動させる駆動手段
とを備えた穴研磨装置において、前記ワークと前記研磨
工具の干渉を検知する接触検知手段を備え、前記接触検
知手段の出力に基いて研磨動作へ移行している。これに
より、駆動手段によってワークと研磨工具が干渉する位
置まで挿入してから研磨動作に移行するので、研磨を開
始するまでに余分なエネルギーを消費しない。
【0017】また、請求項2は、前記穴研磨装置におい
て、研磨動作への移行時に、前記ワークあるいは前記研
磨工具の反挿入側への駆動、前記ワークあるいは前記研
磨工具の回転起動あるいは回転数上昇の少なくとも一方
を実行している。ワークあるいは研磨工具を反挿入側に
駆動することにより、干渉状態にあるワークと研磨工具
を引き離してから研磨を開始するので、研磨開始時にワ
ークあるいは研磨工具に研磨負荷がかかることが無く安
全に研磨を開始できる。また、接触検知手段の出力に基
いて前記ワークあるいは前記研磨工具の回転起動あるい
は回転数上昇をすることにより、ワークと研磨工具の干
渉を検知する時には回転手段が停止もしくは研磨時より
低回転なので、駆動手段の送りを早くしてもワークと研
磨工具の固着が発生し難くなり、研磨開始までの時間を
短縮できるとともにエネルギーの消費を低減できる。
【0018】また、請求項3は、前記穴研磨装置におい
て、前記ワークと前記研磨工具の干渉によって発生する
前記軸心方向の力を緩和する緩和手段を備えている。こ
れにより、ワークと研磨工具の干渉を検知する時の駆動
手段の送りを早くしても、干渉によって発生する軸心方
向の力が過大にならないので両者が固着することが無
く、研磨開始までの時間を短縮できる。
【0019】また、請求項4は、前記穴研磨装置におい
て、前記触検知手段の出力に基いて前記緩和手段の緩和
機能を停止している。これにより、研磨工具にワークを
押付けなければならない研磨時に、押付力が緩和手段に
よって緩和されて研磨の妨げになることが無い。
【0020】また、請求項5は、前記穴研磨装置におい
て、前記接触検知手段は、前記ワークあるいは前記研磨
工具にかかる前記軸心方向の力あるいは前記軸心周方向
の力の少なくとも一方を検知している。これにより、ワ
ークと研磨工具の干渉によって発生する力を検知してい
るので、正確かつ瞬時に研磨開始位置を検出することが
できる。なお、軸心周方向の力を検知する場合は、回転
手段によってワークと研磨工具の少なくとも一方を回転
させておく。
【0021】また、請求項6は、前記接触検知手段の出
力が有るまでの前記駆動手段の送り量が所定量以下であ
った場合には研磨動作へ移行しない。これにより、ワー
クと研磨工具の干渉を検知した時の挿入長さが短いため
に、研磨動作へ移行するとワーク下穴から研磨工具が抜
ける場合には研磨動作へ移行しないので、装置あるいは
ワークを破損することが無く、また無駄な加工時間を費
やすことが無い。なお、ワークと研磨工具の干渉を検知
した時の挿入長さが短くなる原因としては、ワーク下穴
内径が小さい、ワーク下穴と研磨工具の間に異物が介在
している、研磨工具に傷や曲りがある等の不具合が考え
られるので、これら不具合の検出にも利用できる。
【0022】また、請求項7は、前記接触検知手段の出
力が有るまでの前記駆動手段の送り量に基いて前記駆動
手段を制御する。これにより、ワークと研磨工具の干渉
を検知した時の挿入長さに応じて、ワーク下穴から研磨
工具が抜けないように駆動手段を制御して研磨するの
で、装置あるいはワークを破損することが無く、また無
駄な加工時間を費やすことが無い。
【0023】また、請求項8は、前記駆動手段の送り量
が所定量になっても前記接触検知手段の出力が無い場合
には研磨動作へ移行しない。これにより、駆動手段によ
ってワークあるいは研磨工具が略研磨終了位置まで送ら
れても接触検知手段からの出力が無い場合には研磨動作
へ移行しないので、無駄な加工時間を費やすことが無
い。なお、接触検知手段からの出力が無い原因として
は、ワークが無い、ワークが加工済み、ワーク下穴が大
きい、ワークが保持手段から外れた、研磨工具が破損し
た、接触検知手段が故障した等の不具合が考えられるの
