JP2005014034A - パンチプレスにおける打抜きカスの排出方法及び装置、パンチプレス並びに金型装置、ダイ - Google Patents

パンチプレスにおける打抜きカスの排出方法及び装置、パンチプレス並びに金型装置、ダイ Download PDF

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Abstract

【課題】エアの流れに乱れを生じることなく打抜きカスを吸引排出することのできる打抜きカスの排出方法及び装置を提供する。
【解決手段】パンチとダイ1との協働によって打ち抜かれたダイ1内の打抜きカスを排出する方法であって、前記ダイ1に備えた排出孔7Hに連通した排出穴3Hの内壁面に吸い寄せられる態様でもって流れる流体の流れを形成し、この流体の流れによって前記打抜きカスを吸引し排出する排出方法であり、その装置は、前記ダイ1に備えた排出孔7Hに連通した排出穴3Hの内壁面に吸い寄せられる態様でもっての流体の流れを形成するために、最小内径が前記排出穴3Hの内径にほぼ一致した第1のリング部材19と、この第1のリング部材19の内面との間に流体流路21を形成する外面を備えた第2のリング部材23とを備え、上記流体流路21の流体噴出口25を、前記排出穴の内壁面に沿う方向に指向してある。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パンチプレスにおいて、パンチとダイによって板状のワークに打抜き加工を行った際に、前記ダイ内の打抜きカスを排出する方法及び装置、パンチプレス並びに金型装置、ダイに係り、さらに詳細には、吸引作用を利用して打抜きカスの排出を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パンチプレスに備えた上下動自在のラム(ストライカー)によってパンチを打圧し、このパンチとダイとの協働によって板状のワークに打抜き加工を行うと、打抜かれた打抜きカスはダイに備えた排出孔から落下し排出されるのが一般的である。しかし、前記パンチが元の位置へ上昇復帰するときに、パンチの上昇に追従して前記打抜きカスがワークの上面に吹き上るカス上りを生じることがある。
【0003】
上述のごとく、カス上りを生じると、次の打抜き加工時に、パンチとダイとの間にワーク及び打抜きカスが挟まれて同時に打抜くことがある。このように、ワークと打抜きカスが重なった状態において、パンチ、ダイによって打抜き加工を行うと、パンチに作用する負荷が過大になり、パンチの損傷やパンチプレスの損傷を生じることがある。また、打抜きカスがワークに付着してワークに損傷を与えることがある。
【0004】
そこで、前述のカス上りを防止するために、パンチ、ダイに種々の工夫を行って、カス上りを防止する対策が採られている。上記工夫の1つとして、打抜きカスの排出を行う排出部に負圧を発生させて、打抜きカスを吸引し排出することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−331320号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に記載の従来例においては、ダイブッシュに下方向に傾斜して設けた吹出孔からエアーを斜め下方向に吹き出して、負圧を発生させ、この負圧によってダイブッシュ内の打抜きカスを吸引排出しようとするものである。また、特許文献1に記載の実施の形態においては、ダイブッシュの排出孔を負圧発生装置に接続し、この負圧装置の負圧によってダイブッシュ内の打抜きカスを吸引排出しようとするものである。
【0007】
前述のごとくダイブッシュに備えた吹出孔からエアーを斜め下方向に吹き出す構成においては、ダイブッシュ内に衝突や乱流が生じてエネルギーロスが生じ、吸引効果に限界があったので、薄板の精密打抜き加工時に生じる微細な打抜きカス(粉状の打抜きカス)は、その大きさから、より上昇し易いものであり、この粉状の打抜きカスの上昇を防止することまでは困難である。すなわち、パンチの急激な上昇時に発生する上向きの負圧や、圧縮エアーの衝突により生じた乱流によって粉状の打抜きカスが吹き上げられ、この粉状の打抜きカスは、ワーク表面やダイ上面に付着してワークを損傷したり、ダイブッシュの装着面等に付着し、ダイブッシュを傷付ける等の問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述のごとき従来の問題に鑑みてなされたもので、パンチとダイとの協働によって打ち抜かれたダイ内の打抜きカスを排出する打抜きカスの排出方法であって、前記ダイに備えた排出孔又は上記排出孔に連通した排出穴の内壁面に吸い寄せられる態様でもって流れる流体の流れを形成し、この流体の流れによって前記打抜きカスを吸引し排出する打抜きカスの排出方法である。
【0009】
また、本発明は、パンチとダイとの協働によって打ち抜かれたダイ内の打抜きカスを排出するための打抜きカスの排出装置であって、前記ダイに備えた排出孔又はこの排出孔に連通した排出穴の内壁面に吸い寄せられる態様でもっての流体の流れを形成するために、最小内径が前記排出孔又は前記排出穴の内径にほぼ一致した第1のリング部材と、この第1のリング部材の内面との間に流体流路を形成する外面を備えた第2のリング部材とを備え、上記流体流路の流体噴出口を、前記排出孔又は前記排出穴の内壁面に沿う方向に指向してある構成である。
【0010】
また、本発明は、上記打抜きカスの排出装置において、前記流体噴出口付近の一定範囲を、前記内壁面にほぼ平行に形成してある。
【0011】
また、本発明は、パンチプレスにおいてダイを支持するダイホルダ又は金型装置を支持する支持構造体に、ダイに備えた排出孔に連通した排出穴を設け、この排出穴の内壁面に吸い寄せられる態様でもっての流体の流れを形成するためのコアンダ効果形成手段を、前記ダイホルダ又は支持構造体に備えた構成である。
【0012】
また、本発明は、ダイを支持するダイホルダを備えてなる金型装置であって、前記ダイに備えた排出孔と連通した排出穴を前記ダイホルダに設け、この排出穴又はダイホルダを支持する支持構造体に備えた排出穴の内壁面に吸い寄せられる態様でもっての流体の流れを形成するためのコアンダ効果形成手段を、前記ダイホルダに備えた構成である。
【0013】
また本発明は、パンチとの協働によってワークの打抜き加工を行うダイ孔をダイ本体に備えてなるダイであって、前記ダイ孔に連通した排出孔を前記ダイ本体に設け、この排出孔又はダイ本体を支持するダイホルダに備えた排出穴の内壁面に吸い寄せられる態様でもっての流体の流れを形成するためのコアンダ効果形成手段を、前記ダイ本体に備えた構成である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明するに、パンチプレスは公知であるから、パンチプレスの全体的構成は省略し、主要部のみを図示し説明することとする。
【0015】
図1を参照するに、パンチプレス(全体的構成は図示省略)においてダイ1を支持するダイホルダ(タレットパンチプレスにおいては下部タレットが相当する)3上にはダイプレート5が着脱可能に設けてあり、このダイプレート5に備えたダイ装着孔5Hに前記ダイ1が着脱可能に装着してある。
【0016】
前記ダイ1はダイ本体7を備えており、このダイ本体7の上部には、パンチ(図示省略)と協働して薄い板状のワーク(図示省略)の打抜き加工を行うダイ孔9Hを備えたダイチップ9を一体的に取付けてある。そして、上記ダイチップ9の下側には、ワークの打抜きカス(図示省略)を排出するための排出孔7Hが設けてある。
【0017】
前記ダイチップ9はダイ本体7と一体的に設けてあるので、ダイ本体7の一部と見做なすことができる。このダイチップ9と前記ダイ本体7との間には、前記排出孔7Hに連通した複数のエアー通路11が形成してある。このエアー通路11は、ダイチップ9の外周面又はダイチップ9を嵌合固定したダイ本体7の嵌合孔の内周面の一方又は両方に溝を形成することによって設けられている。