で、これら不具合の検出にも利用できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1に本発明による穴研磨装
置の一実施例を示す。
【0025】
【実施例】ワークWは、例えば光通信に用いられるコネ
クタ部品であるスリーブであって、内径1.246mmあ
るいは内径2.500mmに仕上げるための下穴を有して
おり、材質はセラミックである。ワークWはチャック1
によって保持され、スピンドル2とタイミングプーリ3
とタイミングベルト4を介してモータM1によってワー
クWの下穴軸心を中心に回転する。チャック1には図示
されないワーク給排機構によってワークWが供給、排出
され、また図示されない開閉機構によってワークWの保
持、開放を切替えることが出来る。
【0026】研磨工具5は図2に示すように円柱部とテ
ーパ部で構成され、円柱部側の端が工具ホルダ6に固定
される。工具ホルダ6には軸7が差込まれ、軸7と研磨
工具5の軸心は略同一線上にあり、工具ホルダ6は軸7
に対し軸心回りに回転自在であるとともに軸心方向には
拘束されている。なお、本実施例では研磨工具とワーク
の間に研磨材を介在させて研磨しているが、電着等の手
段によって砥粒を固定した研磨工具を用いても良い。
【0027】工具ホルダ6は図5に示すように糸8とバ
ネ9を介して軸心回りに微小な力が加えられ、ストッパ
10に微小な力で押付けられている。従って工具ホルダ
6は研磨工具5に加わる軸心回りの力に応じて図3の矢
印方向に回転し、その回転量すなわち研磨負荷は工具ホ
ルダ7に刻まれた切欠きK1、K2と光学センサS1、
S2によって検出される。
【0028】軸7はモータM2とクランク機構11によ
って軸心方向に往復動する。また、軸7は図示されない
拘束手段によって軸心回りの回転を拘束されるととも
に、支持ブロック12に軸心方向の運動自在に支持さ
れ、支持ブロック12はモータM2とともにプレート1
3に固定されている。プレート13は図示されないガイ
ドに支持案内され、モータM3とボールネジ14によっ
て研磨工具5の軸心方向に任意に駆動される。本実施例
ではモータM2およびクランク機構11と、モータM3
とボールネジ14をもって研磨工具5の軸心方向駆動手
段としているが、これはモータM3とボールネジ14に
よる駆動速度が遅いためであり、十分な速度が得られれ
ばモータM2およびクランク機構11は不要である。
【0029】次に、上記構成例の小穴研磨装置について
研磨を開始するまでの動作を説明する。まずチャック1
に内面を研磨されるための下穴を有するワークWが供給
され、図示されない開閉機構によって保持される。次に
モータM3によってボールネジ14が回転されることで
研磨工具5がプレート13ごと図1の矢印A側に移動
し、研磨工具5の先端がワークWの下穴に数mm挿入さ
れてモータM3は停止する。この時、円錐状のガイド穴
を有する挿入ガイド15によって研磨工具5の先端が確
実にワークWの下穴に挿入されるよう案内される。
【0030】ワークWの下穴へ研磨工具5の先端が挿入
されると、モータM3とボールネジ14によって研磨工
具5が図1のA側に速度V0で送られる。前述のように
研磨工具5の円柱部はワーク下穴より径が大きいので、
ワークWは研磨工具5のテーパ部のどこかで干渉し、研
磨工具に軸心方向の力が作用する。この力がクランク機
構11に伝わり図6に示すように停止状態のモータM2
の軸が回転させられたことをセンサS3で検知して研磨
開始位置に来たことを判定する。なお、クランク機構1
1はモータM2とセンサS3によって予め定められた原
点で停止しており、この原点は、ワークWと研磨工具5
の干渉によって発生した軸心方向の力によってモータM
2の軸心に偶力が働くように、図6で示す破線以外の位
置にしている。
【0031】ワークWと研磨工具5の干渉を検知する時
はワークWを回転させていないので、固着が発生し難い
と共に無駄なエネルギーを消費しない。なお、両者の干
渉を軸心周方向の力で検知する場合は、検知に必要な最
低限の回転数でワークを回転させれば良い。
【0032】また、ワークWと研磨工具5の干渉を検知