【0018】
また、前記ダイプレート5とダイ本体7との間には、ダイ装着孔5Hからのエアーの流入を防止するためのOリング13が設けられている。
【0019】
前記ダイホルダ3は、このダイホルダ3を支持する支持構造体の一部としてのダイベース13に支持されており、このダイベース13はパンチプレスに備えた支持構造体の一部としてのダイブロック15に支持されている。すなわち、前記ダイベース13及びダイブロック15は支持構造体を構成しているものである。そして、前記ダイホルダ3には前記排出孔7Hより大径で前記排出孔7Hに連通した排出穴3Hが設けられており、またダイベース13には上記排出穴3Hに連通したほぼ同径の排出穴13Hが設けてある。また、前記ダイブロック15には、前記排出穴13Hより僅かに大径の排出穴15Hが前記排出穴13Hに連通して設けてある。
【0020】
そして、前記ダイチップ9に備えたダイ孔9H、ダイ本体7に備えた排出孔7H、ダイホルダ3に備えた排出穴3H、ダイベース13に備えた排出穴13H及びダイブロック15に備えた排出穴15Hの軸心はそれぞれ一直線上にほぼ一致して配置してある。したがって、パンチとダイ1との協働によって打ち抜かれた打抜きカスは、前記ダイ孔9Hから排出孔7H及び各排出穴3H,13H,15Hを経て落下排出されることになる。
【0021】
前記ダイ1内の打抜きカスを吸引して下方向に排出するために、排出装置17が前記ダイベース13に設けられている。上記排出装置17を設ける位置としては、前記ダイベース13に限ることなく、ダイホルダ3に設けても良いものである。なお、ダイホルダ3が例えばタレットパンチプレスにおける下部タレットのごとくダイ1を加工位置に割出し位置決めする毎に移動する構成の場合には、常に定位置(加工位置)に位置するダイベース13に排出装置17を設けることが望ましいものである。
【0022】
上記排出装置17は、前記支持構造体の一部としての前記ダイブロック15に備えた前記排出穴15Hの内壁面に吸い寄せられる態様でもっての流体(空気)の流れを形成するためのコアンダ効果形成手段よりなるものである。ここで、前記コアンダ効果とは、流体の流れの近くに壁面等があった場合、流体と固体壁面との間の圧力が低下して流体の流れが壁面に吸い寄せられ、壁面に沿って流れようとする現象をいうものである。
【0023】
さらに言えば、壁面が途中から傾斜の強い曲面になっていたり、角部が生じていたりすると、流体の流れは壁面に沿い切れず、当該部分に乱流を生じることになる。したがって、流体の流れに乱れを生じさせないためには、流体の流れが初めから壁面に沿っていることや、壁面自体が流線形状の面にする等、流体が壁面等より剥離しないようにすることが必要である。
【0024】
前記コアンダ効果を効率良く得るために、前記排出装置(コアンダ効果形成手段)17は、最小内径が前記排出穴15Hの径にはほぼ等しい第1のリング部材19と、この第1のリング部材19の内面(内周面)との間に流体流路21を形成する外面(外周面)を備えた第2のリング部材23とを備えている。そして、前記流体流路21はダイベース13に備えた流体供給路27に接続してあり、かつ流体流路21の環状の流体噴出口25は、前記排出穴15Hの内壁面15Fに沿って流体を噴出するように指向してある。すなわち、流体噴出口25は、前記内壁面15Fに流体が吸い寄せられる態様でもって内壁面15Fに平行に流れるように、内壁面15Fに沿って流体を噴出するものである。
【0025】
より詳細には、前記流体流路21が前記流体供給路27と接続した接続部付近には断面積が大きくバッファ機能を有し環状の空間を呈するノズル室29(図2参照)が備えられており、このノズル室29から前記流体噴出口25側へ行くに従して前記流体流路21の断面積が次第に小さくなるように形成してある。そして、前記流体噴出口25付近は、断面積が等しくかつ前記排出穴15Hの内壁面15Fと平行な平行領域部31が備えられている。