する時はモータM2が回転力・保持力の働いていない停
止状態なので、ワークWと研磨工具5が干渉をしてから
研磨工具5が余分に送られても軸心方向の力が過大にな
らない緩和機能を有しており、研磨工具の送り速度V0
を早くしてもワークWと研磨工具5が固着することがな
い。
【0033】ワークWと研磨工具5の干渉が検知される
までの研磨工具5の挿入量が少ないために、そのまま研
磨動作へ移行するとワークWの下穴から研磨工具5が抜
ける場合には研磨動作へ移行させないので、装置あるい
はワークを破損することが無く、また無駄な加工時間を
費やすことが無い。また、このような状態になる原因と
しては、ワークWの下穴内径が著しく小さい、ワークW
の下穴と研磨工具5の間に異物が介在している、研磨工
具5に傷や曲りがある等の不具合が考えられるのでアラ
ームを発生させる。また、ワークWと研磨工具5の干渉
が検知されるまでの研磨工具5の挿入量に応じて、研磨
時にワークWの下穴から研磨工具5が抜けないように駆
動手段を制御しても良い。
【0034】略研磨終了位置まで研磨工具5を挿入して
も、ワークWと研磨工具5の干渉が検知されない場合に
も研磨動作へ移行させないので、無駄な加工時間を費や
すことが無い。また、このような状態になる原因として
は、ワークが無い、ワークが加工済み、ワーク下穴が著
しく大きい、ワークが保持手段から外れた、研磨工具が
破損した、接触検知手段が故障した等の不具合が考えら
れるのでアラームを発生させる。
【0035】正常に研磨開始位置に来たと判定される
と、モータM3とボールネジ14によって研磨工具5
が、図1のB側に所定距離(後述の往復動によってワー
クと研磨工具が干渉しない距離)移動され、モータM1
によってワークWが回転を始めるとともに、モータM2
によって研磨工具が往復動を始め、研磨材とオイルから
なる研磨液が研磨液供給部16から供給され、さらにモ
ータM3とボールネジ14によって研磨工具5が図1の
A側に速度V1で送られ、研磨が開始される。
【0036】研磨開始位置に来たと判定された後、ワー
クWあるいは研磨工具5を反挿入側(図1のB側)に駆
動することにより、干渉状態にあるワークWと研磨工具
5を引き離してから研磨を開始するので、研磨開始時に
ワークWあるいは研磨工具5に研磨負荷がかかることが
無く安全に研磨を開始できる。また、ワークWと研磨工
具5の干渉によって発生する軸心方向の力の緩和機能を
有していたモータ2およびクランク機構11は、モータ
M2を起動によってその緩和機能を失うので、研磨時に
ワークWと研磨工具5の押付力が緩和されて研磨の妨げ
になることが無い。
【0037】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。ワークと研磨工具が干渉する位置を検知してから
研磨動作に移行するので、ワーク下穴内径のばらつきや
研磨工具の摩耗進行が有っても、ワークと研磨工具の固
着を生じることなく短時間で研磨を開始でき、研磨を開
始するまでに無駄なエネルギーを消費することが無い。
また、検知した干渉位置から各種不具合を判断できるの
で、安全かつ確実に研磨を開始できる穴研磨装置を提供
することができる。更に、ワークと研磨工具が干渉した
時に発生する力を緩和する緩和手段を備えた場合は、よ
り早く干渉位置を検知させてもワークと研磨工具の固着
を生じることがないので、より短時間で研磨を開始でき
る穴研磨装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による穴研磨装置の一実施例を示す全体
図である。
【図2】従来技術の研磨方法を表す概念図である。
【図3】従来技術の研磨方法の自動化を目指した研磨装
置の全体図である。
【図4】研磨初期の研磨工具とワークの接触状況を示す
概念図である。
【図5】本発明による穴研磨装置の負荷検知部の正面図
である。
【図6】本発明によるクランク機構部の詳細図である。
【図7】本発明による穴研磨装置に使用する研磨工具の
摩耗進行状況をしめすグラフである。
【符号の説明】
1…チャック、2…スピンドル、3…タイミングプー