【0026】
換言すれば、前記平行領域部31は、前記第1のリング部材19の最小径部分に形成された円筒形状の内周面19Aと前記第2のリング部材23の先端外周の円形の外周面23Aとの間に円筒形状に形成された領域部であり、この平行領域部31と前記ノズル室29との間に前記第1のリング部材19における内周面19Bは、前記ノズル室29内の流体が当該内周面19Bに沿って流れて前記平行領域部31に至るとき、前記平行領域部31へ円滑に接続した流れとなるように、断面形状が凸状を呈する環状の曲面に形成してある。
【0027】
そして、前記平行領域部31と前記ノズル室29との間の前記第2のリング部材23における外周面23Bは、前記第1のリング部材19の前記内周面19Bとの間隔が前記平行領域部31側ほど狭くなるように、かつ当該内周面23Bに沿って前記ノズル室29内の流体が前記平行領域部31に至るとき、前記平行領域部31へ円滑に接続した流れとなるように、断面形状が凹状を呈する環状の曲面に形成してある。
【0028】
以上のごとき構成において、流体供給路27からコアンダ効果形成手段(排出装置)17における流体流路21へ圧縮エアを供給すると、圧縮エアは環状ノズル室29に流入し、このノズル室29内において流体供給路27から供給された圧縮エアの流れは緩やかな角度で平行領域部31側へ導かれる。
【0029】
そして、前記平行領域部31を経て流体噴出口25から排出穴15Hの内壁面15Fに沿って環状のエアーカーテン状にエアが噴出される。この環状のエアの流れは前記排出穴15Hの内壁面15Fに沿っての平行な流れであり、コアンダ効果によって前記内壁面15Fに吸い寄せられる態様の流れとなる。この流れは前記内壁面15Fから簡単には剥離しない流れであって、乱れを生じさせない流れである。またコアンダ効果としては知られているように、内壁面15Fと流体との間の圧力が低下し流体の流速はさらに加速されることになり、より大きな負圧を発生させ、吸引効果が大きくなるものである。
【0030】
したがって、前記排出穴15Hの内壁面15Fに沿って乱れを生じることなく流れるエアによって前記ダイ本体7の排出孔7H、ダイホルダ3の排出穴3H、ダイベース13の排出穴13H内に強力な負圧が発生し、パンチとダイ1との協働によって打抜かれたダイ1内の打抜きカスを強力に吸引し排出することになる。この際、前記排出孔7H、排出穴3H、13H内のエアの流れは乱れが少なく、かつコアンダ効果により流速も高まり、これらの相乗効果により強力な下向きの負圧が発生するので、打抜きカスが微細な場合であっても、前記排出孔7H、排出穴3H,13Hの内周面等に付着することを抑制することができるものである。
【0031】
すなわち、従来は、排出穴内にエアを斜め下方向に噴射するものであるから、負圧によってある程度の打抜きカスを吸引し排出することができるものの、前記排出穴内に噴射されたエアの一部が互いに衝突したり、また排出穴の内壁面に衝突して乱流となったりして、吸引エネルギーにロスが生じ、又衝突や乱流に巻き込まれたりして、微細な打抜きカスが排出穴の内壁面に付着したり、ダイ穴から吹き上ってワークに付着したり、ダイプレートやダイホルダのダイ装着面に付着するものである。
【0032】
ところが、本実施形態によれば、前述したように排出穴内に乱流を生じることなく打抜きカスを強力に吸引排出することができ、ワークやダイ装着面に微細な打抜きカスが付着することを抑制でき、従来の問題を解消することができるものである。
【0033】
なお、上記実施形態において、前記流体噴出口25は環状であることが望ましいが、必ずしも全周に亘って環状に接続してある必要はなく、第1,第2のリング部材19,23の組合せ構造によっては一部非接続部分がある構成や複数の流体噴出口であってもよいし、パイプ状の導入路に導かれたエアーが、下向き壁面沿いに噴射される構成とすることでもよい。
【0034】
また、ダイ1の構成としては、ダイ本体7の上部にダイ孔9Hを備えたダイチップ9を設け、このダイチップ9の周囲にエアー通路11を設けた構成の場合について例示してある。しかし、ダイの構成としては、前述のごとき構成に限ることなく、ダイ本体にダイ孔を直接形成した構成としても良いものである。
【0035】
図3は前記コアンダ効果形成手段17の第2の実施形態を示すもので、前述した実施形態と同一機能を奏する構成部分には同一符号を付することとして重複した説明は省略する。
【0036】
このコアンダ効果形成手段17においては、流体流路21内のエアの流れがコアンダ効果によって内周面19Bに沿って次第に垂直下方向に流れるように、第1のリング部材19における内周面19Bを、前記排出穴15Hの内壁面15Fに円滑に接続した曲面に形成した構成である。すなわち、流体が内周面19Bから剥離しないように、内周面19Bは緩やかな曲面に形成してある。そして、第2のリング部材23における外周面23Bは、流体流路21内のエアの流れに十分なコアンダ効果を発揮させる部分までエアを導く補助をなすように、流体を流体噴出口25方向へ導くように環状の曲面に形成してある。
【0037】
上記構成においては、流体流路21内のエアが流体噴出口25から噴出されると、コアンダ効果によって第1のリング部材19の内周面に沿ってエアの流れが形成されるものであって、前述同様の効果を奏し得るものである。
【0038】
図4は第3の実施形態を示すもので、ダイを支持する金型装置に前記コアンダ効果形状手段を備えた場合を例示するもので、前述した構成と同一機能を奏する構成部分には同一符号を付することとして重複した説明は省略する。
【0039】
すなわち、上記金型装置の構成は、ダイ1を支持するダイホルダ3を備えてなる金型装置であって、前記ダイ1に備えた排出孔7Hと連通した排出穴3Hを前記ダイホルダ3に設け、この排出穴3H又はダイホルダ3を支持する支持構造体(13,15)に備えた排出穴(13H,15H)の内壁面に吸い寄せられる態様でもっての流体の流れを形成するためのコアンダ効果形成手段17を、前記ダイホルダ3に備えた構成である。この構成においても前述同様の効果を奏し得るものである。
【0040】
図5は第4の実施形態を示すもので、ダイ自体にコアンダ効果形成手段を備えた場合を例示するもので、前述した構成と同一機能を奏する構成部分には同一符号を付することとして重複した説明は省略する。
【0041】
すなわち、この実施形態においては、パンチとの協働によってワークに打抜き加工を行うダイ孔9Hを備えてなるダイチップ9を一体に備えたダイ本体7に、前記ダイ孔9Hに連通した排出孔7Hを設け、この排出孔7H又はダイ本体7を支持するダイホルダ3に備えた排出穴3Hの内壁面に吸い寄せられる態様でもって流体の流れを形成するためのコアンダ効果形成手段17Aを、前記ダイ本体7に備えた構成である。
【0042】
より詳細には、ダイ本体7には前記流体供給路27に相当する流体供給路27Aが形成してあると共に、前記コアンダ効果形成手段17Aを嵌合固定するための嵌合穴33が前記流体供給路27Aに接続してある。前記コアンダ効果形成手段17Aは、前記排出孔7Hに接続した排出孔7Aを備えると共に前記流体供給路27Aとの間に形成された環状の流体供給路35と接続した複数の垂直な接続孔37を環状に配置して備えた環状の嵌合部材39を前記嵌合穴33に嵌合固定した構成である。そして、前記複数の接続孔37の下部に、前記ダイホルダ3における排出穴3Hの内壁面に沿って平行にエアを噴出するための環状の流体噴出口25Aを備えた構成である。
【0043】
上記構成によれば、流体供給路27Aに圧縮エアを供給すると、エアは流体供給路35、複数の接続孔37を経て環状の流体噴出口25Aからダイホルダ3における排出穴3Hの内壁面に沿う平行な流れとなるようにエアが噴出されるので、前述同様にコアンダ効果によって乱れのないエアの流れが形成されることとなり、前述同様の効果を奏し得るものである。
【0044】