リ、4…タイミングベルト、5…研磨工具、6…工具ホ
ルダ、7…軸、8…糸、9…バネ、10…ストッパ、1
1…クランク機構、12…支持ブロック、13…プレー
ト、14…ボールネジ、15…挿入ガイド、16…研磨
液供給部、W…ワーク、M1、M2、M3…モータ、S
1、S2、S3…センサ、K1、K2…切欠き
フロントページの続き Fターム(参考) 3C034 AA05 BB91 BB92 CA11 CA16 CB01 DD18 3C043 AC03 CC07 3C058 AA07 AC02 BA01 BA07 BB01 BC01 BC02 CB03 CB05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下穴を有するワークを保持する保持手段
    と、前記下穴の軸心と自らの軸心が略同一線上に存在す
    るように配置される研磨工具と、前記ワークと前記研磨
    工具の少なくとも一方を前記軸心を中心として回転させ
    る回転手段と、前記ワークと前記研磨工具の少なくとも
    一方を前記軸心に沿って移動させる駆動手段とを備えた
    穴研磨装置において、前記ワークと前記研磨工具の干渉
    を検知する接触検知手段を備え、前記接触検知手段の出
    力に基いて研磨動作へ移行することを特徴とする穴研磨
    装置。
  2. 【請求項2】 前記穴研磨装置において、研磨動作への
    移行時に、前記ワークあるいは前記研磨工具の反挿入側
    への駆動、前記ワークあるいは前記研磨工具の回転起動
    あるいは回転数上昇の少なくとも一方を実行することを
    特徴とする請求項1記載の穴研磨装置。
  3. 【請求項3】 前記穴研磨装置において、前記ワークと
    前記研磨工具の干渉によって発生する前記軸心方向の力
    を緩和する緩和手段を備えたことを特徴とする請求項
    1,2記載の穴研磨装置。
  4. 【請求項4】 前記穴研磨装置において、前記触検知手
    段の出力に基いて前記緩和手段の緩和機能を停止するこ
    とを特徴とする請求項3記載の穴研磨装置。
  5. 【請求項5】 前記穴研磨装置において、前記接触検知
    手段は、前記ワークあるいは前記研磨工具にかかる前記
    軸心方向の力あるいは前記軸心周方向の力の少なくとも
    一方を検知することを特徴とする請求項1から4記載の
    穴研磨装置。
  6. 【請求項6】 前記穴研磨装置において、前記接触検知
    手段の出力が有るまでの前記駆動手段の送り量が所定量
    以下であった場合には研磨動作へ移行しないことを特徴
    とする請求項1〜請求項5記載の穴研磨装置。
  7. 【請求項7】 前記穴研磨装置において、前記接触検知
    手段の出力が有るまでの前記駆動手段の送り量に基い
    て、前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1
    〜請求項5記載の穴研磨装置。
  8. 【請求項8】 前記穴研磨装置において、前記駆動手段
    の送り量が所定量になっても前記接触検知手段の出力が
    無い場合には研磨動作へ移行しないことを特徴とする請
    求項1〜請求項5記載の穴研磨装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108466118A (zh) * 2018-03-14 2018-08-31 郑州工程技术学院 一种基于物联网的数控加工管理系统和方法
CN108890417A (zh) * 2018-07-09 2018-11-27 江西合力泰科技有限公司 一种玻璃盖板孔抛机
CN108942450A (zh) * 2018-07-25 2018-12-07 上海理工大学 航天惯性件双孔特征微细磨削温度测量装置
CN110026896A (zh) * 2019-06-03 2019-07-19 南京荣鑫机械制造有限公司 一种支撑辊内孔加工装置及加工方法

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