図5(B)に示す実施形態は前記排出孔7Aを短くした構成であって、その他の構成は前述した構成と同一であるから、同一機能を奏する構成部分には同一符号を付することとして重複した説明は省略する。
【0045】
【発明の効果】
以上のごとき説明より明らかなように、本発明によれば、打抜きカスを排出する排出穴の内壁面に沿って平行にエアを噴出し、コアンダ効果を利用した乱れのない流体の流れによって発生した大きな負圧によって打抜きカスを強力に吸引排出するものであると共に、排出穴内の乱流の発生も抑制され、微細な打抜きカスがワークやダイ装着面、排出穴の内壁面に付着することを抑制でき、前述したごとき従来の問題を解消し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るパンチプレスの主要部分の構成を示す説明図である。
【図2】図1における主要部分の拡大説明図である。
【図3】コアンダ効果形成手段の第2の実施形態を示す説明図である。
【図4】コアンダ効果形成手段を金型装置のダイホルダに適用した場合の説明図である。
【図5】コアンダ効果形成手段をダイに備えた場合の実施形態の説明図である。
【符号の説明】
1…ダイ
3…ダイホルダ
3H…排出穴
7…ダイ本体
7A,7H…排出孔
13…ダイベース
13H…排出穴
15…ダイブロック
15F…内壁面
15H…排出穴
17…排出装置
17A…コアンダ効果形成手段(コアンダ効果形成手段)
19…第1のリング部材
21…流体流路
23…第2のリング部材
25,25A…流体噴出口
27,27A…流体供給路
33…嵌合穴
35…流体供給路
39…嵌合部材

Claims (6)

  1. パンチとダイとの協働によって打ち抜かれたダイ内の打抜きカスを排出する打抜きカスの排出方法であって、前記ダイに備えた排出孔又は上記排出孔に連通した排出穴の内壁面に吸い寄せられる態様でもって流れる流体の流れを形成し、この流体の流れによって前記打抜きカスを吸引し排出することを特徴とする打抜きカスの排出方法。
  2. パンチとダイとの協働によって打ち抜かれたダイ内の打抜きカスを排出するための打抜きカスの排出装置であって、前記ダイに備えた排出孔又はこの排出孔に連通した排出穴の内壁面に吸い寄せられる態様でもっての流体の流れを形成するために、最小内径が前記排出孔又は前記排出穴の内径にほぼ一致した第1のリング部材と、この第1のリング部材の内面との間に流体流路を形成する外面を備えた第2のリング部材とを備え、上記流体流路の流体噴出口を、前記排出孔又は前記排出穴の内壁面に沿う方向に指向してあることを特徴とする打抜きカスの排出装置。
  3. 請求項2に記載の打抜きカスの排出装置において、前記流体噴出口付近の一定範囲を、前記内壁面にほぼ平行に形成してあることを特徴とする打抜きカスの排出装置。
  4. パンチプレスにおいてダイを支持するダイホルダ又は金型装置を支持する支持構造体に、ダイに備えた排出孔に連通した排出穴を設け、この排出穴の内壁面に吸い寄せられる態様でもっての流体の流れを形成するためのコアンダ効果形成手段を、前記ダイホルダ又は支持構造体に備えたことを特徴とするパンチプレス。
  5. ダイを支持するダイホルダを備えてなる金型装置であって、前記ダイに備えた排出孔と連通した排出穴を前記ダイホルダに設け、この排出穴又はダイホルダを支持する支持構造体に備えた排出穴の内壁面に吸い寄せられる態様でもっての流体の流れを形成するためのコアンダ効果形成手段を、前記ダイホルダに備えたことを特徴とする金型装置。
  6. パンチとの協働によってワークの打抜き加工を行うダイ孔をダイ本体に備えてなるダイであって、前記ダイ孔に連通した排出孔を前記ダイ本体に設け、この排出孔又はダイ本体を支持するダイホルダに備えた排出穴の内壁面に吸い寄せられる態様でもっての流体の流れを形成するためのコアンダ効果形成手段を、前記ダイ本体に備えたことを特徴とするダイ。
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